説明

表面からの蒸気流量を測定するための方法及び装置

皮膚のような表面から発散される水蒸気流量を測定する装置及び方法は、測定室内の空気を攪拌する手段を有する密封された測定室を使用して、測定を改善することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面からの蒸気流量を測定するための方法及び装置に関する。特に、人間の皮膚のトランス表皮性水分損失(TEWL)の割合を測定するために使用される方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
TEWLは、皮膚の水分バリアーの有効性に評価するのに重要である。様々な皮膚の疾患、やけど、及びその他の原因から生じる皮膚へのダメージはTEWLに影響を与え得ることになり、TEWLの測定はそのようなダメージおよびその早期の兆候の可能性または処置への対処を示唆することができる。したがって、それは臨床診断で使用する。
【0003】
TEWLは皮膚の水分バリアーの有効性を測定することであるので、その測定は、外側の材質が石鹸、洗剤、及び工業的な化学物質を含んでいるものと相互作用することによって生じる皮膚のダメージを評価するのに重要である。大人になる前の生まれたばかりの幼児には十分に形成された角質層がなく、TEWL測定はその形成を観察することができて、過度の水分損失による脱水を警告することができる。TEWLは、また、より皮膚に塗られる製薬で化粧用の製品の影響をテストする場合に一般に使われる。
【0004】
TEWL測定は、表面(テスト面)の小さな領域から発散している水蒸気流量密度を測るより一般的な問題の特殊なケースである。この量を測定するための装置及び方法は、都合よく、2つのカテゴリーに分けられる。すなわち
(i)時系列法は、長期間にわたって水蒸気流量密度とこの量の変化を測定することができる。時系列法は、オープンチェンバー拡散勾配法(ニルソン(GB特許1532419))、日本のSkinos会社によって作られたフローイングガス法、そして、クローズドチェンバーコンデンサー法(イムホフ(PCT/GB99/02183,1999))。時系列法は、全て、それらの測定室でテスト表面から発散された水蒸気が蓄積するのを防止する手段を組み込んでいる。このことは、長期間にわたる連続的測定値の重要な必要条件である。
【0005】
(ii)シングルバリュー法は、短い時間の合間で水蒸気流量密度をただ単に測定することができ、測定室の大きさに依存して分オーダーで測定することを特有している。これらの方法は、テスト表面から発散された水蒸気が逃げたりまたは除去されたりしないように捕捉される密閉した測定室を使う。測定の終わりに、測定室に蓄積された水蒸気は、次の測定を試みる前に、なんらかの方法で除去する必要がある。シングルバリュー法は、デルフィンテクノロジーLtd,フィンランド(PCT/WO 01/35816 A1)により製造されたヴェイポメーター、タガミら(スキンリサーチアンドテクノロジー、Vol.8,pp7−12,2002)により詳述された機器、及びデルタ−T Ltd,UKにより製造された機器のような動的プロメーターを含んでいる。
【0006】
上記(ii)で引用したシングルバリュー法の測定室は、以前の測定の間に蓄積されたあらゆる水蒸気を除去するために浄化される必要がある。これは、たとえば、デルタ−T Ltd,UKの動的プロモーターで行われるように、測定に先立って少量の乾燥した気体を注入することにより行われる。この浄化の方法は、ガス浄化システムに関係する、大きさ、重さ、及び複雑さの欠点がある。別の方法、たとえば、デルフィンテクノロジーLtd,フィンランド(PCT/WO 01/35816 A1)により製造されたヴェイポメーターを使った方法は、すばやく外気を通して測定室を組み込んでいる測定具を動作することである。そのような動作により、測定室は外気とともに混合されている乱流を通して浄化される。これは、制御と再現性の欠如という欠点がある。
【発明の開示】
【0007】
我々は、水蒸気流量測定の測定室を浄化するため方法であるシングルバリュー法を改善することを今試み、その方法は、上記で引用した浄化方法の欠点を縮小または克服するものである。
【0008】
この本発明は、水蒸気流量を測定するシングルバリュー法、及びこの方法を実行するための装置に関するものであり、この方法により、上記(ii)で引用した3つのシングルバリュー法により表された従来技術を超えた利点を提案する。上記の3つの方法の全ては、テスト表面から発散される水蒸気を収集するための密閉された測定室を使う。本発明は、同様に密閉された測定室を使う。主な相違は、その測定室内の空気を攪拌するための動作手段を組み込んでいることである。この攪拌機の主な目的は、その測定面がテスト表面と接触しておらず、測定室が外気に開放されている場合、その測定室を浄化することである。外気を使っての浄化は、各測定のための再現できる条件を提供するために、各測定の前、後、または、前と後の両方で行うことができる。
【0009】
攪拌機自体は測定の間動作可能であるばかりでなく、測定面がテスト表面に接触している。このことは、テスト表面から発散した水蒸気と捕捉された空気をすばやく混合させて、湿度と温度とがほぼ均一である蒸気−空気の混合物を作成する。このことは、補助されず、受動的な混合、センサーの位置に対する測定感度を低下させる、及び水蒸気流量密度を計算するための数学的モデルを単純化することに関して、遅延と不均一を除去する。そのような攪拌密閉室測定法は、外科手術の間、腹腔から蒸発した水の損失を測定するために使用される。たとえば、(L.O ランク,G.E.ニルソン及びH.L.レイスナー、Acta Chir Scand,143,279−84,1977)がある。
【0010】
本発明によれば、テスト表面からの水蒸気流量密度のシングルバリューを測定するための方法を提供する。この方法は、測定のために再現可能な状況を保障するために、各測定の前及び/または後で、その測定室内に組み込まれた攪拌機によって測定室を浄化し、(i)テスト表面に対して、一端に1つの開口を用いて測定室に開口端を設け、(ii)測定のために再現可能な状況を保障するために、各測定の前及び/または後で、その測定室内に組み込まれた攪拌機によって浄化される測定室内で決定され得る測定室に入る水蒸気の流量密度からのパラメータを測定する。測定室の空気は測定の間攪拌されてもよいし、されなくてもよいが、測定の間の攪拌は有益であることは議論の余地はある。
【0011】
本発明は、また、表面からの水蒸気流量密度を測定するための装置を提供する。この装置は、(i)一端に1つの開口(その開口はテスト表面に接触する位置になるように調整されている)を有する測定室、(ii)測定室内に配置された空気攪拌手段、及び(iii)測定室内の水蒸気密度を測定する手段を備える。
【0012】
測定室内での水蒸気密度を測定する手段は、計算可能な測定室内の水蒸気の密度から得られる数量を測定できる測定室内に置かれたセンサーであってもよい。決定され得る水蒸気の密度から得られる数量は、相対湿度と温度等を含んでいる。このセンサーは測定室の内部で全体的に配置されないことを必要とする。特許出願PCT/GB 2003/000265に記載されているように、測定室の外側に配置することはより便利である。
【0013】
測定室での水蒸気密度を測定する二者択一的な手段は、水蒸気による最適な波長の赤外線の吸光度の測定に基づいたセンサーのように使用されうる。もし、測定室内での空気の温度が測定手順の間中ほとんど一定のままであれば、測定室内の温度センサーはなしで済まされる。
【0014】
好ましくは、空気攪拌手段は、ファンのような機械的な装置である。しかしながら、測定室の空気を攪拌する二者択一的な手段は、攪拌プロペラまたは櫂に対して回転、往復、またはその他の動作を提供するために、電気的な、空圧的な、またはその他の手段により供給される動力を使って配置してもよい。動力源は測定室の内側または外側のいずれかに置くこともできる。もし、動力源が測定室の外側に置かれるならば、シャフト、電磁石的なまたはその他の連結の形式の手段によって測定室の内側の攪拌機へ連結されるのは便利である。
【0015】
使用において、装置の開口端は、テスト表面、たとえば皮膚に接触させるように設けられる。テスト表面と接触する前に空気の攪拌を行ってもよく、それで、測定室は測定前にすぐに外気で浄化される。センサーは、決定され得る水蒸気の密度と流量密度を測定する。これらの測定の間、測定室内の空気の攪拌を行うのが好ましく、その空気とテスト表面から発散している水蒸気を混合して、湿度と温度がほぼ均一の特性となるようにする。測定が終了した場合、測定室の空気の攪拌を行うのが好ましく、それで、測定室は測定の間に蓄積された水蒸気が浄化される。
【0016】
センサーによる典型的な相対湿度と温度の測定値は、測定室内での水蒸気の密度の計算のために用いることができる。その攪拌により、積極的かつ迅速に測定室内に同封された空気とテスト表面からの水蒸気は混合され、したがって、蒸気密度は完全に均一にすることを確保する。したがって、測定室内のセンサーの位置は重大ではない。
【0017】
もし、テスト表面から測定室に入る水蒸気と測定室内に捕捉された空気との均一な混合物であることを前提とすると、テスト表面から発散された水蒸気流量密度は、式(1)を用いて測定室の水蒸気密度の増加率から計算できる。
【0018】
【数1】

Jは、水蒸気流量密度である。
Vは、測定室の体積である。
Aは、テスト表面に接触している測定室の開口領域である。
ρは、測定室内の水蒸気密度である。
【0019】
式(1)から導き出される仮定は、テスト表面から発散される水蒸気は測定室内の水蒸気として残っているであろうということである。この条件は、(a)測定室内のどの場所の相対湿度は100%より下のままで、かつ(b)水蒸気に接触するようになる測定室内の物質は吸湿性ではない限り、満たされる。もし、条件(a)を満たさないなら、水蒸気は、液体の水へ状態を変化させる。したがって、測定が終了し、そのような飽和状態に到達するかなり前にテスト表面から測定室を取り除くことを確保することは重要である。もし、条件(b)を満たさないなら、水蒸気の量は表面吸着を介して一時的に失われるかもしれない。反対に、測定室の湿度が下がる場合、以前に吸収した水は、脱着するかもしれない。これらのプロセスは、「記憶効果」または履歴現象として測定誤差へ繋がるかもしれない。
【0020】
式(1)によれば、水蒸気流量密度は、測定室の水蒸気密度の増加率から計算することができる。もし、流量密度が一定であるなら、この増加率は一定である。たとえば、2つの別々の時間で得られた測定値から計算される2つの蒸気密度の値の間の差異から、または最小二乗法から適当な時間の合間に得られた測定値から計算された蒸気密度の一連の値を計算することができる。測定の間での水蒸気流量密度の変化は、測定室内の水蒸気密度の増加率の変化として現れる。
【0021】
式(1)は、測定室の特定の幾何学または測定室内のセンサーの位置に全く限定されない。したがって、たとえば、円筒形、長方形、平行六面体、角柱 等のどのような都合のよい形状でも使用することができる。しかしながら、テスト表面に接触している体積V、開口領域Aの主要な次元は特定の測定への応用に調整する重要なパラメータである。パラメータAは、平均流量密度が計算される上でのテスト表面の領域である。A/V比は、測定の検出感度を決める。加えて、A/V比は、飽和状態に到達する前に得られる時間、ひいては、流量密度の与えられた値に対して測定の最大継続時間に反比例する。
【0022】
測定室内の水蒸気の密度を測定するのに適した便利な方法は、相対湿度及び温度の一般的なセンサーを使うことにより行うことであり、この2つのセンサーは本質的に同じ場所でこれらの2つの特性を測定するために一緒に動作する。相対湿度センサーの適した便利な選択は、電気容量の変化または電気的伝導性の変化等に基づくものを含み、相対湿度センサーは広く商業的に利用することができる。温度センサーの適した便利な選択は、通常の熱電対及びサーミスタを含み、温度センサーは広く商業的に利用できる。二者択一的に、複合センサーは相対湿度と温度を同時に測定するものを用いることができ、そのような複合センサーは要求される信号を生成することができる。
【0023】
水蒸気密度はよく知られている関係式を使って相対湿度及び温度の測定値から計算することができる。
【0024】
【数2】

RH%は、相対湿度のパーセンテージである。
θは、温度である。
ρsは飽和蒸気密度である。
【0025】
飽和蒸気密度はP.R.Lowe,(J.Appl.Meteorol.,Vol.16,pp100−3,1977)のような実験によるパラメータ化から計算することが便利である。
【0026】
使用において、測定室の開口端はテスト表面に対抗して置かれ、開始信号はプロセッサーに送られ、測定手順を初期化する。この開始信号は、測定具のハンドルの押しボタンまたはフットスイッチのようなスイッチを動作させるユーザーによる手作業により、通常、都合よく生成される。二者択一的に、開始信号を生成する自動的手段を配置させることもできる。1つの例は、周囲の条件を測定するために使用される同様のセンサーにより提供される基準値に対して、測定室の相対湿度または蒸気密度の増加を検知することである。別の例は、測定室はテスト表面に接触するので、測定室のフォトダイオードのような光センサーを配置して、光のレベルが予め設定された値以下に減少したとき、開始信号を生成することができる。
【0027】
いったん開始信号を受け取ると、センサーの測定値が信号の経時変化を記録するためにプロセッサーにより一定期間に得られる。測定手順が完了し、予め決められた基準または一式の基準が満たされた後、測定室とテスト表面の間の接触がなくなる。最も重要なことに、測定室内の相対湿度が予め決められたレベルに到達する場合、測定を終了しなければならない。このレベルは、実施される測定を許可するのに十分高いものが選択されるが、凝縮が生じるのを防止するのに低いものが選択される。この前に測定を終了するのに用いられる他の基準は、予め設けられた測定時間または予め設けられた測定精度を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明では、本発明の実施形態に係る装置の側面を示す添付図面に関して、詳述する。
図面において、中空のシリンダー(1)状に形成された測定室は、一端(1a)は開いており、他端(1b)は閉じている。測定室の材料は、密度の高いプラスチックまたはかなり多量の水を吸収または吸着しないその他の材料が好ましい。シリンダー(1)内部は、実質的に同じ場所の相対湿度及び温度を測定する相対湿度センサー(2)及びサーミスタ(3)を収容している。(2)と(3)の出力は、コンピュータ(不図示)へ送られる。また、シリンダー内部は、空気を攪拌して同封された水蒸気と空気を均一に混合するための小さなファン(4)がある。
【0029】
人の皮膚のようなテスト表面(5)からの水蒸気流量密度を測定するために、開口端(1a)は皮膚に接触して配置されており、それで、測定室は密閉されて空気を捕捉するようになり、その空気は皮膚からの蒸気と混合している。測定室はテスト表面と接触するのと同時にまたは直後に、開始信号はコンピュータに送信され、測定手順を初期化する。開始信号を生成することによる手段は、不図示である。コンピュータはプログラムでプログラミングされているので、センサー(2)及び(3)からの出力は、所望の形態、たとえば表面からの水蒸気流量密度における測定値に変換される。測定値のグラフィカルな表示または測定値から導出される数量は、また、基礎的前提が当てはまり、測定が有効であることを証明するために使用される。内包されている、相対湿度センサー(2)及びサーミスタ(3)による測定が湿度と温度がほぼ均一になった蒸気−空気の混合物を作成するために、蒸気と捕捉された空気を迅速に混合させることを確保するように行われている間、ファン(4)は動作可能である。
【0030】
測定後または凝集が生じるところでの測定室内の湿度の値の増加の前、測定室とテスト表面の間の接触がなくなり、周囲の空気はファン(4)の補助により以前に捕捉された空気とともに混合される。測定室内の湿度と温度の状態を周囲の空気の湿度と温度の状態に戻すためである。
【0031】
記載した実装において、1つだけの相対湿度センサーと1つだけの温度センサーは要求され、構成することは簡単である。しかしながら、これは、1以上のセンサーの使用を妨げるものではない。もし、測定室内の水蒸気の分布が完全に均一でないなら、追加したセンサーを使用することにより、水蒸気流量密度のより厳密な計算を行うことができる。また、周囲の温度、周囲の湿度、皮膚の温度等を測定するために、測定室の外部の装置に追加したセンサーを組み込むことは便利である。
【0032】
測定室は、手持ちサイズの棒に組み込まれたり、または便利なハンドル等とともに組み込むことができる。
蒸気が水蒸気でないときでもそれに応じてセンサーを選択することで、その装置と方法は、テスト表面からのあらゆる蒸気流量密度を測定するために用いることができる。
【0033】
その装置と方法はどのようなテスト表面を用いても使用することができる。皮膚から離れ、その装置は植物の葉などからの水蒸気流量を測定するために用いることができる。そのシリンダーは、そのような機器ために測定室の一般的な幾何学であるが、たとえば、直方体、角柱、などのあらゆる都合のよい形状を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施形態に係る装置の側面を示す。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面から発散する水蒸気流量密度を測定する装置であって、(i)一方の端に1つ開口し、該開口はテスト表面に接触するように配置されるように調整されている該開口を有する測定室と、(ii)前記測定室内に配置された空気攪拌手段と、(iii)前記測定室内の前記水蒸気密度を測定する手段と、を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記測定室内の前記空気攪拌手段は、各測定の前及び/または後で、外気を用いて該測定室を浄化することができることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記測定室内の前記空気攪拌手段は、機械的装置であることを特徴とする請求項1及び2に記載の装置。
【請求項4】
前記空気攪拌手段は、ファンを備えることを特徴とする請求項1〜3に記載の装置。
【請求項5】
前記測定室の前記空気攪拌手段の動力は、攪拌プロペラまたは櫂に対して回転、往復、またはその他の動作を提供するために、電気的な、空圧的な、またはその他の手段により供給されることを特徴とする請求項1〜4に記載の装置。
【請求項6】
前記動力源は、前記測定室の内側または外側のいずれかに配置され、前記動力源が測定室の外側に配置される場合、シャフト、電磁石的な、またはその他の連結の形式の手段によって前記測定室の内側の攪拌機へ連結されることを特徴とする請求項1〜5に記載の装置。
【請求項7】
前記測定室内の前記水蒸気密度を測定する手段は、前記測定室の内部または外部に配置されたセンサーを備え、該センサーは測定室内の計算可能な前記水蒸気密度から数量を測定することができることを特徴とする請求項1〜6に記載の装置。
【請求項8】
前記センサーは、前記測定室内の相対湿度と、随意的に温度と、を測定する手段を備えることを特徴とする請求項1〜7に記載の装置。
【請求項9】
複数のセンサーがあることを特徴とする請求項1〜7に記載の装置。
【請求項10】
前記測定室内の前記蒸気密度を測定する手段は、前記蒸気による最適な波長の赤外線の吸光度の測定に基づいたセンサーを備えていることを特徴とする請求項1〜6に記載の装置。
【請求項11】
水蒸気以外の蒸気の密度を測定することができるセンサーを備え、前記蒸気の流量密度を測定するために該センサーの測定値を判断することができることを特徴とする上記の請求項のうちいずれかに1つの記載の装置。
【請求項12】
操作者による手動、または付与されたセンサーの手段による自動のいずれかを引き金に前記測定を開始する手段があることを特徴とする上記の請求項のうちいずれかに1つの記載の装置。
【請求項13】
前記測定室は、手のひらサイズの棒またはその他の手のひらサイズの筐体に組み込まれていることを特徴とする上記の請求項のうちいずれかに1つの記載の装置。
【請求項14】
表面から発散する蒸気流量密度を測定する方法であって、一端を表面に接触させるように測定室の一端を開放して1つの開口が設置されており、随意的に前記測定室内の空気を攪拌し、前記測定室内の蒸気流量密度の変化を測定することからなる方法。
【請求項15】
前記測定室は、各測定の前及び/または後で、該測定室内に組み込まれた攪拌手段により外気を用いて該測定室を浄化することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記測定室はセンサー及び決められた該測定室内の水蒸気密度の上昇率が設定され、該上昇率は水蒸気流量密度、及び水蒸気流量、TEWL、気孔コンダクタンス等の数量を計算するために使用されることを特徴とする請求項14〜15に記載の方法。
【請求項17】
操作者による手動、または付与されたセンサー手段による自動のいずれかをきっかけに前記測定を開始することを特徴とする請求項14〜16に記載の方法。
【請求項18】
水蒸気の前記蒸気流量を測定することを特徴とする請求項14〜17に記載の方法。
【請求項19】
水蒸気以外の蒸気の蒸気流量は決定され、該与えられた蒸気に対して最適なセンサーを使用することを特徴とする請求項14〜16に記載の方法。
【請求項20】
蒸気をすぐに捕捉された空気と混合して、ほぼ均一な湿度及び温度となる蒸気−空気混合物を作成することを特徴とする請求項14〜19のうちいずれか1つに記載の方法。

【公表番号】特表2006−501918(P2006−501918A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−542638(P2004−542638)
【出願日】平成15年10月8日(2003.10.8)
【国際出願番号】PCT/GB2003/004365
【国際公開番号】WO2004/034045
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(501010546)サウス バンク ユニバーシティー エンタープライジズ リミテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】SOUTH BANK UNIVERSITY ENTERPRISES LIMITED
【Fターム(参考)】