説明

車両の車軸機構、トルク管、車軸及び車両

本発明は、農業用又は工業用作業車両の車軸機構であって、可動状態で(好ましくは揺動状態で)取り付けられた車軸(30)を備える車軸機構に関する。少なくとも2つの車輪(28)をこの車軸(30)に回転可能状態で取り付けることができる。トルク管(38)が設けられ、このトルク管は車軸懸架を支援するために、一端が車両(10)のフレーム(14)に、他端が車軸(30)に結合可能である。更に車軸(30)に配置された電気的駆動装置(32)を少なくとも1つ備え、この駆動装置を用いて、車軸(30)に取り付けられた少なくとも1つの車輪(28)を駆動することができる。電気的駆動装置(32)に対する電流の供給は、通常条件下では損傷しない電力供給線を経由して行われる。本発明による車軸機構の特徴は、トルク管(38)好ましくはトルク管の中に電気的駆動装置(32)のための電気的構成部品(40、42)が設けられていることである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業用又は工業用の作業車両の車軸機構に関する。この車軸機構は、可動状態に(好ましくは揺動状態に)取り付けられた車軸を備え、少なくとも2つの車輪をこの車軸に回転可能な状態に取り付けることができる。トルク管を設け、これは、車軸懸架装置を支持するために、一方の端部を車両のフレームに及び他方の端部を車軸に結合することができる。車軸に配置された電気的駆動装置を少なくとも1つ設け、この駆動装置を用いて、車軸に取り付けられた少なくとも1つの車輪を駆動することができる。更に、本発明は1つのトルク管に関しており、これは車軸懸架装置を支持するために、一方の端部を車両のフレームに及び他方の端部を車軸に結合することができる。その他、本発明は車軸に関しており、この車軸は、可動状態に車両に取り付けることができ好ましくは揺動状態に取り付けられ、またこの車軸には少なくとも2つの車輪を回転可能な状態で取り付けることができる。本発明は、車両特に農業用又は工業用の作業車両そのものにも関する。
【背景技術】
【0002】
冒頭に挙げた種類の車軸機構は、以前から従来の技術として知られている。たとえばEP 0 913 280 A1からは、車軸懸架を支援するために前車軸がトルク管に取り付けられている車軸機構が知られている。この場合、トルク管の一方の端部はボールジョイントを介して車両のフレームに結合されている。トルク管の他方の端部は、前車軸に堅固に固定されている。前車軸は揺動状態に取り付けられている。このトルク管は、EP 0 193 280 A1から知られている作業車両(農業用トラクタとして作られたもの)の場合、前車軸を車両縦方向に支持するのに用いられる。このトルク管は、一般にはプルアーム又はスラストアームとも呼ばれる。通常、このトルク管は駆動軸を備え、内燃機関で生じたトルクの少なくとも一部を、車軸に設けられた車輪に(場合によっては差動装置を介して)伝達する。従って、このトルク管は、一方では車軸の懸架を支援するため及び他方ではチューブの中に設けられた駆動軸を保護するために用いられる。
【0003】
更に、DE 196 23 738 A1からは、電動の一輪駆動装置を備えた前車軸を備える作業車両が知られている。この場合、前車軸の車輪の駆動は、カルダン軸を介し、内燃機関及び/又は電気的駆動装置によって且つオーバラップギヤによって行うことを意図されている。この場合、カルダン軸と電気的駆動装置との駆動力を、オーバラップギヤを経由して車輪に供給することができる。これによって、前車軸の各車輪の回転数の無段階調節が可能であり、車両を多面的に使用できるようにする。
【0004】
車軸に配置された電気的駆動装置を、車両に設けられたオルタネータと、可撓性の導線結合によって結合することもできよう。その欠点は、このような可撓性状態で敷設された導線は、作業車両に用いるとき又は停車状態のときに、特に小動物によって損傷を受ける可能性があることである。
【発明の開示】
【0005】
従って、本発明の課題は、冒頭に挙げた種類の車軸機構、車軸、トルク管及び車両として、上記の問題を克服したものを示し且つ発展させることである。特に、電気的駆動装置への電流供給機能を設ける際に、供給線が通常条件下では損傷を受けないものとされている。
【0006】
本発明は、上記の課題を請求項1に記載の教示によって解決する。本発明のその他の有利な実施形態と発展形態とは従属請求項に記載されている。
【0007】
本発明は、冒頭に挙げた種類の車軸機構の特徴として、電気的駆動装置のための電気的構成部品をトルク管に設けている。
【0008】
本発明でまず認められるのは、特に、電力供給線を車両に配置されたオルタネータ機構ないし電流供給機構からトルク管を経由して車軸まで導くことができること、しかも特にトルク管の中を導くことができることである。その結果として車両の電気導線は、可動状態で取り付けられた車軸において、外部の影響から保護される。従って、電力供給線を例えば油圧シリンダに沿って敷設する必要はなくなる。この油圧シリンダは、車両のフレームを可動状態で配置された車軸機構と結ぶものであり、電力供給線が無防備で外部の影響に曝される場所である。従って、電気的駆動装置の電気的構成部品をトルク管内に配置するのが好ましい。このようにして、トルク管は、上記の機能(車軸懸架支持と機械的駆動軸が設けられる場合はその保護)に加えてもう1つの機能すなわち電気的接続線の敷設と保護ないし全く一般的にいえば電気的構成部品の保護を行う。
【0009】
トルク管は、断面がほぼ円形、楕円形又は多角形とすることもできよう。トルク管は、縦方向に円錐形に伸びるものとし、その際トルク管の車軸機構側の部分は、断面を作業車両フレーム側の部分よりも大きくすることもできよう。場合によっては、トルク管に縦方向に延びる膨らみを持たせて内部に電力供給線を敷設配置することができる。この場合、対応する電気的構成部品は、トルク管の外側領域に(しかしこの膨らみに保護されて)配置される。トルク管は、複数の部品をまとめたもの特にモジュール構造として形成することが好ましい。トルク管の一方の部分はほぼU字形の断面を備え、トルク管の他方の部分をそこに取り付けられるようにすることもできよう。トルク管の他方の部分は、ほぼ平板形とすることもできる。トルク管をこのような形状とすることによって、その中に配置される電気的構成部品を簡単に取り付けることができる。このようにしてトルク管はモジュラ構造とされ、いかなる場合も別個のモジュールによって組み立てることができる。
【0010】
一つの好ましい実施形態として、トルク管に設けられた電気的構成部品は、パワーエレクトロニクスモジュールを少なくとも1つ含むものとすることもできる。このようなパワーエレクトロニクスモジュールを用いて、たとえば電気的駆動装置に供給可能な電力の大きさを制御することもできよう。
【0011】
上記とは別の方法として、あるいはトルク管にパワーエレクトロニクスモジュールを設けることに加えて、少なくとも1つのパワーエレクトロンクスモジュールを車軸に配置することもできよう。この場合、パワーエレクトロニクスモジュールは、前者のモジュールと同等の機能を実行できるものとする。
【0012】
同様に好ましい実施形態として、トルク管に設けられた電気的構成部品は、周波数変換装置を備えるものとすることもできる。基本的には、電気的駆動装置のための電流がオルタネータによって生じるものとすることができる。通常、このようなオルタネータは、作業車両の内燃機関によって駆動される。しかし、内燃機関は作業車両のそのときどきの走行状況に応じてその回転数が変わるので、オルタネータから生じる電流は周波数が変化する。周波数が変化する交流電流を、ほぼ一定の指定された周波数の交流電流に変換するため、このような周波数変換装置を用いることもできる。オルタネータで生じた周波数が変化する可能性のある交流電流を、この周波数変換装置によって、まず直流に変換し次いで指定可能な周波数の交流に変換することもできよう。そうすれば、この交流によって電気的駆動装置を駆動することができる。この駆動装置は好ましくは非同期電動機とする。
【0013】
一つの好ましい実施形態として、トルク管に設けられた電気的構成部品をブレーキ抵抗を備えるものとすることもできる。このようなブレーキ抵抗は、車軸機構の車輪を制動するため即ち車軸機構に配置された電気的駆動装置がオルタネータモードで運転される場合に用いることができる。電気的駆動装置がオルタネータモードで運転されると、これらの駆動装置は直ちに電流を生じ、この電流はたとえばブレーキ抵抗に又はその他の電力消費機器に供給される。このようにして電気的駆動装置が制動トルクを生じるが、このことは、例えば作業車両が下り坂をブレーキ走行する際に長時間制動として利用することができる。ブレーキ抵抗は例えば発熱コイル仕様とし、場合によってはこれが熱交換液体を収容する管路を介して、車両構成部品例えばトランスミッションオイル循環系を加熱する。一般的にいえば、オルタネータ配線で運転可能な電気的駆動装置から生じた電流を、機械的及び/又は熱力学的なエネルギーに変換し、作業車両の他の部分で消費し或いは蓄えることが可能である。
【0014】
特に好ましい一つの実施形態では、トルク管に設けられた電気的構成部品が制御ユニットを備えている。この制御ユニットを用いて、電気的駆動装置、場合によってはパワーエレクトロニクスモジュール、周波数変換装置、及び/又はブレーキ抵抗を作動又は制御することもできる。
【0015】
特に本発明による車軸機構が作業車両の前車軸に用いられる場合、車軸はステアリング車軸を備えるものとすることもできる。この場合、後車軸の車輪を、その作業車両に設けられた内燃機関によって純粋に機械的に駆動し、ステアリング車軸の車輪を純粋に電気的に駆動するのが合目的であろう。これにより、ステアリング車軸のいずれの車軸側でも、車輪を特に有利な方法として互いに独立した回転数で作動させることができ、例えばステアリングの支援を実現できるが、その際、機械的に複雑なギヤユニットを各車軸側の車輪の間に設ける必要はない。
【0016】
特に好ましい方法として、トルク管に電気系統インタフェースを少なくとも1つ設け、車両フレーム及び/又は車軸に設けられた少なくとも1本の電気導線を、このインタフェースによって、トルク管に配置された少なくとも1本の電気導線と接続できる。これにより、作業車両の組み立てを特に有利な方法で単純化することができる。すなわちケーブルハーネスを、トルク管を通過させたりトルク管内に敷設したりする必要はなくなる。むしろ電気系統インタフェースと接続さえすればそれでよい。その際、電気系統インタフェースは1つのコネクタ機構を備えても良く、コネクタ機構はねじ込み可能なものにして意図せずして外れるのを防止するのが好ましい。
【0017】
作業車両の組み立てを更に単純化するために、また既存の作業車両への組付けを単純化するために、トルク管に設けられた複数の電気的構成部品を1つの支持構造の中に事前に取り付けておくこともできる。これにより、これらの電気的構成部品は支持構造のほかに1つのモジュールを形成し、このモジュールはトルク管に又はトルク管の中に取り付け可能なものとされる。この支持構造自体は更に冷却系統の構成部品を備え、この冷却系統によって、トルク管内の電気的構成部品を冷却することができる。
【0018】
作業車両の電気的駆動機構において、電気的構成部品の冷却が、車両のコンセプトの重要な視点をなす場合がある。この背景があることにより、車軸及び/又はトルク管の表面及び/又は内壁は電気的構成部品の冷却ができるような形状とする。これは具体的には次のように行う。すなわち、車軸及び/又はトルク管の表面及び/又は内壁が、冷却フィン及び/又は少なくとも1つの流路を備えるものとする。この流路は、蛇行して配置され、特にその中を冷媒を貫流させることができるようにするのが好ましい。トルク管又は車軸に配置された冷却フィンを用いて電気的構成部品を空冷することができる。冷媒が貫流する流路を用いて例えば水冷を行うこともできる。
【0019】
トルク管に関して冒頭に挙げた課題は、請求項13に記載の事項によって解決できる。これによれば、車軸懸架を支援するため、トルク管は、一端を車両フレームと結合し他端を車軸と結合することができる。本発明によるトルク管の特徴は、このトルク管が請求項1から12のうちのいずれか一の項に記載の車軸機構に取り付け可能であることである。
【0020】
車軸に関して冒頭に挙げた課題は、請求項14に記載の事項によって解決できる。これによれば、車軸は可動状態で車両に取り付け可能であり、好ましくは揺動状態で取り付けられるものとする。車軸には、少なくとも2つの車輪を回転可能に取り付けることができる。本発明による車軸の特徴は、この車軸が請求項1から12のうちのいずれか一の項に記載の車軸機構に適合可能であることである。
【0021】
車両及び特に農業用又は工業用の作業車両に関して冒頭に挙げた課題は、請求項15に記載の事項によって解決できる。これによれば、本発明による車両の特徴は請求項1から12のうちのいずれか一の項に記載の車軸機構からなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
繰り返しを避けるため下の説明においては、本明細書の上記した部分も参照されたい。
【0023】
本発明の教示を有利な方法で実施、展開するためには、様々な方法がある。第1に請求項1以下に続く各請求項を及び第2に図面を用いて、本発明の好ましい実施例を下記に説明する。図面を用いた本発明の好ましい実施例の説明と組み合わせて、この教示の一般的に好ましい実施形態と発展形態をも説明する。図面は模式的に表示したものである。
【0024】
図1及び2はいずれも農業用の作業車両10を示し、同一又は類似の部品には同一の参照番号を付した。農業用作業車両10は、フレーム14に取り付けられた内燃機関12を備えている。内燃機関12は、駆動軸16、シフト動作を自動化した機械式トランスミッション18及び差動装置20を介して、後輪22を駆動する。後輪は、農業用作業車両10の後車軸24に取り付けられている。
【0025】
駆動軸16を取り囲んで、クランクシャフトオルタネータ26が配置され、そのロータは駆動軸16に取り付けられている。内燃機関12を運転され又は駆動軸16が回転せしめられると、クランクシャフトオルタネータ26は交流電流を生じる。この交流電流の周波数は、内燃機関12の回転数に依存する。クランクシャフトオルタネータ26で生じた電気エネルギーによって、車軸30に割り当てられた電動機32の2つの車輪28を駆動するが、これらの電動機は非同期電動機として作られている。車軸30は、農業用作業車両10のステアリング機能を持つ前車軸しかもビームアクスルとして作られている。電動機32と車輪28との間にはギヤボックス段34及び36が設けられ、これらによって電動機32の回転数が減速される。
【0026】
車軸30は、農業用作業車両10のフレーム14に可動状態で取り付けられ、この場合、車軸30は揺動状態で懸架されている。この可動状態ないし揺動状態の懸架を支援するためにトルク管38が設けられ、このトルク管は、一端がフレーム14に他端が車軸30に取り付けられている。
【0027】
本発明は、トルク管38に又はこのトルク管の中に、電気的駆動装置32の電気的構成部品40、42を設ける。この電気的構成部品40、42はパワーエレクトロニクスユニット40を含む。このユニットは、周波数変換装置と、電気的駆動装置32を作動する制御ユニットとを設けられ、また図2で1つのユニットとして示されている。トルク管38におけるその他の電気的構成部品として、ブレーキ抵抗42が設けられ、電気的駆動装置32が交流モードのとき、そこから生じる電気エネルギーをこの電気的構成部品によって熱エネルギーに変換することができる。ここで生じた熱エネルギーを用いて農業用作業車両10の個々の構成部品を加熱することができる。このために設けられているヒータケーブルは、図示の簡素化するためにここには示されていない。
【0028】
最後に特に指摘したいのは、上記に論じた実施例は、特許請求の範囲を単に説明するためだけのものであって、特許請求範囲はこれらの実施例に限られない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一つの実施形態の上面図である。
【図2】図1の実施形態の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
農業用又は工業用作業車両の車軸機構において、第1に、好ましくは揺動状態で取り付けられた車軸(30)を備え、少なくとも2つの車輪(28)を車軸(30)に回転可能状態で取り付けることができ、第2に、トルク管(38)を備え、当該トルク管は、車軸懸架を支援するために一端が車両(10)のフレーム(14)に他端が車軸(30)に結合可能であり、第3に、車軸(30)に配置された少なくとも1つの電気的駆動装置(32)を備え、当該駆動装置を用いて車軸(30)に取り付けられた少なくとも1つの車輪(28)を駆動することができるようになされた車軸機構であって、
トルク管(38)好ましくはトルク管の中に、電気的駆動装置(32)のための電気的構成部品(40、42)が設けられていることを特徴とする、車軸機構。
【請求項2】
トルク管(38)が、ほぼ円形、楕円形又は多角形の断面を有し、好ましくは複数の部品によって組み立て可能であり、特にモジュール構造であることを特徴とする、請求項1に記載の車軸機構。
【請求項3】
トルク管(38)に設けられた電気的構成部品(40、42)が、少なくとも1つのパワーエレクトロニクスモジュール(40)を備え、例えば電気的駆動装置(32)に供給可能な電力の大きさを当該モジュールによって制御できることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車軸機構。
【請求項4】
少なくとも1つのパワーエレクトロニクスモジュール(40)が車軸(30)に配置され、例えば電気的駆動装置(32)に供給可能な電力の大きさを当該パワーエレクトロニクスモジュール(40)によって制御できることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車軸機構。
【請求項5】
トルク管(38)に設けられた電気的構成部品(40、42)が周波数変換装置を備え、この装置を用いて好ましくはオルタネータ(26)から生じた周波数が変化する可能性のある交流電流をまず直流に、次いで指定可能な周波数の交流に変換できることを特徴とする、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の車軸機構。
【請求項6】
トルク管(38)に設けられた電気的構成部品(40、42)がブレーキ抵抗(42)を備え、好ましくは交流配線で運転可能な電気的駆動装置(32)から生じた電流を、このブレーキ抵抗を用いて機械的及び/又は熱力学的エネルギーに変換できることを特徴とする、請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の車軸機構。
【請求項7】
トルク管(38)に設けられた電気的構成部品(40、42)が制御ユニットを備え、当該制御ユニットを用いて好ましくは電気的駆動装置(32)場合によってはパワーエレクトロニクスモジュール(40)、周波数変換器及び/又はブレーキ抵抗(42)を作動又は制御できることを特徴とする、請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の車軸機構。
【請求項8】
車軸(30)がステアリング車軸を備え及び/又は前車軸として形成されていることを特徴とする、請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の車軸機構。
【請求項9】
トルク管(38)に少なくとも1つの電気系統インタフェースを設け、当該インタフェースによって、車両フレーム及び/又は車軸(30)に設けられた少なくとも1本の電気導線をトルク管(38)に配置された少なくとも1本の電気導線に結合できることを特徴とする、請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載の車軸機構。
【請求項10】
トルク管(38)に設けられた電気的構成部品(40、42)が1つの支持構造の中に予め取り付け可能であって、最終組み立てのために前記支持構造がトルク管(38)に又は当該トルク管の中に取り付け可能であることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の車軸機構。
【請求項11】
車軸(30)及び/又はトルク管(38)の表面及び/又は内壁は、電気的構成部品(40、42)の冷却が可能であるような形状であることを特徴とする、請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の車軸機構。
【請求項12】
車軸(30)及び/又はトルク管(38)の表面及び/又は内壁は、冷却フィン及び/又は少なくとも1つの流路を備え、当該流路は、好ましくは蛇行して配置され、特にその中を冷媒が貫流できることを特徴とする、請求項11に記載の車軸機構。
【請求項13】
請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載の車軸機構に取り付けできることを特徴とし、車軸懸架を支援するために、一端を車両(10)のフレーム(14)に他端を車軸(30)に結合可能なトルク管(38)。
【請求項14】
請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載の車軸機構に適合可能であることを特徴とする、可動状態で車両(10)に取り付け可能であり好ましくは揺動状態で取り付けられており及び/又は少なくとも2つの車輪(28)を回転可能状態で取り付けることができる、車軸(30)。
【請求項15】
請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載の車軸機構を特徴とする車両特に農業用又は工業用作業車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2007−510397(P2007−510397A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537193(P2006−537193)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【国際出願番号】PCT/EP2004/012209
【国際公開番号】WO2005/042283
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】