説明

表示装置

【課題】本発明は、電子機器の表示部に用いられる表示装置に関し、複雑な機構を用いることなく、表示する画像に応じて異なる視野角で画像を表示することができる表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】表示装置100は、表側OSで所定波長の光を反射して第1の画像を表示する反射型表示部1と、前記反射型表示部1の裏側ISに配置され、前記反射型表示部1を透過して前記表側OSに前記第1の画像と異なる第2の画像を表示する発光型表示部7と、前記発光型表示部7の視野角を前記反射型表示部1の視野角よりも狭くする光偏向素子9とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の表示部に用いられる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、主に、公共の場で多く使用される携帯電話機器等の携帯機器に搭載される表示装置が知られている。この種の表示装置の表示画面は、使用者に加えて使用者の周囲にいる者にも見えてしまう。このため、個人情報保護の観点から、画面の視野角を制限したいという要求がある。例えば、液晶表示素子(LCD;Liquid Crystal Display)は、構造的に画面の視野角が制限されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、上述の要求に対してはさらに視野角を制限する必要があり、画面内に光偏向素子を設けて正面等の視野角内からのみ画面に表示された画像を見ることができるようにしている。
【0003】
図11は、光偏向素子を設けた従来技術による表示装置の断面模式図である。図12は、縞状の遮光部を有する光偏向素子の正面図である。図11に示すように、従来技術による表示装置800は、光源705と、光源705で発光した光を透過する透過型液晶表示パネル703と、光偏向素子709とを有している。図12に示すように、光偏向素子709は、入射光を遮光する遮光部mと入射光を透過する透過部nとが縞状に交互に配列されている。
【0004】
図11に示すように、縞状の遮光部mを有する光偏向素子を用いた場合には、透過型液晶表示パネル703に沿って遮光部mと透過部nとが交互に配列された方向、すなわち、左右方向に視野角が制限される。一方、例えば、透過型液晶表示パネル703に沿って縞状の遮光部mを直交させ、格子状の遮光部を有する光偏向素子とした場合には、左右方向のみならず、各遮光部mが延びる上下方向を含む全方向の視野角を制限することができる。
【特許文献1】国際公開第2004/015330A1号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の縞状の遮光部を用いた表示装置では、情報保護の必要性の低い画像を見る場合であっても、ユーザは視野角内にあえて視線を合わせなければならないため不便である。また、視野角を変更する機能を表示装置に設けることも考えられるが、このような機能を実現するための複雑な機構を設けるのは困難である。
【0006】
本発明の目的は、複雑な機構を用いることなく、表示する画像に応じて異なる視野角で画像を表示することができる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、表側で所定波長の光を反射して第1の画像を表示する反射型表示部と、 前記反射型表示部の裏側に配置され、前記反射型表示部を透過して前記表側に前記第1の画像と異なる第2の画像を表示する発光型表示部と、前記発光型表示部の視野角を前記反射型表示部の視野角よりも狭くする光偏向素子とを有することを特徴とする表示装置によって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複雑な機構を用いることなく、表示する画像に応じて異なる視野角で画像を表示することができる表示装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態による表示装置について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態による表示装置100の要部を模式的に示す断面図である。
表示装置100は、携帯電話機器等の公共の場で多く使用される携帯機器に主に搭載される。表示装置100は、通常、搭載された状態で、透明パネル等を介して外部から視認可能になっている。この表示装置100は、反射型表示部1と、発光型表示部7と、光偏向素子9と、コレステリック液晶制御部11と、LCD制御部13と、輝度制御部15と、表示画像制御部17と、画像バッファ部19とを備えている。
反射型表示部1と、光偏向素子9と、発光型表示部7とは、表側OSからこの順に積層配置されている。
【0010】
反射型表示部1は、コレステリック相を形成するコレステリック液晶を有しており、表示装置100の最も外側に配置されている。反射型表示部1は、照射された光Lに含まれる所定波長の光であって、左右いずれかの円偏光の光をコレステリック液晶が表側OSに反射することにより画像(第1の画像)を表示する。例えば、左円偏光の緑色に対応する波長の光を反射するコレステリック液晶の場合には、照射された光Lのうち、左円偏光の緑色の光を選択的に反射し、右円偏光の緑色の光を含むその他の光を透過させる。本実施形態における反射型表示部1は、左円偏光の緑色に対応する波長の光を反射するように設けられている。
【0011】
コレステリック液晶は、ネマティック液晶が螺旋状に配列した構造を有し、透過光及び反射光の偏光状態を円偏光化する。円偏光を制御するコレステリック液晶は、直線偏光を制御するTN(Twisted Nematic)液晶やSTN(Super Twisted Nematic)液晶と異なり、光の入射角度による偏光状態の劣化等はない。このため、TN液晶やSTN液晶を用いた表示パネルよりも広視野角を実現することができる。
【0012】
反射型表示部1は、表示面を格子状に画定して画素を形成する走査電極(不図示)及びデータ電極(不図示)を備えている。これら走査電極及びデータ電極は、コレステリック液晶に所定の電圧を印加するために用いられる。コレステリック液晶の表示特性は、印加された電圧に基づいて変化する。反射型表示部1に照射された光のうち、所定波長の光以外は反射型表示部1を透過する。
【0013】
発光型表示部7は、発光により画像(第2の画像)を表示する表示部であり、光偏向素子9の裏側IS、すなわち、反射型表示部1の裏側ISに配置されている。発光型表示部7は、透過型液晶表示パネル3と光源5とを備えている。
透過型液晶表示パネル3は、表示面に形成された画素毎に透明電極、STN液晶、偏光フィルタ、及びカラーフィルタを備えている(いずれも不図示)。このカラーフィルタは、赤色、緑色、及び青色の3色で構成されている。透過型液晶表示パネル3は、STN液晶に電圧を印加することにより、各画素の階調表示を行う。
光源5は、輝度制御部15で制御されて発光し、透過型液晶表示パネル3に光を入射する。この光源5は、様々な方向の振幅成分を有する光を発する。
【0014】
光源5で発光した光のうち、所定の方向の直線偏光のみが、偏光フィルタを通って透過型液晶表示パネル3を透過する。光源5で発光した光は、透過型液晶表示パネル3を透過する際に画素毎の階調に応じて透過量が調節され、光偏向素子9を透過した後に反射型表示部1を透過する。このとき、反射型表示部1は、左円偏光の緑色に対応する波長の光のみを反射し、右円偏光の緑色の光とその他の色の光を透過する。このため、発光型表示部7が表示した画像は、左円偏光以外による緑色の光も含めて、反射型表示部1を透過して表側OSから視認可能になっている。
【0015】
光偏向素子9は、図12と略同様の構造を有しており、発光型表示部7の視野角を反射型表示部1の視野角よりも狭くするようになっている。光偏向素子9は、光不透過性を有する材料で直線状に形成された複数の遮光部mが、発光型表示部7の各画素の間隔と略等間隔で縞状に配列されている。遮光部m同士の間は、光透過性を有する材料で直線状に形成された複数の透過部nが、遮光部mと同様に、発光型表示部7の各画素の間隔と略等間隔で縞状に配列されている。例えば、発光型表示部7が、2.2inch(インチ)〜2.4inchのQVGA(Quarter VGA:解像度320×240ピクセル)の場合には、発光型表示部7の各画素及び遮光部mが配列されたピッチは、それぞれ139.7μm〜152.4μmである。発光型表示部7が、2.2inch〜2.4inchのW−VGA(Wide Quarter VGA:解像度400×240ピクセル)の場合には、発光型表示部7の各画素及び遮光部mが配列されたピッチは、それぞれ119.9μm〜130.8μmである。発光型表示部7が、2.4inch〜2.6inchのVGA(Video Graphics Array:解像度640×480ピクセル)の場合には、発光型表示部7の各画素及び遮光部mが配列されたピッチは、それぞれ76.2μm〜82.5μmである。発光型表示部7が、3.2inch〜4.0inchのW−VGA(Wide VGA:解像度800×480ピクセル)の場合には、発光型表示部7の各画素及び遮光部mが配列されたピッチは、それぞれ87.1μm〜108.9μmである。
【0016】
発光型表示部7で発光して反射型表示部1を透過する光は、一部が遮光部mにより遮光されて広がりが制限される。光偏向素子9は、遮光部mと透過部nとの高さの比により、各透過部nを透過する光の広がる角度領域θが決定される。ここで、各透過部nにおける視野角の角度領域θは、光偏向素子9の遮光部mの厚さをt、透過部nの幅をrとすると、
θ=2tan−1(t/r)
となる。各透過部nの角度領域θを重ね合わせた角度領域が発光型表示部7に表示した画像を観察者が視認可能な範囲、すなわち、視野角となる。
表示装置100は、光偏向素子9を有している。このため表側OSでの発光型表示部7の視野角は、角度領域θに制限される。これにより、角度領域θ内から観察している観察者Aは、発光型表示部7が表示する画像を視認できるが、角度領域θ外から観察している観察者Bは、発光型表示部7が表示する画像を視認できない。
【0017】
一般的に、コレステリック液晶を用いた表示パネルの裏面は、光吸収体を設けたり黒色にしたりすることにより、裏面からの入射光を遮光することが反射型表示部1の表示品質においては望ましい。本実施形態による表示装置100には、上述したように、角度領域θ内から入射した光を透過させ、それ以外の角度領域、すなわち、角度領域θ外から入射した光を遮光する光偏向素子9が設けられている。本実施形態では、光偏向素子9を反射型表示部1の裏側ISに配置することにより、角度領域θ外から入射した光を遮光する。このため、光偏向素子9を反射型表示部1の裏側ISに配置することは、観察者Bが角度領域θ外から反射型表示部1の表示を視認する場合に、光偏向素子9が光吸収体として作用し、反射型表示部1の表示品質の向上に効果的である。
【0018】
画像バッファ部19は、メモリであり、例えば、表示装置100が搭載された携帯機器のシステム側から入力された画像データを一時的に記憶し、表示画像制御部17の制御下で記憶した画像データを表示画像制御部17に出力する。
【0019】
表示画像制御部17は、図示せぬプロセッサ等を備え、表示装置100全体を制御する。表示画像制御部17は、コレステリック液晶制御部11及びLCD制御部13を介して反射型表示部1及び発光型表示部7の走査速度や駆動電圧を切り替えて画像を表示する。
表示画像制御部17は、画像バッファ部19から取得した反射型表示部1及び発光型表示部7にそれぞれ表示する画像の画像データに基づいて駆動データを生成する。表示画像制御部17は、生成した駆動データを同期信号とともにコレステリック液晶制御部11及びLCD制御部13に出力するようになっている。このとき、表示画像制御部17は、コレステリック液晶制御部11とLCD制御部13とのそれぞれに、異なる画像の画像データを出力するようになっている。これにより、反射型表示部1と発光型表示部7とは異なる画像を表示できる。
【0020】
輝度制御部15は、表示画像制御部17の指示に基づき、発光型表示部7の光源5の光量を制御する。これにより、透過型液晶表示パネル3を透過する光の光量が調整され、発光型表示部7は、表示する画像の輝度の強弱を調整できるようになっている。表示装置100は、輝度制御部15が発光型表示部7の輝度を調整することにより、画像を表示する際の反射型表示部1と発光型表示部7との輝度の比を変更することができるように設けられている。
【0021】
コレステリック液晶制御部11は、反射型表示部1で表示する画像に対応する液晶階調信号及び画像を表示するための同期信号を反射型表示部1に出力する。コレステリック液晶制御部11は、表示画像制御部17から出力された駆動データに基づいて、液晶階調信号及び同期信号を生成する。これにより、コレステリック液晶制御部11は、液晶階調信号及び同期信号を出力して反射型表示部1の各画素に印加する電圧を調整し、各画素の階調表示を行わせる。
【0022】
LCD制御部13は、発光型表示部7で表示する画像に対応する液晶階調信号及び、画像を表示するための同期信号を発光型表示部7に出力する。LCD制御部13は、表示画像制御部17から出力された駆動データに基づいて、液晶階調信号及び同期信号を生成する。これにより、LCD制御部13は、液晶階調信号及び同期信号を出力して発光型表示部7の透明電極に印加する電圧を調整し、各画素の階調表示を行わせる。
【0023】
次に、表示装置100による画像の表示方法について説明する。
図1に示すように、表示装置100は、光偏向素子9の透過部naを透過する光の広がる角度領域θ内で表示装置100を観察している観察者Aには、発光型表示部7の画像を表示し、角度領域θ外で表示装置100を観察している観察者Bには、発光型表示部7の画像を表示せずに、反射型表示部1の画像のみを表示する。このように、光偏向素子9を介して画像を表示する発光型表示部7の視野角は、反射型表示部1の視野角よりも狭くなっている。
【0024】
表示装置100は、2つの表示モードを有している。表示モードとしては、視認する位置に関わらず単一の画像を表示する1画面表示モードと、視認する位置に応じて2つの異なる画像を表示する2画面表示モードとがある。表示画像制御部17が、反射型表示部1と発光型表示部7との輝度の比を変更することにより、2つの表示モードのいずれかに切り替えられるようになっている。
【0025】
1画面表示モードでは、表示画像制御部17は、輝度制御部15を介して発光型表示部7の光源5を制御し、反射型表示部1よりも発光型表示部7の輝度の方が低くなるように、反射型表示部1と発光型表示部7との輝度の比を変更する。これにより、発光型表示部7が表示する画像は、反射型表示部1が表示する画像よりも暗くなる。このとき、発光型表示部7に表示する画像と反射型表示部1に表示する画像とは、異なる画像でも同一画像であってもよい。
【0026】
これにより、1画面表示モードのときに、観察者Aが視認する光は、発光型表示部7で発光して光偏向素子9及び反射型表示部1を透過した光よりも、光反射型表示部1で反射された光の方が強く感じられる。このため、観察者Aには、発光型表示部7が表示した画像よりも反射型表示部1が表示した画像の方が優先的に視認される。すなわち、観察者Bだけでなく観察者Aも反射型表示部1が表示する画像を見ることになる。
【0027】
一方、2画面表示モードでは、表示画像制御部17は、コレステリック液晶制御部11及びLCD制御部13を介して、発光型表示部7と反射型表示部1とで異なる画像を表示させる。このとき、表示画像制御部17は、輝度制御部15を介して発光型表示部7の光源5を制御し、反射型表示部1よりも発光型表示部7の輝度の方が高くなるように、反射型表示部1と発光型表示部7との輝度の比を変更する。
【0028】
発光型表示部7の輝度は、周辺照度に対応付けて予め計算により決定される。このとき、周辺照度Eと輝度Bとの関係は、
B=KE/π
B:輝度(cd/m
K:物体の反射係数、黒いほど値が低い。(完全拡散面の場合、K=1)
E:周辺照度(lx:ルクス)
π:円周率(3.14159)
となる。日本工業標準調査会JIS Z 9110−1979の照度基準によれば、一般環境での照度は、作業事務所で、750lx〜1500lx、一般事務所で、300lx〜500lx、室内で、200lx〜500lx、休養室で、75lx〜150lxである。従って、一般事務所でコレスティック液晶の反射係数を50%程度と仮定すると、反射型表示部1の輝度Bcは、
Bc=0.5×300/3.14=47 (cd/m)
となる。
【0029】
これに対して、発光型表示部7の最高輝度は、光源5の輝度と略同じ輝度である。例えば、透過型液晶表示パネル3の透過率が80%程度である場合には、光源5として一般的に用いられるバックライトユニットの輝度は2000cd/m程度であることから、発光型表示部7の輝度は約1600cd/mである。すなわち、発光型表示部7の輝度は、反射型表示部1の輝度に対して、約2ケタも大きく、発光型表示部7と反射型表示部1とで輝度が大きく異なることがわかる。
【0030】
人間の視感度は、log特性で光刺激を感じる(ウェーバー・フェヒナーの法則)。このため、発光型表示部7と反射型表示部1との輝度比以上に、観察者Aは発光型表示部7からの光を強く感じる。
さらには、人間には順応反応があることにより、発光型表示部7が表示した画像にのみ視覚が反応するようになる。これにより、一般的に用いられるバックライトユニットの輝度で発光型表示部7に表示した画像は、反射型表示部1に表示した画像によって見難くなるということはほとんどなく、反射型表示部1によるマスク効果は少ない。
【0031】
これにより、2画面表示モードのときに、観察者Aが視認する光は、反射型表示部1で反射された光よりも、発光型表示部7で発光して光偏向素子9及び反射型表示部1を透過した光の方が強く感じられる。このため、観察者Aには、反射型表示部1が表示した画像よりも発光型表示部7が表示した画像の方が優先的に視認される。すなわち、観察者Bには反射型表示部1が表示する画像のみ見えているときに、観察者Aは発光型表示部7が表示する画像を見ることになる。
【0032】
図2は、従来技術による表示装置を観察者が見ている状態と本実施形態による表示装置を観察者が見ている状態とを示す模式図である。図2(a)は、従来技術による表示装置800を示し、図2(b)は、本実施形態による表示装置100を示す。なお、いずれの図においても、観察者A、Bの観察する位置は、図1における観察者A、Bの位置と同じである。
従来技術による表示装置800では、図2(a)に示すように、観察者Aからはメール及びアドレスからなる個人情報を含む画像A1が視認可能であるが、観察者Bからは真黒な画像B1として視認される。
一方、本実施形態による表示装置100では、図2(b)に示すように、観察者Aからはメールやアドレスからなる個人情報を含む画像A2が視認可能であり、観察者Bからは図形等のデザインや時刻表からなる公開可能な表示を含む画像B2が視認可能である。
【0033】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、表示装置100は、反射型表示部1と、反射型表示部1を透過して表側OSに画像を表示する発光型表示部7と、発光型表示部7の視野角を反射型表示部1の視野角よりも狭くする光偏向素子9とを有している。これにより、反射型表示部1の表側OSにおいて、発光型表示部7の視野角内では発光型表示部7の表示する画像が視認され、発光型表示部7の視野角外では反射型表示部1の表示する画像のみが視認されるようになる。このように、表示装置100は、複雑な機構を用いることなく、見る角度によって異なる画像を表示することができる。これにより、表示装置100の使用者には個人情報等の情報保護の必要性の高い画像を表示し、使用者の周囲の人には情報保護の必要性の低い画像を表示することができる。
【0034】
また、表示装置100は、反射型表示部1と発光型表示部7との輝度の比を変更可能になっている。これにより、視認する位置に関わらず単一の画像を表示する1画面表示モードと、視認する位置に応じて2つの異なる画像を表示する2画面表示モードとを切り替えることができる。
【0035】
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態による表示装置について図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態による表示装置200の要部を模式的に示す断面図である。
本実施の形態に係る表示装置200は、第1の実施の形態における表示装置100と略同一の構成を備えている。以下、共通部分の符号を同符号とするとともに説明を省略する。
本実施形態における表示装置200は、第1の実施形態における表示装置100の発光型表示部7の代わりに、EL(ElectroLuminescence)等の自発光性を有する発光型表示部107を備える。また、これに伴い、LCD制御部13及び輝度制御部15の代わりに、発光型表示部107を制御する画素制御部113を備えている。
反射型表示部1と、光偏向素子9と、発光型表示部107とは、表側OSからこの順に積層配置されている。
【0036】
第2の実施の形態に係る表示装置200によっても、第1の実施の形態に係る表示装置100と同様の効果が得られる。
また、表示装置200は、発光型表示部107が自発光性を有し、1層構造であるため、透過型液晶表示パネルと光源とからなる2層構造の発光型表示部を用いた表示装置よりも、表示装置全体の厚さを薄くすることができる。
【0037】
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態による表示装置について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態による表示装置300の要部を模式的に示す断面図である。
本実施の形態に係る表示装置300は、第2の実施形態における表示装置200と略同一の構成を備えている。以下、共通部分の符号を同符号とするとともに説明を省略する。
第2の実施形態における表示装置200は、単一の波長の光のみを反射する1層構造の反射型表示部1を備えていたが、本実施形態における表示装置300は、それぞれ異なる波長の光を反射するようにコレステリック液晶の液晶分子の螺旋ピッチがそれぞれ調整された3層構造の反射型表示部201を備えている。この反射型表示部201は、赤色を反射するR反射型表示パネル201R、緑色を反射するG反射型表示パネル201G、及び青色を反射するB反射型表示パネル201Bが、この順で反射型表示部201の裏側ISから表側OSにかけて積層されている。
【0038】
図5は、各反射型表示パネル201R、201G、201Bが光を反射する様子を示す模式図である。
コレステリック液晶で反射される光は円偏光である。各反射型表示パネル201R、201G、201Bは、反射可能な同じ波長の光であっても、それぞれ左円偏光あるいは右円偏光の一方を反射し、他方を透過するようになっている。
本実施形態では、3層に積層された各反射型表示パネル201R、201G、201Bの円偏光特性が略同じ方向に形成されている。各反射型表示パネル201R、201G、201Bが反射する円偏光を、図5に示すように、左円偏光あるいは右円偏光の一方に揃えることにより、左円偏光及び右円偏光を混在させた場合よりも、反射型表示部201が光を透過するときの透過効率を10%から20%向上させることができる。これにより、発光型表示部107で発光して、反射型表示部201を透過した光の輝度の低下量は減少する。
【0039】
第3の実施の形態に係る表示装置300によっても、第1の実施の形態に係る表示装置100と同様の効果が得られる。
また、第3の実施の形態に係る表示装置300は、赤色、緑色、及び青色の3色を反射する3層構造の反射型表示部201を備えているため、カラー表示が可能である。
本実施の形態では、自発光性を有する発光型表示部107に代えて、光源5を用いた発光型表示部7を備えていてもよい。
【0040】
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態による表示装置について図6及び図7を用いて説明する。図6は、本実施の形態による表示装置400の要部を模式的に示す断面図である。
本実施の形態に係る表示装置400は、第1の実施形態における表示装置100と略同一の構成を備えている。以下、共通部分の符号を同符号とするとともに説明を省略する。
本実施形態における表示装置400は、照度センサ部321を備えている。この照度センサ部321は、反射型表示部1近傍に配置されて表側OSの照度を検出する。これにともない、本実施形態における輝度制御部15は、照度センサ部321から取得した照度値に応じて、発光型表示部7の発光輝度を変更する。
【0041】
図7は、照度センサ部321が検出した照度に基づく光源の輝度調整方法を説明するフローチャートである。
先ず、輝度制御部15は、検出された照度、及び、表示モードに基づいて、輝度設定データを予め設定して記憶する(ステップS1)。ここで、表示モードとしては、視認する位置に関わらず単一の画像を表示する1画面表示モードと、視認する位置に応じて2つの異なる画像を表示する2画面表示モードとがある。輝度設定データは、例えば、一般的な事務所程度の照度で、2画面表示モードにより画像を表示する場合には、通常の発光輝度(例えば、2000cd/m)で発光型表示部7の光源5を発光させるように設定される。一方、1画面表示モードにより画像を表示する場合には、輝度設定データは、1桁(cd/m)程度の発光輝度で発光型表示部7の光源5を発光させるように設定される。また、薄暮程度の照度で、2画面表示モードにより画像を表示場合には、輝度制御部15は、通常の発光輝度よりも低い輝度にすることで、発光型表示部7と反射型表示部1との輝度差を略一定に保持する。これにより、発光型表示部7のぎらつきをなくし、反射型表示部1の表示品質を維持することができる。
【0042】
輝度設定データを記憶したら、輝度制御部15は、表示装置100が使用されるときの観察者Aとの所定の距離を、使用距離として設定する(ステップS2)。
【0043】
使用距離が設定されると、輝度制御部15は、照度センサ部321が検出した照度値を取得する(ステップS3)。
【0044】
照度センサ部321から照度値が入力されると、輝度制御部15は、光源5に供給する電力を制御して光源5の輝度を調整する(ステップS4)。
【0045】
第4の実施の形態に係る表示装置400によっても、第1の実施の形態に係る表示装置100と同様の効果が得られる。
また、第4の実施の形態に係る表示装置400は、照度センサ部321を備えていることにより、表示装置400が使用されている環境の照度に応じて、発光型表示部7の輝度を制御することができる。
【0046】
〔第5の実施の形態〕
本発明の第5の実施の形態による表示装置について図8を用いて説明する。図8は、本実施の形態による表示装置500の要部を模式的に示す断面図である。
本実施の形態に係る表示装置500は、第1の実施形態における表示装置100と略同一の構成を備えている。以下、共通部分の符号を同符号とするとともに説明を省略する。
表示装置500は、輝度制御部15の代わりに、シャッタ402及びシャッタ制御部423を備えている。
シャッタ402は、発光型表示部7と光偏向素子9との間に積層配置されている。このシャッタ402は、開閉可能に設けられ、開くことにより発光型表示部7で発光した光を透過させて光偏向素子9に入射させる。一方、シャッタ402は、閉じることにより発光型表示部7で発光した光を遮光して光偏向素子9に光が入射するのを防ぐようになっている。すなわち、表示装置500は、シャッタ402の開閉により、表示モードを切り替える。
【0047】
第5の実施の形態に係る表示装置500によっても、第1の実施の形態に係る表示装置100と同様の効果が得られる。
また、第5の実施の形態に係る表示装置500は、シャッタ402及びシャッタ制御部423を備えていることにより、光源5の輝度を制御しなくても表示モードを切り替えることができる。
【0048】
〔第6の実施の形態〕
本発明の第6の実施の形態による表示装置について図9を用いて説明する。図9は、本実施の形態による表示装置600の要部を模式的に示す断面図である。
本実施の形態に係る表示装置600は、第1の実施形態における表示装置100と略同一の構成を備えている。以下、共通部分の符号を同符号とするとともに説明を省略する。第1の実施形態における表示装置100は、単一の波長の光のみを反射する1層構造の反射型表示部1と1つの光偏向素子9とを備えていたが、本実施形態における表示装置600は、2つの反射型表示ユニット504B、504Gを備えている。
【0049】
反射型表示ユニット504Bは、反射型表示部501Bと、この反射型表示部501Bの裏側ISに積層配置された光偏向素子509Bとを備えている。反射型表示ユニット504Bは、例えば、青色に対応する波長の光を反射するようにコレステリック液晶の螺旋ピッチが調整されている。
反射型表示ユニット504Gは、反射型表示部501Gと、この反射型表示部501Gの裏側ISに積層配置された光偏向素子509Gとを備えている。反射型表示ユニット504Gは、例えば、緑色に対応する波長の光を反射するようにコレステリック液晶の螺旋ピッチが調整されている。
光偏向素子509B、509Gは、第1の実施形態における光偏向素子9と同様の構成及び機能を有している。
【0050】
反射型表示ユニット504Gは、反射型表示ユニット504Bの裏側ISに配置されている。このとき、反射型表示ユニット504Gと反射型表示ユニット504Bとは、光偏向素子509B、509Gの透過部nの開口幅に対して、積層された反射型表示ユニット504G、504Bの枚数分の1以下だけ遮光部mが配列された方向にずれて積層されている。
【0051】
これにより、反射型表示ユニット504Bの表示面に対して略垂直方向から観察する観察者Aからは、光偏向素子509Bの遮光部m同士の間、及び、光偏向素子509Gの遮光部m同士の間を通して、発光型表示部7に表示された画像が視認されるようになっている。
【0052】
反射型表示ユニット504Bの表示面に対して角度αの方向から観察する観察者BBからは、光偏向素子509Bの遮光部m同士の間から反射型表示部501Gに表示された緑色の画像を視認することができる。ここで、観察者BBからは、光偏向素子509B、及び、光偏向素子509Gにより、発光型表示部7に表示された画像は視認されないようになっている。これにより、観察者BBからは、反射型表示部501Gに表示された緑色の画像と反射型表示部501Bに表示された青色の画像とが重なった状態で視認されるようになっている。
【0053】
観察者BGは、反射型表示ユニット504Bの表示面に対して、角度αよりも小さい角度である角度βの方向から観察する。この観察者BGからは、光偏向素子509Bにより反射型表示ユニット504Gの光が遮光されるので、反射型表示部501Bに表示された青色の画像のみが視認されるようになっている。
【0054】
第6の実施の形態に係る表示装置500によっても、第1の実施の形態に係る表示装置100と同様の効果が得られる。
また、第6の実施の形態に係る表示装置600は、観察する位置に応じて、三種類の表示を視認することができる。
【0055】
〔第7の実施の形態〕
本発明の第7の実施の形態による表示装置について図10を用いて説明する。図10は、本実施の形態による表示装置に用いられるレンチキュラレンズユニットを模式的に示す断面図である。
本実施の形態に係る表示装置は、第1の実施形態における表示装置100と略同一の構成を備えており、光偏向素子9(図1参照)の代わりに、レンチキュラレンズユニット610、移動ユニット627、及び偏向制御部625を備えている。以下、共通部分の符号を同符号とするとともに説明を省略する。
【0056】
レンチキュラレンズユニット610は、反射型表示部1と発光型表示部7との間(図1参照)に積層配置されており、対向配置された一対のレンチキュラレンズ606、608を備えている。発光型表示部7側に配置されたレンチキュラレンズ606は表示装置に固定されているが、反射型表示部1側に配置されたレンチキュラレンズ608は、レンチキュラレンズ606に沿って矢印X方向に移動可能に設けられている。
【0057】
発光型表示部7側に配置されたレンチキュラレンズ606の上面には、半円形状の断面を有する棒状のレンズ部612が、矢印X方向に複数配列して設けられている。
一方、反射型表示部1側に配置されたレンチキュラレンズ608の下面には、半円形状の断面を有する棒状のレンズ部614が、矢印X方向に複数配列して設けられている。ここで、各レンズ部612、614は、略同寸法に形成されている。また、レンチキュラレンズ606のレンズ部612が棒状に延びる方向と、レンチキュラレンズ608のレンズ部614が棒状に延びる方向とは、略平行に設けられている。
【0058】
移動ユニット627は、反射型表示部1側に配置されたレンチキュラレンズ608に接続されている。この移動ユニット627は、駆動力によりレンチキュラレンズ608を複数のレンズ部612が配列された矢印X方向にスライド移動させる。
【0059】
偏向制御部625は、移動ユニット627の制御ユニットである。偏向制御部625は、移動ユニット627を介してレンチキュラレンズ608を移動させ、レンチキュラレンズユニット610の偏向方向を制御する。偏向制御部625は、例えば、表示画像制御部17(図1参照)の制御下で動作する。
【0060】
レンチキュラレンズユニット610は、発光型表示部7から入射した光L1を偏向する際に、光L2のように偏向方向を変化させることができる。このとき、レンチキュラレンズ608を矢印X方向に移動させることにより、矢印Zに示すように、光L2の偏向方向を変化させることができる。すなわち、一対のレンチキュラレンズ606、608は、相対位置により発光型表示部7の視野方向を変更することができる。
【0061】
第7の実施の形態に係る表示装置によっても、第1の実施の形態に係る表示装置100と同様の効果が得られる。
また、移動式のレンチキュラレンズユニット610を備えていることにより、発光型表示部7が表示する画像の変更方向を変化させることができる。
【0062】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施形態では、光偏向素子の遮光部mあるいは透過部nの間隔を、発光型表示部の画素の間隔と略同じにしているが、これに限定されない。例えば、光偏向素子の遮光部あるいは透過部の間隔は、発光型表示部の画素の間隔の整数倍と略同じにしてもよい。
【0063】
上記実施形態では、本発明による表示装置を搭載した携帯機器を用いて説明しているが、これに限定されない。例えば、本発明よる表示装置を戸外広告等に使用してもよい。このとき、発光型表示部と反射型表示部との輝度を一日中一定にすることにより、昼間の明るい環境化では、観察者が反射型表示部の表示する画像を視認可能にし、夜間の暗い環境下では、観察者が発光型表示部の表示する画像を視認可能にしてもよい。
【0064】
以上、説明した本実施の形態による垂直磁気記録媒体は、以下のようにまとめられる。
(付記1)
表側で所定波長の光を反射して第1の画像を表示する反射型表示部と、
前記反射型表示部の裏側に配置され、前記反射型表示部を透過して前記表側に前記第1の画像と異なる第2の画像を表示する発光型表示部と、
前記発光型表示部の視野角を前記反射型表示部の視野角よりも狭くする光偏向素子と
を有することを特徴とする表示装置。
【0065】
(付記2)
付記1記載の表示装置において、
前記光偏向素子は、前記反射型表示部と前記発光型表示部との間に配置されていること
を特徴とする表示装置。
【0066】
(付記3)
付記1又は2記載の表示装置において、
前記発光型表示部が表示する画像は、前記反射型表示部が表示する画像よりも明るいこと
を特徴とする表示装置。
【0067】
(付記4)
付記1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部の反射照度と、前記発光型表示部の発光輝度との比を制御する輝度制御部を有すること
を特徴とする表示装置。
【0068】
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記発光型表示部は、光源と、前記光源で発光した光を透過して画像を表示する透過型液晶表示パネルとを有すること
を特徴とする表示装置。
【0069】
(付記6)
付記1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記発光型表示部は、自発光性を有すること
を特徴とする表示装置。
【0070】
(付記7)
付記1乃至6のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部の近傍に配置されて、前記表側の照度を検出する照度センサをさらに有し、
前記発光型表示部の発光輝度は、前記照度センサの検出結果に応じて変更されること
を特徴とする表示装置。
【0071】
(付記8)
付記1乃至7のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部は、コレステリック相を形成する液晶を有していること
を特徴とする表示装置。
【0072】
(付記9)
付記1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光偏向素子は、光不透過性を有する材料で直線状に形成された複数の遮光部が略等間隔で縞状に配列されていること
を特徴とする表示装置。
【0073】
(付記10)
付記1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光偏向素子は、一対のレンチキュラレンズであり、
前記発光型表示部の視野方向は、一対の前記レンチキュラレンズの相対位置により変更されること
を特徴とする表示装置。
【0074】
(付記11)
付記1乃至10のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部は、それぞれ異なる波長の光を反射する少なくとも2枚の反射型表示パネルが積層されていること
を特徴とする表示装置。
【0075】
(付記12)
付記11記載の表示装置において、
前記反射型表示部は、各々の前記反射型表示パネルの円偏光特性が略同じ方向に形成されていること
を特徴とする表示装置。
【0076】
(付記13)
付記11又は12記載の表示装置において、
前記反射型表示部は、各々の前記反射型表示パネルの裏側に前記光偏向素子が設けられ、前記反射型表示パネルは、それぞれ表示面に沿ってずれて配置されていること
を特徴とする表示装置。
【0077】
(付記14)
付記1乃至13のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部と前記発光型表示部との間に、前記発光型表示部で発光した光が前記反射型表示部に到達するのを防ぐシャッタを有すること
を特徴とする表示装置。
【0078】
(付記15)
付記10記載の表示装置において、
一対の前記レンチキュラレンズは対向配置され、視野方向が変化するように、一方の前記レンチキュラレンズが他方の前記レンチキュラレンズに沿って移動可能に設けられていること
を特徴とする表示装置。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施の形態による表示装置の要部を模式的に示す断面図である。
【図2】従来技術による表示装置を観察者が見ている状態と本実施形態による表示装置を観察者が見ている状態とを示す模式図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態による表示装置の要部を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態による表示装置の要部を模式的に示す断面図である。
【図5】各反射型表示パネルが光を反射する様子を示す模式図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態による表示装置の要部を模式的に示す断面図である。
【図7】照度センサ部が検出した照度に基づく光源の輝度調整方法を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第5の実施の形態による表示装置の要部を模式的に示す断面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態による表示装置の要部を模式的に示す断面図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態による表示装置に用いられるレンチキュラレンズユニットを模式的に示す断面図である。
【図11】光偏向素子を設けた従来技術による表示装置の断面模式図である。
【図12】縞状の遮光部を有する光偏向素子の正面図である。
【符号の説明】
【0080】
1、201、504B、504G 反射型表示部
3 透過型液晶表示パネル
5 光源
7、107 発光型表示部
9 光偏向素子
15 輝度制御部
17 表示画像制御部
100、200、300、400、500、600 表示装置
201R R反射型表示パネル
201G G反射型表示パネル
201B B反射型表示パネル
321 照度センサ部
402 シャッタ
606、608 レンチキュラレンズ
m 遮光部
IS 裏側
OS 表側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表側で所定波長の光を反射して第1の画像を表示する反射型表示部と、
前記反射型表示部の裏側に配置され、前記反射型表示部を透過して前記表側に前記第1の画像と異なる第2の画像を表示する発光型表示部と、
前記発光型表示部の視野角を前記反射型表示部の視野角よりも狭くする光偏向素子と
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示装置において、
前記光偏向素子は、前記反射型表示部と前記発光型表示部との間に配置されていること
を特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の表示装置において、
前記発光型表示部が表示する画像は、前記反射型表示部が表示する画像よりも明るいこと
を特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部の反射照度と、前記発光型表示部の発光輝度との比を制御する輝度制御部を有すること
を特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記発光型表示部は、光源と、前記光源で発光した光を透過して画像を表示する透過型液晶表示パネルとを有すること
を特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記発光型表示部は、自発光性を有すること
を特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部の近傍に配置されて、前記表側の照度を検出する照度センサをさらに有し、
前記発光型表示部の発光輝度は、前記照度センサの検出結果に応じて変更されること
を特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記反射型表示部は、コレステリック相を形成する液晶を有していること
を特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光偏向素子は、光不透過性を有する材料で直線状に形成された複数の遮光部が略等間隔で縞状に配列されていること
を特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記光偏向素子は、一対のレンチキュラレンズであり、
前記発光型表示部の視野方向は、一対の前記レンチキュラレンズの相対位置により変更されること
を特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−98537(P2009−98537A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−271964(P2007−271964)
【出願日】平成19年10月19日(2007.10.19)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】