説明

透明セラミック複合材料

セラミック複合材料およびその製造法が提供される。セラミック複合材料は透明であってよくそして透明な防護具であってよい。複合材料のセラミック部分は単結晶サファイアであってよい。複合材料は、大きい表面積と比較的低い面密度を示す一方、適した防弾作用を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック複合材料に関しそして、特に、透明セラミック防護具に関する。
【背景技術】
【0002】
セラミックは、例えば磨耗、高温又は高速度衝撃に供される製品でそれらを有用にするさまざまな特性を示す。優れた強度重量比と優れた硬度は、セラミックが構造材料で、例えば多くの場合、鋼鉄、ポリマーおよびガラスに置き換え可能でかつ改良し得ることを意味する。セラミック複合材料は、他のセラミック又はセラミックでない材料に結合されたセラミックを含む材料である。例えば、セラミックシートはガラス又はプラスチック又は他のセラミックに結合されてセラミック複合材料を形成し得る。セラミック複合材料は、セラミックの有用な特性が純粋なセラミック材料よりも例えば軽く、より曲げやすく又は安価である製品を提供して、利用されることを可能にし得る。
【0003】
セラミックは不透明、半透明又は透明であり得る。透明なセラミックは、透明なガラス又はポリマーに置き換え可能であり得る耐衝撃性のある、ひっかき傷に強いそして耐熱性の材料を提供し得るので特に興味深い。セラミックシートは製造するためにガラス又はポリマーシートよりも典型的には高価であるが、セラミックの優れた特性が、極限の状態又は過酷な環境下でひっかき傷に強い、高強度そして光透過性が求められる小さい窓の用途のための材料選択をさせ得る。
【0004】
セラミックと他の材料、例えばガラスおよびポリカーボネートとの複合材料は、耐衝撃透明防護具として提案されてきた。例えば、米国法定発明登録第H1567号は、弾力性の高い板によって支持された硬質粉砕性フェースプレートを有する透明複合防護具について記載している。米国法定発明登録第H1519号は、透明プラスチックの受け板への透明な酸化アルミニウム又は酸化マグネシウムの接合について記載している。しかしながら、十分な透明性と強度を与えるためには、これらの複合材料は厚く、重く、そして高価でまた制限された表示範囲を提供する小さいサイズでのみ利用可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
結果として、セラミック複合材料は透明防護具として幅広く利用されなかった。この分野において、例えば、表面積を増加させる一方で重量およびコストを下げ得る進歩があれば、改良された防護具およびこの分野におけるセラミックの一層の利用につながるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様において、本発明は、口径0.30のAP発射体に対して843m/sより大きいV50を有し且つく且つ58.7kg/m未満の面密度を示す透明セラミック複合材料に関する。
【0007】
他の態様において、本発明は、少なくとも1つの寸法が15cmより大きい、20cmより大きい又は25cmより大きい単結晶サファイアシートを含むセラミック複合材料に関する。
【0008】
他の態様において、単結晶サファイアシートを基材に接着することを含み、シートが15cmより大きい少なくとも1つの寸法を含むセラミック複合材料の製造法が提供される。
【0009】
他の態様において、835m/sの速度で飛んでくる7.62mmx51 M80の弾丸の貫通を防止することが可能である、約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具が提供される。
【0010】
他の態様において、776m/sの速度で飛んでくる7.62x39 API−BZの発射体の貫通を防止することが可能である、約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具が提供される。
【0011】
他の態様において、768m/sの速度で飛んでくる7.62x51 AP(M61)の発射体の貫通を防止することが可能である、約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具が提供される。
【0012】
他の態様において、835m/sの速度で飛んでくる7.62mmx51 M80の弾丸の貫通を防止することが可能である、約50mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具が提供される。
【0013】
他の態様において、776m/sの速度で飛んでくる7.62x39 API−BZの発射体の貫通を防止することが可能である、約50mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具が提供される。
【0014】
他の態様において、768m/sの速度で飛んでくる7.62x51 AP(M61)の発射体の貫通を防止することが可能である、約50mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具が提供される。
【0015】
他の態様において、835m/sの速度で飛んでくる7.62mmx51 M80の弾丸の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具が提供される。
【0016】
他の態様において、776m/sの速度で飛んでくる7.62x39 API−BZの発射体の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具が提供される。
【0017】
他の態様において、768m/sの速度で飛んでくる7.62x51 AP(M61)の発射体の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具が提供される。
【0018】
他の態様において、858m/sの速度で飛んでくる7.62x54R B32の発射体の貫通を防止することが可能である、約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具が提供される。
【0019】
他の態様において、858m/sの速度で飛んでくる7.62x54R B32の発射体の貫通を防止することが可能である、約60mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具が提供される。
【0020】
他の態様において、858m/sの速度で飛んでくる7.62x54R B32の発射体の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具が提供される。
【0021】
他の態様において、850m/sの速度で飛んでくる7.62x63mm APM2の3連発の発射体の貫通を防止することが可能である、約80mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
添付の図面は縮尺であることを意図していない。図面において、さまざまな図で図示される各々同一の又は同一に近い構成材は同様の数表示によって表示される。明りょうさのために、すべての図面においてすべての構成材が表示されるわけではない。図面において、図1はセラミック複合材料の断面図を示す概略図であり、図2は表形式の試験データを示し、図3Aおよび3Bは本発明の一部の実施例の発射体試験後の写真の複写であり、そして図4Aおよび4Bは本発明の一部の実施例の発射体試験後の写真の複写である。
【0023】
この発明は、その適用が以下の記載で説明される又は図面に図示される構造の詳細および構成材の配置に限定されない。本発明は、他の態様および種々の方法で実施されるか又は行われることが可能である。同様に、この明細書で用いられる表現および用語は説明の目的のためであり、限定すると見なされるべきでない。この明細書で、“包含する”、“含む”、又は“有する”、“含有する”、“伴う”、およびそれらの変形はその後に記載される事項およびそれらの同等物と同様に追加的な事項を包含することが意図されている。
【0024】
1つの態様において、本発明は、光の透過を可能とする一方で高速度発射体からの防御を与えるのに役立つ透明セラミック複合材料に関する。この複合材料は、例えば、航空機、宇宙船、水中機、および民間又は軍用の地上車両に用いられ得る保護窓を提供し得る。この複合材料は、他の材料と比較したときに高い強度重量比と同様に改良された視界を提供し得る。複合材料のセラミック構成材は、例えば、多結晶性でないセラミック、例えば単結晶サファイア(Al)であってよい。複合材料の他の構成材は、例えば、ガラスおよび/又はポリマー材料を含んでよい。
【0025】
本明細書において、“接着剤”とは2つの固体を目的の用途に供されたときに分離しないように結合することが可能である材料である。接着剤は一時的でも又は永続的のいずれであってもよい。
“面密度”とは材料の表面積単位当たりの質量である。
“複合材料”とは2つ以上の別個の材料を接着させることによって作成された製品である。複数の材料が同一の又は異なる組成であり得る。
“壊れやすい”材料とは十分な推進力をもつ発射体に衝突されたときに粉々になることを意図しているものである。壊れにくい材料と衝突後にその構造を保持することを意図している。
【0026】
“単結晶サファイア”とはα−Alを意味し、そもそも単結晶であるコランダムとして周知である。
“スピネル”は当技術分野で周知のように用いられそしてスピネル結晶構造を有するセラミック材料、例えばMgAlを示す。
“半透明の”材料は、当業者に周知でありそして光の透過を可能とするがその材料を通して見る対象物の鮮明な画像を与えない。
【0027】
“透明な”材料は、当業者に周知でありそして光の透過を可能とし且つその材料を通して見る対象物の明りょうな、識別できる画像を与える。“可視透明”材料は可視領域で透明である。“IR透明”材料はIR領域で透明でありそして“UV透明”材料はUV領域で透明である。
“V50”は、防護具の評価を示しそしてある防護具が50%の確立で貫通される個別の発射体の速度を記述する。発射体は衝突点における防護具の面に対して実質的に垂直な角度で防護具に激突する。それ故、銃口径30のAP弾丸に対する2770fps(844m/s)のV50を有する防護具は、その速度で受ける命中の約50%で貫通される。
【0028】
1つの態様において、この明細書に記載されるセラミック複合材料は防護具として用いられ得る。複合材料は、好適には透明であり且つ発射体、例えば銃弾又は宇宙のゴミからの衝撃に耐え得る。複合材料は、砲火を浴びるときに車両がさらされ得る小型武器での射撃、爆弾の金属片、爆弾および他の発射体から車両の乗員を保護し得る。複合材料は、明りょうな視界を提供し、乗員が防護具を通して周囲の状況を見ることを可能とする。複合材料は、1つ以上の位置で平ら(平面)又は湾曲であってよい。
【0029】
セラミック複合材料の材料、厚さ、大きさおよび重さはセラミック複合材料の予想される用途に依存して変更され得る。軽い、薄い複合材料は負担が少ない用途に用いられ得てまた厚い、重い複合材料は強力な発射体および多発命中から防護するために用いられ得る。いくつかの態様において、透明な防護具は小型武器での射撃、例えば銃口径0.30のAP弾丸の命中後に無傷で且つ役に立ち続ける。透明な防護具は銃口径0.22、0.223、0.30、0.50(インチ)、5.56mm、5.45mm、6.8mmおよび7.62mm以上の弾を含む多くの異なる小火器から防護することを意図している。
【0030】
いくつかの態様において、透明セラミック複合材料は、2、3又はさらに多くの異なる構成成分の積層体であり得る。例えば、複合材料は、ポリマーシートに接着されているガラスシートに接着されたポリマーシートに接着されたセラミックシートを含んでよい。あるいは、複合材料は、第2の種類のポリマーシートに接着されたセラミックシートであってよい。セラミックシートは多結晶でなくてよいしまた単結晶セラミック、例えば単結晶サファイアであってよい。結果として生じる複合材料サンドイッチ、例えば図1に示されるそれは、透明防護具として用いられ得る。
【0031】
図1は一つのタイプの複合材料の1部分の断面図である。複合材料100は外層、例えば透明セラミックシート、例えば単結晶サファイアシート110を含む。シート110は、中間層、例えばガラスシート130に直接に接着されてよく又は1つ以上の介在する付加的なサファイアシート、例えばシート120を含んでよい。2つ以上のサファイアシートが用いられる場合、それらは厚さは同一でも異なってもよいが典型的には同一又は類似の表面積である。サファイアシートに接着された表面に対するガラスシート130の表面は、内側シート、例えばポリマーシート、例えばポリカーボネートシート140に順番に接着されてよい。
【0032】
ガラスおよび/又はポリマーのシートからなる複数のシートも同様に用いられ得る。複合材料の各構成材は隣接した構成材に接着されてよい。接着又は結合は、種々の機械的又は、例えば、熱硬化接着剤、放射線硬化接着剤、時間硬化接着剤、化学硬化接着剤および/又は触媒硬化接着剤を含む化学的な方法を用いて達成され得る。接着剤層112、114および116は同一、類似又は異なる材料であってよい。ポリカーボネート層140は例えばひっかき抵抗性および/又は防曇性を与え得る追加的な塗膜118で(露出した表面に)被覆されてよい。
【0033】
結果として得られるセラミック複合材料は、一連の層、例えば、セラミック/接着剤/ガラス/接着剤/ポリマーを含んでよい。各種類の複数の層が含まれてよい。多くの個別の複合材料が、例えば、サファイアシート(複数)/ポリビニルブチラール接着剤/低鉄ガラス/熱可塑性ポリウレタン(TPU)接着剤/ポリカーボネートを含み得る。各層の厚さは、典型的にはシートを結合するために必要とされる最小の厚さの接着剤層とともに変化し得る。セラミックシートは厚さが0.05〜2又は3cmであってよい。
【0034】
中間のガラス層は、例えば、厚さが0.1〜10又は15cmであってよい。内側ポリカーボネート層は、例えば、厚さが0.1〜5cmであってよい。TPUシートはポリカーボネート層を他の層、例えば、ガラスに接着する接着剤層であってよい。他の態様において、接着剤、例えば、TPUの層とポリカーボネートとは単一材料、例えばフランスのセント・ゴバン・サリーから入手可能なFAENAC(登録商標)フィルム(FAE)で置き換えられ得る。FAEはガラス又は他の表面に直接に積層されてよく、そして厚さ約4.5mmのTPU/PCの層の代わりに厚さ約1mmの層が用いられ得る。典型的には、ポリカーボネート又はFAE層は複合材料が組み込まれた車体の内装の上張りをする。
【0035】
1層以上のガラスシートが複合材料に用いられ得る。いくつかの態様は2、3、4又はより多いガラスシートを含み得る。ガラスシートは、例えば、最適な保護および/又は最適な可視性を与えるために配置されてよい。いくつかの場合に、ガラスシートは互いに隣接してよく、互いに接着剤で結合されて良く又は複合材料の他の構成材に結合されてよい。
ガラスシートが用いられるとき、異なる態様は異なる種類のガラスが必要であるかもしれない。例えば、種々の種類のガラスは異なる強度又は光学的特性を与え得る。用いられ得るガラスの種類は、低鉄ガラス、ホウケイ酸ガラス、“無色透明”ガラス、“超白”ガラス、ダイヤモンドガラス(無色透明低鉄)およびRCダイヤモンドガラス(化学的強化)を含む。
【0036】
セラミック複合材料は、任意の形状であってよくそして、例えば、正方形、円形、長方形、台形又は実質的な多角形であってよい。長方形の形状は幅広い視界を与えるために好ましい。セラミック複合材料は、各寸法が全複合材料を通して様々であり得るが、典型的には長さ、幅および厚さを持つ。複合材料は、長さ又は幅のいずれかの50%未満、25%未満、又は10%未満である厚さを持つ実質的な平面であり得る。この明細書で用いられるとき、長さとは計測されている複合材料又はシートを完全に覆う最も小さく(面積)仮定した長方形の長さを言う。例えば、長方形の長さはその通常の長さであり、円形品の長さはその直径であり、そして六角形の長さは2つの最も遠い頂点間の寸法である。幅とは同じく仮定した長方形の幅を言う。厚さとは1つの面から反対面までシート又は複合材料を貫いて測定した寸法を言う。例えば、30cmx45cmx3cmのセラミック複合材料は厚さ3cm、長さ45cmそして幅30cmを有する。
【0037】
複合材料の重要な構成材は1枚のセラミックシート又は複数のシートである。複合材料の表面積は、モザイク又は端と端とが隣接する一連のシートによるよりもむしろ単一の連続セラミックシートによって覆われ得る。大きいシートは結合されてモザイクを形成し得る。大きいシートは同じ大きさのモザイクに対して少ない結合線をもたらし得て、そして少ない結合線はシートおよび/又は複合材料の弱い箇所の数を減らし得る。複数のシートは順に重ねて積み重ねられてよい。セラミックシートは、壊れやすいか壊れにくいかのいずれかであるように設計され得て、そしてガラス又はポリカーボネートのそれよりも大きい弾性率を有してよい。セラミックは高い“硬度”を有してよい。硬度は、耐塑性変形、貫入抵抗、押し込み抵抗および耐ひっかき抵抗を含む。いくつかのセラミック、例えば、単結晶サファイアの硬度は、悪条件下、例えば風塵を含む環境下に役立ち得る改良されたひっかき抵抗性を与え得る。
【0038】
いくつかの態様において、材料は、1000より大きい、1500より大きい、1800より大きい又は1900kg/mmより大きいヴィッカース硬度を持ち得る。同様に、セラミックは高い“靭性”を持ち得る。靭性とは1立方インチの材料を砕けるまで変形させるために必要な仕事量である。セラミックシートは多結晶又は単結晶のセラミックであってよい。いくつかの場合、セラミックシートは、例えば、優れた光学的性能および/又は良好な弾力性によって多くの場合に単結晶セラミックが好ましいが、焼結したセラミックのシートであってよい。適したセラミック材料の限定的な例として、多結晶Al、単結晶Al(サファイア)、アルミニウム酸窒化物およびスピネルが挙げられる。いくつかの態様において、セラミックシートは基本的にマグネシウムを含まなくてよい。セラミックは、規則性の結晶方位性を示し得てそして異方性の六方晶結晶構造を持ち得る。
【0039】
セラミックシートはブールから製造され得る。しかし、ブールの横切断から製造されたシートは、ブールが典型的に円筒形でありそして円形横断面を有していることに制限されているかもしれない。それ故、ブールから切り取られたシートは一般的にブールの直径に限定される幅を有する。正方形のシートは最小の無駄で切り取られ得るが、長方形のシートは、作るのにコストが掛かり得てまた幅より大きい長さを有するシートを製造するために相当する無駄を伴う追加の切断を含み得る。ブールから異なる形状がスライスされ得るが、サファイアの塊からのシートの切り取りは費用がかかりそして時間がかかり得る。
【0040】
セラミックの複数のシートがモザイク複合材料を形成するために共通の基材に並んで取り付けられ得る。個々のシートは互いに四角にした端を有するか又は鋼鉄あるいは他の材料の枠組みによって継ぎ合わせられてよい。この構造はいくつかの例、例えば、枠組みの度重なる断続によって視界が損なわれる場合には、好ましくない。
いくつかの態様において、大きい表面積の単一のセラミックシートの使用は、例えば、衝撃力を効果的に分散させそして同様に改良された視界を提供することにより、改良された防護具をもたらし得る。大きい面積のシート、例えば、30、40、50、60又は70cmより大きい長さを有するシートが“エッジ確定膜供給成長”法を用いて製作され得る。前記の製造法は2004年4月8日に出願され、参照によってこの発明に組み入れられた“単結晶およびその製造法”という名称のロッヒャー等に共有される米国特許出願第10/820468号に記載されている。
【0041】
これらの方法は複合材料で用いる単結晶サファイアシートを製造するために用いられ得て、そして15cmより大きい、20cmより大きい又は25cmより大きい寸法を有し得る。シートは幅よりも実質的に大きい長さを有し得る。例えば、幅は長さの90%以下、80%以下、70%以下又は60%以下であってよい。シートの厚さは、実質的に一致してよく、そして0.05cm以上、0.07cm以上、0.1cm以上、0.2cm以上、0.3cm以上、0.4cm以上、0.5cm以上、0.7cm以上又は1cm以上であってよい。同様に、シートは0.05cm未満、0.07cm未満、0.1cm未満、0.2cm未満、0.3cm未満、0.4cm未満、0.5cm未満、0.7cm未満、1cm未満、2cm未満又は3cm未満の厚さを有してよい。
【0042】
いくつかの態様において、サファイアシートは、実質的に長方形、正方形、円形、多角形等の形状に形成され、そして透明防護具のための望ましい形状を与え得る。いくつかの態様において、シートは可視、赤外および/又は紫外の光の25%、50%、70%、80%、又は90%より多い透過率を可能とし得る。同様に、約200nm以上で約2〜3μm以下の波長の有意な透過が達成され得る。シートは、典型的に高弾性率を有し、そしてガラスの同等のどのようなシートであっても破壊する少なくとも約200Xに等しい力に耐え得る。同様に、シートは空気中で不燃性であってよく、そして優れた伝熱性を示し得る。
【0043】
大きい表面積のセラミックシートは、改良された視界を与え得て、そして同様に衝撃力の広い分散を与え得て、特に複数の命中に対する卓越した防護をもたらす。結果は複数の命中に対して防護が可能である壊れにくいセラミック複合材料であり得る。いくつかの透明防護具の構造は衝撃で破砕するために設計されるが、多くの場合は激突されて後に防護具および/又は防護具のセラミックのシート部分が無傷であることが好適である。
【0044】
多くの場合は対象とする用途によって、さまざまな大きさのセラミック複合材料が用いられ得る。この明細書に記載された連続した(モザイクでない)セラミックシートは、例えば、100cmより大きい、200cmより大きい、250cmより大きい、300cmより大きい、400cmより大きい、500cmより大きい又は1000cmより大きい表面積を有し得る。セラミックシートを用いて製造された連続した複合材料は高表面積であってよく、そして複合材料の厚さで割った表面積(cm/cm)は、例えば10cmより大きい、25cmより大きい、50cmより大きい、100cmより大きい、250cmより大きい、500cmより大きい又は1000cmより大きくてよい。
【0045】
同様に、セラミック複合材料の面密度は見込まれる用途とともに変わってよい。厚い又は追加的な外側の、内側の又は中間のシートが、複合材料の強度を増すために用いられてよく、そして複合材料の面密度の増加をもたらしてよい。セラミック複合材料の面密度は200kg/m以下、100kg/m以下、80kg/m以下、70kg/m以下、58.7kg/m以下、52.8kg/m以下、45kg/m以下、40kg/m以下、30kg/m以下、又は17.5kg/m以下であってよい。
【0046】
複合材料は、ある程度は完成品の複合材料のための見込まれる用途に依存して異なる厚さを示し得る。例えば、高推進力の発射体の貫通を防止するための複合材料は低推進力の発射体の貫通を防止するためのそれよりも大きい厚さであり得る。異なる態様は、例えば、200mmより大きい、200mm以下、150mm未満、120mm未満、100mm未満、80mm未満、70mm未満、60mm未満、50mm未満、40mm未満、30mm未満又は25mm未満の厚さを有してよい。
【0047】
セラミックシートおよび/又はセラミック複合材料は、平面であってよく又は少なくとも1つの半径を含んでよい。多くの態様において、セラミックシートは実質的に平面である。実質的な平面シートは、例えば、エッジ確定膜供給成長技法によって形成されてよく、そして何らかの追加の機械加工又は組立なしで適したシートをもたらす。実質的に平面でない湾曲したシートを製造するために、湾曲した面又は放射状の範囲、例えば管の一部を含んでシートが作られ得る。平面又は平面でないシートは透明セラミック複合材料、例えば、風防、例えば、航空機、宇宙船および車両、例えばトラックおよび装甲要員運搬装置などとして用いられ得る透明防護具を製造するために用いられ得る。
【0048】
セラミックシート、例えばサファイアシートは積み重ねられた複数のシートから形成されてよく、そしてシートは大きい厚さのサファイア構成材を製造するために、例えば第2又は第3のシートに接着されてよい。各々のシートは、同一の又は同様の寸法であってよくそして周知の接着方法、例えば接着剤又は機械的な方法、例えばクランプの使用によって他の1枚のシート又は複数のシートに接着され得る。適した接着剤は好適には透明であってよく、そして多くは当業者に周知である。接着剤として、熱硬化、放射線硬化、時間硬化、化学硬化そして触媒硬化であってよく、そして、例えば、ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン、ポリビニルブチラール、および金属ベース接着剤が挙げられる。
【0049】
セラミック層に加えて、セラミック複合材料は、裏当て材を含んでよくそして同様に中間層を含んでよい。裏当て材(又は中間層)は、例えば、支持および衝撃力の分散を与えるために役立ち得て、そしてそうでなければ複合材料を貫通し得る破片および発射体を保持するのに役立ち得る。裏当て材は、任意の厚さと形状であってよくそしてセラミックシートよりも厚いか又は薄くてよい。裏当て材は、透明であってよく、また好適にはそれが用いられるセラミックシートと同じ波長で透明である。例えば、可視域で透明であるサファイアシートは可視域で透明であるポリカーボネートに接着されてよい。複合材料がIR窓として使用される場合、裏当て材はIRに対して透明であってよい。同様に、それはUV照射に対して透明であってよい。
【0050】
いくつかの態様において、中間層はポリマー、例えばポリカーボネートであってよい。中間層は中間の(露出した)面上に塗膜、例えば傷防止塗膜又は霧防止塗膜を含んでよい。多くのそのような塗膜は当業者に周知である。裏当て材の複数のシートが、積み重ねられてよく、また接着剤、例えばポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーンおよび金属ベース接着剤を用いて互いに接着されてよい。同様に、材料、例えば、導線が、例えば、霜取り又は曇り除去のための抵抗加熱を与えるために層に又は層の間に取り付けられてよい。適した裏当て材として、透明な熱可塑性又は熱硬化性組成物、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(BS)、アセタール樹脂、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、アクリル樹脂および変性アクリル樹脂、アリル樹脂、三酢酸セルロース、塩素化ポリエーテル、エチルセルロース、剛性エポキシ樹脂および柔軟性エポキシ樹脂、フッ素樹脂、アイソマー“サーリンA”(デュポン)、メラミン樹脂、ナイロン、パリレンポリマー、フェノール透明体(熱硬化性)、フェノキシ樹脂、ポリブチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリフェニレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン(熱可塑性および熱硬化性および高密度)、ポリスルホン、ポリビニルアセテート(PVA)、ポリビニルアルコール、フッ化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール、PVB/マイラー樹脂積層品、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、スチレン−アクリロニトリルとスチレン−ブタジエンとの共重合体が挙げられる。
【0051】
同様に、中間の材料又は層が、用いられてよくそして、例えば、力分散のみならず支持も与え得る。中間層はセラミック層および裏当て層の両方に接着されてよい。いくつかの態様において、中間層はセラミック層又は裏当て層のいずれかよりも厚いか又は大きい質量であってよい。結果として、中間層は複合材料の質量の40%より多く、50%より多く、60%より多く、70%より多く、80%より多く又は、90%より多くに寄与し得る。いくつかの態様において、中間層はガラスでありまたいくつかの態様において低鉄ガラスが用いられてよい。中間層は複合材料の外側(セラミック)層および内側層と同じ波長で透明であってよい。例えば、外側層および内側層が可視域で透明であれば、中間層も同様に可視域で透明であってよい。
【0052】
材料は広範囲の波長の全域で共通の透過性を有する必要はないが、しかし透過性が重なり合って複合材料全体を通じて適切な透過性を提供する小領域を出現させることが好ましい。例えば、セラミック層、内側層および中間層は可視域の全帯域の透過を可能とするために選択されてよい。中間層材料の限定的な例として、ガラス、セラミックおよびポリマー材料が挙げられる。中間層は内側層又は外側層に機械的又は接着剤を用いるいずれかで結合され得る。適した接着剤としては、ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコ−ンおよび金属ベース接着剤が挙げられる。
【0053】
複合材料の複数の層は熱と圧力の組合せを用いて結合され得る。好適には複数のシート層がお互いに強固に固定されそして視角的透明性が維持又は改良される。視角用途、例えば透明保護具、に用いられるときは、光学的透明度が重要であってよくまた70%より高い、75%より高い、80%より高い、85%より高い透過率の値が好ましい。同様に、3%未満のヘイズ値が好ましい。
【0054】
複合材料を形成するために、複数のシートが一時的に、例えば、テープで固定され、そして次いで真空バッグ中に置かれ得る。バッグはチャンバー、例えばオートクレーブ内に置かれそしてバッグが真空に引かれる。真空量は、用途によって異なってよくそして、例えば、100mトールを超え、50mトールを超え又は10mトールを超えてよい。バッグ内の不完全真空下では、チャンバーは加圧および/又は加熱されてよい。用いられ得る圧力としては、大気圧、大気圧を超え、2バールを超え、4バールを越えるか又は8バールを越える圧力が挙げられる。いくつかの態様において、圧力は圧力室内で又は機械的方法、例えば、ローラー又はプレス機によって加えられてよい。圧力および熱はポリマーシートが軟化点に達し、気泡が除かれてそしてポリマー(例えば、PVB)が澄んでそして流れるのが可能となるまで加えてよい。
【0055】
軟化温度は、例えば、70℃より高い、80℃より高い、90℃より高い、100℃より高い、120℃より高い、150℃より高い、160℃より高い、200℃より高い又は250℃より高くてよい。最適な温度は、一つには、適用される圧力にそしてセラミック(サファイア)、ガラスおよびポリカーボネートのシートを結合するために用いられる個別の材料に依存する。
【0056】
気泡が除かれそしてポリマーが軟化すると、窓を通じての光学的透明度が良くなりそして複合材料は透明になり得る。この変化を観察すると、圧力と温度との最適な組合せがいつ得られるかを示すのに役立ち得る。サファイア又はガラスの内側対向面上の欠陥又はむらは流動するPVBによって満たされ得る。重合又は硬化又は冷却後に、複合材料の構成材は互いに対してしっかりと固定化されて保たれ、またテープ又は他のリテーナーはどれも除かれてよい。個別の衝撃に耐えるセラミック複合材料の能力を試験するために種々の方法が用いられてよい。
【0057】
1つの方法において、セラミック複合材料、例えばセラミック防護具は、台にしっかりと支持されそして発射体、例えばライフルからの弾丸で衝撃が与えられ得る。セラミック防護具は弾丸が内側層、例えば、ポリカーボネート層を貫通するときに完全に貫通したと見なされる。個別の発射体に対するV50を決定するために、発射体が多くの種々の速度で防護具中に0度の傾斜で発射される。防護具を貫通しない2つの最も高い速度が平均化され、防護具を貫通してV50に達する2つの最小速度となる。この明細書で報告されるすべての弾道試験結果は0度の傾斜で発射された発射体を用いて、又は、特に明記しない限り、与えられた試験技術に理論的にできるだけ近いように決定される。
【0058】
いくつかの態様において、セラミック複合材料は貫通を防止するおよび/又は少なくとも740m/s、800m/sより大きい、843m/sより大きい、850m/sより大きい、900m/sより大きい、950m/sより大きい、1000m/sより大きい又は1100m/sより大きいV50に達することが可能であり得る。様々な態様において、これらの水準は、口径0.30のAP、口径0.50、7.62x51 M−80ボール、7.62x39 API−BZ、7.62x51 AP(M61)、7.62x54R B32(ドラゴノブ)、および7.62x51 AP−WCを含む発射体に対する防護を達成し得る。
【0059】
これらの発射体に対する防護のため、異なる態様において、複合材料の面密度は、例えば、200kg/m未満、165kg/m未満、135kg/m未満、110kg/m未満、80kg/m未満、70kg/m未満、50kg/m未満、又は40kg/m未満であってよい。口径0.50APの防護のために、複合材料は、例えば、200kg/m未満、150kg/m未満、120kg/m未満、100kg/m未満、80kg/m未満、又は50kg/m未満の面密度を有してよい。高い面密度は同じ複合材料に衝撃を加える多数の銃弾による貫通を防ぐことを意図される複合材料に用いられてよい。
【実施例】
【0060】
実施例
いくつかのサファイア複合材料の試料を作製し、またそれらの透明防護具としての有効性を測定するために弾道試験によって評価した。結果は、この明細書に示されるように、セラミックをベースにした透明複合材料が単一銃弾および複数の銃弾を含む様々な発射体の貫通を防ぐのに効果的であり得ることを示す。さらに、この水準の防護は従来のガラス型防護具のそれよりも低い面密度および厚さで得ることが可能である。
11個の異なる発射体試験が2つの異なる複合材料積層体に実施された。各積層体は150mmの長さと150mmの幅を有していた。これらの試験積層体のサファイアシートは特に明記しない限り、エッジ確定膜供給成長技法によって作製される。
【0061】
各複合材料が以下のようにして作製された。構成材層を積み重ねそしてテープで固定しそして真空バッグに置いた。バッグに真空を適用し、次いでバッグをオートクレーブ内に置いて積み重ね物に約8バール(116psi)の圧力を適用した。このようにして、積み重ね物は、バッグ内で真空下にあり、しかしオートクレーブ内では加圧された。温度はPVB層が流動し始める約125℃に上昇された。適した温度は圧力によって異なり、流動が起こるときPVBが清澄化し、この清澄化は観察者に気付かれ得、そして適した温度を選択するために用いられ得る。圧力と温度を約150分間保持した。次いで、圧力を開放し、複合材料の積層体を冷却させた。冷却後、テープを取り除いて、複数の層がしっかりと結合されて複合材料がヘイズおよび透明性に関し優れた光学特性を示した。
【0062】
最初の8つの試験(グループA)では、以下のサファイア複合材料の積層体を用いた(複数の層は供された順に配置されるが、複数の層の配置についての個別の暫定的な順は推測すべきではない。)。
複合材料Aには、5層の複合材料積層体を作製するために、物理的な順番で、6.35mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、8mmのガラスシート、3mmのTPUシート、および3mmのポリカーボネートシートが含まれた。その結果得られた複合材料が表1(図2)に“6.35サファイア/.76PVB/8mmガラス/3mmTPU/3mmPC”として示される。面密度は52.12kg/mであった。さらに、3つの試験(グループB)が以下の積層体を用いて行われた。
【0063】
複合材料Bには、7層の複合材料積層体を作製するために、物理的な順番で、6.35mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、12mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、4mmのRCダイヤモンドガラス(化学的強化ガラス)シート、2.5mmのTPUシート、および3mmのポリカーボネートシートが含まれた。その結果得られた複合材料が表1に構成Bとして示される。面密度は72.78kg/mであった。構成Bは同様に光透過率およびヘイズ値を測定するために分析された。光透過率値は85.3〜85.9%の透過率であることが測定された。同じ試料のヘイズ値は0.99〜1.25%であることが測定された。これらの透過率およびヘイズ値は、複合材料がはっきりとした視角が重要である透明防護具用途に有用であり得ることを示す。
【0064】
さらに、種々の発射体を無効化するためのさまざまな積層体構成で試験が行われた。複合材料C、D、EおよびFには以下の構成が含まれた。
複合材料Cには、物理的な順番で、6.35mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、12mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、4mmのRCダイヤモンドガラス(化学的強化ガラス)シート、0.94mmFAEが含まれた。面密度は67.46kg/mであった。
【0065】
複合材料Dには、物理的な順番で、6.35mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、6.35mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、12mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、12mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、3mmのRCダイヤモンドガラス(化学的強化ガラス)シート、0.94mmFAEが含まれた。面密度は159.21kg/mであった。
【0066】
複合材料Eには、物理的な順番で、7.62mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、7.62mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、12mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、12mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、3mmのRCダイヤモンドガラス(化学的強化ガラス)シート、0.94mmFAEが含まれた。面密度は169.11kg/mであった。
【0067】
複合材料Fには、物理的な順番で、7.62mmのサファイアシート、0.76mmのPVBシート、12mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、10mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、4mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、0.76mmのPVBシート、3mmの“ダイヤモンドガラス(無色透明、低鉄ガラス)”シート、1.25mmのTPUシート、0.94mmFAEが含まれた。面密度は107.97kg/mであった。
【0068】
試験方法
各サファイア複合材料の試料は150x150mm片の形状であり、単発弾(試料19の複数弾を除く)を用いて弾道試験した。複合材料の物理的特性および弾道結果を表1に示す。“貫通”欄の下の“有り”は、少なくとも結果として生じるスポーリングが最後のポリカーボネート層を通過した(最後のポリカーボネート層が貫通された)ことを意味する。“なし”の結果は、サファイア面およびガラスの部分的な貫通があったかもしれないこと、しかし発射体は複合材料を貫通しなかったこと、そしてスポーリングはポリカーボネート層によって封じ込められた(最後のポリカーボネート層は貫通されなかった)ことを意味する。
【0069】
弾道試験は認定された弾道範囲での制御された条件下に行われた。すべての銃弾は複合材料の表面に対して0度の傾斜で発射された。試料1−8に対して、発射体は10mの距離で発射されそして光学速度検出器が標的の2.5m前の発射体速度を測定するために用いられた。試料9−18に対して、発射体は50mの距離で発射されそして光学速度検出器が標的の6.5m前の発射体速度を測定するために用いられた。試料19に対して、発射体は3.2mの距離で発射されそして光しゃへい箱が標的の1.1m前の発射体速度を測定するために用いられた。
【0070】
試験された第1の試料(試料識別番号第1〜8、表1(図2)参照)は21.1mmの厚さそして52.12kg/mの面密度であった。この複合材料組成が835m/s(試料識別番号第1)の速度での7.62x51mm M80の弾丸を無効にした。この透明防護具系の変形を図3Aおよび4Aに見ることができる。次いで、これと同じ構造(試料識別番号第2−4)を使用し、7.62x39mm API−BZを用いて試験した。同様に、系は776m/s以下の3つの異なる速度でこの発射体を無効にした。776m/sの発射体による変形を図3Bおよび4Bに示す。
【0071】
7.62x51mm AP M61(硬質鋼心)発射体の弾道試験を21.1mmの厚さ(試料識別番号第5−8、表1参照(図2))で行った。この発射体は768m/sで発射されたときに無効にされた(部分貫通)。
弾道試験に供された次の試験複合材料は、厚さ29.4mmおよび面密度72.78kg/mで厚かった(複合材料B、試料識別番号第9−11、表1参照)。この複合材料は858m/sの速度で7.62x54R B32 API発射体(ドラゴノブ)を無効にした(部分貫通)。この発射体を無効にするためガラスのみで解決しようとすると50mm超の厚さと115kg/mより大きい面密度となると信じられている。
【0072】
試験試料の試験番号12が24.87mmの厚さおよび67.46kg/mの面密度を有する複合材料Cで行われた。複合材料は864m/sで衝突する7.62x54R B32発射体を成功裏に無効にした。
試験番号13−14が約43.7mmの厚さおよび159.21kg/mの面密度を有する複合材料Dで行われた。複合材料は917m/sで衝突する7.62x51 AP−WC発射体を成功裏に無効にした。
【0073】
試験番号15−18が約46.3mmの厚さおよび169.1kg/mの面密度を有する複合材料Eで行われた。複合材料は918m/sで衝突する7.62x51 AP−WC発射体を成功裏に無効にした。
試験番号19が約41.85mmの厚さおよび107.97kg/mの面密度を有する複合材料Fで行われた。他の試験とは異なり、複合材料は300mmx300mmであった。3発の銃弾(多重試験)が互いに120度のパネルの中心近くおよそ150mm離れた同じ複合材料試料(第19)に次々と発射された。複合材料は、約850m/sで衝突する7.62x63 APM2発射体を成功裏に無効にした。
【0074】
光学試験
上記で試験したサファイアベースの複合材料は、同等の水準の防御を与えることが可能なガラスベースの複合材料のそれに対して優れた光学的透明性を示した。光透過率およびヘイズが、透明プラスチックスのヘイズおよび光透過率の標準的な試験法のASTM D1003−00に従った方法を用いて測定された。透過率計が測定に用いられた。29.4mmの厚さ(複合材料B)でサファイア透明防護具系はヘイズが約1%のレベルで、85%より大きい透過率を示した。41.1mmの厚さまでさらにガラス層を加えることにより系の厚さを増加させると、ヘイズについて検出可能な変化がなくて約84%に透過率を減じる。比較のため、29.4サファイア透明防護具系と同じ弾道防御を有する典型的なガラス防護具は、約0.6%のヘイズで、73%の光透過率を示す。
【0075】
この発明の少なくとも1つの実施態様のいくつかの態様を上記に記述したので、種々の変更、修正、および改良を当業者が直ちに思い付くであろうことは理解されるべきである。そのような変更、修正、および改良は発明の開示の一部であると意図され、本発明の精神および範囲内であると意図される。つまり、前述の説明および図面は例示のみが目的である。
この出願で引用された又は参照したすべての文献、特許および特許出願および出版物は参照によって全体としてこの明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、一つのタイプの複合材料の1部分の断面図である。
【図2】図2は、試験データを表1として示す。
【図3A】図3Aは、本発明の一部の実施例の発射体試験後の写真の複写である。
【図3B】図3Bは、本発明の一部の実施例の発射体試験後の写真の複写である。
【図4A】図4Aは、本発明の一部の実施例の発射体試験後の写真の複写である。
【図4B】図4Bは、本発明の一部の実施例の発射体試験後の写真の複写である。
【符号の説明】
【0077】
100 複合材料
110 単結晶サファイアシート
112 接着剤層
114 接着剤層
116 接着剤層
118 追加的な塗膜
120 追加的なサファイアシート
130 ガラスシート
140 ポリカーボネートシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口径0.30のAP発射体に対して843m/sより大きいV50を有し且つ58.7kg/m未満の面密度を示す透明セラミック複合材料。
【請求項2】
単結晶サファイアシートを含む請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
1枚の単結晶サファイアシートを含む請求項2に記載の複合材料。
【請求項4】
壊れにくいセラミックシートを含む請求項1に記載の複合材料。
【請求項5】
シートが、50cmより大きい表面積を有する請求項3に記載の複合材料。
【請求項6】
シートが、100cmより大きい表面積を有する請求項3に記載の複合材料。
【請求項7】
シートが、250cmより大きい表面積を有する請求項3に記載の複合材料。
【請求項8】
シートが、900cmより大きい表面積を有する請求項3に記載の複合材料。
【請求項9】
シートが、1200cmより大きい表面積を有する請求項3に記載の複合材料。
【請求項10】
シートが、1500cmより大きい表面積を有する請求項3に記載の複合材料。
【請求項11】
シートが、0.07cmより大きい厚さを有する請求項2に記載の複合材料。
【請求項12】
シートが、15cmより大きい寸法を含む請求項1に記載の複合材料。
【請求項13】
シートが、30cmより大きい寸法を含む請求項1に記載の複合材料。
【請求項14】
複合材料が平面的でない請求項1に記載の複合材料。
【請求項15】
少なくとも1つの寸法が15cmより大きい単結晶サファイアシートを含むセラミック複合材料。
【請求項16】
少なくとも1つの寸法が20cmより大きい単結晶サファイアシートを含むセラミック複合材料。
【請求項17】
少なくとも1つの寸法が25cmより大きい単結晶サファイアシートを含むセラミック複合材料。
【請求項18】
複合材料が、2.5cm未満の平均厚さを有する請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項19】
複合材料が、3.75cm未満の平均厚さを有する請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項20】
複合材料が、3cm未満の平均厚さを有する請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項21】
シートが、少なくとも25cmの1つの寸法を有する請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項22】
長さが、30cmより大きい幅より大きい請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項23】
シートの厚さが、0.07cmより大きい請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項24】
シートの厚さが、約0.9cm未満である請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項25】
シートの厚さが、約0.5cm未満である請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項26】
シートの厚さが、約2cm未満である請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項27】
複合材料が、IR、UV又は可視光に透明である請求項15に記載のセラミック複合材料。
【請求項28】
複合材料が平面的でない請求項1に記載の複合材料。
【請求項29】
ガラスシートを含む請求項1に記載の複合材料。
【請求項30】
ガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料からなる請求項29に記載の複合材料。
【請求項31】
15cmより大きい少なくとも1つの寸法を含む単結晶サファイアシートを基材に接着することを含むセラミック複合材料の製造法。
【請求項32】
基材が、ポリマー、セラミック、金属又はガラスを含む請求項29に記載の製造法。
【請求項33】
基材がガラスを含む請求項29に記載の製造法。
【請求項34】
複合材料が、約10cm未満の平均厚さを有する請求項29に記載の製造法。
【請求項35】
複合材料が、約5cm未満の平均厚さを有する請求項29に記載の製造法。
【請求項36】
複合材料が、約2.55cm未満の平均厚さを有する請求項29に記載の製造法。
【請求項37】
前記基材にポリマーシートを接着することをさらに含む請求項29に記載の製造法。
【請求項38】
ポリマーシートがポリカーボネートを含む請求項37に記載の製造法。
【請求項39】
ポリビニルブチラール、シリコーン、ポリウレタン、エポキシ樹脂およびアクリル樹脂から選ばれる接着剤を使用して、基材にシートが接着される請求項29に記載の製造法。
【請求項40】
第二の単結晶サファイアシートを第一の単結晶サファイアシートに接着することを含む請求項29に記載の製造法。
【請求項41】
シートの少なくとも1つの寸法が15cmより大きい請求項29に記載の製造法。
【請求項42】
シートの少なくとも1つの寸法が20cmより大きい請求項29に記載の製造法。
【請求項43】
シートの少なくとも1つの寸法が25cmより大きい請求項29に記載の製造法。
【請求項44】
シートの少なくとも1つの寸法が50cmより大きい請求項29に記載の製造法。
【請求項45】
シートの少なくとも1つの寸法が70cmより大きい請求項29に記載の製造法。
【請求項46】
835m/sの速度で飛んでくる7.62mmx51 M80の弾丸の貫通を防止することが可能である、約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具。
【請求項47】
約120kg/m未満の面密度を示す請求項46に記載の防護具。
【請求項48】
約100kg/m未満の面密度を示す請求項46に記載の防護具。
【請求項49】
約80kg/m未満の面密度を示す請求項46に記載の防護具。
【請求項50】
約60kg/m未満の面密度を示す請求項46に記載の防護具。
【請求項51】
単結晶サファイアを含む請求項46に記載の防護具。
【請求項52】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項46に記載の防護具。
【請求項53】
776m/sの速度で飛んでくる7.62x39 API−BZの発射体の貫通を防止することが可能である、約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具。
【請求項54】
約120kg/m未満の面密度を示す請求項53に記載の防護具。
【請求項55】
約100kg/m未満の面密度を示す請求項53に記載の防護具。
【請求項56】
約80kg/m未満の面密度を示す請求項53に記載の防護具。
【請求項57】
約60kg/m未満の面密度を示す請求項53に記載の防護具。
【請求項58】
単結晶サファイアを含む請求項53に記載の防護具。
【請求項59】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む求項53に記載の防護具。
【請求項60】
768m/sの速度で飛んでくる7.62x51 AP(M61)の発射体の貫通を防止することが可能であり、防護具が約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具。
【請求項61】
約120kg/m未満の面密度を示す請求項60に記載の防護具。
【請求項62】
約100kg/m未満の面密度を示す請求項60に記載の防護具。
【請求項63】
約80kg/m未満の面密度を示す請求項60に記載の防護具。
【請求項64】
約60kg/m未満の面密度を示す請求項60に記載の防護具。
【請求項65】
単結晶サファイアからなる請求項60に記載の防護具。
【請求項66】
ガラスシートがホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料からなるガラスシートを含む請求項60に記載の防護具。
【請求項67】
835m/sの速度で飛んでくる7.62mmx51 M80の弾丸の貫通を防止することが可能である、約50mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具。
【請求項68】
防護具が、約40mm未満の平均厚さを有する請求項67に記載の防護具。
【請求項69】
防護具が、約30mm未満の平均厚さを有する請求項67に記載の防護具。
【請求項70】
防護具が、約25mm未満の平均厚さを有する請求項67に記載の防護具。
【請求項71】
単結晶サファイアを含む請求項67に記載の防護具。
【請求項72】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項67に記載の防護具。
【請求項73】
776m/sの速度で飛んでくる7.62x39 API−BZの発射体の貫通を防止することが可能である、約50mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具。
【請求項74】
防護具が、約40mm未満の平均厚さを有する請求項73に記載の防護具。
【請求項75】
防護具が、約30mm未満の平均厚さを有する請求項73に記載の防護具。
【請求項76】
防護具が、約25mm未満の平均厚さを有する請求項73に記載の防護具。
【請求項77】
単結晶サファイアを含む請求項73に記載の防護具。
【請求項78】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項73に記載の防護具。
【請求項79】
768m/sの速度で飛んでくる7.62x51 AP(M61)の発射体の貫通を防止することが可能である、約50mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具。
【請求項80】
防護具が、約40mm未満の平均厚さを有する請求項79に記載の防護具。
【請求項81】
防護具が、約30mm未満の平均厚さを有する請求項79に記載の防護具。
【請求項82】
防護具が、約25mm未満の平均厚さを有する請求項79に記載の防護具。
【請求項83】
単結晶サファイアを含む請求項79に記載の防護具。
【請求項84】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項79に記載の防護具。
【請求項85】
835m/sの速度で飛んでくる7.62mmx51 M80の弾丸の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具。
【請求項86】
防護具が、少なくとも約80%の光透過率を有する請求項85に記載の防護具。
【請求項87】
防護具が、少なくとも約85%の光透過率を有する請求項85に記載の防護具。
【請求項88】
単結晶サファイアを含む請求項85に記載の防護具。
【請求項89】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項85に記載の防護具。
【請求項90】
776m/sの速度で飛んでくる7.62x39 API−BZの発射体の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具。
【請求項91】
防護具が、少なくとも約80%の光透過率を有する請求項90に記載の防護具。
【請求項92】
防護具が、少なくとも約85%の光透過率を有する請求項90に記載の防護具。
【請求項93】
単結晶サファイアを含む請求項90に記載の防護具。
【請求項94】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項90に記載の防護具。
【請求項95】
768m/sの速度で飛んでくる7.62x51 AP(M61)の発射体の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具。
【請求項96】
防護具が、少なくとも約80%の光透過率を有する請求項95に記載の防護具。
【請求項97】
防護具が、少なくとも約85%の光透過率を有する請求項95に記載の防護具。
【請求項98】
単結晶サファイアを含む請求項95に記載の防護具。
【請求項99】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項95に記載の防護具。
【請求項100】
858m/sの速度で飛んでくる7.62x54R B32の発射体の貫通を防止することが可能である、約150kg/m未満の面密度を示す複合透明防護具。
【請求項101】
約120kg/m未満の面密度を示す請求項100に記載の防護具。
【請求項102】
約100kg/m未満の面密度を示す請求項100に記載の防護具。
【請求項103】
約80kg/m未満の面密度を示す請求項100に記載の防護具。
【請求項104】
約75kg/m未満の面密度を示す請求項100に記載の防護具。
【請求項105】
単結晶サファイアを含む請求項100に記載の防護具。
【請求項106】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項100に記載の防護具。
【請求項107】
858m/sの速度で飛んでくる7.62x54R B32の発射体の貫通を防止することが可能である、約60mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具。
【請求項108】
防護具が、約50mm未満の平均厚さを有する請求項107に記載の防護具。
【請求項109】
防護具が、約30mm未満の平均厚さを有する請求項107に記載の防護具。
【請求項110】
防護具が、約40mm未満の平均厚さを有する請求項107に記載の防護具。
【請求項111】
単結晶サファイアを含む請求項107に記載の防護具。
【請求項112】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項107に記載の防護具。
【請求項113】
858m/sの速度で飛んでくる7.62x54R B32の発射体の貫通を防止することが可能である、少なくとも75%の光透過率を有する複合透明防護具。
【請求項114】
防護具が、少なくとも約80%の光透過率を有する請求項113に記載の防護具。
【請求項115】
防護具が、少なくとも約85%の光透過率を有する請求項113に記載の防護具。
【請求項116】
単結晶サファイアを含む請求項113に記載の防護具。
【請求項117】
ガラスシートを含み、そのガラスシートが、ホウケイ酸ガラス、ダイヤモンドガラス、無色透明ガラス、低鉄ガラス、超白ガラス、および化学的強化ガラスから成る群から選ばれる材料を含む請求項113に記載の防護具。
【請求項118】
850m/sの速度で飛んでくる7.62x63mm APM2の3連発の発射体の貫通を防止することが可能である、約80mm未満の平均厚さを有する複合透明防護具。
【請求項119】
約150kg/m未満の面密度を有する請求項118に記載の防護具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate


【公表番号】特表2008−543706(P2008−543706A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−515999(P2008−515999)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/022667
【国際公開番号】WO2006/135832
【国際公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(593150863)サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド (139)
【Fターム(参考)】