説明

計量容器および計量方法

【課題】簡易な構成で、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる計量容器、および、計量方法を提供すること。
【解決手段】
粉粒体を排出する第1開閉部24と、第1開閉部24とは別に設けられ、粉粒体を排出する第2開閉部25とを有する計量ホッパ4を用いて、粉粒体を貯留しながら、ロードセル5によって、計量ホッパ4に貯留された粉粒体の重量を計量する計量方法において、計量ホッパ4に計量目標重量を超過する重量の粉粒体が供給された場合に、第2開閉部25を開放して、貯留されている粉粒体の重量を計量目標重量に相当するように調整した後、第1開閉部24を開放して、計量ホッパ4から粉粒体を排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量対象物を計量する計量容器、および、計量方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、スクリューフィーダなどから切り出される樹脂ペレットなどの粉粒体を計量するための計量装置が知られている。
【0003】
このような計量装置として、例えば、充填物が貯留される計量バケットと、計量バケットの重量を測定する計量装置と、計量バケットから充填物を吸引する吸引ノズルとを備える計量充填装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭61−30962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかるに、上記した特許文献1に記載の計量充填装置では、まず、計量バケットに計量すべき定量以上の充填物が供給され、計量バケット内に供給された充填物の超過量を吸引ノズルで吸引して、計量バケット内の充填物を定量に調節している。
【0006】
そのため、超過量がわずかである場合など、細かな調節が必要な場合に、吸引ノズルによって、計量バケット内の充填物を過度に吸引してしまう場合があり、計量バケット内の充填物の重量を精密に調節することが困難である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる計量容器、および、計量方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、計量対象物を貯留しながら、計量装置によって、貯留された計量対象物の重量が計量される計量容器であって、前記計量装置による計量が終了した後に開放されて、前記計量容器から計量対象物を排出する第1開閉部と、前記第1開閉部とは別に設けられ、前記計量容器に計量目標重量を超過する重量の計量対象物が供給された場合に、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように調整するために開放されて、前記計量容器から計量対象物を排出する第2開閉部とを備えていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、計量容器には、計量装置による計量が終了した後に開放される第1開閉部とは別に、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように調整するときに開放される第2開閉部が設けられている。
【0010】
そのため、計量容器に計量目標重量を超過する重量の計量対象物が供給された場合であっても、第1開閉部とは別の第2開閉部を開放して、超過した分の計量対象物を排出し、貯留されている計量対象物の重量を、計量目標重量に相当するように調整することができる。
【0011】
その結果、簡易な構成で、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2開閉部を介して前記計量容器から単位時間当たりに排出される計量対象物の重量は、前記第1開閉部を介して前記計量容器から単位時間当たりに排出される計量対象物の重量よりも少量であることを特徴としている。
【0013】
このような構成によれば、第2開閉部を介して、計量容器から計量対象物を少しずつ排出して、貯留されている計量対象物の重量を微調整することができる。
【0014】
その結果、貯留されている計量対象物の重量を、計量目標重量に、精度よく相当させることができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1開閉部は、前記計量容器から計量対象物を排出させる第1開口を備え、前記第2開閉部は、前記計量容器から計量対象物を排出させる第2開口を備え、前記第2開口の開口面積は、前記第1開口の開口面積よりも小さいことを特徴としている。
【0016】
このような構成によれば、第2開口を介して、計量容器から計量対象物を少しずつ排出して、貯留されている計量対象物の重量を微調整することができる。
【0017】
その結果、貯留されている計量対象物の重量を、計量目標重量に、精度よく相当させることができる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の発明において、前記第2開閉部は、前記第1開閉部よりも上方に配置されていることを特徴としている。
【0019】
このような構成によれば、第2開閉部を開放して貯留されている計量対象物の重量を調整した後、第1開閉部を開放すれば、調整された重量の計量対象物をすべて排出することができる。
【0020】
その結果、調整された重量の計量対象物を、確実に排出することができる。
【0021】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の発明において、下端部において、下方に向かうに従って開口断面積が小さくなるしぼり部が形成されており、前記第2開閉部は、前記しぼり部に設けられていることを特徴としている。
【0022】
このような構成によれば、下方に向かうに従って開口断面積が小さくなるしぼり部に、第2開閉部が設けられている。
【0023】
そのため、計量対象物が集中するしぼり部において、第2開閉部から計量対象物を排出することができる。
【0024】
その結果、計量容器内における計量対象物の量に拘わらず、容易に、計量容器から計量対象物を排出することができる。
【0025】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の発明において、下端部に連続して下方に向かって延び、計量対象物を排出するための排出管を備え、前記第2開閉部は、前記排出管の途中に設けられており、前記第1開閉部は、前記第2開閉部よりも下側において、前記排出管に設けられていることを特徴としている。
【0026】
このような構成によれば、第2開閉部は、排出管の途中に設けられており、第1開閉部は、第2開閉部よりも下側において、排出管に設けられている。
【0027】
そのため、計量対象物が排出されるときに計量対象物が必ず通過する排出管において、第2開閉部から計量対象物を排出することができる。
【0028】
その結果、計量容器内における計量対象物の量に拘わらず、容易に、計量容器から計量対象物を排出することができる。
【0029】
また、請求項7に記載の発明は、計量対象物を排出する第1開閉部と、前記第1開閉部とは別に設けられ、計量対象物を排出する第2開閉部とを有する計量容器を用いて、計量対象物を貯留しながら、計量装置によって、前記計量容器に貯留された計量対象物の重量を計量する計量方法であって、前記計量容器に計量目標重量を超過する重量の計量対象物が供給された場合に、前記第2開閉部を開放して、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように調整する調整工程と、前記第1開閉部を開放して、前記計量容器から計量対象物を排出する排出工程とを含んでいることを特徴としている。
【0030】
このような計量方法によれば、計量容器に計量目標重量を超過する重量の計量対象物が供給された場合に、第1開閉部とは別の第2開閉部を開放して、超過した分の計量対象物を排出し、貯留されている計量対象物の重量を、計量目標重量に相当するように調整し、その後、第1開閉部を開放して、計量容器から、計量目標重量に相当する重量の計量対象物を排出することができる。
【0031】
その結果、簡易な構成で、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる。
【発明の効果】
【0032】
請求項1に記載の発明によれば、簡易な構成で、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる。
【0033】
また、請求項2に記載の発明によれば、第2開閉部を介して、計量容器から計量対象物を少しずつ排出して、貯留されている計量対象物の重量を微調整することができ、貯留されている計量対象物の重量を、計量目標重量に、精度よく相当させることができる。
【0034】
また、請求項3に記載の発明によれば、第2開口を介して、計量容器から計量対象物を少しずつ排出して、貯留されている計量対象物の重量を微調整することができ、貯留されている計量対象物の重量を、計量目標重量に、精度よく相当させることができる。
【0035】
また、請求項4に記載の発明によれば、調整された重量の計量対象物を、確実に排出することができる。
【0036】
また、請求項5に記載の発明によれば、計量対象物が集中するしぼり部において、第2開閉部から計量対象物を排出することができ、計量容器内における計量対象物の量に拘わらず、容易に、計量容器から計量対象物を排出することができる。
【0037】
また、請求項6に記載の発明によれば、計量対象物が排出されるときに計量対象物が必ず通過する排出管において、第2開閉部から計量対象物を排出することができ、計量容器内における計量対象物の量に拘わらず、容易に、計量容器から計量対象物を排出することができる。
【0038】
また、請求項7に記載の発明によれば、簡易な構成で、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の計量容器の一実施形態としての計量ホッパを備える計量システムを示す概略構成図である。
【図2】計量ホッパの変形例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、本発明の計量容器の一実施形態としての計量ホッパを備える計量システムを示す概略構成図である。
【0041】
図1に示すように、計量システム1は、樹脂ペレットなどの粉粒体(計量対象物の一例)の重量を計量して、例えば、成形システム30(混合装置31および成形機32)などに供給するシステムであり、粉粒体の重量を計量する計量部2と、計量部2へ粉粒体を供給する供給部3とを備えている。なお、本実施形態では、計量部2は、1つの成形システム30に対して、並列して複数(2つ)設けられている。また、供給部3は、1つの計量部2に対して、並列して複数(2つ)設けられている。
【0042】
各計量部2は、粉粒体を貯留する計量ホッパ4(計量容器の一例)と、計量ホッパ4の重量を計量するロードセル5(計量装置の一例)を備えている。
【0043】
計量ホッパ4は、略円筒形状の上側部分21と、下方に向かうに従って開口断面積が小さくなる略円錐形状の下側部分22(しぼり部の一例)とが連続するように形成されており、その上端部には、供給部3から供給された粉粒体を受け入れるための受入口6が開口形成されるとともに、その下端部には、計量ホッパ4から粉粒体を排出させる略円形状の排出口23(第1開口の一例)が開口形成されている。また、計量ホッパ4の下端部には、排出口23を開閉する排出ゲート7が設けられている。排出ゲート7は、排出口23とともに、第1開閉部24を構成する。
【0044】
また、計量ホッパ4は、下側部分22の上下方向途中(すなわち、第1開閉部24よりも上側)において、第1開閉部24とは別に、第2開閉部25を備えている。
【0045】
第2開閉部25は、下側部分22の上下方向途中に開口形成される調整用開口26(第2開口の一例)と、調整用開口26に連通するように計量ホッパ4の外側へ延びる調整用排出管27と、調整用排出管27の途中に設けられる調整バルブ28とを備えている。
【0046】
調整用開口26は、略円形状をなし、排出口23よりも小さな開口面積(粉粒体がブロッキングを起こさない程度の開口面積であって、排出口23の開口面積を100%としたときに、例えば、1〜100%、好ましくは、5〜50%、より好ましくは、15〜20%の開口面積)を有し、計量ホッパ4から粉粒体を排出させる。
【0047】
調整用排出管27は、略円筒形状をなし、調整用開口26を介して計量ホッパ4から粉粒体を排出させる配管である。
【0048】
調整バルブ28は、調整用排出管27の排出方向上流側端部に設けられ、調整用開口26を開閉する。
【0049】
ロードセル5は、計量ホッパ4を支持しつつ、計量ホッパ4内に貯留される粉粒体の重量を計量できるように構成されており、この計量ホッパ4に貯留された粉粒体の重量は、風袋(計量ホッパ4)の重量をキャンセルした状態で、このロードセル5によって計量される。
【0050】
各供給部3は、粉粒体を貯蔵する貯蔵ホッパ8と、貯蔵ホッパ8内の粉粒体を切り出すスクリューフィーダ9とを備え、スクリューフィーダ9によって切り出された粉粒体を計量部2の計量ホッパ4へ供給する。
【0051】
貯蔵ホッパ8は、略円筒形状の上側部分と、下方に向かって開口断面積が小さくなる略円錐形状の下側部分とが連続するように形成されている。
【0052】
スクリューフィーダ9は、供給筒部10、スクリュー11およびモータ12を備えている。
【0053】
供給筒部10は、略水平方向に延びる略筒形状に形成されており、一端部において、貯蔵ホッパ8の下端部に連続されている。また、供給筒部10の他端部には、計量ホッパ4の受入口6に臨むように、下方に向かって開口される供給口13が形成されている。
【0054】
スクリュー11は、供給筒部10が延びる方向に沿って、供給筒部10に回転可能に内装されている。
【0055】
モータ12は、スクリュー11の一端部に接続されており、スクリュー11を回転させる。
【0056】
そして、貯蔵ホッパ8内の粉粒体は、スクリュー11の回転によって、供給筒部10内を一方から他方へ搬送され、供給筒部10の供給口13から切り出される。
【0057】
次いで、上記した計量システム1を用いた本発明の計量方法の一実施形態について説明する。
【0058】
計量システム1を用いて粉粒体を計量するには、まず、排出ゲート7および調整バルブ28を閉めて、ロードセル5に計量されている風袋(計量ホッパ4)の重量をキャンセルする。
【0059】
次いで、スクリューフィーダ9を作動させて、ロードセル5で計量ホッパ4の重量を計量しながら、計量ホッパ4へ粉粒体を供給する。
【0060】
そして、計量ホッパ4内の粉粒体の重量が所定の計量目標重量に到達すれば、スクリューフィーダ9を停止させる。
【0061】
このとき、計量ホッパ4は、スクリューフィーダ9からの粉粒体の落下により振動されているので、ロードセル5では、計量ホッパ4の振動が収まってから、計量ホッパ4内の粉粒体の重量を正確に計量する。
【0062】
そして、計量ホッパ4内の粉粒体の重量が、計量目標重量に相当(許容できる誤差を含んで一致)していれば、ロードセル5による計量を終了する。
【0063】
ここで、計量ホッパ4内の粉粒体の重量が、計量目標重量に相当していない場合には、計量ホッパ4内の粉粒体の重量を、計量目標重量に相当するように調整する。
【0064】
計量ホッパ4内の粉粒体の重量が計量目標重量に対して不足している場合には、再度、スクリューフィーダ9を駆動させて、計量ホッパ4に不足分の粉粒体を補充し、計量ホッパ4内の粉粒体の重量を、計量目標重量に相当させる。
【0065】
計量ホッパ4内の粉粒体の重量が計量目標重量に対して超過している場合には、調整バルブ28を開けて調整用開口26を開放し、計量ホッパ4から超過分の粉粒体を排出して、計量ホッパ4内の粉粒体の重量を、計量目標重量に相当させる(調製工程)。
【0066】
このとき、上記したように、調整用開口26は、排出口23よりも小さな開口面積を有している。これにより、調整用開口26は、単位時間当たりにおいて、排出口23を介して計量ホッパ4から排出される粉粒体の重量よりも少量ずつ、計量ホッパ4から粉粒体を排出させる。
【0067】
そして、調整用排出管27を介して超過分の粉粒体が計量ホッパ4から排出され、計量ホッパ4内の粉粒体の重量が計量目標重量に相当すれば、調整バルブ28を閉めて、調整工程を完了する。
【0068】
このようにして、計量システム1による粉粒体の計量を完了する。
【0069】
その後、排出ゲート7を開けて、計量ホッパ4から、成形システム30の混合装置31へ、粉粒体を排出する(排出工程)。
【0070】
なお、計量システム1による粉粒体の計量は、計量ホッパ4に対して並列に設けられている各供給部3について、順次、実施される。具体的には、図1の紙面左側の計量ホッパ4について説明すると、まず、一方の供給部3内の粉粒体(粉粒体Aとする。)を計量し、計量ホッパ4内に粉粒体Aが貯留されている状態で、他方の供給部3内の粉粒体(粉粒体Bとする。)を計量して、その後、粉粒体Aと粉粒体Bとを、一度に混合装置31へ排出する。
【0071】
そして、計量ホッパ4から混合装置31へ排出された粉粒体は、混合装置31内で混合され、成形機32において、溶融、成形される。
【0072】
この計量ホッパ4によれば、図1に示すように、計量ホッパ4に、ロードセル5による計量が終了した後に開放される第1開閉部24とは別に、貯留されている粉粒体の重量を計量目標重量に相当するように調整するときに開放される第2開閉部25が設けられている。
【0073】
そのため、計量ホッパ4に計量目標重量を超過する重量の粉粒体が供給された場合であっても、第1開閉部24とは別の第2開閉部25を開放して、超過した分の粉粒体を排出し、貯留されている粉粒体の重量を、計量目標重量に相当するように調整することができる。
【0074】
その結果、簡易な構成で、貯留されている粉粒体の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる。
【0075】
また、この計量ホッパ4によれば、第2開閉部25を介して計量ホッパ4から単位時間当たりに排出される粉粒体の重量は、第1開閉部24を介して計量ホッパ4から単位時間当たりに排出される粉粒体の重量よりも少量である。
【0076】
そのため、第2開閉部25を介して、計量ホッパ4から粉粒体を少しずつ排出して、貯留されている粉粒体の重量を微調整することができる。
【0077】
その結果、貯留されている粉粒体の重量を、計量目標重量に、精度よく相当させることができる。
【0078】
また、この計量ホッパ4によれば、図1に示すように、調整用開口26の開口面積は、排出口23の開口面積よりも小さい。
【0079】
そのため、調整用開口26を介して、計量ホッパ4から粉粒体を少しずつ排出して、貯留されている粉粒体の重量を微調整することができる。
【0080】
その結果、貯留されている粉粒体の重量を、計量目標重量に、精度よく相当させることができる。
【0081】
また、この計量ホッパ4によれば、図1に示すように、第2開閉部25は、第1開閉部24よりも上方に配置されている。
【0082】
そのため、第2開閉部25を開放して貯留されている粉粒体の重量を調整した後、第1開閉部24を開放すれば、調整された重量の粉粒体をすべて排出することができる。
【0083】
その結果、調整された重量の粉粒体を、確実に排出することができる。
【0084】
また、この計量ホッパ4によれば、下方に向かうに従って開口断面積が小さくなる下側部分22に、第2開閉部25が設けられている。
【0085】
そのため、粉粒体が集中する下側部分22において、第2開閉部25から粉粒体を排出することができる。
【0086】
その結果、計量ホッパ4内における粉粒体の量に拘わらず、容易に、計量ホッパ4から粉粒体を排出することができる。
【0087】
また、この計量方法によれば、計量ホッパ4に計量目標重量を超過する重量の粉粒体が供給された場合に、第1開閉部24とは別の第2開閉部25を開放して、超過した分の粉粒体を排出し、貯留されている粉粒体の重量を、計量目標重量に相当するように調整し、その後、第1開閉部24を開放して、計量ホッパ4から、計量目標重量に相当する重量の粉粒体を排出することができる。
【0088】
その結果、簡易な構成で、貯留されている粉粒体の重量を計量目標重量に相当するように、容易に調整することができる。
【0089】
なお、上記した実施形態では、計量ホッパ4の下側部分22の途中に第2開閉部25を設けたが、例えば、図2に示すように、計量ホッパ4に、下側部分22の下端部に連続して下方に向かって延びる排出管41を設け、排出管41に第1開閉部24と第2開閉部25とを設けることもできる。なお、図2において、上記した実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0090】
第1開閉部24は、排出管41の下端部に設けられている。詳しくは、排出管41の下端部に、排出口23が開口形成されるとともに、排出口23を開閉する排出ゲート7が設けられている。
【0091】
第2開閉部25は、第1開閉部24の上側において、排出管41の途中に設けられている。詳しくは、排出管41の側壁に、調整用開口26が開口形成されており、調整用開口26に連通するように排出管41から調整用排出管27が分岐されている。また、調整用排出管27の排出方向上流側端部に、調整バルブ28が設けられている。
【0092】
この構成によれば、第2開閉部25は、排出管41の途中に設けられており、第1開閉部24は、第2開閉部25よりも下側において、排出管41に設けられている。
【0093】
そのため、粉粒体が排出されるときに粉粒体が必ず通過する排出管41において、第2開閉部25から粉粒体を排出することができる。
【0094】
その結果、計量ホッパ4内における粉粒体の量に拘わらず、容易に、計量ホッパ4から粉粒体を排出することができる。
【0095】
また、第2開閉部25の調整バルブ28としては、ロードセル5による計量と連動して自動で開閉可能な公知の電磁バルブや、ユーザが手動で開閉可能な公知のバルブを用いることができる。
【0096】
また、第2開閉部25を介して排出された粉粒体を、再度、供給部3の貯蔵ホッパ8へ供給することもできる。
【0097】
また、計量対象物の形態は、粉粒体に限定されず、例えば、液体であってもよい。
【0098】
また、上記した実施形態では、粉粒体Aを計量してから、計量ホッパ4内に粉粒体Aが貯留されている状態で、粉粒体Bを計量し、その後、粉粒体Aと粉粒体Bとを一度に混合装置31へ排出したが、計量ホッパ4から混合装置31へ排出するタイミングは特に制限されず、例えば、まず、粉粒体Aを計量して混合装置31へ排出した後、粉粒体Bを計量して混合装置31へ排出することもできる。
【符号の説明】
【0099】
4 計量ホッパ(計量容器の一例)
5 ロードセル(計量装置の一例)
22 下側部分(しぼり部の一例)
23 排出口(第1開口の一例)
24 第1開閉部
25 第2開閉部
26 調整用開口(第2開口の一例)
41 排出管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量対象物を貯留しながら、計量装置によって、貯留された計量対象物の重量が計量される計量容器であって、
前記計量装置による計量が終了した後に開放されて、前記計量容器から計量対象物を排出する第1開閉部と、
前記第1開閉部とは別に設けられ、前記計量容器に計量目標重量を超過する重量の計量対象物が供給された場合に、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように調整するために開放されて、前記計量容器から計量対象物を排出する第2開閉部と
を備えていることを特徴とする、計量容器。
【請求項2】
前記第2開閉部を介して前記計量容器から単位時間当たりに排出される計量対象物の重量は、前記第1開閉部を介して前記計量容器から単位時間当たりに排出される計量対象物の重量よりも少量であることを特徴とする、請求項1に記載の計量容器。
【請求項3】
前記第1開閉部は、前記計量容器から計量対象物を排出させる第1開口を備え、
前記第2開閉部は、前記計量容器から計量対象物を排出させる第2開口を備え、
前記第2開口の開口面積は、前記第1開口の開口面積よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の計量容器。
【請求項4】
前記第2開閉部は、前記第1開閉部よりも上方に配置されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の計量容器。
【請求項5】
下端部において、下方に向かうに従って開口断面積が小さくなるしぼり部が形成されており、
前記第2開閉部は、前記しぼり部に設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の計量容器。
【請求項6】
下端部に連続して下方に向かって延び、計量対象物を排出するための排出管を備え、
前記第2開閉部は、前記排出管の途中に設けられており、
前記第1開閉部は、前記第2開閉部よりも下側において、前記排出管に設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の計量容器。
【請求項7】
計量対象物を排出する第1開閉部と、前記第1開閉部とは別に設けられ、計量対象物を排出する第2開閉部とを有する計量容器を用いて、計量対象物を貯留しながら、計量装置によって、前記計量容器に貯留された計量対象物の重量を計量する計量方法であって、
前記計量容器に計量目標重量を超過する重量の計量対象物が供給された場合に、前記第2開閉部を開放して、貯留されている計量対象物の重量を計量目標重量に相当するように調整する調整工程と、
前記第1開閉部を開放して、前記計量容器から計量対象物を排出する排出工程と
を含んでいることを特徴とする、計量方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−159302(P2012−159302A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17136(P2011−17136)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000129183)株式会社カワタ (120)
【Fターム(参考)】