説明

認証システム及びこれを用いた測定システム

【課題】 被認証者の顔領域を含む画像を安定的に取得することで個人認証の成功確率を高めることができる認証システム及びこれを用いた測定システムを提供する。
【解決手段】 本発明の測定システムは、使用者Sの体重を測定するものであって、使用者Sの体重測定値を表示する表示部12と、表示部12の近傍に配置され、表示部12に体重測定値が表示されることに応じて当該表示部12に向けられた使用者Sの顔を撮像して当該使用者Sの顔領域を含む撮像画像を取得するカメラ部13と、カメラ部13を制御する制御部15と、カメラ部13が取得した撮像画像を用いて使用者Sの個人認証を行う認証部と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人物の顔を撮像した動画や静止画等により個人認証を行う認証システム及びこれを用いた測定システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、セキュリティや個人情報の保護を目的として、生体情報を用いた認証が行われている。その中で、認証対象となる被認証者をカメラ等によって撮影することで、当該被認証者の顔領域の画像を取得し、この顔領域の画像に基づいて当該被認証者の認証を行う方法がある。このような方法は、画像を取得するカメラといった比較的簡単な機器によって、その生体的な特徴を取得することができるので、様々な装置やシステムに応用されており、例えば、前記カメラを施設等の入場ゲートに設置し、入場ゲートを通過する人物の顔を撮影することで、当該人物の顔画像を取得し、この顔画像に基づいて入場ゲートを通過した人物の認証を行って、入場した人物の管理等に利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−259814号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、顔画像による認証装置を入場ゲートを通過した人物の管理を行うことに利用した場合、入場ゲートを通過する人物は、前を向いて歩行しつつ当該入場ゲートを通過するので、入場ゲートを通過する人物の正面を撮影することができる位置にカメラを設置すれば、認証装置は、当該人物にカメラによる撮影を意識させることなく受動的に、人物の顔画像を撮像取得することができる。
他方、上記認証装置を体重計等のような個人ごとに異なる情報を測定する測定装置に適用する場合、当該測定装置の構成によっては、上記の入場ゲートを通過する人物の管理に適用したときのように、被認証者(特に顔)を正面から受動的に撮影できる位置にカメラを設置し難い場合がある。このような場合、被認証者の顔を正面から撮影しようとすると、被認証者自身に、当該被認証者を撮像するために設置されたカメラの方向へ、意識的に顔を向けてもらってから撮像しなければならず、当該被認証者の顔画像を取得できるか否かが被認証者の意思に依存することとなる。このため、当該画像を安定的に取得することができず、被認証者の認証に成功する確率が低下するという問題が生じる。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、被認証者の顔画像を安定的に取得することで個人認証の成功確率を高めることができる認証システム及びこれを用いた測定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の認証システムは、被認証者の注目を促すための報知を行う報知部と、前記報知部に向けられた前記被認証者の顔を撮像するように配置された撮像部と、前記撮像部による撮像のタイミングを制御する制御部と、前記撮像部が取得した撮像画像を用いて顔認証処理を行うことで、前記被認証者の個人認証を行う認証部と、を備え、前記制御部は、前記報知部による報知に応じて前記被認証者が前記報知部に注目しているタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴としている。
【0007】
上記のように構成された認証システムによれば、制御部が、報知部に被認証者の注目を促すための報知を行わせることで被認証者の顔を当該報知部に向けさせ、被認証者が報知部に注目しているタイミングで、被認証者の顔を撮像するので、撮像部は、報知部に向けられた被認証者の顔を含んだ撮像画像を確実に取得することができる。この結果、撮像部は、顔認証処理のための撮像画像を安定的に取得することができ、認証部による個人認証の成功確率を高めることができる。
【0008】
また、前記制御部を、前記報知部による報知と同時、又は、前記報知部による報知から所定時間遅延したタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御するものとすれば、注目を促された被認証者が報知部に顔を向けた瞬間、もしくは被認証者が報知部に顔を向けた後の撮像画像を取得することができ、その結果、顔認証処理のための撮像画像をより安定的に取得することができる。
【0009】
また、前記報知部は、前記被認証者が当該報知部に注目したときに顔が下向きとなるように配置され、前記撮像部は、前記被認証者が前記報知部に注目して下向きになった顔を撮像するように、前記報知部の近傍に配置されていてもよい。
このとき、撮像部により取得される撮像画像は、被認証者の鼻孔が明瞭に撮像される。鼻孔は、顔のほぼ中心に位置するとともに一対あるため、被認証者の顔部分の抽出や、個人の特徴を把握するのに好適に用いることができるので、認証部は、取得した撮像画像における被認証者の鼻孔を示す部分を検出し、この鼻孔を示す部分を利用して顔認証処理を行うことができる。
【0010】
また、上記認証システムでは、撮像部は、被認証者の下向きになった顔を撮像取得するため、前記被認証者の下向きの顔画像が予め登録画像として登録されたデータベースをさらに備え、前記認証部は、前記撮像部で取得した撮像画像と、前記データベースに登録された登録画像とを比較することで、顔認証処理を行うように構成することができる。
【0011】
また、本発明は、複数の情報を表示可能な表示部を備えた情報表示装置と連動して、情報表示装置の使用者の個人認証を行う認証システムであって、前記表示部に向けられた前記使用者の顔を撮像するように配置された撮像部と、前記撮像部による撮像のタイミングを制御する制御部と、前記撮像部が取得した撮像画像を用いて顔認証処理を行うことで、前記使用者の個人認証を行う認証部と、を備え、前記制御部は、前記表示部に表示される複数の情報のうち、特定の情報が、当該情報の表示に連動して撮像が行われる撮像連動表示情報として設定されており、さらに、前記制御部は、前記表示部に撮像連動表示情報を表示させて前記使用者が前記表示部に注目しているタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴としている。
【0012】
上記のように構成された認証システムによれば、制御部が、表示部に撮像連動表示情報を表示させることで使用者の顔を当該表示部に向けさせ、使用者が表示部に注目しているタイミングで、使用者の顔を撮像するので、撮像部は、表示部に向けられた使用者の顔を含んだ撮像画像を確実に取得することができる。この結果、撮像部は、顔認証処理のための撮像画像を安定的に取得することができ、認証部による個人認証の成功確率を高めることができる。
【0013】
前記撮像連動表示情報は、その内容に、撮像を行う旨を示す撮像通知情報以外の使用者に通知すべき情報を含むものであってもよく、この場合、使用者に通知すべき情報を表示部に表示することによって、使用者に当該表示部を注目させ、当該使用者の個人認証を行うことができる。
さらに、前記表示部を、少なくとも、前記使用者の体重の測定結果を表示するものとし、前記撮像連動表示情報を、前記使用者の体重の測定結果とすることで、使用者は、測定結果を確認するために確実に表示部に注目する。従って、撮像連動表示情報の表示に連動して撮像を行う撮像部は、顔認証処理のための撮像画像をより安定的に取得することができる。
【0014】
また、本発明は、測定部による測定結果を表示する表示部を備えた測定システムであって、前記表示部の近傍に配置されているとともに、前記表示部に向けられた使用者の顔を撮像するように配置された撮像部と、前記撮像部による撮像のタイミングを制御する制御部と、前記撮像部が取得した撮像画像を用いて顔認証処理を行うことで、前記使用者の個人認証を行う認証部と、を備え、前記制御部は、前記表示部による測定結果の表示に応じて前記使用者が前記表示部に注目しているタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴としている。
【0015】
上記のように構成された測定システムによれば、制御部が、表示部に測定結果を表示させることで使用者の顔を当該表示部に向けさせ、被認証者が表示部に注目しているタイミングで、使用者の顔を撮像するので、撮像部は、表示部に向けられた使用者の顔を含んだ撮像画像を確実に取得することができる。この結果、撮像部は、顔認証処理のための撮像画像を安定的に取得することができ、認証部による個人認証の成功確率を高めることができる。
【0016】
また、前記制御部を、前記表示部による表示と同時、又は、前記表示部による表示から所定時間遅延したタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御するものとすれば、注目を促された使用者が表示部に顔を向けた瞬間、もしくは使用者が表示部に顔を向けた後の撮像画像を取得することができ、その結果、顔認証処理のための撮像画像をより安定的に取得することができる。
【0017】
上記測定システムにおいて、前記認証部による個人認証の結果に基づいて、前記測定結果を、前記使用者ごとに記憶する測定結果記憶部をさらに備えている場合には、使用者ごとの測定結果の管理把握が容易となる。
さらに、前記測定部が、前記使用者に関する情報を測定するように構成され、前記認証部が、使用者の測定結果を、個人認証のための補助情報として用いるようにすれば、個人認証のための情報量を増すことができるので、より個人認証の成功確率を高めることができる。
【0018】
また、前記表示部は、前記使用者が当該表示部に注目したときに顔が下向きとなるように配置され、前記撮像部は、前記使用者が表示部に注目して下向きになった顔を撮像するように、前記表示部の近傍に配置されていてもよく、この場合、認証部は、上述のように、取得した撮像画像における使用者の鼻孔を示す部分を検出し、この鼻孔を示す部分を利用して顔認証処理を行うことができる。
【0019】
上記測定システムでは、撮像部は、使用者の下向きになった顔を撮像取得するため、前記使用者の下向きの顔画像が予め登録画像として登録されたデータベースをさらに備え、前記認証部は、前記撮像部で取得した撮像画像と、前記データベースに登録された登録画像とを比較することで、顔認証処理を行うように構成することができる。
【0020】
また、前記制御部は、前記測定部による測定が開始されてから、又は前記表示部による表示が行われてから、前記撮像部を起動させるように構成されていることが好ましく、この場合、使用者を撮像する必要のあるときにのみ、撮像部に使用者を撮像させることができる。
【0021】
また、前記測定システムは、体重計であり、前記表示部は、前記使用者の体重の測定結果を表示するものであることが好ましく、この場合、使用者は、表示部に表示される体重の測定結果をほぼ確実に確認するので、当該使用者の顔を表示部に確実に向けさせることができる。この結果、認証部による個人認証の成功確率をさらに高めることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、被認証者の顔領域を含む画像を安定的に取得することで個人認証の成功確率を高めることができる認証システム及びこれを用いた測定システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、認証機能付体重測定システムの全体構成を示すブロック図である。この認証機能付体重測定システムは、本発明の一実施形態に係る認証システムとしての機能と、体重を測定する測定システムとしての機能とを含んで構成されており、使用者の個人情報としての体重を測定する体重計10と、この体重計10により測定された体重測定値の管理等を行うコンピュータ20とを有している。
【0024】
〔体重計の構成〕
図2(a)は、体重計10の外観図であり、図2(b)は、体重計10の使用の態様を示した側面図である。体重計10は、床面Yに載置される箱形の筐体16を有しており、この筐体16の上面に設けられた測定部16aに、体重の測定対象である使用者Sが立った状態で載ることで、当該使用者Sの体重を測定するように構成されている。
図1も参照して、体重計10は、さらに、当該体重計10を使用する使用者Sの体重を測定するための体重測定部11と、測定結果としての体重の測定値を表示することによって出力する表示部12と、前記使用者を撮像するための撮像部としてのカメラ部13と、コンピュータ20との間で無線LAN等の無線通信を行うための通信部14と、前記各デバイスが接続された制御部15と、を備えており、これらは、筐体16に配置収納されている。
【0025】
体重測定部11は、筐体16の上面の測定部16aに作用する荷重値、つまり使用者Sの体重測定値に応じた電気信号を出力するロードセルや、このロードセルからの出力信号を増幅する増幅回路、増幅された信号をAD変換するAD変換回路等を有しており、使用者Sの体重測定値に応じた出力信号をデジタル信号に変換し制御部15に出力する。
【0026】
表示部12は、液晶ディスプレイ等によって構成されており、筐体16の上面に露出した状態で、測定部16aの近傍に配置されている。この表示部12は、制御部15が算出した体重測定値を数値として表示出力するように構成されている。また、後述する個人認証に関する情報や、他の情報も同時に表示出力するように構成されている。
使用者Sが、この表示部12の表示を確認する際には、図2(b)中の実線で示すように、測定部16aに隣接配置されて使用者Sの足下に位置する表示部12に対して、前屈みとなり、その顔を下方に向けて覗き込むようにして表示部12の表示を確認する。このため、使用者Sが表示部12に注目したとき、当該使用者Sの顔は、下向きとなる。
また、この表示部12に体重測定値が表示されると、使用者Sは、体重測定値をほぼ確実に確認するので、表示部12は、体重測定値を表示することによって、当該使用者Sの顔を表示部12に確実に向けさせることができる。つまり、表示部12は、使用者Sの注目を促すための報知として体重測定値の表示を出力するものであり、表示部12の出力によって使用者Sを当該表示部12に注目させて使用者Sの顔を表示部12に向けさせる報知部を構成している。
【0027】
カメラ部13は、小型のCCDカメラやCMOSイメージセンサ等によって構成されており、筐体16の上面に露出した状態で、使用者Sの足下に位置するように配置されている。また、カメラ部13は、図2(b)のように、使用者Sが表示部12を確認したときに、当該使用者Sから見て表示部12よりも前方向でかつ表示部12の幅方向ほぼ中央となるように、表示部12の近傍に配置されている。
このカメラ部13は、図2(b)中に示す、範囲Hの範囲で撮像することができるように設定されており、使用者Sが表示部12に表示された体重測定値を確認するために、前屈みになってその顔を足下(下方)に位置する表示部12に向けたときの、使用者Sの顔を含む上半身を下方側から撮像できるように構成されている。すなわち、カメラ部13は、使用者Sが表示部12の体重測定値の表示に注目して下向きになった当該使用者Sの顔を撮像することができる。
カメラ部13は、例えば、図5(a)に示すような、上記使用者Sの顔を含む上半身を撮像したときの撮像画像を画像データとして取得し、その取得した撮像画像を制御部15に出力する。
【0028】
制御部15は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)等を有するマイコンにより構成されており、上述の各デバイスを総括的に制御することで、使用者の体重を測定する機能や、使用者Sの画像を取得する機能、コンピュータ20と通信を行う機能等、体重計10の有する各機能を実現するためのプログラムがインストールされている。
制御部15は、体重測定部11から、使用者Sの体重測定値に応じた出力信号を受け取ると、この出力信号に基づいて、体重測定値を算出する。そして、この算出した体重測定値を、表示部12に表示させる。
また、上記制御部15には、測定部16aに荷重が掛かることで電力を発生する圧電素子等からなるスイッチ部17が接続されており、使用者Sが測定部16aに載ることでスイッチ部17は、電力を発生し、これを信号として制御部15に出力する。制御部15は、このスイッチ部17からの信号を受け取ると、使用者Sが測定部16aに載ったと判断して、当該体重計10の主電源をON状態とするように構成されている。
さらに、制御部15は、後述する体重の測定の際に用いるカウンタ18を内部的な機能として有している。
【0029】
通信部14は、無線通信によってコンピュータ20との間で双方向通信を確立し、体重計10が測定した体重測定値のデータや、カメラ部13が取得した撮像画像等を送信したり、コンピュータ20から発信される情報等の受信を行う。
【0030】
〔コンピュータの構成〕
コンピュータ20は、CPUや、メモリ、ハードディスク、LAN等の通信手段等を有する汎用のパーソナルコンピュータであり、カメラ部13が撮像した撮像画像から個人認証を行うための個人認証機能や、体重計10から送信される体重測定値を記憶管理するための体重測定値記憶管理機能を実現するプログラムがインストールされている。
上記構成のコンピュータ20は、図1に示すように、体重計10との間で通信を行うための通信部21と、体重計10から送信される使用者Sの撮像画像から使用者Sの顔領域のみの画像である顔領域画像を取得する顔画像取得部22と、前記顔領域画像から当該顔領域画像が有する特徴情報を取得する特徴情報取得部23と、前記特徴情報と照合することで個人を認証するための基準情報や、顔位置特定用のテンプレートが蓄積された基準情報データベース24と、前記特徴情報と、前記基準情報とを照合して個人認証を行う照合部25と、体重計10から送信される体重測定値が複数の使用者Sごとに蓄積された体重測定値データベース26とを機能的に有している。
【0031】
通信部21は、体重計10との間で無線通信を確立し、種々の情報の送受信を行う。
上記基準情報データベース24には、上述のように、特徴情報取得部23によって取得される顔領域画像の特徴情報(後に詳述する)の照合対象となる基準情報が蓄積されており、本システムを用いる使用者Sごとそれぞれに対応する基準情報が蓄積されている。
また、上記基準情報とともに、基準情報データベース24に予め蓄積されている登録画像としての顔位置特定用のテンプレートは、標準的な人間の顔のイメージデータであり、顔画像取得部22が、使用者Sの撮像画像から使用者Sの顔の位置を特定する際に用いるものである。本実施形態において取得される撮像画像は、上述のように、使用者Sの下向きになった顔を撮像するものであるため、前記テンプレートは、標準的な人間の顔を下向きにしたときのイメージデータとして蓄積登録されている。
また、体重測定値データベース26は、上述のように、本システムを用いて測定した体重測定値が、本システムを用いる使用者Sごとそれぞれに対応付けて記憶蓄積されている。また、この体重測定値は、使用者Sがこれまでに測定した体重測定値をその測定日時と結びつけたデータ群として蓄積されている。つまり、この体重測定値データベース26は、使用者Sごとの体重測定値を記憶する測定結果記憶部を構成している。
なお、上記顔画像取得部22、特徴情報取得部23、及び照合部25の機能については、後に詳述する。
【0032】
上記構成の認証機能付体重測定システムにおいて、体重計10は、使用者Sの体重を測定するための測定部として機能、及び、体重測定値等の複数の情報を表示可能な表示部12を備えた情報表示装置としての機能を有している。
また、本システムは、使用者Sの個人認証を行うための認証システムとしての機能を有しており、使用者Sの体重を測定するとともに、被認証者としての使用者Sの個人認証を行い、体重測定値の記憶管理を行う。
上記構成において、認証システムとしての機能は、表示部12と、使用者Sの顔領域を含む撮像画像を取得するカメラ部13と、表示部12及びカメラ部13を制御する制御部15と、顔画像取得部22、特徴情報取得部23、照合部25等からなる、顔認証処理を行うための後述する認証部とによって構成される。
次に、この体重測定システムによる、体重の測定、及び使用者の画像データ取得の際の具体的な動作の態様について説明する。
【0033】
〔体重の測定及び使用者の撮像画像の取得〕
図3は、体重の測定及びそれに伴う使用者の画像取得の際に、体重測定システムが行う処理を示したフローチャートである。
まず最初に、使用者Sが体重計10の測定部16aに載ると、スイッチ部17から出力される信号によって、体重計10の制御部15は、測定部16aに使用者Sが載ったと判断し、当該体重計10の主電源をON状態にする(ステップS1)。なお、ここで、制御部15は、カメラ部13については、起動させないように制御する。
次に、制御部15は、カウンタ18をリセットし(ステップS2)、体重測定部11によって体重の測定を開始する(ステップS3)。そして、制御部15は、測定により得られた体重測定値を表示部12に表示させる(ステップS4)。
次に、制御部15は、カウンタ18の値が、所定値以上であるか否かを判断する(ステップS5)。カウンタ18の値が所定値以上であると判断した場合、制御部15は、カメラ部13を起動して撮像を開始させ、撮像された撮像画像をデータとして取得する(ステップS6)。一方、ステップS5において、カウンタ18の値が所定値未満であると判断した場合、制御部15は、カメラ部13を起動させず、カウンタ18の値をカウントアップし、再度ステップS3に戻ることで、継続して体重測定及び体重測定値の表示を行う。
【0034】
すなわち、上記ステップS5においては、カウンタ18の値を判断することで、体重を測定し体重測定値の表示の開始時に対して、撮像画像の取得を開始するタイミングを遅延させている。最初に体重測定値の表示を開始したときから、撮像画像の取得を開始するまでの遅延時間は、上記所定値によって任意に設定することができる。つまり、予め、制御部15がステップS3からS5までの処理に要する時間を計測してカウンタの値が一つカウントアップするのに要する時間を把握しておけば、設定しようとする遅延時間に応じて、上記所定値を設定することができる。
上記のように、制御部15は、表示部12による体重測定値の表示から所定時間遅延したタイミングで、撮像画像を取得するようにカメラ部13を制御する。表示部12は、上述したように、体重測定値を表示することによって使用者Sの顔を表示部12に向けさせるが、使用者Sが表示が出力された表示部12に顔を向けるまでの間、上記制御によってカメラ部13による撮像画像の取得を遅延させることができる。このため、使用者Sが表示部12に顔を向けた後に撮像画像の取得を開始させることができ、その結果、使用者Sの顔領域を含む撮像画像をより安定的に取得することができる。
なお、表示部12が体重測定値を表示すると、カメラ部13を起動し撮像画像を取得するように構成してもよく、この場合は、使用者Sが表示が出力された表示部12に顔を向けた瞬間の撮像画像を取得することができる。
以上のように、制御部15は、表示部12の表示に応じて使用者Sが当該表示部12に注目しているタイミングで、使用者Sの顔を含んだ撮像画像を取得するようにカメラ部13を制御している。
【0035】
また、制御部15は、上述のように、体重の測定を開始し表示部12の表示が行われてからカメラ部13を起動させるように構成されており(ステップS6)、このようにすることで、使用者Sを撮像する必要のあるときにのみ、カメラ部13に使用者Sを撮像させることができ、その電力消費を抑えることができる。このため、例えば、体重計10がバッテリの電力によって動作する場合においては、当該バッテリの電力消耗を抑えることができる。
【0036】
次に、制御部15は、現段階での体重測定値を取得し(ステップS8)、ステップS6にて取得した撮像画像、及びステップS9にて取得した体重測定値を、通信部14を介してコンピュータ20に送信する(ステップS9)。
コンピュータ20の通信部21は、体重計10から上記撮像画像、及び体重測定値を受信すると(ステップS10)、前記撮像画像に基づいて、使用者Sに関する個人認証を行うとともに、個人認証の結果に応じて体重測定値の記憶を行う(ステップS11)。なお、このステップS11における処理は、後に詳述する。
上記ステップS11の処理が完了すると、コンピュータ20は、個人認証により特定された使用者Sを示す氏名等の使用者特定情報を個人認証の結果として生成し、この使用者特定情報を通信部25を介して体重計10に送信する(ステップS12)。
【0037】
体重計10の制御部15は、前記使用者特定情報を受信すると(ステップS13)、カメラ部13を停止させるとともに、前記使用者特定情報に基づいて、個人認証により特定された使用者Sを示す情報を表示部12によって表示出力する(ステップS14)。すなわち、体重計10は、コンピュータ20から使用者特定情報が送信されたことで、個人認証が完了したことを認識し、その結果、カメラ部13の撮像を停止させることができる。
また、体重計10は、使用者Sを示す情報を表示部12に表示することで、使用者Sに、個人認証が完了したことを認識させることができる。
【0038】
その後、使用者Sが、体重計10から下りて、測定部16aに作用する荷重が減少すると、制御部15は、使用者Sが体重計10から下りたと判断し、主電源をOFF状態にし測定を終了する(ステップS15)。
以上の手順によって、本実施形態の体重測定システムは、使用者Sの体重測定を行う。
次に、コンピュータ20において行われる、使用者Sの個人認証、及びそれに伴う体重の測定値の記憶に関する処理について説明する。
【0039】
〔個人認証について〕
図4は、図3中のステップS11の処理内容を示したフローチャートである。コンピュータ20は、カメラ部13が取得した撮像画像を用いて顔認証処理を行うことで、使用者Sの個人認証を行う。以下にコンピュータ20が行う顔認証処理について説明する。
コンピュータ20は、ステップS10(図3)にて受信した撮像画像、及び体重測定値をメモリに一時的に記憶する(ステップS101)。
次に、コンピュータ20の顔画像取得部22は、一時的に記憶された撮像画像をメモリから受け取り、上記撮像画像の内、使用者Sの顔の位置の特定を行う(ステップS102)。
【0040】
図5(a)は、使用者Sを撮像した撮像画像の一例を示す図である。この撮像画像G1は、使用者Sの顔を含む上半身を撮像した画像であり、顔画像取得部22は、この撮像画像G1から、使用者Sの顔の位置を、基準情報データベース24に予め蓄積登録されている顔位置特定用のテンプレートにより特定したり、使用者Sの瞳等の顔上の特徴的な部分を抽出することで、使用者Sの顔の位置を特定する。
本実施形態において取得される撮像画像G1は、上述のように、使用者Sの下向きになった顔を撮像したものであるため、前記テンプレートは、標準的な人間(使用者)の顔を下向きにしたときのイメージデータとして蓄積登録されている。顔画像取得部22は、撮像画像G1と、前記テンプレートとを比較することで、撮像画像G1中のどこに使用者Sの顔が位置しているのかを特定する。
【0041】
また、撮像画像G1は、表示部12に隣接配置されたカメラ部13によって、表示部12を確認するために前屈みになってその顔を下方に向けたときの、使用者Sの顔を含む上半身を下方側から撮像されているので、下向きになった使用者Sの顔が撮像されている。このため、撮像画像G1においては、使用者Sの鼻孔が特に明瞭に撮像されている。従って、顔画像取得部22が、使用者Sの顔上の特徴的な部分を抽出することで、使用者Sの顔の位置を特定するように構成されている場合には、撮像画像G1中の鼻孔を示す部分を基準として、使用者Sの顔の位置を特定することもできる。
【0042】
図4に戻って、次に、顔画像取得部22は、撮像画像G1における使用者Sの顔の傾き等を、上記瞳や、鼻孔等の顔上の特徴点に基づいて把握するとともに、その傾きを補正し、さらに、上記の瞳や鼻孔等の顔上の特徴点を基準として、所定の規則に基づいた顔領域を抽出し、図5(b)に示すような、個人認証に用いるための顔領域画像G2を取得する(ステップS103)。
顔画像取得部22は、顔領域画像G2を取得すると、この顔領域画像G2を特徴情報取得部23に出力する。顔領域画像G2を受け取った特徴情報取得部23は、この顔領域画像G2に対して、ガボールフィルタ(ガボールウェーブレット変換)によるフィルタリングを行い、顔領域画像G2における局所的な大きさや方向性を持った顔の特徴を抽出し、この顔の特徴を数値化した特徴情報を取得する(ステップS104)。
ここで、特徴情報取得部23は、顔領域において局部的な特徴点を抽出し、その特徴点のみに上記のガボールウェーブレット変換によるフィルタリングを行い特徴情報を取得することができる。
また、この場合において、本実施形態の顔領域画像G2は、上述のように鼻孔を示す部分が明瞭に撮像されているため、顔のほぼ中心に一対位置するこの鼻孔を特徴点の一つとして、顔領域画像G2から検出し、顔認証処理を行うこともできる。
【0043】
次に、特徴情報取得部23は、取得した特徴情報を、照合部25に出力する。照合部25は、基準情報データベース24を参照することで、受け取った特徴情報と、基準情報データベース24に蓄積された基準情報とを照合し、この基準情報の中に、所定の類似度をもって一致する基準情報が存在しているか否かの判断を行う(ステップS105)。
上記判断の結果、一致する基準情報が存在していると判断した場合、照合部25は、さらに、この一致する基準情報に対応する至近の体重測定値を体重測定値データベース26を参照することにより取得し、上記ステップS101で一時的に記憶した体重測定値が、前記の一致する基準情報に対応する体重測定値に対して定められる所定の範囲内であるか否かを判断する(ステップS106)。つまり、このステップS106では、顔領域画像G2から得られる特徴情報に加えて、体重測定値を個人認証のための補助情報として用いている。
なお、ここで、上記の所定の範囲としては、体重測定を行う一般的な頻度に応じて、先に測定したときと、後に測定したときに生じる体重測定値の差を許容する範囲に設定される。
【0044】
上記判断の結果、所定の範囲内であると判断した場合、照合部25は、その一致する基準情報に対応する使用者Sを示す氏名等の使用者特定情報を個人認証の結果として生成する(ステップS107)。
このように、上記コンピュータ20の顔画像取得部22、特徴情報取得部23、照合部25、及び、基準情報データベース24は、カメラ部13が取得した撮像画像G1を用いて顔認証処理を行うことで、使用者Sの個人認証を行う認証部を構成している。
【0045】
次に、照合部25は、一致した基準情報に代えて前記特徴情報を、新たな基準情報として、基準情報データベース24の内容を更新する(ステップS108)。
上記ステップS107のように、使用者Sの個人認証を行った後に基準情報を更新することで、当該基準情報は、常に最新の情報に更新されるので、経時的に使用者の顔の特徴に変化が生じたとしても、的確に認証を行うことができる。
【0046】
次に、照合部25は、体重測定値データベース26を参照し、この使用者特定情報により特定される使用者Sに対応する体重測定値のデータ群を検索し、上記ステップS101で一時的に記憶した体重測定値を当該データ群に加えることで、体重計10が測定した体重測定値を、体重測定値データベース26に登録、記憶させる(ステップS109)。
【0047】
一方、ステップS105、及び、ステップS106のいずれかにおいて、一致する基準情報が存在しない、あるいは体重測定値が範囲外と判断した場合、照合部25は、前記特徴情報を新たな基準情報として、基準情報データベース24に登録し(ステップS110)、さらに、照合部25は、仮の使用者特定情報を生成する(ステップS111)。
次に、照合部25は、前記仮の使用者特定情報と、上記ステップS101で一時的に記憶した体重測定値とを対応付けて、体重測定値データベース26に、新たなデータ群として登録、記憶させる(ステップS112)。
以上の手順によって、コンピュータ20は、個人認証及び体重測定値の記憶を終える。
【0048】
上記のように個人認証を行い、使用者Sごとに体重測定値を記憶する本実施形態の体重測定システムでは、使用者Sがコンピュータ20を操作することで、体重測定値データベース26に蓄積されている、使用者S自身の体重測定値のデータ群をモニタ等に出力させることができる。この体重測定値のデータ群は、使用者Sがこれまでに測定した体重測定値とその測定日時とを結びつけたものであるので、本システムは、使用者Sに対して、使用者S自身の体重の経時的な変化量を示すことができる。
このように、本システムによれば、認証部の個人認証の結果に基づいて、体重測定値を使用者Sごとに記憶するので、使用者Sごとの体重測定値の管理把握が容易となる。
【0049】
上記のように構成された本実施形態に係る体重測定システムによれば、制御部15が、表示部12に使用者Sの体重測定値を表示出力させることで使用者Sの顔を表示部12に向けさせ、使用者Sが表示部12に注目しているタイミングで、カメラ部13に当該使用者Sの撮像画像を取得させるので、カメラ部13は、表示部12に向けられた使用者Sの顔を含んだ撮像画像を確実に取得することができる。この結果、カメラ部13は、顔認証処理のための撮像画像G1を安定的に取得することができ、個人認証の成功確率を高めることができる。
また、本実施形態では、上記ステップS106において、顔領域画像G2から得られる特徴情報に加えて、体重測定値を個人認証のための補助情報として用いるように構成されているので、個人認証のための情報量を増すことができ、より個人認証の成功確率をより高めることができる。
【0050】
また、本実施形態では、体重計10は、上述のように、体重測定値や、使用者Sを示す情報等、複数の情報を表示可能な表示部12を備えた情報表示装置として機能するものであり、上述の認証システムとしての機能は、情報表示装置として機能する体重計10と連動して使用者Sの個人認証を行うように構成されている。さらに、表示部12に表示される情報の内、体重測定値は、当該体重測定値が表示部12に表示されると、カメラ部13による使用者Sの撮像が行われる(表示に連動して撮像が行われる)撮像連動表示情報である。
すなわち、この撮像連動表示情報は、撮像を行う旨のみを示すための撮像通知情報以外の使用者Sに通知すべき情報である体重測定値を含むものであり、本システムは、使用者Sに通知すべき情報を表示部12に表示することによって、使用者に当該表示部を注目させ、かつ、その表示に連動して使用者Sを撮像することで、当該使用者の個人認証を行うことができる。また、使用者Sは、体重測定値を確認するために確実に表示部12に注目する。従って、体重測定値の表示に連動して撮像を行うカメラ部13は、顔認証処理のための撮像画像をより安定的に取得することができる。
【0051】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、体重計(体重測定システム)に本発明を適用し、表示部には体重測定値を表示することで、使用者の注目を促すものとしたが、例えば、表示部を、誰しもが注目するような発光表示を出力するものとする等、使用者の注目を促す表示を出力するものであればよい。
また、上記実施形態において、カメラ部13は、主として使用者Sの顔認証処理を行うための顔領域の画像を取得すべく、使用者Sの上半身を撮像するように構成したが、このカメラ部13は、使用者Sの足下に設置されているため、使用者Sの顔領域に加えて上下半身領域をその撮像範囲に設定することもできる。この場合には、ウエストサイズ等、使用者Sの体型を示す数値情報を画像処理によって取得するように構成することができ、体重に加えて体型の数値情報を管理することで、使用者Sの健康管理を多面的に行うことができる。
【0052】
また、上記実施形態では、体重計(体重測定システム)に本発明を適用した場合を例示したが、例えば、身長測定装置や、血圧計等、その他、使用者の個人の情報を測定するための測定装置に適用することもできる。
また、上記実施形態では、表示部12及びカメラ部13を使用者Sの足下に位置するように配置したが、表示部とカメラ部とが隣接して配置されれば、使用者の側方や上方等、当該使用者が顔を向けて表示部を確認できる位置に配置することもできる。
また、上記実施形態のシステムでは、体重計10、及びコンピュータ20によって構成したが、例えば、コンピュータ20に代えて、携帯電話を用いてもよいし、体重計10に、コンピュータ20の有する機能を搭載することで、これらを一体とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施形態に係る認証機能付体重測定システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は、体重計10の外観図であり、(b)は、体重計10の使用の態様を示した側面図である。
【図3】体重の測定及びそれに伴う使用者の画像取得の際に、体重測定システムが行う処理を示したフローチャートである。
【図4】図3中のステップS11の処理内容を示したフローチャートである。
【図5】(a)は、使用者Sを撮像した撮像画像の一例を示す図であり、(b)は、個人認証に用いるための顔領域画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
10 体重計(測定部、情報表示装置)
11 体重測定部(測定部)
12 表示部(報知部)
13 カメラ部(撮像部)
15 制御部
20 コンピュータ
22 顔画像取得部(認証部)
23 特徴情報取得部(認証部)
24 基準情報データベース(認証部、データベース)
25 照合部(認証部)
26 体重測定値データベース(測定結果記憶部)
S 使用者(被認証者)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被認証者の注目を促すための報知を行う報知部と、
前記報知部に向けられた前記被認証者の顔を撮像するように配置された撮像部と、
前記撮像部による撮像のタイミングを制御する制御部と、
前記撮像部が取得した撮像画像を用いて顔認証処理を行うことで、前記被認証者の個人認証を行う認証部と、を備え、
前記制御部は、前記報知部による報知に応じて前記被認証者が前記報知部に注目しているタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴とする認証システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記報知部による報知と同時、又は、前記報知部による報知から所定時間遅延したタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴とする請求項1に記載の認証システム。
【請求項3】
前記報知部は、前記被認証者が当該報知部に注目したときに顔が下向きとなるように配置され、
前記撮像部は、前記被認証者が前記報知部に注目して下向きになった顔を撮像するように、前記報知部の近傍に配置されている請求項1又は2に記載の認証システム。
【請求項4】
前記認証部は、前記撮像画像から鼻孔を示す部分を検出して顔認証処理を行う請求項3に記載の認証システム。
【請求項5】
前記被認証者の下向きの顔画像が予め登録画像として登録されたデータベースをさらに備え、
前記認証部は、前記撮像部で取得した撮像画像と、前記データベースに登録された登録画像とを比較することで、顔認証処理を行うように構成されている請求項3又は4に記載の認証システム。
【請求項6】
複数の情報を表示可能な表示部を備えた情報表示装置と連動して、情報表示装置の使用者の個人認証を行う認証システムであって、
前記表示部に向けられた前記使用者の顔を撮像するように配置された撮像部と、
前記撮像部による撮像のタイミングを制御する制御部と、
前記撮像部が取得した撮像画像を用いて顔認証処理を行うことで、前記使用者の個人認証を行う認証部と、を備え、
前記制御部は、前記表示部に表示される複数の情報のうち、特定の情報が、当該情報の表示に連動して撮像が行われる撮像連動表示情報として設定されており、
さらに、前記制御部は、前記表示部に撮像連動表示情報を表示させて前記使用者が前記表示部に注目しているタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴とする認証システム。
【請求項7】
前記撮像連動表示情報は、その内容に、撮像を行う旨を示す撮像通知情報以外の使用者に通知すべき情報を含む請求項6に記載の認証システム。
【請求項8】
前記表示部は、少なくとも、前記使用者の体重の測定結果を表示するものであり、
前記撮像連動表示情報は、前記使用者の体重の測定結果である請求項7に記載の認証システム。
【請求項9】
測定部による測定結果を表示する表示部を備えた測定システムであって、
前記表示部の近傍に配置されているとともに、前記表示部に向けられた使用者の顔を撮像するように配置された撮像部と、
前記撮像部による撮像のタイミングを制御する制御部と、
前記撮像部が取得した撮像画像を用いて顔認証処理を行うことで、前記使用者の個人認証を行う認証部と、を備え、
前記制御部は、前記表示部による測定結果の表示に応じて前記使用者が前記表示部に注目しているタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴とする測定システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記表示部による表示と同時、又は、前記表示部による表示から所定時間遅延したタイミングで、前記認証部による顔認証処理のための撮像画像を取得するように、前記撮像部を制御することを特徴とする請求項9に記載の測定システム。
【請求項11】
前記認証部による個人認証の結果に基づいて、前記測定結果を、前記使用者ごとに記憶する測定結果記憶部をさらに備えている請求項9又は10に記載の測定システム。
【請求項12】
前記測定部は、前記使用者に関する情報を測定するように構成され、
前記認証部は、使用者の測定結果を、個人認証のための補助情報として用いる請求項9〜11のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項13】
前記表示部は、前記使用者が当該表示部に注目したときに顔が下向きとなるように配置され、
前記撮像部は、前記使用者が表示部に注目して下向きになった顔を撮像するように、前記表示部の近傍に配置されている請求項9〜12のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項14】
前記認証部は、前記撮像画像から鼻孔を示す部分を検出して顔認証処理を行う請求項13に記載の測定システム。
【請求項15】
前記使用者の下向きの顔画像が予め登録画像として登録されたデータベースをさらに備え、
前記認証部は、前記撮像部で取得した撮像画像と、前記データベースに登録された登録画像とを比較することで、顔認証処理を行うように構成されていることを特徴とする請求項13又は14に記載の測定システム。
【請求項16】
前記制御部は、前記測定部による測定が開始されてから、又は前記表示部による表示が行われてから、前記撮像部を起動させる請求項9〜15のいずれか一項に記載の測定システム。
【請求項17】
前記測定部は、体重計であり、前記表示部は、前記使用者の体重の測定結果を表示する請求項9〜16のいずれか一項に記載の測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−305261(P2008−305261A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153174(P2007−153174)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(593006630)学校法人立命館 (359)
【出願人】(503067915)株式会社ビジネスデザイン研究所 (6)
【Fターム(参考)】