説明

走行装置

【課題】設置期間が短く、コンパクト、安価、且つ安全な、駆動用サーボモータ搭載走行装置を提供する。
【解決手段】本発明の走行装置が備える走行台は、複数の走行台ユニット20で構成され、各走行台ユニットのレール21及びサーキュラーピッチ歯を備える駆動ラック22は、基台27の一方の端部27cから突出して設置される。走行台ユニット同士の連結は、レール及び駆動ラックを他の走行台ユニットの基台の他方の端部27dに架け渡して行う。駆動ラックは、正確にピッチ合せをして敷設した後、駆動ラック位置決め機構30(31、32)を用いて固定する。また、走行台を水平に保つジャッキ23は、レールの垂直下の梁部材24に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行装置に関する。詳しくは、複数の走行台ユニットを連結してなる走行台が備える一対のレール上に駆動用サーボモータを備えた走行体を走行させる走行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動用ロボット等に使用される走行装置の走行台、或いは、ロボットの作業対象であるワーク等を搬送するための走行装置の走行台は、ユニット化されておらず、この走行装置を新規に設置するときは、レール及び駆動ラックを含めて走行台を一体として設計をしなければならなかった。このため、この走行装置の新規設置が決定されたとしても、設計図の作成から着手しなければならず完成まで長期間を要した。
【0003】
また、現場における設置施行期間が長く施工中の既存の作業に支障をきたした。同様に、既設の走行装置を延長等する場合も設計図を作成する必要があり、容易でなかった。更に、現状の作業場は、走行装置を設置するのに十分な場所を有していないところが少なからずある。更にまた、走行装置の点検保守時、周辺の工作機械の点検整備時、治具の交換時等における安全対策も十分でなかった。
【0004】
従来は、走行装置に用いるガイドウエイ用レール(以下「レール」という)は、走行台の設計図に基づいて加工され、この加工されたレールのみに使用できる直動玉軸受けと一体となったものしか入手できなかった。このため、上記レールを敷設後、この走行台に使用可能な新たなレールを入手することが困難であった。あえて、この走行台に使用可能な新たなレールを入手する場合は、高コストのものとなっていた。従って、あらかじめユニット化した多数の走行台を作製し、その後、これらの走行台ユニットを連結して走行台を得ようとしても、上記走行台ユニットに使用するレールの安定供給が困難であり(又は、高コストとなるため、)、走行台をユニット化するコスト的メリットは少なかった。また、従来の上記レールは長さの寸法公差が大きく、走行台ユニットを作製しようとしても技術的にも困難であった。最近になってやっと、直動玉軸受けが共通であって、且つ長さの寸法公差の小さいいわゆる定尺もののレールが市販されるようになり、走行台ユニットに合せた所望の長さのレールを入手できるようになった。
【0005】
しかしながら、走行台のユニット化は未だにされていない。この原因は下記の事由であると考えられる。レールの長さは10mm単位で設計されているが、従来の駆動ラックは一般的にモジュールピッチ歯を使用していたため、ユニット化するとレールの長さと駆動ラックの長さを一致させることが困難であった。即ち、従来のユニット化されていない走行台は、レールに関係なく、駆動ラックをつなぎ合わせて所望の長さにすればよかった。
【0006】
また、走行台をユニット化した場合にユニット同士の連結部におけるレール及び駆動ラックのつなぎをどのようにするか問題があった。即ち、この連結部において走行台使用時間の経過とともに、つないだ二本のレールにズレが生じることが想定され、このズレが生じた場合には、レールに取付けられた直動玉軸受けの乗り継ぎが円滑にできないため、この直動玉軸受けの損傷が激しくなり、さらには破損事故を招くことになる。また、駆動ラックにおいても同様であり、走行台ユニットの連結部でズレが生じ、この連結部のピッチが変化した場合にはラックの歯及びピニオンギヤの歯の損傷が大きいうえに騒音も大きいものとなる。
【0007】
更に、従来の走行台はコンパクト化が進んでいないため、従来と同じ走行台を単にユニット化しただけでは、設置場所が十分でない作業場においては、設置することが困難である。新工場を設計する場合は別として、既存工場において、この走行装置を導入する場合には常に生ずる問題である。更にまた、従来型の走行装置は、走行装置自体及び周辺の工作機械等のメンテナンス、あるいは治具の交換等が安全に行えるとは言いがたく、従来型の走行装置の走行台をそのままユニット化しても、ユニット化走行台の普及が望めないと考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願発明の目的は、走行装置の走行台のユニット化及び標準化を図り、この走行台ユニットを連結することにより走行台を完成させ、走行装置の設置現場での施行期間が短く、且つ量産効果による安価な走行装置を提供する。
他の目的は、幅方向の寸法が小さくコンパクトな走行台を用いて、狭いスペースにおいても設置可能な走行装置を提供することである。
更に他の目的は、走行装置及び周辺の工作機械等をより安全に保守点検及び修理等が行える走行装置を提供することである。
【0009】
本願発明は、走行軸同時制御走行ロボット、走行軸1軸追加走行ロボット、及び、ロボットの作業対象であるワークの搬送或いは組立て等に利用される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題の解決手段は下記のとおりである。
1.本願発明に係る走行装置は、これを構成する走行台が複数の走行台ユニットを連結してなり、該複数の走行台ユニットの各々は、すべて単独で独立して同一の機能を有し、且つ所定寸法に標準化されたものであって、
該走行台ユニットの各々は複数の梁部材上に、駆動ラック位置決め機構を有する一対の基台を備え、
上記一対の各々の基台は、該基台上に該基台の一方の端部から突出して設置されたレールを備え、且つ、該基台上の他の端部は、他の上記走行台ユニットの備える上記基台上に設置された上記レールであって、上記基台の一方の端部から突出して設置された上記レールを架け渡して設置するスペースを備え、
上記一対の基台のうちの一方の基台は、上記レールに沿って、該基台上に該基台の一方の端部から突出して設置されたサーキュラーピッチの歯を備える駆動ラックを備え、且つ、該基台上の他の端部は、他の上記走行台ユニットの備える上記基台上に設置された駆動ラックであって、上記基台の一方の端部から突出して設置された上記駆動ラックを架け渡して設置するスペースを備え、
且つ、上記一対のレールの垂直下に設けられた上記梁部材のねじ穴と螺合するジャッキが設けられ、
上記各走行台ユニット同士の連結は、上記各走行台ユニット間に間隙を設けて上記駆動ラック位置決め機構と梁部材で連結され、一の上記走行台ユニットの基台に設置された上記一対のレール及び上記駆動ラックは、他の上記走行台ユニットの基台に架け渡して設置されていることを特徴とする。
【0011】
2.上記走行台は、連結された上記各走行台ユニットの間であって、且つ上記一対のレールの垂直下に設けられた上記梁部材のねじ穴と螺合するジャッキを備える上記走行装置。
3.上記走行台は、上記駆動ラックの長手方向のズレを防止するための偏心ノックピンを備える上記走行装置。
4.上記走行台は、レール位置決め部材を備える上記走行装置。
【0012】
5.上記走行台は作業用踏板と、上記走行体の走行経路を覆う開閉自在の複数の安全作業用踏板と、上記走行体の走行禁止手段と、上記走行体の走行禁止解除手段と、を備え、該安全作業用踏板を閉じたときは、上記走行体の走行が禁止され、該安全作業用踏板の全てを開いたときは、上記走行体の走行禁止が解除される上記走行装置。
【0013】
6.上記走行体は、上記レール上に走行の障害となるものが存在するときは、走行を停止する手段を有する上記走行装置。
7.上記走行台は、上記走行体が走行区域外に侵入した場合は、該走行体の侵入防止手段を有する上記走行装置。
【発明の効果】
【0014】
本願発明の走行装置は、走行台がユニット化されているために設計費用を節約できるために安価であり、且つ、走行装置の設置施行期間の短縮化が図れるとともに設置後の走行装置の延長等の設計変更も容易である。
【0015】
また、本願発明の走行装置は、ジャッキをレール垂直下に備えるため、横幅が小さく、コンパクトであり、狭い作業場においても設置可能である。
【0016】
更に、本願発明の走行装置は、設置施行現場で駆動ラックの長手方向のズレを防止するためのノックピン(以下「現合ノックピン」ともいう。)を取付ける必要が無いため、設置施行期間が短く、且つ熟練者でなくても容易に施工ができる。
【0017】
また、本願発明の走行装置は、レール位置決め部材を有し、正確な位置にレール及び駆動ラックの敷設ができるために、レール、直動玉軸受け、駆動ラックの歯、ピニオンギヤの歯の損傷が少ない。
【0018】
更に、本願発明の走行装置は、安全作業用踏板及び安全走行手段を有するため、走行装置の点検整備、走行装置周辺の工作機械等の点検整備、治具の交換、及び品質チェック等が安全に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本願発明の走行装置は、複数の走行台ユニットを連結してなる走行台、この走行台上のレールに取付けられた直動玉軸受け(玉以外に「ころ」も含む。)、この直動玉軸受けに取付けられた走行体、及びこの走行体に設置された駆動用サーボモータを備える。この駆動用サーボモータへの電力の供給は、架空電車線方式によることもできるし、ケーブル支持装置(例;株式会社椿本チエン製のケーブルベア等)によることもできる。また、バッテリを搭載して電力を供給することもできる。
【0020】
本願走行装置を構成する走行台は、連結した走行台ユニットの数により所望の長さの走行台が得られる。即ち、上記走行台ユニットは、所定の長さになっているため、必要とする走行台の全体長さは、この走行台ユニットを連結して組立てることにより容易に得ることができる、また、各走行台ユニットはすべて同一の機能を有する独立した走行台ユニットになっているため、単に連結して組立てるのみで、本願走行装置に必要な走行台を得ることができる。この走行台ユニットの長さは特に限定されないが、輸送及び据付け等を考慮すると1〜2mが好ましい。通常、走行台ユニットは、長さは1m及び2mの2種類を用意すればたりる。これらの走行台ユニットを適宜連結して所望の長さの走行台を得ることができる。この場合、1mの走行台ユニットは、最端に設置して連結することが好ましい。上述の走行体にロボットを搭載して、走行軸同時制御ロボット、走行軸1軸追加ロボット、とすることができる。更に、搬送後に正確な位置決めが要求されるロボットの作業対象となるワークの搬送或いは組立て等に利用することができる。
【実施例】
【0021】
以下、本願発明の実施例を図に基づいて説明する。本願発明の実施例の一態様である走行装置全体の側面図を図16に、また、本願発明の実施例の他の態様である走行装置の作業用踏板を装着した正面図を図17に示す。本願実施例は走行体15にロボット11を搭載し、及びこの走行体に電力、圧縮空気等を供給するためのケーブル等を内蔵するケーブル支持案内装置12の一端を固定する。また、このケーブル支持案内装置12の他端を上記一対のレールの間であって走行台側の梁部材24に固定し、この梁部材24に設けられた一対のケーブル支持案内装置収納壁28内に収納する態様である。本願発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0022】
本願走行装置1の備える走行台は、走行台ユニット20を連結してなる。図1は走行台ユニットの側面図である。図2は同平面図である。図3は、図2に係るA−A断面図を示す。図3に示すように27a及び27bは基台であって、基台27aには長手方向に段を設け、上段にはレール21aを、下段にはこのレールに沿って駆動ラック22が取付けられる。また、基台27bにはレール21bが取付けられる。この基台27aはレール21aのほかに駆動ラック22が設置されるため、他の基台27bよりやや幅広である。これらの基台の張出底部25は梁部材24にボルトで固定される。
【0023】
この走行台ユニット20の備える梁部材24は、ねじ穴を有し、このねじ穴と螺合するジャッキ23が設けられ、これらのジャッキ23は、床面に置かれた座部17上に設置される。これらのジャッキ23の数は限定されないが一対のレール21a及び21bの各々のレールの垂直下に2〜3個が対になって設けられ、走行台を水平にする。図17に示すように、これらの対になったジャッキ23は、ロボット11等を搭載した走行体の重量を上記基台27a及び27b、基台の張出部25、及び梁部材24を介して約二分して支える。
【0024】
この走行体15に搭載されるロボット11等は、重量が大きいため、走行体15及び梁部材24にたわみが生じやすく、たわみが生じた場合には、上記一対の基台が傾斜し、走行体の移動に支障がきたす。従来の走行台は、ジャッキが一対の基台の外側に設けられていたために、梁部材のたわみが大きく、基台の傾斜を防止するために、一対の基台を幅広の頑丈なものとし、このたわみを防止するために補強材を上記一対の基台の内側に設けるか、梁部材の中央部にたわみ防止用のジャッキを設ける等の対処をしていた。また、ケーブル支持案内装置12の幅方向は、一定の寸法が必要であり、上記幅広の基台及び上記補強材のために、走行台は幅広とせざるをえなかった。
【0025】
一方、本願に係る走行台ユニットが備えるジャッキ23は、図3、図17に示すように、上記レール21a及び21bの垂直下にあるため、梁部材24のたわみは最小限に抑えられ、基台27a及び27bをあえて幅広なものとする必要もなく、梁部材の中央にジャッキを設ける必要も無い。また、基台27a及び27bの内側に補強材を設ける必要は無い。補強材を設けるとしても小さな補強材で足りる。従って、本願に係るジャッキを使用すれば幅方向の寸法の小さい走行台をつくることができ、従来は設置できなかったような狭い場所でも本願走行装置の設置が可能である。
【0026】
上記梁部材24は、アンカボルトを介して床面に直接設置されるL字形固定板29にボルトで締結される。この固定板29のボルト挿入穴は上下方向にいわゆる長穴(長穴とは、図13で示すように正面から見た場合に矩形の対向する一対の辺が半円になっているものをいう。以下同じ)であり、走行台をジャッキにより水平にしてから上記梁部材24に設けられたねじ穴に固定ボルトを螺合して、この固定板29と梁部材24とを締結する。
【0027】
図20に示すように一対の基台の張出底部25は必ずしも設けることを要しない。基台を直接梁部材に溶接等で取付けることもできる。しかし、この張出底部25を設けた場合は基台を梁部材と分離できるため、運搬に便利であり、走行台ユニットの保管も便利である。
【0028】
上記走行台ユニット20の備えるレール21(21a、21b)は、走行台ユニットの長さに合せて市販の定尺もののレールを使用することができる。後述するように、レールの若干の位置の調整が必要となる場合があるため、2m以上の走行台ユニットにおいては、複数本のレールをつなぎ合わせて使用する。例えば、2mの走行台ユニットの場合は、2〜4本のレールを用いる。これらのレールのつなぎ合せは、間隙の無いことが好ましいが、直動玉軸受け16の玉の直径の3分の1以下の間隙を設けることができる。上記間隙があったとしても直動玉軸受け16の動き、或いは損傷等に影響を及ぼすことが無い。
【0029】
これらのレールは、六角穴付ボルトで基台に締結される。レールにはこのボルトの頭部よりも大きな径の座グリ部を設け、この座グリ部と同心であって、このボルトよりも僅か大径の貫通穴を設け、このボルトを基台のネジ穴に螺合して締結する。従って、上記貫通穴のクリアランスの分だけ、レールは長さ方向に対して必要に応じて設置位置を調整できる。
【0030】
図4は、走行台ユニット20(20aと20b)同士を連結する前の説明図である。各走行台のレール21a(以下21bも同じ)は、基台27(27a及び27b)の一方の端部27cから突出して設置される。この基台の他方の端部27dにおいては、他の走行台ユニットの突出したレールを架け渡すためのスペースが設けられている。上記基台27の一方の端部27cから突出しているレール部分(以下「突出レール部」ともいう。)の寸法は、特に制限は無いが好ましくは100〜300mm、通常200mmである。
【0031】
図5は、走行台ユニット20を平面方向から見たレール21a(21bも同様)及び駆動ラック22の設置位置の説明図である。基台の他方の端部27dからレール21の端部21cまでの寸法は、上述の突出レール部の寸法から後述の走行台ユニット20同士の連結時に設ける間隙27e(図6参照)の寸法を差し引いた位置に設置する。
【0032】
上記走行台ユニット20に設置される駆動ラック22は、サーキュラーピッチの歯を備える。この歯のピッチは特に限定されない。市販されるいわゆる定尺モノのレールの長さは、10mm単位であり、このレールの長さと一致させることができればよい。上記レール21aと同一の長さの駆動ラック22が入手できない場合は市販のものを切断して用いることができる。走行台ユニットが2m以上である場合は、この駆動ラックは、複数本をつなぎ合わせて使用することもできる。例えば、走行台ユニットが2mの場合は、一本又は2本を使用する。
【0033】
後述するように、走行台ユニット20同士を連結する場合に、駆動ラック突合せ部において上記駆動ラック22の切断端面22c同士を当接する必要が無い。この突合せ部においては、駆動ラックの端面の位置に関係なく駆動ラック22の備えるピッチが確保できれば良いためである。このため、駆動ラック22の切断端面22cから、直近のギヤの山の中心までの寸法は、この駆動ラック22が備えるピッチpの1/2以下とすることができる。この場合、切断した端面の加工処理が省略できる上に、駆動ラックの22同士のつき合せ部において正確なピッチ合わせができる。
【0034】
この駆動ラック22は、上記に詳述したレール21aに沿って、上記レール21aと同様に、基台27aの一方の端部27cから突出して設置される。この基台の他方の端部27dにおいては、他の走行台ユニットの突出した駆動ラックを架け渡すためのスペースが設けられている。この基台27aの一方の端部27cから突出している駆動ラック部分の寸法は、上記基台27の一方の端部27cから突出しているレール部分の長さと同じにするか、又は上記のように僅か短くすることができる。
【0035】
この駆動ラックは、六角穴付ボルトによって基台27aに締結される。該ボルトの頭部よりも大きな径の座グリ部と、ボルトのねじ部よりも僅かに大径の貫通穴が互いに同心的に、且つ、駆動ラックの長手方向において並設されており、ボルトは、座グリ部及び貫通穴にその全体が埋没するように挿入されて基台のネジ部に螺合される。従って、駆動ラック22は上記貫通穴とボルトとの間隙の分だけ、この駆動ラックは基台に対して長手方向に移動できる。また、上記座グリ部及び貫通穴を駆動ラックの長手方向に長軸とした長穴にすることもできる。この駆動ラック22はピニオンギヤ14の反力で長手方向にズレる可能性がある。このため、走行台ユニットの連結が終わった後に駆動ラックと基台の位置精度を保持するために位置決め用の現合ノックピンを打っておくか、又は走行台ユニット20上に駆動ラックを位置決めして、位置決め用のノックピンをあらかじめ打っておくことが好ましい。
【0036】
図6は、各走行台ユニット同士を連結した状態の説明図である。図6に示すように一の走行台ユニット20aのレール21a(21bも同じ)及び駆動ラック22を他の走行台ユニット20bに架け渡して、梁部材24を基台の張出部25にボルトで締結するとともに駆動ラック位置決め機構30を用いて連結する。この際、一のユニットの基台27a(27bも同様)と他のユニットの基台27a(27bも同様)に間隙27eを設ける。この架け渡したレール21は、基台27a、27bにボルトで締結される。また、駆動ラック22は、基台27aにボルトで締結される。図6に示すように駆動ラック22を架け渡して設置した走行台ユニット20a、20bの各々の基台27aに駆動ラック22の位置決め用現合ノックピン40a及び40bを打つことが特に好ましい。
【0037】
図7は、走行台ユニット20同士を連結した際のレール21a及び駆動ラック22の突合せ部の状態を平面方向から説明した図である。架け渡した駆動ラック22と、架け渡された駆動ラック22の間のピッチp1(以下「駆動ラック突合せ部のピッチp1」という。)が、駆動ラック22の備えるピッチpと同じになるように正確に行う。上述の駆動ラック位置決め機構30はボルト部31とナット部32からなり、ボルト部31は基台27の一方の端部27cに、ナット部32は基台27の他方の端部27dに取付けられている。走行台ユニット20同士の連結時には、図8に示すよう、位置決めボルト31cと引きボルト31b及び受けボルト32bを用いて駆動ラック22同士のピッチ合せを行った後固定する。
【0038】
図7に示すように、この駆動ラック22の長さは、駆動ラック突合せ部のピッチp1が、駆動ラック22のピッチpと同一にできる範囲で上記レール21より短いことが好ましい。即ち、同図に示すように一の走行台ユニットの駆動ラックの切断端面22cと他の駆動ラックの切断端面22cは当接させる必要は無い。切断端面同士を当接しなければ、上記p1を駆動ラック22のピッチpと容易に一致させることができ、更に、切断端面の加工処理をする必要がない。しかし、この駆動ラック突合せ部のピッチp1は正確に駆動ラック22のピッチpと一致させる必要がある。ピッチp1が正確でないと駆動ラック及びピニオンギヤ14の磨耗・損傷が激しい上に、騒音が発生する。
【0039】
また、走行台ユニット20同士を連結する場合に、レール21a(21bも同様)の端面21c同士は、当接させる必要は無い。レール21aの端面21c同士に間隙mが生じたとしても、このmがレールに取付けられる直動玉軸受け16の玉の直径の3分の1以下であれば、間隙mがあったとしても直動玉軸受け16の動き、或いは損傷等に影響を及ぼすことが無いためである。入手できる市販の定尺もののレールは、寸法公差は小さいが(通常0〜−0.048%)、上記間隙が無視できない場合には、レール21の設置位置を上述のレール固定ボルトと貫通穴のクリアランスを利用して、レールを長さ方向に移動して間隙mを調整できる。
【0040】
走行台ユニット同士の連結において、上述の駆動ラック位置決め機構30はピッチ合わせを容易にするとともに、一度付合わせた駆動ラック間にズレを容易に生じさせない。また、レール突合せ部のレール21aの端面21c同士の間隙mを容易に変化させない。この駆動ラック位置決め機構30を使用しないときは、駆動ラックの歯の損傷及びピニオンギヤの歯の損傷が大きく、騒音が発生する場合が多く、レール又は直動玉軸受けの損傷が発生する場合が多い。
【0041】
また、この基台と基台との間隙27eは、駆動ラック22同士のピッチ合せを容易にするとともに、走行体の移動による衝撃を緩和させて駆動ラック22及びレール21の取付けボルトの緩みを容易に生じさせない。この間隙は特に限定は無いが5〜20mm、通常10mmである。各走行台ユニットの備えるレール長さは、基台の長さと上記間隙の合計となる。
【0042】
本願発明と異なって、レール21及び駆動ラック22を架け渡して走行台ユニット同士を連結しない場合であって、連結部でレール21同士及び駆動ラック22同士を付合わせる場合は、この連結部において突合せたレール21同士及び駆動ラック22同士が走行装置の使用経過に伴いズレが生じやすく、そのまま使用すると直動玉軸受け16が損傷・破損する。又は、駆動ラック22の歯及びピニオンギヤの歯が磨耗・損傷しやすい。従って、この損傷等を避けるためにはこの連結部を頻繁に点検・調整しなければならない。一方、本願の走行装置は、レール21及び駆動ラック22の突合せ部に関しては、通常の保守・点検時に調整を行えばよい。
【0043】
本願走行装置の他の発明は、走行台ユニット20を連結してなる走行台が、図6に示すように上記走行台ユニット同士の連結部下部の梁部材24であって、上記一対のレール21a及び21bの各々のレールの垂直下にジャッキ23を備える。走行台ユニット同士の連結部は他の部分に比較して走行体の重量による長さ方向のたわみが生じやすいからである。また、本走行体15により生じる走行台の長さ方向のたわみは、このジャッキ23で防止するとともに、上記一対のケーブル保持具収納壁28を梁部材24にボルトで締結することによっても防止している。
【0044】
本願走行装置の他の発明は、上記駆動ラック22の位置決め用ノックピンに代えて、下記に詳述する偏心ノックピン40を使用する。図9及び図10にこの偏心ノックピンの形状を示す。大径の基礎ピン42の上に小径の打込みピン41を設けた形状であり、基礎ピン42の軸と打込みピン41の軸は偏心している。この基礎ピンは取付け台43を有し、この取付け台の中心には六角穴44を備え、その周辺にはボルト取付け穴45を備える。
【0045】
上述の駆動ラック22の位置決め用現合ノックピンをうつためには、基台に所定径の貫通下穴を設け、現地で、この基台の貫通下穴から駆動ラックの所定位置まで、同心同径の穴を同時加工して現合ノックピン穴を形成する。しかる後にノックピンを打つ。
【0046】
この現合ノックピン打ち作業は熟練を要し、且つ現地での取付け時間が相当必要となる。このため設置施行期間の短縮が図れない上に、熟練者の確保が困難であるのが現況である。また、消耗或いは損傷した駆動ラックを取り替える場合には、そのたびに現合ノックピンをうつ必要がある。
【0047】
図11は上記偏心ノックピン40の取付け状態をあらわす。駆動ラック22には、長穴46が、駆動ラック22の長手方向の軸と垂直になるように駆動ラックの半ばまで設けられる(図12参照)。この長穴46の横軸の径(図13参照)は、上記打込みピン41と同一径である。一方、基台27aには上記基礎ピンと同一径の貫通孔47が設けられ、その周辺にこの偏心ノックピン40を固定するためのボルト穴48が設けられている。なお、図11における22fは駆動ラックの備える歯を表す。
【0048】
この取付け方法は、この偏心ノックピン40を基台27aの貫通穴47に挿入した後、上記取付け台43が備える六角穴44にレンチを差込み偏心ノックピン40を回転させる。このとき打込みピン41が駆動ラックの備える長穴46を探し当てることができる。その後、この偏心ノックピン40を打ち込み、固定用ボルトでこの偏心ノックピン40を固定する。
【0049】
この長穴46は、上記基礎ピン42の軸から上記長穴の横軸Yと縦軸Xの交叉する中心点T(図13参照)までの距離が、上記基礎ピン42の軸と上記打込みピン41の軸の距離内になるように設けられる。この距離であれば常にこの偏心ノックピン40を取付けることができる。この偏心ノックピンを使用すれば、現合ノックピンをうつ必要が無いため設置作業がはかどるとともに、熟練していない者でも容易にこの偏心ノックピンを取付けることができる。また、駆動ラックを交換する場合にも容易である。偏心ノックピンの形状の他の態様として、図14に示すように、取付け台43の六角穴44を廃して、この取付け台43の2箇所を平行に切り落としたものとすることができる。この切り落とした部分にレンチをかけてこの偏心ノックピンを回すことができる。
【0050】
本願走行装置の他の発明に係る走行台は、レール位置決め部材26を備える。上述のように、本願発明の走行台の備えるレールは、締結部材としての複数本の六角穴付ボルトによって締結されるが、このボルトと貫通穴のクリアランスのため、このクリアランスの分だけレールは幅方向にズレる可能性がある。
【0051】
従って、レールを設置する場合には、レールの幅方向のズレを防止して、他のレールの位置を決めるための基準を設けることが好ましい。図3、図4に示すように本レール位置決め部材26は、駆動ラック22の背面の一部を基台27aに密着させつつ、レール21aの側面の一部と駆動ラック22の上記背面の一部を押圧・密着させる。この駆動ラック22の背面の密着した基台27aの面がレールの設置基準面となる。図15は、このレール位置決め部材26の取付け説明図である。このレール位置決め部材26は、コの字形状をなし、側部の一方をレール21aに、他方の側部を基台27aに架け渡し、この部材の背部にボルト貫通穴及び基台27aに長手方向にボルト貫通長穴26bを設け、引きボルト26aをこのボルト貫通穴に貫通させ、駆動ラック22に設けたねじ部に螺合してレール21aの側面の一部と駆動ラック22の側面の一部を押圧・密着・固定する。
【0052】
本レール位置決め部材26は、レール21aの側面の一部と駆動ラック22の側面の一部を密着させているために、基台27aの幅方向の寸法を小さくすることができ、ひいては本願走行装置1の幅方向の寸法を小さくできる。このため、従来設置が不可能であった狭い場所でも本願走行装置1を設置できる。また、このレール位置決め部材26は、レールの設置位置の基準となるばかりでなく、駆動ラック22の幅方向のズレも防止する効果がある。なお、前述のように駆動ラック22の長手方向のズレは、駆動ラック位置決め用ノックピンによって防止されている。
【0053】
本願走行装置の他の発明に係る走行台は、図17、図18に示す作業用踏板(51、52)と、走行体15の走行経路を覆う蝶番53を備えた開閉自在の複数の安全作業用踏板50とを備える。また、図示しないが上記作業用踏板(51、52)下には、支柱又はサポートを設けることができる。走行装置1自体の保守点検等、周辺の工作機械等の保守点検等、及び治具の交換等の場合は、ロボット11等を搭載した走行体15は、走行台の端部にリタイヤさせて行う。このとき、上記安全作業用踏板50は走行経路に作業者が足を作業用踏板51及び52から踏み外して転落する危険を防止する。
【0054】
上記安全作業用踏板50を閉じたときは、ロボット11等を搭載した走行体15の走行を禁止する手段を備える。この手段は、作業用踏板52の端部にブラケット57を介して設けられた安全作業用踏板が閉まったことを確認するための近接スイッチ、リミットスイッチ、又は光電スイッチ等のセンサ58(作業用踏板52の他の端部に設けたセンサ58は図示しない。)と、複数の安全作業用踏板50のうちで最先端部に位置する安全作業用踏板50a及び最後端部に位置する安全作業用踏板(図示しない)に設けられた確認板54とで構成される。このセンサ58が上記確認板54を感知した場合は、走行体15の走行は禁止される。また、図示しないが、最後端部に位置する安全作業用踏板が閉められた場合も同様の手段で走行体15の走行は禁止される。
【0055】
また、上記複数の安全作業用踏板50の各々には邪魔板(59a、59b、その他)が設けられていて、この安全作業用踏板は50a、50b、50c、その他の順に閉めなければならない。従って、全部の安全作業用踏板50が閉じられ、保守点検等の作業をする場合は、必ずセンサ58が上記確認板54を感知するため、ロボット11等を搭載した走行体15が作動することは無い。
【0056】
更に、本願発明の走行装置1の走行台は、この安全作業用踏板50の全てを開いたときは、ロボット11等を搭載した走行体15の走行禁止解除手段を備える。この走行体の走行禁止解除手段は、作業用踏板51にブラケット55を介して設けられた安全作業用踏板50が開いたことを確認するための近接スイッチ、リミットスイッチ、又は光電スイッチ等のセンサ56と、複数の安全作業用踏板50のうちで最先端部に位置する安全作業用踏板50aに設けられた確認板54とで構成される。このセンサ56が上記確認板54を感知した場合は、走行体15の走行禁止が解除される。
【0057】
また、上述のように上記複数の安全作業用踏板50の各々には邪魔板(59a、59b、その他)が、設けられている。このため、他のすべての安全作業用踏板50が開かなければ、複数の安全作業用踏板50のうちで最端部に位置する安全作業用踏板50aを開くことができない。従って、すべての安全作業用踏板50が開かなければロボット等を搭載した走行体15の走行禁止が解除されることはない。
【0058】
他の本願発明の走行装置1は、安全装置として、レール上に走行に障害となるものが存在するときは、走行が停止される手段を有する。稼動中にロボットが把持したワーク等をレール上に落とした場合等に重大な事故が発生する危険を回避するためである。図19に示すように、この走行停止手段は、レール上直近の走行体の4箇所に設けられた投光光電センサ70とこれらに対応して、走行台端部の4箇所に設けられた受光光電センサ71で構成される。
【0059】
他の本願発明の走行装置1は、安全装置として、走行体15が通常の走行区域以外に侵入した場合は、この走行体15の侵入を防止する手段を有する。エンコーダの異常、走行プログラムの異常等によりロボット等を搭載する走行体15が通常の走行経路以外に侵入するのを回避するためである。この走行停止手段は、図19に示すように、走行台に設けられた近接スイッチ、リミットスイッチ、又は光電スイッチ等のセンサ72で構成される。このセンサ72は、走行体15の通常走行区域外の基台27であって、レール21の近傍に設けられ、このセンサ72に走行体15に取付けられた被感知体(図示しない)が接触又は接近等した場合等にこのセンサ72は、侵入した走行体15を感知して走行体15の走行を停止する。
【0060】
本願発明の走行装置1において、走行台ユニット20で連結された走行台の両端部の処理をどのようにするかは、制限は無い。例えば、図16のように走行体止め部材73等を取付けて処理することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本願発明は、走行軸同時制御ロボット、走行軸1軸追加ロボット、又は、ワークの搬送等に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】走行台ユニットの側面図である。
【図2】走行台ユニットの平面図である。
【図3】図2に係る走行台ユニットのA−A断面図である。
【図4】走行台ユニットの連結前の状態を側面から見た説明図である。
【図5】平面から見たレール及び駆動ラックの基台への取付け説明図である。
【図6】側面から見た走行台ユニットを連結した説明図である。
【図7】走行台ユニット連結後のレール及び駆動ラックの基台への平面方向から見た取付け説明図である。
【図8】駆動ラック位置決め機構の一部断面図である。
【図9】偏心ノックピンの平面図である。
【図10】偏心ノックピンの側面図である。
【図11】偏心ノックピン取付け説明図である。
【図12】偏心ノックピンを取付けた状態の一部断面図である。
【図13】駆動ラックに設ける偏心ノックピン用の長穴の正面図である。
【図14】他の態様の偏心ノックピンの平面図である。
【図15】レール位置決め部材の取付け説明図である。
【図16】実施例の走行装置側面図である。
【図17】作業用踏板を装着した他の態様の実施例の走行装置の正面図である。
【図18】安全作業用踏板を装着した走行台の斜視図である。
【図19】走行台及び走行体に安全装置を装着した側面図である。
【図20】他の態様の走行台の断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 走行装置
13 駆動用サーボモータ
15 走行体
16 直動玉軸受け
20 走行台ユニット
21 レール
22 駆動ラック
23 ジャッキ
24 梁部材
26 レール位置決め部材
27 基台
30 駆動ラック位置決め機構
40 偏心ノックピン
50 安全作業用踏板
51 作業用踏板
52 作業用踏板
56 走行禁止解除手段に用いるセンサ
58 走行禁止手段に用いるセンサ
70 走行停止手段に用いる投光側光電センサ
71 走行停止手段に用いる受光側光電センサ
72 走行体侵入防止手段に用いるセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行台が備える一対のレール上に駆動用サーボモーターを備えた走行体を走行させる走行装置において、
上記走行台は、複数の走行台ユニットを連結してなり、該複数の走行台ユニットの各々は、すべて単独で独立して同一の機能を有し、且つ所定寸法に標準化されたものであり、
上記走行台ユニットは、複数の梁部材上に、駆動ラック位置決め機構を有する一対の基台を備え、
上記一対の各々の基台は、該基台上に該基台の一方の端部から突出して設置されたレールを備え、且つ、該基台上の他の端部は、他の上記走行台ユニットの備える上記基台上に設置された上記レールであって、上記基台の一方の端部から突出して設置された上記レールを架け渡して設置するスペースを備え、
上記一対の基台のうちの一方の基台は、上記レールに沿って、該基台上に該基台の一方の端部から突出して設置されたサーキュラーピッチの歯を備える駆動ラックを備え、且つ、該基台上の他の端部は、他の上記走行台ユニットの備える上記基台上に設置された駆動ラックであって、上記基台の一方の端部から突出して設置された上記駆動ラックを架け渡して設置するスペースを備え、
且つ、上記一対のレールの垂直下に設けられた上記梁部材のねじ穴と螺合するジャッキが設けられ、
上記各走行台ユニット同士の連結は、上記各走行台ユニット間に間隙を設けて上記駆動ラック位置決め機構と梁部材で連結され、一の上記走行台ユニットの基台に設置された上記一対のレール及び上記駆動ラックは、他の上記走行台ユニットの基台に架け渡して設置されていることを特徴とする走行装置。
【請求項2】
上記走行台は、連結された上記各走行台ユニットの間であって、且つ上記梁部材の上記一対のレールの垂直下に設けられたねじ穴と螺合するジャッキを備える請求項1記載の走行装置。
【請求項3】
上記走行台は、該駆動ラックの長手方向のズレを防止するための偏心ノックピンを備える請求項1又は2記載の走行装置。
【請求項4】
上記走行台は、レール位置決め部材を備える請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走行装置。
【請求項5】
上記走行台は、作業用踏板と、上記走行体の走行経路を覆う開閉自在の複数の安全作業用踏板と、上記走行体の走行禁止手段と、上記走行体の走行禁止解除手段とを備え、該安全作業用踏板を閉じたときは、上記走行体の走行が禁止され、該安全作業用踏板の全てを開いたときは、上記走行体の走行禁止が解除される請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の走行装置。
【請求項6】
上記走行体は、上記レール上に走行の障害となるものが存在するときは、走行を停止する手段を有する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の走行装置。
【請求項7】
上記走行台は、上記走行体が走行区域外に侵入した場合は、該走行体の侵入防止手段を有する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の走行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−184024(P2009−184024A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−23378(P2008−23378)
【出願日】平成20年2月1日(2008.2.1)
【出願人】(507370002)有限会社IKD (3)
【Fターム(参考)】