軽合金製の押出フレーム
【課題】外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成された状態で剛性を確保することができ、さらにラジエータを収容する収容空間の幅寸法を十分に確保することができる軽合金製の押出フレームを提供する。
【解決手段】軽合金製の押出フレーム35は、複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成され、外壁の横軸寸法W1が縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。この押出フレーム35は、横軸46に対して対称な位置に、複数の壁部材および複数の補強部材のうち、3つの部材が交差する交差部がそれぞれ設けられ、各交差部から3つの部材が等間隔に延出されている。
【解決手段】軽合金製の押出フレーム35は、複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成され、外壁の横軸寸法W1が縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。この押出フレーム35は、横軸46に対して対称な位置に、複数の壁部材および複数の補強部材のうち、3つの部材が交差する交差部がそれぞれ設けられ、各交差部から3つの部材が等間隔に延出されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成された軽合金製の押出フレームに関する。
【背景技術】
【0002】
車体フレーム構造のなかには、左右のフロントサイドメンバーをアルミ合金などの軽合金材料で押出形成した軽合金製の押出フレームがある(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献のフロントサイドメンバーは、外壁が正多角形(例えば、正六角形)に形成され、外壁に形成された各頂部と中心軸とを結ぶ複数の放射状リブが等間隔に設けられた中空筒状体である。
【特許文献1】特開平11−208519号公報
【特許文献2】特開2003−72587公報
【0003】
このフロントサイドメンバーによれば、外壁を正多角形に形成するとともに放射状リブを等間隔に設けることで、車体前部に衝撃が発生した場合に、衝撃を外壁や放射状リブで均等に支えることができる。
よって、発生した衝撃エネルギーをフロントサイドメンバーで良好に吸収することが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献のフロントサイドメンバーは、外壁を正多角形に形成するとともに放射状リブを等間隔に設ける構成なので、各頂部が同一円弧上に位置する。
よって、フロントサイドメンバーの幅寸法が大きくなり、左右のフロントサイドメンバー間の、ラジエータなどを収容する収容空間を形成する上で制約がある。
このため、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成されたフロントサイドメンバー(すなわち、フレーム)においても、良好な衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる技術の実用化が望まれていた。
【0005】
本発明は、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成された状態で剛性を確保することができ、さらにラジエータを収容する収容空間の幅寸法を十分に確保し、衝撃エネルギー吸収性の良好な軽合金製の押出フレームを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成され、前記外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成された軽合金製の押出フレームであって、前記一方の軸に対して対称な位置に、前記複数の壁部材および前記複数の補強部材のうち、3つの部材が交差する交差部がそれぞれ設けられ、各交差部から前記3つの部材が等間隔に延出されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明では、軽合金製の押出フレームは、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成されている。さらに、一方の軸に対して対称な位置に交差部をそれぞれ設け、各交差部から3つの部材を等間隔に延出した。
【0008】
交差部から3つの部材を等間隔に延出することで、交差部の形状を、交差部の軸線に対して軸対称に形成することができる。交差部を軸対称に形成することで、押出フレームに作用する衝撃を、交差部の断面全域で効率よく支えることができる。
よって、押出フレームに作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0009】
これらの交差部を一方の軸に対して対称な位置にそれぞれ設けた。よって、押出フレームの断面形状が一方の軸寸法を他方の軸寸法に比して小さく形成しても、各交差部を外壁内にバランス良く設けることができる。
これにより、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法を他方の軸寸法に比して小さく形成しても、押出フレームに作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0010】
この押出フレームを、例えば、フロントサイドフレームに適用することで、フロントサイドフレームの衝撃エネルギーの吸収性を確保するとともに、フロントサイドフレームの幅寸法を小さく抑えることが可能になる。
これにより、左右のフロントフレーム間の収容間隔を大きく確保することができ、この収容空間に横幅の大きなラジエータを収容することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は作業者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【0012】
(第1実施の形態)
図1は本発明に係る軽合金製の押出フレーム(第1実施の形態)を備えた車体フレーム構造の斜視図である。
車体フレーム構造10は、エンジンルーム11の左右枠部を形成する左右のフロントサイドメンバー12,13と、左右のフロントサイドメンバー12,13の前端部12a,13aに設けられたバルクヘッド15と、左右のフロントサイドメンバー12,13の前端部12a,13aに亘って設けられた連結バー16と、左右のフロントサイドメンバー12,13の後端部から延出された左右のアウトリガー18(右アウトリガーは図示せず)と、左右のアウトリガー18および左右のフロントサイドメンバー12,13の後端部12b,13bに設けられたダッシュボードロア21とを備える。
【0013】
さらに、車体フレーム構造10は、左フロントサイドメンバー12に対して車体外側に設けられた左アッパーメンバー22と、右フロントサイドメンバー13に対して車体外側に設けられた右アッパーメンバー23とを備える。
【0014】
バルクヘッド15は、左フロントサイドメンバー12の前端部12aに設けられた左支柱25と、右フロントサイドメンバー13の前端部13aに設けられた右支柱26と、左右の支柱25,26の上端部を連結する上梁部27と、左右の支柱25,26の下端部を連結する下梁部28とを有する。
このバルクヘッド15にラジエータ31(図5参照)が取り付けられている。
【0015】
図2は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す斜視図、図3は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す分解斜視図である。
左フロントサイドメンバー12は、車体後方に延出された前部サイドメンバー(軽合金製の押出フレーム)35と、前部サイドメンバー35の後端部35aから車体後方に延出された後部サイドメンバー36とを備える。
【0016】
前部サイドメンバー35は、軽合金であるアルミ合金が押出成形され、縦軸寸法H1および横軸寸法W1に形成された中空の部材である。
横軸寸法W1は、縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。
後部サイドメンバー36は、鋼材で形成され、前端部36aが縦軸寸法H2および横軸寸法W2に形成された中空の部材である。
横軸寸法W2は、縦軸寸法H2に比して小さく形成されている。
【0017】
また、縦軸寸法H1と縦軸寸法H2との関係はH1<H2が成立する。さらに、横軸寸法W1と横軸寸法W2との関係はW1<W2が成立する。
すなわち、前部サイドメンバー35は、後部サイドメンバー36の前端部36aと比較して外形が一回り小さく形成されている。
また、後部サイドメンバー36は、前部サイドメンバー35の後端部35aと接して、位置決めするバルクヘッド(図示せず)を断面内に有する。
【0018】
前部サイドメンバー35は、前端部35bに連結バー16の左端部16aがボルト38a…およびナット38b…で取り付けられ、後端部35aが後部サイドメンバー36の前端部36aに差し込まれた状態でボルト39a…およびナット39b…で取り付けられる。
後部サイドメンバー36は、前端部36aに前部サイドメンバー35を取り付けた状態で、後端部36bがダッシュボードロア21(図1参照)に接合されている。
【0019】
図4は図2の4−4線断面図である。
前部サイドメンバー35は、アルミ合金などの軽合金を押出成形することで、外枠を形成する外壁41と、外壁41内に設けられた交差部体42と、交差部体42および外壁41を連結した補強リブ体43とを有する。
【0020】
アルミ合金としては、例えば、A6063−T5が用いられる。
外壁41および交差部体42は、例えば、板厚Tが1.5mmに形成されている。
前部サイドメンバー35は、横軸(一方の軸)46の横軸寸法W1が縦軸(他方の軸)45の縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。
縦軸寸法H1および横軸寸法W1は、例えば、H1×W1が103mm×75mmに形成されている。
【0021】
外壁41は、断面略矩形状に形成された上外壁部51と、断面略矩形状に形成された下外壁部52と、上外壁部51および下外壁部52を連結する左右の外連結壁部53,54とを有する。
【0022】
上外壁部51は、水平に設けられた上中央水平壁部(壁部材)56と、上中央水平壁部56の左端部に形成された上左傾斜壁部(壁部材)57と、上左傾斜壁部57の下端部に形成された上左鉛直壁部(壁部材)58と、上左鉛直壁部58の下端部に形成された上左水平壁部(壁部材)59と、上中央水平壁部56の右端部に形成された上右傾斜壁部(壁部材)61と、上右傾斜壁部61の下端部に形成された上右鉛直壁部(壁部材)62と、上右鉛直壁部62の下端部に形成された上右水平壁部(壁部材)63とを有する。
【0023】
ここで、上中央水平壁部56と上左傾斜壁部57との角度は120度、上左傾斜壁部57と上左鉛直壁部58との角度は150度、および上左鉛直壁部58と上左水平壁部59との角度は90度である。
また、上中央水平壁部56と上右傾斜壁部61との角度は120度、上右傾斜壁部61と上右鉛直壁部62との角度は150度、および上右鉛直壁部62と上右水平壁部63との角度は90度である。
【0024】
上外壁部51は、それぞれの壁部56,57,58,59,61,62,63で略コ字状に形成されている。
上中央水平壁部56および上左傾斜壁部57の交差部で上左頂部65が形成される。また、上中央水平壁部56および上右傾斜壁部61の交差部で上右頂部66が形成される。
【0025】
下外壁部52は、水平に設けられた下中央水平壁部(壁部材)68と、下中央水平壁部68の左端部に形成された下左傾斜壁部(壁部材)69と、下左傾斜壁部69の上端部に形成された下左鉛直壁部(壁部材)71と、下左鉛直壁部71の上端部に形成された下左水平壁部(壁部材)72と、下中央水平壁部68の右端部に形成された下右傾斜壁部(壁部材)73と、下右傾斜壁部73の上端部に形成された下右鉛直壁部(壁部材)74と、下右鉛直壁部74の上端部に形成された下右水平壁部(壁部材)75とを有する。
【0026】
ここで、下中央水平壁部68と下左傾斜壁部69との角度は120度、下左傾斜壁部69と下左鉛直壁部71との角度は150度、および下左鉛直壁部71と下左水平壁部72との角度は90度である。
また、下中央水平壁部68と下右傾斜壁部73との角度は120度、下右傾斜壁部73と下右鉛直壁部74との角度は150度、および下右鉛直壁部74と下右水平壁部75との角度は90度である。
【0027】
下外壁部52は、それぞれの壁部68,69,71,72,73,74,75で略コ字状に形成された。
下中央水平壁部68および下左傾斜壁部69の交差部で下左頂部77が形成される。また、下中央水平壁部68および下右傾斜壁部73の交差部で下右頂部78が形成される。
【0028】
左外連結壁部53は、上外壁部51の上左水平壁部59の内端部から下方内側に向けて延出された左上傾斜連結壁部(壁部材)81と、下外壁部52の下左水平壁部72の内端部から上方内側に向けて延出された左下傾斜連結壁部(壁部材)82と、左上傾斜連結壁部81および左下傾斜連結壁部82を連結する左鉛直連結壁(壁部材)83とを有する。
【0029】
ここで、左上傾斜連結壁部81と左鉛直連結壁83との角度は150度、および左下傾斜連結壁部82と左鉛直連結壁83との角度は150度である。
【0030】
上左水平壁部59および左上傾斜連結壁部81の交差する部位で左上連結部85が形成される。
また、下左水平壁部72および左下傾斜連結壁部82の交差する部位で左下連結部86が形成される。
【0031】
右外連結壁部54は、上外壁部51の上右水平壁部63の内端部から下方内側に向けて延出された右上傾斜連結壁部(壁部材)88と、下外壁部52の下右水平壁部75の内端部から上方内側に向けて延出された右下傾斜連結壁部(壁部材)89と、右上傾斜連結壁部88および右下傾斜連結壁部89を連結する右鉛直連結壁(壁部材)91とを有する。
【0032】
ここで、右上傾斜連結壁部88と右鉛直連結壁91との角度は150度、および右下傾斜連結壁部89と右鉛直連結壁91との角度は150度である。
【0033】
上右水平壁部63および右上傾斜連結壁部88の交差する部位で右上連結部93が形成される。
また、下右水平壁部75および右下傾斜連結壁部89の交差する部位で右下連結部94が形成される。
【0034】
複数の交差部体42は、上外壁部51内に上左交差部(交差部)95および上右交差部(交差部)96を有し、下外壁部52内に下左交差部(交差部)97および下右交差部(交差部)98を有する。
すなわち、交差部体42は、上外壁部51内に複数(2個)の交差部95,96を有し、下外壁部52内に複数(2個)の交差部97,98を有する。
【0035】
補強リブ体43は、上外壁部51内に、補強部材である上中央リブ101、上左上向きリブ102、上左下向きリブ103、上右上向きリブ104、上右下向きリブ105を有する。
さらに、補強リブ体43は、補強部材である下外壁部52内に、下中央リブ107、下左下向きリブ108、下左上向きリブ109、下右下向きリブ111、下右上向きリブ112を有する。
すなわち、補強リブ体43は、上外壁部51内に複数(5個)の補強リブ101,102,103,104,105を有し、下外壁部52内に複数(5個)の補強リブ107,108,109,111,112を有する。
【0036】
上左交差部95および上右交差部96が上中央リブ101で連結されている。上左交差部95および上左頂部65が上左上向きリブ102で連結されている。上左交差部95および左上連結部85が上左下向きリブ103で連結されている。
上右交差部96および上右頂部66が上右上向きリブ104で連結されている。上右交差部96および右上連結部93が上右下向きリブ105で連結されている。
【0037】
すなわち、上左交差部95は、上中央リブ101、上左上向きリブ102および上左下向きリブ103が等間隔に交差する交差部である。
換言すれば、上中央リブ101、上左上向きリブ102および上左下向きリブ103の3個の補強リブが、上左交差部95から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、上左交差部95の形状を、上左交差部95の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、上左交差部95の断面全域で効率よく支えることができる。
【0038】
さらに、上左交差部95は、上中央リブ101と上左上向きリブ102とが交差する部位、上左上向きリブ102と上左下向きリブ103とが交差する部位、および上左下向きリブ103と上中央リブ101とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左交差部95の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0039】
また、上右交差部96は、上中央リブ101、上右上向きリブ104および上右下向きリブ105が交差する交差部である。
換言すれば、上中央リブ101、上右上向きリブ104および上右下向きリブ105の3個の補強リブが、上右交差部96から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、上右交差部96の形状を、上右交差部96の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、上右交差部96の断面全域で効率よく支えることができる。
【0040】
さらに、上右交差部96は、上左交差部95と同様に、3個の補強リブ101,105,104のうち、隣接する補強リブ同士が交差する部位が、それぞれ半径Rの湾曲状に形成されている。
これにより、上右交差部96の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0041】
左上連結部85に上左下向きリブ103が連結されることで、左上連結部85は、上左水平壁部59、左上傾斜連結壁部81および上左下向きリブ103の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「左上連結交差部85」と称す)となる。
よって、左上連結交差部85の形状を、左上連結交差部85の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、左上連結交差部85の軸線に作用する衝撃を、左上連結交差部85の断面全域で効率よく支えることができる。
【0042】
さらに、左上連結交差部85は、上左水平壁部59と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位、左上傾斜連結壁部81と上左下向きリブ103とが交差する部位、および上左下向きリブ103と上左水平壁部59とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左上連結交差部85の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0043】
右上連結部93に上右下向きリブ105が連結されることで、右上連結部93は、上右水平壁部63、右上傾斜連結壁部88および上右下向きリブ105の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「右上連結交差部93」と称す)となる。
よって、右上連結交差部93の形状を、右上連結交差部93の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、右上連結交差部93の軸線に作用する衝撃を、右上連結交差部93の断面全域で効率よく支えることができる。
【0044】
さらに、右上連結交差部93は、上右水平壁部63と上右下向きリブ105とが交差する部位、上右下向きリブ105と右上傾斜連結壁部88とが交差する部位、および右上傾斜連結壁部88と上右水平壁部63とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、右上連結交差部93の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0045】
上左頂部65に上左上向きリブ102が連結されることで、上左上向きリブ102と上左傾斜壁部57との角度、および上左上向きリブ102と上中央水平壁部56との角度が、それぞれ60度になる。
また、上左頂部65は、上左上向きリブ102と上左傾斜壁部57とが交差する部位、上左上向きリブ102と上中央水平壁部56とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左頂部65の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0046】
上右頂部66に上右上向きリブ104が連結されることで、上右上向きリブ104と上右傾斜壁部61との角度、および上右上向きリブ104と上中央水平壁部56との角度が、それぞれ60度になる。
また、上右頂部66は、上右上向きリブ104と上右傾斜壁部61とが交差する部位、上右上向きリブ104と上中央水平壁部56とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上右頂部66の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0047】
下左交差部97および下右交差部98が下中央リブ107で連結されている。下左交差部97および下左頂部77が下左下向きリブ108で連結されている。下左交差部97および左下連結部86が下左上向きリブ109で連結されている。
下右交差部98および下右頂部78が下右下向きリブ111で連結されている。下右交差部98および右下連結部94が下右上向きリブ112で連結されている。
【0048】
すなわち、下左交差部97は、下中央リブ107、下左下向きリブ108および下左上向きリブ109が交差する交差部である。
換言すれば、下中央リブ107、下左下向きリブ108および下左上向きリブ109の3個の補強リブが、下左交差部97から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、下左交差部97の形状を、下左交差部97の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、下左交差部97の断面全域で効率よく支えることができる。
【0049】
さらに、下左交差部97は、上左交差部95と同様に、3個の補強リブ107,109,108のうち、隣接する補強リブ同士が交差する部位が、それぞれ半径Rの湾曲状に形成されている。
これにより、下左交差部97の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0050】
下右交差部98は、下中央リブ107、下右下向きリブ111および下右上向きリブ112が交差する交差部である。
換言すれば、下中央リブ107、下右下向きリブ111および下右上向きリブ112の3個の補強リブが、下右交差部98から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、下右交差部98の形状を、下右交差部98の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、下右交差部98の断面全域で効率よく支えることができる。
【0051】
さらに、下右交差部98は、上左交差部95と同様に、3個の補強リブ107,111,112のうち、隣接する補強リブ同士が交差する部位が、それぞれ半径Rの湾曲状に形成されている。
これにより、下右交差部98の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0052】
左下連結部86に下左上向きリブ109が連結されることで、左下連結部86は、下左水平壁部72、左下傾斜連結壁部82および下左上向きリブ109の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「左下連結交差部86」と称す)となる。
よって、左下連結交差部86の形状を、左下連結交差部86の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、左下連結交差部86の軸線に作用する衝撃を、左下連結交差部86の断面全域で効率よく支えることができる。
【0053】
さらに、左下連結交差部86は、下左水平壁部72と下左上向きリブ109とが交差する部位、下左上向きリブ109と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位、および左下傾斜連結壁部82と下左水平壁部72とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左下連結交差部86の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0054】
右下連結部94に下右上向きリブ112が連結されることで、右下連結部94は、下右水平壁部75、右下傾斜連結壁部89および下右上向きリブ112の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「右下連結交差部94」と称す)となる。
よって、右下連結交差部94の形状を、右下連結交差部94の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、右下連結交差部94の軸線に作用する衝撃を、右下連結交差部94の断面全域で効率よく支えることができる。
【0055】
さらに、右下連結交差部94は、下右水平壁部75と右下傾斜連結壁部89とが交差する部位、右下傾斜連結壁部89と下右上向きリブ112とが交差する部位、および下右上向きリブ112と下右水平壁部75とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、右下連結交差部94の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0056】
下左頂部77に下左下向きリブ108が連結されることで、下左下向きリブ108と下左傾斜壁部69との角度、および下左下向きリブ108と下中央水平壁部68との角度が、それぞれ60度になる。
また、下左頂部77は、下左下向きリブ108と下左傾斜壁部69とが交差する部位、下左下向きリブ108と下中央水平壁部68とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下左頂部77の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0057】
下右頂部78に下右下向きリブ111が連結されることで、下右下向きリブ111と下右傾斜壁部73との角度、および下右下向きリブ111と下中央水平壁部68との角度が、それぞれ60度になる。
また、下右頂部78は、下右下向きリブ111と下右傾斜壁部73とが交差する部位、下右下向きリブ111と下中央水平壁部68とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下右頂部78の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0058】
上左交差部95および下左交差部97は、横軸46に対して対称な位置に設けられている。さらに、上右交差部96および下右交差部98は、横軸46に対して対称な位置に設けられている。
【0059】
前述したように、上左交差部95、上右交差部96、下左交差部97および下右交差部98は、それぞれの軸線方向に作用する衝撃を各断面全域で効率よく支えることができる。
また、左上連結交差部85、右上連結交差部93、左下連結交差部86および右下連結交差部94も、それぞれの軸線方向に作用する衝撃を各断面全域で効率よく支えることができる。
【0060】
さらに、上下の左交差部95,97は横軸46に対して対称な位置に設けられるとともに、上下の右交差部96,98は横軸46に対して対称な位置に設けられている。
また、左上連結交差部85および左下連結交差部86は横軸46に対して対称な位置に設けられるとともに、右上連結交差部93および右下連結交差部94は横軸46に対して対称な位置に設けられている。
【0061】
加えて、上左交差部95、上右交差部96、下左交差部97および下右交差部98は、それぞれの断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
また、左上連結交差部85、右上連結交差部93、左下連結交差部86および右下連結交差部94も、それぞれの断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0062】
これにより、前部サイドメンバー35の前端部35bに作用した衝撃を、各交差部95,96,97,98や、左上連結交差部85、右上連結交差部93、左下連結交差部86および右下連結交差部94で効率よく支えることができる。
【0063】
また、上下の左交差部95,97を横軸46に対して対称な位置に設けるとともに、上下の右交差部96,98を横軸46に対して対称な位置に設けた。
加えて、左上連結交差部85および左下連結交差部86を横軸46に対して対称な位置に設けるとともに、右上連結交差部93および右下連結交差部94を横軸46に対して対称な位置に設けた。
【0064】
よって、前部サイドメンバー35は、横軸寸法W1を縦軸寸法H1に比して小さく形成しても、各交差部95〜98を外壁41内にバランス良く設けるとともに、各連結交差部85,86,93,94を外壁41にバランス良く設けることができる。
これにより、横軸寸法W1を縦軸寸法H1に比して小さく形成しても、前部サイドメンバー35に作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0065】
図5は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左右のフロントフレーム間にラジエータを取り付けた状態を示す説明図である。
前部サイドメンバー35は、横軸寸法W1が縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。よって、左右のフロントフレーム12,13(右フロントフレーム13は図1参照)間の収容間隔W3を大きく確保できる。
このラジエータ収容空間114にラジエータ31が収容される。収容間隔W3を大きく確保することで、ラジエータ31の幅寸法W4を大きく設定することができる。
【0066】
図6は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左フロントフレームに衝撃が作用した例を説明する図である。
前部サイドメンバー35の前端部35bに衝撃Fが作用した場合、作用した衝撃を各交差部95,96,97,98(図4参照)や、各連結交差部85,86,93,94などで良好に支えることができる。
これにより、衝撃Fにより発生した衝撃エネルギーを、前部サイドメンバー35で良好に吸収することができる。
【0067】
以下、第2〜第7の実施の形態の前部サイドメンバーを図7〜図12に基づいて説明する。なお、第2〜第7の実施の形態の前部サイドメンバーにおいて第1実施の形態の構成部材と同一類似部材については説明を省略する。
【0068】
(第2実施の形態)
図7は第2実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第2実施の形態の前部サイドメンバー120は、第1実施の形態の上下の外壁部51,52が中央(すなわち、横軸46上)に設けられ、各交差部95,96,97,98が横軸46寄りに設けられている。
この前部サイドメンバー120は、軽合金製の押出フレームである。
【0069】
さらに、前部サイドメンバー120は、左上傾斜連結壁部81および右上傾斜連結壁部88に上六角形壁部121が設けられ、左下傾斜連結壁部82および右下傾斜連結壁部89に下六角形壁部122が設けられている。
【0070】
上六角形壁部121は、左上傾斜連結壁部81および右上傾斜連結壁部88を連結する上第1壁部材124と、上第1壁部材124の左端部に形成された上第2壁部材125と、上第2壁部材125の上端部に形成された上第3壁部材126と、上第1壁部材124の右端部に形成された上第4壁部材127と、上第4壁部材127の上端部に形成された上第5壁部材128と、上第3壁材126および上第5壁部材128を連結する上第6壁部材129とを有する。
【0071】
左上傾斜連結壁部81、上第1壁部材124および上第2壁部材125が交差する部位で、上左6角交差部(交差部)131が形成される。
【0072】
上左6角交差部131は、左上傾斜連結壁部81、上第1壁部材124および上第2壁部材125の3個の壁部が、120度の角度で等間隔に延出された部位である。
よって、上左6角交差部131の形状を、上左6角交差部131の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、上左6角交差部131の軸線方向に作用する衝撃を、上左6角交差部131の断面全域で効率よく支えることができる。
【0073】
さらに、上左6角交差部131は、左上傾斜連結壁部81と上第1壁部材124とが交差する部位、上第1壁部材124と上第2壁部材125とが交差する部位、および上第2壁部材125と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左6角交差部131の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0074】
右上傾斜連結壁部88、上第1壁部材124および上第4壁部材127が交差する部位で、上右6角交差部132(交差部)が形成される。
上右6角交差部132は、上左6角交差部131と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0075】
下六角形壁部122は、左下傾斜連結壁部82および右下傾斜連結壁部89を連結する下第1壁部材134と、下第1壁部材134の左端部に形成された下第2壁部材135と、下第2壁部材135の下端部に形成された下第3壁部材136と、下第1壁部材134の右端部に形成された下第4壁部材137と、下第4壁部材137の下端部に形成された下第5壁部材138と、下第3壁部材136および下第5壁部材138を連結する下第6壁部材139とを有する。
【0076】
左下傾斜連結壁部82、下第1壁部材134および下第2壁部材135が交差する部位で、下左6角交差部(交差部)141が形成される。
【0077】
下左6角交差部141は、左下傾斜連結壁部82、下第1壁部材134および下第2壁部材135の3個の壁部が、120度の角度で等間隔に延出された部位である。
よって、下左6角交差部141の形状を、下左6角交差部141の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、下左6角交差部141の軸線方向に作用する衝撃を、下左6角交差部141の断面全域で効率よく支えることができる。
【0078】
さらに、下左6角交差部141は、左下傾斜連結壁部82と下第1壁部材134とが交差する部位、下第1壁部材134と下第2壁部材135とが交差する部位、および下第2壁部材135と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下左6角交差部141の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0079】
右下傾斜連結壁部89、下第1壁部材134および下第4壁部材137が交差する部位で、下右6角交差部(交差部)142が形成される。
下右6角交差部142は、下左6角交差部141と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0080】
上左6角交差部131および下左6角交差部141は横軸46に対して対称な位置に設けられるとともに、上右6角交差部132および下右6角交差部142は横軸46に対して対称な位置に設けられている。
【0081】
よって、前部サイドメンバー120において、横軸寸法W1を縦軸寸法H3に比して小さく形成しても、各交差部95〜98外壁41内にバランス良く設けるとともに、各連結交差部85,86,93,94および6角交差部131,132,141,142を外壁41にバランス良く設けることができる。
これにより、横軸寸法W1を縦軸寸法H3に比して小さく形成しても、前部サイドメンバー120に作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0082】
すなわち、第2実施の形態の前部サイドメンバー120によれば、第1実施の形態の前部サイドメンバー35と同様の効果が得られる。
さらに、第2実施の形態の前部サイドメンバー120によれば、上下の六角形壁部121,122を備えることで縦軸寸法H3を第1実施の形態の縦軸寸法H1より大きく設定することができる。
【0083】
加えて、第2実施の形態の前部サイドメンバー120によれば、上下の外壁部51,52を中央(すなわち、横軸46上)に設けることで、左右の中央交差部144,145を形成することができる。
これにより、前部サイドメンバー120の衝撃エネルギーの吸収性を一層高めることができる。
【0084】
(第3実施の形態)
図8は第3実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第3実施の形態の前部サイドメンバー150は、第1実施の形態の中央(横軸46上)に中央補強リブ(補強部材)151を設けることで、左右の中央交差部(交差部)152,153を設けたものである。
この前部サイドメンバー150は、軽合金製の押出フレームである。
【0085】
左中央交差部152は、左上傾斜連結壁部81、左下傾斜連結壁部82および中央補強リブ151の3個の壁部が、120度の角度で等間隔に延出された部位である。
よって、左中央交差部152の形状を、左中央交差部152の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、左中央交差部152の軸線方向に作用する衝撃を、左中央交差部152の断面全域で効率よく支えることができる。
【0086】
さらに、左中央交差部152は、左上傾斜連結壁部81と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位、左下傾斜連結壁部82と左中央交差部152とが交差する部位、および左中央交差部152と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左中央交差部152の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
右中央交差部153は、左中央交差部152と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0087】
第3実施の形態の前部サイドメンバー150によれば、中央補強リブ151を設けて左右の中央交差部152,153を設けることで、縦軸寸法H1を第1実施の形態と同じに保ちながら前部サイドメンバー150の衝撃エネルギーの吸収性を一層高めることができる。
さらに、第3実施の形態の前部サイドメンバー150によれば、第1実施の形態の前部サイドメンバー35と同様の効果が得られる。
【0088】
(第4実施の形態)
図9は第4実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第4実施の形態の前部サイドメンバー160は、第1実施の形態の中央に左右のく字形外壁(外壁)161,162を設け、第1〜第3の中央補強リブ(補強部材)163〜165を設けたものである。
この前部サイドメンバー160は、軽合金製の押出フレームである。
【0089】
左く字形外壁161は、上下の左中央壁材部167,168で略く字形に形成された外壁である。
右く字形外壁162は、上下の右中央壁材部171,172で略く字形に形成された外壁である。
【0090】
左上傾斜連結壁部81、上左中央壁材部167および第1中央補強リブ163が120度の間隔で等間隔に交差することで上左中央交差部(交差部)174が形成される。
よって、上左中央交差部174の形状を、上左中央交差部174の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、上左中央交差部174の断面全域で効率よく支えることができる。
【0091】
さらに、上左中央交差部174は、左上傾斜連結壁部81と上左中央壁材部167とが交差する部位、上左中央壁材部167と第1中央補強リブ163とが交差する部位、および第1中央補強リブ163と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左中央交差部174の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0092】
また、右上傾斜連結壁部88、上右中央壁材部171および第1中央補強リブ163が120度の間隔で等間隔に交差することで上右中央交差部(交差部)175が形成される。
上右中央交差部175は、上左中央交差部174と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0093】
一方、左下傾斜連結壁部82、下左中央壁材部168および第3中央補強リブ165が120度の間隔で等間隔に交差することで下左中央交差部(交差部)176が形成される。
よって、下左中央交差部176の形状を、下左中央交差部176の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、下左中央交差部176の断面全域で効率よく支えることができる。
【0094】
さらに、下左中央交差部176は、左下傾斜連結壁部82と第3中央補強リブ165とが交差する部位、第3中央補強リブ165と下左中央壁材部168とが交差する部位、および下左中央壁材部168と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下左中央交差部176の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0095】
また、右下傾斜連結壁部89、下右中央壁材部172および第3中央補強リブ165が120度の間隔で等間隔に交差することで下右中央交差部(交差部)177が形成される。
下右中央交差部177は、下左中央交差部176と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0096】
上左中央交差部174および下左中央交差部176を横軸46に対して対称な位置に設けるとともに、上右中央交差部175および下右中央交差部177を横軸46に対して対称な位置に設けた。
【0097】
第4実施の形態の前部サイドメンバー160によれば、中央に左右のく字形外壁161,162を設け、第1〜第3の中央補強リブ(補強部材)163〜165を設けることで、縦軸寸法H4を第1実施の形態の縦軸寸法H1と比較して大きくすることができ、かつ衝撃エネルギーの吸収性を確保できる。
さらに、第4実施の形態の前部サイドメンバー160によれば、第1実施の形態の前部サイドメンバー35と同様の効果が得られる。
【0098】
(第5実施の形態)
図10は第5実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第5実施の形態の前部サイドメンバー180は、第4実施の形態の左右のく字形外壁161,162を複数組み合わせるとともに、第1、第2の中央補強リブ163…,164…を複数組み合わせたものである。
この前部サイドメンバー180は、軽合金製の押出フレームである。
【0099】
左く字形外壁161を複数組み合わせることにより、上下の左中央壁材部167…,168…で左波形外壁(外壁)181が形成される。
右く字形外壁162を複数組み合わせることにより、上下の右中央壁材部171…,172…で右波形外壁182(外壁)が形成される。
左波形外壁181および右波形外壁182間に第1、第2の中央補強リブ163…,164…が複数連結されている。
【0100】
前部サイドメンバー180は、上左中央交差部174、上右中央交差部175、下左中央交差部176、下右中央交差部177、左中央交差部(交差部)184、および右中央交差部(交差部)185の6個の交差部を有する。
【0101】
左中央交差部184は、上左中央壁材部167、下左中央壁材部168および第1中央補強リブ163が120度の間隔で等間隔に交差する部位である。
よって、左中央交差部184の形状を、左中央交差部184の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、左中央交差部184の断面全域で効率よく支えることができる。
【0102】
さらに、左中央交差部184は、上左中央壁材部167と下左中央壁材部168とが交差する部位、下左中央壁材部168と第1中央補強リブ163とが交差する部位、および第1中央補強リブ163と上左中央壁材部167とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左中央交差部184の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
右中央交差部185は、左中央交差部184と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0103】
すなわち、第5実施の形態の前部サイドメンバー180によれば、第4実施の形態の前部サイドメンバー160が有する8つの交差部と比較して交差部数を減らすことができる。
これにより、前部サイドメンバー180の縦軸寸法H4および横軸寸法W1を第4実施の形態と同じ寸法に保ちつつ、衝撃エネルギーの吸収性を第4実施の形態と比較して低く抑えることが可能になり、用途に合わせて前部サイドメンバーの衝撃エネルギーの吸収性を任意に調整できる。
【0104】
(第6実施の形態)
図11は第6実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第6実施の形態の前部サイドメンバー190は、第3実施の形態の前部サイドメンバー150の各頂部65,66,77,78に連結リブ191,192,193,194をそれぞれ設けたものである。
この前部サイドメンバー190は、軽合金製の押出フレームである。
【0105】
具体的には、上左頂部65に上左連結リブ191の基部が設けられ、上右頂部66に上右連結リブ192の基部が設けられている。
また、下左頂部77に下左連結リブ193の基部が設けられ、下右頂部78に下右連結リブ194の基部が設けられている。
【0106】
各連結リブ191,192,193,194は、それぞれ略く字状に形成され、各先端部191a,192a,193a,194aに他部材196が取り付けられている。
【0107】
各連結リブ191,192,193,194が各頂部65,66,77,78に取り付けられ、さらに各連結リブ191,192,193,194が略く字状に形成されることで、各連結リブ191,192,193,194の剛性を確保でき、他部材196を強固(良好)に支えることができる。
【0108】
(第7実施の形態)
図12は第7実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第7実施の形態の前部サイドメンバー200は、第3実施の形態の前部サイドメンバー150の各頂部65,66,77,78に連結リブ201,202,203,204をそれぞれ設けたものである。
この前部サイドメンバー200は、軽合金製の押出フレームである。
【0109】
具体的には、上左頂部65に上左連結リブ201の基部が設けられ、上右頂部66に上右連結リブ202の基部が設けられている。
また、下左頂部77に下左連結リブ203の基部が設けられ、下右頂部78に下右連結リブ204の基部が設けられている。
各連結リブ201,202,203,204には他部材196が取り付けられている。
【0110】
各連結リブ201,202,203,204が各頂部65,66,77,78に取り付けられることで、各連結リブ201,202,203,204の剛性を確保でき、他部材196を強固(良好)に支えることができる。
【0111】
なお、前記第1〜第7の実施の形態では、横軸寸法W1を縦軸寸法H1,H3,H4に比して小さく形成した例について説明したが、押出フレームの用途に対応させて、横軸寸法W1を縦軸寸法H1,H3,H4に比して大きく形成することも可能である。
また、前記第1〜第7の実施の形態では、軽合金としてアルミ合金を例示したが、チタン合金などの他の軽合金を使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は、中空状の外壁内に複数の補強部材を有する軽合金製の押出フレームを備えた自動車への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明に係る軽合金製の押出フレーム(第1実施の形態)を備えた車体フレーム構造の斜視図である。
【図2】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す斜視図である。
【図3】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す分解斜視図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左右のフロントフレーム間にラジエータを取り付けた状態を示す説明図である。
【図6】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左フロントフレームに衝撃が作用した例を説明する図である。
【図7】第2実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図8】第3実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図9】第4実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図10】第5実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図11】第6実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図12】第7実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【符号の説明】
【0114】
10…車体フレーム構造、12…左フロントサイドメンバー、13…右フロントサイドメンバー、35,120,150,160,180,190,200…前部サイドメンバー(軽合金製の押出フレーム)、41…外壁、42…交差部体、43…補強リブ体、45…縦軸、46…横軸、56…上中央水平壁部(壁部材)、57…上左傾斜壁部(壁部材)、58…上左鉛直壁部(壁部材)、59…上左水平壁部(壁部材)、61…上右傾斜壁部(壁部材)、62…上右鉛直壁部(壁部材)、63…上右水平壁部(壁部材)、68…下中央水平壁部(壁部材)、69…下左傾斜壁部(壁部材)、71…下左鉛直壁部(壁部材)、72…下左水平壁部(壁部材)、73…下右傾斜壁部(壁部材)、74…下右鉛直壁部(壁部材)、75…下右水平壁部(壁部材)、81…左上傾斜連結壁部(壁部材)、82…左下傾斜連結壁部(壁部材)、83…左鉛直連結壁(壁部材)、85…左上連結交差部(交差部)、86…左下連結交差部(交差部)、88…右上傾斜連結壁部(壁部材)、89…右下傾斜連結壁部(壁部材)、91…右鉛直連結壁(壁部材)、93…右上連結交差部(交差部)、94…右下連結交差部(交差部)、95…上左交差部(交差部)、96…上右交差部(交差部)、97…下左交差部(交差部)、98…下右交差部(交差部)、101…上中央リブ(補強部材)、102…上左上向きリブ(補強部材)、103…上左下向きリブ(補強部材)、104…上右上向きリブ(補強部材)、105…上右下向きリブ(補強部材)、107…下中央リブ(補強部材)、108…下左下向きリブ(補強部材)、109…下左上向きリブ(補強部材)、111…下右下向きリブ(補強部材)、112…下右上向きリブ(補強部材)、151…中央補強リブ(補強部材)、152…左中央交差部(交差部)、153…右中央交差部(交差部)、161…左く字形外壁(外壁)、162…右く字形外壁(外壁)、163…第1中央補強リブ(補強部材)、164…第2中央補強リブ(補強部材)、165…第3中央補強リブ(補強部材)、167…上左中央壁材部、168…下左中央壁材部、171…上右中央壁材部、172…下右中央壁材部、174…上左中央交差部(交差部)、175…上右中央交差部(交差部)、176…下左中央交差部(交差部)、177…下右中央交差部(交差部)、181…左波形外壁(外壁)、182…右波形外壁(外壁)、184…左中央交差部(交差部)、185…右中央交差部(交差部)、W1…横軸寸法、H1,H3,H4…縦軸寸法。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成された軽合金製の押出フレームに関する。
【背景技術】
【0002】
車体フレーム構造のなかには、左右のフロントサイドメンバーをアルミ合金などの軽合金材料で押出形成した軽合金製の押出フレームがある(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献のフロントサイドメンバーは、外壁が正多角形(例えば、正六角形)に形成され、外壁に形成された各頂部と中心軸とを結ぶ複数の放射状リブが等間隔に設けられた中空筒状体である。
【特許文献1】特開平11−208519号公報
【特許文献2】特開2003−72587公報
【0003】
このフロントサイドメンバーによれば、外壁を正多角形に形成するとともに放射状リブを等間隔に設けることで、車体前部に衝撃が発生した場合に、衝撃を外壁や放射状リブで均等に支えることができる。
よって、発生した衝撃エネルギーをフロントサイドメンバーで良好に吸収することが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献のフロントサイドメンバーは、外壁を正多角形に形成するとともに放射状リブを等間隔に設ける構成なので、各頂部が同一円弧上に位置する。
よって、フロントサイドメンバーの幅寸法が大きくなり、左右のフロントサイドメンバー間の、ラジエータなどを収容する収容空間を形成する上で制約がある。
このため、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成されたフロントサイドメンバー(すなわち、フレーム)においても、良好な衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる技術の実用化が望まれていた。
【0005】
本発明は、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成された状態で剛性を確保することができ、さらにラジエータを収容する収容空間の幅寸法を十分に確保し、衝撃エネルギー吸収性の良好な軽合金製の押出フレームを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成され、前記外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成された軽合金製の押出フレームであって、前記一方の軸に対して対称な位置に、前記複数の壁部材および前記複数の補強部材のうち、3つの部材が交差する交差部がそれぞれ設けられ、各交差部から前記3つの部材が等間隔に延出されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明では、軽合金製の押出フレームは、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成されている。さらに、一方の軸に対して対称な位置に交差部をそれぞれ設け、各交差部から3つの部材を等間隔に延出した。
【0008】
交差部から3つの部材を等間隔に延出することで、交差部の形状を、交差部の軸線に対して軸対称に形成することができる。交差部を軸対称に形成することで、押出フレームに作用する衝撃を、交差部の断面全域で効率よく支えることができる。
よって、押出フレームに作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0009】
これらの交差部を一方の軸に対して対称な位置にそれぞれ設けた。よって、押出フレームの断面形状が一方の軸寸法を他方の軸寸法に比して小さく形成しても、各交差部を外壁内にバランス良く設けることができる。
これにより、外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法を他方の軸寸法に比して小さく形成しても、押出フレームに作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0010】
この押出フレームを、例えば、フロントサイドフレームに適用することで、フロントサイドフレームの衝撃エネルギーの吸収性を確保するとともに、フロントサイドフレームの幅寸法を小さく抑えることが可能になる。
これにより、左右のフロントフレーム間の収容間隔を大きく確保することができ、この収容空間に横幅の大きなラジエータを収容することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は作業者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【0012】
(第1実施の形態)
図1は本発明に係る軽合金製の押出フレーム(第1実施の形態)を備えた車体フレーム構造の斜視図である。
車体フレーム構造10は、エンジンルーム11の左右枠部を形成する左右のフロントサイドメンバー12,13と、左右のフロントサイドメンバー12,13の前端部12a,13aに設けられたバルクヘッド15と、左右のフロントサイドメンバー12,13の前端部12a,13aに亘って設けられた連結バー16と、左右のフロントサイドメンバー12,13の後端部から延出された左右のアウトリガー18(右アウトリガーは図示せず)と、左右のアウトリガー18および左右のフロントサイドメンバー12,13の後端部12b,13bに設けられたダッシュボードロア21とを備える。
【0013】
さらに、車体フレーム構造10は、左フロントサイドメンバー12に対して車体外側に設けられた左アッパーメンバー22と、右フロントサイドメンバー13に対して車体外側に設けられた右アッパーメンバー23とを備える。
【0014】
バルクヘッド15は、左フロントサイドメンバー12の前端部12aに設けられた左支柱25と、右フロントサイドメンバー13の前端部13aに設けられた右支柱26と、左右の支柱25,26の上端部を連結する上梁部27と、左右の支柱25,26の下端部を連結する下梁部28とを有する。
このバルクヘッド15にラジエータ31(図5参照)が取り付けられている。
【0015】
図2は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す斜視図、図3は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す分解斜視図である。
左フロントサイドメンバー12は、車体後方に延出された前部サイドメンバー(軽合金製の押出フレーム)35と、前部サイドメンバー35の後端部35aから車体後方に延出された後部サイドメンバー36とを備える。
【0016】
前部サイドメンバー35は、軽合金であるアルミ合金が押出成形され、縦軸寸法H1および横軸寸法W1に形成された中空の部材である。
横軸寸法W1は、縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。
後部サイドメンバー36は、鋼材で形成され、前端部36aが縦軸寸法H2および横軸寸法W2に形成された中空の部材である。
横軸寸法W2は、縦軸寸法H2に比して小さく形成されている。
【0017】
また、縦軸寸法H1と縦軸寸法H2との関係はH1<H2が成立する。さらに、横軸寸法W1と横軸寸法W2との関係はW1<W2が成立する。
すなわち、前部サイドメンバー35は、後部サイドメンバー36の前端部36aと比較して外形が一回り小さく形成されている。
また、後部サイドメンバー36は、前部サイドメンバー35の後端部35aと接して、位置決めするバルクヘッド(図示せず)を断面内に有する。
【0018】
前部サイドメンバー35は、前端部35bに連結バー16の左端部16aがボルト38a…およびナット38b…で取り付けられ、後端部35aが後部サイドメンバー36の前端部36aに差し込まれた状態でボルト39a…およびナット39b…で取り付けられる。
後部サイドメンバー36は、前端部36aに前部サイドメンバー35を取り付けた状態で、後端部36bがダッシュボードロア21(図1参照)に接合されている。
【0019】
図4は図2の4−4線断面図である。
前部サイドメンバー35は、アルミ合金などの軽合金を押出成形することで、外枠を形成する外壁41と、外壁41内に設けられた交差部体42と、交差部体42および外壁41を連結した補強リブ体43とを有する。
【0020】
アルミ合金としては、例えば、A6063−T5が用いられる。
外壁41および交差部体42は、例えば、板厚Tが1.5mmに形成されている。
前部サイドメンバー35は、横軸(一方の軸)46の横軸寸法W1が縦軸(他方の軸)45の縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。
縦軸寸法H1および横軸寸法W1は、例えば、H1×W1が103mm×75mmに形成されている。
【0021】
外壁41は、断面略矩形状に形成された上外壁部51と、断面略矩形状に形成された下外壁部52と、上外壁部51および下外壁部52を連結する左右の外連結壁部53,54とを有する。
【0022】
上外壁部51は、水平に設けられた上中央水平壁部(壁部材)56と、上中央水平壁部56の左端部に形成された上左傾斜壁部(壁部材)57と、上左傾斜壁部57の下端部に形成された上左鉛直壁部(壁部材)58と、上左鉛直壁部58の下端部に形成された上左水平壁部(壁部材)59と、上中央水平壁部56の右端部に形成された上右傾斜壁部(壁部材)61と、上右傾斜壁部61の下端部に形成された上右鉛直壁部(壁部材)62と、上右鉛直壁部62の下端部に形成された上右水平壁部(壁部材)63とを有する。
【0023】
ここで、上中央水平壁部56と上左傾斜壁部57との角度は120度、上左傾斜壁部57と上左鉛直壁部58との角度は150度、および上左鉛直壁部58と上左水平壁部59との角度は90度である。
また、上中央水平壁部56と上右傾斜壁部61との角度は120度、上右傾斜壁部61と上右鉛直壁部62との角度は150度、および上右鉛直壁部62と上右水平壁部63との角度は90度である。
【0024】
上外壁部51は、それぞれの壁部56,57,58,59,61,62,63で略コ字状に形成されている。
上中央水平壁部56および上左傾斜壁部57の交差部で上左頂部65が形成される。また、上中央水平壁部56および上右傾斜壁部61の交差部で上右頂部66が形成される。
【0025】
下外壁部52は、水平に設けられた下中央水平壁部(壁部材)68と、下中央水平壁部68の左端部に形成された下左傾斜壁部(壁部材)69と、下左傾斜壁部69の上端部に形成された下左鉛直壁部(壁部材)71と、下左鉛直壁部71の上端部に形成された下左水平壁部(壁部材)72と、下中央水平壁部68の右端部に形成された下右傾斜壁部(壁部材)73と、下右傾斜壁部73の上端部に形成された下右鉛直壁部(壁部材)74と、下右鉛直壁部74の上端部に形成された下右水平壁部(壁部材)75とを有する。
【0026】
ここで、下中央水平壁部68と下左傾斜壁部69との角度は120度、下左傾斜壁部69と下左鉛直壁部71との角度は150度、および下左鉛直壁部71と下左水平壁部72との角度は90度である。
また、下中央水平壁部68と下右傾斜壁部73との角度は120度、下右傾斜壁部73と下右鉛直壁部74との角度は150度、および下右鉛直壁部74と下右水平壁部75との角度は90度である。
【0027】
下外壁部52は、それぞれの壁部68,69,71,72,73,74,75で略コ字状に形成された。
下中央水平壁部68および下左傾斜壁部69の交差部で下左頂部77が形成される。また、下中央水平壁部68および下右傾斜壁部73の交差部で下右頂部78が形成される。
【0028】
左外連結壁部53は、上外壁部51の上左水平壁部59の内端部から下方内側に向けて延出された左上傾斜連結壁部(壁部材)81と、下外壁部52の下左水平壁部72の内端部から上方内側に向けて延出された左下傾斜連結壁部(壁部材)82と、左上傾斜連結壁部81および左下傾斜連結壁部82を連結する左鉛直連結壁(壁部材)83とを有する。
【0029】
ここで、左上傾斜連結壁部81と左鉛直連結壁83との角度は150度、および左下傾斜連結壁部82と左鉛直連結壁83との角度は150度である。
【0030】
上左水平壁部59および左上傾斜連結壁部81の交差する部位で左上連結部85が形成される。
また、下左水平壁部72および左下傾斜連結壁部82の交差する部位で左下連結部86が形成される。
【0031】
右外連結壁部54は、上外壁部51の上右水平壁部63の内端部から下方内側に向けて延出された右上傾斜連結壁部(壁部材)88と、下外壁部52の下右水平壁部75の内端部から上方内側に向けて延出された右下傾斜連結壁部(壁部材)89と、右上傾斜連結壁部88および右下傾斜連結壁部89を連結する右鉛直連結壁(壁部材)91とを有する。
【0032】
ここで、右上傾斜連結壁部88と右鉛直連結壁91との角度は150度、および右下傾斜連結壁部89と右鉛直連結壁91との角度は150度である。
【0033】
上右水平壁部63および右上傾斜連結壁部88の交差する部位で右上連結部93が形成される。
また、下右水平壁部75および右下傾斜連結壁部89の交差する部位で右下連結部94が形成される。
【0034】
複数の交差部体42は、上外壁部51内に上左交差部(交差部)95および上右交差部(交差部)96を有し、下外壁部52内に下左交差部(交差部)97および下右交差部(交差部)98を有する。
すなわち、交差部体42は、上外壁部51内に複数(2個)の交差部95,96を有し、下外壁部52内に複数(2個)の交差部97,98を有する。
【0035】
補強リブ体43は、上外壁部51内に、補強部材である上中央リブ101、上左上向きリブ102、上左下向きリブ103、上右上向きリブ104、上右下向きリブ105を有する。
さらに、補強リブ体43は、補強部材である下外壁部52内に、下中央リブ107、下左下向きリブ108、下左上向きリブ109、下右下向きリブ111、下右上向きリブ112を有する。
すなわち、補強リブ体43は、上外壁部51内に複数(5個)の補強リブ101,102,103,104,105を有し、下外壁部52内に複数(5個)の補強リブ107,108,109,111,112を有する。
【0036】
上左交差部95および上右交差部96が上中央リブ101で連結されている。上左交差部95および上左頂部65が上左上向きリブ102で連結されている。上左交差部95および左上連結部85が上左下向きリブ103で連結されている。
上右交差部96および上右頂部66が上右上向きリブ104で連結されている。上右交差部96および右上連結部93が上右下向きリブ105で連結されている。
【0037】
すなわち、上左交差部95は、上中央リブ101、上左上向きリブ102および上左下向きリブ103が等間隔に交差する交差部である。
換言すれば、上中央リブ101、上左上向きリブ102および上左下向きリブ103の3個の補強リブが、上左交差部95から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、上左交差部95の形状を、上左交差部95の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、上左交差部95の断面全域で効率よく支えることができる。
【0038】
さらに、上左交差部95は、上中央リブ101と上左上向きリブ102とが交差する部位、上左上向きリブ102と上左下向きリブ103とが交差する部位、および上左下向きリブ103と上中央リブ101とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左交差部95の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0039】
また、上右交差部96は、上中央リブ101、上右上向きリブ104および上右下向きリブ105が交差する交差部である。
換言すれば、上中央リブ101、上右上向きリブ104および上右下向きリブ105の3個の補強リブが、上右交差部96から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、上右交差部96の形状を、上右交差部96の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、上右交差部96の断面全域で効率よく支えることができる。
【0040】
さらに、上右交差部96は、上左交差部95と同様に、3個の補強リブ101,105,104のうち、隣接する補強リブ同士が交差する部位が、それぞれ半径Rの湾曲状に形成されている。
これにより、上右交差部96の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0041】
左上連結部85に上左下向きリブ103が連結されることで、左上連結部85は、上左水平壁部59、左上傾斜連結壁部81および上左下向きリブ103の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「左上連結交差部85」と称す)となる。
よって、左上連結交差部85の形状を、左上連結交差部85の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、左上連結交差部85の軸線に作用する衝撃を、左上連結交差部85の断面全域で効率よく支えることができる。
【0042】
さらに、左上連結交差部85は、上左水平壁部59と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位、左上傾斜連結壁部81と上左下向きリブ103とが交差する部位、および上左下向きリブ103と上左水平壁部59とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左上連結交差部85の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0043】
右上連結部93に上右下向きリブ105が連結されることで、右上連結部93は、上右水平壁部63、右上傾斜連結壁部88および上右下向きリブ105の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「右上連結交差部93」と称す)となる。
よって、右上連結交差部93の形状を、右上連結交差部93の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、右上連結交差部93の軸線に作用する衝撃を、右上連結交差部93の断面全域で効率よく支えることができる。
【0044】
さらに、右上連結交差部93は、上右水平壁部63と上右下向きリブ105とが交差する部位、上右下向きリブ105と右上傾斜連結壁部88とが交差する部位、および右上傾斜連結壁部88と上右水平壁部63とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、右上連結交差部93の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0045】
上左頂部65に上左上向きリブ102が連結されることで、上左上向きリブ102と上左傾斜壁部57との角度、および上左上向きリブ102と上中央水平壁部56との角度が、それぞれ60度になる。
また、上左頂部65は、上左上向きリブ102と上左傾斜壁部57とが交差する部位、上左上向きリブ102と上中央水平壁部56とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左頂部65の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0046】
上右頂部66に上右上向きリブ104が連結されることで、上右上向きリブ104と上右傾斜壁部61との角度、および上右上向きリブ104と上中央水平壁部56との角度が、それぞれ60度になる。
また、上右頂部66は、上右上向きリブ104と上右傾斜壁部61とが交差する部位、上右上向きリブ104と上中央水平壁部56とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上右頂部66の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0047】
下左交差部97および下右交差部98が下中央リブ107で連結されている。下左交差部97および下左頂部77が下左下向きリブ108で連結されている。下左交差部97および左下連結部86が下左上向きリブ109で連結されている。
下右交差部98および下右頂部78が下右下向きリブ111で連結されている。下右交差部98および右下連結部94が下右上向きリブ112で連結されている。
【0048】
すなわち、下左交差部97は、下中央リブ107、下左下向きリブ108および下左上向きリブ109が交差する交差部である。
換言すれば、下中央リブ107、下左下向きリブ108および下左上向きリブ109の3個の補強リブが、下左交差部97から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、下左交差部97の形状を、下左交差部97の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、下左交差部97の断面全域で効率よく支えることができる。
【0049】
さらに、下左交差部97は、上左交差部95と同様に、3個の補強リブ107,109,108のうち、隣接する補強リブ同士が交差する部位が、それぞれ半径Rの湾曲状に形成されている。
これにより、下左交差部97の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0050】
下右交差部98は、下中央リブ107、下右下向きリブ111および下右上向きリブ112が交差する交差部である。
換言すれば、下中央リブ107、下右下向きリブ111および下右上向きリブ112の3個の補強リブが、下右交差部98から120度の角度で等間隔に延出されている。
よって、下右交差部98の形状を、下右交差部98の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、下右交差部98の断面全域で効率よく支えることができる。
【0051】
さらに、下右交差部98は、上左交差部95と同様に、3個の補強リブ107,111,112のうち、隣接する補強リブ同士が交差する部位が、それぞれ半径Rの湾曲状に形成されている。
これにより、下右交差部98の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0052】
左下連結部86に下左上向きリブ109が連結されることで、左下連結部86は、下左水平壁部72、左下傾斜連結壁部82および下左上向きリブ109の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「左下連結交差部86」と称す)となる。
よって、左下連結交差部86の形状を、左下連結交差部86の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、左下連結交差部86の軸線に作用する衝撃を、左下連結交差部86の断面全域で効率よく支えることができる。
【0053】
さらに、左下連結交差部86は、下左水平壁部72と下左上向きリブ109とが交差する部位、下左上向きリブ109と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位、および左下傾斜連結壁部82と下左水平壁部72とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左下連結交差部86の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0054】
右下連結部94に下右上向きリブ112が連結されることで、右下連結部94は、下右水平壁部75、右下傾斜連結壁部89および下右上向きリブ112の3個の補強リブが、120度の角度で等間隔に延出されている交差部(以下、「右下連結交差部94」と称す)となる。
よって、右下連結交差部94の形状を、右下連結交差部94の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、右下連結交差部94の軸線に作用する衝撃を、右下連結交差部94の断面全域で効率よく支えることができる。
【0055】
さらに、右下連結交差部94は、下右水平壁部75と右下傾斜連結壁部89とが交差する部位、右下傾斜連結壁部89と下右上向きリブ112とが交差する部位、および下右上向きリブ112と下右水平壁部75とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、右下連結交差部94の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0056】
下左頂部77に下左下向きリブ108が連結されることで、下左下向きリブ108と下左傾斜壁部69との角度、および下左下向きリブ108と下中央水平壁部68との角度が、それぞれ60度になる。
また、下左頂部77は、下左下向きリブ108と下左傾斜壁部69とが交差する部位、下左下向きリブ108と下中央水平壁部68とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下左頂部77の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0057】
下右頂部78に下右下向きリブ111が連結されることで、下右下向きリブ111と下右傾斜壁部73との角度、および下右下向きリブ111と下中央水平壁部68との角度が、それぞれ60度になる。
また、下右頂部78は、下右下向きリブ111と下右傾斜壁部73とが交差する部位、下右下向きリブ111と下中央水平壁部68とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下右頂部78の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0058】
上左交差部95および下左交差部97は、横軸46に対して対称な位置に設けられている。さらに、上右交差部96および下右交差部98は、横軸46に対して対称な位置に設けられている。
【0059】
前述したように、上左交差部95、上右交差部96、下左交差部97および下右交差部98は、それぞれの軸線方向に作用する衝撃を各断面全域で効率よく支えることができる。
また、左上連結交差部85、右上連結交差部93、左下連結交差部86および右下連結交差部94も、それぞれの軸線方向に作用する衝撃を各断面全域で効率よく支えることができる。
【0060】
さらに、上下の左交差部95,97は横軸46に対して対称な位置に設けられるとともに、上下の右交差部96,98は横軸46に対して対称な位置に設けられている。
また、左上連結交差部85および左下連結交差部86は横軸46に対して対称な位置に設けられるとともに、右上連結交差部93および右下連結交差部94は横軸46に対して対称な位置に設けられている。
【0061】
加えて、上左交差部95、上右交差部96、下左交差部97および下右交差部98は、それぞれの断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
また、左上連結交差部85、右上連結交差部93、左下連結交差部86および右下連結交差部94も、それぞれの断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0062】
これにより、前部サイドメンバー35の前端部35bに作用した衝撃を、各交差部95,96,97,98や、左上連結交差部85、右上連結交差部93、左下連結交差部86および右下連結交差部94で効率よく支えることができる。
【0063】
また、上下の左交差部95,97を横軸46に対して対称な位置に設けるとともに、上下の右交差部96,98を横軸46に対して対称な位置に設けた。
加えて、左上連結交差部85および左下連結交差部86を横軸46に対して対称な位置に設けるとともに、右上連結交差部93および右下連結交差部94を横軸46に対して対称な位置に設けた。
【0064】
よって、前部サイドメンバー35は、横軸寸法W1を縦軸寸法H1に比して小さく形成しても、各交差部95〜98を外壁41内にバランス良く設けるとともに、各連結交差部85,86,93,94を外壁41にバランス良く設けることができる。
これにより、横軸寸法W1を縦軸寸法H1に比して小さく形成しても、前部サイドメンバー35に作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0065】
図5は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左右のフロントフレーム間にラジエータを取り付けた状態を示す説明図である。
前部サイドメンバー35は、横軸寸法W1が縦軸寸法H1に比して小さく形成されている。よって、左右のフロントフレーム12,13(右フロントフレーム13は図1参照)間の収容間隔W3を大きく確保できる。
このラジエータ収容空間114にラジエータ31が収容される。収容間隔W3を大きく確保することで、ラジエータ31の幅寸法W4を大きく設定することができる。
【0066】
図6は第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左フロントフレームに衝撃が作用した例を説明する図である。
前部サイドメンバー35の前端部35bに衝撃Fが作用した場合、作用した衝撃を各交差部95,96,97,98(図4参照)や、各連結交差部85,86,93,94などで良好に支えることができる。
これにより、衝撃Fにより発生した衝撃エネルギーを、前部サイドメンバー35で良好に吸収することができる。
【0067】
以下、第2〜第7の実施の形態の前部サイドメンバーを図7〜図12に基づいて説明する。なお、第2〜第7の実施の形態の前部サイドメンバーにおいて第1実施の形態の構成部材と同一類似部材については説明を省略する。
【0068】
(第2実施の形態)
図7は第2実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第2実施の形態の前部サイドメンバー120は、第1実施の形態の上下の外壁部51,52が中央(すなわち、横軸46上)に設けられ、各交差部95,96,97,98が横軸46寄りに設けられている。
この前部サイドメンバー120は、軽合金製の押出フレームである。
【0069】
さらに、前部サイドメンバー120は、左上傾斜連結壁部81および右上傾斜連結壁部88に上六角形壁部121が設けられ、左下傾斜連結壁部82および右下傾斜連結壁部89に下六角形壁部122が設けられている。
【0070】
上六角形壁部121は、左上傾斜連結壁部81および右上傾斜連結壁部88を連結する上第1壁部材124と、上第1壁部材124の左端部に形成された上第2壁部材125と、上第2壁部材125の上端部に形成された上第3壁部材126と、上第1壁部材124の右端部に形成された上第4壁部材127と、上第4壁部材127の上端部に形成された上第5壁部材128と、上第3壁材126および上第5壁部材128を連結する上第6壁部材129とを有する。
【0071】
左上傾斜連結壁部81、上第1壁部材124および上第2壁部材125が交差する部位で、上左6角交差部(交差部)131が形成される。
【0072】
上左6角交差部131は、左上傾斜連結壁部81、上第1壁部材124および上第2壁部材125の3個の壁部が、120度の角度で等間隔に延出された部位である。
よって、上左6角交差部131の形状を、上左6角交差部131の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、上左6角交差部131の軸線方向に作用する衝撃を、上左6角交差部131の断面全域で効率よく支えることができる。
【0073】
さらに、上左6角交差部131は、左上傾斜連結壁部81と上第1壁部材124とが交差する部位、上第1壁部材124と上第2壁部材125とが交差する部位、および上第2壁部材125と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左6角交差部131の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0074】
右上傾斜連結壁部88、上第1壁部材124および上第4壁部材127が交差する部位で、上右6角交差部132(交差部)が形成される。
上右6角交差部132は、上左6角交差部131と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0075】
下六角形壁部122は、左下傾斜連結壁部82および右下傾斜連結壁部89を連結する下第1壁部材134と、下第1壁部材134の左端部に形成された下第2壁部材135と、下第2壁部材135の下端部に形成された下第3壁部材136と、下第1壁部材134の右端部に形成された下第4壁部材137と、下第4壁部材137の下端部に形成された下第5壁部材138と、下第3壁部材136および下第5壁部材138を連結する下第6壁部材139とを有する。
【0076】
左下傾斜連結壁部82、下第1壁部材134および下第2壁部材135が交差する部位で、下左6角交差部(交差部)141が形成される。
【0077】
下左6角交差部141は、左下傾斜連結壁部82、下第1壁部材134および下第2壁部材135の3個の壁部が、120度の角度で等間隔に延出された部位である。
よって、下左6角交差部141の形状を、下左6角交差部141の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、下左6角交差部141の軸線方向に作用する衝撃を、下左6角交差部141の断面全域で効率よく支えることができる。
【0078】
さらに、下左6角交差部141は、左下傾斜連結壁部82と下第1壁部材134とが交差する部位、下第1壁部材134と下第2壁部材135とが交差する部位、および下第2壁部材135と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下左6角交差部141の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0079】
右下傾斜連結壁部89、下第1壁部材134および下第4壁部材137が交差する部位で、下右6角交差部(交差部)142が形成される。
下右6角交差部142は、下左6角交差部141と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0080】
上左6角交差部131および下左6角交差部141は横軸46に対して対称な位置に設けられるとともに、上右6角交差部132および下右6角交差部142は横軸46に対して対称な位置に設けられている。
【0081】
よって、前部サイドメンバー120において、横軸寸法W1を縦軸寸法H3に比して小さく形成しても、各交差部95〜98外壁41内にバランス良く設けるとともに、各連結交差部85,86,93,94および6角交差部131,132,141,142を外壁41にバランス良く設けることができる。
これにより、横軸寸法W1を縦軸寸法H3に比して小さく形成しても、前部サイドメンバー120に作用する衝撃エネルギーの吸収性を確保することができる。
【0082】
すなわち、第2実施の形態の前部サイドメンバー120によれば、第1実施の形態の前部サイドメンバー35と同様の効果が得られる。
さらに、第2実施の形態の前部サイドメンバー120によれば、上下の六角形壁部121,122を備えることで縦軸寸法H3を第1実施の形態の縦軸寸法H1より大きく設定することができる。
【0083】
加えて、第2実施の形態の前部サイドメンバー120によれば、上下の外壁部51,52を中央(すなわち、横軸46上)に設けることで、左右の中央交差部144,145を形成することができる。
これにより、前部サイドメンバー120の衝撃エネルギーの吸収性を一層高めることができる。
【0084】
(第3実施の形態)
図8は第3実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第3実施の形態の前部サイドメンバー150は、第1実施の形態の中央(横軸46上)に中央補強リブ(補強部材)151を設けることで、左右の中央交差部(交差部)152,153を設けたものである。
この前部サイドメンバー150は、軽合金製の押出フレームである。
【0085】
左中央交差部152は、左上傾斜連結壁部81、左下傾斜連結壁部82および中央補強リブ151の3個の壁部が、120度の角度で等間隔に延出された部位である。
よって、左中央交差部152の形状を、左中央交差部152の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、左中央交差部152の軸線方向に作用する衝撃を、左中央交差部152の断面全域で効率よく支えることができる。
【0086】
さらに、左中央交差部152は、左上傾斜連結壁部81と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位、左下傾斜連結壁部82と左中央交差部152とが交差する部位、および左中央交差部152と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左中央交差部152の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
右中央交差部153は、左中央交差部152と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0087】
第3実施の形態の前部サイドメンバー150によれば、中央補強リブ151を設けて左右の中央交差部152,153を設けることで、縦軸寸法H1を第1実施の形態と同じに保ちながら前部サイドメンバー150の衝撃エネルギーの吸収性を一層高めることができる。
さらに、第3実施の形態の前部サイドメンバー150によれば、第1実施の形態の前部サイドメンバー35と同様の効果が得られる。
【0088】
(第4実施の形態)
図9は第4実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第4実施の形態の前部サイドメンバー160は、第1実施の形態の中央に左右のく字形外壁(外壁)161,162を設け、第1〜第3の中央補強リブ(補強部材)163〜165を設けたものである。
この前部サイドメンバー160は、軽合金製の押出フレームである。
【0089】
左く字形外壁161は、上下の左中央壁材部167,168で略く字形に形成された外壁である。
右く字形外壁162は、上下の右中央壁材部171,172で略く字形に形成された外壁である。
【0090】
左上傾斜連結壁部81、上左中央壁材部167および第1中央補強リブ163が120度の間隔で等間隔に交差することで上左中央交差部(交差部)174が形成される。
よって、上左中央交差部174の形状を、上左中央交差部174の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、上左中央交差部174の断面全域で効率よく支えることができる。
【0091】
さらに、上左中央交差部174は、左上傾斜連結壁部81と上左中央壁材部167とが交差する部位、上左中央壁材部167と第1中央補強リブ163とが交差する部位、および第1中央補強リブ163と左上傾斜連結壁部81とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、上左中央交差部174の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0092】
また、右上傾斜連結壁部88、上右中央壁材部171および第1中央補強リブ163が120度の間隔で等間隔に交差することで上右中央交差部(交差部)175が形成される。
上右中央交差部175は、上左中央交差部174と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0093】
一方、左下傾斜連結壁部82、下左中央壁材部168および第3中央補強リブ165が120度の間隔で等間隔に交差することで下左中央交差部(交差部)176が形成される。
よって、下左中央交差部176の形状を、下左中央交差部176の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、下左中央交差部176の断面全域で効率よく支えることができる。
【0094】
さらに、下左中央交差部176は、左下傾斜連結壁部82と第3中央補強リブ165とが交差する部位、第3中央補強リブ165と下左中央壁材部168とが交差する部位、および下左中央壁材部168と左下傾斜連結壁部82とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、下左中央交差部176の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
【0095】
また、右下傾斜連結壁部89、下右中央壁材部172および第3中央補強リブ165が120度の間隔で等間隔に交差することで下右中央交差部(交差部)177が形成される。
下右中央交差部177は、下左中央交差部176と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0096】
上左中央交差部174および下左中央交差部176を横軸46に対して対称な位置に設けるとともに、上右中央交差部175および下右中央交差部177を横軸46に対して対称な位置に設けた。
【0097】
第4実施の形態の前部サイドメンバー160によれば、中央に左右のく字形外壁161,162を設け、第1〜第3の中央補強リブ(補強部材)163〜165を設けることで、縦軸寸法H4を第1実施の形態の縦軸寸法H1と比較して大きくすることができ、かつ衝撃エネルギーの吸収性を確保できる。
さらに、第4実施の形態の前部サイドメンバー160によれば、第1実施の形態の前部サイドメンバー35と同様の効果が得られる。
【0098】
(第5実施の形態)
図10は第5実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第5実施の形態の前部サイドメンバー180は、第4実施の形態の左右のく字形外壁161,162を複数組み合わせるとともに、第1、第2の中央補強リブ163…,164…を複数組み合わせたものである。
この前部サイドメンバー180は、軽合金製の押出フレームである。
【0099】
左く字形外壁161を複数組み合わせることにより、上下の左中央壁材部167…,168…で左波形外壁(外壁)181が形成される。
右く字形外壁162を複数組み合わせることにより、上下の右中央壁材部171…,172…で右波形外壁182(外壁)が形成される。
左波形外壁181および右波形外壁182間に第1、第2の中央補強リブ163…,164…が複数連結されている。
【0100】
前部サイドメンバー180は、上左中央交差部174、上右中央交差部175、下左中央交差部176、下右中央交差部177、左中央交差部(交差部)184、および右中央交差部(交差部)185の6個の交差部を有する。
【0101】
左中央交差部184は、上左中央壁材部167、下左中央壁材部168および第1中央補強リブ163が120度の間隔で等間隔に交差する部位である。
よって、左中央交差部184の形状を、左中央交差部184の軸線に対して軸対称に形成することができる。
これにより、軸線方向に作用する衝撃を、左中央交差部184の断面全域で効率よく支えることができる。
【0102】
さらに、左中央交差部184は、上左中央壁材部167と下左中央壁材部168とが交差する部位、下左中央壁材部168と第1中央補強リブ163とが交差する部位、および第1中央補強リブ163と上左中央壁材部167とが交差する部位を、それぞれ半径Rの湾曲状に形成した。
これにより、左中央交差部184の断面積を大きく確保して剛性を高めることができるので、早期の座屈を一層良好に防止することができるとともに、座屈後の変形を安定させることができる。
右中央交差部185は、左中央交差部184と左右対称の形状なので説明を省略する。
【0103】
すなわち、第5実施の形態の前部サイドメンバー180によれば、第4実施の形態の前部サイドメンバー160が有する8つの交差部と比較して交差部数を減らすことができる。
これにより、前部サイドメンバー180の縦軸寸法H4および横軸寸法W1を第4実施の形態と同じ寸法に保ちつつ、衝撃エネルギーの吸収性を第4実施の形態と比較して低く抑えることが可能になり、用途に合わせて前部サイドメンバーの衝撃エネルギーの吸収性を任意に調整できる。
【0104】
(第6実施の形態)
図11は第6実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第6実施の形態の前部サイドメンバー190は、第3実施の形態の前部サイドメンバー150の各頂部65,66,77,78に連結リブ191,192,193,194をそれぞれ設けたものである。
この前部サイドメンバー190は、軽合金製の押出フレームである。
【0105】
具体的には、上左頂部65に上左連結リブ191の基部が設けられ、上右頂部66に上右連結リブ192の基部が設けられている。
また、下左頂部77に下左連結リブ193の基部が設けられ、下右頂部78に下右連結リブ194の基部が設けられている。
【0106】
各連結リブ191,192,193,194は、それぞれ略く字状に形成され、各先端部191a,192a,193a,194aに他部材196が取り付けられている。
【0107】
各連結リブ191,192,193,194が各頂部65,66,77,78に取り付けられ、さらに各連結リブ191,192,193,194が略く字状に形成されることで、各連結リブ191,192,193,194の剛性を確保でき、他部材196を強固(良好)に支えることができる。
【0108】
(第7実施の形態)
図12は第7実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
第7実施の形態の前部サイドメンバー200は、第3実施の形態の前部サイドメンバー150の各頂部65,66,77,78に連結リブ201,202,203,204をそれぞれ設けたものである。
この前部サイドメンバー200は、軽合金製の押出フレームである。
【0109】
具体的には、上左頂部65に上左連結リブ201の基部が設けられ、上右頂部66に上右連結リブ202の基部が設けられている。
また、下左頂部77に下左連結リブ203の基部が設けられ、下右頂部78に下右連結リブ204の基部が設けられている。
各連結リブ201,202,203,204には他部材196が取り付けられている。
【0110】
各連結リブ201,202,203,204が各頂部65,66,77,78に取り付けられることで、各連結リブ201,202,203,204の剛性を確保でき、他部材196を強固(良好)に支えることができる。
【0111】
なお、前記第1〜第7の実施の形態では、横軸寸法W1を縦軸寸法H1,H3,H4に比して小さく形成した例について説明したが、押出フレームの用途に対応させて、横軸寸法W1を縦軸寸法H1,H3,H4に比して大きく形成することも可能である。
また、前記第1〜第7の実施の形態では、軽合金としてアルミ合金を例示したが、チタン合金などの他の軽合金を使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は、中空状の外壁内に複数の補強部材を有する軽合金製の押出フレームを備えた自動車への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明に係る軽合金製の押出フレーム(第1実施の形態)を備えた車体フレーム構造の斜視図である。
【図2】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す斜視図である。
【図3】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す分解斜視図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左右のフロントフレーム間にラジエータを取り付けた状態を示す説明図である。
【図6】第1実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを用いた左フロントフレームに衝撃が作用した例を説明する図である。
【図7】第2実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図8】第3実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図9】第4実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図10】第5実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図11】第6実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【図12】第7実施の形態に係る軽合金製の押出フレームを示す断面図である。
【符号の説明】
【0114】
10…車体フレーム構造、12…左フロントサイドメンバー、13…右フロントサイドメンバー、35,120,150,160,180,190,200…前部サイドメンバー(軽合金製の押出フレーム)、41…外壁、42…交差部体、43…補強リブ体、45…縦軸、46…横軸、56…上中央水平壁部(壁部材)、57…上左傾斜壁部(壁部材)、58…上左鉛直壁部(壁部材)、59…上左水平壁部(壁部材)、61…上右傾斜壁部(壁部材)、62…上右鉛直壁部(壁部材)、63…上右水平壁部(壁部材)、68…下中央水平壁部(壁部材)、69…下左傾斜壁部(壁部材)、71…下左鉛直壁部(壁部材)、72…下左水平壁部(壁部材)、73…下右傾斜壁部(壁部材)、74…下右鉛直壁部(壁部材)、75…下右水平壁部(壁部材)、81…左上傾斜連結壁部(壁部材)、82…左下傾斜連結壁部(壁部材)、83…左鉛直連結壁(壁部材)、85…左上連結交差部(交差部)、86…左下連結交差部(交差部)、88…右上傾斜連結壁部(壁部材)、89…右下傾斜連結壁部(壁部材)、91…右鉛直連結壁(壁部材)、93…右上連結交差部(交差部)、94…右下連結交差部(交差部)、95…上左交差部(交差部)、96…上右交差部(交差部)、97…下左交差部(交差部)、98…下右交差部(交差部)、101…上中央リブ(補強部材)、102…上左上向きリブ(補強部材)、103…上左下向きリブ(補強部材)、104…上右上向きリブ(補強部材)、105…上右下向きリブ(補強部材)、107…下中央リブ(補強部材)、108…下左下向きリブ(補強部材)、109…下左上向きリブ(補強部材)、111…下右下向きリブ(補強部材)、112…下右上向きリブ(補強部材)、151…中央補強リブ(補強部材)、152…左中央交差部(交差部)、153…右中央交差部(交差部)、161…左く字形外壁(外壁)、162…右く字形外壁(外壁)、163…第1中央補強リブ(補強部材)、164…第2中央補強リブ(補強部材)、165…第3中央補強リブ(補強部材)、167…上左中央壁材部、168…下左中央壁材部、171…上右中央壁材部、172…下右中央壁材部、174…上左中央交差部(交差部)、175…上右中央交差部(交差部)、176…下左中央交差部(交差部)、177…下右中央交差部(交差部)、181…左波形外壁(外壁)、182…右波形外壁(外壁)、184…左中央交差部(交差部)、185…右中央交差部(交差部)、W1…横軸寸法、H1,H3,H4…縦軸寸法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成され、前記外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成された軽合金製の押出フレームであって、
前記一方の軸に対して対称な位置に、前記複数の壁部材および前記複数の補強部材のうち、3つの部材が交差する交差部がそれぞれ設けられ、
各交差部から前記3つの部材が等間隔に延出されたことを特徴とする軽合金製の押出フレーム。
【請求項1】
複数の壁部材で中空状の外壁が形成されるとともに、この外壁内に複数の補強部材が形成され、前記外壁の縦軸寸法および横軸寸法のうち、一方の軸寸法が他方の軸寸法に比して小さく形成された軽合金製の押出フレームであって、
前記一方の軸に対して対称な位置に、前記複数の壁部材および前記複数の補強部材のうち、3つの部材が交差する交差部がそれぞれ設けられ、
各交差部から前記3つの部材が等間隔に延出されたことを特徴とする軽合金製の押出フレーム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−168745(P2008−168745A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−2818(P2007−2818)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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