説明

表面保護用硬化性組成物

【課題】被加工物の表面に容易に保護膜を形成でき、加工後に糊残りなく剥離できる表面保護用硬化性組成物を提供する。
【解決手段】(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上であるポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートや1,2-ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート、(B)(A)以外の(メタ)アクリレート、(C)光重合開始剤を含有することを特徴する表面保護用硬化性組成物であり、好ましくは、(D)無機充填材を含有することを特徴とする前記表面保護用硬化性組成物であり、更に好ましくは、粘度が5000mPa・s以上であることを特徴とする前表面保護用硬化性組成物、並びに前記保護用硬化性組成物を用いた被加工部材の表面保護方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いろいろな部材を加工するに際しての被加工物を切削屑などからの保護膜、インキ等で被加工物に塗装や印字加工するに際しての塗装や印字の不要な部分を保護するための仮固定用の表面保護膜(以下、単に「保護膜」とする)であり、また、それに好適な表面保護用硬化性組成物、並びにその表面保護用硬化性組成物からなる接着剤を用いた被加工部材の表面保護方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属板、金型、アルミサッシ、プラスチック板、半導体ウエハ、回路基板、セラミック、ガラスや石英などの光学部品、センサーなど電子、電気部品等の加工、特に切断、研削、研磨等の精密加工等に際して、被加工物の既加工面や回路、センサー部位など機能を有する部位を被覆することで、切削水によるダメージや切削屑等からの傷や汚染が生じたり、破損するのを防止し、部品を保護する仮固定用の表面保護材が広く使用されている。尚、表面保護材としては、フィルムやシートなどの基材上に粘着加工を施した感圧接着性シートが主に用いられている。
【0003】
また、プリント配線版などの回路基板で用いられるメッキ処理工程においても、回路上でメッキが不要な部分には、メッキ液による汚染を防止する保護材として感圧接着シートを任意の形にカットしたものがマスキング材として使用されている。
【0004】
また、電子電器部品に限らず、様々な工業製品、例えばネームプレート、ロゴなどの各種銘板、計器の目盛り、装飾などに関して、塗装やさまざまな印字が各種印刷法によって行われているが、塗装や印字の不必要な部分がある場合も感圧接着性シートをその部分に貼り付けて、その後に塗装・印字加工を行われている。
【0005】
しかし、感圧接着シートを被加工材を加工する際の保護膜として用いた場合、昨今の部品の小型化、微細化にともない、貼り付け作業が頻雑になるとともに、貼り付け位置のわずかなずれで製品としての歩留まりや意匠性に不具合を生じる欠点があるし、部品に凹凸がある場合には、シートがその凹凸に追随できずに、加工中に剥がれを生じ、被加工材が汚染される場合がある。加えて、被加工品の形状に合わせて、感圧接着シートをカットしたものを使用しようとすると、そのカット品を製作するために高価な金型が必要になるなどコスト面でも欠点がある。
【0006】
これらの欠点を解決するために感圧シートとは別に、特定の有機溶剤やアルカリ水溶液によって除去する紫外線硬化性組成物を加工物面にスクリーン印刷法で塗布し紫外線硬化させることで被服し、マスキングする方法が検討されている(特許文献1〜3参照)が、アルカリ水溶液や有機溶剤を用いるため、洗浄処理工程が頻雑で、しかも作業環境的に問題があるし、また被加工物表面に微細な凹凸がある場合には、十分に有機溶剤が浸透できず、保護膜を完全に除去できず該被加工物の外観上問題が発生している。
【特許文献1】特開昭59−051962号公報
【特許文献2】特開平01−234477号公報
【特許文献3】特開平03−139573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
金属板、金型、アルミサッシ、プラスチック板、半導体ウエハ、回路基板、セラミック、ガラスや石英などの光学部品、センサーなどの電子、電気部品等を加工する際にこれらの部材及び部材表面への切削水の進入や切削屑などによる傷や汚染から保護する保護膜、また、プリント配線板など回路基板で用いられるメッキ液による汚染を防止する保護膜、更に、電子、電器部品に限らず様々な工業製品、例えばネームプレート、ロゴなどの各種銘板、計器の目盛り、装飾品などについて塗装、印字加工時のマスキングに好適な一時的な保護膜として、作業性良好な表面保護用の硬化性組成物が望まれている。加えて、加工後に保護膜を被加工物から剥離する際に、糊残りのない、環境的にも作業性にも優れた表面保護方法が望まれている。
【0008】
本発明者は、これらの課題を解決するためにいろいろ検討した結果、特定の(メタ)アクリルモノマーを含有する硬化性組成物が、被加工物を加工する際の表面保護膜に好適であること、更に、特定な粘度を有するものではスクリーン印刷法の適用を可能とすること、加えて、当該硬化性組成物からなる保護膜を用いるときに、被加工部材の加工時に於ける傷や汚れの発生が防止でき、しかも表面保護剥がれ残りのない特徴を有する被加工部材の表面保護方法が提供できることを見いだし本発明に至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の要旨を有するものである。
1.(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上であるポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレート、(B)(A)以外の(メタ)アクリレート、(C)光重合開始剤を含有することを特徴する表面保護用硬化性組成物。
2.(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上である1,2-ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート、(B)(A)以外の(メタ)アクリレート、(C)光重合開始剤を含有することを特徴する表面保護用硬化性組成物。
(A)が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、及びポリブタジエン若しくはポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする1に記載の表面保護用硬化性組成物。
3.(A)及び(B)がいずれも疎水性の(メタ)アクリレートであることを特徴とする1又は2に記載の表面保護用硬化性組成物。
4.(A)を20〜90質量部、(B)を10〜80質量部、(C)成分を0.1〜20質量部含有することを特徴とする1〜3のいずれかに記載の表面保護用硬化性組成物。
5.(D)無機充填材を含有することを特徴とする1〜4のいずれかに記載の表面保護用硬化性組成物。
6.(D)無機充填材がシリカであることを特徴とする5に記載の表面保護用硬化性組成物。
7.粘度が5000mPa・s以上であることを特徴とする1〜6のいずれかに記載の表面保護用硬化性組成物。
8.被加工部材の表面に1〜7のいずれかに記載の表面保護用硬化性組成物からなる保護膜を設け、被加工材を加工した後、前記保護膜を被加工部材より剥離することを特徴とする被加工部材の表面保護方法。
9.被加工部材の表面に保護膜を設ける際に、スクリーン印刷法によることを特徴とする8に記載の被加工部材の表面保護方法
10.保護膜を被加工材より剥離するに際して、少なくとも保護膜を90℃以下の温水に浸漬することを特徴とする8又は9に記載の被加工部材の表面保護方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の表面保護用硬化性組成物は、その組成故に光硬化性を有し、可視光または紫外線によって硬化するとともに、好ましい実施態様においては、スクリーン印刷法を適用可能な粘度を有するために、省力化、省エネルギー化、作業短縮の面で著しい効果が得られる。また、ほん発明の表面保護用硬化性組成物は、加工時に用いる切削水などに影響されない保護膜を提供できるので、切削水の進入や切削屑などによる傷や汚染の発生から被加工物の表面を保護することができるとともに、加工後の被加工物からの保護膜の剥離に際しては、糊残りがなく容易に剥離するので作業性に優れるという効果が得られる。更に、本発明の表面保護用硬化性組成物を用いた被加工部材の表面保護方法は、本発明の表面保護用硬化性組成物から得られる保護膜が、30℃以上の温水、特に90℃以下の温水に接触することで接着強度を低下させ、部材間の或いは部材と治具との接合力を低下する性質を有するので、容易に部材を回収できる特徴があり、従来公知技術に比べ、高価で、発火性の強い、或いは人体に有害なガスを発生する有機溶媒を用いる必要がないという格段の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明で使用する(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上である(メタ)アクリレートとしては、1,2-ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本曹達社製「TE−2000」、「TEA−1000」)、前記水素添加物(例えば、日本曹達社製「TEAI−1000」)、1,4−ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、大阪有機化学社製「BAC−45」)、ポリイソプレン末端(メタ)アクリレート、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリート、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ビスA型エポキシ(メタ)アクリレート(例えば、大阪有機化学社製「ビスコート#540」、昭和高分子社製「ビスコートVR−77」)などの分子量500以上のオリゴマー/ポリマーを末端又は側鎖に1個以上(メタ)アクロイル化した(メタ)アクリレートが例示される。尚、当該(メタ)アクリレートの分子量についてはスクリーン印刷法可能な粘度を確保する理由から500以上であることが選択される。その上限について技術的に定める必要性はないものの表面保護用硬化性組成物としては作業性の観点で液状であることが好ましく、他の(メタ)アクレートモノマーへの溶解性の理由から100000以下のものが好ましい。
【0012】
(A)については、ポリブタジエン、ポリイソプレン、及び前2者の水素添加物からなる群から選ばれる1種以上であることが、表面保護用硬化性組成物の硬化体を温水に浸漬した時に被着物より当該硬化体が剥離する性質(以下、単に「剥離性」という)が助長されるので、好ましい。
【0013】
本発明において、(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上である(メタ)アクリレートの添加量は、(A)と(B)の合計量100質量部中、20〜90質量部が好ましい。20質量部以上であれば剥離性が充分であるし、スクリーン印刷法可能な粘度が確保できる。また、90質量部以下であれば、粘度上昇を生じて作業性が低下することがない。
【0014】
(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上である(メタ)アクリレートは、疎水性のものが好ましい。水溶性の場合には、切削加工時に表面保護用硬化性組成物の硬化体が膨潤もしくは一部が溶解することにより位置ずれを起こし加工精度が劣る恐れがあるため好ましくないが、親水性であっても、その表面保護用硬化性組成物の硬化体が水によって大きく膨潤もしくは一部溶解することがなければ、使用しても差し支えない。
【0015】
本発明で使用する(B)(A)以外の(メタ)アクリレートとしては、単官能(メタ)アクリレートモノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレ−ト、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−(メタ)アクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、n−(メタ)アクリロイルオキシアルキルヘキサヒドロフタルイミド等が挙げられる。
【0016】
さらに2官能(メタ)アクリレートモノマーとして、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリストールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられ、3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられ、4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる
【0017】
本発明で使用する(B)(A)以外の(メタ)アクリレートは、(A)成分同様に疎水性のものがより好ましく、水溶性の場合、加工時に切削水に表面保護用硬化性組成物からなる保護膜が膨潤することにより位置ずれもしくは剥がれを起こし、切削水の進入や切削屑などの傷や汚染され、加工精度が劣る恐れがあるため好ましくない。親水性であっても、その表面保護用硬化性組成物からなる保護膜が水によって大きく膨潤もしくは一部溶解することがなければ、使用しても差し支えない。
【0018】
本発明で使用する(B)(A)以外の(メタ)アクリレートの添加量は、(A)及び(B)成分の合計量100質量部中、10〜80質量部が好ましい。10質量部未満だと初期の接着性が低下す恐れがあり、80質量部を越えると、剥離性が低下する恐れがある。
【0019】
また、前記(A)及び(B)成分の配合組成に、(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、ジブチル2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、ジオクチル2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジフェニル2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルポリエチレングリコールアシッドフォスフェート等のビニル基又は(メタ)アクリル基を有するリン酸エステルを併用することで、金属面への密着性をさらに向上させることができる。
【0020】
本発明で使用される(C)光重合開始剤としては、可視光線や紫外線の活性光線により増感させて表面保護用硬化性組成物の光硬化を促進するために配合するものであり、公知の各種光重合開始剤が使用可能である。具体的にはベンゾフェノン及びその誘導体、ベンジル及びその誘導体、エントラキノン及びその誘導体、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン誘導体、ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノエチルベンゾエート、ジフェニルジスルフィド、チオキサントン及びその誘導体、カンファーキノン、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−ブロモエチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−メチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸クロライド等のカンファーキノン誘導体、2−メチル−1−[4-(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−アミノアルキルフェノン誘導体、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシポスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジメトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジエトキシフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド誘導体等が挙げられる。光重合開始剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0021】
本発明で使用される(C)光重合開始剤の添加量は、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましい。より好ましくは3〜20質量部が好ましい。0.1質量部以上であれば硬化促進の効果が得られるし、20質量部以下で十分な硬化速度を得ることができる。より好ましくは(C)成分を3質量部以上添加することで、光照射量に依存なく硬化可能となり、さらに表面保護用硬化性組成物の硬化体の架橋度が高くなり、切削加工時に位置ずれ等を起こさなくなる点や剥離性が向上する。
【0022】
本発明の表面保護用硬化性組成物にシクロペンタジエン骨格を含有する樹脂を併用することで表面硬化性を向上させることができる。シクロペンタジエン骨格を含有する樹脂は、C5留分から抽出されたシクロペンタジエンを主原料に製造された石油樹脂である。具体的には、日本ゼオン社製「クイントン1700」、「クイントン1500」、「クイントン1325」等が挙げられる。
【0023】
さらに本発明の表面保護硬化性組成物中に極性有機溶媒を共に用いることで保護膜が温水と接触して容易に膨潤したりして接着強度が低下する現象を確実に発現することができる。
【0024】
極性有機溶媒に関しては、その沸点が50℃以上130℃以下であることが好ましい。沸点が前記範囲内の極性有機溶媒を選択する時には、硬化後の組成物が温水と接触して接着強度が低下する現象をより一層確実に発現することができるので好ましい。また、このような極性有機溶媒としては、例えば、アルコール、ケトン、エステル等が挙げられるが、発明者の検討結果に拠れば、このうちアルコールが好ましく選択される。
【0025】
アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−エチルブチルアルコール等が挙げられる。さらに、前記アルコールの中でも、好ましくは沸点が120℃以下であるメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノールが好ましく、その中でもメタノ−ル、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノールが一層好ましい。
【0026】
極性有機溶媒の添加量は、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、0.5〜30質量部が好ましい。0.5質量部以上であれば剥離性が確保でき、30質量部以下であれば、初期の接着性が低下する恐れもなく、表面保護用硬化性組成物の硬化体がフィルム状に剥離する。
【0027】
本発明の表面保護用硬化性組成物は、その貯蔵安定性向上のため少量の重合禁止剤を使用することができる。例えば重合禁止剤としては、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジターシャリーブチル−p−ベンゾキノン、ピクリン酸、クエン酸、フェノチアジン、ターシャリーブチルカテコール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及び2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
【0028】
これらの重合禁止剤の使用量は、(A)及び(B)の合計量100質量部に対し、0.001〜3質量部が好ましく、0.01〜2質量部がより好ましい。0.001質量部以上ならば十分な貯蔵安定性が得られるし、3質量部以下で接着性が低下しやすくなったり、未硬化になることもない。
【0029】
本発明における(D)無機充填材としては、球状アルミナ、破砕アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の酸化物類、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化物類、炭化ケイ素等の炭化物類、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属類、銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル等の金属充填材、チタン等の金属合金充填材、ダイヤモンド、カーボン等の炭素系充填材、石英、石英ガラス、溶融シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ等のシリカ、珪砂、フォラストナイト、クレ−、タルク、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、シラスバルーンなどがあり、これら無機質充填材は、1種または2種以上を使用することができる。これら無機質充填材のうち、容易に入手可能であり、表面保護用硬化性組成物の光硬化性を考慮すると、特にシリカが好ましく、より好ましくは、スクリーン印刷性を考慮すると乾式法シリカが最適である。
【0030】
乾式法シリカとは、結晶シリカ粉、溶融シリカ粉、球状シリカ粉及びヒュームドシリカ等のシリカ粉、俗称ホワイトカーボンのなかで、例えば、四塩化珪素を水素及び酸素存在下、1000℃前後の高熱で熱分解により製造されたシリカであり、シリカ内部構造が安定しているため、粒子表面にシラノール基が剥き出しになっているシリカである。また、本発明では、乾式法シリカのうち、表面変性と分散性改良のためにシリカ表面に存在するシラノール基を有機珪素ハロゲン化物やアルコール類で反応させることによって処理し疎水化して得られる表面処理したシリカでも構わない。このような乾式シリカとしては、例えば、「アエロジル130」、「アエロジル200」、「アエロジル300」、「アエロジル380」、「アエロジルR972」(いずれも日本アエロジル社製)、「Cab-O-Sil」(G.L.Cabot Corp.社製)、「DC Fine Slica」(Dow Corning社製)、「Fransil 251」(Farnsol社製)などが挙げられ、これら乾式シリカは、塗料や接着剤など塗布する場合、液だれしないように液体自身の構造粘性を高くする目的で汎用的に使用されており、これら乾式シリカを添加することでスクリーン印刷法な可能な粘度に容易に調整可能である。
【0031】
本発明の表面保護用硬化性組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、一般に使用されているアクリルゴム、ウレタンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴムなどの各種エラストマー、溶剤、増量材、補強材、可塑剤、増粘剤、染料、顔料、難燃剤、シランカップリング剤及び界面活性剤等の添加剤を使用してもよい。
【0032】
本発明の表面保護用硬化性組成物の粘度としては、5000mPa・s以上が好ましい。5000mPa・s以上であるとスクリーン印刷法において液だれもなく、良好な保護膜を得ることができる。より好ましくは10000mPa・s以上であれば、スクリーン印刷法においてより良好な保護膜を得ることができる。また、粘度の上限については、当該硬化性組成物の用法に応じて適宜選択されるが、スクリーン印刷の場合には2000000mPa・s以下であることが好ましく、刷毛塗り等の場合には100000mPa・s以下であることが好ましい。
【0033】
また、本発明の表面保護方法は、被加工部材の表面に上記の表面保護用硬化性組成物からなる保護膜を設け、被加工材を加工した後、前記保護膜を被加工部材より剥離することを特徴とする被加工部材の表面保護方法である。これによりセラミック、ガラスや石英などの光学部品、センサーなどの電子、電気部品等の加工時に起きる切削水の進入や切削屑などによる被加工物の傷や汚染の発生から保護や、プリント配線版など回路基板で用いられるメッキ液による汚染を防止したり、ネームプレート、ロゴなどの各種銘板、計器の目盛り、装飾など塗装、印字加工時のマスキングするための好適な保護膜として機能することができる。
【0034】
さらに本発明の表面保護方法は、被加工部材の表面に保護膜を設ける際に、刷毛塗り、各種コーティング法、スクリーン印刷法、ダンボ印刷法、スプレー法、ポッティング法、ディッピング法など任意の塗布方法が使用できるが、この中でもスクリーン印刷法を用いることがより好ましい。スクリーン印刷法は、孔版印刷の一種で、絹、ナイロン、テトロン等の繊維やステンレス鋼針金のスクリーンの目を利用した印刷法であり、凸版、平板、凹版、曲面にも印刷でき、いろんな分野で利用されている。スクリーン印刷法を用いることで、微細部分もずれなく上記の表面保護用硬化性組成物を塗布することが可能となり、作業性の点で好ましい。
【0035】
本発明は、保護膜を被加工材より剥離するに際して、適度に加熱した90℃以下の温水を用いることで剥離性が短時間に達成でき、生産性の面から好ましい。前記温水の温度に関しては、30℃〜80℃、好ましくは40〜80℃、の温水を用いると短時間で硬化性組成物からなる保護膜が少し膨潤するかまたは軟化するため、保護膜と被加工物が容易に分離することができる。尚、保護膜と温水の接触の方法については、特に制限されず、温水中に保護膜を設けた被加工物ごとあるいは保護膜部分のみを浸漬してもよい。
【0036】
本発明において、被加工物の材質には特に制限はない。このような材質として、例えば、アルミ、鉄、SUS、ニッケル等の金属部材、ガラス部材、アルミナ、窒化アルミなどセラミックス部材、プラスチック部材、シリコン、サファイアなどウエハが挙げられる。本発明の被加工部材の表面保護方法は、ガラスレンズ、プラスチックレンズ、ガラスや石英などの光学部品、光ディスクの加工をはじめ、金属板、金型、アルミサッシ、プラスチック板、半導体ウエハ、回路基板、セラミック、やセンサーなどの電子、電気部品の加工に適用可能である。特に切削水の進入や切削屑などの傷や汚染から保護しなければならないレンズ・プリズムなどの光学ガラスの既加工面の保護、センサー部品や表面が凹凸のある回路基板等の被加工物の保護、プリント配線版など回路基板で用いられるメッキ液による汚染防止、電子、電器部品に限らず様々な工業製品に施されるネームプレート、ロゴなどの各種銘板、計器の目盛り、装飾など塗装、印字加工時のマスキングに有用である。
【実施例】
【0037】
(実施例1)
(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上である(メタ)アクリレートとして、クラレ社製「UC−203」(メタクロイル変性ポリイソプレン、以下「UC−203」と略す。)80質量部、(B)(A)以外の(メタ)アクリレートとしてジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(ローム&ハース社製「QM−657」、以下「QM」と略す。)20質量部、(C)光重合開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「IRGACURE907」、以下「I−907」と略す。)(D)無機充填材として乾式法シリカである「アエロジルR972」(日本アエロジル社製)2部、重合禁止剤として2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(以下「MDP」と略す。)0.1質量部添加して表面保護用硬化性組成物を作成した。得られた表面保護硬化性組成物を使用して、以下に示す評価方法にて引張せん断接着強さの測定及び剥離試験を行った。それらの結果を表1に示す。
【0038】
(評価方法)
粘度:B型粘度計を使用して、温度23℃の条件下、作成した表面保護用硬化性組成物の粘度を測定した。
表面硬化性:耐熱パイレックス(登録商標)ガラス上に作成した表面保護用硬化性組成物をスクリーン印刷法により塗布厚みとして約70μm塗布し、メタルハライドランプを使用したアイグラフィックス社製硬化装置により、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて硬化させた。その直後、表面硬化性を指触にて下記に示す判定基準で評価した。
○ :タック無く良好
△ :少しタックがある
×:べとつき、指先が汚染される
剥離性(1):上記と同様に耐熱パイレックス(登録商標)ガラス上に表面保護用硬化性組成物を塗布し、メタルハライドランプを使用したアイグラフィックス社製硬化装置により、365nmの波長の積算光量2000mJ/cmの条件にて硬化させ、保護膜を形成させた剥離試験体を作成した。得られた試験体を、温水(80℃)に浸漬し、耐熱パイレックス(登録商標)ガラスから保護膜が剥離する時間を測定した。
剥離性(2):被着体としてポリカーボネートを用いた以外は、剥離性(1)と同様に保護膜を形成させた剥離試験体を作成した。得られた試験体を同様にポリカーボネートから保護膜が剥離する時間を測定した。
【0039】
【表1】

【0040】
(実施例2〜19)
表1、表2に示す種類の原材料を表1、表2に示す組成で使用した以外は実施例1と同様にして表面保護用硬化性組成物を作成した。得られた硬化性組成物について、実施例1と同様に引張せん断接着強さの測定及び剥離試験を行った。それらの結果を表1、2に示す。
【0041】
(使用材料)
(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上である(メタ)アクリレート
TE−2000:1,2-ポリブタジエン末端ウレタンメタクリレート(日本曹達社製「TE-2000」、分子量2000)
UV7000B:ウレタンアクリレート(日本合成化学社製「紫光UV−7000B」、分子量3500)
UV3000B:ポリエステル系ウレタンアクリレート(日本合成化学社製「紫光UV−3000B」、分子量18000)
(B)(A)以外の(メタ)アクリレート
M−101A:フェノールエチレンオキサイド2モル変性アクリレート(東亞合成社製「アロニックスM−101A」)
M−140:2−(1,2−シクロヘキサカルボキシイミド)エチルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−140」)
IBXA:イソボルニルアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレートIB−XA」)
R−684:ジシクロテンタニルジアクリレート(日本化薬社製「KAYARAD R−684」)
その他成分
ACMO:アクロイルモルホリン(興人社製「ACMO」)
クイントン1700:シクロペンタジエン樹脂(日本ゼオン社製「クイントン1700」)
IPA:イソプロピルアルコール
【0042】
【表2】

【0043】
(比較例1〜5)
表3に示す種類の原材料を表3に示す組成で使用した以外は実施例1と同様にして硬化性組成物を作成した。得られた硬化性組成物について、実施例1と同様に粘度測定した。実施例1と同様にスクリーン印刷法により表面硬化性及び剥離試験用の試験片の作成を行ったが比較例1〜5はいずれも粘度が低く、スクリーン印刷はできなかった。そこで、刷毛塗りにより被着体である耐熱パイレックス(登録商標)ガラスやポリカーボネート上に硬化性組成物を塗布し表面硬化性及び剥離試験を行った。それらの結果を表3に示す。
【0044】
(使用材料)
(B)(A)以外の(メタ)アクリレート
BZ:ベンジルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステルBZ」)
IBX:イソボルニルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステルIB−X」)
2−HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート
MTEGMA:メトシキテトラエチレングリコールモノメタクリレート(新中村化学社製「NKエステルM−90G」)
【0045】
【表3】

【0046】
その結果、実施例1〜19の表面保護用硬化性組成物は、いずれもスクリーン印刷は可能であり、表面硬化性を確保するとともに、得られた保護膜はいずれもフィルム状で容易に剥離した。比較例1及び5の硬化性組成物からなる保護膜は、ガラス、ポリカーボネートいずれの被着体から剥離しなかった。また、比較例2及び4の硬化性組成物からなる保護膜は、温水に接触すると同時に溶解した。また比較例3の硬化性組成物からなる保護膜は、剥離試験した後に一部保護膜が残留した(糊のこり)。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明はレンズ、プリズムなどの光学ガラスの既加工面の保護、センサー部品や表面が凹凸のある回路基板等の被加工物の保護、プリント配線版など回路基板で用いられるメッキ液による汚染の防止用保護膜、電子、電器部品に限らず様々な工業製品に施されるネームプレート、ロゴなどの各種銘板、計器の目盛り、装飾など塗装、印字加工時のマスキングに有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上であるポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレート、(B)(A)以外の(メタ)アクリレート、(C)光重合開始剤を含有することを特徴する表面保護用硬化性組成物。
【請求項2】
(A)分子の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、分子量が500以上である1,2-ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート、(B)(A)以外の(メタ)アクリレート、(C)光重合開始剤を含有することを特徴する表面保護用硬化性組成物。
【請求項3】
(A)及び(B)がいずれも疎水性の(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表面保護用硬化性組成物。
【請求項4】
(A)を20〜90質量部、(B)を10〜80質量部、(C)を0.1〜20質量部含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面保護用硬化性組成物。
【請求項5】
(D)無機充填材を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表面保護用硬化性組成物。
【請求項6】
(D)無機充填材がシリカであることを特徴とする請求項5記載の表面保護用硬化性組成物。
【請求項7】
粘度が5000mPa・s以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表面保護用硬化性組成物。
【請求項8】
被加工部材の表面に請求項1乃至7のいずれか1項の記載の表面保護用硬化性組成物が硬化してなる保護膜を設け、被加工材を加工した後、前記保護膜を被加工部材より剥離することを特徴とする被加工部材の表面保護方法。
【請求項9】
被加工部材の表面に保護膜を設ける際に、スクリーン印刷法によることを特徴とする請求項8記載の被加工部材の表面保護方法
【請求項10】
保護膜を被加工材より剥離するに際して、少なくとも保護膜を90℃以下の温水に浸漬することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の被加工部材の表面保護方法。

【公開番号】特開2012−67314(P2012−67314A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235923(P2011−235923)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【分割の表示】特願2006−281257(P2006−281257)の分割
【原出願日】平成18年10月16日(2006.10.16)
【出願人】(000003296)電気化学工業株式会社 (1,539)
【Fターム(参考)】