説明

軸シール

スクリューポンプのような真空ポンプに特に適した軸シールは、軸と結合可能な内側のシールリング(18)と該内側のシールリング(18)を取囲む外側のシールリング(20)とを有している。外側のシールリング(20)には環状の溝(30)が設けられ、該溝(30)内には供給通路(22)を介して遮断ガスが導入可能である。さらに軸(10)には前記溝(30)内へ向いた付加部(32)を有する遮断円板(34)が結合可能である。これによって遮断ガス室(28)が溝(30)に構成される。遮断ガス室(28)は遮断ガスが達することのできる室ギャップ(36)を介して、内側と外側とのシールリング(18,20)間に配置されているシールギャップ(40)と接続されている。シールギャップ(40)には内側と外側のシールリング(18,20)によって形成された分離室(42)が接続されている。この分離室(42)は遮断ガスを排出するために排出通路(44)と接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は軸シール、特にスクリューポンプのような真空ポンプのために適した軸シールに関する。
【0002】
スクリューポンプのための軸シールは例えばDE10207929号に記載されている。スクリューポンプは通常、2つのロータ軸を有し、該ロータ軸はそれぞれ、ロータ区分にてロータと結合されている。さらに軸は通常は油潤滑された軸受と結合されている。軸受とロータ区分との間には軸シールが設けられている。特に真空を発生させるためには軸受側から油又は他の潤滑剤がロータ側に達しないことが保証されなければならないのでシールに高い要求が課される。このためにはDE10207929号では、軸受側に配置されたオイルシールとロータ側に設けられたガスシールとの組合わせが提案されている。この場合にはガスシールはラビリンスシールとして複数のピストンリングとの組合わせで構成されている。ガスシールとオイルシールとの間には半径方向に延びる分離室が設けられ、該分離室は分離室通気通路で周辺領域と接続されている。通気通路を設けることで分離室を所望されるガス圧に、有利には周辺圧力に調節することが可能である。これにより、ガスシールを介して低下する圧力差とオイルシールを介して低下する圧力差とが調節されることができる。適当な圧力調節によって油が軸受側からオイルシールを通ってかつガスシールを通ってスクリューポンプの吸込み室へ達することが回避される。
【0003】
このような軸シールの場合には腐蝕性の媒体、特に湿気がピストンリングに達し、軸シールの損傷又は故障を惹き起こすことがある。さらに分離室から有毒な又は爆発性のガスが流出する。
【0004】
さらに軸シールに遮断ガスを供給することが公知である。この場合には軸シールへの遮断ガスの供給は、潤滑剤、特にオイルがスクリューポンプの乾燥領域もしくは吸込み室へ侵入することが回避されるように行なわれる。これは遮断ガスが2つのピストンリンググループの間又は2つのラビリンスシールの間に供給されることで達成される。このような遮断ガスの供給によって、軸受部位を潤滑するための潤滑剤が配置されている伝動装置室における圧力が上昇する。したがって伝動装置室の排気が必要である場合には油霧が伝動装置室から流出する。この場合には、油が周辺領域に出てしまうことになる。
【0005】
本発明の課題は、軸シールの構成部分が腐蝕性の媒体、汚染物質及びそれに類似したものによって損傷されることが保護される軸シールを提供することである。
【0006】
前記課題は本発明によれば請求項1の特徴によって解決された。
【0007】
特に真空ポンプに適し、特に有利にはスクリューポンプに適する本発明による軸シールは、内側の、特にロータ軸と結合可能なシールリングを有している。内側のシールリングは外側のシールリングによって少なくとも部分的に取囲まれている。この場合、外側のシールリングは有利には定置に配置され、例えばケーシングに保持されている。本発明によれば遮断ガス室が設けられ、この遮断ガス室は部分的に前記シールリングによって構成されておりかつ該遮断ガス室内には遮断ガスが、有利には定置の外側のシールリングに配置された供給通路を介して導入されることができる。遮断ガス室は内側と外側のシールリングの間に配置されたシールギャップと出口ギャップと接続されているので、遮断ガス室からシールギャップへも出口ギャップへも遮断ガスが流出することができる。この場合、出口ギャップは有利には吸込み室と接続されている。シールギャップと出口ギャップとは有利な形式でそれぞれシールの片側と流体的に接続されている。
【0008】
シールギャップからも出口ギャップからも遮断ガスが流出することで腐蝕性の媒体又は汚染粒子及びそれに類似したものがシールの敏感な部分、例えばピストンリングに達しないことが保証される。
【0009】
有利にはシールギャップ並びに出口ギャップの横断面は、シールギャップにおける流過抵抗が出口ギャップにおける流過抵抗よりも大きいように寸法設定されている。この結果、常により大量の遮断ガスが吸込み室に向かってもしくはシールの伝動装置側とは反対側に流れ、腐蝕媒体又はそれに類似したものがシールに侵入することに対する安全性はさらに高められる。遮断ガスのわずかな部分は有利にはピストンリングが配置されているシールギャップを通って、接続した分離室内へ流れる。
【0010】
外側及び/又は内側のシールリングには有利には環状の溝が配置されている。溝に遮断ガス室を構成するためには有利には軸と結合可能な遮断ガス円板が設けられている。有利には遮断ガス円板は溝に突入する付加部を有している。この場合、特にリング形である付加部の寸法は、付加部が組み立てられた状態で遮断ガス室を構成するために完全に溝内へ突入しないように選択されている。有利には外側のシールリングに設けられた供給通路を介して遮断ガス室内に達する遮断ガスは遮断ガス室から室ギャップを介して流出する。室ギャップは遮断ガス円板の配置と構成とによって規定される。有利な形式で室ギャップは溝と該溝内へ突入する付加部との間に構成されている。室ギャップからは遮断ガスは内側と外側のシールリングの間に設けられたシールギャップ内へ達する。有利にはシールギャップの領域にはシールのためにピストンリング及び/又はラビリンスシールが設けられている。シールギャップを通って遮断ガスはシールギャップに続く分離室内へ達する。この分離室は同様に内側と外側とのシールリングによって形成されている。分離室は遮断ガス排出のために排出通路と接続されている。この場合、排出通路は周辺領域と接続されている。
【0011】
本発明によってシールギャップが設けられ、該シールギャップに排出通路を有する分離室が接続していることによって、シールギャップに腐蝕媒体又は汚染粒子及びそれに類似したものが侵入しないことが保証される。これによって有利な形式で、シールギャップ内に配置されたピストンリングが損傷に対し保護される。
【0012】
有利には遮断室は、室ギャップと接続された又はこれとは無関係な出口ギャップを有している。出口ギャップは吸込み室と接続されている。これによって例えば爆発性又は毒性のガスが吸込み室からシールギャップもしくはガスシールを通って周辺領域に流出しないことが保証される。これは特に常に少量の遮断ガスが出口ギャップを介して吸込み室へ流出することで達成される。
【0013】
排出通路を有する分離室を設けることは、遮断ガスが伝動装置ケーシング内に達しないという利点を有している。これによって、油が連行される伝動装置ケーシングの通気も必要ではなくなる。さらに排出通路を通って流出する遮断ガスに基づき腐蝕性の媒体又は粒子の侵入も回避される。
【0014】
伝動装置室からもしくは潤滑された軸受から潤滑剤、例えば油が分離室に達することを回避するためには、有利には分離室と伝動装置室もしくは軸受部位との間に少なくとも1つの遠心室が配置されている。これは有利にはほぼ半径方向に構成され、潤滑剤が遠心分離される室である。遠心室は、潤滑剤を戻し案内するために有利には伝動装置室に接続されている。特に有利であることは前記少なくとも1つの遠心室を同様に内側と外側のシールリングによって構成することである。この場合には両方のシールリングの間にはできるだけわずかなギャップが形成される。
【0015】
有利には遮断ガス室と接続された供給通路には臨界超過的に運転される絞りが設けられている。これによって遮断ガス室に、吸込み室の圧力とは無関係に一定の遮断ガス質量流が供給されることが保証される。出口ギャップの流過抵抗はシールギャップの流過抵抗よりも著しく小さく構成されているので、吸込み室の圧力が分離室における圧力の上にあっても遮断ガスの主要な部分が吸込み室へ流れる。
【0016】
臨界超過の絞りと選択された流過抵抗とに基づいて遮断ガス室における圧力は吸込み室における圧力に追従し、該圧力よりも高い。このためには遮断ガスは有利には付加的に圧力調整器を介して供給される。有利には汚染に対しノズルを保護するためにノズルの上流側にはフィルタが配置されている。
【0017】
本発明による軸シールの特別な利点は遮断ガスの供給が選択的であることである。軸シールの要求に応じて保護ガスの供給は省略できる。保護ガスの供給なしで軸シールは良好なシール特性を有している。
【0018】
さらに本発明は少なくとも1つのロータ軸を有する真空ポンプ、特にスクリューポンプにも関する。ロータ軸はロータと軸受とに結合されている。有利には吸込み室内に配置されたロータと通常は油潤滑された、伝動装置ケーシング内に配置された軸受である前記軸受との間には軸シールが設けられている。この軸シールは本発明によれば先きに記載したように構成されている。
【0019】
以下、添付図面を援用して有利な実施例に基づき本発明を詳説する。
【0020】
ロータ軸10は吸込み室又は乾燥側12でロータ14と結合されている。この場合、図面を簡略化するために図1には例えばスクリューロータとして構成されたロータの1つのロータ板しか示していない。さらにロータ軸10には軸受16が結合されている。図示の実施例では軸受16は球軸受である。軸受16は例えば油潤滑されている。ロータ14と軸受16との間には本発明による軸シールが配置されている。
【0021】
第1実施例(図1)においては軸シールは内側のシールリング18を有している。このシールリング18はロータ軸10と固定的に結合されている。内側のシールリング18は例えば図示されていないケーシング内に固定的に配置されている外側のシールリング20により取囲まれている。外側のシールリング20内にはケーシング24内に配置された通路26と接続された供給通路22が設けられている。通路26と供給通路22とを介して遮断ガスが遮断ガス室28に供給される。
【0022】
図示の実施例(図1)においては遮断ガス室28は外側のシールリング20に設けられた環状の溝30によって構成されている。この場合、溝30内には軸10と固定的に結合された遮断ガス円板34の付加部32が突入している。円形リング状の付加部32は溝30の寸法よりもわずかに小さく、付加部32と溝30との間には内側に室ギャップ36が形成されかつ外側には出口ギャップ38が形成されている。
【0023】
両方のギャップ36,38を通って遮断ガスは遮断ガス室28から流出することができる。
【0024】
出口ギャップ38を通って遮断ガスは吸込み室12へ流出する。
【0025】
室ギャップ36はシールギャップ40と接続されているので、遮断ガスは遮断ガス室28から室ギャップ36を通ってシールギャップ40に達し、シールギャップ40を通って分離室42へ流入する。分離室42から遮断ガスは排出通路44を通って例えば周辺領域又は補集室へ達する。
【0026】
分離室42は外側のシールリング20に設けられた半径方向溝46と内側のシールリング18に設けられた内側の半径方向溝48とによって構成されている。この場合、両溝46と48とは互いに向き合って配置されている。
【0027】
シールギャップ40には図示の実施例では3つのピストンリング50が配置されている。
【0028】
ピストンリング50は内側のシールリング18の対応する溝に配置されかつ反対側で外側のシールに接触している。したがってシールギャップ40を通って流出する遮断ガス量はきわめて僅かである。出口ギャップ38を通って吸込み口12へ流出する遮断ガス量と比較して有利には80%の遮断ガスは出口ギャップ38を通って流出する。
【0029】
軸シールの、軸受16に向いた側では、外側のシールリング20には2つの遠心室52が設けられている。遠心室52は外側のシールリング20内をほぼ半径方向に延びるリング溝によって構成されている。遠心室は軸受16からロータ16に向かって流出する潤滑剤、特に潤滑油を遠心分離するためもしくは受容するために役立つ。遠心室52は図示されていない横孔を介して伝動装置ケーシングに、潤滑剤を戻し案内するために接続されている。
【0030】
遮断ガス室の別の実施例は図2に示されている。この場合には同じ又は類似した構成部分は同じ符号で示されている。この実施例では遮断ガス円板34は溝30へ向いた付加部を有していない。その代りに遮断ガス円板34は互いに回転対称的な2つの付加部54,56を有している。この場合、付加部54は中心線58から付加部56よりも大きな間隔を有している。両方の付加部54,56の間には遮断ガス室28が配置されている。この場合、遮断ガス室28を拡大するために遮断円板34には溝30に向き合った溝60が構成されている。
【0031】
両方の付加部54,56は外側のシールリング20に設けられた2つの円環状の溝62もしくは64に突入している。この場合、リング状の付加部54,56の外径は同様に溝62,64の幅よりもわずかに小さい。これによって付加部54と溝62との間には出口ギャップ38が形成され、溝64と付加部56との間には室ギャップ36が形成されている。
【0032】
別の実施例(図3)においても同じ又は類似した構成部分は同じ符号で示されている。
【0033】
この実施例(図3)の重要な相違は遮断ガス円板34と同じような作用を有する遮断ガス円板66が2部分から成っていることである。この場合には遮断ガス円板66の内側の遮断ガスリング68は軸10と固定的に結合されている。外側の遮断ガスリング70は外側のシールリング20と固定的に結合されている。外側の遮断ガスリング70はヘッド形状の、対称軸線58に回転対称な付加部72を有している。この付加部72は内側の遮断ガスリングに対応して形成された、同様に軸線58に対し回転対称的である切欠き74内に突入している。これによって遮断ガス円板66においては両方の遮断ガスリング68,70の間に、同様にリング形に構成された第2の遮断ガス室76が設けられている。この第2の遮断ガス室76はギャップ38を通過した遮断ガスを第2のギャップ80へ導く。このギャップ80によって遮断ガスは周方向で均等に分配されて吸込み室12へ流出し、これによって粒子、凝縮物並びに腐蝕性又は爆発性のガスの侵入を回避する。遮断ガスが吸込み室12へリングギャップ80を通ってロータ14の主搬送方向で導かれるので、リングギャップ80の開口は遮断ガス円板66の風陰に位置する。このような形式で遮断ガスなしで運転した場合に粒子又は凝縮物が搬送ガス流からリングギャップ80に達する惧れが強く低減される。このリングギャップ80はリングギャップ38よりも大きなリング面を有しているので、ギャップ38は遮断ガス室28の下流に決定する絞りを成す。遮断ガス室28は分配溝78を介してリングギャップ36と38とに接続されている。この場合、外側のシールリング20と内側のシールリング18との間のリングギャップ36はきわめて短く、ガスは同様にピストンリング50によって狭められたシールギャップ40へ直接的に導かれるので、ここを流過する遮断ガス量はきわめて少量である。
【0034】
図4と図5とには2つの別の実施例が部分断面図で示されている。この場合には類似したもしくは相当する構成部分は同じ符号で示されている。
【0035】
この場合、両方の図には遮断ガスリングは設けられていない。図4では遮断ガス室28は両方のシールリング18,20で構成されている。この場合、対応する溝は内側のシールリング18に配置されている。
【0036】
図5に示された実施例では遮断ガス室28は内側のシールリング18と外側のシールリング20とロータ14とによって構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】スクリューポンプのロータ軸の第1実施例の軸シールの領域の概略的な断面図。
【図2】軸シールの第2実施例の遮断ガス室の領域の部分断面図。
【図3】スクリューポンプのロータ軸の別の実施例の概略的な断面図。
【図4】軸シールの別の実施例の遮断ガス室の領域での部分断面図。
【図5】軸シールの別の実施例の遮断ガス室の領域での部分断面図。
【符号の説明】
【0038】
10 ロータ軸
12 吸込み室又は乾燥側
14 ロータ
16 軸受
18 シールリング
20 シールリング
22 供給通路
24 ケーシング
26 通路
28 遮断ガス室
30 溝
32 付加部
34 遮断ガス円板
36 室ギャップ
38 出口ギャップ
40 シールギャップ
42 分離室
44 排出通路
46 半径方向溝
48 半径方向溝
50 ピストンリング
52 遠心室
54 付加部
56 付加部
58 中心線
60 溝
62 溝
64 溝
66 遮断ガス円板
68 遮断ガスリング
70 遮断ガスリング
72 付加部
74 切欠き
76 遮断ガス室
78 分配溝
80 ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸シール、特に真空ポンプ、例えばスクリューポンプの軸シールにおいて、軸(10)と結合可能な内側のシールリング(18)と、内側のシールリング(18)を少なくとも部分的に取囲む定置の外側のシールリング(20)と、前記両シールリング(18,20)によって少なくとも部分的に構成され、供給通路(22)を介して遮断ガスが導入可能である遮断ガス室(28)と、内側と外側とのシールリング(18,20)との間に配置され、遮断ガス室(28)と接続されたシールギャップ(40)と、有利には吸込み室(12)に接続された、遮断ガス室(28)に接続された出口ギャップ(38)とを有していることを特徴とする、軸シール。
【請求項2】
前記シールギャップ(40)における流過抵抗が前記出口ギャップ(38)における流過抵抗よりも大きい、請求項1記載の軸シール。
【請求項3】
前記遮断ガス室(28)が少なくとも部分的に、外側及び/又は内側のシールリング(18,20)に設けられた溝(30)によって構成されている、請求項1又は2記載の軸シール。
【請求項4】
軸(10)と結合可能な遮断ガス円板(34,36)を遮断ガス室(28)の構成のために有している、請求項1から3までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項5】
遮断ガス室(28)が2つの回転しない構成部分、特に外側のシールリング(20)と外側の遮断ガスリング(70)とから構成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項6】
前記シールギャップ(40)に続く、内側と外側のシールリング(18,20)によって形成され、遮断ガス排出のために排出通路(44)と接続された分離室(42)を有している、請求項1から5までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項7】
遮断ガス円板(34)が遮断ガス室(28)を構成するために前記溝(30)に突入する付加部(32)を有している、請求項5又は6記載の軸シール。
【請求項8】
前記分離室(42)が外側のシールリング(20)に配置された外側の半径方向溝(46)及び/又は内側のシールリング(18)に配置された内側の半径方向溝(48)を有している、請求項6又は7記載の軸シール。
【請求項9】
前記シールギャップ(40)内に配置されたシールエレメント(50)、特に少なくとも1つのピストンリングを有している、請求項1から8までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項10】
前記排出通路(44)が周辺領域と接続されている、請求項6から9までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項11】
外側及び/又は内側のシールエレメント(18,20)に設けられた溝(30)がほぼ軸方向(58)に延びている、請求項1から10までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項12】
内側と外側とのシールリング(18,20)によって構成された、特に分離室(42)と伝動装置室との間に配置された少なくとも1つの遠心室(52)を有している、請求項1から11までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項13】
前記溝(30)内に配置された付加部(32)によって、前記室ギャップ(36)に向き合った出口ギャップ(38)が特に遮断ガスを吸込み室(12)へ流出させるために設けられている、請求項1から12までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項14】
外側のシールリング(20)及び/又は遮断ガス円板(66)が第2の、有利にはリング状の遮断ガス室(76)を構成するために2部分から構成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項15】
前記供給通路(22)が圧力調整器及び/又は流量調整器と接続されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項16】
前記遮断ガス室(76)が第2のリングギャップ(80)に通じ、該リングギャップ(80)から遮断ガスが周方向で均等に分配されて吸込み室(12)へ流出する、請求項1から15までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項17】
遮断ガスがロータ(14)の主搬送方向で前記リングギャップ(80)を通って流れかつリングギャップ(80)が遮断ガス円板(66)の風陰で吸込み室(12)に開口している、請求項1から16までのいずれか1項記載の軸シール。
【請求項18】
ロータ(14)と軸受(16)と結合されたロータ軸(10)を有し、ロータ(14)と軸受(16)との間に請求項1から16までのいずれか1項記載の軸シールが配置されていることを特徴とする真空ポンプ、特にスクリューポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−534877(P2008−534877A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−503521(P2008−503521)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際出願番号】PCT/EP2006/061185
【国際公開番号】WO2006/106069
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(507102296)エーリコン ライボルト ヴァキューム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (17)
【氏名又は名称原語表記】Oerlikon Leybold Vacuum GmbH
【住所又は居所原語表記】Bonner Str. 498, D−50968 Koeln, Germany
【Fターム(参考)】