説明

記録装置および印字時間の検出方法

【課題】 記録装置において、印字の開始時に予測として印字残り時間が表示されていても、実際の印字動作以外に印字制御動作として、被記録媒体の搬送動作、印字手段をメンテナンスする回復動作、印字手段が昇温したときに動作制御を行うヘッド昇温プロテクト動作などが入り、予測された印字所要時間とは一致しないことが多い。
【解決手段】 記録装置において、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作の所要時間を表示する表示部には、印字開始時の推定時間に対して、回復動作時間や昇温プロテクト動作時間などの印字開始時には見積もられていなかった時間を加味し、印字所要時間情報を更新して表示する。この更新を複数回行うことにより、オペレーターは印字の所要時間を従来よりも正確に把握できる、或いは印字の終了を表示部から確認することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録装置およびその印字時間の検出方法に関し、一連の動作から印字時間を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタとインターフェースを通して通信可能なコンピュータが印字終了までにかかる時間を予測し、その予測した印字終了までにかかる時間を、プリンタで印字する印字開始時にオペレーターに知らせることによって、オペレーターの作業効率を向上させている。この作業効率の向上に関する方法は特開平11−192689にて提案されている。
【0003】
また、プリンタが印字を行っている場合に、用紙1枚ごとの印刷(排紙)を完了する都度、印刷終了の合図を応答に含ませて制御装置に返すことにより、何ページ目の何枚目の印刷が完了したか、又は印刷未完了のページ数と枚数がいくつであるかを把握して、オペレーターに知らせることにより、オペレーターの作業効率を高めている。このオペレーターの作業効率を高める方法は特開2000−181638にて提案されている。
【特許文献1】特開平11−192689号公報
【特許文献2】特開2000−181638号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来例においては、記録装置において、印字の開始時に予測として印字残り時間が表示される場合も、実際の印字動作以外に印字制御動作として、被記録媒体の搬送動作、印字手段をメンテナンスする回復動作、印字手段が昇温したときに動作制御を行うヘッド昇温プロテクト動作などが入り、予測された印字所要時間とは一致しないことが多い。
【0005】
また、印字を行っているとき、現時点での印刷が何ページ目の何枚目なのか、或いは印刷未完了のページ数と枚数が何枚であるかはわかるが、その時点での残りの正確な印字所要時間は表せず、印字終了時の正確な合図をオペレーターに伝えることができない。
【0006】
よって、本発明の目的は、上記の課題を解消するため、記録装置において被記録媒体の搬送、印字動作、印字手段をメンテナンスする回復動作を行ったときの情報、印字手段が昇温したときの動作制御を行うヘッド昇温プロテクト動作を行ったときの情報、印字終了の情報をフラグをたてて発生させ、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作の所要時間の表示、若しくは他の表示部への所要時間情報の送信を繰り返し、複数回にわたり所要時間情報の更新をおこなって、オペレーターに正解な所要時間と印字終了の合図を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は記録装置及びその制御方法であって、印字を行う印字手段と、前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、前記印字手段をメンテナンスする回復手段と、前期印字手段が昇温したときに動作制御を行う昇温プロテクト手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から印字の総データ量を積算する手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して被記録媒体の搬送時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字の総データ量から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、回復動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、昇温プロテクト動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字が終了するとフラグをたてる情報発生手段と、前記記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作のフラグをトリガーとして所定のテーブルを参照し、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を積算する手段と、フラグによるテーブル参照タイミングを設定する手段と、前記の所要時間情報と印字終了情報と印字信号を通信する手段と、前記所要時間情報と印字終了情報を表示する手段と、前記表示内容の情報を通信する手段と、記録装置の制御用のドライバを具備し、記録媒体搬送動作、印字動作、回復動作、昇温プロテクト動作の所要時間と終了時刻の表示、若しくは他の表示部への送信を繰り返し、複数回にわたり所要時間情報と終了時刻情報の更新を行う。
【0008】
前記に記載の記録装置及びその制御方法であって、前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎、印字動作の処理毎、回復動作の処理毎、昇温プロテクト動作の処理毎に、即座に所定のテーブルを参照する。
【0009】
オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から印字の総データ量を積算する手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して被記録媒体の搬送時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字の総データ量から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、回復動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、昇温プロテクト動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字が終了するとフラグをたてる情報発生手段と、前記記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作のフラグをトリガーとして所定のテーブルを参照し、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を積算する手段と、フラグによるテーブル参照タイミングを設定する手段と、前記の所要時間情報と印字終了情報と印字信号を通信する手段と、前記の所要時間情報を表示する手段と、前記表示内容の情報を通信する手段を具備し、記録媒体搬送動作、印字動作、回復動作、昇温プロテクト動作の所要時間と終了時刻の表示、若しくは他の表示部への送信を繰り返し、複数回にわたり所要時間情報と終了時刻情報の更新を行う前記のプリンタドライバおよびその制御方法であって、前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎、印字動作の処理毎、回復動作の処理毎、昇温プロテクト動作の処理毎に、即座に所定のテーブルを参照する。
【0010】
ここで、前記所定のテーブルは、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モードによる印字時間を予め記憶しているとすることができる。
【0011】
また、前記所定のテーブルは、記録媒体搬送手段と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作によるそれぞれの所要時間を予め記憶しているとすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の記録装置によると、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作の所要時間を表示する表示部は、印字開始時の推定時間に対して、回復動作時間や昇温プロテクト動作時間などの印字開始時には見積もられていなかった時間を加味し、印字所要時間情報を更新するため、オペレーターは印字の所要時間を従来よりも正確に把握できる、或いは印字の終了を表示部から確認することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図3は、本発明に係るインクジェット方式のシリアルプリンタのカバーを外した状態を示す外観斜視図である。キャリア1は、ガイドシャフト2及び不図示のガイドレールによって、LFローラ5、及びプラテンに対向して往復移動できるように支持されている。記録ヘッド7はキャリア1に搭載されており、ベルト9を介して伝達されるキャリアモータ8によりガイドシャフト2に沿って往復移動する。
【0015】
記録に際しては、キャリア1は停止状態から、加速された後に一定の速度で移動をする。この状態のときに、プリンタ内部に送られてくる記録データに従って、記録ヘッド7を駆動して、LFローラによって搬送される記録媒体上にインクを吐出する。そして記録ヘッド7の1回の走査が終了後、キャリア1は減速されて停止し、記録媒体が1回の走査で記録される分だけ搬送される。この記録ヘッド7の走査と記録媒体の搬送とを交互に繰り返して1枚の記録媒体への記録が行われる。
【0016】
また、キャリア1のホームポジションには、記録ヘッド7のメンテナンスのためにポンプベース30が設けられており、電源OFF時など長時間に渡って記録を行わないときには、キャリア1がこのポンプベース30の位置へ戻り、吐出面をキャップでカバーするようにすることで、インクの水分の蒸発が防止されると共に、必要に応じて清掃や吸引などの回復動作を行うことで記録ヘッド7の吐出性能が維持される。
【0017】
図4はキャリアの駆動機構の概略構成を示す部分斜視図である。ガイド軸2はシャーシに固定されていて、キャリア1が往復運動をするガイドとなる。
【0018】
プリンタの左右に巻架されたベルト9はシャーシに固定されたキャリアモータ8に連結されるとともにキャリア1に固定されていて、キャリアモータ8の回転を往復運動に変換してキャリア1を移動させる役目をもつ。エンコーダスケール40には一定のピッチでマークがつけられていて、所定の張力をもってシャーシに保持されている。
【0019】
エンコーダスケール40には、例えば、300LPI(Line Per Inch)、すなわち、25.4mm/300=84.6μmの間隔で設けられたマークを、キャリア1に固定されたエンコーダセンサ45で検知することで、キャリア1の位置を正確に取得することができる。エンコーダの方式としては光学式や磁気式が用いられる。
【0020】
これらの位置情報は、後述する記録ヘッド7に設けられた吐出口配列の記録位置の決定のためのウィンドウの開始、終了それぞれの設定値と比較され、開始位置と位置情報が合致した地点から該吐出口からインク吐出を開始し、終了位置と位置情報が合致した地点で吐出を終了するように構成されている。また、キャリア1の走査時には、リニアエンコーダスケール40のマークの連続的な検出の時間間隔からキャリア1の移動速度を算出することができる。
【0021】
図5は本発明に係るインクジェット方式のシリアルプリンタの制御構成を示すブロック図である。
【0022】
図中、301は、プリンタ全体を制御するCPU−P(中央演算処理装置)であって、ROM−P303内の制御プログラムにより、2つのセンサ(キャリアエンコーダセンサ312、紙検出センサ313)や操作パネルに設けられた各種スイッチ(電源SW309、カバーオープンSW311など)から複合制御ユニット(ASIC)305を介して入力される各種の指示信号や、I/Fコントローラ320から読みだしたホスト機器からインターフェース321へ送られてくる記録コマンドに基づいて、モータドライバー314〜316を介して3つのモータ(キャリアモータ317、紙送りモータ318、給紙モータ319)の回転制御、複合制御ユニット305を介して記録ヘッド(インクジェットヘッド)306に記録データを転送し、コマンドに対応した記録制御を行う。
【0023】
302は、RAM−P(プリンタRAM:一時記憶メモリ)であって、記録のための展開データ、ホストからの受信データ(記録コマンドや記録データ)を一時蓄えておく受信バッファ、記録速度などの必要な情報を格納するためのワークメモリ、CPU−P301のワークエリア等として使用される。
【0024】
303は、ROM−P(プリンタROM:読み出し専用メモリ)であって、CPU−P301が実行する記録データを記録ヘッドに転送し、記録を行わせる記録制御プログラムやキャリアや紙送りを制御するためのプログラム、プリンタエミュレーションプログラム、あるいは記録フォント等を格納している。
【0025】
305は、複合制御ユニット(ASIC)であり、記録ヘッド306、電源LED307の点灯、消灯、点滅動作や、電源S/W309、カバーオープンS/W311の検知、紙挿入センサ313の検知機能などを有する。
【0026】
314〜316は、各々のモータを駆動制御するモータドライバである。317〜319は、前記モータドライバーに接続されたモータで、CPU−Pの指示により、モータドライバーによって駆動制御される。
【0027】
キャリアモータ317としては、後述するようにサーボ制御を行うためDCサーボモータが、紙送りモータ318、給紙モータ319としては、CPU−P301で制御しやすいステッピングモータが用いられている。
【0028】
320は、I/Fコントローラであり、I/F321を介してコンピュータ等のホスト機器に接続され、ホスト機器から送信された記録コマンドおよび記録データを受信し、プリンタ側のエラー情報などを送信する双方向インターフェースで、セントロインターフェースやUSBインターフェースなどの各種インターフェースが用いられる。
【0029】
330は、おのおののレジ調整値、記録枚数、記録吐出ドット数、インクタンク交換回数、記録ヘッド交換回数、ユーザー命令クリーニング動作実行回数、などを記憶するための不揮発性の随時書き込みメモリEEPROMであり、書き込まれた内容は、電源が切れても保持される。
【0030】
この所要時間を表示する技術によれば、記録装置、若しくはプリンタドライバは複数回にわたって印字の所要時間を更新することができ、表示部よりオペレーターに通知することができる。さらに、印字終了を示す情報がある場合には、印字終了の合図をオペレーターに伝えることができる。
【実施例1】
【0031】
図1は、本発明の一実施形態の構成の一例を示す。
【0032】
この構成は、インクジェット方式のプリンタ11、プリンタ11を制御するプリンタドライバ12、およびディスプレイ13からなる。
【0033】
以下に、図6のフローチャートを参照して、印字時における記録媒体搬送動作、印字手段の回復動作、印字手段の昇温プロテクト動作における所要時間を考慮した、印字所要時間、終了時刻情報の更新表示について説明する。
【0034】
まず始めにオペレーターはこのプリンタ11を使用して印字を行う場合に、プリンタ11に内蔵されるプリンタドライバ12とディスプレイ13から、必要とする用紙サイズ・印字モード・印字枚数の選択を行う。
【0035】
プリンタ11は選択された用紙サイズ・印字モード・印字枚数の情報から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を決定する(S602、S603)。例えば、ここで用紙サイズ「A4」、印字モード「D」が選択されたとすると、図7のテーブルを参照して、1枚の印字所要時間は60秒である。さらに、印字枚数分の記録媒体搬送時間を積算して初回の所要時間とし、ディスプレイ13に表示する(S604)。
【0036】
次に各種処理が発生するが、それらの処理が発生する理由を以下に説明する。
【0037】
プリンタ11の印字手段をメンテナンスする回復手段はヘッド吸引及びインク予備吐であり、ヘッド回復及びインク予備吐を行うタイミングは各プリンタ機種によって決まっている。
【0038】
上記のメンテナンスは印字中もしくはページ間に発生する場合がある。具体的にはヘッドが吐出するドット数をカウントし、その値がある所定の閾値を超えた場合、または、ヘッド動作時間を測定し、その値がある所定の閾値を超えた場合において、ヘッド吸引による泡抜きや、ワイピング動作によるフェイス面の清掃や、予備吐出によるノズルリフレッシュが実施される。
【0039】
また、プリンタ11の印字手段であるヘッドの温度がある閾値を超えた場合、ヘッド昇温プロテクト動作が入る。具体的にはユーザーの保護のために、ヘッド昇温時にヘッド交換を禁止したり、高温によるヘッドの吐出不良防止の目的として、冷却のためのキヤリッジ休止を伴う印字動作(プロテクト印字モード)を行ったり、インク落ち状態での空ヒートによるヘッドの破壊を防止するために、吐出及び保温を中止して、過昇温エラーとするなどである。
【0040】
従来、これらの動作による所要時間は、印刷終了時刻(もしくは印刷所要時間)に考慮されておらず、表示部に表示される印刷終了時刻と実際の印刷終了時刻の差を生じさせる要因となっていた。
【0041】
そこで本発明では、プリンタ11の印字手段であるヘッドをメンテナンスするヘッド吸引及びインク予備吐の回復動作とヘッドの温度上昇に伴うヘッド昇温プロテクトが行われる際に、その回復時間とヘッド昇温プロテクト時間に関しても所要時間の中に入れて所要時間を更新し、より正確な所要時間をオペレーターに伝えることとする。
【0042】
以上、各種処理の発生する理由の説明であり、以下実施例のフローに戻る。
【0043】
プリンタ11は印字を開始し、1ラインごとにフラグをたてて(S605)、このフラグから所定のテーブルを参照して1ラインごとの印字に要した所要時間を決定する(S635)。ここでいう1ラインとは1往復のスキャンのことである。また、1ラインごとにフラグをたてているが、印字にかかった実際の所要時間を実測してもよい(S636)。
【0044】
そこで、プリンタ11は決定された所要時間、もしくは実測された印字動作に要した所要時間を総所要時間から減算し(S606)、所要時間を更新してディスプレイ13に表示する(S607)。
【0045】
1ページの印字が終了するまでに要する時間はわかっており、例えば今回の例では60秒であるが、この60秒を例えば2分の1以下にした時間を繰り返しの所定時間Tとして、所定時間Tを超えると、再度プリンタ11はヘッド回復、インク予備吐等の発生の有無の確認をする(S611)。
【0046】
プリンタ11はヘッド回復、インク予備吐の回復動作を行う際にフラグをたてて(S608)、このフラグから所定のテーブルを参照してヘッド回復、インク予備吐の回復動作に要する所要時間を決定する(S637、S638)。
【0047】
そこで、プリンタ11は決定された所要時間を印字動作に要する所要時間に積算し(S609)、所要時間を更新してディスプレイ13に表示する(S610)。
【0048】
また、プリンタ11はヘッド昇温プロテクト動作を行う際にフラグをたてて(S608)、このフラグから所定のテーブルを参照してヘッド昇温プロテクト動作に要する所要時間を決定する(S639)。
【0049】
そこで、プリンタ11は決定された所要時間を印字動作に要する所要時間に積算し(S609)、所要時間を更新してディスプレイ13に表示する(S610)。
【0050】
また、プリンタ11は印字枚数が複数枚の場合には、1ページ目が終わると2ページ目の被記録媒体の搬送を行い、このとき記録媒体搬送のフラグをたてて(S612)、このフラグから所定のテーブルを参照して(S640、S641)記録媒体搬送動作に要する所要時間を決定する(S613)。
【0051】
プリンタ11は決定された記録媒体搬送動作に要する所要時間を印字動作に要する所要時間から減算し、所要時間を更新してディスプレイ13に表示する(S614)。
【0052】
また、プリンタ11は印字が終了すると、印字終了のフラグをたて(S615)、このフラグから所要時間を印字終了の情報に更新してディスプレイ13に表示する。
【0053】
オペレーターはそのディスプレイ13に表示される、所要時間、印字終了の情報を見ることにより、リアルタイムで印字所要時間、印字終了を把握することができる。
【0054】
S603、S606、S609、S613における総所要時間の算出は、S602、S605、S608、S612で発生する各種の処理をフラグとして認識し、フラグの有無とフローに基ずいた所定のタイミングで実施する。
【0055】
なお、上記の例では、プリンタ11は印字動作1ラインごと、回復動作を行う際、ヘッド昇温プロテクト動作を行う際、記録媒体搬送の際にフラグをたてて所定のテーブルを参照しているが、フラグをたてずに、それぞれの動作が行われると即座に所定のテーブルを参照してもよい。即座に所定のテーブルを参照することにより、上記の例よりもさらに正確な所要時間を表示することが可能である。
【0056】
ただし、即座に所定のテーブルを参照する場合には、CPUにかかる負担が急激に大きくなる場合があり、印字動作が止まってしまう可能性がでてきてしまうことを考慮しなければならない。
【0057】
逆に、それぞれの動作が行われる際にフラグをたてる上記の例では、CPUにかかる負担が急激に大きくなることを制御することができ、印字動作が止まってしまう可能性を低減させることができる。
【実施例2】
【0058】
図2は、本発明の一実施形態の構成の一例を示す。
【0059】
この構成はパーソナルコンピュータのようなコンピュータ21、インクジェット方式のプリンタ22、コンピュータ21とプリンタ22間の情報伝達を行うインターフェース23、プリンタ22を制御するソフトであるプリンタドライバ24、およびコンピュータ21と接続したディスプレイ25からなる。
【0060】
オペレーターはこのプリンタ22を使用して印字を行う場合に、プリンタドライバ24とディスプレイ25から、必要とする用紙サイズ・印字モード・印字枚数の選択を行う。
【0061】
プリンタドライバ24はオペレータ−に選択された用紙サイズ・印字モード・印字枚数の情報から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を決定する(S602、S603)。例えば、ここで用紙サイズ「A4」、印字モード「D」が選択されたとすると、図7のテーブルを参照して、1枚の印字所要時間は60秒である。さらに、印字枚数分の記録媒体搬送時間を積算して初回の所要時間とし、ディスプレイ13に表示する(S604)。
【0062】
コンピュータ21は決定した印字動作に要する所要時間をインターフェース23を通してプリンタ22に送り、プリンタ22は印字信号を受信する。
【0063】
プリンタ22の印字手段をメンテナンスする回復手段はヘッド回復及びインク予備吐であり、ヘッド回復及びインク予備吐を行うタイミングは各プリンタ機種によって決まっている。
【0064】
プリンタ22は印字を開始し、1ラインの印字ごとにフラグをたてて(S605)、このフラグの印字動作情報をインターフェース23を通してコンピュータ21に送る。
【0065】
そこで、プリンタドライバ24は受け取った印字動作情報から所定のテーブルを参照して1ラインごとの印字に要した所要時間を決定する(S635)。この1ラインごとの印字に要した所要時間を印字動作に要する所要時間から減算し(S606)、所要時間を更新して、所要時間情報をディスプレイ25に表示する(S607)。若しくは印字にかかった実際の所要時間を実測し(S636)、その所要時間を印字動作に要する所要時間から減算し(S606)、所要時間を更新して、所要時間情報をディスプレイ25に表示する(S607)。
【0066】
1ページの印字が終了するまでに要する時間はわかっており、例えば今回の例では60秒であるが、この60秒を例えば2分の1以下にした時間を繰り返しの所定時間Tとして、所定時間Tを超えるとプリンタ11は再度ヘッド回復、インク予備吐の回復動作等の発生の有無を確認する(S611)。
【0067】
プリンタ22はヘッド回復、インク予備吐の回復動作を行う際にフラグをたてて(S608)、このフラグのヘッド回復、インク予備吐の回復動作情報をインターフェース23を通してコンピュータ21に送る。
【0068】
そこで、プリンタドライバ24は受け取ったヘッド回復、インク予備吐の回復動作情報から所定のテーブルを参照してヘッド回復、インク予備吐の回復動作に要する所要時間を決定する(S637、S638)。決定された所要時間を印字動作に要する所要時間に積算し(S609)、所要時間を更新して、所要時間情報をディスプレイ25に表示する(S610)。
【0069】
また、プリンタ22はヘッド昇温プロテクト動作を行う際にフラグをたてて(S608)、このフラグのヘッド昇温プロテクト動作情報をインターフェース23を通してコンピュータ21に送る。
【0070】
そこで、プリンタドライバ24は受け取ったヘッド昇温プロテクト動作情報から所定のテーブルを参照してヘッド昇温プロテクト動作に要する所要時間を決定する(S639)。決定されたヘッド昇温プロテクト動作に要する所要時間を印字動作に要する所要時間に積算し(S609)、所要時間を更新してディスプレイ25に表示する(S610)。
【0071】
また、プリンタ22は印字枚数が複数枚の場合には、1ページ目が終わると2ページ目の被記録媒体の搬送を行い、このとき記録媒体搬送のフラグをたてて(S612)、このフラグの記録用紙搬送情報をインターフェース23を通してコンピュータ21に送る。
【0072】
プリンタドライバ24は受け取った記録媒体搬送情報から所定のテーブルを参照して、記録媒体搬送動作に要する所要時間を決定する(S640,S641)。この記録媒体搬送動作に要する所要時間を印字動作に要する所要時間から減算し(S613)、所要時間を更新して、所要時間情報をディスプレイ25に表示する(S614)。
【0073】
また、プリンタ22は印字が終了すると、印字終了のフラグをたてて(S615)、このフラグの印字終了情報をインターフェース23を通してコンピュータ21に送る。
【0074】
プリンタドライバ24は受け取った印字終了情報から所要時間を印字終了の情報に更新し、ディスプレイ25に表示する。
【0075】
オペレーターはそのディスプレイ25に表示される、所要時間、印字終了の情報を見ることにより、リアルタイムで印字所要時間、印字終了を把握することができる。
【0076】
S603、S606、S609、S613における総所要時間の算出は、S602、S605、S608、S612で発生する各種の処理をフラグとして認識し、フラグの有無とフローに基づいた所定のタイミングで実施する。
【0077】
なお、上記の例では、印字動作1ラインごと、回復動作を行う際、ヘッド昇温プロテクト動作を行う際、記録媒体搬送の際にフラグをたてて所定のテーブルを参照しているが、フラグをたてずに、それぞれの動作が行われると即座に所定のテーブルを参照してもよい。即座に所定のテーブルを参照することにより、上記の例よりもさらに正確な所要時間を表示することが可能である。
【0078】
ただし、即座に所定のテーブルを参照する場合には、CPUにかかる負担が急激に大きくなる場合があり、印字動作が止まってしまう可能性がでてきてしまうことを考慮しなければならない。
【0079】
逆に、それぞれの動作が行われる際にフラグをたてる上記の例では、CPUにかかる負担が急激に大きくなることを制御することができ、印字動作が止まってしまう可能性を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施にあたり最良の形態である一例の構成図である。
【図2】本発明の実施にあたり最良の形態である一例の構成図である。
【図3】プリンタのカバーを外した状態を示す外観斜視図
【図4】キャリアの駆動機構の概略構成を示す部分斜視図
【図5】インクジェット方式のシリアルプリンタの制御構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施例の動作手順を表すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例の用紙サイズ・印字モードによる印字1枚あたりの印字動作時間テーブル
【符号の説明】
【0081】
11 プリンタ
12 プリンタドライバ
13 ディスプレイ
21 コンピュータ
22 プリンタ
23 インターフェース
24 プリンタドライバ
25 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字を行う印字手段と、前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、前記印字手段をメンテナンスする回復手段と、前期印字手段が昇温したときに動作制御を行う昇温プロテクト手段とを備える記録装置であって、
オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から印字の総データ量を積算する手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して被記録媒体の搬送時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字の総データ量から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、
前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、回復動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、昇温プロテクト動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字が終了するとフラグをたてる情報発生手段と、
前記記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作のフラグをトリガーとして所定のテーブルを参照し、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を積算する手段と、フラグによるテーブル参照タイミングを設定する手段と、
前記の所要時間情報と印字終了情報と印字信号を通信する手段と、前記所要時間情報と印字終了情報を表示する手段と、前記表示内容の情報を通信する手段と、記録装置の制御用のドライバを具備し、記録媒体搬送動作、印字動作、回復動作、昇温プロテクト動作の所要時間と終了時刻の表示、若しくは他の表示部への送信を繰り返し、複数回にわたり所要時間情報と終了時刻情報の更新を行うことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎、印字動作の処理毎、回復動作の処理毎、昇温プロテクト動作の処理毎に、即座に所定のテーブルを参照する請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から印字の総データ量を積算する手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して被記録媒体の搬送時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字の総データ量から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、
前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、回復動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、昇温プロテクト動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字が終了するとフラグをたてる情報発生手段と、
前記記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作のフラグをトリガーとして所定のテーブルを参照し、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を積算する手段と、フラグによるテーブル参照タイミングを設定する手段と、
前記の所要時間情報と印字終了情報と印字信号を通信する手段と、前記の所要時間情報を表示する手段と、前記表示内容の情報を通信する手段を具備し、記録媒体搬送動作、印字動作、回復動作、昇温プロテクト動作の所要時間と終了時刻の表示、若しくは他の表示部への送信を繰り返し、複数回にわたり所要時間情報と終了時刻情報の更新を行うことを特徴とするプリンタドライバ。
【請求項4】
印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎、印字動作の処理毎、回復動作の処理毎、昇温プロテクト動作の処理毎に、即座に所定のテーブルを参照する請求項3に記載のプリンタドライバ。
【請求項5】
所定のテーブルは、前記用紙サイズ・印字モードによる印字時間を予め記憶していることを特徴とする請求項3乃至4に記載のプリンタドライバ。
【請求項6】
所定のテーブルは、記録媒体搬送手段と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作によるそれぞれの所要時間を予め記憶していることを特徴とする請求項3乃至4に記載のプリンタドライバ。
【請求項7】
印字を行う印字手段と、前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、前記印字手段をメンテナンスする回復手段と、前期印字手段が昇温したときに動作制御を行う昇温プロテクト手段とを備える記録装置の制御方法であって、
オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から印字の総データ量を積算する手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して被記録媒体の搬送時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字の総データ量から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、
前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、回復動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、昇温プロテクト動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字が終了するとフラグをたてる情報発生手段と、
前記記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作のフラグをトリガーとして所定のテーブルを参照し、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を積算する手段と、フラグによるテーブル参照タイミングを設定する手段と、
前記の所要時間情報と印字終了情報と印字信号を通信する手段と、前記所要時間情報と印字終了情報を表示する手段と、前記表示内容の情報を通信する手段と、記録装置の制御用のドライバを具備し、記録媒体搬送動作、印字動作、回復動作、昇温プロテクト動作の所要時間と終了時刻の表示、若しくは他の表示部への送信を繰り返し、複数回にわたり所要時間情報と終了時刻情報の更新を行うことを特徴とする記録装置の制御方法。
【請求項8】
印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎、印字動作の処理毎、回復動作の処理毎、昇温プロテクト動作の処理毎に、即座に所定のテーブルを参照する請求項7に記載の記録装置の制御方法。
【請求項9】
オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から印字の総データ量を積算する手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、オペレーターが選択した用紙サイズ・印字モード・印字枚数から所定のテーブルを参照して被記録媒体の搬送時間を導き出すテーブル参照手段と、前記印字の総データ量から所定のテーブルを参照して印字動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、
前記印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、回復動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、昇温プロテクト動作の処理毎にフラグをたてる情報発生手段と、印字が終了するとフラグをたてる情報発生手段と、
前記記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作のフラグをトリガーとして所定のテーブルを参照し、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作に要する所要時間を導き出すテーブル参照手段と、記録媒体搬送動作と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作に要する所要時間を積算する手段と、フラグによるテーブル参照タイミングを設定する手段と、
前記の所要時間情報と印字終了情報と印字信号を通信する手段と、前記の所要時間情報を表示する手段と、前記表示内容の情報を通信する手段を具備し、記録媒体搬送動作、印字動作、回復動作、昇温プロテクト動作の所要時間と終了時刻の表示、若しくは他の表示部への送信を繰り返し、複数回にわたり所要時間情報と終了時刻情報の更新を行うことを特徴とするプリンタドライバの制御方法。
【請求項10】
印字部の印字可能領域へ被記録媒体を搬送する処理毎、印字動作の処理毎、回復動作の処理毎、昇温プロテクト動作の処理毎に、即座に所定のテーブルを参照する請求項9に記載のプリンタドライバの制御方法。
【請求項11】
所定のテーブルは、前記用紙サイズ・印字モードによる印字時間を予め記憶していることを特徴とする請求項1乃至2に記載の記録装置。
【請求項12】
所定のテーブルは、記録媒体搬送手段と印字動作と回復動作と昇温プロテクト動作によるそれぞれの所要時間を予め記憶していることを特徴とする請求項1乃至2に記載の記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−132668(P2008−132668A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−320455(P2006−320455)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】