説明

複合シートの製造方法及び設備

本発明は複合プレートの製造方法に関する。この方法は、連続繊維マット、織物、編物、又は連続非交絡ヤーンのアセンブリの形態のヤーンの層であって、少なくとも1種類の有機材料及び補強材を含むヤーン(2)の層を、動いている支持体上に連続的に置くこと、加熱したときにコーティングフィルムを形成することができる有機物質の粉末を上記層の少なくとも片面に堆積させること、堆積させた粉末を溶融させるのに十分な温度で、この粉末でコーティングした層を加熱すること、この層を加圧し、冷却して複合ウェブを形成すること、このウェブを切り分けてプレート(13)にすること、及び回転支持体上にこのウェブを巻き取ることからなる。本発明はまた、この方法を実施するための装置及びその得られる製品に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性又は熱硬化性マトリックス、補強ヤーン、及び表面の見た目を改良するコーティングの層を備えた複合シートを連続的に製造するための方法及び設備に関し、より具体的にはこのシートは、乗物、あるいは商品を輸送又は保管するコンテナーのためのパネルの生産を目的とする。
【0002】
より正確には本発明は、動いている支持体上に連続的に置かれるヤーンのウェブであって、少なくとも1種類の熱可塑性又は熱硬化性の有機材料と少なくとも1種類の補強材とを含むヤーンのウェブに、熱の作用によって反応してコーティング層を形成することができる材料の粉末を堆積させること、及びこうして得られたアセンブリを加熱及び加圧して、複合シートを形成することからなる。また本発明は、この方法の実施を可能にする設備に関する。
【背景技術】
【0003】
トラック、トレーラー、及び商品を輸送又は保管するために用いられるコンテナーの壁は、補強ヤーン、特にガラスヤーンを組み込んだ熱可塑性又は熱硬化性材料と外側から見える表面の見た目を改良する役割の表面コーティングとから一般になるパネルで形成される。この表面コーティングの主な目的は、表面近くの補強ヤーンの存在に起因する「マーキング」効果を和らげること、言い換えれば表面をより滑らかに、また可能であればより光沢のあるものにすることである。美的外観は、このコーティングによって与えられる唯一の利点ではない。すなわち表面の仕上がりが改善されるので、例えばペイントによって又はステッカーの形で、模様及び書込みをつけること、あるいはそれらのきれいな状態を維持することが容易になる。
【0004】
それぞれトラック、トレーラー、及びコンテナーの壁は、大きな寸法の一体のパネル、場合によっては幅3.5メートル及び長さ17メートル又は更にそれ以上の一体のパネルからなる。
【0005】
幾つかの周知の方法が、これらのパネルを製造するために用いられている。
【0006】
第一の方法は、補強ヤーンを含むマトリックスから連続ストリップを形成すること、コーティング層を形成することができるフィルムでこのストリップをコーティングすること、及び上記ストリップを必要な寸法に切断して、最終的な複合パネルを形成することからなる。
【0007】
非常に幅広のパネルを得るためには、少なくともパネルと同じ幅のフィルムを使用する必要がある。このようなフィルムの生産は、これらの大きい幅に特に適合する機械を必要とするので、難しく、またきわめて費用がかかる。このフィルムは、そのパネルの製造時に押出によって得て、直接に堆積させてもよく、またリールの形にすでに巻かれているフィルムを供給してもよい。2メートルを超える幅については機械のコストが余りにも高いので、押出を使用することは考えられない。
【0008】
リールについては、生産(リールのサイズ、フィルムの品質)、保管、及びパネルの各種類用の特定のフィルムを得る必要性、特に色に関して特定のフィルムを得る必要性に関連した別の問題がある。従来、比較的幅が狭い幾枚かのフィルムを使用し、これらのフィルムをパネルのサイズに合うようにして並置又はその縁で部分的に重ね合わせることによって、これらの欠点を改善している。しかしながらこのようにして得られる最終的なパネルは、それらのフィルムをつなぎ合わせた場所においてマークが目に見える状態のまま残るので、不満足である。
【0009】
別の方法は、上記第一の方法で得られるストリップをパネルの寸法に切断すること、及び次いでペイントの形態でコーティングを塗布することからなる。
【0010】
使用する材料の性質上、ペイントを直接に塗布した場合、その適正な結合が与えられない。この理由から一般には、例えば接着プライマーを塗布することによってコーティングすべき表面を前処理すること、さもなければ火炎処理(「火炎ブラシ研磨」)又はコロナ処理を行うことが薦められている。このようにして処理した表面に「ライニング」プライマーの層を塗布することが一般的である。このプライマーは、マスチックの稠度を有し、且つ表面の凹凸をマスクするように働く。実際の表面コーティングを形成するペイントのコーティングは、場合によっては研磨工程の後で、このプライマーに対して塗布される。
【0011】
この方法は色の選択において大きな自由度を与えるが、それはまた幾つかの欠点を有する。このための設備は、大型のパネルを収容することができる塗装用ブースを必要とし、更に使用者と環境の両方にとって望ましくない有機溶剤系ペイントを完璧に安全に使用し、且つパネルをダストがない状態にしておくための手段を装備しなければならない。
【0012】
上記の方法は、各パネルを個別に比較的長い処理サイクルで処理する非連続的な方法である。すなわち一例を挙げれば、接着プライマーを用いると、次の層の塗布ができるようになるまでに数時間の乾燥が必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、表面の見た目を改良するコーティングを有し、且つ大きな寸法、特に広い幅を有する複合シートの、高速且つ連続的な製造を可能にする方法を提供することである。
【0014】
本発明の目的はまた、粉末を適用することによって複合シート上にコーティングを形成する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
これらの目的は、少なくとも下記の工程を含む本発明の方法によって達成される:
(i)連続ヤーンのマット、織物、編物、又は連続非交絡ヤーンのアセンブリの形態のヤーンのウェブであって、少なくとも1種類の有機材料と少なくとも1種類の補強材とを含むウェブを、動いている支持体上に連続的に置くこと、
(ii)熱の作用によってコーティング層を形成することができる有機材料の粉末を、上記ウェブの少なくとも一方の面上に堆積させること、
(iii)この粉末を溶融するのに十分な温度まで、粉末でコーティングされたこのウェブを加熱すること、
(iv)このウェブを加圧及び冷却して、複合ストリップを形成するようにすること、及び
(v)このストリップを、シートの形に切断又は回転支持体に巻き付けること。
【0016】
ヤーンのウェブは、マトリックスを形成する少なくとも1種類の熱可塑性又は熱硬化性の有機材料と、上記マトリックスを補強することができる少なくとも1種類の材料とから形成されている。
【0017】
マトリックスを形成することが可能な材料としては、ポリオレフィン、例えばポリエチレン及びポリプロピレン;ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)及びポリブチレンテレフタラート(PBT);ポリアミド、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、又はナイロン12;ポリ塩化ビニル(PVC);アクリルホモポリマー又はコポリマーなどの熱可塑性プラスチック;並びにエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルエステル、又はフェノール樹脂などの熱硬化性プラスチックについて言及することができる。
【0018】
補強材は、ヤーンの形態を得ることができる任意の種類の材料、例えばガラス、炭素、又はアラミドであることができる。
【0019】
一般にこのウェブは補強材、有利にはガラスと、1種類又は場合によっては数種類の熱可塑性有機材料、有利にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(PET若しくはPBT)、又はポリアミド、あるいは熱硬化性プラスチック、有利にはエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルエステル、又はフェノール樹脂とから形成される。好ましくはこのウェブは、ガラスと1種類又は複数種類の熱可塑性有機材料とからなる。
【0020】
一般にこのウェブは、補強材、好ましくはガラス形態の補強材を、20重量%〜90重量%、好ましくは30重量%〜85重量%、特に好ましくは40重量%〜80重量%含む。ウェブは、全部又は一部が熱可塑性材料のヤーン及び補強材のヤーンからなり、これらのヤーンは好ましくは、ウェブ中に交互に配列され、有利には完全に混合される。このウェブはまた、これら熱可塑性有機材料のうちの1種類と補強材のうちの1種類とのヤーン又はフィラメントを合わせ、同時に巻き取ることによって得られるハイブリッドヤーンを含むこともできる。これらハイブリッドヤーンは場合によっては、1種類の熱可塑性有機材料及び/又は1種類の補強材のみからなるヤーンと混合される。このウェブはまた、全部又は一部が、熱硬化性有機材料でコーティングされた補強材のヤーンからなっていてもよい。
【0021】
好ましくはこのウェブは、これら混合ヤーンを、少なくとも50重量%、有利には少なくとも重量80%、好ましくは100重量%含む。
【0022】
用語「混合ヤーン」は、ここでは完全に混合されたガラスフィラメントと熱可塑性有機材料のフィラメントから構成されるヤーンを意味するものと解釈する。これらのヤーンは、例えば米国特許出願公開第4,818,318号に記載の機械的手段により得ることができる。この特許の条件下では、補強ヤーン及び熱可塑性ヤーンをそれぞれの包装容器から繰り出し、次いでヤーンを構成するこれらフィラメントを、同一の幅の2枚のウェブの形に分離する。次いでこれら2種類のフィラメントをできるだけ規則正しく交互にしながら、一枚のウェブを形成するようにしてこれらのウェブを互いに接触させる。次いでこれらの混合フィラメントを合わせて単ヤーンにする。
【0023】
用語「混合ヤーン」はまた、例えば欧州特許出願公開第0,599,695号及び同第0,616,055号に記載のように、熱可塑性有機フィラメント及びガラスフィラメントの製造において直接に得られるヤーンを意味するものと解釈すべきである。熱可塑性有機材料の溶融押出及び機械的延伸により得られるフィラメントをこうしてウェブの形で引き伸ばし、同様に引き伸ばされるガラスフィラメントの束又はウェブと混合する(あるいは撚りをかけて上記束又はウェブにする)。これらのヤーンは、別の方法で得られる混合ヤーンの場合よりもフィラメントの分布が均一であるので好ましい。
【0024】
本発明によれば、ヤーンのウェブは、連続ヤーンのマット、織物、編物、又は連続非交絡ヤーンのアセンブリの形態、例えばメッシュ又はウェフト挿入ワープ編物である。このウェブは、様々な方向に広がる連続有機ヤーンに基づく1種類又は複数種類の上記構造体を含んでもよく、更にこれら構造体を様々な方法、例えばニードルボンディング、綴じヤーン又は接着ヤーンによるステッチ編みの手段によって互いに結合させてもよい。好ましい実施形態によればこのウェブは、少なくとも部分的に混合ヤーンから形成される少なくとも1種類の織物及び/又は編物及び/又は連続非交絡ヤーンのアセンブリのみの形態である。
【0025】
本発明の範囲内の織物は混合ヤーンを含み、この混合ヤーンは、ワープヤーン又はウェフトヤーン、好ましくはその両方であることができる。
【0026】
例えば0.5〜10m/分の速さで移動するヤーンのウェブは、粉末形態の塗装材料の塗布を可能にする装置を通過する。粉末の均一な分布を得ることが可能な任意の既知の装置を使用することができる。具体的にはウェブが粉末のベッドを通過するようにし、一定の厚さの粉末の堆積を可能にするドクターブレードによって、その出口における高さを調整することができる。溝又はロール間隙を有する1本又は複数本のロールを備えた粉末コーティング装置、あるいはウェブ上に粉末を吹き付け、その粉末粒子を電位差によって表面に保持させる静電装置を使用することも、可能である。この粉末コーティング操作がウェブの下側面に関係する場合、粒子がウェブと接着し、後で重力により剥落しないようにするために、吹付けに先立って静電装置を粉末加熱手段と組み合わせることが必要である。
【0027】
粉末層の厚さは、最終的な複合ストリップ上で0.3〜1mm、好ましくは0.5〜0.8mmの厚さのコーティングが得られるようにして調整する。
【0028】
一般にこの粉末は、熱可塑性又は熱硬化性材料の粒子、好ましくは高いフィルム形成能を有するこれらの材料の粒子からなる。また好ましくはこの粉末は、マトリックス中の補強フィラメントを見えなくするのに十分な不透明性を、最終的なコーティングに与える。
【0029】
熱可塑性材料は、ポリエチレン若しくはポリプロピレンなどのホモポリマーの形態又はコポリマーの形態のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、及びPVCから選択することができる。
【0030】
熱硬化性材料は、エポキシ、ポリエステル、ポリウレタン、及びフェノール化合物から選択される。
【0031】
あとで示すように中間構造なしに粉末を直接にウェブに塗布する場合、好ましくはその粉末はマトリックスと同じ性質のものである。
【0032】
この粉末は更に、顔料、紫外線安定剤、落書き防止剤、衝撃(石の小片)性及び引掻きに対する耐性の改良剤、防汚剤、並びに難燃剤などの添加剤を含むことができる。
【0033】
添加剤の全含有量は、一般に粉末の全重量の30%未満、また好ましくは10%未満である。
【0034】
次いでこの粉末でコーティングしたヤーンのウェブを加熱領域に通し、そこでヤーンのウェブを補強ヤーンが埋め込まれたマトリックスに転換させ、且つ粉末を溶融してコーティングフィルムにするのに十分高い温度まで加熱する。
【0035】
十分高い温度であるためにはこの温度は、最も高い融点を有する有機材料の融点を超えなければならない。更にこの温度は、最も低い融点を有する材料の分解温度未満に留めなければならない。本発明に関して分解温度は、材料が劣化し始める温度であり、この劣化は分解(発火)、完全性の喪失(クリープ)、及び/又は変色(黄変)によって明らかに示されることがある。
【0036】
例えば、ウェブがガラスとポリプロピレンとからなり、コーティングがポリプロピレンに基づいている場合、加熱温度は約100〜300℃、特に約200〜220℃であることができる。
【0037】
加熱は、幾種類かの方法、例えばオーブン、パネル又はランプなどの赤外線放射装置、強制対流オーブンなどの熱風を吹き付ける装置、加熱ロールなどの接触加熱装置、又は二枚ベルトラミネータによって行うことができる。この加熱は、上記手段の幾つかを組み合わせてもよい。
【0038】
多くの場合、この加熱工程に圧密化工程が続くことが好ましい。この工程は、形成されたアセンブリに、適切な装置、例えば2本ロールカレンダーによって圧縮を与えることからなる。加えられる力は、ウェブのヤーンの性質及びコーティング材料のレオロジーに依存し、1〜100バールの範囲でよい。
【0039】
加圧装置で与えられる圧力は、特に一定の厚さを与えことによって、ヤーンのウェブを押し固め且つコーティング層を均一にすることを可能にする。このようにして得られた構造物は、その後の冷却によって硬化させる。
【0040】
冷却は例えば、最も低い融点の材料の凝固点未満の温度、例えば10〜130℃、好ましくは80℃未満、更に好ましくは60℃未満の温度に保たれているロールによって加圧の間に部分的に行うこともできる。
【0041】
加圧装置はまた、特に厚さが大きい場合、あるいは高度な平面度及び/又は高い生産速度を有することが望ましい場合に、複数のカレンダーから構成されてもよい。
【0042】
コーティングがロールの壁に堆積しないようにするには、PTFEなどの非粘着性コーティングでその壁を覆うか、又は粉末で覆われたウェブとロールとの間に非粘着特性を有する材料を挿入することが好ましい。この材料は例えば、ただ1回の使用であるか複数回の使用であるかに係わらず、シリコーン処理紙のフィルム、又はPTFEコート布のエンドレスベルトであってもよい。
【0043】
一実施形態によれば加圧装置は、例えばベルトがスチール、ガラス布、又はアラミド布でできたベルトプレスの形態であり、好ましくはこれらはPTFEでコーティングされている。好ましくはこのプレスは更に、その加圧装置の上流の高温領域と下流の低温領域とを含む。ここで使用される加熱又は冷却の要素は、プレート、バー、又はロール(カレンダー)の形態である。
【0044】
既に示したように冷却は、加圧装置中で行ってもよく、又は加圧とは無関係に、例えば冷風の自然又は強制対流によって若しくは冷却テーブル上を通過させることによって行ってもよい。
【0045】
冷却領域から出る得られるシートは、シートの厚さ及び剛性に応じて適切な直径のマンドレルに巻き上げてもよく、あるいは裁断装置、例えば裁断機又は丸のこにより切断してもよい。
【0046】
この複合シートは、上述のように、単一のウェブから製造することができ、これは最も単純な実施形態に対応する。しかしながら、特に厚いシートを形成することを意図する場合、1又は複数の前述のウェブとは異なる材料及び/又は構造のヤーンのウェブを組み合わせることによってシートを形成することも、本発明の範囲に含まれる。この場合、ヤーンのウェブは、好ましくは織物及び/又は編物及び/又は連続非交絡ヤーンから形成される。
【0047】
一般には、粉末を塗布する前にヤーンのウェブの少なくとも片面に、特定の特性を有する他の構造体を配置することが可能である。これらの中間構造体は、最終的な複合シートによりすぐれた特徴、例えば追加の補強を与え、また幾つかの他の機能を果たす。
【0048】
まず、これらの構造体は、所期の結果に基づいてその厚さを調節することができる追加の層を形成することによって、補強されたマトリックスの表面に存在するヤーンの「マーキング」効果を減らす手段を構成する。
【0049】
これらの構造体はまた、コーティング層と補強されたマトリックスとの接着を改良するのに役立ち、幾つかのケースでは、接着はこれらの仲介的手段のみによって達成することができる。
【0050】
このような構造体はまた、軽量複合シートを得ることを可能にする。
【0051】
最後に、これら構造体は、特に最終的なシートにおいてコーティング層と補強されたマトリックスの相互貫入を防止することによって「バリヤー」効果を生み、また更に上記シートに、防火、防水、並びに断熱及び/又は防音特性を与える。
【0052】
これらの構造体は、様々な形態、すなわちヤーン又はヤーンのアセンブリ(メッシュ、織物)、フィルム、ベール、シート、パネル、多泡体などである。
【0053】
これらの構造体は、全体又は一部が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET)及びポリブチレンテレフタラート(PBT)などのポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ガラス、又はある種の金属から構成されていてよく、また充填剤(タルク、炭酸カルシウム、バルサ、木材、コルク)、接着剤、及び難燃剤を含むことができる。
【0054】
これらの構造体の厚さは、ベール、フィルム及びシートの場合の50マイクロメートルからパネルの場合の数センチメートルまで、使用する材料に応じて広範に変えることができる。好ましくはこれらの構造体の厚さは、0.5〜2mmまで変わる。
【0055】
本発明はまた、この方法を実現するための、下記の装置を有する設備に関する:
(a)少なくとも1枚の連続ヤーンのウェブを供給するための少なくとも1台の装置、
(b)少なくとも1台の粉末コーティング装置、
(c)粉末でコーティングされたウェブを加熱するための少なくとも1台の装置、及び
(d)このウェブを加圧し、随意に冷却するための少なくとも1台の装置。
【0056】
本発明による設備はまた、複合シート用の少なくとも1台の切断装置及び/又は少なくとも1台の回収装置を含むことができる。
【0057】
本発明の方法により得られるシートは、連続的に生産されるので費用がかからない。これらシートは、補強フィラメントが埋め込まれたマトリックスから形成され、良好な外見を有する均一な表面コーティングを形成するコーティングにより保護されている。またこの表面コーティングは、ペイント、ワニス、又はステッカーの形態の装飾用の模様及び書込みを受け入れることができる。
【0058】
この表面コーティングが良好な外見を有する場合、特に「マーキング」効果のない均一、平坦、且つ滑らかな表面を有する場合、これは主として、補強ヤーンが連続的であり、加圧工程の間にウェブの平面に対してほぼ平行であるように分布させることができることによる。チョップドヤーン、特に短いチョップドヤーンでは、これら全体が加圧効果によってウェブ平面に横たわるわけではなく、これらの一部はウェブ平面に垂直な向きを保持するので、このような性能のレベルは達成されない。結果として、シートの表面には、そこから突出するヤーンのために小さなスパイクの形態の突起が存在する。
【0059】
これらシートは一般に、1〜10mm、好ましくは1〜6mmの厚さを有し、切断しやすく、またすぐれた力学的特性、特にすぐれた耐衝撃性(小石片、ひょうの粒子に対する耐衝撃性)を示す。また得られるシートは剛性だが、必要な場合には、巻いた形で回収、保管することが可能な十分な可撓性を有することができる。これらシートはまた、複合材料から作製される部品の熱加工及び成形に用いることもできる。
【0060】
こうして得られる複合シートは、それ自体で用いるか、又は他の可撓性又は剛性生成品と組み合わせて、特に重量比強度が改良されたサンドイッチパネルを形成することができる。この剛性生成品は、木製(バルサ、チップボード)ボードの形態又は熱可塑性若しくは熱硬化性多泡体の形態であってよく、あるいはアルミニウム、紙又はポリプロピレンを基材として、セル構造、例えばハニカム型セル構造を有してもよい。パネルの製造は一般には、この複合シートを前述の構造体の少なくとも片面に、適切な手段、好ましくは接着接合によって接合することによって行われる。多泡体を基材とするパネルは、所望の寸法に切断された多泡体のシートから得ること、すなわち複合シート上に直接に押し出し、次いでカレンダーにかけることができる。これらパネルの厚さは2〜100mm、好ましくは10〜50mmの範囲にすることができる。
【0061】
複合シート及びこれらシートから形成されるパネルは、より具体的には、輸送分野(トラックの車体、トレーラー、キャラバン、キャンピングカー)又は建築分野(クラッディング、軽量構造間仕切り)で使用される壁を形成することを意図している。
【0062】
これら複合シートは、外付けの追加の材料なしに溶接できるという利点を有し、また成型すること、特に熱加工により成型することができる。更に、損傷した場合、コーティング粉末、随意に液体又はマスチック形態に分散させたコーティング粉末を堆積させ、次いでそれを加熱することによりコーティングを修理することが容易である。これら複合シートはまた、射出成形又は圧縮成形用の顆粒又は小片の形態で容易に再利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
他の利点は、本発明を図示した図面を使って示す。
【0064】
図1は、混合ヤーンから作製された織物の少なくとも1個のリール(1)を上流に備えた複合シート生産ラインを概略的に示す。このリールから巻き出される織物(2)は、ウェブ中の張力を低下させるターンロール(3)及び正転ロール(4)を通過させ、次いでコーティング粉末を満たしたタンク(7)の底部に連結した溝ロール(5)からなる粉末コーティング装置(5)の下に通す。この粉末コーティング装置は、織物の表面にわたって粉末を分配する。
【0065】
次いで粉末をコーティングした織物を、赤外線放射パネル(8)によって、このパネルと接触させないで、ヤーン中に含有される有機材料と粉末の有機材料を溶融するのに十分高い温度まで加熱する。
【0066】
こうして加熱された織物は、幅1メートル当たり約5kN〜50kNの力でこの溶融した有機材料を加圧するプレスロール(9)の間を通し、次いで冷却テーブル(10)を通過させる。
【0067】
テーブル(10)を離れると、この冷却された剛性の複合ストリップ(11)は、自動せん断機(図示せず)の刃(12)によって連続的に所望の寸法に切断されて、シート(13)の形態になる。
【0068】
変形態様では、ヤーンを組み合わせてトウにし、これを、上記ストリップに対して横方向に往復運動で動く空気噴射器(図示せず)によって、コンベヤーベルト上に連続的に散布し、それによってマット(又はルーフ状ヤーンのウェブ)の形態にする。
【0069】
図2は、本発明の好ましい実施形態に従って複合シートを製造するための設備を概略的に示している。
【0070】
この実施形態では、混合ヤーンの2枚の織物(15、16)をリール(17、18)から巻き出し、正転ロール(19、20)を通過させ、そしてコンベヤーベルト(21)上に集める。
【0071】
リール(17、18)の下流には、表面ベールの2本のロール(22、23)が備えられている。これらのロールから巻き出されるベール(24、25)は、ターンロール(26、27)によって織物(15、16)に適用される。
【0072】
コーティング粉末を入れたタンク(30)に連結されている溝ロール(29)を備えた粉末コーティング装置(28)は、コンベヤーベルト(21)の下流であって、織物/ベールの組合せ体の上方に備えられている。変形態様では、下側面に粉末を塗布するために、第二の粉末コーティング装置(31)を、この組合せ体の下方に備えることができる。この装置はこの場合、熱風により予備加熱した粉末を吹き付けるためのノズル(32)から構成される。
【0073】
この粉末でコーティングされた織物/ベールの組合せ体を、フラットラミネートプレス(33)に導入する。基本的にこのプレスは、一組のローラ(36、37)によって動かされる2台の連続ベルト(34、35)、加熱領域(38)、水循環冷却領域(39)、及び組合せ体をその間で加圧して送るプレスロール(40)を備える。第一の領域(38)では、組合せ体を、有機材料のフィラメント及び粉末が溶融する温度まで、プレート(41)によって加熱する。これらロール(40)は、融解した材料を組合せ体中に均一に分布させ、且つ織物(15、16)を押し固めるのに役立つ。第二の領域(39)では、プレート(42)によって組合せ体を冷却し、硬化及び一体化させる。
【0074】
プレス(33)の出口は剛性のスリップが得られ、これをマンドレル(43)に巻き付ける。このストリップの各面は、均一且つ滑らかな表面を有する。
【0075】
変形態様では、有機マトリックスと補強ヤーンとを含む構造体、例えば連続若しくはチョップドヤーン、1枚若しくは複数の織物、1枚若しくは複数の編物、又は複合シートの形態の構造体、例えば前述のストリップと同じ性質の補強ヤーンを含む構造体か、あるいは別の構造体、例えば織物(15、16)間に配置された多泡又はセル状パネル(44)のいずれかを導入することによって、より厚い複合シートを得ることができる。このパネル(44)は、コンベヤーベルト(21)上に、縁部と縁部とを合わせて配置する。
【0076】
ストリップの厚さが大きく、リールの形態での回収が可能でない場合は、例えば追動架台(図示せず)上に取り付けられている丸のこによって、パネルに切断される。
【0077】
別の変形態様では、織物(15、16)を、図1の設備で生産されてリールの形態で回収される2枚のストリップ(11)で置き換える。
【0078】
下記の実施例は、本発明による方法及びこの方法で得られる生成品を例示するものである。
【実施例】
【0079】
実施例1
図1の設備を用いて、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%からなる幅1.5m及び厚さ1.5mmの複合シートを製造した。
【0080】
重量750g/m及び幅1.5mの連続ヤーンのアセンブリを使用した。ここでこのアセンブリは、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%を含有する1870テックスの混合ロービングから形成される混合ヤーンをワープヤーン及びウェフトヤーンとして含んでおり、これらのヤーンは、ポリプロピレンの結合ヤーンでステッチ編みすることによってウェフト方向で固定されていた。
【0081】
2個のリールから来る2つのアセンブリをコンベヤーベルト上で重ね合わせ、ポリオレフィンに基づく熱可塑性アロイ(Plascoatにより販売されているPlascoat(登録商標)Talisman)を、このアセンブリの上面に500g/mの量で塗布した。速さ1.5m/分で進むアセンブリを、赤外線放射パネル(長さ1m及び温度200℃)間で加熱し、次いでカレンダーのロール(直径300mm、温度40℃及びロール間隙1.5mm)の間を通した。
【0082】
得られた複合シートは厚さ1.5mmであり、またその表面は、厚さ0.5mmの均一な白色の光沢のあるコーティング層でコーティングされていた。
【0083】
実施例2
図2の設備を用いた。
【0084】
「噴射流体」接合した70g/mのポリエステルベール(PGIで販売される参照番号NLC 10/701)を、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%を含有するバルク着色した黒色の1870テックスの混合ロービングから形成されている745g/mの2枚の織物(2×2ツイル織、幅1.5m)上に置き、実施例1の熱可塑性アロイの粉末を、500g/mの量で塗布した。このアセンブリを、220℃の加熱領域、2本ロールカレンダー(圧力1.5バール(0.15MPa))、及び20℃の冷却領域を備えた二枚ベルトプレス中に導入した。このプレスを、1分当たり2メートルの速さで作動させた。
【0085】
均一な光沢のある白色のコーティング層を備えた厚さ1.5mmのシートを得た。
【0086】
実施例3
実施例1の条件を用いた。
【0087】
50g/mガラスベールを、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%を含有する1870テックスの混合ロービングから形成されている1485g/mの織物(2×2ツイル織、幅1.5m)上に置き、実施例1の熱可塑性アロイの粉末を500g/mの量で塗布した。
【0088】
速さ1.5m/分で進むアセンブリを、赤外線放射パネル(温度220℃)間で加熱し、次いでカレンダーに通した。
【0089】
得られた複合シートは厚さ1.5mmであった。これを切り分け、赤外線オーブン中で220℃で1分間加熱し、次いでこれを60℃に調節した長方形の型と対の型からなるプレス中に移し、40バール(4MPa)の圧力を1分間にわたって加えた。
【0090】
金型から取り出すと、均一なコーティングを有し、且つ材料分布の欠陥のない幅150mm、長さ200mm及び高さ20mmの箱状体が得られた。
【0091】
実施例4
図2の設備を用いて、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%からなる複合シートで覆ったポリウレタン多泡体からなる幅1.5m、長さ2.4m及び厚さ22.5mmのサンドイッチ状パネルを連続的に形成した。
【0092】
ポリウレタン多泡体パネル(長さ1.55m、幅1.2m、厚さ20mm、密度100kg/m、SAITECにより販売された参照番号SPF 100)を、コンベヤー上に並べた。
【0093】
移動の間に、パネルの上面及び下面を、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%からなる混合ロービングのヤーンで構成される1485テックスの4×4ツイル織物によって、続いて流体噴射接合した70g/mのポリエステルベール(PGIにより販売されるNLC 10/701)によってコーティングした。
【0094】
粉末コーティング装置は、このアセンブリの各面に、熱可塑性樹脂粉末(Plascoatにより販売されるPlascoat(登録商標)Talisman)500g/mを供給した。下側面に吹き付けられる粉末の温度は、約180℃であった。
【0095】
PTFEによってコーティングされているガラス布のベルトプレスにおいて、第一の領域が長さ1m及び温度約210℃であり、第二の領域が長さ4m及び温度約20℃であり、またカレンダーが、直径400mmの2本ロールから構成され、それぞれがアセンブリに2kNの力を伝えていた。このカレンダーのロール間隙は22mmであった。
【0096】
複合パネルは、速さ0.7m/分で連続的に生産され、次いで丸のこを用いて、幅1.5m及び長さ2.4mのパネルに切断された。
【0097】
このパネルの各面を覆っている複合ストリップは、3%未満の空洞率及び白色の均一なコーティング層を有した。
【0098】
実施例5
実施例4の条件を用いた。但しここでは、パネルが幅2.9m及び厚さ80mmであり、長さ3mの加熱領域と同じ長さの低温領域を備え、これら2つの領域間にカレンダーがなく、且つ2バール(0.2MPa)の圧力を加える二枚スチールベルトプレスを使用した。
【0099】
このようにして、幅2.9m、長さ12m及び厚さ82.5mmの複合パネルを形成した。
【0100】
実施例6
図2の設備を用いて、幅2.9m、長さ12m及び厚さ52.5mmのポリプロピレンのセル状構造体を備えたパネルを製造した。上記パネルは、ガラス60重量%及び黒色のバルク着色したポリプロピレン40重量%からなる複合シートで覆われていた。
【0101】
この芯材構造体は、コンベヤー上に隣接するようにして置かれたポリプロピレン製ハニカム型セル状構造パネル(長さ2.95m、幅1.2m、厚さ50mm、密度80kg/m)からなっていた。
【0102】
移動の間に、その上面及び下面を、実施例3の条件で得られた複合シートによって覆った。
【0103】
ベルトプレスの高温の第一の領域の温度は約210℃であり、第二領域の温度は約20℃であり、またロール間隙52mmのカレンダーは、アセンブリに圧力2バール(0.2MPa)を加えた。
【0104】
この複合パネルは、速さ2m/分で連続的に生産され、次いで長方形に切り分けられた。
【0105】
実施例7
コンベヤーの上流に配置された発泡体押出及びカレンダー加工装置を有する図2の設備を用いて、ガラスヤーンで補強され、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%からなる複合シートで覆われた延伸ポリプロピレン発泡体からなる幅2.9m及び厚さ16mmの複合シートを連続的に形成した。
【0106】
この芯材多泡体は、長さ1mm未満のチョップドガラス繊維を10重量%含有するポリプロピレン化合物から押出によってシートダイ(図示せず)中で形成し、これをコンベヤー上に置いた。ダイ出口において多泡体は、厚さ14mm、幅2.95m、密度300kg/mであった。
【0107】
この多泡体の上面及び下面を、下流において、ガラス60重量%及びポリプロピレン40重量%を含有する混合ロービングの織物(4×4ツイル織及び1485g/m)によって、次いで流体噴射接合した70g/mのポリエステルベール(PGIにより販売されたNLC 10)によって覆った。
【0108】
粉末コーティング装置は、このアセンブリの各面に、熱可塑性樹脂粉末(Plascoatにより販売されるPlascoat(登録商標)PPA 571 HES)600g/mを供給した。下面に吹き付けられる粉末の温度は、約160℃であった。
【0109】
このプレスは、約220℃で長さ3mの第一の領域、約20℃で同じ長さの第二の領域、及びアセンブリに圧力5バール(0.5MPa)を加える2本ロールからなるカレンダーを備えているスチールベルトプレスであった。このプレスのロール間隙は16mmに設定した。
【0110】
この複合シートは、速さ2m/分で連続的に生産され、次いでパネルに切り分けられた。
【0111】
こうして得られたシート上のコーティングの品質はすぐれており、特にすばらしい光沢のある外見を有した。これは、多泡体がベルトの第一領域において熱の作用によって発泡し続けたこと、及びプレスの高圧がコーティング層の適正な一体化を可能にしたことにより説明される。
【0112】
実施例8
実施例2の条件を使用した。但しここでは、熱硬化性エポキシ樹脂(40重量%)を予備含浸したガラスヤーン(60重量%)の745g/mの織物を、硬化のステージBまで進めた。
【0113】
二枚ベルトプレスを180℃に加熱し、1m/分で作動させた。
【0114】
白色の光沢のある均一なコーティング層を有する厚さ1.5mmのシートが得られた。
【0115】
実施例9(比較例)
実施例1の条件を使用した。但しここでは、コーティング粉末をヤーンのウェブ上に390g/mの量で堆積させた。
【0116】
こうして形成された複合シート上のコーティングは均一でなく、透明性のために幾つかの箇所で、織物のウェフトヤーンがちらりと見える状態が残った。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明を最も単純な実施形態で実施するための設備の略図である。
【図2】本発明を好ましい実施形態で実施するための設備の略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)連続ヤーンのマット、織物、編物又は連続非交絡ヤーンのアセンブリの形態のヤーンのウェブであって、少なくとも1種類の有機材料と少なくとも1種類の補強材とを含むヤーンのウェブを、動いている支持体上に連続的に置くこと、
(ii)熱の作用によってコーティング層を形成することができる有機材料の粉末を、前記ウェブの少なくとも一方の面に堆積させること、
(iii)前記粉末でコーティングされたウェブを、前記粉末を溶融するのに十分な温度まで加熱すること、
(iv)前記ウェブを加圧し、冷却して、複合ストリップを形成すること、及び
(v)前記ストリップをシートの形に切断するか、又は回転支持体上に巻き付けること、
を含む、複合シートの製造方法。
【請求項2】
前記粉末が、熱可塑性又は熱硬化性材料の粒子からなることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱可塑性材料が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、及びPVCから選択されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記熱硬化性材料が、エポキシ、ポリエステル、ポリウレタン、及びフェノール系化合物から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェブが、20〜90重量%、好ましくは30〜85重量%の補強材を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記補強材が、ガラス、炭素又はアラミドであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記ウェブが、ガラスフィラメントと熱可塑性有機材料のフィラメントとの混合ヤーンを少なくとも50重量%含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記ウェブが、織物のみの形態又は連続非交絡ヤーンのみの形態であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記粉末を、厚さ0.3〜1mm、好ましくは0.6〜0.8mmの最終的なコーティング層を生成するのに十分な量で、前記ウェブ上に堆積させることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記粉末塗布工程に先立って、少なくとも1つの中間構造体を、前記ウェブの少なくとも一方の面に配置することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記構造体が、ヤーン又はヤーンのアセンブリ、フィルム、ベール、シート、パネル、及び多泡体から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
(a)少なくとも1枚の連続ヤーンのウェブを供給するための少なくとも1台の装置、
(b)少なくとも1台の粉末コーティング装置、
(c)前記粉末でコーティングされたウェブを加熱するための少なくとも1台の装置、及び
(d)前記ウェブを加圧し、及び随意に冷却するための少なくとも1台の装置、
を備えている、複合シートの製造設備。
【請求項13】
前記複合シート用の少なくとも1台の切断装置及び/又は少なくとも1台の回収装置を更に備えていることを特徴とする、請求項12に記載の設備。
【請求項14】
前記粉末コーティング装置が、溝又はロール間隙を備えたロール、ドクターブレード、又は静電粉末コーティング装置であることを特徴とする、請求項12又は13に記載の設備。
【請求項15】
前記装置(c)及び(d)が、二枚ベルトプレスの一部又は二枚ベルトラミネータの一部を形成することを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の設備。
【請求項16】
少なくとも一方の面に、厚さ0.3〜1mm、好ましくは0.6〜0.8mmのコーティング層を備えていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法により得られる複合シート。
【請求項17】
厚さが1〜10mm、好ましくは1〜6mmであることを特徴とする、請求項16に記載のシート。
【請求項18】
輸送車両用パネル、特にトラック、トレーラー、又はコンテナー用パネルの製造のための、請求項16又は17に記載の複合シートの使用法。
【請求項19】
請求項16及び17のいずれかに記載の複合シートによって少なくとも一方の面が覆われている芯材を有する、パネル、特にトラック、トレーラー、又はコンテナー用のパネル。
【請求項20】
前記芯材が、木製ボード、熱可塑性若しくは熱硬化性多泡体のシート、又はアルミニウム、紙、若しくはポリプロピレンに基づくセル状構造体であることを特徴とする、請求項19に記載のパネル。
【請求項21】
厚さが2〜100mmであることを特徴とする、請求項19及び20のいずれかに記載のパネル。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−509664(P2006−509664A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566115(P2004−566115)
【出願日】平成15年12月10日(2003.12.10)
【国際出願番号】PCT/FR2003/003648
【国際公開番号】WO2004/062893
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(501399290)サン−ゴバン ベトロテックス フランス ソシエテ アノニム (33)
【Fターム(参考)】