説明

表示装置およびその製造方法

【課題】フォトセンサの特性のバラツキが小さいタッチパネル一体型表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の表示装置は、複数の画素部を備え、複数の画素部のそれぞれは、画素電極と、画素電極への電圧印加のON/OFFを切り替えるトランジスタと、画素部内へ入射する光を受光するフォトセンサとを備える。トランジスタは、ポリシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有する。フォトセンサは、P型アモルファスシリコン領域とN型アモルファスシリコン領域とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を有する薄膜半導体装置であるTFT基板は、アクティブマトリックス駆動方式の液晶表示装置において、液晶を駆動するための駆動基板として用いられる。近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等に搭載される中小型ディスプレイにおいては、ますます軽量化や高集積化が進んでいる。その一環として、タッチパネルを搭載したモジュールにおいて、表示装置の回路とタッチパネルの回路を同一基板上に形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1によれば、フォトトランジスタ等の受光素子をTFT基板上に形成し、受光回路を構成することによって、光学式タッチパネルを表示装置と一体化させている。受光素子はTFTと同一のプロセスによって形成され、コストや工数の増加を招くことなく軽量化、高性能化が図れるため、効率的に付加価値を増加させることが出来る。
【0004】
図11に、タッチパネル一体型表示装置700を示す。指などの接触した位置を受光量の大小比較によって検知することで、タッチパネルとして機能する。
【0005】
表示装置700のTFT基板701上には画素電極への電圧印加のON/OFFを切り替えるTFTを備えるTFTエリア703が設けられており、その中に受光素子711が設けられている。TFT基板701と受光素子711との間には遮光層712が設けられている。TFTエリア703上には液晶層704、カラーフィルター705、対向基板702が設けられている。なお、他に偏光板等を備えるが説明を簡単にするためにここでは図示していない。光源706から出射された光が、上述の構成要素を透過することで画像が表示される。また、タッチパネルとして動作する場合(座標検出動作時)には、表示面にペンや指などが接触されたときと、接触されていないときとを比較すると、その接触位置直下の受光素子711が受光する光の強度が変化するので、その光の強度の変化から接触位置の座標を検出することができる。
【0006】
このような、タッチパネル一体型表示装置では、フォトダイオード等のフォトセンサの特性のバラツキを低減させることが望ましい。
【0007】
TFTはポリSi(ポリシリコン)を用いて形成される。このため、TFTと同一のプロセスによって形成されるフォトダイオードもポリSiから形成される。しかしながら、ポリSiを用いてフォトダイオードを形成した場合、結晶粒界などにより、フォトダイオードの特性にバラツキが生じる。
【0008】
アモルファスSi(アモルファスシリコン)を用いてTFTを形成することも考えられるが、アモルファスSiではポリSiと比較して電子の移動度が小さくなるため、この場合はTFTの性能が下がってしまい、望ましくない。
【0009】
ところで、一部分がアモルファスSiであるポリSi層を形成する技術が特許文献2に開示されている。
【0010】
特許文献2が開示するTFTの製造方法のSi結晶化工程では、ガラス基板上のアモルファスSi層に対して、表示面側からレーザ光を照射している。レーザ光照射に先立って、ゲート電極がアモルファスSi層上に予め形成されており、このゲート電極がレーザ光を遮光することで、アモルファスSi層のうちのゲート電極直下の領域(チャネル領域)は結晶化されずにアモルファスSiのまま残ることになる。その他の領域は結晶化されてポリSiになる。この方法により、ソース領域およびドレイン領域がポリSiであり、チャネル領域がアモルファスSiであるTFTが形成される。
【特許文献1】特開2006−79589号公報
【特許文献2】特開平9−191114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記製造方法では、アモルファスSi層のうちのチャネル領域以外の領域は結晶化されてポリSiとなる。このため、上記製造方法を用いて、タッチパネル一体型表示装置を製造しようとすると、フォトダイオード領域はポリSiとなるので、フォトダイオードの特性にバラツキが生じることになる。
【0012】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、TFTの性能が高く維持され且つフォトセンサの特性のバラツキが小さいタッチパネル一体型表示装置およびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の表示装置は、複数の画素部を備えた表示装置であって、前記複数の画素部のそれぞれは、画素電極と、前記画素電極への電圧印加のON/OFFを切り替えるトランジスタと、前記画素部内へ入射する光を受光するフォトセンサとを備え、前記トランジスタは、ポリシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有し、前記フォトセンサは、P型アモルファスシリコン領域とN型アモルファスシリコン領域とを有することを特徴とする。
【0014】
ある実施形態によれば、前記表示装置は、光を出射する光源をさらに備え、前記複数の画素部のそれぞれは、前記フォトセンサと前記光源との間に配置された遮光層をさらに有し、前記遮光層の底面積は、前記フォトセンサの底面積よりも広い。
【0015】
ある実施形態によれば、前記遮光層の端部は、前記フォトセンサの端部から所定の長さ広がった位置にあり、前記所定の長さは、ポリシリコンの結晶粒の長さよりも長い。
【0016】
ある実施形態によれば、前記遮光層の端部は、前記フォトセンサの端部から2μm以上広がった位置にある。
【0017】
本発明の表示装置の製造方法は、ガラス基板の一方の面側の位置に遮光層を形成する工程と、前記遮光層の前記ガラス基板とは反対側の位置にアモルファスシリコン層を形成する工程と、前記ガラス基板を介して前記アモルファスシリコン層に光を照射して、前記アモルファスシリコン層の一部を結晶化する工程と、結晶化により形成されたポリシリコンの領域と前記アモルファスシリコンの領域とを分離する工程と、前記ポリシリコン領域の前記ガラス基板とは反対側の位置に、トランジスタのゲート電極を形成する工程と、前記ポリシリコン領域にイオン注入を行って、前記トランジスタのソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、前記アモルファスシリコン領域にイオン注入を行って、P型アモルファスシリコン領域とN型アモルファスシリコン領域とを備えるフォトセンサを形成する工程とを包含することを特徴とする。
【0018】
本発明の表示装置は、複数の画素部を備えた表示装置であって、前記複数の画素部のそれぞれは、第1および第2トランジスタと有機発光ダイオードとを備え、前記第1トランジスタは、前記第2トランジスタのON状態とOFF状態とを切り替え、前記第2トランジスタは、ON状態とOFF状態との切り替えに応じて前記有機発光ダイオードへ供給する電圧を変化させ、前記第1トランジスタは、ポリシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有し、前記第2トランジスタは、アモルファスシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有することを特徴とする。
【0019】
ある実施形態によれば、前記表示装置は、前記第1および第2トランジスタが形成された基板をさらに備え、前記複数の画素部のそれぞれは、前記第2トランジスタと前記基板との間に配置された遮光層をさらに有し、前記遮光層の底面積は、前記第2トランジスタの底面積よりも広い。
【0020】
ある実施形態によれば、前記遮光層の端部は、前記第2トランジスタの端部から所定の長さ広がった位置にあり、前記所定の長さは、ポリシリコンの結晶粒の長さよりも長い。
【0021】
ある実施形態によれば、前記遮光層の端部は、前記第2トランジスタの端部から2μm以上広がった位置にある。
【0022】
本発明の表示装置の製造方法は、ガラス基板の一方の面側の位置に遮光層を形成する工程と、前記遮光層の前記ガラス基板とは反対側の位置にアモルファスシリコン層を形成する工程と、前記ガラス基板を介して前記アモルファスシリコン層に光を照射して、前記アモルファスシリコン層の一部を結晶化する工程と、結晶化により形成されたポリシリコンの領域と前記アモルファスシリコンの領域とを分離する工程と、前記ポリシリコン領域の前記ガラス基板とは反対側の位置に、第1トランジスタのゲート電極を形成する工程と、前記アモルファスシリコン領域の前記ガラス基板とは反対側の位置に、第2トランジスタのゲート電極を形成する工程と、前記ポリシリコン領域および前記アモルファスシリコン領域にイオン注入を行って、前記第1および第2トランジスタそれぞれのソース領域およびドレイン領域を形成する工程とを包含することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、トランジスタは、ポリシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を備え、フォトセンサは、P型アモルファスシリコンとN型アモルファスシリコンとを備えている。これにより、トランジスタの性能を高く維持しつつフォトセンサの特性のバラツキが小さいタッチパネル一体型表示装置を提供することができる。
【0024】
また、本発明の製造方法では、ガラス基板側からアモルファスシリコン層に光を照射して、アモルファスシリコン層の一部を結晶化する。このとき、ガラス基板とフォトセンサ領域との間に設けられる遮光層によりレーザ光が遮光されるので、フォトセンサ領域はアモルファスシリコンのまま保たれる。このアモルファスシリコンからフォトセンサを形成することで、フォトセンサの特性のバラツキを小さくすることができる。また、トランジスタ領域は結晶化されてポリシリコンとなり、このポリシリコンからトランジスタを形成することで、良好なトランジスタ特性を得ることができる。また、遮光層をフォトセンサ領域のマスキング層として用いることで、別途マスキング層を形成する工程が不要となり、製造工程数を低減させることができる。
【0025】
また、本発明のある実施形態によれば、遮光層の端部は、フォトセンサの端部から所定の長さ広がった位置にあり、その所定の長さは、ポリシリコンの結晶粒の長さよりも長い。例えば、遮光層の端部は、フォトセンサの端部から2μm以上広がった位置にある。これにより、遮光層の端部付近(すなわち、アモルファスシリコンとポリシリコンとの境界)で形成されたポリSi結晶粒がフォトセンサ領域側へずれ込んだとしても、フォトセンサ領域をアモルファスシリコンのまま保つことができる。
【0026】
また、本発明によれば、第1トランジスタは第2トランジスタのON状態とOFF状態とを切り替え、第2トランジスタはON状態とOFF状態との切り替えに応じて有機発光ダイオードへ供給する電圧を変化させる有機EL表示装置において、第1トランジスタは、ポリシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有し、第2トランジスタは、アモルファスシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有する。これにより、第1トランジスタの性能を高く維持しつつ第2トランジスタの特性のバラツキが小さい有機EL表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0028】
(実施形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態による液晶表示装置100を示す図である。液晶表示装置100は、画像表示機能に加えてタッチパネルとしても機能するタッチパネル一体化表示装置である。
【0029】
液晶表示装置100は、液晶表示パネル110と、光源120と、制御部131と、検出部132とを備える。制御部131は、液晶表示パネル110および光源120の動作を制御する。検出部132は、タッチパネルとして動作する時(座標検出動作時)に、表示面における接触物(ペンや指など)によって接触された位置を受光した光の強度に基づいて検出する。
【0030】
図2に、液晶表示パネル110を示す。液晶表示パネル110は、複数の画素部150と、複数のゲートライン106と、複数のソースライン107と、複数の信号ライン108とを備える。ゲートライン106、ソースライン107および信号ライン108が格子状に基板(不図示)に設けられている。ソースライン107と信号ライン108とは互いに平行に交互に設けられている。ゲートライン106は、ソースライン107および信号ライン108に交差する方向に配列されている。ゲートライン106とソースライン107との交点毎に、画素部150が配置されている。
【0031】
各画素部150は、液晶セル160とフォトセンサ102とを備える。液晶セル160は、画像表示動作時には、光源120からの光の少なくとも一部を透過することにより画像を表示する。また、座標検出動作時にはその透過光により接触物を照らす役割を果たしている。フォトセンサ102は、例えばフォトダイオードであり、画素部内に入射する光(液晶セル160から出力された光が接触物に照射されて得られる反射光および外光)を受光する。
【0032】
液晶セル160は、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)101と、画素容量105とを備える。ゲートライン106はTFT101のゲート電極に接続されており、ソースライン107はTFT101のソース電極に接続されている。画素容量105は、例えば液晶容量とそれに並列に設けられた補助容量(図示せず)とによって構成されている。液晶容量は、例えば、画素電極(図示せず)と、画素電極に対向する対向電極(図示せず)と、画素電極と対向電極との間の液晶層(図示せず)とによって構成されている。TFT101のドレイン電極は画素電極に接続されている。TFT101は、画素電極への電圧印加のON/OFFを切り替える。
【0033】
フォトセンサ102は、ゲートライン106と信号ライン108との交点のそれぞれの近傍に配置されている。フォトセンサ102の一端にはゲートライン106が接続され、フォトセンサ102の他端には信号ライン108が接続されている。
【0034】
制御部131(図1)から、ゲートライン106とソースライン107とに画像情報に応じた電圧を印加するとTFT101がオン状態になり、画素電極に電圧が印加されることにより液晶表示パネル110に画像が表示される。また、ゲートライン106に所定の電圧を印加すると、フォトセンサ102に入射した光の強度に応じた大きさの電流が、フォトセンサ102を介してゲートライン106から信号ライン108に流れる。例えば、光の強度が高くなるほど電流の値も高くなる。その電流の値を検出することにより、フォトセンサ102が受光した光の強度を検出することができる。なお、選択されていない(すなわち、電圧が印加されていない)ゲートライン106に信号ライン108から電流が流れ込むのを防止するために、フォトセンサ102と信号ライン108との間にはダイオードが設けられ得る。
【0035】
図3Aは、TFT101およびフォトセンサ102の断面図である。また、図3Bは、TFT101およびフォトセンサ102の上面図である。液晶表示パネル110が備える一対の基板のうちの一方の基板111(アクティブマトリックス基板)にはベースコート層112が形成されており、そのベースコート層112上にTFT101とフォトセンサ102とが形成されている。
【0036】
TFT101は、ソース領域171と、ドレイン領域172と、ゲート電極173と、チャネル領域174と、ソース領域171に接続されたソース電極175と、ドレイン領域172に接続されたドレイン電極176と、ゲート絶縁層177とを備える。ゲート電極173にはゲートライン106(図2)が接続されている。ソース電極175にはソースライン107が接続されている。ドレイン電極176は、透明な画素電極に接続されている。
【0037】
フォトセンサ102は、P型アモルファスSi領域181と、N型アモルファスSi領域182と、電極183および184を備える。ガラス基板とアモルファスSi領域181および182との間には遮光層190が設けられている。遮光層190の底面積はフォトセンサ領域(アモルファスSi領域181および182)の底面積よりも広い。電極183は信号ライン108に接続され、電極184はゲートライン106に接続されている。
【0038】
ゲートライン106に電圧が印加されると、TFT101のゲート電極173に電圧が印加されて、チャネル領域174にキャリアが形成される。この状態で、ソースライン107に電圧が印加されると、ソースライン107からドレイン電極176に電流が流れて画素電極に電圧が印加される。電圧を印加するゲートライン106およびソースライン107を順次選択し、画像情報に応じた大きさの電圧を印加することによって、所望の液晶セル160が駆動されて画像が表示される。
【0039】
また、ゲートライン106に電圧が印加されると、フォトセンサ102の電極184に電圧が印加される。この状態でフォトセンサ102に光が照射されると、フォトセンサ102を通ってゲートライン106から信号ライン108に電流が流れる。
【0040】
検出部132(図1)は、電圧が印加されているゲートライン106に接続されたフォトセンサ102のそれぞれに照射される光の強度を、各信号ライン108を流れる電流の値から検出する。制御部131(図1)は、各ゲートライン106に順次電圧を印加して、各画素部150のオン状態とオフ状態とを順次切り替え、同時に、検出部132(図1)は、各信号ライン108を流れる電流の値を順次検出する。表示面にペンや指などが接触されたときと、接触されていないときとを比較すると、その接触位置直下のフォトセンサ102が受光する光の強度が変化するので、検出部132は、その光の強度の変化から接触位置の座標を検出することができる。
【0041】
本実施形態のフォトセンサ102のP型アモルファスSi領域181およびN型アモルファスSi領域182は全てアモルファスSiのままであり、結晶粒界を有さない。これにより、フォトセンサの特性のバラツキを小さくすることができる。また、TFT101のソース領域171、ドレイン領域172、チャネル領域174は、電子の移動度が高いポリSiで形成されているので、良好なTFT特性を得ることができる。
【0042】
次に、液晶表示装置100の製造方法を説明する。図4A〜図4Eは、液晶表示装置100の製造方法を示す図である。本発明の特徴を明確にするために、TFT101およびフォトセンサ102とその近傍部の製造方法に絞って説明する。また、この例ではフォトセンサ102はフォトダイオードである。
【0043】
図4Aを参照して、スパッタ法等を用いてモリブデン等をガラス基板111の一方の面上に堆積させ、パターニングして遮光層190を形成する。遮光層190の厚さは例えば約100nmである。
【0044】
その後プラズマCVD法により、酸化シリコンのベースコート層112およびアモルファスSi層201を形成する。ベースコート層112の厚さは例えば約300nm、アモルファスSi層201の厚さは例えば約50nmである。
【0045】
次に、図4Bを参照して、ガラス基板111裏面側からエキシマレーザ光を照射してアモルファスSi層201の結晶化を行う。すなわち、ガラス基板111のアモルファスSi層201が設けられた側とは反対の側から、ガラス基板111を介して、アモルファスSi層201にエキシマレーザ光を照射する。
【0046】
図5は、アモルファスSi層201の結晶化工程を示す上面図である。アモルファスSi層201のうちの遮光層190によってエキシマレーザ光が遮光されない領域(遮光層無領域)では、アモルファスSiは結晶化してポリSi領域202が形成される。ポリSi領域202は複数のポリSi結晶粒210を含んでおり、結晶粒同士の境界が結晶粒界211となる。
【0047】
遮光層190によってレーザ光が遮光される領域(遮光層有領域)では、エキシマレーザ光は遮光されてアモルファスSiに照射されないため、アモルファスSiのまま残る。
【0048】
なお、遮光層有領域と遮光層無領域との界面(遮光層190端部に対応する位置)では、遮光層無領域で成長したポリSi結晶粒が遮光層有領域にずれ込む。このことから、遮光層有領域のうちの界面からポリSi結晶粒のサイズと同程度の長さ(約2μm)の領域ではポリSiが存在する。
【0049】
次に、図4Cを参照して、アモルファスSi層201およびポリSi領域202のパターニングを行って両者を分離する。ポリSi領域202の領域がTFT領域となり、アモルファスSi層201の領域がフォトダイオード領域となる。
【0050】
ここで、図6Aを参照して、光源120(図1)の光からフォトダイオード102を遮光することを考えたときの、フォトダイオード領域と遮光層とのサイズの関係を説明する。
【0051】
酸化シリコンのベースコート層112の屈折率をn、厚さをd、臨界角をθ、光の入射角をθ0とし、フォトダイオード領域の端部を遮光層の端部よりx小さくするとした場合、
n×sinθ=1×sinθ0
n×sinθ=1×sin90°
sinθ=1/n
x=d×tanθ
となり、n=1.46、d=0.3μmのとき、xは約0.28μm以上あればよいことになる。
【0052】
本実施形態では、ポリSi結晶粒の遮光層有領域へのずれ込み(図5)を考慮して、遮光層有領域のうちの、界面からポリSi結晶粒のサイズと同程度の長さ(約2μm)の領域は除去し、フォトダイオード領域を全てアモルファスSiにする。このため、x>結晶粒サイズ(約2μm)になるようにxの値を設定する。
【0053】
また、図6Bに示すように、エキシマレーザ光がガラス基板111に斜め方向から入射することを考慮した場合は、フォトダイオード領域201の端部は遮光層190の端部よりy小さくする(y>x+(結晶粒サイズ))。
【0054】
このように、遮光層190の端部は、フォトセンサ領域の端部から所定の長さ広がった位置にあり、その所定の長さは、ポリシリコンの結晶粒の長さよりも長くする。例えば、遮光層の端部が、フォトセンサの端部から2μm以上広がった位置になるようにする。これにより、遮光層190の端部に対応する位置で形成されたポリSi結晶粒がフォトセンサ領域側へずれ込んだとしても、フォトセンサ領域をアモルファスシリコンのまま保つことができる。
【0055】
アモルファスSi層201およびポリSi領域202のパターニングの後、図4Dに示すように、CVD法などを用いて酸化シリコンのゲート絶縁層177を形成する。ゲート絶縁層177の厚さは例えば約100nmである。
【0056】
ゲート絶縁層177の形成後、スパッタ法などを用いてゲート電極173を形成してパターニングを行う。ゲート電極173の材料は例えばタンタル、タングステンである。
【0057】
ゲート電極173の形成後、イオン注入および活性化アニール等を行い、TFT101(図3A)のソース領域171、ドレイン領域172、チャネル領域174と、フォトセンサ102のP型アモルファスSi領域181、N型アモルファスSi領域182を形成する。
【0058】
次に、図4Eを参照して、第1層間絶縁層204を酸化シリコンなどで形成する。その第1層間絶縁層204をパターニングしてコンタクトホールを形成し、コンタクトホールにアルミニウムなどを堆積させて、電極175、176、183および184を形成する。
【0059】
次に、第2層間絶縁層205を酸化シリコンや有機絶縁材料などで形成する。その第2層間絶縁層205をパターニングしてコンタクトホールを形成し、コンタクトホールおよびその周辺領域にITO(酸化インジウムスズ)などを堆積させて、画素電極206を形成する。
【0060】
フォトダイオード102のP型アモルファスSi領域181およびN型アモルファスSi領域182は全てアモルファスSiのままであり、結晶粒界を有さない。これにより、フォトダイオードの特性のバラツキを抑制することができる。
【0061】
また、TFT101のソース領域171、ドレイン領域172、チャネル領域174は、電子の移動度が高いポリSiで形成されているので、TFT特性を高くすることができる。
【0062】
なお、液晶表示パネル110の駆動回路もガラス基板111上に形成する場合は、TFT101と同じポリSiのTFTを備えた駆動回路を構成してもよい。駆動回路のTFTは、TFT101と同じ製造工程で作製され得る。
【0063】
なお、上述の説明では、本発明の実施形態の表示装置として液晶表示装置を例示して説明したが、本発明は液晶表示装置に限定されず、例えば有機EL(ElectroLuminescence)表示装置にも適用される。以下、本発明の有機EL表示装置の実施形態を説明する。
【0064】
(実施形態2)
図7は、本発明の第2の実施形態による有機EL表示装置300を示す図である。有機EL表示装置300は表示領域301を有し、表示領域301に配列された複数の画素部350により画像を表示する。
【0065】
有機EL表示装置300は、複数の走査線306と、複数のデータ線307と、複数の電源線308とを備える。走査線306、データ線307および電源線308が格子状に基板(不図示)に設けられている。データ線307と電源線308とは互いに平行に交互に設けられている。走査線306は、データ線307および電源線308に交差する方向に配列されている。走査線306とデータ線307との交点毎に、画素部350が配置されている。
【0066】
また、有機EL表示装置300は、走査線306に走査信号を出力する走査線駆動回路302と、データ線307にデータ信号を出力するデータ線駆動回路303と、電源線308に電源電圧Vpを印加するVp電源304とを備える。
【0067】
次に、図8を参照して、画素部350を説明する。図8は、画素部350を示す図である。画素部350は、第1TFT311と、第2TFT312と、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light−Emitting Diode)313と、キャパシタ314とを備える。
【0068】
第1TFT311のゲート電極は走査線306に、ソース電極はデータ線307に、ドレイン電極は第2TFT312のゲート電極にそれぞれ接続されている。第2TFT312のソース電極は電源線308に、ドレイン電極は有機発光ダイオード313にそれぞれ接続されている。キャパシタ314は第2TFT312のゲート電極とソース電極とに接続されている。第1TFT311は第2TFT312のON状態とOFF状態とを切り替え、第2TFT312は、ON状態とOFF状態との切り替えに応じて、有機発光ダイオード313へ供給する電圧を変化させる。
【0069】
走査線306に走査信号が出力されると、第1TFT311を介してデータ線307から第2TFT312のゲート電極にデータ信号が供給される。これにより、第2TFT312を介して電源線308から有機発光ダイオード313に電源電圧Vpが供給され、有機発光ダイオード313が発光することで画像が表示される。
【0070】
ここで、有機EL表示装置300が備える複数の第2TFT312の間でON電流にバラツキが生じると、有機発光ダイオード313の輝度にバラツキが生じ、ムラとして視認されることになる。このことから、第2TFT312のON電流のバラツキを抑制することは重要である。本実施形態の有機EL表示装置300では、第2TFT312をアモルファスSiで形成することにより、第2TFT312のON電流のバラツキを抑制し、ムラを抑制することができる。
【0071】
図9Aは画素部350の断面図であり、図9Bは画素部350の上面図である。画素部350の各構成要素は基板111上に形成されている。第1TFT311を形成する半導体層は、ポリSiで形成される。一方、第2TFT312を形成する半導体層は、アモルファスSiで形成され、半導体層の下側に遮光層190が配置されている。遮光層190の底面積は、第2TFT312のアモルファスSi領域の底面積よりも広い。
【0072】
第1TFT311は、ソース領域171と、ドレイン領域172と、ゲート電極173と、チャネル領域174と、ソース領域171に接続されたソース電極175と、ドレイン領域172に接続されたドレイン電極176とを備える。ゲート電極173は走査線306に接続され、ソース電極175はデータ線307に接続されている。
【0073】
第2TFT312は、ソース領域191と、ドレイン領域192と、ゲート電極193と、チャネル領域194と、ソース領域191に接続されたソース電極195と、ドレイン領域192に接続されたドレイン電極196とを備える。
【0074】
有機発光ダイオード313は、画素電極361と、エッジカバー362と、正孔注入層363と、正孔輸送層364と、発光層365と、電子輸送層366と、電子注入層367と、陰極368とを備えている。第2TFT312のドレイン電極196は、画素電極361に接続されている。
【0075】
第2TFT312のソース領域191、ドレイン領域192およびチャネル領域194は全てアモルファスSiであり、結晶粒界を有さない。これにより、第2TFT312の特性のバラツキを小さくすることができる。また、第1TFT311のソース領域171、ドレイン領域172およびチャネル領域174は、電子の移動度が高いポリSiで形成されているので、良好なTFT特性を得ることができる。
【0076】
次に、有機EL表示装置300の製造方法を説明する。図10A〜図10Eは、有機EL表示装置300の製造方法を示す図である。本発明の特徴を明確にするために、第1TFT311および第2TFT312とその近傍部の製造方法に絞って説明する。また、この例では第2TFT312はPchTFTである。
【0077】
図10Aを参照して、スパッタ法等を用いてモリブデン等をガラス基板111の一方の面上に堆積させ、パターニングして遮光層190を形成する。遮光層190の厚さは例えば約100nmである。
【0078】
その後プラズマCVD法により、酸化シリコンのベースコート層112およびアモルファスSi層201を形成する。ベースコート層112の厚さは例えば約300nm、アモルファスSi層201の厚さは例えば約50nmである。
【0079】
次に、図10Bを参照して、ガラス基板111裏面側からエキシマレーザ光を照射してアモルファスSi層201の結晶化を行う。すなわち、ガラス基板111のアモルファスSi層201が設けられた側とは反対の側から、ガラス基板111を介して、アモルファスSi層201にエキシマレーザ光を照射する。
【0080】
図5を参照して説明したように、アモルファスSi層201のうちの遮光層190によってエキシマレーザ光が遮光されない領域(遮光層無領域)では、アモルファスSiは結晶化してポリSi領域202が形成される。ポリSi領域202は複数のポリSi結晶粒210を含んでおり、結晶粒同士の境界が結晶粒界211となる。
【0081】
遮光層190によってレーザ光が遮光される領域(遮光層有領域)では、エキシマレーザ光は遮光されてアモルファスSiに照射されないため、アモルファスSiのまま残る。
【0082】
なお、遮光層有領域と遮光層無領域との界面(遮光層190端部に対応する位置)では、遮光層無領域で成長したポリSi結晶粒が遮光層有領域にずれ込む。このことから、遮光層有領域のうちの界面からポリSi結晶粒のサイズと同程度の長さ(約2μm)の領域ではポリSiが存在する。
【0083】
次に、図10Cを参照して、アモルファスSi層201およびポリSi領域202のパターニングを行って両者を分離する。ポリSi領域202の領域が第1TFT311領域となり、アモルファスSi層201の領域が第2TFT312領域となる。
【0084】
図6Aおよび図6Bを参照して説明したように、遮光層190の端部が、第2TFT312の端部から2μm以上広がった位置になるようにする。これにより、遮光層190の端部に対応する位置で形成されたポリSi結晶粒が第2TFT312領域側へずれ込んだとしても、第2TFT312領域をアモルファスシリコンのまま保つことができる。
【0085】
アモルファスSi層201およびポリSi領域202のパターニングの後、図10Dに示すように、CVD法などを用いて酸化シリコンのゲート絶縁層177を形成する。ゲート絶縁層177の厚さは例えば約100nmである。
【0086】
ゲート絶縁層177の形成後、スパッタ法などを用いてゲート電極173および193を形成してパターニングを行う。ゲート電極173および193の材料は例えばタンタル、タングステンである。
【0087】
ゲート電極173の形成後、イオン注入および活性化アニール等を行い、第1TFT311(図9A)のソース領域171、ドレイン領域172、チャネル領域174と、第2TFT312(図9A)のソース領域191、ドレイン領域192、チャネル領域194とを形成する。
【0088】
次に、ゲート絶縁層177をパターニングしてコンタクトホールを形成し、コンタクトホールにアルミニウムなどを堆積させて、ドレイン電極176を形成する。
【0089】
次に、図10Eを参照して、第1層間絶縁層204を酸化シリコンなどで形成する。その第1層間絶縁層204をパターニングしてコンタクトホールを形成し、コンタクトホールにアルミニウムなどを堆積させて、ソース電極175および195とドレイン電極196を形成する。
【0090】
次に、第2層間絶縁層205を酸化シリコンや有機絶縁材料などで形成する。その第2層間絶縁層205をパターニングしてコンタクトホールを形成し、コンタクトホールおよびその周辺領域にITO(酸化インジウムスズ)などを堆積させて、画素電極361を形成する。
【0091】
次に、図10Fを参照して、画素電極361のパターンエッジにエッジカバー362を形成する。エッジカバー362は、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂やノボラック系樹脂やアクリル系樹脂の何れかを少なくとも含むフォトレジストを公知のフォトプロセスでパターン形成する。
【0092】
さらに、正孔注入層363兼正孔輸送層364としてNPB(N,N−di(naphthalene−1−yl)−N,N−diphenyl−benzidene)を膜厚30nm、発光層365を30nm、電子輸送層366兼電子注入層367としてAlq3(アルミニウムキノリノール錯体(aluminato−tris−8−hydroxyquinolate))、半透明陰極368としてマグネシウム銀合金を膜厚5nmで、連続して蒸着法により形成する。発光層365は、赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれに対応した蒸着マスクを用いた塗分け法により形成する。
【0093】
その後、エポキシ樹脂を用いてシールガラスで封止し、アクティブマトリックス有機EL表示装置300が完成する。
【0094】
第2TFT312のソース領域191、ドレイン領域192およびチャネル領域194は全てアモルファスSiであり、結晶粒界を有さない。これにより、第2TFT312の特性のバラツキを小さくすることができる。また、第1TFT311のソース領域171、ドレイン領域172およびチャネル領域174は、電子の移動度が高いポリSiで形成されているので、TFT特性を高くすることができる。
【0095】
なお、有機EL表示装置300の駆動回路もガラス基板111上に形成する場合は、第1TFT311と同じポリSiのTFTを備えた駆動回路を構成してもよい。駆動回路のTFTは、第1TFT311と同じ製造工程で作製され得る。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、TFTを備える表示装置およびタッチパネルの技術分野において特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の実施形態による液晶表示装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による液晶表示パネルを示す図である。
【図3A】本発明の実施形態によるTFTおよびフォトセンサを示す図である。
【図3B】本発明の実施形態によるTFTおよびフォトセンサを示す図である。
【図4A】本発明の実施形態による液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【図4B】本発明の実施形態による液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【図4C】本発明の実施形態による液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【図4D】本発明の実施形態による液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【図4E】本発明の実施形態による液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【図5】本発明の実施形態によるアモルファスSi層の結晶化工程を示す図である。
【図6A】本発明の実施形態によるフォトダイオード領域と遮光層とのサイズの関係を示す図である。
【図6B】本発明の実施形態によるフォトダイオード領域と遮光層とのサイズの関係を示す図である。
【図7】本発明の実施形態による有機EL表示装置を示す図である。
【図8】本発明の実施形態による有機EL表示装置の画素部を示す図である。
【図9A】本発明の実施形態による有機EL表示装置の画素部を示す図である。
【図9B】本発明の実施形態による有機EL表示装置の画素部を示す図である。
【図10A】本発明の実施形態による有機EL表示装置の製造方法を示す図である。
【図10B】本発明の実施形態による有機EL表示装置の製造方法を示す図である。
【図10C】本発明の実施形態による有機EL表示装置の製造方法を示す図である。
【図10D】本発明の実施形態による有機EL表示装置の製造方法を示す図である。
【図10E】本発明の実施形態による有機EL表示装置の製造方法を示す図である。
【図10F】本発明の実施形態による有機EL表示装置の製造方法を示す図である。
【図11】タッチパネル一体型表示装置を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
100 液晶表示装置
110 液晶表示パネル
101 TFT
102 フォトセンサ
111 基板
112 ベースコート層
120 光源
131 制御部
132 検出部
171 ソース領域
172 ドレイン領域
173 ゲート電極
174 チャネル領域
177 ゲート絶縁層
181 P型アモルファスSi領域
182 N型アモルファスSi領域
190 遮光層
206 画素電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素部を備えた表示装置であって、
前記複数の画素部のそれぞれは、
画素電極と、
前記画素電極への電圧印加のON/OFFを切り替えるトランジスタと、
前記画素部内へ入射する光を受光するフォトセンサと
を備え、
前記トランジスタは、ポリシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有し、
前記フォトセンサは、P型アモルファスシリコン領域とN型アモルファスシリコン領域とを有する、表示装置。
【請求項2】
前記表示装置は、光を出射する光源をさらに備え、
前記複数の画素部のそれぞれは、
前記フォトセンサと前記光源との間に配置された遮光層をさらに有し、
前記遮光層の底面積は、前記フォトセンサの底面積よりも広い、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記遮光層の端部は、前記フォトセンサの端部から所定の長さ広がった位置にあり、
前記所定の長さは、ポリシリコンの結晶粒の長さよりも長い、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記遮光層の端部は、前記フォトセンサの端部から2μm以上広がった位置にある、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
ガラス基板の一方の面側の位置に遮光層を形成する工程と、
前記遮光層の前記ガラス基板とは反対側の位置にアモルファスシリコン層を形成する工程と、
前記ガラス基板を介して前記アモルファスシリコン層に光を照射して、前記アモルファスシリコン層の一部を結晶化する工程と、
結晶化により形成されたポリシリコンの領域と前記アモルファスシリコンの領域とを分離する工程と、
前記ポリシリコン領域の前記ガラス基板とは反対側の位置に、トランジスタのゲート電極を形成する工程と、
前記ポリシリコン領域にイオン注入を行って、前記トランジスタのソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
前記アモルファスシリコン領域にイオン注入を行って、P型アモルファスシリコン領域とN型アモルファスシリコン領域とを備えるフォトセンサを形成する工程と
を包含する、表示装置の製造方法。
【請求項6】
複数の画素部を備えた表示装置であって、
前記複数の画素部のそれぞれは、第1および第2トランジスタと有機発光ダイオードとを備え、
前記第1トランジスタは、前記第2トランジスタのON状態とOFF状態とを切り替え、
前記第2トランジスタは、ON状態とOFF状態との切り替えに応じて前記有機発光ダイオードへ供給する電圧を変化させ、
前記第1トランジスタは、ポリシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有し、
前記第2トランジスタは、アモルファスシリコンで形成されたソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を有する、表示装置。
【請求項7】
前記表示装置は、前記第1および第2トランジスタが形成された基板をさらに備え、
前記複数の画素部のそれぞれは、前記第2トランジスタと前記基板との間に配置された遮光層をさらに有し、
前記遮光層の底面積は、前記第2トランジスタの底面積よりも広い、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記遮光層の端部は、前記第2トランジスタの端部から所定の長さ広がった位置にあり、
前記所定の長さは、ポリシリコンの結晶粒の長さよりも長い、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記遮光層の端部は、前記第2トランジスタの端部から2μm以上広がった位置にある、請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
ガラス基板の一方の面側の位置に遮光層を形成する工程と、
前記遮光層の前記ガラス基板とは反対側の位置にアモルファスシリコン層を形成する工程と、
前記ガラス基板を介して前記アモルファスシリコン層に光を照射して、前記アモルファスシリコン層の一部を結晶化する工程と、
結晶化により形成されたポリシリコンの領域と前記アモルファスシリコンの領域とを分離する工程と、
前記ポリシリコン領域の前記ガラス基板とは反対側の位置に、第1トランジスタのゲート電極を形成する工程と、
前記アモルファスシリコン領域の前記ガラス基板とは反対側の位置に、第2トランジスタのゲート電極を形成する工程と、
前記ポリシリコン領域および前記アモルファスシリコン領域にイオン注入を行って、前記第1および第2トランジスタそれぞれのソース領域およびドレイン領域を形成する工程と
を包含する、表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−128520(P2009−128520A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−302044(P2007−302044)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】