説明

被測定物保持装置

【課題】 プローブ等の測定系に対する被測定物の基準平面及び座標を短時間で検出することができる被測定物保持装置を提供すること。
【解決手段】 保持治具1は、測定系に対してレンズ等の光学部品(被測定物)15を保持するものであって、保持治具本体16と、測定光学系に対する保持治具本体16の傾きを表すオプティカルパラレル(角度基準部)17と、保持治具本体16の原点位置を表す位置基準部18とを備え、オプティカルパラレル17と位置基準部18とが保持治具本体16に別々に配されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部品等の被測定物に係る形状や偏心等を測定する際に、被測定物を保持するための被測定物保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
三次元形状測定用のプローブにて三次元形状を有する被測定物を測定する場合、被測定物の各面を測定する際に、プローブに対する被測定物の取付位置によって相対位置誤差を生じてしまう。この誤差を生じさせないで測定する方法として種々の方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に記載の技術は、被測定物の測定治具が備える三つの基準球を、被測定物を保持した状態でプローブにてそれぞれ測定して角度及び位置の対応をとるものであって、各基準球の中心点を通る仮想平面を基準平面としてこの面と表裏関係のある測定面の座標の対応を図っている。この方法では、小さい球を配することによって、スペースをとらずに配置することができる等の利点を有することができる。
【0004】
しかしながら、上記従来の技術では、各球の中心点を求めるために、例えば、1つの球について100点程度の三次元の位置データを測定する必要があり、三つの球について表裏面の位置データを取得するためには600点ものデータを測定することになってしまい、測定に非常に時間がかかるという問題がある。
【特許文献1】特開平11−344330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、プローブ等の測定系に対する被測定物の基準平面及び座標を短時間で検出することができる被測定物保持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る被測定物保持装置は、被測定物の三次元形状を測定するための測定系に対して被測定物を保持する被測定物保持装置であって、本体と、前記測定系に対する前記本体の傾きを表す角度基準部と、前記本体の原点位置を表す位置基準部とを備え、前記角度基準部と前記位置基準部とが別々に配されていることを特徴とする。
【0007】
この被測定物保持装置は、角度基準部と位置基準部とが別々に配されているので、角度基準部の測定によって本体を介して被測定物の傾きのみを短時間に検出することができ、位置基準部の測定によって、本体の座標系から被測定物の測定位置の座標を短時間に検出することができる。
【0008】
また、本発明に係る被測定物保持装置は、前記被測定物保持装置であって、前記本体が、互いに離間してそれぞれ前記測定系に対向可能な第一の面と第二の面とを備え、前記角度基準部が、前記第一の面及び前記第二の面の傾きをそれぞれ表していることを特徴とする。
【0009】
この被測定物保持装置は、角度基準部の測定にて測定系に対する第一の面と第二の面との傾きをそれぞれ表すことができる。そして、被測定物を第一の面及び第二の面のそれぞれの側から測定系にて測定する際、第一の面及び第二の面のそれぞれの傾きから測定系に対する被測定物の測定面の違いによる誤差を検出することができる。
【0010】
また、本発明に係る被測定物保持装置は、前記被測定物保持装置であって、前記角度基準部が、前記第一の面の傾きを表す第一基準面と、前記第二の面の傾きを表す第二基準面とを備え、前記第一基準面と前記第二基準面とが互いに平行に配されていることを特徴とする。
【0011】
この被測定物保持装置は、第一基準面に対する第一の面の傾きと第二基準面に対する第二の面の傾きとから、第一の面と第二の面との相対的な傾きを容易に検出することができる。
【0012】
また、本発明に係る被測定物保持装置は、前記被測定物保持装置であって、前記位置基準部が、ピンホールを備えていることを特徴とする。
この被測定物保持装置は、測定系によってピンホールを検出することによって、本体の原点を容易に、かつ、短時間に表すことができる。
【0013】
また、本発明に係る被測定物保持装置は、前記被測定物保持装置であって、前記位置基準部を複数備えていることを特徴とする。
この被測定物保持装置は、位置基準部の何れか一つをこれらの基準原点とし、基準原点に対する他のピンホールの相対位置を測定面別に検出することによって、測定面を変えた際の測定系の光軸に対する回転誤差を検出することができ、より高精度の測定を行うことができる。
【0014】
また、本発明に係る被測定物保持装置は、前記被測定物保持装置であって、前記位置基準部が、線部及び点部の少なくとも一方を備えていることを特徴とする。
この被測定物保持装置は、線部の何れか一方の端部又は複数の点部の何れか一つを本体の原点として検出することができる。また、線部の何れか一方の端部に対する他の端部の相対位置又は何れか一つの点部に対する他の点部の相対位置を測定面別に検出することによって、測定面を変えた際の測定系の光軸に対する回転誤差を検出することができ、より高精度の測定を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、被測定物の形状データの補正に必要な測定系に対する被測定物の基準平面及び座標の測定回数を減らすことができ、実際の形状データに対する補正を短時間に行って特性値を算出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係る第1の実施形態について、図1から図9を参照して説明する。
本実施形態に係る保持治具(被測定物保持装置)1は、図1に示すように、測定系が光学式である三次元形状測定機2に取り付けられる。
この三次元形状測定機2は、保持治具1をXY方向に移動させるXY電動ステージ3と、Z方向に移動させるZ電動ステージ5と、Z電動ステージ5に配されて測定系となる測定光学系6と、Z電動ステージ5及び測定光学系6を保持する支柱7と、これらを載置する架台8と、XY電動ステージ3を制御するXYステージコントローラ10と、Z電動ステージ5を制御するZステージコントローラ11と、各ステージコントローラ10、11及び測定光学系6を制御するパソコン12と、これらを電気的に接続するケーブル13とを備えている。
【0017】
保持治具1は、測定光学系6に対してレンズ等の光学部品(被測定物)15を保持するものであって、図2及び図3に示すように、保持治具本体16と、測定光学系6に対する保持治具本体16の傾きを表すオプティカルパラレル(角度基準部)17と、保持治具本体16の原点位置を表す位置基準部18とを備え、オプティカルパラレル17と位置基準部18とが保持治具本体16に別々に配されている。
【0018】
保持治具本体16は略直方体形状とされ、互いに平行に離間してそれぞれ測定光学系6に対向可能とされる表面(第一の面)20と裏面(第二の面)21と、互いに平行な第一の長側面22及び第二の長側面23と第一の短側面25及び第二の短側面26とを備えている。
保持治具本体16には三角形状とされて内部に挿入した光学部品15の外周面が当接する二つの壁面27を有して表面20から裏面21まで貫通する貫通孔28が配されており、貫通孔28に隣接して表面20側には凹部30が配されている。
【0019】
凹部30の底面30Aには、第一の長側面22及び第二の長側面23に沿う方向に延びる凸部31が配されており、押し部材32が凸部31上をスライド自在に配されている。
押し部材32には、貫通孔28内に挿入した光学部品15を貫通孔28の壁面27に押圧可能に付勢されたバネ33が接続されている。
【0020】
押し部材32の先端は、第一の短側面25及び第二の短側面26と略平行とされた当接面35が配されている。即ち、貫通孔28の二つの壁面27と当接面35との間の三点で接触して光学部品15を支持する。
第一の長側面22及び第二の長側面23のそれぞれと第一の短側面25との隅部36、37は、それぞれ斜め方向に面取りされている。
【0021】
オプティカルパラレル17は、保持治具本体16の表面20及び裏面21の傾きをそれぞれ表すものとされ、図4に示すように、表面20の傾きを表す第一基準面38と、裏面21の傾きを表す第二基準面40とを備えており、第一基準面38と第二基準面40とが互いに±2秒以内の平行度で配されている。
【0022】
位置基準部18は、図5に示すように、薄い円板部材41と、この円板部材41に配されたピンホール42とを備えている。円板部材41の径は略10mmとされ、中央部分の板厚は2〜3μmとされてピンホール42が配されている。ピンホール42は略1μmの径とされている。
【0023】
XY電動ステージ3には、図6に示すように、保持治具1を測定光学系6に対して位置決めするための複数のピン43と、ピン43に対して保持治具1を押圧して固定するための治具押さえ部材45とが配されている。
【0024】
測定光学系6は、図1及び図7に示すように、Z電動ステージ5上に配され、オートフォーカス機能を有する顕微鏡ユニット46と、顕微鏡ユニット46に接続されたCCDカメラ47と対物レンズ48とを備えている。
CCDカメラ47とパソコン12とはケーブル13によって接続されており、CCDカメラ47で撮像された画像はパソコン12で読み取り可能とされている。ここで、CCDカメラ47と対物レンズ48とを結ぶ軸線を光軸Cとする。
【0025】
次に、本実施形態に係る保持治具1による光学部品15の測定方法、及び、作用・効果について説明する。
この測定方法は、図8に示すように、保持治具1保持治具本体16の表面20のZ軸方向に対する傾きを測定する角度基準測定工程(S01)と、測定光学系6に対する表面20側のXY平面上の原点を検出する位置基準測定工程(S02)と、各ステージ3、5を駆動して表面20側からの光学部品15の形状を測定する形状測定工程(S03)と、保持治具1保持治具本体16の裏面21において上述と同様の角度基準測定工程(S11)、位置基準測定工程(S12)、形状測定工程(S13)と、測定した光学部品15の形状データを、角度基準と位置基準に従って座標変換して光学部品15の特性を算出する工程(S4)とを備えている。
【0026】
まず、最初に、XY電動ステージ3及びZ電動ステージ5を駆動してそれぞれ原点復帰を行う。
また、バネ33を伸ばしながら凸部31上を貫通孔28から離間する方向に一旦押し部材32を移動した後、光学部品15を保持治具1の貫通孔28に挿入し、バネ33の付勢力によって押し部材32の当接面35と貫通孔28の二つの壁面27との間で光学部品15を挟持する。
【0027】
次に、保持治具1の保持治具本体16の表面20を対物レンズ48に対向させる方向とし、かつ、第一の長側面22と第二の短側面26とがピン43に係止され、治具押さえ部材45が隅部36を押圧するようにして、図7に示すように、保持治具1をXY電動ステージ3上に載置する。
【0028】
そして、角度基準測定工程(S01)を行う。
即ち、XY電動ステージ3を駆動してオプティカルパラレル17の第一基準面38を対物レンズ48に対向する位置に移動する。また、Z電動ステージ5を駆動して、オプティカルパラレル17の第一基準面38を観察可能な位置に測定光学系6を移動する。
この状態で、Z電動ステージ5の図示しない原点位置に対する、第一基準面38のXY座標が異なる少なくとも任意の三点の高さデータを測定し、パソコン12に取り込む。
【0029】
続いて、位置基準測定工程(S02)を行う。
即ち、XY電動ステージ3を駆動してピンホール42を対物レンズ48に対向する位置に移動し、Z電動ステージ5を駆動してピンホール42を観察可能な位置に測定光学系6を移動する。
この状態で、ピンホール42の画像をCCDカメラ47で撮像してパソコン12に取り込む。
【0030】
次に、形状測定工程(S03)に移行して、光学部品15の所定の点数で三次元形状データを測定する。
その後、光学部品15を保持したままの状態で、治具押さえ部材45を保持治具1から離間して保持治具1を取り出し、保持治具1の保持治具本体16の裏面21が対物レンズ48に対向する向きとなるように保持治具1を反転する。そして、第二の長側面23と第二の短側面26とがピン43に係止され、治具押さえ部材45が隅部37を押圧するようにして、保持治具1をXY電動ステージ3上に載置する。
【0031】
この状態で、角度基準測定工程(S11)、位置基準測定工程(S12)、形状測定工程(S13)をそれぞれ上述した角度基準測定工程(S01)、位置基準測定工程(S02)、形状測定工程(S03)と同様の方法にて行う。
【0032】
そして、特性算出工程(S4)に移行する。
ここでは、パソコン12に取り込まれたオプティカルパラレル17の第一基準面38及び第二基準面40の高さデータから、オプティカルパラレル17の測定光学系6に対する傾きを算出し、これを基準平面として保持治具1が表向きと裏向きとに載置された際の傾きの対応をとる。また、表面20及び裏面21双方のピンホール42の位置をXY平面上の原点とし、図9に示すように、Y軸の符号を逆にして考えることにより表面20と裏面21との位置座標を対応させる。
こうして得られた光学部品15の形状データを座標変換して補正して、光学部品15の両面の正確な形状データを得て、偏心等の特性値を算出してパソコン12のモニタに表示する。
【0033】
この保持治具1によれば、保持治具本体16にオプティカルパラレル17と位置基準部18とが別々に配されているので、オプティカルパラレル17の傾きを測定することによって保持治具本体16を介して光学部品15の傾きのみを短時間に測定することができ、位置基準部18の測定によって、光学部品15の測定位置の座標を短時間に検出することができる。
【0034】
また、オプティカルパラレル17の第一基準面38に対する保持治具本体16の表面20の傾きと第二基準面40に対する裏面21の傾きとから、表面20と裏面21との相対的な傾きを容易に検出することができる。そして、光学部品15を表面20及び裏面21のそれぞれの側から測定光学系6にて測定する際、表面20及び裏面21のそれぞれの傾きから測定光学系6に対する測定面の違いによる誤差を検出することができる。
【0035】
さらに、測定光学系6にてピンホール42を検出することにより、保持治具本体16の原点を容易に、かつ、短時間に表すことができる。従って、光学部品15の形状データを表面20側及び裏面21側からそれぞれ測定してもそれぞれの座標を特定することができ、短時間で形状データを補正することができる。
【0036】
次に、第2の実施形態について図10を参照しながら説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る保持治具50が、保持治具本体51に配された二つの位置基準部52、53を備えているとした点である。
【0037】
この保持治具50による光学部品15の測定方法、及び、作用・効果について説明する。
まず、第1の実施形態と同様に角度基準測定工程(S01)まで行い、位置基準測定工程に移行する。
ここでは、それぞれの位置基準部52、53に係るピンホール42の位置を測定光学系6にてそれぞれ検出する。
さらに、形状測定工程(S03)の後、保持治具50を上述のように反転し、角度基準測定工程(S11)を実施後、位置基準測定工程に移行して、再びそれぞれのピンホール42の位置を検出する。
【0038】
この際、二つの位置基準部52、53のうち何れか一方のピンホール42の位置を、保持治具50を表向きに載置した場合と裏向きに載置した場合とにおけるXY平面上の基準原点とする。
そして、特性算出工程(S4)にて、得られた光学部品15の形状データを座標変換して補正する。
【0039】
この際、基準原点に対する他のピンホール42の相対位置を表面20側及び裏面21側それぞれ別に検出することによって、測定光学系6の光軸Cに対する光学部品15の測定面を変えた際のXY平面上の回転量をさらに算出して補正する。
この保持治具50によれば、XY平面における回転誤差を検出することができ、光学部品15をより高精度で測定することができる。
【0040】
次に、第3の実施形態について図11を参照しながら説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る保持治具55の位置基準部56が、ピンホール42の代わりに、第一の線(線部)57と第二の線(線部)58とが直交するチャート60を備えているとした点である。
【0041】
この保持治具55による光学部品15の測定方法、及び、作用・効果について説明する。
まず、上記他の実施形態と同様に角度基準測定工程(S01)まで行い、位置基準測定工程に移行する。
ここでは、例えば、第一の線57と第二の線58との交点61を原点とし、交点61に対する第一の線57及び第二の線58の延びる方向を測定光学系6にて検出する。
さらに、形状測定工程(S03)の後、保持治具55を上述のように反転し、角度基準測定工程(S11)を実施後、位置基準測定工程に移行して、再び交点61、第一の線57及び第二の線58の位置を検出する。
【0042】
特性算出工程(S4)にて、得られた光学部品15の形状データを座標変換して補正する際、ピンホール42の代わりに交点61の位置を基準原点とし、第一の線57及び第二の線58の位置と方向とを表面20側及び裏面21側それぞれ別に検出することによって、測定光学系6と光学部品15とを結ぶ光軸Cに対する光学部品15の測定面を変えた際のXY平面上の回転量を算出して補正する。
この保持治具55によれば、位置基準部56が一つであっても第2の実施形態と同様に、XY平面における回転誤差を検出することができ、光学部品15をより高精度で測定することができる。
【0043】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、チャートは、図12(a)に示すような上記実施形態のチャート60に限らず、図12(b)〜(f)に示すように、第一の線57のみの場合、同心円62が追加された場合、点部63が複数配されている場合、点部63と第一の線57の一部とが配されている場合でも構わない。
これらの場合であっても、第一の線57の一端を原点としたり、何れかの点部63を基準原点とすることによって、上述の要領で基準原点及びXY平面の回転量を測定することができ、形状データの補正を高精度で行うことができる。
また、上記実施形態では、測定系が光学式である測定光学系としたが、プローブ等を用いる接触式の測定系でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る保持治具を使用する三次元形状測定機を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る保持治具を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る保持治具を示す平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る保持治具のオプティカルパラレルを示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る保持治具の位置基準部を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る保持治具を三次元形状測定機に載置した状態を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る保持治具による光学部品の特性値の測定状態を示す説明図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る保持治具による光学部品の特性値の測定方法を示すフロー図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る保持治具を反転した際の座標系の関係を示す説明図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る保持治具を示す平面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る保持治具を示す平面図である。
【図12】本発明の(a)第3の実施形態に係る保持治具の位置基準部、(b)〜(f)他の位置基準部を示す平面図である。
【符号の説明】
【0045】
1、50、55 保持治具(被測定物保持装置)
6 測定光学系
15 光学部品(被測定物)
17 オプティカルパラレル(角度基準部)
18、52、53、56 位置基準部
20 表面(第一の面)
21 裏面(第二の面)
38 第一基準面
40 第二基準面
42 ピンホール
57 第一の線(線部)
58 第二の線(線部)
63 点部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物の三次元形状を測定するための測定系に対して被測定物を保持する被測定物保持装置であって、
本体と、
前記測定系に対する前記本体の傾きを表す角度基準部と、
前記本体の原点位置を表す位置基準部とを備え、
前記角度基準部と前記位置基準部とが別々に配されていることを特徴とする被測定物保持装置。
【請求項2】
前記本体が、互いに離間してそれぞれ前記測定系に対向可能な第一の面と第二の面とを備え、
前記角度基準部が、前記第一の面及び前記第二の面の傾きをそれぞれ表していることを特徴とする請求項1に記載の被測定物保持装置。
【請求項3】
前記角度基準部が、前記第一の面の傾きを表す第一基準面と、
前記第二の面の傾きを表す第二基準面とを備え、
前記第一基準面と前記第二基準面とが互いに平行に配されていることを特徴とする請求項2に記載の被測定物保持装置。
【請求項4】
前記位置基準部が、ピンホールを備えていることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の被測定物保持装置。
【請求項5】
前記位置基準部を複数備えていることを特徴とする請求項4に記載の被測定物保持装置。
【請求項6】
前記位置基準部が、線部及び点部の少なくとも一方を備えていることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の被測定物保持装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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