説明

表示装置および駆動回路

【課題】 CMOS型構造のシフトレジスタを使用せずにシンプルな構成で且つ低コストで形成可能な駆動回路を有する表示装置を提供する。
【解決手段】 表示装置1は、行電極に走査パルスを印加する一方、走査パルスに同期したデータパルスを列電極を介して表示セルCL,…に供給する駆動回路11,20を有する。駆動回路11,20は、行電極を指定する制御符号を生成しこれをKビット符号に変換する変換回路21と、Kビット符号から順番に関係なく選択されたrビットの組み合わせがそれぞれ割り当てられている行電極に接続されたパルス生成回路221 〜22N ,23とを含む。パルス生成回路221 〜22N ,23は、rビットの組み合わせの各々の解読結果に応じて行電極に走査パルスを印加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス型表示装置において表示部を駆動する駆動回路およびその関連技術に関する。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ(TFT;Thin film transistor)などの能動素子を使用したアクティブマトリクス型の表示装置は、高速応答性に優れたフラットディスプレイとして広く知られている。図1は、アクティブマトリクス型の表示装置100の構成を概略的に示すブロック図である。表示装置100は、信号処理部101と、複数の表示セルCL,…が基板上に面状且つマトリクス状に形成されている表示部114と、この表示部114を駆動するデータドライバ110およびアドレスドライバ102とを含む。表示部114においては、複数の走査電極S1 ,…,SN (Nは2以上の正整数)と、これら走査電極S1 ,…,SN に離間して交差するデータ電極E1 ,…,EM (Mは2以上の正整数)とが形成されており、走査電極とデータ電極との交差点にそれぞれ対応する領域に表示セルCL,…が形成されている。走査電極S1 ,…,SN はアドレスドライバ102に接続され、データ電極E1 ,…,EM はデータドライバ110に接続されている。アドレスドライバ102は、シフトレジスタ103および出力回路104を有し、データドライバ110は、シフトレジスタ111、ラッチ回路112および出力回路113を有する。
【0003】
信号処理部101は、システムクロックCLKに同期して映像信号VSを処理することでデータ信号DS、選択パルスφ1,φ2およびシフトクロックCLK1,CLK2を生成する。アドレスドライバ102のシフトレジスタ103は、複数段のレジスタを含み、シフトクロックCLK2の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに応じて、入力した選択パルスφ2を次段のレジスタへシフトさせる。当該複数段のレジスタの出力は出力回路104に並列に供給される。出力回路104は、シフトレジスタ103からの出力レベルに応じて走査パルスを生成し、この走査パルスは走査電極S1 ,…,SN に順次印加される。図2にシフトレジスタ103の構成の一例を概略的に示す。図2を参照すると、シフトレジスタ103は、直列接続された複数段のフリップフロップDL1 ,…,DLN で構成されており、初段のフリップフロップDL1 は、シフトクロックCLK2の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに応じて入力D1 を読み込み、読み込んだ入力を保持して次段のフリップフロップDL2 に出力する。第2段以後のフリップフロップDL2 〜DLN も、それぞれ、シフトクロックCLK2のパルスエッジに応じて、前段からの入力D2 〜DN-1 を読み込み、これらを次段のフリップフロップDL3 〜DLN に出力する。また、フリップフロップDL1 〜DLN の反転出力は反転された後に、並列に出力回路104に供給される。
【0004】
他方、データドライバ110のシフトレジスタ111は、前記シフトレジスタ103と同様の構成を有し、複数段のレジスタを含む。このシフトレジスタ111は、シフトクロックCLK1の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに応じて、入力した選択パルスφ1を次段のレジスタへシフトさせる。当該複数段のレジスタの出力はラッチ回路112に並列に与えられる。ラッチ回路112は、信号処理部101からのデータ信号DSをシフトレジスタ111からの出力に応じて読み込み、直並列変換する。それら変換後のデータ信号は出力回路113に並列に供給され、出力回路113は、データ信号をデータパルスに変換しこれらデータパルスをそれぞれデータ電極E1 ,…,EM に印加する。
【0005】
上記アドレスドライバ102で使用するシフトレジスタ103としては、同一基板上にpチャネル型TFTとnチャネル型TFTの組が形成されるCMOS型構造を有するものが広く使用されている。表示装置100の大画面化に伴い、走査線(走査電極)の本数が増加しシフトレジスタ103の段数が多くなるが、段数が多い程にTFTに対して高速応答性が要求されるので、シフトレジスタ103の回路構成は複雑になる。シフトレジスタ103に使用されるTFTとしては、低温ポリシリコンTFT、アモルファスシリコンTFTおよび有機TFT(有機半導体を活性層に使用したTFT)が挙げられるが、アモルファスシリコンTFTには、キャリア移動度などの半導体特性の観点からpチャネル型TFTはあまり使用されず、nチャネル型TFTが主に使用されている。また、有機TFTにはpチャネル型TFTが主に使用され、nチャネル型TFTはあまり使用されない。よって、アモルファスシリコンTFTや有機TFTを使用する場合、安定して高速動作するCMOS型構造を持つシフトレジスタの実現は難しいという問題がある。
【0006】
同様に、データドライバ110で使用されるシフトレジスタ111でも、アモルファスシリコンTFTや有機TFTを使用したCMOS型構造を実現するのは難しい。
【0007】
以上の問題を解決する技術として、上記の如きシフトレジスタ103,111を使用しないアドレスドライバおよびデータドライバが、特許文献1(特開2004−264361号公報)または特許文献2(米国特許出願公開第2003/0184535号公報)に開示されている。
【0008】
特許文献1に開示されるアドレスドライバは、走査線を指定する選択符号を生成するカウンタと、この選択符号の各ビットの論理レベルが反転した反転符号を生成する回路とを有している。また、このアドレスドライバは、各々が走査電極(アドレス電極)に接続された複数の組み合わせ論理回路を有しており、各組み合わせ論理回路は、その選択符号と反転符号のうちの一部を解読し、その解読結果に応じて走査パルスを生成する。このような組み合わせ論理回路は、pチャネル型TFTまたはnチャネル型TFTの一方のみからなる論理ゲートで構成し得るものである。
【0009】
しかしながら、特許文献1によれば、たとえば、480行の走査電極に順次走査パルスが印加される場合、走査電極を指定する9ビットの選択符号と9ビットの反転符号とが必要となり、18(=9×2)本もの信号線が必要となる。また、各組み合わせ論理回路は、選択符号とその反転符号のうちの9ビット符号を解読しなければならない。このように信号線の本数が多く、各組み合わせ論理回路が解読するのに要するビット数も大きいので、大きな回路規模と回路構成の複雑化が避けられず、歩留まりや信頼性の低下を招くという問題がある。また、製造工程数も多くなるので製造コストが高くなるという問題もある。
【特許文献1】特開2004−264361号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0184535号公報(特許文献1の対応米国特許出願公開公報)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記に鑑みて本発明の目的は、CMOS型構造のシフトレジスタを使用せずにシンプルな構成で且つ低コストで形成可能な駆動回路およびこれを有する表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の発明は、複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルと、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路とを有する表示装置であって、前記駆動回路は、前記走査パルスが印加されるべき行電極を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つKビット符号(Kは正整数)に変換する変換回路と、前記Kビット符号から順番に関係なく選択されたrビットの組み合わせ(rは前記整数Kより小さな正整数)がそれぞれ割り当てられている行電極に接続されたパルス生成回路と、を含み、前記パルス生成回路は、前記rビットの組み合わせの各々を解読し、その解読結果に応じて、当該解読されたrビットの組み合わせが割り当てられている行電極に前記走査パルスを印加することを特徴としている。
【0012】
請求項6記載の発明は、複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルと、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路とを有する表示装置であって、前記駆動回路は、入力データ信号の中からサンプリングすべきデータ信号を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つLビット符号(Lは正整数)に変換する変換回路と、前記Lビット符号から順番に関係なく選択されたkビットの組み合わせ(kは前記整数Lよりも小さな正整数)を解読し、その解読結果に応じて前記データ信号をサンプリングするサンプリング回路と、当該サンプリングされたデータ信号に基づいて前記データパルスを生成する出力回路と、を含むことを特徴としている。
【0013】
請求項13記載の発明は、複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルとを有する表示装置において、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路であって、前記走査パルスが印加されるべき行電極を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つKビット符号(Kは正整数)に変換する変換回路と、前記Kビット符号から順番に関係なく選択されたrビットの組み合わせ(rは前記整数Kより小さな正整数)がそれぞれ割り当てられている行電極に接続されたパルス生成回路と、を含み、前記パルス生成回路は、前記rビットの組み合わせの各々を解読し、その解読結果に応じて、当該解読されたrビットの組み合わせが割り当てられている行電極に前記走査パルスを印加することを特徴としている。
【0014】
請求項14記載の発明は、複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルとを含む表示装置において、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路であって、入力データ信号の中からサンプリングすべきデータ信号を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つLビット符号(Lは正整数)に変換する変換回路と、前記Lビット符号から順番に関係なく選択されたkビットの組み合わせ(kは前記整数Lよりも小さな正整数)を解読し、その解読結果に応じて前記データ信号をサンプリングするサンプリング回路と、当該サンプリングされたデータ信号に基づいて前記データパルスを生成する出力回路と、を含むことを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る種々の実施例について説明する。
【0016】
<第1実施例>
図3は、本発明に係る第1実施例である表示装置1の構成を概略的に示すブロック図である。この表示装置1は、信号処理部10、データドライバ11、アドレスドライバ(ゲートドライバ)20および表示部30を有している。データドライバ11とアドレスドライバ(ゲートドライバ)20とで周辺駆動回路が構成される。表示部30は、ガラス基板上または、PC(ポリカーボネート)やPMMA(ポリメタクリル酸エチル)もしくはPET(ポリエチレンテレフタレート)などのプラスチック基板上に形成されればよい。データドライバ11およびアドレスドライバ20は、表示部30とともに同一基板上に形成されるのが好ましい。
【0017】
表示部30においては、複数の表示セルCL,…が基板上にマトリクス状に且つ平面状に形成されている。図4に、有機EL素子(organic electroluminescent device)などのOLED(Organic Light Emitting Diode)34を含む表示セルCLの一例を示す。図4に示される表示セルCLは、OLED34と、このOLED34を駆動するTFT31,33およびキャパシタ32からなる素子駆動回路とで構成されている。このような表示セルCL,…の各々で1画素が構成されてもよいし、あるいは、カラー表示または面積階調のために表示セルCL,…の複数個で1画素が構成されてもよい。たとえば、カラー表示のために1画素を構成する3個の表示セルCL,CL,CLがそれぞれR(赤色),G(緑色)およびB(青色)の発光色を有してもよいし、1画素を構成する3個の表示セルの点灯と非点灯の組み合わせで2ビットの面積階調を実現してもよい。なお、OLED34を駆動する素子駆動回路は、図4に示されるものに限定されない。
【0018】
また、表示部30においては、水平方向に伸長するN本(Nは2以上の整数)の走査電極(行電極)S1,…,SNと、垂直方向に伸長するM本のデータ電極(列電極)E1,…,EM(Mは2以上の整数)とが形成されており、走査電極S1,…,SNはアドレスドライバ20の出力回路23に接続され、データ電極E1 ,…,EM はデータドライバ11の出力回路14に接続されている。走査電極S1 ,…,SN と走査電極S1 ,…,SM との交差点にそれぞれ対応する領域の各々に表示セルCLが形成されている。
【0019】
信号処理部10は、システムクロックCLKに同期して映像信号VSを処理することでデータ信号DSを生成しこれをデータドライバ11に供給する。同時に、信号処理部10は,選択パルスφ1およびシフトクロック(基準クロック)CLK1を生成しこれらをデータドライバ11に供給する一方、リセット信号RPおよびシフトクロック(基準クロック)CLK2を生成しこれらをアドレスドライバ20に供給する。シフトクロックCLK1は、RGB信号であるデータ信号DSの転送周期に同期しており、データドライバ11でデータ信号DSをサンプリングするために使用される。シフトクロックCLK2は、走査電極S1 ,…,SN に順次印加されるべき走査パルスに同期した周期を有している。
【0020】
データドライバ11の構成は、図1に示した構成と略同じである。すなわち、データドライバ11は、シフトレジスタ12,ラッチ回路13および出力回路14を有している。シフトレジスタ12は、複数段のレジスタを含み、シフトクロックCLK1のパルスエッジ(立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジ)に応じて、入力した選択パルスφ1を次段のレジスタへシフトさせる。当該複数段のレジスタの出力はラッチ回路13に並列に与えられる。ラッチ回路13は、信号処理部10からのデータ信号DSを、シフトレジスタ12からの出力レベルに応じて読み込み、直並列変換する。それら変換後のデータ信号は出力回路14に並列に供給され、出力回路14は、データ信号をデータパルスに変換し、これらデータパルスをそれぞれデータ電極E1 ,…,EM に印加する。この結果、走査パルスに同期したデータパルスが、データ電極E1 ,…,EM を介して表示セルCL,…に供給されることとなる。
【0021】
図4を参照すると、表示セルCLは、OLED34と、これを駆動する素子駆動回路とを含む。素子駆動回路は、能動素子である2つのpチャネル型TFT31,33と、キャパシタ32とを含み、一方のpチャネル型TFTすなわち選択TFT31のゲートは、Q番目の走査電極SQ に接続され、選択TFT31のソースは、P番目のデータ電極EP に接続されている。他方のpチャネル型TFTすなわち駆動TFT33のゲートは、選択TFT31のドレインとキャパシタ32の一端とに接続され、駆動TFT33のソースは、キャパシタ32の他端と電源電圧VDDを供給する電源線W1とに接続され、駆動TFT33のドレインは、OLED34のアノードに接続されている。また、OLED34のカソードは共通電位に接続されている。アドレスドライバ20によって走査電極SQ に走査パルスが印加されると、この走査パルスに応じて選択TFT31がオンになり、ソースとドレイン間が導通する。このとき、データドライバ11は、走査パルスに同期したデータパルスをデータ電極EP に印加し、このデータパルスが選択TFT31のソースとドレイン間を介してキャパシタ32に伝達し、データ電圧がキャパシタ32に蓄積される。このデータ電圧が駆動TFT33のゲートとソース間に印加されるので、駆動TFT33のゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)に応じたドレイン電流が流れ、OLED34に供給されることとなる。この結果、OLED34は発光する。
【0022】
次に、アドレスドライバ20の構成について以下に説明する。図3を参照すると、アドレスドライバ20は、変換回路21、組み合わせ論理回路(LC)221 ,…,22N および出力回路23を有している。組み合わせ論理回路221 ,…,22N と出力回路23とで本発明のパルス生成回路が構成され得る。
【0023】
変換回路21は、信号処理部10からのリセット信号RPおよびシフトクロックCLK2を用いて、走査パルスが印加されるべき走査電極S1 ,…,SN を順次指定するHビットの制御符号(Hは正整数)を生成し、この制御符号をKビット符号(Kは、整数Hよりも大きな正整数)に変換する。たとえば、480本の走査電極S1 ,…,S480 に走査パルスが印加される場合、走査電極S1 ,…,S480 を順次指定するために「0」〜「511」の値をとり得る9ビットの制御符号を生成すればよい。
【0024】
組み合わせ論理回路221 ,…,22N の各々は、変換回路21から供給されるKビットの変換符号の中のrビット(rは正整数)のみを解読しその他のビットを無視して、その解読結果に応じてタイミングパルスを生成しこれを出力回路23に供給する。そのrビットの組み合わせは、変換符号の中からビットの順番に関係なく選択されるものである。出力回路23は、タイミングパルスの論理値「1」に応じて走査パルスを生成する。
【0025】
Kビットの変換符号から順番に関係無くrビットを選択するとき、このrビットの組み合わせの数Krは、次式(1)で与えられる。
【0026】
【数1】

【0027】
ここで、任意の正整数n(n≠0)について、n!=n×(n−1)×…×1、が成立する。
【0028】
たとえば、4ビットの変換符号「B3210」(B0,B1,B2,B3の各々はビットを示す。)から、順番に関係なく選択された2ビットの組み合わせは、「B10」,「B20」,「B30」,「B21」,「B31」,「B32」であり、6通りの組み合わせの数が存在する。
【0029】
変換符号の符号長とrビットの組み合わせ符号の符号長とは、組み合わせの数Krが走査電極S1 ,…,SN の本数以上となるように決定されればよい。たとえば、480本の走査電極S1 ,…,S480 を順次指定したい場合、124=495であるので、変換回路21は、12ビットの変換符号を生成し4ビットの組み合わせ符号を設定すればよい。
【0030】
これらrビットの組み合わせは、走査電極S1 ,…,SN に一対一に割り当てられている。組み合わせ論理回路221 〜22N は、rビットの組み合わせを解読し、その結果得た符号値に応じて、当該rビットの組み合わせが割り当てられている走査電極SQ に走査パルスを印加させるべくタイミングパルスを出力回路23に供給する。
【0031】
以下の表1に、8本の走査電極S1 ,…,S8 の行番号と、3ビットの制御符号「Q210」(Q0,Q1,Q2の各々はビットを示す。)と、5ビットの変換符号「B43210」(B0,B1,B2,B3,B4の各々はビットを示す。)との間の関係を示す。表1中、「0」または「1」は、各ビットの論理値を示している。
【0032】
【表1】

【0033】
表1において、走査電極S1 ,…,S8 には、それぞれ、変換符号の中の2ビットの組み合わせが割り当てられている。すなわち、走査電極S1 には「B10」が、走査電極S2 には「B20」が、走査電極S3 には「B21」が、走査電極S4 には「B30」が、走査電極S5 には「B31」が、走査電極S6 には「B32」が、走査電極S7 には「B40」が、走査電極S8 には「B41」が、それぞれ割り当てられている。
【0034】
変換回路21の構成の一例を図5に示す。変換回路21は、シフトクロックCLK2のパルスを計数してHビットの2進符号である制御符号を生成するカウンタ回路42と、シフトクロックCLK2のパルスエッジを検出してその検出信号DPを生成するエッジ検出回路41と、カウンタ回路42の出力を変換してKビットの変換符号を生成するコード変換器43とを含む。組み合わせ論理回路221 ,…,22N の各々は、変換符号中の、自己に割り当てられたrビットの組み合わせのみを解読し、その解読結果に応じたパルス信号OT1 ,…,OTN を出力回路23に供給する。
【0035】
8本の走査電極S1 ,…,S8 に走査パルスが印加される場合の変換回路21の動作を、図6のタイミングチャートを参照しつつ以下に説明する。図6を参照すると、カウンタ回路42は、論理値「1」に対応した信号レベルのリセット信号RPに応じて制御符号の値を初期値にリセットする。カウンタ回路42は、シフトクロックCLK2の立ち上がりエッジでトリガされて、3ビットの2進符号である制御符号「Q210」を生成する。ビットQ0,Q1,Q2の各々の信号レベルは、論理値「1」に対して高レベルとなり、論理値「0」に対しては低レベルとなる。一方、エッジ検出回路41は、シフトクロックCLK2の立ち上がりエッジに応じて、低レベルの検出パルスPL,…,PLからなる検出信号DPを生成する。
【0036】
コード変換器43は、カウンタ回路42からの2進符号に応じて、上記表1に従った変換符号「B43210」を生成する。ビットB0,B1,B2,B3,B4の各々の信号レベルは、論理値「1」に対して高レベルとなり、論理値「0」に対して低レベルとなる。またコード変換器43は、図6に示されるように、低レベルの検出パルスPL,…,PLに応じて低レベルの出力を与える。換言すれば、コード変換器43の出力レベルは、検出パルスPL,…,PLの供給を受ける期間には、ビットB0,B1,B2,B3,B4の論理値に関係なく低レベルに固定される。
【0037】
組み合わせ論理回路221 ,…,22N の各々は、変換符号中の所定の2ビットの組み合わせ「Qpq」(p,qは0〜4の整数)のみを解読し、その解読結果である符号値が所定の「11」であれば、高レベルのパルス信号を出力し、その符号値が「11」以外の「01」,「10」または「00」であれば、低レベルのパルス信号を出力する。出力回路23は、高レベルのパルス信号に応じて走査パルスSP1 ,…,SP8 を順次発生させる。
【0038】
図6に示されるように、変換符号「B43210」の値が切り替わる時、ビットB0,B1,B2,B3,B4の信号レベルが全て低レベルに固定される無効期間Tm,…,Tmが挿入されている。これにより、組み合わせ論理回路221 ,…,22N は、2ビットの組み合わせ「Qpq」の符号値を確実に検出することが可能である。たとえば、組み合わせ符号「Qpq」の値が「01」から「11」、または「11」から「01」に切り替わる際に信号波形の歪みが発生したとしても、符号値の誤検出を確実に回避できる。
【0039】
なお、本実施例では、コード変換器43は、エッジ検出回路41からの低レベルの検出パルスPL,…,PLに応じて低レベルの出力を与えているが、これに限定されるものではない。たとえば、コード変換器43が、エッジ検出回路41からの高レベルの検出パルスに応じて低レベルの出力を与えてもよい。
【0040】
上記の如き変換回路21により、組み合わせ論理回路221 ,…,22N は、pチャネル型TFTまたはnチャネル型TFTのうちのいずれか一方のみからなる論理ゲート、あるいはダイオードのみからなる論理ゲートで構成することが可能となる。図7,図8,図9,図10にそれぞれ組み合わせ論理回路22q (qは1〜Nの整数)の例を概略的に示す。
【0041】
図7を参照すると、組み合わせ論理回路22q は、直列接続されたr個のnチャネル型トランジスタN1 ,…,Nr からなる論理ゲート(ANDゲート)を含み、nチャネル型トランジスタN1 ,…,Nr の制御端子(ゲート)には、それぞれ、rビットの組み合わせ符号を構成する1ビットの信号が印加される。トランジスタN1 の一方の被制御端子は電源電位Vccにプルアップされており、トランジスタNr の一方の被制御端子は抵抗器24を介して接地され、当該トランジスタNr の一方の被制御端子からパルス信号OTq が出力される。トランジスタN1 ,…,Nr の全ての制御端子に高レベル信号が印加された場合にのみ、高レベルの出力信号OTq が与えられ、トランジスタN1 ,…,Nr の制御端子のうちの少なくとも一つに低レベル信号が印加された場合には、低レベルの出力信号OTq が与えられる。
【0042】
図8を参照すると、組み合わせ論理回路22q は、アノードが共通して抵抗器28を介して電源電位Vccに接続され且つ接地されたダイオードDD1 ,…,DDr からなる論理ゲート(ANDゲート)を含み、これらダイオードDD1 ,…,DDr のカソードの各々には、それぞれ、rビットの組み合わせ符号を構成する1ビットの信号が印加される。抵抗器28の一端には電源電位Vccが接続され、その他端からはパルス信号OTq が出力される。全てのカソードに高レベル信号が印加された場合には、全てのダイオードDD1 ,…,DDr に逆バイアスが印加され、抵抗器28における電圧低下は略ゼロになるので、高レベルの出力信号OTq が与えられる。一方、いずれか一つのカソードに低レベル信号が印加された場合には、低レベルの出力信号OTq が与えられる。
【0043】
図7および図8に示された組み合わせ論理回路22q は、論理値「1」に高レベルを信号レベルとして対応させ、論理値「0」に低レベルを対応させる正論理が適用された場合に使用されるものである。図6のタイミングチャートや上記表1は、正論理に従っている。この正論理の代わりに、論理値「0」に高レベルを対応させ、論理値「1」に低レベルを対応させる負論理を適用してもよい。かかる場合に使用され得る組み合わせ論理回路22q の例を図9および図10に示す。
【0044】
図9に示される組み合わせ論理回路22q は、直列接続されたr個のpチャネル型トランジスタP1 ,…,Pr からなる論理ゲートを含み、pチャネル型トランジスタP1 ,…,Pr の制御端子(ゲート)には、それぞれ、rビットの組み合わせ符号を構成する1ビットの信号が印加される。トランジスタNr の一方の被制御端子は接地され、トランジスタP1 の一方の被制御端子は抵抗器25を介して電源電位Vccに接続され、当該トランジスタP1 の一方の被制御端子からパルス信号OTq が出力される。トランジスタP1 ,…,Pr の全ての制御端子に低レベル信号が印加された場合にのみ、低レベルの出力信号OTq が与えられ、トランジスタN1 ,…,Nr の制御端子のうちの少なくとも一つに高レベル信号が印加された場合には、高レベルの出力信号OTq が与えられる。
【0045】
図10に示される組み合わせ論理回路22q は、カソードが共通して抵抗器29を介して接地されているダイオードDD1 ,…,DDr からなる論理ゲート(ORゲート)を含み、これらダイオードDD1 ,…,DDr のアノードには、それぞれ、rビットの組み合わせ符号を構成する1ビットの信号が印加される。抵抗器29の一端は接地され、その他端からはパルス信号OTq が出力される。ダイオードDD1 ,…,DDr の全てのアノードに低レベル信号が印加された場合、それらダイオードDD1 ,…,DDr の全てに逆バイアスが印加され、低レベルの出力信号OTq が与えられる。一方、少なくとも一つのアノードに高レベル信号が印加された場合には、抵抗器29に電流が流れ、高レベルの出力信号OTq が与えられる。
【0046】
なお、上記nチャネル型トランジスタN1 ,…,Nr にはアモルファスシリコンTFTを使用し、上記pチャネル型トランジスタP1 ,…,Pr には有機TFTを使用することができる。
【0047】
以上の通り、第1実施例のアドレスドライバ20によれば、変換回路21によって供給されるKビットの変換符号の符号長は短く、また、組み合わせ論理回路221 ,…,22N は、変換符号の中の所定のrビットの組み合わせのみを解読すれば足りるので、組み合わせ論理回路221 ,…,22N と変換回路21との間に形成する信号線の本数を従来技術と比べて少なくすることが可能である。しかも、組み合わせ論理回路221 ,…,22N を、nチャネル型TFTまたはpチャネル型TFTのいずれか一方のみからなる論理ゲート、あるいはダイオードのみからなる論理ゲートで構成することができるので、シンプルで比較的小規模な回路構成が可能となる。
【0048】
したがって、このようなアドレスドライバ20の使用により、CMOS型構造を持つシフトレジスタを使用せずに、歩留まりや信頼性の高い周辺駆動回路を提供することが可能となる。
【0049】
<第2実施例>
図11は、本発明に係る第2実施例である表示装置1Aの構成を概略的に示すブロック図である。図11と図3との間で同一符号を付されたブロックは、略同じ構成および機能を有するものとして、その詳細な説明を省略する。図11に示される表示装置1Aは、データドライバ50を有する点で図3に示される表示装置1と相違する。
【0050】
第2実施例のデータドライバ50は、変換回路51と、複数の組み合わせ論理回路521 ,…,52M と、第1のサンプルホールド回路群531 ,…,53M と、第2のサンプルホールド回路群541 ,…,54M と、出力回路55とを有している。これら組み合わせ論理回路521 ,…,52M と、第1群および第2群のサンプルホールド回路531 ,…,53M ,541 ,…,54M とで本発明のサンプリング回路が構成され得る。
【0051】
変換回路51は、信号処理部10からのリセット信号RPxおよびシフトクロック(基準クロック)CLK1を用いて、信号処理部10から転送されたデータ信号DSをサンプリングするタイミングを指定するH2 ビットの制御符号(H2 は正整数)を生成し、この制御符号をLビット符号(Lは、整数H2 よりも大きな正整数)に変換する。この変換回路51の構成は、上記第1実施例のアドレスドライバ20の変換回路21の構成と略同じである。
【0052】
組み合わせ論理回路521 ,…,52M の各々は、変換回路51から供給されるLビットの変換符号の中のkビット(kは正整数)のみを解読しその他のビットを無視する。組み合わせ論理回路521 ,…,52M は、その解読結果に応じてタイミングパルスを生成し、これらタイミングパルスをそれぞれサンプルホールド回路531 ,…,53M に与える。これら組み合わせ論理回路521 ,…,52M の構成も、上記第1実施例のアドレスドライバ20の組み合わせ論理回路221 ,…,22N の構成と略同じである。よって、組み合わせ論理回路521 ,…,52M は、Lビットの変換符号からビットの順番に関係なく選択されたkビットの組み合わせの符号値のみを解読すれば足りる。このような組み合わせ論理回路521 ,…,52M は、pチャネル型TFTまたはnチャネル型TFTのうちのいずれか一方のみからなる論理ゲート、あるいはダイオードのみからなる論理ゲートで構成することが可能である。
【0053】
信号処理部10は、たとえば、一連の8ビットのRGB信号をデータ信号DSとしてデータドライバ50へ転送する。第1群のサンプルホールド回路531 ,…,53M は、それぞれ、組み合わせ論理回路521 ,…,52M から与えられるタイミングパルスのパルスエッジ(立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジ)に応じて、データ信号DSを点順次でサンプリングし、次のタイミングパルスが与えられるまで、サンプリングした信号電圧を保持する。第1群のサンプルホールド回路531 ,…,53M は、それぞれ、第2群のサンプルホールド回路541 ,…,54M へサンプリングされた信号電圧を供給する。第2群のサンプルホールド回路541 ,…,54M は、シフトクロックCLK2のパルスエッジに応じて、サンプルホールド回路531 ,…,53M からの信号をサンプリングし、次のパルスが与えられるまで、サンプリングした信号電圧を保持しつつ出力回路55に供給する。出力回路55は、第2群のサンプルホールド回路541 ,…,54M からの信号電圧に応じたデータパルスを、それぞれ、データ電極E1 ,…,EM に印加する。
【0054】
上記の如き第2実施例のデータドライバ50によれば、変換回路51によって供給されるLビットの変換符号の符号長は小さく、また、組み合わせ論理回路521 ,…,52M は、変換符号の中の所定のkビットの組み合わせのみを解読すれば足りるので、組み合わせ論理回路521 ,…,52N と変換回路51との間に形成する信号線の本数を従来技術と比べて少なくすることが可能である。しかも、組み合わせ論理回路521 ,…,52N を、nチャネル型TFTまたはpチャネル型TFTのいずれか一方のみからなる論理ゲート、あるいはダイオードのみからなる論理ゲートで構成することができるので、シンプルで比較的小規模な回路構成が可能となる。
【0055】
したがって、このようなデータドライバ50の使用により、CMOS型構造を持つシフトレジスタを使用せずに、歩留まりや信頼性の高い周辺駆動回路を提供することが可能となる。
【0056】
次に、上記第2実施例のデータドライバ50の変形例を図12に示す。この変形例では、信号処理部10は、R信号(赤信号),G信号(緑信号)およびB信号(青信号)を画素単位でデータドライバ50Aに転送する。すなわち、R信号、G信号およびB信号が略同じタイミングで並列にデータドライバ50Aに供給される。
【0057】
データドライバ50Aは、変換回路51と,組み合わせ論理回路521 ,…,52M とを有する。また、第1群のサンプルホールド回路群として、R信号をサンプリングするサンプルホールド回路53R1 ,…,53RM と、G信号をサンプリングするサンプルホールド回路53G1 ,…,53GM と、B信号をサンプリングするサンプルホールド回路53B1 ,…,53BM とが備えられており、第2群のサンプルホールド回路群として、R信号用のサンプルホールド回路53R1 ,…,53RM と、G信号用のサンプルホールド回路53G1 ,…,53GM と、B信号用のサンプルホールド回路53B1 ,…,53BM とが備えられている。
【0058】
出力回路55は、第2群のサンプルホールド回路54R1 ,54G1 ,54B1 ,…,54RM ,54GM ,54BM からの信号電圧に応じたデータパルスを、それぞれ、データ電極E1 ,…,E3M に印加する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】従来のアクティブマトリクス型の表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】従来のシフトレジスタの構成の一例を概略的に示す図である。
【図3】本発明に係る第1実施例である表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】表示セルCLの一例を示す概略図である。
【図5】変換回路の構成の一例を概略的に示す図である。
【図6】変換回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】nチャネル型TFTのみからなる論理ゲートを有する組み合わせ論理回路の例を概略的に示す図である。
【図8】ダイオードのみからなる論理ゲートを有する組み合わせ論理回路の等価回路の例を概略的に示す図である。
【図9】pチャネル型TFTのみからなる論理ゲートを有する組み合わせ論理回路の等価回路の例を概略的に示す図である。
【図10】ダイオードのみからなる論理ゲートを有する組み合わせ論理回路の等価回路の他の例を概略的に示す図である。
【図11】本発明に係る第2実施例である表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図12】第2実施例の変形例のデータドライバの構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1,1A 表示装置
10 信号処理部
11,50 データドライバ
12 シフトレジスタ
13 ラッチ回路
14 出力回路
20 アドレスドライバ(ゲートドライバ)
21,51 変換回路
221 〜22N 組み合わせ論理回路(LC)
521 〜52M 組み合わせ論理回路(LC)
41 エッジ検出回路
42 カウンタ回路
43 コード変換器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルと、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路とを有する表示装置であって、
前記駆動回路は、
前記走査パルスが印加されるべき行電極を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つKビット符号(Kは正整数)に変換する変換回路と、
前記Kビット符号から順番に関係なく選択されたrビットの組み合わせ(rは前記整数Kより小さな正整数)がそれぞれ割り当てられている行電極に接続されたパルス生成回路と、を含み、
前記パルス生成回路は、前記rビットの組み合わせの各々を解読し、その解読結果に応じて、当該解読されたrビットの組み合わせが割り当てられている行電極に前記走査パルスを印加することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示装置であって、前記パルス生成回路は、前記rビットの組み合わせの符号値を前記解読結果として与える組み合わせ論理回路を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の表示装置であって、前記組み合わせ論理回路は、pチャネル型薄膜トランジスタまたはnチャネル型薄膜トランジスタのうちのいずれか一方のみからなる論理ゲートを含むことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項2記載の表示装置であって、前記組み合わせ論理回路は、ダイオードのみからなる論理ゲートを含むことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記変換回路は、
前記走査パルス同期した周期を持つ基準クロックのパルスを計数して前記制御符号を生成するカウンタと、
前記基準クロックの各パルスエッジを検出して検出信号を生成するエッジ検出回路と、
前記検出信号を用いて前記制御符号を前記Kビット符号に変換するコード変換器と、
を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項5記載の表示装置であって、
前記エッジ検出回路は、前記基準クロックの各パルスエッジに応じた低レベルまたは高レベルの検出パルスを前記検出信号のパルスとして生成し、
前記コード変換器は、前記検出パルスに応じて低レベルまたは高レベルの出力を与えることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルと、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路とを有する表示装置であって、
前記駆動回路は、
入力データ信号の中からサンプリングすべきデータ信号を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つLビット符号(Lは正整数)に変換する変換回路と、
前記Lビット符号から順番に関係なく選択されたkビットの組み合わせ(kは前記整数Lよりも小さな正整数)を解読し、その解読結果に応じて前記データ信号をサンプリングするサンプリング回路と、
当該サンプリングされたデータ信号に基づいて前記データパルスを生成する出力回路と、
を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項7記載の表示装置であって、前記サンプリング回路は、前記kビットの組み合わせの符号値を前記解読結果として与える組み合わせ論理回路を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項8記載の表示装置であって、前記組み合わせ論理回路は、pチャネル型薄膜トランジスタまたはnチャネル型薄膜トランジスタのうちのいずれか一方のみからなる論理ゲートを含むことを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項8記載の表示装置であって、前記組み合わせ論理回路は、ダイオードのみからなる論理ゲートを含むことを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項7から10のうちのいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記変換回路は、
前記データ信号の転送周期に同期した基準クロックのパルスを計数して前記制御符号を生成するカウンタと、
前記基準クロックの各パルスエッジを検出して検出信号を生成するエッジ検出回路と、
前記検出信号を用いて前記制御符号を前記Lビット符号に変換するコード変換器と、
を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項11記載の表示装置であって、
前記エッジ検出回路は、前記基準クロックの各パルスエッジに応じた低レベルまたは高レベルの検出パルスを前記検出信号のパルスとして生成し、
前記コード変換器は、前記検出パルスに応じて低レベルまたは高レベルの出力を与えることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルとを有する表示装置において、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路であって、
前記走査パルスが印加されるべき行電極を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つKビット符号(Kは正整数)に変換する変換回路と、
前記Kビット符号から順番に関係なく選択されたrビットの組み合わせ(rは前記整数Kより小さな正整数)がそれぞれ割り当てられている行電極に接続されたパルス生成回路と、を含み、
前記パルス生成回路は、前記rビットの組み合わせの各々を解読し、その解読結果に応じて、当該解読されたrビットの組み合わせが割り当てられている行電極に前記走査パルスを印加することを特徴とする駆動回路。
【請求項14】
複数の行電極と、これら行電極に交差する複数の列電極と、前記行電極および前記列電極の交差点にそれぞれ対応する各領域に形成された表示セルとを含む表示装置において、前記行電極を順次選択して選択された行電極に走査パルスを印加する一方、前記走査パルスに同期したデータパルスを前記列電極を介して前記表示セルに供給する駆動回路であって、
入力データ信号の中からサンプリングすべきデータ信号を指定する制御符号を生成し、前記制御符号を当該制御符号の符号長よりも大きな符号長を持つLビット符号(Lは正整数)に変換する変換回路と、
前記Lビット符号から順番に関係なく選択されたkビットの組み合わせ(kは前記整数Lよりも小さな正整数)を解読し、その解読結果に応じて前記データ信号をサンプリングするサンプリング回路と、
当該サンプリングされたデータ信号に基づいて前記データパルスを生成する出力回路と、
を含むことを特徴とする駆動回路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2007−11109(P2007−11109A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−193618(P2005−193618)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】