説明

複合材料蓋の形成方法

外側蓋キャップと内側シール用ライナーとを有する複合材料蓋を製造する方法は、該キャップの頂部壁部分に隣接する環状凹部を規定する環状リップを有する環状スカート部分を備える蓋キャップを提供する過程を具備する。溶融プラスチックは、該頂部壁部分に隣接する内側シール用ライナーを形成するために、該蓋キャップ内で圧縮成形され、該シール用ライナーの周辺は該蓋キャップの該環状凹部内に位置付けられる。該ライナー形成時に、該溶融プラスチックの流れを制御するために、該環状凹部内に複数の円周方向に隔てられたガセットが提供され、該ガセットにより、該シール用ライナー内のボイドの形成を弱めるよう空気の通気を容易にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に外側蓋キャップ及び内側シール用ライナーを有する複合プラスチック蓋の製造に関し、特に、外側蓋キャップ内でシール用ライナーを圧縮成形する過程を有する複合蓋の形成方法に関しており、該圧縮成形過程は該外側蓋キャップにより規定される環状凹部の円周方向の溶融プラスチックライナー形成材料の流れを制御する過程と、そしてライナー形成時の該蓋キャップ内からの空気の通気を容易にする過程と、を有する。
【背景技術】
【0002】
適当なポリマー材料で形成された複合プラスチック蓋は市場で広く受け入れられており、これらの種類の蓋は、ポリプロピレン又は他のポリマー材料で典型的に形成される外側蓋キャップ又はシェルと、エチレン酢酸ビニル(EVA)又は他の適当な材料で典型的に形成される内側シール用ライナーと、を有するのが典型的である。圧縮成形過程によるこれらの種類の蓋の形成は特に商業的に実行可能となり、炭酸飲料等に於ける様に非常によいシール性能を提供する複合材料蓋の高効率形成を可能にした。引用によりここに組み入れられる特許文献1は、外側蓋キャップの圧縮成形と、該外側蓋キャップ内でのシール用ライナーの圧縮成形を含む、この様な複合材料蓋の圧縮成形用の技術を開示している。
【0003】
この様な蓋が形成される該圧縮成形過程は、蓋キャップ形成用に圧縮型内への、又はライナー形成用の該外側蓋キャップ自身内への、予め決められた量の溶融ポリマー材料の導入を要するのが典型的である。シール用ライナーの圧縮成形用には、典型的に該外側キャップが倒立した位置にある時に、典型的にペレットの形での、或る量の溶融したライナー形成プラスチック材料が該外側蓋キャップ内に導入され、そして該溶融プラスチック材料のペレットは該外側蓋キャップの頂部壁部分の内側面上に位置付けられる。内方に面するシール用面を有する、いわゆるトップ/サイドシールを形成する望ましい形状を有する該シール用ライナーの形成を容易にするために、該外側蓋キャップは、該蓋キャップの頂部壁部分に近距離関係に位置付けられ、該部分と環状凹部を規定する環状シールリップを有する環状スカート部分を備えて形成される。
【0004】
ライナー形成時、ライナー形成工具組立体は該外側蓋キャップ内に挿入され、該組立体の外側スリーブは該外側蓋キャップの環状シールリップと係合するよう進められる。その後、該工具組立体の内側プランジャーは、該外側スリーブに対し進められ、溶融プラスチック材料のペレットを圧縮成形し、それにより該蓋キャップの頂部壁部分に隣接するシール用ライナーを形成する。該シール用ライナーは中央ディスク形部分と、一体の環状シール用ビーズ部分と、を有しており、該ビーズ部分は少なくとも部分的には該外側蓋キャップの該環状凹部内に位置付けられる。
【0005】
上記説明のシール用ライナーの圧縮成形を含む高速蓋製造に伴って、中に該シール用ライナーが形成される領域内に空気がトラップされる問題がある。該工具とシールリップの間のインターフエースに該工具組立体の通気部が提供されるので、該シールリップの下の環状凹部内にトラップされた空気は該通気部に到達出来ず、該凹部内にトラップされる。その結果、該トラップされた空気は該シール用ライナー内に形成される空気バブルに帰着するので望ましくない。これらの空気バブルの幾つかは、蓋が組み合わせ容器に取り付けられる時、該シールを失敗させるのに充分な程大きい。トラップされる空気は該蓋の周辺周りで45度以上になる程長く延びる。該ライナーが形成され続ける時、該ライナーはこの空気ポケットを1つの範囲に圧縮し、そして該工具が最早、この空気ポケットを圧縮された侭保っては居なくなると、該空気ポケットは膨張し、大きなバブルを創り、該バブルは組み合わせ容器上のシール作用を妨害する。
【0006】
注目すべきは、この様なトラップされた空気から生じる欠陥の種類と量は、該外側蓋キャップの頂部壁部分の内側面上の溶融プラスチックペレットの特定の位置付けに非常に左右されることである。もし該ペレットが該頂部壁部分の正に中央にあるなら、比較的大量のバブルと、比較的大きいバブルが作られ望ましくない。該ペレットが位置付けられる場所が該頂部壁部分の真の中央から離れるよう移されると、最終空気バブルは寸法と数が減少するが、成形過程は大きな寸法の、そして多量の、“ニット”ライン(“knit” lines)(該プラスチック材料の部分が相互内に流れ込む)、未充填部そしてはみ出しに帰着する。欠陥形成に帰着しないペレット無し位置があるのが典型的である。結果として、機械運転者は、溶融ペレットが僅かに中央から離れて位置付けられるよう機械を運転するのが有利と見出し、それにより過剰に多くの空気バブルの形成を避ける一方、ニットライン、未充填部そしてはみ出しの形成を制限する。重要なことに、受け入れ可能な空気バブルの形成と未充填部及びはみ出しとの間のペレット位置付けの差は約0.508mm(0.020インチ)又は約0.762mm(0.030インチ)程に小さいことである。機械の高速運転を考えると、ペレット形成のこの様に注意深い位置付けは、ライナー形成過程を最適化するために非常に微妙な“バランス動作”を提起する。
【0007】
該ライナープロフアイルの特定の形状は空気バブルの形成に影響する。或るプロフアイルについては、形成される蓋から空気バブルを取り除くことは事実上不可能である。幾つかの異なる種類のライナープロフアイルについては、ライナーの40%から60%までのどこかで空気バブルを示す。他のプロフアイルは形成される製品の50%から100%で空気バブルを示す。この様な空気バブル形成は一般に“パスする不具合”として受け入れられるが、“パス出来ないバブル”を避ける企てで、ライナー形成過程が、成り行きで、はみ出し及び未充填部分を示すライナー製作に近付いてもよいことは評価されるであろう。
【0008】
空気バブル形成の問題が取り除かれるなら、該問題解決はライナー形成過程が蓋の頂部壁の中央に溶融ペレットを置くことにより行われることを可能にして、かくしてニットライン、未充填部及びはみ出しの様な他の欠陥を減じるよう望ましく作用し、かくしてライナー形成過程を、ライナー形成材料の量及び種類の変化、そしてライナープロフアイルの変化、を含む該過程の他の変動に対しより堅牢で、耐性のあるものにする、ことが認識される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,497,765号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明によれば、圧縮成形ライナー成形過程中にトラップされる空気から生じる空気バブル創生の問題に特に取り組む複合材料蓋の形成方法が開示される。特に、本発明は蓋キャップ内のプラスチック材料の流れ、特に該蓋の円周方向の流れを制御する過程と、ライナー形成時の空気の通気を容易にする過程と、を考慮する。これは、外側蓋キャップの環状凹部内に提供される複数の放射状の配向されるガセットの提供により達成されるが、該ガセットによりライナー形成時の溶融プラスチック材料の流れが望ましく制御される。該環状凹部を規定する環状シールリップの内径に実質的に位置付けられた内側エッジを各々が有するよう該がセットを構成することにより、該凹部内にトラップされた空気は該ガセットに沿い該成形型内に提供される通気部へ逃げることが出来る。
【0011】
本発明に依れば、複合蓋を形成する方法は、頂部壁部分と、該頂部壁部分から垂れ下がる環状スカート部分と、を有する外側蓋キャップを提供する過程を具備する。該スカート
部分は、環状凹部を規定するよう該頂部壁部分と近距離関係に位置付けられた、内方へ延びる環状シールリップを有する。
【0012】
本方法は或る量の溶融したライナー形成プラスチック材料を提供する過程を更に具備する。そのペレットは、該蓋キャップが総体的に倒立位置に位置付けられた時、典型的に該ペレットを該頂部壁部分の内側面上に位置付けることにより、その頂部壁部分に隣接して外側蓋キャップ内に位置付けられる。
【0013】
ライナー形成は、その量の溶融プラスチック材料を圧縮成形するために、ライナー形成工具組立体を該蓋キャップ内へ進め、それにより該蓋キャップの頂部壁部分に隣接してシール用ライナーを形成することによりもたらされる。該シール用ライナーは中央のディスク形部分と、該外側蓋キャップの該環状凹部内に少なくとも部分的に位置付けられた環状シール用ビーズ部分と、を有する。
【0014】
該ライナー形成工具組立体は外側スリーブと、内側プランジャーと、を有する。ライナー形成時、該外側スリーブは該環状シールリップと係合するために該蓋キャップ内に進められる。その後、該工具組立体の該内側プランジャーは、該量のプラスチック材料を圧縮成形するために該外側スリーブに対し進められる。
【0015】
本発明に依れば、該環状凹部の円周方向の溶融プラスチック材料の流れは、該材料が圧縮成形される時、該外側蓋キャップの環状凹部付近で円周方向に隔てられ、該凹部内に位置付けられた、複数の半径方向に配向されたガセットの配備により制御される。該ガセットの各々は該環状シールリップから該頂部壁部分まで垂直に延び、各々は該環状シールリップの内径と実質的に整合して位置付けられた内側エッジを有する。この配備により、該ガセットの隣接する1つ1つの間の環状凹部内に複数のコンパートメントが規定される。重要なことは、各ガセットの内側エッジの、該蓋キャップのシールリップの内径との整合は、何等かのトラップされた空気が、該ガセットに沿い該蓋の内方へ、そして該シールリップの内径で該工具組立体内に提供された通気部へ通気することを容易にすることである。
【0016】
本発明の他の特徴と利点は下記の詳細な説明、付随する図面そして附属請求項から容易に明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を実施するための蓋の概略的断面図である。
【実施例1】
【0018】
本発明は種々の形の実施例が可能であるが、本開示が本発明の例示と考えられ、本発明を図解される特定の実施例に限定するよう意図されてないと言う理解の下に、現在の好ましい実施例が図で示され、この後説明される。
【0019】
図1を参照すると、本発明を実施するよう構成された外側蓋キャップ10が図解される。本発明はシール用ライナーを外側蓋キャップ10内で圧縮成形する方法を考慮しており、該方法により溶融プラスチック材料の流れは、該ライナー材料内の受け入れ難く大きな空気バブルの最小の形成を限定するよう制御され、一方同時に、トラップされた空気の通気を実現し、かくして過剰なニットライン、未充填領域、又ははみ出しの様な、他の望ましくない欠陥を示さないシール用ライナーの形成を実現する。
【0020】
特に、本発明の蓋は頂部壁部分12と、そこから垂れ下がる環状スカート部分14と、
を有する外側蓋キャップ10を備える。該環状スカート部分は、典型的に、該蓋が取り付けられる組み合わせ容器の雄ねじ形成部とのねじ係合用に、雌ねじ形成部16を有する。蓋除去時、炭酸化中味を有する様な、組み合わせ容器内からのガスの通気を容易にするために、該環状スカート部分14の内面に沿って1つ以上のガス通気溝18が提供されてもよい。該蓋は、該容器からの部分的又は完全な蓋取り外しの視覚的に見分けられる証拠をそれにより提供するために、組み合わせ容器との協力的係合用に、該環状スカート部分から垂れ下がるタンパー指示くすねバンド(示されてない)を有してもよい。
【0021】
外側蓋キャップ10内で形成されるシール用ライナー(示されてない)はディスク形中央部分及び環状のシール用ビーズ部分を有し、これら部分は一緒に、組み合わせ容器とのいわゆるトップ/サイドシールを提供する。この目的で、該外側蓋キャップ10の該スカート部分14は、該外側蓋キャップの頂部壁部分と近距離関係に位置付けられた環状シールリップ20を有する。該環状シールリップはかくして環状凹部22を規定し、該シール用ライナーの該シール用ビーヅ部分は少なくとも部分的には該環状凹部内に位置付けられる。
【0022】
図示される様に、本発明の実施は、該外側蓋キャップに、外側蓋キャップ10の環状凹部22内に位置付けられた複数の円周方向に隔てられたガセット24を提供することによりもたらされる。該ガセットは半径方向に配向され、該環状シールリップから該頂部壁部分へ延び、各々のガセットは該環状シールリップ20の実質的に内径にあり、そして該内径と整合する内側エッジ位置を有する。この配備により、該ガセットは該ガセットの隣接する1つ1つの間の環状凹部内に複数のコンパートメント26を規定する。
【0023】
炭酸飲料用の典型的な複合蓋は28mmの直径を有する。この様な蓋構造用に36個のガセットが提供され、各ガセットは約0.381mm(約0.015インチ)と約0.635mm(約0.025インチ)の間の幅である。各ガセットは該シールリップの内径から、環状凹部22内でシールリップ20の下の範囲内の該蓋の壁まで延びる。
【0024】
開発過程は、28mmのライナー付き蓋のシールリップ20の下のガセット24の付加は該ライナー内のバブルを実質的に取り除くことを示した。試験は、該ガセットが提供するバブル除去機構は非常に堅牢なことを示した。多数の変動要因に亘っても、全てのバブルは取り除かれる。この様な変動要因は、プロセスパラメーター(例えば、ペレット重さ、圧力、温度、ペレット位置、他)、材料カラー(青/グレー)、工具設計(標準型の形成スリーブのみならずその変更品も含む)を含み、そして種々のライナープロフアイルについても然りである。重要なことは、該ガセットの提供はライナー作り過程内でバブル発生機構を効果的に弱めることである。
【0025】
特に、該ガセット24の提供は、環状凹部22内のシール範囲付近のライナー材料の円周方向流れを制御し、拘束するよう作用する。該ライナー形成ペレットが頂部壁部分12の中心から僅かに外れる時、少なくとも1つのバブル発生機構が生じることが示された。ペレットが僅かに中心から外れることは、該ライナー材料の該蓋の1つの側での該蓋のシール範囲への到達を、該材料がもう1つの側で到達する前に、行わせる。一旦該ペレットが該シール範囲に到達すると、該材料は、該材料が中央パネルを横切って流れるよりも高速で、該蓋の環状凹部周りで、時計回り及び反時計回りの両方で円周方向に“レースする”又は流れ、何故ならば該シールの断面積が該中央部の断面積より大きいからである。もし円周方向の流れ先端と中央パネル流れ先端が一致したシーケンスで合体するなら、該合体は望ましくない該ライナー内バブルに帰着する。
【0026】
ガセット24はトラップされた空気を区分けするよう望ましく作用し、該空気が蓋のリップシールの下を逃げる通路を提供する。該ペレットが外側蓋キャップ10の頂部壁部分
の中央にある時、もう1つのバブル発生機構が生じることが示された。該ペレットが該中央にあると、ライナー材料は該中央から蓋の外側へ半径方向に流れる。該材料がライナースリーブの下を流れる時、流れ先端の形状のために、該材料は該環状シールリップ20の下で空気をトラップする。このトラップされた空気は逃げ道を有さず、45度以上程の、比較的長い距離のシール範囲の周辺付近を延びる。ライナー形成過程の終わりで、成形範囲内の圧力は増加し、トラップされた空気は該ライナーの局所範囲内に圧縮される。この機構は大きな、パス出来ない、気球化バブルに帰着し望ましくない。
【0027】
かくして、ガセット24は環状凹部22内のどんな空気も小さな範囲に区分けするよう望ましく作用する。結果として、空気は、それが1つの比較的大きな空気“リング”である場合に成るであろう程大規模には圧縮されない。その結果、成形工具が蓋キャップ10から引き抜かれる時、シール用範囲内への膨張は少ない。加えて、ガセット24はトラップされた空気を蓋のより多くの周辺へ分配するよう作用するので、該空気はベントの1つの小範囲内へ通気する必要はなく、より多くの利用可能なベント範囲に通気する。かくして、半径方向に配向されたガセット24の用意は、蓋キャップ10の環状凹部22内でシールリップ20の下のガセットの隣接する一つ一つの間に、同じ数の小コンパートメント26を創り、該コンパートメントは空気を該シール範囲付近に分布して保ち、空気が1つの局所範囲内に圧縮されるのを防止するよう望ましく作用する。
【0028】
重要なことに、各ガセット24が該蓋の付随部分と交差する所に、非常にシャープなアールがあることである。該ライナーが形成される時、該ライナー形成材料は、圧力増加時、該ライナーの形成の終了近くまで、これらのシャープなコーナー内に充分には詰まらず、該シールリップの下から、工具の通気範囲の近くまで、該シャープなコーナーに沿って空気が逃げる通路を残す。この仕方の空気の通気は、各ガセット24の内側エッジを該シールリップ20の内径に実質的に整合させることにより実現される。約0.025mm(0.001インチ)以下であることが好ましい各ガセットの該シャープなコーナーのアールは、該シールリップの下から、シールリップ20の内径に該型工具組立体内に提供される通気部まで、流路を提供する。型(すなわち、蓋キャップ10)内のシャープなコーナーは充たすべき最後の場所であり、何故ならばこれらのシャープな形状内に形成するためにはより高い圧力を要するからである。該型が殆ど充たされ、材料が最早容易には流れなくなるまで、該高い圧力は見られない。その時までに、型は殆ど充たされ、空気はこれらのシャープなコーナーに提供された通路に沿って既に逃げてしまっている。ライナー材料がこれらのシャープなコーナー内で完全に形成される時までに、空気は既に去っている。
【0029】
かくして、通気が難しい範囲から、より容易に通気される範囲まで、開いた通気路を提供するよう、ガセット24のエッジに於けるシャープな形状の使用を含む、本発明の実施はライナー形成過程時、バブルを取り除くために望ましく作用する。着目すべきは、半径方向に配向されたガセットの用意は、ライナー形成材料を蓋シェルが形成される材料で効果的に置き換え、かくして望ましい材料コスト節約を提供する。該ガセットの用意はシールリップを強化するよう望ましく作用し、そして該ガセットは過度な支出無しに現在の型に望ましく改造を加えても良く、何故ならば型はガセットの形成を提供することを可能にするよう変更されるのみであるからである。本発明の実施により、蓋ライナー形成時、溶融ペレットは頂部壁の内面の中央に向けられてもよく、かくして改良したライナー形成に帰着するので望ましい。
【0030】
前記から、本発明の新規な概念の真の精神と範囲から離れることなく、多くの変型と変更がもたらされることが観察される。ここに図解された特定の実施例に関し限定は意図されておらず、推量されるべきでないことは理解されるべきである。本開示は、請求項の範囲内に入る全てのこの様な変型を、附属請求項によりカバーするよう意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合蓋を形成する方法であって、
頂部壁部分と、前記頂部壁部分から垂れ下がる環状スカート部分と、を備える外側蓋キャップを提供する過程であり、前記スカート部分が、環状凹部を規定するよう前記頂部壁部分と近距離関係に位置付けられた、内方へ延びる環状シールリップを有する該外側蓋キャップを提供する過程と、
ペレットの形の或る量の溶融されるライナー形成プラスチック材料を提供する過程と、前記外側蓋キャップ内で該蓋キャップの該頂部壁部分に隣接して前記ペレットを位置付ける過程と、
前記蓋キャップの前記頂部壁部分に隣接してシール用ライナーを形成するために、前記量の溶融プラスチック材料を圧縮成形するよう、前記蓋キャップ内へライナー形成工具組立体を進める過程であって、前記シール用ライナーが中央部分と、前記環状凹部内に少なくとも部分的に位置付けられる環状シール用ビーズ部分と、を有する、該ライナー形成工具組立体を進める過程と、を具備しており、
前記ライナー形成工具組立体を進める過程が、前記環状シールリップと係合するために前記蓋キャップ内に前記ライナー形成工具組立体の外側スリーブを進める過程と、その後、前記量のプラスチック材料を圧縮成形するために前記外側スリーブに対し前記ライナー形成工具組立体の内側プランジャーを進める過程と、を備えており、
前記外側蓋キャップに、前記環状凹部の付近で円周方向に隔てられ、該凹部内に位置付けられた、複数の半径方向に配向されたガセットを提供して、前記ガセットの各々が前記環状シールリップから前記頂部壁部分へ垂直に延びており、各該ガセットは、前記環状シールリップの内径と実質的に整合して位置付けられた内側エッジを有しており、該ガセットにより前記ガセットの隣接する一つ一つの間で前記環状凹部内に複数のコンパートメントを規定し、前記環状凹部内からの空気の通気を容易にするよう、該ガセットを提供することにより、該溶融プラスチック材料が圧縮成形される時、前記環状凹部の円周方向の該溶融プラスチック材料の流れを制御する過程を具備する方法。
【請求項2】
頂部壁部分と、前記頂部壁部分から垂れ下がる環状スカート部分と、を備える外側蓋キャップであって、前記スカート部分が、環状凹部を規定するよう前記頂部壁部分と近距離関係に位置付けられた、内方へ延びる環状シールリップを有する外側蓋キャップを具備しており、
前記外側蓋キャップは、前記環状凹部付近で円周方向に隔てられ、該凹部内に位置付けられた複数の半径方向に配向されたガセットを備えており、前記ガセットの各々は前記環状シールリップから前記頂部壁部分へ垂直に延びており、各ガセットは、前記環状シールリップの内径と実質的に整合して位置付けられた内側エッジを有しており、該ガセットにより前記ガセットの隣接する一つ一つの間の前記環状凹部内に複数のコンパートメントを規定し、前記環状凹部内からの空気の通気を容易にする蓋。

【図1】
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【公表番号】特表2013−521150(P2013−521150A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555167(P2012−555167)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2011/026155
【国際公開番号】WO2011/106586
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(505279259)クロージヤー・システムズ・インターナシヨナル・インコーポレーテツド (14)
【氏名又は名称原語表記】Closure Systems International, Inc.
【Fターム(参考)】