説明

農作業機

【課題】組立て作業性の向上を図ることができる農作業機を提供する。
【解決手段】農作業機1は、機体6に回転可能に設けた耕耘体11と、機体6に弾性板17を介して設けた整地体16とを備える。農作業機1は、機体6に設けた引掛受け体31と、整地体16に設けた引掛体36とを備える。引掛体36の軸状部37を引掛受け体31の凹状部32に引っ掛けることで弾性板17の伸びを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立て作業性の向上を図ることができる農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばトラクタに連結される機体と、機体に回転可能に設けられ回転しながら耕耘作業をする耕耘体と、耕耘体の後方で整地作業をする整地体とを備えた農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平1−59004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の農作業機では、例えば組立て時に整地体の位置合わせに手間がかかるため、組立て作業が煩雑となるおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、組立て作業性の向上を図ることができる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の農作業機は、機体と、この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする耕耘体と、この耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、前記機体に設けられた引掛受け体と、前記整地体に設けられ、前記引掛受け体に引っ掛けられた引掛体とを備えるものである。
【0006】
そして、組立て時に引掛体を引掛受け体に引っ掛けることで容易に整地体の位置合わせができるので、整地体の位置合わせに手間がかからず、組立て作業性が向上する。
【0007】
請求項2記載の農作業機は、機体と、この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする耕耘体と、前記機体に弾性板を介して設けられ、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、前記機体に設けられた引掛受け体と、前記整地体に設けられ、前記引掛受け体に引っ掛けられ、この引掛受け体に対する引掛りにより前記弾性板の伸びを防止する引掛体とを備えるものである。
【0008】
そして、組立て時に引掛体を引掛受け体に引っ掛けることで容易に整地体の位置合わせができるので、整地体の位置合わせに手間がかからず、組立て作業性が向上し、しかも、引掛受け体に対する引掛体の引掛りにより弾性板の伸びが防止される。
【0009】
請求項3記載の農作業機は、請求項1または2記載の農作業機において、引掛受け体は、上方に向って開口した凹状部を有し、引掛体は、前記凹状部の内側に引っ掛けられこの凹状部の内側にて回動自在に支持された左右方向の軸状部を有するものである。
【0010】
そして、組立て時に引掛体の軸状部を引掛受け体の凹状部に引っ掛けることによって整地体の位置合わせがより一層容易になる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、組立て時に引掛体を引掛受け体に引っ掛けることで容易に整地体の位置合わせができるので、整地体の位置合わせに手間がかからず、組立て作業性の向上を図ることができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、組立て時に引掛体を引掛受け体に引っ掛けることで容易に整地体の位置合わせができるので、整地体の位置合わせに手間がかからず、組立て作業性の向上を図ることができ、しかも、引掛受け体に対する引掛体の引掛りにより弾性板の伸びを適切に防止することができる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、組立て時に引掛体の軸状部を引掛受け体の凹状部に引っ掛けることによって整地体の位置合わせをより一層容易にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の農作業機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1および図2において、1は農作業機で、この農作業機1は、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)に連結されこのトラクタの走行により圃場を前方に移動しながら代掻き作業(耕耘整地作業)および土引き作業をする折畳み式の代掻き機である。
【0016】
農作業機1は、左右方向にやや長手状の中央作業部2と、この中央作業部2の左右両端部に軸3を中心として上下回動可能に設けられ展開作業状態・折畳非作業状態に設定される左右一対の延長作業部4とを具備している。
【0017】
中央作業部2は、トラクタに連結される機体6を備え、この機体6は3点連結部7を有し、この3点連結部7がトラクタの後部の3点リンク部(図示せず)に連結される。また、機体6はギアボックス等の入力軸保持部8を有し、この入力軸保持部8には入力軸9が回転可能に設けられている。入力軸9は、トラクタのPTO軸に伝動シャフト等を介して連結される。
【0018】
そして、機体6には、入力軸9側から動力を受けて所定方向に回転しながら耕耘作業をするロータリ式の耕耘体11が回転可能に設けられている。耕耘体11は、左右方向の回転軸およびこの回転軸に設けられた耕耘爪等にて構成されている。また、耕耘体11の上方部は、機体6の耕耘カバー部12にて覆われており、この左右方向にやや長手状で略板状をなす耕耘カバー部12の左右両端部には取付板部13が取り付けられている。
【0019】
また、機体6の耕耘カバー部12の後端部には、代掻き作業時に耕耘体11の後方で圃場面に追従するように上下動しながら整地作業をする整地体16が左右方向長手状で略矩形状をなす弾性板(ゴムカバー)17を介して設けられている。整地体16は、略板状の第1の整地体(均平板)18と、この第1の整地体18に左右方向の軸20を中心として上下方向に回動可能に設けられた略板状の第2の整地体(レーキ板)19とを有している。すなわち、耕耘カバー部12の後端部には弾性板17の前端部が取付具(ボルトおよびナット)21にて取り付けられ、この弾性板17の後端部には第1の整地体18の前端部が取付具(ボルトおよびナット)22にて取り付けられ、この第1の整地体18の後端部には第2の整地体19の前端部が左右方向の軸20を介して回動可能に取り付けられている。
【0020】
そして、中央作業部2は、土引き作業時に整地体16を機体6の耕耘カバー部12に対して固定してこの整地体16を土引き作業状態に設定する土引き設定手段23を備えている。土引き設定手段23は、機体6の耕耘カバー部12および第2の整地体19間にわたって設けられ、第1回動アーム24および第2回動アーム25を有し、この第2回動アーム25の下端部が第2の整地体19の左右方向略中央部に取り付けられている。
【0021】
なお、第1の整地体18の左右両端部および第2の整地体19の左右両端部には、一方の嵌合部である嵌合凸部26,27が設けられている。
【0022】
また、中央作業部2は、機体6の左右両端部に設けられた略板状の左右一対の引掛受け体(均平板ストッパ)31を備えている。
【0023】
各引掛受け体31は機体6の取付板部13に固定して取り付けられ、この各引掛受け体31の上部には上方に向って開口したフック形状をなす凹状部32が形成されている。そして、各引掛受け体31の凹状部32は、弾性板17に形成された孔部33を通って弾性板17より上方に向って突出している。
【0024】
さらに、中央作業部2は、整地体16の左右両端部に設けられ引掛受け体31に引っ掛けられこの引掛受け体31に対する引掛りにより整地体16の後方側への移動を規制して弾性板17の幅方向の伸びを防止する左右一対の引掛体(U字金具およびピン)36を備えている。
【0025】
各引掛体36は第1の整地体18の前端部上面側に固定して取り付けられ、この各引掛体36の上部には左右方向の軸状部37が形成されている。すなわち、この各引掛体36は、第1の整地体18に固着されたU字状部38を有し、このU字状部38の上端部に左右方向の軸状部37が固着されている。そして、図3および図4に示されるように、少なくとも土引き作業時には、各引掛体36の軸状部37は、対応する各引掛受け体31の凹状部32の内側に嵌入して引っ掛けられこの凹状部32の内側にて回動自在に下方側から支持されている。
【0026】
一方、左右一対の延長作業部4は左右対称のもので、各延長作業部4は略前後方向の軸3を中心として上下回動する機体である延長機体46を備えている。
【0027】
この延長機体46には、延長作業部4が展開作業状態に設定された状態時に中央作業部2の耕耘体11側から動力を受けて所定方向に回転しながら耕耘体11とともに耕耘作業をするロータリ式の耕耘体である延長耕耘体51が回転可能に設けられている。延長耕耘体51は、耕耘体11と同様、左右方向の回転軸およびこの回転軸に設けられた耕耘爪等にて構成されている。また、延長耕耘体51の上方部は、延長機体46の耕耘カバー部52にて覆われており、この耕耘カバー部52は左右方向にやや長手状で略板状に形成されている。
【0028】
また、延長機体46の耕耘カバー部52の後端部には、代掻き作業時に延長耕耘体51の後方で圃場面に追従するように上下動しながら整地作業をする整地体である延長整地体56が左右方向長手状で略矩形状をなす弾性板(ゴムカバー)である延長弾性板57を介して設けられている。延長整地体56は、略板状の第1の延長整地体(均平板)58と、この第1の延長整地体58に左右方向の軸60を中心として上下方向に回動可能に設けられた略板状の第2の延長整地体(レーキ板)59とを有している。すなわち、耕耘カバー部52の後端部には延長弾性板57の前端部が取付具(ボルトおよびナット)61にて取り付けられ、この延長弾性板57の後端部には第1の延長整地体58の前端部が取付具(ボルトおよびナット)62にて取り付けられ、この第1の延長整地体58の後端部には第2の延長整地体59の前端部が左右方向の軸60を介して回動可能に取り付けられている。
【0029】
そして、延長作業部4は、土引き作業時に延長整地体56を延長機体46の耕耘カバー部52に対して固定してこの延長整地体56を土引き作業状態に設定する土引き設定手段63を備えている。土引き設定手段63は、延長機体46の耕耘カバー部52および第2の延長整地体59間にわたって設けられ、第1回動アーム64および第2回動アーム65を有し、この第2回動アーム65の下端部が第2の延長整地体59に取り付けられている。
【0030】
なお、第1の延長整地体58の左右両端部および第2の延長整地体59の左右両端部には、延長作業部4が展開作業状態に設定された状態時に嵌合凸部26,27と嵌合する他方の嵌合部である嵌合凹部66,67が設けられている。そして、嵌合凸部26,27と嵌合凹部66,67との嵌合により中央作業部2の整地体16と延長作業部4の延長整地体56とが一体となって代掻き作業や土引き作業をする。
【0031】
また、延長作業部4は、延長機体46の左右両端部に設けられこの延長機体46の側板部を兼ねた略板状の左右一対の引掛受け体(均平板ストッパ)71を備えている。各引掛受け体71は延長機体46の耕耘カバー部52の左右方向端部に固定して取り付けられ、この各引掛受け体71の上部には上方に向って開口した凹状部72が形成されている。
【0032】
さらに、延長作業部4は、延長整地体56の左右両端部に設けられ引掛受け体71に引っ掛けられこの引掛受け体71に対する引掛りにより延長整地体56の後方側への移動を規制して延長弾性板57の幅方向の伸びを防止する左右一対の引掛体(U字金具およびピン)76を備えている。
【0033】
各引掛体76は第1の延長整地体58の前端部上面側に固定して取り付けられ、この各引掛体76の上部には左右方向の軸状部77が形成されている。すなわち、一対の引掛体76のうちの一方の引掛体76は第1の延長整地体56に固着されたU字状部78を有しこのU字状部78の上端部に左右方向の軸状部77が固着され、他方の引掛体76は第1の延長整地体58に固着された板部78aを有しこの板部78aの上端部に左右方向の軸状部77が固着されている。そして、図5および図6に示されるように、少なくとも土引き作業時には、各引掛体76の軸状部77は、対応する各引掛受け体71の凹状部72の内側に嵌入して引っ掛けられこの凹状部72の内側にて回動自在に下方側から支持されている。
【0034】
次に、上記一実施の形態の作用等を説明する。
【0035】
農作業機1の組立て時において、機体6に対して整地体16を取り付ける場合、弾性板17の前端部(上端部)を耕耘カバー部12の後端部に取付具21にて取り付けてから、整地体16に設けられた引掛体36の軸状部37を機体6に設けられた引掛受け体31の凹状部32に引っ掛けることにより整地体16を引掛受け体31に引掛体36を介して吊り下げて整地体16の位置合わせを行い、その後、弾性板17の後端部(下端部)を第1の整地体18の前端部である上端部に取付具22にて取り付ける。
【0036】
また、延長機体46に対して延長整地体56を取り付ける場合も同様、延長弾性板57の前端部(上端部)を耕耘カバー部52の後端部に取付具61にて取り付けてから、延長整地体56に設けられた引掛体76の軸状部77を延長機体46に設けられた引掛受け体71の凹状部72に引っ掛けることにより延長整地体56を引掛受け体71に引掛体76を介して吊り下げて延長整地体56の位置合わせを行い、その後、延長弾性板57の後端部(下端部)を第1の延長整地体58の前端部である上端部に取付具62にて取り付ける。
【0037】
一方、組み立てられた農作業機1を使用して最大作業幅で土引き作業をする場合は、左右の延長作業部4を展開作業状態に設定し、整地体16および延長整地体56を土引き作業状態(ロック状態)に設定し、かつ耕耘体11および延長耕耘体56が回転しないように設定した状態で、トラクタの前進走行により農作業機1を移動させる。すると、整地体16の第2の整地体19と延長整地体56の第2の延長整地体59とによって土引き作業が行われ、圃場が略平らになる。
【0038】
この土引き作業の際、引掛受け体31,71に対する引掛体36,76の引掛りにより、整地体16および延長整地体56が機体6および延長機体46に対して所望の土引き作業状態に固定されているため、整地体16および延長整地体56が圃場から土圧を受けたとしても弾性板17および延長弾性板57には幅方向の引張力が作用せず、弾性板17および延長弾性板57が幅方向に伸びるようなことがない。
【0039】
なお、左右の延長作業部4の一方のみを展開作業状態に設定したり、左右の延長作業部4の両方を展開作業状態に設定したりすることで、作業状況に応じて作業幅を調整できる。
【0040】
また、土引き作業完了後、最大作業幅で代掻き作業をする場合は、左右の延長作業部4を展開作業状態に設定し、整地体16および延長整地体56を通常の代掻き作業状態(フリー状態)に設定し、かつ耕耘体11および延長耕耘体51が所望方向に向って回転するように設定した状態で、トラクタの前進走行により農作業機1を移動させる。すると、耕耘体11と延長耕耘体51とによって耕耘作業が行われ、整地体16と延長整地体56とによって整地作業が行われる。
【0041】
この代掻き作業の際、圃場面の状態等に対応して、弾性板17および延長弾性板57が弾性変形したり、第1の整地体18および第1の延長整地体58が軸状部37,77を中心として上下回動したり、第2の整地体19および第2の延長整地体59が軸20,60を中心として上下回動する。
【0042】
なお、代掻き作業の場合も、左右の延長作業部4の一方のみを展開作業状態に設定したり、左右の延長作業部4の両方を展開作業状態に設定したりすることで、作業状況に応じて作業幅を調整できる。
【0043】
そして、上記一実施の形態の農作業機1によれば、組立て時に引掛体36,76の軸状部37,77を引掛受け体31,71の凹状部32,72に引っ掛けることで容易に整地体16および延長整地体56の位置合わせができるので、整地体16および延長整地体56の位置合わせに手間がかからず、農作業機1の組立て作業性の向上を図ることができる。
【0044】
また、土引き作業時に引掛体36,76の軸状部37,77が引掛受け体31,71の凹状部32,72に引っ掛けられているので、整地体16および延長整地体56が圃場から土圧を受けたとしても弾性板17および延長弾性板57には幅方向の引張力が作用せず、弾性板17および延長弾性板57の伸びを防止できる。よって、例えば弾性板17および延長弾性板57の伸びに基いて整地体16および延長整地体56の位置がずれて嵌合凸部26,27と嵌合凹部66,67との嵌合が不確実となるようなことがなく、整地体16の嵌合凸部26,27と延長整地体56の嵌合凹部66,67との嵌合の確実性を高めることができる。
【0045】
なお、上記一実施の形態では、弾性板17および延長弾性板57を備えた折畳み式の農作業機(代掻き機)1について説明したが、例えば図7ないし図9に示す農作業機1aでもよい。
【0046】
この農作業機1aは、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)に連結されこのトラクタの走行により圃場を前方に移動しながら耕耘整地作業をする耕耘整地装置である。
【0047】
そして、農作業機1aは、トラクタに連結される左右方向長手状の機体81を備え、この機体81は3点連結部を有しこの3点連結部がトラクタの後部の3点リンク部(図示せず)に連結される。また、機体81はギアボックス等の入力軸保持部82を有し、この入力軸保持部82には入力軸83が回転可能に設けられている。入力軸83はトラクタのPTO軸に伝動シャフト等を介して連結される。
【0048】
そして、機体81には、入力軸83側から動力を受けて所定方向に回転しながら耕耘作業をするロータリ式の耕耘体84が回転可能に設けられている。耕耘体84は、左右方向の回転軸およびこの回転軸に設けられた耕耘爪等にて構成されている。また、耕耘体84の上方部は、機体81の耕耘カバー部85にて覆われており、この左右方向にやや長手状で略板状をなす耕耘カバー部85の左右両端部には側板部86が取り付けられている。
【0049】
また、機体81の耕耘カバー部85の後端部には、耕耘体84の後方で圃場面に追従するように上下動しながら整地作業をする整地体(均平板)87が複数(例えば3つ)の蝶番88を介して回動中心軸89を中心として上下回動可能に設けられている。すなわち、耕耘カバー部85の後端部の複数箇所に蝶番88が取付具(ボルトおよびナット)90にて取り付けられ、これらの蝶番88によって1枚板状の整地体87が前端側の回動中心軸89を中心として上下回動可能に支持されている。
【0050】
そして、農作業機1aは、機体81の左右両端部に設けられた略板状の左右一対の引掛受け体(均平板ストッパ)91を備えている。各引掛受け体91は機体81の側板部86から内方に向って突出した棒部92の先端に固定して取り付けられ、この各引掛受け体91の上部には上方に向って開口した凹状部93が形成されている。
【0051】
また、農作業機1aは、整地体87の左右両端部に設けられ引掛受け体91に引っ掛けられた左右一対の引掛体94を備えている。各引掛体94は整地体87の左右両端部前端に固定して取り付けられ、この各引掛体94は例えば左右方向の軸状部95にて形成されている。すなわちこの各引掛体94は引掛受け体91の凹状部93に対応した形状をなす軸状部95のみを有している。そして、各引掛体94の軸状部95は、対応する各引掛受け体91の凹状部93の内側に嵌入して引っ掛けられこの凹状部93の内側にて回動自在に下方側から支持されている。
【0052】
そして、このような構成の農作業機1aでも、組立て時に引掛体94の軸状部95を引掛受け体91の凹状部93に引っ掛けることで容易に整地体の位置合わせができるので、整地体の位置合わせに手間がかからず、農作業機1aの組立て作業性の向上を図ることができる。
【0053】
また、図示しないが、弾性板17を備えた一本型の代掻き機でもよく、また弾性板17および延長弾性板57を備えた2分割の代掻き機等でもよい。
【0054】
さらに、引掛体36,76,94が軸状部37,77,95を有し引掛受け体31,71,91が凹状部32,72,93を有した構成には限定されず、例えば図示しないが、逆に引掛体が凹状部を有し引掛受け体が軸状部を有するような構成等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の農作業機の一実施の形態の側面図である。
【図2】同上農作業機の背面図である。
【図3】同上農作業機の中央作業部の平面図である。
【図4】同上農作業機の中央作業部の側面図である。
【図5】同上農作業機の延長作業部の平面図である。
【図6】同上農作業機の延長作業部の側面図である。
【図7】本発明の農作業機の他の実施の形態の展開背面図である。
【図8】同上農作業機の側面図である。
【図9】同上農作業機の部分側面図である。
【符号の説明】
【0056】
1,1a 農作業機
6,46,81 機体
11,51,84 耕耘体
16,56,87 整地体
17,57 弾性板
31,71,91 引掛受け体
32,72,93 凹状部
36,76,94 引掛体
37,77,95 軸状部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体と、
この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする耕耘体と、
この耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
前記機体に設けられた引掛受け体と、
前記整地体に設けられ、前記引掛受け体に引っ掛けられた引掛体と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
機体と、
この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする耕耘体と、
前記機体に弾性板を介して設けられ、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
前記機体に設けられた引掛受け体と、
前記整地体に設けられ、前記引掛受け体に引っ掛けられ、この引掛受け体に対する引掛りにより前記弾性板の伸びを防止する引掛体と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項3】
引掛受け体は、上方に向って開口した凹状部を有し、
引掛体は、前記凹状部の内側に引っ掛けられこの凹状部の内側にて回動自在に支持された左右方向の軸状部を有する
ことを特徴とする請求項1または2記載の農作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−14699(P2006−14699A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−198009(P2004−198009)
【出願日】平成16年7月5日(2004.7.5)
【出願人】(000188009)松山株式会社 (285)
【Fターム(参考)】