説明

表示装置及び電子機器

【課題】動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得る。
【解決手段】抵抗素子103と、第1端子及び第2端子を含む容量素子102と、ゲート端子が走査線105に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が信号線106に電気的に接続された第1のトランジスタ100と、ゲート端子が第1のトランジスタ100のソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が電源線107に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が容量素子102の第1端子に電気的に接続された第2のトランジスタ101と、第1端子及び第2端子を含み、第1端子が前記第2のトランジスタ101のソース端子またはドレイン端子の他方に抵抗素子103を介して電気的に接続された発光素子104と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。また、表示装置を表示部に有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年アクティブマトリクス型のエレクトロルミネセンス表示装置(以下EL表示装置という)などの表示装置は、1フレーム期間の間、輝度を保持する表示方法、所謂ホールド表示が行われている(例えば特許文献1)
【0003】
ホールド表示は、画像の一部分が動いている場合では動いているものが尾を引いたように見えたり、画像全体で動いている場合では全体がぼやけて見えたりする問題(動画ボケ:Motion Blur)が生じやすいため、動画表示を行うためには、CRTディスプレイなどの表示装置のように、1フレーム期間に画素の発光素子が一度発光し、その後は輝度が減衰する所謂インパルス表示が適しているといわれている。
【0004】
しかし、EL表示装置などに用いられる現状の発光素子は、CRTディスプレイなどの表示装置に用いられる蛍光体より発光時間が短い。そのため発光素子を用いたEL表示装置では、例えばCRTディスプレイなどの表示装置と同等の発光時間でインパルス表示を行うことは困難である。一般にCRTディスプレイに用いられる蛍光体の発光時間は約1msecであるのに対し、EL表示装置に用いられる発光素子の発光時間は数μsec程度である。
【0005】
上記のようなEL表示装置などの発光素子を有する表示装置において、発光時間を長くするために、別途容量素子を設けるなどの方法が提案されている。(例えば特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−54836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら上記EL表示装置などの発光素子を有する表示装置において、インパルス表示を行うのに必要な発光時間を得るためには、静電容量の大きな容量素子が必要となり、それに伴って容量素子の電極面積が増大し、そのような容量素子を用いて表示装置を作製すれば開口率は低下する。さらに、容量素子に電荷を蓄積するのに要する時間も長くなり、書き込み期間内に所定の電荷量を容量素子に蓄積できないといった問題が生じる。容量素子に十分な電荷が蓄積されないと、発光素子に印加される電圧が所定の電圧よりも低下するため、発光輝度も所定の輝度より低下する。書き込み時間内に所定の電荷量を容量素子に蓄積できないという問題は、表示装置のパネルサイズが大きくなると、画素ピッチ及び配線抵抗なども大きくなるため、より顕著になる。
【0008】
上記問題を鑑み、動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、走査線と、信号線と、電源線と、画素と、を有し、画素は、抵抗素子と、第1端子及び第2端子を含む容量素子と、ゲート端子が走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が信号線に電気的に接続された第1のトランジスタと、ゲート端子が第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が容量素子の第1端子に電気的に接続された第2のトランジスタと、第1端子及び第2端子を含み、第1端子が容量素子の第1端子に抵抗素子を介して電気的に接続された発光素子と、を有する表示装置である。
【0010】
本発明の一態様は、走査線と、信号線と、電源線と、画素と、を有し、画素は、抵抗素子と、第1端子及び第2端子を含む容量素子と、ゲート端子が走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が信号線に電気的に接続された第1のトランジスタと、ゲート端子が第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が容量素子の第1端子に電気的に接続された第2のトランジスタと、ゲート端子が第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が容量素子の第1端子に抵抗素子を介して電気的に接続された第3のトランジスタと、第1端子及び第2端子を含み、第1端子が第3のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続された発光素子と、を有する表示装置である。
【0011】
なお、第2のトランジスタ及び第3のトランジスタは、互いに同じ導電型とすることもできる。
【0012】
本発明の一態様は、走査線と、信号線と、電源線と、画素と、を有し、画素は、抵抗素子と、第1端子及び第2端子を含む容量素子と、ゲート端子が走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が信号線に電気的に接続されたトランジスタと、第1端子及び第2端子を含み、第1端子が抵抗素子を介して容量素子の第1端子及びトランジスタのソース端子及びドレイン端子の他方に電気的に接続された発光素子と、を有する表示装置である。
【0013】
本発明の一態様は、走査線と、信号線と、電源線と、画素と、を有し、画素は、抵抗素子と、第1端子及び第2端子を含む容量素子と、第1端子及び第2端子を含む発光素子と、ゲート端子が走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が信号線に電気的に接続された第1のトランジスタと、ゲート端子が第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が発光素子の第1端子に電気的に接続された第2のトランジスタと、ゲート端子が走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方、及び容量素子の第1端子に抵抗素子を介して電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が容量素子の第2端子に電気的に接続された第3のトランジスタと、を有する表示装置である。
【0014】
なお、第1のトランジスタ及び第3のトランジスタは、互いに異なる導電型とすることもできる。
【0015】
また、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタは互いに同じ導電型とすることもできる。
【0016】
また、容量素子の第2端子に接地電位が与えられる構成とすることもできる。
【0017】
また、画素が有するトランジスタは、微結晶半導体層を含む構成とすることもできる。
【0018】
また、容量素子における電荷の蓄積時間は、1水平期間より短くすることもできる。
【0019】
また、容量素子は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極に挟持された誘電体層を有し、誘電体層に用いられる材料は、比誘電率が8以上の材料である構成とすることもできる。
【0020】
また、発光素子の発光時間は、1フレーム期間より短くすることもできる。
【0021】
また、抵抗素子は、半導体材料を用いて構成することもできる。
【0022】
また、発光素子は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極間に電界発光層と、を有し、電界発光層は、ZnO、Mg1―XO、ZnS、ZnTe、またはCdSを含む構成とすることもできる。
【0023】
本発明の一態様は、上記記載の表示装置を表示部に有する電子機器である。
【0024】
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)において、トランジスタは、ゲート端子、ソース端子、及びドレイン端子の少なくとも3つの端子を有し、ゲート端子とは、ゲート電極の部分(ゲートとなる領域、導電層、及び配線などを含む)または、ゲート電極と電気的に接続されている部分の一部のことを言う。また、ソース端子とは、ソース電極の部分(ソースとなる領域、導電層、及び配線などを含む)や、ソース電極と電気的に接続されている部分の一部のことを言う。また、ドレイン端子とは、ドレイン電極の部分(ドレインとなる領域、導電層、及び配線などを含む)や、ドレイン電極と電気的に接続されている部分の一部のことを言う。
【0025】
また、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)において、トランジスタのソース端子とドレイン端子は、トランジスタの構造や動作条件などによって変わるため、いずれがソース端子またはドレイン端子であるかを限定することが困難である。そこで、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)においては、ソース端子及びドレイン端子から任意に選択した一方の端子をソース端子またはドレイン端子の一方と表記し、他方の端子をソース端子またはドレイン端子の他方と表記する。
【0026】
また、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)において、容量素子は、少なくとも第1の電極と第2の電極と、第1の電極及び第2の電極に挟持された誘電体層を有し、第1の電極の一部または全部を一方の端子と表記し、第2の電極の一部または全部を他方の端子と表記する。但し上記構成に限定されず、他の構成であっても適用することができる。
【0027】
また、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面などを含む)において、発光素子は、少なくとも第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極に挟持された電界発光層と、を有し、第1の電極の一部または全部を一方の端子と表記し、第2の電極の一部または全部を他方の端子と表記する。但し上記構成に限定されず、他の構成であっても適用することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様を適用することにより、動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施の形態1における画素の構成を示す図である。
【図2】実施の形態1における画素の動作を示すタイミングチャート図である。
【図3】実施の形態2における画素の構成を示す図である。
【図4】実施の形態3における画素の構成を示す図である。
【図5】実施の形態4における画素の構成を示す図である。
【図6】実施の形態5における画素に適用可能なトランジスタの構成を示す図である。
【図7】実施の形態5における画素に適用可能なトランジスタの作製方法を示す図である。
【図8】実施の形態5における画素に適用可能なトランジスタの作製方法を示す図である。
【図9】実施の形態5における画素に適用可能なトランジスタの作製方法を示す図である。
【図10】実施の形態6における表示装置の構成を示すブロック図である。
【図11】実施の形態6における表示装置の駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図12】実施の形態7における表示装置を表示部に有する電子機器の例を示す図である。
【図13】実施の形態7における表示装置を表示部に有する電子機器の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
各実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されず、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではないとする。
【0031】
(実施の形態1)
本実施の形態では本発明の一形態である表示装置について説明する。
【0032】
本発明の一形態である表示装置は、走査線と、信号線と、電源線と、画素と、を有する。具体的な構成について以下に説明する。
【0033】
まず本実施の形態の表示装置における画素の構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態の表示装置における画素の構成を示す回路図である。
【0034】
図1に示すように、本実施の形態の表示装置における画素は、第1のトランジスタ100と、第2のトランジスタ101と、容量素子102と、抵抗素子103と、発光素子104と、を有する。
【0035】
第1のトランジスタ100は、ゲート端子が走査線105に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が信号線106に電気的に接続される。第1のトランジスタ100は、スイッチングトランジスタとしての機能を有し、走査線105から信号が入力されることにより決まるゲート端子の電位と、ソース端子の電位との電位差、すなわちゲート端子及びソース端子の間に印加される電圧(以下Vgsという)がトランジスタの有する閾値電圧(以下Vthという)より高いか低いかによってオン状態またはオフ状態となる。第1のトランジスタ100がオン状態となった場合には第1のトランジスタ100を介して信号線106の信号電位が第2のトランジスタ101のゲート端子に与えられる。
【0036】
第2のトランジスタ101は、ゲート端子が第1のトランジスタ100のソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が電源線107に電気的に接続される。第2のトランジスタ101は、駆動トランジスタとして発光素子104を制御する機能を有し、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態になる。第2のトランジスタ101がオン状態の場合には、発光素子104に一定の値の電位を与えることができるため、輝度の低下やばらつきを抑制することができる。よって例えば5インチ以上のパネルサイズの表示装置においても、本実施の形態の表示装置における画素構成を適用することが容易になる。
【0037】
なお、第1のトランジスタ100及び第2のトランジスタ101としては、例えばボトムゲート型及びトップゲート型のトランジスタのいずれかを適用することができる。また、n型トランジスタまたはp型トランジスタを適用することもできる。さらに、第1のトランジスタ100として複数のゲート端子を有するマルチゲート型のトランジスタを用いることもできる。マルチゲート型のトランジスタを用いることによりオフ電流を低減することができる。また、マルチゲート型のトランジスタに限定されず、複数のトランジスタによって構成するなど、他の構成においても適用することができる。
【0038】
容量素子102は、一方の端子が第2のトランジスタ101のソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続される。容量素子102は、画素における発光素子104の発光時間を調整するための補助容量としての機能を有し、電源線107から発光素子104に与えられる電位に応じて蓄積された電荷を一時的に保持する機能を有する。第2のトランジスタ101がオン状態であるとき、第2のトランジスタ101を介して電源線107から所定の値の電位が容量素子102の一方の端子に与えられ、容量素子102の一方の端子と他方の端子の間に印加される電位の差に応じた電荷が容量素子102に蓄積される。また、容量素子102の他方の端子は、第1の電位供給端子108に電気的に接続され、第1の電位供給端子108を介して、接地電位または所定の値の電位が与えられる。
【0039】
このとき容量素子102の容量値は、所定のデータの書き込み時間内に電荷を蓄積できる値であることが望ましい。容量素子102としては、2つの電極間に誘電体層を有する構成などを適用することができ、誘電体層としては、例えばSiONなどのSiの酸化膜などを用いることができる。また、誘電体層としては、比誘電率が8以上である材料を用いて形成することもでき、例えばHf系材料(HfO、HfSiON、HfRu、HfLaO、またはHfAlONなど)、Y系材料(Y、YAl、YAl、YAl12、またはYAlOなど)、Zr系材料(ZrOなど)、またはLa系材料(Laなど)などを用いることができる。比誘電率の高い材料を誘電体層に用いることにより容量素子102の容量を大きくすることができるため、容量素子102の電極面積をより小さくすることができる。
【0040】
抵抗素子103は、発光素子104における発光時間を調整する機能を有する。抵抗素子103を加えることでインパルス表示に必要な容量素子の容量を小さくすることができる。抵抗素子103としては、例えば半導体材料を用いた構成などが挙げられるが、これに限定されず他の構成であっても適用することができる。このとき、抵抗素子103の抵抗値と容量素子102の容量値は、それらの値を掛けて得られる電荷緩和時間がインパルス表示を行うために必要な発光時間になるように設定することが望ましい。
【0041】
発光素子104は、一方の端子が抵抗素子103を介して容量素子102の一方の端子に電気的に接続され、他方の端子が第2の電位供給端子109に電気的に接続され、第2の電位供給端子109を介して、接地電位または所定の値の電位が与えられる。発光素子104は、第2のトランジスタ101がオン状態であるとき、第2のトランジスタ101を介して電源線107から発光素子104の一方の端子に所定の値の電位が与えられ、一方の端子と他方の端子の間の電位差に応じて電流が流れることにより発光する機能を有する。発光素子104における輝度は、発光素子104に流れる電流量によって変化する。
【0042】
なお、発光素子104としては、例えば2つの電極間に電界発光層を有する構成などを適用することができ、電界発光層としては、例えばアントラセンなどの有機材料、若しくはZnO、Mg1―XO、ZnS、ZnTe、またはCdSなどの無機材料などを適用することができる。
【0043】
次に本実施の形態の表示装置における画素の表示動作について説明する。なお、本実施の形態では、一例として画素を電流駆動で動作させる場合について説明する。
【0044】
所定の画素において表示を行う場合、表示動作は、画素に表示データを書き込む1水平期間と、データ書き込み後においても発光素子の発光が持続する電荷緩和期間から構成される。まず1水平期間では、画素に表示データを書き込むために選択された走査線105を介して第1のトランジスタ100のゲート端子に走査信号(電位)が入力され、第1のトランジスタ100のゲート端子の与えられた電位に従って第1のトランジスタ100がオン状態になることにより、第1のトランジスタ100を介して、データ信号(電位)が信号線106から第2のトランジスタ101のゲート端子に入力される。
【0045】
そして、第2のトランジスタ101のゲート端子の電位に従って第2のトランジスタ101はオン状態になり、第2のトランジスタ101を介して電源線107から容量素子102の一方の端子及び発光素子104の一方の端子に所定の値の電位(ここでは電源電位とする)が与えられ、容量素子102には、一方の端子及び他方の端子の間に印加された電圧に対応する電荷が蓄積され、発光素子104には、一方の端子及び他方の端子の間に印加された電圧に応じた電流が流れる。発光素子104は、流れる電流の量に応じた輝度で発光し、表示状態になる。このとき、容量素子102の他方の端子及び発光素子104の他方の端子の電位は接地電位である。
【0046】
以上のように表示データの書き込みが終了し、さらに次の画素に表示データを書き込むために次の行または次の画素に電気的に接続された走査線が選択され、上記表示動作を行った画素の第1のトランジスタ100はオフ状態になり、合わせて第2のトランジスタ101もオフ状態になり電荷緩和期間に入る。
【0047】
このとき容量素子102に蓄積されていた電荷が発光素子104に放電され、発光素子104は容量素子102に蓄積されていた電荷が緩和する間だけ発光し、表示状態が維持される。
【0048】
ここで第2のトランジスタ101がオン状態になってから、第2のトランジスタ101がオフ状態になって容量素子102に蓄積されていた電荷が発光素子104に放電されるまでの時間を発光時間Tとすると、Tは、1水平期間(線順次駆動としたときの1行あたりのデータ書き込み時間)と電荷緩和時間τ(トランジスタ(ここでは第2のトランジスタ101)がオフ状態になって容量素子(ここでは容量素子102)に蓄積されていた電荷が発光素子(ここでは発光素子104)に放電されるまでの時間)との和、即ちT=1水平期間+τで表すことができ、さらにτは、容量素子102の容量をCaとし、発光素子104の抵抗値をRELとし、抵抗素子103の抵抗値をrとすると、τ=Ca×(REL+r)(以下数式1という)で表すことができる。これに対して第2のトランジスタ101がオン状態になったとき容量素子に電荷を蓄えるのに必要な時間、これをτとすれば、τはオン状態のトランジスタの抵抗をRとして、τ=Ca×R(以下数式2という)で表すことができる。この式からわかるように、電荷緩和時間を長くするために容量素子102の容量Caを大きくすると容量素子に電荷を蓄積させるために必要な時間も長くなってしまう。よって容量素子の容量は所定の書き込み時間内で電荷を蓄積させることができる値であることが望ましい。
【0049】
上記数式1からわかるように、第2のトランジスタ101のソース端子またはドレイン端子の他方を容量素子に電気的に接続させ、且つ抵抗素子103を介して第2のトランジスタ101のソース端子またはドレイン端子の他方を発光素子104に電気的に接続させた構成とすることにより、容量素子102の容量値が小さくても抵抗素子103の抵抗値rを大きくすることで緩和時間τを長くすることができる。従って、容量素子102の電荷の蓄積時間を低減することができ、所定の書き込み時間内に表示データを画素に書き込むことができる。また、第2のトランジスタ101がオン状態である水平期間において、抵抗素子103を介さず容量素子102の一方の端子に電源電位を与えることができるため、抵抗素子103に起因する発光素子104の電圧降下を抑制することができる。よって抵抗素子103を付加することにより、容量素子102の電極面積を必要最小限に抑えることで表示装置の開口率を上げることができ、また、インパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。
【0050】
また、このとき電源線107の電位は、抵抗素子103の抵抗値による電圧降下を考慮し、発光素子104の一方の端子に与えられる電位より大きな値に設定することが好ましい。発光素子104の一方の端子に与えられる電位に加算する電位Vaの値は、容量素子102から電荷が放電されることで発光素子104に流れる電流をIELとすると、Va=IEL×r(以下数式3という)により求めることができる。発光素子104の一方の端子に与えられる所定の電位にVaを加えた値を電源線107の電位の値として設定することにより、抵抗素子103で電圧降下が起こった場合においても、所望の輝度で発光素子104を発光させて表示を行うことができる。
【0051】
また、容量素子102に電荷を蓄積する時間は、1水平期間より短いことが望ましい。1水平期間内で電荷を蓄積することにより、発光素子を所望の輝度で発光させることができる。
【0052】
さらに本実施の形態の画素の動作について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態の画素の駆動におけるタイミングチャート図である。なお、図2におけるタイミングチャート図は、第2のトランジスタ101をP型トランジスタとし、信号線106の信号電位が負のときに第2のトランジスタ101はオン状態になるものとして説明する。
【0053】
図2において、Vsigは信号線106の信号電位を表し、IELは発光素子104に流れる電流を表し、Twはデータ書き込み時間を表す。容量素子102が無い場合には発光素子104は書き込み時間Twだけしか発光しないが、図2に示すように、容量素子102を付加することで電流が発光素子104に流れる時間が延長され、発光時間を長くすることができる。
【0054】
以上のように、動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。よって、残像の少ない動画表示を行うことができる。
【0055】
(実施の形態2)
本実施の形態では表示装置における画素の他の構成について説明する。
【0056】
まず本実施の形態の表示装置における画素の構成について図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態の表示装置における画素の構成を示す回路図である。
【0057】
図3に示すように、本実施の形態の表示装置における画素は、第1のトランジスタ200と、第2のトランジスタ201と、第3のトランジスタ202と、容量素子203と、抵抗素子204と、発光素子205と、を有する。
【0058】
第1のトランジスタ200は、ゲート端子が表示装置に設けられた走査線206に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が表示装置に設けられた信号線207に電気的に接続される。第1のトランジスタ200は、スイッチングトランジスタとしての機能を有し、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態となる。第1のトランジスタ200がオン状態であるとき、第1のトランジスタ200を介して信号線207の信号電位が第2のトランジスタ201及び第3のトランジスタ202のゲート端子に与えられる。
【0059】
第2のトランジスタ201は、ゲート端子が第1のトランジスタ200のソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子及びドレイン端子の一方が表示装置に設けられた電源線208に電気的に接続される。第2のトランジスタ201は、容量素子203の一方の端子に電荷を与えるか否かを選択する機能を有し、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態になる。
【0060】
第3のトランジスタ202は、ゲート端子が第1のトランジスタ200のソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子及びドレイン端子の一方が電源線208に電気的に接続される。第3のトランジスタ202は、発光素子205を制御する機能を有し、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態になる。
【0061】
なお、第2のトランジスタ201のソース端子またはドレイン端子の一方、及び第3のトランジスタ202のソース端子またはドレイン端子の一方を電源線208に電気的に接続させることにより、電源線208を介して第2のトランジスタ201のソース端子またはドレイン端子の一方、及び第3のトランジスタ202のソース端子またはドレイン端子の一方を所定の値の電位とし、発光素子205に一定の値の電位を与えることができるため、輝度の低下やばらつきを抑制することができる。よって例えば5インチ以上のパネルサイズである表示装置においても本実施の形態の表示装置における画素構成を適用することが容易になる。
【0062】
また、第2のトランジスタ201及び第3のトランジスタ202は互いに同じ導電型(p型またはn型)であることが望ましい。互いに同じ導電型とすることにより、同期させてそれぞれのトランジスタをオン状態またはオフ状態にすることができる。
【0063】
また、第1のトランジスタ200乃至第3のトランジスタ202としては、例えば上記実施の形態1における第1のトランジスタ100及び第2のトランジスタ101に適用可能なトランジスタを用いることができる。
【0064】
容量素子203は、一方の端子が第2のトランジスタ201のソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、他方の端子が第1の電位供給端子209に電気的に接続され、第1の電位供給端子209を介して接地電位または所定の値の電位が与えられる。容量素子203は、画素における発光素子205の発光時間を調整するための補助容量としての機能を有する。第2のトランジスタ201がオン状態となり、第2のトランジスタ201を介して電源線208から所定の値の電位が容量素子203の一方の端子に与えられることにより、容量素子203には一方の端子と他方の端子との間に印加される電位の差分に応じた電荷が蓄積される。
【0065】
このとき容量素子203の容量値は、表示データを画素に書き込む時間内に電荷を蓄積することができる値であることが望ましい。容量素子203としては、例えば上記実施の形態1において、容量素子102に適用可能な構成及び材料などを適用することができる。
【0066】
抵抗素子204は、発光素子205における発光時間を調整する機能を有する。抵抗素子を加えることでインパルス表示を行うために必要な容量素子203の容量を小さくすることができる。抵抗素子204としては、例えば上記実施の形態1の抵抗素子103に適用可能な構成及び材料などを適用することができる。このときの抵抗素子204の抵抗値と容量素子203の容量値は、それらの値を掛けて得られる電荷緩和時間がインパルス表示を行うために必要な発光時間になるように設定することが望ましい。
【0067】
発光素子205は、一方の端子が容量素子203の一方の端子に抵抗素子204を介して電気的に接続され、且つ第3のトランジスタ202のソース端子またはドレイン端子の他方方に電気的に接続され、他方の端子が第2の電位供給端子210に電気的に接続され、第2の電位供給端子210を介して接地電位または所定の値の電位が与えられる。発光素子205は、第2のトランジスタ201がオン状態であるとき、第2のトランジスタ201を介して電源線208から発光素子205の一方の端子に所定の値の電位が与えられ、一方の端子と他方の端子の間に電圧が印加され、印加された電圧分の電流が流れることにより発光する機能を有する。発光素子205における輝度は、発光素子205に流れる電流量によって変化する。なお、発光素子205としては、例えば上記実施の形態1の発光素子104に適用可能な構成及び材料などを適用することができる。
【0068】
次に本実施の形態の表示装置における画素の表示動作について説明する。
【0069】
所定の画素において表示を行う場合、画素に表示データを書き込むために選択された走査線206を介して第1のトランジスタ200のゲート端子に走査信号(電位)が入力され、第1のトランジスタ200のゲート端子に与えられた電位に従って第1のトランジスタ200がオン状態になることにより、第1のトランジスタ200を介してデータ信号(電位)が信号線207から第2のトランジスタ201のゲート端子及び第3のトランジスタ202のゲート端子に入力される。
【0070】
そして、ゲート端子の電位に従って第2のトランジスタ201及び第3のトランジスタ202はオン状態になり、第2のトランジスタ201を介して電源線208から容量素子203の一方の端子及び発光素子205の一方の端子に所定の値の電位(ここでは正の電源電位とする)が与えられ、第3のトランジスタ202を介して発光素子205の一方の端子に電源電位が与えられる。このとき容量素子203の他方の端子には、抵抗素子204に起因する発光素子205の電圧降下分を考慮した負電位を与えることが望ましい。容量素子203他方の端子に抵抗素子204に起因する発光素子205の電圧降下分の負電位を与えることにより、トランジスタ201及びトランジスタ202がオフ状態の電荷緩和時に生じる抵抗素子204による発光素子205に印加される電圧の降下を補うことができる。容量素子203には、一方の端子及び他方の端子の間に印加された電位の差分に応じた電荷が蓄積され、発光素子205には、一方の端子及び他方の端子の間に印加された電位の差分に応じた電流が流れる。発光素子205は、流れる電流の量に応じた輝度で発光し、表示状態になる。このとき発光素子205の他方の端子は接地電位である。
【0071】
以上のように表示データの書き込みが終了し、さらに次の画素に表示データを書き込むために選択される走査線が次の行または次の画素に移ると、上記表示動作を行った画素の第1のトランジスタ200はオフ状態になり、合わせて第2のトランジスタ201及び第3のトランジスタ202もオフ状態になる。
【0072】
このとき容量素子203に蓄積されていた電荷が抵抗素子204を介して発光素子205に放電される。発光素子205には、容量素子203に印加された電圧から抵抗素子204による電圧降下分を引いた電圧が印加され、電荷緩和時間だけ発光が維持される。
【0073】
なお、このときの発光素子205の電荷緩和時間τは、上記実施の形態1で示した数式1を用いることにより表すことができる。
【0074】
このように、第2のトランジスタ201のソース端子またはドレイン端子の他方に容量素子を電気的に接続させ、第3のトランジスタ202のソース端子またはドレイン端子の他方に容量素子203を抵抗素子204を介して電気的に接続させ、且つ第3のトランジスタ202のソース端子またはドレイン端子の他方に発光素子の一方の端子を電気的に接続させることにより、容量素子203の容量が小さくても抵抗素子204の抵抗値rを大きくすることで電荷緩和時間τを長くすることができる。よって抵抗素子204を付加することにより、容量素子203の電極面積を必要最小限に抑えることで表示装置の開口率を上げることができ、また、インパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。
【0075】
また、図1の回路構成と比較して、図3の回路構成では第3のトランジスタ202がオン状態のとき、抵抗素子204を介さずに発光素子205に電源電位を与えることができるため、図1の回路構成のように電源線の電位を抵抗素子の電圧降下分高くする必要がない。
【0076】
さらに容量素子203に電荷を蓄積する時間は1水平期間より短いことが望ましい。1水平期間内で電荷を蓄積することにより、発光素子を所望の輝度で発光させることができる。
【0077】
以上のように、動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。よって、残像の少ない動画表示を行うことができる。
【0078】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0079】
(実施の形態3)
本実施の形態では、表示装置における画素の他の構成について説明する。
【0080】
本実施の形態の表示装置における画素について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態の表示装置における画素の構成を示す回路図である。
【0081】
図4に示すように、本実施の形態の表示装置における画素は、トランジスタ300と、容量素子301と、抵抗素子302と、トランジスタ300に電気的に接続された発光素子303と、を有する。
【0082】
トランジスタ300は、ゲート端子が表示装置に設けられた走査線304に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が表示装置に設けられた信号線305に電気的に接続される。トランジスタ300は、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態となる。トランジスタ300がオン状態であるとき、トランジスタ300を介して信号線305の信号電位が容量素子301の一方の端子と、さらに抵抗素子302を介して発光素子303の一方の端子とに与えられる。
【0083】
なお、トランジスタ300としては、例えば上記実施の形態1における第1のトランジスタ100及び第2のトランジスタ101に適用可能なトランジスタを用いることができる。
【0084】
容量素子301は、一方の端子がトランジスタ300のソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、他方の端子が第1の電位供給端子306に電気的に接続され、第1の電位供給端子306を介して接地電位または所定の値の電位が与えられる。容量素子301は、画素における発光素子303の発光時間を調整するための補助容量としての機能を有し、発光素子303の一方の端子に与えられる電位と他方の端子に与えられる電位との差に応じた電荷を一時的に蓄積する機能を有する。容量素子301は、トランジスタ300がオン状態となることにより、信号線305からデータ信号が与えられ、容量素子301の一方の端子と他方の端子との間に印加される電位の差に応じた電荷が蓄積される。
【0085】
このとき容量素子301の容量値は、表示データを画素に書き込む時間内に電荷を蓄積することができる値であることが望ましい。容量素子301としては、例えば上記実施の形態1において、容量素子102に適用可能な構成及び材料などを用いることができる。
【0086】
抵抗素子302は、発光素子303における発光時間を調整する機能を有する。抵抗素子を加えることでインパルス表示を行うために必要な容量素子301の容量を小さくすることができる。抵抗素子302としては、例えば上記実施の形態1の抵抗素子103に適用可能な構成及び材料などを適用することができる。このときの抵抗素子302の抵抗値と容量素子301の容量値は、それらの値を掛けて得られる電荷緩和時間がインパルス表示を行うために必要な発光時間になるように設定することが望ましい。
【0087】
発光素子303は、一方の端子が抵抗素子302を介して容量素子301の一方の端子に電気的に接続され、他方の端子が第2の電位供給端子307に電気的に接続され、第2の電位供給端子307を介して接地電位または所定の値の電位が与えられる。発光素子303は、トランジスタ300がオン状態であるとき、トランジスタ300を介して信号線305から一方の端子にデータ信号(電位)が与えられ、一方の端子と他方の端子との間に印加される電圧に応じて電流が流れることにより発光する機能を有する。発光素子303における輝度は、発光素子303に流れる電流量によって変化する。なお、発光素子303としては、例えば上記実施の形態1の発光素子104に適用可能な構成及び材料などを適用することができる。
【0088】
次に本実施の形態の表示装置における画素の表示動作について説明する。
【0089】
所定の画素において表示を行う場合、水平期間では、画素に表示データを書き込むために選択された走査線304を介してトランジスタ300のゲート端子に走査信号(電位)が入力され、トランジスタ300のゲート端子に与えられた電位に従ってトランジスタ300がオン状態になることにより、トランジスタ300を介して、信号線305から容量素子301の一方の端子及び発光素子303の一方の端子にデータ信号(電位)が与えられ、容量素子301には、一方の端子及び他方の端子の間に印加された電圧に応じた電荷が蓄積され、発光素子303には、一方の端子及び他方の端子の間に印加された電圧に応じた電流が流れる。発光素子303は、流れる電流の量に応じた輝度で発光し、表示状態になる。
【0090】
以上のように表示データの書き込みが終了し、さらに次の画素に表示データを書き込むために選択される走査線が次の行または次の画素に移った後、上記表示データの書き込みを行った画素のトランジスタ300はオフ状態になり電荷緩和期間に入る。
【0091】
このとき容量素子301に蓄積されていた電荷が発光素子303に放電され、発光素子303は容量素子301に蓄積されていた電荷が放出される電荷緩和時間だけ発光し、表示状態を維持する。
【0092】
このときの発光素子303の電荷緩和時間τは、上記実施の形態1で示した数式1により表すことができる。
【0093】
このように、トランジスタ300のソース端子またはドレイン端子の他方に発光素子303の一方の端子を抵抗素子302を介して電気的に接続させ、且つトランジスタ300のソース端子またはドレイン端子の他方に容量素子301を電気的に接続させることにより、容量素子301の容量値が小さくても抵抗素子302の抵抗値rを大きくすることで電荷緩和時間τを長くすることができる。よって抵抗素子302を付加することにより、容量素子301の電極面積を必要最小限に抑えることで表示装置の開口率を上げることができ、またインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。
【0094】
さらに本実施の形態の表示装置では、画素においてトランジスタを1つのみを設けた構成であるため、他の実施の形態と比べてさらに開口率を上げることができる。
【0095】
さらに容量素子301に電荷を蓄積する時間は1水平期間より短いことが望ましい。1水平期間内で電荷を蓄積することにより、発光素子を所望の輝度で発光させることができる。
【0096】
以上のように、動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。よって、残像の少ない動画表示を行うことができる。
【0097】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0098】
(実施の形態4)
本実施の形態では、表示装置における画素の他の構成について説明する。
【0099】
本実施の形態の表示装置における画素について図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態の表示装置における画素の構成を示す回路図である。
【0100】
図5に示すように、本実施の形態の表示装置における画素は、第1のトランジスタ400と、第2のトランジスタ401と、容量素子402と、抵抗素子403と、第3のトランジスタ404と、発光素子405と、を有する。
【0101】
第1のトランジスタ400は、ゲート端子が表示装置に設けられた走査線406に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が表示装置に設けられた信号線407に電気的に接続される。第1のトランジスタ400は、スイッチングトランジスタとしての機能を有し、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態となる。第1のトランジスタ400がオン状態であるとき、第1のトランジスタ400を介して信号線407の信号電位が第2のトランジスタ401のゲート端子に与えられる。
【0102】
第2のトランジスタ401は、ゲート端子が第1のトランジスタ400のソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、第2のトランジスタ401のソース端子またはドレイン端子の一方が表示装置に設けられた電源線408に電気的に接続される。第2のトランジスタ401は、発光素子405を制御する機能を有し、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態になる。
【0103】
なお、電源線408を介して第2のトランジスタ401のソース端子またはドレイン端子の他方を所定の値の電位とすることにより、発光素子405の一方の端子に一定の値の電位を与えることができるため、輝度の低下やばらつきを抑制することができる。よって例えば5インチ以上のパネルサイズである表示装置においても本実施の形態の表示装置における画素構成を適用することが容易になる。
【0104】
容量素子402は、一方の端子が第1のトランジスタ400のソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、他方の端子が第1の電位供給端子409に電気的に接続され、第1の電位供給端子409を介して接地電位または所定の値の電位が与えられる。容量素子402は、画素における発光素子405の発光時間を調整するための補助容量としての機能を有する。第1のトランジスタ400がオン状態となり、第1のトランジスタ400を介して信号線407から所定の値の電位が容量素子402の一方の端子に与えられることにより、容量素子402には、一方の端子と他方の端子との間に印加される電位の差に応じた電荷が蓄積される。
【0105】
このとき容量素子402の容量値は、表示データを画素に書き込む時間内に電荷を蓄積することができる値であることが望ましい。容量素子402としては、例えば上記実施の形態1において、容量素子102に適用可能な構成及び材料などを用いることができる。
【0106】
抵抗素子403は、発光素子405における発光時間を調整する機能を有する。抵抗素子を加えることで容量素子402の容量を小さくすることができる。抵抗素子403としては、例えば上記実施の形態1の抵抗素子103に適用可能な構成及び材料などを適用することができる。このときの抵抗素子403の抵抗値と容量素子402の容量値は、それらの値を掛けて得られる電荷緩和時間がインパルス表示を行うために必要な発光時間になるような値に設定することが望ましい。
【0107】
第3のトランジスタ404は、ゲート端子が走査線406に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が抵抗素子403を介して第1のトランジスタ400のソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、ソース端子及びドレイン端子の他方が容量素子402の他方の端子に電気的に接続される。第3のトランジスタ404は、スイッチング素子として容量素子402に蓄積された電荷を放電するか否かを制御する機能を有し、VgsがVthより高いか低いかによってオン状態またはオフ状態になる。また、第3のトランジスタ404のソース端子及びドレイン端子の他方の端子は、第1の電位供給端子409に電気的に接続され、第1の電位供給端子409を介して接地電位または所定の値の電位が与えられる。
【0108】
なお、第1のトランジスタ400及び第3のトランジスタ404は異なる導電型(p型またはn型)であることが望ましい。異なる導電型とすることにより、第1のトランジスタ400及び第3のトランジスタ404のうち、一方のトランジスタがオン状態の場合には他方のトランジスタをオフ状態とし、一方のトランジスタがオフ状態の場合には他方のトランジスタをオン状態にすることが容易にできる。
【0109】
また、第1のトランジスタ400乃至第3のトランジスタ404としては、例えば上記実施の形態1における第1のトランジスタ100及び第2のトランジスタ101に適用可能なトランジスタを用いることができる。
【0110】
発光素子405は、一方の端子が第2のトランジスタ401のソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、他方の端子が第2の電位供給端子410に電気的に接続され、第2の電位供給端子410を介して接地電位または所定の値の電位が与えられる。発光素子405は、第2のトランジスタ401がオン状態であるとき、第2のトランジスタ401を介して電源線408から発光素子405の一方の端子に電源電位が与えられ、一方の端子と他方の端子の間に電圧が印加され、印加された電圧に応じた電流が流れることにより発光する機能を有する。発光素子405における輝度は、流れる電流量によって変化する。なお、発光素子405としては、例えば上記実施の形態1の発光素子104に適用可能な構成及び材料などを適用することができる。
【0111】
次に本実施の形態の表示装置における画素の表示動作について説明する。
【0112】
所定の画素において表示を行う場合、画素に表示データを書き込むために選択された走査線406を介して第1のトランジスタ400のゲート端子に走査信号が入力され、第1のトランジスタ400のゲート端子の電位に従って第1のトランジスタ400がオン状態になることにより、第1のトランジスタ400を介してデータ信号(電位)が信号線407から第2のトランジスタ401のゲート端子に入力される。また、容量素子402の一方の端子には、第1のトランジスタ400を介してデータ信号(電位)が信号線407から入力され、データ信号に応じた電位が与えられ、一方の端子及び他方の端子の間の電位差に応じた電荷が蓄積される。このとき容量素子402の他方の端子は、接地電位である。
【0113】
さらにゲート端子の電位に従って第2のトランジスタ401はオン状態になり、第2のトランジスタ401を介して電源線408から発光素子405の一方の端子に所定の値の電位(ここでは電源電位とする)が与えられることにより、発光素子405の一方の端子及び他方の端子の間に電圧が印加される。さらに発光素子405は、印加された電圧に応じて電流が流れ、流れる電流の量に応じた輝度で発光し、表示状態になる。このとき発光素子405の他方の端子は、接地電位である。
【0114】
以上のように、表示データの書き込みが終了し、さらに次の画素に表示データを書き込むために選択される走査線が次の行または次の画素に移ると、上記表示動作を行った画素の第1のトランジスタ400はオフ状態になり、第3のトランジスタ404は、オン状態になる。
【0115】
このとき容量素子402に蓄積されていた電荷が抵抗素子403を介して放電される。放電により、第2のトランジスタ401のゲート端子の電位が低下し、オン状態からオフ状態に変化する。第2のトランジスタ401は、オフ状態になるに従って抵抗値が大きくなり、発光素子405に印加される電圧は低下し、発光輝度が減衰する。発光素子405の発光時間は、インパルス表示を行うために必要な発光時間になるように調整する。容量素子402から電荷が放出される緩和時間τが発光時間に相当し、緩和時間τは、容量素子402の容量値をCsとし、抵抗素子403の抵抗値をrとすると、τ=Cs×rで表される。
【0116】
このように、抵抗素子403を介して第1のトランジスタ400のソース端子またはドレイン端子の他方に容量素子402を電気的に接続させることにより、従来のホールド表示型の表示装置を用いて駆動させる発光素子405の発光時間を1フレーム期間よりも短くすることができる。さらに、容量素子402の電極面積を必要最小限に抑えることで開口率を上げることができ、またインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。
【0117】
また、上記実施の形態1における図1及び実施の形態2における図3の回路構成と比較して、本実施の形態における図5の回路構成では、電源線の電位を抵抗素子の電圧降下分高くする必要がない。また、図3の回路構成と比較して、図5の回路構成では、容量素子の他方の端子に負電位を与える必要がない。
【0118】
さらに容量素子402に電荷を蓄積する時間は、1水平期間より短いことが望ましい。1水平期間内で電荷を蓄積することにより、発光素子405を所望の輝度で発光させることができる。
【0119】
以上のように、動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。よって、残像の少ない動画表示を行うことができる。
【0120】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0121】
(実施の形態5)
本実施の形態では、表示装置における画素に用いることができるトランジスタの構成について説明する。
【0122】
上記実施の形態1乃至実施の形態4のいずれかにおいて、画素に用いられるトランジスタとしては、以下の構成にすることができる。表示装置の画素に用いることができるトランジスタの構成について、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態におけるトランジスタの構成例を示す模式図である。
【0123】
図6に示すように、本実施の形態における表示装置の画素に用いることのできるトランジスタは、第1のトランジスタ500、第2のトランジスタ501、第3のトランジスタ502、第4のトランジスタ503、第5のトランジスタ504、または第6のトランジスタ505などの構成のトランジスタを適宜選択して適用することができる。各トランジスタは、それぞれ基板506と、基板506上に設けられた下地膜507と、下地膜507上に設けられた、不純物領域510を有する半導体層508と、半導体層508を覆うように設けられたゲート絶縁膜511と、ゲート絶縁膜511の一部の上に設けられたゲート電極512A、ゲート電極512B、ゲート電極512C、ゲート電極512D、ゲート電極512E、及びゲート電極512Fのいずれか一つと、ゲート電極512A乃至ゲート電極512Fのいずれか一つと、及びゲート絶縁膜511を介して半導体層508を覆うように設けられた第1の絶縁膜513と、第1の絶縁膜513上に設けられた第2の絶縁膜514と、第2の絶縁膜514及び第1の絶縁膜513及びゲート絶縁膜511を介して半導体層508における不純物領域510に接するように設けられた配線516と、を有する。
【0124】
半導体層508は、一部に不純物領域510と、ゲート電極512A乃至ゲート電極512Fのそれぞれの下に位置する領域にチャネル領域とを有する。このとき不純物領域510はソース領域又はドレイン領域として機能する。なお、図6においては、便宜のため、複数の異なる構造を有するトランジスタを並置して示しているが、トランジスタが実際に並置されている必要はなく、必要に応じて作り分けることができる。
【0125】
次に図6における各トランジスタの構成について説明する。
【0126】
第1のトランジスタ500は、シングルドレイン型のトランジスタであり、簡便な方法で製造できるため、製造コストが低く、歩留まりを高くできる利点がある。また、第1のトランジスタ500の半導体層508に添加する不純物の量を制御することにより、半導体層508の抵抗率を制御することができる。また、半導体層508と配線516との電気的な接続状態を、オーミック接続に近づけることができる。なお、不純物量の異なる半導体層を作り分ける方法としては、ゲート電極512Aをマスクとして半導体層508に不純物をドーピングする方法を用いることができる。
【0127】
第2のトランジスタ501は、ゲート電極512Bに一定以上のテーパ角を有するトランジスタであり、信頼性が高く簡便な方法で製造することができる。そのため製造コストを抑え、歩留まりを高くできる利点がある。また、第2のトランジスタ501の半導体層は不純物領域510とチャネル領域との間に低濃度不純物領域509を有する。不純物領域510、チャネル領域、低濃度不純物領域509の不純物濃度はそれぞれ異なる。ゲート電極512Bの下部に設けられた低濃度不純物領域509は、低濃度ドレイン(Lightly Doped Drain:LDD)領域として用いる。LDD領域を有するため、ドレイン端の電界の強さを抑えることができ、ホットキャリアによる素子の劣化を抑制することができる。なお、不純物の量の異なる領域を有する半導体層を作り分ける方法としては、ゲート電極512Bをマスクとして半導体層508に不純物をドーピングする方法を用いることができる。トランジスタ501においては、ゲート電極512Bが一定以上のテーパ角を有しているため、ゲート電極512Bを通過して半導体層508にドーピングされる不純物の濃度に勾配を持たせることができ、フォトマスクを用いることなく、LDD領域を形成することができる。
【0128】
第3のトランジスタ502は、ゲート電極512Cが少なくとも2層で構成され、下層のゲート電極が上層のゲート電極よりも長い形状を有するトランジスタである。本明細書中においては、上層のゲート電極及び下層のゲート電極の形状を、帽子型(Hat−shape type)と呼ぶ。ゲート電極の形状が帽子型であることによって、フォトマスクを追加することなく、LDD領域を形成することができる。なお、第3のトランジスタ502のように、LDD領域がゲート電極と重なっている構造を、特にGOLD構造(Gate OverLapped Drain)と呼ぶ。なお、ゲート電極の形状を帽子型とする方法としては、以下のような方法を用いて形成することができる。
【0129】
まず、ゲート電極512Cをパターニングする際に、ドライエッチングにより、下層のゲート電極及び上層のゲート電極をそれらの電極のエッチング速度の違いを用いてエッチングすることで側面に傾斜(テーパ)のある形状に形成する。続いて、異方性エッチングにより上層のゲート電極の傾斜が垂直に近くなるように加工する。これにより、断面形状が帽子型のゲート電極が形成される。その後、不純物元素をドーピングすることによって、チャネル領域、LDD領域として用いる低濃度不純物領域509、ソース電極及びドレイン電極として用いる不純物領域510が形成される。
【0130】
なお、ゲート電極と重なっているLDD領域をLov領域、ゲート電極と重なっていないLDD領域をLoff領域と呼ぶことにする。ここで、Loff領域はオフ電流を抑える効果は高いが、ドレイン端の電界を緩和してホットキャリアによるオン電流の低下を防ぐ効果は低い。一方、Lov領域はドレイン端の電界を緩和し、オン電流の低下の防止には有効であるが、オフ電流を抑える効果は低い。よって、種々の回路毎に、求められる特性に応じた構造のトランジスタを適用することが好ましい。表示装置の各回路に用いるトランジスタのうち、画素部に用いるトランジスタは、オフ電流を抑えるために、Loff領域を有するトランジスタを用いることが好適である。
【0131】
第4のトランジスタ503は、ゲート電極512Dの側面に接して設けられた側壁(サイドウォール515という)を有するトランジスタである。サイドウォール515を設けることによって、サイドウォール515と重なる半導体領域をLDD領域とすることができる。
【0132】
第5のトランジスタ504は、半導体層508にフォトマスクを用いて不純物元素をドーピングすることにより設けられたLDD(Loff)領域を有するトランジスタである。こうすることにより、確実にLDD領域を設けることができ、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
【0133】
第6のトランジスタ505は、半導体層508にフォトマスクを用いてドーピングすることにより設けられたLDD(Lov)領域を有するトランジスタである。この構成により、確実にLDD領域を設けることができ、トランジスタのドレイン端の電界を緩和し、オン電流の低下を低減することができる。
【0134】
次に、各トランジスタを構成する各材料について説明する。
【0135】
基板506としては、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、セラミック基板又はステンレスを含む金属基板等を用いることができる。他にも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)に代表されるプラスチック又はアクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板を用いることも可能である。可撓性を有する基板を用いることによって、折り曲げが可能である半導体装置を作製することが可能となる。可撓性を有す基板であれば、基板の面積及び基板の形状に大きな制限はないため、基板506として、例えば、1辺が1メートル以上であって、矩形状のものを用いれば、生産性を格段に向上させることができる。このような利点は、円形のシリコン基板を用いる場合と比較すると、大きな優位点である。
【0136】
下地膜507は、基板506からNaなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属が、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐ機能を有する。下地膜507としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等の酸素又は窒素を有する絶縁膜の単層構造若しくはこれらの積層構造で設けることができる。例えば、下地膜507を2層構造で設ける場合、第1の下地膜として窒化酸化珪素膜を設け、第2の下地膜として酸化窒化珪素膜を設けるとよい。別の例として、下地膜507を3層構造で設ける場合、第1の下地膜として酸化窒化珪素膜を設け、第2の下地膜として窒化酸化珪素膜を設け、第3の下地膜として酸化窒化珪素膜を設けるとよい。
【0137】
半導体層508としては、非晶質(アモルファス)半導体、微結晶(マイクロクリスタル)半導体、または多結晶半導体層を用いても良い。微結晶は、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいる。少なくとも膜中の一部の領域には、0.5以上20nm以下の結晶領域を観測することができ、珪素を主成分とする場合にはラマンスペクトルが520cm−1よりも低波数側にシフトしている。X線回折では珪素結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合手(ダングリングボンド)の補償するものとして水素又はハロゲンを少なくとも1原子%又はそれ以上含ませている。微結晶は、材料ガスをグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。材料ガスとしては、SiH、その他にもSi、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどを用いることが可能である。あるいは、GeFを混合させても良い。この材料ガスをH、あるいは、HとHe、Ar、Kr、Neから選ばれた一種又は複数種の希ガス元素で希釈してもよい。希釈率は2以上1000倍以下の範囲。圧力は0.1Pa以上133Pa以下の範囲、電源周波数は1MHz以上120MHz以下、好ましくは13MHz以上60MHz以下の範囲であり、基板加熱温度は300℃以下でよい。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純物は濃度を1×1020cm−3以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019cm−3以下、好ましくは1×1019cm−3以下とする。ここでは、スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコンを主成分とする材料(例えばSiGe1−x等)で非晶質半導体層を形成し、当該非晶質半導体層をレーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法などの結晶化法により結晶化させる。
【0138】
ゲート絶縁膜511は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等の酸素又は窒素を有する絶縁膜の単層構造、若しくはこれらの積層構造で設けることができる。
【0139】
ゲート電極512A乃至ゲート電極512Fは、単層の導電膜、又は2層、3層の導電膜の積層構造とすることができる。ゲート電極512A乃至ゲート電極512Fの材料としては、導電膜を用いることができる。たとえば、タンタル、チタン、モリブデン、タングステン、クロム、シリコンなどの元素の単体膜、あるいは、元素の窒化膜(代表的には窒化タンタル膜、窒化タングステン膜、窒化チタン膜)、あるいは、元素を組み合わせた合金膜(代表的にはMo−W合金、Mo−Ta合金)、あるいは、元素のシリサイド膜(代表的にはタングステンシリサイド膜、チタンシリサイド膜)などを用いることができる。なお、上述した単体膜、窒化膜、合金膜、シリサイド膜などは、単層で用いてもよいし、積層して用いてもよい。
【0140】
第1の絶縁膜513は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等の酸素又は窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜の単層構造、若しくはこれらの積層構造で設けることができる。
【0141】
第2の絶縁膜514は、シロキサン樹脂、あるいは、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等の酸素又は窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、あるいは、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料、からなる単層若しくは積層構造で設けることができる。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコンと酸素との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。あるいは、置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。なお、第1の絶縁膜513を設けずにゲート電極512A〜512Fを覆うように直接第2の絶縁膜514を設けることも可能である。
【0142】
配線516は、アルミニウム、ニッケル、炭素、タングステン、モリブデン、チタン、白金、銅、タンタル、金、またはマンガンなどの元素の単体膜、あるいは、元素の窒化膜、あるいは、元素を組み合わせた合金膜、あるいは、元素のシリサイド膜などを用いることができる。例えば、元素を複数含む合金として、炭素及びチタンを含有したアルミニウム合金、ニッケルを含有したアルミニウム合金、炭素及びニッケルを含有したアルミニウム合金、炭素及びマンガンを含有したアルミニウム合金等を用いることができる。例えば、積層構造で設ける場合、アルミニウムをモリブデン又はチタンなどで挟み込んだ構造とすることができる。こうすることで、アルミニウムにおける、熱や化学反応に対する耐性を向上することができる。
【0143】
次に、トランジスタの作製方法の例について図7を用いて説明する。図7は、トランジスタの作製方法を示す模式図である。なお、トランジスタの作製方法は、図7に示すものに限定されず、様々な作製方法を用いることができる。
【0144】
まず図7(A)に示すように基板506上に下地膜507を形成する。次に下地膜507表面にプラズマ処理を用いて酸化又は窒化を行うことにより、酸化又は窒化させる。なお、このプラズマ処理は、本作製方法の他の層を形成した後においても行うことができる。このように、プラズマ処理を用いて半導体層又は絶縁膜を酸化又は窒化することによって、当該半導体層又は当該絶縁膜の表面を改質し、CVD法やスパッタ法により形成した絶縁膜と比較してより緻密な絶縁膜を形成することができるため、ピンホール等の欠陥を抑制し半導体装置の特性等を向上させることが可能となる。
【0145】
次に図7(B)に示すように、酸化又は窒化された下地膜507の一部の上に半導体層508を形成する。さらにレジストマスクなどを用いて半導体層508の一部に不純物領域510を形成する。
【0146】
次に図7(C)に示すように半導体層508及び下地膜507を覆うようにゲート絶縁膜511を形成する。
【0147】
次に図7(D)に示すように、ゲート絶縁膜511を介して半導体層508の一部の上にゲート電極512A乃至ゲート電極512Fを形成する。また、一部のゲート電極512(ゲート電極512D)にはサイドウォール515を形成する。なお、サイドウォール515としては、酸化珪素又は窒化珪素を用いることができる。サイドウォール515をゲート電極512Dの側面に形成する方法としては、例えば、ゲート電極512Dを形成し、酸化珪素膜又は窒化珪素膜を成膜した後に、異方性エッチングによって酸化珪素膜又は窒化珪素膜をエッチングする方法を用いることができる。こうすることで、ゲート電極512Dの側面にのみ酸化珪素又は窒化珪素膜を残すことができるので、ゲート電極512Dの側面にサイドウォール515を形成することができる。さらに一部の半導体層508には、ゲート電極及び別途レジストマスクなどを用いて低濃度不純物領域509を形成する。
【0148】
次に図7(E)に示すように、ゲート絶縁膜511及びゲート電極512A乃至ゲート電極512Fを覆うように第1の絶縁膜513を形成する。なお、第1の絶縁膜513は、スパッタ法又はプラズマCVD法等によって、形成することができる。その後第2の絶縁膜514及び配線516を形成することにより、図6に示すような各構成のトランジスタが形成される。
【0149】
以上のように、用途に合わせてトランジスタの構成を適宜選択することにより、より正確な表示動作を行うことができる。
【0150】
さらに、トランジスタの基板として、半導体基板を用いた例について説明する。半導体基板を用いて製造されたトランジスタは、移動度が高いため低い駆動電圧で大きなオン電流を得ることができる。その結果、トランジスタサイズを小さくすることができ、単位面積当たりのトランジスタ数を増やす(集積度を上げる)ことができる。同一の回路構成ではトランジスタの集積度が高いほど基板サイズを小さくすることができるため、製造コストを低減できる。さらに、同一の基板サイズでは集積度が高いほど回路規模を大きくすることができるため、製造コストはほぼ同等のままで、より高い機能を持たせることが可能となる。その上、特性のばらつきが少ないため、製造の歩留まりも高くすることができる。さらに、トランジスタの移動度が高いため集積回路の駆動電圧が小さく、消費電力を低減することができる。さらに集積回路の高速駆動が可能である。
【0151】
半導体基板を用いて製造されたトランジスタを集積して構成された回路は、たとえば、表示パネル(表示部)に用いることができる。より詳細には、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の反射型液晶パネル、微小ミラーを集積したDMD(Digital Micromirror Device)素子、ELパネル等に用いることができる。これらの表示パネル(表示部)を、半導体基板を用いて製造することで、消費電力が小さく、高速動作が可能な表示パネル(表示部)を、低コストで歩留まり良く製造することができる。なお、表示パネル(表示部)には、大規模集積回路(LSI)など、表示パネル(表示部)の駆動以外の機能を持ったものも含む。
【0152】
次に半導体基板を用いてトランジスタを作製する方法について図8及び図9を用いて説明する。図8及び図9は、半導体基板を用いたトランジスタの作製方法を示す図である。
【0153】
まず図8(A)に示すように、半導体基板600に第1の絶縁膜601(フィールド酸化膜ともいう)を設け、の第1の絶縁膜601により第1の素子領域603及び第2の素子領域604と素子毎に分離された領域を形成する。また、第2の素子領域604の半導体基板600の一部にはpウェル602が形成される。
【0154】
半導体基板600は、半導体基板であれば特に限定されず用いることができる。例えば、n型又はp型の導電型を有する単結晶Si基板、化合物半導体基板(GaAs基板、InP基板、GaN基板、SiC基板、サファイア基板、ZnSe基板等)、貼り合わせ法またはSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法を用いて作製されたSOI(Silicon on Insulator)基板等を用いることができる。
【0155】
次に図8(B)に示すように、第1の素子領域603の半導体基板600上に第2の絶縁膜605を形成し、第2の素子領域604の半導体基板600上に第3の絶縁膜606を形成する。
【0156】
第2の絶縁膜605及び第3の絶縁膜606は、例えば、熱処理を行い半導体基板600に設けられた第1の素子領域603及び第2の素子領域604の表面を酸化させることにより形成された酸化珪素膜を第2の絶縁膜605及び第3の絶縁膜606として用いることができる。
【0157】
次に図8(C)に示すように、半導体基板600及び第1の絶縁膜601上に第1の導電膜607及び第2の導電膜608を形成する。
【0158】
第1の導電膜607及び第2の導電膜608としては、タンタル、タングステン、チタン、モリブデン、アルミニウム、銅、クロム、及びニオブ等のいずれかから選択された元素またはこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成することができる。あるいは、これらの元素を窒化した金属窒化膜で形成することもできる。他にも、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素、金属材料を導入したシリサイド等に代表される半導体材料により形成することもできる。
【0159】
次に図9(A)に示すように、第2の絶縁膜605及び第3の絶縁膜606の一部の上に第1のゲート電極609及び第2のゲート電極610を形成する。さらに図9(B)に示すように、第1の素子領域611において第1のゲート電極609、第1の絶縁膜601、及び第2の絶縁膜605を覆うようにレジストマスク613を形成し、不純物を添加し、不純物領域614を形成する。また、第2のゲート電極610の下に位置する半導体基板600の部分をチャネル領域615とする。
【0160】
次に図9(C)に示すように、第2の素子領域612において、第2のゲート電極610、第1の絶縁膜601、及び第3の絶縁膜606上にレジストマスク616を形成し、不純物を添加し、不純物領域617を形成する。また、第1のゲート電極609の下に位置する半導体基板600の部分をチャネル領域618とする。
【0161】
次に図9(D)に示すように、第1のゲート電極609及び第2のゲート電極610、第1の絶縁膜601、第2の絶縁膜605、第3の絶縁膜606を覆うように第4の絶縁膜619を形成し、第4の絶縁膜619、第2の絶縁膜605、及び第3の絶縁膜606を介して不純物領域614または不純物領域617に接するように配線620を形成する。
【0162】
第4の絶縁膜619は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素等の酸素または窒素を有する絶縁膜や、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料などのいずれかの材料を単層または積層構造にすることにより設けることができる。なお、シロキサン材料とは、Si−O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコンと酸素との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
【0163】
配線620は、CVD法やスパッタリング法等により、アルミニウム、タングステン、チタン、タンタル、モリブデン、ニッケル、白金、銅、金、銀、マンガン、ネオジム、炭素、シリコンから選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。アルミニウムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含む材料、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素と珪素の一方又は両方とを含む合金材料に相当する。配線620は、例えば、第1のバリア膜とアルミニウムシリコン膜と第2のバリア膜の積層構造、第1のバリア膜とアルミニウムシリコン膜と窒化チタン膜と第2のバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜とは、チタン、チタンの窒化物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相当する。アルミニウムやアルミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、配線620を形成する材料として最適である。例えば、上層と下層のバリア層を設けると、アルミニウムやアルミニウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。例えば、還元性の高い元素であるチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体膜に薄い自然酸化膜ができていたとしても、この自然酸化膜を還元する。その結果、配線620は、結晶質半導体膜と、電気的及び物理的に良好に接続することができる。
【0164】
なお、トランジスタの構造は図示した構造に限定されるものではないことを付記する。例えば、逆スタガ構造、フィンFET構造等の構造のトランジスタの構造を取り得る。フィンFET構造であることでトランジスタサイズの微細化に伴う短チャネル効果を抑制することができるため好適である。
【0165】
ここまで、トランジスタの構造及びトランジスタの作製方法について説明した。ここで、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどは、アルミニウム、タンタル、チタン、モリブデン、タングステン、ネオジム、クロム、ニッケル、白金、金、銀、銅、マグネシウム、スカンジウム、コバルト、亜鉛、ニオブ、シリコン、リン、ボロン、ヒ素、ガリウム、インジウム、または錫で構成された群から選ばれた一つもしくは複数の元素、または、群から選ばれた一つもしくは複数の元素を成分とする化合物、合金材料(例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛、酸化錫、酸化錫カドミウム、アルミニウムネオジム、マグネシウム銀、モリブデンニオブなど)で形成されることが望ましい。または、配線、電極、導電層、導電膜、端子などは、これらの化合物を組み合わせた物質などを有して形成されることが望ましい。もしくは、群から選ばれた一つもしくは複数の元素とシリコンの化合物(シリサイド)(例えば、アルミニウムシリコン、モリブデンシリコン、ニッケルシリサイドなど)、群から選ばれた一つもしくは複数の元素と窒素の化合物(例えば、窒化チタン、窒化タンタル、窒化モリブデン等)を有して形成されることが望ましい。
【0166】
なお、シリコンには、n型不純物(リンなど)またはp型不純物(ボロンなど)を含んでいてもよい。シリコンが不純物を含むことにより、導電率の向上、又は通常の導体と同様な振る舞いをすることが可能となる。従って、配線、電極などとして利用しやすくなる。
【0167】
なお、シリコンは、単結晶、多結晶(ポリシリコン)、微結晶(マイクロクリスタルシリコン)など、様々な結晶性を有するシリコンを用いることができる。あるいは、シリコンは非晶質(アモルファスシリコン)などの結晶性を有さないシリコンを用いることができる。単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを用いることにより、配線、電極、導電層、導電膜、端子などの抵抗を小さくすることができる。非晶質シリコンまたは微結晶シリコンを用いることにより、簡単な工程で配線などを形成することができる。
【0168】
なお、ITO、IZO、ITSO、酸化亜鉛、シリコン、酸化錫、酸化錫カドミウムは、透光性を有しているため、光を透過させる部分に用いることができる。たとえば、画素電極や共通電極として用いることができる。
【0169】
なお、IZOは、エッチングしやすく、加工しやすいため、望ましい。IZOは、エッチングしたときに残渣が残ってしまうということも起こりにくい。したがって、画素電極としてIZOを用いると、液晶素子や発光素子に不具合(ショート、配向乱れなど)をもたらすことを低減できる。
【0170】
なお、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどは、単層構造でもよいし、多層構造になっていてもよい。単層構造にすることにより、配線、電極、導電層、導電膜、端子などの製造工程を簡略化することができ、工程日数を少なくでき、コストを低減することができる。あるいは、多層構造にすることにより、それぞれの材料のメリットを生かしつつ、デメリットを低減させ、性能の良い配線、電極などを形成することができる。たとえば、低抵抗材料(アルミニウムなど)を多層構造の中に含むことにより、配線の低抵抗化を図ることができる。別の例として、低耐熱性の材料を、高耐熱性の材料で挟む積層構造にすることにより、低耐熱性の材料の持つメリットを生かしつつ、配線、電極などの耐熱性を高くすることができる。例えば、アルミニウムを含む層を、モリブデン、チタン、ネオジムなどを含む層で挟む積層構造にすると望ましい。
【0171】
ここで、配線、電極など同士が直接接する場合、お互いに悪影響を及ぼすことがある。例えば、一方の配線、電極などの材料が他方の配線、電極など材料の中に入っていって、性質を変えてしまい、本来の目的を果たせなくなる。別の例として、高抵抗な部分を形成又は製造するときに、問題が生じて、正常に動作するように製造できなくなったりすることがある。そのような場合、積層構造により反応しやすい材料を、反応しにくい材料で挟んだり、覆ったりするとよい。例えば、ITOとアルミニウムとを接続させる場合は、ITOとアルミニウムとの間に、チタン、モリブデン、ネオジム合金を挟むことが望ましい。別の例として、シリコンとアルミニウムとを接続させる場合は、シリコンとアルミニウムとの間に、チタン、モリブデン、ネオジム合金を挟むことが望ましい。
【0172】
なお、配線とは、導電体が配置されているものを言う。配線の形状は、線状でもよいし、線状ではなくてもよい。したがって、電極は、配線に含まれている。
【0173】
なお、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどとして、カーボンナノチューブを用いても良い。さらに、カーボンナノチューブは、透光性を有しているため、光を透過させる部分に用いることができる。たとえば、画素電極や共通電極として用いることができる。
【0174】
以上のように、個々の回路の特性に応じた構造のトランジスタを選択することにより、より正確な表示動作を行うことができる。
【0175】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0176】
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の表示装置について説明する。
【0177】
まず本実施の形態における表示装置の構成について図10を用いて説明する。図10は、本実施の形態における表示装置の構成を示すブロック図である。
【0178】
図10に示すように、本実施の形態における表示装置は、複数の画素700を有する画素部701と、走査線702と、信号線703と、電源線704と、走査線702に電気的に接続された走査線駆動回路705と、信号線703に電気的に接続された信号線駆動回路706と、電源線704に電気的に接続された電源回路708と、走査線駆動回路705、信号線駆動回路706、及び電源回路708に電気的に接続された制御回路707と、を有する。
【0179】
画素部701に設けられた複数の画素700は、信号線703と走査線702との交差領域にマトリクス状に配置され、画素毎にデータ信号を独立して入力することができる。なお、画素部701に設けられた複数の画素700には、図1乃至図4に示した画素のいずれかの構成を適用することができ、走査線702、信号線703、及び電源線704は、図1における走査線105、信号線106、及び電源線107、並びに図3における走査線206、信号線207、及び電源線208に相当する。また、図4における画素を適用する場合には、走査線702、信号線703は、走査線304、及び信号線305に相当し、図10における電源線704、及び電源回路708は省略することができる。
【0180】
制御回路707は、入力された映像信号に応じて走査線駆動回路705、信号線駆動回路706、及び電源回路708を制御する機能を有する。具体的には、制御回路707は、走査線駆動回路705及び信号線駆動回路706にそれぞれ制御信号を出力する。
【0181】
走査線駆動回路705は、制御回路707から入力された制御信号に応じて走査信号を走査線702を介して画素700に出力する機能を有する。
【0182】
信号線駆動回路706は、制御回路707から入力された制御信号に応じてデータ信号を信号線703を介して画素700に出力する機能を有する。
【0183】
電源回路708は、電源線704を介して画素700に電源電位を与える機能を有する。
【0184】
次に本実施の形態における表示装置の走査線駆動回路及び信号線駆動回路の構成の一例について説明する。
【0185】
まず走査線駆動回路の構成の一例について図11(A)を用いて説明する。図11(A)は、本実施の形態のおける表示装置の走査線駆動回路の構成の一例を示すブロック図である。
【0186】
図11(A)に示すように図10における走査線駆動回路705は、シフトレジスタ800、レベルシフタ801、バッファ802と、を有する。
【0187】
シフトレジスタ800にはゲートスタートパルス(GSP)、ゲートクロック信号(GCK)等の信号が入力される。
【0188】
次に信号線駆動回路の構成の一例について図11(B)を用いて説明する。図11(B)は本実施の形態における表示装置の信号線駆動回路の構成の一例を示す断面図である。
【0189】
図11(B)に示すように図10における信号線駆動回路706は、シフトレジスタ803、第1のラッチ回路804、第2のラッチ回路805、レベルシフタ806、バッファ807と、を有する。
【0190】
バッファ807は、信号を増幅させる機能を有し、オペアンプ等を有する。シフトレジスタ803には、スタートパルス(SSP)等の信号が、第1のラッチ回路804にはビデオ信号等のデータ(DATA)が入力される。第2のラッチ回路805にはラッチ(LAT)信号を一時保持することができ、保持されたラッチ信号を一斉に図10における画素部701に出力させる。これを線順次駆動と呼ぶ。そのため、線順次駆動ではなく、点順次駆動を行う画素であれば、第2のラッチ回路805は不要とすることができる。
【0191】
次に本実施の形態における表示装置の動作について説明する。
【0192】
制御回路707から制御信号が走査線駆動回路705及び信号線駆動回路706に出力されることにより、走査線駆動回路705は、走査線702を介して走査信号を選択された画素に出力する。また信号線駆動回路706は、信号線703を介してデータ信号を選択された画素700に出力する。選択された画素は、入力された走査信号及びデータ信号に従って上記実施の形態1乃至実施の形態3に示した画素のいずれかから選択した画素の表示動作を行う。
【0193】
以上により、各画素においてインパルス表示を行うことにより、残像の少ない動画を画素部において表示することができる。
【0194】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0195】
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の表示装置を表示部に用いた電子機器について説明する。
【0196】
本発明の表示装置は様々な電子機器の表示部に用いることができる。本発明の表示装置を適用することが可能な電子機器の例として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポなど)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯電話、携帯型情報端末(モバイルコンピュータ、携帯型音楽プレーヤー、携帯型ゲーム機、電子書籍、またはコンピュータを内蔵し、複数のデータ処理を行うことにより、複数の機能を有するものも含む)、または記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)などの記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それら電子機器の具体例について図12及び図13を用いて説明する。図12及び図13は、本実施の形態における電子機器の構成を示す図である。
【0197】
図12(A)はディスプレイ装置であり、筐体901、支持台902、表示部903、スピーカー部904、ビデオ入力端子905などを含む。本発明の表示装置は、表示部903に用いることができる。なお、ディスプレイ装置は、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全てのディスプレイ装置が含まれる。
【0198】
図12(B)はデジタルスチルカメラであり、本体911、表示部912、受像部913、操作キー914、外部接続ポート915、シャッターボタン916などを含む。本発明の表示装置は、表示部912に用いることができる。
【0199】
図12(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体921、筐体922、表示部923、キーボード924、外部接続ポート925、ポインティングデバイス926などを含む。本発明の表示装置は、表示部923に用いることができる。
【0200】
図12(D)はモバイルコンピュータであり、本体931、表示部932、スイッチ933、操作キー934、赤外線ポート935などを含む。本発明の表示装置は、表示部932に用いることができる。
【0201】
図12(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体941、筐体942、表示部A943、表示部B944、記録媒体(DVDなど)読込部945、操作キー946、スピーカー部947などを含む。表示部A943は主として画像情報を表示し、表示部B944は主として文字情報を表示するが、本発明の表示装置は、これら表示部A943、表示部B944に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0202】
図12(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体951、表示部952、アーム部953を含む。本発明の表示装置は、表示部952に用いることができる。
【0203】
図12(G)はビデオカメラであり、本体961、表示部962、筐体963、外部接続ポート964、リモコン受信部965、受像部966、バッテリー967、音声入力部968、操作キー969などを含む。本発明の表示装置は、表示部962に用いることができる。
【0204】
図12(H)は携帯電話であり、本体971、筐体972、表示部973、音声入力部974、音声出力部975、操作キー976、外部接続ポート977、アンテナ978などを含む。本発明の表示装置は、表示部973に用いることができる。なお、表示部973は黒色の背景に白色の文字を表示することにより携帯電話の消費電流を抑えることができる。
【0205】
図13は、複数の機能を有する携帯型情報端末の一例であり、図13(A)が携帯型情報端末の正面図、図13(B)が携帯型情報端末の背面図、図13(C)が携帯型情報端末の展開図である。図13を一例とした携帯型情報端末は、複数の機能を備えることができる。例えば電話機能に加えて、コンピュータを内蔵し、様々なデータ処理機能を備えることもできる。
【0206】
図13に示す携帯型情報端末は、筐体980及び筐体981の二つの筐体で構成されている。筐体980には、表示部982、スピーカー983、マイクロフォン984、操作キー985、ポインティングデバイス986、カメラ用レンズ987、外部接続端子988、イヤホン端子989などを備え、筐体981には、キーボード990、外部メモリスロット991、カメラ用レンズ992、ライト993などを備えている。また、アンテナは筐体981内部に内蔵されている。
【0207】
また、上記構成に加えて、非接触ICチップ、小型記録装置などを内蔵していてもよい。
【0208】
本発明の表示装置は、表示部982に用いることができ、使用形態に応じて表示の方向が適宜変化する。また、表示部982と同一面上にカメラ用レンズ987を備えているため、テレビ電話が可能である。また、表示部982をファインダーとしカメラ用レンズ992及びライト993で静止画及び動画の撮影が可能である。スピーカー983及びマイクロフォン984は音声通話に限らず、テレビ電話、録音、再生などが可能である。操作キー985では、電話の発着信、電子メールなどの簡単な情報入力、画面のスクロール、カーソル移動などが可能である。さらに、重なり合った筐体980と筐体981(図13(A))はスライドし、図13(C)のように展開し、携帯情報端末として使用できる。この場合、キーボード990、ポインティングデバイス986を用いて円滑な操作が可能である。外部接続端子988はACアダプタ及びUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能であり、充電及びパーソナルコンピュータなどとのデータ通信が可能である。また、外部メモリスロット991に記録媒体を挿入し、より大量のデータ保存及び移動に対応できる。
【0209】
また、上記機能に加えて、赤外線通信機能、テレビ受信機能などを備えたものであってもよい。
【0210】
以上のように、本発明の表示装置は、上記のような様々な電子機器の表示部として適用することができる。本発明の表示装置を表示部として用いることにより、回路面積が小さく、消費電力の小さい電子機器を提供することができる。
【0211】
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【実施例1】
【0212】
本実施例では、実際の表示装置の仕様に従ったインパルス表示を行うための表示装置の一例について説明する。なお、本実施例における表示装置の画素構成は、例として上記実施の形態1の図1に示した画素構成を適用する。ただし本実施例において用いられる表示装置の仕様は、一例であり、これに限定されるものではない。
【0213】
本実施例の表示装置において、上記実施の形態1における画素構成を適用した場合、容量素子の容量値Caは、約1.3×10−11Fである。また、本実施例の表示装置において、抵抗素子の抵抗値rの値は、約2.5×10Ωである。本実施例において、上記容量素子の容量Caと、抵抗素子の抵抗値rの値は、以下のように算出した。
【0214】
CRTディスプレイと同等のインパルス表示を行うために必要な発光時間は、1水平期間+τ(τ≧1msec)である。このときτを1msecと仮定して、τ=1msecのときの容量素子の容量Caの値を算出した。
【0215】
本実施例の表示装置をパネルサイズがVGA(640×480pixel)であって、画素の電極の大きさを50×150μmとし、さらに発光素子の特性を考慮し画素電極に10Vの電圧を印加したときに0.2μA程度の電流が流れると仮定すると、1つの発光素子の抵抗RELは、REL=10V/(0.2×10−6A)=5×10Ωとなる。このとき上記実施の形態1に示した数式1を用いてCaを算出すると、Ca=1×10−3sec/(REL+r)(以下数式4という)となる。
【0216】
上記実施の形態1に示した数式3を用いて、発光素子に流れる電流IELを0.2μAとし、Va=5Vと仮定すると、r=5V/(0.2×10−6A)=2.5×10Ωとなる。
【0217】
さらに本実施例の表示装置において、抵抗素子を半導体材料を用いて作製した場合、抵抗層の抵抗率をρとし、抵抗層の長さをlとし、抵抗層の幅をwとし、抵抗層の膜厚をxとすると、抵抗素子の抵抗値rは、r=ρ(l/(w×x))と表される。例えばρ=50Ωcmとし、l=10μmとし、w=4μmとし、x=50nmとすれば、上記で設定した抵抗素子の抵抗と同じ値r=2.5×10Ωが得られる。
【0218】
このときのREL及びrの値を上記数式4に代入すると、Ca=1×10−3sec/(5×10−7Ω+2.5×10Ω)=1.3×10−11Fとなる。
【0219】
また、本実施例の表示装置において、容量素子が1.3×10−11Fの大きさを持つために必要な電極面積は、約3.7×10−9程度である。本実施例の表示装置において、容量素子の電極面積は、以下のように算出した。
【0220】
容量素子を構成する電極間絶縁層を膜厚10nmのSiON膜(比誘電率4)であると仮定し、真空の誘電率をεとし、εを電極間絶縁層の比誘電率をεとし、電極間絶縁層の膜厚をtoxとすると、Ca=ε×ε×S/toxとなり、これより電極面積Sを算出すると、1.3×10−11F=8.854×10−12F/m×4×S/(10×10−9m)であるからS=3.7×10−9となる。
【0221】
以上のように、本実施例における表示装置の仕様に合わせて容量素子の容量及び電極面積を上記の値にすることにより、インパルス表示を行うために必要な容量値を得ることができる。
【0222】
また、本実施例の表示装置において、容量素子の容量値が上記で求めた値のとき、駆動トランジスタがオン状態のときに容量素子に電荷を蓄積するために必要な時間は、約0.12μsec程度である。本実施例の表示装置において、駆動トランジスタがオン状態のときに容量素子に電荷を蓄積するために必要な時間は、以下のように算出した。
【0223】
本実施例の表示装置のフレーム周波数を60Hzとし、駆動方法を線順次駆動とし、VGAのパネルサイズである表示装置と仮定すると、1フレーム期間は1/60sec≒17msecとなる。また1水平期間は1/60/480≒35μsecとなる。本発明の表示装置の場合には、容量素子に電荷を蓄積する時間を1水平期間より短くする必要がある。この容量素子に電荷を蓄積する時間は、駆動トランジスタの抵抗値に依存する。
【0224】
このとき駆動トランジスタのチャネル抵抗Rchは、約9.5×10Ωである。本実施例の表示装置において、駆動トランジスタのチャネル抵抗は、以下のように算出した。
【0225】
書き込み時において駆動トランジスタを線形領域で動作させると仮定すると、駆動トランジスタのチャネル長をLとし、駆動トランジスタのチャネル幅をWとし、駆動トランジスタの移動度をμとし、単位面積当たりのゲート容量をCoxとすると、駆動トランジスタのチャネル抵抗Rchは、Rch=1/β(Vgs−Vth)(β=(L/W)×μ×Cox)(以下数式5という)で表される。
【0226】
上記数式5を基に半導体層にポリシリコンを用いたNチャネル型の駆動トランジスタのパラメータを一例として用いて、L/Wを10/10μmとし、μを300cm/Vsとし、Coxを7.4×10−4F/m(膜厚50nmのSiONに相当)とし、Vgsを16Vとし、Vthを1Vと仮定すると、駆動トランジスタのチャネル抵抗は、9.5×10Ωと算出される。
【0227】
駆動トランジスタのチャネル抵抗を用いて容量素子の電荷蓄積時間を算出すると、τ=Ca×Rch=1.3×10−11F/m×9.5×10Ω=1.2×10−7sec=0.12μsecとなる。
【0228】
よって本実施例における表示装置において、容量素子の電荷蓄積時間を1水平期間(約35μsec)の100分の1以下とすることができ、問題なく1水平期間内に容量素子にインパルス表示を行うために必要な電荷を蓄積させることができる。
【0229】
また、本実施例の表示装置において、取りうる容量素子の容量値の最大値は1水平期間と電荷の蓄積時間が同じになる条件から与えられ、上記数式2により、35μsec=Ca×9.5×10Ωとなり、これより、容量素子の取りうる最大の容量値Caは、約3.0×10−9Fである。
【0230】
以上のように、一例としてある一つの表示装置の仕様、及びトランジスタの特性をもとに容量素子及び抵抗素子の仕様を上記の値に設定することで、動画表示に適したインパルス表示を行うために必要な発光時間を得ることができる。
【符号の説明】
【0231】
100 第1のトランジスタ
101 第2のトランジスタ
102 容量素子
103 抵抗素子
104 発光素子
105 走査線
106 信号線
107 電源線
108 第1の電位供給端子
109 第2の電位供給端子
100 トランジスタ
101 トランジスタ
102 容量素子
102 容量素子
103 抵抗素子
103 抵抗素子
104 発光素子
104 発光素子
105 走査線
106 信号線
107 電源線
108 電位供給端子
109 電位供給端子
200 トランジスタ
201 トランジスタ
202 トランジスタ
203 容量素子
204 抵抗素子
205 発光素子
206 走査線
207 信号線
208 電源線
209 電位供給端子
210 電位供給端子
300 トランジスタ
301 容量素子
302 抵抗素子
303 発光素子
304 走査線
305 信号線
306 電位供給端子
307 電位供給端子
400 トランジスタ
401 トランジスタ
402 容量素子
403 抵抗素子
404 トランジスタ
405 発光素子
406 走査線
407 信号線
408 電源線
409 電位供給端子
410 電位供給端子
500 トランジスタ
501 トランジスタ
502 トランジスタ
503 トランジスタ
504 トランジスタ
505 トランジスタ
506 基板
507 下地膜
508 半導体層
509 低濃度不純物領域
510 不純物領域
511 ゲート絶縁膜
512 ゲート電極
512A ゲート電極
512B ゲート電極
512C ゲート電極
512D ゲート電極
512E ゲート電極
512F ゲート電極
513 絶縁膜
514 絶縁膜
515 サイドウォール
516 配線
600 半導体基板
601 絶縁膜
602 pウェル
603 素子領域
604 素子領域
605 絶縁膜
606 絶縁膜
607 導電膜
608 導電膜
609 ゲート電極
610 ゲート電極
611 素子領域
612 素子領域
613 レジストマスク
614 不純物領域
615 チャネル領域
616 レジストマスク
617 不純物領域
618 チャネル領域
619 絶縁膜
620 配線
700 画素
701 画素部
702 走査線
703 信号線
704 電源線
705 走査線駆動回路
706 信号線駆動回路
707 制御回路
708 電源回路
800 シフトレジスタ
801 レベルシフタ
802 バッファ
803 シフトレジスタ
804 ラッチ回路
805 ラッチ回路
806 レベルシフタ
807 バッファ
901 筐体
902 支持台
903 表示部
904 スピーカー部
905 ビデオ入力端子
911 本体
912 表示部
913 受像部
914 操作キー
915 外部接続ポート
916 シャッターボタン
921 本体
922 筐体
923 表示部
924 キーボード
925 外部接続ポート
926 ポインティングデバイス
931 本体
932 表示部
933 スイッチ
934 操作キー
935 赤外線ポート
941 本体
942 筐体
943 表示部A
944 表示部B
945 読込部
946 操作キー
947 スピーカー部
951 本体
952 表示部
953 アーム部
961 本体
962 表示部
963 筐体
964 外部接続ポート
965 リモコン受信部
966 受像部
967 バッテリー
968 音声入力部
969 操作キー
971 本体
972 筐体
973 表示部
974 音声入力部
975 音声出力部
976 操作キー
977 外部接続ポート
978 アンテナ
980 筐体
981 筐体
982 表示部
983 スピーカー
984 マイクロフォン
985 操作キー
986 ポインティングデバイス
987 カメラ用レンズ
988 外部接続端子
989 イヤホン端子
990 キーボード
991 外部メモリスロット
992 カメラ用レンズ
993 ライト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査線と、
信号線と、
電源線と、
画素と、を有し、
前記画素は、
抵抗素子と、
第1端子及び第2端子を含む容量素子と、
ゲート端子が前記走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記信号線に電気的に接続された第1のトランジスタと、
ゲート端子が前記第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が前記容量素子の前記第1端子に電気的に接続された第2のトランジスタと、
第1端子及び第2端子を含み、前記第1端子が前記容量素子の前記第1端子に前記抵抗素子を介して電気的に接続された発光素子と、を有する表示装置。
【請求項2】
走査線と、
信号線と、
電源線と、
画素と、を有し、
前記画素は、
抵抗素子と、
第1端子及び第2端子を含む容量素子と、
ゲート端子が前記走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記信号線に電気的に接続された第1のトランジスタと、
ゲート端子が前記第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が前記容量素子の前記第1端子に電気的に接続された第2のトランジスタと、
ゲート端子が前記第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が前記容量素子の前記第1端子に前記抵抗素子を介して電気的に接続された第3のトランジスタと、
第1端子及び第2端子を含み、前記第1端子が前記第3のトランジスタの前記ソース端子または前記ドレイン端子の他方に電気的に接続された発光素子と、を有する表示装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記第2のトランジスタ及び前記第3のトランジスタは、互いに同じ導電型である表示装置。
【請求項4】
走査線と、
信号線と、
電源線と、
画素と、を有し、
前記画素は、
抵抗素子と、
第1端子及び第2端子を含む容量素子と、
ゲート端子が前記走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記信号線に電気的に接続されたトランジスタと、
第1端子及び第2端子を含み、第1端子が前記抵抗素子を介して前記容量素子の前記第1端子及び前記トランジスタの前記ソース端子及び前記ドレイン端子の他方に電気的に接続された発光素子と、を有する表示装置。
【請求項5】
走査線と、
信号線と、
電源線と、
画素と、を有し、
前記画素は、
抵抗素子と、
第1端子及び第2端子を含む容量素子と、
第1端子及び第2端子を含む発光素子と、
ゲート端子が前記走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記信号線に電気的に接続された第1のトランジスタと、
ゲート端子が前記第1のトランジスタのソース端子またはドレイン端子の他方に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記電源線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が前記発光素子の前記第1端子に電気的に接続された第2のトランジスタと、
ゲート端子が前記走査線に電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の一方が前記第1のトランジスタの前記ソース端子またはドレイン端子の他方、及び前記容量素子の前記第1端子に前記抵抗素子を介して電気的に接続され、ソース端子またはドレイン端子の他方が前記容量素子の前記第2端子に電気的に接続された第3のトランジスタと、を有する表示装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記第1のトランジスタ及び前記第3のトランジスタは、互いに異なる導電型である表示装置。
【請求項7】
請求項5または請求項6において、
前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタは、互いに同じ導電型である表示装置。
【請求項8】
請求項5乃至請求項7のいずれか一項において、
前記容量素子は、前記第2端子に接地電位が与えられる表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項において、
前記画素が有するトランジスタは、微結晶半導体層を含む表示装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項において、
前記容量素子は、第1の電極と、
第2の電極と、
前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された誘電体層を有し、
前記誘電体層に用いられる材料は、比誘電率が8以上の材料である表示装置。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10のいずれか一項において、
前記容量素子における電荷の蓄積時間は、1水平期間より短い表示装置。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれか一項において、
前記発光素子の発光時間は、1フレーム期間より短い表示装置。
【請求項13】
請求項1乃至請求項12のいずれか一項において、
前記抵抗素子は、半導体材料を用いて構成される表示装置。
【請求項14】
請求項1乃至請求項13のいずれか一項において、
前記発光素子は、第1の電極と、
第2の電極と、
前記第1の電極及び前記第2の電極間に電界発光層と、を有し、
前記電界発光層は、ZnO、Mg1―XO、ZnS、ZnTe、またはCdSを含む表示装置。
【請求項15】
請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の表示装置を表示部に有する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−193063(P2009−193063A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3035(P2009−3035)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】