説明

車両無線制御システム

【課題】送信データが繰り返し傍受されても送信データの送信方式が容易に解読されることを防止できる車両無線制御システムを提供する。
【解決手段】この車両無線制御システム1は、キー3側に、ボタン3aが操作される毎に(即ち送信データDの送信毎に)、送信データDの送信方式を変更指定すると共にその変更指定した送信方式を識別する識別情報d3とボタン3aの当該操作内容に対応したボタンデータd4とを含む送信データDを出力する制御部3bと、制御部3bからの送信データDを制御部3bにより変更指定された送信方式で送信前処理する送信前処理手段3cと、送信前処理手段3cにより送信前処理された送信データDを車載ユニット7に無線送信する送信高周波部3dとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯無線器からの送信データにより所定の車の車載機器を制御する車両無線制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の車両無線制御システムとしては、例えば自動車のキー(携帯無線器)からの送信データにより所定の車のドア施解錠装置(車載機器)を制御するキーレスエントリーシステムがある。
【0003】
このキーレスエントリシステム100では、図3の様に、キー103側のボタン103aを押すと、制御部103bによりそのボタン103aの操作内容に対応したボタンデータを含む送信データが送信前処理手段103cに出力され、送信前処理手段103cによりその送信データが予め設定された固定の送信方式(変調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号化方式)で送信前処理され、送信高周波部103dによりその送信前処理された送信データが車載ユニット107側(車側)に無線送信される。そして、車載ユニット107側で、受信高周波部107aによりその送信データが受信されると、受信後処理手段107bによりその受信された送信データが予め設定された固定の受信方式で受信後処理されてボタンデータが抽出され、制御部107cによりその抽出されたボタンデータに基づいて車載機器105が制御される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この様に従来の車両無線制御システムでは、送信データの送信方式(変調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号化方式)は固定であるので、送信データを繰り返し傍受することにより送信データの送信方式を容易に不正解読でき、車載機器を不正に制御できるという欠点があった。
【0005】
そこで、この発明の課題は、送信データが繰り返し傍受されても送信データの送信方式が容易に不正解読されることを防止できる車両無線制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、請求項1に記載の発明は、携帯無線器からの送信データにより所定の車の車載機器を制御する車両無線制御システムであって、前記携帯無線器側に、前記送信データの送信毎に送信方式を変更指定する第1変更手段と、前記第1変更手段により変更指定された送信方式で前記送信データを送信前処理する送信前処理手段と、前記送信前処理手段により送信前処理された前記送信データを送信する送信手段とを備え、前記車側に、前記送信データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記送信データの前記送信方式に対応させて受信方式を変更指定する第2変更手段と、前記受信手段により受信された前記送信データを前記第2変更手段により変更指定された前記受信方式で受信後処理する受信後処理手段と、前記受信後処理手段により受信後処理された前記送信データに基づいて前記車載機器を制御する制御手段とを備えるものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記送信方式は、変調方式、通信速度、データフォーマットまたは/および暗号化方式であるものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記送信データはヘッダ部を有し、そのヘッダ部に、前記送信データの送信方式を識別する識別情報が含められ、前記第2変更手段は、前記送信データのヘッダ部に含められた前記識別情報に基づいて受信方式を変更指定するものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記送信データはヘッダ部と実データ部とからなり、前記送信前処理手段は、前記送信データの送信毎に、前記送信データのヘッダ部に対しては毎回固定の送信方式で送信前処理すると共に前記送信データの実データ部に対しては前記第1変更手段により変更指定された送信方式で送信前処理し、前記受信後処理手段は、前記送信データの受信毎に、前記送信データのヘッダ部に対しては毎回固定の受信方式で受信後処理すると共に前記送信データの実データ部に対しては前記第2変更手段により変更指定された受信方式で受信後処理するものである。
【0010】
請求項5に記載の発明は、前記第1変更手段は、前記送信方式を、予め決定された順番に従って変更指定し、または乱数を発生させてその乱数に従って変更指定するものである。
【0011】
請求項6に記載の発明は、前記車載機器は、前記車のドアを施解錠するドア施解錠装置であるものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、携帯無線器側で、送信データを送信する毎に送信データの送信方式を変更するので、送信データが繰り返し傍受されても、送信データの送信方式が容易に不正解読されることを防止できる。また、車側で、送信データに用いられた送信方式に対応させて受信方式を変更するので、送信データの送信方式が送信毎に変更されても車側で適切に送信データを受信できる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、送信方式は、変調方式、通信速度、データフォーマットまたは/および暗号化方式であるので、送信データの傍受および解読を困難にできる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、送信データのヘッダ部に送信方式を識別する識別情報が含められ、車側では、送信データのヘッダ部に含められたその識別情報に基づいて受信方式が変更されるので、車側で簡単な手法で送信方式に対応させて受信方式を変更できる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、送信データのヘッダ部に対しては毎回固定の送信方式で送信前処理するので、ヘッダ部に含められた識別情報に依らなくてもヘッダ部を受信後処理でき、これにより、ヘッダ部に送信方式の識別情報を含めても、車側でヘッダ部から識別情報を適切に抽出できる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、送信方式が、予め決定された順番に従って変更指定される場合は、簡単な方法で送信毎に送信方式を変更指定できる。また、送信方式が、乱数を発生させてその乱数に従って変更指定される場合は、より傍受し難い方法で送信毎に送信方式を変更指定できる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、車載機器は車のドアを施解錠するドア施解錠装置であるので、送信データが傍受・解読されて車のドアが不正に施解錠される事を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
この実施の形態の車両無線制御システム1は、図1の様に、携帯無線器(ここでは無線機能付きの自動車キー)3からの送信データDにより所定の車の車載機器(ここではドア施解錠装置)を制御するものであり、使用者が携帯するキー3と、前記車に搭載され、キー3からの送信データDに基づいてドア施解錠装置5を制御する車載ユニット7とから構成される。
【0019】
キー3は、ドア施解錠装置5を遠隔操作する為のボタン3aと、ボタン3aが操作される毎に(即ち送信データDの送信毎に)、送信データDの送信方式(即ち変調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号化方式のそれぞれ)を変更指定すると共にその変更指定した送信方式を識別する識別情報d3とボタン3aの当該操作内容に対応したボタンデータd4とを含む送信データDを後述の送信前処理手段3cに出力する制御部3bと、制御部3bからの送信データDを制御部3bにより変更指定された送信方式で送信前処理(即ち変調、データフォーマット化および暗号化)する送信前処理手段3cと、送信前処理手段3cにより送信前処理された送信データDを車載ユニット7に無線送信する送信高周波部(送信手段)3dとを備える。
【0020】
制御部3bでの送信方式の変更指定の仕方としては、例えば、(a)予め決定された順番に従って送信データDの送信毎に順次変更指定してもよく、または、(b)送信データDの送信毎に乱数を発生させてその乱数に従って変更指定してもよい。上記(a)の様にすれば、簡単な方法で送信毎に送信方式を変更指定できる。また、上記(b)の様にすれば、より傍受し難い方法で送信毎に送信方式を変更指定できる。
【0021】
送信前処理手段3cは、例えば、制御部3bからの送信データDに所定のデータ処理(ここではデータフォーマット化および暗号化)をするエンコード部3eと、エンコード部3eにより処理された送信データDを変調する変調部3fとを備える。
【0022】
エンコード部3eは、制御部3bからの送信データDを例えば図2の様なデータ構成(即ちヘッダ部D1と実データ部D2とを有し、そのヘッダ部D1に先頭側から順にプリアンブルd1、同期信号d2および上記の送信方式の識別情報d3を含め、その実データ部D2に上記のボタンデータd4を含めたデータ構成)にデータフォーマット化する。
【0023】
その際、エンコード部3eは、ヘッダ部D1に対しては、予め設定された固定のデータフォーマットでデータフォーマット化し、実データ部D2に対しては、予め設定された複数のデータフォーマットのうち、送信データDの送信毎に制御部3bにより変更指定されたデータフォーマットでデータフォーマット化する。これにより、送信データDのデータフォーマットは、ヘッダ部D1では送信データDの送信毎に毎回固定(同じ)とされ、実データ部D2では送信データDの送信毎に毎回変更される。
【0024】
尚、ここでは、ヘッダ部D1のデータフォーマットとは、例えばヘッダ部D1の各データの配列、符号化方式、ビット並び順の方法等を意味する。また実データ部D2のデータフォーマットとは、例えば実データ部D2の各データの配列、符号化方式、ビット並び順、インターリーブおよびスクランブルの方法等を意味する。
【0025】
また、エンコード部3eは、送信データDの実データ部D2に対しては、予め設定された複数の暗号化方式のうち、送信データDの送信毎に制御部3bにより変更指定された暗号化方式で暗号化する。これにより、送信データDの暗号化方式は送信データDの送信毎に毎回変更される。
【0026】
変調部3fは、送信データDのヘッダ部D1に対しては、予め設定された固定の変調方式および通信速度で(即ち送信データDの送信毎に毎回固定の変調方式および通信速度で)変調し、送信データDの実データ部D2に対しては、予め設定された複数の変調方式および複数の通信速度のうち、送信データDの送信毎に制御部3bにより変更指定された変調方式および通信速度で変調する。これにより、送信データDの変調方式は、ヘッダ部D1では送信データDの送信毎に毎回固定(同じ)とされ、実データ部D2では送信データDの送信毎に変更される。
【0027】
この様な送信前処理手段3cでの処理により、送信データDのヘッダ部D1の送信方式については送信毎に毎回固定(同じ)とされ、送信データDの実データ部D2の送信方式については送信毎に毎回変更される。
【0028】
車載ユニット7は、キー3からの送信データDを受信する受信高周波部(受信手段)7aと、受信高周波部7aにより受信された送信データDを後述の制御部7cにより変更指定された受信方式で受信後処理(即ち復調、データ抽出および暗号解読等)をする受信後処理手段7bと、受信高周波部7aにより受信された送信データDの送信方式に対応させて送信データDの受信方式(即ち復調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号解読方式のそれぞれ)を変更指定すると共に受信後処理手段7bにより受信後処理された送信データDに含まれるボタンデータd4に基づいてドア施解錠装置5を制御する制御部(第2変更手段、制御手段)7cとを備える。
【0029】
受信後処理手段7bは、例えば、受信高周波部7aにより受信された送信データDを復調する復調部7dと、復調部7dにより復調された送信データDに所定のデータ処理(ここではデータ抽出および暗号解読)をするデコード部7eとを備える。
【0030】
復調部7dは、送信データDのヘッダ部D1に対しては、予め設定された固定の所定の変調方式および通信速度(即ちヘッダ部D1の変調に用いられた固定の変調方式および通信速度に対応する復調方式および通信速度)で復調し、送信データDの実データ部D2に対しては、予め設定された複数の復調方式および複数の通信速度のうち、送信データDの受信毎に制御部7cにより変更指定された復調方式および通信速度(即ち実データ部D2の変調に用いられた変調方式および通信速度に対応する復調方式および通信速度)で復調する。
【0031】
デコード部7eは、送信データDのヘッダ部D1に対しては、予め設定された固定の所定のデータフォーマット(ヘッダ部D1に用いられたデータフォーマット)に基づいて送信方式の識別情報d3等のデータを抽出し、送信データDの実データ部D2に対しては、予め設定された複数のデータフォーマットのうち、送信データDの受信毎に制御部7cにより変更指定されたデータフォーマット(即ち実データ部D2に用いられたデータフォーマット)に基づいてボタンデータd4等のデータを抽出する。
【0032】
また、デコード部7eは、送信データDの実データ部D2に対して、予め設定された複数の暗号解読方式のうち、送信データDの受信毎に制御部7cにより変更指定された暗号解読方式(即ち実データ部D2に用いられた暗号化方式に対応する暗号解読方式)で暗号解読する。
【0033】
この様に受信後処理手段7bでは、送信データDのヘッダ部D1に対しては、予め設定された固定の所定の送信方式(即ちヘッダ部D1に用いられた送信方式に対応する受信方式)で受信後処理され、送信データDの実データ部D2に対しては、送信データDの受信毎に毎回制御部7cにより変更指定された受信方式(即ち実データ部D2に用いられた送信方式に対応する受信方式)で受信後処理される。
【0034】
制御部7cは、デコード部7eにより抽出された送信方式の識別情報d3に基づいて送信データDの受信方式を変更指定する(即ち送信データDの送信方式に対応する受信方式に変更指定する)。そして、この変更指定された受信方法を用いて受信後処理手段7b(即ち復調部7dおよびデコード部7e)が上記の様に送信データDの実データ部D2を受信後処理(復調、データ抽出および暗号解読)する。そして、制御部7cは、デコード部7eにより抽出されたボタンデータd4に基づいてドア施解錠装置5を制御する。
【0035】
次に、この車両無線制御システム1の動作を説明する。
【0036】
キー3側のボタン3aを操作すると、キー3側の制御部3bにより送信データDの送信方式(即ち変調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号化方式のそれぞれ)が変更指定され、その変更指定された送信方式を識別する識別情報d3とボタン3aの当該操作内容に対応したボタンデータd4とを含む送信データDが制御部3bから送信前処理手段3cに出力される。
【0037】
そして、送信前処理手段3cにより、制御部3bからの送信データDが例えば図2の様なデータ構成(即ちヘッダ部D1と実データ部D2とを有し、そのヘッダ部D1に先頭側から順にプリアンブルd1、同期信号d2および上記の送信方式の識別情報d3を含め、その実データ部D2に上記のボタンデータd4を含めたデータ構成)にデータフォーマット化される。その際、ヘッダ部D1に対しては、予め設定された固定の送信方式(変調方式、通信速度およびデータフォーマット)で送信前処理(データフォーマット化および変調)され、実データ部D2に対しては、送信データDの送信毎に制御部3bにより変更指定された送信方式(変調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号化方式)で送信前処理(変調、データフォーマット化および暗号化)される。
【0038】
そして、送信前処理手段3cにより送信前処理された送信データDは送信高周波部3dから車載ユニット7側(車側)に無線送信される。
【0039】
この様に、キー3が操作される毎に、そのヘッダ部D1に送信方式の識別情報d3を含め、その実データ部D2にボタンデータd4を含めた送信データDが、そのヘッダ部D1の送信方式については送信毎に毎回固定とされ、その実データ部D2の送信方式については送信データDの送信毎に毎回変更されて、キー3から車載ユニット7側に無線送信される。
【0040】
そして、車載ユニット7側で、受信高周波部7aにより送信データDが受信されると、受信後処理手段7bにより、まず送信データDのヘッダ部D1が予め設定された固定の受信方式で受信後処理(復調および送信方式の識別情報d3の抽出)され、制御部7cによりその抽出された送信方式の識別情報d3に基づいて送信データDの受信方式が変更指定される。そして受信後処理手段7bにより、次に送信データDの実データ部D2がその変更指定された受信方式で受信後処理(復調、暗号解読およびボタンデータd4の抽出)され、制御部7cによりその抽出されたボタンデータd4に基づいてドア施解錠装置5が制御される。この様にしてキー3からの送信データDによりドア施解錠装置5が制御される。
【0041】
以上の様に構成された車両無線制御システム1によれば、携帯無線器(キー3)側で、送信データDの送信毎に送信データDの送信方式を変更するので、送信データDが繰り返し傍受されても、送信データDの送信方式が容易に不正解読されることを防止できる。また、車側(車載ユニット7側)で、送信データDに用いられた送信方式に対応させて受信方式を変更するので、送信データDの送信方式が送信毎に変更されても車側で適切に送信データDを受信できる。
【0042】
尚、送信データDを不正解読するには、変調方式と通信速度の異なる何台もの受信機を用意して傍受し、変調方式と通信速度の変更の規則性を見極めた後でなければ、データフォーマットと暗号化方式を見破ることは不可能であり、そのデータフォーマットと暗号化方式も毎回変更するため、解読は非常に困難となる。
【0043】
また、送信方式は、変調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号化方式であるので、送信データDの傍受および解読を困難にできる。
【0044】
また、送信データDのヘッダ部D1に送信方式を識別する識別情報d3が含められ、車側(車載ユニット7側)では、送信データDのヘッダ部D1に含められたその識別情報d3に基づいて受信方式が変更されるので、車側(車載ユニット7側)で簡単な手法で送信方式に対応させて受信方式を変更できる。
【0045】
また、送信データDのヘッダ部D1に対しては毎回固定の送信方式で送信前処理するので、ヘッダ部D1に含められた識別情報d3に依らなくてもヘッダ部D1を受信後処理でき、これにより、ヘッダ部D1に送信方式の識別情報d3を含めても、車側(車載ユニット7側)でヘッダ部D1から識別情報d3を適切に抽出できる。
【0046】
また、車載機器5は車のドアを施解錠するドア施解錠装置であるので、送信データDが傍受されて車のドアが不正に施解錠される事を防止できる。
【0047】
この実施の形態では、送信方式として具体的に変調方式、通信速度、データフォーマットおよび暗号化方式を対象としたが、これら全てを対象としなくても、これらの1つ以上の組み合わせを対象としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両無線制御システムの構成概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両無線制御システムの送信データの構成を説明する図である。
【図3】従来の車両無線制御システムの構成概略図である。
【符号の説明】
【0049】
1 車両無線制御システム
3 キー
3b 制御部(第1変更手段、制御手段)
3c 送信前処理手段
3d 送信高周波部
5 ドア施解錠装置
7 車載ユニット
7a 受信高周波部
7b 受信後処理手段
7c 制御部(第2変更手段、制御手段)
D 送信データ
D1 ヘッダ部
D2 実データ部
d1 プリアンブル
d2 同期信号
d3 識別情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯無線器からの送信データにより所定の車の車載機器を制御する車両無線制御システムであって、
前記携帯無線器側に、
前記送信データの送信毎に送信方式を変更指定する第1変更手段と、
前記第1変更手段により変更指定された送信方式で前記送信データを送信前処理する送信前処理手段と、
前記送信前処理手段により送信前処理された前記送信データを送信する送信手段とを備え、
前記車側に、
前記送信データを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記送信データの前記送信方式に対応させて受信方式を変更指定する第2変更手段と、
前記受信手段により受信された前記送信データを前記第2変更手段により変更指定された前記受信方式で受信後処理する受信後処理手段と、
前記受信後処理手段により受信後処理された前記送信データに基づいて前記車載機器を制御する制御手段とを備えることを特徴とする車両無線制御システム。
【請求項2】
前記送信方式は、変調方式、通信速度、データフォーマットまたは/および暗号化方式であることを特徴とする請求項1に記載の車両無線制御システム。
【請求項3】
前記送信データはヘッダ部を有し、そのヘッダ部に、前記送信データの送信方式を識別する識別情報が含められ、
前記第2変更手段は、前記送信データのヘッダ部に含められた前記識別情報に基づいて受信方式を変更指定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両無線制御システム。
【請求項4】
前記送信データはヘッダ部と実データ部とからなり、
前記送信前処理手段は、前記送信データの送信毎に、前記送信データのヘッダ部に対しては毎回固定の送信方式で送信前処理すると共に前記送信データの実データ部に対しては前記第1変更手段により変更指定された送信方式で送信前処理し、
前記受信後処理手段は、前記送信データの受信毎に、前記送信データのヘッダ部に対しては毎回固定の受信方式で受信後処理すると共に前記送信データの実データ部に対しては前記第2変更手段により変更指定された受信方式で受信後処理することを特徴とする請求項3に記載の車両無線制御システム。
【請求項5】
前記第1変更手段は、前記送信方式を、予め決定された順番に従って変更指定し、または乱数を発生させてその乱数に従って変更指定することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の車両無線制御システム。
【請求項6】
前記車載機器は、前記車のドアを施解錠するドア施解錠装置であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の車両無線制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−161507(P2006−161507A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358411(P2004−358411)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】