説明

複合基板及びその製造方法

【課題】圧電基板を研磨するときのクラックの発生を抑制すると共にハンドリング時のクラックの発生も抑制することのできる複合基板を提供する。
【解決手段】複合基板10は、弾性波を伝搬可能な圧電基板12と、この圧電基板12よりも熱膨張係数の小さな支持基板14とが有機接着層16を介して接着されたものである。圧電基板12の表面には外周縁よりも内側に全周にわたって溝18が形成されている。この溝18は、縦断面の形状が略V字であり、溝18の底部が支持基板14に達しているものの、溝18の縦断面の形状は開口部から底部に向かって徐々に細くなっているため、支持基板14はわずかに削られているに過ぎない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、種々の弾性波デバイスが知られている。弾性波デバイスには、携帯電話等に使用されるフィルタ素子や発振子として機能させることができる弾性表面波デバイスなどのほか、圧電薄膜を用いたラム波素子、同じく圧電薄膜を用いた薄膜共振子(FBAR:Film Bulk Acoustic Resonator)などがある。例えば、弾性表面波デバイスは、以下のように製造される。まず、弾性波を伝搬させる圧電基板とこの圧電基板よりも小さな線熱膨張係数を持つ支持基板とを接合した数インチの大きさの複合基板を作成し、次に、その複合基板にフォトリソグラフィ技術を用いて多数の櫛歯電極を形成し、その後、ダイシングにより所定のサイズに切り出して弾性表面波デバイスとする。この製造方法では、複合基板を利用することにより、温度が変化したときの圧電基板の大きさの変化が支持基板によって抑制されるため、弾性波デバイスとしての周波数特性が安定化する。例えば、特許文献1では、圧電基板であるLT基板(LTはタンタル酸リチウムの略)と支持基板であるシリコン基板とをエポキシ接着剤からなる接着層によって貼り合わせた構造の支持基板を利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−150931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、こうした複合基板は、圧電基板と支持基板とを有機接着剤によって貼り合わせて貼り合わせ基板とした後、圧電基板の厚みを研磨して薄くするが、外周面の近傍には圧電基板と支持基板との接着が不十分な箇所が存在することがあり、研磨時にその箇所を起点としてクラックが発生しやすいという問題があった。この問題を解決する一案として、研磨前に貼り合わせ基板の圧電基板及び有機接着層の外周面を研削して支持基板よりも小径にしてしまうことが考えられる。こうすれば、接着が不十分な箇所が存在しないため、先ほどのクラックは発生しにくくなる。但し、有機接着層は圧電基板側に接着が不十分な箇所がある場合もあれば支持基板側に接着が不十分な箇所がある場合もあるため、支持基板のうち有機接着層側の面もいくらか研削する必要がある。しかし、そうすると、支持基板の外周部の厚さが薄くなり、ひいては複合基板の外周部の強度が不足する。複合基板の外周部の強度が不足すると、例えばキャリアケースへ複合基板を入れて搬送するようなハンドリング時に振動などにより複合基板とキャリアケースとが衝突して複合基板の周囲にクラックが発生するという問題が発生する。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、圧電基板を研磨するときのクラックの発生を抑制すると共にハンドリング時のクラックの発生も抑制することのできる複合基板を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の複合基板は、
弾性波を伝搬可能な圧電基板と該圧電基板よりも熱膨張係数の小さな支持基板とが有機接着層を介して接着された複合基板であって、
前記圧電基板の表面には外周縁よりも内側に全周にわたって溝が形成され、該溝の底部は前記支持基板に達しているものである。
【0008】
この複合基板では、圧電基板の表面の外周縁よりも内側に全周にわたって形成された溝はその底部が支持基板に達しているため、溝より内側の領域は有機接着層の接着が不十分な箇所とは切り離されている。このため、圧電基板を研磨するときに溝より外側の領域では接着が不十分な箇所を起点としてクラックが発生するおそれはあるものの、溝より内側の領域ではそうした箇所がないためクラックの発生が抑制される。また、溝より外側の領域と溝より内側の領域とでは、支持基板の厚さが同じであるため、複合基板の外周部の強度が不足することはない。このため、ハンドリング時に複合基板の外周部が周囲の物体に衝突したとしても強度不足によるクラックの発生が抑制される。このように、本発明の複合基板によれば、圧電基板を研磨するときのクラックの発生を抑制すると共にハンドリング時のクラックの発生も抑制することができる。
【0009】
本発明の複合基板において、前記溝の縦断面の形状は略V字状であることが好ましい。こうすれば、溝の縦断面の形状は開口部から底部に向かって徐々に細くなっているため、支持基板はわずかに削られているに過ぎない。このため、溝が支持基板に達しているものの支持基板の強度を十分確保することができる。
【0010】
本発明の複合基板の製造方法は、
(a)弾性波を伝搬可能な圧電基板と該圧電基板よりも熱膨張係数の小さな支持基板とを有機接着層を介して接着する工程と、
(b)前記圧電基板の表面のうち外周縁よりも内側に全周にわたって、底部が前記支持基板に達するように溝を形成する工程と、
(c)前記圧電基板の表面と研磨定盤との間に研磨砥粒を介在させて、該圧電基板の表面を研磨することにより該圧電基板の厚みを薄くする工程と、
を含むものである。
【0011】
この製造方法では、工程(b)で形成した溝は、圧電基板の表面のうち外周縁よりも内側に全周にわたって形成され、その底部が支持基板に達しているため、溝より内側の領域は有機接着層の接着が不十分な箇所と切り離されている。このため、その後の工程(c)で圧電基板を研磨するときに溝より外側の領域では接着が不十分な箇所を起点としてクラックが発生するおそれはあるものの、溝より内側の領域ではそうした箇所がないためクラックの発生が抑制される。また、得られた複合基板のうち溝より外側の領域と溝より内側の領域とでは、支持基板の厚さが同じであるため、複合基板の外周部の強度が不足することはない。このため、ハンドリング時に複合基板の外周部が周囲の物体に衝突したとしても、外周部の強度不足によるクラックが発生するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】複合基板10の斜視図である。
【図2】複合基板10の平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】複合基板10及び研磨済み基板22の製造工程図である。
【図5】他の複合基板の縦断面図である。
【図6】研磨済み基板122の製造工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は複合基板10の斜視図、図2は複合基板10の平面図、図3は図2のA−A断面図である。
【0014】
複合基板10は、弾性波を伝搬可能な圧電基板12と、この圧電基板12よりも熱膨張係数の小さな支持基板14とが有機接着層16を介して接着されたものである。圧電基板12の表面のうち外周縁よりも内側には、全周にわたって溝18が形成されている。なお、圧電基板12や支持基板14には結晶方位を示すためのオリエンテーションフラット(オリフラと略す)12a,14aが形成されており、両基板12,14はオリフラ12a,14aの向きが一致するように接着されている。
【0015】
圧電基板12の材料としては、弾性波を伝搬可能なものであれば特に限定されないが、例えば、タンタル酸リチウム(LT)、ニオブ酸リチウム(LN)、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体単結晶、水晶、ホウ酸リチウム、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、ランガサイト(LGS)、ランガテイト(LGT)などが挙げられる。この圧電基板12の大きさは、特に限定するものではないが、例えば、直径が50〜150mm、厚さが250〜500μmである。また、圧電基板12は、角が面取りされている。ここで、面取りとは、2つの面の交差部分(稜)が所定の角度の面でカットされたC面取りであってもよいし、稜が所定の曲率半径となるようにカットされたR面取りであってもよい。なお、圧電基板12の裏面には、例えば、厚さが0.1〜5μmの金属や二酸化ケイ素の層が設けられていてもよい。
【0016】
支持基板14の材料としては、熱膨張係数が圧電基板12よりも小さなものであれば特に限定されないが、例えば、シリコン、サファイア、砒化ガリウム、窒化ガリウム、水晶などが挙げられる。この支持基板14の大きさは、直径が圧電基板12と同じであり、厚さが圧電基板12の厚さ以上である。また、支持基板14も、角が面取りされている。
【0017】
有機接着層16の材料としては、圧電基板12と支持基板14とを接着可能なものであれば特に限定されないが、例えば、エポキシ系接着剤やアクリル系接着剤が挙げられる。この有機接着層16の厚さは0.1〜1.0μmとするのが好ましい。こうすれば、複合基板10を用いて弾性波デバイスを作製したときに、温度変化に対する周波数特性の変化の少ない弾性波デバイスを作製することができる。有機接着層16の厚さが1.0μmを超えると、圧電基板12と支持基板14との熱膨張係数の差がこの有機接着層16に吸収され、温度変化に対する周波数特性の変化を抑える効果が十分得られないため好ましくない。また、有機接着層16の厚さが0.1μm未満になると、ボイドの影響で温度変化に対する周波数特性の変化を抑える効果が十分得られないため好ましくない。
【0018】
溝18は、圧電基板12の表面のうち外周縁よりも内側に全周にわたって形成されており、底部が支持基板14に達している。この溝18は、縦断面の形状が略V字である(図3参照)。溝18の底部は支持基板14に達しているものの、溝18の縦断面の形状は開口部から底部に向かって徐々に細くなっているため、支持基板14はわずかに削られているに過ぎない。ところで、従来の複合基板においても、外周縁に近い領域は接着が不十分な箇所が存在することから弾性波デバイスを作製する際に使用されていない。このため、複合基板10において、溝18より外側の領域がそのように従来から使用されていない領域(つまり接着が不十分な領域)と同じ大きさになるように溝18を形成すれば、弾性波デバイスを作製する際に利用可能な領域を従来とほぼ同じ大きさにすることができる。例えば、複合基板10の直径が100mmの場合には、溝18は外周縁よりも1mmとか2mm(直径の1〜2%)内側の位置で全周にわたって形成されるようにしてもよい。また、溝18の底部は、支持基板14と有機接着層16の接着面から支持基板14の厚さの10%までの範囲に位置していることが好ましい。こうすれば、複合基板10のうち溝18より内側の領域を有機接着層16の接着不十分な箇所と確実に切り離すことができ、しかも、溝18による支持基板14の強度低下をほとんどなくすことができる。
【0019】
次に、複合基板10の製造方法の一例を図4にしたがって説明する。まず、溝18が形成されていない新しい圧電基板12と支持基板14とを用意する(図4(a)参照)。次に、支持基板14の表面と圧電基板12の裏面とを有機接着層16を介して貼り合わせて貼り合わせ基板20を作製する(図4(b)参照)。例えば、支持基板14の表面及び圧電基板12の裏面の一方又は両方に有機接着剤を均一に塗布し、両者を重ね合わせた状態で有機接着剤を固化させることにより貼り合わせ基板20を作製する。ここで、有機接着剤を塗布する方法としては、例えば、スピンコートや印刷が挙げられる。次に、圧電基板12の表面に溝18を形成する(図4(c)参照)。具体的には、外周面の断面が三角形状にとがった円盤状の砥石24を選び、その砥石24を図示しない研削盤の回転軸に取り付けて回転させる。そして、その砥石24を圧電基板12の表面のうち外周縁より内側に当接しながら、圧電基板12の外周縁に沿って砥石24を相対移動させる。こうすることにより、溝18が形成される。以上のようにして、複合基板10が得られる。
【0020】
次に、複合基板10の圧電基板12を研磨する方法について説明する。ここで使用する装置としては、一般的な研磨機が挙げられる。例えば、一般的な研磨機として、複合基板10の片面を研磨する研磨機を用いる場合には、まず、プレッシャープレートと研磨定盤との間に研磨対象の複合基板10を加圧して挟み込み、複合基板10の圧電基板12と研磨定盤との間に研磨砥粒を含むスラリーを供給しながらプレッシャープレートに自転運動を与えることによって、圧電基板12を薄くする。続いて、研磨定盤を表面にパッドが貼られたものとすると共に研磨砥粒を番手の高いものへと変更し、プレッシャープレートに自転運動及び公転運動を与えることによって、圧電基板12の表面を鏡面研磨する。このようにして研磨済み基板22を得る(図4(d)参照)。なお、ここでは2段階で研磨する方法を例示したが、1段階で研磨してもよい。また、片面を研磨する研磨機を例示したが、両面を研磨する研磨機で研磨してもよい。
【0021】
以上説明した本実施形態の複合基板10によれば、圧電基板12を研磨するときのクラックの発生を抑制すると共にハンドリング時のクラックの発生も抑制することができる。具体的には、溝18より内側の領域は有機接着層16の接着が不十分な箇所と切り離されているため、複合基板10の圧電基板12を研磨砥粒で研磨するときには、溝18より外側の領域ではその接着が不十分な箇所を起点としてクラックが発生するおそれがある。しかし、溝18より内側の領域すなわち弾性波デバイスの作製に利用される領域では、そうした箇所がないため、クラックの発生が抑制される。また、溝18より外側の領域と溝18より内側の領域とで支持基板14の厚さが同じであるため、研磨済み基板22の外周部の強度が不足することはなく、研磨済み基板22をハンドリングするときに外周部が周囲の物体に衝突したとしても強度不足によるクラックの発生が抑制される。
【0022】
また、溝18の縦断面の形状は略V字状であり、開口部から底部に向かって徐々に細くなっているため、支持基板14はわずかに削られているに過ぎない。このため、溝18が支持基板14に達しているものの支持基板14の強度を十分確保することができる。
【0023】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0024】
例えば、上述した実施形態では、溝18の縦断面の形状を略V字状としたが、その形状を略U字状にしたり略半円状にしたりしてもよい。あるいは、図5の複合基板60のように、溝68の縦断面の形状を斜めに傾いたV字状としてもよい。この場合、圧電基板12のうち溝68より内側の領域は円錐台を逆さにした形状、つまり下面(有機接着層16との接着面)よりも上面の方が面積の広い円錐台形状となっている。
【実施例】
【0025】
[実施例1]
圧電基板12として直径100mm、厚み250μmのLT42°Yカット基板を用意し、支持基板14として直径100mm、厚み350μmのSi(111)基板を用意した。そして、圧電基板12の裏面と支持基板14の表面にエポキシ系の有機接着剤をスピンコートにより均一に薄く塗布し、両者を重ね合わせた状態で有機接着剤を固化させて貼り合わせ基板20を作製した。有機接着層16の厚さは0.6μmであった。次に、この貼り合わせ基板20の圧電基板12の表面に、縦断面の形状が略V字状の溝18を外周縁から1mm内側の位置に全周にわたって形成した。具体的には、外周面の断面が三角形状(先端部の角度は45°)にとがったレジン系で粒度番手#600の円盤状の砥石24を選び、その砥石24を図示しない研削盤の回転軸に取り付けて29000rpmで回転させ、砥石24を圧電基板12の表面に当接しながら圧電基板12の外周縁に沿って砥石24を移動させた。なお、溝18は、その底部が支持基板14と有機接着層16との接着面から支持基板14へ深さ30μmの位置に達するように形成した。このようにして複合基板10を得た。
【0026】
次に、プレッシャープレートと研磨定盤とを備えた片面研磨機を用いて複合基板10の圧電基板12の厚さが30μmとなるまで研磨し、研磨済み基板22とした。研磨済み基板22では、溝18より外側の領域にはクラックが認められたが、溝18より内側の領域にはクラックは認められなかった。
【0027】
次に、研磨済み基板22をケースへ入れ、トランスファー試験を行った。トランスファー試験に使用したケースは、ウエハを一枚ずつ収納できるスリットが内部に25個設けられた市販の蓋付きのウエハキャリアケースであり、スリット部分がポリプロピレン製、外装がポリカーボネート製のものである。また、トランスファー試験は、20枚の研磨済み基板22を上述のケースのスリットにそれぞれ収納し、蓋を閉めた後、そのケースを25km離れた場所へ輸送し、次いで折り返して元の場所まで輸送し、その後蓋を開いてケースから研磨済み基板22を取り出し、その状態を確認するという手順で実施した。その結果、図6のように、貼り合わせ基板20の圧電基板12及び有機接着層16の外周面全周を研削して圧電基板112及び有機接着層116とすると共に支持基板14のうち有機接着層16との接合面側を研削して支持基板114にしたあと、圧電基板112の厚さが30μmとなるまで研磨した研磨済み基板122(比較例1)に比べて、クラックが発生する確率が格段に小さくなった。具体的には、比較例1では、20枚中、支持基板14の強度不足によるクラックが発生したものが2枚(10%)あったが、実施例1では、20枚中、支持基板14の強度不足によるクラックが発生したものは0枚(0%)であった。比較例1では、支持基板114は外周部の厚みが薄くなっているため強度不足によるクラックが発生したのに対し、実施例1では、支持基板14の厚みが溝18の内外で同じであるため強度不足によるクラックの発生を抑制することができたと考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の複合基板は、例えば、携帯電話等に使用されるフィルタ素子や発振子として機能させることができる弾性表面波デバイスなどのほか、圧電薄膜を用いたラム波素子、同じく圧電薄膜を用いた薄膜共振子(FBAR)などに利用可能である。
【符号の説明】
【0029】
10 複合基板、12 圧電基板、12a,14a オリフラ、14 支持基板、16 有機接着層、18 溝、20 貼り合わせ基板、22 研磨済み基板、24 砥石、60 複合基板、68 溝、112 圧電基板、114 支持基板、116 有機接着層、122 研磨済み基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性波を伝搬可能な圧電基板と該圧電基板よりも熱膨張係数の小さな支持基板とが有機接着層を介して接着された複合基板であって、
前記圧電基板の表面には外周縁よりも内側に全周にわたって溝が形成され、該溝の底部は前記支持基板に達している、
複合基板。
【請求項2】
前記溝は、縦断面の形状が略V字状である、
請求項1に記載の複合基板。
【請求項3】
(a)弾性波を伝搬可能な圧電基板と該圧電基板よりも熱膨張係数の小さな支持基板とを有機接着層を介して接着する工程と、
(b)前記圧電基板の表面のうち外周縁よりも内側に全周にわたって、底部が前記支持基板に達するように溝を形成する工程と、
(c)前記圧電基板の表面と研磨定盤との間に研磨砥粒を介在させて、該圧電基板の表面を研磨することにより該圧電基板の厚みを薄くする工程と、
を含む複合基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−135535(P2011−135535A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−295653(P2009−295653)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】