表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラム
【課題】表示言語に応じた表示を的確に行なうことができる表示装置を提供する。
【解決手段】装置の全体としての表示言語とは別に、表示項目ごとに言語の設定が行なわれる。「前田」、「佐藤」の項目には日本語が、「Herry」、「Project 1」の項目には英語が設定されている。装置の全体としての表示言語が日本語から英語へ変更されても、言語の設定が行われている項目においては、装置全体としての表示言語に依存せず、設定した言語での表示が行われる。
【解決手段】装置の全体としての表示言語とは別に、表示項目ごとに言語の設定が行なわれる。「前田」、「佐藤」の項目には日本語が、「Herry」、「Project 1」の項目には英語が設定されている。装置の全体としての表示言語が日本語から英語へ変更されても、言語の設定が行われている項目においては、装置全体としての表示言語に依存せず、設定した言語での表示が行われる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムに関し、特に複数の言語で表示を行なうことができる表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Peripheral)、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置や、PC(Personal Computer)などの情報機器や、制御機器などには、操作を行なうオペレータ(ユーザ)に対して情報を表示する表示装置が備えられている。
【0003】
異なる国籍の複数のオペレータが同じ機器を使用する場合に、自分が登録したワンタッチ名やグループで使用しているワンタッチ名が希望する言語で表示されない場合には、押し間違いが生じたり、表示の切替操作(言語の変更操作)を頻繁に行なう必要が生じ、煩わしいという問題がある。そこで、表示装置に表示する言語をどのように切替えるかが問題となる。
【0004】
下記特許文献1は、使用するアプリケーションによって表示部に表示する画面を切替え、アプリケーションごとに表示言語を切替える画像形成装置を開示している。
【0005】
特許文献2は、管理者と一般ユーザとの言語設定範囲を個別に設定でき、管理者の言語切替えは特定の認証処理後に行なう表示装置を開示している。
【0006】
特許文献3は、ユーザと表示言語とを関連付け、ユーザ認証を行なうことでユーザに応じた言語での表示を行なう複合機を開示している。
【特許文献1】特開2002−120444号公報
【特許文献2】特開2005−197923号公報
【特許文献3】特開2005−151415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1および3の技術では、装置を使用するユーザなどを設定しなければならなかったり、ユーザ認証したくないユーザに対しても認証を要求することとなり、操作が煩わしいという問題がある。
【0008】
上記特許文献2の技術においては、管理者と一般ユーザを分けた登録を行なうことができるが、一般ユーザ内で複数の言語を個別に設定することができない。
【0009】
また従来の技術では、他のユーザが表示言語を切替えた場合に、個人ごとに設定が可能な項目も連動して表示言語が切替わってしまう。さらに、表示言語データを参照して設定されたデータの表示を行なうため、言語データが変わった場合に登録した表示が正しく行われない可能性がある。すなわち、切替え後の言語データの文字コードが切替え前の文字コードに対応しない場合、文字コードが意図するものと違うものとなり、表示が正しく行なわれない場合がある。
【0010】
これまでは同一職場にて異なる言語を使用する場面はあまりなく、表示言語が切替えられる事がめったに発生しなかったため、上述の問題が発生することは少なかったが、近年、複数国籍のユーザが同一職場で同一装置を使用する場面が増加しているため、より細やかな対応が必要となってきている。
【0011】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、表示言語に応じた表示を的確に行なうことができる表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、表示装置は、言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段と、第2の登録手段で登録された項目が表示部に表示されている場合において、第1の登録手段によって表示部における表示言語が切替えられたときに、第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御手段とを備える。
【0013】
好ましくは第2の登録手段で登録された項目は、送信先の宛先および名称のいずれかを含む。
【0014】
好ましくは表示装置は、第2の登録手段による登録を記憶する記憶手段と、記憶手段に格納できる言語データの空き容量に応じて、第2の登録手段で選択可能な表示言語を選択する選択手段をさらに備える。
【0015】
好ましくは表示装置は、言語に連動して、アイコンやマークの表示切替えを行なう。
好ましくは表示装置は、第2の登録手段において、アイコンやマークが登録されているときは、それらを優先的に表示する。
【0016】
好ましくは表示装置は、メモリが不足しているときは、登録されている項目のうち使用頻度の低いものを削除する。
【0017】
好ましくは表示装置は、第2の登録手段で登録された表示言語のデータがない場合、前回表示を行なった言語、または予め選択された言語で表示を行なう。
【0018】
この発明の他の局面に従うと表示装置の制御方法は、言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御方法であって、第2の登録手段で登録された項目が表示部に表示されている場合において、第1の登録手段によって表示部における表示言語が切替えられたときに、第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップを備える。
【0019】
この発明のさらに他の局面に従うと表示装置の制御プログラムは、言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御プログラムであって、第2の登録手段で登録された項目が表示部に表示されている場合において、第1の登録手段によって表示部における表示言語が切替えられたときに、第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0020】
これらの発明に従うと、表示言語に応じた表示を的確に行なうことができる表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像管理システムの構成を示す図である。
図を参照して、画像管理システムは、LANに接続された画像読取装置としてのMFP100a,100bと、ユーザAのPC200aと、ユーザBのPC200bと、MFPの管理者のPC200cと、E−mailサーバ300と、画像データデータベース(DB)400とを備えている。
【0022】
図2は、MFP1台のシステム構成を示すブロック図である。
MFP100aは、主な構成要素として、CPU101、RAM103、ROM105、タッチパネル形式の操作パネル107、スキャナ部109、プリンタ部111、記憶装置113、およびネットワークインターフェースカード(NIC)115を備えている。
【0023】
NIC115は、LANを介してPCからプリントジョブデータを受信したり、スキャ
ン、FAX送信において画像データを送受信したりするためのインターフェースである。
【0024】
スキャナ部109は、セットされた原稿をスキャンし、原稿の画像データを得る公知の装置である。
【0025】
プリンタ部111は、公知の電子写真方式により、スキャナ部109で作成された画像データなどを、プリントデータとしての印刷のためのデータに変換し、変換後のデータに基づいて文書等の画像を印刷する装置である。
【0026】
操作パネル107は、コピーの画質、用紙設定や、スキャンの送信先の登録・選択などを行なうための、表面にタッチパネルが積層された液晶表示装置である。
【0027】
CPU101は、ROM105から必要なプログラムを読み出して、システム全体の機能を制御する。ROM105には、MFP全体を制御するプログラムが格納されている。RAM103は、CPU101におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。また、RAM103には、スキャナ部109で読取られた画像データ等が一時的に保存される。
【0028】
操作パネル107は複数の言語表示に対応し、登録された言語に応じて表示を切替える。切替えを行なうため記憶装置113は、異なる複数の言語データを保持する。
【0029】
また記憶装置113は、設定内容(項目)ごとに指定された言語を登録する。操作パネル107は、画面ごとの描画処理のタイミングにおいて、登録された設定に応じて表示言語を切替える。
【0030】
また、RAM103は項目ごとに言語の表示頻度を記憶する。操作パネル107は、表示頻度が高い言語で表示を行なうことができる。
【0031】
図3は、MFP1台に含まれる表示装置の構成を示すブロック図である。
これらのブロックで示される機能は、CPU101、RAM103、ROM105、操作パネル107、および記憶装置113で実現される。
【0032】
図を参照して表示装置は、言語データ保持部201と、言語データ切替部203と、本体設定保持部205と、描画処理部207と、表示部209と、操作部211とを備えている。
【0033】
言語データ保持部201は、切替え可能な各言語データ201a,201b,・・・を保持する。例えば、同一内容のメッセージに対して、日本語、英語、フランス語、・・・などといったデータが保持される。
【0034】
本体設定保持部205は、複数の設定項目登録部231a,231b,・・・と、装置言語登録部251とを備える。設定項目登録部231a,231b,・・・のそれぞれは、選択言語251a,251b,・・・と、項目253a,253b,・・・,255a,255b,・・・を登録する。これにより、表示部209に表示される項目と、その表示言語の情報が保持される。
【0035】
言語データ切替部203は、設定項目を表示するときに、設定されている言語データに従って参照する言語を切替える。
【0036】
図4は、第1のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【0037】
ステップS101で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS103で、登録する言語の切替えを行なうかの選択を受付ける。YESであれば、ステップS107でオペレータが希望する言語データの選択を受付け、ステップS105で選択された言語での登録を受付ける。
【0038】
切り替えが必要なければ(S103でNO)、ステップS105において、表示中の言語での登録を受付ける。
【0039】
図5は、第2のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【0040】
ステップS201で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS203で、登録する言語の切替えを行なうかの選択を受付ける。YESであれば、ステップS213において、言語を切替えて登録を行なう場合にメモリ容量は問題ないか判定する。YESであれば、ステップS215でオペレータが希望する言語データの選択を受付け、ステップS207で選択された言語での登録を受付ける。
【0041】
ステップS213でNOであれば、ステップS217でメモリ容量が不足しないデータ量の言語をピックアップし、ステップS215でピックアップされた言語の中からの選択を受付け、ステップS207へ進む。
【0042】
切り替えが必要なければ(S203でNO)、ステップS205において、言語をそのままの状態にして登録を行なう場合にメモリ容量は問題ないか判定する。YESであれば、ステップS207で現在選択されている言語での登録を受付ける。
【0043】
ステップS205でNOであれば、ステップS209でメモリ容量が不足しないデータ量の言語をピックアップし、ステップS211でピックアップされた言語の中からの選択を受付け、ステップS207で選択された言語での登録を受付ける。
【0044】
以上の処理により、メモリ容量が少ない場合は、オペレータに容量の大きな言語を選択させなくする(選択肢から外す)ことができる。また、言語切替えを行なわない場合においてメモリ容量が不足しそうな言語であるときは、オペレータに言語を切替えさせることができる。
【0045】
図6は、第3のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【0046】
ステップS301で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS303で、登録する言語の切替えを行なうかの選択を受付ける。YESであれば、ステップS313でオペレータが希望する言語データの選択を受付け、ステップS305で選択された言語での登録を受付ける。切り替えが必要なければ(S303でNO)、ステップS305において、表示中の言語での入力を受付ける。
【0047】
入力中にステップS307においてメモリ容量が不足していないかを判定し、YESであればステップS309で入力を受付ける。ステップS311で入力を終了するかを判定し、NOであればステップS305へ戻り、YESであれば終了する。
【0048】
ステップS307でNOであれば、ステップS315で入力を禁止する。ステップS317で入力を終了するかを判定し、NOであればステップS305へ戻り、YESであれば終了する。
【0049】
当該処理によると、例えば言語を入力することによってメモリ容量が不足しそうな場合には、入力可能文字数を少なくする(制限する)ことができる。
【0050】
なお、図5および6の処理により判断の対象とするメモリ容量は、装置全体のメモリ容量であってもよいし、設定ごとに割当てられたメモリ容量であってもよい。また、どのメモリを用いるかの指定をオペレータから受付けるようにしてもよい。
【0051】
図7は、図4のステップS103などで表示される言語データの切替え選択画面を示す図である。
【0052】
当該画面によって、ユーザは設定項目登録時に、入力に使用したい言語を切替えるか否かを選択することができる。
【0053】
図8は、図4のステップS107などで表示される言語データの選択画面を示す図である。
【0054】
当該画面によって、ユーザは設定項目登録時に、入力に使用したい言語の選択を行なうことができる。
【0055】
図9は、言語データの切替えを許可するか否かの選択画面を示す図である。
当該画面によって、管理者などは、設定項目登録時に言語データの切替え(選択)を許可するか否かを設定することができる。
【0056】
図10は、言語に応じた表示の切替え処理を示すフローチャートである。
ステップS401において、1つの画面の描画を開始する。表示言語が選択されている項目があれば(S403でYES)、その項目について選択されている言語データが存在するかを判定する(S407)。YESであれば、ステップS411でその項目は選択された言語で描画する。NOであれば、ステップS409でその項目は優先言語として設定された言語で描画する。これにより、言語データが存在しなければ、優先設定された言語での表示に切替えが行なわれる。なお、優先言語は前回表示を行なった言語であってもよいし、予め定められた言語であってもよい。
【0057】
表示言語が選択されていない項目は、ステップS405で装置に設定された言語(装置の全体としての表示言語)で描画される。
【0058】
図11は、設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
図を参照して、設定内容(表示項目)ごとに、指定された言語にて表示が行なわれる。また、装置の全体としての表示言語は、装置言語登録部251(図3)に登録されるが、設定内容の表示言語は、装置の全体としての表示言語に依存しない。
【0059】
ここでは、「山田 太郎」、「Development Division」、「Bob Jackson」、「総務」のそれぞれが設定内容であり、それぞれの表示言語として、日本語、英語、英語、日本語が登録されているものとする。また、装置の全体としての表示言語は日本語であり、これに基づき「キャンセル」、「OK」、「ワンタッチを選択できます」の項目が日本語で表示される。
【0060】
なお、項目にはメッセージ、アイコン、マークなどを含めることができる。メッセージとしては、図11に示されるようなワンタッチ機能の送信先の宛先、名称などを含めることができる。
【0061】
図12は、装置の全体としての表示言語の切替えの具体例を示す図である。
MFPは、記憶装置113内に複数の記憶領域(BOX)を有し、ユーザや部門ごとにデータを分類して記憶することが可能である。ここでは、BOXに記録されたドキュメントの操作を行なう画面の表示を例に挙げる。図12左に示されるように、装置の全体としての表示言語は日本語であり、これに基づき「キャンセル」、「OK」、「ボックスを選択できます」、「前画面」、「次画面」の項目が日本語で表示される。
【0062】
また、BOXごとに言語の設定が行なわれており、「前田」、「佐藤」のBOXは日本語が、「Herry」、「Project 1」のBOXは英語が選択されているものとする。これにより、BOXごとに、英語で表示が行なわれるか、日本語で表示が行なわれるかが決定される。
【0063】
装置の全体としての表示言語が日本語から英語へ変更されることで、図12左の表示は、図12右の表示へ移行する。ここでは、装置の全体としての表示言語が英語であるために、「Cancel」、「Enter」、「Select the BOX」、「Back」、「Fwd」の項目が英語で表示される。
【0064】
但し、装置の全体としての表示言語の切替えを行なっても、言語の設定が行われているBOXにおいては、装置全体としての表示言語に依存せず、設定した言語での表示が行われる。
【0065】
このように、BOXは装置全体としての表示言語に依存しないため、ユーザがBOXのみ操作したい場合は、装置全体の言語として何が設定されていても、ユーザはその表示言語を切替えることなく操作を行なうことが可能である。
【0066】
すなわち、図12では、「前田」の項目に日本語が設定されているため、常に「前田」のキーは日本語で表示される(装置全体としての表示言語が英語であったとしても、日本語で表示される)。
【0067】
このような表示処理は、図10のフローチャートにより実現される。すなわち、装置全体としての表示言語が切替えられると、新しい画面の描画処理を行なうが、表示言語が選択されている項目に関しては、その言語データがある限り選択された言語で表示される。
【0068】
図13は、言語に応じたアイコンの切替え処理を示すフローチャートである。
ステップS501で言語の切替えが行なわれると、ステップS503で言語に連動したアイコンの切替えが設定されているかが判定され、YESであればステップS509でアイコンデータの切替えを行なう。その後、ステップS507で選択された言語での入力(または表示)処理を行なう。
【0069】
ステップS503でNOであれば、ステップS505で言語に連動したアイコン切替えを行なうかを判定し、YESであればステップS509へ進む。NOであれば、アイコンデータの切替えを行なわないまま、ステップS507へ進む。
【0070】
以上の処理により、言語の切替えを行なった時に、アイコン、マークをその言語が使用される国・地域で使用される一般的なデザインのものに連動して切替えることができる。
【0071】
また図13の処理を、項目としてアイコンを登録するときに実行することで、言語に対応したアイコンを登録できるという効果がある。
【0072】
アイコンを切替えるか否かについては、デフォルトで設定していてもよいし、登録ごとに選択を行なうようにしてもよい。また、言語に連動するアイコンは、ユーザが個別に設定することもできる。
【0073】
図14は、アイコンの表示例を示す図である。
図においては、画質を示す6個のアイコンが表示されている。このようなアイコンは、表示される言語に応じて切替えることができる。選択された言語が使用される地域に応じたアイコンを表示することにより、ユーザがより認識しやすい表示を行なうことができる。アイコンは、装置全体の言語に併せて変更するようにしてもよいし、項目の入力時にその項目の言語に併せて変更するようにしてもよい。また、アイコンはユーザが任意に登録できるようにしてもよい。
【0074】
図15は、設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
登録時にアイコンやマークが登録されているときは、それらの優先順位を上げて表示を行なうことができる。すなわち、メッセージでの登録よりも表示順序が先となるように、順番の入替えが行なわれる。
【0075】
図16は、装置の言語切替えに伴なう表示の切替えの具体例を示す図である。
図に示されるように、装置の表示言語の切替えに応じて、登録したメッセージの表示の切替えを行なうことも可能である。すなわち、図16左に示されるように、装置全体としての言語が日本語であり、各項目がそれぞれに対して設定された言語で表示されているものとする。ここで、装置全体としての言語が英語に変更されると、図16右に示されるように、各項目の表示が英語に変更される。図12の表示と図16の表示とは、ユーザが選択できるようにしてもよい。
【0076】
図17は、メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【0077】
ステップS601で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS603で、登録するメモリ容量に問題がないかを判定する。YESであればステップS605で登録処理を行なう。NOであれば、ステップS607において、登録された各メッセージ(各項目)の使用頻度のチェックを行なう。ステップS609で使用頻度の低いメッセージの削除を行ない、ステップS605に移る。
【0078】
この処理により、使用頻度が低いものについては削除を行ない、メモリ容量を確保することができる。
【0079】
図18は、メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【0080】
ステップS701で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS703で、登録するメモリ容量に問題がないかを判定する。YESであればステップS705で登録処理を行なう。NOであれば、ステップS707において、各言語の使用頻度のチェックを行なう。ステップS709で使用頻度の低い言語を使用しているメッセージの削除を行ない、ステップS705に移る。
【0081】
この処理により、使用頻度が低い言語のメッセージを削除することで、メモリ容量を確保することができる。
【0082】
なお、図17および18の処理において、どの程度の使用頻度であれば削除するかの設定をユーザから受付けるようにしてもよい。
【0083】
[実施の形態における効果]
以上説明した実施の形態によると、ワンタッチボタン、ボックス、インデックスなどの登録時に、個別に言語を切替えて登録することができる。表示言語を切替えても、登録された箇所はそれを登録したユーザが認識しやすい表示のままになることで、ユーザの操作性が向上する。また、ユーザは自分が登録したものかどうか確認しやすくなり、間違って他人の登録した項目を選択することが少なくなる。
【0084】
[その他]
本発明はMFP、ファクシミリ装置、複写機、PCその他の画像形成装置、情報装置、制御機器などに対して実施することができる。
【0085】
また、上述の実施の形態における処理は、ソフトウエアによって行なっても、ハードウエア回路を用いて行なってもよい。
【0086】
また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0087】
なお、上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像管理システムの構成を示す図である。
【図2】MFP1台のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】MFP1台に含まれる表示装置の構成を示すブロック図である。
【図4】第1のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【図5】第2のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【図6】第3のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【図7】図4のステップS103などで表示される言語データの切替え選択画面を示す図である。
【図8】図4のステップS107などで表示される言語データの選択画面を示す図である。
【図9】言語データの切替えを許可するか否かの選択画面を示す図である。
【図10】言語に応じた表示の切替え処理を示すフローチャートである。
【図11】設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
【図12】装置の全体としての表示言語の切替えの具体例を示す図である。
【図13】言語に応じたアイコンの切替え処理を示すフローチャートである。
【図14】アイコンの表示例を示す図である。
【図15】設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
【図16】装置の言語切替えに伴なう表示の切替えの具体例を示す図である。
【図17】メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【図18】メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
100a,100b MFP、101 CPU、103 RAM、105 ROM、107 操作パネル、109 スキャナ部、111 プリンタ部、113 記憶装置、115 ネットワークインターフェースカード、201 言語データ保持部、203 言語データ切替部、205 本体設定保持部、207 描画処理部、209 表示部、211 操作部、231a,231b 設定項目登録部、251 装置言語登録部。
【技術分野】
【0001】
この発明は表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムに関し、特に複数の言語で表示を行なうことができる表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Peripheral)、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置や、PC(Personal Computer)などの情報機器や、制御機器などには、操作を行なうオペレータ(ユーザ)に対して情報を表示する表示装置が備えられている。
【0003】
異なる国籍の複数のオペレータが同じ機器を使用する場合に、自分が登録したワンタッチ名やグループで使用しているワンタッチ名が希望する言語で表示されない場合には、押し間違いが生じたり、表示の切替操作(言語の変更操作)を頻繁に行なう必要が生じ、煩わしいという問題がある。そこで、表示装置に表示する言語をどのように切替えるかが問題となる。
【0004】
下記特許文献1は、使用するアプリケーションによって表示部に表示する画面を切替え、アプリケーションごとに表示言語を切替える画像形成装置を開示している。
【0005】
特許文献2は、管理者と一般ユーザとの言語設定範囲を個別に設定でき、管理者の言語切替えは特定の認証処理後に行なう表示装置を開示している。
【0006】
特許文献3は、ユーザと表示言語とを関連付け、ユーザ認証を行なうことでユーザに応じた言語での表示を行なう複合機を開示している。
【特許文献1】特開2002−120444号公報
【特許文献2】特開2005−197923号公報
【特許文献3】特開2005−151415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1および3の技術では、装置を使用するユーザなどを設定しなければならなかったり、ユーザ認証したくないユーザに対しても認証を要求することとなり、操作が煩わしいという問題がある。
【0008】
上記特許文献2の技術においては、管理者と一般ユーザを分けた登録を行なうことができるが、一般ユーザ内で複数の言語を個別に設定することができない。
【0009】
また従来の技術では、他のユーザが表示言語を切替えた場合に、個人ごとに設定が可能な項目も連動して表示言語が切替わってしまう。さらに、表示言語データを参照して設定されたデータの表示を行なうため、言語データが変わった場合に登録した表示が正しく行われない可能性がある。すなわち、切替え後の言語データの文字コードが切替え前の文字コードに対応しない場合、文字コードが意図するものと違うものとなり、表示が正しく行なわれない場合がある。
【0010】
これまでは同一職場にて異なる言語を使用する場面はあまりなく、表示言語が切替えられる事がめったに発生しなかったため、上述の問題が発生することは少なかったが、近年、複数国籍のユーザが同一職場で同一装置を使用する場面が増加しているため、より細やかな対応が必要となってきている。
【0011】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、表示言語に応じた表示を的確に行なうことができる表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、表示装置は、言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段と、第2の登録手段で登録された項目が表示部に表示されている場合において、第1の登録手段によって表示部における表示言語が切替えられたときに、第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御手段とを備える。
【0013】
好ましくは第2の登録手段で登録された項目は、送信先の宛先および名称のいずれかを含む。
【0014】
好ましくは表示装置は、第2の登録手段による登録を記憶する記憶手段と、記憶手段に格納できる言語データの空き容量に応じて、第2の登録手段で選択可能な表示言語を選択する選択手段をさらに備える。
【0015】
好ましくは表示装置は、言語に連動して、アイコンやマークの表示切替えを行なう。
好ましくは表示装置は、第2の登録手段において、アイコンやマークが登録されているときは、それらを優先的に表示する。
【0016】
好ましくは表示装置は、メモリが不足しているときは、登録されている項目のうち使用頻度の低いものを削除する。
【0017】
好ましくは表示装置は、第2の登録手段で登録された表示言語のデータがない場合、前回表示を行なった言語、または予め選択された言語で表示を行なう。
【0018】
この発明の他の局面に従うと表示装置の制御方法は、言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御方法であって、第2の登録手段で登録された項目が表示部に表示されている場合において、第1の登録手段によって表示部における表示言語が切替えられたときに、第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップを備える。
【0019】
この発明のさらに他の局面に従うと表示装置の制御プログラムは、言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御プログラムであって、第2の登録手段で登録された項目が表示部に表示されている場合において、第1の登録手段によって表示部における表示言語が切替えられたときに、第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0020】
これらの発明に従うと、表示言語に応じた表示を的確に行なうことができる表示装置、表示装置の制御方法、および表示装置の制御プログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像管理システムの構成を示す図である。
図を参照して、画像管理システムは、LANに接続された画像読取装置としてのMFP100a,100bと、ユーザAのPC200aと、ユーザBのPC200bと、MFPの管理者のPC200cと、E−mailサーバ300と、画像データデータベース(DB)400とを備えている。
【0022】
図2は、MFP1台のシステム構成を示すブロック図である。
MFP100aは、主な構成要素として、CPU101、RAM103、ROM105、タッチパネル形式の操作パネル107、スキャナ部109、プリンタ部111、記憶装置113、およびネットワークインターフェースカード(NIC)115を備えている。
【0023】
NIC115は、LANを介してPCからプリントジョブデータを受信したり、スキャ
ン、FAX送信において画像データを送受信したりするためのインターフェースである。
【0024】
スキャナ部109は、セットされた原稿をスキャンし、原稿の画像データを得る公知の装置である。
【0025】
プリンタ部111は、公知の電子写真方式により、スキャナ部109で作成された画像データなどを、プリントデータとしての印刷のためのデータに変換し、変換後のデータに基づいて文書等の画像を印刷する装置である。
【0026】
操作パネル107は、コピーの画質、用紙設定や、スキャンの送信先の登録・選択などを行なうための、表面にタッチパネルが積層された液晶表示装置である。
【0027】
CPU101は、ROM105から必要なプログラムを読み出して、システム全体の機能を制御する。ROM105には、MFP全体を制御するプログラムが格納されている。RAM103は、CPU101におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。また、RAM103には、スキャナ部109で読取られた画像データ等が一時的に保存される。
【0028】
操作パネル107は複数の言語表示に対応し、登録された言語に応じて表示を切替える。切替えを行なうため記憶装置113は、異なる複数の言語データを保持する。
【0029】
また記憶装置113は、設定内容(項目)ごとに指定された言語を登録する。操作パネル107は、画面ごとの描画処理のタイミングにおいて、登録された設定に応じて表示言語を切替える。
【0030】
また、RAM103は項目ごとに言語の表示頻度を記憶する。操作パネル107は、表示頻度が高い言語で表示を行なうことができる。
【0031】
図3は、MFP1台に含まれる表示装置の構成を示すブロック図である。
これらのブロックで示される機能は、CPU101、RAM103、ROM105、操作パネル107、および記憶装置113で実現される。
【0032】
図を参照して表示装置は、言語データ保持部201と、言語データ切替部203と、本体設定保持部205と、描画処理部207と、表示部209と、操作部211とを備えている。
【0033】
言語データ保持部201は、切替え可能な各言語データ201a,201b,・・・を保持する。例えば、同一内容のメッセージに対して、日本語、英語、フランス語、・・・などといったデータが保持される。
【0034】
本体設定保持部205は、複数の設定項目登録部231a,231b,・・・と、装置言語登録部251とを備える。設定項目登録部231a,231b,・・・のそれぞれは、選択言語251a,251b,・・・と、項目253a,253b,・・・,255a,255b,・・・を登録する。これにより、表示部209に表示される項目と、その表示言語の情報が保持される。
【0035】
言語データ切替部203は、設定項目を表示するときに、設定されている言語データに従って参照する言語を切替える。
【0036】
図4は、第1のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【0037】
ステップS101で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS103で、登録する言語の切替えを行なうかの選択を受付ける。YESであれば、ステップS107でオペレータが希望する言語データの選択を受付け、ステップS105で選択された言語での登録を受付ける。
【0038】
切り替えが必要なければ(S103でNO)、ステップS105において、表示中の言語での登録を受付ける。
【0039】
図5は、第2のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【0040】
ステップS201で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS203で、登録する言語の切替えを行なうかの選択を受付ける。YESであれば、ステップS213において、言語を切替えて登録を行なう場合にメモリ容量は問題ないか判定する。YESであれば、ステップS215でオペレータが希望する言語データの選択を受付け、ステップS207で選択された言語での登録を受付ける。
【0041】
ステップS213でNOであれば、ステップS217でメモリ容量が不足しないデータ量の言語をピックアップし、ステップS215でピックアップされた言語の中からの選択を受付け、ステップS207へ進む。
【0042】
切り替えが必要なければ(S203でNO)、ステップS205において、言語をそのままの状態にして登録を行なう場合にメモリ容量は問題ないか判定する。YESであれば、ステップS207で現在選択されている言語での登録を受付ける。
【0043】
ステップS205でNOであれば、ステップS209でメモリ容量が不足しないデータ量の言語をピックアップし、ステップS211でピックアップされた言語の中からの選択を受付け、ステップS207で選択された言語での登録を受付ける。
【0044】
以上の処理により、メモリ容量が少ない場合は、オペレータに容量の大きな言語を選択させなくする(選択肢から外す)ことができる。また、言語切替えを行なわない場合においてメモリ容量が不足しそうな言語であるときは、オペレータに言語を切替えさせることができる。
【0045】
図6は、第3のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【0046】
ステップS301で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS303で、登録する言語の切替えを行なうかの選択を受付ける。YESであれば、ステップS313でオペレータが希望する言語データの選択を受付け、ステップS305で選択された言語での登録を受付ける。切り替えが必要なければ(S303でNO)、ステップS305において、表示中の言語での入力を受付ける。
【0047】
入力中にステップS307においてメモリ容量が不足していないかを判定し、YESであればステップS309で入力を受付ける。ステップS311で入力を終了するかを判定し、NOであればステップS305へ戻り、YESであれば終了する。
【0048】
ステップS307でNOであれば、ステップS315で入力を禁止する。ステップS317で入力を終了するかを判定し、NOであればステップS305へ戻り、YESであれば終了する。
【0049】
当該処理によると、例えば言語を入力することによってメモリ容量が不足しそうな場合には、入力可能文字数を少なくする(制限する)ことができる。
【0050】
なお、図5および6の処理により判断の対象とするメモリ容量は、装置全体のメモリ容量であってもよいし、設定ごとに割当てられたメモリ容量であってもよい。また、どのメモリを用いるかの指定をオペレータから受付けるようにしてもよい。
【0051】
図7は、図4のステップS103などで表示される言語データの切替え選択画面を示す図である。
【0052】
当該画面によって、ユーザは設定項目登録時に、入力に使用したい言語を切替えるか否かを選択することができる。
【0053】
図8は、図4のステップS107などで表示される言語データの選択画面を示す図である。
【0054】
当該画面によって、ユーザは設定項目登録時に、入力に使用したい言語の選択を行なうことができる。
【0055】
図9は、言語データの切替えを許可するか否かの選択画面を示す図である。
当該画面によって、管理者などは、設定項目登録時に言語データの切替え(選択)を許可するか否かを設定することができる。
【0056】
図10は、言語に応じた表示の切替え処理を示すフローチャートである。
ステップS401において、1つの画面の描画を開始する。表示言語が選択されている項目があれば(S403でYES)、その項目について選択されている言語データが存在するかを判定する(S407)。YESであれば、ステップS411でその項目は選択された言語で描画する。NOであれば、ステップS409でその項目は優先言語として設定された言語で描画する。これにより、言語データが存在しなければ、優先設定された言語での表示に切替えが行なわれる。なお、優先言語は前回表示を行なった言語であってもよいし、予め定められた言語であってもよい。
【0057】
表示言語が選択されていない項目は、ステップS405で装置に設定された言語(装置の全体としての表示言語)で描画される。
【0058】
図11は、設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
図を参照して、設定内容(表示項目)ごとに、指定された言語にて表示が行なわれる。また、装置の全体としての表示言語は、装置言語登録部251(図3)に登録されるが、設定内容の表示言語は、装置の全体としての表示言語に依存しない。
【0059】
ここでは、「山田 太郎」、「Development Division」、「Bob Jackson」、「総務」のそれぞれが設定内容であり、それぞれの表示言語として、日本語、英語、英語、日本語が登録されているものとする。また、装置の全体としての表示言語は日本語であり、これに基づき「キャンセル」、「OK」、「ワンタッチを選択できます」の項目が日本語で表示される。
【0060】
なお、項目にはメッセージ、アイコン、マークなどを含めることができる。メッセージとしては、図11に示されるようなワンタッチ機能の送信先の宛先、名称などを含めることができる。
【0061】
図12は、装置の全体としての表示言語の切替えの具体例を示す図である。
MFPは、記憶装置113内に複数の記憶領域(BOX)を有し、ユーザや部門ごとにデータを分類して記憶することが可能である。ここでは、BOXに記録されたドキュメントの操作を行なう画面の表示を例に挙げる。図12左に示されるように、装置の全体としての表示言語は日本語であり、これに基づき「キャンセル」、「OK」、「ボックスを選択できます」、「前画面」、「次画面」の項目が日本語で表示される。
【0062】
また、BOXごとに言語の設定が行なわれており、「前田」、「佐藤」のBOXは日本語が、「Herry」、「Project 1」のBOXは英語が選択されているものとする。これにより、BOXごとに、英語で表示が行なわれるか、日本語で表示が行なわれるかが決定される。
【0063】
装置の全体としての表示言語が日本語から英語へ変更されることで、図12左の表示は、図12右の表示へ移行する。ここでは、装置の全体としての表示言語が英語であるために、「Cancel」、「Enter」、「Select the BOX」、「Back」、「Fwd」の項目が英語で表示される。
【0064】
但し、装置の全体としての表示言語の切替えを行なっても、言語の設定が行われているBOXにおいては、装置全体としての表示言語に依存せず、設定した言語での表示が行われる。
【0065】
このように、BOXは装置全体としての表示言語に依存しないため、ユーザがBOXのみ操作したい場合は、装置全体の言語として何が設定されていても、ユーザはその表示言語を切替えることなく操作を行なうことが可能である。
【0066】
すなわち、図12では、「前田」の項目に日本語が設定されているため、常に「前田」のキーは日本語で表示される(装置全体としての表示言語が英語であったとしても、日本語で表示される)。
【0067】
このような表示処理は、図10のフローチャートにより実現される。すなわち、装置全体としての表示言語が切替えられると、新しい画面の描画処理を行なうが、表示言語が選択されている項目に関しては、その言語データがある限り選択された言語で表示される。
【0068】
図13は、言語に応じたアイコンの切替え処理を示すフローチャートである。
ステップS501で言語の切替えが行なわれると、ステップS503で言語に連動したアイコンの切替えが設定されているかが判定され、YESであればステップS509でアイコンデータの切替えを行なう。その後、ステップS507で選択された言語での入力(または表示)処理を行なう。
【0069】
ステップS503でNOであれば、ステップS505で言語に連動したアイコン切替えを行なうかを判定し、YESであればステップS509へ進む。NOであれば、アイコンデータの切替えを行なわないまま、ステップS507へ進む。
【0070】
以上の処理により、言語の切替えを行なった時に、アイコン、マークをその言語が使用される国・地域で使用される一般的なデザインのものに連動して切替えることができる。
【0071】
また図13の処理を、項目としてアイコンを登録するときに実行することで、言語に対応したアイコンを登録できるという効果がある。
【0072】
アイコンを切替えるか否かについては、デフォルトで設定していてもよいし、登録ごとに選択を行なうようにしてもよい。また、言語に連動するアイコンは、ユーザが個別に設定することもできる。
【0073】
図14は、アイコンの表示例を示す図である。
図においては、画質を示す6個のアイコンが表示されている。このようなアイコンは、表示される言語に応じて切替えることができる。選択された言語が使用される地域に応じたアイコンを表示することにより、ユーザがより認識しやすい表示を行なうことができる。アイコンは、装置全体の言語に併せて変更するようにしてもよいし、項目の入力時にその項目の言語に併せて変更するようにしてもよい。また、アイコンはユーザが任意に登録できるようにしてもよい。
【0074】
図15は、設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
登録時にアイコンやマークが登録されているときは、それらの優先順位を上げて表示を行なうことができる。すなわち、メッセージでの登録よりも表示順序が先となるように、順番の入替えが行なわれる。
【0075】
図16は、装置の言語切替えに伴なう表示の切替えの具体例を示す図である。
図に示されるように、装置の表示言語の切替えに応じて、登録したメッセージの表示の切替えを行なうことも可能である。すなわち、図16左に示されるように、装置全体としての言語が日本語であり、各項目がそれぞれに対して設定された言語で表示されているものとする。ここで、装置全体としての言語が英語に変更されると、図16右に示されるように、各項目の表示が英語に変更される。図12の表示と図16の表示とは、ユーザが選択できるようにしてもよい。
【0076】
図17は、メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【0077】
ステップS601で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS603で、登録するメモリ容量に問題がないかを判定する。YESであればステップS605で登録処理を行なう。NOであれば、ステップS607において、登録された各メッセージ(各項目)の使用頻度のチェックを行なう。ステップS609で使用頻度の低いメッセージの削除を行ない、ステップS605に移る。
【0078】
この処理により、使用頻度が低いものについては削除を行ない、メモリ容量を確保することができる。
【0079】
図18は、メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【0080】
ステップS701で、登録すべき表示項目の選択を受付ける。ステップS703で、登録するメモリ容量に問題がないかを判定する。YESであればステップS705で登録処理を行なう。NOであれば、ステップS707において、各言語の使用頻度のチェックを行なう。ステップS709で使用頻度の低い言語を使用しているメッセージの削除を行ない、ステップS705に移る。
【0081】
この処理により、使用頻度が低い言語のメッセージを削除することで、メモリ容量を確保することができる。
【0082】
なお、図17および18の処理において、どの程度の使用頻度であれば削除するかの設定をユーザから受付けるようにしてもよい。
【0083】
[実施の形態における効果]
以上説明した実施の形態によると、ワンタッチボタン、ボックス、インデックスなどの登録時に、個別に言語を切替えて登録することができる。表示言語を切替えても、登録された箇所はそれを登録したユーザが認識しやすい表示のままになることで、ユーザの操作性が向上する。また、ユーザは自分が登録したものかどうか確認しやすくなり、間違って他人の登録した項目を選択することが少なくなる。
【0084】
[その他]
本発明はMFP、ファクシミリ装置、複写機、PCその他の画像形成装置、情報装置、制御機器などに対して実施することができる。
【0085】
また、上述の実施の形態における処理は、ソフトウエアによって行なっても、ハードウエア回路を用いて行なってもよい。
【0086】
また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0087】
なお、上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像管理システムの構成を示す図である。
【図2】MFP1台のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】MFP1台に含まれる表示装置の構成を示すブロック図である。
【図4】第1のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【図5】第2のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【図6】第3のモードにおけるMFPが実行する表示部209に表示する項目の設定登録処理を示すフローチャートである。
【図7】図4のステップS103などで表示される言語データの切替え選択画面を示す図である。
【図8】図4のステップS107などで表示される言語データの選択画面を示す図である。
【図9】言語データの切替えを許可するか否かの選択画面を示す図である。
【図10】言語に応じた表示の切替え処理を示すフローチャートである。
【図11】設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
【図12】装置の全体としての表示言語の切替えの具体例を示す図である。
【図13】言語に応じたアイコンの切替え処理を示すフローチャートである。
【図14】アイコンの表示例を示す図である。
【図15】設定に応じた言語での表示部209の表示例を示す図である。
【図16】装置の言語切替えに伴なう表示の切替えの具体例を示す図である。
【図17】メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【図18】メモリ容量不足の場合にメッセージを削除する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
100a,100b MFP、101 CPU、103 RAM、105 ROM、107 操作パネル、109 スキャナ部、111 プリンタ部、113 記憶装置、115 ネットワークインターフェースカード、201 言語データ保持部、203 言語データ切替部、205 本体設定保持部、207 描画処理部、209 表示部、211 操作部、231a,231b 設定項目登録部、251 装置言語登録部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、
前記表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、
前記表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段と、
前記第2の登録手段で登録された項目が前記表示部に表示されている場合において、前記第1の登録手段によって前記表示部における表示言語が切替えられたときに、前記第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御手段とを備えた、表示装置。
【請求項2】
前記第2の登録手段で登録された項目は、送信先の宛先および名称のいずれかを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2の登録手段による登録を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に格納できる言語データの空き容量に応じて、前記第2の登録手段で選択可能な表示言語を選択する選択手段をさらに備えた、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
言語に連動して、アイコンやマークの表示切替えを行なう、請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記第2の登録手段において、アイコンやマークが登録されているときは、それらを優先的に表示する、請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
メモリが不足しているときは、登録されている項目のうち使用頻度の低いものを削除する、請求項1から5のいずれかに記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2の登録手段で登録された表示言語のデータがない場合、前回表示を行なった言語、または予め選択された言語で表示を行なう請求項1から6のいずれかに記載の表示装置。
【請求項8】
言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、
前記表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、
前記表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御方法であって、
前記第2の登録手段で登録された項目が前記表示部に表示されている場合において、前記第1の登録手段によって前記表示部における表示言語が切替えられたときに、前記第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップを備えた、表示装置の制御方法。
【請求項9】
言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、
前記表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、
前記表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御プログラムであって、
前記第2の登録手段で登録された項目が前記表示部に表示されている場合において、前記第1の登録手段によって前記表示部における表示言語が切替えられたときに、前記第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップをコンピュータに実行させる、表示装置の制御プログラム。
【請求項1】
言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、
前記表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、
前記表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段と、
前記第2の登録手段で登録された項目が前記表示部に表示されている場合において、前記第1の登録手段によって前記表示部における表示言語が切替えられたときに、前記第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御手段とを備えた、表示装置。
【請求項2】
前記第2の登録手段で登録された項目は、送信先の宛先および名称のいずれかを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2の登録手段による登録を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に格納できる言語データの空き容量に応じて、前記第2の登録手段で選択可能な表示言語を選択する選択手段をさらに備えた、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
言語に連動して、アイコンやマークの表示切替えを行なう、請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記第2の登録手段において、アイコンやマークが登録されているときは、それらを優先的に表示する、請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
メモリが不足しているときは、登録されている項目のうち使用頻度の低いものを削除する、請求項1から5のいずれかに記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2の登録手段で登録された表示言語のデータがない場合、前回表示を行なった言語、または予め選択された言語で表示を行なう請求項1から6のいずれかに記載の表示装置。
【請求項8】
言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、
前記表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、
前記表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御方法であって、
前記第2の登録手段で登録された項目が前記表示部に表示されている場合において、前記第1の登録手段によって前記表示部における表示言語が切替えられたときに、前記第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップを備えた、表示装置の制御方法。
【請求項9】
言語を切替えて項目を表示することが可能な表示部と、
前記表示部における表示言語を登録する第1の登録手段と、
前記表示部に表示する項目とその項目の表示言語とを登録する第2の登録手段とを備えた表示装置の制御プログラムであって、
前記第2の登録手段で登録された項目が前記表示部に表示されている場合において、前記第1の登録手段によって前記表示部における表示言語が切替えられたときに、前記第2の登録手段で登録された項目の表示言語は切替えられないよう制御する制御ステップをコンピュータに実行させる、表示装置の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−78902(P2008−78902A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−254546(P2006−254546)
【出願日】平成18年9月20日(2006.9.20)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月20日(2006.9.20)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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