説明

誘電率測定装置

【課題】電子材料のマイクロ波帯における誘電率測定を、広い温度範囲で効率的に行えるようにする。
【解決手段】加熱冷却装置18で温度調整した不凍液を液圧循環管路24を通して恒温槽7へ供給し、またドライエア発生手段からのドライエアを管路18bを通して不凍液と熱交換し、それを恒温槽7に収容された空洞共振器4内へ供給することで、空洞共振器4内の温度制御を行う。不凍液は循環利用でき、またドライエアはそのガス源が大気であるので、ランニングコストが低くかつ安全な環境での測定ができる。また空洞共振器を銀媒体で包んでその中にドライエア導入路を設け、ドライエアが空洞共振器内で均一に流れるようにして空洞共振器内の温度分布の均一化を図る。これは温度制御時間の短縮化及び測定精度向上に寄与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波帯における電子材料の誘電率を測定する誘電率測定装置に関わり、特に広い温度範囲で誘電率の温度特性を測定するのに適した装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、マイクロ波により通信を行う例えば携帯電話機のような電子機器は、小型軽量化とともに高性能化が進んでいるが、この種電子機器の小型、高性能化には、マイクロ波誘電体の材料技術が大きな役割を果たしている。
特にマイクロ波誘電体の高誘電率化と積層化が電子機器の小型化に、またマイクロ波誘電体の低損失化と温度変化の少なさが電子機器の高性能化に大きく貢献しており、これに伴い誘電体の特性評価技術も重要さを増している。
マイクロ波誘電体の誘電特性を評価する評価方法として最も多く採用されているものに、両端短絡形誘電体共振法がある。しかしこの方法は、例えば比誘電率が10の試料を1GHzで測定する場合、φ131.4×165.7mmのサイズをもつ試料を必要とするため、携帯電話機のような小型の電子機器に使用するマイクロ波誘電体の材料評価には適していない。
【0003】
一方、中程度の比誘電率とQ値を有する材料を評価する方法に、空洞共振器摂動法がある。この方法は、空洞共振器内の電界最大部分に試料を挿入したときと挿入していないときとの空洞共振器の共振周波数とQ値の変化から、試料の複素比誘電率の実数部と虚数部を求める。この方法を用いて温度特性を測定できるようにした誘電率測定装置もすでに実用化されており、例えば非特許文献1及び2に記載されたものがある。
【0004】
この誘電率測定装置は、恒温槽内に空洞共振器を収容し、ネットワークアナライザよりマイクロ波を印加して、空洞共振器内に試料を挿入しない状態と、試料を挿入したときの共振周波数とQ値を測定し、試料の複素誘電率を測定するように構成されている。恒温槽内の温度は加熱器及び冷却機により例えば−40℃〜80℃にわたって可変であり、冷却には炭酸ガスの気化熱が利用されている。また恒温槽内で十分熱交換された乾燥窒素ガスを空洞共振器内へ供給するシリンダを設けて、そのシリンダに試料を挿入しておき、窒素ガス供給方向を切換えて試料を空洞共振器へ出し入れするよう構成されている。これによって試料の出し入れ時に外気が空洞共振器内へ入るのを防止して、共振器内の湿度上昇や結露の防止を行うとともに、空洞共振器の酸化を防いでいる。
【非特許文献1】高橋毅他「摂動法による比誘電率温度特性評価方法」、電子情報通信学会信学技報MW96−27(1996−05)
【非特許文献2】三浦太郎「摂動法による誘電体の評価」、セミナ配付資料(Device Test Symposium 2000, 2000年7月4日、於新大阪ワシントンホテル)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に引用した従来装置によれば、広い温度範囲で温度を変えながらの誘電率測定が可能である。しかし、恒温槽冷却時に用いる炭酸ガスや試料の移動に用いる窒素ガスはボンベから供給され、使用後にこれらを回収して再利用するのは簡単ではなく、通常は大気中へ放出される。このため測定を行う室内にこれら不活性ガスが充満して人体に害を及ぼさないようにする換気対策が必要であり、また、これらのガスが測定のたびに消費されコストがかかるので、何らかの改善策が求められていた。
【0006】
本発明はかかる問題を改善するためになされたもので、マイクロ波帯において、広い温度範囲で電子材料等のマイクロ波帯における誘電率測定を容易かつ効率的に行える誘電率測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に関わる本発明の誘電率測定装置は、恒温槽と、熱媒体液の温度を設定された温度に加熱/冷却して前記恒温槽へ供給することによって前記恒温槽内の温度が前記設定された温度となるように制御するための加熱冷却装置と、外気圧より大きい圧力に加圧されたドライガスを発生するためのドライガス発生手段と、この手段により発生されたドライガスと前記加熱冷却装置により加熱/冷却された熱媒体液との熱交換を行ってドライガスを加熱冷却しその温度が前記設定された温度となるようにするための熱交換手段と、
前記恒温槽に収容されて当該恒温槽内の熱媒体液により加熱/冷却されるとともにその内部へ前記熱交換手段によって加熱冷却されたドライガスが供給されることによってその内部温度が前記設定された温度となるように制御される空洞共振器と、測定対象である試料を保持し保持した試料の空洞共振器への挿入/引き出しを行うための試料供給手段と、前記加熱冷却装置の動作により前記空洞共振器内の温度が前記設定された温度となった状態で前記試料供給手段により試料の挿入引き出しを行って前記空洞共振器の共振曲線を測定し、空洞共振器摂動法によって当該試料の誘電率を算出するための誘電率測定算出手段とから構成される。
【0008】
請求項2に関わる本発明の誘電率測定装置は、前記熱媒体液は不凍液であり、前記ドライガスはドライエアとして構成されたものである。
【0009】
請求項3に関わる本発明の誘電率測定装置は、前記空洞共振器が熱伝導度の大きい伝熱媒体で包まれ、その伝熱媒体の内部にドライガスの導入路及び排出路を設けられている。そして当該導入路及び排出路の各々は、1つのドライガス導入口または1つのドライガス排出口から放射状にのびて空洞共振器内へ通じる複数のガス通路から形成されている。
【0010】
請求項4に関わる本発明の誘電率測定装置は、前記試料供給手段が、複数の試料を保持する手段と、この手段に保持された試料を1個ずつ空洞共振器へ挿入する挿入機構を備えている。
【0011】
請求項5に関わる本発明の誘電率測定装置は、前記試料供給手段が、空洞共振器から排出されたドライガスの排出路を形成するように構成され、かつ試料が空洞共振器内へ非挿入時にその内部に位置するように構成された挿入筒を備えている。
【0012】
請求項6に関わる本発明の誘電率測定装置は、複数の恒温槽と、熱媒体液の温度を設定された温度に加熱/冷却して前記恒温槽の各々へ分配供給することによって前記各恒温槽内の温度が前記設定された温度となるように制御するための加熱冷却装置と、外気圧より大きい圧力に加圧されたドライガスを発生するためのドライガス発生手段と、この手段により発生されたドライガスと前記加熱冷却装置により加熱/冷却された熱媒体液との熱交換を行ってドライガスを加熱冷却しその温度が前記設定された温度となるようにするための熱交換手段と、前記恒温槽の各々に収容されて当該恒温槽内の熱媒体液により加熱/冷却されるとともにその内部へ前記熱交換手段によって加熱冷却されたドライガスが供給されることによってその内部温度が前記設定された温度となるように制御される複数個の空洞共振器と、該空洞共振器の各々に対して設けられ当該空洞共振器を用いた測定の対象である試料を保持し、保持した試料の当該空洞共振器への挿入/引き出しを行うための複数個の試料供給手段と、前記加熱冷却装置の動作により前記各空洞共振器内の温度が前記設定された温度となった状態で前記各試料供給手段により試料の挿入引き出しを行って前記各空洞共振器の共振曲線を測定し、空洞共振器摂動法によって各試料の誘電率を算出するための誘電率測定算出手段とから構成される。
【発明の効果】
【0013】
前記請求項1に関わる誘電率測定装置によれば、恒温槽の温度制御を行う熱媒体を液体とすることでその循環利用が容易となるため、経済的であり、またこれが測定中に外気中へ常時排出されることもないから、特別の環境対策を必要としない。また、ドライガスとして人体への影響がない又は影響の少ないガスを用いることにより、やはり特別の環境対策が不必要で、装置構成の経済化に寄与する。
【0014】
前記請求項2に関わる誘電率測定装置によれば、ドライガスとしてドライエアを、熱媒体液として不凍液を用いれば、安全かつ安価な構成にできるとともに、液相を維持する温度範囲の大きい不凍液を用いれば広い測定温度範囲を実現できる。
【0015】
前記請求項3に関わる誘電率測定装置によれば、伝熱媒体として例えば熱伝導度の大きい銀を用いると、恒温槽内の熱媒体液と空洞共振器内のドライガスとの熱交換が効率よく行われる。またこの銀の伝熱媒体の中に放射状の気体流通路を形成することで、ドライガスが空洞共振器内をより均一に流れ、空洞共振器内温度の均一化に効果がある。
【0016】
前記請求項4に関わる誘電率測定装置によれば、試料供給手段が複数個の試料を交互に空洞共振器内へ挿入できるようにすることで、1つの測定温度における複数試料の測定が容易に行え、複数試料の測定効率を向上できる。
【0017】
前記請求項5に関わる誘電率測定装置によれば、試料供給手段に試料挿入筒を設けることで、試料の空洞共振器への挿入/非挿入時の温度変化を常に小さくでき、空洞共振器摂動法による測定のための時間短縮とともに、試料が測定中に大きな温度変化をくり返し受けることによる特性変化を防止できる。
【0018】
前記請求項6に関わる誘電率測定装置によれば、加熱冷却装置からの熱媒体液及びドライガス発生手段からのドライガスを分岐して複数の恒温槽とそれに収容された空洞共振器へ供給する構成とすることで、複数の測定周波数における温度特性を効率よく得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態を、図面を参照して以下に詳述する。
図1は、本発明の誘電率測定装置の全体構成例を示す概略ブロック図である。本構成例では、熱媒体として不凍液を、ドライガスとしてドライエアを用いるものとする。
本体部1には、空洞共振器4を収容した恒温槽7と、空洞共振器4への試料5の挿入、引き抜きを行う試料供給手段6とが設けられている。一方、周辺部2には、不凍液を加熱・冷却するための加熱冷却装置18及び不凍液を前記した恒温槽7を通して循環させるための液圧ポンプ23と、空洞共振器4へドライエアを送るためのドライエア発生手段17及び流量調整手段19と、空洞共振器4にマイクロ波を印加して空洞共振器内の電磁波レベルを検出し、試料5の複素誘電率を算出するためのネットワークアナライザー20及び処理手段21とが設けられている。
【0020】
図2及び図3は、本装置の外観図を示しており、図2が正面図、図3が側面図である。本体部1では、キャスタ3により床面を移動自在な架台1a上に空胴共振器4を収容した恒温槽7が設置されており、恒温槽7の上方に、その誘電率が測定される試料5を空胴共振器4内へ上方より出し入れする試料供給手段6が設置されている。
一方、周辺部2の加熱冷却装置18、ドライエア発生手段17、ネットワークアナライザー20,処理手段21などは、架台2aに収納されている。
【0021】
以上に示した本装置に於いて、ドライエアの発生と、試料温度を所望の値とする制御は、ドライエア発生手段17と、加熱冷却手段18を用いて行われる。すなわち、ドライエア発生手段17は、図1に示したように、大気を圧縮するコンプレッサ17aと、コンプレッサ17aよりバルブ17bを介して送られてきた空気を外気圧より大きい圧力に調圧するレギュレータ17cと、レギュレータ17cにより調圧された空気中より湿気を除去してドライエアにするドライヤ17dと、ドライエア中の塵埃等の異物を除去とするフィルタ17eとからなっている。
ドライエア発生手段17により発生されたドライエアは、流量調整手段19の操作により一定流量に調整された後加熱冷却装置18へと送られる。
【0022】
加熱冷却手段18は液槽18aを有していて、この液槽18a内に、測定温度範囲内で凍結も蒸発もしない不凍液が収容されており、この不凍液は、加熱冷却装置18に設けられた設定手段(図示省略)により設定された設定温度となるように、液温調整器18cにより温度制御され、液圧ポンプ23により液圧循環管路24を介して恒温槽7内へ循環されるようになっている。液温調整器18cによる不凍液の加熱は例えばヒーターを用い、また冷却は例えば冷媒とコンプレッサーを用いた冷却手段により構成される。また所望の温度とするための制御は、空洞共振器4の底部に取り付けられた熱電対4gの出力電圧を参照してのフィードバック制御による。
【0023】
さらに流量調整手段19より送り出されたドライエアは、液槽18a内の不凍液に浸潤されたコイル状の管路18bと、液体循環管路24とともに束ねられた状態で筒状の保温材25内に収容された気体供給管路11を経由して空洞共振器4へ供給されるように構成されている。これによって、ドライエアと不凍液の温度は熱交換によってほぼ同一に保持され、空洞共振器4内の温度が所望の温度となるように制御される。
【0024】
図4は、本体部1の主な構成要素である恒温槽7と空洞共振器4の詳細構成を示すもので、恒温槽7はその周囲が断熱材7aにより保温されていて、外気温の影響を受けないようになっている。外周面の下部に不凍液が流入する流入口7bが、そして上部に不凍液の排出口7cが設けられている。
【0025】
恒温槽7の上面は、脱着自在な蓋体8により覆われており、蓋体8の中央に開口された開口部8aがフランジ状の共振器取り付け部材9により液密に閉鎖されている。共振器取り付け部材9は、中央に下方へ突出する凹状の嵌合部9aが形成されていて、この嵌合部9aが蓋体8の開口部8aに上方から嵌合されており、嵌合部9aの周囲に突設されたフランジ部9bが固着具10により蓋体8の上面に着脱自在に取り付けられている。
共振器取り付け部材9の嵌合部9a下面には、空胴共振器4が収容された筒状の伝熱手段12が取り付けられている。伝熱手段12は、熱伝導率の高い金属、例えば銀により全体がジャケット状に形成されていて、空胴共振器4の外周面全体を覆っており、伝熱手段12の内面と空胴共振器4の間にはドライエアが流通する気体流通路13が形成されている。
【0026】
図5は、図4のA−A線に沿う矢視図であって、気体流通路13の詳しい形状を示している。この気体流通路13は、気体供給管路11を通して送られてきたドライエアを空洞共振器4内へ導くための、伝熱手段12の下内面に形成された気体流通路13bと、空洞共振器4内のドライエアを排出するための伝熱手段12の上内面に形成された気体流通路13aから成っている。気体流通路13bは、図5に示したように、空胴共振器4の中心部を中心に放射状に形成されており、その中心部は、伝熱手段12の下面中央に接続された気体供給管路11に連通されている。
【0027】
空胴共振器4は、全体が銅等の電導率の高い金属により短筒状に形成されていて、筒状部の上面が上面板4aにより、そして下面が底板4bにより閉塞された密閉構造となっており、底板4bの下面には、伝熱手段12の下内面に放射状に形成された気体流通路13bの先端部と合致する位置に流入孔4dが穿設されている。
【0028】
気体供給管路11を通して送られてきたドライエアは、気体流通路13bの中央部から入って放射状の溝に沿って流れ、流入孔4dから空洞共振器4内へ流入する。伝熱手段12の上内面に形成された気体流通路13aも気体流通路13bと同じ形状を有しており、空洞共振器4内のドライエアは、気体流通路13bの流入孔4dに対応する位置に穿設された流出孔4eから気体流通路13a内に入り、その中央部から空洞共振器の上面版4aの中央に穿設された試料挿入口4cを通って外部へ流出する。
【0029】
以上に詳述したように、本装置における空洞共振器内の温度制御は、不凍液とドライエアを用いて行われる。ここで熱媒体液としての、水を主成分とする不凍液を用いれば、それを循環して使用することは容易であり、消耗がないので運転コストが低くかつ環境への影響もない。また、ドライエアはそのまま大気中へ放出しても何の問題も生じないので、何らの環境対策を必要とせず、安全でコスト面でも有利である。
【0030】
また、空洞共振器内の温度制御にはかなりの時間を必要とする。このため、ドライエアを管路18bにて熱交換により不凍液と同一温度とするとともに、これを不凍液の液体循環管路24とともに保温剤25で包んで恒温槽7,空洞共振器4へと送り、空洞共振器4を収容している伝熱手段12に気体流通路13を形成してドライエアを空洞共振器内へ導入する構成としている。こうしてドライエアが空洞共振器内へ導入されるまでに不凍液と常に熱交換するようにすることで、空洞共振器4内の温度が設定された温度に短時間で到達するようになり、温度を変えての測定の全体の時間を短縮できるようにしている。
【0031】
また、図5で説明したように、気体流通路13a、13bを通してドライエアの空洞共振器4内への導入、排出を行うことで、1点での導入、排出と比べて、ドライエアの空洞共振器4内での流れがより均一化され、これによって空洞共振器内温度の均一化が担保され、測定精度向上がはかれる。
【0032】
なお、測定周波数帯によって空洞共振器のサイズは変わるので、予め測定する周波数帯毎に複数の空胴共振器4が用意されていて、測定周波数帯を変える毎に対応する空洞共振器に交換して使用できるようになっている。
【0033】
次に、試料供給手段6及び信号処理系について説明する。まず、試料供給手段6には、図2及び図3に示すように、支持杆6dにより空胴共振器4の上方に支持された支持板6eを有していて、この支持板6e上に、予めコレット6fにより保持された複数の試料5を、試料挿入口4cより空胴共振器4内へ出し入れする試料挿入手段6gが設けられている。
空胴共振器4が収容された恒温槽7の上面には、図4に示すように、空胴共振器4の上面に形成された試料挿入口4cと合致する位置に開口部8bが形成されていて、この開口部8bの周辺より上方に試料挿入筒6aが立設され、試料挿入筒6aの外側に支持筒6bが試料挿入筒6aと同軸に立設されている。
【0034】
これら試料挿入筒6a及び支持筒6bは試料供給手段6の一部を構成するもので、空胴共振器4の排出孔4eより排出されたドライエアは、伝熱手段12の上内面に形成された気体流通路13bを通って試料挿入口4cに集められ、恒温槽7上面の開口部8bから試料挿入筒6aの下端側に排出されるようになっており、一部は試料挿入筒6aの下部に形成された切り欠き6cより支持筒6b内へも排出されるようになっている。
【0035】
試料挿入手段6gは、測定すべき試料5を試料挿入筒6aの中央真上へ移動させ、その後当該試料5を下方へ移動させて試料挿入筒6a内もしくは空洞共振器4内に試料が保持されるように動作する。この動作は、試料供給手段6に設けられた操作盤を操作することにより行う。あるいは、図1の制御手段21から制御信号を送るようにしてもよい。
【0036】
上記のようにして、試料挿入筒6a及び支持筒6b内が外気(大気圧)より高い圧力に保持されるため、空胴共振器4内へ試料5を出し入れする際、空胴共振器4内へ外気が流入するのを防止することができると共に、試料挿入筒6a及び支持筒6b内を通過したドライエアは、試料挿入筒6a及び支持筒6bの上端側開口部から大気へ排出されるようになっている。また、温度測定中の空洞共振器4への試料非挿入時に試料を外気中ではなくドライエアの充満する試料挿入筒6a内に保持することができ、空洞共振器への試料の非挿入時/挿入時の温度を殆ど変えることなく測定を行える。このため、試料挿入時にその温度が内部温度に達するまでの時間を殆ど要しないことになり、測定時間の短縮化に寄与し、同時に試料が大きな温度変化を何回も繰り返し受けることを防ぎ、温度変化のくり返しによる特性変化がある材料の場合でもそれを防止できる。さらに、試料挿入手段6の設置により、複数個の試料を同一温度で測定する場合、不凍液及びドライエアの温度をその温度が当該測定温度となるようにするための温度制御が1回ですむので、測定時間の効率化に寄与する。
【0037】
次に、試料の誘電率は、試料5が空洞共振器内に挿入されたときの空洞共振器の共振周波数及びQ値と、試料が挿入されていないときの空洞共振器の共振周波数及びQ値を測定し、それらから計算によって求められる。このために、図4に示したように、伝熱手段12により周囲が覆われた空胴共振器4の外周面の、互いに対向する位置にコネクタ14とコネクタ15が設けられており、これらコネクタ14及び15は、同軸ケーブル16によりネットワークアナライザ20に接続されている。
【0038】
ネットワークアナライザ20は、掃引周波数発信器や、レベル検出器、校正回路等により構成されていて、掃引周波数発信器より発生されたマイクロ波は、同軸ケーブル16及びコネクタ14を経由して空胴共振器4へ入力され、これによって空洞共振器4内に電磁界が発生する。この電磁界はコネクタ15から取り出され、同軸ケーブル16を介してネットワークアナライザ20へと送られ、そのマイクロ波レベルがレベル検出器で検出される。
【0039】
以上の信号系に於いて、掃引周波数発信器からのマイクロ波の周波数を空洞共振器4の共振周波数、即ち測定周波数の近辺で変えながらコネクタ15からのマイクロ波レベルを検出し、これをネットワークアナライザ20のメモリへ記憶することで、空洞共振器の共振曲線が得られる。ここで、ネットワークアナライザは、一般にこの共振曲線から共振器の共振周波数及びQ値を算出する機能を有しているが、算出精度を向上させるために、本実施例ではネットワークアナライザは共振曲線測定までの動作を行って上記メモリに記憶された共振曲線のデータをそのまま制御手段21へ送る。
そして制御手段21が前記非特許文献1に示されている面積法によりQ値を算出し、また面積比較法により共振周波数を算出する。さらに制御手段21では、空洞共振器4に試料が挿入されたときとされていないときの共振周波数及びQ値を算出すると、その変化から試料5の誘電率と誘電正接(tanδ)を算出して測定データとして制御手段21の記憶手段(図示せず)に記憶し、また表示手段22へ表示する。
【0040】
次に、以上のように構成された誘電率測定装置を使用しての、試料の測定手順を図6を用いて説明する。手順601では、まず測定周波数に対応したサイズを持つ空洞共振器を恒温槽7に取り付け、測定対象である試料を試料供給手段6のコレット6fにセットする。ここでは簡単のため、1個の試料のみを測定するものとし、その試料は携帯電話機などの電子機器の回路基板に使用されているテフロン(登録商標)(登録商標)とする。
摂動法を用いた誘電率の測定に於いては、試料挿入による共振周波数及びQ値の変化率が比誘電率に比例する程度に、試料の容積が空洞共振器の容積に比べて小さいことが必要である。空洞共振器のサイズは共振周波数、すなわち測定周波数でき決まり、またテフロン(登録商標)の比誘電率は常温でほぼ2.1程度であることから、試料としてのテフロン(登録商標)のサイズは、測定周波数が1GHz〜3GHzの範囲では1.8×1.8×75〜80mm、5GHzでは1.8×1.8×60〜65mm、10GHzでは1.8×1.8×50mm、また20GHz帯では、0.6×0.6×30〜35mm程度が望ましい。
【0041】
手順602では、今セットされた試料のサンプル名、サイズ及び測定周波数を制御手段21へ入力しておく。これは後の処理で用いるためである。また、手順602では、ネットワークアナライザ20の設定も行う。これは測定周波数とそれを中心とする掃引周波数範囲を設定することである。掃引周波数の範囲設定は、たとえば試料が空洞共振器に挿入されていない状態で実際に空洞共振器4へマイクロ波を印加してその出力レベルを監視し、共振曲線を取得するのに十分な周波数範囲を定めればよい。
【0042】
手順603では、流量調整手段19を操作してドライエアが試料挿入口4cから試料挿入筒6aへと常時流出して、外気が内部へ入らないようにしておく。すなわち空洞共振器4内の圧力が外気圧よりも高い状態を維持して、空洞共振器4内への外気圧の侵入を防ぎ、外気温度の影響や結露を防止するようにする。
【0043】
手順604では、液温調整器18cを操作して測定温度を設定し、不凍液の加熱もしくは冷却を開始する。ただしこの温度特性測定開始時の最初の測定温度設定時には、手順601で空洞共振器を取り付け後、すぐに恒温槽7を密閉状態として開始することが望ましい。たとえば、−50℃〜+60℃までの温度範囲で、−50℃から順次温度を上昇させながら温度特性測定を行う場合、最初に常温から−50℃まで不凍液の温度を下げる必要がある。このためには冷却時間が大きくなるので、手順601での他の操作や手順602〜603での操作に先立って最初の温度設定操作を行うのが好ましい。また、温度設定を行うときには、試料供給手段6を操作して、試料5を試料挿入筒6a内に挿入しておく。
【0044】
液温調整器18cの熱電対4g出力を参照しての温度制御動作によって、不凍液の温度が測定温度に達し、また不凍液との熱交換によってドライエアの温度も測定温度に達すると、試料挿入筒6a内の試料温度もドライエアにより加熱/冷却されることによってほぼ測定温度になっている。この状態で次の手順605でネットワークアナライザ20を動作させ、空洞共振器4へ印加するマイクロ波信号の周波数を設定された掃引周波数範囲で掃引し、空洞共振器の出力レベルを検出することによって共振曲線の測定を行う。この共振曲線測定データは、制御手段のメモリへ格納されるが、このデータは試料5が空洞共振器4内へ挿入されていないとき(試料非挿入時)のものである。
【0045】
手順606では、手順605と同じ温度設定のままで試料5を空洞共振器4内へ移動させる。そしてネットワークアナライザ20を手順605と同様に動作させて、試料挿入時の空洞共振器の共振曲線を測定し、結果を制御手段21のメモリへ記憶する。以上の手順605及び606による共振曲線測定は1回でもよいが、測定精度を上げるために同一測定温度で複数回、例えば3回くり返し実行し(手順607)、試料非挿入時と挿入時の共振曲線データをそれぞれ3個ずつ取得して記憶する。
【0046】
手順608,609では、制御手段21によりそのときの測定温度における試料5の複素誘電率を、メモリに記憶された共振曲線データから算出する。この算出法は前記非特許文献1,2に記載された方法を用いている。すなわち、手順608では、まず各測定温度に於いて取得した試料非挿入時と挿入時それぞれについて、複数回のデータを平均して測定誤差の少ない平均共振曲線データを生成する。すなわち、共振曲線データはネットワークアナライザによる掃引周波数ごとの空洞共振器4の出力レベルデータであるから、各掃引周波数ごとの複数回の出力レベルデータを平均することで平均データが得られる。こうしてそのときの測定温度に対して試料非挿入時と挿入時それぞれの平均共振曲線が得られると、そのそれぞれから前記した面積法によりQ値を算出し、また面積比較法により共振周波数を算出する。ここで面積法というのは、周波数領域における共振曲線の面積がQ値に反比例することを利用した方法であり、また面積比較法というのは、測定された共振曲線とこの共振曲線から求められた近似曲線との面積差を算出し、この面積差が最小となるように定めた近似曲線の中心周波数を共振周波数とする方法である。
【0047】
試料非挿入時と挿入時のQ値及び共振周波数が手順608で算出されると、手順609でそのときの測定温度における複素誘電率及び誘電正接tanδを算出する。この計算法は既知のものでよく、公知の(数1)で計算できる;
【0048】
【数1】

ただしε1及びε2はそれぞれ複素誘電率の実数部及び虚数部、V及びVsはそれぞれ空洞共振器4及び試料5の容積、f0およびfsはそれぞれ試料非挿入時及び挿入時の共振周波数、Q0およびQsはそれぞれ試料非挿入時及び挿入時のQ値である。
こうして算出された複素誘電率及び誘電正接tanδは、制御手段21内のメモリに記憶される。
【0049】
以上で1つの測定温度における誘電率の測定が終わる。ここで未測定の温度が残っているときは(手順610で有)、手順604へ戻って液温調整器18cを操作し、次の測定温度となるように恒温槽及び空洞共振器の温度制御を行う。そしてこの温度制御が終わると、前記と同様に手順605〜607による複数回の共振曲線測定を行い、その結果を制御手段21のメモリへ記憶し、さらにそれらの共振曲線から手順608,609で複素誘電率及び誘電正接を算出し、記憶する。そしてすべての測定温度での測定が終わると(手順610で無)、手順611にて測定結果を必要に応じて表示装置22へ表示し、またプリンタにより印字し、あるいはグラフ化して印刷/表示する。
【0050】
図7及び図8は、図1の装置を用いた測定例で、比誘電率ε(実数部)と誘電正接tanδを示している。図7はテフロン(登録商標)試料(断面1.8762mm×1.8762mmの四角柱)、図8はマシナブルセラミック試料(断面1.5065mm×1.5093mmの四角柱)の結果である。どちらも測定周波数は5GHz 、−60℃から100℃の範囲を20℃間隔で測定した。用いた不凍液は市販品(東レダウコーニング(株)のSH200)である。測定に要した時間は、1つの試料について約7時間であった。図から見られるように、誘電正接は温度の上昇とともに増加しているが、比誘電率の方は温度上昇につれてテフロン(登録商標)では低下し、セラミックでは増大しているのが見られる。
【0051】
次に、本装置のいくつかの変形例について説明する。まず図1,図4では試料挿入筒6a、支持筒6bを設けて、この内部にドライエアが充満するようにし、空洞共振器4への試料非挿入状態での測定時にも試料5の温度がほぼその時点の測定温度に維持されるようにしている。もし挿入筒6a等がなければ、試料非挿入時には試料5は外気にさらされ外気温度に近い温度となり、挿入時には空洞共振器内部の温度になる。従って1つの測定温度ごとに試料は外気温度と内部温度にさらされて大きな温度変化を受ける。もしこのような温度変化のくり返しが試料の特性を変えてしまうような場合は、挿入筒6aなどはその特性変化を防ぐ役割を果たし、また試料が所定温度になるまでの時間も少なくできる。しかし、温度変化のくり返しによってその特性に影響を受けないような試料であれば、試料挿入筒6a、支持筒6bを除去してもよい。
【0052】
次に図1の本体部1を複数個設け、1つの周辺部と組み合わせて、異なる周波数で複数個の試料の測定を同時に行うことができるようにした構成を説明する。図9はその構成を示す概略図であって、周辺部2Multiはドライエア発生手段17、流量制御手段19、加熱冷却装置18、及び液圧ポンプ23を備え、さらに不凍液分配手段91とドライエア分配手段92を備えている。n個の本体部101〜10n の各々は図4に示したものと同じ構成であり、この各々へ保温材251〜25nに収容された液体循環管路及び気体供給管路を通して不凍液及びドライエアが供給され、不凍液は回収管路18dを通して加熱冷却装置18へ戻される。また、本体部101〜10nの各々にはネットワークアナライザ201〜20nが接続されている。
【0053】
この構成で、本体部101〜10nの各々の試料供給手段に試料を取り付け、空洞共振器としてはそれぞれの測定周波数に応じたサイズのものを取り付けておく。そしてまず、周辺部2Multiにより供給する不凍液及びドライエアの温度を制御して、すべての本体部の空洞共振器内温度を所定の測定温度とする。次にこの測定温度で各本体部にネットワークアナライザより各測定周波数のマイクロ波を印加しながら試料非挿入時及び挿入時の共振曲線測定を行う。この測定を各測定温度について順次繰り返すことで、n個の試料をそれぞれについて設定した測定周波数で同時に測定できる。たとえばn個の本体部に同じサンプルから切り出した試料を取り付けておき、それぞれの測定周波数をn個の異なる周波数に設定してある温度範囲で測定すれば、その試料の温度特性と同時に周波数特性も効率よく取得できる。
【0054】
なお、図1,図9に於いては、加熱冷却装置18による温度設定・温度制御動作、試料供給手段6における試料の空洞共振器への出し入れ、ネットワークアナライザ20の周波数設定や掃引・レベル検出動作等はそれぞれの機器を人手により操作して行うことを前提としているが、これらは制御手段21又は別の制御手段によるプログラム制御を行うように構成すればより効率的な測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態になる誘電率測定装置の全体構成例を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態になる誘電率測定装置の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態になる誘電率測定装置の側面図である。
【図4】図1の装置の恒温槽及び空洞共振器の詳細構成を示す図である。
【図5】図4のA−A線に沿う矢視図である。
【図6】本発明の実施の形態になる誘電率測定装置を用いた誘電率測定の手順を示す図である。
【図7】本発明の誘電率測定装置によるテフロン(登録商標)試料の測定例を示す図である。
【図8】本発明の誘電率測定装置によるマシナブル・セラミック試料の測定例を示す図である。
【図9】本発明の誘電率測定装置の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0056】
1 本体部
2、2Multi 周辺部
4 空胴共振器
4c 試料挿入口
4d 流入口
4g 熱電対
5 試料
6 試料供給手段
6a 試料挿入筒
6g 試料挿入手段
7 恒温槽
7b 流入口
7c 排出口
11 気体供給管路
12 伝熱手段
13、13a、13b 気体流通路
17 ドライエア発生手段
18 加熱冷却装置
18a 液槽
18b 管路
18c 液温調整器
19 流量調整手段
20 ネットワークアナライザ
21 制御手段
23 液圧ポンプ
24 液体循環管路
25 保温材
91 不凍液分配手段
92 ドライエア分配手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
恒温槽と、
熱媒体液の温度を設定された温度に加熱/冷却して前記恒温槽へ供給することによって前記恒温槽内の温度が前記設定された温度となるように制御するための加熱冷却装置と、
外気圧より大きい圧力に加圧されたドライガスを発生するためのドライガス発生手段と、
この手段により発生されたドライガスと前記加熱冷却装置により加熱/冷却された熱媒体液との熱交換を行ってドライガスを加熱/冷却しその温度が前記設定された温度となるようにするための熱交換手段と、
前記恒温槽に収容されて当該恒温槽内の熱媒体液により加熱/冷却されるとともにその内部へ前記熱交換手段によって加熱/冷却されたドライガスが供給されることによってその内部温度が前記設定された温度となるように制御される空洞共振器と、
測定対象である試料を保持し保持した試料の空洞共振器への挿入/引き出しを行うための試料供給手段と、
前記加熱冷却装置の動作により前記空洞共振器内の温度が前記設定された温度となった状態で前記試料供給手段により試料の挿入/引き出しを行って前記空洞共振器の共振曲線を測定し、空洞共振器摂動法によって当該試料の誘電率を算出するための誘電率測定算出手段とを備えたことを特徴とする誘電率測定装置。
【請求項2】
前記熱媒体液は不凍液であり、前記ドライガスはドライエアであることを特徴とする請求項1に記載の誘電率測定装置。
【請求項3】
前記空洞共振器を熱伝導度の大きい伝熱媒体で包み、その伝熱媒体の内部にドライガスの導入路及び排出路を設けるとともに、当該導入路及び排出路の各々は、1つのドライガス導入口または1つのドライガス排出口から放射状にのびて空洞共振器内へ通じる複数のガス通路から形成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の誘電率測定装置。
【請求項4】
前記試料供給手段は、複数の試料を保持する手段と、この手段に保持された試料を1個ずつ空洞共振器へ挿入する挿入機構を備えたことを特徴とする誘電率測定装置。
【請求項5】
前記試料供給手段は、空洞共振器から排出されたドライガスの排出路を形成するように構成され、かつ試料が空洞共振器内へ非挿入時にその内部に位置するように構成された挿入筒を備えたことを特徴とする誘電率測定装置。
【請求項6】
複数の恒温槽と、
熱媒体液の温度を設定された温度に加熱/冷却して前記恒温槽の各々へ分配供給することによって前記各恒温槽内の温度が前記設定された温度となるように制御するための加熱冷却装置と、
外気圧より大きい圧力に加圧されたドライガスを発生するためのドライガス発生手段と、
この手段により発生されたドライガスと前記加熱冷却装置により加熱/冷却された熱媒体液との熱交換を行ってドライガスを加熱/冷却しその温度が前記設定された温度となるようにするための熱交換手段と、
前記恒温槽の各々に収容されて当該恒温槽内の熱媒体液により加熱/冷却されるとともにその内部へ前記熱交換手段によって加熱/冷却されたドライガスが供給されることによってその内部温度が前記設定された温度となるように制御される複数個の空洞共振器と、
前記空洞共振器の各々に対して設けられ当該空洞共振器を用いた測定の対象である試料を保持し、保持した試料の当該空洞共振器への挿入/引き出しを行うための複数個の試料供給手段と、
前記加熱冷却装置の動作により前記各空洞共振器内の温度が前記設定された温度となった状態で前記各試料供給手段により試料の挿入/引き出しを行って前記各空洞共振器の共振曲線を測定し、空洞共振器摂動法によって各試料の誘電率を算出するための誘電率測定算出手段とを備えたことを特徴とする誘電率測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−116385(P2008−116385A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−301313(P2006−301313)
【出願日】平成18年11月7日(2006.11.7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2006年9月7日 社団法人 電子情報通信学会発行の「電子情報通信学会 2006年エレクトロニクスソサイエティ大会講演論文集1(予稿集)」に発表
【出願人】(597123515)株式会社関東電子応用開発 (2)
【Fターム(参考)】