説明

試料の偏光計スペクトルおよび他の特性を測定するシステム

【課題】試料の表面特性を測定する非破壊技術に関し、偏光計スペクトルを用いて、表面の複屈折や膜厚などを測定するシステムを提供する。
【解決手段】広帯域放射の偏光サンプルビーム46がサンプル3の表面に焦点合わせされ、サンプルにより偏光された放射が異なる入射平面においてミラー系手段により、収拾される。変調された放射は偏光面について旋光性スペクトルを提供するために分析され、厚さと屈折の情報が導きだされる。サンプルビームの偏光は焦点合わせおよびサンプルにより変更され、変調された放射の収拾が、サンプルに複屈折軸が存在するかしないかを検出するために、ふたつの異なった開口28を使用して繰り返し行われる。他の好ましい実施の形態においては、前述した事実が薄いフィルムの厚さおよび屈折率を決定するためにエリプソ計測を併用して行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に試料の表面特性を測定する非破壊技術に関し、特に試料の偏光計スペクトルおよび他の特性を測定するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの工業的利用にとって、薄膜の厚さやその屈折率のような試料の表面パラメータを測定することは有用である。これらのパラメータは、多くの技術によって測定され得る。よく知られた非破壊検査技術の中に、分光反射解析法と分光学的偏光解析法がある。
【0003】
分光反射解析法において、入射放射ビームは試料で反射し、そして反射放射線の強度が分析されて試料の特性を測定する。入射放射線は多重波長成分を含むので、測定データのスペクトル(反射率スペクトルまたは相対反射率スペクトルとして知られている)が計測される。その全体が本願明細書において参照により援用されている米国特許第5,747,813号(特許文献1)には、一種の広帯域分光反射計が記載されている。
【0004】
分光学的偏光解析装置が、その全体が本願明細書において参照により援用されている米国特許第5,608,526号(特許文献2)に記載されている。この特許文献2に記載されているように、既知の偏光状態を有する入射放射ビームが試料から概して大きな入射角度で反射され、反射放射線の偏光が分析されて試料の特性を測定する。反射放射線の偏光は入射ビームのものとは変わるので、量的なおよび相的な偏光状態の変化が測定されて、試料表面の薄膜の厚さと屈折率が測定される。
【0005】
分光反射解析法は、分光学的偏光解析法よりはシンプルで廉価であるが、分光学的偏光解析法は、分光反射解析法よりはより精確で、表面特性に対して感応度が高い。分光反射解析法と分光学的偏光解析法は有用な非破壊検査技術であるが、表面の複屈折のようなある種の表面パラメータを測定することが困難である。
【0006】
従って、複屈折のような表面パラメータを測定するための改良された測定システムを提供することが望ましい。また、前述した非破壊検査技術を補足するために試料表面の特性を測定する偏光計システムを提供することも望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,747,813号
【特許文献2】米国特許第5,608,526号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】"ANALYSIS OF SEMICONDUCTOR SURFACES WITH VERY THIN NATIVE OXIDE LAYERS BY COMBINED IMMERSION AND MULTIPLE ANGLE OF INCIDENCE ELLIPSOMETRY", Ivan OHLIDAL and Frantisek LUKES, Applied Surface Science 35 (1988-89) 259-273, North Holland, Amsterdam
【発明の概要】
【0009】
本願の出願人によって提案された偏光計システムは、分光反射計の単純性を維持するが、分光学的偏光解析装置と同様な表面特性に対する感応度を持っている。広帯域放射線の偏光サンプルビームは、試料表面に集束され、試料によって修正された放射線が集められる。試料に集束されたサンプルビームは、多数の偏光状態を有する。試料によって修正された放射線は、偏光面に関して分析されて偏光計スペクトルを生ずる。そして、厚さと屈折率の情報は、スペクトルから求められる。好ましくは、サンプルビームの偏光は、集束と試料とによってのみ変えられ、分析は、固定偏光面に関して行われる。
【0010】
好適な実施形態において、サンプルビームの集束と修正された放射線の収集は、試料内の複屈折軸の存否を検出するために2個の異なる開口を使用して繰り返される。他の実施形態において、前述した技術は、薄膜の厚さと屈折率とを測定するために、偏光解析法と組み合わされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の好適な実施形態を示すための、分光学的偏光解析装置と偏光計システムとを有する複合装置の概念図である。
【図2】図1の偏光計システムの斜視図である。
【図3A】偏光計パラメータを測定するための図1のシステムの一部分を示す簡略概念図である。
【図3B】図2Aの照明開口のグラフ表示である。
【図4】本発明の別の実施形態を示すための、偏光計パラメータを測定するためのシステムの一部の簡略概念図である。
【図5A】本発明の好適な実施形態を示すための、照明ビームおよび反射ビームの光路が開口を通過する、図1の偏光計パラメータ測定システムの簡略概念図である。
【図5B】本発明を示すための、試料の複屈折軸に関する図5Aの開口の概念図である。
【図6】本発明の好適な実施形態を示すための、4個の異なった開口を備え、そのうちの3個の開口がその中に偏光子を有するリングの概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
説明を簡略化するために、同一部材は同じ符号で示す。
図1は、本発明の好適な実施形態を例示するための、分光学的偏光解析装置と偏光計システムとを有する複合装置の概要図である。複合装置の分光学的偏光解析装置を説明する前に、先ず偏光計システム8が図1および図2を参照してある程度詳しく説明される。後述するように、好ましくはシステム8を、図1の複合装置の分光学的(または単一波長の)偏光解析装置と一緒に使用すると有利であるが、このシステムはまた試料を測定するためにそれ自身で効果的に使用することもできる。
【0013】
偏光計システム8の全体的な光学的配置は、特許文献1に記載されている分光反射計に類似し、そのシンプルさを維持している。しかし、そのような分光反射計とは異なり、本発明のシステム8は、特許文献1のシステムにおける偏光無感応の反射率スペクトルではなく偏光計反射率スペクトルを測定する。従って、システム8は、特許文献1のシステムよりも表面特性に対して感応度が高い。好適な実施形態において、本発明は試料によって反射される放射線を検出するものとして例示されているが、本発明は、試料によって伝播される放射線が代わって検出されると本願明細書に記載されているように本質的に作用し、このような変形または他の変形も本発明の範囲内にあることを理解すべきである。簡略化するために、反射放射線を測定するものとして好適な実施形態を後述するが、そのような説明が伝播放射線を測定するために容易に拡張されうることを理解すべきである。
【0014】
サンプル経路、参照経路、領域照明経路、測定照明経路、および偏光解析装置経路を示すための凡例が図1の右上隅に示されている。前述したように、偏光計パラメータを測定するシステムの全体的な光学的配置を、図1および図2を参照して次に説明する。
【0015】
図1および図2の各々は、偏光計パラメータを測定するための本発明による光学システムの同じ実施形態を示す。システム8の集束部材と他の光学部材および図1の分光学的偏光解析装置は、部分的に図2では省略され、図を簡略化している。そのような部材を、他の部材に関するその位置を最も明瞭に示す図と関連して後述する。図1を参照すると、ウェハ3の相対反射率スペクトルを測定する光学システム8は、照明サブシステム、反射計サブシステム、観察サブシステム、および自動焦点サブシステムを有し、任意の光学部材は複数のサブシステムの一部となることがある。照明サブシステムは、キセノンアークランプのような、可視光および/または紫外(UV)光の光ビーム12を放出するランプ10、ランプハウジング窓14、偏芯放物面鏡16、出し入れ式紫外線遮断フィルタ18、カラーフィルタリング20、平面鏡22、凹面鏡24、出し入れ式40μm微細焦点開口30を備えた開口ミラー28、大アクロマート32、領域照明シャッター31、屈曲ミラー36および小アクロマート38を有する。図2において、対物レンズ40は、ミラーとミラー40a、40bを取り囲むハウジング40’を有するが、分光学的偏光解析装置(図2には示されていない)からの傾斜照明ビームのためにハウジングとウェハとの間に十分な空間を残す。
【0016】
照明システムは、測定ビーム25と領域照明ビーム34とからなる複合ビーム42を供給する。ランプ10は、ランプハウジング窓14を通して光ビーム12を放出する。ランプハウジング窓は光学的な理由では必要としないが、ランプが亀裂を生じて破裂したときにランプ10を閉じこめるために設けられる。キセノンランプは、UVから近赤外までのスペクトルをカバーする平坦な出力を生ずるので、タングステンランプや重水素ランプ等の他のランプより好ましい。190〜220nmを含む領域の波長成分を有するサンプルビームを供給するために、キセノンランプ10と組み合わせて重水素ランプ88が追加的に使用され、深紫外を含むより広いスペクトルをカバーする。2個のランプを一緒に使用することによって、試料を検出するために供給される放射線の合成複合スペクトルを、約190nmから800または830nmまで拡張することができる。スペクトルを深紫外領域まで拡大することは、写真印刷にとって有用である。ランプ88からの放射線は、レンズ93によって集束され、ミラー95によってフィルタ18に向けて反射され、ランプ10からの放射線と組み合わされて複合ビーム12’を形成する。矢印99に沿うビーム12の経路の内外にミラー95を動かすことによって、重水素ランプ88からの放射線を測定ビーム25に含ませたり除外したりすることが可能である。
【0017】
偏芯放物面鏡16は、光ビーム12を平行にし、これはランプ88からの放射線と組み合わされてビーム12’を形成した後、出し入れ式紫外線遮断フィルタ18とカラーフィルタリング20とによって選択的に濾波される。出し入れ式紫外線遮断フィルタ18は、光ビーム12’のスペクトルを制限するために部分的に使用されるので、光ビーム12’が回折格子によって分光されるときに、1次および2次分光は重なり合わない。ビーム12’は平面鏡22によって凹面鏡24上に部分的に反射されて測定ビーム25を形成する。凹面鏡24は測定ビーム25を開口ミラー28の開口上に集束する。
【0018】
光ビーム12の他の部分、すなわち領域照明ビーム34は、大アクロマート32によって屈曲ミラー36の近くに集束され、屈曲ミラー36をよりランプ10、88の像を小アクロマート38に向けて反射させる。小アクロマート38は、光が開口ミラー28で反射する前に領域照明ビーム34内の光を集める。開口ミラー28は、一面に反射コーティングがなされた溶融シリカ板であり、反射コーティングからエッチングされた150μm2 が測定ビーム25用の開口を生ずる。開口は、対物レンズ40の共役軸にある。領域照明は、領域照明ビーム34の光路内に領域照明シャッター31を置くことにより遮断される。
【0019】
狭い測定ビーム25と広幅の領域照明ビーム34は開口ミラー28で再合体し、領域照明ビーム34は開口ミラー28の前で反射し、測定ビーム25は開口と偏光子102を通過し、これはモータ101によってビーム25の経路に出入りされる。
【0020】
図1は反射計と、光学システム8の観察サブシステムおよび自動焦点サブシステムとを示しているが、対物レンズ40、ビーム分割ミラー45、サンプルビーム46、オプションの参照ビーム48、凹面鏡50、平面鏡43、参照分光ピンホール56を備えた参照板52、サンプル分光ピンホール58を備えたサンプル板54、第2の屈曲ミラー68、回折格子70、サンプル線状フォトダイオードアレー72、参照線状フォトダイオードアレー74、短焦点距離を有するアクロマート80、ミラー82、ビーム分割キューブ84、五角プリズム86、長焦点距離を有するアクロマート90、中立密度フィルタリング97、第3の屈曲ミラー91、およびビデオカメラ96を有する。これらの構成要素のいくつかは、明確化のために図2には示されていない。
【0021】
対物レンズ40にとって、いくつかの拡大率は可能である。実施形態において、Schwarzchildが設計した全反射対物レンズは、回転ターレットに載せられ、これはいくつかの異なる対物レンズ(図示せず)の一つをサンプルビーム46の光路内に置くことを可能とする。本発明における測定に著しい影響を与えずに、サンプルビーム46の光路内に低出力の屈折部材を置くことが可能である。
【0022】
ウェハ3の相対反射率スペクトルの測定を次に説明する。領域照明シャッター31が領域照明ビーム34の経路内に置かれると、複合ビーム42は測定ビーム25のみから構成される。複合ビーム42は、複合ビーム42の半分を対物レンズ40に向かって偏向するように置かれた全反射ミラーであるビーム分割ミラー45によって分けられ、このようにしてサンプルビーム46を形成し、複合ビーム42の偏向されなかった半分が参照ビーム48を形成する。サンプルビーム46とオプションの参照ビーム48は同じ光源であるランプ10、88から出ており、また複合ビーム42は放射状に一様なので、参照ビーム48とサンプルビーム46は、比例的に従属のスペクトル強度を有することになる。さらに、ビーム分割ミラー45は、全光路内にある部分反射ミラーではなく、光路の半分内にある全反射ミラーであるので、連続広帯域スペクトルが良好な輝度で反射される。
【0023】
参照ビーム48は、当初はビーム分割ミラー45に作用しないが、代わりに凹面鏡50を照射する。凹面鏡50は少し軸がオフセットしているため、参照ビーム48がビーム分割ミラー45の背面上に反射し、ここで平面鏡43が参照分光ピンホール56に整列するように参照ビーム48を再反射する。平面鏡43は、参照ビーム48をサンプルビーム46に再整合するように設けられているため、両ビームはそれぞれの分光ピンホールを実質的に平行に通過する。参照ビームはサンプルビームと平行に分光計に入るので、このことが両チャンネルに対する分光計部材の簡単な整合を可能とする。
【0024】
参照ビーム48は、ビーム46を反射するビーム分割ミラー45の表面に作用しないので、参照ビーム48がビーム分割ミラー45を通過するときに参照強度の損失がない。参照ビーム48は、ビーム分割ミラー45の背面のミラー43に作用するが、光がビーム分割ミラー45を通過しないので、これらの2個のミラーは独立している。事実、ビーム分割ミラー45の2個の反射面が容易には1つの光学素子に一緒に置かれない別の実施形態において、複数の反射面は複数の分離ミラー部材上に存在する。
【0025】
凹面鏡50の焦点距離は、参照ビーム48が参照分光計ピンホール56に焦点を結ぶようになっている。参照分光計ピンホール56を通過し屈曲ミラー68で反射する光は、回折格子70により分散される。生成された1次分散光は参照線状フォトダイオードアレー74によって集められ、これにより相対参照スペクトルを測定する。
【0026】
偏光サンプルビーム46は、ビーム分割ミラー45から対物レンズ40に向けて反射され、ここでサンプルビーム46はウェハ3の上に集束され、また反射サンプルビーム46’が対物レンズ40によってサンプル分光計ピンホール58上に集束される。反射サンプルビーム46’は、ビーム分割ミラー45の背後の参照ビーム48も通過する空間を通過するので、反射サンプルビーム46’は反射経路上でビーム分割ミラー45に作用しない。試料3からの反射サンプルビーム46’の放射線は、ピンホール58に達する前に分析器104を通過する。サンプル分光計ピンホール58を通過し屈曲ミラー68で反射する光は、光の波長に応じて回折格子70により分散される。参照ビームと共に、サンプルビームの生成1次分散ビームはサンプル線状フォトダイオードアレー72によって集められ、これによりサンプル偏光計スペクトルを計測する。2本のビームが回折格子70で交差するので、図2においてサンプルビーム46に明らかに整列したフォトダイオードアレーは、実際参照ビーム48用フォトダイオードアレーであり、また逆でもある。偏光子102と分析器104は回転せず、好ましくは静止している。従って、分析器104は、試料によって修正され、かつ対物レンズ40によって集められた放射線を固定偏光面に従って分析する。
【0027】
次いで、相対反射率スペクトルは、各波長におけるサンプル光強度を各波長における相対参照強度によって割ることにより簡単に得られる。典型的には、512個のダイオードの線状フォトダイオードアレーがサンプルスペクトルおよび参照スペクトルを記録するために使用される512回の割り算計算を含む。好適な実施形態において、スペクトルは約190nmから800または830nmまでの範囲にわたっている。
【0028】
本発明の実施形態において、回折格子70は凹面のホログラフィック格子であり、分光計ピンホールは15mm離れている。その15mmの間隔は、両ビームが格子上に中心合わせすることを許さないので、回折格子はホログラフィック技術によりマルチスペクトルを結像するように訂正される。このような格子は、インスツルメンツSAによって供給されるマルチスペクトル結像格子である。また、格子は、検出器の角度が検出器からの反射を格子から外れるように設計されている。
【0029】
領域照明を含むかもしれない複合ビーム42は、ビーム分割ミラー45からウェハ3に向かって反射される。反射率スペクトル測定と自動焦点が行われているとき、領域照明は分散光を最小化するように切られる。
【0030】
相対反射率スペクトルを測定するために使用される光学要素の革新的な配置のために、スペクトル測定サブシステムの多くの要素がまた自動焦点サブシステムにも使用される。例えば、図に示される実施形態の相対反射率スペクトル測定が、部分反射ミラーに対向するビーム分割ミラー45を使用しているので、ウェハ3から反射される生成ビームは、非対称円形断面を有する。このため、焦点整合状態を達成するために対物レンズ40またはウェハ3を動かす相対距離のみならず焦点方向を検出することを可能とするが、対称円形断面を用いることによって焦点方向を検出することはできない。
【0031】
図1および図2の偏光計システム8は、サンプルビーム46が本願のシステムでは偏光している点で特許文献1に記載されたものとは異なっている。このように、サンプルビーム46が対物レンズ40によって試料3に向かって反射されると、ウェハ上に焦点を結ぶビームは多数のまたは複数の異なる偏光状態を持つ。このことを図3Aおよび図3Bに関連してより明瞭に説明する。サンプルビーム46がミラー40aによってミラー40bに向かって反射され、次いで図3Aに示されるように、ビームを試料3に向けて集束する。図3Bは、ウェハ3に焦点整合したときのサンプルビーム46の照明開口を示す概念図である。図3A、図3Bにおける種々の量は、円柱座標ρ、φ、θを基準として定義され、ここでρは座標系における点の腕長(原点からの距離)、φは試料表面に対して垂直である参照面に対する点を含み、試料面に対して垂直な面の角度であり、θは、試料表面の法線からの点を原点に結ぶ線の角度(法線に対する入射角)である。
【0032】
図3Aを参照すると、偏光子102は角度φP における面によって定義される偏光面を有するので、その偏光子から出てビーム分割器45によって反射されるサンプルビーム46もそのような偏光を持っていると仮定される。ビーム46は、先ずミラー40aによって反射され、ビームを試料3上に集束するミラー40bによってその後に反射されると、試料3に集束したビームは、図3A、図3Bに示されるように、異なる入射面に入る。図3Bでは、ビーム46の偏光面φP を103と示す。
【0033】
以上の説明から、ビーム分割ミラー45は、偏光ビームの約半分を偏向してサンプルビーム46とし、ビームの残り半分を参照ビーム48として通過させている。このような理由で、図3Bの照明開口(陰付き領域106)はほとんど半円形状となる。このようにして対物レンズ40によって試料3上に集束される放射線は、半円形領域を跨ぐ入射面で試料に入射する。領域内の角度φの1値の入射面内でウェハに入射する放射線は、領域内の角度φの異値を有する入射面における放射線のものとは異なるs分極およびp分極を有する。異なる入射面内の放射線のs分極およびp分極は、定義により、異なる向きを持つので、その一入射面内の入射放射線の偏光状態は、異なる入射面における入射放射線のものとは異なるものとなる。従って、試料3上に入射する放射線は、φの関数としての多くの、すなわち複数の偏光状態を持つことになる。
【0034】
試料3上に集束されるビームは、後述するように対物レンズ40a、40bの合成反射係数の関数としてサンプルビーム46と対比されて強度が減少する。サンプルビーム46から生じて対物レンズ40により試料上に集束された放射線は試料により反射され、再び強度を減じ、試料の反射係数の関数として各偏光成分の相を変える。このような放射線は再び対物レンズ40によってビーム分割器45と分析器104とを通って前述した分光器に反射される。好適な実施形態において、放射線を試料に集束するために使用された同じ対物レンズがまた、分析器と分光器に向かう反射放射線を収集するために使用されるけれども、これは必要なことではなく、異なる収集対物レンズが集束対物レンズに加えて使用できること、そしてそのような改変または別の改変も本発明の範囲内に入ることを理解すべきである。
【0035】
試料表面上の原点に向かうφP 方向の分極を有する半円形照明開口内にある図3Aの座標(ρ、φ)を持つ点105からの入射放射線を考えてみる。電界は、図3A、図3Bに示されるs分極とp分極とに次のように分解される。

ここで、Einは偏光子102によって偏光された後のビーム46内の放射線の電界、Eo はその値、Es in、Ep inはs分極とp分極とに沿う放射線の成分である。放射線が対物レンズを出た後は、次のようになる。

ここで、Eout は試料3によって反射された後のビーム46内の放射線の電界、Es out 、Ep out はs分極とp分極に沿うその成分であり、rs s (ro s )とrs p (ro p )は試料(対物レンズ)のためのs分極およびp分極用反射係数である。対物レンズ用の反射係数は、図3Aに示される2個のミラーの反射係数の積、すなわちro s =ro1so2sおよびro p =ro1 po2pである。φa の偏光面を備えた分析器を通過した後の分光器における電界は、pa に沿って得られる。

【0036】
検出器電流は次のように表される。

偏光子102が省略されれば、半円形開口に対する検出器電流は次のようになる。

式(2)において、Ro s 、Rs s 、Ro p 、Rs p は、|ro s2 、|rs s2 、|ro p2 、|rs p2 としてそれぞれ定義される。ro s 、rs s 、ro p 、rs p は、入射角の関数、すなわちρの関数であることに留意しなければならない。偏光子102が図1〜図3に示すように位置していると、分光器における強度は試料および対物レンズのs反射率とp反射率およびΔo 、Δs の関数であるといった一般式が導かれ、Δo 、Δs は、

によって定義され(ここで、rs p 、rs s はp分極およびs分極における放射線の試料表面の複合反射係数であり、ro p 、ro s はp分極およびs分極における放射線の対物レンズの複合反射係数である)、Ψo 、Ψs 、Δo 、Δs はまた偏光解析装置のパラメータである。従って、システム8は、偏光に感応する。
【0037】
幾つかの特殊ケースが以下に示される。
A.φ0 =π

Δの変化に感応するシステムに対して、2(φp −φa )=mπである。φp =φa'であれば、

B.φ0 =π/2

φp =φa =π/2であれば、

【0038】
以上の分析から、式(4)および(6)の第3項のcos(Δo +Δs )係数は、偏光子と分析器の角度が同じとき、すなわち偏光子102と分析器104とが実質的に同じ偏光面を持つときに最大になる。換言すれば、図4に示されるように、偏光子および分析器の両方として機能する単一の偏光子を使用できる。図4に示されるように、偏光子116が、偏光子102と分析器104とを置換するように使用できる。フォトダイオードアレーのサンプルチャネルは、式(5)に比例する。この構成において、一つの偏光子のみが必要であり、偏光子と分析器は自己整合である。さらに別の代替例として、分割器45が偏光ビームスプリッタであれば、偏光子102と分析器104が一緒に省略される。膜厚検出の感度を改良するために、図1では、点線で示される波板または遅延素子190がビーム分割器45と分析器104の間に挿入されて、式(4)および(6)の第3項の余弦係数cos(Δo +Δs )の議論に移相を導入する。好ましくは、分析および分散の前に素子190によって生ずる収集放射線の移相は、約π/4である。ミラー40a、40bのミラーコーティングの厚さも、薄膜の厚さの検出の感度を増大するために選択されるので、ミラー40a、40bに焦点整合し集められる放射線の相の全変化は、約π/2である。これは、式(4)および(6)の第3項の余弦係数cos(Δo +Δs )の議論において、Δo をπ/2とするので、これらの式の余弦項は、正弦項に変換される。
【0039】
アレー72の検出器電流に関して測定された偏光計スペクトルは、試料3についての有用な情報を得るのに使用される。例えば、試料3の多くの異層の物質の型がその屈折率を推算できるように知られていれば、そのような検出器電流は、層の厚さと精確な屈折率を得るのに十分である。そのような推論の方法は当業者には知られているので、本願明細書で詳細に述べる必要はない。その代わりに、検出器信号を、膜厚と屈折率を得るために、偏光解析装置の測定結果と組み合わせる。多くの異なる波長におけるデータポイントを得ることができるので、偏光計システムにおいて検出用に広帯域放射線を使用することは有利である。このような豊富なデータポイントは、試料上の多層の厚さおよび屈折率を測定するために非常に有用であり、そしてより精確な曲線適合アルゴリズムを適用したり、または測定値の精度をクロスチェックすることを可能とする。
【0040】
システム8はまた、2回の測定により面内複屈折試料を分析するために使用できるが、その各測定は照明開口の2象限の一方をカバーする。図3Bに示されるように、照明開口は実質的に半円であって、第1象限106aと第4象限106bとを含む。図5Aおよび図5Bは、第1象限(斜線域)を通る照明のみを示し、照明ビームの反射は第3象限106dのみを通る。第1象限はカバーされるが、第4象限がカバーされないときに、第2の測定が第4象限を通る照明で行われ、第2象限を通る反射が同様に集められて測定される。これは、ウェハ3を90度物理的に回転するのと同様の効果がある。第1象限および第4象限の照明に対して複屈折軸が入射面と異なって整列しているので、2回の連続した測定から複屈折効果を減ずることができる。仮にウェハに関する複屈折の軸が知られていれば、第1象限106aおよび第4象限106bが例えば正常軸と異常軸の周りのように、複屈折の対応軸の周りにそれぞれ中心化するように4個の象限の位置を配向することによって測定が最適化することができる。図5Bに示されるように、偏光子102の第4象限がカバーされ、偏光子102の偏光軸103がウェハの複屈折軸と整列していることを前提とする場合、第1象限106aは複屈折軸の周りに中心化されている。第1の偏光計スペクトルが得られる。次いで、第4象限106bが偏光軸の周りに中心化され、かつ第1象限がその代わりにカバーされると仮定されるので、回転手段(図示せず)によって偏光子102が90°回転され、第2の偏光計スペクトルが得られる。第1および第2のスペクトルの対比が、ウェハ3内の1本または複数本の複屈折軸の存在を示す。第1および第4の象限が偏光子の軸の周りに中心化されない場合でも、2個のスペクトルの対比は複屈折軸を見いだす。
【0041】
結晶の複屈折を検出する前述した方法を、図6に示された回転リング200を使用して実施することもできる。このようにして、図1の偏光子102は、リング200によって置換される。偏光計パラメータを検出するための図1を参照して前述した測定を実施するために、リング200が回転されて位置1の偏光子201が開口28を通過してビーム分割器45に至る照明ビームの経路内に入る。照明開口は第1象限106aおよび第4象限106bから構成され、ウェハ3からの反射は第2および第3象限の開口を通して集められる。図4B、図6Bの第1象限106aを遮断すなわちカバーすることが望ましい場合、位置2における偏光子202が開口ミラー28とビーム分割器45の間の放射線ビームの経路内に入るまでリング200が回転される。照明開口は第4象限106bのみから構成され、ウェハ3からの反射は第2象限の開口106cのみを通して集められる。その代わりに、第4象限106bを遮断すなわちカバーすることが望ましい場合、位置3における偏光子203が光路内に入るまでリング200が回転される。照明開口は第1象限106aのみから構成され、ウェハ3からの反射は第3象限の開口106dのみを通して集められる。特許文献1と同じように操作することが望ましい場合には、偏光子がない位置4にある開口204が、開口ミラー28とビーム分割器45の間のビームの光路内に入るまでリング200が回転される。
【0042】
前述した実施形態において、複屈折検出は異なる照明開口を使用して実現されたけれども、本質的には、代わりに集光開口を使用しても同じ結果が得られる。換言すれば、照明放射ビームの経路内における照明開口を部分的に遮蔽する代わりに、試料から反射され、集められて分光器と検出器へ導かれる放射線の経路内にある集光開口が部分的に遮蔽される、すなわちカバーされる。このような改変または他の改変も本発明の範囲内に含まれる。
【0043】
複屈折を検出するためのシステム8を使用する適用例を前に記載している。システム8はまた、試料表面の他のパラメータを検出するためにも使用できる。図、特に図3Aおよび図3Bに関連する前述した式と説明とから、フォトダイオードアレー72の分光計によって検出される反射スペクトルは、Δに関する情報、偏光解析に一般に使用されかつ厚さに関連する偏光計パラメータ、および試料表面の薄膜の厚さと屈折率とを使用する。従って、試料表面の所定の様相が既知であれば、このような既知の様相は、システム8によって測定された偏光計パラメータに関する情報と結びつけられて、膜厚や屈折率のような試料の有用な情報を導出する。
【0044】
好適な実施形態において、フォトダイオードアレー72によって得られる反射スペクトルは、フォトダイオードアレー74からの参照スペクトルと対比されて偏光計パラメータを導出し、SN比を改善する。しかし、幾つかの適用例において、偏光計パラメータは参照スペクトルを使用せずに反射スペクトルのみから導出される。そのような適用において、参照ビーム48は必要とされないので、ビーム48の生成に関連する全ての要素と参照スペクトルは図1および図2から削除される。このような改変または他の改変は本発明の範囲内にある。
【0045】
図1の複合装置の分光学的偏光解析装置300を次に説明する。図1に示されるように、キセノンアークランプ10から発生し、焦点18、20を貫通通過した放射線の一部は、ビーム分割器302によって光ファイバケーブル304へ偏向され、コリメータ306へ放射線を供給する。平行にされた後、ビームは、偏光子310によって偏光化され、焦点ミラー312によってウェハ3へ集束される。そのようなビームの反射は、収集ミラー314により集められ、屈曲ミラー316により分析器320を通して反射されてから検出のために分光計322と検出器324とに供給される。ウェハ3における反射によって生起されるビーム308の偏光状態の変化の値と相が測定できるように、偏光子310と分析器320とが互いに関して回転される。分光学的偏光解析装置300の操作の詳細な説明については、特許文献2を参照されたい。
【0046】
複数層の薄膜を持つ試料を測定するために、図1に示されるように偏光計パラメータを測定するためのシステム8と分光学的偏光解析装置300とを有する複合装置を使用するのが望ましい。システム8と分光学的偏光解析装置300とは、サンプルビーム46とサンプルビーム308とがウェハ3の同じスポットに実質的に集束するように配置される。システム8によって測定される偏光計パラメータは、膜厚や膜の屈折率のような役に立つ情報を得るために、システム300によって測定される偏光解析装置パラメータと組み合わせられる。システム8によって測定される偏光計パラメータと、システム300を使用して得られる偏光解析装置パラメータとは、"ANALYSIS OF SEMICONDUCTOR SURFACES WITH VERY THIN NATIVE OXIDE LAYERS BY COMBINED IMMERSION AND MULTIPLE ANGLE OF INCIDENCE ELLIPSOMETRY", Ivan OHLIDAL and Frantisek LUKES, Applied Surface Science 35 (1988-89) 259-273, North Holland, Amsterdam(非特許文献1)に記載されているような技術を使用して結合される。
【0047】
分光学的偏光解析装置のスペクトル領域は、約193nmのような深紫外までは延びないけれども、複合装置を使用することにより、そのような波長における屈折率を精確に測定することが可能である。このようにして、複合装置は分光学的偏光解析装置と偏光計システム8との複合スペクトルの全体にわたって屈折率を測定するために使用される。複合装置とシステム8および分光学的偏光解析装置の双方のデータとを使用することによって、分光学的偏光解析装置のスペクトル中の波長における、試料の異なる膜の厚さと屈折率とを見い出すことができる。この厚さ情報は、複合装置からのデータと一緒に、深紫外領域における膜の屈折率の発見に使用される。アレー72、74の検出器の数および分光器322の検出器324は、最適結果を得るための望ましい波長におけるデータを得るように選択される。
【0048】
代替の実施形態において、サンプルビーム46、308は、ウェハ3の同じ点に集束される必要性はない。ウェハ3は、通常の方法による回転により、あるいは直線状平行移動または2つの運動の組み合わせにより動かされるので、システム8によって測定される点は、引き続きシステム300によって測定され、またこの反対手順でも行われ、そして同じ点を測定する2つのシステムによって得られたデータが、前述したのと同様なやり方で組み合わせられる。回転運動および平行移動運動は制御されるので、2つのシステム8、300によって測定されている点の相対運動を相関することができる。
【0049】
前述したように、分光学的偏光解析装置は偏光計システム8と完全に結合されているが、システム8を単一波長偏光解析装置と連結することも可能である。この目的のために、図1の配置を、分光器322の光路中に、ミラー321と検出器324との間で回折格子を取り除くことによって簡単に改変する必要がある。偏光計スペクトル中の波長を持つレーザが、単一波長偏光解析装置のための放射源として使用されうる。単一波長偏光解析装置による測定およびシステム8による測定を用いて、偏光計スペクトルの全体にわたる波長における膜厚と屈折率とを得ることがなお可能である。
【0050】
本発明を種々の実施形態を参照して説明してきたけれども、添付の特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定される本発明の範囲から逸脱することなしに変更または修正がなされうることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料の特性を測定する方法であって、
広帯域放射線の、多数の偏光状態を有する偏光サンプルビームを試料上に集束するステップと、
前記試料によって修正されている前記偏光サンプルビームから放射線を集めるステップと、
偏光計スペクトルを生成するために前記試料により修正されかつ前記試料から集められた放射線を偏光素子により分析し、分散するステップであって、前記放射線と前記偏光サンプルビームとの間の偏光状態における実質的な相対的変化が、前記集束するステップ、前記集めるステップ、および前記分析するステップにおいて使用される光学素子間の相対運動によって引き起こされない、分析分散するステップと、
前記偏光計スペクトルから前記試料の光学的に検出可能な特性を導出するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記偏光サンプルビームを生成するために広帯域放射線のビームを偏光するステップをさらに含み、多数の偏光状態を有するビームを前記試料上に集束するように前記集束するステップが前記偏光サンプルビームを集束し、前記偏光状態が試料表面に直角な参照面に対する角度φの関数である方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、
前記集束するステップが前記偏光サンプルビームを異なる入射面に沿って前記試料上に集束し、前記異なる入射面が前記参照面に対して異なる角度φをなす方法。
【請求項4】
試料の特性を測定する装置であって、
広帯域放射線の、多数の偏光状態を有する偏光サンプルビームを試料上に集束する手段と、
前記試料によって修正されている前記偏光サンプルビームから放射線を集める手段と、
偏光計スペクトルを生成するために前記試料により修正されかつ前記試料から集められた放射線を偏光素子を含んで分析し、分散する手段であって、前記放射線と前記偏光サンプルビームとの間の偏光状態における実質的な相対的変化が、前記集束する手段、前記集める手段、および前記分析する手段において使用される光学素子間の相対運動によって引き起こされない、分析分散する手段と、
前記偏光計スペクトルから前記試料の光学的に検出可能な特性を導出する手段と、
を備える装置。
【請求項5】
請求項4記載の装置において、
前記集束する手段または前記集める手段が、反射された放射線の位相において、前記集束する手段および前記集める手段により約π/2の総変換を導入するコーティングを有するミラーを含む装置。
【請求項6】
試料の1以上の層の光学的に検出可能な特性を得る方法であって、
広帯域放射線の、多数の偏光状態を有する偏光された第1のサンプルビームを前記試料の1以上の層上に集束するステップと、
前記第1のサンプルビームから発生し、前記試料の1以上の層により修正された放射線を集めるステップと、
偏光計スペクトルを生成するために前記試料により修正されかつ前記試料から集められた放射線を偏光素子により分析し、分散するステップであって、前記偏光計スペクトルが前記試料の偏光解析装置のパラメータΔに関する情報を含む、分析分散するステップと、
前記試料の1以上の層に対して傾斜した角度の方向で、広帯域放射線の偏光された第2のサンプルビームを前記試料の1以上の層に集束するステップと、
前記試料の1以上の層により修正されかつ前記第2のサンプルビームから発生した放射線の量および位相における偏光状態の変化の測定値を得るステップと、
前記測定値と前記偏光計スペクトルとから前記試料の1以上の層の光学的に検出可能な特性を判定するステップと、
を含む方法。
【請求項7】
試料の1以上の層の光学的に検出可能な特性を得る装置であって、
広帯域放射線の偏光された第1のサンプルビームを前記試料の1以上の層に集束し、かつ前記試料の1以上の層に対して傾斜した角度の方向で、広帯域放射線の偏光された第2のサンプルビームを前記試料の1以上の層に集束する手段と、
前記第1のサンプルビームから発生し、前記試料の1以上の層により修正された放射線を集める手段と、
偏光計スペクトルを生成するために前記試料により修正されかつ前記試料から集められた放射線を偏光素子を含んで分析し、分散する手段であって、前記偏光計スペクトルが前記試料の偏光解析装置のパラメータΔに関する情報を含む、分析分散する手段と、
前記試料の1以上の層により修正されかつ前記第2のサンプルビームから発生した放射線の量および位相における偏光状態の変化の測定値を得る偏光解析装置と、
前記偏光解析装置の測定値と偏光計スペクトルとから前記試料の1以上の層の光学的に検出可能な特性を導出する手段と、
を備える装置。
【請求項8】
請求項1または6記載の方法において、
前記サンプビームが第2の偏光素子により前記試料に達する前に、前記サンプルビームを偏光するステップをさらに含み、前記集束するステップ、前記集めるステップ、前記分析分散するステップ、および前記導出するステップが、前記偏光素子が異なる位置にある状態で少なくとも2回行われる方法。
【請求項9】
請求項4または7記載の装置において、
前記サンプビームが前記試料に達する前に、前記サンプルビームを偏光する第2の偏光素子をさらに備え、前記集束する手段、前記集める手段、前記分析分散する手段、および前記導出する手段が、前記偏光素子が異なる位置にある状態で少なくとも2回行われる装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−141288(P2011−141288A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55357(P2011−55357)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【分割の表示】特願2000−598823(P2000−598823)の分割
【原出願日】平成12年2月9日(2000.2.9)
【出願人】(500049141)ケーエルエー−テンカー コーポレイション (126)
【Fターム(参考)】