説明

資材保管位置管理システムおよびその方法

【課題】資材保管場所での資材搬入時に、資材を保管した位置座標を自動で正確に算出することにより、資材管理のための作業と、資材搬出時の作業効率向上に貢献する。
【解決手段】課題解決のために、無線通信により検出した運搬車などの資材移動媒体の位置情報と、無線通信により測定した資材移動媒体による資材の運搬時刻から、資材がいつどこから運搬され始め、いつどこに運ばれたかを検出し、さらに資材が運ばれた場所を運搬前後で撮影し、画像を比較することで、運搬された資材の正確な座標情報を抽出する。
【効果】これにより、自動的に高精度の資材保管位置の位置情報を得ることが出来る。この情報を、資材搬出時に作業者に提供することにより、資材搬出作業の効率向上が図れる。また資材の移動を自動検出するため、搬入時の位置情報登録や資材保管情報の管理作業が低減し、資材管理全体の作業工数の低減を図れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保管倉庫や建設現場での資材管理において、搬入時に資材の保管位置を自動的に検出し、搬出時に作業員へ資材保管位置情報を提供する資材位置管理システム、及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
資材管理技術について、プラント建設現場における資材と、資材を保管する資材保管場所を例に、従来の技術を説明する。資材には、一つずつユニークな資材名称を付与され、資材本体に刻印やペイント、または荷札へ記載される。作業員は、この資材名称をもとに資材の識別を行う。
【0003】
資材保管場所は、倉庫と呼ばれる屋内施設と、資材置き場やヤードと呼ばれる屋外施設がある。資材置き場は、一般的にある大きさ毎に保管エリア名をつけ管理され、資材管理対象物の搬出入時における位置は、保管エリア名を用いて情報収集,確認を行う。倉庫では棚または棚を細分化し名前をつけ、資材置き場同様に管理を行っている。以下、資材置き場を例に資材の搬入,管理,搬出作業について説明する。
【0004】
資材を搬入する時は、資材運搬車が到着したら、資材管理担当者が、搬入資材を保管出来る空き場所を目視で確認し、資材運搬車を誘導し、荷卸をする。空き場所への運搬車によるアクセスが難しい場合や、運搬車を長い時間拘束できない場合は、置き場周辺の空き地へ一旦荷卸し、クレーンやフォークリフトなど楊重機を用いて、資材を資材置き場の空き場所に運搬する。資材管理担当者は、資材名称と、保管された保管エリア名をメモに取り、事務所で、資材保管場所共通で利用されるデータベースに登録する。この記録により、資材の納入・保管記録が管理される。
【0005】
保管中の資材を移動した際は、その都度、データベースに登録した情報の更新を行う。
【0006】
搬出時には、出庫依頼された資材名称から、搬入時に登録したデータベースより、保管エリア名を確認する。資材管理担当者が現場で資材の位置を確認し、対象資材に目印をつけるか、または一箇所に集めておく。運搬者は、保管場所記録や目印を頼りに資材を特定し、資材運搬車に荷積みし、搬出を行う。資材管理担当者は搬出記録をデータベースに登録する。
【0007】
このように、搬入搬出時の保管位置情報を蓄積することで、資材保管場所の保管資材と保管場所の管理を行っている。
【0008】
そして、〔特許文献1〕で示された従来の技術では、倉庫での資材管理装置,方法を提供している。資材と作業者に付加しそれぞれを識別するための識別信号を無線で定期的に発信する信号発信部と、資材に付加する識別マーカまたは発光部を備え、倉庫には、前記信号発信部からの信号を受信可能な信号受信部と、カメラを備える。信号発信部からの電波受信より倉庫への搬出入を監視し、カメラで定期的に撮影をし、撮影画像の差異を検出することで資材の位置を特定し、さらに資材に付与された識別マーカまたは発光部により、資材の識別を行い、資材の位置と名称を関連付け、資材が保管されている位置の特定を行う。これにより物品の位置及び物品の入出庫履歴を検出している。
【0009】
また、〔特許文献2〕で示された従来の技術では、プラントの不審者と不審行動の監視装置,方法を提供している。正規入所者には無線で予め記憶した情報を発信するタグを持たせ、正規入所者とそれ以外の方法で敷地に入ってきた人物(以下、不審者)を区別する。さらにプラント内をくまなく撮影できるカメラを備え、不審者を映像で撮影したら、カメラ同士を連動させ、不審者の行動を追尾すると供に、プラントの管理者などへ警告を発信する。正規入所者については、タグが予め記憶した情報と、正規入所者の目的や作業内容を関連付け、目的や作業内容に沿わない行動が撮影された場合は、不審者同様に行動を追尾すると供に、プラントの管理者などへ警告を発信する。これによりプラント内の人の動きを自動的に監視し、セキュリティ向上を図っている。
【0010】
【特許文献1】特開2006−103857号公報
【特許文献2】特開2006−202062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
資材の管理は、紛失による資材探索作業が発生しないよう、資材搬出入や保管位置の正確なデータ管理が要求される。しかし資材現物の管理状況とデータの関連付けは作業員の人に頼らざるを得ず、記録忘れや間違いなどのヒューマンエラーにより、現場資材保管状況とデータに齟齬が生じることがある。それにより、資材搬出時に、資材探索作業に労力がかかり、時には紛失し再度資材を購入したり、製作したりすることがある。また管理資材の量が増えると供に、データ管理の労力が増大し、上記ヒューマンエラーが起こりやすくなるため、よりいっそう厳しい管理が必要となる。
【0012】
これらを解決する手段として、RFIDや無線LANなど電波を用いた位置検出技術がある。位置検出の媒体となるタグを資材に取付け、資材の位置情報を自動的に取得し管理する方法が考えられ、上記した資材管理作業工数の低減やデータ精度向上には有効であると考える。
【0013】
しかし、これらのシステムは無線に頼った技術であるため、対象が金属製品である場合や、屋内倉庫の骨組みや壁などに金属が使われている環境では、通信距離が制限され、また周辺環境の金属による電波反射の影響などを受け、位置検出に誤差が生じる可能性がある。そのため、上記した解決手段候補の個々のシステムを適用しただけでは、資材探索作業の削減には結びつかなかった。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を達成するために、本発明は管理資材の保管場所で、管理資材の保管されている位置情報を管理する資材位置管理システムにおいて、無線で通信を行い予め記憶した情報を送信するタグを取付けた管理資材と、タグから無線で情報を読取るタグ読取手段と、位置情報を無線で送信する位置情報送信手段を有する資材移動車両と、位置情報送信手段が無線送信する位置情報を処理する情報処理装置とを備え、資材移動車両のタグ読取手段により、運搬中の管理資材のタグを読取り、かつ、位置情報送信手段による位置情報を送信することで、対象資材が運ばれた位置情報を取得し、管理資材と保管位置情報とを関連付けすることを特徴とするものである。
【0015】
更に、上記課題を達成するために、本発明は管理資材の保管場所で、管理資材の保管されている位置情報を管理する資材位置管理システムにおいて、無線で通信を行い予め記憶した情報を送信するタグを取付けた管理資材と、タグから無線で情報を読取るタグ読取手段と、位置情報を無線で送信する位置情報送信手段を有する資材移動車両と、管理資材の保管場所を撮影するカメラと、位置情報送信手段が無線送信する位置情報を処理する情報処理装置とを備え、資材移動車両のタグ読取手段により、運搬中の管理資材のタグを読取り、資材移動車両の位置情報送信手段による位置情報を送信することで、管理資材が運ばれた位置情報を取得し、カメラは前記位置情報に基づいて管理資材を撮影することで、管理資材,保管位置情報と撮影記録を関連付けすることを特徴とするものである。
【0016】
更に、上記課題を達成するために、本発明は管理資材の保管場所で、管理資材の保管されている位置情報を管理する資材位置管理方法において、管理資材に無線で通信を行い予め記憶した情報を送信するタグを取付けるステップと、資材移動車両に設けられたタグ読取手段がタグから無線で情報を読取り無線で送信するステップと、資材移動車両に設けられた位置情報送信手段が位置データを無線で送信するステップと、タグからの情報と、位置情報送信手段からの位置データを受信して、管理資材と位置データとを関連づけるステップを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の資材位置管理システムおよび方法によれば、従来方法による資材置き場をさらに細分化した保管エリア単位での管理を実現出来る。
【0018】
また、本発明の資材位置管理システムおよび方法によれば、資材の保管位置情報の人手による情報収集と入力作業,データ管理の不備により発生していた資材探し作業,資材紛失に伴う資材の再製作や購入,工程調整作業の削減につながり、資材管理に係る作業工数の低減が実現出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図面に従って本発明の実施の一形態を説明する。
【0020】
図1は資材位置管理システムの全体構成、図2は装置利用概念図、図3は資材搬入時の資材搬入場所を特定する一連の作業フローを示したものである。
【0021】
資材位置管理システムは、資材保管場所に保管されている資材の名称と、保管位置を高精度に検出するために、資材移動認識装置1と、移動媒体位置検出装置2と、カメラを有する映像装置3と、資材位置算出装置4と資材位置ガイド装置5を備えている。資材10にはタグ11が、フォークリフト等の移動媒体20には位置検出用タグ21が、付加されている。資材移動認識装置1は移動媒体20に付加されている。
【0022】
資材移動認識装置1は、資材移動媒体20が運んでいる資材10のタグ11からの情報のみ無線で受信する信号送受信部101と、資材10に付加され信号送受信部101からの信号を受け予め記憶した情報を発信するタグ11と、信号送受信部101でタグから受信した情報と受信した時刻を関連付け記憶部103に記憶させると供に送信部へ情報の発信を命令する演算/解析部104と、解析方法や解析結果を記憶する記憶部103と、解析結果を映像装置3と資材位置算出装置4へ送信する通信部102と電源部を備えている。電源は外部から供給されていても良い。
【0023】
移動媒体位置検出装置2は、基地局とサーバで構成される。基地局は、資材保管場所に複数設置され、互いに通信が可能である。基地局は、位置検出タグ21と通信する信号送受信部206と、信号送受信部206が受信した情報を解析し位置検出タグ21および移動媒体20の位置計算に必要な情報を収集し解析する演算/解析部205と、解析結果をサーバへ送信する通信部204と電源部を備えている。電源は外部から供給されていても良い。サーバは、複数の基地局の集中制御と、各基地局の情報を収集し位置の算出を行う。サーバは、他装置や基地局との通信を行う通信部201と、各基地局が収拾した位置計算に必要な情報を統合し位置を算出する演算/解析部202と、位置検出時刻と算出結果を記憶する記憶部203と電源で構成される。電源は外部供給でも良い。また、制御サーバと基地局間は有線でも、無線でも良い。資材位置算出装置4と同様に事務所などに設置してもよく、資材位置算出装置4と同じハードでもよい。
【0024】
映像装置3は、他装置と通信を行う通信部301と、各部の制御を行う演算/解析部
302と、資材保管場所に複数設置され所定の場所を撮影する撮影部303と撮影した画像を保存する記憶部304と電源部を備えている。電源は外部から供給されていても良い。
【0025】
資材位置算出装置4は、他装置と通信を行う通信部401と、受信した情報から資材
10が保管された位置を特定する演算/解析部402と、解析結果を記憶する記憶部403と、解析結果を出力する出力部404と、外部から処理を指示する入力部405を備えている。出力部404は画面やプリンタを示すが、作業員が画面にて情報を確認できる装置があり、情報を通信で送信する場合は、通信部401が出力部404を兼ねても良い。入力装置405は、キーボードやマウスを示し、記憶部403に蓄積した情報の確認や、想定された以外の処理を行う場合に用いられる。遠隔で操作を行う場合は、通信部401が入力装置405を兼ねても良い。
【0026】
資材位置ガイド装置5は、資材の搬出時や資材を探す時に作業者が用いる装置である。他装置と通信を行う通信部501と、各部の制御を行う演算/解析部502と、情報を記憶する記憶部503と、作業者が指示を入力する入力部504と、指示に従い情報を提供する出力部505と、資材10に付加したタグ11と通信を行う信号送受信部506で構成される。入力部504としては、キーボードやマウス,タッチパネルや操作ボタンなどを用いることが可能である。出力部505としては、ディスブレイ画面への表示や、プリンタなどを用いることが可能である。運用方法によって、作業者へ表示する目的を果たす形態であれば良い。信号送受信部506は、資材を最終的に特定するために組込んであるが、運用形態によっては無くても良い。
【0027】
以上記載した装置を利用する際の概念図を図2に示す。資材保管場所に移動媒体位置検出装置2を複数台比較的高い所に設置する。移動媒体位置検出装置2は、互いに通信可能な距離をあけ、且つ移動媒体位置検出装置2の間には直接通信できるよう障害物がない高さとする。映像装置3は撮影範囲が隣接する映像装置3の撮影範囲と多少被るよう設置し、資材保管場所全てを映像に納められるように設置する。映像装置3の撮影結果のゆがみは、予め撮影,補正方法を検討し、映像装置3の演算/解析部302に記憶される演算方法へ予め反映するか、別途記憶部304を搭載し、記憶させておく。図2では、移動媒体位置検出装置2と映像装置3を同数としたが、上記要件を満たせばこれにこだわらない。資材移動認識装置1は、資材移動媒体20に取付けるが、移動媒体種別によって、資材
10に付加したタグ11が読取れる場所に取付けを行う。移動媒体位置検出装置2と映像装置3は、資材保管場所に設置される。資材移動認識装置1は、資材保管場所に出入りする移動媒体20へ設置される。資材位置算出装置4は、事務所を設置し、事務所で資材位置管理システム全体の管理が出来るようにする。資材位置ガイド装置5は、事務所に設置するか、作業員が携帯するようにしてもよい。
【実施例1】
【0028】
プラント建設現場における資材置き場での利用を例に実施例を示す。資材置き場とは、資材を現地に運び入れてから、建設に利用するまで期間保管する資材保管場所のひとつである。説明では、資材10を仮に配管スプールとした。図2に示したシステム構成全体を例に、図3に資材搬入時の資材搬入場所を特定する一連の作業フローを示す。各作業の詳細は、以降の図にて説明する。
【0029】
資材搬入時に、資材10を乗せた移動媒体20が資材置き場に移動してくる。資材置き場に設置した移動媒体位置検出装置2は、移動媒体20に付加した位置検出タグ21からの位置情報を含んだ電波を受信したら、フォークリフト等の移動媒体20の位置検出を開始する(ステップ0001)。
【0030】
移動媒体位置検出装置2が位置検出を開始したら、映像装置3は、いつでも写真を撮影できるよう、スタンバイする(ステップ0011)。次に、移動媒体20が、資材10の運搬を開始する。開始は、移動媒体20に取付けた資材移動認識装置1が、資材10に取付けたタグ11の情報を受信することで認識される。資材の運搬開始を示す信号を、無線で映像装置3と資材位置算出装置4へ送信する(ステップ0002)。
【0031】
映像装置3は、資材移動認識装置1からの情報を受信したら、資材置き場の撮影を開始する(ステップ0012)。資材10が、保管場所に搬入され、移動媒体20から離れると、資材移動認識装置1は、資材10に付加したタグ11の情報を読取れなくなる。これを運搬終了とし、その情報を、資材移動認識装置1は、映像装置3と資材位置算出装置4へ無線送信する(ステップ0003)。
【0032】
移動媒体位置検出装置2は、資材搬入開始から搬入終了までの移動履歴を資材位置算出装置4へ送信する。映像装置3は、資材搬入終了の情報を受取ったら、撮影を終了する
(ステップ0013)。撮影は、複数回でも、資材移動開始時と終了時だけでも良い。撮影画像は、一旦各映像装置3の記憶部304へためておく。
【0033】
資材位置算出装置4は、資材運搬開始/終了情報から資材10を保管した場所を撮影していた映像装置3と撮影時刻を特定し、画像送信の指示を送信する(ステップ0021)。画像送信の指示を受け取った対象の映像装置3は、指示に該当する時刻に撮影した画像情報を送信する(ステップ0014)。資材位置算出装置4は、受け取った画像情報の分析を行い、資材に関する差異を抽出し、その座標を特定する(ステップ0022)。検出した搬入資材の位置,資材名称,形状情報,画像を関連付け、データベースに登録する
(0023)。以上で、資材搬入,位置特定作業が終了する。
【0034】
次に資材搬出時の動作を説明する。搬出は、一般的には工事業者が工事の進捗に伴い、翌日以降に必要とする資材を指定する。これが搬出資材の指示に当たる(ステップ0031)。搬出資材の指示は、業者がシステムで要求し、電子データとして資材管理担当者の元に届く場合は、資材位置算出装置4は、自動的に情報の検索に入る。もし紙ベースで指示情報を得る場合は、資材管理担当者が資材位置算出装置4に搬出資材の名称もしくは特定できる情報を入力する。
【0035】
装置は、搬出資材に関して、記憶部403から保管場所の撮影画像を選出し、また記憶部403から資材形状と保管座標の情報を呼び出し、合成する(ステップ0032)。合成した情報を、通信部401から送信する(ステップ0033)。資材位置ガイド装置5の通信部501は、資材位置算出装置4から送信された搬出対象資材10の保管位置を示す情報を受信し、記憶部503へ登録し、出力部505へ出力する。出力情報を資材管理担当者が確認し、資材位置を特定する(ステップ0034)。資材管理担当者は、移動媒体20を伴い現場に行き、資材を見つけたら、資材位置ガイド装置5の信号送受信部506と資材10に付加したタグ11の通信によりタグ11が予め記憶した情報を読取り、それが対象とする搬出資材であることを確定する(ステップ0035)。そして資材10を移動媒体20に乗せ、搬出し(ステップ0036)、資材搬出作業が終了する。
【0036】
図4に資材搬入時に移動媒体作業フローの一例を示す。資材10は、トラックなど大型の移動媒体20で製造工場から現地へ輸送される(ステップ1001)。現地に到着後、資材置き場の近くや空き場所へ資材を荷卸する(ステップ1002)。次に、検収を行い、資材管理担当者への引渡しが完了する(ステップ1003)。資材管理担当は、資材
10を搬出し易さ等を考慮し、フォークリフトやクレーンで資材10を移動し、保管場所へ搬入する(ステップ1004)。これで搬入時の移動媒体20を用いた作業が終了する。資材管理担当者の判断で、トラックから荷卸した後、直接保管場所に搬入することも可能である。
【0037】
この作業と並行して行う資材移動認識装置1と移動媒体位置検出装置2の動作及び移動認識方法,位置検出方法を図5のプログラムフローにて一例を説明する。
【0038】
資材10が現地資材置き場に到着すると、資材置き場に設置した移動媒体位置検出装置2の基地局の信号送受信部206が、資材10を製造工場から輸送してきた移動媒体20に付加した位置検出タグ21の電波を受信する(ステップ2001)。位置検出タグ21からの情報は、付加された移動媒体20の名称を直接示す情報か、または位置検出用タグ
21の識別番号とする。もし識別番号である場合には、移動媒体位置検出装置2のサーバの記憶部203が識別番号と移動媒体名称の関連付けをしたリストを記憶していることとする。受信をしたら、演算/解析部205は、通信部204より複数の移動媒体位置検出装置2の操作と情報を統括するサーバへ受信時刻と、該当位置検出用タグ21の識別番号を送信する。信号を受信したサーバは一部または全ての移動媒体位置検出装置2へ位置検出を命令する。命令を受けた移動媒体位置検出装置2は、非接触による無線で位置検出タグ21と通信し、位置検出タグ21からの位置情報の基になる電波の電波強度や電波到着時間などを用いて位置検出を行う(ステップ2002)。サーバは、位置検出開始を示す信号を映像装置3へ送信する(ステップ2003)。
【0039】
次に、移動媒体20が仮置きまたは保管場所に搬入するため、資材10の移動を開始する。資材移動の認識は、資材移動認識装置1によって行われる。資材移動認識装置1は、移動媒体20に取付けられ、移動媒体20が資材10を移動させるために持ち上げたり、つかんだりした時に、移動対象の資材10に取付いているタグ11の情報を読取ることが出来る。例えばクレーンはヘッド,フォークリフトは資材10の上げ下ろしを行うフレームと面する本体側などに取付けられる。タグ11の読取が可能であれば、移動媒体20への資材移動認識装置1の取付け場所は、上記に限らない。この資材移動認識装置1の、タグ11からの情報を読取り始めの時間を、資材10の移動開始時間とする(ステップ2004)。資材移動認識装置1のタグ読取り方法は、資材移動認識装置1の信号送受信部101から電波を送信し、タグ11は資材移動認識装置1からの電波を受け、予め記憶した情報を電波で返答し、信号送受信部101がその情報を受信し、資材を認識する。資材移動認識装置1とタグ11の通信は継続して行う。資材移動認識装置1は、タグ11との通信を開始したら、映像装置3へ送信する(ステップ2005)。
【0040】
移動媒体20により資材10の運搬が終了し、資材10が保管場所に置かれると、移動媒体20から資材10が離れるため、資材移動認識装置1とタグ11の通信が途絶える。これにより資材10の運搬が終了したとみなす(ステップ2006)。無線による通信であるため、常に安定し継続した通信が望めない場合は、何秒以上通信が無かった場合など条件により資材運搬終了を判断しても良い。資材移動認識装置1は、資材運搬終了を示す信号と終了時刻を、該当映像装置3へ連絡する(ステップ2007)。資材認識装置から、タグ受信開始時と終了時刻,タグから受信した情報を、資材位置算出装置4へ送信し、作業が終了する(ステップ2008)。資材仮置きの場合は、移動媒体20による資材
10の運搬が複数回発生するため、資材置き場への資材搬入し仮置きする段階と、仮置き場所から保管場所へ移動する段階の2段階で、ステップ2001から2008までの作業を繰り返す。
【0041】
尚、この実施例では位置検出タグ21から位置情報の基になる電波を移動媒体位置検出装置が検知することで移動媒体、資材の位置を認識させているが、この構成以外に、移動媒体にGPS等の位置検知装置を設けて、この位置検知装置からの位置情報が入った電波を移動媒体位置検出装置が検知することでも、移動媒体、資材の位置を認識させることが可能である。
【0042】
更に、資材に付加するタグ11に対して、位置検出タグ21と同等の機能を備えることでも同様の機能,効果を得ることが可能になる。この場合、タグ11から発生される位置情報の基になる電波を移動媒体位置検出装置が検知することで、移動媒体,資材の位置を認識させることが実現できる。
【0043】
次に映像装置3の動作を図6のプログラムフローにて説明する。移動媒体位置検出装置2からの位置検出開始を示す信号を、無線や有線で映像装置3の通信部301が受信する。信号を受信したら、演算/解析部302は画像撮影部303をスタンバイ状態に切り替える(ステップ3001)。スタンバイ状態の定義は、ユーザによって指示する。信号受信間隔の変更などでも良い。次に、資材運搬開始を示す信号を通信部301が受信したら、撮影を開始する(ステップ3002)。撮影は、資材運搬開始時と終了時だけでも、一定時間毎でも、継続的に映像として撮影しても良い。ただし、撮影終了判断に条件を設定している場合は、一定時間毎又は継続的に撮影することとする。映像情報と撮影時間は、記憶部304に格納される。
【0044】
次に、資材運搬終了を示す信号を通信部301で受信したら、演算/解析部302は撮影終了指示を出し、撮影を終了する(ステップ3003)。資材位置算出装置4が、他装置の情報を収集し、必要な画像を特定し、該当映像装置3へ該当画像送信要求を示す信号を送信する(ステップ3004)。この連絡は直接基地局に送信しても、サーバを経由しても良い。映像装置3の通信部301が信号を受信したら、記憶部301に蓄積した撮影した画像情報から要求に該当する画像を選択し、資材位置算出装置4へ通信部301を経由して送信する(ステップ3005)。撮影した画像は、必要であれば、全ての情報を送信しても良い。また、画像は映像装置3の記憶部304で、一定期間保管しても、画像送信後や、資材位置が確定した後に削除しても良い。これらはユーザがルールを決めるものとする。本実施例では、資材保管場所に設置される複数の映像装置3は、サーバを設け一括管理しているが、個々に独立している形で管理しても良い。
【0045】
上記3装置の情報を統合し、資材10の保管位置を特定する役割を担う資材位置算出装置4の動作を図7のプログラムフローにて説明する。
【0046】
資材位置算出装置4は、まず初めに資材移動認識装置1から、資材運搬開始を示す信号を通信部401が受信する(ステップ4001)。次に、移動媒体位置検出装置2による、移動媒体20の位置情報を受信する(ステップ4002)。次に、資材移動認識装置1から、資材運搬終了を示す信号を受信する(ステップ4003)。移動媒体20の位置情報は、随時受信しても、資材運搬終了後に纏めて受け取っても良い。もし、後者の場合は、ステップ4002と4003が逆転する。
【0047】
次に、資材運搬終了時刻における移動媒体20の位置を移動媒体位置検出装置2により特定し、記憶部403に登録した映像装置3の名称と設置位置,撮影範囲の情報を呼び出し、移動媒体20が存在した範囲を撮影する映像装置3を特定する(ステップ4004)。資材移動認識装置1から得た情報から、資材運搬開始時刻と、終了時刻を特定する(ステップ4005)。もし開始時刻,終了時刻の定義について条件を課している場合は、それを考慮する。資材位置算出装置4は、該当の映像装置3へ該当画像情報の送信要求を示す信号を送信する(ステップ4006)。送信要求には、該当映像装置3の指定と、画像指定のための資材運搬開始/終了時刻情報を含むこととする。もし映像装置3から、全ての画像情報を受信する場合は、映像装置3の指定のみでも良い。
【0048】
該当映像装置3から送られてきた該当画像を通信部401で受信し(ステップ4007)、画像情報を記憶部403に記憶させる。資材運搬開始時刻と終了時刻の画像情報を、光度やRGBにより比較を行う。気象条件,時刻による画像への影響を補正するために、資材保管場所に光度計や湿度計など気象条件を特定するためのセンサを設け、情報収集しても良い。もしセンサを設ける場合は、画像同様に資材運搬開始時刻と終了時刻のセンサ情報を、ステップ4005の情報をもとに、センサへ情報要求の信号を送信し、所定の情報を受信するステップが追加される。比較を行った結果、2つの画像の差異が抽出される
(ステップ4008)。
【0049】
この差異情報は、まだこの段階では、変化があった点を集めた状態であるため、関連する点群をグループ化し、形状を特定する必要がある。抽出された差異には、搬入された資材,移動媒体,作業員など抽出する必要がある項目と、天候や解析精度によるノイズが含まれる。記憶部403に予め記憶させておいた判別式により、意味のあるものか、ノイズかを判断する。判別式は、点の数や、密度,基本形状パターンとのマッチングなどを示す。これにより、ノイズ以外の項目を抽出し、且つ、基本形状パターンとのマッチングを行い、基本形状を当てはめる。基本形状情報は、形状パターンの番号または、直線,曲線,角,接続,線種,色情報などで表される。形状が再現できれば、上記項目に限らない。ただし、線種は太線、色は赤や黄色等輝度が高く視覚的に目立つ色とする。これらはユーザが設定することが可能である。基本形状パターンは、記憶部403に予め登録されており、四角形や円などの幾何学的な情報である。基本形状が当てはまった点群データは、名称または番号をつけ、差異リストとして記憶部403に登録する(ステップ4010)。
【0050】
次に、差異リストに登録した情報から、資材10の情報のみ選別するため、形状パターンとのマッチングを行う。形状パターンは、移動媒体各種,作業員,資材を支えるパレットについて予め画像にどのように写るか確認し、形状パターンとして登録しておいたものである。形状パターンに当てはめ、種別が確定し、それが資材以外であった点群データは、削除する。これにより資材10に関する情報のみ抽出できる(ステップ4011)。本実施例では、資材以外の移動媒体各種,作業員,資材を支えるパレットなどについて、形状パターンをマッチングするとしたが、資材10について形状パターンを作成し、マッチングさせ、資材情報を検出しても良い。資材形状が分かるCADがある場合は、資材10が置かれる状態を予測し、CADデータから形状パターンを抽出し、登録することも可能である。
【0051】
資材10に関する形状を抽出したことで、座標も算出できる。映像装置3は定点測定であるため、予め撮影結果から座標を変換する変換式を資材位置算出装置4の記憶部403に記憶させておき、資材10の形状抽出後、変換式にて座標データに置き換える。そして搬入された資材10の形状情報と座標情報をデータベース(以下、DBと称す)へ登録する(ステップ4012)。記憶部403に記憶した画像情報は、最新情報のみ残して削除しても良いし、全ての情報を取っておいても良い。
【0052】
もし複数個の資材が、1動作で運搬される場合は、資材名称と、特定した形状と座標情報の1対1に対応が出来ない。その場合は、各形状と座標情報の組合わせ全てに、資材名称群を関連付け登録する。これで搬入時の資材位置特定作業を終了する。
【0053】
資材保管中の移動についても、移動媒体20による運搬となるため、同様のステップで位置を検出し直し、移動後の資材保管位置の算出が可能となる。
【0054】
次に資材位置算出装置4の搬出に係る動作を図8のプログラムフローに示す。資材搬出要求を示す信号を受信する(ステップ5001)。資材搬出要求には、資材名称と、業者名称,搬出場所が含まれる。DBから資材の情報が特定できれば、運用により情報の内容は変更しても良い。次に、DBから搬出要求があった資材に関する情報を、資材名称をキーに抽出する(ステップ5002)。資材情報に含まれる座標から、該当映像装置名を検索する。次に、記憶部403に登録した画像情報から、該当映像装置3の撮影した最新画像を抽出する(ステップ5003)。この時に、該当映像装置3に撮影要求を出し、その時点の画像を使用しても良い。
【0055】
このように抽出した画像情報と、資材情報を統合する(ステップ5004)。画像情報は、映像装置3の撮影範囲が決まっているため、画像の端に座標情報を持たせておく。それにより、座標情報を持つ資材情報と画像情報の統合が容易となる。また、資材10の形状情報は、線を目立つ色で登録してあるため、必要な資材10がどこにあるか視覚的に容易に分かる。また、1画像に搬出する資材10が複数個ある場合は、複数個が1画面に表示されるようにする。統合した情報を、通信部401から資材位置ガイド装置5へ送信する(ステップ5005)。
【0056】
資材位置ガイド装置5の動作とそれに伴う作業員の作業を、図9の作業フローに示す。
【0057】
本事例では、資材位置ガイド装置5を作業者が携帯しているものとし、出力部505はタッチパネル方式とする。この資材搬出要求を通信部501が受信する(ステップ6001)。これは、資材位置算出装置4が受信するものと同じであり、出庫要求の資材名称がリストになっている。作業者が出庫する資材名称を確認できる情報であれば、リストに限らない。出庫する資材名称リストを記憶部503に記憶させる。また、必要であれば、出力部505に表示しても良い。資材位置算出装置4から送信し、受け取ることとしても良い。
【0058】
次に、資材位置算出装置4にて作成した、画像に資材情報を統合した情報を通信部501で受信する(ステップ6002)。受信した情報を記憶部503に記録し、出力部505にあたる画面に出力する。作業者は、この画面を見て、資材置き場のどこに資材10があるかを確認し、移動する(ステップ6003)。作業者が、資材が保管されている場所に移動したら、目視確認と供に、資材位置ガイド装置5の信号送受信部506により、資材10に付加されているタグ11へ信号を無線で送信し、タグ11は予め記憶した情報を無線で返答し、読取る。タグ11から得た資材名称に関する情報と、ステップ6001で読み込んだ出庫資材リストと照合し、出庫対象資材かどうか判別する(ステップ6004)。出庫対象資材であれば、出庫資材リストに確認済みのマークがつく。また記憶部503に記憶されている出庫資材リストに読込み済みか否かの情報が登録される。そして作業者は資材10を移動媒体20へ積載する(ステップ6005)。出庫対象資材に対し、ステップ6004の確認,認証作業を全て行ったか確認し(ステップ6006)、行っていない場合は、ステップ6003からステップ6006の作業を繰り返す。
【0059】
全ての資材10に対し確認,認証作業を行い、移動媒体20に搭載したら、記憶部503に蓄積した、出庫資材リストに対するタグ11読込み状況示す信号を通信部501から送信する(ステップ6007)。そして、指示にある搬出場所へ資材10を搬出し(ステップ6008)、搬出作業が終了する。
【0060】
資材位置ガイド装置5からの出庫対象のタグ11読込み状況を示す信号を、資材位置算出装置4の通信部401が受信したら、資材位置算出装置4は、資材10の保管位置情報を登録したDBに、該当資材が搬出された情報を登録する。登録に関し、作業員のヒューマンエラーを防止するには、図3のステップ0022までの作業を行い、画像の差異より資材が搬出された事を確認し、資材10の保管位置情報を更新する方法をとっても良い。
【0061】
以上の実施例に示した構成,ステップを実施することで資材位置管理システム及びその方法の搬出入に係る作業が終了する。
【0062】
そして、これらの実施例で示したように、本発明の資材位置管理システムおよび方法によれば、従来方法による資材置き場をさらに細分化した保管エリア単位での管理を実現出来る。
【0063】
また、本発明の資材位置管理システムおよび方法によれば、資材の保管位置情報の人手による情報収集と入力作業,データ管理の不備により発生していた資材探し作業,資材紛失に伴う資材の再製作や購入,工程調整作業の削減につながり、資材管理に係る作業工数の低減が実現出来る。
【実施例2】
【0064】
資材位置管理システムの活用の一例として、実施例1に示したような平面に資材10を配置する場合だけではなく、屋内倉庫で保管棚へ資材10を保管する場合にも適用が可能である。屋内倉庫での実施例の一例を図10の概念図で示す。
【0065】
構成は実施例1で示した内容と同様である。映像装置3は、平面ではなく、保管棚正面から画像を撮影できるように配置する。もし狭くて配置できない場合は、複数方向に映像装置3を配置しても良い。
【0066】
屋内倉庫はたいてい暗く、保管棚も暗い色が多い。そのため、画像を比較するために必要な光度やRGBの違いを得られない可能性がある。その問題を解消するため、保管棚の奥の背面を輝度の高い色とするか、そのような色のシートを張り、資材10を置いた時に、資材10と資材が置かれていない空間を区別出来るようにする。これにより実施例1と同様のステップを踏むことにより、資材10の位置を自動的に特定することが可能となる。
【0067】
以上の実施例で示したように、本発明の資材位置管理システムおよび方法によれば、従来方法による資材置き場をさらに細分化した保管エリア単位での管理を実現出来る。
【0068】
また、本発明の資材位置管理システムおよび方法によれば、資材の保管位置情報の人手による情報収集と入力作業,データ管理の不備により発生していた資材探し作業,資材紛失に伴う資材の再製作や購入,工程調整作業の削減につながり、資材管理に係る作業工数の低減が実現出来る。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】資材位置管理システムの全体構成。
【図2】屋外資材置き場における資材位置管理システム利用例の概念図。
【図3】資材搬出入時の一連の作業フローチャート。
【図4】資材搬入時 移動媒体作業フローチャート。
【図5】資材搬入時 資材移動認識装置と移動媒体位置検出装置プログラムフローチャート。
【図6】資材搬入時 映像装置プログラムフローチャート。
【図7】資材搬入時 資材位置算出装置プログラムフローチャート。
【図8】資材搬出時 資材位置算出装置プログラムフローチャート。
【図9】資材搬出時 資材位置ガイド装置を用いた作業フローチャート。
【図10】屋内倉庫における資材位置管理システム利用例の概念図。
【符号の説明】
【0070】
1 資材移動認識装置
2 移動媒体位置検出装置
3 映像装置
4 資材位置算出装置
5 資材位置ガイド装置
10 資材
11 タグ
20 移動媒体
21 位置検出タグ
101,206,506 信号送受信部
102,201,204,301,401 通信部
103,203,304,403 記憶部
104,202,205,302,402,502 演算/解析部
303 画像撮影部
404,505 出力部
501 資材通信部
504 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理資材の保管場所で、前記管理資材の保管されている位置情報を管理する資材位置管理システムにおいて、
無線で通信を行い予め記憶した情報を送信するタグを取付けた管理資材と、
前記タグから無線で情報を読取るタグ読取手段と、位置情報を無線で送信する位置情報送信手段を有する資材移動車両と、
前記位置情報送信手段が無線送信する位置情報を処理する情報処理装置とを備え、
資材移動車両の前記タグ読取手段により、運搬中の管理資材のタグを読取り、かつ、前記位置情報送信手段による位置情報を送信することで、対象資材が運ばれた位置情報を取得し、管理資材と保管位置情報とを関連付けすることを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項2】
請求項1の資材位置管理システムにおいて、
管理資材の保管場所を撮影するカメラを備え、
前記位置情報送信手段からの位置情報に基づいて、前記カメラは前記タグ読取手段が前記タグの有無に関する情報を読取った際に撮影を行い、撮影記録を無線通信手段で前記情報処理装置に送信し、撮影記録と管理資材とを関連付けて、管理資材の保管位置を検出することを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項3】
請求項2の資材位置管理システムにおいて、
管理資材が複数個搬入された場合に、管理資材の撮影記録と管理資材の名称群を関連付けて管理資材の保管位置を管理することを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項4】
請求項2の資材位置管理システムにおいて、
管理資材の2次元の形状情報を表示するCAD装置を備え、
前記撮影記録の画像情報によって得た管理資材に関するアウトライン情報を抽出し、
該アウトライン情報を前記CAD装置の形状データに照合し、形状データの一致により、対象管理資材の位置を確認あるいは特定することを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項5】
請求項4の資材位置管理システムにおいて、
前記撮影記録の画像情報と前記CADで管理している管理資材の保管座標と形状情報を組合わせる際に、前記形状情報の色や線種を変化させて、管理資材の位置を表示することを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項6】
請求項2の資材位置管理システムにおいて、
壁背面が輝度の高い色の棚に前記管理資材を納入して、
画像による抽出を容易にしたことを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項7】
請求項1の資材位置管理システムにおいて、
前記位置情報送信手段として、位置検出タグを備えたことを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項8】
管理資材の保管場所で、前記管理資材の保管されている位置情報を管理する資材位置管理システムにおいて、
無線で通信を行い予め記憶した情報を送信するタグを取付けた管理資材と、
前記タグから無線で情報を読取るタグ読取手段と、位置情報を無線で送信する位置情報送信手段を有する資材移動車両と、
前記管理資材の保管場所を撮影するカメラと、
前記位置情報送信手段が無線送信する位置情報を処理する情報処理装置とを備え、
資材移動車両の前記タグ読取手段により、運搬中の管理資材のタグを読取り、資材移動車両の位置情報送信手段による位置情報を送信することで、管理資材が運ばれた位置情報を取得し、
前記カメラは前記位置情報に基づいて管理資材を撮影することで、管理資材,保管位置情報と撮影記録を関連付けすることを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項9】
請求項8の資材位置管理システムにおいて、
管理資材が複数個搬入された場合に、管理資材の撮影記録と管理資材の名称群を関連付けて管理資材の保管位置を管理することを特徴とする資材位置管理システム。
【請求項10】
請求項8の資材位置管理システムにおいて、
管理資材の2次元の形状情報を表示するCAD装置を備え、
前記撮影記録の画像情報によって得た管理資材に関するアウトライン情報を抽出し、
該アウトライン情報を前記CAD装置の形状データに照合し、形状データの一致により、対象管理資材の位置を確認あるいは特定することを資材位置管理システム。
【請求項11】
管理資材の保管場所で、前記管理資材の保管されている位置情報を管理する資材位置管理方法において、
管理資材に無線で通信を行い予め記憶した情報を送信するタグを取付けるステップと、
資材移動車両に設けられたタグ読取手段が前記タグから無線で情報を読取り無線で送信するステップと、
資材移動車両に設けられた位置情報送信手段が位置データを無線で送信するステップと、
前記タグからの情報と、前記位置情報送信手段からの位置データを受信して、管理資材と位置データとを関連づけるステップを備えたことを特徴とする資材位置管理方法。
【請求項12】
請求項11の資材位置管理方法において、
管理資材の保管場所を撮影するカメラを設け、該カメラは前記タグ読取手段が前記タグの有無に関する情報を読取った際に撮影を行うステップと、
撮影記録を無線通信で送信し、撮影記録と管理資材の保管位置とを関連づけるステップを備えたことを特徴とする資材位置管理方法。
【請求項13】
請求項12の資材位置管理方法において、
管理資材が複数個搬入された際に、管理資材の撮影記録,管理資材の名称群を関連付けるステップを備えたことを特徴とする資材位置管理方法。
【請求項14】
請求項12の資材位置管理方法において、
前記撮影記録の画像情報によって得た管理資材に関するアウトライン情報を抽出するステップと、
該アウトライン情報を前記CAD装置の記憶装置の形状データと照合し、形状データの一致により、対象管理資材の位置を確認あるいは特定するステップを備えたことを特徴とする資材位置管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−265909(P2008−265909A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−108799(P2007−108799)
【出願日】平成19年4月18日(2007.4.18)
【出願人】(507250427)日立GEニュークリア・エナジー株式会社 (858)
【Fターム(参考)】