記録装置及び記録再生システム
【課題】記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる記録装置及び記録再生システムを提供する。
【解決手段】所定の格納場所に格納された記録対象のメディア情報をディスクDに記録するメディア書き込み部307と、このメディア書き込み部307でディスクDに記録されるメディア情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部150と情報の送受信を行うアンテナ151とを備えディスクDに設けた無線タグ回路素子Toに記録する制御回路302、高周波回路301及びアンテナ306とを有する。
【解決手段】所定の格納場所に格納された記録対象のメディア情報をディスクDに記録するメディア書き込み部307と、このメディア書き込み部307でディスクDに記録されるメディア情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部150と情報の送受信を行うアンテナ151とを備えディスクDに設けた無線タグ回路素子Toに記録する制御回路302、高周波回路301及びアンテナ306とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に映像や電子ファイル等の記録対象の情報を記録する記録装置及び記録再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、映像や電子ファイル等の記録対象である情報を記録した磁気ディスクや光ディスク等の記録媒体より、上記記録対象情報を読み出す記録再生システムが知られている。例えば、特許文献1には、文書データが記録された磁気ディスクから当該記録された文書データを読み出す記録再生システム(文書データ処理装置)が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−134346号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、磁気ディスクに記録された文書データを読み出し取得することが可能である。このとき、記録対象である文書データが例えば相場情報等の時々刻々と更新される情報を含むような場合、上記従来技術では文書データを磁気ディスクに記録した後に更新された情報については取得することができず、更新後の最新の情報を取得することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる記録装置及び記録再生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明は、電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、この記録手段で前記記録媒体に記録される前記記録対象情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え前記記録媒体に設けた無線タグ回路素子、又は、当該記録媒体に記録する格納場所記録手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本願第1発明においては、情報記録手段が記録対象情報を記録媒体に記録するとき、その記録対象情報が格納されている格納場所情報が、格納場所記録手段によって記録媒体に設けた無線タグ回路素子又は記録媒体自体に記録される。これにより、無線タグ回路素子又は記録媒体に記録されたその格納場所情報を用いて記録対象情報の格納場所にアクセスすることで、当該記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。この結果、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することが可能となる。
【0008】
第2の発明は、上記第1発明において、前記格納場所記録手段は、前記格納場所情報に加え、前記記録対象情報の履歴情報を前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0009】
これにより、無線タグ回路素子又は記録媒体に記録された履歴情報に記された履歴情報と、格納場所情報を用いてアクセスした格納場所に格納されている記録対象情報の履歴情報とを比較し、記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを確実に確認することができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1又は第2発明において、前記格納場所記録手段は、前記格納場所情報としてのネットワークアドレスを、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0011】
無線タグ回路素子又は記録媒体に記録された例えばURI(Uniform Resource Identifier)などのネットワークアドレスを用いて記録対象情報の格納場所にアクセスすることで、当該記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。
【0012】
第4の発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記格納場所記録手段は、前記記録対象情報の識別情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0013】
これにより、操作者に対し記録対象情報のファイル種類、番号、名称等を等を明確に示すことが可能となり、さらに利便性を向上することができる。
【0014】
第5の発明は、上記第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記格納場所記録手段は、複数のファイルを備えた前記記録対象情報の各ファイルごとの前記格納場所情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0015】
これにより、記録対象情報に含まれる複数のファイルが、各ファイルごとに別々の格納場所に格納されている場合であっても、各格納場所にアクセスすることで、内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを各ファイルごとに容易に確認することができる。
【0016】
第6の発明は、上記第5発明において、前記記録対象情報へのアクセス又はアクセス後の各種処理に関する権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する権限記録手段を有することを特徴とする。
【0017】
これにより、操作者の記録媒体管理態様や再生装置の使用態様等に応じ、例えば子供部屋と大人部屋の再生装置で記録媒体(コンテンツ)の再生範囲を変更したり、日本と米国の再生装置で再生範囲を変更したりといったように、人物別若しくは処理動作別又は再生装置別に、実行できる処理範囲を設定することが可能となり、さらに多種多様な管理が可能となる。
【0018】
第7の発明は、上記第6発明において、権限設定指示信号を入力し、これに対応して前記権限情報の設定を行う権限情報設定手段を有し、前記権限記録手段は、前記権限情報設定手段で設定された権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0019】
これにより、例えば記録対象情報データのダウンロードが可能な者を限定的に指定したり、あるいは各人物毎に処理動作別の権限範囲設定をしたり、若しくは人物識別をせずに各処理動作別にパスワードを設定する等、操作者の記録媒体管理態様等に応じ、人物別あるいは処理動作別に実行できる処理範囲を設定することができる。
【0020】
第8の発明は、上記第7発明において、前記権限情報設定手段は、複数の操作者及び前記複数のファイルに対応させて、前記記録対象情報へのアクセス又は前記アクセス後の各種処理の可否を設定可能に構成されていることを特徴とする。
【0021】
これにより、各操作者ごと若しくは各ファイルごとに、実行できる処理範囲を設定し、多種多様な管理を行うことができる。
【0022】
第9の発明は、上記第1乃至第8発明のいずれかにおいて、前記格納場所記録手段は、前記無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第1通信手段と、この第1通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に、前記格納場所情報又はこれに対応する情報の書き込みを行う書き込み制御手段とを有することを特徴とする。
【0023】
本願第9発明においては、情報記録手段が記録対象情報を記録媒体に記録するとき、その記録対象情報が格納された格納場所情報が、第1通信手段を介し、書き込み制御手段によって、記録媒体に設けた無線タグ回路素子のIC回路部に書き込まれる。
【0024】
これにより、無線タグ回路素子のIC回路部に記憶されたその格納場所情報を用いて記録対象情報の格納場所にアクセスすることで、当該記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。この結果、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することが可能となる。
【0025】
上記目的を達成するために、第10の発明は、電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、前記記録媒体に記録された前記記録対象情報を再生する情報再生手段と、前記記録媒体に設けられ、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うアンテナとを備えた無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第2通信手段と、この第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の格納場所情報又はこれに対応する情報を取得する格納場所取得手段と、この格納場所取得手段で取得した情報を用いて前記記録対象情報の格納場所へアクセスし、その格納場所における記録対象情報の内容が前記情報記録手段による前記記録媒体への記録後に更新されているかどうかを判定する更新判定手段とを有することを特徴とする。
【0026】
本願第10発明においては、記録対象の情報が情報記録手段によって記録媒体に記録され、またその記録された記録対象情報は情報再生手段によって再生される。このとき、記録媒体には無線タグ回路素子が設けられており、情報記録手段により記録媒体に記録された記録対象情報が格納された格納場所情報(又はこれに対応する情報)がその無線タグ回路素子のIC回路部に書き込まれている。このIC回路部の格納場所情報(又はこれに対応する情報)は、第2通信手段を介し格納場所取得手段によって取得され、さらに更新判定手段がその取得された情報を用いて記録対象情報の格納場所にアクセスし、当該記録対象情報の内容が情報記録手段による記録実行後更新されたかどうかを判定する。これにより、記録対象情報の内容が記録後新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる。
【0027】
第11の発明は、上記第10発明において、前記更新判定手段で前記記録媒体への記録後に更新されていると判定された場合、その更新後の記録対象情報の内容を前記格納場所より取得する記録対象情報取得手段を有することを特徴とする。
【0028】
これにより、記録対象情報の内容が記録後新たに更新されていたとしても、記録対象情報取得手段で当該更新された後の最新の内容を確実に取得することができる。
【0029】
第12の発明は、上記第10又は第11発明において、前記第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の権限情報又はこれに対応する情報を取得する権限取得手段と、この権限取得手段で取得した情報に基づき、前記情報再生手段による再生動作を制限制御可能な再生制御手段とを有することを特徴とする。
【0030】
これにより、操作者の記録媒体管理態様等に応じ、情報再生手段での再生可能範囲を、例えば人物別あるいはファイル別等に設定することができるので、さらに多種多様な管理が可能となる。その結果、例えば同一の記録媒体に記録された記録対象情報であっても、人物に応じて適設に設定された記録対象情報を再生させることが可能となる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0033】
図1は、本実施形態の記録再生装置300(記録装置、記録再生システム)を含むメディア記録再生システム全体を表すシステム構成図である。
【0034】
図1に示すメディア記録再生システム1は、情報を記憶するIC回路部150とこのIC回路部150に接続されるアンテナ151(タグ側アンテナ)とを備えた無線タグ回路素子To(後述の図4参照)を添付された例えばCD、DVD等のディスクD(記録媒体)に対しメディア情報(映像や電子ファイル等)の記録及び再生を行うための上記記録再生装置300と、この記録再生装置300と例えばUSBケーブル等の接続手段2を介して接続され、表示部101及び操作部102等を有するPC端末(又は汎用コンピュータ。以下、「PC」と記載)100とを備えている。
【0035】
図2は、上記メディア記録再生システム1を構成するPC100及び記録再生装置300の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【0036】
この図2において、PC100は、各種入力画面等の所定の表示を行うための上記表示部101と、操作者が操作入力を行うための適宜のボタン、キー、マウス等を備えた上記操作部102と、上記ディスクDに記録するメディア情報(映像や電子ファイル等)や各種アプリケーション等が格納され例えばハードディスク等で構成される記憶部103と、上記記録再生装置300との間で接続手段2を介して行われる通信の制御を行うインターフェース制御部104と、これら表示部101、操作部102、記憶部103及びインターフェース制御部104を含むPC100全体の動作を制御する制御回路105とを有する。
【0037】
一方、記録再生装置300は、所定の表示を行うための表示部305と、操作者が操作入力を行うための適宜のボタン、キー等を備えた操作部309と、ディスクDに記録するためのメディア情報(映像や電子ファイル等)や無線タグ回路素子Toに書き込むタグデータ等を一時的に格納するための例えばメモリ等で構成される記憶部303と、記録再生装置300全体の制御を行う制御回路302と、この制御回路302で所定の態様に処理されたメディア情報を光ピックアップ(図示せず)に駆動信号として供給することによりデータ書き込み用のレーザ光をディスクDに照射させ情報の書き込みを行うメディア書き込み部307(情報記録手段)と、上記光ピックアップがデータ読み出し用のレーザ光をディスクDに照射したときに受光した反射光の受光出力に基づきディスクDに記録されたメディア情報の読み出しを行うメディア読み出し部308(情報再生手段)と、ディスクDに添付された無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信を行うアンテナ306(格納場所記録手段、第1通信手段、第2通信手段)と、高周波回路301と、上記PC100との間で接続手段2を介して行われる通信の制御を行うインターフェース制御部304とを有する。
【0038】
上記高周波回路301及び制御回路302は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へのアクセス情報を生成し、アンテナ306を介してディスクDに添付された無線タグ回路素子Toへ送信し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対し情報の送受信を行う。また制御回路302は上記接続手段2を介してPC100と接続されており、このPC100と情報の送受が可能となっている。
【0039】
図3は、上記高周波回路301の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図3において、高周波回路301は、アンテナ306を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部332と、アンテナ306により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部333と、送受分離器334とから構成される。
【0040】
送信部332は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスする(読み取りを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子335、PLL(Phase Locked Loop)336、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)337と、上記制御回路302から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路302からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路338(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路338により変調された変調波を、制御回路302からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する送信アンプ339とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ339の出力は、送受分離器334を介してアンテナ306に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。
【0041】
受信部333は、アンテナ306により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路340と、この受信第1乗算回路340の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ341と、この第1バンドパスフィルタ341の出力を増幅して第1リミッタ342に供給する受信第1アンプ343と、上記アンテナ306により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に移相器349により位相を90°ずらされた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路344と、その受信第2乗算回路344の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ345と、この第2バンドパスフィルタ345の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ346に供給する受信第2アンプ347とを備えている。そして、上記第1リミッタ342から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ346から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路302に入力されて処理される。
【0042】
また、受信第1アンプ343及び受信第2アンプ347の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路348にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路302に入力される。
【0043】
図4は、上記ディスクDに添付された無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。
【0044】
図4において、無線タグ回路素子Toは、上記記録再生装置300のアンテナ306と短波帯(例えば13.56MHz)、UHF帯、又はマイクロ波帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行うアンテナ151と、このアンテナ151に接続されたIC回路部150とを有している。
【0045】
IC回路部150は、アンテナ151により受信された搬送波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された搬送波のエネルギを蓄積しIC回路部150の駆動電源とするための電源部153と、上記アンテナ151により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部(後述)157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部155と、上記アンテナ151に接続された変復調部156と、上記整流部152、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部157とを備えている。
【0046】
変復調部156は、アンテナ151により受信された上記記録再生装置300のアンテナ306からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部157からの返信信号に基づき、上記アンテナ306より受信された搬送波を変調反射する。
【0047】
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部156により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0048】
このような構成において、上記記録再生装置300でディスクDにメディア情報の記録を行おう際には、まず操作者は記録対象であるメディア情報をPC100の記憶部103に保存すると共に、PC100の操作キー110を用いて拡張属性情報(この例ではメディア情報に対する操作者のアクセス可否情報)等の入力を行う。これにより、これらの情報を接続手段2を介して受信した記録再生装置300では、メディア書き込み部307により上記受信したメディア情報のディスクDに対する書き込みが行われると共に、高周波回路301により上記受信した拡張属性情報等に基づきアクセス情報が生成され装置側アンテナ306を介してディスクDに添付された無線タグ回路素子Toへ送信される。その結果、IC回路部150へ上記拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)の書き込みが行われた無線タグ回路素子Toが添付され、記録対象であるメディア情報が記録されたディスクDが作成される。
【0049】
一方、上記記録再生装置300でディスクDに記録されたメディア情報を読み出す際には、まず操作者は無線タグ回路素子Toが添付されたディスクDを記録再生装置300に挿入すると共に、PC100の操作キー110を用いて操作者を特定するための固有の識別子である識別コード(識別ID)の入力を行う。このとき、前述したようにディスクDの無線タグ回路素子ToのIC回路部150には拡張属性情報等が記憶保持されており、これらの情報が記録再生装置300側に取得されることで、当該拡張属性情報及び上記識別コードに基づき上記操作者がメディア情報にアクセス(ここでは再生)可能か否かが判定される。アクセス可能の場合には、無線タグ回路素子Toから読み出した履歴情報に基づきディスクDのメディア情報が最新であるか否かが判定されて最新の場合には当該メディア情報が再生され、最新でない場合にはPC100の記憶部103に更新されて格納された最新のメディア情報が読み出されて再生される拡張再生処理が行われる。一方、アクセス不可の場合には、その旨が操作者に報知される。
【0050】
図5は、上記ディスクDへのメディア情報の記録の際に記録再生装置300の制御回路302によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【0051】
この図5において、まずステップS5では、PC100において操作者がメディア情報を記憶部103にファイル名をつけて保存したか否かを判定する。この判定は、PC100の制御回路105から上記保存が行われたことに対応する信号が入力されたか否かを検出することにより行われる。保存されるまで本ステップを繰り返し、保存された場合には判定が満たされて次のステップS10に移る。
【0052】
ステップS10では、上記PC100の記憶部103から接続手段2を介してメディア情報を読み出し取得する。なお、この取得されたメディア情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0053】
次のステップS15では、上記PC100の記憶部103に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報の記憶部103における場所を表す格納場所情報(URI(Uniform Resource Identifier)などのネットワークアドレス情報)を読み出し取得する。なお、この格納場所情報にはメディア情報の識別情報(本実施形態ではファイル名。後述の図6参照)が含まれる。また、この取得された格納場所情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0054】
次のステップS20では、上記PC100の記憶部103に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報の作成日時(言い換えれば記憶部103に保存された日時)を表す履歴情報を読み出し取得する。この取得された履歴情報は記憶部303に一時的に格納される。なお、上記履歴情報としては作成日時に限られず、例えばメディア情報がアプリケーションソフト等である場合にはそのバージョン情報等であってもよい。
【0055】
次のステップS25では、インターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させることで、表示部101に上記メディア情報の拡張属性情報の入力画面を表示させて、操作者に拡張属性情報の入力を促し、この入力画面に応じて操作者が操作部102を用いてメディア情報に関する拡張属性情報を入力したか否かを判定する。なお、この例では上記拡張属性情報は、各メディア情報に対し操作者がアクセス(ここでは再生)可能であるか否かの情報である(後述の図6参照)。入力があるまで本ステップを繰り返し、入力があった場合には判定が満たされて次のステップS27に移る。
【0056】
ステップS27では、上記入力画面に応じて操作者が操作部102を用いて入力したメディア情報に関する拡張属性情報を、接続手段2を介してPC100から入力し取得する。
【0057】
次のステップS30では、操作者がディスクDに記録しようとする全メディア情報について上記情報(メディア情報、格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)を取得したか否かを判定する。情報取得が終了していない場合には、判定が満たされずに先のステップS5に戻る。そして、再びステップS5〜ステップS25を繰り返す。このとき、ステップS5〜ステップS25を繰り返すことにより、各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報が順次取得され、記憶部303に後述の図6に示すようなテーブルが作成される。このようにして、全メディア情報について情報取得が終了した場合には、判定が満たされて次のステップに移る。
【0058】
ステップS35では、メディア書き込み部307に制御信号を出力し、上記ステップS10で取得し記憶部303に一時的に格納した全メディア情報をディスクDに書き込ませる。
【0059】
次のステップS40では、高周波回路301に制御信号を出力し、上記ステップS5〜ステップS25を繰り返すことにより記憶部303に作成された上記テーブル情報(各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)をアンテナ306を介しディスクDに添付された無線タグ回路素子Toに書き込ませる。以上で本フローを終了する。
【0060】
なお、上記フローにおいて、ステップS25及びステップS27は、特許請求の範囲各項記載の権限設定指示信号を入力しこれに対応して権限情報の設定を行う権限情報設定手段を構成する。また、ステップS40は、第1通信手段を介し、無線タグ回路素子のIC回路部に格納場所情報又はこれに対応する情報の書き込みを行う書き込み制御手段を構成する。
【0061】
図6は、記憶部303に記憶される上記テーブル情報の一例を示す図である。
【0062】
この図6において、この例ではメディア情報は複数の電子ファイルからなり、拡張属性情報は各ファイルに対し操作者A,B,Cがそれぞれアクセス可能か否かを表している。すなわち、ファイル1に対しては操作者Aはアクセス可能であるが、操作者B,Cはアクセス不可能であり、ファイル2に対しては操作者A,Cはアクセス可能であるが、操作者Bはアクセス不可能であり、ファイル3に対しては操作者A,Bはアクセス可能であるが、操作者Cはアクセス不可能である。また、図に示すように、各ファイルに対しそのファイルの格納場所を表す格納場所情報とそのファイルの作成日時を表す履歴情報とが記憶されている。
【0063】
図7は、ディスクDに記録されたメディア情報を読み出す際に記録再生装置300の制御回路302によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【0064】
この図7において、まずステップS110では、インターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させることで、表示部101に操作者を特定するための識別コードの入力画面を表示させて、操作者に識別コードの入力を促し、この入力画面に応じて操作者が操作部102を用いて識別コードを入力したか否かを判定する。操作者により識別コードが入力された場合には、判定が満たされて次のステップS120に移る。
【0065】
なお、上記では識別コードの入力を操作部102を用いて行うようにしたが、これに限られず、例えばバーコードリーダで操作者が携帯する識別コードとしてのバーコードを読み取るようにしてもよい。また、識別コードを入力するのではなく、予め各操作者ごとに定められたパスワードを入力するようにしてもよい。さらには、PC起動時に例えばユーザーアカウントを選択可能としておき、それを選択することで上記識別コードの入力の代わりとしてもよい。
【0066】
ステップS120では、高周波回路301に制御信号を出力し、ディスクDの無線タグ回路素子Toに対し記憶されたタグ情報を読み取るための信号を送信させ、これに対応して無線タグ回路素子Toから送信(返信)されたリプライ信号の中から、メディア情報に対する操作者のアクセス可否を表す上記拡張属性情報を読み出して取得する。なお、このとき上記リプライ信号に基づき無線タグ回路素子Toから読み出したタグ情報(テーブル情報。すなわち、各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)は、記憶部303へ保存される。
【0067】
次のステップS130では、上記操作者により入力された識別コードと、上記ステップS120で無線タグ回路素子Toから読み出した拡張属性情報とを比較し、操作者がメディア情報を再生可能か否かを判定する。このとき、前述の図6に示すようにメディア情報が複数のファイルから構成される場合には、操作者が入力した識別コードと各ファイルの拡張属性情報とを順次比較して1つずつ判定する。再生可能である場合には判定が満たされて次のステップS200に移り、ディスクDのメディア情報が最新である場合には当該メディア情報を再生し、最新でない場合にはPC100の記憶部103に格納された最新のメディア情報を読み出して再生する拡張再生処理を行う。
【0068】
一方、上記ステップS130において操作者が再生不可である場合には、判定が満たされずにステップS140に移り、その旨を操作者に報知する。この報知は、例えばインターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させて、PC100の表示部101に報知画面を表示させることにより行ってもよいし、記録再生装置300の表示部305に表示信号を出力して表示を行うようにしてもよい。
【0069】
次のステップS150では、メディア情報を構成する全ファイルについて上記ステップS130及びステップS200又はステップS140の手順が終了したか否かを判定する。終了していない場合には先のステップS130に戻り、次のファイルに移動してステップS130以降の手順を繰り返す。全ファイルについて終了している場合には、判定が満たされて本フローを終了する。
【0070】
なお、上記フローにおいて、ステップS120は、特許請求の範囲各項記載の第2通信手段を介し、無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された記録対象情報の権限情報又はこれに対応する情報を取得する権限取得手段を構成し、ステップS130、ステップS140及びステップS200は、権限取得手段で取得した情報に基づき情報再生手段による再生動作を制限制御可能な再生制御手段を構成する。
【0071】
図8は、上記ステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
【0072】
この図8において、まずステップS210では、上記ステップS120においてリプライ信号に基づき無線タグ回路素子Toから読み出し記憶部303に記憶させたタグ情報(テーブル情報。すなわち、各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)の中から、履歴情報を読み出して取得する。
【0073】
次のステップS220では、上記ステップS120においてリプライ信号に基づき無線タグ回路素子Toから読み出し記憶部303に記憶させたタグ情報の中から、格納場所情報を読み出して取得する。
【0074】
次のステップS230では、上記ステップS220で取得した格納場所情報に基づき格納場所であるPC100の記憶部103にアクセスし、前述したステップS20と同様にして当該記憶部103に保管されたメディア情報の作成日時を表す履歴情報を読み出し取得する。なお、この履歴情報は、ディスクD作成時以後に記憶部103のメディア情報が更新されている場合にはその更新日時を表すものとなっている。
【0075】
次のステップS240では、上記ステップS210で無線タグ回路素子Toから取得した履歴情報と上記ステップS230で記憶部103から取得した履歴情報とを比較し、メディア情報の更新があったか否かを判定する。この判定は、2つの履歴情報が同一日時であるか否かを判定することにより行われる。すなわち、同一日時であれば更新がないと判定し、異なった日時であれば更新があると判定する。更新があった場合には判定が満たされて、次のステップS250に移る。
【0076】
ステップS250では、PC100の記憶部103から接続手段2を介して更新された最新のメディア情報を読み出し取得する。なお、この取得されたメディア情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0077】
次のステップS260では、上記ステップS250で読み出したメディア情報を対応するアプリケーションを用いて再生する。このとき、インターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させて、PC100の表示部101に再生したメディア情報を表示させる。なお、この表示は、記録再生装置300の表示部305に表示信号を出力して記録再生装置側で行うようにしてもよい。またこのとき、格納場所情報に含まれるファイル名情報を用いて当該ファイル名を表示するようにしてもよい。そして本フローを終了する。
【0078】
なお、上記ステップS240で更新がないと判定された場合には、判定が満たされずにステップS270に移り、メディア読み出し部308に制御信号を出力してディスクDに記録されたメディア情報を読み出し、対応するアプリケーションを用いて再生する。このとき、上記ステップS260と同様にして、PC100の表示部101に再生したメディア情報を表示させる。なお、この表示は記録再生装置側で行うようにしてもよい。以上で本フローを終了する。
【0079】
なお、上記フローにおいて、ステップS220は、特許請求の範囲各項記載の第2通信手段を介し、無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された記録対象情報の格納場所情報又はこれに対応する情報を取得する格納場所取得手段を構成する。また、ステップS240は、格納場所取得手段で取得した情報を用いて記録対象情報の格納場所へアクセスし、その格納場所における記録対象情報の内容が情報記録手段による記録媒体への記録後に更新されているかどうかを判定する更新判定手段を構成する。さらに、ステップS250は、更新判定手段で記録媒体への記録後に更新されていると判定された場合、その更新後の記録対象情報の内容を格納場所より取得する記録対象情報取得手段を構成する。
【0080】
以上において、制御回路302、高周波回路301及びアンテナ306が特許請求の範囲各項記載の記録手段で記録媒体に記録される記録対象情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え記録媒体に設けた無線タグ回路素子に記録する格納場所記録手段を構成するとともに、記録対象情報へのアクセス又はアクセス後の各種処理に関する権限情報を無線タグ回路素子又は記録媒体に記録する権限記録手段を構成する。
【0081】
以上説明した本実施形態においては、メディア書き込み部307でメディア情報をディスクDに記録するとき、そのメディア情報が格納されている格納場所情報がアンテナ306を介してディスクDに設けた無線タグ回路素子Toに記録される。これにより、無線タグ回路素子Toに記録されたその格納場所情報を用いてメディア情報の格納場所にアクセスすることで、当該メディア情報の内容がその後(メディア書き込み部307による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。この結果、メディア情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる。
【0082】
また、本実施形態では特に、メディア情報が格納されている格納場所情報に加え、メディア情報の作成日時を表す履歴情報を無線タグ回路素子Toに記録する。これにより、無線タグ回路素子Toに記録された履歴情報に記された履歴情報と、格納場所情報を用いてアクセスした格納場所に格納されているメディア情報の履歴情報とを比較し、メディア情報の内容がその後(メディア書き込み部307による記録実行後)更新されたかどうかを確実に確認することができる。
【0083】
また、本実施形態では特に、メディア情報が格納されている格納場所情報としてURIなどのネットワークアドレス情報を無線タグ回路素子Toに記録する。これにより、ディスクDのメディア情報読み取り時に上記ネットワークアドレスを用いてメディア情報の格納場所にアクセスすることで、当該メディア情報の内容がその後更新されたかどうかを容易に確認することができる。
【0084】
また、本実施形態では特に、メディア情報の格納場所情報に当該メディア情報の識別情報としてのファイル名が含まれ、このファイル名が無線タグ回路素子Toに記録される。これにより、操作者に対しメディア情報のファイル名を明確に示すことが可能となり、さらに利便性を向上することができる。
【0085】
また、本実施形態では特に、複数のファイルを備えたメディア情報の各ファイルごとの格納場所情報を無線タグ回路素子Toに記録する。これにより、メディア情報に含まれる複数のファイルが、各ファイルごとに別々の格納場所に格納されている場合であっても、各格納場所にアクセスすることで、内容がその後(メディア書き込み部307による記録実行後)更新されたかどうかを各ファイルごとに容易に確認することができる。
【0086】
また、本実施形態では特に、メディア情報に対する操作者のアクセス可否を表す拡張属性情報を無線タグ回路素子Toに記録しておき、ディスク読み取り時にこの拡張属性情報を読み取り操作者コードと比較することにより、メディア情報の再生可否を判定する。これにより、例えば子供部屋と大人部屋のそれぞれに設置した再生装置でファイルの再生可否を変更したり、日本と米国のそれぞれの領域で販売する再生装置でファイルの再生可否を変更したりといったように、同一のディスクに記録されたメディア情報であっても人物や地域に応じて適設に設定されたメディア情報を再生させることができる。このように、操作者のディスク管理態様や記録再生装置の使用態様等に応じ、人物別又は再生装置別に実行できる処理を設定することが可能となり、さらに多種多様な管理を行うことができる。
【0087】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限られず、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲で更に種々の変形が可能である。以下その変形例を説明する。
【0088】
(1)ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合
上記実施形態では、記録対象であるメディア情報をPC100が有する記憶部103に格納するようにしたが、これに限られず、PC100の外部、例えばネットワークに接続されたデータサーバ等に格納するようにしてもよい。
【0089】
図9は本変形例の記録再生装置300(記録装置、記録再生システム)を含むメディア記録再生システム1全体を表すシステム構成図であり、図10は上記メディア記録再生システム1を構成するPC100及び記録再生装置300の詳細機能を表す機能ブロック図である。それぞれ、前述の図1及び図2に対応する図である。これらにおいて、図1及び図2と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
【0090】
これら図9及び図10に示すように、本変形例のメディア記録再生システム1は、例えばインターネット等の通信回線NWを介してPC100及び記録再生装置300のそれぞれと情報の送受可能に接続されたデータサーバ200を有している。本変形例では、PC100は記憶部103を有しておらず、PC100において操作者によりファイル名をつけて保存されたメディア情報は通信回線NWを介してデータサーバ200に保存されるようになっている。
【0091】
図11は、上記ディスクDへのメディア情報の記録の際に記録再生装置300の制御回路302′(図10参照)によって実行される制御手順を表すフローチャートであり、前述の図5に対応する図である。図5と同様の手順には、同符号を付し説明を省略する。
【0092】
この図10において、まずステップS5Aでは、PC100において操作者がメディア情報を通信回線NWを介してデータサーバ200にファイル名をつけて保存したか否かを判定する。保存された場合には判定が満たされて次のステップS10Aに移る。
【0093】
ステップS10Aでは、上記データサーバ200から通信回線NWを介してメディア情報を読み出し取得する。なお、この取得されたメディア情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0094】
次のステップS15Aでは、上記データサーバ200に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報のネットワークにおける場所を表す格納場所情報(URI(Uniform Resource Identifier)などのネットワークアドレス情報)を読み出し取得する。なお、この取得された格納場所情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0095】
次のステップS20Aでは、上記データサーバ200に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報の作成日時(言い換えればデータサーバ200に保存された日時)を表す履歴情報を読み出し取得する。なお、この取得された履歴情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0096】
次のステップS25以降は前述の図5と同様であり、操作者により入力されたメディア情報に関する拡張属性情報を取得し、全メディア情報について格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報を順次取得する。これにより、記憶部303に後述の図12に示すようなテーブルが作成される。そして、全メディア情報をディスクDに書き込むと共に、記憶部303に作成された上記テーブル情報(各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)をアンテナ306を介しディスクDに添付された無線タグ回路素子Toに書き込ませる。以上で本フローを終了する。
【0097】
図12は、本変形例において記憶部303に記憶される上記テーブル情報の一例を示す図である。この例では各ファイルに対しそのファイルの格納場所を表す格納場所情報として、データサーバ200内の格納場所を示すネットワークアドレスが記憶されている。その他は前述の図6と同様であるので説明を省略する。
【0098】
なお、本変形例の記録再生装置300でディスクDに記録されたメディア情報を読み出す際の制御については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0099】
以上説明した変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0100】
(2)その他
上記実施形態では、メディア情報以外の拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)をディスクDに添付した無線タグ回路素子Toに記録するようにしたが、これに限られず、これらの情報についてもメディア書き込み部307によりメディア情報と共にディスクDに書き込み記録するようにしてもよい。この場合、メディア読み出し部308によるディスク読み取り時にメディア情報と共に上記拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)についても読み出すようにすれば、上記実施形態と同様の制御を行うことで同様の効果を得ることができる。
【0101】
また、上記実施形態では、メディア情報に対する操作者のアクセス自体の可否を表す情報を拡張属性情報として無線タグ回路素子Toに書き込むようにしたが、これに限られない。すなわち、例えば操作者に応じ、アクセスは可能だが更新問合せは不可であったり、ファイルの再生は可能だがファイルの編集やダウンロードは不可であったり、再生後の画像に文字やモザイクを挿入する等、アクセス後の各種処理を制約するような情報を、拡張属性情報として無線タグ回路素子Toに書き込むようにしてもよい。さらには、人物識別をせずに各処理動作別にパスワードを設定する等も可能であり、この場合には処理動作別に実行できる処理範囲を設定することができ、メディア情報の多種多様な管理が可能となる。
【0102】
また、上記実施形態では、拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)についてそのデータ自体をディスクDに添付した無線タグ回路素子Toに書き込むようにしたが、例えばディスクDに記録するメディア情報が多数のファイルからなる場合等、拡張属性情報等の容量が大きく無線タグ回路素子Toに書き込めない場合も考えられる。この場合、拡張属性情報等についてはPC100の記憶部103(又はデータサーバ200)に格納しておき、これらの情報と相関付けられた識別情報(ID)を無線タグ回路素子Toに書き込むようにしてもよい。この場合にも上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0103】
また、データサーバ200から通信回線NWを介してメディア情報を読み出す上記変形例(1)のように、ネットワークを介してデータをダウンロードする場合、ネットワークの情報通信速度によってはメディア情報のダウンロードに時間を要する場合も考えられる。このような場合において、メディア情報の更新がされている場合には、まずダウンロードに時間を要する旨を操作者に報知した上で、その後メディア情報の再生処理を行うようにしてもよい。なお、この場合において更新がされていない場合には、ディスクDに記録されたメディア情報をそのまま読み出せばよい。
【0104】
また、以上においては、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクである記録媒体に対して光学的に情報を記録する場合を例にとって説明したが、これに限られず、磁気ディスクや光磁気方式のMO(Magneto Optical Disk)等の記録媒体に対して情報を記録する場合にも本発明は適用可能である。
【0105】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0106】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の一実施形態の記録再生装置を含むメディア記録再生システム全体を表すシステム構成図である。
【図2】メディア記録再生システムを構成するPC及び記録再生装置の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図3】高周波回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図4】ディスクに添付された無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【図5】ディスクへのメディア情報の記録の際に記録再生装置の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図6】記憶部に記憶されるテーブル情報の一例を示す図である。
【図7】ディスクに記録されたメディア情報を読み出す際に記録再生装置の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図8】ステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例における記録再生装置を含むメディア記録再生システム全体を表すシステム構成図である。
【図10】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例において、メディア記録再生システムを構成するPC及び記録再生装置の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図11】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例において、ディスクへのメディア情報の記録の際に記録再生装置の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図12】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例において、記憶部に記憶されるテーブル情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
150 IC回路部
151 アンテナ(タグ側アンテナ)
300 記録再生装置(記録装置、記録再生システム)
301 高周波回路(格納場所記録手段、権限記録手段)
302 制御回路(格納場所記録手段、権限記録手段、書き込み制御手段、格納場所取得手段、更新判定手段、記録対象情報取得手段、権限取得手段、再生制御手段)
302′ 制御回路(格納場所記録手段、権限記録手段、書き込み制御手段、格納場所取得手段、更新判定手段、記録対象情報取得手段、権限取得手段、再生制御手段)
306 アンテナ(格納場所記録手段、権限記録手段、第1通信手段、第2通信手段)
307 メディア書き込み部(情報記録手段)
308 メディア読み出し部(情報再生手段)
D ディスク(記録媒体)
To 無線タグ回路素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に映像や電子ファイル等の記録対象の情報を記録する記録装置及び記録再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、映像や電子ファイル等の記録対象である情報を記録した磁気ディスクや光ディスク等の記録媒体より、上記記録対象情報を読み出す記録再生システムが知られている。例えば、特許文献1には、文書データが記録された磁気ディスクから当該記録された文書データを読み出す記録再生システム(文書データ処理装置)が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−134346号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、磁気ディスクに記録された文書データを読み出し取得することが可能である。このとき、記録対象である文書データが例えば相場情報等の時々刻々と更新される情報を含むような場合、上記従来技術では文書データを磁気ディスクに記録した後に更新された情報については取得することができず、更新後の最新の情報を取得することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる記録装置及び記録再生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明は、電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、この記録手段で前記記録媒体に記録される前記記録対象情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え前記記録媒体に設けた無線タグ回路素子、又は、当該記録媒体に記録する格納場所記録手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本願第1発明においては、情報記録手段が記録対象情報を記録媒体に記録するとき、その記録対象情報が格納されている格納場所情報が、格納場所記録手段によって記録媒体に設けた無線タグ回路素子又は記録媒体自体に記録される。これにより、無線タグ回路素子又は記録媒体に記録されたその格納場所情報を用いて記録対象情報の格納場所にアクセスすることで、当該記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。この結果、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することが可能となる。
【0008】
第2の発明は、上記第1発明において、前記格納場所記録手段は、前記格納場所情報に加え、前記記録対象情報の履歴情報を前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0009】
これにより、無線タグ回路素子又は記録媒体に記録された履歴情報に記された履歴情報と、格納場所情報を用いてアクセスした格納場所に格納されている記録対象情報の履歴情報とを比較し、記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを確実に確認することができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1又は第2発明において、前記格納場所記録手段は、前記格納場所情報としてのネットワークアドレスを、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0011】
無線タグ回路素子又は記録媒体に記録された例えばURI(Uniform Resource Identifier)などのネットワークアドレスを用いて記録対象情報の格納場所にアクセスすることで、当該記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。
【0012】
第4の発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記格納場所記録手段は、前記記録対象情報の識別情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0013】
これにより、操作者に対し記録対象情報のファイル種類、番号、名称等を等を明確に示すことが可能となり、さらに利便性を向上することができる。
【0014】
第5の発明は、上記第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記格納場所記録手段は、複数のファイルを備えた前記記録対象情報の各ファイルごとの前記格納場所情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0015】
これにより、記録対象情報に含まれる複数のファイルが、各ファイルごとに別々の格納場所に格納されている場合であっても、各格納場所にアクセスすることで、内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを各ファイルごとに容易に確認することができる。
【0016】
第6の発明は、上記第5発明において、前記記録対象情報へのアクセス又はアクセス後の各種処理に関する権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する権限記録手段を有することを特徴とする。
【0017】
これにより、操作者の記録媒体管理態様や再生装置の使用態様等に応じ、例えば子供部屋と大人部屋の再生装置で記録媒体(コンテンツ)の再生範囲を変更したり、日本と米国の再生装置で再生範囲を変更したりといったように、人物別若しくは処理動作別又は再生装置別に、実行できる処理範囲を設定することが可能となり、さらに多種多様な管理が可能となる。
【0018】
第7の発明は、上記第6発明において、権限設定指示信号を入力し、これに対応して前記権限情報の設定を行う権限情報設定手段を有し、前記権限記録手段は、前記権限情報設定手段で設定された権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0019】
これにより、例えば記録対象情報データのダウンロードが可能な者を限定的に指定したり、あるいは各人物毎に処理動作別の権限範囲設定をしたり、若しくは人物識別をせずに各処理動作別にパスワードを設定する等、操作者の記録媒体管理態様等に応じ、人物別あるいは処理動作別に実行できる処理範囲を設定することができる。
【0020】
第8の発明は、上記第7発明において、前記権限情報設定手段は、複数の操作者及び前記複数のファイルに対応させて、前記記録対象情報へのアクセス又は前記アクセス後の各種処理の可否を設定可能に構成されていることを特徴とする。
【0021】
これにより、各操作者ごと若しくは各ファイルごとに、実行できる処理範囲を設定し、多種多様な管理を行うことができる。
【0022】
第9の発明は、上記第1乃至第8発明のいずれかにおいて、前記格納場所記録手段は、前記無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第1通信手段と、この第1通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に、前記格納場所情報又はこれに対応する情報の書き込みを行う書き込み制御手段とを有することを特徴とする。
【0023】
本願第9発明においては、情報記録手段が記録対象情報を記録媒体に記録するとき、その記録対象情報が格納された格納場所情報が、第1通信手段を介し、書き込み制御手段によって、記録媒体に設けた無線タグ回路素子のIC回路部に書き込まれる。
【0024】
これにより、無線タグ回路素子のIC回路部に記憶されたその格納場所情報を用いて記録対象情報の格納場所にアクセスすることで、当該記録対象情報の内容がその後(情報記録手段による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。この結果、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することが可能となる。
【0025】
上記目的を達成するために、第10の発明は、電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、前記記録媒体に記録された前記記録対象情報を再生する情報再生手段と、前記記録媒体に設けられ、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うアンテナとを備えた無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第2通信手段と、この第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の格納場所情報又はこれに対応する情報を取得する格納場所取得手段と、この格納場所取得手段で取得した情報を用いて前記記録対象情報の格納場所へアクセスし、その格納場所における記録対象情報の内容が前記情報記録手段による前記記録媒体への記録後に更新されているかどうかを判定する更新判定手段とを有することを特徴とする。
【0026】
本願第10発明においては、記録対象の情報が情報記録手段によって記録媒体に記録され、またその記録された記録対象情報は情報再生手段によって再生される。このとき、記録媒体には無線タグ回路素子が設けられており、情報記録手段により記録媒体に記録された記録対象情報が格納された格納場所情報(又はこれに対応する情報)がその無線タグ回路素子のIC回路部に書き込まれている。このIC回路部の格納場所情報(又はこれに対応する情報)は、第2通信手段を介し格納場所取得手段によって取得され、さらに更新判定手段がその取得された情報を用いて記録対象情報の格納場所にアクセスし、当該記録対象情報の内容が情報記録手段による記録実行後更新されたかどうかを判定する。これにより、記録対象情報の内容が記録後新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる。
【0027】
第11の発明は、上記第10発明において、前記更新判定手段で前記記録媒体への記録後に更新されていると判定された場合、その更新後の記録対象情報の内容を前記格納場所より取得する記録対象情報取得手段を有することを特徴とする。
【0028】
これにより、記録対象情報の内容が記録後新たに更新されていたとしても、記録対象情報取得手段で当該更新された後の最新の内容を確実に取得することができる。
【0029】
第12の発明は、上記第10又は第11発明において、前記第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の権限情報又はこれに対応する情報を取得する権限取得手段と、この権限取得手段で取得した情報に基づき、前記情報再生手段による再生動作を制限制御可能な再生制御手段とを有することを特徴とする。
【0030】
これにより、操作者の記録媒体管理態様等に応じ、情報再生手段での再生可能範囲を、例えば人物別あるいはファイル別等に設定することができるので、さらに多種多様な管理が可能となる。その結果、例えば同一の記録媒体に記録された記録対象情報であっても、人物に応じて適設に設定された記録対象情報を再生させることが可能となる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、記録対象情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0033】
図1は、本実施形態の記録再生装置300(記録装置、記録再生システム)を含むメディア記録再生システム全体を表すシステム構成図である。
【0034】
図1に示すメディア記録再生システム1は、情報を記憶するIC回路部150とこのIC回路部150に接続されるアンテナ151(タグ側アンテナ)とを備えた無線タグ回路素子To(後述の図4参照)を添付された例えばCD、DVD等のディスクD(記録媒体)に対しメディア情報(映像や電子ファイル等)の記録及び再生を行うための上記記録再生装置300と、この記録再生装置300と例えばUSBケーブル等の接続手段2を介して接続され、表示部101及び操作部102等を有するPC端末(又は汎用コンピュータ。以下、「PC」と記載)100とを備えている。
【0035】
図2は、上記メディア記録再生システム1を構成するPC100及び記録再生装置300の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【0036】
この図2において、PC100は、各種入力画面等の所定の表示を行うための上記表示部101と、操作者が操作入力を行うための適宜のボタン、キー、マウス等を備えた上記操作部102と、上記ディスクDに記録するメディア情報(映像や電子ファイル等)や各種アプリケーション等が格納され例えばハードディスク等で構成される記憶部103と、上記記録再生装置300との間で接続手段2を介して行われる通信の制御を行うインターフェース制御部104と、これら表示部101、操作部102、記憶部103及びインターフェース制御部104を含むPC100全体の動作を制御する制御回路105とを有する。
【0037】
一方、記録再生装置300は、所定の表示を行うための表示部305と、操作者が操作入力を行うための適宜のボタン、キー等を備えた操作部309と、ディスクDに記録するためのメディア情報(映像や電子ファイル等)や無線タグ回路素子Toに書き込むタグデータ等を一時的に格納するための例えばメモリ等で構成される記憶部303と、記録再生装置300全体の制御を行う制御回路302と、この制御回路302で所定の態様に処理されたメディア情報を光ピックアップ(図示せず)に駆動信号として供給することによりデータ書き込み用のレーザ光をディスクDに照射させ情報の書き込みを行うメディア書き込み部307(情報記録手段)と、上記光ピックアップがデータ読み出し用のレーザ光をディスクDに照射したときに受光した反射光の受光出力に基づきディスクDに記録されたメディア情報の読み出しを行うメディア読み出し部308(情報再生手段)と、ディスクDに添付された無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信を行うアンテナ306(格納場所記録手段、第1通信手段、第2通信手段)と、高周波回路301と、上記PC100との間で接続手段2を介して行われる通信の制御を行うインターフェース制御部304とを有する。
【0038】
上記高周波回路301及び制御回路302は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へのアクセス情報を生成し、アンテナ306を介してディスクDに添付された無線タグ回路素子Toへ送信し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対し情報の送受信を行う。また制御回路302は上記接続手段2を介してPC100と接続されており、このPC100と情報の送受が可能となっている。
【0039】
図3は、上記高周波回路301の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図3において、高周波回路301は、アンテナ306を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部332と、アンテナ306により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部333と、送受分離器334とから構成される。
【0040】
送信部332は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスする(読み取りを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子335、PLL(Phase Locked Loop)336、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)337と、上記制御回路302から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路302からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路338(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路338により変調された変調波を、制御回路302からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する送信アンプ339とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ339の出力は、送受分離器334を介してアンテナ306に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。
【0041】
受信部333は、アンテナ306により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路340と、この受信第1乗算回路340の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ341と、この第1バンドパスフィルタ341の出力を増幅して第1リミッタ342に供給する受信第1アンプ343と、上記アンテナ306により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に移相器349により位相を90°ずらされた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路344と、その受信第2乗算回路344の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ345と、この第2バンドパスフィルタ345の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ346に供給する受信第2アンプ347とを備えている。そして、上記第1リミッタ342から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ346から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路302に入力されて処理される。
【0042】
また、受信第1アンプ343及び受信第2アンプ347の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路348にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路302に入力される。
【0043】
図4は、上記ディスクDに添付された無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。
【0044】
図4において、無線タグ回路素子Toは、上記記録再生装置300のアンテナ306と短波帯(例えば13.56MHz)、UHF帯、又はマイクロ波帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行うアンテナ151と、このアンテナ151に接続されたIC回路部150とを有している。
【0045】
IC回路部150は、アンテナ151により受信された搬送波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された搬送波のエネルギを蓄積しIC回路部150の駆動電源とするための電源部153と、上記アンテナ151により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部(後述)157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部155と、上記アンテナ151に接続された変復調部156と、上記整流部152、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部157とを備えている。
【0046】
変復調部156は、アンテナ151により受信された上記記録再生装置300のアンテナ306からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部157からの返信信号に基づき、上記アンテナ306より受信された搬送波を変調反射する。
【0047】
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部156により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0048】
このような構成において、上記記録再生装置300でディスクDにメディア情報の記録を行おう際には、まず操作者は記録対象であるメディア情報をPC100の記憶部103に保存すると共に、PC100の操作キー110を用いて拡張属性情報(この例ではメディア情報に対する操作者のアクセス可否情報)等の入力を行う。これにより、これらの情報を接続手段2を介して受信した記録再生装置300では、メディア書き込み部307により上記受信したメディア情報のディスクDに対する書き込みが行われると共に、高周波回路301により上記受信した拡張属性情報等に基づきアクセス情報が生成され装置側アンテナ306を介してディスクDに添付された無線タグ回路素子Toへ送信される。その結果、IC回路部150へ上記拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)の書き込みが行われた無線タグ回路素子Toが添付され、記録対象であるメディア情報が記録されたディスクDが作成される。
【0049】
一方、上記記録再生装置300でディスクDに記録されたメディア情報を読み出す際には、まず操作者は無線タグ回路素子Toが添付されたディスクDを記録再生装置300に挿入すると共に、PC100の操作キー110を用いて操作者を特定するための固有の識別子である識別コード(識別ID)の入力を行う。このとき、前述したようにディスクDの無線タグ回路素子ToのIC回路部150には拡張属性情報等が記憶保持されており、これらの情報が記録再生装置300側に取得されることで、当該拡張属性情報及び上記識別コードに基づき上記操作者がメディア情報にアクセス(ここでは再生)可能か否かが判定される。アクセス可能の場合には、無線タグ回路素子Toから読み出した履歴情報に基づきディスクDのメディア情報が最新であるか否かが判定されて最新の場合には当該メディア情報が再生され、最新でない場合にはPC100の記憶部103に更新されて格納された最新のメディア情報が読み出されて再生される拡張再生処理が行われる。一方、アクセス不可の場合には、その旨が操作者に報知される。
【0050】
図5は、上記ディスクDへのメディア情報の記録の際に記録再生装置300の制御回路302によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【0051】
この図5において、まずステップS5では、PC100において操作者がメディア情報を記憶部103にファイル名をつけて保存したか否かを判定する。この判定は、PC100の制御回路105から上記保存が行われたことに対応する信号が入力されたか否かを検出することにより行われる。保存されるまで本ステップを繰り返し、保存された場合には判定が満たされて次のステップS10に移る。
【0052】
ステップS10では、上記PC100の記憶部103から接続手段2を介してメディア情報を読み出し取得する。なお、この取得されたメディア情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0053】
次のステップS15では、上記PC100の記憶部103に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報の記憶部103における場所を表す格納場所情報(URI(Uniform Resource Identifier)などのネットワークアドレス情報)を読み出し取得する。なお、この格納場所情報にはメディア情報の識別情報(本実施形態ではファイル名。後述の図6参照)が含まれる。また、この取得された格納場所情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0054】
次のステップS20では、上記PC100の記憶部103に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報の作成日時(言い換えれば記憶部103に保存された日時)を表す履歴情報を読み出し取得する。この取得された履歴情報は記憶部303に一時的に格納される。なお、上記履歴情報としては作成日時に限られず、例えばメディア情報がアプリケーションソフト等である場合にはそのバージョン情報等であってもよい。
【0055】
次のステップS25では、インターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させることで、表示部101に上記メディア情報の拡張属性情報の入力画面を表示させて、操作者に拡張属性情報の入力を促し、この入力画面に応じて操作者が操作部102を用いてメディア情報に関する拡張属性情報を入力したか否かを判定する。なお、この例では上記拡張属性情報は、各メディア情報に対し操作者がアクセス(ここでは再生)可能であるか否かの情報である(後述の図6参照)。入力があるまで本ステップを繰り返し、入力があった場合には判定が満たされて次のステップS27に移る。
【0056】
ステップS27では、上記入力画面に応じて操作者が操作部102を用いて入力したメディア情報に関する拡張属性情報を、接続手段2を介してPC100から入力し取得する。
【0057】
次のステップS30では、操作者がディスクDに記録しようとする全メディア情報について上記情報(メディア情報、格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)を取得したか否かを判定する。情報取得が終了していない場合には、判定が満たされずに先のステップS5に戻る。そして、再びステップS5〜ステップS25を繰り返す。このとき、ステップS5〜ステップS25を繰り返すことにより、各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報が順次取得され、記憶部303に後述の図6に示すようなテーブルが作成される。このようにして、全メディア情報について情報取得が終了した場合には、判定が満たされて次のステップに移る。
【0058】
ステップS35では、メディア書き込み部307に制御信号を出力し、上記ステップS10で取得し記憶部303に一時的に格納した全メディア情報をディスクDに書き込ませる。
【0059】
次のステップS40では、高周波回路301に制御信号を出力し、上記ステップS5〜ステップS25を繰り返すことにより記憶部303に作成された上記テーブル情報(各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)をアンテナ306を介しディスクDに添付された無線タグ回路素子Toに書き込ませる。以上で本フローを終了する。
【0060】
なお、上記フローにおいて、ステップS25及びステップS27は、特許請求の範囲各項記載の権限設定指示信号を入力しこれに対応して権限情報の設定を行う権限情報設定手段を構成する。また、ステップS40は、第1通信手段を介し、無線タグ回路素子のIC回路部に格納場所情報又はこれに対応する情報の書き込みを行う書き込み制御手段を構成する。
【0061】
図6は、記憶部303に記憶される上記テーブル情報の一例を示す図である。
【0062】
この図6において、この例ではメディア情報は複数の電子ファイルからなり、拡張属性情報は各ファイルに対し操作者A,B,Cがそれぞれアクセス可能か否かを表している。すなわち、ファイル1に対しては操作者Aはアクセス可能であるが、操作者B,Cはアクセス不可能であり、ファイル2に対しては操作者A,Cはアクセス可能であるが、操作者Bはアクセス不可能であり、ファイル3に対しては操作者A,Bはアクセス可能であるが、操作者Cはアクセス不可能である。また、図に示すように、各ファイルに対しそのファイルの格納場所を表す格納場所情報とそのファイルの作成日時を表す履歴情報とが記憶されている。
【0063】
図7は、ディスクDに記録されたメディア情報を読み出す際に記録再生装置300の制御回路302によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【0064】
この図7において、まずステップS110では、インターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させることで、表示部101に操作者を特定するための識別コードの入力画面を表示させて、操作者に識別コードの入力を促し、この入力画面に応じて操作者が操作部102を用いて識別コードを入力したか否かを判定する。操作者により識別コードが入力された場合には、判定が満たされて次のステップS120に移る。
【0065】
なお、上記では識別コードの入力を操作部102を用いて行うようにしたが、これに限られず、例えばバーコードリーダで操作者が携帯する識別コードとしてのバーコードを読み取るようにしてもよい。また、識別コードを入力するのではなく、予め各操作者ごとに定められたパスワードを入力するようにしてもよい。さらには、PC起動時に例えばユーザーアカウントを選択可能としておき、それを選択することで上記識別コードの入力の代わりとしてもよい。
【0066】
ステップS120では、高周波回路301に制御信号を出力し、ディスクDの無線タグ回路素子Toに対し記憶されたタグ情報を読み取るための信号を送信させ、これに対応して無線タグ回路素子Toから送信(返信)されたリプライ信号の中から、メディア情報に対する操作者のアクセス可否を表す上記拡張属性情報を読み出して取得する。なお、このとき上記リプライ信号に基づき無線タグ回路素子Toから読み出したタグ情報(テーブル情報。すなわち、各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)は、記憶部303へ保存される。
【0067】
次のステップS130では、上記操作者により入力された識別コードと、上記ステップS120で無線タグ回路素子Toから読み出した拡張属性情報とを比較し、操作者がメディア情報を再生可能か否かを判定する。このとき、前述の図6に示すようにメディア情報が複数のファイルから構成される場合には、操作者が入力した識別コードと各ファイルの拡張属性情報とを順次比較して1つずつ判定する。再生可能である場合には判定が満たされて次のステップS200に移り、ディスクDのメディア情報が最新である場合には当該メディア情報を再生し、最新でない場合にはPC100の記憶部103に格納された最新のメディア情報を読み出して再生する拡張再生処理を行う。
【0068】
一方、上記ステップS130において操作者が再生不可である場合には、判定が満たされずにステップS140に移り、その旨を操作者に報知する。この報知は、例えばインターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させて、PC100の表示部101に報知画面を表示させることにより行ってもよいし、記録再生装置300の表示部305に表示信号を出力して表示を行うようにしてもよい。
【0069】
次のステップS150では、メディア情報を構成する全ファイルについて上記ステップS130及びステップS200又はステップS140の手順が終了したか否かを判定する。終了していない場合には先のステップS130に戻り、次のファイルに移動してステップS130以降の手順を繰り返す。全ファイルについて終了している場合には、判定が満たされて本フローを終了する。
【0070】
なお、上記フローにおいて、ステップS120は、特許請求の範囲各項記載の第2通信手段を介し、無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された記録対象情報の権限情報又はこれに対応する情報を取得する権限取得手段を構成し、ステップS130、ステップS140及びステップS200は、権限取得手段で取得した情報に基づき情報再生手段による再生動作を制限制御可能な再生制御手段を構成する。
【0071】
図8は、上記ステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
【0072】
この図8において、まずステップS210では、上記ステップS120においてリプライ信号に基づき無線タグ回路素子Toから読み出し記憶部303に記憶させたタグ情報(テーブル情報。すなわち、各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)の中から、履歴情報を読み出して取得する。
【0073】
次のステップS220では、上記ステップS120においてリプライ信号に基づき無線タグ回路素子Toから読み出し記憶部303に記憶させたタグ情報の中から、格納場所情報を読み出して取得する。
【0074】
次のステップS230では、上記ステップS220で取得した格納場所情報に基づき格納場所であるPC100の記憶部103にアクセスし、前述したステップS20と同様にして当該記憶部103に保管されたメディア情報の作成日時を表す履歴情報を読み出し取得する。なお、この履歴情報は、ディスクD作成時以後に記憶部103のメディア情報が更新されている場合にはその更新日時を表すものとなっている。
【0075】
次のステップS240では、上記ステップS210で無線タグ回路素子Toから取得した履歴情報と上記ステップS230で記憶部103から取得した履歴情報とを比較し、メディア情報の更新があったか否かを判定する。この判定は、2つの履歴情報が同一日時であるか否かを判定することにより行われる。すなわち、同一日時であれば更新がないと判定し、異なった日時であれば更新があると判定する。更新があった場合には判定が満たされて、次のステップS250に移る。
【0076】
ステップS250では、PC100の記憶部103から接続手段2を介して更新された最新のメディア情報を読み出し取得する。なお、この取得されたメディア情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0077】
次のステップS260では、上記ステップS250で読み出したメディア情報を対応するアプリケーションを用いて再生する。このとき、インターフェース制御部304及び接続手段2を介してPC100の制御回路105に制御信号を出力し、当該制御回路105から表示部101に表示信号を出力させて、PC100の表示部101に再生したメディア情報を表示させる。なお、この表示は、記録再生装置300の表示部305に表示信号を出力して記録再生装置側で行うようにしてもよい。またこのとき、格納場所情報に含まれるファイル名情報を用いて当該ファイル名を表示するようにしてもよい。そして本フローを終了する。
【0078】
なお、上記ステップS240で更新がないと判定された場合には、判定が満たされずにステップS270に移り、メディア読み出し部308に制御信号を出力してディスクDに記録されたメディア情報を読み出し、対応するアプリケーションを用いて再生する。このとき、上記ステップS260と同様にして、PC100の表示部101に再生したメディア情報を表示させる。なお、この表示は記録再生装置側で行うようにしてもよい。以上で本フローを終了する。
【0079】
なお、上記フローにおいて、ステップS220は、特許請求の範囲各項記載の第2通信手段を介し、無線タグ回路素子のIC回路部に記憶された記録対象情報の格納場所情報又はこれに対応する情報を取得する格納場所取得手段を構成する。また、ステップS240は、格納場所取得手段で取得した情報を用いて記録対象情報の格納場所へアクセスし、その格納場所における記録対象情報の内容が情報記録手段による記録媒体への記録後に更新されているかどうかを判定する更新判定手段を構成する。さらに、ステップS250は、更新判定手段で記録媒体への記録後に更新されていると判定された場合、その更新後の記録対象情報の内容を格納場所より取得する記録対象情報取得手段を構成する。
【0080】
以上において、制御回路302、高周波回路301及びアンテナ306が特許請求の範囲各項記載の記録手段で記録媒体に記録される記録対象情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え記録媒体に設けた無線タグ回路素子に記録する格納場所記録手段を構成するとともに、記録対象情報へのアクセス又はアクセス後の各種処理に関する権限情報を無線タグ回路素子又は記録媒体に記録する権限記録手段を構成する。
【0081】
以上説明した本実施形態においては、メディア書き込み部307でメディア情報をディスクDに記録するとき、そのメディア情報が格納されている格納場所情報がアンテナ306を介してディスクDに設けた無線タグ回路素子Toに記録される。これにより、無線タグ回路素子Toに記録されたその格納場所情報を用いてメディア情報の格納場所にアクセスすることで、当該メディア情報の内容がその後(メディア書き込み部307による記録実行後)更新されたかどうかを容易に確認することができる。この結果、メディア情報の内容が新たに更新されていたとしても、当該更新された後の最新の内容を容易に取得することができる。
【0082】
また、本実施形態では特に、メディア情報が格納されている格納場所情報に加え、メディア情報の作成日時を表す履歴情報を無線タグ回路素子Toに記録する。これにより、無線タグ回路素子Toに記録された履歴情報に記された履歴情報と、格納場所情報を用いてアクセスした格納場所に格納されているメディア情報の履歴情報とを比較し、メディア情報の内容がその後(メディア書き込み部307による記録実行後)更新されたかどうかを確実に確認することができる。
【0083】
また、本実施形態では特に、メディア情報が格納されている格納場所情報としてURIなどのネットワークアドレス情報を無線タグ回路素子Toに記録する。これにより、ディスクDのメディア情報読み取り時に上記ネットワークアドレスを用いてメディア情報の格納場所にアクセスすることで、当該メディア情報の内容がその後更新されたかどうかを容易に確認することができる。
【0084】
また、本実施形態では特に、メディア情報の格納場所情報に当該メディア情報の識別情報としてのファイル名が含まれ、このファイル名が無線タグ回路素子Toに記録される。これにより、操作者に対しメディア情報のファイル名を明確に示すことが可能となり、さらに利便性を向上することができる。
【0085】
また、本実施形態では特に、複数のファイルを備えたメディア情報の各ファイルごとの格納場所情報を無線タグ回路素子Toに記録する。これにより、メディア情報に含まれる複数のファイルが、各ファイルごとに別々の格納場所に格納されている場合であっても、各格納場所にアクセスすることで、内容がその後(メディア書き込み部307による記録実行後)更新されたかどうかを各ファイルごとに容易に確認することができる。
【0086】
また、本実施形態では特に、メディア情報に対する操作者のアクセス可否を表す拡張属性情報を無線タグ回路素子Toに記録しておき、ディスク読み取り時にこの拡張属性情報を読み取り操作者コードと比較することにより、メディア情報の再生可否を判定する。これにより、例えば子供部屋と大人部屋のそれぞれに設置した再生装置でファイルの再生可否を変更したり、日本と米国のそれぞれの領域で販売する再生装置でファイルの再生可否を変更したりといったように、同一のディスクに記録されたメディア情報であっても人物や地域に応じて適設に設定されたメディア情報を再生させることができる。このように、操作者のディスク管理態様や記録再生装置の使用態様等に応じ、人物別又は再生装置別に実行できる処理を設定することが可能となり、さらに多種多様な管理を行うことができる。
【0087】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限られず、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲で更に種々の変形が可能である。以下その変形例を説明する。
【0088】
(1)ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合
上記実施形態では、記録対象であるメディア情報をPC100が有する記憶部103に格納するようにしたが、これに限られず、PC100の外部、例えばネットワークに接続されたデータサーバ等に格納するようにしてもよい。
【0089】
図9は本変形例の記録再生装置300(記録装置、記録再生システム)を含むメディア記録再生システム1全体を表すシステム構成図であり、図10は上記メディア記録再生システム1を構成するPC100及び記録再生装置300の詳細機能を表す機能ブロック図である。それぞれ、前述の図1及び図2に対応する図である。これらにおいて、図1及び図2と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
【0090】
これら図9及び図10に示すように、本変形例のメディア記録再生システム1は、例えばインターネット等の通信回線NWを介してPC100及び記録再生装置300のそれぞれと情報の送受可能に接続されたデータサーバ200を有している。本変形例では、PC100は記憶部103を有しておらず、PC100において操作者によりファイル名をつけて保存されたメディア情報は通信回線NWを介してデータサーバ200に保存されるようになっている。
【0091】
図11は、上記ディスクDへのメディア情報の記録の際に記録再生装置300の制御回路302′(図10参照)によって実行される制御手順を表すフローチャートであり、前述の図5に対応する図である。図5と同様の手順には、同符号を付し説明を省略する。
【0092】
この図10において、まずステップS5Aでは、PC100において操作者がメディア情報を通信回線NWを介してデータサーバ200にファイル名をつけて保存したか否かを判定する。保存された場合には判定が満たされて次のステップS10Aに移る。
【0093】
ステップS10Aでは、上記データサーバ200から通信回線NWを介してメディア情報を読み出し取得する。なお、この取得されたメディア情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0094】
次のステップS15Aでは、上記データサーバ200に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報のネットワークにおける場所を表す格納場所情報(URI(Uniform Resource Identifier)などのネットワークアドレス情報)を読み出し取得する。なお、この取得された格納場所情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0095】
次のステップS20Aでは、上記データサーバ200に保管されたメディア情報に基づき、当該メディア情報の作成日時(言い換えればデータサーバ200に保存された日時)を表す履歴情報を読み出し取得する。なお、この取得された履歴情報は記憶部303に一時的に格納される。
【0096】
次のステップS25以降は前述の図5と同様であり、操作者により入力されたメディア情報に関する拡張属性情報を取得し、全メディア情報について格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報を順次取得する。これにより、記憶部303に後述の図12に示すようなテーブルが作成される。そして、全メディア情報をディスクDに書き込むと共に、記憶部303に作成された上記テーブル情報(各メディア情報に対する格納場所情報、履歴情報、及び拡張属性情報)をアンテナ306を介しディスクDに添付された無線タグ回路素子Toに書き込ませる。以上で本フローを終了する。
【0097】
図12は、本変形例において記憶部303に記憶される上記テーブル情報の一例を示す図である。この例では各ファイルに対しそのファイルの格納場所を表す格納場所情報として、データサーバ200内の格納場所を示すネットワークアドレスが記憶されている。その他は前述の図6と同様であるので説明を省略する。
【0098】
なお、本変形例の記録再生装置300でディスクDに記録されたメディア情報を読み出す際の制御については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0099】
以上説明した変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0100】
(2)その他
上記実施形態では、メディア情報以外の拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)をディスクDに添付した無線タグ回路素子Toに記録するようにしたが、これに限られず、これらの情報についてもメディア書き込み部307によりメディア情報と共にディスクDに書き込み記録するようにしてもよい。この場合、メディア読み出し部308によるディスク読み取り時にメディア情報と共に上記拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)についても読み出すようにすれば、上記実施形態と同様の制御を行うことで同様の効果を得ることができる。
【0101】
また、上記実施形態では、メディア情報に対する操作者のアクセス自体の可否を表す情報を拡張属性情報として無線タグ回路素子Toに書き込むようにしたが、これに限られない。すなわち、例えば操作者に応じ、アクセスは可能だが更新問合せは不可であったり、ファイルの再生は可能だがファイルの編集やダウンロードは不可であったり、再生後の画像に文字やモザイクを挿入する等、アクセス後の各種処理を制約するような情報を、拡張属性情報として無線タグ回路素子Toに書き込むようにしてもよい。さらには、人物識別をせずに各処理動作別にパスワードを設定する等も可能であり、この場合には処理動作別に実行できる処理範囲を設定することができ、メディア情報の多種多様な管理が可能となる。
【0102】
また、上記実施形態では、拡張属性情報等(格納場所情報、履歴情報、拡張属性情報)についてそのデータ自体をディスクDに添付した無線タグ回路素子Toに書き込むようにしたが、例えばディスクDに記録するメディア情報が多数のファイルからなる場合等、拡張属性情報等の容量が大きく無線タグ回路素子Toに書き込めない場合も考えられる。この場合、拡張属性情報等についてはPC100の記憶部103(又はデータサーバ200)に格納しておき、これらの情報と相関付けられた識別情報(ID)を無線タグ回路素子Toに書き込むようにしてもよい。この場合にも上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0103】
また、データサーバ200から通信回線NWを介してメディア情報を読み出す上記変形例(1)のように、ネットワークを介してデータをダウンロードする場合、ネットワークの情報通信速度によってはメディア情報のダウンロードに時間を要する場合も考えられる。このような場合において、メディア情報の更新がされている場合には、まずダウンロードに時間を要する旨を操作者に報知した上で、その後メディア情報の再生処理を行うようにしてもよい。なお、この場合において更新がされていない場合には、ディスクDに記録されたメディア情報をそのまま読み出せばよい。
【0104】
また、以上においては、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクである記録媒体に対して光学的に情報を記録する場合を例にとって説明したが、これに限られず、磁気ディスクや光磁気方式のMO(Magneto Optical Disk)等の記録媒体に対して情報を記録する場合にも本発明は適用可能である。
【0105】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0106】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の一実施形態の記録再生装置を含むメディア記録再生システム全体を表すシステム構成図である。
【図2】メディア記録再生システムを構成するPC及び記録再生装置の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図3】高周波回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図4】ディスクに添付された無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【図5】ディスクへのメディア情報の記録の際に記録再生装置の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図6】記憶部に記憶されるテーブル情報の一例を示す図である。
【図7】ディスクに記録されたメディア情報を読み出す際に記録再生装置の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図8】ステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
【図9】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例における記録再生装置を含むメディア記録再生システム全体を表すシステム構成図である。
【図10】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例において、メディア記録再生システムを構成するPC及び記録再生装置の詳細機能を表す機能ブロック図である。
【図11】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例において、ディスクへのメディア情報の記録の際に記録再生装置の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図12】ネットワークに接続されたサーバにメディア情報を格納する場合の変形例において、記憶部に記憶されるテーブル情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
150 IC回路部
151 アンテナ(タグ側アンテナ)
300 記録再生装置(記録装置、記録再生システム)
301 高周波回路(格納場所記録手段、権限記録手段)
302 制御回路(格納場所記録手段、権限記録手段、書き込み制御手段、格納場所取得手段、更新判定手段、記録対象情報取得手段、権限取得手段、再生制御手段)
302′ 制御回路(格納場所記録手段、権限記録手段、書き込み制御手段、格納場所取得手段、更新判定手段、記録対象情報取得手段、権限取得手段、再生制御手段)
306 アンテナ(格納場所記録手段、権限記録手段、第1通信手段、第2通信手段)
307 メディア書き込み部(情報記録手段)
308 メディア読み出し部(情報再生手段)
D ディスク(記録媒体)
To 無線タグ回路素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、
この記録手段で前記記録媒体に記録される前記記録対象情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え前記記録媒体に設けた無線タグ回路素子、又は、当該記録媒体に記録する格納場所記録手段と
を有することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記格納場所情報に加え、前記記録対象情報の履歴情報を前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記格納場所情報としてのネットワークアドレスを、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記記録対象情報の識別情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
複数のファイルを備えた前記記録対象情報の各ファイルごとの前記格納場所情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項5記載の記録装置において、
前記記録対象情報へのアクセス又はアクセス後の各種処理に関する権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する権限記録手段を有する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項6記載の記録装置において、
権限設定指示信号を入力し、これに対応して前記権限情報の設定を行う権限情報設定手段
を有し、
前記権限記録手段は、
前記権限情報設定手段で設定された権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項7記載の記録装置において、
前記権限情報設定手段は、
複数の操作者及び前記複数のファイルに対応させて、前記記録対象情報へのアクセス又は前記アクセス後の各種処理の可否を設定可能に構成されている
ことを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第1通信手段と、
この第1通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に、前記格納場所情報又はこれに対応する情報の書き込みを行う書き込み制御手段と
を有することを特徴とする記録装置。
【請求項10】
電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、
前記記録媒体に記録された前記記録対象情報を再生する情報再生手段と、
前記記録媒体に設けられ、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うアンテナとを備えた無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第2通信手段と、
この第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の格納場所情報又はこれに対応する情報を取得する格納場所取得手段と、
この格納場所取得手段で取得した情報を用いて前記記録対象情報の格納場所へアクセスし、その格納場所における記録対象情報の内容が前記情報記録手段による前記記録媒体への記録後に更新されているかどうかを判定する更新判定手段と
を有することを特徴とする記録再生システム。
【請求項11】
請求項10記載の記録再生システムにおいて、
前記更新判定手段で前記記録媒体への記録後に更新されていると判定された場合、その更新後の記録対象情報の内容を前記格納場所より取得する記録対象情報取得手段
を有することを特徴とする記録再生システム。
【請求項12】
請求項10又は請求項11記載の記録再生システムにおいて、
前記第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の権限情報又はこれに対応する情報を取得する権限取得手段と、
この権限取得手段で取得した情報に基づき、前記情報再生手段による再生動作を制限制御可能な再生制御手段
とを有することを特徴とする記録再生システム。
【請求項1】
電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、
この記録手段で前記記録媒体に記録される前記記録対象情報の格納場所情報を、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え前記記録媒体に設けた無線タグ回路素子、又は、当該記録媒体に記録する格納場所記録手段と
を有することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記格納場所情報に加え、前記記録対象情報の履歴情報を前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記格納場所情報としてのネットワークアドレスを、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記記録対象情報の識別情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
複数のファイルを備えた前記記録対象情報の各ファイルごとの前記格納場所情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項5記載の記録装置において、
前記記録対象情報へのアクセス又はアクセス後の各種処理に関する権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する権限記録手段を有する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項6記載の記録装置において、
権限設定指示信号を入力し、これに対応して前記権限情報の設定を行う権限情報設定手段
を有し、
前記権限記録手段は、
前記権限情報設定手段で設定された権限情報を、前記無線タグ回路素子又は前記記録媒体に記録する
ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項7記載の記録装置において、
前記権限情報設定手段は、
複数の操作者及び前記複数のファイルに対応させて、前記記録対象情報へのアクセス又は前記アクセス後の各種処理の可否を設定可能に構成されている
ことを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の記録装置において、
前記格納場所記録手段は、
前記無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第1通信手段と、
この第1通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に、前記格納場所情報又はこれに対応する情報の書き込みを行う書き込み制御手段と
を有することを特徴とする記録装置。
【請求項10】
電子的に所定の格納場所に格納された記録対象の情報を記録媒体に記録する情報記録手段と、
前記記録媒体に記録された前記記録対象情報を再生する情報再生手段と、
前記記録媒体に設けられ、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うアンテナとを備えた無線タグ回路素子と無線通信を介し情報送受信を行うための第2通信手段と、
この第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の格納場所情報又はこれに対応する情報を取得する格納場所取得手段と、
この格納場所取得手段で取得した情報を用いて前記記録対象情報の格納場所へアクセスし、その格納場所における記録対象情報の内容が前記情報記録手段による前記記録媒体への記録後に更新されているかどうかを判定する更新判定手段と
を有することを特徴とする記録再生システム。
【請求項11】
請求項10記載の記録再生システムにおいて、
前記更新判定手段で前記記録媒体への記録後に更新されていると判定された場合、その更新後の記録対象情報の内容を前記格納場所より取得する記録対象情報取得手段
を有することを特徴とする記録再生システム。
【請求項12】
請求項10又は請求項11記載の記録再生システムにおいて、
前記第2通信手段を介し、前記無線タグ回路素子の前記IC回路部に記憶された前記記録対象情報の権限情報又はこれに対応する情報を取得する権限取得手段と、
この権限取得手段で取得した情報に基づき、前記情報再生手段による再生動作を制限制御可能な再生制御手段
とを有することを特徴とする記録再生システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−112351(P2008−112351A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−295659(P2006−295659)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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