説明

表示装置本体、個別装置及び表示装置

【課題】表示装置を表示装置本体と個別装置とに分離して構成した場合の、高周波信号が入出力される接続部分でのノイズ及び損失を低減した表示装置本体、個別装置及び表示装置を提供する。
【解決手段】表示部と、表示装置本体とは別体の個別装置が接続される少なくとも1つの第1の接続部と、を備え、前記第1の接続部は、複数の第1の端子を有し、前記第1の端子のそれぞれは、周波数帯域の異なる前記個別装置と接続されることを特徴とする表示装置本体が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置本体、個別装置及び表示装置に関し、特に表示装置本体と個別装置とを接続する端子を有する表示装置本体、個別装置及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置に表示する情報は、映像情報やコンピュータデータなど多様化しており、表示装置は、高機能化している。従来の車載用表示装置は、複数の機能をあらかじめ組み込んだ状態で構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
そのため、一部のユーザにとって不要な機能も分離不可能な状態に構成され、割高なものとなっていた。また、新技術に対応した装置を追加することは不可能であり、買い換えなければならなかった。
【0003】
そこで、発明者らは、表示装置を表示装置本体に別体の個別装置を端子で接続する構成とすることにより、選択的に機能を拡張できる表示装置を案出した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−143520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、表示装置を表示装置本体と個別装置とに分離して構成すると、高周波信号が入出力される接続部分でノイズや損失が発生し易いという新たな問題の発生が予測される。
本発明は、表示装置を表示装置本体と個別装置とに分離して構成した場合の、高周波信号が入出力される接続部分でのノイズ及び損失を低減した表示装置本体、個別装置及び表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、表示部と、表示装置本体とは別体の個別装置が接続される少なくとも1つの第1の接続部と、を備え、前記第1の接続部は、複数の第1の端子を有し、前記第1の端子のそれぞれは、周波数帯域の異なる前記個別装置と接続されることを特徴とする表示装置本体が提供される。
【0007】
また、本発明の他の一態様によれば、高周波回路部と、複数の第1の端子を有する表示装置本体に接続される第2の接続部と、を備え、前記第2の接続部は、前記高周波回路部に接続される第3の端子を有し、前記第3の端子は、前記表示装置本体の周波数帯域の異なる前記第1の端子と接続されることを特徴とする個別装置が提供される。
【0008】
また、本発明の他の一態様によれば、表示装置本体と、高周波回路部と、前記表示装置本体に接続される第2の接続部と、を有し、前記第2の接続部は、前記高周波回路部に接続される第3の端子を有し、前記第3の端子は、前記表示装置本体の周波数帯域の異なる前記第1の端子と接続される個別装置と、を備えたことを特徴とする表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示装置を表示装置本体と個別装置とに分離して構成した場合の、高周波信号が入出力される接続部分でのノイズ及び損失を低減した表示装置本体、個別装置及び表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る表示装置本体の構成を例示するブロック図である。
【図2】表示装置本体のスイッチ部の構成を例示する回路図である。
【図3】表示装置本体の第1の接続部を例示する模式的斜視図である。
【図4】複数の高周波信号を1つの端子で接続する比較例を表すブロック図である。
【図5】表示装置本体の第1の接続部の等価回路を表す回路図である。
【図6】本発明の実施形態に係る個別装置の構成を例示するブロック図である。
【図7】本発明の実施形態に係る個別装置の構成を例示するブロック図である。
【図8】本発明の実施形態に係る個別装置の構成を例示する模式的斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係る表示装置本体と個別装置とを接続した表示装置の構成を例示するブロック図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る表示装置本体の構成を例示するブロック図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る個別装置の構成を例示するブロック図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る個別装置の構成を例示するブロック図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る表示装置本体と個別装置とを接続した表示装置の構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る表示装置本体の構成を例示するブロック図である。
図1に表したように、表示装置本体1は、表示部2と、第1の接続部3a〜3dと、高周波回路部4a、4bと、HUB5と、スイッチ部8とを備える。
表示部2は、制御部10を有し、第1の接続部3a〜3dからHUB5を介して信号を入力して映像情報として表示する。また、表示部2は、図示しない入力部を有し、HUB5を介して、第1の接続部3a〜3dに信号を出力する。
【0013】
制御部10は、表示部2の表示、HUB5を制御する。例えば、マイクロコンピュータ(MPU)などで構成される。
表示部2は、制御部10と、例えば、液晶表示ディスプレイ、タッチパネルなどで構成される。なお、表示装置本体1は、情報処理機能を有することができる。例えば制御部10によりタッチパネルからの入力を処理し、液晶表示ディスプレイに情報を表示してもよい。
【0014】
第1の接続部3a〜3dのそれぞれは、同一形状に構成され、個別装置に接続される。第1の接続部3a〜3dは、例えば、コネクタなどにより構成される。なお、個別装置については、図6において説明する。
【0015】
第1の接続部3aは、第1の端子6a〜6d及び第2の端子7aを有する。
第1の端子6a〜6dは、スイッチ部8を介してアンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bにそれぞれ接続される。第2の端子7aは、HUB5を介して表示部2に接続される。
第1の端子6a〜6dは、高周波信号を入出力する端子である。また、第2の端子7aは、デジタル信号を入出力する端子である。
【0016】
第1の接続部3bは、第1の端子6e〜6h及び第2の端子7bを有する。
第1の端子6e〜6hは、スイッチ部8を介してアンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bにそれぞれ接続される。第2の端子7bは、HUB5を介して表示部2に接続される。
第1の端子6e〜6hは、高周波信号を入出力する端子である。また、第2の端子7bは、デジタル信号を入出力する端子である。
【0017】
第1の接続部3cは、第1の端子6i〜6l及び第2の端子7cを有する。
第1の端子6i〜6lは、スイッチ部8を介してアンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bにそれぞれ接続される。第2の端子7cは、HUB5を介して表示部2に接続される。
第1の端子6i〜6lは、高周波信号を入出力する端子である。また、第2の端子7cは、デジタル信号を入出力する端子である。
【0018】
第1の接続部3dは、第1の端子6m〜6p及び第2の端子7dを有する。
第1の端子6m〜6pは、スイッチ部8を介してアンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bにそれぞれ接続される。第2の端子7dは、HUB5を介して表示部2に接続される。
第1の端子6m〜6pは、高周波信号を入出力する端子である。また、第2の端子7dは、デジタル信号を入出力する端子である。
【0019】
第1の端子6a、6e、6i及び6mの各端子は、個別装置が接続されたとき、個別装置の同一端子に接続される。第1の端子6b、6f、6j及び6nの各端子は、個別装置が接続されたとき、個別装置の同一端子に接続される。第1の端子6c、6g、6k及び6oの各端子は、個別装置が接続されたとき、個別装置の同一端子に接続される。第1の端子6d、6h、6l及び6pの各端子は、個別装置が接続されたとき、個別装置の同一端子に接続される。
また、第2の端子7a〜7dは、個別装置が接続されたとき、個別装置の同一端子に接続される。
【0020】
高周波回路部4aは、入力端41に入力された高周波信号、例えば映像信号をデジタル化して出力端42に出力する。また、例えば、高周波回路部4aは、入力端41に入力されたGPSのベースバンド信号を復調し、デジタル信号として出力端42に出力してもよい。高周波回路部4bは、入力端44に入力したデジタル信号をアナログの高周波信号、例えば映像信号として出力端43に出力する。
【0021】
HUB5は、第2の端子7a〜7dと表示部2とを接続する。また、高周波回路部4a、4bを表示部2と接続する。
HUB5は、例えば、表示部2の制御部10のMPUとUSB(Universal Serial Bus)で接続するUSB HUBを用いることができる。なお、図1においては、HUB5を介して第2の端子7、高周波回路部4a、4bのデジタル信号を表示部2に入出力する構成を例示しているが、HUB5を介さず直接表示部2に入出力してもよい。
【0022】
スイッチ部8は、第1の端子6a〜6pと、アンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bとを接続する。
なお、アンテナ108a、108bは、それぞれ外部に設けられた、例えば、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)信号、地上波デジタルTV放送及びワンセグ放送、FM放送、AM(中波)放送などの受信用のアンテナ、またはWiMAX(ワイマックス:Worldwide Interoperability for Microwave Access)など無線LAN用の送受信アンテナである。
【0023】
図2は、表示装置本体のスイッチ部の構成を例示する回路図である。
なお、図2においては、スイッチ部8の接続関係のみ図示し、第2の端子7a〜7dの接続については、図示を省略している。
図2に表したように、スイッチ部8は、スイッチS1a〜S1dを有する。スイッチS1a〜S1dは、それぞれSP4T(Single-Pole 4-Throw)スイッチである。
【0024】
スイッチS1aは、アンテナ108aを第1の接続部3aの第1の端子6a、第1の接続部3bの第1の端子6e、第1の接続部3cの第1の端子6i、第1の接続部3dの第1の端子6mのいずれか1つと接続する。
【0025】
スイッチS1bは、アンテナ108bを第1の接続部3aの第1の端子6b、第1の接続部3bの第1の端子6f、第1の接続部3cの第1の端子6j、第1の接続部3dの第1の端子6nのいずれか1つと接続する。
【0026】
スイッチS1cは、高周波回路部4aの入力端41を第1の接続部3aの第1の端子6c、第1の接続部3bの第1の端子6g、第1の接続部3cの第1の端子6k、第1の接続部3dの第1の端子6oのいずれか1つと接続する。
【0027】
スイッチS1dは、高周波回路部4bの出力端43を第1の接続部3aの第1の端子6d、第1の接続部3bの第1の端子6h、第1の接続部3cの第1の端子6l、第1の接続部3dの第1の端子6pのいずれか1つと接続する。
スイッチS1a〜S1dの接続状態は、表示部2の制御部10により切り替えられる(図示せず)。
【0028】
再度図1に戻ると、スイッチ部8により、アンテナ108aは、第1の端子6a、6e、6i及び6mのいずれか1つと接続される。また、アンテナ108bは、第1の端子6b、6f、6j及び6nのいずれか1つと接続される。高周波回路部4aの入力端41は、第1の端子6c、6g、6k及び6oのいずれか1つと接続される。高周波回路部4bの出力端43は、第1の端子6d、6h、6l及び6pのいずれか1つと接続される。
【0029】
従って、第1の端子6a、6e、6i及び6mには、同一の周波数帯域の高周波信号が伝送される。同様に、第1の端子6b、6f、6j及び6n、並びに第1の端子6c、6g、6k及び6o、並びに第1の端子6d、6h、6l及び6pには、それぞれ同一の周波数帯域の高周波信号が伝送される。
なお、例えば第1の端子6a、6b、6c及び6eにそれぞれ伝送される高周波信号の周波数帯域は、同一でもよく、異なっていてもよい。
【0030】
第1の接続部3aの第1の端子6a〜6dへの配線は、それぞれ特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。例えば、GPS信号(1575.42MHzなど)、地上波デジタルTV放送及びワンセグ放送(470MHz〜770MHz)、WiMAX(2.3GHz帯、2.5GHz帯、3.5GHz帯)、FM放送(76MHz〜90MHz)、中波放送(531kHz〜1602kHz)などの周波数帯域に最適化される。
【0031】
同様に、第1の接続部3b〜3dの第1の端子6e〜6pへの配線は、それぞれ特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。
第1の端子6a〜6pを介してそれぞれ伝送される信号の周波数帯域は、特定の狭い範囲に限定されている。そのため、伝送損失、歪みなどを低減することができる。
【0032】
なお、図1においては、アンテナ108a、108bの2本を接続する構成を例示している。しかし、第1の端子6a〜6dに接続されるアンテナは、なくてもよく、また任意数接続してもよい。さらに、例えばダイバーシティ受信用など、離間して設置された同一帯域のアンテナを複数接続してもよい。
【0033】
また、図1においては、表示装置本体1が第1の接続部3a〜3dを4つ有する場合を例示している。しかし、第1の接続部3aは、1つでもよく任意数有することができる。なお、第1の接続部3aが1つの場合は、スイッチ部8は、アンテナ108aを第1の端子6aに、アンテナ108bを第1の端子6bに、高周波回路部4aの入力端41を第1の端子6cに、高周波回路部4bの出力端43を第1の端子6dに、それぞれ接続する。スイッチ部8は、配線と等価になる。
【0034】
また、図1においては、第1の接続部3aは、第1の端子6a〜6dの4つを有する場合を例示している。しかし、第1の端子数は、2以上の任意数とすることができる。
第2の端子数も任意数が可能である。なお、図1においては、第2の端子7a〜7dを有する構成を例示しているが、図10において説明するように、第2の端子のない構成も可能である。
【0035】
図3は、表示装置本体の第1の接続部を例示する模式的斜視図である。
図3においては、図1に表した表示装置本体1の第1の接続部3aの構成例を模式的に表している。表示装置本体1の他の第1の接続部3b〜3dも、図3に表した第1の接続部3aと同一形状に構成される。
【0036】
図3に表したように、第1の接続部3aは、側板31と底板32とを有する。側板31には、第1の端子6a〜6dが設けられている。また、底板32には、第2の端子7aが設けられている。このように、第1の端子6a〜6dと第2の端子7aとを、異なる面上に離間して配置することにより、デジタル信号と高周波信号との干渉を低減することができる。
第1の端子6a〜6dを介してそれぞれ伝送される信号の周波数帯域は、特定の狭い範囲に限定されている。そのため、伝送損失、歪みなどを低減することができる。
【0037】
なお、図3においては、第1の端子6a〜6dと第2の端子7aとは、互いに直交する異なる面上に設けられいるが、同一面上に離間して設けられてもよい。例えば、底板32に第1及び第2の端子6a〜6d、7aを設け、側板31のない構成も可能である。また、側板31に第1及び第2の端子6a〜6d、7aを設け、底板32のない構成も可能である。
また、第1及び第2の端子6a〜6d、7aが、側板31と底板32との両者にそれぞれ設けられてもよい。さらに、側板31及び底板32と直交する側板上に第1の端子6a〜6dが設けられてもよい。
【0038】
図4は、複数の高周波信号を1つの端子で接続する比較例を表すブロック図である。
図4に表したように、比較例は、4つの接続部103a〜103dを備え、接続部103a〜103dは、それぞれ1つの端子106a〜106dを有する。そして各端子106a〜106dと、アンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bとが接続される。
なお、端子106a〜106dは、高周波用の端子である。また、端子107a〜107dはデジタル用の端子であり、図2に表した第2の端子7a〜7dと同様である。
【0039】
アンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bのいずれか1つと、端子106a〜106dのいずれか1つとを接続するためには、スイッチS1a〜S1d、S2a〜S2dの2段構成が必要となる。すなわち、図2に表したスイッチ部8にさらにスイッチS2a〜S2dを追加した構成となる。
【0040】
また、接続部103a〜103dには、それぞれ1つの端子106a〜106dしかない。そのため、例えば接続部103aに個別装置などが接続されても、端子106aに、アンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bのいずれを接続すべきか制御部10と個別装置間で通信などを行って判断する必要がある。
【0041】
また、端子106a〜106dのそれぞれには、アンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bのすべての信号が伝送される。スイッチS2aと端子106a間では、アンテナ108a、108b、高周波回路部4a、4bのすべての周波数帯域の信号が伝送される。スイッチS2bと端子106b間、スイッチS2cと端子106c間、スイッチS2dと端子106d間についても、同様である。
【0042】
このように1つの端子で伝送される高周波信号の周波数帯域が広くなると、伝送損失、歪みなどが増加する。
高周波信号の波長λに対して回路の線路長がλ/4程度以上の場合、高周波回路は分布定数回路でモデル化される。
【0043】
図5は、表示装置本体の第1の接続部の等価回路を表す回路図である。
図5においては、第1の接続部3aの第1の端子6aとスイッチ部8間の伝送線路を分布定数で表している。
図5に表したように、伝送線路は、単位長さあたりの抵抗R、インダクタンスL、伝送線路と接地間の単位長さあたりの静電容量C、コンダクタンスGでモデル化される。
【0044】
単位長さあたりの抵抗R、インダクタンスLは、それぞれ長さ方向に導通を前提とした小さい抵抗成分、インダクタンス成分である。また、伝送線路と接地間の単位長さあたりのコンダクタンスGは、絶縁を前提とした大きい抵抗成分である。
第1の端子6aに、角周波数ωの正弦波を印加した場合、第1の端子6aから距離xにおける伝送線路の電圧V(x)、電流I(x)は、(1)式で表される。
【0045】
【数1】


ここで、K、Kは境界条件で決まる定数である。また、γは伝播定数、Zは特性インピーダンスであり、(2)式で表される。
【0046】
【数2】


ここで、αは減衰定数、βは位相定数である。
【0047】
単位長さあたりの抵抗R、コンダクタンスGが小さいほど伝送線路の伝送損失は小さくなり、R=G=0のとき無損失となる。
また、RC=LGのとき、伝播定数γ、特性インピーダンスZが角周波数ωに依存しない、無歪み線路となる。
また、第1の端子6aから距離xの点で、特性インピーダンスZで終端した場合の、距離xにおける電圧の反射係数ρ(x)は、(3)式で表される。
【0048】
【数3】


ただし、Viは、距離xにおける入射波、Vrは反射波である。
【0049】
(3)式より、特性インピーダンスZで終端したとき、すなわちZ=Zのとき、反射係数ρ(x)=0となる。
従って、第1の接続部には、単位長さあたりの抵抗R、インダクタンスL、伝送線路と接地間の単位長さあたりの静電容量C、コンダクタンスGを小さくすることが求められる。また、第1の端子とスイッチ部8とを接続する伝送線路の特性インピーダンスと、スイッチ部8の入力インピーダンスとの整合をとる必要がある。
【0050】
ここで、再度図4に戻ると、1つの端子で複数の高周波信号を接続する比較例においては、スイッチが2段構成となる。すなわち、スイッチによる伝送損失が増加し、整合をとる必要がある接続点が増加する。また、1つの端子に全ての高周波信号を伝送するため、広い周波数帯域で無歪みの状態に近づける必要もある。
【0051】
これに対して、表示装置本体1においては、図2に表したようにスイッチは1段である。すなわち、スイッチによる伝送損失が減少し、整合をとる必要のある接続点が減少する。また、狭い特定の周波数帯域で無歪みの状態に近づければよい。
さらに、第1の端子は、特定の周波数帯域ごとにある。そのため、第1の接続部の第1の端子に個別装置が接続されたことを検知して、スイッチ部8の接続状態を切り替えることができる。
【0052】
次に、表示装置本体1に接続される個別装置について説明する。
図6〜図7は、本発明の実施形態に係る個別装置の構成を例示するブロック図である。
図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)は、それぞれ周波数帯域の異なる高周波信号を処理する個別装置11a〜11dを表している。
図6(a)に表したように、個別装置11aは、制御部12、第2の接続部13a、高周波回路部14aを備える。
【0053】
制御部12は、第2の接続部13aの第4の端子17を介して表示装置本体1との間でデジタル信号を入出力する。また、制御部12は、高周波回路部14aともデジタル信号を入出力し、高周波回路部14aを制御する。例えば、マイクロコンピュータ(MPU)、論理回路などで構成される。
【0054】
第2の接続部13aは、それぞれ第3の端子16a及び第4の端子17を有し、図1に表した表示装置本体1に接続される。
第3の端子16aは、高周波信号を入出力する端子である。
表示装置本体1が接続されたとき、第3の端子16aには、外部に設けられたアンテナ108aが接続される。アンテナ108aは、例えば、FM放送受信用のVHF帯、またはTV放送受信用のUHF、VHF帯のアンテナや、無線LAN用のアンテナである。
【0055】
第3の端子16aへの配線は、特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。例えば、地上波デジタルTV放送及びワンセグ放送(470MHz〜770MHz)などの周波数帯域に最適化されている。
第1の端子16aを介して伝送される信号の周波数帯域は、特定の狭い範囲に限定されている。そのため、伝送損失、歪みなどを低減することができる。
【0056】
第4の端子17は、デジタル信号を入出力する端子である。第4の端子数は任意数が可能である。第4の端子17を介して制御部12及び高周波回路部14aと、表示装置本体1との間で、デジタル信号が入出力される。なお、図6(a)においては、第4の端子17を有する構成を例示しているが、図11において説明するように、第4の端子のない構成も可能である。
【0057】
高周波回路部14aは、第3の端子16aから入力した高周波信号をデジタル化して第4の端子17に出力する。また、高周波回路部14aは、制御部12との間でデジタル信号を入出力する。
【0058】
例えば、個別装置11aは、表示装置本体1にデジタルTV放送受信機能を提供することができる。この場合、高周波回路部14aは、第3の端子16aからデジタルTV放送信号を入力して、復調データとしてデジタル信号を第4の端子17に出力する。
高周波回路部14aは、制御部12により制御される。なお、高周波回路部14aは、表示装置本体1の表示部2により制御される構成も可能であり、制御部12はなくてもよい。
【0059】
このように個別装置11aは、第3の端子16aに直接接続される高周波回路部14aを備える。
また、個別装置11aは、必要な高周波信号を処理するために、表示装置本体1の第1の端子と選択的に接続される第3の端子16aを有する。
【0060】
図6(b)に表したように、個別装置11bは、制御部12、第2の接続部13b、高周波回路部14bを備える。個別装置11bは、図6(a)に表した個別装置11aの第2の接続部13a、高周波回路部14aを、それぞれ第2の接続部13b、高周波回路部14bに置き換えた構成である。
【0061】
第2の接続部13bは、それぞれ第3の端子16b及び第4の端子17を有し、図1に表した表示装置本体1に接続される。すなわち、第2の接続部13bは、第2の接続部13aの第3の端子16aを第3の端子16bに置き換えた構成である。
【0062】
第3の端子16bは、高周波信号を入出力する端子である。
第3の端子16bには、表示装置本体1が接続されたとき、外部に設けられたアンテナ108bが接続される。アンテナ108bは、例えば、無線LAN用のアンテナである。
【0063】
第3の端子16bへの配線は、特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。例えば、無線LAN用の周波数帯域に最適化されている。
第3の端子16bを介して伝送する信号の周波数帯域は、特定の狭い範囲に限定されている。そのため、伝送損失、歪みなどを低減することができる。
【0064】
高周波回路部14bは、第3の端子16bから入力した高周波信号をデジタル信号に変換して第4の端子17に出力する。また、高周波回路14bは、第4の端子17から入力したデジタル信号を高周波信号に変換して第3の端子16bに出力する。高周波回路部14bは、制御部12との間でデジタル信号を入出力する。
【0065】
例えば、個別装置11bは、表示装置本体に接続されたアンテナ108bを用いて無線LAN機能を提供することができる。この場合、高周波回路部14bは、第3の端子16bから高周波信号として無線LAN信号を入力して、復号データとしてデジタル信号を第4の端子17に出力する。また、第4の端子17に入力されたデジタル信号を高周波信号に変換して第3の端子16bから出力する。高周波回路部14bは、制御部12により制御される。なお、高周波回路部14bは、表示装置本体1の表示部2により制御される構成も可能であり、制御部12はなくてもよい。
【0066】
このように個別装置11bは、第3の端子16bに直接接続される高周波回路部14bを備える。
また、個別装置11bは、必要な高周波信号を処理するために、表示装置本体1の第1の端子と選択的に接続される第3の端子16cを有する。
【0067】
図7(a)に表したように、個別装置11cは、制御部12、第2の接続部13c、高周波回路部14c、アンテナ18aを備える。個別装置11cは、図6(a)に表した個別装置11aの第2の接続部13a、高周波回路部14aを、それぞれ第2の接続部13c、高周波回路部14cに置き換え、アンテナ18aを追加した構成である。
【0068】
第2の接続部13cは、それぞれ第3の端子16c及び第4の端子17を有し、図1に表した表示装置本体1に接続される。すなわち、第2の接続部13cは、第2の接続部13aの第3の端子16aを第3の端子16cに置き換えた構成である。
【0069】
第3の端子16cは、高周波信号を出力する端子である。
第3の端子16cには、表示装置本体1が接続されたとき、表示装置本体1の高周波回路部4aが接続される。高周波回路部4aには、例えば、映像信号が入力される。
【0070】
第3の端子16cへの配線は、特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。例えば、映像信号の周波数帯域に最適化されている。
第3の端子16cを介して伝送する信号の周波数帯域は、特定の狭い範囲に限定されている。そのため、伝送損失、歪みなどを低減することができる。
【0071】
高周波回路部14cは、アンテナ18aから入力した電波を受信して映像信号に変換して第3の端子16cに出力する。また、高周波回路部14cは、制御部12との間でデジタル信号を入出力する。例えば、新たに開発された方式によりエンコードされた画像データなどをデコードし、映像信号に変換して出力することにより、表示装置本体1で画像データを表示できる。表示装置本体1がデコードできない場合などに対応することができる。なお、デコードされたデータは、デジタル信号として第4の端子17に出力することもできる。
【0072】
また、例えば、個別装置11cは、GPS機能を提供することもできる。この場合、高周波回路部14cは、アンテナ18aからGPS信号を受信し、第3の端子16cからベースバンド信号として表示装置本体1に出力することができる。また、アンテナ18aからGPS信号を受信し、制御部12でデコードしたデジタル信号を第4の端子17から出力することもできる。
【0073】
このように個別装置11cは、第3の端子16cに直接接続される高周波回路部14cを備える。
また、個別装置11cは、必要な高周波信号を処理するために、表示装置本体1の第1の端子と選択的に接続される第3の端子16cを有する。
【0074】
また、個別装置は、複数の高周波回路部を備えることができる。
図7(b)に表したように、個別装置11dは、制御部12、第2の接続部13d、高周波回路部14a、14bを備える。個別装置11dは、図6(a)に表した個別装置11aの第2の接続部13aを第2の接続部13dに置き換え、さらに高周波回路部14bを追加した構成である。
【0075】
第2の接続部13dは、第3の端子16a、16b及び第4の端子17を有し、図1に表した表示装置本体1に接続される。すなわち、第2の接続部13dは、第2の接続部13aに第3の端子16bを追加した構成である。
【0076】
第3の端子16a、16bは、それぞれ高周波信号を入出力する端子である。
第3の端子16a、16bには、表示装置本体1が接続されたとき、外部に設けられたアンテナ108a、108bが、それぞれ接続される。アンテナ108a、108bは、例えば、TV放送受信用のアンテナ、無線LAN用のアンテナである。
【0077】
第3の端子16a、16bへの配線は、それぞれ特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。例えば、TV放送受信用と無線LAN用の周波数帯域とに最適化されている。
第3の端子16a、16bを介して伝送する信号の周波数帯域は、特定の狭い範囲に限定されている。そのため、伝送損失、歪みなどを低減することができる。
【0078】
高周波回路部14a、14bは、第3の端子16a、16bから入力した高周波信号をそれぞれデジタル信号に変換して第4の端子17に出力する。また、高周波回路14bは、第4の端子17から入力したデジタル信号を高周波信号に変換して第3の端子16bに出力する。また、高周波回路部14a、14bは、制御部12との間でデジタル信号を入出力する。
【0079】
例えば、高周波回路部14aは、第3の端子16aからデジタルTV放送信号を入力して、復調データとしてデジタル信号を第4の端子17に出力する。また、個別装置11bが無線LAN機能を提供する場合、高周波回路部14bは、第3の端子16bから高周波信号として無線LAN信号を入力して、復号データとしてデジタル信号を第4の端子17に出力する。また、第4の端子17に入力されたデジタル信号を高周波信号に変換して第3の端子16bから出力する。
【0080】
高周波回路部14a、14bは、制御部12により制御される。なお、高周波回路部14a、14bは、表示装置本体1の表示部2により制御される構成も可能であり、制御部12はなくてもよい。
【0081】
このように個別装置11dは、第3の端子16a、16bにそれぞれ直接接続される複数の高周波回路部14a、14bを備えることができる。
また、個別装置11dは、必要な高周波信号を処理するために、表示装置本体1の第1の端子と選択的に接続される第3の端子16a、16bを有する。
【0082】
図8は、本発明の実施形態に係る個別装置の構成を例示する模式的斜視図である。
図8(a)においては、図6(a)に表した個別装置11aの構成例を模式的に表している。図8(b)においては、図8(b)に表した個別装置11dの構成例を、模式的に表している。他の個別装置11b、11cについても、同様に構成される。
【0083】
図8(a)に表したように、個別装置11aは、略直方体に形成される。第2の接続部13aは、1つの側部33aと底部34とを有し、表示装置本体1に接続される。側部33aには、第3の端子16aが設けられている。また、底部34には、第4の端子17が設けられている。このように、第3の端子16aと第4の端子17とを、異なる面上に離間して配置することにより、デジタル信号と高周波信号との干渉を低減することができる。
【0084】
また、高周波回路部14aは、第3の端子16aと近い位置に配置される。そのため、回路構成が単純になり、回路設計の負担と電送損失が低減される。
【0085】
なお、図8(a)においては、第3の端子16aと第4の端子17とは、互いに直交する異なる面上に設けられいるが、同一面上に離間して設けられてもよい。例えば、底部34に第3及び第4の端子を設ける構成も可能である。また、側部33aに第3及び第4の端子を設け、底部34に第4の端子のない構成も可能である。
また、第3及び第4の端子を側部33aと底部34とにそれぞれ設けてもよい。さらに、側部33a及び底部34と直交する側部上に第3の端子を設けてもよい。
【0086】
図8(b)に表したように、個別装置11dは、図8(a)に表した個別装置11aに第3の端子16bを追加した構成である。すなわち、個別装置11dは、略直方体に形成される。第2の接続部13dは、1つの側部33dと底部34とを有し、表示装置本体1に接続される。側部33dには、2つの第3の端子16a、16dが設けられている。また、底部34には、第4の端子17が設けられている。このように、第3の端子16a、16bと第4の端子17とを、異なる面上に離間して配置することにより、デジタル信号と高周波信号との干渉を低減することができる。
【0087】
また、高周波回路部14a、14bは、それぞれ第3の端子16a、16bと近い位置に配置される。そのため、回路構成が単純になり、回路設計の負担と伝送損失が低減される。
【0088】
なお、図8(b)においては、第3の端子16a、16bと第4の端子17とは、互いに直交する面上に設けられているが、同一面上に離間して設けられてもよい。例えば、底部34に第3及び第4の端子を設ける構成も可能である。また、側部33dに第3及び第4の端子を設け、底部34に第4の端子のない構成も可能である。
また、第3及び第4の端子を側部33dと底部34とにそれぞれ設けてもよい。さらに、側部33d及び底部34と直交する側部上に第3の端子を設けてもよい。
【0089】
図9は、本発明の実施形態に係る表示装置本体と個別装置とを接続した表示装置の構成を例示するブロック図である。
図9においては、図1に表した表示装置本体1と、図6(a)に表した個別装置11aとを接続した表示装置20aの構成を表している。
【0090】
図9に表したように、表示装置本体1の第1の接続部3aに、個別装置11aの第2の接続部13aが接続される。第1の端子6aと第3の端子16aとが接続され、第2の端子7aと第4の端子17とが接続される。
個別装置11aにおいて使用されない第1の端子6b〜6dは、開放されたままである。
【0091】
個別装置11aの高周波回路部14aは、第1及び第3の端子6a、16a、スイッチ部8を介してアンテナ108aと接続される。高周波回路部14aには、アンテナ108aで受信した高周波信号が入出力される。例えば、GPS信号(1575.42MHzなど)、地上波デジタルTV放送及びワンセグ放送(470MHz〜770MHz)、WiMAX(2.3GHz帯、2.5GHz帯、3.5GHz帯)、FM放送(76MHz〜90MHz)、中波放送(531kHz〜1602kHz)などの信号が入出力される。
【0092】
入力された高周波信号は、高周波回路部14aで処理されデジタル信号として、第2及び第4の端子7a、17、HUB5を介して表示部2に出力される。
また、表示部2から出力されたデジタル信号は、HUB5、第2及び第4の端子7a、17を介して、高周波回路部14aに入力され、高周波回路部14aを制御する。
【0093】
このように、表示装置20aにおいては、アンテナ108aと高周波回路部14aとは、第1及び第3の端子6a、16aを介して高周波信号を入出力する。
第1の端子6a〜6dへの配線は、それぞれ特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。
また、第3の端子16aへの配線は、第1の端子6aと同一の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。
【0094】
また、上記のとおり、表示装置本体1においては、個別装置11aが接続されたときに、第1の端子6aが第3の端子16aと接続されたことを検知することができる。これにより、スイッチ部8の接続状態を切り替えることができる。
個別装置11aは、用途に合わせて必要な高周波信号を選択的に使用することができる。また、個別装置11aは、必要な第3の端子だけを用意すればよい。
例えば接続用コネクタと内部基板上の通信モジュールを近い位置に配置すると回路構成が単純になり、回路設計の負担と伝送ロスが低減される。
【0095】
図10は、本発明の他の実施形態に係る表示装置本体の構成を例示するブロック図である。
図10に表したように、表示装置本体1aは、表示部2と、第1の接続部3e〜3hと、高周波回路部4a、4bと、HUB5と、スイッチ部8と、無線LAN部9とを備える
。すなわち、表示装置本体1aは、図1に表した表示装置本体1の第1の接続部3a〜3dを第1の接続部3e〜3hに置き換え、さらに無線LAN部9を追加した構成である。
【0096】
無線LAN部9は、HUB5に接続され、HUB5を介して表示部2との間でデジタル信号を入出力する。また、無線LAN部9は、アンテナ108cに接続され、アンテナ108cを介して、無線LAN信号を送受信する。
表示部2は、無線LAN機能を有する個別装置との間で、無線LAN部9を介してデジタル信号を入出力できる。
【0097】
第1の接続部3e〜3hのそれぞれは、同一形状に構成され、個別装置に接続される。第1の接続部3e〜3hは、例えば、コネクタなどにより構成される。
第1の接続部3eは、第1の端子6a〜6dを有する。すなわち、第1の接続部3eは、第2の端子7aを有しない点が、図1に表した第1の接続部3aと異なる。
【0098】
無線LAN部9を介して、表示装置本体1aと個別装置との間でデジタル信号の入出力が可能なため、第1の接続部3eはデジタル信号用の第2の端子を有しなくてもよい。
同様に、第1の接続部3fは、第1の端子6e〜6hを有する。第1の接続部3gは、第1の端子6i〜6lを有する。第1の接続部3hは、第1の端子6m〜6pを有する。
第1の接続部3f〜3hは、第2の端子を有しない。
【0099】
第1の端子6a〜6pについては、図1に表した表示装置本体1と同様であり、高周波信号を入出力する端子である。
表示装置本体1aにおいては、第1の接続部3e〜3hにはデジタル信号が通過しないため、ノイズを低減することができる。
【0100】
次に、表示装置本体1aに接続される個別装置について説明する。
図11〜図12は、本発明の他の実施形態に係る個別装置の構成を例示するブロック図である。
図11(a)、図11(b)、図12(a)、図12(b)においては、それぞれ周波数帯域の異なる高周波信号を処理する個別装置11e〜11hを表している。
図11(a)に表したように、個別装置11eは、制御部12、第2の接続部13e、高周波回路部14a、アンテナ18c及び無線LAN部19を備える。
【0101】
すなわち、個別装置11eは、図6(a)に表した個別装置11aの第2の接続部13aを第2の接続部13eに置き換え、さらにアンテナ18c及び無線LAN部19を追加した構成である。
【0102】
無線LAN部19は、制御部12に接続され、制御部12との間でデジタル信号を入出力する。また、無線LAN部19は、アンテナ18cに接続され、アンテナ18cを介して、無線LAN信号を送受信する。
制御部12は、無線LAN機能を有する表示装置本体1aとの間で、無線LAN部19を介してデジタル信号を入出力することができる。
【0103】
第2の接続部13eは、第3の端子16aを有し、図10に表した表示装置本体1aに接続される。すなわち、第2の接続部13eは、第4の端子17を有しない点が、図6(a)に表した第2の接続部13aと異なる。
【0104】
無線LAN部19を介して、表示装置本体1aと個別装置11eとの間でデジタル信号の入出力が可能なため、第2の接続部13eはデジタル信号用の第4の端子を有しなくてもよい。
第3の端子6aについては、図6(a)に表した個別装置11aと同様であり、高周波信号を入出力する端子である。
個別装置11eにおいては、第2の接続部13eにはデジタル信号が伝送されないため、ノイズを低減することができる。
【0105】
図11(b)に表したように、個別装置11fは、制御部12、第2の接続部13f、高周波回路部14b、アンテナ18c及び無線LAN部19を備える。
すなわち、個別装置11fは、図6(b)に表した個別装置11bの第2の接続部13bを第2の接続部13fに置き換え、さらにアンテナ18c及び無線LAN部19を追加した構成である。
【0106】
アンテナ18c及び無線LAN部19については、図11(a)に表した個別装置11eと同様である。制御部12は、無線LAN機能を有する表示装置本体1aとの間で、無線LAN部19を介してデジタル信号を入出力することができる。
【0107】
第2の接続部13fは、第3の端子16bを有し、図10に表した表示装置本体1aに接続される。すなわち、第2の接続部13fは、第4の端子17を有しない点が、図6(b)に表した第2の接続部13bと異なる。
【0108】
無線LAN部19を介して、表示装置本体1aと個別装置11fとの間でデジタル信号の入出力が可能なため、第2の接続部13fはデジタル信号用の第4の端子を有しなくてもよい。
第3の端子6bについては、図6(b)に表した個別装置11bと同様であり、高周波信号を入出力する端子である。
個別装置11fにおいては、第2の接続部13fにはデジタル信号が伝送されないため、ノイズを低減することができる。
【0109】
図12(a)に表したように、個別装置11gは、制御部12、第2の接続部13f、高周波回路部14c、アンテナ18a、18c及び無線LAN部19を備える。
すなわち、個別装置11gは、図7(a)に表した個別装置11cの第2の接続部13cを第2の接続部13gに置き換え、さらにアンテナ18c及び無線LAN部19を追加した構成である。
【0110】
アンテナ18c及び無線LAN部19については、図11(a)に表した個別装置11eと同様である。制御部12は、無線LAN機能を有する表示装置本体1aとの間で、無線LAN部19を介してデジタル信号を入出力することができる。
【0111】
第2の接続部13gは、第3の端子16cを有し、図10に表した表示装置本体1aに接続される。すなわち、第2の接続部13gは、第4の端子17を有しない点が、図7(a)に表した第2の接続部13cと異なる。
【0112】
無線LAN部19を介して、表示装置本体1aと個別装置11gとの間でデジタル信号の入出力が可能なため、第2の接続部13gはデジタル信号用の第4の端子を有しなくてもよい。
第3の端子6cについては、図7(a)に表した個別装置11cと同様であり、高周波信号を入出力する端子である。
個別装置11gにおいては、第2の接続部13gにはデジタル信号が伝送されないため、ノイズを低減することができる。
【0113】
図12(b)に表したように、個別装置11hは、制御部12、第2の接続部13h、高周波回路部14a、14b、アンテナ18c及び無線LAN部19を備える。
すなわち、個別装置11hは、図7(b)に表した個別装置11dの第2の接続部13dを第2の接続部13hに置き換え、さらにアンテナ18c及び無線LAN部19を追加した構成である。
【0114】
アンテナ18c及び無線LAN部19については、図11(a)に表した個別装置11eと同様である。制御部12は、無線LAN機能を有する表示装置本体1aとの間で、無線LAN部19を介してデジタル信号を入出力することができる。
【0115】
第2の接続部13hは、第3の端子16a、16bを有し、図10に表した表示装置本体1aに接続される。すなわち、第2の接続部13hは、第4の端子17を有しない点が、図7(b)に表した第2の接続部13dと異なる。
【0116】
無線LAN部19を介して、表示装置本体1aと個別装置11hとの間でデジタル信号の入出力が可能なため、第2の接続部13hはデジタル信号用の第4の端子を有しなくてもよい。
第3の端子6a、16bについては、図7(b)に表した個別装置11dと同様であり、高周波信号を入出力する端子である。
個別装置11gにおいては、第2の接続部13gにはデジタル信号が伝送されないため、ノイズを低減することができる。
【0117】
図13は、本発明の他の実施形態に係る表示装置本体と個別装置とを接続した表示装置の構成を例示するブロック図である。
図13においては、図10に表した表示装置本体1aと、図11(a)に表した個別装置11eとを接続した表示装置20eの構成を表している。
【0118】
図13に表したように、表示装置本体1aの第1の接続部3eに、個別装置11eの第2の接続部13eが接続される。第1の端子6aと第3の端子16aとが接続される。
個別装置11eが使用しない第1の端子6b〜6dは、開放されたままである。
【0119】
個別装置11eの高周波回路部14aは、第1及び第3の端子6a、16aを介してアンテナ108aと接続される。高周波回路部14aには、アンテナ108aで受信した高周波信号が入出力される。例えば、GPS信号(1575.42MHzなど)、地上波デジタルTV放送及びワンセグ放送(470MHz〜770MHz)、WiMAX(2.3GHz帯、2.5GHz帯、3.5GHz帯)、FM放送(76MHz〜90MHz)、中波放送(531kHz〜1602kHz)などの信号が入出力される。
【0120】
入力された高周波信号は、高周波回路部14aで処理されデジタル信号として、無線LAN9、19、アンテナ18c、108c、HUB5を介して表示部2に出力される。
また、表示部2の制御部10から出力されたデジタル信号は、HUB5、無線LAN9、19、アンテナ18c、108cを介して、高周波回路部14aに入力され、高周波回路部14aを制御する。
【0121】
このように、表示装置20eにおいては、アンテナ108aと高周波回路部14aとは、第1及び第3の端子6a、16aを介して高周波信号を入出力する。
第1の端子6a〜6dへの配線は、それぞれ特定の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。
また、第3の端子16aへの配線は、第1の端子6aと同一の周波数帯域の信号を伝送するために最適化される。
【0122】
また、上記のとおり、表示装置本体1aにおいては、個別装置11eが接続されたときに、第1の端子6aが第3の端子16aと接続されたことを検知することができる。これにより、スイッチ部8の接続状態を切り替えることができる。また、無線LAN部9、19を介して個別装置11eとデジタル信号の入出力を実行することができる。
【0123】
このように、個別装置は、用途に合わせて必要な高周波信号を選択的に使用することができる。また、個別装置は、必要な第3の端子だけを用意すればよい。
例えば接続用コネクタと内部基板上の通信モジュールを近い位置に配置すると回路構成が単純になり、回路設計の負担と伝送ロスが低減される。
さらに、第1及び第2の接続部には、デジタル信号用の第2及び第4の端子がないため、ノイズを低減することができる。
【0124】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、表示装置本体、個別装置及び表示装置を構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0125】
その他、本発明の実施形態として上述した表示装置本体、個別装置及び表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置本体、個別装置及び表示装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0126】
1、1a 表示装置本体
2 表示部
3a〜3h 第1の接続部
4a、4b、14、14a 高周波回路部
5 HUB
6a〜6p 第1の端子
7a〜7d 第2の端子
8 スイッチ部
9、19 無線LAN部
10、12 制御部
11、11a〜11h 個別装置
13a〜13h 第2の接続部
16a〜16b 第3の端子
17 第4の端子
18a〜18c、108a〜108c アンテナ
20a、20e 表示装置
103a〜103d 接続部
106a〜106d、107a〜107d 端子
S1a〜S1d、S2a〜S2d スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
表示装置本体とは別体の個別装置が接続される少なくとも1つの第1の接続部と、
を備え、
前記第1の接続部は、複数の第1の端子を有し、
前記第1の端子のそれぞれは、周波数帯域の異なる前記個別装置と接続されることを特徴とする表示装置本体。
【請求項2】
前記第1の接続部は、第2の端子をさらに有し、
前記第2の端子を介して、前記個別装置と前記表示部との間で、デジタル信号の入出力が実行されることを特徴とする請求項1記載の表示装置本体。
【請求項3】
高周波回路部と、
複数の第1の端子を有する表示装置本体に接続される第2の接続部と、
を備え、
前記第2の接続部は、前記高周波回路部に接続される第3の端子を有し、
前記第3の端子は、前記表示装置本体の周波数帯域の異なる前記第1の端子と接続されることを特徴とする個別装置。
【請求項4】
前記第2の接続部は、第4の端子をさらに有し、
前記第4の端子を介して、前記表示装置本体と前記第2の接続部との間でデジタル信号の入出力が実行されることを特徴とする請求項3記載の個別装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の表示装置本体と、
高周波回路部と、前記表示装置本体に接続される第2の接続部と、を有し、
前記第2の接続部は、前記高周波回路部に接続される第3の端子を有し、
前記第3の端子は、前記表示装置本体の周波数帯域の異なる前記第1の端子と接続される個別装置と、
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
前記第2の接続部は、前記第2の端子と接続される第4の端子をさらに有し、
前記第2及び第4の端子を介して、前記個別装置と前記表示装置本体との間で、デジタル信号の入出力が実行されることを特徴とする請求項5記載の表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2011−66532(P2011−66532A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213543(P2009−213543)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】