説明

車体前部構造

【課題】軽衝撃をロアークロスメンバーを塑性変形させずに吸収可能で、かつ車体前部構造の剛性を確保することができる車体前部構造を提供する。
【解決手段】車体前部構造10は、フロントバルクヘッド14の左右の支柱21,22にアッパビーム20が車幅方向に向けて架け渡され、アッパビーム20の車体前側に、バンパーフェース26に取り付けたフロントグリル25が配置されている。この車体前部構造10は、アッパビームを、車体前方に向けて突出するように湾曲状に形成するとともに、弾性変形可能に形成し、さらに中央部46の上面20cにフロントグリル25に係止可能な係止爪48を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントバルクヘッドの左右の支柱にアッパビームが架け渡され、アッパビームの車体前側にフロントグリルが配置された車体前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体前部構造のなかには、ラジエータの前方にロアークロスメンバーを配置し、このロアークロスメンバーを支える支持ブラケットを車体後方向に移動可能に取り付け、ロアークロスメンバーに車体前方から軽衝撃が作用した際に、ロアークロスメンバーを車体後方に移動させて軽衝撃を吸収することで、ロアークロスメンバーの塑性変形を防ぐように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−331002公報
【0003】
具体的には、支持ブラケットに長孔が車体前後方向に延びるように形成され、この長孔に差し込んだボルトで支持ブラケットがラジエータコアサポートに取り付けられている。
これにより、ロアークロスメンバーに車体前方から軽衝撃が作用した際に、支持ブラケットが車体後方に移動し、支持ブラケットとともにロアークロスメンバーが車体後方に移動する。
【0004】
この車体前部構造によれば、ロアークロスメンバーを車体後方に移動させて軽衝撃を吸収することで、ロアークロスメンバーを塑性変形させずに軽衝撃を吸収することが可能になる。
ロアークロスメンバーが塑性変形することを防ぐことで、修理費を抑えることが可能になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ロアークロスメンバーは、車体前部構造、すなわち、車体フレームの構成部品である。
よって、車体前部構造の剛性を確保するためには、ロアークロスメンバーをラジエータコアサポートに強固に取り付けることが望ましい。
【0006】
しかし、特許文献1の車体前部構造は、支持ブラケットに長孔を形成し、この長孔を用いてロアークロスメンバーが車体後方に移動可能にボルト止めされている。
このように、ロアークロスメンバーを車体後方に移動可能に取り付けるために、車体前部構造の剛性を確保することが難しい。
【0007】
本発明は、軽衝撃をロアークロスメンバーを塑性変形させずに吸収可能で、かつ車体前部構造の剛性を確保することができる車体前部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、フロントバルクヘッドの左右の支柱にアッパビームが車幅方向に向けて架け渡され、このアッパビームの車体前側に、バンパーフェースに取り付けたフロントグリルが配置された車体前部構造であって、前記アッパビームは、車体前方に向けて突出するように湾曲状に形成されるとともに、弾性変形可能に形成され、中央部上面に前記フロントグリルに係止可能な係止爪を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明では、アッパビームを車体前方に向けて突出するように湾曲状に形成し、かつ弾性変形可能に形成した。
このアッパビームの中央部の上面に係止爪を備え、この係止爪にフロントグリルを係止させるようにした。
【0010】
よって、車体前方から軽衝撃力が作用した際に、作用した軽衝撃力はフロントグリルから係止爪に伝わる。この軽衝撃力が係止爪を経てアッパビームの中央部に伝わり、この中央部が後方に弾性変形することにより軽衝撃が吸収される。
軽衝撃が吸収された後、アッパビームは弾性変形前の湾曲状態に復帰する。
これにより、アッパビームを塑性変形させずに軽衝撃を吸収することができるので、修理費を抑えることができるという利点がある。
【0011】
また、アッパビームの中央部を弾性変形させて軽衝撃を吸収することで、アッパビームの左右端部を左右の支柱に強固に取り付けることができる。
これにより、アッパビームで車体前部構造を十分に支えることが可能になり、車体前部構造の剛性を確保することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は作業者から見た方向に従い、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【0013】
図1は本発明に係る車体前部構造を示す斜視図、図2は本発明に係る車体前部構造からバンパーフェースおよびフロントグリルを外した状態を示す分解斜視図である。
車体前部構造10は、車体前部の左右側に前後方向に延びる左右のフロントサイドフレーム11,12を備え、左右のフロントサイドフレーム11,12のそれぞれの前端部11a,12aにフロントバルクヘッド14を備え、フロントバルクヘッド14にラジエータ15およびコンデンサ16を取り付け、コンデンサ16の前方にフロントバンパービーム18が車幅方向を向いて配置され、フロントバンパービーム18が左右のフロントサイドフレーム11,12のそれぞれの前端部11a,12aに架け渡されている。
コンデンサ16は、例えば、エアコン用の冷媒ガスを冷却して液化するものである。
【0014】
この車体前部構造10は、フロントバンパービーム18の上方にアッパビーム20が車幅方向を向いて配置され、アッパビーム20がフロントバルクヘッド14の左右の支柱21,22(22は図4参照)に架け渡され、アッパビーム20の車体前側にフロントグリル25が配置され、フロントグリル25がバンパーフェース26の上部26aに取り付けられている。
フロントグリル25は、バンパーフェース26の上部26aに取り付けられる下グリル27と、下グリル27に取り付けられる上グリル28が設けられている。
【0015】
下グリル27は、バンパーフェース26に取り付けられてエアをエンジンルーム内に導入可能なグリル本体部31と、グリル本体部31の上部に備えられて上グリル28が取り付けられる取付部32(図6、図7参照)とを備える。
グリル本体部31は、複数の横バー33…が車体幅方向に延び、横バー33…が所定間隔をおいて上下に設けられ、横バー33…に交差させて複数の縦リブ34…(図6、図7参照)が設けられている。
【0016】
図3は本発明に係る車体前部構造のアッパビームをフロントバルクヘッドに取り付けた状態を示す斜視図、図4は本発明に係る車体前部構造のアッパビームをフロントバルクヘッドから外した状態を示す分解斜視図である。
【0017】
フロントバルクヘッド14の左支柱21に左取付ブラケット36がボルト止めされている。
すなわち、左取付ブラケット36は、左支柱21に基部37がボルト止めされ、基部37からブラケット本体38が車体前方に向けて略水平に延び、ブラケット本体38の先端部に上取付孔38aが形成され、先端部から折曲片39が下向きに折り曲げられ、折曲片39に前取付孔39aが形成されている。
【0018】
フロントバルクヘッド14の右支柱22に右取付ブラケット41がボルト止めされている。右取付ブラケット41は、左取付ブラケット36と左右対称の部材であり、各構成に同じ符号を付して説明を省略する。
【0019】
左右の取付ブラケット36,41にアッパビーム20が車幅方向に向けて架け渡されている。
具体的には、アッパビーム20の左端部20aが、スペーサ43を介して左取付ブラケット36のブラケット本体38に載置され、左取付ブラケット36に上ボルト44および前ボルト45で取り付けられる。
【0020】
同様に、アッパビーム20の右端部20bが、スペーサ43を介して右取付ブラケット41のブラケット本体38に載置され、右取付ブラケット41に上ボルト44および前ボルト45で取り付けられる。
【0021】
アッパビーム20は、車体前方に向けて突出するように湾曲状に形成されるとともに、弾性変形可能に形成され、中央部46の上面20cに係止爪48を備える。
この係止爪48は、フロントグリル25(図2参照)に係止可能に形成されている。
【0022】
このアッパビーム20は、湾曲状に形成された上面20cが水平に配置され、上面20cの前後の辺から前壁部20dおよび後壁部20e(図6参照)がそれぞれ下方に折り曲げられ、前壁部20dの下辺から前張出片20fが車体前方に張り出し、後壁部20eの下辺から後張出片20gが車体後方に張り出すことで、いわゆる断面略ハット状に形成されている(図6、図7も参照)。
【0023】
アッパビーム20の左端部20aは、上面20cが段差をつけて下げられ、この段差部に上取付孔51が形成され、前張出片20fから前取付片52が下方に向けて折り曲げられ、前取付片52に前取付孔52aが形成されている。
アッパビーム20の右端部20bは、左端部20aと同様に、上面20cが段差をつけて下げられ、この段差部に上取付孔52が形成され、前張出片20fから前取付片52が下方に向けて折り曲げられ、前取付片52に前取付孔52aが形成されている。
【0024】
図5は本発明に係る車体前部構造の左取付ブラケットにアッパビームの左端部を取り付けた状態を示す断面図である。
左取付ブラケット36は、ブラケット本体38の裏面で、かつ上取付孔38aと同軸上に上ナット54が溶接されている。
アッパビーム20の左端部20aとブラケット本体38との間にスペーサ43が介在されている。このスペーサ43は、上面20cの上取付孔51およびブラケット本体38の上取付孔38aに対して同軸上に配置されている。
上面20cの上取付孔51、スペーサ43の貫通孔およびブラケット本体38の上取付孔38aに上ボルト44が貫通され、上ナット54にねじ結合されている。
【0025】
また、左取付ブラケット36は、折曲片39の裏面で、かつ前取付孔39aと同軸上に前ナット55が溶接されている。
アッパビーム20の前取付孔52aおよびブラケット本体36の前取付孔39aに前ボルト45が貫通され、前ナット55にねじ結合されている。
上ボルト44を上ナット54にねじ結合するとともに、前ボルト45を前ナット55にねじ結合することで、アッパビーム20の左端部20aが左取付ブラケット36に取り付けられる。
【0026】
アッパビーム20の右端部20b(図4参照)は、左端部20aと同様に形成された部位であり、各構成に同じ符号を付して説明を省略する。
アッパビーム20の右端部20bは、左端部20aと同様に、上ボルト44を上ナット54(図示せず)にねじ結合するとともに、前ボルト45を前ナット55にねじ結合することで右取付ブラケット41(図4参照)に取り付けられる。
【0027】
図4に戻って、アッパビーム20の左端部20aを上ボルト44および前ボルト45で左取付ブラケット36に取り付けることで、左端部20aを左取付ブラケット36を介して左支柱21に強固に取り付けることができる。
さらに、アッパビーム20の右端部20bを上ボルト44および前ボルト45で右取付ブラケット41に取り付けることで、右端部20bを右取付ブラケット41を介して右支柱22に強固に取り付けることができる。
これにより、アッパビーム20で車体前部構造10を十分に支えることが可能になり、車体前部構造10の剛性を確保することができる。
【0028】
図6は本発明に係る車体前部構造のアッパビームからバンパーフェースおよびフロントグリルを外した状態を示す断面図、図7は本発明に係る車体前部構造のアッパビームにバンパーフェースおよびフロントグリルを取り付けた状態を示す断面図である。
アッパビーム20の係止爪48は、表面20cの後端近傍から脚部57が上向きに略鉛直状に立設され、脚部57の上端から爪部58が車体前方に向けて略鉛直状に延出され、爪部58の先端部が下向き湾曲状に形成されている。よって、この湾曲状の部位(以下、「湾曲部位」という)58aが下方に突出される。
【0029】
係止爪48に下グリル27の下枠部61が係止される。
すなわち、下グリル27は、グリル本体部31および取付部32を備える。グリル本体部31は、複数の横バー33…が所定間隔をおいて上下に設けられ、横バー33…に交差させて複数の縦リブ34(1個のみを図示する)が設けられ、最下部の横バー33の下方に下枠部61が設けられ、最下部の横バー33から上側4列目の横バー33に取付部32が設けられている。
【0030】
下枠部61は、最下部の横バー33から下方に張り出したグリル脚部62と、グリル脚部62から前方に突出した枠本体63と、枠本体63の車幅方向中央から後方に突出した係止突片64とを備える。
グリル脚部62および枠本体63は、バンパーフェース26に沿って車体幅方向に延びる部位である。
【0031】
枠本体63を、最下部の横バー33にグリル脚部62を介して設けることで、枠本体63を最下部の横バー33から所定間隔離すことが可能になる。
よって、枠本体63と最下部の横バー33との間の間隔に、バンパーフェース26の上部26aに備えた差込片26bを差し込むことができる。
【0032】
係止突片64は、枠本体63の後端部63aにおいて車幅方向中央、すなわち係止爪48に対応する位置に形成されたもので、係止爪48に係止する係止孔64aが形成されている。
この係止孔64aに係止爪48の湾曲部位58aを係止することで、下グリル27をアッパビーム20に係止する。
アッパビーム20は、中央部46がコンデンサ16の前面16aから車体前方に距離寸法D1だけ離れた位置に配置されている。
【0033】
最下部の横バー33は、後端部33aの車幅方向中央から後方に突出した爪保持突片68を備える。
爪保持突片68は、係止突片64の上方に間隔寸法D2をおいて、係止突片64に対向するように設けられている。
なお、爪保持突片68と係止突片64との間の間隔を間隔寸法D2に設定した理由は図10(a)で説明する。
【0034】
最下部の横バー33から上4列目の横バー33に取付部32が設けられている。取付部32は、下部32aに係止孔71を備え、この係止孔71に上グリル28の係止部28aが係止される。
【0035】
つぎに、車体前部構造10のバンパーフェース26に軽衝撃力が作用した例について説明する。
図8(a),(b)は本発明に係る車体前部構造のバンパーフェースに軽衝撃力が作用した例を示す説明図である。
(a)において、バンパーフェース26に軽衝撃力Fが車体前方側から矢印の如く作用する。
【0036】
(b)において、バンパーフェース26が軽衝撃力Fで車体後方に移動して、バンパーフェース26の差込片26bが下枠部61のグリル脚部62に当接する。
フロントグリル25が矢印Aの如く車体後方に向けて移動する。
下枠部61の係止突片64が係止爪48の脚部57に当接する。これにより、軽衝撃力Fが係止爪48を経てアッパビーム20の中央部46に伝わる。
【0037】
図9(a),(b)は本発明に係る車体前部構造のアッパビームに軽衝撃力が伝わった例を示す説明図である。
(a)において、アッパビーム20の中央部46に軽衝撃力Fが伝わることで、湾曲状のアッパビーム20が左端部20aの上ボルト44および右端部20bの上ボルト44を支点にして矢印Bの如く車体後方に向けて弾性変形する。
【0038】
(b)において、アッパビーム20が湾曲状態から略直線状態になるまで弾性変形する。
アッパビーム20が略直線状態になるまで弾性変形することで、(a)に示す軽衝撃力Fが吸収される。
【0039】
図10(a),(b)は本発明に係る車体前部構造のアッパビームが復帰する例を示す説明図である。
(a)において、アッパビーム20の中央部46がコンデンサ16側に近づき、中央部46とコンデンサ16の前面16aとの間の距離寸法D1が小さくなる。
しかし、中央部46はコンデンサ16の前面16aと非接触状態を保つので、コンデンサ16が損傷する虞はない。
【0040】
ここで、下枠部61の係止突片64が係止爪48の脚部57に当接した際に、湾曲部位58aが係止孔64aから抜け出し、爪部58が脚部57を支点にして上方に変形することが考えられる。
【0041】
そこで、爪保持突片68を係止突片64の上方に間隔寸法D2をおいて設けた。
これにより、爪部58が脚部57を支点にして上方に変形した場合に、爪部58の先端部が爪保持突片68に当接して爪部58の変形を阻止することができる。
したがって、フロントグリル25に伝わった軽衝撃力Fを、係止爪48からアッパビーム20の中央部46に確実に伝えることができる。
【0042】
(b)において、軽衝撃力F(図9(a)参照)が吸収された後、アッパビーム20は弾性変形前の湾曲状体に復帰する。
これにより、アッパビーム20を塑性変形させずに軽衝撃を吸収することができるので、修理費を抑えることができる。
【0043】
加えて、アッパビーム20の中央部46を弾性変形させて軽衝撃を吸収することで、アッパビーム20の左端部20aを左取付ブラケット36を介して左支柱21に強固に取り付けることができ、アッパビーム20の右端部20bを右取付ブラケット41を介して右支柱22(図4参照)に強固に取り付けることができる。
これにより、アッパビーム20で車体前部構造10を十分に支えることが可能になり、車体前部構造10の剛性を確保することができる。
【0044】
なお、前記実施の形態では、アッパビーム20を、いわゆる断面略ハット状に形成した例について説明したが、アッパビーム20の断面形状はこれに限定するものではなく、例えば、断面略コ字状などの他の形状に形成することも可能である。
【0045】
また、前記実施の形態では、アッパビーム20の左右の端部を上ボルト44および前ボルト45で取り付けた例について説明したが、これに限らないで、例えばアッパビーム20の左右の端部を上ボルト44のみで取り付けることも可能である。
【0046】
さらに、前記実施の形態で例示した係止爪48の形状は適宜変更が可能である。この係止爪48は、フロントグリル25の係止突片64が係止可能な部位を備えていればよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の車体前部構造は、フロントバルクヘッドにアッパビームが架け渡され、アッパビームの車体前側にフロントグリルが配置された自動車への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係る車体前部構造を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る車体前部構造からバンパーフェースおよびフロントグリルを外した状態を示す分解斜視図である。
【図3】本発明に係る車体前部構造のアッパビームをフロントバルクヘッドに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る車体前部構造のアッパビームをフロントバルクヘッドから外した状態を示す分解斜視図である。
【図5】本発明に係る車体前部構造の左取付ブラケットにアッパビームの左端部を取り付けた状態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る車体前部構造のアッパビームからバンパーフェースおよびフロントグリルを外した状態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る車体前部構造のアッパビームにバンパーフェースおよびフロントグリルを取り付けた状態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る車体前部構造のバンパーフェースに軽衝撃力が作用した例を示す説明図である。
【図9】本発明に係る車体前部構造のアッパビームに軽衝撃力が伝わった例を示す説明図である。
【図10】本発明に係る車体前部構造のアッパビームが復帰する例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0049】
10…車体前部構造、14…フロントバルクヘッド、20…アッパビーム、20c…上面、21…左支柱、22…右支柱、25…フロントグリル、26…バンパーフェース、46…アッパビームの中央部、48…係止爪。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントバルクヘッドの左右の支柱にアッパビームが車幅方向に向けて架け渡され、このアッパビームの車体前側に、バンパーフェースに取り付けたフロントグリルが配置された車体前部構造であって、
前記アッパビームは、
車体前方に向けて突出するように湾曲状に形成されるとともに、弾性変形可能に形成され、
中央部の上面に前記フロントグリルに係止可能な係止爪を備えたことを特徴とする車体前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−283993(P2007−283993A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116373(P2006−116373)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】