説明

超音波診断装置

【課題】伝送状態に応じて適切なデータ転送レートにてデータの伝送を行うことができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波診断装置本体1は、受信した送信データに含まれる誤り訂正符号に基づいて送信データに含まれる超音波データに対する誤り訂正処理を行う誤り訂正部103と、送信データに含まれる超音波データにおけるデータの誤り率を検出する誤り率検出部110とを備える。そして、超音波診断装置本体1は、誤り率検出部110によって検出された誤り率に対応する情報を超音波探触子に送信する。そして、誤り訂正符号生成部は、超音波探触子が受信した誤り率に対応する情報に応じて、超音波データに対する誤り訂正符号の割合を変更して誤り訂正符号を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波探触子で得られた超音波データ等を装置本体へ無線伝送するワイヤレス型の超音波診断装置が知られている。
【0003】
そして、このような超音波診断装置において、超音波探触子にて無線伝送されるデータに対して誤り訂正符号を付加し、伝送経路においてデータが損壊した場合でも、装置本体においてこれを復元するようにしたものがある(例えば、特許文献1)。
そして、この超音波診断装置は、誤り訂正符号を多く付加するほどデータ復元能力が向上することに着目し、送信するデータの重要性に応じて、送信データに対する誤り訂正符号の割合を変更するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−291515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ワイヤレス型の超音波診断装置においては、超音波診断画像をリアルタイムに表示するためには、超音波探触子で得られた超音波の受信信号を超音波データにA/D変換し、これをリアルタイムに装置本体に無線伝送する必要がある。
仮に、超音波データのサンプリング周波数が60MHz、超音波探触子に設けられる超音波振動子の数が128個で、振動子1個当たり12bitからなるデータを無線伝送する場合、リアルタイムに無線伝送するためには、データ転送レートは92160Mbps以上である必要がある。
これに対し、上記特許文献1に記載の超音波診断装置では、データの損壊がほとんど生じないような良好な伝送状態であっても、重要なデータに対しては、常に、bit数の多い誤り訂正符号を付加するものであるので、データ転送レートが低下するものとなっており、データ転送効率がよくないばかりか、常にデータ転送レートが不足してしまうという問題が生じるおそれもある。
このように、データ転送レートが、必要な転送レートを下回るような場合には、超音波データを、例えば、超音波を走査する毎に送信せず、データを間引いて伝送する等によりデータ転送レートの不足を解決することができるが、これはすなわち、フレームレートの低下を生じさせることとなり、上記特許文献1に記載の超音波診断装置に適用した場合には、良好な伝送状態であっても、重要な超音波診断画像でありながら、常にフレームレートの低い画像となってしまい、適切な診断を行うことができなくなるおそれがある。
【0006】
本発明の課題は、伝送状態に応じて適切なデータ転送レートにてデータの伝送を行うことができる超音波診断装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、駆動信号によって被検体に向けて送信超音波を出力するとともに、被検体からの反射超音波を受信することにより受信信号を取得し、該取得した受信信号に基づいて超音波データを生成する超音波探触子と、前記超音波データに基づいて超音波診断画像を生成する装置本体と、備え、前記超音波探触子と前記装置本体とが無線通信によりデータの送受信を行う超音波診断装置において、
前記超音波探触子は、前記超音波データに対応する誤り訂正符号を生成する誤り訂正符号生成部を備え、前記誤り訂正符号生成部によって生成された誤り訂正符号を前記超音波データに付加して送信データを生成し、該生成した送信データを前記装置本体に送信し、
前記装置本体は、受信した送信データに含まれる誤り訂正符号に基づいて該送信データに含まれる超音波データに対する誤り訂正処理を行う誤り訂正部と、前記送信データに含まれる超音波データにおけるデータの誤り率を検出する誤り率検出部と、を備えるとともに、前記誤り率検出部によって検出された誤り率に対応する情報を前記超音波探触子に送信し、
前記誤り訂正符号生成部は、前記超音波探触子が受信した前記誤り率に対応する情報に応じて、前記超音波データに対する誤り訂正符号の割合を変更して誤り訂正符号を生成することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記超音波探触子は、取得した前記受信信号の包絡線を検波する包絡線検波部を備え、前記包絡線検波部によって検波された包絡線から所定周期にてサンプリングを行って前記超音波データを生成することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波診断装置において、
前記超音波探触子は、受信した誤り率に対応する情報に応じて前記送信データの送信出力の大きさを設定し、該設定した送信出力の大きさにて前記送信データの送信を行う無線送信部を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記装置本体は、前記誤り訂正部にて前記超音波データの誤り訂正ができない場合には、該超音波データに対して所定のエラー処理を行い、該エラー処理によって得られたデータに基づいて超音波診断画像を生成することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記装置本体は、前記誤り訂正部にて前記超音波データの誤り訂正ができない場合にその旨を報知する報知部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、伝送状態に応じて適切なデータ転送レートにてデータの伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態における超音波探触子の概略構成を示すブロック図である。
【図3】包絡線データについて説明する図である。
【図4】第1の実施の形態における超音波診断装置本体の概略構成を示すブロック図である。
【図5】送信データのデータ構成について説明する図である。
【図6】第2の実施の形態における超音波探触子の概略構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態における超音波診断装置本体の概略構成を示すブロック図である。
【図8】第3の実施の形態における超音波探触子の概略構成を示すブロック図である。
【図9】第3の実施の形態における超音波診断装置本体の概略構成を示すブロック図である。
【図10】送信データのデータ構成の他の例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態に係る超音波診断装置について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0015】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断装置Sは、図1に示すように、超音波診断装置本体1と超音波探触子2とを備えている。超音波探触子2は、図示しない生体等の被検体に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。超音波探触子2は、超音波診断装置本体1と無線によるデータの送受信が可能に構成されている。なお、無線通信の方式は既知の何れのものも採用可能であるが、本実施の形態では、例えば、国際規格「IEEE802.11n」を適用している。超音波探触子2は、受信した反射超音波から電気信号である受信信号を取得し、この受信信号をA/D変換して所定の送信形式にデータ変換した後、超音波診断装置本体1に無線伝送する。
【0016】
超音波診断装置本体1は、超音波探触子2から伝送されたデータに基づいて被検体内の内部状態を超音波診断画像として画像化し、表示部107に表示するものである。また、超音波診断装置本体1は、操作入力部108を備えており、操作入力部108の操作に応じた情報を超音波探触子2に無線伝送することができる。
【0017】
超音波探触子2は、図2に示すように、例えば、電源部201と、昇圧回路202と、送信部203と、振動子アレイ204と、受信部205と、包絡線検波部206と、サンプリング部207と、誤り訂正符号生成部208と、送信データ生成部209と、無線送受信部210と、アンテナ211と、誤り率認識部212とを備えている。
【0018】
電源部201は、例えば、バッテリにより構成されており、超音波探触子2を構成する各部に電源を供給する。電源部201は、例えば、超音波探触子2を超音波診断装置本体1の図示しないホルダーに装着することにより、給電される。
昇圧回路202は、電源部201から供給された電源電圧を、超音波探触子2を駆動可能な60V〜150V程度の電圧まで昇圧し、送信部203に昇圧された電源を供給するための回路である。
【0019】
送信部203は、振動子アレイ204に電気信号である駆動信号を供給して振動子アレイ204に送信超音波を発生させる回路である。振動子アレイ204は、圧電素子からなる複数の振動子を一次元アレイ状に配列して構成されており、送信超音波を出力した後、
反射超音波を受信すると受信信号を受信部205に出力する。本実施の形態では、振動子アレイ204は、例えば、192個の振動子を備えている。なお、振動子は、二次元アレイ状に配列されたものであってもよい。また、振動子の個数は、任意に設定することができる。また、本実施の形態では、超音波探触子2について、リニア電子スキャンプローブを採用したが、電子走査方式あるいは機械走査方式の何れを採用してもよく、また、リニア走査方式、セクタ走査方式あるいはコンベックス走査方式の何れの方式を採用することもできる。
そして、送信部203は、例えば、送信BF(Beam Forming)制御回路を備えており、駆動信号の送信タイミングを振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させて送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行う。
【0020】
受信部205は、増幅器205a、ADC(Analog/Digital Converter)205b及び整相加算回路205cを備えて構成され、振動子アレイ204から出力された受信信号を受信して音線データを生成し、包絡線検波部206に出力する。
増幅器205aは、受信信号を、振動子毎に対応した個別経路毎に、予め設定された所定の増幅率で増幅させるための回路である。ADC205bは、増幅された受信信号をA/D変換するための回路である。整相加算回路205cは、A/D変換された受信信号に対して、振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
【0021】
包絡線検波部206は、受信部205より出力された音線データに対して全波整流を行い、包絡線データを得る。例えば、音線データの周波数が4MHzであって、サンプリング周波数60MHzにてサンプリングを行った場合、サンプリングされた音線データは図3において破線Aにて表される。そして、サンプリングされた音線データに対して全波整流を行い、包絡線を抽出すると、図3において実線Bにて示される包絡線データが得られる。
【0022】
サンプリング部207は、包絡線検波部206によって得られた包絡線データに対し、デシメーションを行ってダウンサンプリングする。本実施の形態では、例えば、包絡線データのデータレートを1/8にダウンサンプリングする。なお、ダウンサンプリング後のデータレートは任意に設定することができる。また、ダウンサンプリングを行わないようにしてもよい。サンプリング部207は、ダウンサンプリングした包絡線データを所定のデータ単位に分割して誤り訂正符号生成部208及び送信データ生成部209に送信する。
【0023】
誤り訂正符号生成部208は、サンプリング部207から送信されたダウンサンプリング後の包絡線データに対応する誤り訂正符号を生成し、送信データ生成部209に送信する。誤り訂正符号については、ハミング符号、BCH符号及びリード・ソロモン符号等、公知のものを採用することができる。なお、本実施の形態では、誤り訂正符号生成部208は、後述する誤り率認識部212からの符号長情報に応じて誤り訂正符号の符号長を可変することにより、送信データ単位(パケット)毎の包絡線データに対する誤り訂正符号の割合を可変する。
【0024】
送信データ生成部209は、サンプリング部207から送信されたデータに、誤り訂正符号生成部208から送信された誤り訂正符号を付加して送信データを生成し、無線送受信部210に送信する。
【0025】
無線送受信部210は、送信データ生成部209から送信された送信データに対して所定の変調処理を施し、アンテナ211を介して超音波診断装置本体1に無線伝送する。また、無線送受信部210は、超音波診断装置本体1から送信される、後述する誤り率情報を、アンテナ211を介して受信し、受信した誤り率情報を復調して誤り率認識部212に送信する。また、無線送受信部210は、受信した誤り率情報に応じて送信出力の大きさを可変する。すなわち、誤り率情報の示す誤り率に比例して送信出力の大きさを可変して送信データの送受信の安定性を向上させるようにしている。なお、送信出力の大きさを一定としてもよい。
【0026】
誤り率認識部212は、無線送受信部210から送信された誤り率情報を解析して誤り訂正符号の符号長を指示する符号長情報を誤り訂正符号生成部208に送信する。誤り訂正符号生成部208は、この符号長情報を受信すると、受信した符号長情報に対応する符号長の誤り訂正符号を生成する。
ここで、誤り率情報とは、超音波探触子2から無線伝送された送信データが、超音波診断装置本体1によって受信された際に、送信データに含まれる超音波データ(本実施の形態においては、包絡線データ)について、どのくらいデータが誤っているかを示す情報である。すなわち、超音波探触子2から超音波診断装置本体1への無線伝送中において、送信データが誤っている割合を示す情報である。
【0027】
超音波診断装置本体1は、図4に示すように、例えば、無線送受信部101と、アンテナ102と、誤り訂正部103と、画像生成部104と、メモリ部105と、DSC(Digital Scan Converter)106と、表示部107と、操作入力部108と、制御部109と、誤り率検出部110とを備えて構成されている。
【0028】
無線送受信部101は、超音波探触子2から無線伝送された送信データを、アンテナ102を介して受信して復調し、誤り訂正部103及び誤り率検出部110に復調した送信データを送信する。また、無線送受信部101は、誤り率検出部110から送信された誤り率情報に対して所定の変調処理を施し、アンテナ102を介して超音波探触子2に無線伝送する。
【0029】
誤り訂正部103は、無線送受信部101から送信された送信データに対して誤り訂正処理を行う。すなわち、誤り訂正部103は、超音波探触子2の誤り訂正符号生成部208において生成された誤り訂正符号に応じた誤り訂正処理を行う。これにより、送信データに含まれる包絡線データの一部に誤りが生じた場合でも、送信データに含まれる誤り訂正符号によって訂正可能な範囲内において包絡線データの復元が可能となる。包絡線データの訂正可能な範囲は、誤り訂正符号の符号長によって定められ、符号長が大きいほど訂正可能な範囲は大きくなる。そして、誤り訂正部103は、誤り訂正処理が行われた送信データから包絡線データを抽出して画像生成部104に送信する。
また、誤り訂正部103は、誤り訂正処理を行った結果、包絡線データの復元ができない場合には、エラー処理として、この包絡線データの復元を行わずに画像生成部104に包絡線データの送信を行う。なお、エラー処理については、本実施の形態に代えて、他の態様であってもよく、例えば、制御部109にエラー通知を行い、エラーが解消されるまで、同一の画像を表示部107に表示させるようにしてもよい。また、例えば、誤り訂正部103にバッファを設け、エラーが解消されるまで受信する包絡線データを補間し、補間後のデータを画像生成部104に送信するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、誤り訂正部103は、包絡線データの復元ができない場合には、表示部107にて警告表示を行わせるために、その旨の情報を制御部109に通知する。
【0030】
画像生成部104は、受信した包絡線データに基づいてBモード画像データを生成する。Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。このようにして生成されたBモード画像データは、メモリ部105に送信される。
【0031】
メモリ部105は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリによって構成されており、画像生成部104から送信されたBモード画像データをフレーム単位で記憶する。すなわち、フレーム画像データとして記憶することができる。そして、記憶されたフレーム画像データは、制御部109の制御に従って、DSC106に送信される。
【0032】
DSC106は、メモリ部105より受信したフレーム画像データをテレビジョン信号の走査方式による画像信号に変換し、表示部107に出力する。
【0033】
表示部107は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示装置である。なお、表示装置に代えてプリンタ等の印刷装置等を適用してもよい。表示部107は、DSC106から出力された画像信号に従って表示画面上に画像の表示を行う。また、表示部107は、制御部109から警告表示を行う旨の情報を受信すると、送信データに基づく超音波診断画像を表示することができない旨の警告表示を行う。この警告表示は、例えば、周囲に送信データの無線伝送について影響を及ぼすような機器が設置されていないか確認を促す情報や、単に無線伝送の送受信状態が良好でない旨の情報等を表示するものであり、ユーザに対して、無線伝送の状態が認識できるものとするのが好ましい。なお、これらの情報の表示に代えて、例えば、特定の記号等の識別情報を表示するものであってもよい。
【0034】
操作入力部108は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータの入力などを行うための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を備えており、操作信号を制御部109に出力する。
【0035】
制御部109は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成され、ROMに記憶されているシステムプログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置Sの各部の動作を集中制御する。
ROMは、半導体等の不揮発メモリ等により構成され、超音波診断装置Sに対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0036】
誤り率検出部110は、無線送受信部101から送信された送信データに対して誤り率検出処理を行う。すなわち、誤り率検出部110は、送信データに含まれる誤り訂正符号に基づき、包絡線データにおいてデータの誤りが包絡線データ全体に対してどのくらい生じているのかを示す誤り率を検出する。そして、誤り率検出部110は、検出した誤り率を示す誤り率情報を生成して無線送受信部101に出力する。
【0037】
以上のように構成された超音波診断装置Sによれば、例えば、超音波診断装置Sがノイズ等の干渉を受けにくい環境下においては、送信データが損壊して誤りが生じる可能性が低いため、誤り率検出部110において検出される誤り率は極めて低いものとなる。その結果、超音波診断装置本体1から超音波探触子2に対して、誤り率が低いことを示す誤り率情報が送信される。そして、誤り訂正符号生成部208では、例えば、図5(a)に示すように、500bitからなる包絡線データa0に対して50bitの誤り訂正符号(冗長符号)b0が生成され、これらが送信データ生成部209によって合成されて1パケット分のデータが生成された後、超音波診断装置本体1に無線伝送されるようになる。
【0038】
また、例えば、他の機器等が周辺に設置されて、超音波診断装置Sがノイズ等の干渉を受けやすい状態にあったり、超音波診断装置本体1と超音波探触子2との距離が遠い等の環境下においては、送信データが損壊して誤りが生じる可能性が高くなり、誤り率検出部110において検出される誤り率が高くなる場合がある。このような場合には、超音波診断装置本体1から超音波探触子2に対して、誤り率が高いことを示す誤り率情報が送信される。そして、誤り訂正符号生成部208では、例えば、図5(b)に示すように、500bitからなる包絡線データa0に対して250bitの冗長符号b1が生成され、これらが送信データ生成部209によって合成されて1パケット分のデータが生成された後、超音波診断装置本体1に無線伝送されるようになる。
【0039】
このように、本実施の形態によれば、ノイズ等の干渉を受けにくく、送信データにおける誤り率が低いような場合には、包絡線データに付加する誤り訂正符号の符号長を小さくして無線伝送するので、送信するデータ量を減少させてデータ転送レートを向上させることができ、かつ、誤り訂正を適切に行うことができる。なお、送信データのデータ長を維持する場合には、誤り率が低いときには送信すべきデータのデータ長を一度のデータ送信において大きくすることが可能である。一方で、送信データおける誤り率が高くなるような場合には、包絡線データに付加する誤り訂正符号の符号長を大きくするので、包絡線データに誤りが生じやすいような環境下においても、より確実に誤り訂正を行わせることができる。その結果、伝送状態に応じて適切なデータ転送レートにてデータの伝送を行うことができるので、データの伝送効率がよくなる。
【0040】
また、本実施の形態によれば、包絡線データを超音波探触子2から超音波診断装置本体1に伝送するようにしたので、伝送に必要なデータ量を小さくすることができ、データ転送レートの向上を図ることができる。すなわち、例えば、音線データ自体を無線伝送する場合には、反射超音波の波形データをできるだけ忠実に伝送するため、サンプリング周波数を60MHz以上とするのが好ましい。これに対し、包絡線データを伝送する場合には、例えば、図3に示すように、包絡線データによって形成される波形は、音線データにより形成される波形よりも変化周波数が低いので、ダウンサンプリングして無線伝送しても波形の忠実性を保つことができ、また、データ転送レートを低下させることができるので、有利である。例えば、音線データがサンプリング周波数60MHz、振動子の数が192個で、振動子1個あたり14bitからなるデータの総和の上位22bitのデータに対して1/8にダウンサンプリングした包絡線データを無線伝送する場合には、
60×10×22/8=0.165Gbps・・・(1)
のデータ転送レートにて伝送できるようになる。
【0041】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について、図6及び図7を参照しながら説明する。
本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断装置Sは、第1の実施の形態における超音波診断装置本体1に代えて超音波診断装置本体1aを備え、超音波探触子2に代えて超音波探触子2aを備えたものである。なお、第1の実施の形態における各部構成と同様のものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0042】
超音波探触子2aは、第1の実施の形態とは異なり、振動子アレイ204からの受信信号を増幅してA/D変換したデータを圧縮し、これに誤り訂正符号を付加して超音波診断装置本体1aに無線伝送する。
より具体的には、超音波探触子2aは、図6に示すように、電源部201と、昇圧回路202と、送信部203と、振動子アレイ204と、受信部1205と、符号圧縮部213と、誤り訂正符号生成部208と、送信データ生成部209と、無線送受信部210と、アンテナ211と、誤り率認識部212とを備えて構成されている。
【0043】
受信部1205は、第1の実施の形態とは異なり、整相加算回路が省略されて構成されている。すなわち、受信部1205は、増幅器205aによって増幅された受信信号をADC205bによってA/D変換し、符号圧縮部213に出力する。
【0044】
符号圧縮部213は、受信部1205から出力されたA/D変換された受信信号に対して、公知の符号圧縮技術により、受信信号のデータ圧縮を行う。そして、符号圧縮部213は、圧縮された受信信号のデータを所定のデータ単位に分割して誤り訂正符号生成部208及び送信データ生成部209に出力する。
【0045】
誤り訂正符号生成部208は、上述したようにして、符号圧縮部213から送信された圧縮後の受信信号のデータに対応する誤り訂正符号を生成し、送信データ生成部209に出力する。誤り訂正符号生成部208は、第1の実施の形態と同様に、誤り率認識部212からの符号長情報に応じた符号長の誤り訂正符号を生成する。
【0046】
以下、第1の実施の形態と同様にして、送信データが生成され、超音波診断装置本体1aに無線伝送される。また、超音波診断装置本体1aから送信された誤り率情報の誤り率認識部212への送信や、誤り率情報に応じた送信出力の大きさの変更も行われる。
【0047】
超音波診断装置本体1aは、第1の実施の形態とは異なり、誤り訂正処理が行われた受信信号のデータに対して整相加算及び包絡線検波を行い、ダウンサンプリングした後にBモード画像データの生成を行う。
より具体的には、超音波診断装置本体1aは、図7に示すように、無線送受信部101と、アンテナ102と、誤り訂正部103と、整相加算回路111と、包絡線検波部112と、サンプリング部113と、画像生成部104と、メモリ部105と、DSC106と、表示部107と、操作入力部108と、制御部109と、誤り率検出部110とを備えて構成されている。
【0048】
整相加算回路111及び包絡線検波部112は、第1の実施の形態における整相加算回路205c及び包絡線検波部206と同様であるため、詳しい説明については省略する。
サンプリング部113は、包絡線検波部112によって得られた包絡線データに対し、上述したようにしてダウンサンプリングを行った後、画像生成部104に出力する。
【0049】
このように、第2の実施の形態によっても、誤り率に応じた符号長による誤り訂正符号が送信するデータに対して付加されるので、伝送状態に応じて適切なデータ転送レートにてデータの伝送を行うことができる。
【0050】
また、第2の実施の形態においては、整相加算回路、包絡線検波部及びサンプリング部を超音波診断装置本体1aに備えるようにしたので、第1の実施の形態における超音波診断装置Sと比べてデータ転送レートは劣るが、いわゆるワイヤレスである超音波探触子2aにおける電力の消費を抑制することができ、長時間の連続使用にも耐えることができるようになる。
【0051】
なお、第2の実施の形態において、符号圧縮部213を設けない構成とし、受信信号のデータの圧縮を行わずに無線伝送するようにしてもよい。
【0052】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について、図8及び図9を参照しながら説明する。
本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断装置Sは、第1の実施の形態における超音波診断装置本体1に代えて超音波診断装置本体1bを備え、超音波探触子2に代えて超音波探触子2bを備えたものである。なお、第1及び第2の実施の形態における各部構成と同様のものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0053】
超音波探触子2bは、第2の実施の形態とは異なり、振動子アレイ204からの受信信号を増幅してA/D変換したデータに対して整相加算を行い、これに誤り訂正符号を付加して超音波診断装置本体1bに無線伝送する。
より具体的には、超音波探触子2aは、図8に示すように、電源部201と、昇圧回路202と、送信部203と、振動子アレイ204と、受信部205と、誤り訂正符号生成部208と、送信データ生成部209と、無線送受信部210と、アンテナ211と、誤り率認識部212とを備えて構成されている。
【0054】
受信部205は、第1の実施の形態において上述したようにして音線データを生成した後、この音線データを所定のデータ単位に分割して誤り訂正符号生成部208及び送信データ生成部209に送信する。
【0055】
誤り訂正符号生成部208は、上述したようにして、受信部205から送信された音線データに対応する誤り訂正符号を生成し、送信データ生成部209に送信する。誤り訂正符号生成部208は、第1の実施の形態と同様に、誤り率認識部212からの符号長情報に応じた符号長の誤り訂正符号を生成する。
【0056】
以下、第1の実施の形態と同様にして、送信データが生成され、超音波診断装置本体1bに無線伝送される。また、超音波診断装置本体1bから送信された誤り率情報の誤り率認識部212への送信や、誤り率情報に応じた送信出力の大きさの変更も行われる。
【0057】
超音波診断装置本体1bは、第1の実施の形態とは異なり、誤り訂正処理が行われた音線データに対して包絡線検波を行い、ダウンサンプリングした後にBモード画像データの生成を行う。
より具体的には、超音波診断装置本体1bは、図9に示すように、無線送受信部101と、アンテナ102と、誤り訂正部103と、包絡線検波部112と、サンプリング部113と、画像生成部104と、メモリ部105と、DSC106と、表示部107と、操作入力部108と、制御部109と、誤り率検出部110とを備えて構成されている。
【0058】
このように、第3の実施の形態によっても、誤り率に応じた符号長による誤り訂正符号が、送信するデータに対して付加されるので、伝送状態に応じて適切なデータ転送レートにてデータの伝送を行うことができる。
【0059】
また、第3の実施の形態においては、包絡線検波部及びサンプリング部を超音波診断装置本体1bに備えるようにしたので、第2の実施の形態における超音波診断装置Sと比べて、超音波振動子2bにおける消費電力は大きくなるが、データ転送レートの向上を図ることができる。例えば、音線データがサンプリング周波数60MHz、振動子の数が192個で、振動子1個あたり14bitからなるデータの総和の上位22bitのデータを無線伝送する場合には、
60×10×22=1.32Gbps・・・(2)
のデータ転送レートにて伝送できるようになり、超音波探触子において整相加算を行わない場合に比べ、データ転送レートを1/122に低減させることができる。
【0060】
以上説明したように、本発明の第1〜第3の実施の形態によれば、超音波探触子2(2a,2b)は、超音波データに対応する誤り訂正符号を生成する誤り訂正符号生成部208を備え、誤り訂正符号生成部208によって生成された誤り訂正符号を超音波データに付加して送信データを生成する。そして、超音波探触子2(2a,2b)は、生成した送信データを超音波診断装置本体1(1a,1b)に送信する。そして、超音波診断装置本体1(1a,1b)は、受信した送信データに含まれる誤り訂正符号に基づいて送信データに含まれる超音波データに対する誤り訂正処理を行う誤り訂正部103と、送信データに含まれる超音波データにおけるデータの誤り率を検出する誤り率検出部110とを備える。そして、超音波診断装置本体1(1a,1b)は、誤り率検出部110によって検出された誤り率に対応する情報を超音波探触子2(2a,2b)に送信する。そして、誤り訂正符号生成部208は、超音波探触子2(2a,2b)が受信した誤り率に対応する情報に応じて、超音波データに対する誤り訂正符号の割合を変更して誤り訂正符号を生成する。その結果、ノイズ等の干渉を受けにくく、送信データにおける誤り率が低いような場合には、超音波データに付加される誤り訂正符号のデータの大きさの割合を超音波データに対して小さくして、送信するデータ量が減少されてデータ転送レートを向上させることができるようになるとともに、誤り訂正を適切に行うことができる。一方で、送信データおける誤り率が高くなるような場合には、超音波データに付加される誤り訂正符号のデータの大きさの割合を超音波データに対して大きくして、超音波データに誤りが生じやすいような環境下においても、確実に誤り訂正を行わせることができる。これにより、伝送状態に応じて適切なデータ転送レートにてデータの伝送を行うことができ、データの伝送効率がよくなる。
【0061】
また、本発明の第1の実施の形態によれば、超音波探触子2は、取得した受信信号の包絡線を検波する包絡線検波部206を備える。そして、超音波探触子2は、包絡線検波部206によって検波された包絡線から所定周期にてサンプリングを行って超音波データを生成する。その結果、例えば、ダウンサンプリングして無線伝送しても波形の忠実性を保つことができるため、伝送に必要なデータ量を小さくすることが可能となり、データ転送レートを向上させることができる。また、超音波診断装置本体においては、超音波探触子から無線伝送された包絡線データに基づいて超音波診断画像を生成するので、画像生成処理が容易であり、超音波診断装置本体における汎用性に優れたものとなる。
【0062】
また、本発明の第1〜第3の実施の形態によれば、超音波探触子2(2a,2b)は、受信した誤り率に対応する情報に応じて送信データの送信出力の大きさを設定し、設定した送信出力の大きさにて送信データの送信を行う無線送受信部210を備えたので、伝送状態に応じて適切な送信出力の大きさにてデータの伝送を行うことができ、誤り率が低いような場合には、消費電力が抑制され、誤り率が高いような場合には、より安定した無線伝送を行うことができる。
【0063】
また、本発明の第1〜第3の実施の形態によれば、超音波診断装置本体1(1a,1b)は、誤り訂正部103にて超音波データの誤り訂正ができない場合には、超音波データに対して所定のエラー処理を行う。そして、超音波診断装置本体1(1a,1b)は、エラー処理によって得られたデータに基づいて超音波診断画像を生成する。その結果、誤り訂正できないエラーが発生したときは、エラーに対して適切な画像生成処理を行うことができる。
【0064】
また、本発明の第1〜第3の実施の形態によれば、超音波診断装置本体1(1a,1b)は、誤り訂正部103にて超音波データの誤り訂正ができない場合にその旨を報知する表示部107を備えたので、ユーザに対して誤り訂正ができない状態であることを認識させることができる。
【0065】
なお、本発明の実施の形態における記述は、本発明に係る超音波診断装置の一例であり、これに限定されるものではない。超音波診断装置を構成する各機能部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0066】
また、本実施の形態では、誤り率に応じて超音波データに付加する誤り訂正符号の符号長を変更することにより、超音波データに対する誤り訂正符号の割合を変更するようにしたが、例えば、図10(a)に示すようなデータ構成により無線伝送を行い、誤り率検出を行った結果、誤り率が高い場合には、図10(b)に示すように、500bitからなる超音波データa0のデータ長を250bitに減少させ、データ長が減少された超音波データa1に対して50bitの冗長符号b2を付加するようにして超音波データに対する誤り訂正符号の割合を変更するようにしてもよい。
【0067】
また、図10(c)に示すように、500bitからなる超音波データa0のデータ長を250bitに減少させて超音波データa1とするとともに、これに対して150bitの冗長符号b3を付加するようにして超音波データに対する誤り訂正符号の割合を変更するようにしてもよい。
【0068】
また、パケット長を一定にして超音波データのデータ長及び冗長符号の符号長を変更するようにしてもよい。
【0069】
また、本実施の形態では、包絡線データ、音線データあるいは受信信号データを無線伝送するようにしたが、例えば、超音波探触子にて超音波画像データを生成して超音波診断装置本体に送信し、超音波診断装置本体において、受信した超音波画像データに基づいて超音波画像を表示するようにしてもよい。
【0070】
また、本実施の形態では、誤り訂正処理によって超音波データの復元ができない場合に、所定のエラー処理を行うようにしたが、エラー処理を行わず、超音波データの復元ができない場合には、当該超音波データに基づく画像を表示しないようにしてもよい。また、画像の表示を停止させるようにしてもよい。
【0071】
また、本実施の形態では、誤り訂正処理によって超音波データの復元ができない場合に、表示部を報知部として機能させて警告表示を行わせるようにしたが、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の発光体を所定の態様にて発光させて報知するようにしてもよい。また、スピーカ等の音声出力部を備えて音声による報知を行うようにしてもよい。また、このような報知を行わないようにしてもよい。
【0072】
また、本実施の形態では、超音波診断装置本体において誤り率を検出し、その誤り率を示す誤り率情報を超音波探触子に送信し、超音波探触子にて誤り訂正符号の符号長を決定するようにしたが、超音波診断装置本体において誤り率に対応する誤り訂正符号の符号長を決定し、その情報を超音波探触子に送信するように構成してもよい。
【0073】
また、本実施の形態では、超音波診断装置本体において誤り率を検出し、その誤り率を示す誤り率情報を超音波探触子に送信するようにしたが、例えば、所定の演算により誤り率の変化の傾向を予測してその結果を超音波探触子に送信するようにしてもよい。これによれば、より確実に超音波データに対する誤り訂正を行うことができるようになる。
【0074】
また、本実施の形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0075】
S 超音波診断装置
1,1a,1b 超音波診断装置本体
2,2a,2b 超音波探触子
103 誤り訂正部
107 表示部
109 制御部
110 誤り率検出部
206 包絡線検波部
208 誤り訂正符号生成部
210 無線送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動信号によって被検体に向けて送信超音波を出力するとともに、被検体からの反射超音波を受信することにより受信信号を取得し、該取得した受信信号に基づいて超音波データを生成する超音波探触子と、前記超音波データに基づいて超音波診断画像を生成する装置本体と、備え、前記超音波探触子と前記装置本体とが無線通信によりデータの送受信を行う超音波診断装置において、
前記超音波探触子は、前記超音波データに対応する誤り訂正符号を生成する誤り訂正符号生成部を備え、前記誤り訂正符号生成部によって生成された誤り訂正符号を前記超音波データに付加して送信データを生成し、該生成した送信データを前記装置本体に送信し、
前記装置本体は、受信した送信データに含まれる誤り訂正符号に基づいて該送信データに含まれる超音波データに対する誤り訂正処理を行う誤り訂正部と、前記送信データに含まれる超音波データにおけるデータの誤り率を検出する誤り率検出部と、を備えるとともに、前記誤り率検出部によって検出された誤り率に対応する情報を前記超音波探触子に送信し、
前記誤り訂正符号生成部は、前記超音波探触子が受信した前記誤り率に対応する情報に応じて、前記超音波データに対する誤り訂正符号の割合を変更して誤り訂正符号を生成することを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記超音波探触子は、取得した前記受信信号の包絡線を検波する包絡線検波部を備え、前記包絡線検波部によって検波された包絡線から所定周期にてサンプリングを行って前記超音波データを生成することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記超音波探触子は、受信した誤り率に対応する情報に応じて前記送信データの送信出力の大きさを設定し、該設定した送信出力の大きさにて前記送信データの送信を行う無線送信部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記装置本体は、前記誤り訂正部にて前記超音波データの誤り訂正ができない場合には、該超音波データに対して所定のエラー処理を行い、該エラー処理によって得られたデータに基づいて超音波診断画像を生成することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記装置本体は、前記誤り訂正部にて前記超音波データの誤り訂正ができない場合にその旨を報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−85888(P2012−85888A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236029(P2010−236029)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】