説明

車両用バッテリの保護装置及び方法

【課題】 駐車中のバッテリの温度上昇を抑制することができ、バッテリを長寿命化することができる車両用バッテリの保護装置及び方法を提供すること。
【解決手段】 車両Cのリアウインドシールド8の下方に設けられ、駆動に用いられるバッテリ5と、車両Cのリアウインドシールド8の内側に、シート27を駆動で展開させて日除けを行なうリアサンシェード2を有する車両用バッテリの保護装置であって、シート27は、熱反射性を向上する熱反射剤を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設置され車両の駆動に使用する車両用バッテリの保護装置及び方法の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来では、空調された車室内空気をバッテリ冷却用送風機で吸い込み、バッテリに送風することでバッテリを冷却している。なお送風する空気は、車室内空気をリアパーセル上の開口部からダクトを介してブロアファンで取り込むようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許3240973号公報(第1−13頁、全図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来にあっては、走行中のバッテリの温度制御は可能であるが、駐車中には一切機能を果たさないものであった。よって、特に炎天下放置時には車室内温度の上昇に伴い、バッテリの温度も上昇するため、電池寿命を短くしてしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、駐車中のバッテリの温度上昇を抑制することができ、バッテリを長寿命化することができる車両用バッテリの保護装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、車両のリアウインドシールドの下方に設けられ、駆動に用いられるバッテリと、車両のリアウインドシールドの内側に、シートを駆動で展開させて日除けを行なうリアサンシェードと、を有する車両用バッテリの保護装置であって、前記シートは、熱反射性を向上する熱反射剤を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明にあっては、駐車中のバッテリの温度上昇を抑制することができ、バッテリを長寿命化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の車両用バッテリの保護装置及び方法を実現する実施の形態を、請求項1,2,3,4,5,6,7に係る発明に対応する実施例1と、請求項1,2,3,4,7に係る発明に対応する実施例2と、請求項1,2,3,4,7に係る発明に対応する実施例3とに基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の車両用バッテリの保護装置におけるリアサンシェードを格納した状態の説明図である。図2は実施例1の車両用バッテリの保護装置におけるリアサンシェードを展開した状態の説明図である。
実施例1の車両用バッテリの保護装置1は、車両Cに設けられるリアサンシェード2と、バッテリコントローラ3と、サンシェードのコントローラ4を備えている。
なお、リアサンシェード2及びコントローラ4は、車両後方からの日射の軽減のために車両Cに設けられるものである。また、バッテリコントローラ3は、駆動のために車両Cに設置されるバッテリ5の充放電や管理のために検出、制御等を行なうものである。つまり、実施例1の車両用バッテリの保護装置1は、本来はそれぞれ別の目的に設けられている車両装置が機能を兼ねることにより構成される。制御内容は、バッテリコントローラ3が兼用するものとする。
【0009】
車両への設置構造は、図1、図2のようになる。リアシート6の後方でリアパーセル7の下方には、バッテリ5が配置されることになる。バッテリコントローラ3は、バッテリ5の内部に設けられる。リアサンシェード2は、リアウインドシールド8の下端部に設けられる。サンシェードのコントローラ4は、リアサンシェード2の近傍あるいは適度な配置位置に設けられる。または、他の装置の機能を兼ねるコントローラと一体に設けられる。例えばBCM等である。
【0010】
次に、リアサンシェード2の構造について説明する。
図3は実施例1のリアサンシェードの構造を示す説明斜視図である。
リアサンシェード2は、本体21、開口部22、駆動部23、下方アーム24、上方アーム25、張り渡し部材26、シート27、巻き取り部28を備えている。
本体21は、円筒状で、図1、図2に示すようにリアパーセル7の後方で、リアウインドシールド8の下端部に設けられる。
【0011】
本体21の内部には、図示しないスプリングの機構によりシート27を本体21の内部に巻き取る方向に付勢された巻き取り部28を設ける。そして、シート27の基端を巻き取り部28に固定し、シート27を巻き取らせておくようにする。
シート27は本体21に設けた開口部22から外部へ引き出される。
シート27の先端は、張り渡し部材26に辺を固定するようにして、車両Cの左右方向に張り渡した状態にする。
次に、本体21内部の左右には、コントローラ4で制御される駆動部23をそれぞれ配置する。駆動部23は、モータと減速機構を備えている。
【0012】
そして、張り渡し部材26の両端には、それぞれ上方アーム25の一端を揺動自在に取り付け、左右の上方アーム25の他端には、それぞれ下方アーム24の一端を揺動自在に取り付ける。さらに、左右の下方アーム24の他端は、それぞれ駆動部23の出力軸に取り付ける。
張り渡し部材26、上方アーム25、下方アーム24は、図3に示すように、左右の上方アーム25、下方アーム24が中央に向かって、くの字に折曲することにより、張り渡し部材26を本体21から進退させる機構構造である。
【0013】
次に、リアサンシェード2のシート27の構造についてさらに説明する。
実施例1におけるシート27は、成形により製造されるものとし、成形材料に熱反射剤を付加する。熱反射剤としては、多孔質セラミックを用いる。なお、反射性があれば他のものを熱反射剤としてもよい。
熱反射剤の付加は、PP,PE,ABS等の樹脂ペレットに混合または予め熱反射剤を練り込んだ樹脂ペレットを用いて成形する。熱反射剤の含有量は、10〜30重量%の割合となるよう調製する。
なお、熱反射剤の含有量が10重量%以下では、所望の熱反射効果を得られないことがあり、また、熱反射剤の含有量が30重量%以上では、二次凝集による熱反射性能の低下が起こり、コスト高に相応した熱反射性能を期待できない上に、素材特性にも悪影響を与えてしまうからである。
このように母材樹脂に含有させて成形を行なうため、コストを抑制し、均一に反射特性を得られるシートにする。
熱反射剤を付加する範囲は、シート27の全面とし、本体21からの引き出し部分の開口との距離を考慮する。
【0014】
次に、温度検出を行なう構成について説明する。
実施例1では、車室内に温度センサ9を設けて、車室内温度を検出する。この検出温度は、バッテリコントローラ3へ出力されるが、その構成は、空調システムの構成として温度センサ9が設けられるものとし、空調システムのコントローラとの通信で温度情報を得るものとするが、その詳細は、既存のシステムを用いるものとして説明を省略する。図1、図2に温度センサ9の配置例を示す。
【0015】
作用を説明する。
[バッテリ保護処理]
図4は実施例1のバッテリコントローラ3で実行されるバッテリ保護処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。
【0016】
ステップS1では、車室内の空気温度を測定する。具体的には、空調システムとして車室内の温度を検出するセンサの検出結果を例えば空調のコントローラから通信でデータを得る処理を行う。
【0017】
ステップS2では、車室内の温度が予め設定した所定温度以上かどうかを判断し、所定温度以上ならばステップS3へ進み、所定温度未満ならば処理を終了する。
【0018】
ステップS3では、強電バッテリ残量、つまり駆動に用いられるバッテリ5の充電状態SOCを測定する。この処理は、本来のバッテリコントローラ3の持つ機能である。
【0019】
ステップS4では、強電バッテリ残量、つまり駆動に用いられるバッテリ5の充電状態SOCがリアサンシェード2を稼動させることが可能かどうかを判断し、可能ならばステップS5へ進み、不可能ならばステップS8へ進む。
【0020】
ステップS5では、コントローラ4へ指令を出力し、リアサンシェード2がシート27を展開するようオンの出力を行なう。
【0021】
ステップS6では、車室内の温度が予め設定した所定温度以上かどうかを判断し、所定温度以上ならばリアサンシェード2をオン状態で処理を終了し、所定温度未満ならばステップS7へ進む。
【0022】
ステップS7では、コントローラ4へ指令を出力し、リアサンシェード2がシート27を本体21の内部へ収容するようオフの出力を行なう。
【0023】
ステップS8では、弱電バッテリ残量、つまり、駆動に用いず車両装置に用いる図示しないバッテリの残量がリアサンシェード2を稼動させることが可能かどうかを判断し、可能ならばステップS9へ進み、不可能ならば処理を終了する。
【0024】
ステップS9では、コントローラ4へ指令を出力し、リアサンシェード2がシート27を展開するようオンの出力を行なう。
【0025】
ステップS10では、車室内の温度が予め設定した所定温度以上かどうかを判断し、所定温度以上ならばリアサンシェード2をオン状態で処理を終了し、所定温度未満ならばステップS11へ進む。
【0026】
ステップS11では、コントローラ4へ指令を出力し、リアサンシェード2がシート27を本体21の内部へ収容するようオフの出力を行なう。
【0027】
[バッテリ保護作用]
図5は実施例1の車両用バッテリのリアサンシェードの使用状態を示す説明図である。
実施例1の車両用バッテリ保護装置では、例えば、エンジン停止時、もしくはエンジン停止から所定時間の経過後に、車室内の温度を検出し(ステップS1)、例えば40℃以上の場合には、バッテリコントローラ3でバッテリ残量、つまり充電状態SOCの演算を行う(ステップS2)。
バッテリコントローラ3は、駆動に用いるバッテリ5の充放電を制御するため、得られる検出結果からバッテリ5の充電状態SOC(%)、つまりバッテリ残量を演算で求める(ステップS3)。これは、本来バッテリコントローラ3が行う機能である。
【0028】
そして、リアサンシェード2のオンからオフ分までの電力供給がバッテリ5で可能であるならば、リアサンシェード2を稼動させ、車室内の温度、及びバッテリ5の雰囲気温度の上昇を抑制し、これによりバッテリ5の温度上昇を抑制する(図5参照、ステップS4〜S7)。
実施例1では、シート27に多孔質セラミックを含ませるため、日射101が高い反射率で反射光102となる(図5参照)。
【0029】
特に炎天下放置となる駐車中の車室内温度、特にリアパーセル7の付近の温度がこのリアサンシェード2の稼動により上昇を抑制すると、リアパーセル7の直下となるバッテリ5の温度も上昇を抑制されることになる。そして、これによりバッテリ5の劣化が防止され、電池寿命を向上させる。
この電池寿命の向上は、車両の電池交換をユーザーが余儀なくされることを生じにくくする。
【0030】
なお、バッテリ5のバッテリ残量が少なく、リアサンシェード2の稼動に充分でない場合には、駆動用でなく車両装置用として、車両に既存の弱電バッテリのバッテリ残量を演算し、稼動可能ならば弱電バッテリによりリアサンシェード2を稼動する。これにより、より確実にバッテリ5の温度上昇を抑制する。
効果を説明する。実施例1の車両用バッテリの保護装置及び方法にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0031】
(1)車両Cのリアウインドシールド8の下方に設けられ、駆動に用いられるバッテリ5と、車両Cのリアウインドシールド8の内側に、シート27を駆動で展開させて日除けを行なうリアサンシェード2を有する車両用バッテリの保護装置であって、シート27は、熱反射性を向上する熱反射剤を備えたため、駐車中のバッテリの温度上昇を抑制することができ、バッテリを長寿命化することができる。
【0032】
(2)リアサンシェード2の駆動を制御するコントローラ4及びバッテリコントローラ3と、車室内の温度を検出する空調システムで設けられる温度センサを備え、コントローラ4及びバッテリコントローラ3は、温度センサによる検出温度が所定温度以上になると、リアサンシェード2を駆動させるため、車室内温度が高い場合は、日射が高いことになるので、その場合には、リアサンシェード2を駆動して日射による温度上昇を抑制するので、バッテリ5の温度上昇が抑制され、バッテリの駐車中の温度上昇を抑制することができ、バッテリを長寿命化することができる。
【0033】
(3)バッテリ5の充電状態SOCを演算するステップS3の処理を備え、コントローラ4及びバッテリコントローラ3は、温度センサによる検出温度が所定温度以上で、且つ稼動に充分なバッテリ残量の場合に、リアサンシェード2を駆動させるため、バッテリ残量に配慮し、充分に稼動できる場合に稼動を行なうようにできる。
【0034】
(4)熱反射剤は、多孔質セラミックであるため、高い熱反射性によりシート27は日射をよく反射し、車室内の温度上昇を良好に抑制することができる。
【0035】
(5)シート27は、熱反射剤を練り込んだ樹脂ペレットを成形加工したものであるため、通常の成形に特段の工程を加えることなく熱反射性の高いシートを形成することができる。
【0036】
(6)シート27は、熱反射剤の含有量を10〜30重量%の割合にしたものであるため、熱反射効果が充分に得られ、且つ素材特性に悪影響を与えないようにできる。
【0037】
(7)駆動に用いられるバッテリ5を車両のリアウインドシールド8の下方に設けるようにし、シート27を駆動で展開させて日除けを行なうリアサンシェード2を車両のリアウインドシールド8の内側に設けるようにし、熱反射性を向上する熱反射剤をシート27に備えさせて、日射によるバッテリ5の温度上昇を抑制するため、駐車中のバッテリの温度上昇を抑制することができ、バッテリを長寿命化することができる。
【実施例2】
【0038】
実施例2は、成形後のシートを含浸させて熱反射剤を備えさせた例である。
構成を説明する。
実施例2では、樹脂により中間物としてのシート成形物を形成し、そのシート成形物を、多孔質セラミック5〜30重量%の割合となるように調製した溶液に浸すようにして、含浸乾燥させる。
これにより、多孔質セラミックの熱反射剤を備えたシート27を形成する。
なお、多孔質セラミックの調製は、5重量%以下では所望の熱反射効果を得られないことがあり、30重量%以上では二次凝集による熱反射性能の低下が起こり、コスト高に相応した熱反射性能を期待できないからである。
その他構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0039】
作用を説明する。
[コストの抑制作用]
実施例2では、含浸乾燥により、シートの表面層に多孔質セラミックを含ませる。
全体に含ませるよりも多孔質セラミックが少なく済み、その効果は同等となる。そのため、コストが抑制される。
【0040】
効果を説明する。
実施例2の車両用バッテリの保護装置は、上記(1)〜(4),(7)に加えて、以下の効果を有する。
(8)シート27は、多孔質セラミックの溶液に含浸乾燥させて形成したものであるため、コストを抑制することができる。
(9)上記(8)において、多孔質セラミックの溶液は、多孔質セラミックの量を5〜30重量%の割合にしたため、熱反射効果とコスト抑制効果を充分に得ることができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【実施例3】
【0041】
実施例3は、スプレー塗布により、シートの表面層に熱反射剤を備えさせた例である。
構成を説明する。
実施例3では、樹脂により中間物としてのシート成形物を形成し、そのシート成形物に、多孔質セラミック5〜30重量%の割合となるよう調製した溶液をスプレー塗布する。
これにより、多孔質セラミックの熱反射剤を備えたシート27を形成する。
なお、多孔質セラミックの調製は、5重量%以下では所望の熱反射効果を得られないことがあり、30重量%以上では二次凝集による熱反射性能の低下が起こり、コスト高に相応した熱反射性能を期待できないからである。
その他構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0042】
作用を説明する。
[コストの抑制作用]
実施例3では、スプレー塗布により、シートの表面層に多孔質セラミックを含ませる。
全体に含ませるよりも多孔質セラミックが少なく済み、その効果は同等となる。そのため、コストが抑制される。
【0043】
効果を説明する。
実施例3の車両用バッテリの保護装置は、上記(1)〜(4),(7)に加えて、以下の効果を有する。
(10)シート27は、多孔質セラミックの溶液を塗布させて形成したものであるため、コストを抑制することができる。
(11)上記(10)において、多孔質セラミックの溶液は、多孔質セラミックの量を5〜30重量%の割合にしたため、熱反射効果とコスト抑制効果を充分に得ることができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0044】
以上、本発明の車両用バッテリの保護装置及び方法を実施例1〜実施例3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0045】
例えば、実施例では、熱反射剤として多孔質セラミックを用いたが、他の材料であってもよい。
例えば、温度センサは、直接、バッテリコントローラに検出結果を出力するものであってもよい。
例えば、温度センサは、バッテリ温度を検出するものを用いるようにしてもよい。しかし、車室内温度やバッテリ雰囲気温度がバッテリ温度へ影響するまでに伝達遅れを生じるので、これを考慮することが望ましい。
例えば、温度センサは、日射センサでもよく、その場合は、日射の強度を車室内温度として、これに基づきリアサンシェードを制御すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例1の車両用バッテリの保護装置におけるリアサンシェードを格納した状態の説明図である。
【図2】実施例1の車両用バッテリの保護装置におけるリアサンシェードを展開した状態の説明図である。
【図3】実施例1のリアサンシェードの構造を示す説明斜視図である。
【図4】実施例1のバッテリコントローラ3で実行されるバッテリ保護処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例1の車両用バッテリのリアサンシェードの使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1 車両用バッテリの保護装置
2 リアサンシェード
3 バッテリコントローラ
4 コントローラ
5 バッテリ
6 リアシート
7 リアパーセル
8 リアウインドシールド
9 温度センサ
21 本体
22 開口部
23 駆動部
24 下方アーム
25 上方アーム
26 張り渡し部材
27 シート
28 巻き取り部
101 日射
102 反射光
C 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のリアウインドシールドの下方に設けられ、駆動に用いられるバッテリと、
車両のリアウインドシールドの内側に、シートを駆動で展開させて日除けを行なうリアサンシェードと、
を有する車両用バッテリの保護装置であって、
前記シートは、
熱反射性を向上する熱反射剤を備えた、
ことを特徴とする車両用バッテリの保護装置。
【請求項2】
請求項1の車両用バッテリの保護装置において、
リアサンシェードの駆動を制御する制御手段と、
車室内の温度を検出する温度検出手段とを備え、
前記制御手段は、前記温度検出手段による検出温度が所定温度以上になると、前記リアサンシェードを駆動させる、
ことを特徴とする車両用バッテリの保護装置。
【請求項3】
請求項2の車両用バッテリの保護装置において、
前記バッテリの充電状態SOCを演算するバッテリ残量演算手段を備え、
前記制御手段は、
前記温度検出手段による検出温度が所定温度以上で、且つ稼動に充分なバッテリ残量の場合に、前記リアサンシェードを駆動させる、
ことを特徴とする車両用バッテリの保護装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用バッテリの保護装置において、
前記熱反射剤は、多孔質セラミックである、ことを特徴とする車両用バッテリの保護装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用バッテリの保護装置において、
前記シートは、熱反射剤を練り込んだ樹脂ペレットで成形加工したものである、
ことを特徴とする車両用バッテリの保護装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用バッテリの保護装置において、
前記シートは、熱反射剤の含有量を10〜30重量%の割合にしたものである、
ことを特徴とする車両用バッテリの保護装置。
【請求項7】
駆動に用いられるバッテリを車両のリアウインドシールドの下方に設けるようにし、
シートを駆動で展開させて日除けを行なうリアサンシェードを車両のリアウインドシールドの内側に設けるようにし、
熱反射性を向上する熱反射剤を前記シートに備えさせて、日射によるバッテリの温度上昇を抑制する、
ことを特徴とする車両用バッテリの保護方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−190588(P2009−190588A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−33939(P2008−33939)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】