表示装置
【課題】表示性能及び製造歩留まりの向上が可能な表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】マトリクス状の画素によって構成された表示エリアを備えた表示装置であって、各画素に配置された表示素子20と、表示素子20に駆動電流を出力する画素回路10と、一画素において画素回路10と表示素子20との間に複数配置されその少なくとも1つが画素回路10から出力された駆動電流の表示素子20への出力を制御する出力スイッチ40A及び40Bと、を備えたことを特徴とする。
【解決手段】マトリクス状の画素によって構成された表示エリアを備えた表示装置であって、各画素に配置された表示素子20と、表示素子20に駆動電流を出力する画素回路10と、一画素において画素回路10と表示素子20との間に複数配置されその少なくとも1つが画素回路10から出力された駆動電流の表示素子20への出力を制御する出力スイッチ40A及び40Bと、を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置に係り、特に、輝点不良を改善するための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、平面表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自発光性素子であることから、視野角が広く、バックライトを必要とせず薄型化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
【0003】
これらの特徴から、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる、次世代平面表示装置の有力候補として注目を集めている。このような有機EL表示装置は、マトリクス状の画素毎に配置された画素回路と、この画素回路によって駆動制御される表示素子と、画素回路から出力された駆動電流の表示素子への出力を制御する出力スイッチと、を備えている。画素回路は、薄膜トランジスタや蓄積容量素子を含んでいる。表示素子は、陽極と陰極との間に発光機能を有する有機化合物を含む有機活性層を保持している。
【0004】
出力スイッチは、例えば薄膜トランジスタによって構成されている。この出力スイッチにおいて、例えば比較的耐圧の低いゲート電極−半導体層間でショートを発生すると、表示素子が点灯状態となる輝点不良を生ずる。このような輝点不良が生じた場合、レーザを照射して電源ラインを切断することにより、暗点化する手法がある。例えば、特許文献1によれば、回路形成の後の検査工程において、出力スイッチでのショートが検出された際にはレーザを照射してリペアし、後に形成される表示素子への影響を軽減する手法が提案されている。
【特許文献1】特開2004−342457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したようなリペア手法を適用すると、表示素子を駆動することはできず、この表示素子を備えた画素は滅点になってしまう。近年では、より高い表示性能が求められ、輝点を滅点化することなく正常化することが要求されている。
【0006】
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、表示性能及び製造歩留まりの向上が可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の態様による表示装置は、
マトリクス状の画素によって構成された表示エリアを備えた表示装置であって、
各画素に配置された表示素子と、
前記表示素子に駆動電流を出力する画素回路と、
一画素において前記画素回路と前記表示素子との間に複数配置され、その少なくとも1つが前記画素回路から出力された駆動電流の前記表示素子への出力を制御する出力スイッチと、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、表示性能及び製造歩留まりの向上が可能な表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態では、表示装置として、自己発光型表示装置、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を例にして説明する。
【0010】
有機EL表示装置1は、図1に示すように、画像を表示する表示エリア102を有する表示パネル100を備えている。表示エリア102は、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。各画素PXは、画素回路10及び画素回路10によって駆動制御される表示素子20を備えている。
【0011】
画素回路10は、表示素子20に駆動電流を出力するものであり、例えば、オン画素とオフ画素とを電気的に分離しかつオン画素への映像信号を保持する機能を有する画素スイッチ、画素スイッチを介して供給される映像信号に基づき表示素子20へ所望の駆動電流を供給する駆動トランジスタ、駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との間の電位を所定期間保持する蓄積容量素子などを有している。これら画素スイッチ及び駆動トランジスタは、例えば薄膜トランジスタにより構成され、ここでは、半導体層にポリシリコンを用いている。
【0012】
図2に示すように、表示素子20は、自発光素子である有機EL素子によって構成されている。この表示素子20は、第1電極21と、第2電極22と、光活性層23と、よって構成されている。図2に示した例では、表示パネル100は、配線基板120上に配置された複数の表示素子20を備えている。なお、配線基板120は、ガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性支持基板上に、画素回路10、走査線駆動回路、信号線駆動回路、各種配線(走査線、信号線、電源供給線等)などを備えて構成されたものとする。
【0013】
第1電極21は、画素PX毎に独立島状に配置され、陽極として機能する。第2電極22は、複数の画素PXの第1電極21に対向して配置され、陰極として機能する。光活性層23は、第1電極21と第2電極22との間に保持され、少なくとも発光層を含んでいる。この光活性層23は、発光層以外の層として、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層、バッファ層などを含んでもよい。
【0014】
また、表示パネル100は、表示エリア102において、少なくとも隣接する画素RX間を区画する隔壁30を備えている。この隔壁30は、各画素PXを分離するよう形成することが望ましく、各第1電極21の周縁に沿って格子状またはストライプ状に配置されている。
【0015】
さらに、この実施の形態に係る有機EL表示装置1は、一画素PXにおいて、画素回路10と表示素子との間に複数個配置された出力スイッチ40A、40B…を備えている。これらの出力スイッチのうち、少なくとも1つは、画素回路10から出力された駆動電流の表示素子20への出力を制御する。以下に、複数の出力スイッチを備えた表示装置の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態では、画素回路10として、電流駆動方式の回路構成を採用した場合について説明するが、画素回路10の回路構成はこの例に限定されるものではない。
【0016】
(第1実施形態)
第1実施形態においては、各画素PXに対応して1つの表示素子20が備えられている。
【0017】
すなわち、図3Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、表示素子20に供給する電流量を制御する駆動トランジスタTrと、サンプル・ホールドスイッチとして機能する第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2と、蓄積容量素子Csと、を含んでいる。表示素子20の発光時間を制御する第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と表示素子20との間に配置されている。
【0018】
これら駆動トランジスタTr、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2、第1出力スイッチ40A、及び、第2出力スイッチ40Bは、薄膜トランジスタによって構成され、その半導体層は、例えばポリシリコンによって形成されている。
【0019】
第1スイッチ素子Sw1は、駆動トランジスタTrのゲート電極とドレイン電極との間に接続されている。蓄積容量素子Csは、駆動トランジスタTrのゲート電極とソース電極との間に接続されている。第2スイッチ素子Sw2は、そのソース電極が映像信号線に接続され、また、そのドレイン電極が第1スイッチ素子Sw1及び駆動トランジスタTrに接続されている。第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2は、制御線1からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0020】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図3A乃至図3Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されるとともに共通のドレイン線DLを介して表示素子20に接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。ドレイン線DLは、表示素子20の第1電極21に接続されている。
【0021】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともにドレイン線DLに接続された(あるいはドレイン線DLと一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0022】
同様に、第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のドレイン線DLに接続された(あるいはドレイン線DLと一体に形成された)ドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0023】
なお、図3Cに示した例では、表示パネル100は、光透過性を有する絶縁性の支持基板110を用いて形成され、支持基板110上にアンダーコート層111、アンダーコート層111上に半導体層SC1及びSC2を備え、これらの半導体層SC1及びSC2を覆うゲート絶縁膜112、ゲート絶縁膜112上にゲート電極G1及びG2を備え、これらのゲート電極G1及びG2を覆う層間絶縁膜113、ゲート絶縁膜112及び層間絶縁膜113を貫通するコンタクトホールを介して半導体層にコンタクトしたソース電極S1及びS2及びドレイン電極D1及びD2を備え、さらに、これらのソース電極及びドレイン電極を覆うパッシベーション膜114を備えている。ゲート電極G1及びG2は、例えば、モリブデン−タングステン(MoW)によって形成されている。ソース電極S1及びS2及びドレイン電極D1及びD2は、例えば、モリブデン−アルミニウム−モリブデン(Mo/Al/Mo)の積層体によって形成されている。
【0024】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、表示素子20は常時点灯した状態となり、輝点不良となる。
【0025】
そこで、この第1実施形態においては、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DLの少なくとも一方を切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図3B及び図3Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを接続するドレイン線DLにレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを電気的に切り離す。これにより、画素回路10と表示素子20とは、正常な第2出力スイッチ40Bを介してのみ接続されたことになる。
【0026】
したがって、輝点を解消するとともに、滅点化することなく画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。特に、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。さらに望ましくは、ソース線SLおよびドレイン線DLの両方を切断することである。
【0027】
(第2実施形態)
第2実施形態においては、各画素PXに対応して複数、例えば2つの表示素子すなわち第1表示素子20A及び第2表示素子20Bが備えられている。2つの表示素子のそれぞれ20A及び20Bと画素回路10との間には、第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bがそれぞれ配置されている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0028】
すなわち、図4Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、図3Aに示した回路構成と同様である。第1出力スイッチ40Aは、画素回路10と第1表示素子20Aとの間に配置されている。第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と第2表示素子20Bとの間に配置されている。これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0029】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図4A乃至図4Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されるとともにそれぞれ独立した第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2を介してそれぞれ第1表示素子20A及び第2表示素子20Bに接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。第1ドレイン線DL1は、第1表示素子20Aの第1電極21Aに接続されている。第2ドレイン線DL2は、第2表示素子20Bの第1電極21Bに接続されている。これらの第1電極21A及び21Bは、一画素内において、それぞれ独立した島状に形成されている。
【0030】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともに第1ドレイン線DL1に接続された(あるいは第1ドレイン線DL1と一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0031】
同様に、第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに第2ドレイン線DL2に接続された(あるいは第2ドレイン線DL2と一体に形成された)ドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0032】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、第1表示素子20Aは常時点灯した状態となり、輝点となる。
【0033】
そこで、この第2実施形態においては、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DL1の少なくとも一方、より望ましくはソース線SLを切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図4B及び図4Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを接続する第1ドレイン線DL1にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを電気的に切り離す。これにより、第1表示素子20Aは滅点化するものの、第2表示素子20Bは正常駆動が可能となる。
【0034】
したがって、輝点を解消するとともに、画素全体を滅点化することなく、見かけ上、画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。
【0035】
特に、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。
【0036】
(第3実施形態)
第3実施形態においては、各画素PXに対応して1つの表示素子20が備えられている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0037】
すなわち、図5Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、図3Aに示した回路構成と同様である。第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と表示素子20との間に配置されている。第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0038】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図5A乃至図5Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されている。第1出力スイッチ40Aは、ドレイン線DLを介して表示素子20に接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。ドレイン線DLは、表示素子20の第1電極21に接続されている。リペア用配線RLは、絶縁膜を介して第2出力スイッチ40Bのドレイン側及びドレイン線DLに対向するように配置されている。
【0039】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともにドレイン線DLに接続された(あるいはドレイン線DLと一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0040】
第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに表示素子20とは電気的に絶縁されたドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0041】
リペア用配線RLは、例えば、ゲート電極と同一層に配置された金属パターン(例えばモリブデン−タングステン(MoW))であり、絶縁層113を介してドレイン線DLと交差するとともに第2出力スイッチ40Bのドレイン電極D2と交差するように配置されている。
【0042】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、表示素子20は常時点灯した状態となり、輝点となる。
【0043】
そこで、この第3実施形態においては、まず、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DLの少なくとも一方を切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図5B及び図5Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを接続するドレイン線DLにレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを電気的に切り離す。
【0044】
また、この第3実施形態においては、リペア用配線RLとドレイン線DL及び第2出力スイッチ40Aのドレイン電極D2とを電気的に接続するようなリペア手法(レーザコンタクト)を採用する。図5B及び図5Cに示した例では、ドレイン線DLとリペア用配線RLとの交差部、及び、第2出力スイッチ40Bのドレイン電極D2とリペア用配線RLとの交差部にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第2出力スイッチ40Bと表示素子20とをリペア用配線RLを介して電気的に接続する。これにより、画素回路10と表示素子20とは、正常な第2出力スイッチ40Bを介してのみ接続されたことになる。
【0045】
したがって、輝点を解消するとともに、滅点化することなく画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。
【0046】
特に、レーザカットの際、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。さらに望ましくは、ソース線SLおよびドレイン線DLの両方を切断することである。
【0047】
(第4実施形態)
第4実施形態においては、各画素PXに対応して複数、例えば2つの表示素子すなわち第1表示素子20A及び第2表示素子20Bが備えられている。2つの表示素子のそれぞれ20A及び20Bと画素回路10との間には、第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bがそれぞれ配置されている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0048】
すなわち、図6Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、図3Aに示した回路構成と同様である。第1出力スイッチ40Aは、画素回路10と第1表示素子20Aとの間に配置されている。第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と第2表示素子20Bとの間に配置されている。これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0049】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図6A乃至図6Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されるとともにそれぞれ独立した第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2を介してそれぞれ第1表示素子20A及び第2表示素子20Bに接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。第1ドレイン線DL1は、第1表示素子20Aの第1電極21Aに接続されている。第2ドレイン線DL2は、第2表示素子20Bの第1電極21Bに接続されている。これらの第1電極21A及び21Bは、一画素内において、それぞれ独立した島状に形成されている。リペア用配線RLは、絶縁膜を介して第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2に対向するように配置されている。
【0050】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともに第1ドレイン線DL1に接続された(あるいは第1ドレイン線DL1と一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0051】
同様に、第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに第2ドレイン線DL2に接続された(あるいは第2ドレイン線DL2と一体に形成された)ドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0052】
リペア用配線RLは、例えば、ゲート電極と同一層に配置された金属パターンであり、絶縁層113を介して第1ドレイン線DL1と交差するとともに第2ドレイン線DL2と交差するように配置されている。
【0053】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、第1表示素子20Aは常時点灯した状態となり、輝点となる。
【0054】
そこで、この第4実施形態においては、まず、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DL1の少なくとも一方を切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図6B及び図6Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを接続する第1ドレイン線DL1にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを電気的に切り離す。
【0055】
また、第4実施形態においては、リペア用配線RLと第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2とを電気的に接続するようなリペア手法(レーザコンタクト)を採用する。図6B及び図6Cに示した例では、第1ドレイン線DL1とリペア用配線RLとの交差部、及び、第2ドレイン線DL2とリペア用配線RLとの交差部にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第2出力スイッチ40Bと第1表示素子20Aとをリペア用配線RLを介して電気的に接続する。これにより、画素回路10と第1表示素子20A及び第2表示素子20Bとは、正常な第2出力スイッチ40Bを介して接続されたことになる。
【0056】
したがって、輝点を解消するとともに、滅点化することなく画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。
【0057】
特に、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。さらに望ましくは、ソース線SLおよびドレイン線DLの両方を切断することである。
【0058】
以上説明したように、各画素に複数の出力スイッチを有することにより、少なくとも一方の出力スイッチに冗長性を持たせることが可能となる。そして、出力スイッチが常時オン状態となってしまう輝点を正常化することに加え、常時オフとなってしまう滅点に対しても、効率よくリペアすることが可能となる。
【0059】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図2は、図1に示した表示パネルの各画素に配置された表示素子の構造を概略的に示す断面図である。
【図3A】図3Aは、第1実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図3B】図3Bは、図3Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図3C】図3Cは、図3Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【図4A】図4Aは、第2実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図4B】図4Bは、図4Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図4C】図4Cは、図4Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【図5A】図5Aは、第3実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図5B】図5Bは、図5Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図5C】図5Cは、図5Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【図6A】図6Aは、第4実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図6B】図6Bは、図6Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図6C】図6Cは、図6Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0061】
10…画素回路、20…表示素子、21…第1電極、22…第2電極、23…光活性層、30…隔壁、40…出力スイッチ、100…表示パネル、102…表示エリア、120…配線基板、PX…画素、Cs…蓄積容量素子、Tr…駆動トランジスタ、Sw1…第1スイッチ素子、Sw2…第2スイッチ素子、SC…半導体層、G…ゲート電極、S…ソース電極、D…ドレイン電極、SL…ソース線、DL…ドレイン線、RL…リペア用配線
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置に係り、特に、輝点不良を改善するための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、平面表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自発光性素子であることから、視野角が広く、バックライトを必要とせず薄型化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
【0003】
これらの特徴から、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる、次世代平面表示装置の有力候補として注目を集めている。このような有機EL表示装置は、マトリクス状の画素毎に配置された画素回路と、この画素回路によって駆動制御される表示素子と、画素回路から出力された駆動電流の表示素子への出力を制御する出力スイッチと、を備えている。画素回路は、薄膜トランジスタや蓄積容量素子を含んでいる。表示素子は、陽極と陰極との間に発光機能を有する有機化合物を含む有機活性層を保持している。
【0004】
出力スイッチは、例えば薄膜トランジスタによって構成されている。この出力スイッチにおいて、例えば比較的耐圧の低いゲート電極−半導体層間でショートを発生すると、表示素子が点灯状態となる輝点不良を生ずる。このような輝点不良が生じた場合、レーザを照射して電源ラインを切断することにより、暗点化する手法がある。例えば、特許文献1によれば、回路形成の後の検査工程において、出力スイッチでのショートが検出された際にはレーザを照射してリペアし、後に形成される表示素子への影響を軽減する手法が提案されている。
【特許文献1】特開2004−342457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したようなリペア手法を適用すると、表示素子を駆動することはできず、この表示素子を備えた画素は滅点になってしまう。近年では、より高い表示性能が求められ、輝点を滅点化することなく正常化することが要求されている。
【0006】
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、表示性能及び製造歩留まりの向上が可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の態様による表示装置は、
マトリクス状の画素によって構成された表示エリアを備えた表示装置であって、
各画素に配置された表示素子と、
前記表示素子に駆動電流を出力する画素回路と、
一画素において前記画素回路と前記表示素子との間に複数配置され、その少なくとも1つが前記画素回路から出力された駆動電流の前記表示素子への出力を制御する出力スイッチと、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、表示性能及び製造歩留まりの向上が可能な表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態では、表示装置として、自己発光型表示装置、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置を例にして説明する。
【0010】
有機EL表示装置1は、図1に示すように、画像を表示する表示エリア102を有する表示パネル100を備えている。表示エリア102は、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。各画素PXは、画素回路10及び画素回路10によって駆動制御される表示素子20を備えている。
【0011】
画素回路10は、表示素子20に駆動電流を出力するものであり、例えば、オン画素とオフ画素とを電気的に分離しかつオン画素への映像信号を保持する機能を有する画素スイッチ、画素スイッチを介して供給される映像信号に基づき表示素子20へ所望の駆動電流を供給する駆動トランジスタ、駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との間の電位を所定期間保持する蓄積容量素子などを有している。これら画素スイッチ及び駆動トランジスタは、例えば薄膜トランジスタにより構成され、ここでは、半導体層にポリシリコンを用いている。
【0012】
図2に示すように、表示素子20は、自発光素子である有機EL素子によって構成されている。この表示素子20は、第1電極21と、第2電極22と、光活性層23と、よって構成されている。図2に示した例では、表示パネル100は、配線基板120上に配置された複数の表示素子20を備えている。なお、配線基板120は、ガラス基板やプラスチックシートなどの絶縁性支持基板上に、画素回路10、走査線駆動回路、信号線駆動回路、各種配線(走査線、信号線、電源供給線等)などを備えて構成されたものとする。
【0013】
第1電極21は、画素PX毎に独立島状に配置され、陽極として機能する。第2電極22は、複数の画素PXの第1電極21に対向して配置され、陰極として機能する。光活性層23は、第1電極21と第2電極22との間に保持され、少なくとも発光層を含んでいる。この光活性層23は、発光層以外の層として、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層、バッファ層などを含んでもよい。
【0014】
また、表示パネル100は、表示エリア102において、少なくとも隣接する画素RX間を区画する隔壁30を備えている。この隔壁30は、各画素PXを分離するよう形成することが望ましく、各第1電極21の周縁に沿って格子状またはストライプ状に配置されている。
【0015】
さらに、この実施の形態に係る有機EL表示装置1は、一画素PXにおいて、画素回路10と表示素子との間に複数個配置された出力スイッチ40A、40B…を備えている。これらの出力スイッチのうち、少なくとも1つは、画素回路10から出力された駆動電流の表示素子20への出力を制御する。以下に、複数の出力スイッチを備えた表示装置の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態では、画素回路10として、電流駆動方式の回路構成を採用した場合について説明するが、画素回路10の回路構成はこの例に限定されるものではない。
【0016】
(第1実施形態)
第1実施形態においては、各画素PXに対応して1つの表示素子20が備えられている。
【0017】
すなわち、図3Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、表示素子20に供給する電流量を制御する駆動トランジスタTrと、サンプル・ホールドスイッチとして機能する第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2と、蓄積容量素子Csと、を含んでいる。表示素子20の発光時間を制御する第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と表示素子20との間に配置されている。
【0018】
これら駆動トランジスタTr、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2、第1出力スイッチ40A、及び、第2出力スイッチ40Bは、薄膜トランジスタによって構成され、その半導体層は、例えばポリシリコンによって形成されている。
【0019】
第1スイッチ素子Sw1は、駆動トランジスタTrのゲート電極とドレイン電極との間に接続されている。蓄積容量素子Csは、駆動トランジスタTrのゲート電極とソース電極との間に接続されている。第2スイッチ素子Sw2は、そのソース電極が映像信号線に接続され、また、そのドレイン電極が第1スイッチ素子Sw1及び駆動トランジスタTrに接続されている。第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2は、制御線1からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0020】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図3A乃至図3Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されるとともに共通のドレイン線DLを介して表示素子20に接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。ドレイン線DLは、表示素子20の第1電極21に接続されている。
【0021】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともにドレイン線DLに接続された(あるいはドレイン線DLと一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0022】
同様に、第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のドレイン線DLに接続された(あるいはドレイン線DLと一体に形成された)ドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0023】
なお、図3Cに示した例では、表示パネル100は、光透過性を有する絶縁性の支持基板110を用いて形成され、支持基板110上にアンダーコート層111、アンダーコート層111上に半導体層SC1及びSC2を備え、これらの半導体層SC1及びSC2を覆うゲート絶縁膜112、ゲート絶縁膜112上にゲート電極G1及びG2を備え、これらのゲート電極G1及びG2を覆う層間絶縁膜113、ゲート絶縁膜112及び層間絶縁膜113を貫通するコンタクトホールを介して半導体層にコンタクトしたソース電極S1及びS2及びドレイン電極D1及びD2を備え、さらに、これらのソース電極及びドレイン電極を覆うパッシベーション膜114を備えている。ゲート電極G1及びG2は、例えば、モリブデン−タングステン(MoW)によって形成されている。ソース電極S1及びS2及びドレイン電極D1及びD2は、例えば、モリブデン−アルミニウム−モリブデン(Mo/Al/Mo)の積層体によって形成されている。
【0024】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、表示素子20は常時点灯した状態となり、輝点不良となる。
【0025】
そこで、この第1実施形態においては、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DLの少なくとも一方を切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図3B及び図3Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを接続するドレイン線DLにレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを電気的に切り離す。これにより、画素回路10と表示素子20とは、正常な第2出力スイッチ40Bを介してのみ接続されたことになる。
【0026】
したがって、輝点を解消するとともに、滅点化することなく画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。特に、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。さらに望ましくは、ソース線SLおよびドレイン線DLの両方を切断することである。
【0027】
(第2実施形態)
第2実施形態においては、各画素PXに対応して複数、例えば2つの表示素子すなわち第1表示素子20A及び第2表示素子20Bが備えられている。2つの表示素子のそれぞれ20A及び20Bと画素回路10との間には、第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bがそれぞれ配置されている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0028】
すなわち、図4Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、図3Aに示した回路構成と同様である。第1出力スイッチ40Aは、画素回路10と第1表示素子20Aとの間に配置されている。第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と第2表示素子20Bとの間に配置されている。これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0029】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図4A乃至図4Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されるとともにそれぞれ独立した第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2を介してそれぞれ第1表示素子20A及び第2表示素子20Bに接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。第1ドレイン線DL1は、第1表示素子20Aの第1電極21Aに接続されている。第2ドレイン線DL2は、第2表示素子20Bの第1電極21Bに接続されている。これらの第1電極21A及び21Bは、一画素内において、それぞれ独立した島状に形成されている。
【0030】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともに第1ドレイン線DL1に接続された(あるいは第1ドレイン線DL1と一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0031】
同様に、第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに第2ドレイン線DL2に接続された(あるいは第2ドレイン線DL2と一体に形成された)ドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0032】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、第1表示素子20Aは常時点灯した状態となり、輝点となる。
【0033】
そこで、この第2実施形態においては、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DL1の少なくとも一方、より望ましくはソース線SLを切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図4B及び図4Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを接続する第1ドレイン線DL1にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを電気的に切り離す。これにより、第1表示素子20Aは滅点化するものの、第2表示素子20Bは正常駆動が可能となる。
【0034】
したがって、輝点を解消するとともに、画素全体を滅点化することなく、見かけ上、画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。
【0035】
特に、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。
【0036】
(第3実施形態)
第3実施形態においては、各画素PXに対応して1つの表示素子20が備えられている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0037】
すなわち、図5Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、図3Aに示した回路構成と同様である。第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と表示素子20との間に配置されている。第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0038】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図5A乃至図5Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されている。第1出力スイッチ40Aは、ドレイン線DLを介して表示素子20に接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。ドレイン線DLは、表示素子20の第1電極21に接続されている。リペア用配線RLは、絶縁膜を介して第2出力スイッチ40Bのドレイン側及びドレイン線DLに対向するように配置されている。
【0039】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともにドレイン線DLに接続された(あるいはドレイン線DLと一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0040】
第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに表示素子20とは電気的に絶縁されたドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0041】
リペア用配線RLは、例えば、ゲート電極と同一層に配置された金属パターン(例えばモリブデン−タングステン(MoW))であり、絶縁層113を介してドレイン線DLと交差するとともに第2出力スイッチ40Bのドレイン電極D2と交差するように配置されている。
【0042】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、表示素子20は常時点灯した状態となり、輝点となる。
【0043】
そこで、この第3実施形態においては、まず、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DLの少なくとも一方を切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図5B及び図5Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを接続するドレイン線DLにレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと表示素子20とを電気的に切り離す。
【0044】
また、この第3実施形態においては、リペア用配線RLとドレイン線DL及び第2出力スイッチ40Aのドレイン電極D2とを電気的に接続するようなリペア手法(レーザコンタクト)を採用する。図5B及び図5Cに示した例では、ドレイン線DLとリペア用配線RLとの交差部、及び、第2出力スイッチ40Bのドレイン電極D2とリペア用配線RLとの交差部にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第2出力スイッチ40Bと表示素子20とをリペア用配線RLを介して電気的に接続する。これにより、画素回路10と表示素子20とは、正常な第2出力スイッチ40Bを介してのみ接続されたことになる。
【0045】
したがって、輝点を解消するとともに、滅点化することなく画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。
【0046】
特に、レーザカットの際、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。さらに望ましくは、ソース線SLおよびドレイン線DLの両方を切断することである。
【0047】
(第4実施形態)
第4実施形態においては、各画素PXに対応して複数、例えば2つの表示素子すなわち第1表示素子20A及び第2表示素子20Bが備えられている。2つの表示素子のそれぞれ20A及び20Bと画素回路10との間には、第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bがそれぞれ配置されている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0048】
すなわち、図6Aに示すように、各画素PXに備えられた画素回路10は、図3Aに示した回路構成と同様である。第1出力スイッチ40Aは、画素回路10と第1表示素子20Aとの間に配置されている。第2出力スイッチ40Bは、画素回路10と第2表示素子20Bとの間に配置されている。これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、制御線2からの制御信号に基づいてオン/オフ制御される。
【0049】
これらの第1出力スイッチ40A及び第2出力スイッチ40Bは、図6A乃至図6Cに示すように、共通のソース線SLを介して画素回路10に接続されるとともにそれぞれ独立した第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2を介してそれぞれ第1表示素子20A及び第2表示素子20Bに接続されている。ソース線SLは、駆動トランジスタTrのドレイン側に接続されている。第1ドレイン線DL1は、第1表示素子20Aの第1電極21Aに接続されている。第2ドレイン線DL2は、第2表示素子20Bの第1電極21Bに接続されている。これらの第1電極21A及び21Bは、一画素内において、それぞれ独立した島状に形成されている。リペア用配線RLは、絶縁膜を介して第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2に対向するように配置されている。
【0050】
すなわち、第1出力スイッチ40Aは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC1を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G1、半導体層SC1のソース領域にコンタクトするとともにソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S1、及び、半導体層SC1のドレイン領域にコンタクトするとともに第1ドレイン線DL1に接続された(あるいは第1ドレイン線DL1と一体に形成された)ドレイン電極D1を備えて構成されている。
【0051】
同様に、第2出力スイッチ40Bは、チャネル領域を挟んだ両側にそれぞれソース領域及びドレイン領域を有する半導体層SC2を備え、制御線2に接続された(あるいは制御線2と一体に形成された)ゲート電極G2、半導体層SC2のソース領域にコンタクトするとともに第1出力スイッチ40Aと同一のソース線SLに接続された(あるいはソース線SLと一体に形成された)ソース電極S2、及び、半導体層SC2のドレイン領域にコンタクトするとともに第2ドレイン線DL2に接続された(あるいは第2ドレイン線DL2と一体に形成された)ドレイン電極D2を備えて構成されている。
【0052】
リペア用配線RLは、例えば、ゲート電極と同一層に配置された金属パターンであり、絶縁層113を介して第1ドレイン線DL1と交差するとともに第2ドレイン線DL2と交差するように配置されている。
【0053】
このような構成において、第1出力スイッチ40Aがリークした場合(例えば半導体層SC1とゲート電極G1との間でショートが発生した場合)、第1表示素子20Aは常時点灯した状態となり、輝点となる。
【0054】
そこで、この第4実施形態においては、まず、第1出力スイッチ40Aにおいて、ソース線SL及びドレイン線DL1の少なくとも一方を切断するようなリペア手法(レーザカット)を採用する。図6B及び図6Cに示した例では、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを接続するソース線SL、及び、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを接続する第1ドレイン線DL1にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第1出力スイッチ40Aと画素回路10とを電気的に切り離すとともに、第1出力スイッチ40Aと第1表示素子20Aとを電気的に切り離す。
【0055】
また、第4実施形態においては、リペア用配線RLと第1ドレイン線DL1及び第2ドレイン線DL2とを電気的に接続するようなリペア手法(レーザコンタクト)を採用する。図6B及び図6Cに示した例では、第1ドレイン線DL1とリペア用配線RLとの交差部、及び、第2ドレイン線DL2とリペア用配線RLとの交差部にレーザビームなどの高エネルギビームを照射することにより、第2出力スイッチ40Bと第1表示素子20Aとをリペア用配線RLを介して電気的に接続する。これにより、画素回路10と第1表示素子20A及び第2表示素子20Bとは、正常な第2出力スイッチ40Bを介して接続されたことになる。
【0056】
したがって、輝点を解消するとともに、滅点化することなく画素を正常化することが可能となる。このため、画素欠点の少ない高表示性能を実現することが可能となり、また、製造歩留まりを向上することが可能となる。
【0057】
特に、ソース線SLを切断した場合には、第1出力スイッチ40Aへの不所望な電流経路を切断することができ、より高い表示性能を実現することが可能となる。さらに望ましくは、ソース線SLおよびドレイン線DLの両方を切断することである。
【0058】
以上説明したように、各画素に複数の出力スイッチを有することにより、少なくとも一方の出力スイッチに冗長性を持たせることが可能となる。そして、出力スイッチが常時オン状態となってしまう輝点を正常化することに加え、常時オフとなってしまう滅点に対しても、効率よくリペアすることが可能となる。
【0059】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図2は、図1に示した表示パネルの各画素に配置された表示素子の構造を概略的に示す断面図である。
【図3A】図3Aは、第1実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図3B】図3Bは、図3Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図3C】図3Cは、図3Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【図4A】図4Aは、第2実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図4B】図4Bは、図4Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図4C】図4Cは、図4Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【図5A】図5Aは、第3実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図5B】図5Bは、図5Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図5C】図5Cは、図5Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【図6A】図6Aは、第4実施形態に係る表示装置の一画素の回路構成を示す回路図である。
【図6B】図6Bは、図6Aに示した回路構成のうち出力スイッチ周辺の構成を概略的に示す平面図である。
【図6C】図6Cは、図6Bに示したB−B線で切断したときの断面構造を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0061】
10…画素回路、20…表示素子、21…第1電極、22…第2電極、23…光活性層、30…隔壁、40…出力スイッチ、100…表示パネル、102…表示エリア、120…配線基板、PX…画素、Cs…蓄積容量素子、Tr…駆動トランジスタ、Sw1…第1スイッチ素子、Sw2…第2スイッチ素子、SC…半導体層、G…ゲート電極、S…ソース電極、D…ドレイン電極、SL…ソース線、DL…ドレイン線、RL…リペア用配線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクス状の画素によって構成された表示エリアを備えた表示装置であって、
各画素に配置された表示素子と、
前記表示素子に駆動電流を出力する画素回路と、
一画素において前記画素回路と前記表示素子との間に複数配置され、その少なくとも1つが前記画素回路から出力された駆動電流の前記表示素子への出力を制御する出力スイッチと、
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
各画素に1つの前記表示素子を備え、
この1つの前記表示素子と前記画素回路との間に複数の前記出力スイッチが配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続されるとともに共通のドレイン線を介して前記表示素子に接続されたことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
少なくとも1つの前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断されたことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続され、
1つの前記出力スイッチは、ドレイン線を介して前記表示素子に接続され、
さらに、他の前記出力スイッチのドレイン側及び前記ドレイン線に絶縁膜を介して対向するように配置されたリペア用配線を備えたことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示素子に接続された前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断され、
他の前記出力スイッチのドレイン側及び前記ドレイン線と、前記リペア用配線とが電気的に接続されたことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
各画素に複数の前記表示素子を備え、
複数の前記表示素子のそれぞれと前記画素回路との間に前記出力スイッチが配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続されるとともにそれぞれ独立したドレイン線を介して各表示素子に接続されたことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
少なくとも1つの前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断されたことを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続されるとともにそれぞれ独立したドレイン線を介して各表示素子に接続され、
さらに、それぞれの前記ドレイン線に絶縁膜を介して対向するように配置されたリペア用配線を備えたことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項11】
1つの前記表示素子に接続された前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断され、
それぞれの前記ドレイン線と、前記リペア用配線とが電気的に接続されたことを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示素子は、画素毎に独立島状に配置された第1電極と、複数の画素の前記第1電極に対向して配置された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に保持された光活性層と、を備えて構成されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項1】
マトリクス状の画素によって構成された表示エリアを備えた表示装置であって、
各画素に配置された表示素子と、
前記表示素子に駆動電流を出力する画素回路と、
一画素において前記画素回路と前記表示素子との間に複数配置され、その少なくとも1つが前記画素回路から出力された駆動電流の前記表示素子への出力を制御する出力スイッチと、
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
各画素に1つの前記表示素子を備え、
この1つの前記表示素子と前記画素回路との間に複数の前記出力スイッチが配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続されるとともに共通のドレイン線を介して前記表示素子に接続されたことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
少なくとも1つの前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断されたことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続され、
1つの前記出力スイッチは、ドレイン線を介して前記表示素子に接続され、
さらに、他の前記出力スイッチのドレイン側及び前記ドレイン線に絶縁膜を介して対向するように配置されたリペア用配線を備えたことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示素子に接続された前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断され、
他の前記出力スイッチのドレイン側及び前記ドレイン線と、前記リペア用配線とが電気的に接続されたことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
各画素に複数の前記表示素子を備え、
複数の前記表示素子のそれぞれと前記画素回路との間に前記出力スイッチが配置されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続されるとともにそれぞれ独立したドレイン線を介して各表示素子に接続されたことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
少なくとも1つの前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断されたことを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記出力スイッチは、薄膜トランジスタによって構成され、
複数の前記出力スイッチは、共通のソース線を介して前記画素回路に接続されるとともにそれぞれ独立したドレイン線を介して各表示素子に接続され、
さらに、それぞれの前記ドレイン線に絶縁膜を介して対向するように配置されたリペア用配線を備えたことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項11】
1つの前記表示素子に接続された前記出力スイッチは、ソース線及びドレイン線の少なくとも一方が切断され、
それぞれの前記ドレイン線と、前記リペア用配線とが電気的に接続されたことを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示素子は、画素毎に独立島状に配置された第1電極と、複数の画素の前記第1電極に対向して配置された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に保持された光活性層と、を備えて構成されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【公開番号】特開2007−114477(P2007−114477A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−305693(P2005−305693)
【出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(302020207)東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(302020207)東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】
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