説明

認証システム及び認証装置

【課題】正当なユーザに対して、従来よりも確実に機能の利用を許可する認証システムを提供する。
【解決手段】認証システム1は、ユーザ端末10、認証記録媒体20、無線IDタグ30、・・・、36から構成される。ユーザ端末10は、ユーザより、具備するアクセス制限が設けられた機能の起動の指示を受け付けると、無線IDタグ30、・・・、36から識別コードを収集し、収集した識別コードと、認証記録媒体20にて予め記憶している識別コードとの一致の度合が、所定の条件を満たしているか否かを判断する。ユーザ端末10は、所定の条件を満たしている場合には、起動指示のあった機能を起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置を利用するユーザの認証を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機などのモバイル機器には、電話帳、メール、通話履歴及びスケジュール等の所有者のプライバシーに関わる情報が記憶されている。そのため、モバイル機器には、これらの情報が他人に閲覧されないように、利用時に正当な所有者であるか否かを認証する機能が設けられている。
例えば、特許文献1において、2つのIDタグを用いた個人認証システムが開示されている。この個人認証システムにおいて、識別装置は、認証時に、各IDタグが記憶している識別コードを読み出し、読み出した2つの識別コードが内蔵するデータベースに対応付けられて登録されているか否かを判断し、登録されている場合には、正当なユーザであると認証する。
【特許文献1】特開2002−123803号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記に示す個人認証システムは、2つのIDタグが有する識別コードの組み合わせと完全に一致する組み合わせがデータベースに登録されているか否かを判断するため、ユーザは、常に2つのIDタグを所持しておく必要がある。なぜなら、例えば、ユーザが2つのIDタグのうち1つを自宅に忘れてしまうと、外出先では、正当なユーザであるにも関わらず、不正なユーザであると認証されてしまうからである。また、2つのIDタグを所持していても、識別装置と各IDタグとは、無線通信にて情報の送受信を行うため、通信距離や他のIDタグとの混信による影響などにより、認証に必要な識別コードがIDタグから識別装置へ送信されないで、不正なユーザと認証されてしまう可能性もある。
【0004】
そこで、本発明は、正当なユーザに対して、従来よりも確実に機能の利用を許可する認証システム、認証装置、認証方法、認証プログラム及びプログラム記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、複数の無線ICタグと、正当なユーザに対して、具備する機能の利用を許可する認証装置とからなる認証システムであって、前記認証装置は、複数の無線ICタグのそれぞれを識別する検証タグ情報を複数個記憶している検証タグ情報記憶手段と、ユーザが有する複数の物品にそれぞれ具備された無線ICタグからそれぞれを識別する証明タグ情報を無線により複数個受信する受信手段と、各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が、所定の条件を満たすか否かを判断するタグ判断手段と、前記タグ判断手段が、前記所定の条件を満たすと判断する場合に、前記機能の利用を許可する許可手段とを備え、前記複数の無線ICタグのそれぞれは、前記証明タグ情報を記憶している証明タグ情報記憶手段と、前記証明タグ情報を無線により出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記に示した構成によると、認証システムにおいて、タグ判断手段は各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が所定の条件を満たすか否かを判断し、タグ判断手段において判断結果が肯定的である場合に、具備する機能の利用を許可することができる。記憶している各検証タグ情報全てが、受信した各証明タグ情報の何れかと一致しなくても所定の条件を満たしていれば、具備する機能の利用が許可されるので、正当なユーザは、従来のシステムよりも確実に、認証装置が具備する機能の利用することができる。
【0007】
また、本発明は、正当なユーザに対して、具備する機能の利用を許可する認証装置であって、複数の無線ICタグのそれぞれに対して割り当てられた検証タグ情報を複数個記憶している検証タグ情報記憶手段と、ユーザが有する複数の物品のそれぞれに具備された無線ICタグのそれぞれから、当該無線ICタグに割り当てられた証明タグ情報を無線により複数個受信する受信手段と、各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が、所定の条件を満たすか否かを判断するタグ判断手段と、前記タグ判断手段が前記所定の条件を満たすと判断する場合に、前記機能の利用を許可する許可手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によると、認証装置のタグ判断手段は、各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が所定の条件を満たすか否かを判断し、許可手段は、タグ判断手段にて所定の条件を満たすと判断する場合に、具備する機能の利用を許可することができる。これにより、認証装置は、記憶している各検証タグ情報全てが、受信した各証明タグ情報の何れかと一致しなくても所定の条件を満たしていれば、具備する機能の利用を許可することができるため、正当なユーザに対しては、従来のシステムよりも確実に、認証装置が具備する機能の利用を許可することができる。
【0009】
ここで、前記認証装置は、さらに、第1指定情報を記憶している指定情報記憶手段と、前記タグ判断手段による判断結果が否定的である場合に、第2指定情報を受け付け、前記第1指定情報と受け付けた第2指定情報とが一致するか否かを判断するユーザ判断手段とを備え、前記許可手段は、前記タグ判断手段にて前記所定の条件を満たさないと判断する場合、前記ユーザ判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記機能の利用を許可するとしてもよい。
【0010】
この構成によると、認証装置は、タグ判断手段による判断結果が否定的である場合には、ユーザ判断手段にて、第1指定情報と第2指定情報とが一致するか否かを判断し、許可手段は、タグ判断手段にて所定の条件を満たすと判断する場合及びユーザ判断手段にて第1指定情報と第2指定情報とが一致すると判断する場合の何れかにおいて、具備する機能の利用を許可することができる。これにより、ユーザは、正当なユーザであるにも関わらず、タグ判断手段にて判断結果が否定的である場合には、ユーザ判断手段の判断にて、認証装置が具備する機能の利用が許可され、機能を利用することができる。つまり、認証システムは、正当なユーザに対しては、従来のシステムよりも確実に、認証装置が具備する機能の利用を許可することができる。
【0011】
ここで、前記第1指定情報は、数字、アルファベット及び記号の組み合わせからなる第1文字情報、又は使用者の生体科学的特徴を示す第1生体情報であり、前記第2指定情報は、数字、アルファベット及び記号の組み合わせである第2文字情報、又は使用者の生体科学的特徴を示す第2生体情報であり、前記ユーザ判断手段は、第2文字情報を受け付けると、受け付けた第2文字情報が前記第1文字情報と一致するか否かを判断し、第2生体情報を受け付けると、受け付けた第2生体情報と前記第1生体情報とが同一使用者のものであるか否かを判断するとしてもよい。
【0012】
この構成によると、第1及び第2指定情報は、それぞれ第1及び第2文字情報、又は第1及び第2生体情報とすることができる。例えば、第1文字情報と第2文字情報との一致の判断は、パスワード認証とすることができ、第1生体情報及び第2生体情報とが同一使用者であるかの判断は、指紋認証とすることができる。
ここで、前記検証タグ情報は、各無線ICタグを識別する検証識別コードであり、前記証明タグ情報は、各無線ICタグを識別する証明識別コードであり、前記認証装置は、さらに、予め定められた更新条件を満たす場合に、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち少なくとも2個以上の証明識別コードを取得し、取得した2個以上の証明識別コードのそれぞれが検証識別コードとして前記検証タグ情報記憶手段に記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新する更新手段とを備えるとしてもよい。
【0013】
この構成によると、認証装置の更新手段は、予め定められた更新条件を満たす場合に、受信した各証明識別コードのうち少なくとも2個以上の証明識別コードをそれぞれ検証識別コードとして、検証タグ情報記憶手段にて記憶する内容を更新することができる。これにより、ユーザは、所定の更新条件を満たす場合に、当該ユーザが有している複数の物品に応じて、検証識別コードを変更することができる。
【0014】
ここで、前記認証装置は、さらに、第1指定情報を記憶している指定情報記憶手段と、第2指定情報を受け付け、前記第1指定情報と受け付けた第2指定情報とが一致するか否かを判断するユーザ判断手段とを備え、前記更新条件は、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致することであり、前記更新手段は、前記ユーザ判断手段にて、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致すると判断する場合に、前記検証タグ情報記憶手段に記憶している内容を更新するとしてもよい。
【0015】
この構成によると、認証装置の更新手段は、ユーザ判断手段にて第1指定情報と第2指定情報とが一致すると判断する場合に、受信した各証明識別コードのうち少なくとも2個以上の証明識別コードをそれぞれ検証識別コードとして、検証タグ情報記憶手段にて記憶する内容を更新することができる。
ここで、前記認証装置は、さらに、当該認証装置と、受信した証明識別コードを有する無線ICタグとの距離を算出する距離算出手段を備え、前記更新手段は、受信した複数の証明識別コードのうち、前記距離算出手段にて算出された距離の値が所定値以内である証明識別コードを少なくとも2個以上取得するとしてもよい。
【0016】
この構成によると、更新手段は、所定の距離以内から受信した証明識別コードを少なくとも2個以上取得することができる。これにより、認証装置は、所定の距離内にあり、確実に受信できる証明識別コードを、検証識別コードとして記憶することができる。
ここで、前記証明識別コードは、当該無線ICタグが具備された物品の種別を示す種別コードを含み、前記更新手段は、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち、所定の種別コードを含む証明識別コードを少なくとも2個以上取得するとしてもよい。
【0017】
この構成によると、更新手段は、所定の種別コードを含む証明識別コードを少なくとも2個以上取得することができる。これにより、予め決められた種別コードを含む証明識別コードを検証識別コードとすることができる。
ここで、前記認証装置は、さらに、複数の種別コードのそれぞれと、優先度とを対応付けて記憶している優先度記憶手段を備え、前記所定の種別コードは、予め定められた所定の閾値以上の優先度が対応付けられており、前記更新手段は、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち、優先度が所定の閾値以上である証明識別コードを少なくとも2個以上取得し、取得した2個以上の証明識別コードが検証識別コードとして前記検証タグ情報記憶手段に優先的に記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新するとしてもよい。
【0018】
この構成によると、更新手段は、証明識別コードに含まれる種別コードの優先度が所定の優先度以上の証明識別コードを少なくとも2個以上取得することができる。これにより、優先度の高い種別コードを含む証明識別コードを検証識別コードとすることができる。
ここで、前記認証装置は、さらに、種別コードと、優先度とを受け付け、受け付けた種別コードに対応し、前記優先度記憶手段にて記憶している優先度を、受け付けた優先度へ変更する優先度変更手段を備えるとしてもよい。
【0019】
この構成によると、認証装置は、記憶している優先度を変更することができる。
ここで、前記認証装置は、さらに、複数の種別コードのそれぞれと、ポイントとを対応付けて記憶しているポイント記憶手段を備え、前記所定の種別コードは、予め定められた所定の閾値以上のポイントが対応付けられており、前記更新手段は、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち、ポイントが所定の閾値以上である証明識別コードを少なくとも2個以上取得し、取得した2個以上の証明識別コードが検証識別コードとして前記検証タグ情報記憶手段に優先的に記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新するとしてもよい。
【0020】
この構成によると、更新手段は、証明識別コードに含まれる種別コードのポイントが所定のポイント以上の証明識別コードを少なくとも2個以上取得することができる。これにより、ポイントの高い種別コードを含む証明識別コードを検証識別コードとすることができる。
ここで、前記認証装置は、さらに、種別コードと、ポイントとを受け付け、受け付けた種別コードに対応し、ポイント記憶手段にて記憶しているポイントを、受け付けたポイントへ変更するポイント変更手段を備えるとしてもよい。
【0021】
この構成によると、認証装置は、記憶しているポイントを変更することができる。
ここで、前記検証タグ情報は、当該認証装置より一意に割り当てられた検証用認証データであり、前記証明タグ情報は、当該認証装置より一意に割り当てられた証明用認証データであり、前記受信手段は、さらに、前記複数の物品のそれぞれに具備された無線ICタグからそれぞれを識別する識別コードを無線により複数個受信し、前記認証装置は、さらに、予め定められた更新条件を満たす場合に、前記受信手段にて受信した識別コード毎に、異なる認証データを生成し、生成した各認証データのうち少なくとも2個以上の認証データを取得し、取得した2個以上の認証データのそれぞれが前記検証タグ情報記憶手段に検証用認証データとして記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新する更新手段と、前記更新手段にて更新した各検証用認証データのそれぞれを証明用認証データとして、対応する識別コードを有する各無線ICタグへ送信する送信手段とを備えるとしてもよい。
【0022】
この構成によると、認証装置の更新手段は、予め定められた更新条件を満たす場合に、受信した各識別コードのうち少なくとも2個以上の識別コードに対応する認証データをそれぞれ検証用認証データとして、検証タグ情報記憶手段にて記憶する内容を更新することができ、送信手段は、更新した検証用認証データを証明用認証データとして対応する識別コードを有する無線ICタグへ送信することができる。これにより、ユーザは、所定の更新条件を満たす場合に、当該ユーザが有している複数の物品に応じて、検証用認証データを変更することができる。
【0023】
ここで、前記認証装置は、さらに、第1指定情報を記憶している指定情報記憶手段と、第2指定情報を受け付け、前記第1指定情報と受け付けた第2指定情報とが一致するか否かを判断するユーザ判断手段とを備え、前記更新条件は、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致することであり、前記更新手段は、前記ユーザ判断手段にて、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致すると判断する場合に、前記検証タグ情報記憶手段に記憶している内容を更新し、前記送信手段は、前記ユーザ判断手段にて、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致すると判断する場合に、前記更新手段にて更新した各検証用認証データのそれぞれを証明用認証データとして、対応する識別コードを有する各無線ICタグへ送信するとしてもよい。
【0024】
この構成によると、認証装置の更新手段は、ユーザ判断手段にて第1指定情報と第2指定情報とが一致すると判断する場合に、少なくとも2個以上の検証用認証データを、検証タグ情報記憶手段にて記憶する内容を更新することができ、送信手段は、ユーザ判断手段にて第1指定情報と第2指定情報とが一致すると判断する場合に、証明用認証データを、対応する識別コードを有する無線ICタグへ送信することができる。
【0025】
ここで、前記認証装置は、さらに、当該認証装置と、受信した識別コードを有する無線ICタグとの距離を算出する距離算出手段を備え、前記更新手段は、受信した複数の識別コードのうち、前記距離算出手段にて算出された距離の値が所定値以内である識別コードに対応する認証データを少なくとも2個以上取得するとしてもよい。
この構成によると、更新手段は、所定の距離以内から受信した識別コードに対応する認証データを検証用認証データとすることができる。
【0026】
ここで、前記識別コードは、対応する無線ICタグが具備された物品の種別を示す種別コードを含み、前記更新手段は、所定の種別コードを含む識別コードに対応する認証データを少なくとも2個以上取得するとしてもよい。
この構成によると、更新手段は、所定の種別コードを含む識別コードに対応する認証データを少なくとも2個以上取得することができる。これにより、予め決められた種別コードを含む証明識別コードに対応する認証データを検証用認証データとすることができる。
【0027】
ここで、前記証明タグ情報は、対応する無線ICタグが具備された物品の種別を示す種別コードを含み、前記タグ判断手段は、前記受信手段にて受信した各証明タグ情報のうち特定の種別コードを含む証明タグ情報を排除し、残りの1以上の証明タグ情報と、各検証タグ情報との一致の度合が所定の条件を満たすか否かを判断するとしてもよい。
この構成によると、認証装置は、複数の証明タグ情報から特定の種別コードを含む証明タグ情報を除き、残り1以上の証明タグ情報と、各検証タグ情報とを用いて、所定の条件を満たすか否かを判断することができる。
【0028】
ここで、前記検証タグ情報記憶手段は、さらに、前記各検証タグ情報が有効な期限を示す有効期限情報を記憶しており、前記認証装置は、さらに、前記各検証タグ情報が前記有効期限情報に示される期限内であるか否かを判断し、期限内であると判断する場合に、前記受信手段に、複数の証明タグ情報を受信させるよう制御する制御手段を備えるとしてもよい。
【0029】
この構成によると、受信手段は、各検証タグ情報が有効期限内である場合に、証明タグを受信することができる。
ここで、前記タグ判断手段は、前記検証タグ情報記憶手段にて記憶している検証タグ情報の合計数に対する、各検証タグ情報のうち複数の証明タグ情報の何れかと一致する検証タグ情報の数の割合が、所定の基準値以上であるか否かを判断するとしてもよい。
【0030】
この構成によると、タグ判断手段は、合計数に対する一致数の割合が所定の基準値以上であるか否かを判断することができる。これにより、認証装置は、記憶している各検証タグ情報全てが、受信した各証明タグ情報の何れかと一致しなくても、合計数に対する一致数の割合が所定の基準値以上であれば、具備する機能の利用を許可することができるため、正当なユーザに対しては、従来のシステムよりも確実に、認証装置が具備する機能の利用を許可することができる。
【0031】
ここで、前記検証タグ情報記憶手段は、さらに、記憶している複数の検証タグ情報に対する重み付けを示すポイントを、各検証タグ情報と対応付けて記憶しており、前記タグ判断手段は、前記検証タグ情報記憶手段に記憶されている全ての検証タグ情報に対応するポイントを加算した合計ポイントに対する、各検証タグ情報のうち複数の証明タグ情報の何れかと一致する検証タグ情報に対応するポイントのみを加算した取得ポイントの割合が所定の基準値以上であるか否かを判断するとしてもよい。
【0032】
この構成によると、タグ判断手段は、合計ポイントに対する取得ポイントの割合が所定の基準値以上であるか否かを判断することができる。これにより、認証装置は、記憶している各検証タグ情報全てが、受信した各証明タグ情報の何れかと一致しなくても、合計ポイントに対する取得ポイントの割合が所定の基準値以上であれば、具備する機能の利用を許可することができるため、正当なユーザに対しては、従来のシステムよりも確実に、認証装置が具備する機能の利用を許可することができる。
【0033】
ここで、前記検証タグ情報記憶手段は、可搬型の記録媒体であり、前記記録媒体は、前記認証装置に装着されるとしてもよい。
この構成によると、検証タグ情報記憶手段を可搬型の記録媒体とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
1.第1の実施の形態
本発明に係る実施の形態としての認証システム1について説明する。
1.1 認証システム1の概要
認証システム1は、図1に示すように、ユーザ端末10、認証記録媒体20、無線IDタグ31、32、33、34、35、・・・、36及び認証カード40から構成されている。無線IDタグ31、32、33、34、35、・・・、36は、ユーザが身に着けている衣服やアクセサリー、又は所持している紙幣などに埋め込まれている。また、認証カード40には、無線IDタグ30が埋め込まれている。認証記録媒体20は、認証時にユーザ端末10に装着されて、利用される。
【0035】
認証システム1において、ユーザ端末10が有するアクセス制限が設けられた機能をユーザが利用する際には、ユーザ端末10は、ユーザが所持している認証カード40に埋め込まれている無線IDタグ30及び、ユーザが身に着けている又は所持している物品(衣服、アクセサリー、紙幣など)に埋め込まれている無線IDタグ31、32、33、34、35、・・・、36より各無線IDタグを識別する識別コードを読み取り、読み取った識別コードと認証記録媒体20へ事前に登録している識別コードとを用いた認証を行い、正当なユーザであると認証する場合には、アクセス制限が設けられた機能の起動を行う。正当なユーザでないと認証する場合には、パスワードを用いた認証を行い、正当なユーザであると認証すると、アクセス制限が設けられた機能の起動を行う。
【0036】
ここで、識別コードは、例えば、8個の数字の列からなり、先頭3つの数字は物品の種別を識別する種別コードであり、残り5つの数字は物品の種別毎に個別に異なる製造コードである。
1.2 ユーザ端末10
ここでは、ユーザ端末10の構成について説明する。ユーザ端末10は、図2に示すように、機能記憶部101、基準情報記憶部102、パスワード記憶部103、受信情報記憶部104、入力部105、表示部106、制御部107、時計部108、タグ読取部109及び入出力部110から構成されている。
【0037】
ユーザ端末10は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、ユーザ端末10は、その機能を達成する。
【0038】
ユーザ端末10は、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)である。
(1)機能記憶部101
機能記憶部101は、図2に示すように、スケジュール管理機能120、個人情報管理機能121、住所録管理機能122、ゲーム機能123、電子マネー機能124及びメモ帳機能125を記憶している。
【0039】
ここで、スケジュール管理機能120とは、ユーザのスケジュールの登録や管理などを行う機能であり、個人情報管理機能121とは、ユーザに係る情報の登録や管理などを行う機能であり、住所録管理機能122とは、ユーザの知人の住所や電話番号などの情報の登録や管理を行う機能である。また、ゲーム機能123とは、ゲームを行うための機能であり、電子マネー機能124とは、貨幣価値をデジタルデータで表現した電子マネーを用いて買い物を行う機能であり、メモ帳機能125とは、例えばワープロ機能であり、文章など作成や管理を行う機能である。
【0040】
(2)基準情報記憶部102
基準情報記憶部102は、図3に示すように、基準日数情報記憶部131、登録数情報記憶部132、種別コード記憶部133、認証情報記憶部134、基準優先度記憶部135及び基準ポイント記憶部136を有している。
(A)基準日数情報記憶部131
基準日数情報記憶部131は、認証記録媒体20へ登録する識別コードの有効期限を算出する際の基準となる基準日数(例えば、「3日」)を記憶している。
【0041】
(B)登録数情報記憶部132
登録数情報記憶部132は、認証記録媒体20へ登録することのできる識別コードの上限値(例えば、「5」)を記憶している。
(C)種別コード記憶部133
種別コード記憶部133は、図4に一例として示すように、種別コードテーブルT100を有している。
【0042】
種別コードテーブルT100は、種別コード、名称、優先度及びポイントから構成される組を1個以上記憶している。
種別コードは、無線IDタグを備えた物品の種別を識別するコードである。
名称は、種別コードに対応付けられた種別の名称である。例えば、図4では、種別コード「001」と名称「認証カード」とが対応付けられている。
【0043】
優先度は、認証記録媒体20へ登録する際の優先度を示す数値である。本実施の形態では、一例として、1〜10の数値により優先度を分け、数値「1」が最も低い優先度であり、数値が高くなるにつれ、優先度も高くなる。
ポイントは、識別コードを点数として利用する場合に、その識別コードに割り当てられた点数を示す。本実施の形態では、一例として、1〜10のうちの数をポイントとして種別コードごとに割り当てる。
【0044】
(D)認証情報記憶部134
認証情報記憶部134は、図5に一例として示すように、認証基準テーブルT101を有している。
認証基準テーブルT101は、機能名、認証方式及び数値情報から構成される組を1個以上記憶している。認証基準テーブルT101には、アクセス制限されている全ての機能に対する機能名などからなる集合が記憶されている。
【0045】
機能名は、アクセス制限されている機能を示す機能名称である。例えば、「スケジュール管理」はスケジュール管理機能120を、「個人情報管理」は個人情報管理機能121を、「住所録管理」は住所録管理機能122を、「ゲーム」はゲーム機能123を、「電子マネー」は電子マネー機能124をそれぞれ示している。
認証方式は、ポイント方式及び割合方式のうち何れかの方式を示している。ポイント方式とは、認証時に取得した識別コードのうち認証記録媒体20に登録されている識別コードと一致した場合に、その識別コードをポイント化して、認証を行う方式であり、割合方式とは、認証時に取得した識別コードのうち認証記録媒体20に登録されている識別コードと一致する数が、登録されている識別コードの数に対する割合を利用して認証を行う方式である。
【0046】
数値情報は、ユーザが正当なユーザであると認証するための基準となる割合を示す数値であり、数値はパーセントにて示される。認証方式がポイント方式である場合には、数値情報は、認証記録媒体20に登録されている識別コードの合計ポイントに対して、認証の基準となる割合を示す数値となる。認証方式が割合方式である場合には、数値情報は、認証記録媒体20に登録されている識別コードの合計数に対して、認証の基準となる割合を示す数値となる。
【0047】
例えば、認証記録媒体20に登録されている識別コードの数が5であり、合計ポイントが20ポイントであるとする。このとき、図5に示すスケジュール管理は、認証方式がポイント方式で、数値情報が60%であるため、スケジュール管理機能120を利用する際の認証の基準、つまり正当なユーザであると認証するために必要なポイントは、20ポイントのうち60%のポイント「12」となる。また、ゲームは、認証方式が割合方式で、数値情報が40%であるため、ゲーム機能123を利用する際の認証の基準、つまり正当なユーザであると認証する基準は、「2」となり、登録されている識別コードのうち2つが一致すればよいことになる。なお、認証の基準となる数値が小数となる場合には、小数点以下を切り上げとする。
【0048】
(E)基準優先度記憶部135
基準優先度記憶部135は、認証記録媒体20へ登録する識別コードの数を絞り込むための基準となる優先度の基準優先度値(例えば、「5」)を記憶している。
(F)基準ポイント記憶部136
基準ポイント記憶部136は、認証記録媒体20へ登録する識別コードの数を絞り込むための基準となるポイントの基準ポイント(例えば、「5」)を記憶している。
【0049】
(3)パスワード記憶部103
パスワード記憶部103は、パスワードを用いて認証を行う際に、認証の基準となるパスワードを記憶している。ここで、パスワードは、一例として、英数字及び記号からなる長さ1以上の文字列である。
(4)受信情報記憶部104
受信情報記憶部104は、IDタグ認証時に無線IDタグ30、31、32、33、34、35、・・・、36より読み取った識別コードと、読み取った識別コードに対応する名称、優先度及びポイントとからなる組をそれぞれ記憶する50個の情報記憶領域を有する。
【0050】
(5)時計部108
時計部108は、日時の計時を行う時計である。
(6)入力部105
入力部105は、ユーザより識別コードの登録を開始する旨の指示を受け付けると、識別コード登録を行うことを示す識別コード登録命令を制御部107へ出力する。
【0051】
入力部105は、ユーザよりパスワードの入力を受け付け、受け付けたパスワードを制御部107へ出力する。
入力部105は、ユーザより表示部106にて表示されている識別コードの書き込みを行う旨の指示を受け付けると、表示されている識別コードの登録を示す登録命令を制御部107へ出力し、ユーザより表示部106にて表示されている識別コードの書き込みを行わない旨の指示を受け付けると、表示されている識別コードの登録を行わないことを示す登録不要命令を制御部107へ出力する。
【0052】
入力部105は、ユーザよりアクセスを制限する機能の登録又は登録内容の変更を示す指示を受け付けると、登録又は内容変更を行う機能の機能名を示す名称情報を生成し、認証基準テーブルT101への登録を示す名称登録命令と、生成した名称情報とを制御部107へ出力する。
入力部105は、登録又は内容変更を行う機能に対する認証方式として、ポイント方式又は割合方式の何れかを示す方式情報をユーザより受け付けると、受け付けた方式情報を制御部107へ出力する。入力部105は、登録又は内容変更を行う機能に対する認証の基準となる数値を示す数値情報をユーザより受け付けると、受け付けた数値情報を制御部107へ出力する。
【0053】
入力部105は、ユーザより機能記憶部101にて記憶されている機能の起動を示す指示を受け付けると、起動する機能の機能名称を示す起動機能情報を生成し、起動を指示する起動命令と、生成した起動機能情報とを制御部107へ出力する。
また、入力部105は、起動された機能に対する指示や情報を受け付け、指示を受け付けた場合には、その指示に対応する命令を制御部107へ出力し、情報を受け付けた場合には、受け付けた情報を制御部107へ出力する。
【0054】
(7)表示部106
表示部106は、制御部107よりパスワードの入力を要求するパスワード要求情報を受け取ると、受け取ったパスワード要求情報を表示し、ユーザへパスワードの入力を促す。
表示部106は、識別コードと、その識別コードに対応する名称及びポイントと登録できる残数を示す登録残数とを制御部107より受け取ると、受け取った識別コードと名称とポイントと登録残数とを表示し、表示した識別コードの書き込みを行うか否かの判断を促す。
【0055】
表示部106は、制御部107より方式情報の入力を要求する方式要求情報を受け取ると、受け取った方式要求情報を表示し、ユーザへ方式情報の入力を促す。
表示部106は、制御部107より認証の基準となる数値の入力を要求する数値要求情報を受け取ると、受け取った数値要求情報を表示し、ユーザへ数値の入力を促す。
また、表示部106は、機能記憶部101にて記憶している各機能に関連する情報を制御部107より受け取ると受け取った情報を表示する。
【0056】
(8)タグ読取部109
タグ読取部109は、同一時間帯において、最大50個の無線IDタグに対して、情報の読み取りができる。タグ読取部109は、図6に示すように、一時記憶部141、読取制御部142、命令生成部143、命令解読部144、クロック生成部145、変復調部146及びアンテナ部147から構成されている。
【0057】
(A)一時記憶部141
一時記憶部141は、無線IDタグを識別する50個の識別コードをそれぞれ一時的に記憶する50個の識別コード領域を有する。
(B)読取制御部142
読取制御部142は、一例として図7に示すように、同期信号送信期間及び識別コード収集期間において、それぞれ、同期信号送信の制御及び識別コード収集の制御を行う。この図において、横軸は時間軸である。
【0058】
同期信号送信期間及び識別コード収集期間は、この順序で時間軸上で隣接している。
識別コード収集期間は、第1収集期間と第2収集期間とからなり、第1収集期間と第2収集期間とは、それぞれ、識別コード送信期間、識別コード応答期間及び識別コード一致期間から構成される。識別コード送信期間、識別コード応答期間及び識別コード一致期間は、それぞれ、例えば500m秒長の一周期を形成する。
【0059】
1周期は、50個の10m秒長に均等に分割される。各10m秒長を、チャネルと呼ぶ。1周期内の50個のチャネルを、1周期の先頭から順にそれぞれチャネル1、チャネル2、チャネル3、・・・チャネル50と呼び、50個のチャネルは、これらのチャネル番号により識別される。
(命令の出力)
読取制御部142は、制御部107より、識別コードを認証記録媒体20へ登録するために各無線IDタグの識別コードの読取開始を指示する識別コード読取開始命令を受け取ると、命令生成部143に対して、同期信号を送信する旨の同期信号送信命令及び各無線IDタグの識別コードを収集する旨の識別コード収集命令をこの順序で出力する。
【0060】
(識別コードの収集)
読取制御部142は、命令生成部143に対して、識別コード収集命令を出力した後、3秒間の識別コード収集期間において、次に示すようにして、各無線IDタグから識別コードを収集する。前記識別コード収集期間が経過すると、読取制御部142は、各無線IDタグから識別コードの収集が終了したとみなし、識別コードの収集を終了する。識別コード収集期間は、上記に説明したように、第1収集期間と第2収集期間とに分かれており、第1収集期間と第2収集期間とのそれぞれにおいて、読取制御部142は、識別コード送信の制御、識別コード応答の制御、識別コード一致の制御を行う。このように、第1収集期間と第2収集期間とのそれぞれにおいて、2回の収集を行う理由については、後述する。
【0061】
読取制御部142は、識別コード送信期間において、命令解読部144から識別コード送信命令と識別コードとチャネル番号とを受け取る。識別コード送信命令を受け取ると、受け取った識別コードを、一時記憶部141内の受け取ったチャネル番号により示される識別コード領域へ書き込む。
読取制御部142は、クロック生成部145から基準クロックを受け取り、受け取った基準クロックに基づいて、10m秒間に1個のパルス信号からなる同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成し、生成した同期信号波を100m秒間、命令生成部143へ出力する。
【0062】
図7に示すように、同期信号波の1周期は、500m秒であり、前述したように、1周期は、50個の10m秒長に均等に分割され、各10m秒長を、チャネルと呼ぶ。
読取制御部142は、受け取ったチャネル番号と同一のチャネルを選択し、識別コード応答期間内の、選択したチャネルにおいて、受け取った識別コードと、識別コードを送信する旨を示す識別コード応答命令とを命令生成部143へ出力する。
【0063】
このように、読取制御部142は、受け取ったチャネル番号と同一のチャネルを選択するので、異なる無線IDタグに対して同じチャネルが選択される可能性がある。この場合において、これらの無線ICタグについては、第1収集期間における識別コードの収集は諦め、第2収集期間において、これらの無線IDタグの識別コードの収集を行う。この第2収集期間において、これらの異なる無線ICタグに対して同じチャネルが選択される可能性は低くなる。
【0064】
読取制御部142は、識別コード一致期間内の選択したチャネルにおいて、命令解読部144から識別コード一致命令及び識別コードの受け取りを待ち受ける。選択したチャネルにおいて、命令解読部144から識別コード一致命令と識別コードとを受け取ると、一時記憶部141の選択したチャネルに対応する識別コード領域に記憶されている識別コードが正しく無線IDタグを識別する識別コードであると認識し、一時記憶部141に記憶されている識別コードを読み出し、読み出した識別コードを、受信情報記憶部104へ書き込む。なお、識別コードに対応する名称、優先度及びポイントは、この時点では、まだ書き込まれていない。
【0065】
読取制御部142は、3秒間の識別コード収集期間が終了すると、識別コードの読み取りが完了したことを示す識別コード読取完了命令を制御部107へ出力する。
(C)命令生成部143
命令生成部143は、読取制御部142から同期信号送信命令、識別コード収集命令及び識別コードと識別コード応答命令との組を受け取る。
【0066】
命令生成部143は、読取制御部142から同期信号送信命令を受け取ると、受け取った同期信号送信命令に基づいて、パルス信号波を生成し、生成したパルス信号波を変復調部146へ出力する。続いて、読取制御部142から同期信号波を受け取り、受け取った同期信号波に基づいて、パルス信号波を100m秒間生成し、生成したパルス信号波を変復調部146へ出力する。
【0067】
命令生成部143は、読取制御部142から識別コード収集命令又は識別コード応答命令を受け取ると、それぞれの命令に基づいて、パルス信号波を生成し、生成したパルス信号波を変復調部146へ出力する。
命令生成部143は、読取制御部142から識別コードと識別コード応答命令を受け取ると、識別コード応答命令に基づくパルス信号波の出力に引き続いて、受け取った識別コードに基づいてパルス信号波を生成し、生成したパルス信号波を変復調部146へ出力する。
【0068】
(D)クロック生成部145
クロック生成部145は、基準時刻を示す基準クロックを繰り返し生成し、生成した基準クロックを読取制御部142へ出力する。
(E)命令解読部144
命令解読部144は、変復調部146からパルス信号波を受け取る。受け取ったパルス信号波を解読して、命令と情報とを抽出する。
【0069】
ここで、抽出する命令には、識別コード送信命令及び識別コード一致命令が含まれる。
命令解読部144は、抽出した命令が識別コード送信命令である場合に、情報としてチャネル番号と識別コードとを抽出する。抽出したチャネル番号と識別コードとを読取制御部142へ出力する。
命令解読部144は、抽出した命令が識別コード一致命令である場合に、情報として識別コードを抽出し、抽出した識別コードを読取制御部142へ出力する。
【0070】
(F)変復調部146
変復調部146は、命令生成部143からパルス信号波を受け取ると、受け取ったパルス信号波を変調信号として、変調信号に基づいて、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波をアンテナ部147へ出力する。
また、変復調部146は、アンテナ部147から電力信号を受け取り、受け取った電力信号を復調し、復調した信号からパルス信号波を抽出し、抽出したパルス信号波を命令解読部144へ出力する。
【0071】
(G)アンテナ部147
アンテナ部147は、送信アンテナと受信アンテナとから構成される。
送信アンテナは、例えば、特定の方向に電波を放射する指向性アンテナであり、変復調部146から振幅の変化した搬送波を受け取り、電波として空間に放射する。
受信アンテナは、電波を受信し、受信した電波を電気信号に変換して、電力信号を変復調部146へ出力する。
【0072】
(9)制御部107
制御部107は、認証記録媒体20へ識別コードを登録する制御、認証方式を登録する制御及び認証の制御を行う。
<識別コード登録制御>
制御部107は、入力部105より識別コード登録命令を受け取ると、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106へ出力する。その後、制御部107は、パスワードを入力部105より受け取り、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う。一致しない場合には、識別コードの登録を中止する。
【0073】
一致する場合には、識別コード読取開始命令をタグ読取部109へ出力する。
制御部107は、識別コード読取完了命令をタグ読取部109より受け取ると、以下の動作を行う。
受信情報記憶部104の各情報記憶領域に記憶している識別コードと対応する名称、優先度及びポイントを種別コードテーブルT100より取得し、取得した名称、優先度及びポイントを対応する識別コードが記憶されている情報記憶領域へ記憶する。この動作を記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0074】
次に、制御部107は、受信情報記憶部104の各情報記憶領域に記憶している識別コードのうち重複する識別コードが存在するか否か確認し、重複する識別コードが存在する場合には、識別コードに対応して記憶しているポイントの値から所定のポイント(例えば、2ポイント)を減算して、減算したポイントへと更新して、記憶する。重複する識別コードが存在しない場合には、ポイントは、記憶されているポイントのままである。ここで、減算した結果が「0」以下となる場合には、減算したポイントは「1」として扱う。
【0075】
次に、制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している識別コードの数が、登録数情報記憶部132にて記憶している上限値以下であるか否かを判断する。
上限値以下であると判断する場合には、後述する認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202の内容を消去して、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと、識別コードに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202へ入出力部110を介して書き込む。つまり、制御部107は、IDタグ情報記憶部202の内容消去後の書込動作を、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0076】
上限値以下でない、つまり、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数が、上限値より多いと判断する場合には、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの優先度と、基準優先度記憶部135にて記憶している基準優先度値とを比較して、基準優先度値より低い場合には、その識別コードと、その識別コードに対応する名称、優先度及びポイントとを削除する。この動作を、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分行った後、再度、受信情報記憶部104に記憶している識別コードの数が、登録数情報記憶部132にて記憶している上限値以下であるか否かを判断する。
【0077】
上限値以下であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202の内容を消去して、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと、識別コードに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202へ入出力部110を介して書き込む。つまり、制御部107は、IDタグ情報記憶部202の内容消去後の書込動作を、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0078】
上限値以下でない、つまり、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数が、上限値より多いと判断する場合には、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードのポイントと、基準ポイント記憶部136にて記憶している基準ポイントとを比較して、基準ポイント記憶部136にて記憶している基準ポイントより低い場合には、その識別コードと、その識別コードに対応する名称、優先度及びポイントとを削除する。この動作を、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分行った後、再度、受信情報記憶部104に記憶している識別コードの数が、登録数情報記憶部132にて記憶している上限値以下であるか否かを判断する。
【0079】
上限値以下であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202の内容を消去して、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと、識別コードに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202へ入出力部110を介して書き込む。つまり、制御部107は、IDタグ情報記憶部202の内容消去後の書込動作を、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0080】
上限値以下でない、つまり受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数が、上限値より多いと判断する場合には、制御部107は、IDタグ情報記憶部202の内容を消去する。次に、制御部107は、受信情報記憶部104より識別コードと、その識別コードに対応する名称及びポイントとを読み出し、読み出した識別コードと名称とポイント及び登録残数を表示部106へ出力する。ここで、登録残数の初期値は、登録の上限数であり、ここでは、「5」となる。制御部107は、その後、登録命令又は登録不要命令を入力部105より受け取り、受け取った命令が登録命令である場合には、読み出した識別コードとポイントとからなる組を、認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202へ入出力部110を介して書き込み、登録残数から1減算し、減算した結果を登録残数とする。入力部105より受け取った命令が、登録不要命令である場合には、取得した識別コード及びポイントの書き込みは行わない。制御部107は、IDタグ情報記憶部202の内容を消去した後の動作を、登録残数が0でなるまで、又は受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分だけ繰り返す。
【0081】
次に、制御部107は、時計部108より現在の日時を取得し、基準日数情報記憶部131より基準日数「3」を取得する。取得した日時と基準日数とを用いて、有効期限を算出し、算出した有効期限を、後述する認証記録媒体20の期限情報記憶部203へ入出力部110を介して書き込む。例えば、時計部108より取得した日時が、「2004年2月1日17時18分」である場合には、この日時に3日を加算することにより、有効期限は「2004年2月4日17時18分」となる。
【0082】
さらに、制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している内容を削除する。
<認証方式登録制御>
制御部107は、入力部105より名称登録命令と名称情報とを受け取ると、受け取った名称情報を一時的に記憶する。次に、制御部107は、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106へ出力し、その後、パスワードを入力部105より受け取り、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う。一致しない場合には、一時的に記憶している名称情報を削除し、認証方式の登録を中止する。
【0083】
一致する場合には、方式要求情報を生成し、生成した方式要求情報を表示部106へ出力し、その後、ポイント方式又は割合方式の何れかからなる方式情報を入力部105より受け取る。制御部107は、数値要求情報を生成し、生成した数値要求情報を表示部106へ出力し、その後、数値情報を入力部105より受け取る。次に、制御部107は、一時的に記憶している名称情報と、入力部105より受け取った方式情報及び数値情報とからなる組を認証基準テーブルT101へ書き込む。このとき、書き込みする名称情報が既に認証基準テーブルT101にて記憶されていると判断する場合には、記憶されている各情報を、書き込みを行おうとしている各情報へと更新する。
【0084】
<認証制御>
制御部107は、起動命令と起動機能情報とを入力部105より受け取ると、受け取った起動機能情報に対応する機能に対してアクセス制限が設けられている否かを、認証基準テーブルT101を用いて判断する。つまり、受け取った起動機能情報にて示される機能の名称が、認証基準テーブルT101に存在する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能に対してアクセス制限が設けられていると判断し、存在しない場合には、アクセス制限が設けられていないと判断する。
【0085】
アクセス制限が設けられていないと判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
アクセス制限が設けられていると判断する場合には、認証記録媒体20の期限情報記憶部203にて記憶している有効期限と、時計部108より現在の日時とを取得し、現在の日時が、有効期限内であるか否かを判断する。
【0086】
有効期限内でないと判断する場合には、制御部107は、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106へ出力する。その後、制御部107は、パスワードを入力部105より受け取り、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う。一致しない場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の機動は行わない。一致する場合には、識別コード読取開始命令をタグ読取部109へ出力し、上述した識別コード登録制御において識別コード読取開始命令を出力した後と同様の動作を行い、識別コードの再登録を行い、再登録後、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
【0087】
有効期限内であると判断する場合には、識別コード読取開始命令をタグ読取部109へ出力する。制御部107は、識別コード読取完了命令をタグ読取部109より受け取ると、認証基準テーブルT101より、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する認証方式及び数値情報とを取得する。次に取得した認証方式が、ポイント方式であるか又は割合方式であるかの判断を行う。
【0088】
ポイント方式であると判断する場合には、認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202にて記憶している全ての識別コードのポイントを加算して合計ポイントを算出する。さらに、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと一致する識別コードのポイントのみを加算して取得ポイントを算出する。次に合計ポイントに対する取得ポイントの割合を算出し、算出した割合が、認証基準テーブルT101より取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には、制御部107は、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106へ出力し、その後、パスワードを入力部105より受け取り、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う。一致しない場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の起動は行わない。一致する場合には、タグ読取部109にて取得した識別コードの登録を行う。識別コードの登録は、上記の識別コード登録制御にて示した識別コード読取完了命令を受け取った後の動作と同様であるため、説明は省略する。制御部107は、識別コードの登録後、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
【0089】
割合方式であると判断する場合には、認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202にて記憶している識別コードの合計数を算出する。さらに、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと一致する識別コードの数を示す取得数を算出する。次に合計数に対する取得数の割合を算出し、算出した割合が、認証基準テーブルT101より取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には、ポイント方式における数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合と同様の動作を行う。
【0090】
制御部107は、入力部105から受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動すると、入力部105より受け取った機能に関する命令に基づいて、起動した機能の制御を行う。例えば、制御部107は、入力部105より受け取った命令が表示に関連する命令である場合には、起動した機能が記憶している内容の情報を表示部106へ出力し、登録に関連する命令である場合には、入力部105より受け取った情報を登録する。
【0091】
(10)入出力部110
入出力部110は、制御部107と認証記録媒体20との間のデータの入出力を行う。
1.3 認証記録媒体20
ここでは、認証記録媒体20について説明する。認証記録媒体20は、可搬型の記録媒体であり、図8に示すように、登録情報記憶部201から構成され、登録情報記憶部201はIDタグ情報記憶部202と期限情報記憶部203とを有している。
【0092】
(1)IDタグ情報記憶部202
IDタグ情報記憶部202は、図9に一例として示すように、IDタグ情報テーブルT200を有している。
IDタグ情報テーブルT200は、識別コードとポイントからなる組を最大5個記憶する領域からなる。
【0093】
識別コードは無線IDタグを識別するデータであり、ポイントは当該識別コードに対応するポイントである。
なお、識別コードとポイントからなる組の書き込みは、ユーザ端末10の制御部107より行われる。また、図9にて示すIDタグ情報テーブルT200は、制御部107による書き込みがなされた後の状態を示している。
【0094】
(2)期限情報記憶部203
期限情報記憶部203は、IDタグ情報記憶部に登録された1以上の識別コードとポイントからなる組が認証に使用できる有効期限を記憶する領域を有している。
有効期限の書き込みは、ユーザ端末10の制御部107より行われる。
1.4 無線IDタグ30
無線IDタグ30は、前述したように認証カード40に埋め込まれている。無線IDタグ30は、図10に示すように、板状に形成され、内部にICチップ部301とアンテナ部302とを備えている。
【0095】
無線IDタグ30の通信可能な距離は、1m程度以内であり、通信速度は、10〜20byte/m秒である。また、無線IDタグ30は、50枚以内の重ね読み(マルチ読み)が可能である。
無線IDタグ30は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、無線IDタグ30は、その機能を達成する。
【0096】
ICチップ部301は、図11に示すように、識別コード記憶部310、電源部311、復調部312、変調部313、命令解読部314、制御部315及びクロック生成部316から構成される。
なお、無線IDタグ31、32、33、34、35、・・・、36は、無線IDタグ30と同様の構成を有しているため、説明は省略する。
【0097】
(1)識別コード記憶部310
識別コード記憶部310は、無線IDタグ30を個別に識別する識別コードを記憶している。
(2)電源部311
電源部311は、アンテナ部302と接続され、アンテナ部302から電力信号を受け取り、受け取った電力信号を電荷として蓄積する。また、無線IDタグの各構成部に電力を供給する。
【0098】
電源部311に含まれる電源回路の一例を図12に示す。図12に示す電源回路は、4個のダイオードD1〜D4と、電池Eとから構成される。ダイオードD1〜D2は、同じ方向に直列に接続され、ダイオードD3〜D4は、同じ方向に直列に接続され、また、ダイオードD1〜D2とダイオードD3〜D4とは、同じ方向に並列に接続されている。アンテナ部302の一端は、ダイオードD1とD2との中間点に接続され、アンテナ部302の他端は、ダイオードD3とD4との中間点に接続されている。電池Eの一端は、ダイオードD1とD3との中間点に接続され、電池Eの他端は、ダイオードD2とD4との中間点に接続されている。
【0099】
(3)復調部312
復調部312は、アンテナ部302と接続され、アンテナ部302から電力信号を受け取り、受け取った電力信号を復調し、復調した信号からパルス信号波を抽出し、抽出したパルス信号波を命令解読部314へ出力する。
(4)命令解読部314
命令解読部314は、復調部312からパルス信号波を受け取る。受け取ったパルス信号波を解読して、命令を抽出し、抽出した命令を制御部315へ出力する。抽出する命令には、同期信号送信命令、識別コード収集命令及び識別コード応答命令が含まれる。
【0100】
命令解読部314は、抽出した命令が、識別コード応答命令である場合には、さらに情報として、識別コードを抽出し、抽出した識別コードを制御部315へ出力する。
(5)制御部315
制御部315は、命令解読部314から命令を受け取る。受け取る命令には、同期信号送信命令、識別コード収集命令及び識別コード応答命令が含まれ、識別コード応答命令を受け取った場合には、さらに情報として、識別コードをも受け取る。
【0101】
制御部315は、命令解読部314から同期信号送信命令を受け取ると、引き続き復調部312から同期信号波を受信し、受信した同期信号波に含まれる同期信号を抽出し、クロック生成部316から基準クロックを受け取り、受け取った基準クロックに基づいて、抽出した同期信号に同期する同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成する。
制御部315は、識別コード収集命令を受け取ると、1〜50までの数字のうちランダムに1つ選択し、識別コード記憶部310から識別コードを読み出す。次に、制御部315は、ランダムに選択した1つの数字をチャネル番号とするチャネルを選択し、識別コード送信期間において、選択したチャネルより、読み出した識別コードと選択したチャネルのチャネル番号と識別コード送信命令とを変調部313へ出力する。制御部315は、識別コード応答期間において、選択したチャネルより、識別コード応答命令を受け取ると、さらに識別コードを受け取り、受け取った識別コードと識別コード記憶部310より読み出した識別コードとを比較する。一致している場合には、識別コード一致期間において、選択したチャネルより、識別コードと識別コード一致命令とを変調部313へ出力する。一致していない場合には、上記にて示す1〜50までの数字のうちランダムに1つ選択する動作から再度繰り返す。
【0102】
(6)変調部313
変調部313は、制御部315より命令と情報とを受け取り、受け取った命令と情報とからなるビット列を生成し、生成したビット列に含まれるビット(0又は1)に応じて、アンテナ部302が有するインピーダンスを切り換える。具体的には、各ビットが「1」のとき、インピーダンスを第1の値とし、各ビットが「0」のとき、第2の値とする。これにより、アンテナ部302から再放射される電波の振幅及び位相を変えることができ、この振幅及び位相の変化により情報を伝達することができる。
【0103】
ここで、制御部315より受け取る命令には、識別コード送信命令及び識別コード一致命令が含まれる。変調部313は、受け取った命令が、識別コード送信命令である場合には、情報としてチャネル番号と識別コードとを受け取る。受け取った命令が、識別コード一致命令である場合には、情報として識別コードを受け取る。
(7)クロック生成部316
クロック生成部316は、基準時刻を示す基準クロックを生成し、生成した基準クロックを制御部315へ出力する。
【0104】
(8)アンテナ部302
アンテナ部302は、受信アンテナであり、電波を受信し、受信した電波を電力信号に変換して、電力信号を復調部312及び電源部311へ出力する。また、受信した電波を反射(再放射)する。
1.5 識別コード登録の動作概要
ここでは、識別コードを認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202へ登録する動作概要について、図13に示す流れ図を用いて説明する。
【0105】
ユーザ端末10の制御部107は、入力部105より識別コード登録命令を受け取ると、パスワード要求情報を表示部106へ出力し、入力部105よりパスワードを受け取る(ステップS5)。
制御部107は、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS10)。
【0106】
一致すると判断する場合(ステップS10における「YES」)、ユーザ端末10と各無線IDタグとで識別コード登録処理を行い、収集した無線IDタグの識別コードを認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202へ登録する(ステップS15)。
一致しないと判断する場合(ステップS10における「NO」)、制御部107は処理を終了する。
【0107】
1.6 識別コード登録処理の動作
ここでは、識別コード登録処理の動作について、図14にて示す流れ図を用いて説明する。
制御部107は識別コード読取開始命令をタグ読取部109の読取制御部142へ出力し、読取制御部142は識別コード読取開始命令を受け取ると、同期信号送信期間において同期信号送信命令を出力し、同期信号波を生成して出力し、命令生成部143は、同期信号送信命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146は、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147は、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315はアンテナ部302、復調部312、命令解読部314を介して、同期信号送信命令を受け取り、さらに同期信号波を受信し、同期信号を抽出し、抽出した同期信号に同期する同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成する(ステップS100)。
【0108】
読取制御部142は、識別コード収集命令を出力し、命令生成部143は、識別コード収集命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146は、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147は、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315は、アンテナ部302、復調部312、命令解読部314を介して、識別コード収集命令を受け取る(ステップS105)。
【0109】
読取制御部142は、3秒間の識別コード収集期間の経過を監視し(ステップS110)、3秒間の識別コード収集期間において(ステップS110の「NO」)、各無線IDタグから識別コードを収集する識別コード収集処理を行う(ステップS120)。
識別コード収集期間が経過すると(ステップS110の「YES」)、読取制御部142は識別コードの収集処理が終了したとみなし、識別コード読取完了命令を制御部107へ出力し、制御部107は識別コード読取完了命令を受け取ると、識別コード書込処理を行い、識別コードをIDタグ情報記憶部202へ登録する(ステップS125)。
【0110】
1.7 識別コード収集処理の動作
ここでは、識別コード収集処理の動作について、図15及び図16にて示す流れ図を用いて説明する。
制御部315は、識別コード収集命令を受け取ると、1〜50までの数字のうちランダムに1つ選択し、識別コード記憶部310から識別コードを読み出し、ランダムに選択した1つの数字をチャネル番号とするチャネルを選択する(ステップS150)。
【0111】
制御部315は、識別コード送信期間において、選択したチャネルにより(ステップS155)、読み出した識別コードと選択したチャネル番号と識別コード送信命令とを変調部313及びアンテナ部302を介して、ユーザ端末10へ送信する(ステップS160)。
読取制御部142は、アンテナ部147、変復調部146、及び命令解読部144を介して、識別コードとチャネル番号と識別コード送信命令とを受け取り、受け取った識別コードを一時記憶部141内の受け取ったチャネル番号により示される識別コード領域へ書き込む(ステップS165)。
【0112】
読取制御部142は、受け取ったチャネル番号と同一のチャネルを選択し(ステップS170)、識別コード応答期間内の、選択したチャネルにおいて(ステップS175)、受け取った識別コードと、識別コードを送信する旨を示す識別コード応答命令とを命令生成部143、変復調部146及びアンテナ部147を介して、無線IDタグヘ送信する(ステップS185)。
【0113】
制御部315は、識別コード応答期間において、選択したチャネルより(ステップS180)、識別コード応答命令と識別コードとをアンテナ部302、復調部312及び命令解読部314を介して、受け取り(ステップS190)、受け取った識別コードと識別コード記憶部310より読み出した識別コードとを比較する(ステップS195)。一致している場合には(ステップS195における「YES」)、識別コード一致期間において、選択したチャネルより(ステップS200)、識別コードと識別コード一致命令とを変調部313及びアンテナ部302を介して、ユーザ端末10ヘ送信する(ステップS210)。一致していない場合には(ステップS195における「NO」)、ステップS150へ戻り、処理を繰り返す。
【0114】
読取制御部142は、識別コード一致期間内の選択したチャネルにおいて(ステップS205)、アンテナ部147、変復調部146、及び命令解読部144を介して、識別コード一致命令と識別コードとを受け取ると(ステップS215)、一時記憶部141の選択したチャネルに対応する識別コード領域に記憶されている識別コードが正しく無線IDタグを識別する識別コードであると認識し、一時記憶部141に記憶されている識別コードを読み出し、読み出した識別コードを受信情報記憶部104へ書き込む(ステップS220)。
【0115】
1.8 識別コード書込処理の動作
ここでは、識別コード書込処理の動作について、図17に示す流れ図を用いて説明する。
制御部107は、受信情報記憶部104の各情報記憶領域に記憶している識別コードと対応する名称、優先度及びポイントを種別コードテーブルT100より取得し、取得した名称、優先度及びポイントを対応する識別コードが記憶されている情報記憶領域へ記憶する(ステップS300)。なお、このステップを記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0116】
制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している識別コードのうち重複する識別コードが存在するか否か確認し、重複する識別コードに対しては、当該識別コードと対応付けて記憶しているポイントの値から所定のポイントを減算して、記憶しているポイントを減算したポイントへ更新して、記憶する(ステップS305)。
制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している識別コードの数が上限値「5」以下であるか否かを判断する(ステップS310)。
【0117】
上限値「5」以下と判断する場合には(ステップS310の「YES」)、後述するステップS340、S345、S350及びS355を行う。
上限値以下でない、つまり、記憶している識別コードの数が上限値よりも多いと判断する場合には(ステップS310の「NO」)、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの優先度と、基準優先度記憶部135にて記憶している基準優先度値とを比較して、基準優先度値より低い場合には、その識別コードと、その識別コードに対応する名称、優先度及びポイントとを受信情報記憶部104から削除する(ステップS315)。なお、このステップを受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0118】
制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している識別コードの数が上限値「5」以下であるか否かを再度判断する(ステップS320)。
上限値「5」以下と判断する場合には(ステップS320の「YES」)、ステップS340、S345、S350及びS355を行う。
上限値以下でない、つまり、記憶している識別コードの数が上限値よりも多いと判断する場合には(ステップS320の「NO」)、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードのポイントと、基準ポイント記憶部136にて記憶している基準ポイントとを比較して、基準ポイントより低い場合には、その識別コードと、その識別コードに対応する名称、優先度及びポイントとを削除する(ステップS325)。なお、このステップを、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0119】
制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している識別コードの数が上限値「5」以下であるか否かを再度判断する(ステップS330)。
上限値「5」以下と判断する場合には(ステップS330の「YES」)、IDタグ情報記憶部202のIDタグ情報テーブルT200の登録内容を消去し(ステップS340)、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと、識別コードに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202へ入出力部110を介して書き込む(ステップS345)。なお、このステップを受信情報記憶部104にて記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0120】
上限値以下でない、つまり、記憶している識別コードの数が上限値よりも多いと判断する場合には(ステップS330の「NO」)、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードを登録するか否かをユーザに問い合わせながら登録を行う個別登録処理により、制御部107は、識別コードと、識別コードに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202へ書き込む(ステップS335)。
【0121】
制御部107は、識別コードの登録後、時計部108より現在の日時を取得し、基準日数情報記憶部131より基準日数「3」を取得し、有効期限を算出し、算出した有効期限を期限情報記憶部203へ書き込む(ステップS350)。
制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している内容を削除する(ステップS355)。
【0122】
1.9 個別登録処理
ここでは、個別登録処理の動作について、図18に示す流れ図を用いて説明する。
制御部107は、IDタグ情報記憶部202のIDタグ情報テーブルT200の登録内容を消去する(ステップS400)。
制御部107は、受信情報記憶部104より識別コードと、その識別コードに対応する名称及びポイントとを読み出し(ステップS405)、読み出した識別コードと名称とポイントと登録残数(初期値は「5」)とを表示部106へ出力し、表示部106は、受け取った識別コードと名称とポイントと登録残数とを表示する(ステップS410)。
【0123】
制御部107は、入力部105より登録命令又は登録不要命令を受け取ると(ステップS415)、受け取った命令が、登録命令であるか否かを判断する(ステップS420)。
制御部107は、受け取った命令が登録命令でない、つまり受け取った命令が登録不要命令であると判断する場合には(ステップS420における「NO」)、読み出した識別コードと名称とポイントとを破棄し、後述するステップS435を行う。
【0124】
制御部107は、受け取った命令が登録命令であると判断する場合には(ステップS420における「YES」)、読み出した識別コードとポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202へ入出力部110を介して書き込む(ステップS425)。制御部107は、登録残数を1減算し、減算した結果を登録残数とし(ステップS430)、登録残数が0であるか否かを判断する(ステップS435)。登録残数が0であると判断する場合には(ステップS435における「YES」)、処理を終了する。
【0125】
登録残数が0でないと判断する場合には(ステップS435における「NO」)、受信情報記憶部104内に読み出していない識別コードがあるか否かを判断する(ステップS440)。
読み出していない識別コードがあると判断する場合には(ステップS440における「YES」)、ステップS405へ戻り、処理を繰り返す。読み出していない識別コードがない、つまり受信情報記憶部104内に記憶している識別コードを全て読み出したと判断する場合には(ステップS440における「NO」)、処理を終了する。
【0126】
1.10 認証方式登録処理
ここでは、認証方式登録処理の動作について、図19に示す流れ図を用いて説明する。
制御部107は、入力部105より名称登録命令と名称情報とを受け取ると、受け取った名称情報を一時的に記憶する(ステップS500)。
制御部107は、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106へ出力し、パスワードを入力部105より受け取る(ステップS505)。制御部107は、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS510)。一致しない場合には(ステップS510における「NO」)、一時的に記憶している名称情報を削除し、処理を終了する。
【0127】
一致する場合には(ステップS510における「YES」)、方式要求情報を生成し、生成した方式要求情報を表示部106へ出力し、方式情報を入力部105より受け取る(ステップS520)。
制御部107は、数値要求情報を生成し、生成した数値要求情報を表示部106へ出力し、数値情報を入力部105より受け取る(ステップS525)。次に、制御部107は、一時的に記憶している名称情報と、受け取った方式情報及び数値情報とからなる組を認証基準テーブルT101へ書き込む(ステップS530)。
【0128】
1.11 認証処理の動作
ここでは、認証処理の動作について、図20に示す流れ図を用いて説明する。
制御部107は、起動命令と起動機能情報とを入力部105より受け取ると(ステップS600)、受け取った起動機能情報に対応する機能に対してアクセス制限が設けられている否かを判断する(ステップS605)。
【0129】
アクセス制限が設けられていないと判断する場合には(ステップS605における「NO」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS610)。
アクセス制限が設けられていると判断する場合には(ステップS605における「YES」)、期限情報記憶部203にて記憶している有効期限と、時計部108より現在の日時とを取得し、現在の日時が、有効期限内であるか否かを判断する(ステップS615)。
【0130】
有効期限内でないと判断する場合には(ステップS615における「NO」)、制御部107は、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106へ出力し、パスワードを入力部105より受け取り(ステップS620)、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS625)。一致しない場合と判断する場合には(ステップS625における「NO」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の機動は行わず処理を終了する。一致すると判断する場合には(ステップS625における「YES」)、図14にて示した識別コード登録処理を行い、識別コードを再登録し(ステップS630)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS635)。
【0131】
有効期限内であると判断する場合には(ステップS615における「YES」)、制御部107は、識別コード読取開始命令をタグ読取部109の読取制御部142へ出力し、読取制御部142は識別コード読取開始命令を受け取ると、同期信号送信期間において同期信号送信命令を出力し、同期信号波を生成して出力し、命令生成部143は、同期信号送信命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146は、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147は、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315はアンテナ部302、復調部312、命令解読部314を介して、同期信号送信命令を受け取り、さらに同期信号波を受信し、同期信号を抽出し、抽出した同期信号に同期する同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成する(ステップS640)。
【0132】
読取制御部142は、識別コード収集命令を出力し、命令生成部143は、識別コード収集命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146は、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147は、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315は、アンテナ部302、復調部312、命令解読部314を介して、識別コード収集命令を受け取る(ステップS645)。
【0133】
読取制御部142は、3秒間の識別コード収集期間の経過を監視し(ステップS650)、3秒間の識別コード収集期間において(ステップS650の「NO」)、図15及び図16にて示した識別コード収集処理を行う(ステップS655)。
識別コード収集期間が経過すると(ステップS650の「YES」)、読取制御部142は識別コードの収集処理が終了したとみなし、識別コード読取完了命令を制御部107へ出力し、制御部107は識別コード読取完了命令を受け取り、正当なユーザであるか否かの認証を行うIDタグ認証処理にて、正当なユーザであると認証された場合に、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS660)。
【0134】
1.12 IDタグ認証処理の動作
ここでは、IDタグ認証処理の動作について、図21に示す流れ図を用いて説明する。
読取制御部142は識別コードの収集処理が終了したとみなすと、識別コード読取完了命令を制御部107へ出力し、制御部107は識別コード読取完了命令を受け取ると、認証基準テーブルT101より、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する認証方式及び数値情報とを取得する(ステップS700)。次に取得した認証方式が、ポイント方式であるか又は割合方式であるかの判断を行う(ステップS705)。
【0135】
ステップS705にて認証方式がポイント方式であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202にて記憶している全ての識別コードのポイントを加算して合計ポイントを算出する(ステップS710)。さらに、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと一致する識別コードのポイントのみを加算して取得ポイントを算出する(ステップS715)。次に合計ポイントに対する取得ポイントの割合を算出し、算出した割合が、取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する(ステップS720)。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には(ステップS720における「YES」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS755)。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には(ステップS720における「NO」)、制御部107は、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106へ出力し、その後、パスワードを入力部105より受け取り(ステップS740)、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103にて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS745)。一致しないと判断する場合には(ステップS745における「NO」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の起動は行わないで、処理を終了する。一致すると判断する場合には(ステップS745における「YES」)、図17にて示した識別コード書込処理を行い(ステップS750)、識別コードの登録後、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS755)。
【0136】
ステップS705にて認証方式が割合方式であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202にて記憶している識別コードの合計数を算出する(ステップS725)。さらに、受信情報記憶部104にて記憶している識別コードと一致する識別コードの数を示す取得数を算出する(ステップS730)。次に合計数に対する取得数の割合を算出し、算出した割合が、取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する(ステップS735)。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には(ステップS735における「YES」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS755)。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には(ステップS735における「NO」)、上述したステップS740以降の動作を行う。
【0137】
1.13 第1の実施の形態の変形例
上記に説明した第1の実施の形態は、本発明の実施の一例であり、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得るものである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)登録されている識別コードの有効期限の確認を認証時に行ったが、これに限定されない。認証記録媒体20がユーザ端末10に装着されたときに、有効期限の確認を行うようにしてもよい。このとき、ユーザ端末10に、認証記録媒体の装着を検知する検知部を設け、ユーザ端末10は、検知部にて認証記録媒体20が装着されたことを検知すると、認証記録媒体20に登録されている識別コードの有効期限の確認を行う。有効期限内でないと判断する場合には、図13に示す処理を行い、識別コードを登録する。有効期限内である場合には、識別コードの登録は行わない。ここで、認証記録媒体20がユーザ端末10に装着された状態で、ユーザ端末10の電源がオフからオンに切り換わった場合には、検知部は、認証記録媒体20が装着されたと検知する。
【0138】
なお、有効期限内でないと判断する場合に、すぐに識別コード及びポイントの登録は行わないで、アクセス制限のある機能を利用する際に、識別コード及びポイントの登録を行ってもよい。この場合、ユーザ端末10は、識別コードの登録が必要であるか否かを指示する情報を記憶する登録指示情報記憶部を備え、識別コードが有効期限内でないと判断すると、ユーザ端末10は、識別コードの登録が必要であると指示する情報を登録指示情報記憶部へ記憶し、識別コードが有効期限内であると判断すると、識別コードの登録が不必要であると指示する情報を登録指示情報記憶部へ記憶する。認証時の動作については、図20に示すステップS615において、有効期限の確認を行う代わりに、登録指示情報記憶部に記憶されている情報を確認し、識別コードの登録が必要であると指示する情報が記憶されている場合には、制御部107は、ステップS620からステップS635までの動作を行い、識別コードの登録が不必要であると指示する情報が記憶さている場合には、制御部107は、ステップS640以降を行う。なお、登録指示情報記憶部は、認証記録媒体20内に備えてもよい。
【0139】
(2)認証記録媒体20に登録する識別コードの数に上限を設けたが、これに限定されない。
登録する識別コードの数に上限を設けないで、各無線IDタグより読み出した識別コードを全て登録してもよい。このときの動作について、図17にて示した識別コード書込処理の動作との変更点のみ説明する。図17に示すステップS305を実行すると、ステップS340以降を実行するように変更する。
【0140】
または、認証記録媒体20に登録する識別コードの数に上限を設けない場合において、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込み及び個別登録処理のうち少なくとも1つを行ってもよい。
(3)認証記録媒体20に登録する識別コードの数の上限値は、登録数情報記憶部132にて予め記憶されているとしが、これに限定されない。
【0141】
ユーザ端末購入時には、登録数情報記憶部132には、上限値は記憶されておらず、購入後、ユーザにて上限値の初期設定及び変更を行ってもよい。または、ユーザ端末購入時には、登録数情報記憶部132には、上限値が予め設定されており、購入後、ユーザにて変更できるようにしてもよい。
(4)識別コードを登録する際に、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込み及び個別登録処理による絞り込みを行ったがこれに限定されない。
【0142】
ユーザ端末10と各無線IDタグとの距離を計測し、計測結果が所定の距離(例えば、0.5m)内であるか否かを判断して、所定の距離内にある無線IDタグの識別コードと、その識別コードに対応する優先度及びポイントからなる組のみとなるように絞り込みを行ってもよい。
所定の距離内であるか否かの判断は以下のようにして行う。読取制御部142は、時計部108を用いて、ユーザ端末10と無線IDタグとのレスポンス時間(例えば、識別コード応答命令の送信から識別コード一致命令を受け取るまでの時間)を計測し、計測した結果を受信情報記憶部104へ識別コードと対応付けて記憶する。制御部107は、無線IDタグの通信速度(例えば、上記に示した通信速度の中間値である15秒/byte)を予め記憶しており、受信情報記憶部104に記憶しているレスポンス時間と無線IDタグの通信速度とを用いて、距離を算出し、所定の距離内であるか否かを判断する。
【0143】
所定の距離内であるか否かの判断を行う別の判断方法として、レスポンス時の電波の強さを示す電界強度を用いる。このとき、読取制御部142は、ユーザ端末10と無線IDタグとのレスポンス(例えば、識別コード応答命令の送信から識別コード一致命令を受け取るまでの間)時の電界強度を計測し、計測した結果を受信情報記憶部104へ識別コードと対応付けて記憶する。制御部107は、無線IDタグの出力電力を予め記憶しており、受信情報記憶部104に記憶している電界強度と無線IDタグの出力電力とを用いて、距離を算出し、所定の距離内であるか否かを判断する。
【0144】
(5)識別コードを登録する際に、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込み及び個別登録処理による絞り込みを行ったがこれに限定されない。
制御部107は、受信情報記憶部104に記憶している1個以上の識別コードよりランダムに選んだ識別コードと、その識別コードに対応するポイントとを認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202へ登録してもよい。
【0145】
(6)各無線IDタグより収集して受信情報記憶部104に記憶している識別コードのうち重複する識別コードに対して、ポイントを所定の数分減算したが、これに限定されない。優先度に対して、所定の数分(例えば、2)を減算して、減算した優先度を識別コードと対応付けて記憶してもよい。
(7)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【0146】
1.14 第1の実施の形態のまとめ
以上、説明したように、認証システム1によると、ユーザ端末10にてアクセス制限が設けられた機能を使用する際に、先ずユーザが有する物品(衣類、紙幣及び認証カードなど)に具備された各無線IDタグの識別コードを用いた認証を行い、正当なユーザでないと判断する場合には、さらに、パスワードを受け付け、パスワードによる認証を行うことができる。これにより、ユーザは、識別コードによる認証にて正当なユーザであると判断されない場合において、認証の手順を再度、繰り返して行う必要がなく、認証を行うことができる。認証システム1は、アクセス制限が設けられた機能の起動指示がある場合には、先ず無線IDタグを用いた認証を行うため、ユーザは、アクセス制限が設けられた機能を利用する度に、パスワード入力を行う必要が無くなり、入力の手間が省ける。さらには、ユーザ端末10の紛失や盗難時でも、アクセス制限が設けられた機能が利用されるためには、無線IDタグによる認証若しくはパスワードによる認証が必要であるため、アクセス制限が設けられた機能が利用されることはない。
【0147】
また、認証システム1は、パスワードによる認証において、正当なユーザであると判断する場合には、識別コードによる認証を行う際に収集した識別コードを用いて、識別コード及びポイントの再登録を行うとともに、ユーザより起動指示のあったアクセス制限が設けられた機能の起動を行う。そのため、ユーザは、機能の起動指示を中断して、識別コード及びポイントの登録の操作を最初から行う必要がなく、容易に登録内容を変更することができる。
【0148】
また、認証システム1は、識別コードによる認証において、正当なユーザでないと判断する基準値を設けている。これにより、ユーザ端末10と各無線IDタグとの通信距離や、通信時における電波の強度などの影響により、全ての無線IDタグと通信できなくても、予め登録している認証コード全てと一致しなくても基準値以上であれば、正当なユーザと判断することができる。
【0149】
また、認証システム1は、識別コードの登録時に、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込みやユーザに登録の是非を問い合わせながら識別コードを登録することにより、認証時に不要な無線IDタグを排除することができる。例えば、識別コードの登録時に、ユーザの近くにあったテーブルに具備された無線IDタグの識別コードが、ユーザ端末10より読み出された場合に、そのテーブルの無線IDタグの識別コードを排除することができる。
【0150】
また、認証システム1は、無線IDタグを用いた認証を行う際に、ユーザが身に付けている物品に備えられている無線IDタグを利用している。ユーザが身に付けている複数の物品の組み合わせで考えると、一人一人で一意であると考えることができるため、認証システム1は、ユーザに対して正当なユーザであるか否かの認証を行うことができる。また、従来の認証システムでは、認証に必要な無線IDタグを常に携帯することをユーザにて意識しておく必要があるが、上記に示す認証システム1では、ユーザが身に付けている物品の無線IDタグを利用しているため、ユーザにて認証に必要な無線IDタグを常に携帯することを意識する必要がない。
【0151】
2.第2の実施の形態
本発明に係る実施の形態としての認証システム1Aについて説明する。
2.1 認証システム1Aの概要
認証システム1Aは、図22に示すように、ユーザ端末10A、認証記録媒体20A、無線IDタグ31A、32A、33A、34A、35A、・・・、36A及び認証カード40Aから構成されている。無線IDタグ31A、32A、33A、34A、35A、・・・、36Aは、ユーザが身に着けている衣服やアクセサリー、又は所持している紙幣などに埋め込まれている。また、認証カード40Aには、無線IDタグ30Aが埋め込まれている。認証記録媒体20Aは、認証時にユーザ端末10Aに装着されて、利用される。
【0152】
認証システム1Aにおいて、各無線IDタグは、各無線IDタグを識別するための識別コードを記憶しており、さらに、ユーザ端末10Aから受け取ったデータを書き込む領域を備えている。ユーザ端末10Aは、予めIDタグを用いた認証に必要な無線IDタグに対してのみ認証データを、その無線IDタグへ送信するとともに、認証記録媒体20Aへ書き込む。ここで、認証データは、32ビットからなるデータであり、無線IDタグ毎に異なる。つまり、認証に必要な各無線IDタグには、それぞれ異なる認証データが割り当てられる。
【0153】
認証システム1Aにおいて、ユーザ端末10Aが有するアクセス制限が設けられた機能をユーザが利用する際には、ユーザ端末10Aは、無線IDタグ30A、31A、32A、33A、34A、35A、・・・、36Aより認証データを読み取り、読み取った認証データと認証記録媒体20Aへ事前に登録している認証データとを用いた認証を行い、正当なユーザであると認証する場合には、アクセス制限が設けられた機能の起動を行う。正当なユーザでないと認証する場合には、パスワードを用いた認証を行い、正当なユーザであると認証すると、アクセス制限が設けられた機能の起動を行う。
【0154】
2.2 ユーザ端末10A
ここでは、ユーザ端末10Aの構成について説明する。ユーザ端末10Aは、図23に示すように、機能記憶部101A、基準情報記憶部102A、パスワード記憶部103A、受信情報記憶部104A、入力部105A、表示部106A、制御部107A、時計部108A、タグ読取部109A、入出力部110A及び認証データ生成部111Aから構成されている。
【0155】
ユーザ端末10Aは、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、ユーザ端末10Aは、その機能を達成する。
【0156】
ユーザ端末10Aは、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)である。
(1)機能記憶部101A
機能記憶部101Aは、図23に示すように、スケジュール管理機能120A、個人情報管理機能121A、住所録管理機能122A、ゲーム機能123A、電子マネー機能124A及びメモ帳機能125Aを記憶している。
【0157】
なお、これらの機能は、第1に実施の形態にて示した機能記憶部101に記憶されている各機能と同様であるため、説明は省略する。
(2)基準情報記憶部102A
基準情報記憶部102Aは、図24に示すように、基準日数情報記憶部131A、登録数情報記憶部132A、種別コード記憶部133A、認証情報記憶部134A、基準優先度記憶部135A及び基準ポイント記憶部136Aを有している。
【0158】
(A)基準日数情報記憶部131A
基準日数情報記憶部131Aは、第1の実施の形態にて示した基準日数情報記憶部131と同様であるため、説明は省略する。
(B)登録数情報記憶部132A
登録数情報記憶部132Aは、第1の実施の形態にて示した登録数情報記憶部132と同様であるため、説明は省略する。
【0159】
(C)種別コード記憶部133A
種別コード記憶部133Aは、第1の実施の形態にて示した種別コード記憶部133と同様であるため、説明は省略する。
なお、以降の説明において、必要があれば、図4にて示した種別コードテーブルT100を用いて説明する。
【0160】
(D)認証情報記憶部134A
認証情報記憶部134Aは、第1の実施の形態にて示した認証情報記憶部134と同様であるため、説明は省略する。
なお、以降の説明において、必要があれば、図5にて示した認証基準テーブルT101を用いて説明する。
【0161】
(E)基準優先度記憶部135A
基準優先度記憶部135Aは、第1の実施の形態にて示した基準優先度記憶部135と同様であるため、説明は省略する。
(F)基準ポイント記憶部136A
基準ポイント記憶部136Aは、第1の実施の形態にて示した基準ポイント記憶部136と同様であるため、説明は省略する。
【0162】
(3)パスワード記憶部103A
パスワード記憶部103Aは、第1の実施の形態にて示したパスワード記憶部103Aと同様であるため、説明は省略する。
(4)受信情報記憶部104A
受信情報記憶部104Aは、IDタグ認証時に無線IDタグ30A、31A、32A、33A、34A、35A、・・・、36Aより読み取った識別コードと、読み取った識別コードに対応する名称、優先度、ポイント及び認証データとからなる組をそれぞれ記憶する50個の情報記憶領域を有する。
【0163】
(5)時計部108A
時計部108Aは、日時の計時を行う時計である。
(6)入力部105A
入力部105Aは、ユーザより認証データの登録を開始する旨の指示を受け付けると、認証データ登録を行うことを示す認証データ登録命令を制御部107Aへ出力する。
【0164】
入力部105Aは、ユーザよりパスワードの入力を受け付け、受け付けたパスワードを制御部107Aへ出力する。
入力部105Aは、ユーザより表示部106Aにて表示されている識別コードに対応する認証データの書き込みを行う旨の指示を受け付けると、表示されている識別コードに対応する認証データの登録を示す登録命令を制御部107Aへ出力し、ユーザより表示部106Aにて表示されている識別コードに対応する認証データの書き込みを行わない旨の指示を受け付けると、表示されている識別コードに対応する認証データの登録を行わないことを示す登録不要命令を制御部107Aへ出力する。
【0165】
入力部105Aは、ユーザよりアクセスを制限する機能の登録又は登録内容の変更を示す指示を受け付けると、第1の実施の形態と同様に、名称情報を生成し、名称登録命令と、生成した名称情報とを制御部107Aへ出力する。
入力部105Aは、第1の実施の形態と同様に、方式情報をユーザより受け付けると、受け付けた方式情報を制御部107Aへ出力し、数値情報をユーザより受け付けると、受け付けた数値情報を制御部107Aへ出力する。
【0166】
入力部105Aは、ユーザより機能記憶部101Aにて記憶されている機能の起動を示す指示を受け付けると、第1の実施の形態と同様に、起動機能情報を生成し、起動命令と、生成した起動機能情報とを制御部107Aへ出力する。
また、入力部105Aは、第1の実施の形態と同様に、起動された機能に対する指示や情報を受け付け、指示を受け付けた場合には、その指示に対応する命令を制御部107Aへ出力し、情報を受け付けた場合には、受け付けた情報を制御部107Aへ出力する。
【0167】
(7)表示部106A
表示部106Aは、第1の実施の形態にて示した表示部106と同様であるため、説明は省略する。
(8)タグ読取部109A
タグ読取部109Aは、第1の実施の形態と同様に、最大50個の無線IDタグに対して、情報の読み取りができる。タグ読取部109Aは、図25に示すように、一時記憶部141A、読取制御部142A、命令生成部143A、命令解読部144A、クロック生成部145A、変復調部146A及びアンテナ部147Aから構成されている。
【0168】
(A)一時記憶部141A
一時記憶部141Aは、無線IDタグを識別する50個の識別コードとその識別コードと対応する認証データとからなる組をそれぞれ一時的に記憶する50個の識別コード領域を有する。
(B)読取制御部142A
読取制御部142Aは、無線IDタグへ認証データを書き込む制御及び無線IDタグより認証データを読み出す制御を行う。
【0169】
<認証データの書込制御>
読取制御部142Aは、制御部107Aより各無線IDタグの識別コードの読取開始を指示する識別コード読取開始命令を受け取ると、第1の実施の形態で示した同様の方法にて、各無線IDタグより識別コードを読み取り、読み取った識別コードを受信情報記憶部104Aへ書き込む。なお、識別コードに対応する名称、優先度、ポイント及び認証データは、この時点では、受信情報記憶部104Aへは書き込まれていない。
【0170】
読取制御部142Aは、3秒間の識別コード収集期間が終了すると、識別コードの読み取りが完了したことを示す識別コード読取完了命令を制御部107Aへ出力する。
読取制御部142Aは、制御部107Aより各無線IDタグへ認証データの書き込みの開始を指示する認証データ書込開始命令を受け取ると、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コード及び認証データと、認証データの書き込みを指示する指示送信命令とを命令生成部143Aへ出力し、出力後、命令解読部144Aから識別コード及び認証データと、無線IDタグが認証データの書き込みを行ったことを示す指示受取命令とを受け取ると、次の識別コード及び認証データと、指示送信命令を命令生成部143Aへ出力する。読取制御部142Aは、上述した動作を受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数分繰り返す。
【0171】
読取制御部142Aは、受信情報記憶部104Aにて記憶している全ての識別コードに対して上述した動作を行うと、各無線IDタグへの認証データの書き込みが完了したことを示す書込完了命令を制御部107Aへ出力する。
<認証時の制御>
読取制御部142Aは、制御部107Aより各無線IDタグが記憶している認証データの読取開始を指示する認証データ読取開始命令を受け取ると、同期信号送信期間及び認証データ収集期間において、それぞれ、同期信号送信の制御及び認証データ収集の制御を行う。認証データ収集期間は、第3収集期間と第4収集期間とからなり、第3収集期間と第4収集期間とは、それぞれ、認証データ送信期間、認証データ応答期間及び認証データ一致期間から構成される。認証データ送信期間、認証データ応答期間及び認証データ一致期間は、それぞれ、例えば500m秒長の一周期を形成する。
【0172】
1周期は、50個の10m秒長に均等に分割される。各10m秒長を、チャネルと呼ぶ。1周期内の50個のチャネルを、1周期の先頭から順にそれぞれチャネル1、チャネル2、チャネル3、・・・チャネル50と呼び、50個のチャネルは、これらのチャネル番号により識別される。
(命令の出力)
読取制御部142Aは、制御部107Aより、認証データ読取開始命令を受け取ると、命令生成部143Aに対して、同期信号を送信する旨の同期信号送信命令及び各無線IDタグの認証データを収集する旨の認証データ収集命令をこの順序で出力する。
【0173】
(認証データの収集)
読取制御部142Aは、命令生成部143Aに対して、認証データ収集命令を出力した後、3秒間の認証データ収集期間において、次に示すようにして、各無線IDタグから認証データを収集する。認証データ収集期間が経過すると、読取制御部142Aは、各無線IDタグから認証データの収集が終了したとみなし、認証データの収集を終了する。認証データ収集期間は、上記に説明したように、第3収集期間と第4収集期間とに分かれており、第3収集期間と第4収集期間とのそれぞれにおいて、読取制御部142Aは、認証データ送信の制御、認証データ応答の制御、認証データ一致の制御を行う。認証データの収集を2回行う理由は、識別コードの収集を2回行う理由と同じである。
【0174】
読取制御部142Aは、認証データ送信期間において、命令解読部144Aから認証データ送信命令と識別コードとチャネル番号と認証データとを受け取る。認証データ送信命令を受け取ると、受け取った識別コードと認証データとを、一時記憶部141A内の受け取ったチャネル番号により示される識別コード領域へ書き込む。
読取制御部142Aは、クロック生成部145Aから基準クロックを受け取り、受け取った基準クロックに基づいて、10m秒間に1個のパルス信号からなる同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成し、生成した同期信号波を100m秒間、命令生成部143Aへ出力する。
【0175】
読取制御部142Aは、受け取ったチャネル番号と同一のチャネルを選択し、認証データ応答期間内の、選択したチャネルにおいて、受け取った認証データと、認証データを送信する旨を示す認証データ応答命令とを命令生成部143Aへ出力する。
読取制御部142Aは、認証データ一致期間内の選択したチャネルにおいて、命令解読部144Aから認証データ一致命令及び認証データの受け取りを待ち受ける。選択したチャネルにおいて、命令解読部144Aから認証データ一致命令と認証データとを受け取ると、一時記憶部141Aの選択したチャネルに対応する識別コード領域に記憶されている識別コード及び認証データが正しい識別コード及び認証データであると認識し、一時記憶部141Aに記憶されている識別コード及び認証データと読み出し、読み出した識別コード及び認証データとを受信情報記憶部104Aへ書き込む。なお、識別コードに対応する名称、優先度及びポイントは、この時点では、書き込まれていない。
【0176】
読取制御部142Aは、3秒間の認証データ収集期間が終了すると、認証データの読み取りが完了したことを示す認証データ読取完了命令を制御部107Aへ出力する。
(C)命令生成部143A
命令生成部143Aは、読取制御部142Aから同期信号送信命令、識別コード収集命令、識別コードと識別コード応答命令との組、識別コード及び認証データと指示送信命令との組、認証データ収集命令及び認証データと認証データ応答命令との組を受け取る。
【0177】
同期信号送信命令、識別コード収集命令及び識別コードと識別コード応答命令との組を受け取った場合は、第1の実施の形態と同様であるため、説明は省略する。
命令生成部143Aは、読取制御部142Aから指示送信命令、認証データ収集命令又は認証データ応答命令を受け取ると、それぞれの命令に基づいて、パルス信号波を生成し、生成したパルス信号波を変復調部146Aへ出力する。
【0178】
命令生成部143Aは、読取制御部142Aから識別コードと認証データと指示送信命令とを受け取ると、指示送信命令に基づくパルス信号波の出力、受け取った識別コードに基づくパルス信号波の出力に引き続いて、受け取った認証データに基づいてパルス信号波を生成し、生成したパルス信号波を変復調部146Aへ出力する。
命令生成部143Aは、読取制御部142Aから認証データと認証データ応答命令を受け取ると、認証データ応答命令に基づくパルス信号波の出力に引き続いて、受け取った認証データに基づいてパルス信号波を生成し、生成したパルス信号波を変復調部146Aへ出力する。
【0179】
(D)クロック生成部145A
クロック生成部145Aは、第1の実施の形態にて示したクロック生成部145と同様であるため、説明は省略する。
(E)命令解読部144A
命令解読部144Aは、変復調部146Aからパルス信号波を受け取る。受け取ったパルス信号波を解読して、命令と情報とを抽出する。
【0180】
ここで、抽出する命令には、識別コード送信命令、識別コード一致命令、指示受取命令、認証データ送信命令及び認証データ一致命令が含まれる。
抽出した命令が、識別コード送信命令及び識別コード一致命令である場合には、第1の実施の形態と同様であるため、説明は省略する。
命令解読部144Aは、抽出した命令が指示受取命令である場合に、情報として識別コードと認証データとを抽出する。抽出した識別コードと認証データとを読取制御部142Aへ出力する。
【0181】
命令解読部144Aは、抽出した命令が認証データ送信命令である場合に、情報としてチャネル番号と識別コードと認証データとを抽出する。抽出したチャネル番号と識別コードと認証データとを読取制御部142Aへ出力する。
命令解読部144Aは、抽出した命令が認証データ一致命令である場合に、情報として認証データを抽出し、抽出した認証データを読取制御部142Aへ出力する。
【0182】
(F)変復調部146A
変復調部146Aは、第1の実施の形態にて示した変復調部146と同様であるため、説明は省略する。
(G)アンテナ部147A
アンテナ部147Aは、第1の実施の形態にて示したアンテナ部147と同様であるため、説明は省略する。
【0183】
(9)制御部107A
制御部107Aは、認証記録媒体20Aへ認証データを登録する制御、認証方式を登録する制御及び認証の制御を行う。
<認証データ登録制御>
制御部107Aは、入力部105Aより認証データ登録命令を受け取ると、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106Aへ出力する。その後、制御部107Aは、パスワードを入力部105Aより受け取り、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103Aにて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う。一致しない場合には、認証データの登録を中止する。
【0184】
一致する場合には、識別コード読取開始命令をタグ読取部109Aへ出力する。
制御部107Aは、識別コード読取完了命令をタグ読取部109Aより受け取ると、以下の動作を行う。
制御部107Aは、認証データ生成部111Aへ認証データの生成を指示し、認証データ生成部111Aより認証データを受け取り、受信情報記憶部104Aの各情報記憶領域に記憶している識別コードと対応する名称、優先度及びポイントを種別コード記憶部133Aの種別コードテーブルT100より取得し、受け取った認証データと、取得した名称、優先度及びポイントを対応する識別コードが記憶されている情報記憶領域へ記憶する。この動作を記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0185】
次に、制御部107Aは、受信情報記憶部104Aの各情報記憶領域に記憶している識別コードのうち重複する識別コードが存在するか否か確認し、重複する識別コードが存在する場合には、識別コードに対応して記憶しているポイントの値から所定のポイントを減算して、記憶しているポイントを減算したポイントへと更新する。重複する識別コードが存在しない場合には、ポイントは、記憶されているポイントのままである。ここで、減算した結果が「0」以下となる場合には、減算したポイントは「1」として扱う。
【0186】
次に、制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している識別コードの数が、登録数情報記憶部132Aにて記憶している上限値以下であるか否かを判断する。
上限値以下であると判断する場合には、後述する認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aの内容を消去して、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと、認証データに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202Aへ入出力部110Aを介して書き込む。つまり、制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202Aの内容消去後の書込動作を、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数分だけ行う。認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへの書き込み後、制御部107Aは、読取制御部142Aへ書込開始命令を出力し、読取制御部142Aから書込完了命令を受け取ると、時計部108Aより現在の日時を取得し、基準日数情報記憶部131Aより基準日数「3」を取得する。取得した日時と基準日数とを用いて、有効期限を算出し、算出した有効期限を、後述する認証記録媒体20Aの期限情報記憶部203Aへ入出力部110Aを介して書き込む。さらに、制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している内容を削除する。
【0187】
上限値以下でない、つまり、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数が、上限値より多いと判断する場合には、第1の実施の形態と同様に優先度による絞込みを行い、再度、受信情報記憶部104Aに記憶している識別コードの数が、登録数情報記憶部132Aにて記憶している上限値以下であるか否かを判断する。
上限値以下であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202Aの内容を消去して、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと、認証データに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202Aへ入出力部110Aを介して書き込む。つまり、制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202Aの内容消去後の書込動作を、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数分だけ行う。認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへの書き込み後、制御部107Aは、読取制御部142Aへ書込開始命令を出力し、読取制御部142Aから書込完了命令を受け取ると、上述したように有効期限の算出及び書き込みと、受信情報記憶部104Aに記憶している内容を削除とを行う。
【0188】
上限値以下でない、つまり、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数が、上限値より多いと判断する場合には、第1の実施の形態と同様にポイントによる絞込みを行い、再度、受信情報記憶部104Aに記憶している識別コードの数が、登録数情報記憶部132Aにて記憶している上限値以下であるか否かを判断する。
上限値以下であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202Aの内容を消去して、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと、認証データに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202Aへ入出力部110Aを介して書き込む。つまり、制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202Aの内容消去後の書込動作を、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数分だけ行う。認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへの書き込み後、制御部107Aは、読取制御部142Aへ書込開始命令を出力し、読取制御部142Aから書込完了命令を受け取ると、上述したように有効期限の算出及び書き込みと、受信情報記憶部104Aに記憶している内容を削除とを行う。
【0189】
上限値以下でない、つまり受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数が、上限値より多いと判断する場合には、制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202Aの内容を消去する。次に、制御部107Aは、受信情報記憶部104Aより識別コードと、その識別コードに対応する名称、ポイント及び認証データとを読み出し、読み出した識別コードと名称とポイント及び登録残数を表示部106Aへ出力する。ここで、登録残数の初期値は、登録の上限数であり、ここでは、「5」となる。制御部107Aは、その後、登録命令又は登録不要命令を入力部105Aより受け取り、受け取った命令が登録命令である場合には、読み出した認証データとポイントとからなる組を、認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへ入出力部110Aを介して書き込み、登録残数から1減算し、減算した結果を登録残数とする。入力部105Aより受け取った命令が、登録不要命令である場合には、読み出した識別コードと、その識別コードに対応する名称、ポイント及び認証データとを受信情報記憶部104Aより削除する。制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202Aの内容を消去した後の動作を、登録残数が0でなるまで、又は受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの数分だけ繰り返す。制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202Aへ登録した認証データの数が上限値に到達し、且つ受信情報記憶部104Aに記憶している識別コードのうち未読込の識別コードがあると判断する場合には、未読込の識別コードと、その識別コードに対応する名称、ポイント及び認証データとを受信情報記憶部104Aより削除する。次に、制御部107Aは、読取制御部142Aへ書込開始命令を出力し、読取制御部142Aから書込完了命令を受け取ると、上述したように有効期限の算出及び書き込みと、受信情報記憶部104Aに記憶している内容を削除とを行う。
【0190】
<認証方式登録制御>
認証方式登録制御は、第1の実施の形態と同様であるため、説明は省略する。
<認証制御>
制御部107Aは、起動命令と起動機能情報とを入力部105Aより受け取ると、受け取った起動機能情報に対応する機能に対してアクセス制限が設けられている否かを、認証情報記憶部134Aの認証基準テーブルT101を用いて判断する。
【0191】
アクセス制限が設けられていないと判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
アクセス制限が設けられていると判断する場合には、認証記録媒体20Aの期限情報記憶部203Aにて記憶している有効期限と、時計部108Aより現在の日時とを取得し、現在の日時が、有効期限内であるか否かを判断する。
【0192】
有効期限内でないと判断する場合には、制御部107Aは、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106Aへ出力する。その後、制御部107Aは、パスワードを入力部105Aより受け取り、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103Aにて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う。一致しない場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の機動は行わない。一致する場合には、識別コード読取開始命令をタグ読取部109Aへ出力し、上述した認証データ登録制御において識別コード読取開始命令を出力した後と同様の動作を行い、認証データの再登録を行い、再登録後、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
【0193】
有効期限内であると判断する場合には、認証データ読取開始命令をタグ読取部109Aへ出力する。制御部107Aは、認証データ読取完了命令をタグ読取部109Aより受け取ると、認証情報記憶部134Aの認証基準テーブルT101より、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する認証方式及び数値情報とを取得する。次に取得した認証方式が、ポイント方式であるか又は割合方式であるかの判断を行う。
【0194】
ポイント方式であると判断する場合には、認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aにて記憶している全ての認証データのポイントを加算して合計ポイントを算出する。さらに、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと一致する認証データのポイントのみを加算して取得ポイントを算出する。次に合計ポイントに対する取得ポイントの割合を算出し、算出した割合が、認証情報記憶部134Aの認証基準テーブルT101より取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には、制御部107Aは、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106Aへ出力し、その後、パスワードを入力部105Aより受け取り、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103Aにて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う。一致しない場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の起動は行わない。
【0195】
一致する場合には、受信情報記憶部104Aに記憶している識別コード及び認証データを削除する。制御部107Aは、認証データを再度登録するために、識別コード読取開始命令をタグ読取部109Aへ出力する。以降、制御部107Aは、認証データ登録制御にて示したように、認証データ及びポイントを認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへ登録する。登録後、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
【0196】
割合方式であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202Aにて記憶している認証データの合計数を算出する。さらに、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと一致する認証データの数を示す取得数を算出する。次に合計数に対する取得数の割合を算出し、算出した割合が、認証情報記憶部134Aの認証基準テーブルT101より取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には、ポイント方式における数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合と同様の動作を行う。
【0197】
制御部107Aは、入力部105Aから受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動すると、入力部105Aより受け取った機能に関する命令に基づいて、起動した機能の制御を行う。
(10)入出力部110A
入出力部110Aは、制御部107Aと認証記録媒体20Aとの間のデータの入出力を行う。
【0198】
(11)認証データ生成部111A
認証データ生成部111Aは、制御部107Aより認証データ生成の指示を受け取ると、認証データを生成し、生成した認証データを制御部107Aへ出力する。
2.3 認証記録媒体20A
ここでは、認証記録媒体20Aについて説明する。認証記録媒体20Aは、可搬型の記録媒体であり、図26に示すように、登録情報記憶部201Aから構成され、登録情報記憶部201AはIDタグ情報記憶部202Aと期限情報記憶部203Aとを有している。
【0199】
(1)IDタグ情報記憶部202A
IDタグ情報記憶部202Aは、図27に一例として示すように、IDタグ情報テーブルT300を有している。
IDタグ情報テーブルT300は、認証データとポイントからなる組を最大5個記憶する領域からなる。
【0200】
認証データは、ユーザ端末10Aにて、各無線IDタグが有する識別コードごとに生成され、認証に必要な無線IDタグを識別するデータであり、ポイントは当該識別コードに対応する、つまり認証データに対応するポイントである。
なお、認証データとポイントからなる組の書き込みは、ユーザ端末10Aの制御部107Aより行われる。また、図27にて示すIDタグ情報テーブルT300は、制御部107Aによる書き込みがなされた後の状態を示しており、各認証データは、上述したように32ビットからなるデータであるが、ここでは、便宜上、第1認証データ、第2認証データ、第3認証データ、第4認証データ及び第5認証データとして記述している。
【0201】
(2)期限情報記憶部203A
期限情報記憶部203Aは、第1の実施の形態にて示した期限情報記憶部203と同様であるため、説明は省略する。
なお、有効期限の書き込みは、ユーザ端末10Aの制御部107Aより行われる。
2.4 無線IDタグ30A
無線IDタグ30Aは、認証カード40Aに埋め込まれている。無線IDタグ30Aは、第1の実施の形態と同様に板状に形成され、図28に示すように、ICチップ部301Aとアンテナ部302Aとを備えている。
【0202】
無線IDタグ30Aの通信可能な距離は、1m程度以内であり、通信速度は、10〜20m秒/byteである。また、無線IDタグ30Aは、50枚以内の重ね読み(マルチ読み)が可能である。
無線IDタグ30Aは、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、無線IDタグ30Aは、その機能を達成する。
【0203】
ICチップ部301Aは、図28に示すように、識別コード記憶部310A、電源部311A、復調部312A、変調部313A、命令解読部314A、制御部315A、クロック生成部316A及び認証データ記憶部317Aから構成される。
なお、無線IDタグ31A、32A、33A、34A、35A、・・・、36Aは、無線IDタグ30Aと同様の構成を有しているため、説明は省略する。
【0204】
(1)識別コード記憶部310A
識別コード記憶部310Aは、無線IDタグ30Aを個別に識別する識別コードを記憶している。
(2)認証データ記憶部317A
認証データ記憶部317Aは、1個の認証データを記憶する領域を有している。
【0205】
(3)電源部311A
電源部311Aは、第1の実施の形態にて示した電源部311と同様であるため、説明は省略する。
(4)復調部312A
復調部312Aは、第1の実施の形態にて示した復調部312Aと同様であるため説明は省略する。
【0206】
(5)命令解読部314A
命令解読部314Aは、復調部312Aからパルス信号波を受け取る。受け取ったパルス信号波を解読して、命令を抽出し、抽出した命令を制御部315Aへ出力する。抽出する命令には、同期信号送信命令、識別コード収集命令、識別コード応答命令、指示送信命令、認証データ収集命令及び認証データ応答命令が含まれる。
【0207】
命令解読部314Aは、抽出した命令が、識別コード応答命令である場合には、さらに情報として、識別コードを抽出し、抽出した識別コードを制御部315Aへ出力する。
命令解読部314Aは、抽出した命令が、指示送信命令である場合には、さらに情報として、識別コードと認証データとを抽出し、抽出した識別コードと認証データとを制御部315Aへ出力する。
【0208】
命令解読部314Aは、抽出した命令が、認証データ応答命令である場合には、さらに情報として、認証データを抽出し、抽出した認証データを制御部315Aへ出力する。
(6)制御部315A
制御部315Aは、命令解読部314Aから命令を受け取る。受け取る命令には、同期信号送信命令、識別コード収集命令、識別コード応答命令、指示送信命令、認証データ収集命令及び認証データ応答命令が含まれる。制御部315Aは、識別コード応答命令を受け取った場合には、さらに情報として、識別コードをも受け取り、指示送信命令を受け取った場合には、さらに情報として、識別コード及び認証データをも受け取り、認証データ応答命令を受け取った場合には、さらに情報として、認証データをも受け取る。
【0209】
制御部315Aは、命令解読部314Aから同期信号送信命令を受け取ると、第1の実施の形態にて示した制御部315が同期信号送信命令を受け取った後の動作と同様であるため、説明は省略する。
制御部315Aは、命令解読部314Aから識別コード収集命令を受け取ると、第1の実施の形態にて示した制御部315が同期信号送信命令を受け取った後の動作と同様であるため、説明は省略する。
【0210】
制御部315Aは、命令解読部314Aから指示送信命令を受け取ると、さらに、識別コード及び認証データを受け取り、受け取った識別コードと識別コード記憶部310Aにて記憶している識別コードとが一致するか否かを判断する。制御部315Aは、一致すると判断する場合には、受け取った認証データを認証データ記憶部317Aへ書き込み、識別コードと認証データと指示受取命令とを変調部313Aへ出力する。制御部315Aは、一致しないと判断する場合には、受け取った識別コード及び認証データを破棄する。なお、認証データを書き込む際に、以前に登録した認証データは上書きされることになる。
【0211】
制御部315Aは、命令解読部314Aから認証データ収集命令を受け取ると、認証データ記憶部317Aに認証データが存在するか否かを判断する。
認証データが存在すると判断する場合は、制御部315Aは、1〜50までの数字のうちランダムに1つ選択し、識別コード記憶部310Aから識別コードを読み出し、さらに認証データ記憶部317Aから認証データを読み出す。次に、制御部315Aは、ランダムに選択した1つの数字をチャネル番号とするチャネルを選択し、認証データ送信期間において、選択したチャネルより、読み出した識別コード及び認証データと、選択したチャネルのチャネル番号と、認証データ送信命令とを変調部313Aへ出力する。制御部315Aは、認証データ応答期間において、選択したチャネルより、認証データ応答命令を受け取ると、さらに認証データを受け取り、受け取った認証データと認証データ記憶部317Aより読み出した認証データとを比較する。一致している場合には、認証データ一致期間において、選択したチャネルより、認証データと認証データ一致命令とを変調部313Aへ出力する。一致していない場合には、上記にて示す1〜50までの数字のうちランダムに1つ選択する動作から再度繰り返す。
【0212】
認証データが存在しないと判断する場合には、処理は行わない。
(7)変調部313A
変調部313Aは、制御部315Aより命令と情報とを受け取り、命令と情報とからなるビット列を生成し、生成したビット列に含まれるビット(0又は1)に応じて、アンテナ部302Aが有するインピーダンスを切り換える。
【0213】
ここで、制御部315Aより受け取る命令には、識別コード送信命令、識別コード一致命令、指示受取命令、認証データ送信命令及び認証データ一致命令が含まれる。変調部313Aは、受け取った命令が、識別コード送信命令である場合には、情報としてチャネル番号と識別コードとを受け取る。受け取った命令が、識別コード一致命令である場合には、情報として識別コードを受け取る。変調部313Aは、受け取った命令が、指示受取命令である場合には、情報として識別コードと認証データとを受け取る。変調部313Aは、受け取った命令が、認証データ送信命令である場合には、情報としてチャネル番号と識別コードと認証データとを受け取る。受け取った命令が、認証データ一致命令である場合には、情報として認証データを受け取る。
【0214】
(8)クロック生成部316A
クロック生成部316Aは、基準時刻を示す基準クロックを生成し、生成した基準クロックを制御部315Aへ出力する。
(9)アンテナ部302A
アンテナ部302Aは、第1の実施の形態にて示したアンテナ部302と同様であるため、説明は省略する。
【0215】
2.5 認証データ登録の動作概要
ここでは、認証データを認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへ登録する動作概要について、図29に示す流れ図を用いて説明する。
ユーザ端末10Aの制御部107Aは、入力部105Aより認証データ登録命令を受け取ると、パスワード要求情報を表示部106Aへ出力し、入力部105Aよりパスワードを受け取る(ステップS1000)。
【0216】
制御部107Aは、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103Aにて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS1005)。
一致すると判断する場合(ステップS1005における「YES」)、ユーザ端末10Aと各無線IDタグとで認証データ登録処理を行い、認証データ及びポイントを認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへ登録し、認証データを対応する無線IDタグへ送信し、各無線IDタグにて認証データを登録する(ステップS1010)。
【0217】
一致しないと判断する場合(ステップS1005における「NO」)、制御部107Aは処理を終了する。
2.6 認証データ登録処理の動作
ここでは、認証データ登録処理の動作について、図30にて示す流れ図を用いて説明する。
【0218】
制御部107Aは識別コード読取開始命令をタグ読取部109Aの読取制御部142Aへ出力し、読取制御部142Aは識別コード読取開始命令を受け取ると、同期信号送信期間において同期信号送信命令を出力し、同期信号波を生成して出力し、命令生成部143Aは、同期信号送信命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146Aは、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147Aは、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315Aはアンテナ部302A、復調部312A、命令解読部314Aを介して、同期信号送信命令を受け取り、さらに同期信号波を受信し、同期信号を抽出し、抽出した同期信号に同期する同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成する(ステップS1100)。
【0219】
読取制御部142Aは、識別コード収集命令を出力し、命令生成部143Aは、識別コード収集命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146Aは、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147Aは、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315Aは、アンテナ部302A、復調部312A、命令解読部314Aを介して、識別コード収集命令を受け取る(ステップS1105)。
【0220】
読取制御部142Aは、3秒間の識別コード収集期間の経過を監視し(ステップS1110)、3秒間の識別コード収集期間において(ステップS1110の「NO」)、各無線IDタグから識別コードを収集する識別コード収集処理を行う(ステップS1115)。
識別コード収集期間が経過すると(ステップS1110の「YES」)、読取制御部142Aは識別コードの収集処理が終了したとみなし、識別コード読取完了命令を制御部107Aへ出力し、制御部107Aは識別コード読取完了命令を受け取ると、認証データを生成して認証データ書込処理を行い、認証データをIDタグ情報記憶部202Aへ登録する(ステップS1120)。
【0221】
2.7 識別コード収集処理の動作
識別コード収集処理の動作は、図15及び図16にて示した動作と同様であるため、説明は省略する。
2.8 認証データ書込処理の動作
ここでは、認証データ書込処理の動作について、図31に示す流れ図を用いて説明する。
【0222】
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aの各情報記憶領域に記憶している識別コードと対応する認証データを生成し、さらに、識別コードと対応する名称、優先度及びポイントを種別コード記憶部133Aの種別コードテーブルT100より取得し、生成した認証データと取得した名称、優先度及びポイントとを対応する識別コードが記憶されている情報記憶領域へ記憶する(ステップS1200)。なお、このステップを記憶している識別コードの数分だけ行う。
【0223】
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している識別コードのうち重複する識別コードが存在するか否か確認し、重複する識別コードに対しては、当該識別コードと対応付けて記憶しているポイントの値から所定のポイントを減算して、記憶しているポイントを減算したポイントへ更新して、記憶する(ステップS1205)。
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している認証データの数が上限値「5」以下であるか否かを判断する(ステップS1210)。
【0224】
上限値「5」以下と判断する場合には(ステップS1210の「YES」)、後述するステップS1240、S1245、S1250、S1255及びS1260を行う。
上限値以下でない、つまり、記憶している認証データの数が上限値よりも多いと判断する場合には(ステップS1210の「NO」)、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードの優先度と、基準優先度記憶部135Aにて記憶している基準優先度値とを比較して、基準優先度値より低い場合には、その識別コードと、その識別コードに対応する認証データ、名称、優先度及びポイントとを受信情報記憶部104Aから削除する(ステップS1215)。なお、このステップを受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データの数分だけ行う。
【0225】
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している認証データの数が上限値「5」以下であるか否かを再度判断する(ステップS1220)。
上限値「5」以下と判断する場合には(ステップS1220の「YES」)、ステップS1240、S1245、S1250、S1255及びS1260を行う。
上限値以下でない、つまり、記憶している認証データの数が上限値よりも多いと判断する場合には(ステップS1220の「NO」)、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードのポイントと、基準ポイント記憶部136Aにて記憶している基準ポイントとを比較して、基準ポイントより低い場合には、その識別コードと、その識別コードに対応する認証データ、名称、優先度及びポイントとを削除する(ステップS1225)。なお、このステップを、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データの数分だけ行う。
【0226】
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している認証データの数が上限値「5」以下であるか否かを再度判断する(ステップS1230)。
上限値「5」以下と判断する場合には(ステップS1230の「YES」)、IDタグ情報記憶部202AのIDタグ情報テーブルT300の登録内容を消去し(ステップS1240)、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと、認証データに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202Aへ入出力部110Aを介して書き込む(ステップS1245)。なお、このステップを受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データの数分だけ行う。
【0227】
上限値以下でない、つまり、記憶している認証データの数が上限値よりも多いと判断する場合には(ステップS1230の「NO」)、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コードに対応する認証データを登録するか否かをユーザに問い合わせながら登録を行う個別登録処理により、制御部107Aは、認証データと、認証データに対応するポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202Aへ書き込む(ステップS1235)。
【0228】
制御部107Aは、書込開始命令を読取制御部142Aへ出力し、読取制御部142Aは、書込開始命令を受け取ると、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コード及び認証データと、指示送信命令とを各無線IDタグへ送信し、各無線IDタグにて認証データの登録を行う認証データ送信処理を行う(ステップS1250)。
読取制御部142Aは、認証データ送信処理が終了すると、書込完了命令を制御部107Aへ出力し、制御部107Aは、書込完了命令を受け取ると、時計部108Aより現在の日時を取得し、基準日数情報記憶部131Aより基準日数「3」を取得し、有効期限を算出し、算出した有効期限を期限情報記憶部203Aへ書き込む(ステップS1255)。
【0229】
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している内容を削除する(ステップS1260)。
2.9 個別登録処理
ここでは、個別登録処理の動作について、図32に示す流れ図を用いて説明する。
制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202AのIDタグ情報テーブルT300の登録内容を消去する(ステップS1300)。
【0230】
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aより識別コードと、その識別コードに対応する認証データ、名称及びポイントとを読み出し(ステップS1305)、読み出した識別コードと名称とポイントと登録残数(初期値は「5」)とを表示部106Aへ出力し、表示部106Aは、受け取った識別コードと名称とポイントと登録残数とを表示する(ステップS1310)。
【0231】
制御部107Aは、入力部105Aより登録命令又は登録不要命令を受け取ると(ステップS1315)、受け取った命令が、登録命令であるか否かを判断する(ステップS1320)。
制御部107Aは、受け取った命令が登録命令でない、つまり受け取った命令が登録不要命令であると判断する場合には(ステップS1320における「NO」)、読み出した識別コードと認証データと名称とポイントとを受信情報記憶部104Aより消去し、後述するステップS1340を行う。
【0232】
制御部107Aは、受け取った命令が登録命令であると判断する場合には(ステップS1320における「YES」)、読み出した認証データとポイントとからなる組を、IDタグ情報記憶部202Aへ入出力部110Aを介して書き込む(ステップS1325)。制御部107Aは、登録残数を1減算し、減算した結果を登録残数とする(ステップS1330)。
【0233】
制御部107Aは、受信情報記憶部104A内に読み出していない識別コードがあるか否かを判断する(ステップS1340)。
読み出していない識別コードがあると判断する場合には(ステップS1340における「YES」)、登録残数が0であるか否かを判断する(ステップS1345)。
登録残数が0であると判断する場合には(ステップS1345における「YES」)、読み出していない識別コード、認証データ、名称及びポイントを全て消去し(ステップS1350)、処理を終了する。このとき、受信情報記憶部104Aには、登録命令があった識別コード、認証データ、名称及びポイントのみが記憶されていることになる。
【0234】
登録残数が0でないと判断する場合には(ステップS1345における「NO」)、ステップS1305へ戻り、処理を繰り返す。
制御部107Aは、読み出していない識別コードがない、つまり受信情報記憶部104A内に記憶している識別コードを全て読み出したと判断する場合には(ステップS1340における「NO」)、処理を終了する。
【0235】
2.10 認証データ送信処理
ここでは、認証データ送信処理について、図33に示す流れ図を用いて説明する。
制御部107Aは、IDタグ情報記憶部202Aへ認証データ及びポイントの書き込みが全て終了すると、読取制御部142Aへ書込開始命令を出力し、読取制御部142Aは、書込開始命令を受け取ると、受信情報記憶部104A内の識別コード及び認証データを読み出し、読み出した識別コード及び認証データと、指示送信命令とを命令生成部143A、変復調部146A及びアンテナ部147Aを介して、各無線IDタグヘ送信する(ステップS1400)。
【0236】
制御部315Aは、識別コード及び認証データと、指示送信命令とをアンテナ部302A、復調部312A及び命令解読部314Aを介して受け取ると(ステップS1405)、受け取った識別コードと、識別コード記憶部310Aに記憶している識別コードとを比較する(ステップS1410)。
一致している場合には(ステップS1410における「YES」)、受け取った認証データを認証データ記憶部317Aへ書き込む(ステップS1415)。制御部315Aは、識別コードと認証データと指示受取命令とを変調部313A及びアンテナ部302Aを介して、ユーザ端末10Aへ送信する(ステップS1420)。
【0237】
一致していない場合には(ステップS1410における「NO」)、受け取った識別コードと認証データとを破棄し、処理を終了する。
読取制御部142Aは、アンテナ部147A、変復調部146A及び命令解読部144Aを介して、識別コードと認証データと指示受取命令とを受信する(ステップS1425)。
【0238】
なお、認証データ送信処理は、受信情報記憶部104A内に記憶されている識別コード及び認証データの組全てに対して行われる。
2.11 認証方式登録処理
認証方式登録処理の動作は、図19にて示した動作と同様であるため、説明は省略する。
【0239】
2.12 認証処理の動作
ここでは、認証処理の動作について、図34に示す流れ図を用いて説明する。
制御部107Aは、起動命令と起動機能情報とを入力部105Aより受け取ると(ステップS1500)、受け取った起動機能情報に対応する機能に対してアクセス制限が設けられている否かを判断する(ステップS1505)。
【0240】
アクセス制限が設けられていないと判断する場合には(ステップS1505における「NO」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS1510)。
アクセス制限が設けられていると判断する場合には(ステップS1505における「YES」)、期限情報記憶部203Aにて記憶している有効期限と、時計部108Aより現在の日時とを取得し、現在の日時が、有効期限内であるか否かを判断する(ステップS1515)。
【0241】
有効期限内でないと判断する場合には(ステップS1515における「NO」)、制御部107Aは、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106Aへ出力し、パスワードを入力部105Aより受け取り(ステップS1520)、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103Aにて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS1525)。一致しない場合と判断する場合には(ステップS1525における「NO」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の機動は行わず処理を終了する。一致すると判断する場合には(ステップS1525における「YES」)、図30にて示した認証データ登録処理を行い、認証データを再登録し(ステップS1530)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS1535)。
【0242】
有効期限内であると判断する場合には(ステップS1515における「YES」)、制御部107Aは、認証データ読取開始命令をタグ読取部109Aの読取制御部142Aへ出力し、読取制御部142Aは認証データ読取開始命令を受け取ると、同期信号送信期間において同期信号送信命令を出力し、同期信号波を生成して出力し、命令生成部143Aは、同期信号送信命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146Aは、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147Aは、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315Aはアンテナ部302A、復調部312A、命令解読部314Aを介して、同期信号送信命令を受け取り、さらに同期信号波を受信し、同期信号を抽出し、抽出した同期信号に同期する同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成する(ステップS1540)。
【0243】
読取制御部142Aは、認証データ収集命令を出力し、命令生成部143Aは、認証データ収集命令に基づいて、パルス信号波を生成して出力し、変復調部146Aは、搬送波の振幅を変化させ、振幅の変化した搬送波を出力し、アンテナ部147Aは、搬送波を電波として空間に放射する。制御部315Aは、アンテナ部302A、復調部312A、命令解読部314Aを介して、認証データ収集命令を受け取る(ステップS1545)。
【0244】
読取制御部142Aは、3秒間の認証データ収集期間の経過を監視し(ステップS1550)、3秒間の認証データ収集期間において(ステップS1550の「NO」)、無線IDタグが記憶している認証データを収集する認証データ収集処理を行う(ステップS1555)。
認証データ収集期間が経過すると(ステップS1550の「YES」)、読取制御部142Aは識別コードの収集処理が終了したとみなし、認証データ読取完了命令を制御部107Aへ出力し、制御部107Aは認証データ読取完了命令を受け取ると、正当なユーザであるか否かの認証を行うIDタグ認証処理を行って、正当なユーザであると認証された場合に、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS1560)。
【0245】
2.13 認証データ収集処理の動作
ここでは、認証データ収集処理の動作について、図35及び図36にて示す流れ図を用いて説明する。
制御部315Aは、認証データ収集命令を受け取ると、認証データ記憶部317Aに認証データが存在するか否かを判断する(ステップS1600)。
【0246】
認証データが存在しないと判断する場合には(ステップS1600における「NO」)、処理を終了する。
認証データが存在すると判断する場合には(ステップS1600における「YES」)、制御部315Aは、1〜50までの数字のうちランダムに1つ選択し、識別コード記憶部310Aから識別コードを、認証データ記憶部317Aから認証データをそれぞれ読み出し、ランダムに選択した1つの数字をチャネル番号とするチャネルを選択する(ステップS1605)。
【0247】
制御部315Aは、認証データ送信期間において、選択したチャネルにより(ステップS1610)、読み出した識別コード及び認証データと、選択したチャネル番号と、認証データ送信命令とを変調部313A及びアンテナ部302Aを介して、ユーザ端末10Aへ送信する(ステップS1615)。
読取制御部142Aは、アンテナ部147A、変復調部146A、及び命令解読部144Aを介して、識別コードと認証データとチャネル番号と認証データ送信命令とを受け取り、受け取った識別コードと認証データとを一時記憶部141A内の受け取ったチャネル番号により示される識別コード領域へ書き込む(ステップS1620)。
【0248】
読取制御部142Aは、受け取ったチャネル番号と同一のチャネルを選択し(ステップS1625)、認証データ応答期間内の、選択したチャネルにおいて(ステップS1630)、受け取った認証データと、認証データを送信する旨を示す認証データ応答命令とを命令生成部143A、変復調部146A及びアンテナ部147Aを介して、無線IDタグヘ送信する(ステップS1640)。
【0249】
制御部315Aは、認証データ応答期間において、選択したチャネルより(ステップS1635)、認証データ応答命令と認証データとをアンテナ部302A、復調部312A及び命令解読部314Aを介して、受け取り(ステップS1645)、受け取った認証データと認証データ記憶部317Aより読み出した認証データとを比較する(ステップS1650)。一致している場合には(ステップS1650における「YES」)、認証データ一致期間において、選択したチャネルより(ステップS1655)、認証データと認証データ一致命令とを変調部313A及びアンテナ部302Aを介して、ユーザ端末10Aヘ送信する(ステップS1665)。一致していない場合には(ステップS1650における「NO」)、ステップS1605へ戻り、処理を繰り返す。
【0250】
読取制御部142Aは、認証データ一致期間内の選択したチャネルにおいて(ステップS1660)、アンテナ部147A、変復調部146A、及び命令解読部144Aを介して、認証データ一致命令と認証データとを受け取ると(ステップS1670)、一時記憶部141Aの選択したチャネルに対応する識別コード領域に記憶されている識別コード及び認証データが正しい識別コード及び認証データであると認識し、一時記憶部141Aに記憶されている識別コード及び認証データを読み出し、読み出した識別コード及び認証データを受信情報記憶部104Aへ書き込む(ステップS1675)。
【0251】
2.14 IDタグ認証処理の動作
ここでは、IDタグ認証処理の動作について、図37に示す流れ図を用いて説明する。
読取制御部142Aは認証データの収集処理が終了したとみなすと、認証データ読取完了命令を制御部107Aへ出力し、制御部107Aは認証データ読取完了命令を受け取ると、認証情報記憶部134Aの認証基準テーブルT101より、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する認証方式及び数値情報とを取得する(ステップS1700)。次に取得した認証方式が、ポイント方式であるか又は割合方式であるかの判断を行う(ステップS1705)。
【0252】
ステップS1705にて認証方式がポイント方式であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202Aにて記憶している全ての認証データのポイントを加算して合計ポイントを算出する(ステップS1710)。さらに、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと一致する認証データのポイントのみを加算して取得ポイントを算出する(ステップS1715)。次に合計ポイントに対する取得ポイントの割合を算出し、算出した割合が、取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する(ステップS1720)。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には(ステップS1720における「YES」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS1760)。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には(ステップS1720における「NO」)、制御部107Aは、パスワード要求情報を生成し、生成したパスワード要求情報を表示部106Aへ出力し、その後、パスワードを入力部105Aより受け取り(ステップS1740)、受け取ったパスワードと、パスワード記憶部103Aにて記憶しているパスワードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS1745)。一致しないと判断する場合には(ステップS1745における「NO」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の起動は行わないで、処理を終了する。一致すると判断する場合には(ステップS1745における「YES」)、受信情報記憶部104Aにて記憶している識別コード及び認証データを消去する(ステップS1750)。
【0253】
制御部107Aは、図30にて示した認証データ登録処理を行い(ステップS1755)、認証データ及びポイントの登録後、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS1760)。
ステップS1705にて認証方式が割合方式であると判断する場合には、IDタグ情報記憶部202Aにて記憶している認証データの合計数を算出する(ステップS1725)。さらに、受信情報記憶部104Aにて記憶している認証データと一致する認証データの数を示す取得数を算出する(ステップS1730)。次に合計数に対する取得数の割合を算出し、算出した割合が、取得した数値情報にて示される数値以上であるか否かを判断する(ステップS1735)。数値情報にて示される数値以上であると判断する場合には(ステップS1735における「YES」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS1760)。数値情報にて示される数値以上でないと判断する場合には(ステップS1735における「NO」)、上述したステップS1740以降の動作を行う。
【0254】
2.15 第2の実施の形態の変形例
上記に説明した第2の実施の形態は、本発明の実施の一例であり、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得るものである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)認証記録媒体20Aに登録されている認証データの有効期限の確認を認証時に行ったが、これに限定されない。認証記録媒体20Aがユーザ端末10Aに装着されたときに、有効期限の確認を行うようにしてもよい。このとき、ユーザ端末10Aに、認証記録媒体の装着を検知する検知部を設け、ユーザ端末10Aは、検知部にて認証記録媒体20Aが装着されたことを検知すると、認証記録媒体20Aに登録されている認証データの有効期限の確認を行う。有効期限内でないと判断する場合には、図29に示す処理を行い、認証データを登録する。有効期限内である場合には、認証データの登録は行わない。ここで、認証記録媒体20Aがユーザ端末10Aに装着された状態で、ユーザ端末10Aの電源がオフからオンに切り換わった場合には、検知部は、認証記録媒体20Aが装着されたと検知する。
【0255】
なお、有効期限内でないと判断する場合に、すぐに認証データ及びポイントの登録は行わないで、アクセス制限のある機能を利用する際に、認証データ及びポイントの登録を行ってもよい。この場合、ユーザ端末10Aは、登録指示情報記憶部を備え、認証データが有効期限内でないと判断すると、ユーザ端末10Aは、認証データの登録が必要であると指示する情報を登録指示情報記憶部へ記憶し、認証データが有効期限内であると判断すると、認証データの登録が不必要であると指示する情報を登録指示情報記憶部へ記憶する。認証時の動作については、図34に示すステップS1515において、有効期限の確認を行う代わりに、登録指示情報記憶部に記憶されている情報を確認し、認証データの登録が必要であると指示する情報が記憶されている場合には、ステップS1520からステップS1535までの動作を行い、認証データの登録が不必要であると指示する情報が記憶さている場合には、ステップS1540以降を行う。なお、指示情報記憶部は、認証記録媒体20A内に備えてもよい。
【0256】
(2)アクセス制限が設けられた機能が利用される場合に、パスワードによる認証において、ユーザ端末10Aはパスワードが一致すると判断する場合には、受信情報記憶部104Aに記憶している識別コード及び認証データを消去し、再度、認証データの登録を行う処理を行ったが、これに限定されない。
ユーザ端末10Aは、パスワードが一致すると判断する場合に、受信情報記憶部104Aに記憶している認証データのみを消去し、受信情報記憶部104Aに記憶されている識別コードを用いて、認証データの登録処理を行うようにしてもよい。このときの動作について、図37にて示したIDタグ認証処理の動作との変更点のみ説明する。図37に示すステップS1750において、受信情報記憶部104Aに記憶している識別コード及び認証データを消去する代わりに、認証データのみを消去するように変更し、ステップS1755にて、認証データ登録処理を行う代わりに、図31にて示した認証データ書込処理を行うように変更する。
【0257】
(3)認証記録媒体20Aに登録する認証データの数に上限を設けたが、これに限定されない。
登録する認証データの数に上限を設けないで、各無線IDタグより読み出した識別コードに対応する認証データを全て登録してもよい。このときの動作について、図31にて示した識別コード書込処理の動作との変更点のみ説明する。図31に示すステップS1205を実行すると、ステップS1240以降を実行するように変更する。
【0258】
または、認証記録媒体20Aに登録する認証データの数に上限を設けない場合において、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込み及び個別登録処理のうち少なくとも1つを行ってもよい。このとき、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込み及び個別登録処理のうち少なくとも1つが実行された後、受信情報記憶部104Aに記憶されている識別コードに対応する認証データが書き込まれることになる。
【0259】
(4)認証記録媒体20Aに登録する認証データの数の上限値は、登録数情報記憶部132Aにて予め記憶されているとしが、これに限定されない。
ユーザ端末購入時には、登録数情報記憶部132Aには、上限値は記憶されておらず、ユーザにて上限値の初期設定及び変更を行ってもよい。または、ユーザ端末購入時には、登録数情報記憶部132Aには、上限値が予め設定されており、購入後、ユーザにて変更できるようにしてもよい。
【0260】
(5)認証データを登録する際に、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込み及び個別登録処理による絞り込みを行ったがこれに限定されない。
ユーザ端末10と各無線IDタグとの距離を計測し、計測結果が所定の距離(例えば、0.5m)内であるか否かを判断して、所定の距離内にある無線IDタグの識別コードと、その識別コードに対応する認証データ、優先度及びポイントからなる組のみとなるように絞り込みを行ってもよい。
【0261】
所定の距離内であるか否かの判断の判断方法は、第1の実施の形態の変形例(4)と同様であるため、説明は省略する。
(6)認証データを登録する際に、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込み及び個別登録処理による絞り込みを行ったがこれに限定されない。
制御部107Aは、受信情報記憶部104Aに記憶している1個以上の認証データよりランダムに選んだ認証データと、その認証データに対応するポイントを認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへ登録してもよい。
【0262】
(7)各無線IDタグより収集して受信情報記憶部104Aに記憶している識別コードのうち重複する識別コードに対して、ポイントを所定の数分減算したが、これに限定されない。優先度に対して、所定の数分(例えば、2)を減算して、減算した優先度を識別コード及び認証データと対応付けて記憶してもよい。
(8)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【0263】
2.16 第2の実施の形態のまとめ
以上、説明したように、認証システム1Aによると、ユーザ端末10Aにてアクセス制限が設けられた機能を使用する際に、先ずユーザが有する物品(衣類、紙幣及び認証カードなど)に具備された各無線IDタグにユーザ端末10Aより予め書き込まれた認証データを用いた認証を行い、正当なユーザでないと判断する場合には、さらに、パスワードを受け付け、パスワードによる認証を行うことができる。これにより、ユーザは、認証データによる認証にて正当なユーザであると判断されない場合において、認証の手順を再度、繰り返して行う必要がなく、認証を行うことができる。認証システム1Aは、アクセス制限が設けられた機能の起動指示がある場合には、先ず無線IDタグを用いた認証を行うため、ユーザは、アクセス制限が設けられた機能を利用する度に、パスワード入力を行う必要が無くなり、入力の手間が省ける。さらには、ユーザ端末10Aの紛失や盗難時でも、アクセス制限が設けられた機能が利用されるためには、無線IDタグによる認証若しくはパスワードによる認証が必要であるため、アクセス制限が設けられた機能が利用されることはない。
【0264】
また、認証システム1Aは、パスワードによる認証において、正当なユーザであると判断する場合には、認証データによる認証を行う際に収集した識別コードに対応する認証データを用いて、認証データ及びポイントの再登録を行うとともに、ユーザより起動指示のあったアクセス制限が設けられた機能の起動を行う。そのため、ユーザは、機能の起動指示を中断して、認証コード及びポイントの登録の操作を最初から行う必要がなく、容易に登録内容を変更することができる。
【0265】
また、認証システム1Aは、認証データによる認証において、正当なユーザであるか否かを判断する基準値を設けている。これにより、ユーザ端末10Aと各無線IDタグとの通信距離や、通信時における電波の強度などの影響により、全ての無線IDタグと通信できなくても、予め登録している認証コード全てと一致しなくても基準値以上であれば、正当なユーザと判断することができる。
【0266】
また、認証システム1Aは、認証データを認証記録媒体20Aに登録する際に、優先度による絞り込み、ポイントによる絞り込みやユーザに登録の是非を問い合わせながら認証データを登録することにより、認証時に必要な無線IDタグに対応する認証データのみ登録することができる。
また、認証システム1Aは、無線IDタグを用いた認証を行う際に、ユーザが身に付けている物品に備えられている無線IDタグを利用している。ユーザが身に付けている複数の物品の組み合わせで考えると、一人一人で一意であると考えることができるため、認証システム1Aは、ユーザに対して正当なユーザであるか否かの認証を行うことができる。また、従来の認証システムでは、認証に必要な無線IDタグを常に携帯することをユーザにて意識しておく必要があるが、上記に示す認証システム1Aでは、ユーザが身に付けている物品の無線IDタグを利用しているため、ユーザにて認証に必要な無線IDタグを常に携帯することを意識する必要がない。
【0267】
3.その他の変形例
本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記第1の実施の形態における種別コードテーブルT100の優先度及びポイントは、予め設定されているものとしたが、これに限定されない。ユーザ端末購入時には、種別コードテーブルT100の優先度及びポイントは空白とし、ユーザにて優先度及びポイントの初期設定及び変更を行ってもよい。または、ユーザ端末購入時には、種別コードテーブルT100の優先度及びポイントが予め設定されており、購入後、ユーザにて変更できるようにしてもよい。または、ユーザ端末と種別コードテーブルT100を管理する管理装置とをインターネットなどを用いてネットワーク接続して、管理装置より種別コードテーブルT100をダウンロードすることにより、種別コードテーブルT100の初期設定及び変更を行ってもよい。
【0268】
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
(2)第1の実施の形態では、認証記録媒体20をユーザ端末10へ装着して利用しているが、これに限定されない。認証記録媒体20の登録情報記憶部201を、ユーザ端末10内に備えてもよい。
また、第2の実施の形態においても、認証記録媒体20Aの登録情報記憶部201Aを、ユーザ端末10A内に備えてもよい。
【0269】
(3)上記実施の形態では、認証システムをユーザ端末、認証記録媒体及び1個以上の無線IDタグとしたが、これに限定されない。
例えば、銀行ATM端末(以下、「ATM端末」という。)50B、ユーザ端末10B、認証記録媒体20B及び無線IDタグ30B、31B、32B、33B、34B、35B、・・・、36Bから構成される認証システム1Bであってもよい。ATM端末50Bには、従来と同様に、キャッシュカードが装着され、装着されたキャッシュカードを用いた認証をも行う。
【0270】
この場合の認証システムについて、第1の実施の形態にて示した認証システム1との相違点を中心に、以下に説明する。なお、認証記録媒体20B及び無線IDタグ30B、31B、32B、33B、34B、35B、・・・、36Bについては、第1の実施の形態と同様であるため、説明は省略する。
(A)ATM端末50B
ATM端末50Bは、図38にて示すように、業務機能記憶部501B、認証情報記憶部502B、受信情報記憶部503B、入力部504B、表示部505B、制御部506B、時計部507B、タグ読取部508B、相互認証部509B、カード読取部510B及び通信部511Bから構成されている。
【0271】
ATM端末50Bは、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、ATM端末50Bは、その機能を達成する。
【0272】
<業務機能記憶部501B>
業務機能記憶部501は、ATM端末50Bが実行することのできる業務に関する機能(以下、「業務機能」という。)を記憶している。ここでは、業務機能として、例えば、残高照会機能520Bや入出金機能521Bを記憶している。
<認証情報記憶部502B>
認証情報記憶部502Bは、第1の実施の形態にて示した認証情報記憶部134と同様であるため、説明は省略する。
【0273】
<受信情報記憶部503B>
受信情報記憶部503Bは、第1の実施の形態にて示した受信情報記憶部104と同様であるため、説明は省略する。
<時計部507B>
時計部507Bは、日時の計時を行う時計である。
【0274】
<入力部504B>
入力部504Bは、ユーザより業務機能記憶部501Bに記憶している業務機能の利用を示す指示を受け付けると、起動機能情報を生成し、生成した起動機能情報と起動命令とを制御部506Bへ出力する。
また、入力部504Bは、起動された機能に対する指示や情報を受け付け、指示を受け付けた場合には、その指示に対応する命令を制御部506Bへ出力し、情報を受け付けた場合には、受け付けた情報を制御部506Bへ出力する。
【0275】
入力部504Bは、ユーザよりキャッシュカードの暗証番号の入力を受け付け、受け付けた暗証番号を制御部506Bへ出力する。
<表示部505B>
表示部505Bは、制御部506Bよりキャッシュカードの挿入及び暗証番号の入力を要求する番号要求情報を受け取ると、受け取った番号要求情報を表示し、キャッシュカードの挿入及び暗証番号の入力を促す。
【0276】
また、表示部505Bは、業務機能記憶部501Bにて記憶している各機能に関連する情報を制御部506Bより受け取ると受け取った情報を表示する。
<タグ読取部508B>
タグ読取部508Bは、第1の実施の形態にて示したタグ読取部109と同様であるため、説明は省略する。
【0277】
<制御部506B>
制御部506Bは、起動命令と起動機能情報とを入力部504Bより受け取ると、ユーザ端末10Bとの通信開始を指示する通信開始命令を相互認証部509Bへ出力する。
制御部506Bは、相互認証部509Bよりユーザ端末10Bとの通信が終了したことを示す通信終了命令と、ユーザ端末10Bとの相互認証により互いの正当性が認められないことを示す認証失敗情報とを受け取ると、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動しないで動作を終了する。
【0278】
制御部506Bは、相互認証部509Bよりユーザ端末10Bとの通信が終了したことを示す通信終了命令と、認証記録媒体20Bにて記憶されている認証に利用する識別コードの有効期限を示す期限情報と、認証記録媒体20Bにて記憶されている全ての識別コード及び識別コードに対応するポイントとを受け取り、以下の動作を行う。
制御部506Bは、時計部507Bより現在の日時とを取得し、現在の日時が、有効期限情報にて示される有効期限内であるか否かを判断する。
【0279】
有効期限内でないと判断する場合には、制御部506Bは、番号要求情報を生成し、生成した番号要求情報を表示部505Bへ出力する。その後、制御部506Bは、暗証番号を入力部504Bより受け取り、受け取った暗証番号と、カード読取部510Bを介してキャッシュカードより読み出した暗証番号とを用いて、従来と同様に、暗証番号による認証を行い、正当なユーザであると判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
【0280】
有効期限内であると判断する場合には、識別コード読取開始命令をタグ読取部508Bへ出力する。制御部506Bは、識別コード読取完了命令をタグ読取部508Bより受け取ると、認証基準テーブルT101より、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する認証方式及び数値情報とを取得する。次に取得した認証方式が、ポイント方式であるか又は割合方式であるかの判断を行う。
【0281】
ここで、ポイント方式による認証及び割合方式による認証については、第1の実施の形態と同様であるため、説明は省略する。
なお、ポイント方式による認証若しくは割合方式による認証において、算出した割合が数値情報にて示される数値以上でない場合、つまり正当なユーザでないと判断する場合には、制御部506Bは、番号要求情報を生成し、生成した番号要求情報を表示部505Bへ出力する。その後、制御部506Bは、暗証番号を入力部504Bより受け取り、受け取った暗証番号と、カード読取部510Bにて装着されたキャッシュカードとを用いて、従来と同様に、暗証番号による認証を行い、正当なユーザであると判断する場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する。
【0282】
制御部506Bは、入力部504Bから受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動すると、入力部504Bより受け取った機能に関する命令に基づいて、起動した機能の制御を行う。
<相互認証部509B>
相互認証部509Bは、ユーザ端末10Bと相互認証を行うために、予め生成した第1秘密鍵と、ユーザ端末10Bが記憶している第2秘密鍵に対応する第2公開鍵とを記憶しており、通信部511Bを介してユーザ端末10Bと無線通信による情報の送受信を行う。
【0283】
相互認証部509Bは、制御部506Bより通信開始命令を受け取ると、記憶している第1秘密鍵及び第2公開鍵を用いてユーザ端末10Bと通信部511Bを介して相互認証を行い、相互認証にて、互いの正当性が認証されると、セッション鍵を生成する。このとき、ユーザ端末10Bにおいても相互認証部509Bが生成したセッション鍵と同一にセッション鍵が生成される。ここで、相互認証及びセッション鍵の生成については、公知の技術であるため説明は省略する。
【0284】
相互認証部509Bは、相互認証にて互いの正当性が認証されない場合には、認証失敗情報を生成し、生成した認証失敗情報と通信終了命令とを制御部506Bへ出力する。
相互認証部509Bは、相互認証にて互いの正当性が認証されると、セッション鍵にて暗号化された有効期限情報と、セッション鍵にて暗号化された認証記録媒体20Bにて記憶されている全ての識別コード及び識別コードに対応するポイントと、セッション鍵にて暗号化された情報の送信を示す情報送信命令(以下、単に「暗号化情報」という。)とを通信部511Bを介して受信する。相互認証部509Bは、受信した暗号化情報をセッション鍵を用いて復号し、有効期限情報と、識別コード及びポイントと、情報送信命令を生成し、生成した有効期限情報、識別コード及びポイントと、通信終了情報とを制御部506Bへ出力する。
【0285】
<カード読取部510B>
カード読取部510Bは、制御部506Bとキャッシュカードとの間の情報の入出力を行う。
<通信部511B>
通信部511Bは、ユーザ端末10Bと無線通信を行い、ユーザ端末10Bと相互認証部509Bとの間の命令及び情報の送受信を行う。
【0286】
(B)ユーザ端末10B
ユーザ端末10Bについて、第1の実施の形態にて示したユーザ端末10との相違点を中心に説明する。
ユーザ端末10Bは、第1の実施の形態にて示したユーザ端末10の構成に加えて、さらに相互認証部112Bと通信部113Bとを備える。
【0287】
<相互認証部112B>
相互認証部112Bは、ATM端末50Bと相互認証を行うために、ATM端末50Bが記憶している第1秘密鍵に対応する第1公開鍵と、予め生成した第2秘密鍵とを記憶しており、通信部113Bを介してATM端末50Bと無線通信による情報の送受信を行う。
【0288】
相互認証部112Bは、記憶している第1公開鍵及び第2秘密鍵を用いてATM端末50Bと通信部113Bを介して相互認証を行い、相互認証にて、互いの正当性が認証されると、セッション鍵を生成する。ここで、相互認証及びセッション鍵の生成については、公知の技術であるため説明は省略する。
相互認証部112Bは、相互認証にて互いの正当性が認証されない場合には、ATM端末50Bとの通信を終了する。
【0289】
相互認証部112Bは、相互認証にて互いの正当性が認証されると、認証記録媒体20Bより有効期限情報と識別コード及び識別コードに対応するポイントとを読み出し、読み出した有効期限情報と識別コード及び識別コードに対応するポイントと、情報送信命令とを、セッション鍵を用いて暗号化して、暗号化情報を生成し、生成した暗号化情報を通信部113Bを介して、ATM端末50Bへ送信する。
【0290】
<通信部113B>
通信部113Bは、ATM端末50Bと無線通信を行い、ATM端末50Bと相互認証部112Bとの間の命令及び情報の送受信を行う。
(C)ATM端末50B利用時の認証動作
ここでは、ATM端末50B利用時の認証動作について、図39に示す流れ図を用いて、説明する。
【0291】
ATM端末50Bの制御部506Bは、起動命令と起動機能情報とを入力部504Bより受け取ると(ステップS2000)、通信開始命令を相互認証部509Bへ出力し、相互認証部509Bは、ユーザ端末10Bと相互認証を行い、互いの正当性が認証されたか否かを判断する(ステップS2005)
互いの正当性が認証されないと判断する場合には(ステップS2005における「NG」)、処理を終了する。
【0292】
互いの正当性が認証されると判断する場合には(ステップS2005における「OK」)、ユーザ端末10Bの相互認証部112Bは、有効期限情報と識別コードとポイントと、情報送信命令とをセッション鍵にて暗号化して暗号化情報を生成し、生成した暗号化情報を相互認証部509Bへ送信し、相互認証部509Bは、暗号化情報を受け取ると、セッション鍵を用いて復号して、有効期限情報と識別コードとポイントと送信命令とを生成し、生成した有効期限情報、識別コード及びポイントと、通信終了命令とを制御部506Bへ出力する。制御部506Bは、有効期限情報、識別コード及びポイントと、通信終了命令とを受け取ると、受け取った有効期限情報と、現在の日時とを比較して、現在の日時が有効期限内であるか否かを判断する(ステップS2010)。
【0293】
有効期限内でないと判断する場合には(ステップS2010における「NO」)、制御部506Bは、番号要求情報を生成し、生成した番号要求情報を表示部505Bへ出力し、暗証番号を入力部105より受け取り(ステップS2015)、受け取った暗証番号と、装着されたキャッシュカードにて記憶している暗証番号とが一致するか否かの判断を行う(ステップS2020)。一致しない場合と判断する場合には(ステップS2020における「NO」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の機動は行わず処理を終了する。一致すると判断する場合には(ステップS2020における「YES」)、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS2025)。
【0294】
有効期限内であると判断する場合には(ステップS2010における「YES」)、制御部506Bは、識別コード読取開始命令をタグ読取部508Bへ出力し、タグ読取部508Bは、各無線IDタグへ同期信号送信期間において同期信号送信命令及び同期信号波を送信し、各無線IDタグは、同期信号送信命令を受け取り、さらに同期信号波を受信し、同期信号を抽出し、抽出した同期信号に同期する同期信号を繰り返し含む同期信号波を生成する(ステップS2030)。
【0295】
タグ読取部508Bは、識別コード収集命令を無線IDタグ30Bへ送信し、無線IDタグ30Bは、識別コード収集命令を受け取る(ステップS2040)。
タグ読取部508Bは、3秒間の識別コード収集期間の経過を監視し(ステップS2045)、3秒間の識別コード収集期間において(ステップS2045の「NO」)、図15及び図16にて示した識別コード収集処理を行う(ステップS2050)。
【0296】
識別コード収集期間が経過すると(ステップS2045の「YES」)、タグ読取部508Bは識別コードの収集処理が終了したとみなし、識別コード読取完了命令を制御部506Bへ出力し、制御部506Bは識別コード読取完了命令を受け取り、正当なユーザであるか否かの認証を行うIDタグ認証処理にて、正当なユーザであると認証された場合に、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能を起動する(ステップS2055)。
【0297】
(D)IDタグ認証処理の動作
ここでは、IDタグ認証処理の動作について、図21に示す流れ図と異なる点を中心に説明する。
ATM端末50Bは、図21に示すステップS700からS735までの動作と同様の動作を行う。
【0298】
ステップS740においては、制御部506Bは、番号要求情報を生成し、生成した番号要求情報を表示部505Bへ出力し、その後、暗証番号を入力部504Bより受け取るように変更する。
ステップS745においては、制御部506Bは、受け取った暗証番号と、装着されたキャッシュカードにて記憶している暗証番号とが一致するか否かの判断を行うように変更する。
【0299】
暗証番号が一致する場合には、ステップS755を実行し、暗証番号が一致しない場合には、受け取った起動機能情報にて示される機能名称に対応する機能の起動は行わないで、処理を終了する。
(4)第1の実施の形態にて、パスワードの代わりに、ユーザの生体科学的を特徴示す生体情報を用いてもよい。
【0300】
生体情報とは、例えば、指紋の特徴を示す指紋情報、ユーザの声紋の特徴を示す声紋情報、ユーザの虹彩の特徴を示す虹彩情報、ユーザの顔の輪郭の特徴を示す輪郭情報、ユーザのDNAの特徴を示すDNA情報又は、これら情報の組み合わせである。
このとき、ユーザ端末10には、指紋情報を受け付ける場合には、ユーザの指紋を受け取り、受け取った指紋より指紋情報を生成する指紋入力部と、認証の基準となるユーザの指紋情報を予め記憶している指紋情報記憶部とを設ける。
【0301】
声紋情報を受け付ける場合には、使用者の音声を受け取り、受け取った音声から使用者の声紋情報を生成する声紋入力部と、認証の基準となるユーザの声紋情報を予め記憶している声紋情報記憶部とを設ける。
虹彩情報を受け付ける場合には、使用者の虹彩を読み取り、読み取った虹彩から使用者の虹彩情報を生成する虹彩入力部と、認証の基準となるユーザの虹彩情報を予め記憶している虹彩情報記憶部とを設ける。
【0302】
輪郭情報を受け付ける場合には、使用者の顔の輪郭を読み取り、読み取った輪郭から使用者の輪郭情報を生成する輪郭入力部と、認証の基準となるユーザの輪郭情報を予め記憶している輪郭情報記憶部とを設ける。
DNA情報を受け付ける場合には、使用者のDNAを解析したDNA情報を受け付けるDNA情報入力部と、認証の基準となるユーザのDNA情報を予め記憶しているDNA情報記憶部とを設ければよい。ここで、DNA情報とは、例えば、使用者の髪の毛、血液又は唾液より解析される情報である。
【0303】
ユーザ端末は、予め記憶している生体情報と、ユーザより受け付けた生体情報とが、一致するか否かを判断して、一致する場合に、正当なユーザであると判断する。
ここで、予め記憶している生体情報と、ユーザより受け付けた生体情報とが、一致するとは、所定の数値(例えば、80%)以上一致する場合のことをいう。
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
【0304】
(5)上記実施の形態において、ユーザ端末の一例としてPDAとしたが、ユーザ端末の他の例として、携帯電話機や、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
(6)上記第1の実施の形態にて示した認証システム1をマンションなどの入退出管理に適用してもよい。以下、一例として、マンションの入退出管理について説明する。
無線IDタグ30を具備する認証カード40には、認証カード40を識別する識別子が記憶されており、マンションの入退出を許可された者は、それぞれ異なる識別子を記憶している認証カードを有している。ここでは、認証カード40として説明する。
【0305】
ユーザ端末10が入退出の管理を行う装置であり、ユーザ端末10には、認証カード40が装着される。また、ユーザ端末10の機能記憶部には、ドアの開閉を行う開閉機能のみが記憶されており、認証情報記憶部134には、開閉機能に対する機能名、認証方式及び数値情報からなる組が記憶されている。また、ユーザ端末10には、さらに、IDタグ情報記憶部202及び期限情報記憶部203と、認証カード40が装着されたことを検知する装着検知部とを備える。
【0306】
IDタグ情報記憶部202は、収集した1個以上の識別コード及びポイントと、認証カード40から読み込まれた識別子とからなる組を1個以上記憶するための領域を備えている。
識別コードの登録では、登録時に、認証カード40をユーザ端末10へ装着する。ユーザ端末10は、識別コード及びポイントをIDタグ情報記憶部202書き込むときに、装着された認証カード40より識別子を読み出し、読み出した識別子と識別コード及びポイントとを対応付けて記憶する。
【0307】
入退出における認証時には、ユーザ端末10へ認証カード40を装着する。ユーザ端末10は、入力部105にて、機能の起動を示す指示を受け付け、起動機能情報を生成し、起動を指示する起動命令と、生成した起動機能情報とを制御部107へ出力する代わりに、装着検知部にて、認証カード40が装着されたことを検知すると、起動機能情報を生成し、起動命令と、生成した起動機能情報とを制御部107へ出力する。
【0308】
以降、ユーザ端末10は、各無線IDタグより識別コードを収集し、装着された認証カード40より識別子を読み出し、IDタグ情報記憶部202から読み出した識別子に対応する識別コードとポイントの組を全て読み出し、読み出した識別コードと収集した識別コードとを用いて、ポイント方式若しくは割合方式による認証を行う。この認証にて、正当な利用者でないと判断する場合には、パスワードを入力して、パスワードによる認証を行う。
【0309】
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
(7)上記(6)において、識別コードの登録を行う際には、第1の実施の形態と同様にパスワードによる認証後、登録を行っているが、パスワードによる認証による代わりに認証カードを装着するようにしてもよい。
このとき、ユーザ端末10は、入力部105にて、ユーザより識別コードの登録を開始する旨の指示を受け付け、識別コード登録命令を制御部107へ出力する代わりに、装着検知部にて、認証カードの装着を検知すると、識別コード登録命令を制御部107へ出力する。以降、ユーザ端末10は、第1の実施の形態にて示すように識別コード及びポイントの登録を行う。
【0310】
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
(8)上記(6)において、識別コードの登録を以下のように行ってもよい。
ユーザ端末10は、さらに、利用者の退室を検知するセンサーを備える。
また、認証カードに具備された無線IDタグ30は、認証カード40に記憶している識別子を読み出す読出部を備える。
【0311】
ユーザ端末10は、センサーにて利用者の退室を検知すると、各無線IDタグより識別コードを収集する。また、認証カード40の無線IDタグ30は、識別コードを送信する場合に、読出部にて認証カード40の識別子を読み出し、読み出した識別子をユーザ端末10へ送信する。
ユーザ端末10は、各無線IDタグより収集した識別コードと、識別コードに対応するポイントとからなる組を生成し、無線IDタグ30より収集した識別子と、生成した識別コードとポイントとからなる組とを対応付けて、IDタグ情報記憶部202へ書き込む。
【0312】
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
(9)上記第1の実施の形態において、基準日数情報記憶部131に記憶している基準日数、基準優先度記憶部135に記憶している基準優先度値及び基準ポイント記憶部136に記憶している基準ポイントを変更できるようにしてもよい。
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
【0313】
(10)上記第1の実施の形態において、識別コードの登録時に、優先度及びポイントによる絞り込みを行ったが、認証時においても、収集した識別コードに対して、優先度及びポイントによる絞り込みを行い、絞り込まれた識別コードを用いて、認証を行ってもよい。または、収集した識別コードにおいて、特定の種別コード(例えば、コートを示す種別コード)を含む識別コードを破棄し、残った識別コードを用いて認証を行ってもよい。
【0314】
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
(11)上記第1実施の形態において、「2」を下限値として、ユーザ端末10は、少なくとも2個以上の識別コードを、認証記録媒体20へ登録するようにしてもよい。
例えば、優先度及びポイントによる絞り込みにより、登録の対象となる識別コードが1つとなる場合には、ユーザ端末10は、登録の対象となる識別コードが少なくとも2個以上となるように、基準優先度値を変更し、基準優先度値の変更後、再度、識別コードの収集を行う。
【0315】
または、登録の対象となる識別コードが少なくとも2個以上となるように、基準ポイントを変更してもよいし、基準優先度値及び基準ポイントを変更してもよい。
また、第2の実施の形態においても、ユーザ端末10Aは、少なくとも2個以上の認証データを、認証記録媒体20Aへ登録するようにしてもよい。
(12)上記第1の実施の形態において、登録する識別コードを所定の種別コードをもつ識別コードに絞り込むため、優先度及びポイントを用いたが、絞り込みの方法は、これに限定されない。例えば、識別コードが、予め指定された種別コードを含むか否かによる絞り込みを行ってもよい。
【0316】
また、第2の実施の形態においても、上述した内容を適用してもよい。
(13)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0317】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0318】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(14)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0319】
上記において説明した認証システムは、ユーザ端末を製造及び販売する産業において、経営的、つまり反復的かつ継続的に利用されうる。
【図面の簡単な説明】
【0320】
【図1】図1は、認証システム1の全体の概要を示す図である。
【図2】図2は、ユーザ端末10の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、基準情報記憶部102の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、種別コード記憶部133が有する種別コードテーブルT100のデータ構造を示す。
【図5】図5は、認証情報記憶部134が有する認証基準テーブルT101のデータ構造を示す。
【図6】図6は、タグ読取部109の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、同期信号送信期間及び識別コード収集期間を示す図である。
【図8】図8は、認証記録媒体20の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、IDタグ情報記憶部202が有するIDタグ情報テーブルT200のデータ構造を示す。
【図10】図10は、無線IDタグ30の外観を示す図である。
【図11】図11は、無線IDタグ30のICチップ部301の構成を示すブロック図である。
【図12】図12は、電源部311の含まれる電源回路の一例を示す図である。
【図13】図13は、認証システム1にて、識別コードを認証記録媒体20のIDタグ情報記憶部202へ登録する動作の概要を示す流れ図である。
【図14】図14は、認証システム1における識別コード登録処理の動作を示す流れ図である。
【図15】図15は、認証システム1における識別コード収集処理の動作を示す流れ図である。図16へ続く。
【図16】図16は、認証システム1における識別コード収集処理の動作を示す流れ図である。図15から続く。
【図17】図17は、認証システム1における識別コード書込処理の動作を示す流れ図である。
【図18】図18は、認証システム1における個別登録処理の動作を示す流れ図である。
【図19】図19は、認証システム1における認証方式登録処理の動作を示す流れ図である。
【図20】図20は、認証システム1における認証処理の動作を示す流れ図である。
【図21】図21は、認証システム1におけるIDタグ認証処理の動作を示す流れ図である。
【図22】図22は、認証システム1Aの全体の概要を示す図である。
【図23】図23は、ユーザ端末10Aの構成を示すブロック図である。
【図24】図24は、基準情報記憶部102Aの構成を示すブロック図である。
【図25】図25は、タグ読取部109Aの構成を示すブロック図である。
【図26】図26は、認証記録媒体20Aの構成を示すブロック図である。
【図27】図27は、IDタグ情報記憶部202Aが有するIDタグ情報テーブルT300のデータ構造を示す。
【図28】図28は、無線IDタグ30AのICチップ部301Aの構成を示すブロック図である。
【図29】図29は、認証システム1Aにて、認証データを認証記録媒体20AのIDタグ情報記憶部202Aへ登録する動作の概要を示す流れ図である。
【図30】図30は、認証システム1Aにおける認証データ登録処理の動作を示す流れ図である。
【図31】図31は、認証システム1Aにおける認証データ書込処理の動作を示す流れ図である。
【図32】図32は、認証システム1Aにおける個別登録処理の動作を示す流れ図である。
【図33】図33は、認証システム1における認証データ送信処理の動作を示す流れ図である。
【図34】図34は、認証システム1Aにおける認証処理の動作を示す流れ図である。
【図35】図35は、認証システム1Aにおける認証データ収集処理の動作を示す流れ図である。図36へ続く。
【図36】図36は、認証システム1Aにおける認証データ収集処理の動作を示す流れ図である。図35から続く。
【図37】図37は、認証システム1AにおけるIDタグ認証処理の動作を示す流れ図である。
【図38】図38は、ATM端末50Bの構成を示すブロック図である。
【図39】図39は、ATM端末50B利用時の認証処理の動作を示す流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線ICタグと、正当なユーザに対して、具備する機能の利用を許可する認証装置とからなる認証システムであって、
前記認証装置は、
複数の無線ICタグのそれぞれを識別する検証タグ情報を複数個記憶している検証タグ情報記憶手段と、
ユーザが有する複数の物品にそれぞれ具備された無線ICタグからそれぞれを識別する証明タグ情報を無線により複数個受信する受信手段と、
各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が、所定の条件を満たすか否かを判断するタグ判断手段と、
前記タグ判断手段が、前記所定の条件を満たすと判断する場合に、前記機能の利用を許可する許可手段とを備え、
前記複数の無線ICタグのそれぞれは、
前記証明タグ情報を記憶している証明タグ情報記憶手段と、
前記証明タグ情報を無線により出力する出力手段と
を備えることを特徴とする認証システム。
【請求項2】
正当なユーザに対して、具備する機能の利用を許可する認証装置であって、
複数の無線ICタグのそれぞれに対して割り当てられた検証タグ情報を複数個記憶している検証タグ情報記憶手段と、
ユーザが有する複数の物品のそれぞれに具備された無線ICタグのそれぞれから、当該無線ICタグに割り当てられた証明タグ情報を無線により複数個受信する受信手段と、
各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が、所定の条件を満たすか否かを判断するタグ判断手段と、
前記タグ判断手段が前記所定の条件を満たすと判断する場合に、前記機能の利用を許可する許可手段と
を備えることを特徴とする認証装置。
【請求項3】
前記認証装置は、さらに、
第1指定情報を記憶している指定情報記憶手段と、
前記タグ判断手段による判断結果が否定的である場合に、第2指定情報を受け付け、前記第1指定情報と受け付けた第2指定情報とが一致するか否かを判断するユーザ判断手段とを備え、
前記許可手段は、前記タグ判断手段にて前記所定の条件を満たさないと判断する場合、前記ユーザ判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記機能の利用を許可する
ことを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項4】
前記第1指定情報は、数字、アルファベット及び記号の組み合わせからなる第1文字情報、又は使用者の生体科学的特徴を示す第1生体情報であり、
前記第2指定情報は、数字、アルファベット及び記号の組み合わせである第2文字情報、又は使用者の生体科学的特徴を示す第2生体情報であり、
前記ユーザ判断手段は、第2文字情報を受け付けると、受け付けた第2文字情報が前記第1文字情報と一致するか否かを判断し、第2生体情報を受け付けると、受け付けた第2生体情報と前記第1生体情報とが同一使用者のものであるか否かを判断する
ことを特徴とする請求項3に記載の認証装置。
【請求項5】
前記検証タグ情報は、各無線ICタグを識別する検証識別コードであり、
前記証明タグ情報は、各無線ICタグを識別する証明識別コードであり、
前記認証装置は、さらに、
予め定められた更新条件を満たす場合に、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち少なくとも2個以上の証明識別コードを取得し、取得した2個以上の証明識別コードのそれぞれが検証識別コードとして前記検証タグ情報記憶手段に記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新する更新手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項6】
前記認証装置は、さらに、
第1指定情報を記憶している指定情報記憶手段と、
第2指定情報を受け付け、前記第1指定情報と受け付けた第2指定情報とが一致するか否かを判断するユーザ判断手段とを備え、
前記更新条件は、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致することであり、
前記更新手段は、
前記ユーザ判断手段にて、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致すると判断する場合に、前記検証タグ情報記憶手段に記憶している内容を更新する
ことを特徴とする請求項5に記載の認証装置。
【請求項7】
前記認証装置は、さらに、
当該認証装置と、受信した証明識別コードを有する無線ICタグとの距離の値を算出する距離算出手段を備え、
前記更新手段は、受信した複数の証明識別コードのうち、前記距離算出手段にて算出された距離の値が所定値以内である証明識別コードを少なくとも2個以上取得する
ことを特徴とする請求項5に記載の認証装置。
【請求項8】
前記証明識別コードは、当該無線ICタグが具備された物品の種別を示す種別コードを含み、
前記更新手段は、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち、所定の種別コードを含む証明識別コードを少なくとも2個以上取得する
ことを特徴とする請求項5に記載の認証装置。
【請求項9】
前記認証装置は、さらに、
複数の種別コードのそれぞれと、優先度とを対応付けて記憶している優先度記憶手段を備え、
前記所定の種別コードは、予め定められた所定の閾値以上の優先度が対応付けられており、
前記更新手段は、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち、優先度が所定の閾値以上である証明識別コードを少なくとも2個以上取得し、取得した2個以上の証明識別コードが検証識別コードとして前記検証タグ情報記憶手段に優先的に記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新する
ことを特徴とする請求項8に記載の認証装置。
【請求項10】
前記認証装置は、さらに、
種別コードと、優先度とを受け付け、受け付けた種別コードに対応し、前記優先度記憶手段にて記憶している優先度を、受け付けた優先度へ変更する優先度変更手段を
備えることを特徴とする請求項9に記載の認証装置。
【請求項11】
前記認証装置は、さらに、
複数の種別コードのそれぞれと、ポイントとを対応付けて記憶しているポイント記憶手段を備え、
前記所定の種別コードは、予め定められた所定の閾値以上のポイントが対応付けられており、
前記更新手段は、前記受信手段にて受信した各証明識別コードのうち、ポイントが所定の閾値以上である証明識別コードを少なくとも2個以上取得し、取得した2個以上の証明識別コードが検証識別コードとして前記検証タグ情報記憶手段に優先的に記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新する
ことを特徴とする請求項8に記載の認証装置。
【請求項12】
前記認証装置は、さらに、
種別コードと、ポイントとを受け付け、受け付けた種別コードに対応し、ポイント記憶手段にて記憶しているポイントを、受け付けたポイントへ変更するポイント変更手段を
備えることを特徴とする請求項11に記載の認証装置。
【請求項13】
前記検証タグ情報は、当該認証装置より一意に割り当てられた検証用認証データであり、
前記証明タグ情報は、当該認証装置より一意に割り当てられた証明用認証データであり、
前記受信手段は、さらに、前記複数の物品のそれぞれに具備された無線ICタグからそれぞれを識別する識別コードを無線により複数個受信し、
前記認証装置は、さらに、
予め定められた更新条件を満たす場合に、前記受信手段にて受信した識別コード毎に、異なる認証データを生成し、生成した各認証データのうち少なくとも2個以上の認証データを取得し、取得した2個以上の認証データのそれぞれが前記検証タグ情報記憶手段に検証用認証データとして記憶されるように、前記検証タグ情報記憶手段の記憶内容を更新する更新手段と、
前記更新手段にて更新した各検証用認証データのそれぞれを証明用認証データとして、対応する識別コードを有する各無線ICタグへ送信する送信手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項14】
前記認証装置は、さらに、
第1指定情報を記憶している指定情報記憶手段と、
第2指定情報を受け付け、前記第1指定情報と受け付けた第2指定情報とが一致するか否かを判断するユーザ判断手段とを備え、
前記更新条件は、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致することであり、
前記更新手段は、
前記ユーザ判断手段にて、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致すると判断する場合に、前記検証タグ情報記憶手段に記憶している内容を更新し、
前記送信手段は、
前記ユーザ判断手段にて、前記第1指定情報と前記第2指定情報とが一致すると判断する場合に、前記更新手段にて更新した各検証用認証データのそれぞれを証明用認証データとして、対応する識別コードを有する各無線ICタグへ送信する
ことを特徴とする請求項13に記載の認証装置。
【請求項15】
前記認証装置は、さらに、
当該認証装置と、受信した識別コードを有する無線ICタグとの距離の値を算出する距離算出手段を備え、
前記更新手段は、受信した複数の識別コードのうち、前記距離算出手段にて算出された距離の値が所定値以内である識別コードに対応する認証データを少なくとも2個以上取得する
ことを特徴とする請求項13に記載の認証装置。
【請求項16】
前記識別コードは、対応する無線ICタグが具備された物品の種別を示す種別コードを含み、
前記更新手段は、所定の種別コードを含む識別コードに対応する認証データを少なくとも2個以上取得する
ことを特徴とする請求項13に記載の認証装置。
【請求項17】
前記証明タグ情報は、対応する無線ICタグが具備された物品の種別を示す種別コードを含み、
前記タグ判断手段は、前記受信手段にて受信した各証明タグ情報のうち特定の種別コードを含む証明タグ情報を排除し、残りの1以上の証明タグ情報と、各検証タグ情報との一致の度合が所定の条件を満たすか否かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項18】
前記検証タグ情報記憶手段は、さらに、前記各検証タグ情報が有効な期限を示す有効期限情報を記憶しており、
前記認証装置は、さらに、
前記各検証タグ情報が前記有効期限情報に示される期限内であるか否かを判断し、期限内であると判断する場合に、前記受信手段に、複数の証明タグ情報を受信させるよう制御する制御手段を
備えることを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項19】
前記タグ判断手段は、前記検証タグ情報記憶手段にて記憶している検証タグ情報の合計数に対する、各検証タグ情報のうち複数の証明タグ情報の何れかと一致する検証タグ情報の数の割合が、所定の基準値以上であるか否かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項20】
前記検証タグ情報記憶手段は、さらに、
記憶している複数の検証タグ情報に対する重み付けを示すポイントを、各検証タグ情報と対応付けて記憶しており、
前記タグ判断手段は、
前記検証タグ情報記憶手段に記憶されている全ての検証タグ情報に対応するポイントを加算した合計ポイントに対する、各検証タグ情報のうち複数の証明タグ情報の何れかと一致する検証タグ情報に対応するポイントのみを加算した取得ポイントの割合が所定の基準値以上であるか否かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項21】
前記検証タグ情報記憶手段は、可搬型の記録媒体であり、
前記記録媒体は、前記認証装置に装着される
ことを特徴とする請求項2に記載の認証装置。
【請求項22】
正当なユーザに対して、具備する機能の利用を許可する認証装置に用いられる認証方法であって、
前記認証装置は、
複数の無線ICタグのそれぞれを識別する検証タグ情報を複数個記憶している検証タグ情報記憶手段を備え、
前記認証方法は、
ユーザが有する複数の物品のそれぞれに具備された無線ICタグからそれぞれを識別する証明タグ情報を無線により複数個受信する受信ステップと、
各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が、所定の条件を満たすか否かを判断するタグ判断ステップと、
前記タグ判断ステップが、前記所定の条件を満たすと判断する場合に、前記機能の利用を許可する許可ステップと
を含むことを特徴とする認証方法。
【請求項23】
正当なユーザに対して、具備する機能の利用を許可する認証装置に用いられる認証プログラムであって、
前記認証装置は、
複数の無線ICタグのそれぞれを識別する検証タグ情報を複数個記憶している検証タグ情報記憶手段を備え、
前記認証プログラムは、
ユーザが有する複数の物品のそれぞれに具備された無線ICタグからそれぞれを識別する証明タグ情報を無線により複数個受信する受信ステップと、
各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が、所定の条件を満たすか否かを判断するタグ判断ステップと、
前記タグ判断ステップが、前記所定の条件を満たすと判断する場合に、前記機能の利用を許可する許可ステップと
を含むことを特徴とする認証プログラム。
【請求項24】
正当なユーザに対して、具備する機能の利用を許可する認証装置としてプログラムに実行させるための認証プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能なプログラム記録媒体であって、
前記認証装置は、
複数の無線ICタグのそれぞれを識別する検証タグ情報を複数個記憶している検証タグ情報記憶手段を備え、
前記認証プログラムは、
ユーザが有する複数の物品のそれぞれに具備された無線ICタグからそれぞれを識別する証明タグ情報を無線により複数個受信する受信ステップと、
各検証タグ情報と各証明タグ情報との一致の度合が、所定の条件を満たすか否かを判断するタグ判断ステップと、
前記タグ判断ステップが、前記所定の条件を満たすと判断する場合に、前記機能の利用を許可する許可ステップと
を含むことを特徴とするプログラム記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公表番号】特表2007−528524(P2007−528524A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−519037(P2006−519037)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【国際出願番号】PCT/JP2005/004581
【国際公開番号】WO2005/085980
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】