説明

記録再生装置

【課題】未再生の録画データを、ユーザが忘れることなく再生するよう補助する機能を備えた記録再生装置を提供する。
【解決手段】本発明の記録再生装置は、放送波を受信して再生情報を放送波から取得する放送受信部と、再生情報を記録可能な記録部と、記録部に記録されている再生情報の再生処理を行う再生処理部とを備える。また、記録部に記録されている再生情報の中から未再生情報を判別し、未再生情報を示す画像である通知画像を生成して記録部に記録する通知画像生成部を備える。また、記録部より通知画像を読み出して再生する通知画像再生部を備える。通知画像再生部は、記録再生装置の電源が起動された場合に実施される起動処理の処理期間において、通知画像を再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像または音声の記録再生を実施可能な記録再生装置に関するものであり、特にデジタル放送の受信機能を備えた記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ等の画像装置において処理される画像や音声を含む情報(以下、「再生情報」という)の記録再生を行うための装置として、VCR(Video Cassette Recorder)、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダ、またはHDD(Hard Disk Drive)レコーダ等の記録再生装置が普及している。また、これら複数の記録再生装置を一装置にまとめた複合機も普及している。
【0003】
これらの記録再生装置として、EPG(Electronic Program Guide)等を用いた番組情報取得機能を備えた記録再生装置が普及している。ユーザは、EPGにより表示された番組情報を用いて、録画予約を容易に実施することが可能である。さらには、録画により得られた画像を用いて、オープニング画像やスクリーンセイバー画像を表示する再生装置が開示・提案されている(例えば特許文献1〜特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−273702号公報
【特許文献2】特開2003−69955号公報
【特許文献3】特開2009−100008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の再生装置は、録画動作の完了後において、未再生の録画データをユーザに対して通知する機能を備えているのが一般的である。例えば、タイトル一覧画面等において、未再生録画データのタイトルに所定のアイコン画像、例えば「NEW」等の文字列アイコンを、タイトルに重畳する。
【0006】
しかしながら上記の通知方法では、ユーザがタイトルリストを見ない限り、未再生録画データ、つまり新しく録画された録画データを確認することができない。従って、未再生録画データの存在をユーザが認識することなく、そのまま放置してしまう可能性があった。
【0007】
本発明の目的は、放送波や外部装置より再生情報を取得して記録する機能を備えた記録再生装置であって、未再生録画データを、ユーザが忘れることなく再生するよう補助する機能を備えた記録再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の記録再生装置は、放送波を受信して画像または音声を含む再生情報を放送波から取得する放送受信部と、前記再生情報を記録可能な記録部と、前記記録部に記録されている前記再生情報の再生処理を行う再生処理部とを備えた記録再生装置において、前記記録部に記録されている前記再生情報の中から、前記再生処理部による再生処理がなされていない再生情報である未再生情報を判別し、前記未再生情報を示す画像である通知画像を生成して前記記録部に記録する通知画像生成部と、前記記録部より前記通知画像を読み出して再生する通知画像再生部とを備えることを特徴としている。
【0009】
これによると、本発明の記録再生装置は、放送波を受信して再生情報を放送波から取得する放送受信部と、再生情報を記録可能な記録部と、記録部に記録されている再生情報の再生処理を行う再生処理部とを備える。また、記録部に記録されている再生情報の中から未再生情報を判別し、未再生情報を示す画像である通知画像を生成して記録部に記録する通知画像生成部を備える。また、記録部より通知画像を読み出して再生する通知画像再生部を備える。
【0010】
また上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置が備える前記通知画像再生部は、前記記録再生装置の電源が起動された場合に実施される起動処理の処理期間において、前記通知画像を再生することを特徴としている。
【0011】
これによると、通知画像再生部は、記録再生装置の電源が起動された場合に実施される起動処理の処理期間において、通知画像を再生する。
【0012】
また上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置が備える前記通知画像生成部は、前記未再生情報より抽出した画像に縮小処理を施した画像であるサムネイル画像、または前記未再生情報に関連する情報を示す文字画像を用いて、前記通知画像を生成することを特徴としている。
【0013】
これによると、通知画像生成部は、未再生情報より抽出した画像に縮小処理を施した画像であるサムネイル画像、または未再生情報に関連する情報を示す文字画像を用いて、通知画像を生成する。
【0014】
また上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置が備える前記通知画像生成部は、前記記録部に記録されている前記未再生情報の数に基づいて、前記サムネイル画像または前記文字画像の大きさを決定して前記通知画像を生成することを特徴としている。
【0015】
これによると、通知画像生成部は、記録部に記録されている未再生情報の数に基づいて、サムネイル画像または文字画像の大きさを決定し、通知画像を生成する。
【0016】
また上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置が備える前記通知画像生成部は、前記記録部に記録されている前記未再生情報の数が予め定められた閾値を上回る場合に、内容が異なる複数の前記通知画像を生成して前記記録部に記録し、前記通知画像再生部は、複数の前記通知画像を順次再生することを特徴としている。
【0017】
これによると、通知画像生成部は、記録部に記録されている未再生情報の数が所定の閾値を上回る場合に、内容が異なる複数の通知画像を生成して記録部に記録する。通知画像再生部は、この複数の前記通知画像を順次再生する。
【0018】
また上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置は、操作入力を受け付ける操作部と、前記記録再生装置に対する設定指示を前記操作部を介して受け付ける設定部とを備え、前記通知画像再生部は、複数の前記通知画像を順次再生する場合に、予め定められた時間間隔、または前記操作部により検知された操作入力に基づいて、再生する前記通知画像を切り替えることを特徴としている。
【0019】
これによると、本発明の記録再生装置は、操作入力を受け付ける操作部と、記録再生装置に対する設定指示を受け付ける設定部とを備えている。通知画像再生部は、複数の通知画像を順次再生する場合に、所定の時間間隔、または操作部により検知された操作入力に基づいて、再生する通知画像を切り替える。
【0020】
また上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置が備える前記再生処理部は、前記通知画再生部により前記通知画像が再生されている状態において、前記通知画像が示す前記未再生情報の選択指示を前記操作部により受け付け、選択された前記未再生情報を再生することを特徴としている。
【0021】
これによると、再生処理部は、通知画再生部により通知画像が再生されている状態において、通知画像が示す未再生情報の選択指示を操作部により受け付ける。そして、選択された未再生情報を再生する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、記録再生装置の起動時等に、一または複数の通知画像を表示し、未再生情報が存在することをユーザに通知する。これによりユーザは、新しく記録された再生情報を迅速且つ確実に確認できるため、ユーザの再生し忘れを防止することができる。また、起動時において通知画像を表示することにより、ユーザの待ち時間を有効に利用して未再生情報の通知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の記録再生装置の機能部の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の記録再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の記録再生装置の録画予約画面を示す画面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る通知画像の表示画面を示す画面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る通知画像の表示画面を示す画面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る通知画像の表示画面を示す画面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る通知画像の表示画面を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
【0025】
〈1.内部構成について〉
図2は、本発明の一実施形態に係るコンパチブルレコーダ1(=記録再生装置)の内部構成を示すブロック図である。なお、図2における矢印線は画像/音声データの流れを示している。また、矢印のない直線は、制御部11が各装置に対する制御信号等を送受信するための通信バスを示している。
【0026】
コンパチブルレコーダ1は少なくとも、制御部11、メモリ12(=記録部)、操作部13、HDD14(=記録部)、VCR15、光ディスクドライブ16、放送受信部17、信号処理部18、OSD(On-Screen Display)処理部19、及び外部接続端子20を含むように構成されている。なお外部接続端子20により接続される表示装置として、ディスプレイ2が存在する。
【0027】
制御部11は、コンパチブルレコーダ1の各部材の駆動を制御することにより、画像/音声の再生処理、記録処理、出力処理等を統括制御するためのものである。制御部11は例えば、複数のマイクロプロセッサから構成されている。また制御部11は、制御部11が備える演算処理装置上でプログラムを実行することにより実現される機能部として、後述する録画再生部11a〜設定部11e(図1)を備えている。
【0028】
メモリ12は、コンパチブルレコーダ1が保持する各種データを一時的に記録する媒体であり、例えば書き込み可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ12は、例えば制御部11によって各種情報処理が行われる際の処理データや、ユーザから受けた指示命令等を一時的に記録しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【0029】
操作部13は、ユーザがコンパチブルレコーダ1に対して、画像/音声の記録指示や予約録画指示等を行うためのものである。操作部13は、例えばコンパチブルレコーダ1のハウジングに設けられた複数のボタンや、図示しないリモコン及びリモコン信号受信部等を含む。操作部13はこれらの装置により、ユーザ操作を受け付ける。ユーザ操作が受け付けられると、制御部11は、操作内容に基づいて再生処理や記録処理等を行う。
【0030】
HDD14は、デジタルデータを記録する磁気記録媒体である。HDD14は、複数の磁気ディスクを回転させつつ、アクチュエータによりヘッドを移動させることにより、データの記録や読み出しを行う。本実施形態では主に、放送波に含まれる画像/音声データから生成される録画データ(=再生情報)を記録するのに用いられる。
【0031】
ROM15は、制御部11が各装置部の制御を行うために用いる制御プログラムや、コンパチブルレコーダ1の工場出荷時に定められた各種設定パラメータ等を記録しておく記録媒体である。ROM15は情報の読み出しのみが可能であり、記録や書き換えはできないようになっている。
【0032】
光ディスクドライブ16は、CD(Compact Disc)メディア、或いはDVD(Digital Versatile Disc)メディア等の光ディスクに対して光学的に各種データの読み取りを行うための光学装置である。光ディスクドライブ16は、光ピックアップ(不図示)の制御を行うことにより、光ディスクに光ビームを照射して、光ディスクに記録された音声情報、画像情報等の各種情報の読み取りを行う。この際、光ピックアップの駆動制御やフォーカス制御、或いはチルト制御等の各種制御を行う。
【0033】
放送受信部17は、外部のアンテナ(不図示)に接続されてデジタル/アナログ放送の選局、受信、周波数変換、増幅、復調等を行う。放送受信部17は、アナログ方式であればアナログチューナ、中間周波増幅回路、復調回路、及び増幅回路等を含むように構成されている。またデジタル方式であれば、デジタルチューナ、及び誤り訂正部等を含むように構成されている。
【0034】
例えばデジタル放送を受信する場合、放送受信部17に含まれるデジタルチューナが、中間周波信号の増幅及び検波を行う。これにより、MPEG2方式のデジタル信号であるTS(=Transport Stream)の取得を行う。なおTSとは、複数の番組の音声PES(Packetized Elementary Stream)、画像PES、及び付加情報を固定長のTSパケットに分割してつなぎ合わせたものである。信号処理部18へ与えられて画像/音声信号に変換される。なお、TSを変換せずHDD14へ記録することも可能である。この場合、信号処理部18はTSのスルーのみを行う。
【0035】
信号処理部18は、放送受信部17が生成したTSや、光ディスクドライブ16が光ディスクより読み出したデジタルデータを入力し、音声情報を含む音声デジタル信号と、画像情報を含む画像デジタル信号とに分離する多重分離部である。具体的には例えば、放送受信部17より生成されたTSを、TSパケットに分割する。そしてTSパケットを再結合することにより、音声/画像のPESを生成する。
【0036】
そしてPESを結合することにより、ES(Elementary Stream=符号化された音声/画像データ)を生成する。さらに信号処理部18はESの復号を行い、各種デジタル信号に変換する。復号により得られたデジタル信号は、記録する場合はHDD14へ与えられる。またディスプレイ2等に出力する場合は、外部接続端子20へ与えられる。
【0037】
OSD処理部19は、画像信号を生成する機能部である。OSD処理部19は、コンパチブルレコーダ1が出力すべき情報をユーザが視認できる画像データに変換し、変換した画像データをディスプレイ2に表示するための画像信号を生成する。生成された画像信号は、外部接続端子20より出力される。
【0038】
外部接続端子20は、例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)端子やUSB(Universal Serial Bus)端子等を含む、複数の入出力端子からなるインタフェースである。外部接続端子20はこれらの入出力端子を用いて、コンパチブルレコーダ1と外部の装置、例えばディスプレイ2を接続し、デジタル信号またアナログ信号の入出力を行う。
【0039】
なお、アナログ信号を入力する場合は、不図示のA/Dコンバータ(Analog Digital Converter)を用いてアナログの画像データ及び音声データをデジタルデータに変換して入力することが可能である。
【0040】
ディスプレイ2は、図示しない表示部、操作部、制御部、及び接続部を備える表示装置である。ディスプレイ2は例えば、接続部に含まれるHDMI端子に接続されたHDMIケーブルを介して、画像/音声を含むデジタル信号を受け付ける。そしてデジタル信号の複合化を行い、画像/音声の出力を行う。
〈2.機能部の構成について〉
【0041】
ここで、本発明の一実施形態に係るコンパチブルレコーダ1が未再生通知処理を実施するための各機能部の関係を、図1のブロック図を用いながら説明する。なお、図1における破線矢印線は、制御信号の流れを示している。
【0042】
図1に示すように本発明の未再生通知処理は、制御部11が備える録画再生部11a(=再生処理部)、EPG取得部11b、通知画像生成部11c、通知画像再生部11d、及び設定部11eにより実施される。
【0043】
録画再生部11aは、HDD14を用いた画像/音声の記録再生処理を行う。また録画再生部11aは、後述する設定部11eが受け付けた設定内容に基づき、予約録画処理やダビング処理等を行う。
【0044】
例えば予約録画処理を行う場合、録画再生部11aは、設定部11eが受け付けた予約録画時刻が到来した時点で、予約設定された放送番組を受信するよう放送受信部17を制御する。そして放送波に含まれる画像/音声から、タイトルや録画日時等を含む管理情報を付加した録画データ(=再生情報)を生成し、HDD14に記録する。
【0045】
EPG取得部11bは、信号処理部18がTSより取得したPSI/SIの解析を行うことにより、EPGを表示するための番組情報を取得する。そして取得した番組情報を、HDD14に記録する。或いはEPG取得部11bは、外部接続端子20を用いて、通信網に接続された情報処理装置等から番組情報を取得する形態でもよい。
【0046】
具体的には例えば、PSI/SIの一種であるEIT(Event Information Table)に含まれている番組名称、放送日時、放送内容等を番組情報として取得する。また番組情報には、各番組のジャンルがスポーツ、ドラマ、アニメ等のいずれに該当するかを示すジャンル情報が含まれている。
【0047】
通知画像生成部11cは、HDD14に記録されている録画データの中から、未再生録画データ(=未再生情報)を判別する。また、上記の番組情報を利用して、未再生録画データの管理情報、例えばタイトル、放送チャンネル、放送日時等を取得する。
【0048】
通知画像生成部11cは、未再生録画データより抽出した画像に縮小処理を施したサムネイル画像や、未再生録画データの管理情報を示す文字画像を生成する。そして、これらのサムネイル画像または文字画像を含む通知画像を生成する。さらに、生成した通知画像を、メモリ12の所定領域、例えばオープニング画像記録領域に記録する。
【0049】
なお、メモリ12のオープニング画像記録領域は、予めそのアドレスが定められているものとする。初期状態、つまりコンパチブルレコーダ1の工場出荷直後においては、メーカロゴ画像等がオープニング画像記録領域に記録されている。通知画像生成部11cは、オープニング画像記録領域に通知画像を上書き記録することにより、オープニング画像の代わりに通知画像が表示される状態にすることができる。
【0050】
通知画像再生部11dは、通知画像を所定のタイミングで再生する。具体的には例えば、コンパチブルレコーダ1の起動が検知された時点で、メモリ12のオープニング画像記録領域に記録されている画像を読み出し、信号処理部13へ与える。これにより、通知画像を表示するための画像信号が生成され、外部接続端子20を介してディスプレイ2に出力される。或いは通知画像再生部11dは、オープニング画像記録領域以外の記録領域から通知画像を検索して再生する形態でもよい。
【0051】
設定部11eは、録画再生部11aが録画処理やダビング処理を行うための各種設定を、操作部13を介してユーザより受け付ける。設定部11eは、録画再生部11aが録画処理を行うために必要な設定情報、例えば録画時刻や録画チャンネル、録画モード等の指定を、操作部13を介して受け付ける。
【0052】
また設定部11eは、通知画像の表示処理に関する各種設定の入力受け付けを、所定の設定画面を表示することにより行う。なお設定画面は、OSD処理部19により生成し、外部接続端子20を介してディスプレイ2等に出力することにより表示する。
【0053】
設定部11eが表示する予約画面70の一例を、図3に示す。図3に示すように、予約画面70は少なくとも、EPG71、カーソル72、及びメッセージ表示部73を含むように構成されている。
【0054】
図3に示す例では、4Ch〜10Chの四チャンネルと、6時〜10時までの五時間分の番組情報が表示されている。各チャンネル欄の右側には、放送予定番組の番組名が表示されている。なお図3は、ユーザによる録画予約がなされていない状態のEPG71を示している。
【0055】
初期状態では、全ての番組欄の背景色が通常色(=白色)で表示されている。この状態において、ユーザが操作キー及び決定キー等を押下することにより、カーソル72の移動操作、及び録画予約する番組の決定操作が行われる。
【0056】
カーソル72が所定の番組に重なっている状態で決定キーが押下されると、メッセージ表示部73に「この番組を録画予約しますか?」というメッセージと、選択ボタンが表示される。選択ボタンの「はい」が選択されると、録画予約がなされる。以上により録画予約が設定された番組は、その放送開始時刻が到来した時点で、自動的に録画が行われる。
〈3.未再生通知処理について〉
【0057】
ここで、本発明の一実施形態に係るコンパチブルレコーダ1が実施する未再生通知処理について説明する。
【0058】
上記のように録画処理を実施していくと、ユーザが意識しない間に、未再生録画データが徐々に増加していく。このため、コンパチブルレコーダ1の起動処理期間を用いて、未再生録画データの通知処理を行う。
【0059】
近年のコンパチブルレコーダ1は、多機能化の影響により、起動処理が長くなる傾向がある。このため、起動処理期間において、まずオープニング画像だけを表示し、そのバックグラウンドで起動処理を行う技術が実用化されている。
【0060】
オープニング画像としては、例えばメーカや商品ブランドを示すロゴマークを含む画像が用いられる。オープニング画像は、コンパチブルレコーダ1の工場出荷時等において、予めメモリ12のオープニング画像記録領域に記録されている。本実施形態では、このオープニング画像の代わりに、通知画像を表示する。
【0061】
図4〜図7は、通知画像生成部11cが生成した通知画像を、通知画像再生部11dが再生した場合における、ディスプレイ2の表示状態を示した画面図である。図4〜図7に示すように、未再生通知画面80は、4つの実施形態で示される。
【0062】
第1の実施形態である図4では、未再生録画データのタイトル、チャンネル、及び録画日を示す文字画像を含む通知画像が生成され、表示されている。これらの文字画像は、一覧形式で並べられている。図4の例では、ユーザは、三件の未再生録画データが存在することを確認できる。
【0063】
第2の実施形態である図5では、第1の実施形態と同様、未再生録画データのタイトル、チャンネル、及び録画日を示す文字画像が、一覧形式で並べられている。さらに、ページ切り替え画像81が、未再生通知画面80の下部に含められている。
【0064】
ページ切り替え画像81は、未再生録画データの件数が所定数を超えて多く、一画面に入りきらない(図5の例では12件を超える)場合に、通知画像に含められる画像である。つまり通知画像生成部11cは、未再生録画データが所定数を超える場合に、複数の画像に分けて通知画像を作り、ページ切り替え画像81を含めることにより、通知画像が複数存在することをユーザが認識できるようにする。
【0065】
通知画像が複数存在する場合、通知画像再生部11dは、所定時間ごとに再生する通知画像を切り替える。例えば、五秒間隔で通知画像を切り替える。或いは、通知画像再生部11dは、操作部13によるユーザ操作を待ち受け、ユーザ操作が検知された時点で、再生する通知画像を切り替える形態でもよい。
【0066】
第3の実施形態である図6では、未再生録画データより生成されたサムネイル画像82が、文字画像とあわせて表示されている。サムネイル画像82は、未再生録画データより抽出した画像に縮小処理を施した画像である。
【0067】
第4の実施形態である図7では、第3の実施形態と同様、サムネイル画像82が、文字画像とあわせて表示されている。第3の実施形態と異なる点として、サムネイル画像82及び文字画像のサイズが、第3の実施形態よりも小さくなっている。また、カーソル83が表示されている。
【0068】
第3の実施形態のサムネイル画像82では、そのサイズの制限から、最大で6件の未再生録画データしか表示できない。もし6件を超える場合は、第2の実施形態のように、複数の通知画像を生成し、ページ切り替え画像81を表示して、切り替えを行う必要がある。
【0069】
これに対して第4の実施形態では、通知画像生成部11cは、未再生録画データを示すサムネイル画像82及び文字画像を縮小表示し、全ての画像を一画面で表示できるようにする。図7の例では、縮小表示により、8件の未再生録画データを表示している。
【0070】
なお、通知画像生成部11cは、各画像の縮小率を、未再生録画データの件数に基づいて決定する。ただし、縮小率が所定値を超え、各画像が小さくなりすぎる場合は、第2の実施形態のように、複数の通知画面を用いた切り替え表示を行うよう、処理を変更する。
【0071】
また第4の実施形態では、通知画像再生部11dは、通知画像を再生している状態において、操作部13によるユーザ操作を受け付ける。そして受け付けた操作に応じて、カーソル83の移動を行う。
【0072】
さらに通知画像再生部11dは、サムネイル画像82にカーソル83があわさっている状態で所定のキー、例えば操作部13に含まれる決定キーが押下された場合に、サムネイル画像82に対応する未再生録画データの再生処理を実施する。なお、起動処理中であるため再生処理が実施できない場合は、起動処理が完了した時点で再生処理を開始する。
【0073】
以上に説明した本実施形態によれば、新しく録画された未再生録画データの一覧が起動処理中に表示されるため、ユーザは、未再生録画データを迅速且つ確実に確認することができる。これにより、ユーザの再生し忘れを防止することができる。
[その他の実施の形態]
【0074】
以上、好ましい実施の形態及び実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0075】
従って本発明は、以下の形態にも適用可能である。
【0076】
(A)上記実施形態では、本発明の記録再生装置の一例としてコンパチブルレコーダ1を例に挙げているが、放送網または通信網に接続して再生情報を取得可能な記録再生装置であれば、これ以外の装置において本発明を実施する形態でもよい。例えば、DVDレコーダや、録画機能付きテレビジョン装置等を用いる形態であってもよい。
【0077】
(B)上記実施形態では、本発明の未再生通知処理に関わる各機能部が、マイクロプロセッサ等の演算処理装置上でプログラムを実行することにより実現されているが、各機能部が複数の回路により実現される形態でもよい。
【0078】
(C)上記実施形態では、通知画像再生部11dは起動処理中に通知画像を再生しているが、これ以外のタイミングで再生する形態でもよい。例えば、所定時間ユーザ操作を検知しなかった場合に表示されるスクリーンセイバー画像として、通知画像を再生する形態でもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 コンパチブルレコーダ(記録再生装置)
2 ディスプレイ
11 制御部
11a 録画再生部(再生処理部)
11b EPG取得部
11c 通知画像生成部
11d 通知画像再生部
11e 設定部
12 メモリ(記録部)
13 操作部
14 HDD(記録部)
15 ROM
16 光ディスクドライブ
17 放送受信部
18 信号処理部
19 OSD処理部
20 外部接続端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送波を受信して画像または音声を含む再生情報を放送波から取得する放送受信部と、
前記再生情報を記録可能な記録部と、
前記記録部に記録されている前記再生情報の再生処理を行う再生処理部とを備えた記録再生装置において、
前記記録部に記録されている前記再生情報の中から、前記再生処理部による再生処理がなされていない再生情報である未再生情報を判別し、前記未再生情報を示す画像である通知画像を生成して前記記録部に記録する通知画像生成部と、
前記記録部より前記通知画像を読み出して再生する通知画像再生部と、
を備えることを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
前記通知画像再生部は、前記記録再生装置の電源が起動された場合に実施される起動処理の処理期間において、前記通知画像を再生すること
を特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
【請求項3】
前記通知画像生成部は、前記未再生情報より抽出した画像に縮小処理を施した画像であるサムネイル画像、または前記未再生情報に関連する情報を示す文字画像を用いて、前記通知画像を生成すること
を特徴とする請求項2に記載の記録再生装置。
【請求項4】
前記通知画像生成部は、前記記録部に記録されている前記未再生情報の数に基づいて、前記サムネイル画像または前記文字画像の大きさを決定して前記通知画像を生成すること
を特徴とする請求項3に記載の記録再生装置。
【請求項5】
前記通知画像生成部は、前記記録部に記録されている前記未再生情報の数が予め定められた閾値を上回る場合に、内容が異なる複数の前記通知画像を生成して前記記録部に記録し、
前記通知画像再生部は、複数の前記通知画像を順次再生すること
を特徴とする請求項4に記載の記録再生装置。
【請求項6】
前記記録再生装置は、操作入力を受け付ける操作部と、前記記録再生装置に対する設定指示を前記操作部を介して受け付ける設定部とを備え、
前記通知画像再生部は、複数の前記通知画像を順次再生する場合に、予め定められた時間間隔、または前記操作部により検知された操作入力に基づいて、再生する前記通知画像を切り替えること
を特徴とする請求項5に記載の記録再生装置。
【請求項7】
前記再生処理部は、前記通知画再生部により前記通知画像が再生されている状態において、前記通知画像が示す前記未再生情報の選択指示を前記操作部により受け付け、選択された前記未再生情報を再生すること
を特徴とする請求項6に記載の記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−230744(P2012−230744A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99159(P2011−99159)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】