説明

車両用除湿装置

【課題】エネルギーの消費量の低減をより実現できる車両用除湿装置を提供する。
【解決手段】本発明の車両用除湿装置は、フラップ14を有するダクト1と、第1、2熱交換器3、5と、電熱ヒータ34aと、デシカント除湿機7と、第3熱交換器9とを備えている。第3熱交換器9の外気導入路32は内気取入口13a及び外気取入口12a以外で車室外に連通している。乾燥空気導出路33及び加熱外気導出路38は送風口11aに連通している。再生空気導入路34は第1、2熱交換器3、5より下流側で空気流路15に連通している。第3熱交換器9の冷却吸湿空気導出路39は車室外に連通している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用除湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の車両用除湿装置が開示されている。この車両用除湿装置は、ダクトと、熱源と、デシカント除湿機とを備えている。
【0003】
ダクトには、二つの取入口と、両取入口の下流に位置し、両取入口と連通する空気流路と、空気流路の下流に位置して空気流路と連通する二つの送風口とが形成されている。各取入口は、内気を取り入れ可能であったり、外気を取り入れ可能であったりするものである。一方の送風口は車内に連通可能であり、他方の送風口は車外に連通可能である。空気流路は、一方の取入口及び一方の送風口に連通する部分と、他方の取入口及び他方の送風口に連通する部分とに仕切り板によって仕切られている。
【0004】
熱源は、ペルチェモジュールであり、周りの空気を加熱可能な放熱部と、周りの空気から吸熱可能な吸熱部とを有している。熱源は、ダクト内において、空気流路と送風口との間に位置している。放熱部は一方の取入口に連通する空気流路の一方に位置し、吸熱部は他方の取入口に連通する空気流路の他方に位置している。
【0005】
デシカント除湿機は、デシカントロータと、調湿空気をデシカントロータに導入する調湿空気導入路と、デシカントロータにより除湿された乾燥空気を導出する乾燥空気導出路と、再生空気をデシカントロータに導入する再生空気導入路と、デシカントロータから吸湿した吸湿空気を導出する吸湿空気案内路とを有している。デシカントロータは、ダクト内において、熱源の直後に位置している。一方の取入口に連通する空気流路の一部が調湿空気導入路とされており、一方の送風口に連通する空気流路の一部が乾燥空気導出路とされており、他方の取入口に連通する空気流路の一部が再生空気導入路とされており、他方の送風口に連通する空気流路の一部が吸湿空気案内路とされている。
【0006】
上記のように構成された車両用除湿装置では、一方の取入口から取り入れた空気が調湿空気導入路を経て熱源に至り、その吸熱部によって冷却されつつ調湿空気とされる。調湿空気は、デシカントロータに導入され、除湿されて乾燥空気となる。乾燥空気は、乾燥空気導出路を経て、一方の送風口から車内に供給される。こうして、乾燥空気を車内に供給することが可能になっている。
【0007】
また、他方の取入口から取り入れた空気が再生空気導入路を経て熱源に至り、その放熱部によって加熱されつつ再生空気とされる。再生空気は、デシカントロータに導入され、吸湿を行い、吸湿空気とされる。吸湿空気は、吸湿空気案内路を経て、他方の送風口から車外に放出される。こうして、デシカントロータの吸湿能力を回復することが可能になっている。
【0008】
この場合、この車両用除湿装置では、従来の冷凍サイクルとエンジンの排熱とにより車室内の空調を行う車両用除湿装置に比べ、エネルギーの消費量の低減を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−146220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、デシカント除湿機を用いた除湿装置においては、温度が高い再生空気ほど、再生能力が高いことが知られている。この点、上記従来の車両用除湿装置では、車両用除湿装置内に取り入れる空気について、内気又は外気の限定がない。このため、例えば、冬季において、冷たい外気をデシカントロータの再生空気に用いた場合、外気を加熱して再生空気とするため、熱源が多くのエネルギーを消費してしまう。
【0011】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、エネルギーの消費量の低減をより実現できる車両用除湿装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の車両用除湿装置は、内気を取り入れ可能な内気取入口と、外気を取り入れ可能な外気取入口と、該内気取入口及び該外気取入口の下流に位置する空気流路と、該内気取入口又は該外気取入口を該空気流路に連通させるフラップと、該フラップの下流で該空気流路と連通して車室内に開く送風口とが形成されたダクトと、
該空気流路に設けられ、周りの空気を加熱可能な熱源と、
デシカントロータと、調湿空気を該デシカントロータに導入する調湿空気導入路と、該デシカントロータにより除湿された乾燥空気を導出する乾燥空気導出路と、再生空気を該デシカントロータに導入する再生空気導入路と、該デシカントロータから吸湿した吸湿空気を導出する吸湿空気案内路とを有するデシカント除湿機と、
前記内気取入口及び前記外気取入口以外で車室外に連通し、外気を取り入れ可能な外気導入路と、該吸湿空気案内路と、該吸湿空気案内路内の該吸湿空気から熱量を得た加熱外気を導出する加熱外気導出路と、該外気導入路内の該外気に熱量を与えた冷却吸湿空気を導出する冷却吸湿空気導出路とを有する熱交換器とを備え、
前記乾燥空気導出路及び該加熱外気導出路は前記送風口に連通し、前記再生空気導入路は前記熱源より下流側で前記空気流路に連通し、該冷却吸湿空気導出路は車室外に連通していることを特徴とする(請求項1)。
【0013】
本発明の車両用除湿装置では、調湿空気は、デシカントロータに導入され、除湿されて乾燥空気となる。乾燥空気は、乾燥空気導出路を経て、送風口から車内に供給される。こうして、乾燥空気を車内に供給することが可能になっている。
【0014】
また、この車両用除湿装置では、ダクトに内気取入口と外気取入口とが形成され、内気取入口と外気取入口との下流に空気流路が形成されている。そして、内気取入口又は外気取入口がフラップによって空気流路に連通する。このため、内気取入口又は外気取入口から内気又は外気が空気流路に取り入れられる。その内気又は外気は、空気流路の下流にある熱源において、加熱される。そして、熱源より下流側の空気流路に再生空気導入路が連通している。このため、加熱された内気又は外気が再生空気とされ、その再生空気がデシカントロータに導入される。再生空気はデシカントロータで吸湿を行って吸湿空気とされ、吸湿空気は吸湿空気案内路を経て熱交換器に至る。なお、デシカントロータの再生のためには再生空気が80°C以上であることが好ましいと言われている。
【0015】
一方、この車両用除湿装置では、熱交換器が内気取入口及び外気取入口以外で車室外に連通する外気導入路を有しているため、ダクトを経ない外気が熱交換器に至る。
【0016】
熱交換器においては、高温の吸湿空気と低温の外気との熱交換が行われ、吸湿空気から奪った熱量が外気に供給される。熱量が奪われた冷却吸湿空気は冷却吸湿空気導出路により車外に放出される。吸湿空気から熱量が供給された加熱外気は加熱外気導出路により乾燥空気とともに送風口から車室内に送られる。
【0017】
こうして、この車両用除湿装置では、デシカントロータによって除湿された乾燥空気と加熱外気とで車室内の暖房を行うと共に、再生空気によってデシカントロータの吸湿能力を回復させることが可能になっている。
【0018】
また、この車両用除湿装置では、ダクトの内気取入口又は外気取入口がフラップによって空気流路に連通可能であり、ダクト内に取り入れる空気について、内気又は外気を選択することが可能である。このため、例えば、冬季において、暖かい内気をデシカントロータの再生空気に用いれば、熱源が多くのエネルギーを消費しない。そして、温度の高い再生空気によってデシカントロータの吸湿能力を効率よく回復することが可能になる。
【0019】
したがって、本発明の車両用除湿装置では、エネルギーの消費量の低減をより実現することが可能になっている。
【0020】
本発明の車両用除湿装置では、熱源として、電力を消費して熱量を生じる電熱ヒータ等を採用することも可能である。また、熱源は、再生能力の高い再生空気を作り出すことが可能であれば、その数は限定されない。
【0021】
本発明の車両用除湿装置では、熱源は、熱交換媒体を流入させる第1流入口及び熱交換媒体を流出させる第1流出口が形成され、熱交換媒体が周りの空気と熱交換を行う熱交換器であることが好ましい。そして、この車両用除湿装置は、熱交換媒体に熱交換可能な蓄熱材を有し、熱交換媒体を流出させる第2流出口及び熱交換媒体を流入させる第2流入口が形成された蓄熱装置と、第1流出口と第2流入口とを接続し、第2流出口と第1流入口とを接続する配管とを備えていることが好ましい(請求項2)。この場合には、蓄熱装置の蓄熱材が蓄えた熱量を熱交換器で熱交換媒体に付与し、本発明の作用効果を奏することが可能である。このため、熱源として電力を消費する電熱ヒータを必ずしも必要とせず、エネルギーの消費量の低減をより実現することが可能である。
【0022】
本発明の車両用除湿装置において、蓄熱装置は断熱されていることが好ましい(請求項3)。この場合には、蓄熱装置から無駄な熱量の放出を防止することができ、長時間に亘って車室内の暖房を行うことが可能になる。
【0023】
本発明の車両用除湿装置において、蓄熱装置は、車両の排熱を蓄熱するものであることが好ましい(請求項4)。この場合には、車両が無駄に廃棄する熱量で車室内の暖房を実現することができ、より効率的である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施例の車両用除湿装置の模式断面図である。
【図2】実施例の車両用除湿装置に係り、部分換気を行った場合の模式断面図である。
【図3】実施例の車両用除湿装置における部分換気を説明する模式構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
【0026】
(実施例)
実施例の車両用除湿装置は、ハイブリッド車又は電気自動車に搭載されている。この車両用除湿装置は、図1及び図2に示すように、ダクト1と、第1熱交換器3と、第2熱交換器5と、電熱ヒータ34aと、デシカント除湿機7と、第3熱交換器9とを備えている。
【0027】
ダクト1は、筒状の本体11と、本体11の上流側で2本に分岐された筒状の枝管12、13とを有している。一方の枝管12の先端は車両の外部に開いた外気取入口12aとされており、他方の枝管13の先端は車室内に開いた内気取入口13aとされている。枝管12、13の分岐部分にはフラップ14が設けられている。
【0028】
本体11内が空気流路15とされている。フラップ14は、外気取入口12aを空気流路15に連通したり、内気取入口13aを空気流路15に連通したり、外気取入口12a及び内気取入口13aを空気流路15に連通したりできるようになっている。空気流路15内には、フラップ14の下流に電動ブロワ16が設けられている。また、空気流路15の下流には、車室内に開く送風口11aが形成されており、送風口11aのやや上流には電動ブロワ17が設けられている。
【0029】
この車両用除湿装置は、熱源として、第1、2熱交換器3、5及び電熱ヒータ34aを備えている。第1熱交換器3には配管18によって排熱回収装置19が接続されている。排熱回収装置19は、車両で生じる排熱、例えばインバータ周りの排熱、モータ周りの排熱等を熱交換媒体としての水に対して熱交換によって回収している蓄熱装置である。第1熱交換器3における配管18との接続部分が第1流入口3a及び第1流出口3bである。
【0030】
第2熱交換器5には配管20、21によって蓄熱装置22、23が接続されている。第2熱交換器5における配管20との接続部分は第1流入口5a及び第1流出口5bである。蓄熱装置22、23は、熱量を蓄えることが可能な蓄熱材を有している。蓄熱装置22、23は、周囲が断熱されており、蓄熱材の熱量は熱交換媒体としての水に熱交換可能になっている。配管20は第2熱交換器5と蓄熱装置22とを接続しており、配管21は配管20と蓄熱装置23とを接続している。配管20における蓄熱装置22の近くには開閉弁22a、22bが設けられている。また、配管21における蓄熱装置23の近くには開閉弁23a、23bが設けられている。蓄熱装置22における配管20との接続部分が第2流入口22c及び第2流出口22dである。蓄熱装置23における配管21との接続部分が第2流入口23c及び第2流出口23dである。
【0031】
ダクト1の本体11にはデシカント除湿機7及び第3熱交換器9が設けられている。デシカント除湿機7は、公知のデシカントロータ31と、調湿空気をデシカントロータ31に導入する調湿空気導入路36と、デシカントロータ31により除湿された乾燥空気を導出する乾燥空気導出路33とを有している。なお、調湿空気とは、車室内の空調に用いる空気であり、デシカントロータ31に導入する前の状態の空気をいう。デシカントロータ31は、図3に示すように、吸湿側31aと再生側31bとからなり、これらは回転によって入れ替わるようになっている。
【0032】
また、図1及び図2に示すように、デシカント除湿機7は、再生空気をデシカントロータ31に導入する再生空気導入路34と、デシカントロータ31から吸湿した吸湿空気を導出する吸湿空気案内路35とを有している。再生空気導入路34内には電熱ヒータ34aが設けられている。
【0033】
デシカント除湿機7において、調湿空気導入路36及び再生空気導入路34は、デシカントロータ31の上流に設けられている。また、乾燥空気導出路33及び吸湿空気案内路35は、デシカントロータ31の下流に設けられている。なお、上流及び下流とは、上述の空気流路15における上流及び下流と同義である。
【0034】
第3熱交換器9は、図3に示すように、吸湿空気と外気との間で熱交換を行うようになっている。すなわち、第3熱交換器9は、内気取入口13a及び外気取入口12a以外で車室外に連通し、外気を取り入れ可能な外気導入路32と、吸湿空気案内路35と、吸湿空気案内路35内の吸湿空気から熱量を得た加熱外気を導出する加熱外気導出路38と、外気導入路32内の外気に熱量を与えた冷却吸湿空気を導出する冷却吸湿空気導出路39とを有している。
【0035】
乾燥空気導出路33及び加熱外気導出路38は送風口11aに連通している。また、再生空気導入路34は第1、2熱交換器3、5より下流側で空気流路15と連通している。そして、冷却吸湿空気導出路39は車室外に連通している。
【0036】
このように構成された車両用除湿装置では、冬季において、次のように車室内の暖房を行う。この様子を図1〜3に基づいて説明する。なお、図中、実線で示す矢印は暖かい空気の流れを示し、破線で示す矢印は冷たい空気の流れを示している。
【0037】
まず、車両が駐車場に駐車されている間、蓄熱装置22、23内の蓄熱材に正の熱量が蓄えられる。そして、車両が走行する。この間、走行初期においては、車両の排熱が少ないので、開閉弁22a、22b又は開閉弁23a、23bが開けられ、蓄熱装置22、23内の温水が配管20、21により第2熱交換器5に供給される。蓄熱装置22、23は、断熱されているので、無駄な熱量の放出を生じ難く、長時間に亘って車室内の暖房を行うことが可能になる。
【0038】
一方、車両が多くの排熱を生じるようになれば、開閉弁22a、22b又は開閉弁23a、23bが閉じられ、排熱回収装置19内の温水が第1熱交換器3に供給される。このため、車両が無駄に廃棄する熱量で車室内の暖房を実現することができ、より効率的である。
【0039】
以下、具体的に説明する。すなわち、図1に示すように、フラップ14が中間位置にあるとき、電動ブロワ16を作動させることにより、内気取入口13a及び外気取入口12aから内気及び外気を空気流路15内へ取り入れる。内気及び外気は、空気流路15内で第1、2熱交換器3、5によって加熱され、調湿空気とされる。
【0040】
調湿空気は、調湿空気導入路36でデシカントロータ31の吸湿側31a(図3参照)に導入され、除湿されて乾燥空気となる。乾燥空気は、乾燥空気導出路33を経て、送風口11aから車内に供給される。こうして、乾燥空気を車内に供給することが可能になっている。
【0041】
また、第1、2熱交換器3、5によって加熱された内気及び外気の一部は、再生空気導入路34に送られ、電熱ヒータ34aによって加熱され、再生空気となる。再生空気は、デシカントロータ31の再生側31b(図3参照)に導入される。この間、再生空気は、無駄に周囲に熱量を放出することなく、再生能力を高く維持したままデシカントロータ31に導入される。デシカントロータ31に導入された再生空気は、デシカントロータ31で吸湿を行って吸湿空気とされ、吸湿空気案内路35を経て第3熱交換器9に至る。
【0042】
第3熱交換器9においては、外気導入路32から低温の外気が直接取り入れられるとともに、吸湿空気案内路35から高温の吸湿空気が取り入れられる。そして、高温の吸湿空気と低温の外気との熱交換が行われ、吸湿空気から奪った熱量が外気に供給される。熱量が奪われた冷却吸湿空気は冷却吸湿空気導出路39により車外に放出される。吸湿空気から熱量が供給された加熱外気は加熱外気導出路38により乾燥空気とともに空気流路15に至り、電動ブロワ17により送風口11aから車室内に送られる。
【0043】
こうして、この車両用除湿装置では、デシカントロータ31によって除湿された乾燥空気と加熱外気とで車室内の暖房を行うと共に、再生空気によってデシカントロータ31の吸湿能力を回復させることが可能になっている。
【0044】
図2に示すように、フラップ14が外気取入口12aと空気流路15との連通を遮断すると、空気流路15には内気のみが取り入れられる。その内気は、暖房用として車室内で用いられており、既に熱量が高い状態にある。この内気を第1、2熱交換器3、5及び電熱ヒータ34aで加熱して再生空気とする。換言すれば、低温の外気が再生空気として用いられることがない。この場合、加熱に用いるエネルギーの消費量を低くしても、再生能力の高い再生空気が得られる。
【0045】
したがって、この車両用除湿装置では、エネルギーの消費量の低減をより実現することが可能になっている。特に、この車両用除湿装置では、排熱回収装置19と接続された第1熱交換器3と、蓄熱装置22、23と接続された第2熱交換器5とを熱源として採用しているため、エネルギーの消費量の低減が顕著である。
【0046】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、熱源として、電熱ヒータを採用することも可能である。
【0047】
また、排熱回収装置19と接続された第1熱交換器3と、蓄熱装置22、23と接続された第2熱交換器5との両方を用いる必要はなく、例えば、排熱回収装置19に接続された第1熱交換器3を省略し、排熱回収装置19を第2熱交換器5に直接接続したり、配管18を配管20に接続することによって第2熱交換器5に接続させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は車両用空調装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0049】
13a…内気取入口
12a…外気取入口
15…空気流路
14…フラップ
11a…送風口
1…ダクト
3、5、34a…熱源(3…第1熱交換器、5…第2熱交換器、34a…電熱ヒータ)
31…デシカントロータ
36…調湿空気導入路
33…乾燥空気導出路
34…再生空気導入路
35…吸湿空気案内路
7…デシカント除湿機
32…外気導入路
38…加熱外気導出路
39…冷却吸湿空気導出路
9…熱交換器(第3熱交換器)
3a、5a…第1流入口
3b、5b…第1流出口
22c、23c…第2流入口
22d、23d…第2流出口
19、22、23…蓄熱装置(19…排熱回収装置)
18、20、21…配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内気を取り入れ可能な内気取入口と、外気を取り入れ可能な外気取入口と、該内気取入口及び該外気取入口の下流に位置する空気流路と、該内気取入口又は該外気取入口を該空気流路に連通させるフラップと、該フラップの下流で該空気流路と連通して車室内に開く送風口とが形成されたダクトと、
該空気流路に設けられ、周りの空気を加熱可能な熱源と、
デシカントロータと、調湿空気を該デシカントロータに導入する調湿空気導入路と、該デシカントロータにより除湿された乾燥空気を導出する乾燥空気導出路と、再生空気を該デシカントロータに導入する再生空気導入路と、該デシカントロータから吸湿した吸湿空気を導出する吸湿空気案内路とを有するデシカント除湿機と、
前記内気取入口及び前記外気取入口以外で車室外に連通し、外気を取り入れ可能な外気導入路と、該吸湿空気案内路と、該吸湿空気案内路内の該吸湿空気から熱量を得た加熱外気を導出する加熱外気導出路と、該外気導入路内の該外気に熱量を与えた冷却吸湿空気を導出する冷却吸湿空気導出路とを有する熱交換器とを備え、
前記乾燥空気導出路及び該加熱外気導出路は前記送風口に連通し、前記再生空気導入路は前記熱源より下流側で前記空気流路に連通し、該冷却吸湿空気導出路は車室外に連通していることを特徴とする車両用除湿装置。
【請求項2】
前記熱源は、熱交換媒体を流入させる第1流入口及び該熱交換媒体を流出させる第1流出口が形成され、該熱交換媒体が周りの空気と熱交換を行う熱交換器であり、
該熱交換媒体に熱交換可能な蓄熱材を有し、該熱交換媒体を流出させる第2流出口及び該熱交換媒体を流入させる第2流入口が形成された蓄熱装置と、
該第1流出口と該第2流入口とを接続し、該第2流出口と該第1流入口とを接続する配管とを備えている請求項1記載の車両用除湿装置。
【請求項3】
前記蓄熱装置は断熱されている請求項2記載の車両用除湿装置。
【請求項4】
前記蓄熱装置は、車両の排熱を蓄熱するものである請求項2又は3記載の車両用除湿装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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