説明

認証システム及び認証方法並びに制御プログラム

【課題】簡単に顔画像を登録することができ、確実に携帯端末の不正使用を防止することができる認証システム及び認証方法並びに制御プログラムの提供。
【解決手段】携帯端末20のデジタルカメラ部とRFID部とを利用し、デジタルカメラ部で撮影した所有者の顔の画像データをRFID部のICチップや記憶部に登録し、この画像データをRFIDリーダ30を介してレジスタ40に送信して表示部44に顔画像を表示し、又は、携帯端末20の表示部に顔画像を表示し、店員に携帯端末20の使用が正当であるか、すなわち携帯端末20の使用者と所有者とが一致するかを判定させる。上記構成では、画像データの登録や顔画像の表示を行う手段をハードウェア又はソフトウェアとして追加するだけであり、又、顔画像を表示可能な表示部を備えていないレジスタも利用可能となり、汎用性の高い認証システム10を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証システム及び認証方法並びに制御プログラムに関し、特に、RFID(Radio Frequency Identification)機能を備えた携帯端末を用いて電子決済を行う認証システム及び該システムにおける認証方法並びに該携帯端末で機能する制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品やサービスの購入などの取引にクレジットカードやキャッシュカードなどが広く用いられている。これらのカードは、磁気ストライプに情報を記憶する磁気カードと、ICチップに情報を記憶するICカードとに大別され、また、ICカードは、電気接点で外部のリーダに接続してデータ交信を行う接触型と、アンテナを用いて電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行う非接触型とに分類される。
【0003】
上記キャッシュカードやクレジットカード(以下、単にカードと呼ぶ。)を使用した取引では、通常、本人確認はサインのみであり、少額な取引ではサインが不要な場合も多いため、カードが盗まれた場合に不正にカードが使用され、カードの所有者に多大な損害を与えてしまう可能性がある。
【0004】
このようなカードの不正使用を防止する方法として、カードの表面にカード所有者の顔画像を印刷する方法があるが、カードに自身の顔画像が印刷されることに抵抗を感じるユーザも多い。そこで、カードにカード所有者の顔画像を印刷するのではなく、カードの記憶部(磁気カードの場合は磁気ストライプ、ICカードの場合はICチップ)に顔の画像データを記憶する方法が提案されている。
【0005】
例えば、下記特許文献1には、正当なカード所有者の写真像を表すディジタルデータが記録されたクレジットカードと、カード使用者の正真性を確認するための第1の確認手段であって、ディジタルデータに呼応した正当な所有者の写真像を売り場の照合者に表示するための手段を含む第1の認証手段と、クレジットカードの正真性を確認するための第2の確認手段であって、売り場でディジタルデータの一部を符号化することによって生成されたプレ承認コードと、遠隔のカード管理会社で生成されたそのカードのプレ承認とを比較するための手段を含む第2の認証手段と、を有するクレジットカード照合システムが開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−117383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このようにクレジットカードにカード所有者の顔の画像データを記憶することにより、カードの使用が正当であるか(すなわち、カード使用者がカード所有者と一致するか)を判定することができるが、カードに画像データを登録する操作はクレジットカード会社などのカード管理業者が行うため、カード管理業者の作業が必要になり、また、システム利用者自身が、カード管理業者が規定した形式や色、サイズの画像データを作成し、作成した画像データをカード管理業者に提供しなければならないため、システム利用者側の作業も必要になり、簡単に顔画像を登録することができないという問題があった。
【0008】
また、顔画像は年齢と共に変化し、また、髪型や眼鏡の有無などによって印象が大きく変化するため、常に最新の顔の画像データを登録することが好ましいが、登録操作はカード管理業者が行うために簡単に画像データを更新することができず、その結果、顔画像を用いた判定の精度が低下し、確実に不正使用を防止することができないという問題もあった。
【0009】
また、カードに記憶された画像データに基づく顔画像を売り場に設置された端末(レジスタ)に表示させるためには、レジスタにある程度の大きさの画面が必要であるが、従来のレジスタは画像情報を表示することを前提にしていないために画面が小さい場合が多く、カードに画像データを記憶したとしても、従来のレジスタでは顔画像を利用した認証を実施することができず、確実に不正使用を防止することができないという問題もあった。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、RFID機能を備えた携帯端末を用いて電子決済を行うシステムにおいて、簡単に顔画像を登録することができる認証システム及び認証方法並びに制御プログラムを提供することにある。
【0011】
また、本発明の第2の目的は、確実に携帯端末の不正使用を防止することができる認証システム及び認証方法並びに制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明は、アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備える認証システムであって、前記携帯端末は、前記携帯端末の所有者の顔の画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する画像データ登録手段を少なくとも備え、前記決済端末は、前記RFIDリーダを介して前記携帯端末から取得した前記画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる制御部を少なくとも備えるものである。
【0013】
また、本発明は、アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備える認証システムであって、前記携帯端末は、前記携帯端末の所有者の顔の画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する画像データ登録手段と、前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記画像データに基づく顔画像を前記携帯端末の表示部に表示させる顔画像表示制御手段と、を少なくとも備えるものである。
【0014】
本発明においては、前記画像データ登録手段は、前記画像データを予め定められた形式、サイズ又は色の画像データに変換する機能を備える構成とすることができる。
【0015】
また、本発明においては、前記携帯端末にデジタルカメラ部を備え、前記画像データは前記デジタルカメラ部によって取得される構成とすることもできる。
【0016】
また、本発明は、アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備えるシステムにおける認証方法であって、前記携帯端末の所有者の顔を撮影して画像データを取得する第1のステップと、前記画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する第2のステップと、前記携帯端末の前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記携帯端末に登録した前記画像データを、前記RFIDリーダを介して前記決済端末に送信する第3のステップと、前記決済端末の表示部に、前記画像データに基づく顔画像を表示する第4のステップと、前記店舗の店員が、前記決済端末の前記表示部に表示された顔画像と、前記携帯端末の利用者の顔とを比較して、前記携帯端末の利用が正当であるかを判定する第5のステップと、少なくとも有するものである。
【0017】
また、本発明は、アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備えるシステムにおける認証方法であって、前記携帯端末の所有者の顔を撮影して画像データを取得する第1のステップと、前記画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する第2のステップと、前記携帯端末の前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記携帯端末の表示部に、前記画像データに基づく顔画像を表示する第3のステップと、前記店舗の店員が、前記携帯端末の表示部に表示された顔画像と、前記携帯端末の利用者の顔とを比較して、前記携帯端末の利用が正当であるかを判定する第4のステップと、少なくとも有するものである。
【0018】
本発明においては、前記第2のステップでは、前記画像データを予め定められた形式、サイズ又は色の画像データに変換する構成とすることができる。
【0019】
また、本発明においては、前記携帯端末にデジタルカメラ部を備え、前記第1のステップでは、前記デジタルカメラ部を用いて前記画像データを取得する構成とすることもできる。
【0020】
また、本発明は、アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末で動作する制御プログラムであって、コンピュータを、前記携帯端末の所有者の顔の画像データを前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する画像データ登録手段、として機能させるものである。
【0021】
また、本発明は、アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末で動作する制御プログラムであって、コンピュータを、前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に予め記憶された画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる顔画像表示制御手段、として機能させるものである。
【0022】
このように、本発明では、携帯端末のデジタルカメラ部で自身の顔を撮影すると、必要に応じて画像データに所定の処理を行った後、その画像データが携帯端末のRFID部や記憶部に自動的に登録されるため、簡単に顔画像を登録することができる。
【0023】
また、電子決済の際に、携帯端末をRFIDリーダにかざすと、携帯端末のRFID部や記憶部に登録された画像データがRFIDリーダを介してレジスタに送信され、レジスタの表示部に該画像データに基づく顔画像が表示されるため、店員はレジスタの表示部に表示された顔画像と携帯端末の利用者の顔とを比較することによって、確実に携帯端末の不正使用を防止することができる。
【0024】
また、顔画像が表示可能な表示部を備えていないレジスタを用いる場合には、電子決済を行う際に、携帯端末の表示部に、RFID部や記憶部に登録された画像データに基づく顔画像が表示されるため、店員は携帯端末の表示部に表示された顔画像と携帯端末の利用者の顔とを比較することによって、確実に携帯端末の不正使用を防止することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の認証システム及び認証方法並びに制御プログラムによれば、下記記載の効果を奏する。
【0026】
本発明の第1の効果は、簡単に顔画像を登録することができるということである。その理由は、携帯端末に設けられたデジタルカメラ部で自身の顔を撮影すると、画像データ登録手段は、画像データの形式や色、サイズを変更するなどの所定の処理を行った後、その画像データを携帯端末のRFID部や記憶部に登録する処理を行うため、認証システムの利用者自身が画像データに対して処理を行ったり、画像データを登録する必要がなく、また、カードを利用する場合のようにカード管理業者に画像データの登録を依頼するなどの煩雑な操作を行う必要がないからである。
【0027】
また、本発明の第2の効果は、RFID機能を備える携帯端末を用いて電子決済を行うシステムにおいて、確実に携帯端末の不正使用を防止することができるということである。その理由は、携帯端末をRFIDリーダにかざすと、携帯端末のRFID部や記憶部に登録された画像データがRFIDリーダを介してレジスタに送信され、レジスタの制御部は、表示部に該画像データに基づく顔画像を表示するため、店員はレジスタの表示部に表示された顔画像と携帯端末の利用者の顔とを比較することによって、携帯端末の所有者と利用者とが一致するか否かを判定することができるからである。また、顔画像が表示可能な表示部を備えていないレジスタを用いる場合には、電子決済を行う際に、顔画像表示制御手段は、携帯端末の表示部に、RFID部や記憶部に登録された画像データに基づく顔画像を表示する制御を行うため、店員は携帯端末の表示部に表示された顔画像と携帯端末の利用者の顔とを比較することによって、携帯端末の所有者と利用者が一致するか否かを判定することができるからである。更に、本発明では、携帯端末の画像データ登録手段を用いて画像データを登録するため、髪型を変えたり、眼鏡を使用するなど、印象が変化した場合に簡単に画像データを登録し直すことができ、顔画像を用いた判定を高精度で行うことができるからである。
【0028】
そして、デジタルカメラ機能とRFID機能とを備える通常の携帯端末に、上記画像データ登録手段や顔画像表示制御手段をハードウェア又はソフトウェアとして構成するだけでよく、また、顔画像が表示可能な表示部を備えていない通常のレジスタも利用することができるため、汎用性の高い認証システム及び認証方法を提供することができる。また、カードに顔画像が印刷される場合のように顔画像が他人に見られる心配が無いため、本発明の認証システム及び認証方法の利用促進を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
従来技術で示したように、商品やサービスの購入にクレジットカードやキャッシュカードなどを用いた電子決済が広く利用されており、カードの不正使用(なりすまし)を防止するために、カードに顔の画像データを記憶するなどによって本人確認を行うシステムも提案されている。
【0030】
しかしながら、カードに画像データを登録するためにはカード管理業者及びシステム利用者双方の作業が必要であり、簡単に顔画像を登録することができないという問題があった。また、カードに記憶した画像データに基づく顔画像を店員が確認するためには、レジスタなどの店舗側の機器に顔画像を表示可能な画面を備えている必要があり、このような画面のない機器をシステムに適用することができず、携帯端末の不正使用を防止することができないという問題があった。
【0031】
一方、近年の携帯電話機などの携帯端末にはデジタルカメラ機能が標準で設けられており、更に、RFIDシステムを利用して電子決済を行う機能(以下、RFID機能と呼ぶ。)も標準装備されつつある。
【0032】
そこで、本発明では、携帯端末に設けられているデジタルカメラ機能とRFID機能とを利用して、デジタルカメラ機能を用いて撮影した所有者の顔の画像データをRFID機能のICチップや携帯端末の記憶部に登録し、この画像データをレジスタに送信してレジスタの表示部に顔画像を表示したり、携帯端末の表示部に顔画像を表示して、店員に携帯端末の使用が正当であるか、すなわち、携帯端末の使用者と所有者とが一致するかを判定させるようにする。
【0033】
これにより、簡単に顔画像を登録し、確実に携帯端末の不正使用を防止することができる。また、デジタルカメラ機能とRFID機能を備える携帯端末に対して、上記画像データの登録や顔画像の表示を行うハードウェアを追加、又は、ソフトウェアをインストールするだけであり、また、携帯端末の表示部に顔画像を表示して店員に見せることによっても本人認証を行うことができるため、顔画像を表示可能な表示部を備えていないレジスタも利用可能となり、汎用性の高い認証システムを提供することができる。
【実施例1】
【0034】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の第1の実施例に係る認証システム及び認証方法並びに制御プログラムについて、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本実施例の認証システムの構成を模式的に示す図である。また、図2は、本実施例の携帯端末の構成を示すブロック図であり、図3は、本実施例のレジスタの構成を示すブロック図である。また、図4は、携帯端末に顔の画像データを登録する手順を示すフローチャート図であり、図5は、本実施例の携帯端末を用いて電子決済を行う手順を示すフローチャート図である。また、図6は、本実施例のレジスタの表示部に表示される画面構成例を示す図である。
【0035】
図1に示すように、本実施例の認証システム10は、電子決済を行うユーザが所有する携帯電話機などの携帯端末20と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末(以下、レジスタ40とする。)と、レジスタ40に接続され、携帯端末20と交信するRFIDリーダ又はRFIDリーダ/ライタ(以下、RFIDリーダ30とする。)と、クレジット会社などに管理され、電子決済の際に携帯端末20を認証するサーバ50とを主な構成要素とし、レジスタ40とサーバ50とは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信ネットワーク60を介して相互に接続されている。
【0036】
また、図2に示すように、上記携帯端末20は、通話や電子メールの送受信のための無線通信を行う無線通信部22と、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などで構成される記憶部23と、静止画や動画を撮影するためのデジタルカメラ部24と、液晶表示装置や有機EL(electroluminescence)表示装置などで構成される表示部25と、数字キーや特殊キー、十字キーなどで構成される操作部26と、アンテナ及びICチップ(CPUやメモリ、コプロセッサ、I/Oポートなどを備えたチップを総称してICチップと呼ぶ。)を備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してRFIDリーダ30とデータ交信を行い、電子決済を実行するRFID部27と、これらの動作を制御する制御部21などで構成され、制御部21には、デジタルカメラ部24で撮影して得た画像データに対して必要に応じて形式やサイズ、色の変換などの所定の処理を行い、処理後の画像データをRFID部27のICチップ又はRFID部27が参照可能な記憶部23に登録する画像データ登録手段21aが設けられている。
【0037】
なお、図2は携帯端末20の一例であり、図示しない他の手段を追加してもよいし、後述するようにデジタルカメラ部24以外の撮影手段で取得した画像データを利用する場合は、デジタルカメラ部24を省略することもできる。また、上記画像データ登録手段21aは、制御部21にハードウェアとして構成してもよいし、コンピュータを、画像データ登録手段21aとして機能させる制御プログラムとして構成し、該制御プログラムを制御部21上で動作させる構成としてもよい。
【0038】
また、図3に示すように、本実施例のレジスタ40は、通信ネットワーク60を介してサーバ50と通信するための通信部42と、ROMやRAMなどで構成される記憶部43と、液晶表示装置や有機EL表示装置などで構成され、少なくとも画像データに基づく顔画像を識別可能に表示できる表示部44と、電子決済操作や認証操作などを行う操作部45と、RFIDリーダ30と通信するためのRFIDリーダ通信部46と、これらを制御する制御部41などで構成される。
【0039】
なお、図3はレジスタ40の一例であり、電子決済が可能であり、かつ、顔画像を識別可能な表示部44を備えていればよい。また、この表示部44の解像度は特に限定されないが、例えば、縦×横が640画素×480画素程度の解像度があれば顔画像を十分に識別することができる。
【0040】
次に、上記構成の認証システム10を用いて、携帯端末20に所有者の顔の画像データを登録する手順について、図4のフローチャート図を参照して説明する。
【0041】
まず、ステップS101で、携帯端末20の所有者はデジタルカメラ部24を用いて自身の顔を撮影して顔の画像データを取得する。なお、取得する画像データのサイズは特に限定されないが、例えば、縦×横が130画素×100画素程度で十分である。また、携帯端末20の所有者の顔画像は携帯端末20に設けられたデジタルカメラ部24を用いて撮影することが好ましいが、他の携帯端末やデジタルカメラを用いて顔画像を撮影し、その画像データを携帯端末20に転送してもよいし、フィルムカメラを用いて顔画像を撮影し、ネガフィルムや写真プリントをスキャンして画像データを取得し、その画像データを携帯端末20に転送してもよい。
【0042】
次に、ステップS102で、所有者が操作部26を操作して画像データ登録手段21a(又は制御プログラム)を動作させると、画像データ登録手段21a(又は制御プログラム)は、上記画像データのファイル名から形式を取得すると共に、ヘッダ情報などからサイズや色などの情報を取得し、その画像データが本発明の認証方法に適した画像データであるかを判断する。具体的には、画像データが予め定められた形式(例えば、JIF、JPEG等)であるか、画像データがRFID部27のICチップに記憶可能なサイズ(例えば、5kByte程度)以下であるか、画像データが予め定められた色(例えば、白黒等)であるかを判定する。
【0043】
そして、本発明の認証方法に適した画像データでない場合は、ステップS103で、画像データ登録手段21aは、本発明の認証方法に適した画像データとなるように所定の処理を行う。具体的には、画像データが予め定めた形式でない場合はファイル形式を変換し、サイズが大きい場合は画素を間引いて解像度を落としたり、顔の領域を識別して顔以外の部分をトリミングするなどによってサイズを変換し、予め定められた色でない場合は、カラーを白黒にしたり、減色するなどによって色を変換する。
【0044】
なお、本発明は携帯端末20の使用が正当であるか(すなわち、携帯端末20の使用者と所有者とが一致するか)を判断することを目的としているため、顔画像は所有者を識別できるものであればよく、必ずしも撮影した画像そのものである必要はない。例えば、所有者を識別できるのであれば顔画像の輪郭のみを抽出した画像としてもよいし、顔の中の特徴的な部位(例えば、目、鼻、口など)のみを抽出した画像としてもよい。また、上記フローでは、画像データ登録手段21aで画像データに対して所定の処理を行う構成としたが、例えば、デジタルカメラ部24に本発明の認証用の画像データを取得するモードを設けておき、そのモードで撮影すると予め定めた形式やサイズ、色の画像データが自動的に取得できるようにすることもでき、その場合は、画像データ登録手段21aで画像データに対して所定の処理を行う必要はない。
【0045】
次に、ステップS104で、画像データ登録手段21a(又は制御プログラム)は、取得した画像データ又は処理後の画像データをRFID部27のICチップ(具体的には、ICチップ内のメモリの中の、電子決済の際にRFIDリーダ30に読み出される記憶領域)に記憶する。その際、画像データがICチップに不正に登録されないように、携帯端末20に予め登録されたパスワード(携帯端末20の購入時に登録したパスワードなど)が入力された場合に画像データを登録するようにしてもよい。また、画像データはRFID部27のICチップに記憶することが好ましいが、RFID部27がRFIDリーダ30とデータ交信を行う際に、記憶部23に記憶されたデータを参照することができる場合は、画像データを記憶部23に記憶することもできる。その際、上記と同様に予め登録されたパスワードが入力された場合に画像データを登録するようにしてもよいし、画像データが書き換えられないようにワンタイムメモリに書き込むようにしてもよい。
【0046】
なお、上記説明は画像データを初めて登録する場合の手順であるが、上述したように、顔画像は年齢と共に変化し、また、髪型や眼鏡によって印象が変わることから、同様の処理を行って画像データを適宜更新するようにしてもよい。その場合に、携帯端末20の所有者以外の者が画像データを登録できないように、携帯端末20に予め登録されたパスワードの入力を求めたり、画像データの再登録のために所有者が設定したパスワードの入力を求めたり、画像データの再登録の時期や回数を制限するなどの処理を行うことが好ましい。
【0047】
このように、本実施例では、携帯端末20の制御部21にハードウェアとして構成された画像データ登録手段21a又は携帯端末20にインストールした制御プログラムにより、所有者の顔の画像データがRFID部27のICチップや記憶部23に登録されるため、簡単に顔画像を登録する処理を実行することができる。また、RFID機能(又はデジタルカメラ機能及びRFID機能)を備えた携帯端末であれば、ハードウェアの追加又はソフトウェアのインストールにより、本実施例の認証システムに利用可能にすることができるため、汎用性の高い認証システム10を実現することができる。
【0048】
次に、所有者の顔の画像データが登録された携帯端末20を用いて電子決済を行う手順について、図5のフローチャート図を参照して説明する。
【0049】
まず、ステップS201で、携帯端末20の利用者は、携帯端末20を用いて電子決済が可能な店舗で商品やサービスを購入する。
【0050】
次に、ステップS202で、店舗の店員は、操作部45を用いて、レジスタ40に利用者が購入した商品又はサービスの金額を入力し、利用者に電子決済処理を指示する。
【0051】
次に、ステップS203で、利用者は、携帯端末20のRFID部27のアンテナをレジスタ40に接続されたRFIDリーダ30にかざす。
【0052】
次に、ステップS204で、RFIDリーダ30は、携帯端末20のRFID部27とデータ交信を行い、RFID部27のICチップに予め記憶された識別情報などのRFID部27固有の情報と、RFID部27のICチップ又は記憶部23に記憶した画像データとを読み取り、読み取った識別情報及び画像データをレジスタ40に送信する。
【0053】
次に、ステップS205で、レジスタ40の制御部41は、通信部42を用いて、RFIFリーダ通信部46で受信した識別情報をサーバ50に送信し、サーバ50は、受信した識別情報が予め登録されているか否かに基づいて携帯端末20の認証を行い、認証結果をレジスタ40に返信する。なお、上記識別情報を用いた認証は公知の手法を用いて実現することができ、その具体的な手法は特に限定されない。
【0054】
次に、ステップS206で、レジスタ40の制御部41は認証結果(すなわち、正当な携帯端末20であるか)を判定し、認証結果がNGの場合は処理を終了し、認証結果がOKの場合は、ステップS207で、レジスタ40の制御部41は、図6(a)に示すように、RFIDリーダ30から受信した画像データに基づく顔画像を表示部44に表示させる。そして、店舗の店員は、レジスタ40の表示部44に表示された所有者の顔画像と、携帯端末20を用いて電子決済処理を行っている利用者の顔とを比較して利用者の認証を行う。
【0055】
なお、JPEG等の圧縮されている画像データを利用する場合は、レジスタ40に解凍手段を設け、画像データを解凍してから表示部44に顔画像を表示すればよい。また、携帯端末20の画像データ登録手段21aで、所有者の顔画像の輪郭を登録した場合は、表示部44には図6(b)に示すような輪郭画像が表示され、所有者の顔の一部を登録した場合は、表示部44には図6(c)に示すように顔の特定の部位(ここでは目)の画像が表示される。
【0056】
そして、ステップS208で正当な利用者と判断できない場合(すなわち、登録されている所有者の顔と携帯端末20の利用者の顔とが一致しない場合)は、処理を終了し、正当な利用者と判断した場合(すなわち、登録されている所有者の顔と携帯端末20の利用者の顔とが一致した場合)は、ステップS209で、店員はレジスタ40の操作部45に予め設けられている認証ボタンを押し、ステップS210で、レジスタ40の制御部41は電子決済を実行する。
【0057】
この電子決済も公知の手法を用いて実現することができ、例えば、レジスタ40の制御部41は、通信部42を用いて購入金額をサーバ50に通知し、サーバ50は予め登録された銀行の口座から購入金額を引き落とす。また、レジスタ40の制御部41は、RFIDリーダ通信部46を用いて購入金額をRFIDリーダ30に通知し、RFIDリーダ30はその購入金額を携帯端末20のRFID部27に通知し、RFID部27は購入履歴をICチップに記憶する。
【0058】
なお、上記説明では、識別情報で携帯端末20を認証した後、顔画像で利用者を認証する構成としたが、顔画像を用いた認証を先に行ってもよいし、識別情報をサーバ50に送信すると同時に顔画像を表示部44に表示してもよい。また、上記説明では、RFIDリーダ30が携帯端末20から識別情報と画像データとを同時に読み取る構成としたが、始めに識別情報を読み取り、サーバ50が識別情報を認証した後、画像データを読み取る構成としてもよい。
【0059】
このように、携帯端末20を用いた電子決済の際に、携帯端末20から所有者の顔の画像データが送信されてレジスタ40の表示部44に表示されるため、店員が表示された顔画像と携帯端末20の利用者の顔とを比較することによって携帯端末20の不正使用を確実に防止することができる。
【実施例2】
【0060】
次に、本発明の第2の実施例に係る認証システム及び認証方法並びに制御プログラムについて、図7乃至図10を参照して説明する。図7は、本実施例の認証システムの構成を模式的に示す図であり、図8は、本実施例の携帯端末の構成を示すブロック図である。また、図9は、本実施例の携帯端末を用いて電子決済を行う手順を示すフローチャート図であり、図10は、本実施例の携帯端末の表示部に表示される画面構成例を示す図である。
【0061】
前記した第1の実施例では、レジスタ40の表示部44に顔画像を表示して認証を行ったが、この方法の場合、レジスタ40に顔画像が表示可能な表示部44が必要であり、金額等を表示するための小さい表示部44しか設けられていないレジスタ40を本発明の認証システム10に利用することができない。そこで、本実施例では、小さい表示部44しか設けられていない従来のレジスタ40であっても本発明の認証システム10に利用できるようにするために、顔画像を携帯端末20の表示部25に表示させるようにする。
【0062】
その場合、本実施例の認証システム10は、図7に示すようになり、顔画像を表示部に表示して電子決済を行う携帯電話機などの携帯端末20と、店舗に設置され、電子決済を実行する一般的な構成のレジスタ40と、レジスタ40に接続され、携帯端末20と交信するRFIDリーダ30と、電子決済の際に携帯端末20を認証するサーバ50とを主な構成要素とし、レジスタ40とサーバ50とは通信ネットワーク60を介して相互に接続される。
【0063】
また、図8に示すように、上記携帯端末20は、第1の実施例と同様に、無線通信部22と、記憶部23と、デジタルカメラ部24と、表示部25と、操作部26と、アンテナ及びICチップを備えるRFID部27と、これらの動作を制御する制御部21などで構成されるが、制御部21には、デジタルカメラ部24で撮影して得た画像データに対して形式やサイズ、色の変換などの処理を行い、処理後の画像データをRFID部27のICチップ又は記憶部23に書き込む画像データ登録手段21aに加えて、電子決済の際に、その画像データに基づく顔画像を表示部25に表示させる顔画像表示制御手段21bが設けられている。
【0064】
なお、上記画像データ登録手段21aや顔画像表示制御手段21bは、制御部21にハードウェアとして構成してもよいし、コンピュータを画像データ登録手段21aや顔画像表示制御手段21bとして機能させる制御プログラムとして構成し、該制御プログラムを制御部21上で動作させる構成としてもよい。
【0065】
次に、上記構成の認証システム10を用いて電子決済を行う手順について、図9のフローチャート図を参照して説明する。
【0066】
まず、前記した第1の実施例と同様の手順で、携帯端末20のRFID部27のICチップ又は記憶部23に所有者の顔の画像データを登録した後、ステップS301で、携帯端末20の利用者は、携帯端末20を用いて電子決済が可能な店舗で商品やサービスを購入する。
【0067】
次に、ステップS302で、店舗の店員は、操作部45を用いて、レジスタ40に利用者が購入した商品又はサービスの金額を入力し、利用者に電子決済処理を指示する。
【0068】
次に、ステップS303で、利用者は、携帯端末20のRFID部27のアンテナをレジスタ40に接続されたRFIDリーダ30にかざす。
【0069】
次に、ステップS304で、RFIDリーダ30は、携帯端末20のRFID部27とデータ交信を行い、RFID部27のICチップに記憶された識別情報などのRFID部27固有の情報を読み取り、読み取った識別情報をレジスタ40に送信する。一方、顔画像表示制御手段21bはRFID部27の動作に応じて起動し、RFID部27のICチップ又は記憶部23に記憶された画像データを読み取り、図10(a)に示すように、その画像データに基づく顔画像を表示部25に表示させる。
【0070】
なお、携帯端末20に複数の表示部25を備える場合は、顔画像はどの表示部25に表示してもよく、図10(a)に示すように折り畳み型携帯端末20の内側の主表示部に表示してもよいし、図10(b)に示すように背面側の副表示部に表示してもよいし、その双方に表示してもよい。また、表示部25には顔画像そのものを表示してもよいし、利用者の認証が可能であれば、顔画像から抽出した輪郭画像を表示してもよいし、顔の一部のみを表示してもよい。
【0071】
次に、ステップS305で、レジスタ40の制御部41は、通信部42を用いて、RFIFリーダ通信部46で受信した識別情報をサーバ50に送信し、サーバ50は、受信した識別情報が予め登録されているか否かに基づいて認証を行い、認証結果をレジスタ40に返信する。
【0072】
次に、ステップS306で、レジスタ40の制御部41は認証結果(すなわち、正当な携帯端末20であるか)を判定し、認証結果がNGの場合は処理を終了し、認証結果がOKの場合は、ステップS307で、店員は携帯端末20の表示部25に表示された所有者の顔画像と、携帯端末20を用いて電子決済処理を行っている利用者の顔とを比較して利用者の認証を行う。
【0073】
そして、ステップS308で正当な利用者と判断できない場合(すなわち、登録されている所有者の顔と携帯端末20の利用者の顔とが一致しない場合)は、処理を終了し、正当な利用者と判断した場合(すなわち、登録されている所有者の顔と携帯端末20の利用者の顔とが一致した場合)は、ステップS309で、店員はレジスタ40の操作部45に予め設けられている認証ボタンを押し、ステップS310で、レジスタ40の制御部41は電子決済を実行する。
【0074】
なお、本実施例でも、識別情報で携帯端末20を認証した後、顔画像で利用者を認証する構成としたが、顔画像を用いた認証を先に行ってもよい。
【0075】
このように、携帯端末20を用いた電子決済の際に、携帯端末20の表示部25に所有者の顔画像が表示されるため、店員が表示された顔画像と携帯端末20の利用者の顔とを比較することによって携帯端末20の不正使用を確実に防止することができる。また、顔画像を表示可能な表示部44が設けられていないレジスタ40を利用することができるため、汎用性の高い認証システムを実現することができる。
【0076】
なお、上記実施例では、携帯端末20として携帯電話機を用いる場合を例にして説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、RFID機能(又はデジタルカメラ機能及びRFID機能)を備える任意の携帯機器に対して同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、携帯端末を用いた認証システム及び認証方法に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1の実施例に係る認証システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係るレジスタの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る認証システムを用いた画像データの登録手順を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る認証システムを用いた電子決済の手順を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係るレジスタの表示部の画面構成例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る認証システムの構成を模式的に示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る認証システムを用いた電子決済の手順を示すフローチャート図である。
【図10】本発明の第2の実施例に係る携帯端末の表示部の画面構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
10 認証システム
20 携帯端末
21 制御部
21a 画像データ登録手段
21b 顔画像表示制御手段
22 無線通信部
23 記憶部
24 デジタルカメラ部
25 表示部
26 操作部
27 RFID部
30 RFIDリーダ
40 レジスタ
41 通信部
42 記憶部
43 表示部
44 操作部
45 RFIDリーダ通信部
50 サーバ
60 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備える認証システムであって、
前記携帯端末は、
前記携帯端末の所有者の顔の画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する画像データ登録手段を少なくとも備え、
前記決済端末は、
前記RFIDリーダを介して前記携帯端末から取得した前記画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる制御部を少なくとも備えることを特徴とする認証システム。
【請求項2】
アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備える認証システムであって、
前記携帯端末は、
前記携帯端末の所有者の顔の画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する画像データ登録手段と、
前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記画像データに基づく顔画像を前記携帯端末の表示部に表示させる顔画像表示制御手段と、を少なくとも備えることを特徴とする認証システム。
【請求項3】
前記画像データ登録手段は、前記画像データを予め定められた形式、サイズ又は色の画像データに変換する機能を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の認証システム。
【請求項4】
前記携帯端末にデジタルカメラ部を備え、前記画像データは前記デジタルカメラ部によって取得されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の認証システム。
【請求項5】
アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備えるシステムにおける認証方法であって、
前記携帯端末の所有者の顔を撮影して画像データを取得する第1のステップと、
前記画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する第2のステップと、
前記携帯端末の前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記携帯端末に登録した前記画像データを、前記RFIDリーダを介して前記決済端末に送信する第3のステップと、
前記決済端末の表示部に、前記画像データに基づく顔画像を表示する第4のステップと、
前記店舗の店員が、前記決済端末の前記表示部に表示された顔画像と、前記携帯端末の利用者の顔とを比較して、前記携帯端末の利用が正当であるかを判定する第5のステップと、少なくとも有することを特徴とする認証方法。
【請求項6】
アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末と、店舗に設置され、電子決済を実行する決済端末と、前記決済端末に接続されるRFIDリーダと、を少なくとも備えるシステムにおける認証方法であって、
前記携帯端末の所有者の顔を撮影して画像データを取得する第1のステップと、
前記画像データを、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する第2のステップと、
前記携帯端末の前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記携帯端末の表示部に、前記画像データに基づく顔画像を表示する第3のステップと、
前記店舗の店員が、前記携帯端末の表示部に表示された顔画像と、前記携帯端末の利用者の顔とを比較して、前記携帯端末の利用が正当であるかを判定する第4のステップと、少なくとも有することを特徴とする認証方法。
【請求項7】
前記第2のステップでは、前記画像データを予め定められた形式、サイズ又は色の画像データに変換することを特徴とする請求項5又は6に記載の認証方法。
【請求項8】
前記携帯端末にデジタルカメラ部を備え、前記第1のステップでは、前記デジタルカメラ部を用いて前記画像データを取得することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の認証方法。
【請求項9】
アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末で動作する制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記携帯端末の所有者の顔の画像データを前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に登録する画像データ登録手段、として機能させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項10】
前記画像データ登録手段は、前記画像データを予め定められた形式、サイズ又は色の画像データに変換する機能を備えることを特徴とする請求項9記載の制御プログラム。
【請求項11】
前記携帯端末にデジタルカメラ部を備え、前記画像データ登録手段では、前記デジタルカメラ部で取得された前記画像データを登録することを特徴とする請求項9又は10に記載の制御プログラム。
【請求項12】
アンテナ及びICチップを備え、電磁誘導又は電磁結合を利用してデータ交信を行うRFID部を少なくとも備える携帯端末で動作する制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記RFID部を用いた電子決済の際に、前記RFID部の前記ICチップ又は前記RFID部が参照可能な前記携帯端末の記憶部に予め記憶された画像データに基づく顔画像を表示部に表示させる顔画像表示制御手段、として機能させることを特徴とする制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−108090(P2008−108090A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−290696(P2006−290696)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(506360402)有限会社ネットビジョン (2)
【Fターム(参考)】