説明

誘導加熱調理用鍋及びこれを用いた誘導加熱調理器と誘導加熱炊飯器

【課題】簡潔な構造でミネラルを添加することができ、加熱ムラもなく、また、におい移りや苦味などを除いて、おいしい調理が可能な誘導加熱調理用鍋及びこれを用いた誘導加熱調理器と誘導加熱炊飯器を得る。
【解決手段】誘導加熱炊飯器は、上部が開口した本体1と、この本体1内に着脱自在に収納され、炭素を主成分とし、これにミネラル成分を添加して焼結した焼結体により構成した炭素焼結鍋5と、本体1内に配設され、炭素焼結鍋5に渦電流を誘起して炭素焼結鍋5を加熱する加熱コイルと3、この加熱コイル3に高周波電流を供給するインバータ回路20と、このインバータ回路20を駆動制御する制御部21と、本体1の開口部を開閉自在に覆う外蓋9上に設けられた操作・表示部12と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、おいしく調理が可能な誘導加熱調理用鍋及びこれを用いた誘導加熱調理器と誘導加熱炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の誘導加熱炊飯器は、ご飯をおいしく炊き上げるために、給水タンクをもうけそこから内鍋に給水し、その給水経路内に炊飯に用いる米の種類に応じてミネラルを添加できる添加装置を備えていた(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の誘導加熱炊飯器は、制御部に炊飯用と煮物用の制御パターンを有し、操作部により選択可能に構成すると共に、蓋体に内外と連通する蒸気抜き孔及び調理物からのうまみを内鍋に還元するうまみ溜りを有するうまみ還元器を設けている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−32908号公報(段落0012〜0016、図1)
【特許文献2】特開2004−329492号公報(段落0011〜0020、図1〜5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示された従来の誘導加熱炊飯器では、ご飯をおいしく炊き上げるため、炊飯時にミネラル成分を添加しているが、ミネラルを添加する手段として、ミネラル成分溶出剤を用いてその溶出先として給水タンクと給水経路を設けていたので構造的に大掛かりなものとなり、また、ユーザにとっても給水タンクに水をためるわずらわしさがあった。また、常温のタンクに長期間水をためると雑菌が繁殖したりするので不衛生であった。
【0005】
また、特許文献2に示された従来の誘導加熱炊飯器は、炊飯のみならず煮物料理が可能であるが、煮物調理は一度調理を開始してしまうと途中で開けることはないので、水に含まれるカルキや、食品の灰汁、においなどが外部に放出しにくく、できあがった料理に苦味やにおいが移ってしまうことがあった。
【0006】
また、一般に従来の誘導加熱炊飯器は、炊きムラが生じたり、水加減で適切な固さが得られない場合があったり、保温運転時もにおい移りが生じる場合があり、おいしく炊き上げられない場合があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、簡潔な構造でミネラルを添加することができ、加熱ムラもなく、また、におい移りや苦味などを除いて、おいしい調理が可能な誘導加熱調理用鍋及びこれを用いた誘導加熱調理器と誘導加熱誘導加熱炊飯器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る誘導加熱調理用鍋を、炭素を主成分とし、これにミネラル成分を添加して焼結した焼結体により構成したものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、誘導加熱調理用鍋を、炭素を主成分とし、これにミネラル成分を添加して焼結した焼結体により構成したので、簡潔な構造でミネラルを食品に浸透させることができ、また、熱伝導の良好な炭素の焼結体のため、均一な温度上昇となり、ご飯の炊きムラや煮物の煮えムラを防ぐことができる。また、焼結体の特徴である基材中に残る微細孔により、水の中の不純物や、異物、におい成分を取り除きおいしい炊飯やおいしい煮物を可能とし、また長時間たってもにおい移りのない保温をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、この発明の実施の形態に係る誘導加熱炊飯器の構造を示す縦断面図、図2は、誘導加熱調理器の概略ブロック図、図3は誘導加熱炊飯器の操作・表示部の詳細図である。
【0011】
図1において、誘導加熱炊飯器の本体1は、上部が開口され、この本体1内に装着された内鍋収納部2、内鍋収納部2の外壁部に設けられた電磁誘導加熱用の加熱コイル3、内鍋収納部2の底中央部に形成した孔部に貫通して設けられ、圧縮バネ4aにより下方から支持される温度センサ4から構成されている。加熱コイル3は、外底部に設けられた第一加熱コイル3a、外底部コーナー部に設けられた第二加熱コイル3bからなり、各々のコイルはスパイラル状に旋回され直列に接続されており高周波電流が供給される。
【0012】
内鍋収納部2には、誘導加熱調理用鍋である炭素焼結鍋5が着脱自在に内装され、外底部中央は前記温度センサ4と接触する。鍋状容器の炭素焼結鍋5は、熱伝導が良好な炭素を主成分として、これにカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分を添加した焼結体を基材として構成されている。
また、炭素焼結鍋5は、内鍋収納部2の上方フランジ部に例えば三箇所凸部で形成された支持部材6に係止され、炭素焼結鍋5は、内蓋7で覆われ、周縁部に配設されたシール材である蓋パッキン8により炭素焼結鍋5のフランジ部との密閉性を保っている。内蓋7は本体1に開閉自在に係止されている外蓋9で覆われ、係止材10を介して外蓋9に着脱可能に装着されている。また、外蓋9の一部には後述の操作・表示部12が設けられている。また、内蓋7、外蓋9を貫通して蒸気口11が設けられ、蒸気口11は容器内弁11aと外部弁11bによって構成される。
【0013】
次に、炭素焼結鍋5について説明する。
まず、炭素焼結鍋5の製造工程は、例えば、石油コークスや石炭コークスからなる原料を粉砕装置によって粉砕したのち、さらに微粉砕装置により微粉砕に粉砕する。この微粉砕を篩い分けし、カルシウム、マグネシウム、または、ナトリウム等のミネラル成分と結合剤とをねつ合装置により混練し、ブロック状に成形する。成形にはCIP成形、型込成形、押出成形などが適用される。このブロック状成形物を1次焼成により炭素質材料とし、次に2次焼成により黒鉛化する。この黒鉛化材料を切削加工することによるミネラル成分を含む炭素焼結鍋5が製造される。
【0014】
焼結体は比較的割れ易いため、従来の金属系容器の板厚に対して略2〜5倍の板厚である4〜10mmで構成している。このため、焼結体を基材とした炭素焼結鍋5であっても十分な強度が得られる。さらに、この炭素焼結鍋5の比重は、略1.7g/cm3前後と金属系容器に対して軽量であり、且つ同寸法のアルミニウムは1.5倍、鉄は4.3倍、銅は4.8倍の重量となり、略2〜5倍の板厚で従来の金属系容器と同等の重量となる。
【0015】
また、炭素は非磁性のため比透磁率が1であり、鍋への投入電力を上げるには、以下の式より抵抗率ρ(Ωm)を高くする必要がある。
【0016】
【数1】

【0017】
但し、P:鍋投入電力、 N:加熱コイル巻き数、 ρ:抵抗率、 f:周波数、 μ:比透磁率、 I:コイル電流
抵抗率は、非磁性である18−8ステンレスの抵抗率(7.2×10-7)以上を設定することにより炭素でも電磁誘導加熱が可能となる。
このように、炭素焼結鍋5を電磁誘導加熱に好適な、厚さ、抵抗率の炭素材で構成している。
【0018】
図2は、誘導加熱炊飯器及びクッキングヒータ等を含む誘電加熱調理器の概略ブロック図を示すが、誘電加熱調理器は、炭素焼結鍋5を発熱させる誘導加熱コイル3と、加熱コイル3に高周波電流を供給するインバータ回路20と、炭素焼結鍋5の温度を検出する温度センサ4と、インバータ回路20を駆動制御する制御部21と、この制御部21を外部から操作するとともに調理状態や受付操作を表示する操作・表示部12から構成される。
【0019】
図3において、誘導加熱炊飯器の外蓋9の一部に設けられた操作・表示部12は、炊飯スイッチ12a、煮物スイッチ12b、焼物スイッチ12c、タイマー12d、タイマー時刻表示12e、各種スイッチ類や制御状態などを表示する表示器12fから構成される。
【0020】
次に、上記のように構成されたこの発明の実施の形態を示した誘導加熱炊飯器により炊飯、煮物、または、焼き物を行う場合の作用について図1〜7により説明する。
図4は炭素焼結鍋5の炊飯時における作用の説明図、図5は誘導加熱炊飯器の炊飯制御パターン説明図、図6は誘導加熱炊飯器の煮物制御パターン説明図、図7は誘導加熱炊飯器の焼き物制御パターン説明図である。
なお、制御部21には、あらかじめ、炊飯行程を制御する炊飯制御パターン(図5)、煮物行程を制御する煮物制御パターン(図6)、焼き物行程を制御する焼き物制御パターン(図7)が設けられている。
【0021】
炊飯を行うには、始めに、所定量の米を炭素焼結鍋5内に入れた後、米量に応じた水を入れる。その後、炭素焼結鍋5を内鍋収納部2に載置し外蓋9を閉めると、内蓋7の蓋パッキン8が炭素焼結鍋5のフランジ部に圧接されて密閉シールされる。操作・表示部12の炊飯スイッチ12aをオンして炊飯工程がスタートする。
【0022】
炊飯工程がスタートすると制御部21に設けた炊飯制御パターンにより、加熱コイル3a、3bには、インバータ回路20から高周波電流が供給され、高周波磁界が発生し、加熱コイル3a、3bと磁気結合した炭素焼結鍋5の加熱コイル対向面が励磁され、容器底面に渦電流が誘起される。この渦電流と炭素焼結鍋5の持つ抵抗によりジュール熱を生じ、鍋底面が発熱して加熱が行われる。炭素焼結鍋5は、抵抗率略7.2×10-7以上の高抵抗を有しているため、電磁誘導加熱が可能となる。炭素で構成された炭素焼結鍋5は、一般に熱伝導率が高いアルミニウム(240W/mK)に対して約2倍の高熱伝導特性を持つため、短時間に容器の温度が均一に上昇し、その結果、米に対して均一に効率よく加熱が行われる。
【0023】
また、焼結体は、素材内部に略10〜50μmの多数の気孔を有しているため、炭素焼結鍋5の内面温度が略100℃近くに到達すると、気孔から多数の気泡が発生し、炭素で構成された炭素焼結鍋5の気泡発生量は従来の金属系容器に比べ格段に多く、沸騰時の揺動が激しい状態となる。この気泡は直上の米と水へと伝わり、糊化して粘性が高まった米の抵抗を突き破り、上層に対流する。
また、図4に示すようにこのとき炭素焼結鍋5に添加されたカルシウムやマグネシウムなどの添加物は気泡の発生とともに炭素焼結鍋5の水中に溶け出し、また、多数の気孔にはその大きさよりも小さな不純物や異物、におい成分などが吸着され、栄養価が高く、美味しいご飯の炊飯が可能となる。
【0024】
かくして、図5に示すように炭素焼結鍋5の温度が100℃近傍に到達すると、この温度上昇を検出する温度センサ4はその信号を制御部21に入力し、制御部21は連続的また間欠的にこの温度を持続し、時間Tを経過したのち加熱コイル3への通電を停止し、その温度を下降させ、炭素焼結鍋5の温度が保温状態を保つ所定温度ほぼ70℃まで低下すると、制御部21は、再び加熱コイル3への断続通電を行う。しかしながら、炭素焼結鍋5の厚みによって熱容量が大きく、放熱が少なくなることから、少ない通電量で保温を保つことができ、省エネ効果が発揮される。また、炭の持つ脱臭効果により保温時のにおいが低減されるので、長時間の保温が可能となる。
【0025】
次に、上記のように構成した誘導加熱炊飯器により煮物を行う場合の作用について説明する。始めに食料、水、調味料等が入れられた炭素焼結鍋5を内鍋収納部2に収納する。
その後、外蓋9を閉め、煮物スイッチ12bをオンして煮物工程がスタートする。煮物工程がスタートされると加熱コイル3は制御部21に設けた煮物用制御パターンによって制御され、炭素焼結鍋5内の調理物を加熱し調理する。
【0026】
煮物行程は、図6に示した煮物用制御パターンによって行われるが、まず、加熱コイル3に通電して炭素焼結鍋5を発熱させて煮物を加熱する。炭素焼結鍋5の温度が100℃近傍に到達すると、この温度上昇を検出する温度センサ4はその信号を制御部21に入力し、制御部21は連続的また断続的にこの温度を持続し、時間t1(例えば、5〜10分程度)経過した後、加熱コイル3への通電を停止し煮物を終了する。
その後は低温加熱工程に移行し、例えば、80〜85℃程度に炭素焼結鍋5の温度を持続するように加熱コイル3の断続運転を行い終了するとアラーム(図示せず)を鳴動させ、所定の時間が経過したことを知らせる。少ない通電率でも低温加熱と保温が可能であるのは炊飯時と同様である。
【0027】
次に、上記のように構成した誘導加熱炊飯器により焼き物を行う場合の作用について説明する。
始めに、食品が入れられた炭素焼結鍋5を内鍋収納部2に収納する。その後、外蓋9を閉め、焼き物スイッチ12cをオンして焼き物工程がスタートする。焼き物工程がスタートされると加熱コイル3は制御部21に設けた焼き物用制御パターンによって制御され、炭素焼結鍋5内の食品を加熱し調理する。
【0028】
焼き物行程は、図7に示した煮物用制御パターンによって行われるが、まず、加熱コイル3に通電して炭素焼結鍋5を発熱させて煮物を加熱する。炭素焼結鍋5の温度が100℃近傍に到達すると、この温度上昇を検出する温度センサ4はその信号を制御部21に入力し、制御部21は連続的また断続的にこの温度を数分持続し、時間t2(例えば、5〜20分程度)経過した後、加熱コイル3への通電を停止し焼き物を終了し、アラームを鳴動させ、所定の時間が経過したことを知らせる。
なお、焼き物では、サツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、また、リンゴ等を焼いたりすることも可能である。
【0029】
なお、上述の煮物制御パターンや焼き物用制御パターンは、食品の種類によって変えることができ、加熱温度設定スイッチ(図示せず)と加熱時間はタイマー12dで設定する。例えば、サツマイモ、ジャガイモなどのデンプン質の食品はじっくりと時間をかけて焼くと、よりおいしさが引き出されるので、じっくりと時間をかけた焼き物制御パターンとする。
【0030】
以上のように、誘導加熱炊飯器は、上部が開口した本体1と、この本体1内に着脱自在に収納され、炭素を主成分とし、これにミネラル成分を添加して焼結した焼結体により構成した炭素焼結鍋5と、本体1内に配設され、炭素焼結鍋5に渦電流を誘起して炭素焼結鍋5を加熱する加熱コイルと3、この加熱コイル3に高周波電流を供給するインバータ回路20と、このインバータ回路20を駆動制御する制御部21と、本体1の開口部を開閉自在に覆う外蓋9上に設けられた操作・表示部12と、を備えたので、簡単な構造で、炊飯時にミネラル成分をご飯の中に浸透させ栄養価が高くおいしいご飯を炊き上げることができる。特に、ミネラル成分として、カルシウムやナトリウムを添加すると、米の中のアミラーゼに作用し米が膨潤してふっくらとなりおいしいご飯を炊くことができる。
【0031】
また、炭素焼結鍋5は、固有抵抗が電磁誘導に適する炭素で構成され、炭素の持つ高熱伝導性、低比重、高熱容量性、また多気孔性、更には、炭の持つ脱臭効果、浄化・殺菌効果により、容器内の均一な温度上昇と沸騰時の多量の気泡による対流促進により、米と水を均一に加熱し炊きムラを無くし、加えて水の浄化作用により美味しい炊飯が可能となる。
また、保温運転時も容器の高熱容量性から少消費電力で保温可能となると共に、脱臭・殺菌作用により、におい移りの無い長時間保温が可能となる。
【0032】
なお、本実施の形態では、内蓋7、外蓋9の構成材料として特に指定はしなかったが、外蓋9には樹脂材料やステンレスなどの金属、内蓋7には金属を使用するのが一般的である。
しかしながら、外蓋9に木や木目調のパネル、内蓋7に木を用いてもよい。炭を焼結した炭素焼結鍋5を使用することとあわせて、外蓋9か内蓋7に歯釜を思わせるような意匠性を付加するとともに、炊飯時の余分な水分を吸収することでご飯のべたつきを抑えておいしいご飯を炊き上げる効果がある。
【0033】
また、誘導加熱炊飯器の制御部21は、炊飯用、煮物用または焼き物用の調理制御パターンを備え、操作・表示部12により選択可能としたので、炊飯の他、煮物用、または、焼き物ができ使い勝手がよく、ミネラル成分は煮物の水分中に流出し、よりおいしく、健康的で、栄養価の高い料理に仕上げることができる。更に、炭素焼結鍋5の炭の遠赤外線効果により、煮物の野菜や肉、焼き物の食品を芯からおいしく、周囲はふっくらとやわらかく焼き上げることができ、煮物においては味が具材に浸透しやすくなる。
また、炭素の持つ高熱伝導性、低比重、高熱容量性によって、少ない通電率ですばやい加熱と長期保温を可能とし、また多気孔性、更には炭の持つ脱臭効果、浄化・殺菌効果により、水分は浄化されカルキや灰汁は炭の多孔質に吸着され調理の手間を省くことができる。
【0034】
なお、本実施の形態は誘導加熱炊飯器について示したが、他の誘導加熱調理器、例えば、クッキングヒータに炭素焼結鍋5を適用し、さらに、煮物をつくることができる煮物調理機能や焼き物をつくることができる焼き物調理機能を設けてもよく、この煮物調理機能と焼き物調理機能は、誘導加熱炊飯器と同様に誘導加熱調理器の制御部に、煮物用または焼き物用の調理制御パターンを備えるとともに、これらの調理制御パターンを選択可能とする操作・表示部を備えた構成とし、簡潔な構造でミネラルを添加することができおいしく栄養価の高い調理ができ、また、カルキ臭さや苦味などを除去しておいしい調理を可能にすることができる。
また、図5の炊飯制御パターン、図6の煮物制御パターン、図7の焼き物制御パターンは、一例でありこれらのパターンに特化したものではない。
【0035】
また、本実施の形態では、煮物について示したが煮込みも同様に行うことができる。
また、煮込みや焼き物を行うとき、加熱途中に加熱を一時停止して、煮込みや焼き具合を確認して再加熱する一時停止・再加熱スイッチを設けてもよい。このとき、加熱の時間はタイマー12d等で変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】この発明の実施の形態を示す誘導加熱炊飯器の縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態を示す誘導加熱炊飯器の駆動回路の概略図である。
【図3】この発明の実施の形態を示す誘導加熱炊飯器の操作・表示部の詳細図である。
【図4】この発明の実施の形態を示す誘導加熱炊飯器の炭素焼結鍋の図である。
【図5】この発明の実施の形態を示す誘導加熱炊飯器の炊飯制御パターン説明図である。
【図6】この発明の実施の形態を示す誘導加熱炊飯器の煮物制御パターン説明図である。
【図7】この発明の実施の形態を示す誘導加熱炊飯器の焼き物制御パターン説明図である。
【符号の説明】
【0037】
1 本体、2 内鍋収納部、3 加熱コイル、5 炭素焼結鍋、7 内蓋、9 外蓋、12 操作/表示部、12a 炊飯飯スイッチ、12b 煮物スイッチ、12c 焼物スイッチ、20 インバータ回路、21 制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素を主成分とし、これにミネラル成分を添加して焼結した焼結体により構成したことを特徴とする誘導加熱調理用鍋。
【請求項2】
請求項1記載の誘導加熱調理用鍋を用いたことを特徴とする誘導加熱調理器。
【請求項3】
前記誘導加熱調理用鍋を誘導加熱する加熱コイルと、
この加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、
このインバータ回路を駆動制御する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。
【請求項4】
前記制御部は、煮物用または焼き物用の調理制御パターンを有し、
これらの調理制御パターンを選択可能とする操作・表示部を備えたことを特徴とする請求項3記載の誘導加熱調理器。
【請求項5】
上部が開口した本体と、
この本体内に着脱自在に収納された請求項1記載の誘導加熱調理用鍋と、
前記本体内に配設され、前記誘導加熱調理用鍋を誘導加熱する加熱コイルと、
この加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、
このインバータ回路を駆動制御する制御部と、
を備えることを特徴とする誘導加熱炊飯器。
【請求項6】
前記制御部は、炊飯用、煮物用または焼き物用の調理制御パターンを有し、
これらの調理制御パターンを選択可能とする操作・表示部を備えたことを特徴とする請求項5記載の誘導加熱炊飯器。
【請求項7】
前記誘導加熱調理用鍋の前記外蓋または前記外蓋の内側に着脱自在に取り付けられた内蓋を木製としたことを特徴とする請求項5または6記載の誘導加熱炊飯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−44256(P2007−44256A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−231781(P2005−231781)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】