車両上部構造
【課題】強度を向上させ、溶接の安定化を図り、溶接位置のばらつきを小さくした車両上部構造を提供する。
【解決手段】車両上部構造11は、車室23の屋根をなすルーフ13の左のルーフサイドレール14及び右のルーフサイドレール15にそれぞれ連ねて支柱(リヤピラー)34が形成され、且つ、ルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)38の端部がそれぞれ接合され、これら3部材が接合した交差部48にルーフパネル36が接合されている。交差部のインナー部材121に断面コ字形状の補強ブラケット118の第1脚部125及び第2脚部126が接合され、両脚部に連なる補強ブラケットの上部受け部127の上面にインナー部材の外方に配置されている補強パネル(アウター部材)64が接合され、補強パネル64に外方に配置されているアウター部33が接合されている。
【解決手段】車両上部構造11は、車室23の屋根をなすルーフ13の左のルーフサイドレール14及び右のルーフサイドレール15にそれぞれ連ねて支柱(リヤピラー)34が形成され、且つ、ルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)38の端部がそれぞれ接合され、これら3部材が接合した交差部48にルーフパネル36が接合されている。交差部のインナー部材121に断面コ字形状の補強ブラケット118の第1脚部125及び第2脚部126が接合され、両脚部に連なる補強ブラケットの上部受け部127の上面にインナー部材の外方に配置されている補強パネル(アウター部材)64が接合され、補強パネル64に外方に配置されているアウター部33が接合されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室の屋根をなすルーフに用いられた車両上部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の屋根をなすルーフは、一般的に、骨組みに薄板を成形したルーフパネルが取付けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2005−153649公報(第12頁、図3)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図13は、従来の技術を説明する図であり、従来の自動車のルーフ廻り構造201は、サイドルーフレール202にセンタルーフレール203を溶接するために、孔204が開けられ、ルーフパネル205を溶接するために、孔206が開けられ、閉断面構造のセンタルーフレール203をスポット溶接することで、側方衝突に対する車体強度の向上を図ることができるというものである。
【0004】
しかし、特許文献1のルーフ廻り構造201では、スポット溶接に用いる電極を通す孔204、206を開けているので、強度は低下するという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、強度を向上させ、溶接の安定化を図り、溶接位置のばらつきを小さくした車両上部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、車室の屋根をなすルーフの両側のルーフサイドレールにそれぞれ連ねて支柱が形成され、且つ、ルーフアーチ部材の端部がそれぞれ接合され、これら3部材が接合した交差部にルーフパネルが接合されている車両上部構造において、交差部のインナー部材に断面コ字形状の補強ブラケットの両脚部が接合され、両脚部に連なる補強ブラケットの上面にインナー部材の外方に配置されている補強パネルが接合され、補強パネルに外方に配置されているアウター部が接合されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明では、ルーフサイドレール、支柱、ルーフアーチ部材が接合されている交差部のインナー部材に断面コ字形状の補強ブラケットの両脚部が接合され、両脚部に連なる補強ブラケットの上面にインナー部材の外方に配置されている補強パネルが接合され、補強パネルに外方に配置されているアウター部が接合されているので、アウター部の溶接フランジ部にルーフパネルの縁溶接フランジ部を重ね、縁溶接フランジ部をスポット溶接で接合する際に、スポット溶接として片側の電極を押圧するものを採用し、両電極で挟まない場合、片側の電極で縁溶接フランジ部を押すと、電極のほぼ真下に位置している補強ブラケットの第1脚部及び第2脚部によって縁溶接フランジ部が支持され、縁溶接フランジ部並びに溶接用フランジの変形を防止することができる。従って、車両上部構造の強度を向上させることができるという利点がある。
【0008】
さらに、請求項1では、第1の縦壁及び第2の縦壁によって、変形を防止するので、電極やフランジ同士をより確実に密着させた状態で溶接することができ、溶接の安定化を図ることができるとともに、溶接位置のばらつきを小さくすることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの斜視図である。
図2は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの分解図である。
【0010】
車両上部構造(第1実施の形態)11は、車両12のルーフ13に採用されたもので、ルーフ13の左のルーフサイドレール14及び右のルーフサイドレール15にルーフアーチ部材であるところのルーフフロントレール21を取付けたものである。具体的には後述する。
【0011】
車両12は、車室23や車体24を有し、車体24は車室23の側壁をなす左のサイドボデー26と、右のサイドボデー27と、車室23の屋根をなすルーフ13と、を備え、車両12の幅方向(X軸方向)の中心軸線Cを基準に左右がほぼ対称である。以降、左を主体に説明する。
【0012】
左のサイドボデー26は、フロントピラー31と、センタピラー32と、左のルーフサイドレール14に含まれるアウター部33と、左のルーフサイドレール14に連なる支柱であるところのリヤピラー34と、を有する。
【0013】
ルーフ13は、ルーフパネル36と、左のルーフサイドレール14と、右のルーフサイドレール15と、ルーフアーチ部材に含まれるルーフフロントレール21と、ルーフアーチ部材に含まれるルーフボウ37と、ルーフアーチ部材に含まれるルーフリヤレール38と、を備えている。
【0014】
そして、左のルーフサイドレール14にルーフフロントレール21の端部であるところの第1左端部(一端部)41を接合し、右のルーフサイドレール15にルーフフロントレール21の端部であるところの第1右端部(他端部)42を接合している。
【0015】
また、左のルーフサイドレール14にルーフボウ37の端部であるところの第2左端部(一端部)43を接合し、右のルーフサイドレール15にルーフボウ37の端部であるところの第2右端部(他端部)44を接合した。
【0016】
さらに、左のルーフサイドレール14にルーフリヤレール38の端部であるところの第3左端部(一端部)45を接合し、右のルーフサイドレール15にルーフリヤレール38の端部であるところの第3右端部(他端部)46を接合したものである。
【0017】
また、ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45と左のルーフサイドレール14の後端部111とリヤピラー34の上部112とを接合することで、これら3部材が接合した交差部48が形成されている。
【0018】
ルーフフロントレール21は、第1インナー溝形部材51に第1アウター溝形部材52を接合している。
ルーフボウ37は、第2インナー溝形部材53に第2アウター溝形部材54が接合されている。
ルーフリヤレール38は、第3インナー溝形部材55に第3アウター溝形部材56が接合されたものである。
【0019】
図3は、図1の3−3線断面図(第1実施の形態)であり、ルーフリヤレール38と左のルーフサイドレール14の接合の詳細図である。
ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45には、溶接フランジ部114が形成されている。
左のルーフサイドレール14は、アウター部33と、補強パネルであるところのアウター部材64と、アウター部材64の溶接フランジ部115と、を備えている。そして、溶接フランジ部115の内面に補強ブラケット118が接続している。
【0020】
リヤピラー34は、リヤピラーインナー部材121を有し、リヤピラーインナー部材121の上部122の外面123に補強ブラケット118の第1脚部125及び第2脚部126が接続している。
【0021】
補強ブラケット118は、前述したリヤピラーインナー部材121の上部122の外面123に接続している第1脚部125及び第2脚部126が形成され、第1脚部125及び第2脚部126に連なり上部受け部127が形成され、上部受け部127の上面にアウター部材64の内面が接合し、第1脚部125に連ねて溶接フランジ部128がリヤピラーインナー部材121に接合するように形成され、第2脚部126に連ねて溶接フランジ部131がリヤピラーインナー部材121に接合するように形成されている。
【0022】
第1脚部125及び第2脚部126はともに、板の面132が左のルーフサイドレール14に沿って配置されている。言い換えると、第1脚部125及び第2脚部126はともに、板の面132が車両12の車幅方向(X軸方向)へ向いている。
【0023】
次に、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)の作用を説明する。
まず、図2に示している左のルーフサイドレール14にルーフリヤレール38をスポット溶接で溶接する。
ここで、スポット溶接は、薄板鋼板を重ね合わせたところに片側の電極を所定の加圧力で押し付けて通電するスポット溶接とする。つまり、両電極に所定の加圧力を加えて両電極で挟まない。
【0024】
図4は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)との関係を説明する断面図である。図2を併用して説明する。
すなわち、左のルーフサイドレール14のアウター部材64の溶接フランジ部115にルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45に形成した溶接フランジ部114を重ね、溶接フランジ部114に溶接用の一方の電極135を所定の押し付け力Fwで押し付け、他方のアース電極(図に示していない)を車体に接続する。
なお、他方のアース電極とは、電極135とでスポット溶接する部位を挟まない電極である。
【0025】
電極135を押し付けた力は、電極135のほぼ真下に配置されている第1脚部125にほぼ直接矢印a1のように伝わるので、左のルーフサイドレール14のアウター部材64の溶接フランジ部115及びルーフリヤレール38の溶接フランジ部114の下方(矢印b1の方向)への変形を防止することができる。従って、車両上部構造11の強度を向上させることができる。
【0026】
図5は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフパネルとの関係を説明する断面図である。
図2に示している左のルーフサイドレール14にルーフパネル36をスポット溶接で溶接する。
【0027】
すなわち、左のルーフサイドレール14の後端部111では、左のルーフサイドレール14の後端部111、ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45及びリヤピラー34の上部112とを接合することで、これら3部材が接合した交差部48が形成され、交差部48にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、具体的にはアウター部33の溶接フランジ部138にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、縁溶接フランジ部137に溶接用の一方の電極135を所定の押し付け力Fwで押し付け、他方のアース電極を車体に接続する。
【0028】
電極を押し付けた力は、電極のほぼ真下に配置されている第2脚部126にほぼ直接矢印a2のように伝わるので、左のルーフサイドレール14のアウター部材64の溶接フランジ部115、アウター部33の溶接フランジ部138及びルーフパネル36の縁溶接フランジ部137の下方(矢印b1の方向)への変形を防止することができる。従って、車両上部構造11の強度を向上させることができる。
【0029】
また、車両上部構造11では、第1脚部125及び第2脚部126によって、変形を防止するので、電極やフランジ同士をより確実に密着させた状態で溶接することができ、溶接の安定化を図ることができるとともに、溶接位置のばらつきを小さくすることができる。
【0030】
車両上部構造11では、第1脚部125及び第2脚部126によって、電極以外の力も分散するので、車体の強度を高めることができる。例えば、走行に伴うサスペンションから加わる力やルーフ13に外方から加わる力を分散することができ、車体の強度を高めることができる。
【0031】
次に、本発明の車両上部構造の別の実施の形態を説明する。上記図1〜図3に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
図6は、第2実施の形態を採用したルーフの斜視図である。
図7は、第2実施の形態を採用したルーフの分解図である。
図8は、図7の8部詳細図(第2実施の形態)であり、補強ブラケット118Bを示している。
【0032】
ここでは、左のルーフサイドレール14と左のリヤピラー34との境界は、ルーフリヤレール38を接合している部位とするが、境界付近ではリヤピラー34に補強ブラケット118Bを接合した状態で説明した。車両のデザインなどの条件によっては、補強ブラケット118Bの接合している部位をリヤピラーに含めてもよく、ルーフサイドレールに含めてもよい。
【0033】
第2実施の形態の車両上部構造11Bは、左のルーフサイドレール14、リヤピラー34及びルーフリヤレール38に接合した補強ブラケット118Bを備えていることを特徴とする。
【0034】
具体的には、ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45と左のルーフサイドレール14の後端部111とリヤピラー34の上部112とを接合することで、これら3部材が接合した交差部48Bが形成され、交差部48Bの一部をなしているリヤピラーインナー部材121Bの上部122の外面123に補強ブラケット118Bの第1脚部125B及び第2脚部126Bが接続している。
次に、補強ブラケット118Bを説明する。
【0035】
図9は、図6の9−9線断面図(第2実施の形態)であり、補強ブラケット118Bの第1脚部125Bの直前で切断した状態を示している。
図10は、図6の10−10線断面図(第2実施の形態)であり、補強ブラケット118Bの上部受け部127Bの中央を切断して示している。図8を併用して説明する。
【0036】
補強ブラケット118Bは、前述したリヤピラーインナー部材121Bの上部122の外面123に接続している第1脚部125B及び第2脚部126Bが形成され、第1脚部125B及び第2脚部126Bに連なり上部受け部127Bが形成され、上部受け部127Bの上面にアウター部材64の内面が接合し、第1脚部125Bに連ねて第1溶接フランジ部128Bがリヤピラーインナー部材121Bに接合するように形成され、第2脚部126Bに連ねて第2溶接フランジ部131Bがリヤピラーインナー部材121Bに接合するように形成されている。
【0037】
そして、第1脚部125Bに直交するように連ねて第1ステー部141が形成され、第1ステー部141に一体に第1溶接フランジ部128Bが設けられ、第2脚部126Bに直交するように連ねて第2ステー部142が形成され、第2ステー部142に一体に第2溶接フランジ部131Bが設けられている。
【0038】
第1脚部125B及び第2脚部126Bはともに、板の面132Bがルーフリヤレール38の長手方向(X軸方向)に沿って配置されている。言い換えると、第1脚部125B及び第2脚部126Bはともに、板の面132Bが車両12の前後方向(Y軸方向)へ向いている。
【0039】
また、補強ブラケット118Bは、リヤピラー34のリヤピラーインナー部材121Bの接合フランジ144に上部受け部127Bの端部145が重ねて接合され、上部受け部127Bにアウター部材64が重ねて接合され、リヤピラー34若しくは左のルーフサイドレール14とアウター部材64とで形成されている空間に第1ステー部141及び第2ステー部142が配置されているとともに、アウター部材64を裏から支持している。
【0040】
なお、補強ブラケット118Bの上部受け部127Bに左のルーフサイドレール14を延ばしたアウター部材(補強パネル)64を接合しているが、アウター部材64を接合しないで、リヤピラー34の上部112のアウター部材(補強パネル)を接合してもよい。
また、アウター部33を配置しないで、リヤピラー34の上部112のアウター部を配置してもよい。
【0041】
次に、第2実施の形態の作用を説明する。
図11は、第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する断面図である。
まず、図7に示している左のルーフサイドレール14にルーフパネル36をスポット溶接で溶接する。
【0042】
具体的には、左のルーフサイドレール14には、予め補強ブラケット118B、アウター部材64及びアウター部33が重ねて接合された4層ルーフパネル接合部147が形成され、4層ルーフパネル接合部147にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、具体的にはアウター部33の溶接フランジ部138にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、縁溶接フランジ部137に溶接用の電極135を所定の押し付け力Fwで押し付け、他方のアース電極を車体に接続する。
【0043】
図12は、第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する斜視図である。図11を併用して説明する。
電極を押し付けた力は、電極135のほぼ真下に配置されている補強ブラケット118Bに伝わるので、強度は高まる。
具体的には、電極135を加圧する力は、ほぼ真下に配置されている第1ステー部141並びに第2ステー部142に矢印a3、矢印a4のように伝わり、また、上部受け部127Bに矢印a5のように伝わり、第1脚部125B、第2脚部126Bに矢印a6のように伝わるので、リヤピラー34の上部112、アウター部33及びルーフパネル36の縁溶接フランジ部137の下方(矢印b1の方向)への変形を防止することができる。従って、車両上部構造11Bの強度を向上させることができる。
【0044】
また、車両上部構造11Bでは、第1脚部125B及び第2脚部126Bによって、変形を防止するので、電極や補強ブラケット118Bに重ねたルーフパネル36などの薄板同士をより確実に密着させた状態で溶接することができ、溶接の安定化を図ることができるとともに、溶接位置のばらつきを小さくすることができる。
【0045】
車両上部構造11Bでは、第1脚部125B及び第2脚部126Bによって、電極以外の力も分散するので、車体の強度を高めることができる。例えば、走行に伴うサスペンションから加わる力やルーフ13に外方から加わる力を分散することができ、車体の強度を高めることができる。
【0046】
その上、車両上部構造11Bでは、図9、図10に示しているように、予め、下向き溶接で、アウター部材64の内面に補強ブラケット118Bを溶接する際に、補強ブラケット118Bを矢印c1のように仮置き(セット)した時に、アウター部材64の内面に上部受け部127Bが矢印c2のように当接するので、補強ブラケット118Bの位置決めを行うことができるとともに、補強ブラケット118Bの回動(矢印c3の方向)を防止することができる。
【0047】
加えて、上部受け部127Bがアウター部材64にスポット溶接の溶接部Wsで結合しているので、車両上部構造11Bの強度を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の車両上部構造は、車室の屋根をなすルーフに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの斜視図である。
【図2】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの分解図である。
【図3】図1の3−3線断面図(第1実施の形態)である。
【図4】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)との関係を説明する断面図である。
【図5】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフパネルとの関係を説明する断面図である。
【図6】第2実施の形態を採用したルーフの斜視図である。
【図7】第2実施の形態を採用したルーフの分解図である。
【図8】図7の8部詳細図(第2実施の形態)である。
【図9】図6の9−9線断面図(第2実施の形態)である。
【図10】図6の10−10線断面図(第2実施の形態)である。
【図11】第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する断面図である。
【図12】第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する斜視図である。
【図13】従来の技術を説明する図である。
【符号の説明】
【0050】
11…車両上部構造、13…ルーフ、14…左のルーフサイドレール、15…右のルーフサイドレール、23…車室、34…支柱(リヤピラー)、36…ルーフパネル、38…ルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)、48…交差部、64…補強パネル(アウター部材)、118…補強ブラケット、121…リヤピラーインナー部材、125…第1脚部、126…第2脚部、127…上部受け部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室の屋根をなすルーフに用いられた車両上部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の屋根をなすルーフは、一般的に、骨組みに薄板を成形したルーフパネルが取付けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2005−153649公報(第12頁、図3)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図13は、従来の技術を説明する図であり、従来の自動車のルーフ廻り構造201は、サイドルーフレール202にセンタルーフレール203を溶接するために、孔204が開けられ、ルーフパネル205を溶接するために、孔206が開けられ、閉断面構造のセンタルーフレール203をスポット溶接することで、側方衝突に対する車体強度の向上を図ることができるというものである。
【0004】
しかし、特許文献1のルーフ廻り構造201では、スポット溶接に用いる電極を通す孔204、206を開けているので、強度は低下するという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、強度を向上させ、溶接の安定化を図り、溶接位置のばらつきを小さくした車両上部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、車室の屋根をなすルーフの両側のルーフサイドレールにそれぞれ連ねて支柱が形成され、且つ、ルーフアーチ部材の端部がそれぞれ接合され、これら3部材が接合した交差部にルーフパネルが接合されている車両上部構造において、交差部のインナー部材に断面コ字形状の補強ブラケットの両脚部が接合され、両脚部に連なる補強ブラケットの上面にインナー部材の外方に配置されている補強パネルが接合され、補強パネルに外方に配置されているアウター部が接合されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明では、ルーフサイドレール、支柱、ルーフアーチ部材が接合されている交差部のインナー部材に断面コ字形状の補強ブラケットの両脚部が接合され、両脚部に連なる補強ブラケットの上面にインナー部材の外方に配置されている補強パネルが接合され、補強パネルに外方に配置されているアウター部が接合されているので、アウター部の溶接フランジ部にルーフパネルの縁溶接フランジ部を重ね、縁溶接フランジ部をスポット溶接で接合する際に、スポット溶接として片側の電極を押圧するものを採用し、両電極で挟まない場合、片側の電極で縁溶接フランジ部を押すと、電極のほぼ真下に位置している補強ブラケットの第1脚部及び第2脚部によって縁溶接フランジ部が支持され、縁溶接フランジ部並びに溶接用フランジの変形を防止することができる。従って、車両上部構造の強度を向上させることができるという利点がある。
【0008】
さらに、請求項1では、第1の縦壁及び第2の縦壁によって、変形を防止するので、電極やフランジ同士をより確実に密着させた状態で溶接することができ、溶接の安定化を図ることができるとともに、溶接位置のばらつきを小さくすることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの斜視図である。
図2は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの分解図である。
【0010】
車両上部構造(第1実施の形態)11は、車両12のルーフ13に採用されたもので、ルーフ13の左のルーフサイドレール14及び右のルーフサイドレール15にルーフアーチ部材であるところのルーフフロントレール21を取付けたものである。具体的には後述する。
【0011】
車両12は、車室23や車体24を有し、車体24は車室23の側壁をなす左のサイドボデー26と、右のサイドボデー27と、車室23の屋根をなすルーフ13と、を備え、車両12の幅方向(X軸方向)の中心軸線Cを基準に左右がほぼ対称である。以降、左を主体に説明する。
【0012】
左のサイドボデー26は、フロントピラー31と、センタピラー32と、左のルーフサイドレール14に含まれるアウター部33と、左のルーフサイドレール14に連なる支柱であるところのリヤピラー34と、を有する。
【0013】
ルーフ13は、ルーフパネル36と、左のルーフサイドレール14と、右のルーフサイドレール15と、ルーフアーチ部材に含まれるルーフフロントレール21と、ルーフアーチ部材に含まれるルーフボウ37と、ルーフアーチ部材に含まれるルーフリヤレール38と、を備えている。
【0014】
そして、左のルーフサイドレール14にルーフフロントレール21の端部であるところの第1左端部(一端部)41を接合し、右のルーフサイドレール15にルーフフロントレール21の端部であるところの第1右端部(他端部)42を接合している。
【0015】
また、左のルーフサイドレール14にルーフボウ37の端部であるところの第2左端部(一端部)43を接合し、右のルーフサイドレール15にルーフボウ37の端部であるところの第2右端部(他端部)44を接合した。
【0016】
さらに、左のルーフサイドレール14にルーフリヤレール38の端部であるところの第3左端部(一端部)45を接合し、右のルーフサイドレール15にルーフリヤレール38の端部であるところの第3右端部(他端部)46を接合したものである。
【0017】
また、ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45と左のルーフサイドレール14の後端部111とリヤピラー34の上部112とを接合することで、これら3部材が接合した交差部48が形成されている。
【0018】
ルーフフロントレール21は、第1インナー溝形部材51に第1アウター溝形部材52を接合している。
ルーフボウ37は、第2インナー溝形部材53に第2アウター溝形部材54が接合されている。
ルーフリヤレール38は、第3インナー溝形部材55に第3アウター溝形部材56が接合されたものである。
【0019】
図3は、図1の3−3線断面図(第1実施の形態)であり、ルーフリヤレール38と左のルーフサイドレール14の接合の詳細図である。
ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45には、溶接フランジ部114が形成されている。
左のルーフサイドレール14は、アウター部33と、補強パネルであるところのアウター部材64と、アウター部材64の溶接フランジ部115と、を備えている。そして、溶接フランジ部115の内面に補強ブラケット118が接続している。
【0020】
リヤピラー34は、リヤピラーインナー部材121を有し、リヤピラーインナー部材121の上部122の外面123に補強ブラケット118の第1脚部125及び第2脚部126が接続している。
【0021】
補強ブラケット118は、前述したリヤピラーインナー部材121の上部122の外面123に接続している第1脚部125及び第2脚部126が形成され、第1脚部125及び第2脚部126に連なり上部受け部127が形成され、上部受け部127の上面にアウター部材64の内面が接合し、第1脚部125に連ねて溶接フランジ部128がリヤピラーインナー部材121に接合するように形成され、第2脚部126に連ねて溶接フランジ部131がリヤピラーインナー部材121に接合するように形成されている。
【0022】
第1脚部125及び第2脚部126はともに、板の面132が左のルーフサイドレール14に沿って配置されている。言い換えると、第1脚部125及び第2脚部126はともに、板の面132が車両12の車幅方向(X軸方向)へ向いている。
【0023】
次に、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)の作用を説明する。
まず、図2に示している左のルーフサイドレール14にルーフリヤレール38をスポット溶接で溶接する。
ここで、スポット溶接は、薄板鋼板を重ね合わせたところに片側の電極を所定の加圧力で押し付けて通電するスポット溶接とする。つまり、両電極に所定の加圧力を加えて両電極で挟まない。
【0024】
図4は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)との関係を説明する断面図である。図2を併用して説明する。
すなわち、左のルーフサイドレール14のアウター部材64の溶接フランジ部115にルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45に形成した溶接フランジ部114を重ね、溶接フランジ部114に溶接用の一方の電極135を所定の押し付け力Fwで押し付け、他方のアース電極(図に示していない)を車体に接続する。
なお、他方のアース電極とは、電極135とでスポット溶接する部位を挟まない電極である。
【0025】
電極135を押し付けた力は、電極135のほぼ真下に配置されている第1脚部125にほぼ直接矢印a1のように伝わるので、左のルーフサイドレール14のアウター部材64の溶接フランジ部115及びルーフリヤレール38の溶接フランジ部114の下方(矢印b1の方向)への変形を防止することができる。従って、車両上部構造11の強度を向上させることができる。
【0026】
図5は、本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフパネルとの関係を説明する断面図である。
図2に示している左のルーフサイドレール14にルーフパネル36をスポット溶接で溶接する。
【0027】
すなわち、左のルーフサイドレール14の後端部111では、左のルーフサイドレール14の後端部111、ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45及びリヤピラー34の上部112とを接合することで、これら3部材が接合した交差部48が形成され、交差部48にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、具体的にはアウター部33の溶接フランジ部138にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、縁溶接フランジ部137に溶接用の一方の電極135を所定の押し付け力Fwで押し付け、他方のアース電極を車体に接続する。
【0028】
電極を押し付けた力は、電極のほぼ真下に配置されている第2脚部126にほぼ直接矢印a2のように伝わるので、左のルーフサイドレール14のアウター部材64の溶接フランジ部115、アウター部33の溶接フランジ部138及びルーフパネル36の縁溶接フランジ部137の下方(矢印b1の方向)への変形を防止することができる。従って、車両上部構造11の強度を向上させることができる。
【0029】
また、車両上部構造11では、第1脚部125及び第2脚部126によって、変形を防止するので、電極やフランジ同士をより確実に密着させた状態で溶接することができ、溶接の安定化を図ることができるとともに、溶接位置のばらつきを小さくすることができる。
【0030】
車両上部構造11では、第1脚部125及び第2脚部126によって、電極以外の力も分散するので、車体の強度を高めることができる。例えば、走行に伴うサスペンションから加わる力やルーフ13に外方から加わる力を分散することができ、車体の強度を高めることができる。
【0031】
次に、本発明の車両上部構造の別の実施の形態を説明する。上記図1〜図3に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
図6は、第2実施の形態を採用したルーフの斜視図である。
図7は、第2実施の形態を採用したルーフの分解図である。
図8は、図7の8部詳細図(第2実施の形態)であり、補強ブラケット118Bを示している。
【0032】
ここでは、左のルーフサイドレール14と左のリヤピラー34との境界は、ルーフリヤレール38を接合している部位とするが、境界付近ではリヤピラー34に補強ブラケット118Bを接合した状態で説明した。車両のデザインなどの条件によっては、補強ブラケット118Bの接合している部位をリヤピラーに含めてもよく、ルーフサイドレールに含めてもよい。
【0033】
第2実施の形態の車両上部構造11Bは、左のルーフサイドレール14、リヤピラー34及びルーフリヤレール38に接合した補強ブラケット118Bを備えていることを特徴とする。
【0034】
具体的には、ルーフリヤレール38の第3左端部(一端部)45と左のルーフサイドレール14の後端部111とリヤピラー34の上部112とを接合することで、これら3部材が接合した交差部48Bが形成され、交差部48Bの一部をなしているリヤピラーインナー部材121Bの上部122の外面123に補強ブラケット118Bの第1脚部125B及び第2脚部126Bが接続している。
次に、補強ブラケット118Bを説明する。
【0035】
図9は、図6の9−9線断面図(第2実施の形態)であり、補強ブラケット118Bの第1脚部125Bの直前で切断した状態を示している。
図10は、図6の10−10線断面図(第2実施の形態)であり、補強ブラケット118Bの上部受け部127Bの中央を切断して示している。図8を併用して説明する。
【0036】
補強ブラケット118Bは、前述したリヤピラーインナー部材121Bの上部122の外面123に接続している第1脚部125B及び第2脚部126Bが形成され、第1脚部125B及び第2脚部126Bに連なり上部受け部127Bが形成され、上部受け部127Bの上面にアウター部材64の内面が接合し、第1脚部125Bに連ねて第1溶接フランジ部128Bがリヤピラーインナー部材121Bに接合するように形成され、第2脚部126Bに連ねて第2溶接フランジ部131Bがリヤピラーインナー部材121Bに接合するように形成されている。
【0037】
そして、第1脚部125Bに直交するように連ねて第1ステー部141が形成され、第1ステー部141に一体に第1溶接フランジ部128Bが設けられ、第2脚部126Bに直交するように連ねて第2ステー部142が形成され、第2ステー部142に一体に第2溶接フランジ部131Bが設けられている。
【0038】
第1脚部125B及び第2脚部126Bはともに、板の面132Bがルーフリヤレール38の長手方向(X軸方向)に沿って配置されている。言い換えると、第1脚部125B及び第2脚部126Bはともに、板の面132Bが車両12の前後方向(Y軸方向)へ向いている。
【0039】
また、補強ブラケット118Bは、リヤピラー34のリヤピラーインナー部材121Bの接合フランジ144に上部受け部127Bの端部145が重ねて接合され、上部受け部127Bにアウター部材64が重ねて接合され、リヤピラー34若しくは左のルーフサイドレール14とアウター部材64とで形成されている空間に第1ステー部141及び第2ステー部142が配置されているとともに、アウター部材64を裏から支持している。
【0040】
なお、補強ブラケット118Bの上部受け部127Bに左のルーフサイドレール14を延ばしたアウター部材(補強パネル)64を接合しているが、アウター部材64を接合しないで、リヤピラー34の上部112のアウター部材(補強パネル)を接合してもよい。
また、アウター部33を配置しないで、リヤピラー34の上部112のアウター部を配置してもよい。
【0041】
次に、第2実施の形態の作用を説明する。
図11は、第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する断面図である。
まず、図7に示している左のルーフサイドレール14にルーフパネル36をスポット溶接で溶接する。
【0042】
具体的には、左のルーフサイドレール14には、予め補強ブラケット118B、アウター部材64及びアウター部33が重ねて接合された4層ルーフパネル接合部147が形成され、4層ルーフパネル接合部147にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、具体的にはアウター部33の溶接フランジ部138にルーフパネル36の縁溶接フランジ部137を重ね、縁溶接フランジ部137に溶接用の電極135を所定の押し付け力Fwで押し付け、他方のアース電極を車体に接続する。
【0043】
図12は、第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する斜視図である。図11を併用して説明する。
電極を押し付けた力は、電極135のほぼ真下に配置されている補強ブラケット118Bに伝わるので、強度は高まる。
具体的には、電極135を加圧する力は、ほぼ真下に配置されている第1ステー部141並びに第2ステー部142に矢印a3、矢印a4のように伝わり、また、上部受け部127Bに矢印a5のように伝わり、第1脚部125B、第2脚部126Bに矢印a6のように伝わるので、リヤピラー34の上部112、アウター部33及びルーフパネル36の縁溶接フランジ部137の下方(矢印b1の方向)への変形を防止することができる。従って、車両上部構造11Bの強度を向上させることができる。
【0044】
また、車両上部構造11Bでは、第1脚部125B及び第2脚部126Bによって、変形を防止するので、電極や補強ブラケット118Bに重ねたルーフパネル36などの薄板同士をより確実に密着させた状態で溶接することができ、溶接の安定化を図ることができるとともに、溶接位置のばらつきを小さくすることができる。
【0045】
車両上部構造11Bでは、第1脚部125B及び第2脚部126Bによって、電極以外の力も分散するので、車体の強度を高めることができる。例えば、走行に伴うサスペンションから加わる力やルーフ13に外方から加わる力を分散することができ、車体の強度を高めることができる。
【0046】
その上、車両上部構造11Bでは、図9、図10に示しているように、予め、下向き溶接で、アウター部材64の内面に補強ブラケット118Bを溶接する際に、補強ブラケット118Bを矢印c1のように仮置き(セット)した時に、アウター部材64の内面に上部受け部127Bが矢印c2のように当接するので、補強ブラケット118Bの位置決めを行うことができるとともに、補強ブラケット118Bの回動(矢印c3の方向)を防止することができる。
【0047】
加えて、上部受け部127Bがアウター部材64にスポット溶接の溶接部Wsで結合しているので、車両上部構造11Bの強度を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の車両上部構造は、車室の屋根をなすルーフに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの斜視図である。
【図2】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)を採用したルーフの分解図である。
【図3】図1の3−3線断面図(第1実施の形態)である。
【図4】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)との関係を説明する断面図である。
【図5】本発明の車両上部構造(第1実施の形態)のルーフパネルとの関係を説明する断面図である。
【図6】第2実施の形態を採用したルーフの斜視図である。
【図7】第2実施の形態を採用したルーフの分解図である。
【図8】図7の8部詳細図(第2実施の形態)である。
【図9】図6の9−9線断面図(第2実施の形態)である。
【図10】図6の10−10線断面図(第2実施の形態)である。
【図11】第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する断面図である。
【図12】第2実施の形態のルーフパネルの接合を説明する斜視図である。
【図13】従来の技術を説明する図である。
【符号の説明】
【0050】
11…車両上部構造、13…ルーフ、14…左のルーフサイドレール、15…右のルーフサイドレール、23…車室、34…支柱(リヤピラー)、36…ルーフパネル、38…ルーフアーチ部材(ルーフリヤレール)、48…交差部、64…補強パネル(アウター部材)、118…補強ブラケット、121…リヤピラーインナー部材、125…第1脚部、126…第2脚部、127…上部受け部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室の屋根をなすルーフの両側のルーフサイドレールにそれぞれ連ねて支柱が形成され、且つ、ルーフアーチ部材の端部がそれぞれ接合され、これら3部材が接合した交差部にルーフパネルが接合されている車両上部構造において、
前記交差部のインナー部材に断面コ字形状の補強ブラケットの両脚部が接合され、該両脚部に連なる前記補強ブラケットの上面に前記インナー部材の外方に配置されている補強パネルが接合され、該補強パネルに外方に配置されているアウター部が接合されていることを特徴とする車両上部構造。
【請求項1】
車室の屋根をなすルーフの両側のルーフサイドレールにそれぞれ連ねて支柱が形成され、且つ、ルーフアーチ部材の端部がそれぞれ接合され、これら3部材が接合した交差部にルーフパネルが接合されている車両上部構造において、
前記交差部のインナー部材に断面コ字形状の補強ブラケットの両脚部が接合され、該両脚部に連なる前記補強ブラケットの上面に前記インナー部材の外方に配置されている補強パネルが接合され、該補強パネルに外方に配置されているアウター部が接合されていることを特徴とする車両上部構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−40100(P2009−40100A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−204300(P2007−204300)
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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