説明

車椅子および車椅子のための停止状態の告知装置

【課題】リハビリ中の車椅子利用者に対して、利用者自身の車椅子に対する操作によって、転倒等の危険を回避することが可能なように告知する機能を有する車椅子を提供する。
【解決手段】車椅子100は、着座者の手動操作により作動する左側ブレーキ装置17aおよび右側ブレーキ装置17bと、左側ブレーキ装置と右側ブレーキ装置とが、制動状態となっているかを検知するためのセンサ104a、104bと、ブレーキ装置17aおよび17bのうち、一方が制動状態であり、他方が非制動状態である場合、停止状態を着座者に告知するための制御装置102とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車椅子の停止状態を着座者に告知するための告知装置およびそれを備える車椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車椅子には、車椅子利用者が手動で操作するブレーキが備わっている。この場合、車椅子利用者が車椅子から起立する、または車椅子に着座するときに、ブレーキをかけ忘れて転倒する事故を防止するために、車椅子に、自動ブレーキ機構を備える技術が公知である(たとえば、特許文献1および特許文献2)。
【0003】
たとえば、特許文献1では、車椅子からはなれるときに自動的にブレーキが掛かり、車椅子に着座すると自動的にブレーキが解除されると共に、車椅子に着座していても使用者が自ら手動でブレーキを掛けることができる簡易な構成の車椅子のブレーキ装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、車椅子にそれぞれ取り付けられ座面圧力検知装置と、背面圧力検知装置と、左手すり圧力検知装置と、右手すり圧力検知装置と、各圧力検知装置で検知された圧力データの変化のパターンを受信して処理する圧力データ処理装置と、圧力データ処理装置の出力を腕時計型の端末装置へ送信する送信処理装置と、ブレーキがかかってない状態で、車椅子利用者が車椅子から起立する、または車椅子に着座するときに作動する自動ブレーキとを備えた、自動ブレーキ付車椅子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−215723号公報
【特許文献2】特開2009−233206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような自動ブレーキ装置を備えた車椅子では、車椅子利用者が、着座状態でないときには、自動的に車椅子にブレーキがかかる構成とすることで、車椅子利用者が車椅子から起立する、または車椅子に着座するときに、ブレーキをかけ忘れて転倒する事故を防止することが可能である。
【0007】
しかしながら、たとえば、車椅子の側で、このように自動でブレーキ操作をしてしまうことが、必ずしも、車椅子に利用者にとって有意義でない場合も存在する。たとえば、脳卒中の発作後にリハビリ中の車椅子利用者のように、むしろ、自分自身でブレーキ操作をすることがリハビリの訓練の観点からは、有効な場合もありうる。ところが、上述のような自動ブレーキ機構では、自分自身で、転倒することのないように、ブレーキを掛けるという操作をすることが必要ないために、むしろ、リハビリの進行上、望ましくない。
【0008】
特に、脳卒中の患者の中には、半側無視または半側空間無視と呼ばれる症状がみられる場合があり、たとえば、自分の左側については、視覚、聴覚、触覚等に麻痺が残っているにも関わらず、その自覚がないという場合がある。このような症状の患者が車椅子を利用しているときには、その症状に起因して、車椅子からの起立時に転倒することが起こりうる。ここで、上記のように、自動でブレーキがかかってしまっていると、リハビリ中であるにも関わらず、患者は、自己の症状を自覚することができない、という問題がある。しかしながら、従来、このような問題に対して、車椅子の側で対処をとることは、なされてきていない。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、リハビリ中の車椅子利用者に対して、利用者自身の車椅子に対する操作によって、転倒等の危険を回避することが可能なように告知する機能を有する車椅子のための停止状態の告知装置またはそれを備える車椅子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の1つの局面に従うと、車椅子であって、左駆動輪および右駆動輪と、左駆動輪および右駆動輪により支持され、着座者が着座するための着座部と、左駆動輪および右駆動輪にそれぞれ対応して設けられ、着座者の手動操作により作動し左駆動輪および右駆動輪を制動するための左側ブレーキ機構および右側ブレーキ機構と、左側ブレーキ機構と右側ブレーキ機構とが、それぞれ左駆動輪および右駆動輪を制動する状態となっているかを検知するための第1のセンサと、左側ブレーキ機構と右側ブレーキ機構とのうち、一方が制動状態であり、他方が非制動状態である場合、停止状態を着座者に告知するための告知手段とを備える。
【0011】
好ましくは、所定の期間内において、告知手段が左側ブレーキ機構と右側ブレーキ機構とについて告知を行う条件となった回数をカウントし、カウント回数を出力するためのカウント手段をさらに備える。
【0012】
好ましくは、着座者が車椅子の移動中に左右の足をそれぞれ乗せるための、折り畳み式の左側フットレストおよび右側フットレストと、左側フットレストおよび右側フットレストの折り畳み状態を検知するための第2のセンサとをさらに備え、告知手段は、左側フットレストと右側フットレストとのうち、少なくとも一方が折り畳み状態でない場合、折り畳み状態を着座者に告知する。
【0013】
好ましくは、カウント手段は、さらに、左側フットレストと右側フットレストとについて告知を行う条件となった回数をカウントする。
【0014】
好ましくは、着座者が着座状態であるかを検知する第3のセンサをさらに備え、カウント手段は、着座者が着座状態から起立状態へとなることを検知したときに、カウントを行う。
【0015】
この発明の他の局面に従うと、車椅子のための停止状態の告知装置であって、車椅子の左駆動輪および右駆動輪にそれぞれ対応して設けられ、着座者の手動操作により作動し左駆動輪および右駆動輪を制動するための左側ブレーキ機構および右側ブレーキ機構が、それぞれ左駆動輪および右駆動輪を制動する状態となっているかを検知するための第1のセンサと、左側ブレーキ機構と右側ブレーキ機構とのうち、一方が制動状態であり、他方が非制動状態である場合、停止状態を着座者に告知するための告知手段とを備える。
【0016】
好ましくは、所定の期間内において、告知手段が左側ブレーキ機構と右側ブレーキ機構とについて告知を行う条件となった回数をカウントし、カウント回数を出力するためのカウント手段をさらに備える。
【0017】
好ましくは、着座者が車椅子の移動中に左右の足をそれぞれ乗せるための、折り畳み式の左側フットレストおよび右側フットレストと、左側フットレストおよび右側フットレストの折り畳み状態を検知するための第2のセンサとをさらに備え、告知手段は、左側フットレストと右側フットレストとのうち、少なくとも一方が折り畳み状態でない場合、折り畳み状態を着座者に告知する。
【0018】
好ましくは、カウント手段は、さらに、左側フットレストと右側フットレストとについて告知を行う条件となった回数をカウントする。
【0019】
好ましくは、着座者が着座状態であるかを検知する第3のセンサをさらに備え、カウント手段は、着座者が着座状態から起立状態へとなることを検知したときに、カウントを行う。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、車椅子の利用者が着座状態から起立しようとする際に、車椅子が予期せぬ動きをして、支持を失った利用者が転倒することを防止することが可能である。
【0021】
また、利用者に対して、自動的に、安全に起立するための車椅子に対する操作が行われていないことを告知するので、利用者自身が、操作を忘れたことを自覚することができ、そのよう告知にしたがって操作を繰り返すことにより、リハビリテーションの訓練の効果がある。
【0022】
また、上記のような告知が行われる条件となった回数をカウントしておき、後からデータとして読みだすことが可能であるので、リハビリテーションの訓練による症状の改善の進行状況を医師等が後から確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態1の車椅子1000の斜視図である。
【図2】車椅子のための停止状態の告知装置100として機能する部分を抜き出して示す機能ブロック図である。
【図3】車椅子1000におけるブレーキ装置17aの部分拡大図であり、ブレーキが解除されている状態を示す図である。
【図4】ブレーキが駆動輪20にかかった状態を示す図である。
【図5】実施の形態1の制御装置102の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】実施の形態2の車椅子1000´の斜視図である。
【図7】左右のフットレスト32aおよび32bの状態を検知して、着座者に告知する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態の車椅子および停止状態の告知装置の構成について、図に従って説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素および処理工程は、同一または相当するものであり、必要でない場合は、その説明は繰り返さない。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の車椅子1000の斜視図である。
【0026】
車椅子1000は、車椅子の利用者(以下、「着座者」という)が着座するためのシート28と、介護者が車椅子1000を後ろ側から押す時に使用するグリップ10と、介護者用のブレーキレバー12と、着座者が着座した際の背もたれとなるバックサポート14と、車椅子1000の構造上の骨格をなすとともにシート28およびバックサポート14を支持するフレーム15と、着座者が左右の手でそれぞれ操作する手動ブレーキレバー16aおよび16bと、フレーム15の左右両側に回転自在に取り付けられた駆動輪20と、各々の駆動輪20の外側に設けられ着座者が車椅子1000を手により操縦するための環状のハンドリム18と、フレーム15に対して左右の両側に設けられ、手動ブレーキレバー16aおよび16bの操作に応じて駆動輪20の回転を制動するブレーキ装置17aおよび17bと、車椅子1000の前輪として機能する自在式のキャスタ22とを備えている。
【0027】
車椅子1000は、さらに、ひじ掛けであるアームサポート24と、着座時の着座者の着座位置の安定のためのサイドガード26と、レッグサポート30と、車椅子1000で着座者が移動中に左右の足をそれぞれ乗せるためのフットレスト32aおよび32bとを備える。フットレスト32aおよび32bは、着座者が起立する際に、邪魔とならないように、それぞれ左右の外側に向けて回動して折りたためる構成となっている。
【0028】
手動ブレーキレバー16aおよび16bには、それぞれ、ブレーキ装置17aおよび17bが、制動状態であるか、あるいは、解除状態であるかを検知するためのセンサが設けられている。特に、限定されないが、たとえば、図1においては、手動ブレーキレバー16aおよび16bのレバーの途中位置には、それぞれ磁石106aと磁石106bとが取り付けられるとともに、手動ブレーキレバー16aおよび16bのレバーが回動し解除位置から制動位置となったときに、上記磁石106aと磁石106bとが近傍に達する位置に、それぞれ磁気センサ104aおよび104bとが取り付けられている。すなわち、磁気センサ104aおよび104bとは、手動ブレーキレバー16aおよび16bが、解除位置にある場合は、磁石106aおよび106bからの距離が遠いため磁気を検知しないのに対して、制動位置にある場合は、磁気を検知する。
【0029】
なお、ブレーキ装置17aおよび17bが制動状態にあるか解除状態にあるかを検知するための構成は、上記のような磁石と磁気センサの組み合わせに限らず、たとえば、ブレーキ装置17aおよび17bが制動位置にあるとき機械的なスイッチが、手動ブレーキレバー16aおよび16bにより押下される構成や、接触することによって導通が得られるマイクロスイッチや感圧スイッチ等を用いる構成とすることも可能である。あるいは、ブレーキ装置17aおよび17bが制動状態にあるか解除状態にあるかを検知するためのセンサとしては、対象物までの距離を非接触で測定するための赤外線センサを用いることも可能である。ただし、上述したような磁石と磁気センサの組み合わせとすることで、汎用の車椅子に後付で装着することが容易となる。
【0030】
磁気センサ104aおよび104bにより検出された制動状態を検知する電気信号は、フレーム15、サイドガード26およびバックサポート14に導かれて、着座面の後方の背面に設けられた制御装置102に入力される。ここで、たとえば、バックサポート14の背面にポケットがある場合は、その中に制御装置102を入れておくことも可能である。なお、制御装置102は、このような電気信号に基づいて、着座者へ注意を喚起するための音声による告知を行う。なお、告知の方法も、このような音声に限定されることなく、着座者の見える位置に設置されたライトの発光・点滅や着座者が身に着けたバイブレータの振動等を用いることも可能である。このとき、制御装置102とセンサとの間の通信、または、制御装置102と告知のための装置との間の通信を無線とすることも可能である。
【0031】
さらに、車椅子1000のシート28の着座面に、着座者が着座しているか否かを検知するため着座検知センサ21が設けられてもよい。着座検知センサ21としては、シート28の着座面の下に設けられ、着座面での圧力が作用するとスイッチ状態がオフ状態とオン状態とで切り換わる感圧スイッチを用いることができる。ただし、着座検知センサ21は、このような構成に限定されず、着座の際の圧力変化を検知する圧電素子や押圧されることによって導通が得られるマイクロスイッチ、あるいは、導体の一種である人間の体が近づくと反応する静電容量センサを用いることもできる。制御装置102は、磁気センサ104aおよび104bからの信号と、着座検知センサ21の信号とを入力して、後に説明するように、ブレーキ装置17aおよび17bの制動状態に基づいて、着座者に対して、ブレーキの制動状態について告知する。以下では、着座検知センサ108が設けられる構成であるものとして説明する。
【0032】
図2は、図1において説明した構成のうち、車椅子のための停止状態の告知装置100として機能する部分を抜き出して示す機能ブロック図である。
【0033】
図2を参照して、車椅子のための停止状態の告知装置(以下、単に「告知装置」と呼ぶ)100は、磁気センサ104aおよび104bならびに着座検知センサ108と、制御装置102とから構成される。上述のとおり、磁気センサ104aおよび104bは、それぞれ対応する磁石106aおよび106bの接近による磁気を検知する。
【0034】
制御装置102は、センサ104a,104b,108からの信号を入力するための入力インタフェース(以下、「入力I/F」と記す)110と、制御装置102が動作するためのプログラムを格納したり制御装置102が動作する際のワーキングメモリとして機能するメモリ114と、メモリ114内のプログラムに基づき入力I/F110からの信号に応じて動作する演算処理装置112とを含む。演算処理装置112は、磁気センサ104aおよび104bからの信号を比較するとともに、着座検知センサ108からの信号に応じて着座状態であるか否かを検知するための比較部116と、比較部116の比較結果により、後に説明するように、ブレーキ装置17aおよび17bの状態に応じて、告知のための音声信号を生成する音声生成部118と、比較部116の比較結果により、告知すべき条件が満足された回数をカウントするためのカウント部117とを含む。
【0035】
演算処理装置112とメモリ114とは、CPUとメモリとの組み合わせでもよいし、あるいは、マイクロコントローラであってもよい。
【0036】
音声生成部118で生成された音声信号は、出力インタフェース(以下、「出力I/F」と記す)120を経由してスピーカ122から音声として再生される。ここで、再生される告知音声としては、たとえば、磁気センサ104aおよび104bにより、左(右)のブレーキ装置17aまたは17bの一方が制動状態でないときは、「左(右)のブレーキもかけてください」というアナウンスをする構成とできる。
【0037】
ここで、音声生成部118は、予めメモリ114に記憶されていた音声データを音声信号に変換してもよいし、あるいは、音声合成処理を行ってもよい。
【0038】
また、入出力端子124からは、カウント部117でのカウント結果を出力したり、メモリ114に記憶されるプログラムやデータのロードのために使用される。
【0039】
図3は、車椅子1000におけるブレーキ装置17aの部分拡大図であり、ブレーキが解除されている状態を示す図である。
【0040】
手動ブレーキレバー16aが車椅子1000の前側に倒されている状態では、ブレーキ装置17aの押圧部41が駆動輪20から離れており、駆動輪20には制動はかからない。
【0041】
また、手動ブレーキレバー16aの軸に装着された磁石106aと、磁気センサ104aとの距離が離れているので、磁気センサ104aが磁気を検出せず、この結果、制御装置102において、ブレーキ装置17aが制動状態でないことを検知できる。
【0042】
一方、図4は、ブレーキが駆動輪20にかかった状態を示す図である。
【0043】
ブレーキ装置17aにおいて、手動ブレーキレバー16aが手前に引かれている状態では、押圧部41が駆動輪20を押圧する状態となっており、駆動輪20が制動されている。
【0044】
このとき、手動ブレーキレバー16aの軸に装着された磁石106aと、磁気センサ104aとの距離が近接しているので、磁気センサ104aが磁気を検出し、制御装置102において、ブレーキ装置17aが制動状態であることを検知できる。
【0045】
図5は、実施の形態1の制御装置102の動作を説明するためのフローチャートである。
【0046】
図5を参照して、処理が開始されると(S100)、演算処理装置112は、初期化処理を行う(S102)。初期化処理では、変数やフラグのリセットが行われ、特に、カウント部117のカウントを示す変数n1の値もリセットされる。
【0047】
続いて、比較部116は、着座検知センサ108からの信号に応じて、着座者が着座状態であるか否かを判断する(S104)。着座状態とならない間は、処理は、ステップS104でループ処理となる。一方、着座状態となったことが検知されると、比較部116は、さらに、磁気センサ104aおよび104bからの信号に応じて、左右のブレーキ状態を検出する(S106)。ここで、たとえば、比較部116は、左右のブレーキのそれぞれについて、解除状態から制動状態へ遷移したことを検知すると、対応するフラグをセット状態とするものとする。
【0048】
続いて、比較部116は、上記フラグに基づいて、右側または左側のブレーキ装置17aまたは17bの一方が、解除状態から制動状態となったかを判断する(S108)。
【0049】
いずれのブレーキ装置17aおよび17bともが、解除状態から制動状態へ遷移していない場合は、処理はステップS106に復帰する。
【0050】
右側または左側のブレーキ装置17aまたは17bの一方が、解除状態から制動状態となっている場合は、続いて、比較部116は、ステップS108の判断をしてから所定の時間Tmが経過するのを待機する(S110)。これは、着座者がブレーキ装置17aおよび17bの両方を操作しようとしているときに、片方を操作してからもう片方を操作するまでには、ある一定時間がかかることを考慮したものである。
【0051】
時間Tmの経過後、比較部116は、再度、磁気センサ104aおよび104bからの信号に応じて、左右のブレーキ状態を検出する(S112)。
【0052】
比較部116は、S108で、ブレーキ装置17aまたは17bのいずれか一方が、解除状態から制動状態へ遷移している場合に、さらに、右側または左側のブレーキ装置17aまたは17bの他方が、解除状態から制動状態となったかを判断する(S114)。
【0053】
ステップS108とステップS114の判断で、ブレーキ装置17aまたは17bのいずれか一方のみが制動状態へと遷移していると判断すると(S108でY、S114でN)、比較部116は、この判断結果を音声生成部118に伝え、音声生成部118が生成した音声信号が、着座者への告知音声としてスピーカ122から再生される(S116)。
【0054】
着座者への告知音声の再生が終了するか、あるいは、ステップS108とステップS114の判断で、ブレーキ装置17aまたは17bの双方が制動状態へと遷移していると判断すると(S108でY、S114でY)、比較部116は、続いて、着座状態であるかを判断する(S118)。
【0055】
着座状態であれば、処理はステップS112に復帰する。
【0056】
着座状態でなくなり、着座者が起立した場合(S118でN)、続いて、上述した解除状態から制動状態への遷移を示すフラグはリセットされ(S120)、告知が実行されていれば(S122でY)、カウント部117は、カウント数n1を1だけインクリメントする(S124)。
【0057】
介護者、車椅子の利用者、医師等のいずれかのユーザの操作により処理の終了が指示されていなければ(S126)、処理はステップS104に復帰し、一方、処理の終了が指示されていれば(S126)、処理が終了する(S128)。
【0058】
すなわち、上記の構成では、電源オンの後に、車椅子の利用者が着座した状態から、ユーザの指示により処理が終了するまでの期間において、上記のような告知のための条件が満たされた回数がカウントされることになる。なお、このようなカウントが実行される期間は、上記のような構成に限定されず、たとえば、制御装置102に時計が設けられており、その時計により設定される一定の時間内でカウントする、というような構成であってもよい。
【0059】
また、上記の例では、カウント部117は、着座者が着座状態から起立状態へとなることを検知したときに、カウントを行う構成となっているが、告知が行われるたびに、告知の回数自体をカウントする構成であってもよい。したがって、本明細書において、「告知を行う条件となった回数」とは、告知の条件が一旦満たされ、当該条件が満たされなくなるまで、着座者に複数回にわたって告知が行われたことを一括して1回とカウントする場合と、または、告知の条件が満たされた後、告知が行われる1回ごとの回数をカウントする場合とを意味するものとする。一括して1回とカウントする場合は、着座者がブレーキのかけ忘れを行った回数に焦点をあてて計測することができ、告知の回数を個別にカウントする場合は、ブレーキのかけ忘れの告知がされて、着座者がそれに気づくまでの期間にも焦点をあてて計測することができる。
【0060】
以上のような処理により、車椅子の利用者が着座状態から起立しようとする際に、左右のブレーキ装置17aまたは17bのいずれか一方のみを制動状態としている場合には、制御装置102から、片側の駆動輪20のみが制動されていることが車椅子の利用者に告知される。このとき、特に限定されないが、左(右)のブレーキ装置17a(または17b)の一方が制動状態でないときは、「左(右)のブレーキもかけてください」というアナウンスをする構成とすることが可能である。したがって、車椅子の利用者が着座状態から起立しようとする際に、車椅子1000が予期せぬ動きをして、支持を失った利用者が転倒することを防止することが可能である。
【0061】
また、車椅子の利用者が上述したような半側空間無視の症状がある場合、利用者に対して、自動的に、片側のブレーキがかかっていないことを告知するので、利用者自身が、ブレーキのかけ忘れをしていたことを自覚することができ、そのよう告知にしたがって、かかっていないブレーキを制動状態とする操作を繰り返すことにより、リハビリテーションの訓練の効果がある。
【0062】
さらに、上記のような告知が行われる条件となった回数をカウントしておき、後からデータとして読みだすことが可能であるので、リハビリテーションの訓練による改善の進行状況を医師等が後から確認することができるという効果もある。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2の車椅子1000´の斜視図である。
【0063】
実施の形態2の車椅子1000´の構成は、基本的に、実施の形態1の車椅子1000の構成と同様であるが、以下の点で異なる。また、実施の形態2の車椅子1000´、または、実施の形態2の告知装置の以下に説明する構成により、上述した実施の形態1の奏する効果に加えて、以下のような効果を奏することができる。
【0064】
第一に、実施の形態2の車椅子1000´では、告知装置において、磁気センサ104aおよび104bならびに着座検知センサ108の他に、フットレスト32aおよび32bの折り畳み状態を検知するためのセンサが設けられている点である。
【0065】
特に限定されないが、このような折り畳み状態を検知するためのセンサとしては、実施の形態1でブレーキ装置17aおよび17bの制動状態を検知したセンサと同様に、磁石132aおよび132bをそれぞれフットレスト32aおよび32bに装着し、フットレスト32aおよび32bが、折り畳まれた状態で、磁石132aおよび132bに近接する位置に、磁気センサ130aおよび130bが装着されている。
【0066】
したがって、この場合も、左右のフットレスト32aおよび32bのいずれか一方のみが折り畳み状態となっているときには、制御装置102から、片側のフットレストのみが折り畳まれていることが車椅子の利用者に告知される。このとき、特に限定されないが、左(右)のフットレスト32a(または32b)の一方が折り畳み状態でないときは、「左(右)のフットレストも折り畳んでください」というアナウンスをする構成とすることが可能である。
【0067】
もちろん、ここでも、折り畳み状態を検知するためのセンサとしては、機械的なスイッチ等の実施の形態1でブレーキの状態を検知するのに使用できるとした他の検知装置を用いることも可能である。
【0068】
また、カウント部117は、ブレーキについての告知を行う条件となった回数とフットレストについての告知を行う条件となった回数の和をカウントする構成としてもよいし、あるいは、これらを個別にカウントする構成であってもよい。さらに、実施の形態1と同様に、カウント部117は、着座検知センサ108により着座者が着座状態から起立状態へとなることを検知したときに、複数回の告知を一括して1回とカウントを実行する構成としてもよいし、告知ごとの個別の回数をカウントする構成としてもよい。なお、以下の説明では、ブレーキについての告知を行う条件となった回数とフットレストについての告知を行う条件となった回数とを別々に、着座者が着座状態から起立状態へとなることを検知したときに、一括してカウントするものとして説明する。
【0069】
第二に、着座状態を検知するセンサとして、シート28に設けられる着座検知センサ108の他に、バックサポート14に、たとえば、圧力センサ110が設けられる構成となっている。ここで、特に限定されないが、圧力センサ110は、面内の圧力分布を測定可能であって、着座者が着座状態から起立しようとする際の圧力分布の変化を検知することが可能であるものとする。なお、着座者が着座状態から起立しようとする動作を検知するために、他に、たとえば、左右のアームサポート24にも圧力センサが設けられる構成であってもよい。また、このような着座状態を検知するセンサとしては、実施の形態1で説明したようなセンサ、たとえば、静電容量センサを用いることも可能である。
【0070】
第三に、スピーカ122が左右2つ設けられる構成となっている点である。たとえば、スピーカ122aおよび122bは、バックサポート14の上端に装着される。あるいは、グリップ10の支柱部分に装着してもよい。
【0071】
まず、第一に相違する構成により、実施の形態2の制御装置102では、いずれか一方のみの手動ブレーキがかけられている状態で、着座者に注意を喚起する告知をすることに加えて、フットレスト32aまたは32bの一方のみが折り畳まれている状態では、着座者に告知をする構成とすることができる。
【0072】
すなわち、着座者が着座状態から起立しようとする場合、それまで使用していたフットレスト32aおよび32bを折り畳んだ状態とすることが、転倒防止の観点からは必要である。たとえば、左側のフットレスト32aを折り畳まずに、足をその上に乗せたまま立ち上がろうとすると、車椅子の後ろが跳ね上がってしまい、予期しない力が着座者にかかって転倒する危険がある。
【0073】
第二に相違する構成によれば、左右のフットレスト32aおよび32bのいずれか一方のみが折り畳み状態となっている場合に、着座者が起立しようとしていることを検知したときに、制御装置102から、片側のフットレストのみが折り畳まれていることが車椅子の利用者に告知する構成とすることができる。第一の相違する構成のみでも、着座者へ、片側のフットレストのみが折り畳まれていることを告知することは可能であるものの、たとえば、着座者が双方のフットレストを折り畳もうとしているときに、たまたま、片方のみを折り畳んだ時点で、告知がされてしまうのを抑止できる。
【0074】
また、第三の相違する構成により、左右いずれかの半側空間無視の症状がある場合でも、確実に、着座者に告知音声を伝えることが可能となる。
【0075】
実施の形態2の車椅子1000´、または、実施の形態2の告知装置のその他の構成は、実施の形態1の構成と同様であるので、その説明は繰り返さない。
【0076】
図7は、実施の形態2の車椅子1000´において、左右のフットレスト32aおよび32bの状態を検知して、着座者に告知する処理を示すフローチャートである。
【0077】
図7のフローチャートの処理は、演算処理装置112により、図5で説明したブレーキ操作についての告知の処理と並行して実行されるものとする。
【0078】
図7を参照して、処理が開始されると(S200)、演算処理装置112は、初期化処理を行う(S202)。初期化処理では、変数やフラグのリセットが行われ、特に、カウント部117のカウントを示す変数n2の値もリセットされる。
【0079】
続いて、比較部116は、着座検知センサ108および圧力センサ110からの信号に応じて、着座者が着座状態であるか否かを判断する(S204)。着座状態とならない間は、処理は、ステップS204でループ処理となる。一方、着座状態となったことが検知されると、比較部116は、さらに、磁気センサ130aおよび130bからの信号に応じて、左右のフットレスト32aおよび32bの状態を検出する(S206)。ここで、たとえば、比較部116は、左右のフットレストのそれぞれについて、折り畳まれていない状態(以下、開いた状態)から折り畳み状態へ遷移したことを検知すると、対応するフラグをセット状態とするものとする。
【0080】
続いて、比較部116は、上記フラグに基づいて、右側または左側のフットレスト32aおよび32bの一方が、開いた状態から折り畳み状態となったかを判断する(S208)。
【0081】
いずれのフットレスト32aおよび32bともが、開いた状態から折り畳み状態へ遷移していない場合は、処理はステップS206に復帰する。
【0082】
一方、比較部116は、右側または左側のフットレスト32aおよび32bの一方が、開いた状態から折り畳み状態となった場合(S208)、圧力センサ110および着座検知センサ108の出力に基づいて、着座者が着座状態から起立状態へ移行しようとしているかを検知する(S212)。比較部116は、移行しようとしていないと判断したときは、処理をステップS206に復帰させる。一方、比較部116は、着座者が着座状態から起立状態へ移行しようとしていると検知したときは、さらに、右側または左側のフットレスト32aおよび32bの他方が、開いた状態から折り畳み状態となったかを判断する(S214)。
【0083】
ステップS208とステップS214の判断で、フットレスト32aおよび32bのいずれか一方のみが折り畳み状態へと遷移していると判断すると(S208でY、S214でN)、比較部116は、この判断結果を音声生成部118に伝え、音声生成部118が生成した音声信号が、着座者への告知音声としてスピーカ122から再生される(S216)。なお、ブレーキについての告知とフットレストについての告知の音声の再生が重ならないように、それぞれの再生タイミングが調整されるものとする。
【0084】
着座者への告知音声の再生が終了するか、あるいは、ステップS208とステップS214の判断で、フットレスト32aおよび32bの双方が折り畳み状態へと遷移していると判断すると(S208でY、S214でY)、比較部116は、続いて、着座状態であるかを判断する(S220)。
【0085】
着座状態であれば、処理はステップS206に復帰する。
【0086】
着座状態でなくなり、着座者が起立した場合(S220でN)、続いて、上述した開いた状態から折り畳み状態への遷移を示すフラグはリセットされ(S222)、告知が実行されていれば(S224でY)、カウント部117は、カウント数n2を1だけインクリメントする(S226)。
【0087】
介護者、車椅子の利用者、医師等のいずれかのユーザの操作により処理の終了が指示されていなければ(S228)、処理はステップS204に復帰し、一方、処理の終了が指示されていれば(S228)、処理が終了する(S230)。
【0088】
すなわち、上記の構成では、電源オンの後に、車椅子の利用者が着座した状態から、ユーザの指示により処理が終了するまでの期間において、上記のようなフットレストについて告知のための条件が満たされた回数がカウントされることになる。なお、このようなカウントが実行される期間は、上記のような構成に限定されず、たとえば、制御装置102に時計が設けられており、その時計により設定される一定の時間内をカウントする、というような構成であってもよい。
【0089】
また、以上の説明では、左右のフットレスト32aおよび32bのいずれか一方のみが折り畳み状態となっている場合に、着座者が起立しようとしていることを検知したときに、制御装置102から、片側のフットレストのみが折り畳まれていることが車椅子の利用者に告知される構成であるものとした。ただし、車椅子1000´の構成の構成としては、このようなものに限定されず、たとえば、左右のフットレスト32aおよび32bの少なくとも一方が折り畳み状態となっていない場合に、着座者が起立しようとしていることを検知したときに、制御装置102から、着座者が起立するためには適切にフットレストが折り畳まれていないことが、車椅子の利用者に告知される構成としてもよい。この場合は、図7に示したような告知に加えて、着座者が、フットレストを両方とも、折り畳むことを忘れた状態で、フットレストに両足を乗せたまま立ち上がろうとしたときでも、着座者に対して、注意を喚起するための告知をすることがきる。
【0090】
また、図7に示したフローチャートでは、比較部116が、i)一方側のフットレストが折り畳まれていることを検知し、ii)起立状態へ移行しようとすることを検知した場合に、iii)i)とii)の状態が検知されていることを条件に、さらに、他方側のフットレストは折り畳まれていないことを検知すると、着座者に告知する、との処理であった。しかしながら、フットレストについての告知処理についても、実施の形態1の図5に示した手動ブレーキの場合と同様の処理により、着座者に告知する構成とすることも可能である。すなわち、図5のフローチャートの場合と同様に、a)一方側のフットレストが折り畳まれていることを検知し、b)所定の時間の経過が検出された場合に、c)a)とb)の状態が検知されていることを条件に、さらに、他方側のフットレストは折り畳まれていないことを検知すると、着座者に告知する、との構成としてもよい。
【0091】
今回開示された実施の形態は、本発明を具体的に実施するための構成の例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲および均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
10 グリップ、12 ブレーキレバー、14 バックサポート、15 フレーム、16a,16b 手動ブレーキレバー、20 駆動輪、18 ハンドリム、17a,17b ブレーキ装置、22 キャスタ、24 アームサポート、26 サイドガード、28 シート、30 レッグサポート、32a,32b フットレスト、102 制御装置、104a,104b 磁気センサ、106a,106b 磁石、108 着座検知センサ、110 入力I/F、112 演算処理装置、114 メモリ、116 比較部、117 カウント部、118 音声生成部、120 出力I/F、122 スピーカ、124 入出力端子、1000 車椅子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左駆動輪および右駆動輪と、
前記左駆動輪および前記右駆動輪により支持され、着座者が着座するための着座部と、
前記左駆動輪および前記右駆動輪にそれぞれ対応して設けられ、前記着座者の手動操作により作動し前記左駆動輪および前記右駆動輪を制動するための左側ブレーキ機構および右側ブレーキ機構と、
前記左側ブレーキ機構と前記右側ブレーキ機構とが、それぞれ前記左駆動輪および前記右駆動輪を制動する状態となっているかを検知するための第1のセンサと、
前記左側ブレーキ機構と前記右側ブレーキ機構とのうち、一方が制動状態であり、他方が非制動状態である場合、停止状態を前記着座者に告知するための告知手段とを備える、車椅子。
【請求項2】
所定の期間内において、前記告知手段が前記左側ブレーキ機構と前記右側ブレーキ機構とについて前記告知を行う条件となった回数をカウントし、カウント回数を出力するためのカウント手段をさらに備える、請求項1記載の車椅子。
【請求項3】
前記着座者が車椅子の移動中に左右の足をそれぞれ乗せるための、折り畳み式の左側フットレストおよび右側フットレストと、
前記左側フットレストおよび前記右側フットレストの折り畳み状態を検知するための第2のセンサとをさらに備え、
前記告知手段は、前記左側フットレストと前記右側フットレストとのうち、少なくとも一方が折り畳み状態でない場合、折り畳み状態を前記着座者に告知する、請求項1または2に記載の車椅子。
【請求項4】
前記カウント手段は、さらに、前記左側フットレストと前記右側フットレストとについて前記告知を行う条件となった回数をカウントする、請求項3に記載の車椅子。
【請求項5】
前記着座者が着座状態であるかを検知する第3のセンサをさらに備え、
前記カウント手段は、前記着座者が着座状態から起立状態へとなることを検知したときに、カウントを行う、請求項1〜4いずれか1項に記載の車椅子。
【請求項6】
車椅子のための停止状態の告知装置であって、
前記車椅子の左駆動輪および右駆動輪にそれぞれ対応して設けられ、着座者の手動操作により作動し前記左駆動輪および前記右駆動輪を制動するための左側ブレーキ機構および右側ブレーキ機構が、それぞれ前記左駆動輪および前記右駆動輪を制動する状態となっているかを検知するための第1のセンサと、
前記左側ブレーキ機構と前記右側ブレーキ機構とのうち、一方が制動状態であり、他方が非制動状態である場合、停止状態を前記着座者に告知するための告知手段とを備える、車椅子のための停止状態の告知装置。
【請求項7】
所定の期間内において、前記告知手段が前記左側ブレーキ機構と前記右側ブレーキ機構とについて前記告知を行う条件となった回数をカウントし、カウント回数を出力するためのカウント手段をさらに備える、請求項6記載の車椅子のための停止状態の告知装置。
【請求項8】
前記着座者が車椅子の移動中に左右の足をそれぞれ乗せるための、折り畳み式の左側フットレストおよび右側フットレストと、
前記左側フットレストおよび前記右側フットレストの折り畳み状態を検知するための第2のセンサとをさらに備え、
前記告知手段は、前記左側フットレストと前記右側フットレストとのうち、少なくとも一方が折り畳み状態でない場合、折り畳み状態を前記着座者に告知する、請求項6または7に記載の車椅子のための停止状態の告知装置。
【請求項9】
前記カウント手段は、さらに、前記左側フットレストと前記右側フットレストとについて前記告知を行う条件となった回数をカウントする、請求項8に記載の車椅子のための停止状態の告知装置。
【請求項10】
前記着座者が着座状態であるかを検知する第3のセンサをさらに備え、
前記カウント手段は、前記着座者が着座状態から起立状態へとなることを検知したときに、カウントを行う、請求項6〜9いずれか1項に記載の車椅子のための停止状態の告知装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−85719(P2013−85719A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229235(P2011−229235)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)文部科学省、平成23年度科学技術試験研究委託事業「日本の特長を活かしたBMIの統合的研究開発」に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(393031586)株式会社国際電気通信基礎技術研究所 (905)
【Fターム(参考)】