説明

誘導指示装置、誘導指示方法及びそのプログラム

【課題】被誘導者を誘導するための情報として音声情報と映像情報とを用い、それぞれが同じ位置から出力されることで、被誘導者の注意を喚起して効率よく誘導する。
【解決手段】誘導の対象となる被誘導者40への誘導を指示するための音声情報及び画像情報を誘導指示情報として記憶する誘導指示情報記憶部33と、誘導の内容に応じて誘導指示情報を提示する位置を決定する提示位置決定部36と、提示位置決定部36が決定した位置に向けて、誘導指示情報を出力する指向性スピーカ13及び投影装置12の方向を制御する方向制御部37と、音声情報を出力する指向性スピーカ13を制御する音声出力制御部34と、画像情報を出力する投影装置12を制御する画像出力制御部35とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導の対象となる被誘導者への誘導を指示する誘導指示装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
音声言語理解能力が乏しい誘導対象者(例えば、認知症者や幼児等)には、言語情報のみを用いた誘導を行うことができないため、介護者が寄り添って一緒に歩いたり、行くべき方向から呼ぶといった動作が不可欠となる。福祉の観点からは、介護者が誘導対象者に常に付きっきりで対応することができるのが理想的であるが、現実的には、人手不足等で非常に困難な状況となっている。
【0003】
誘導対象者における認知症者の特徴として、若い介護者からの指示には心理的に反発し、指示通りに行動しないことが多い。一方、幼児に頼まれたり、人形から話し掛けられたりすると素直に指示に従う場合が多い。誘導対象者における幼児の特徴として、親や先生からの指示には反発する場合が多い。一方、テレビに出てくるキャラクターや人形から話し掛けられると素直に指示に従う場合が多い。すなわち、誘導対象者の特徴に応じて適切な誘導指示を行うことが、効率的な誘導作業に繋がる。
【0004】
特許文献1には、生活支援型のロボットに関する技術が開示されている。特許文献1に示す技術は、投影方向が制御可能なロボット要素部に取り付けられた映像投影手段と、対象とする人間の位置を把握する手段と、投影可能対象面(壁、カーテン等)と投影制約物体もしくは領域を判断するための室内レイアウトを予め作成してある外部データベース若しくは内部メモリ等の記憶手段と、該記憶手段より導き出した室内レイアウトと、対象とする人間の位置より、該人間が最も見やすい最適投影対象面と、投影方向及び投影位置を演算することのできる演算手段を具えるものである。
【0005】
また、特許文献2には、電子広告に関する技術が開示されている。特許文献2に示す技術は、人を検知するセンサを備えたセンサ部と、このセンサ部の検知により所定のPOP広告が報知できる電子広告部とからなる電子POP広告装置であって、電子広告部は、複数のPOP広告を蓄積する手段と、この蓄積しているPOP広告のうち特定のPOP広告を選択する手段と、センサ部により検知した信号に基づいて特定されているPOP広告を出力する手段とからなるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−313291号公報
【特許文献2】特開2002−116858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に示す技術は、ロボットが対話をする人間の位置まで移動しなければならないため、ロボットの移動を制御する(障害物への対応や移動体の回避等)技術が必要となり、複雑な処理や手間が掛かる保守、メンテナンス等が必要になってしまう。また、映像が提示される位置と会話の音声が提示される位置とが必ずしも一致していないため、場合によっては対話する人間に対して、音声により映像を見る方向を促す等の処理を行う必要があり、対話の効率が良くない。
【0008】
また、特許文献2に示す技術は、表示と音声で人の注目を引くようにしたものであるが
、広告を表示することを目的とするものであるため、表示と音声が提示される位置が固定されており、人を誘導する目的には適さず任意の位置に情報を提示することができない。
【0009】
そこで、本発明は、被誘導者を誘導するための情報として音声情報と映像情報とを用い、それぞれの情報が誘導に適した同一の位置から提示されることで、被誘導者の注意を喚起して効率よく誘導することができる誘導指示装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る誘導指示装置は、誘導の対象となる被誘導者への前記誘導を指示するための少なくとも音声情報及び画像情報を誘導指示情報として記憶する誘導指示情報記憶手段と、誘導の内容に応じて前記誘導指示情報を提示する位置を決定する提示位置決定手段と、前記提示位置決定手段が決定した位置に向けて、前記誘導指示情報を出力する指向性スピーカ及び投影装置の方向を制御する方向制御手段と、前記音声情報を出力する指向性スピーカを制御する音声出力制御手段と、前記画像情報を出力する投影装置を制御する画像出力制御手段とを備えるものである。
【0011】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、指向性のスピーカが出力する音声情報及び投影装置が出力する画像情報を誘導の内容に応じて適切な位置に出力するため、画像情報が提示されている位置から音声情報を反射させ、画像情報及び音声情報の双方が被誘導者に対して同じ箇所から提示され、被誘導者の注意を喚起して確実に誘導指示を行うことができるという効果を奏する。
【0012】
本発明に係る誘導指示装置は、前記誘導の内容に応じて、前記指向性スピーカが出力する音声情報及び前記投影装置が出力する画像情報を前記誘導指示情報記憶手段から選択して決定する出力情報決定手段を備え、前記提示位置決定手段が、前記誘導の内容に応じて前記誘導指示情報を提示する位置を決定し、前記音声出力制御手段が、前記出力情報決定手段で決定された音声情報を前記指向性スピーカに出力させる制御を行い、前記画像出力制御手段が、前記出力情報決定手段で決定された画像情報を前記投影装置に出力させる制御を行うものである。
【0013】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、誘導の内容に応じて指向性スピーカが出力する音声情報及び投影装置が出力する画像情報を誘導指示情報記憶手段から選択して決定するため、誘導の内容に応じた適切な指示情報を被誘導者に対して適切な位置から提示することができ、正確で且つ確実な誘導を行うことができるという効果を奏する。
【0014】
本発明に係る誘導指示装置は、前記誘導指示情報記憶手段が、前記誘導の内容に関する情報と関連付けて前記誘導指示情報を提示する提示位置を記憶し、前記提示位置決定手段が、前記誘導の内容と関連付けられている前記提示位置を決定するものである。
【0015】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、誘導の内容に関する情報と関連付けて記憶されている提示位置が決定されるため、誘導の内容に応じて適切な位置に被誘導者への指示情報を提示することができ、正確で且つ確実な誘導を行うことができるという効果を奏する。
【0016】
本発明に係る誘導指示装置は、前記誘導の内容に関する情報として、現在の時刻の情報を入力する誘導情報入力手段を備え、前記誘導指示情報記憶手段が、前記時刻を示す情報と関連付けて前記誘導指示情報を記憶し、前記出力情報決定手段が、入力された前記現在の時刻と関連付けられている前記音声情報及び前記画像情報を決定するものである。
【0017】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、誘導の内容に関する情報として、
現在の時刻の情報が入力され、入力された現在の時刻と関連付けられている音声情報及び画像情報が決定されるため、決まった時刻(例えば、食事の開始時刻、入浴の開始時刻、就寝時刻等)に誘導指示を行うことができ、誘導の手間を削減して効率化を図ることができるという効果を奏する。
【0018】
本発明に係る誘導指示装置は、前記誘導の内容に関する情報として、前記被誘導者の状態を示す状態情報及び/又は前記被誘導者を識別する識別情報を入力する誘導情報入力手段を備え、前記誘導指示情報記憶手段が、前記状態情報及び/又は前記識別情報と関連付けて前記誘導指示情報を記憶し、前記出力情報決定手段が、入力された前記状態情報及び/又は前記識別情報と関連付けられている前記音声情報及び前記画像情報を決定するものである。
【0019】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、誘導の内容に関する情報として、被誘導者の状態を示す状態情報及び/又は被誘導者を識別する識別情報が入力され、入力された状態情報及び/又は識別情報と関連付けられている音声情報及び画像情報が決定されるため、被誘導者の状態(例えば、男性、女性、幼児、高齢者、病人、誘導指示したにも関わらず行動しない、奇異な行動を行っている、視線が見るべき方向に向いていない、居るべき場所にいない、寝ている、座っている、立っている、見ている、食べている、会話している等)や被誘導者に識別情報に応じて誘導指示を行うことができ、誘導の手間を削減して効率化を図ることができるという効果を奏する。
【0020】
本発明に係る誘導指示装置は、前記誘導の内容に関する情報として、センサで測定された情報を入力する誘導情報入力手段を備えるものである。
【0021】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、前記誘導の内容に関する情報として、センサで測定された情報を入力することで、センシングされた情報から誘導の内容を決定し、適切な誘導指示を行うことができ、誘導の手間を削減して効率化を図ることができるという効果を奏する。
【0022】
本発明に係る誘導指示装置は、センサにより測定された前記被誘導者の所在を示す所在情報を入力する所在情報入力手段を備え、前記提示位置決定手段が、入力された前記所在情報に基づいて、前記誘導指示情報を提示する位置を決定するものである。
【0023】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、誘導の内容に関する情報として、センサにより測定された被誘導者の所在を示す所在情報が入力され、入力された所在情報に基づいて、誘導指示情報を提示する位置を決定するため、被誘導者が見やすく、特に決まった対象者がいる場合には、その決まった対象者に対して見やすい位置に誘導指示情報を提示し、誘導を効率的に行うことができるという効果を奏する。
【0024】
本発明に係る誘導指示装置は、前記提示位置決定手段が決定した位置を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した撮像画像の補色を演算し、前記撮像画像に対する補色画像を生成する補色画像生成手段と、前記補色画像に前記誘導指示情報記憶手段にて記憶されている画像情報を合成し、前記投影装置が出力する画像情報を生成する出力画像生成手段とを備えるものである。
【0025】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、提示位置決定手段が決定した位置を撮像し、撮像した撮像画像の補色を演算して補色画像を生成し、補色画像に誘導指示情報記憶手段にて記憶されている画像情報を合成し、投影装置が出力する画像情報を生成するため、画像情報を投影する位置(例えば、壁面、天井、床等)を必ずしも単色の状態にする必要がなく、様々な模様の上に正確な誘導指示情報を提示することができるという効
果を奏する。
【0026】
本発明に係る誘導指示装置は、前記誘導の内容に応じて、当該誘導の誘導先を決定する誘導先決定手段と、前記誘導先の情報及び被誘導者の所在情報に基づいて、前記被誘導者を誘導する経路を演算する経路演算手段と、演算された前記経路に基づいて、前記指向性スピーカ及び前記投影装置の駆動順序を決定する駆動順序決定手段とを備え、前記音声出力制御手段及び前記画像出力制御手段が、決定された前記駆動順序に従って、前記指向性スピーカ及び前記投影装置の動作を制御するものである。
【0027】
このように、本発明に係る誘導指示装置においては、誘導の誘導先を決定し、誘導先の情報及び被誘導者の所在情報に基づいて、被誘導者を誘導する経路を演算し、演算された経路に基づいて、指向性スピーカ及び投影装置の駆動順序を決定し、決定された駆動順序に従って、指向性スピーカ及び投影装置の動作を制御するため、被誘導者の所在位置と誘導先とが離れている場合や、部屋を跨るような複雑な経路で誘導するような場合であっても、演算された最適な経路に従って、被誘導者を正確に且つ効率的に誘導することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1の実施形態に係る誘導指示装置のシステム構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る誘導指示装置のハードウェア構成図である。
【図3】第1の実施形態に係る誘導指示装置の機能ブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す第1の図である。
【図5】第1の実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す第2の図である。
【図6】第1の実施形態に係る誘導指示装置の出力画像情報を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る誘導指示装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態に係る誘導指示装置のシステム構成図である。
【図9】第2の実施形態に係る誘導指示装置の機能ブロック図である。
【図10】第2の実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す図である。
【図11】第2の実施形態に係る誘導指示装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施形態に係る誘導指示装置の機能ブロック図である。
【図13】第3の実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す図である。
【図14】第3の実施形態に係る誘導指示装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る誘導指示装置について、図1ないし図7を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る誘導指示装置のシステム構成図、図2は、本実施形態に係る誘導指示装置のハードウェア構成図、図3は、本実施形態に係る誘導指示装置の機能ブロック図、図4は、本実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す第1の図、図5は、本実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す第2の図、図6は、本実施形態に係る誘導指示装置の出力画像情報を示す図、図7は、本実施形態に係る誘導指示装置の動作を示すフローチャートである。
【0030】
図1において、誘導指示システム1は、誘導指示の処理全般を制御する誘導指示装置10と、誘導指示に必要な情報が記憶されているデータ部11と、誘導指示を行うための画像情報を出力する投影装置12と、誘導指示を行うための音声情報を出力する指向性スピーカ13とを備える。なお、誘導指示装置10とデータ部11とは、一体的な装置として捉えてもよい。
【0031】
画像情報を出力する投影装置12は、データ部11に予め登録されている画像情報を所定の位置に静止画像又は動画像として投影して提示する。指向性スピーカ13は、データ部11に予め登録されている音声情報を所定の位置に向けて出力し、その位置から反射した音声情報を誘導の対象となる被誘導者に提示する。すなわち、投影装置12及び指向性スピーカ13は、任意の位置に対して画像情報や音声情報を提示することができるように、移動又は回動自在の状態で設置されている。また、指向性スピーカ13により、反射した音声が被誘導者に提示されるため、画像が出力されている位置と同じ位置から同時に音声を提示することができる。
【0032】
なお、指向性スピーカ13は、指向性を有するスピーカ(音声出力装置)であれば本発明に適用することができる。
【0033】
図2は、誘導指示装置10のハードウェアの構成を示しており、誘導指示装置10は、CPU21、RAM22、ROM23、ハードディスク(HDとする)24、通信I/F25、及び入出力I/F26を備える。ROM23やHD24には、オペレーティングシステムや各種プログラム(例えば、誘導指示プログラム等)が格納されており、必要に応じてRAM22に読み出され、CPU21により各プログラムが実行される。通信I/F25は、他の装置(例えば、データサーバ、ファイルサーバ等)と通信を行うためのインタフェースである。入出力I/F26は、キーボードやマウス等の入力機器からの入力を受け付けたり、プリンタやディスプレイ等にデータを出力するためのインタフェースである。この入出力I/F26としてUSBやRS232C等が用いられる。また、必要に応じて、光磁気ディスク、フロッピーディスク、CD−R、DVD−R等のリムーバブルディスクに対応したドライブを接続することができる。
【0034】
図3は、誘導指示装置10のモジュール構成を示しており、誘導指示装置10は、誘導の内容に関する誘導内容情報39(例えば、時刻情報、被誘導者の状態情報、被誘導者の識別情報等)を入力する情報入力部31と、誘導内容情報並びに誘導を指示するために出力する誘導指示情報(投影装置12が出力する画像情報及び指向性スピーカ13が出力する音声情報)及び提示位置を示す提示位置情報を関連付けて記憶する誘導指示情報記憶部33と、入力された誘導内容情報に関連付いている誘導指示情報を誘導指示情報記憶部33から決定する出力情報決定部32と、決定した誘導指示情報のうち画像情報を投影装置12に出力制御する画像出力制御部35と、決定した誘導指示情報のうち音声情報を指向性スピーカ12に出力制御する音声出力制御部34と、入力された誘導内容情報に関連付いている提示位置情報を決定して誘導指示情報を提示する位置を決定する提示位置決定部36と、決定された提示位置に画像情報及び音声情報が出力されるように投影装置12及び指向性スピーカ13の移動又は回動を制御する方向制御部37とを備える。
【0035】
ここで、誘導内容情報39が時刻情報である場合の処理について、図4を用いて説明する。誘導指示情報記憶部33には、時刻に関連付いて誘導指示情報とその誘導指示情報を提示する位置が予め登録されている。例えば、被誘導者40である幼児に対して昼の12時に昼食を取るように誘導する必要がある場合は、12時という時刻情報と、昼食に誘導するための画像情報(例えば、テレビのキャラクターが昼食に手招きする画像情報)及び音声情報(例えば、テレビのキャラクターが昼食を呼び掛ける音声情報)と、提示位置41(例えば、北側壁面)とが関連付けて記憶されている(図4(A)を参照)。また、15時におやつを取るように誘導する必要がある場合は、15時という時刻情報と、おやつに誘導するための画像情報及び音声情報と、提示位置41(例えば、西側壁面)とが関連付けて記憶されている(図4(B)を参照)。
【0036】
具体的な処理を説明する。情報入力部31が、誘導の内容を示す情報として現在の時刻
情報を入力し、入力された現在の時刻情報に基づいて出力情報決定部32が、現在の時刻情報に関連付いている誘導指示情報を誘導指示情報記憶部33から読み出す。読み出した誘導指示情報のうち、画像情報は画像出力制御部35の制御により投影装置12から出力される。読み出した誘導指示情報のうち、音声情報は音声出力制御部34の制御により指向性スピーカ13から出力される。また、提示位置決定部36が、現在の時刻情報に関連付いている提示位置41を読み出し、方向制御部37がその提示位置41に誘導指示情報が出力されるように投影装置12及び指向性スピーカ13の方向を制御する。誘導指示情報を見聞きした被誘導者40は、誘導指示に従って図4(C)のように誘導される。
【0037】
なお、特定の誘導時刻になる直前の行動がある程度決まっているような場合には、上述したように、提示位置41を予め設定しておくことが望ましいが、直前の行動が曖昧な場合には、提示位置41は予め設定せずに、任意の位置に提示するようにしてもよい。すなわち、本実施形態の場合は指向性スピーカ13を用いることから、画像情報が提示される位置から音声情報が反射されて聞こえるため、そちらに注意を喚起することができ、提示位置41を予め設定していなくても特に問題はない。
【0038】
次に、誘導内容情報39が被誘導者41の状態情報である場合の処理について、図5を用いて説明する。誘導指示情報記憶部33には、状態情報に関連付いて誘導指示情報とその誘導指示情報を提示する位置が予め登録されている。例えば、被誘導者40に対して入浴するように誘導する必要がある場合は、被誘導者40の状態情報(例えば、認知症高齢者、グループごとに談話中等)と、入浴に誘導するための画像情報(例えば、孫ぐらいの年齢の子が入浴に手招きする画像情報)及び音声情報(例えば、孫ぐらいの年齢の子が入浴を呼び掛ける音声情報)と、提示位置41(例えば、グループごとに西側壁面、南側壁面、東側壁面等)とが関連付けて記憶されている。図5においては、投影装置12と指向性スピーカ13とが領域内の2箇所に設置されており、図5(A)はグループAの被誘導者40を対象とし、図5(B)はグループBの被誘導者40を対象とし、図5(C)はグループCの被誘導者40を対象とし、図5(D)は全ての被誘導者40が誘導された状態示している。
【0039】
なお、ここでの具体的な処理は図4の場合と同じであり、入力された誘導内容情報39が状態情報になったものである。また、誘導内容情報は時刻情報が含まれていてもよい。さらに、ここではグループごとに誘導を行っているが、グループごとに誘導を行う必要はない。さらにまた、図5に示すように、グループごとに談話中であるという情報から、グループごとに複数の時間帯(ここではグループごとに3つの時間帯)に分けて誘導指示を行うようにしてもよい。さらにまた、グループのメンバが予めわかっている場合は、各個人の名前を音声情報に含めるようにしてもよい。
【0040】
また、被誘導者40の状態情報は、管理者が入力する状態情報や識別情報を誘導内容情報としてもよいし、第2の実施形態で詳述するように、被誘導者40の所在情報や状態情報や識別情報を検知するためのセンサから得られる情報を誘導内容情報として用いてもよい。例えば、カメラで撮像した画像を解析して被誘導者40の状態を認識するようにしてもよいし、各被誘導者ごとにICタグを用いて識別情報を取得するようにしてもよい。
【0041】
次に、出力情報決定部32の処理について図6を用いて一例を説明する。出力情報決定部32は、入力された誘導内容情報に応じて、誘導指示情報記憶部33から誘導指示情報を決定する。例えば、入力された被誘導者40の状態情報が「幼児」である場合は、幼児が指示を聞き入れやすいように、図6(A)に示すようなテレビのキャラクター等の画像情報を決定すると共に、テレビのキャラクター等が音声で呼び掛ける音声情報を決定する。一方、入力された被誘導者40の状態情報が「高齢者」である場合は、高齢者が指示を聞き入れやすいように、図6(B)に示すような孫の年齢ぐらいの子供等の画像情報を決
定すると共に、孫の年齢ぐらいの子供が音声で呼び掛ける音声情報を決定する。
【0042】
図7を用いて、本実施形態に係る誘導指示装置の動作を説明する。まず、情報入力部31が、誘導の内容を示す誘導内容情報39を入力する(S71)。提示位置決定部36が、誘導内容情報39に応じて誘導指示情報を提示する位置を決定する(S72)。出力情報決定部32が、誘導内容情報39に応じて出力する誘導指示情報を決定する(S73)。方向制御部37が、決定された提示位置に誘導指示情報が出力されるように、投影装置12及び指向性スピーカ13を制御して駆動する(S74)。画像出力制御部35が、決定された誘導指示情報のうち画像情報を、投影装置12を制御して出力すると共に、音声出力制御部34が、決定された誘導指示情報のうち音声情報を、指向性スピーカ13を制御して出力する(S75)。投影装置12が、画像情報を静止画像又は動画像で提示すると共に、指向性スピーカ13が、画像情報が提示されている位置に向かって音声情報を出力し(S76)、誘導指示情報が被誘導者に提示されて処理を終了する。
【0043】
このように、本実施形態に係る誘導指示装置によれば、指向性のスピーカ13が出力する音声情報及び投影装置12が出力する画像情報を、誘導の内容に応じて適切な位置に提示することで、画像情報が提示されている面から音声情報を反射させ、画像情報及び音声情報の双方が被誘導者に対して同じ箇所から同時に提示され、被誘導者の注意を喚起して確実に誘導指示を行うことができる。
【0044】
また、例えば決まった時刻や被誘導者の状態に応じて所定の誘導指示を行うことができ、誘導の手間を削減して効率化を図ることができる。
【0045】
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係る誘導指示装置について、図8ないし図11を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る誘導指示装置のシステム構成図、図9は、本実施形態に係る誘導指示装置の機能ブロック図、図10は、本実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す図、図11は、本実施形態に係る誘導指示装置の動作を示すフローチャートである。
【0046】
なお、本実施形態において前記第1の実施形態と重複する説明は省略する。
【0047】
本実施形態に係る誘導指示システム1において、図1の場合と異なるのは、被誘導者に関する情報を検知するためのセンサ部14を備えることである。センサ部14の具体例としては、例えば、被誘導者及びその周辺の音を集音するマイク、被誘導者及びその周辺の様子を撮像するカメラ、被誘導者ごとに配布されているICタグ、被誘導者の位置を特定する位置センサ、介護者が入力することができるリモコン、被誘導者の重量を検知する重量センサ等が適用される。本実施形態においては、特に被誘導者の所在を検知して、目的点まで複数の投影装置12及び指向性スピーカ13を用いて誘導する場合の処理について説明する。
【0048】
図9は、本実施形態に係る誘導指示装置10のモジュール構成を示しており、図3の場合と異なるのは、経路演算部92と駆動順序決定部93とを備えることである。情報入力部31は、誘導内容情報39を入力すると共にセンサ部14からのセンサ情報91を入力する。このセンサ情報91は誘導内容情報39と捉えてもよい。
【0049】
経路演算部92は、誘導内容情報39に応じて誘導指示情報記憶部33から誘導先を決定し、センサ情報91から被誘導者の所在位置を決定し、決定した誘導先と所在位置とから被誘導者の誘導経路を演算する。駆動順序決定部93は、演算された誘導経路から複数の投影装置12及び指向性スピーカ13を駆動する順序を決定する。出力情報決定部32は、誘導内容情報39と駆動順序決定部93が決定した駆動順序から誘導指示情報を決定
する。提示位置決定部36は、駆動順序決定部93が決定した駆動順序から各投影装置12及び指向性スピーカ13が出力する誘導指示情報を提示する位置を決定する。
【0050】
ここで、被誘導者の所在位置が入力され、複数の投影装置12及び指向性スピーカ13を連携させて目的点である誘導先に誘導する場合の処理について、図10を用いて説明する。まず、誘導内容情報39及びセンサ情報91が入力される。図10の場合は、誘導内容情報39として、例えば、「高齢者」、「入浴」と言った情報が入力され、センサ情報91として、例えば、被誘導者40の所在位置が入力される。入力された情報から目的点である誘導先を決定し、被誘導者40と目的点との間の誘導経路(図10の点線に相当)を演算する。演算された誘導経路に基づいて、最初に投影装置12a及び指向性スピーカ13aが駆動し、次に投影装置12b及び指向性スピーカ13bが駆動し、最後に投影装置12c及び指向性スピーカ13cが駆動するように駆動順序が決定される。投影装置12a及び指向性スピーカ13aが出力する誘導指示情報提示の提示位置は、壁面S及び壁面T、投影装置12b及び指向性スピーカ13bが出力する誘導指示情報提示の提示位置は、壁面U、投影装置12c及び指向性スピーカ13cが出力する誘導指示情報提示の提示位置は、壁面V及び壁面Wとなる。
【0051】
なお、このとき、投影装置12及び指向性スピーカ13の方向を被誘導者40の移動に伴い、図10の矢印で示すように順次連続して提示するように制御し、常に被誘導者40から見える位置(視界に入る位置又は進行方向)に誘導指示が提示されるようにしてもよいし、図10(1)〜(5)に示すように、各壁面の固定の位置に提示されるようにしてもよい。
【0052】
提示位置が決定されると共に、出力する誘導指示情報が決定される。図10の場合、投影装置12a及び指向性スピーカ13aと投影装置12b及び指向性スピーカ13bとの誘導方向と、投影装置12c及び指向性スピーカ13cの誘導方向とは逆になっており、誘導指示情報を使い分ける必要がある。また、投影装置12c及び指向性スピーカ13cのように、部屋を跨って誘導するような場合や、誘導距離が長い場合には、出力する誘導指示情報も変えたほうが望ましい(例えば、「こっちの部屋だよ」といった音声情報と共に「おいで」の手振りをする画像情報を出力する)。
【0053】
このように、決定された誘導指示情報が、決定された提示位置に決定された順序で出力されることで、被誘導者40を正確に誘導することができる。
【0054】
図11を用いて、本実施形態に係る誘導指示装置の動作を説明する。まず、情報入力部31が、誘導の内容を示す誘導内容情報39及び被誘導者の所在位置を示すセンサ情報91を入力する(S11、S12)。経路演算部92が、誘導内容情報39から誘導先を決定し(S13)、所在位置と誘導先とから誘導経路を演算する(S14)。駆動順序決定部93が、誘導経路から投影装置12及び指向性スピーカ13の駆動順序を決定する(S15)。提示位置決定部36が、各投影装置12及び指向性スピーカ13が出力する誘導指示情報の提示位置を決定する(S16)。出力情報決定部32が、決定された駆動順序と誘導内容情報39とに応じて各投影装置12及び指向性スピーカ13が出力する誘導指示情報を決定する(S17)。方向制御部37が、投影装置12及び指向性スピーカ13の向きを制御して駆動する(S18)。画像出力制御部35及び音声出力制御部34が、投影装置12及び指向性スピーカ13の出力を制御し(S19)、投影装置12及び指向性スピーカ13が、出力画像を出力すると共に音声情報を出力する(S20)。
【0055】
情報入力部31が、センサ情報91から被誘導者40の所在位置を入力し(S21)、所在判定部(図示しない)が、被誘導者40が目的点である誘導先に所在するかどうかを判定する(S22)。被誘導者40が誘導先に所在しない場合は、次の順序の投影装置1
2及び指向性スピーカ13を起動し(S23)、S16の処理に戻る。被誘導者40が誘導先に所在する場合は処理を終了する。
【0056】
なお、被誘導者40は、必ずしも経路演算部92が演算した通りの誘導経路を進むとは限らないため、被誘導者40の所在情報を常時又は定期的に取得し、取得した情報に応じてリアルタイムに最適な誘導指示情報の決定や提示位置の決定が行われる構成であってもよい。
【0057】
(本発明の第3の実施形態)
本実施形態に係る誘導指示装置について、図12ないし図14を用いて説明する。図12は、本実施形態に係る誘導指示装置の機能ブロック図、図13は、本実施形態に係る誘導指示装置の処理を示す図、図14は、本実施形態に係る誘導指示装置の動作を示すフローチャートである。
【0058】
なお、本実施形態において前記各実施形態と重複する説明は省略する。
【0059】
図12は、本実施形態に係る誘導指示装置10のモジュール構成を示しており、図3の場合と異なるのは、補色画像生成部122と出力画像生成部123とを備え、外部機器としてカメラ124を備える。カメラ124は、提示位置決定部36により誘導指示情報を提示する位置が決定された際に、その位置周辺を撮像する。カメラ124により撮像された撮像情報121は、情報入力部31により入力される。
【0060】
補色画像生成部122は、情報入力部31により入力された撮像情報121の補色を演算し、補色画像を生成する。出力画像生成部123は、出力情報決定部32により決定された誘導指示情報の画像情報と補色画像とを合成して出力画像を生成する。合成された出力画像は、画像制御部35の制御により投影装置12から出力される。
【0061】
なお、入力された撮像情報121を解析し、上記出力画像を生成する画像処理を実行するかどうかを判定する解析判定部(図示しない)を備えるようにしてもよい。すなわち、撮像情報121に対して、補色の演算や画像情報の合成が必要か否かを判定し(例えば、撮像情報121における画像情報が無模様、単一色、薄い色等である場合に必要なしと判定)、必要でなければ図3の場合と同様に通常の画像出力処理を行い、必要であれば上記画像処理を行うようにしてもよい。
【0062】
ここで、入力された撮像情報121から出力画像を生成する処理について、図13を用いて説明する。まず、前記各実施形態と同様に、誘導内容情報39から誘導指示情報の提示位置が決定され、決定された提示位置の周辺がカメラ124により撮像される(図13(A))。ここでは、提示位置が壁面であり、その壁面は着色されて且つ装飾(例えば、写真や絵画等)がなされている。この壁面に対して誘導指示情報を提示した場合は、画像情報が非常に見づらくなってしまい、効果的に誘導指示情報を提供することができない。そのため、補色画像生成部122が撮像情報121の補色を演算し、撮像情報121に対する補色画像を生成する。つまり、この補色画像を出力した場合には、図13(B)に示すように、提示位置の壁面を白色にすることができる。この白色になった壁面に対して、誘導指示情報を合成することで、図13(C)に示すように、誘導指示情報を鮮明に提示することができる。
【0063】
図14を用いて、本実施形態に係る誘導指示装置の動作を説明する。まず、情報入力部31が、誘導の内容を示す誘導内容情報39を入力する(S141)。提示位置決定部36が、誘導内容情報に応じて誘導指示情報を提示する位置を決定する(S142)。カメラ124が、決定された提示位置を撮像し、情報入力部31が、撮像された撮像情報12
1を入力する(S143)。解析判定部が、入力された撮像情報121を解析して画像処理が必要かどうかを判定する(S144)。画像処理が必要ではない場合は、出力情報決定部32が、誘導内容情報に応じて出力する誘導指示情報を決定する(S145)。
【0064】
画像処理が必要である場合は、補色画像生成部122が、撮像情報121の補色を演算して補色画像を生成する(S146)。出力情報決定部32が、誘導内容情報に応じて出力する誘導指示情報を決定する(S147)。出力画像生成部123が、補色画像と誘導指示情報の画像情報とを合成して出力画像を生成する(S148)。
【0065】
出力する誘導指示情報が決定されたら、決定された提示位置に誘導指示情報が出力されるように、投影装置12及び指向性スピーカ13を制御して駆動する(S149)。画像出力制御部35が、決定された誘導指示情報のうち画像情報を、投影装置12を制御して出力すると共に、音声出力制御部34が、決定された誘導指示情報のうち音声情報を、指向性スピーカ13を制御して出力する(S150)。投影装置12が、画像情報を静止画像又は動画像で出力すると共に、指向性スピーカ13が、画像情報が提示されている位置に向かって音声情報を出力し(S151)、誘導指示情報が被誘導者に提示されて処理を終了する。
【0066】
なお、本実施形態に係る誘導指示装置において、前記第2の実施形態における図9の経路演算部92及び駆動順序決定部93を備える構成であってもよい。また、その場合センサ情報91として、カメラ124で撮像した撮像情報121を入力し、画像解析を行うことで被誘導者40の所在、表情、視線方向、動作等を認識するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 誘導指示システム
10 誘導指示装置
11 データ部
12 投影装置
13 指向性スピーカ
14 センサ部
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 HD
25 通信I/F
26 入出力I/F
31 情報入力部
32 出力情報決定部
33 誘導指示情報記憶部
34 音声出力制御部
35 画像出力制御部
36 提示位置決定部
37 方向制御部
39 誘導内容情報
40 被誘導者
41 提示位置
91 センサ情報
92 経路演算部
93 駆動順序決定部
121 撮像情報
122 補色画像生成部
123 出力画像生成部
124 カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導の対象となる被誘導者への前記誘導を指示するための少なくとも音声情報及び画像情報を誘導指示情報として記憶する誘導指示情報記憶手段と、
誘導の内容に応じて前記誘導指示情報を提示する位置を決定する提示位置決定手段と、
前記提示位置決定手段が決定した位置に向けて、前記誘導指示情報を出力する指向性スピーカ及び投影装置の方向を制御する方向制御手段と、
前記音声情報を出力する指向性スピーカを制御する音声出力制御手段と、
前記画像情報を出力する投影装置を制御する画像出力制御手段とを備えることを特徴とする誘導指示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の誘導指示装置において、
前記誘導の内容に応じて、前記指向性スピーカが出力する音声情報及び前記投影装置が出力する画像情報を前記誘導指示情報記憶手段から選択して決定する出力情報決定手段を備え、
前記提示位置決定手段が、前記誘導の内容に応じて前記誘導指示情報を提示する位置を決定し、
前記音声出力制御手段が、前記出力情報決定手段で決定された音声情報を前記指向性スピーカに出力させる制御を行い、
前記画像出力制御手段が、前記出力情報決定手段で決定された画像情報を前記投影装置に出力させる制御を行うことを特徴とする誘導指示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の誘導指示装置において、
前記誘導指示情報記憶手段が、前記誘導の内容に関する情報と関連付けて前記誘導指示情報を提示する提示位置を記憶し、
前記提示位置決定手段が、前記誘導の内容と関連付けられている前記提示位置を決定することを特徴とする誘導指示装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の誘導指示装置において、
前記誘導の内容に関する情報として、現在の時刻の情報を入力する誘導情報入力手段を備え、
前記誘導指示情報記憶手段が、前記時刻を示す情報と関連付けて前記誘導指示情報を記憶し、
前記出力情報決定手段が、入力された前記現在の時刻と関連付けられている前記音声情報及び前記画像情報を決定することを特徴とする誘導指示装置。
【請求項5】
請求項2ないし4のいずれかに記載の誘導指示装置において、
前記誘導の内容に関する情報として、前記被誘導者の状態を示す状態情報及び/又は前記被誘導者を識別する識別情報を入力する誘導情報入力手段を備え、
前記誘導指示情報記憶手段が、前記状態情報及び/又は前記識別情報と関連付けて前記誘導指示情報を記憶し、
前記出力情報決定手段が、入力された前記状態情報及び/又は前記識別情報と関連付けられている前記音声情報及び前記画像情報を決定することを特徴とする誘導指示装置。
【請求項6】
請求項3ないし5のいずれかに記載の誘導指示装置において、
前記誘導の内容に関する情報として、センサで測定された情報を入力する誘導情報入力手段を備えることを特徴とする誘導指示装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の誘導指示装置において、
センサにより測定された前記被誘導者の所在を示す所在情報を入力する所在情報入力手
段を備え、
前記提示位置決定手段が、入力された前記所在情報に基づいて、前記誘導指示情報を提示する位置を決定することを特徴とする誘導指示装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の誘導指示装置において、
前記提示位置決定手段が決定した位置を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した撮像画像の補色を演算し、前記撮像画像に対する補色画像を生成する補色画像生成手段と、
前記補色画像に前記誘導指示情報記憶手段にて記憶されている画像情報を合成し、前記投影装置が出力する画像情報を生成する出力画像生成手段とを備えることを特徴とする誘導指示装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の誘導指示装置において、
前記誘導の内容に応じて、当該誘導の誘導先を決定する誘導先決定手段と、
前記誘導先の情報及び被誘導者の所在情報に基づいて、前記被誘導者を誘導する経路を演算する経路演算手段と、
演算された前記経路に基づいて、前記指向性スピーカ及び前記投影装置の駆動順序を決定する駆動順序決定手段とを備え、
前記音声出力制御手段及び前記画像出力制御手段が、決定された前記駆動順序に従って、前記指向性スピーカ及び前記投影装置の動作を制御することを特徴とする誘導指示装置。
【請求項10】
コンピュータが、
誘導の内容に応じて、前記誘導の対象となる被誘導者への前記誘導を指示するための少なくとも音声情報及び画像情報を誘導指示情報として提示する位置を決定する提示位置決定ステップと、
前記決定された位置に向けて、前記誘導指示情報を出力する指向性スピーカ及び投影装置の方向を制御する方向制御ステップと、
前記音声情報を出力する指向性スピーカを制御する音声出力制御ステップと、
前記画像情報を出力する投影装置を制御する画像出力制御ステップとを実行することを特徴とする誘導指示方法。
【請求項11】
コンピュータを、
誘導の対象となる被誘導者への前記誘導を指示するための少なくとも音声情報及び画像情報を誘導指示情報として記憶する誘導指示情報記憶手段、
誘導の内容に応じて前記誘導指示情報を提示する位置を決定する提示位置決定手段、
前記提示位置決定手段が決定した位置に向けて、前記誘導指示情報を出力する指向性スピーカ及び投影装置の方向を制御する方向制御手段、
前記音声情報を出力する指向性スピーカを制御する音声出力制御手段、
前記画像情報を出力する投影装置を制御する画像出力制御手段として機能させる誘導指示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−226695(P2012−226695A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96174(P2011−96174)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(504209655)国立大学法人佐賀大学 (176)
【Fターム(参考)】