説明

装置異常警告システム、装置異常警告方法、および装置異常警告プログラム

【課題】分析装置を改良せずに装置異常の可能性を判断できる装置異常警告方法を提供する。
【解決手段】結果通知受信手段16は、分析装置2から結果通知を受信して受信時刻を分析案件記憶部18に記録する。分析案件記憶部18には、分析された案件に関する分析案件データが記録される。分析時間記憶部20には、各分析装置2の分析時間データが記録される。分析時間監視手段22は、最近分析を行った分析装置2の直近の結果通知からの経過時間を分析案件記憶部18および分析時間記憶部20に記憶された情報に基づいて監視し、制限時間を経過している分析装置2を抽出する。出力手段24は、分析時間監視手段22が抽出した分析装置2に関する情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置異常の可能性を警告するシステムに係り、特に、警告の対象となる装置を改良せずに装置異常を警告する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野においては、種々の医用分析装置が導入されており、これらの分析装置による分析結果を収集し管理する検査システムも導入されている。検査技師が尿、血液等の検体を分析装置にセットすることにより分析が可能となり、検査システムから指示された検査内容に従って分析装置が分析を開始する。分析が終了すると、分析装置は分析結果を検査システムに通知する。分析装置によっては分析内容が固定されているものもある。その場合には、検体がセットされると検査システムからの指示を待たずに分析を始め、分析が終了すると、分析結果を検査システムに通知するという一方通行の処理とする場合もある。
【0003】
多数の分析装置を一つの検査システムが管理する場合、検査技師は分析装置への検体のセット等の作業時以外は検査システムの操作卓近辺で作業することが多い。このため、何らかの事情で特定の分析装置に異常が発生し、分析結果が返って来ない状況が生じたとしても、特定の分析装置からの通知が遅いということに検査技師が気づくことは難しい。分析装置による分析結果は検査システムを経由して担当医師等に報告されるが、分析装置の異常時には、分析結果を待っている医師からの督促によって、検査技師が分析装置の様子を見に行くことで初めて分析装置の異常を発見するということになる。
【0004】
装置異常の発生を検出するために、当該装置が正常動作しているか否かをチェックするための信号をチェックシステムから当該装置に送信し、これに応えて、正常動作していることを伝える信号を当該装置からチェックシステムに送り返す技術が考案されている。(たとえば特許文献1)。
【特許文献1】特開平8−223191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
チェック信号をやり取りする方法では、チェック信号をやり取りするように分析装置を改良する必要がある。したがって、既存の分析装置を用いて、特許文献1のような対策をとることはできない。
【0006】
本発明は、既存の分析装置を利用する場合でも検査技師に装置異常の可能性を伝えるようにするために、分析装置を改良せずに装置異常の可能性を判断できる装置異常警告方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる装置異常警告システムは、分析装置と通信可能であって、所定の基準時刻を記憶する基準時刻記憶部と、分析装置からの結果通知情報を受信し受信時刻を獲得する結果通知受信手段と、基準時刻記憶部に記憶された基準時刻と結果通知受信手段が獲得した受信時刻との差分時間を算出する差分時間算出手段と、差分時間算出手段が算出した差分時間に基づいて基準時間を設定する基準時間設定手段と、基準時間設定手段が設定した基準時間を記憶する基準時間記憶部と、基準時刻記憶部に記憶された基準時刻から、基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知する時間監視手段と、時間監視手段が基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知したときに、分析装置を特定する情報を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる装置異常警告システムは、基準時刻を結果通知受信手段が獲得した受信時刻とし、結果通知受信手段はさらに、獲得した受信時刻を基準時刻記憶部に記憶させるようにすることが望ましい。
【0009】
本発明にかかる装置異常警告システムはさらに、結果通知受信手段によって受信される結果通知情報の受信回数を記憶する受信回数記憶部を備え、結果通知受信手段はさらに、分析装置からの結果通知情報を受信するごとに受信回数記憶部に記憶された受信回数を更新し、出力手段はさらに、受信回数記憶部に記憶された受信回数を出力するようにしてもよい。
【0010】
本発明にかかる装置異常警告システムは、さらに、分析装置に分析依頼情報を送信し送信時刻を獲得する分析依頼送信手段を備え、基準時刻を分析依頼送信手段が獲得した送信時刻とし、分析依頼送信手段はさらに、獲得した送信時刻を基準時刻記憶部に記憶させるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、分析装置からの通常の信号を監視するだけで処理できるため、分析装置を改良せずに分析装置の異常を警告する方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に基づいて実施例を説明する。
【0013】
図1および図2は本発明の前提となる検査システムと分析装置との関係を示す図である。図1に示すように、検査システム1は1台または複数の分析装置2とLAN等の通信ネットワーク3で接続されている。検査システム1と分析装置2とはRS−232C等の通信プロトコルに基づいて通信ケーブルにより直結されていてもよい。図2に示すように、検査システム1と分析装置2は、図1に示す通信ネットワーク3を経由して情報のやりとりを行う。検査システム1は分析装置2に対して分析依頼データを送信する。分析装置2は、分析処理を終了すると、検査システム1に対して結果通知データを送信する。このような通信を行う場合を「依頼ありの場合」と呼ぶことにする。分析装置2によっては、検査システム1からの分析依頼を受けずに分析処理を行い、分析結果を検査システム1に一方的に送信する。このような通信を行う場合を「依頼なしの場合」と呼ぶことにする。
[第1の実施形態]
本実施形態は「依頼ありの場合」を対象とする実施形態である。本実施形態は、分析依頼送信時刻を基準時刻とし、結果通知受信時刻との差分を分析時間と想定し、各分析装置2の分析内容ごとに標準的な分析時間を記憶しておき、標準的な分析時間に基づいて決定した制限時間内に結果通知が来ない場合に警告するものである。
【0014】
図3は、本発明の第1の実施形態における分析依頼データのデータ構成例を示す図である。図3の例では、分析依頼データは、分析案件を特定する案件番号102と、分析を依頼する分析装置2を特定する分析装置ID104と、分析内容を特定する分析コード106と、分析の対象となる検体を特定する検体番号108とを含む。分析依頼データのデータ構成は図3の構成に限定するものではないが、少なくとも、検体を特定する情報(検体番号108相当)と分析内容を特定する情報(分析コード106相当)は必要である。
【0015】
図4は、本発明の第1の実施形態における結果通知データのデータ構成例を示す図である。図4の例では、結果通知データは図3に示す分析依頼データの内容と検査結果110を含んだ構成となっている。結果通知データのデータ構成は図4の構成に限定するものではないが、少なくとも検査結果110の情報と、どの分析依頼に対する結果であるかを対応付けるための情報(案件番号102相当、あるいは、分析コード106相当と検体番号108相当)は必要である。
【0016】
図5は、本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムのシステム構成を示す図である。本実施形態にかかる装置異常警告システムは検査システム1内に構築するものとする。本実施形態にかかる装置異常警告システムは、分析内容を決定する分析内容決定手段12と、分析装置2に分析依頼を送信する分析依頼送信手段14と、分析装置2から結果通知を受信する結果通知受信手段16と、分析依頼された案件に関する情報を記憶する分析案件記憶部18と、分析内容ごとの制限時間情報を記憶する分析時間記憶部20と、現在分析中の案件のうち、制限時間を超過している案件を抽出する分析時間監視手段22と、制限時間を超過している案件に関する情報を出力する出力手段24と、システム全体を制御する制御手段26を含む。
【0017】
分析内容決定手段12は、医師が作成した検査指示書の内容あるいは技師が入力指示した内容に従って分析内容を決定し、この分析案件に対応する新しい分析案件データを作成して分析案件記憶部18に記録する。
【0018】
分析依頼送信手段14は、分析内容決定手段12で決定された分析内容に従って分析装置2に分析依頼を送信し、送信時刻を分析案件記憶部18に記録する。
【0019】
結果通知受信手段16は、分析装置2から結果通知を受信して受信時刻を分析案件記憶部18に記録する。
【0020】
分析案件記憶部18には、分析依頼した案件に関する分析案件データが記録される。
【0021】
図6は、本発明の第1の実施形態における分析案件データのデータ構成例を示す図である。一つの分析案件データが、分析案件データを特定する案件番号122と、分析を依頼した装置を特定する分析装置ID124と、分析内容を特定する分析コード126と、分析依頼を送信した時刻を表す送信時刻128と、結果通知を受信した時刻を表す受信時刻130と、結果通知の未受信を警告するタイムリミットを指定する制限時刻132とを含む。
【0022】
分析時間記憶部20には、各分析装置2の分析内容ごとの分析時間データが記録される。
【0023】
図7は、本発明の第1の実施形態における分析時間データのデータ構成例を示す図である。一つの分析時間データが、分析装置2を特定する分析装置ID142と、分析内容を特定する分析コード144と、これまでの分析時間の実績を表す分析時間146と、分析時間146に基づいて決定された制限時間148とを含む。
【0024】
分析時間監視手段22は、現在分析中の分析案件の経過時間を分析案件記憶部18と分析時間記憶部20に記憶された情報に基づいて監視し、制限時間148を超過している案件を抽出する。
【0025】
出力手段24は、分析時間監視手段22が抽出した案件に関する情報を出力する。
【0026】
検査システム1に含まれる機能のうち上記各手段に含まれない機能はすべて制御手段26に含まれるものとする。
【0027】
図8ないし図10に本実施形態にかかる装置異常警告システムの処理の流れを示す。図8は、本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムの分析依頼送信処理のフローチャートである。本実施形態にかかる装置異常警告システムの分析依頼送信処理の流れを図8のステップS102からステップS110の順を追って説明する。
【0028】
(ステップS102)医師が作成した検査指示書の内容あるいは技師が入力指示した内容に従って分析内容決定手段12が分析内容を決定する。
【0029】
(ステップS104)決定された分析内容に従って、分析を依頼する分析装置2を分析内容決定手段12が決定する。
【0030】
(ステップS106)分析内容決定手段12が新しい分析案件データを作成し、分析案件記憶部18に追加する。案件番号122が新規に割り振られ、新しい分析案件データ中の、案件番号122と、分析装置ID124と、分析コード126とが記録される。
【0031】
(ステップS108)分析依頼送信手段14が、分析装置ID124で特定される分析装置2に分析依頼を送信する。
【0032】
(ステップS110)分析依頼送信手段14が、送信時刻128を分析案件記憶部18に記録する。
【0033】
図9は本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムの分析時間監視処理のフローチャートである。本実施形態にかかる装置異常警告システムの分析時間監視処理の流れを図9のステップS122からステップS140の順を追って説明する。
【0034】
(ステップS122)分析時間監視手段22が、分析案件記憶部18に記録された分析案件データの一つをチェック対象として抽出する。
【0035】
(ステップS124)チェック対象としている分析案件データにおいて、制限時刻132が記録されているか否かを分析時間監視手段22がチェックする。
【0036】
(ステップS126)制限時刻132が記録されていない場合(ステップS124:No)、分析時間監視手段22が制限時刻132を記録する。
【0037】
以下にその手順を説明する。まず、チェック対象としている分析案件データから分析装置ID124および分析コード126を読み出す。次に、分析時間記憶部20に記録された分析時間データのうち、分析装置ID142および分析コード144が、読み出された分析装置ID124および分析コード126と一致する分析時間データを抽出し、抽出された分析時間データから制限時間148を読み出す。さらに、チェック対象としている分析案件データから送信時刻128を読み出し、分析時間データから読み出された制限時間148を加えて制限時刻132を算出し、分析案件記憶部18に記録する。
【0038】
(ステップS128)制限時刻132が記録されている場合(ステップS124:Yes)、チェック対象としている分析案件データにおいて、受信時刻130が記録されているか否かを分析時間監視手段22がチェックする。
【0039】
(ステップS130)受信時刻130が記録されている場合(ステップS128:Yes)、分析時間監視手段22が分析時間データを更新する。
【0040】
以下にその手順を説明する。まず、チェック対象としている分析案件データから送信時刻128および受信時刻130を読み出し、差分を計算して所要時間を算出する。また、チェック対象としている分析案件データから分析装置ID124および分析コード126を読み出す。次に、分析時間記憶部20に記録された分析時間データのうち、分析装置ID142および分析コード144が、分析案件データから読み出された分析装置ID124および分析コード126と一致する分析時間データを抽出し、抽出された分析時間データから分析時間146を読み出す。算出された所用時間を基に、分析時間146を更新し、分析時間記憶部20に記録する。
【0041】
分析時間146の更新においては、元の値と算出された所要時間との加重平均を新たな値とする。たとえば、元の値を0.9倍した値と、算出された所要時間を0.1倍した値とを加算した結果を新たな値とする。分析時間146の更新方法はこれに限定するものではなく、如何様でもよいが、このように、最新の所要時間の値を部分的に取り込むことで、所要時間の揺らぎを吸収しつつ、分析装置2の経時劣化による所要時間の増加を反映させることが望ましい。
【0042】
さらに、新たな分析時間146の値に基づいて制限時間148を更新する。図7の例では分析時間146を1.2倍した値を制限時間148としている。制限時間148の設定方法はこれに限定するものではなく、如何様でもよいが、所要時間の実績値から得られた分析時間146の値を上回る値とする。送信時刻128からの経過時間が制限時間148を上回ると警告を発するため、多くの場合に所要時間が制限時間148内に収まるよう、適切な値に設定することが望ましい。所要時間の統計処理を行い、平均値、分散値を基にたとえば99%の所要時間のデータが制限時間148内に収まるよう、制限時間148を設定するようにしてもよい。
【0043】
(ステップS132)チェック対象としている分析案件データを分析時間監視手段22が分析案件記憶部18から削除する。
【0044】
(ステップS134)受信時刻130が記録されていない場合(ステップS128:No)、チェック対象としている分析案件データにおいて、時間切れが生じているか否かを分析時間監視手段22がチェックする。すなわち、現在時刻が制限時刻132を超過しているか否かをチェックする。
【0045】
(ステップS136)時間切れが生じている場合(ステップS134:Yes)、チェック対象としている分析案件データから分析時間監視手段22が分析装置ID124を読み出して警告メッセージを作成し、出力手段24が警告メッセージを出力する。警告の内容は、分析装置ID124で特定される分析装置2の分析時間が異様に長いことを告げる内容とする。警告の内容はこれに限定するものではなく、如何様でもよいが、少なくとも、どの分析装置2であるかを特定する情報を含ませる。
【0046】
(ステップS138)チェック対象としている分析案件データの内容を分析時間監視手段22が警告ログとして記録したのち、当該分析案件データを分析案件記憶部18から削除する。
【0047】
(ステップS140)分析案件記憶部18中のすべての分析案件データを処理した否かを分析時間監視手段22がチェックする。未処理の分析案件データが残っている場合(ステップS140:No)、ステップS122に戻る。すべての分析案件データを処理したあと(ステップS140:Yes)、処理を終了する。
【0048】
図9のスタートからエンドまでの一連の処理を1回の分析時間管理処理として、分析時間監視手段22は、この分析時間管理処理を繰り返す。繰り返しかたは、エンドに到達後、引き続いてスタートから始めてもよいし、エンドに到達後、時間をおいてスタートから始めてもよいし、定期的にスタートから始めるようにしてもよい。
【0049】
図10は本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムの結果通知受信処理のフローチャートである。本実施形態にかかる装置異常警告システムの結果通知受信処理の流れを図10のステップS142からステップS144の順を追って説明する。
【0050】
(ステップS142)結果通知受信手段16が、分析装置2から結果通知を受信する。
【0051】
(ステップS144)結果通知受信手段16が、結果通知の受信時刻を分析案件記憶部18に記録する。
【0052】
以下にその手順を説明する。まず、受信した結果通知から案件番号102を読み出す。分析案件記憶部18に記録された分析案件データのうち、案件番号122が、結果通知から読み出された案件番号102と一致する分析案件データを抽出し、抽出された分析案件データ中の受信時刻130を現在時刻として分析案件記憶部18に記録する。
【0053】
以上のような構成をとることにより、ある分析案件が発生したときに、分析装置2に分析依頼を出してからの経過時間を監視し、蓄積してある通常の処理時間に基づいて設定した制限時間以内に結果通知が返ってくれば処理時間の情報を更新し、制限時間以内に結果通知が返ってこなければ警告を発することができる。
【0054】
上述のように、本実施形態によれば、各分析装置2の分析内容ごとに、普段の分析依頼送信処理と結果通知受信処理との時間差を測定し、その値に基づいて、現在の分析処理に要する時間の妥当性を判断することができるため、分析装置2を改良せずに、分析装置2の異常を警告する方法を提供することが可能となる。
[第2の実施形態]
本実施形態は「依頼なしの場合」を対象とする実施形態である。本実施形態の説明にあたって、第1の実施形態と同様のデータ、構成要素については同一の符号を付し、差分についてのみ説明する。本実施形態においては、分析案件と分析装置2が1対1に対応する。本実施形態は、分析装置2から連続して結果通知を受信するときに、一つの結果通知受信時刻を基準時刻とし、次の結果通知受信時刻との差分を分析時間と想定して、各分析装置2の標準的な分析時間を記憶しておき、標準的な分析時間に基づいて決定した制限時間内に結果通知が来ない場合に報告するものである。
【0055】
図11は、本発明の第2の実施形態における結果通知データのデータ構成例を示す図である。図11の例では、結果通知データは、分析を依頼する装置を特定する分析装置ID104と、分析の対象となる検体を特定する検体番号108と、検査結果110とを含む。結果通知データのデータ構成は図11の構成に限定するものではないが、少なくとも検査結果110の情報と、どの検体に関する分析結果であるかを示す情報(検体番号108相当)と、どの装置からの通知であるかを示す情報(分析装置ID104相当)は必要である。
【0056】
図12は、本発明の第2の実施形態にかかる装置異常警告システムのシステム構成を示す図である。本実施形態にかかる装置異常警告システムは検査システム1内に構築するものとする。本実施形態にかかる装置異常警告システムは、分析装置2から結果通知を受信する結果通知受信手段16と、分析された案件に関する情報を記憶する分析案件記憶部18と、分析内容ごとの制限時間情報を記憶する分析時間記憶部20と、直近の結果通知から制限時間に相当する時間が経過している分析装置2を抽出する分析時間監視手段22と、制限時間が経過している分析装置2に関する情報を出力する出力手段24と、システム全体を制御する制御手段26を含む。
【0057】
結果通知受信手段16は、分析装置2から結果通知を受信して受信時刻を分析案件記憶部18に記録する。
【0058】
分析案件記憶部18には、分析された案件に関する分析案件データが記録される。
【0059】
図13は、本発明の第2の実施形態における分析案件データのデータ構成例を示す図である。一つの分析案件データが、一つの分析装置2に対応しており、分析装置2を特定する分析装置ID124と、結果通知を受信した時刻を表す受信時刻130と、次の結果通知の受信を期待する限界時刻を指定する制限時刻132と、直近の結果通知との時間差を示す受信間隔134と、連続して受信した結果通知の数を示す受信カウント136を含む。
【0060】
分析時間記憶部20には、各分析装置2の分析時間データが記録される。
【0061】
図14は、本発明の第2の実施形態における分析時間データのデータ構成例を示す図である。一つの分析時間データが、分析装置2を特定する分析装置ID142と、これまでの分析時間の実績を表す分析時間146と、分析時間146に基づいて決定された制限時間148とを含む。
【0062】
分析時間監視手段22は、最近分析を行った分析装置2の直近の結果通知からの経過時間を分析案件記憶部18および分析時間記憶部20に記憶された情報に基づいて監視し、制限時間を経過している分析装置2を抽出する。
【0063】
出力手段24は、分析時間監視手段22が抽出した分析装置2に関する情報を出力する。
【0064】
検査システム1に含まれる機能のうち上記各手段に含まれない機能はすべて制御手段26に含まれるものとする。
【0065】
図15および図16に本実施形態にかかる装置異常警告システムの処理の流れを示す。
【0066】
図15は本発明の第2の実施形態にかかる装置異常警告システムの結果通知受信処理のフローチャートである。本実施形態にかかる装置異常警告システムの結果通知受信処理の流れを図15のステップS202からステップS212の順を追って説明する。
【0067】
(ステップS202)結果通知受信手段16が、分析装置2から結果通知を受信する。
【0068】
(ステップS204)受信した結果通知に対応する分析案件データにおいて、受信時刻130が記録されているか否かを結果通知受信手段16がチェックする。
【0069】
以下にその手順を説明する。まず、受信した結果通知から分析装置ID104を読み出す。分析案件記憶部18に記録された分析案件データのうち、分析装置ID124が、結果通知から読み出された分析装置ID104と一致する分析案件データを抽出し、抽出された分析案件データ中の受信時刻130の内容が記録されているか否かをチェックする。
【0070】
(ステップS206)受信時刻130が記録されている場合(ステップS204:Yes)、結果通知受信手段16が受信間隔134を記録する。
【0071】
以下にその手順を説明する。まず、受信した結果通知から分析装置ID104を読み出す。分析案件記憶部18に記録された分析案件データのうち、分析装置ID124が、結果通知から読み出された分析装置ID104と一致する分析案件データを抽出し、抽出された分析案件データ中の受信時刻130と現在時刻との差分を受信間隔134として分析案件記憶部18に記録する。
【0072】
(ステップS208)抽出された分析案件データ中の受信時刻130を現在時刻に置き換えて分析案件記憶部18に記録する。
【0073】
(ステップS210)抽出された分析案件データ中の制限時刻132を消去して分析案件記憶部18に記録する。
【0074】
(ステップS212)受信時刻130が記録されていない場合(ステップS204:No)、結果通知受信手段16が、結果通知の受信時刻を分析案件記憶部18に記録する。
【0075】
以下にその手順を説明する。まず、受信した結果通知から分析装置ID104を読み出す。分析案件記憶部18に記録された分析案件データのうち、分析装置ID124が、結果通知から読み出された分析装置ID104と一致する分析案件データを抽出し、抽出された分析案件データ中の受信時刻130を現在時刻として分析案件記憶部18に記録する。
【0076】
図16は本発明の第2の実施形態にかかる装置異常警告システムの分析時間監視処理のフローチャートである。本実施形態にかかる装置異常警告システムの分析時間監視処理の流れを図16のステップS222からステップS246の順を追って説明する。
【0077】
(ステップS222)分析時間監視手段22が、分析案件記憶部18に記録された分析案件データの一つをチェック対象として抽出する。
【0078】
(ステップS224)チェック対象としている分析案件データにおいて、受信時刻130が記録されているか否かを分析時間監視手段22がチェックする。
【0079】
(ステップS226)受信時刻130が記録されている場合(ステップS224:Yes)、チェック対象としている分析案件データにおいて、受信間隔134が記録されているか否かを分析時間監視手段22がチェックする。
【0080】
(ステップS228)受信間隔134が記録されている場合(ステップS226:Yes)、分析時間監視手段22が分析時間データを更新する。
【0081】
以下にその手順を説明する。まず、チェック対象としている分析案件データから分析装置ID124と受信間隔134とを読み出す。次に、分析時間記憶部20に記録された分析時間データのうち、分析装置ID142が、分析案件データから読み出された分析装置ID124と一致する分析時間データを抽出し、抽出された分析時間データから分析時間146を読み出す。分析案件データから読み出された受信間隔134を基に、分析時間146を更新し、分析時間記憶部20に記録する。
【0082】
分析時間146の更新においては、元の値と受信間隔134との加重平均を新たな値とする。たとえば、元の値を0.9倍した値と、受信間隔134を0.1倍した値とを加算した値を新たな値とする。分析時間146の更新方法はこれに限定するものではなく、如何様でもよいが、このように、最新の受信間隔134の値を部分的に取り込むことで、受信間隔134の揺らぎを吸収しつつ、分析装置2の経時劣化による受信間隔134の増加を反映させることが望ましい。
【0083】
さらに、新たな分析時間146の値に基づいて制限時間148を更新する。図14の例では分析時間146を1.2倍した値を制限時間148としている。制限時間148の設定方法はこれに限定するものではなく、如何様でもよいが、受信間隔134の実績値から得られた分析時間146の値を上回る値とする。直近の受信時刻130からの経過時間が制限時間148を上回ると一連の分析処理を終了したと解釈して報告するため、多くの場合に受信間隔134が制限時間148内に収まるよう、適切な値に設定することが望ましい。受信間隔134の統計処理を行い、平均値、分散値を基にたとえば99%の受信間隔134のデータが制限時間148内に収まるよう、制限時間148を設定するようにしてもよい。
【0084】
(ステップS230)チェック対象としている分析案件データ中の受信間隔134の値を分析時間監視手段22が消去して分析案件記憶部18に記録する。
【0085】
(ステップS232)チェック対象としている分析案件データ中の受信カウント136の値に分析時間監視手段22が1を加算し分析案件記憶部18に記録する。
【0086】
(ステップS234)受信間隔134が記録されていない場合(ステップS226:No)、チェック対象としている分析案件データにおいて、制限時刻132が記録されているか否かを分析時間監視手段22がチェックする。
【0087】
(ステップS236)制限時刻132が記録されていない場合(ステップS234:No)、分析時間監視手段22が制限時刻132を記録する。
【0088】
以下にその手順を説明する。まず、チェック対象としている分析案件データから分析装置ID124を読み出す。次に、分析時間記憶部20に記録された分析時間データのうち、分析装置ID142が、分析案件データから読み出された分析装置ID124と一致する分析時間データを抽出し、抽出された分析時間データから制限時間148を読み出す。さらに、チェック対象としている分析案件データから受信時刻130を読み出し、分析時間データから読み出された制限時間148を加えて制限時刻132を算出し、分析案件記憶部18に記録する。
【0089】
(ステップS238)分析時間監視手段22がチェック対象としている分析案件データ中の受信カウント136の値を1として分析案件記憶部18に記録する。
【0090】
(ステップS240)制限時刻132が記録されている場合(ステップS234:Yes)、時間切れが生じているか否かを分析時間監視手段22がチェックする。すなわち、現在時刻が制限時刻132を超過しているか否かをチェックする。
【0091】
(ステップS242)時間切れが生じている場合(ステップS240:Yes)、チェック対象としている分析案件データから分析時間監視手段22が分析装置ID124および受信カウント136を読み出して報告メッセージを作成し、出力手段24が報告メッセージを出力する。報告の内容は分析装置ID124で特定される分析装置2の分析処理が受信カウント136の値で示される個数で終了したことを告げる内容とする。報告の内容はこれに限定するものではなく、如何様でもよいが、少なくとも、どの分析装置2であるかを特定する情報と受信した結果通知の数量情報を含ませる。
【0092】
あるいは、分析装置2にセットした検体数を検査技師が入力し、上記受信カウント136の値で示される個数が入力された検体数に満たないときにのみ警告を出力するようにしてもよい。
【0093】
(ステップS244)チェック対象としている分析案件データの内容を分析時間監視手段22が報告ログとして記録したのち、当該分析案件データ中の受信時刻130、制限時刻132、受信間隔134、および受信カウント136の値を分析案件記憶部18から消去する。
【0094】
(ステップS246)分析案件記憶部18中のすべての分析案件データを処理した否かを分析時間監視手段22がチェックする。未処理の分析案件データが残っている場合(ステップS246:No)、ステップS222に戻る。すべての分析案件データを処理したあと(ステップS246:Yes)、処理を終了する。
【0095】
図16のスタートからエンドまでの一連の処理を1回の分析時間管理処理として、分析時間監視手段22は、この分析時間管理処理を繰り返す。繰り返しかたは、エンドに到達後、引き続いてスタートから始めてもよいし、エンドに到達後、時間をおいてスタートから始めてもよいし、定期的にスタートから始めることにしてもよい。
【0096】
以上のような構成をとることにより、特定の分析装置2からの連続して通知される結果通知の時間間隔を監視し、蓄積してある通常の時間間隔に基づいて設定した制限時間以内に次の結果通知がくれば時間間隔の情報を更新し、制限時間以内に次の結果通知がこなければ一連の分析処理が終了したと判断して報告することができる。このとき連続して通知された結果通知の数を検査技師に報告することで、セットした検体数との不一致があれば、検査技師が装置異常の可能性を考えて分析装置の様子を見に行くことができる。
【0097】
上述のように、本実施形態によれば、分析装置2ごとに、連続する結果通知受信処理の普段の時間間隔を測定し、その値に基づいて、連続する分析処理が終了したか否かを判断し検査技師に報告することができるため、分析装置2を改良せずに、分析装置2の異常を警告する方法を提供することが可能となる。
【0098】
なお、上述した実施形態にかかる装置異常警告システムは、ハードウェアとして実施可能であるだけでなく、コンピュータのソフトウェアとしても実施可能である。例えば、図5に示した分析内容決定手段12、分析依頼送信手段14、結果通知受信手段16、分析時間監視手段22、出力手段24、制御手段26の機能をコンピュータに実行させるプログラムを作成し、当該プログラムをコンピュータのメモリに読み込ませて実行させれば、装置異常警告システムを実現することができる。
【0099】
本発明の実施形態にかかる装置異常警告システムを実現するプログラムは、図17に示すように、CD−ROMやCD−RW、DVD−R、DVD−RAM、DVD−RW等やフレキシブルディスク等の可搬型記録媒体34だけでなく、通信回線36の先に備えられた他の記憶装置38や、コンピュータシステム32のハードディスクやRAM等の記憶装置、記録媒体40のいずれに記憶されるものであってもよく、プログラム実行時には、プログラムはローディングされ、主メモリ上で実行される。
【0100】
(付記1)分析装置と通信可能な装置異常警告システムであって、
所定の基準時刻を記憶する基準時刻記憶部と、
前記分析装置からの結果通知情報を受信し受信時刻を獲得する結果通知受信手段と、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻と前記結果通知受信手段が獲得した受信時刻との差分時間を算出する差分時間算出手段と、
前記差分時間算出手段が算出した差分時間に基づいて基準時間を設定する基準時間設定手段と、
前記基準時間設定手段が設定した基準時間を記憶する基準時間記憶部と、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻から、前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知する時間監視手段と、
前記時間監視手段が前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知したときに、前記分析装置を特定する情報を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする装置異常警告システム。
(付記2)付記1に記載した装置異常警告システムであって、
前記基準時刻は前記結果通知受信手段が獲得した受信時刻であり、
前記結果通知受信手段はさらに、前記獲得した受信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告システム。
(付記3)付記2に記載した装置異常警告システムであって、さらに、
前記結果通知受信手段によって受信される結果通知情報の受信回数を記憶する受信回数記憶部を備え、
前記結果通知受信手段はさらに、前記分析装置からの結果通知情報を受信するごとに前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を更新し、
前記出力手段はさらに、前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を出力する
ことを特徴とする装置異常警告システム。
(付記4)付記1に記載した装置異常警告システムであって、さらに、
前記分析装置に分析依頼情報を送信し送信時刻を獲得する分析依頼送信手段と、
を備え、
前記基準時刻は前記分析依頼送信手段が獲得した送信時刻であり、
前記分析依頼送信手段はさらに、前記獲得した送信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告システム。
(付記5)基準時刻を記憶する基準時刻記憶部と基準時間を記憶する基準時間記憶部とを備え、分析装置と通信可能な装置異常警告システムが実行する装置異常警告方法であって、
前記基準時刻記憶部に前記基準時刻を記憶する基準時刻記憶ステップと、
前記分析装置からの結果通知情報を受信し受信時刻を獲得する結果通知受信ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻と前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻との差分時間を算出する差分時間算出ステップと、
前記差分時間算出ステップで算出した差分時間に基づいて基準時間を設定する基準時間設定ステップと、
前記基準時間設定ステップで設定した基準時間を前記基準時間記憶部に記憶する基準時間記憶ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻から、前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知する時間監視ステップと、
前記時間監視ステップで前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知したときに、前記分析装置を特定する情報を出力する出力ステップと、
を備えたことを特徴とする装置異常警告方法。
(付記6)付記5に記載した装置異常警告方法であって、
前記基準時刻は前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻であり、
前記基準時刻記憶ステップでは、前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告方法。
(付記7)付記6に記載した装置異常警告方法であって、装置異常警告システムはさらに、
前記結果通知受信ステップにおいて受信される結果通知情報の受信回数を記憶する受信回数記憶部を備え、
前記装置異常警告方法はさらに、
前記分析装置からの結果通知情報を受信するごとに前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を更新する受信回数更新ステップ
を備え、
前記出力ステップにおいてはさらに、前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を出力する
ことを特徴とする装置異常警告方法。
(付記8)付記5に記載した装置異常警告方法であって、さらに、
前記分析装置に分析依頼情報を送信し送信時刻を獲得する分析依頼送信ステップと、
を備え、
前記基準時刻は前記分析依頼送信ステップで獲得した送信時刻であり、
前記基準時刻記憶ステップでは、前記分析依頼送信ステップで獲得した送信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告方法。
(付記9)基準時刻を記憶する基準時刻記憶部と基準時間を記憶する基準時間記憶部とを備え、分析装置と通信可能なコンピュータに装置異常警告方法を実行させる装置異常警告プログラムであって、前記装置異常警告方法は、
前記基準時刻記憶部に前記基準時刻を記憶する基準時刻記憶ステップと、
前記分析装置からの結果通知情報を受信し受信時刻を獲得する結果通知受信ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻と前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻との差分時間を算出する差分時間算出ステップと、
前記差分時間算出ステップで算出した差分時間に基づいて基準時間を設定する基準時間設定ステップと、
前記基準時間設定ステップで設定した基準時間を前記基準時間記憶部に記憶する基準時間記憶ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻から、前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知する時間監視ステップと、
前記時間監視ステップで前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知したときに、前記分析装置を特定する情報を出力する出力ステップと、
を備えたことを特徴とする装置異常警告プログラム。
(付記10)付記9に記載した装置異常警告プログラムであって、
前記基準時刻は前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻であり、
前記基準時刻記憶ステップでは、前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告プログラム。
(付記11)付記10に記載した装置異常警告プログラムであって、前記コンピュータはさらに、
前記結果通知受信ステップにおいて受信される結果通知情報の受信回数を記憶する受信回数記憶部を備え、
前記装置異常警告方法はさらに、
前記分析装置からの結果通知情報を受信するごとに前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を更新する受信回数更新ステップ
を備え、
前記出力ステップにおいてはさらに、前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を出力する
ことを特徴とする装置異常警告プログラム。
(付記12)付記9に記載した装置異常警告プログラムであって、前記装置異常警告方法は、さらに、
前記分析装置に分析依頼情報を送信し送信時刻を獲得する分析依頼送信ステップと、
を備え、
前記基準時刻は前記分析依頼送信ステップで獲得した送信時刻であり、
前記基準時刻記憶ステップでは、前記分析依頼送信ステップで獲得した送信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告プログラム。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の前提となる検査システムと分析装置との関係を示す図
【図2】本発明の前提となる検査システムと分析装置との関係を示す図
【図3】本発明の第1の実施形態における分析依頼データのデータ構成例を示す図
【図4】本発明の第1の実施形態における結果通知データのデータ構成例を示す図
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムのシステム構成を示す図
【図6】本発明の第1の実施形態における分析案件データのデータ構成例を示す図
【図7】本発明の第1の実施形態における分析時間データのデータ構成例を示す図
【図8】本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムの分析依頼送信処理のフローチャート
【図9】本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムの分析時間監視処理のフローチャート
【図10】本発明の第1の実施形態にかかる装置異常警告システムの結果通知受信処理のフローチャート
【図11】本発明の第2の実施形態における結果通知データのデータ構成例を示す図
【図12】本発明の第2の実施形態にかかる装置異常警告システムのシステム構成例を示す図
【図13】本発明の第2の実施形態における分析案件データのデータ構成例を示す図
【図14】本発明の第2の実施形態における分析時間データのデータ構成例を示す図
【図15】本発明の第2の実施形態にかかる装置異常警告システムの結果通知受信処理のフローチャート
【図16】本発明の第2の実施形態にかかる装置異常警告システムの分析時間監視処理のフローチャート
【図17】コンピュータ環境の例を示す図
【符号の説明】
【0102】
12: 分析内容決定手段
14: 分析依頼送信手段
16: 結果通知受信手段
18: 分析案件記憶部
20: 分析時間記憶部
22: 分析時間監視手段
24: 出力手段
26: 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析装置と通信可能な装置異常警告システムであって、
所定の基準時刻を記憶する基準時刻記憶部と、
前記分析装置からの結果通知情報を受信し受信時刻を獲得する結果通知受信手段と、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻と前記結果通知受信手段が獲得した受信時刻との差分時間を算出する差分時間算出手段と、
前記差分時間算出手段が算出した差分時間に基づいて基準時間を設定する基準時間設定手段と、
前記基準時間設定手段が設定した基準時間を記憶する基準時間記憶部と、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻から、前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知する時間監視手段と、
前記時間監視手段が前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知したときに、前記分析装置を特定する情報を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする装置異常警告システム。
【請求項2】
請求項1に記載した装置異常警告システムであって、
前記基準時刻は前記結果通知受信手段が獲得した受信時刻であり、
前記結果通知受信手段はさらに、前記獲得した受信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告システム。
【請求項3】
請求項2に記載した装置異常警告システムであって、さらに、
前記結果通知受信手段によって受信される結果通知情報の受信回数を記憶する受信回数記憶部を備え、
前記結果通知受信手段はさらに、前記分析装置からの結果通知情報を受信するごとに前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を更新し、
前記出力手段はさらに、前記受信回数記憶部に記憶された受信回数を出力する
ことを特徴とする装置異常警告システム。
【請求項4】
請求項1に記載した装置異常警告システムであって、さらに、
前記分析装置に分析依頼情報を送信し送信時刻を獲得する分析依頼送信手段と、
を備え、
前記基準時刻は前記分析依頼送信手段が獲得した送信時刻であり、
前記分析依頼送信手段はさらに、前記獲得した送信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告システム。
【請求項5】
基準時刻を記憶する基準時刻記憶部と基準時間を記憶する基準時間記憶部とを備え、分析装置と通信可能な装置異常警告システムが実行する装置異常警告方法であって、
前記基準時刻記憶部に前記基準時刻を記憶する基準時刻記憶ステップと、
前記分析装置からの結果通知情報を受信し受信時刻を獲得する結果通知受信ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻と前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻との差分時間を算出する差分時間算出ステップと、
前記差分時間算出ステップで算出した差分時間に基づいて基準時間を設定する基準時間設定ステップと、
前記基準時間設定ステップで設定した基準時間を前記基準時間記憶部に記憶する基準時間記憶ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻から、前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知する時間監視ステップと、
前記時間監視ステップで前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知したときに、前記分析装置を特定する情報を出力する出力ステップと、
を備えたことを特徴とする装置異常警告方法。
【請求項6】
請求項5に記載した装置異常警告方法であって、
前記基準時刻は前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻であり、
前記基準時刻記憶ステップでは、前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻を前記基準時刻記憶部に記憶させる
ことを特徴とする装置異常警告方法。
【請求項7】
基準時刻を記憶する基準時刻記憶部と基準時間を記憶する基準時間記憶部とを備え、分析装置と通信可能なコンピュータに装置異常警告方法を実行させる装置異常警告プログラムであって、前記装置異常警告方法は、
前記基準時刻記憶部に前記基準時刻を記憶する基準時刻記憶ステップと、
前記分析装置からの結果通知情報を受信し受信時刻を獲得する結果通知受信ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻と前記結果通知受信ステップで獲得した受信時刻との差分時間を算出する差分時間算出ステップと、
前記差分時間算出ステップで算出した差分時間に基づいて基準時間を設定する基準時間設定ステップと、
前記基準時間設定ステップで設定した基準時間を前記基準時間記憶部に記憶する基準時間記憶ステップと、
前記基準時刻記憶部に記憶された基準時刻から、前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知する時間監視ステップと、
前記時間監視ステップで前記基準時間記憶部に記憶された基準時間が経過したことを検知したときに、前記分析装置を特定する情報を出力する出力ステップと、
を備えたことを特徴とする装置異常警告プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−175736(P2008−175736A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10424(P2007−10424)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】