説明

車両の後部車体構造

【課題】 自車両が後突されたときに、自車両のリアサイドメンバ上への相手車両の乗り上がりを抑制することができる車両の後部車体構造を提供する。
【解決手段】 車両1の左右両側には、車両1の前後方向に延びるリアサイドメンバ4が配置されている。これらのリアサイドメンバ4の後端には、クラッシュボックス11を介してバンパリーンフォースメント12が各リアサイドメンバ4同士を連結するように固定されている。リアサイドメンバ4の後端部には、高強度部13と、この高強度部13よりも強度の低い低強度部14とが形成されている。高強度部13は、リアサイドメンバ4の後端上部を含む領域に形成され、低強度部14は、リアサイドメンバ4の後端部における高強度部13の下側の領域に形成されている。リアサイドメンバ4の後端部の内部には、高強度部13を形成する強度差付与用のリーンフォースメント15が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前後方向に延びるリアサイドメンバを備えた車両の後部車体構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来における車両の後部車体構造としては、例えば特許文献1に記載されているように、略コ字形のリアサイドメンバの内部に略コ字形のサイドメンバレインフォースを収納・固定してなるものが知られている。
【特許文献1】特開平8−276820号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術の後部車体構造においては、サイドメンバレインフォースの両側壁が車両の後端側から前方向に沿って立ち上がるように形成されているので、リアサイドメンバの後端上側部分の強度が後端下側部分の強度よりも弱くなっている。このため、自車両の後部に例えば大型車両が追突(後突)したときに、自車両のリアサイドメンバは相手車両に対して十分な反力を出せず、相手車両が自車両のリアサイドメンバの上に乗り上げてくる虞がある。
【0004】
本発明の目的は、自車両が後突されたときに、自車両のリアサイドメンバ上への相手車両の乗り上がりを抑制することができる車両の後部車体構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、車両の前後方向に延びるリアサイドメンバを備えた車両の後部車体構造において、リアサイドメンバの後端上部を含む領域は、高強度部を構成し、リアサイドメンバの後端部における高強度部の下側の領域は、高強度部よりも強度の低い低強度部を構成していることを特徴とするものである。
【0006】
このような後部車体構造を有する自車両に例えば大型車両が後突してきたときには、自車両のリアサイドメンバの後端部の中では先ず強度の低い低強度部が変形する。この低強度部は、リアサイドメンバにおいて後端上部を含む領域の下側の領域に形成されている。従って、そのような低強度部が変形することで、リアサイドメンバの後端部を上方に押し上げるような力がリアサイドメンバにかかるようになる。この場合には、相手車両に対するリアサイドメンバの荷重受け部が上方に広がるようになるので、相手車両の入力がリアサイドメンバで受け止められる。これにより、例えば相手車両が大型車両であっても、自車両のリアサイドメンバの上に相手車両が乗り上げてくることを抑制できる。
【0007】
好ましくは、高強度部と低強度部との境界は、リアサイドメンバの後端側に向かって斜め上方に延びており、低強度部の上下方向の幅は、リアサイドメンバの後端側に向かうほど大きくなっている。この場合には、自車両が後突されることで、リアサイドメンバの低強度部が変形したときに、リアサイドメンバの後端部を上方に押し上げるような力が効果的にリアサイドメンバにかかるようになる。
【0008】
また、好ましくは、リアサイドメンバの後端には、リアサイドメンバよりも強度の低い座屈部材が固定されている。この場合には、自車両が後突されることで、リアサイドメンバの低強度部が変形したときには、この低強度部の変形に伴って座屈部材が潰れながら下方に回転移動するようになる。このため、リアサイドメンバの後端部がより効果的に押し上げられると共に、リアサイドメンバの後端部及び座屈部材によって相手車両の入力が十分受け止められるようになる。
【0009】
さらに、好ましくは、リアサイドメンバにおける低強度部の前方部分には、リアサイドメンバの前後方向に延びる補強部材が取り付けられている。この場合には、自車両が後突されたときに、補強部材が軸破壊されて衝突エネルギーを効果的に吸収するようになる。
【0010】
また、好ましくは、リアサイドメンバの後端上部を含む領域には、高強度部を形成する強度差付与用の補強部材が取り付けられ、リアサイドメンバの後端部における強度差付与用の補強部材の下側の領域が低強度部を構成している。この場合には、1つの補強部材を追加するだけで、リアサイドメンバの後端部に高強度部及び低強度部を簡単に形成することができる。
【0011】
また、低強度部は、高強度部を形成する板材よりも薄い板材で形成されていても良い。この場合には、リアサイドメンバを形成する板材の板厚を変えるだけで、リアサイドメンバの後端部に高強度部及び低強度部を簡単に形成することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、自車両が後突されたときに、自車両のリアサイドメンバ上への相手車両の乗り上がりを抑制することができる。これにより、自車両が後突された時の衝撃を効率良く吸収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係わる車両の後部車体構造の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係わる車両の後部車体構造の第1実施形態を示す概略側面図であり、図2は、図1に示す後部車体構造の平面図である。各図において、車両1は、車体2の一部を構成する骨格部材3を備えている。
【0015】
骨格部材3は、車両1の左右両側に配置され、車両1の前後方向に延びる1対のリアサイドメンバ4と、車両1の左右方向(車幅方向)に延び、左右両側のリアサイドメンバ4同士を連結する2本のリアクロスメンバ5とを有している。各リアサイドメンバ4は、サイドメンバアウターパネル及びフロアサイドインナーからなるロッカ(サイドシル)10にそれぞれ結合されている。各リアサイドメンバ4は、ロッカ10との結合側に屈曲部4pを有し、この屈曲部4pによってリアサイドメンバ4がロッカ10よりも高くなっている。また、各リアサイドメンバ4の前端側部分は、車両1の前方に向かって外側に開くように斜めに延びている。左右両側のロッカ10同士は、センタークロスメンバ6により連結されている。
【0016】
リアサイドメンバ4は、リアフロアパネル7(図3及び図4参照)の下面に固定されている。リアフロアパネル7の上部には、後部座席8が配置されている。また、車両1の後部においてリアフロアパネル7の下方には、スペアタイヤ9が収納される。
【0017】
左右両側のリアサイドメンバ4の後端には、クラッシュボックス11を介してバンパリーンフォースメント12が各リアサイドメンバ4同士を連結するように固定されている。クラッシュボックス11及びバンパリーンフォースメント12の強度は、リアサイドメンバ4の強度よりも低くなっている。
【0018】
リアサイドメンバ4の後端部には、高強度部13と、この高強度部13よりも強度の低い低強度部14とが形成されている。高強度部13は、リアサイドメンバ4の後端上部を含む領域に形成され、低強度部14は、リアサイドメンバ4の後端部における高強度部13の下側の領域に形成されている。
【0019】
リアサイドメンバ4の後端部の下面は、リアサイドメンバ4の後端側に向かって斜め下方に延びている。つまり、リアサイドメンバ4の後端部は、リアサイドメンバ4の前端側から後端側に向かうほど上下方向の幅が大きくなるように構成されている。また、高強度部13と低強度部14との境界Pは、リアサイドメンバ4の後端側に向かって斜め上方に延びている。これにより、低強度部14の上下方向の幅は、リアサイドメンバ4の前端側から後端側に向かうほど大きくなっている。
【0020】
リアサイドメンバ4は、例えば軽くて強度の高い鉄であるハイテン材(High Tensile Strength Steel)等の綱板材で形成されている。リアサイドメンバ4は、図3に示すように、底板部4a、側板部4b及びフランジ部4cからなる断面略U字状をなしており、フランジ部4cをリアフロアパネル7の下面に溶接等で結合している。
【0021】
リアサイドメンバ4の後端部の内部には、上記の高強度部13を形成する強度差付与用のリーンフォースメント(補強部材)15が配置されている。このリーンフォースメント15は、リアサイドメンバ4と同じ種類及び板厚の綱板材、もしくはリアサイドメンバ4とは種類及び板厚の少なくとも一方が異なる綱板材で形成されている。リーンフォースメント15は、図3に示すように、底板部15a及び側板部15bからなる断面U字状をなしている。そして、側板部15bがリアサイドメンバ4の側板部4bに溶接等で結合されている。このとき、底板部15aは、リアサイドメンバ4の後端側に向かって斜め上方に延びた状態となっている。このように強度差付与用のリーンフォースメント15を設けることにより、リアサイドメンバ4の後端部に高強度部13及び低強度部14を簡単に形成することができる。
【0022】
低強度部14は、リアサイドメンバ4の後端部におけるリーンフォースメント15の下側の領域に位置することとなる。低強度部14は、クラッシュボックス11よりも圧壊強度が高くなるように断面の圧壊特性が決められている。そして、車両1の後部に微速衝突(ダメージャー)領域の衝撃荷重が入力された際には、クラッシュボックス11が潰れて衝撃エネルギーを吸収し、低強度部14は容易に変形しないように構成されている。また、リアサイドメンバ4の後端部及びリーンフォースメント15の強度は、牽引及び輸送時の固縛の関係等から決められる。
【0023】
リアサイドメンバ4の内部においてリーンフォースメント15の前方には、リアサイドメンバ4の前後方向に屈曲部4pまで延びる衝突エネルギー吸収用のリーンフォースメント16が配置されている。このリーンフォースメント16は、リアサイドメンバ4と同じ種類及び板厚の綱板材、もしくはリアサイドメンバ4とは種類及び板厚の少なくとも一方が異なる綱板材で形成されている。リーンフォースメント16は、図4に示すように、底板部16a及び側板部16bからなる断面U字状をなしており、側板部16bをリアサイドメンバ4の側板部4bの下側部分に溶接等で結合している。なお、リーンフォースメント16は、図1に示すようにリーンフォースメント15に対して離間させても良いし、リーンフォースメント15に当接させても良い。
【0024】
次に、以上のように構成された後部車体構造を備えた車両1において、図5(a)に示すように大型車両17が追突(後突)してきたときの状態について説明する。
【0025】
大型車両(加害車両)17のバンパリーンフォースメント18の高さ位置は、車両(被害車両)1のバンパリーンフォースメント12の高さ位置よりも高くなっている。このため、大型車両17が車両1に後突すると、図5(b)に示すように、大型車両17は、車両1のバンパリーンフォースメント12の上部及びクラッシュボックス11を潰しながら車両1へ進入してくる。
【0026】
その際、バンパリーンフォースメント12には、大型車両17のバンパリーンフォースメント18との接触面を通して斜め下方に衝突荷重が伝達されるようになる。これにより、クラッシュボックス11及びバンパリーンフォースメント12は、図6(a)に示すように、潰れながら下方に回転移動して下折れするようになる。また、リアサイドメンバ4の後端部に設けられた低強度部14が変形(圧壊)する。このとき、高強度部13と低強度部14との境界Pはリアサイドメンバ4の後端側に向かうほど高くなるように斜めに延びているため、低強度部14の変形によってクラッシュボックス11等が効率良く下方に回転移動するようになる。
【0027】
そして、この時に生じる下曲げモーメントによって、図6(b)に示すように、リアサイドメンバ4の後部側が上方に押し上げられ、リアサイドメンバ4は前傾姿勢となる。この状態では、クラッシュボックス11及びバンパリーンフォースメント12が衝突荷重の受け面(伝達面)となる。このため、リアサイドメンバ4と加害車両17との接触位置が上方に移動するようになるため、加害車両17のバンパリーンフォースメント18からの入力が効率良くリアサイドメンバ4で受け止められる。これにより、リアサイドメンバ4は加害車両17に対して十分な反力を出すことができ、リアサイドメンバ4上への加害車両17の乗り上がり(オーバーライド)の発生が防止される。
【0028】
加害車両17が更に進入すると、図7に示すように、リアサイドメンバ4に取り付けられたリーンフォースメント16が軸圧縮して、衝突エネルギーを効果的に吸収するようになる。ここで、リーンフォースメント16の破壊強度が、加害車両1のバンパリーンフォースメント18及びクラッシュボックスを圧壊させる程度の強さに設定されている場合には、被害車両1のリアサイドメンバ4及び加害車両17のリアサイドメンバが共に圧壊するため、衝突エネルギーを両車両で分散させて、より効果的に吸収することができる。
【0029】
ここで、比較例として、従来の後部車体構造の一例を図8に示す。同図において、リアサイドメンバ4の後端部には、本実施形態のような低強度部14は特に設けられていない。具体的には、リアサイドメンバ4の後端部の内部にはリーンフォースメント50が配置されているが、このリーンフォースメント50は、リアサイドメンバ4の後端部のほぼ全体にわたるように設けられている。このようなリーンフォースメント50に加えて、リアサイドメンバ4の下側部分にはリーンフォースメント16が設けられているので、リアサイドメンバ4の断面内強度分布としては、上側が弱く下側が強いという分布になる。
【0030】
このような後部車体構造を有する車両51に大型車両17が後突すると、加害車両17のバンパリーンフォースメント18は、アッパーボディ52を潰しながら車両51に進入し、車両51のフロア上に乗り上げてくる。
【0031】
このとき、リアサイドメンバ4の後端部は押し下げられ、更に下方に向かって折られる。そして、そのリアサイドメンバ4の上部を加害車両17のバンパリーンフォースメント18及びフロントサイドメンバが滑るように、加害車両17は被害車両51のアッパーボディ52を潰しながら進入する。そのため、結果としてリアサイドメンバ4は、衝突エネルギー吸収部材として機能することができなくなる。
【0032】
これに対し本実施形態では、リアサイドメンバ4の後端部の断面内強度分布として、上側部分に対して下側部分が弱くなるように構成されているので、車両1に大型車両17が後突したときには、上述したように被害車両1のクラッシュボックス11は下方に回転移動して折り曲げられる。このため、加害車両17に対する被害車両1の荷重伝達面が上下方向に広くなるので、加害車両17からの入力が十分に受け止められる。これにより、被害車両1のリアサイドメンバ4上への加害車両17のオーバーライドを抑制できるので、大型車両17が車両1に後突した時の衝突エネルギーを効率良く吸収することが可能となる。
【0033】
図9は、本発明に係わる車両の後部車体構造の第2実施形態を示す概略側面図である。図中、第1実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0034】
同図において、本実施形態の後部車体構造は、第1実施形態におけるリアサイドメンバ4に代えてリアサイドメンバ20を備えている。リアサイドメンバ20の後端部には、高強度部21と、この高強度部21よりも強度の低い低強度部22とが設けられている。高強度部21及び低強度部22は、上記の第1実施形態におけるリアサイドメンバ4の高強度部13及び低強度部14と同じ領域に形成されている。
【0035】
リアサイドメンバ20は、上記のリアサイドメンバ4と同じ種類の綱板材で一体的に形成されている。リアサイドメンバ20は、図10に示すように、底板部20a、側板部20b及びフランジ部20cからなる断面略U字状をなしており、フランジ部20cをリアフロアパネル7の下面に溶接等で結合している。リアサイドメンバ20において、低強度部22を構成する綱板材の板厚は、高強度部21を含む他の部分を構成する綱板材の板厚よりも小さくなっている。これにより、リーンフォースメント等の部品を別途使用しなくても、リアサイドメンバ20の後端部に高強度部21及び低強度部22を形成することができる。
【0036】
このような本実施形態においても、リアサイドメンバ20の後端部の断面内強度分布としては、上側部分に対して下側部分が弱くなるように構成されることになるので、車両1に大型車両が後突したときに、車両1のリアサイドメンバ20上に大型車両が乗り上がることを抑制できる。
【0037】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、リアサイドメンバの後端部に設けられる高強度部及び低強度部の形状としては、特に上記実施形態のものには限られない。車両が後突されたときに、低強度部の変形によりリアサイドメンバの後端部が押し上げられるように設計されていれば、例えば低強度部の上下方向の幅の大部分を等しくしても良い。
【0038】
その一例として、上記の第1実施形態の変形例を図11及び図12に示す。図12(a)は、図11のX−X線断面図であり、図12(b)は、図11のY−Y線断面図である。各図において、リアサイドメンバ4の後端部の上下方向の幅は、全体的に等しくなっている。また、リアサイドメンバ4の後端部の内部には、上記のリーンフォースメント15の代わりにリーンフォースメント30が配置されている。このリーンフォースメント30において高強度部13及び低強度部14を形成する部分(後端側部分)の高さ寸法は、リアサイドメンバ4の後端側に向かって等しくなっている。これにより、低強度部14の上下方向の幅の大部分が等しいことになる。
【0039】
また、上記実施形態では、リアサイドメンバにリーンフォースメントを取り付けたり、リアサイドメンバを形成する綱板材の板厚を変えることにより、リアサイドメンバの後端部に高強度部及び低強度部を形成したが、これ以外にも、例えばリアサイドメンバに切り欠き等を形成したり、リアサイドメンバを形成する板材の種類を変えることにより、高強度部及び低強度部を形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係わる車両の後部車体構造の第1実施形態を示す概略側面図である。
【図2】図1に示す後部車体構造の平面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1に示す車両に大型車両が後突してきたときの状態を示す概略側面図である。
【図6】図1に示す車両に大型車両が後突してきたときの状態を示す概略側面図である。
【図7】図1に示す車両に大型車両が後突してきたときの状態を示す概略側面図である。
【図8】比較例として、従来の後部車体構造を備えた車両に大型車両が後突してきたときの状態を示す概略側面図である。
【図9】本発明に係わる車両の後部車体構造の第2実施形態を示す概略側面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】本発明に係わる車両の後部車体構造の第1実施形態の変形例を示す概略側面図である。
【図12】図11のX−X線断面図及びY−Y線断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1…車両、2…車体、4…リアサイドメンバ、11…クラッシュボックス(座屈部材)、12…バンパリーンフォースメント(座屈部材)、13…高強度部、14…低強度部、15…強度差付与用のリーンフォースメント(強度差付与用の補強部材)、16…衝突エネルギー吸収用のリーンフォースメント(補強部材)、20…リアサイドメンバ、21…高強度部、22…低強度部。





【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前後方向に延びるリアサイドメンバを備えた車両の後部車体構造において、
前記リアサイドメンバの後端上部を含む領域は、高強度部を構成し、
前記リアサイドメンバの後端部における前記高強度部の下側の領域は、前記高強度部よりも強度の低い低強度部を構成していることを特徴とする車両の後部車体構造。
【請求項2】
前記高強度部と前記低強度部との境界は、前記リアサイドメンバの後端側に向かって斜め上方に延びており、
前記低強度部の上下方向の幅は、前記リアサイドメンバの後端側に向かうほど大きくなっていることを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
【請求項3】
前記リアサイドメンバの後端には、前記リアサイドメンバよりも強度の低い座屈部材が固定されていることを特徴とする請求項1または2記載の車両の後部車体構造。
【請求項4】
前記リアサイドメンバにおける前記低強度部の前方部分には、前記リアサイドメンバの前後方向に延びる補強部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の車両の後部車体構造。
【請求項5】
前記リアサイドメンバの後端上部を含む領域には、前記高強度部を形成する強度差付与用の補強部材が取り付けられ、
前記リアサイドメンバの後端部における前記強度差付与用の補強部材の下側の領域が前記低強度部を構成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両の後部車体構造。
【請求項6】
前記低強度部は、前記高強度部を形成する板材よりも薄い板材で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両の後部車体構造。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−131040(P2007−131040A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−323613(P2005−323613)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】