説明

通信システム、中継装置、中継方法およびプログラム

【課題】切り替えのための遅延時間を削減した無瞬断切り替えを容易に実現する。
【解決手段】受信機能部32が、送信機能部31がシーケンス番号を付与して通信経路50−1,50−2へ互いに同じタイミングで送信したデータフレームのうち、カウンタ326のカウンタ値と等しいシーケンス番号のデータフレームを通信装置10−1へ送信して、カウンタ値をインクリメントし、運用系経路から送信されてきたデータフレームのうち、カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、カウンタ値がシーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリ325に一時格納してから通信装置10−1へ送信して、カウンタ値をインクリメントし、予備系経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、カウンタ値よりも大きなシーケンス番号のデータフレームを通信装置10−1へ送信して、カウンタ値をシーケンス番号に1を加算した値とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送受信されるデータフレームを中継する通信システム、中継装置、中継方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、一般的な中継装置を用いた通信システムの一形態を示す図である。
【0003】
図10に示した通信システムは、通信装置1000−1,1000−2と、中継装置3000−1〜3000−4とから構成されている。
【0004】
通信装置1000−1,1000−2は、イーサネット(登録商標)等のネットワークであるクライアント側データネットワーク2000−1,2000−2とそれぞれ接続され、データフレームの通信を行うクライアント側装置である。
【0005】
中継装置3000−1〜3000−4は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical Network)ネットワーク4000と接続され、通信装置1000−1と通信装置1000−2との間で送受信されるデータフレームを中継する。
【0006】
また、中継装置3000−1と中継装置3000−2とは、伝送路の冗長をとるために、SDH/SONETネットワーク4000に設けられた互いに異なる伝送路である通信経路5000−1,5000−2によって接続されている。また、中継装置3000−3,3000−4は、通信経路5000−2上に設けられている。
【0007】
図10に示すような通信システムにおいては、通信経路5000−1または通信経路5000−2における伝送路障害(故障)の発生により、通信経路5000−1,5000−2の系切り替え(運用系/予備系)が行われた際、中継装置3000−1,3000−2のパケットトラフィックの受信部にて、SDH/SONETフレームのロスに伴うパケットトラフィックのロスが発生してしまう。
【0008】
そこで、SDH/SONETネットワークにおいて、フレームロスの無い障害切り替え方式(無瞬断切り替え)が考えられている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0009】
また、SDH/SONETネットワークにおける無瞬断切り替えを使用する以外の方法として、パケット送信側にてパケットごとにシーケンス番号を付与して2つの系統の伝送路に対して互いに同じパケットを送信し、パケット受信側では、2つの伝送路からそれぞれ送信されてきた互いに同じパケットのうち先に到着したもののみを次段へ送信したり、一方しか到着しなかった場合は、当該到着したパケットを次段へ送信したりすることにより、無瞬断切り替え機能を実現する技術が考えられている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平7−95186号公報
【特許文献2】特開2004−186980号公報
【特許文献3】特開2005−102157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1,2に記載されたようなSDH/SONETネットワークにおける無瞬断切り替えの場合、切り替えマージンや障害時の無瞬断切り替えの処理を行うための固定的な遅延が生じてしまうという問題点がある。また、2つの伝送路それぞれにおける伝搬遅延時間の差を吸収し、互いに位相を合わせるために、伝搬遅延時間の短い方の伝送路から受信したデータを待たせる処理が必要となる。この結果、通常状態において、無瞬断切り替え機能を持たないネットワークと比較すると、当該SDH/SONETネットワーク全体として大きな遅延が定常的に生じてしまうという問題点がある。ISP(Internet Service Provider)において複数拠点を結ぶVLAN(Virtual Local Area Network)サービスなどを提供する場合、ネットワークの遅延が大きいことが問題となるため、この遅延量は可能な限り小さくすることが要求される。
【0012】
また、特許文献3に記載されたような技術では、パケット受信側の処理として2つの伝送路それぞれから受信したパケットをそれぞれ保存して、保存されたパケットに付与されているシーケンス番号を確認しながら選択して送信する。そのため、この保存のために容量の大きなメモリを2つ用意しなければならないという問題点がある。または、1つのメモリを使用して当該機能を実現したとしても、シーケンス番号(シーケンス番号に2byte使用する場合、最大65536個分)のメモリ容量を確保する必要があり、用意すべきメモリのサイズがさらに大きくなってしまうという問題点がある。また、パケットの受信にて期待するシーケンス番号を待つWait処理が何度も設定されるため、送信効率が悪化し、スループットの低下を招いてしまうおそれもある。
【0013】
本発明の目的は、上述した課題を解決する通信システム、中継装置、中継方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の通信システムは、
2つの通信装置それぞれと接続され、該2つの通信装置の間で送受信されるデータフレームを中継する2つの中継装置が、2つの通信経路を介して接続された通信システムにおいて、
前記中継装置は、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与して、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する送信機能部と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とし、前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する受信機能部とを有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の中継装置は、
2つの通信装置の間で2つの通信経路を介して送受信されるデータフレームを中継する中継装置であって、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与して、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する送信機能部と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とし、前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する受信機能部とを有する。
【0016】
また、本発明の中継方法は、
2つの通信装置の間で2つの通信経路を介して送受信されるデータフレームを中継する中継装置が行う中継方法であって、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与する処理と、
前記シーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する処理と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする処理と、
前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする処理と、
前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とする処理と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する処理とを行う。
【0017】
また、本発明のプログラムは、
2つの通信装置の間で2つの通信経路を介して送受信されるデータフレームを中継する中継装置に実行させるためのプログラムであって、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与する手順と、
前記シーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する手順と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする手順と、
前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする手順と、
前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とする手順と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明においては、切り替えのための遅延時間を削減した無瞬断切り替えを容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の通信システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した中継装置の内部構成の一例を示す図である。
【図3】図2に示したシーケンス番号付与部において、シーケンス番号が付与されたイーサフレームのフォーマットの一例を示す図である。
【図4】本形態における中継方法のうち、運用系動作モードで動作するイーサフレーム送信制御部における処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本形態における中継方法のうち、予備系動作モードで動作するイーサフレーム送信制御部における処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本形態における中継方法のうち、FIFOメモリからデータフレームを読み出すイーサフレーム送信制御部における処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路においてフレームロスが発生した場合のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図8】本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路においてフレームロスが発生した後、予備系経路に障害が発生した場合のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図9】本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路においてフレームロスが発生した後、予備系経路においてもフレームロスが発生した場合のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図10】一般的な中継装置を用いた通信システムの一形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の通信システムの実施の一形態を示す図である。
【0022】
本形態は図1に示すように、通信装置10−1,10−2と、中継装置30−1〜30−4とから構成されている。
【0023】
通信装置10−1,10−2は、イーサネット(登録商標)等のネットワークであるクライアント側データネットワーク20−1,20−2とそれぞれ接続され、データフレームの通信を行うクライアント側装置である。
【0024】
中継装置30−1〜30−4は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical Network)ネットワーク40と接続され、通信装置10−1と通信装置10−2との間で送受信されるデータフレームを中継する。
【0025】
また、中継装置30−1は、クライアント側データネットワーク20−1を介して、通信装置10−1と接続されている。また、中継装置30−2は、クライアント側データネットワーク20−2を介して、通信装置10−2と接続されている。
【0026】
また、中継装置30−1と中継装置30−2とは、伝送路の冗長をとるために、SDH/SONETネットワーク40に設けられた互いに異なる伝送路である通信経路50−1,50−2によって接続されている。また、中継装置30−3,30−4は、通信経路50−2上に設けられている。
【0027】
図2は、図1に示した中継装置30−1の内部構成の一例を示す図である。なお、図1に示した中継装置30−2の内部構成も、中継装置30−1の内部構成と同じである。
【0028】
図1に示した中継装置30−1には図2に示すように、送信機能部31と、受信機能部32とが設けられている。
【0029】
送信機能部31は、通信装置10−1からクライアント側データネットワーク20−1を介して送信されてきた、通信装置10−2宛てのイーサフレームを、SDH/SONETフレームにマッピングして通信経路50−1,50−2、中継装置30−2およびクライアント側データネットワーク20−2を介して通信装置10−2へ送信する。
【0030】
受信機能部32は、通信装置10−2からクライアント側データネットワーク20−2、中継装置30−2および通信経路50−1,50−2を介して送信されてきた、通信装置10−1宛てのSDH/SONETフレームを、イーサフレームにデマッピングしてクライアント側データネットワーク20−1を介して通信装置10−1へ送信する。
【0031】
また、送信機能部31には図2に示すように、イーサフレーム受信部310と、シーケンス番号付与部311と、分配部312と、マッピング部313−1,313−2と、SDH/SONETフレーム送信部314−1,314−2とが設けられている。
【0032】
イーサフレーム受信部310は、通信装置10−1から送信されてきたイーサフレームの受信処理および当該イーサフレームに異常がないかどうかのエラーチェックを行い、正常なイーサフレームをシーケンス番号付与部311へ出力する。
【0033】
シーケンス番号付与部311は、イーサフレーム受信部310から出力されてきたイーサフレームにシーケンス番号を付与する。このシーケンス番号は、イーサフレームのデータフレームごとに、送信する順序で、0、1、2、3のように、0から順番に1つずつ増加させた番号で付与される。
【0034】
図3は、図2に示したシーケンス番号付与部311において、シーケンス番号が付与されたイーサフレームのフォーマットの一例を示す図である。
【0035】
図2に示したシーケンス番号付与部311において、シーケンス番号が付与されたイーサフレームは図3に示すように、イーサフレームのヘッダであるイーサネットフレームヘッダ61と、シーケンス番号62と、ペイロード63とから構成される。ここで、シーケンス番号付与部311が付与するシーケンス番号は図3に示すように、イーサネットフレームヘッダ61とペイロード63との間に挿入される形で付与される。
【0036】
また、シーケンス番号付与部311は、シーケンス番号を付与したデータフレーム(イーサフレーム)を分配部312へ出力する。
【0037】
また、分配部312は、シーケンス番号付与部311から出力されてきたイーサフレームをマッピング部313−1とマッピング部313−2とへ分配して出力する。つまり、分配部312は、マッピング部313−1とマッピング部313−2へ、互いに同じイーサフレームを出力する。
【0038】
マッピング部313−1,313−2は、分配部312から出力されてきたイーサフレームを、SDH/SONETフレームにマッピングする。また、マッピング部313−1,313−2は、マッピングが完了したSDH/SONETフレームをSDH/SONETフレーム送信部314−1,314−2へそれぞれ出力する。なお、このマッピングの方法は、一般的な方法で良い。
【0039】
SDH/SONETフレーム送信部314−1は、マッピング部313−1から出力されてきたSDH/SONETフレームを、通信経路50−1を介して中継装置30−2へ送信する。また、SDH/SONETフレーム送信部314−2は、マッピング部313−2から出力されてきたSDH/SONETフレームを、通信経路50−2を介して中継装置30−2へ送信する。このとき、SDH/SONETフレーム送信部314−1から送信されるSDH/SONETフレームと、SDH/SONETフレーム送信部314−1から送信されるSDH/SONETフレームとは互いに位相がそろっている(同期している)状態である。つまり、互いに同じシーケンス番号が付与されているSDH/SONETフレームは、SDH/SONETフレーム送信部314−1とSDH/SONETフレーム送信部314−2とから互いに同じタイミングで送信される。
【0040】
また、受信機能部32には図2に示すように、SDH/SONETフレーム受信部320−1,320−2と、遅延検出部321−1,321−2と、遅延比較部322と、デマッピング部323−1,323−2と、イーサフレーム送信制御部324−1〜324−3と、FIFOメモリ325と、カウンタ326と、イーサフレーム送信部327とが設けられている。
【0041】
SDH/SONETフレーム受信部320−1は、中継装置30−2から通信経路50−1を介して送信されてきたデータフレームであるSDH/SONETフレームを受信し、所定のSDH/SONETオーバヘッダ処理を行う。また、通信経路50−1にて伝送路障害(通信経路障害)が発生した場合、SDH/SONETフレーム受信部320−1は、当該伝送路障害を検出し、その旨を通信経路障害情報としてイーサフレーム送信制御部324−3へ通知する。なお、この伝送路障害の検出方法は、一般的に行われている方法であれば良く、ここでは特に規定しない。また、SDH/SONETフレーム受信部320−1は、SDH/SONETオーバヘッダ処理を施したSDH/SONETフレームを遅延検出部321−1へ出力する。
【0042】
SDH/SONETフレーム受信部320−2は、中継装置30−2から通信経路50−2を介して送信されてきたデータフレームであるSDH/SONETフレームを受信し、所定のSDH/SONETオーバヘッダ処理を行う。また、通信経路50−2にて伝送路障害(通信経路障害)が発生した場合、SDH/SONETフレーム受信部320−2は、当該伝送路障害を検出し、その旨を通信経路障害情報としてイーサフレーム送信制御部324−3へ通知する。なお、この伝送路障害の検出方法は、一般的に行われている方法であれば良く、ここでは特に規定しない。また、SDH/SONETフレーム受信部320−2は、SDH/SONETオーバヘッダ処理を施したSDH/SONETフレームを遅延検出部321−2へ出力する。
【0043】
遅延検出部321−1は、SDH/SONETフレーム受信部320−1から出力されてきたSDH/SONETフレームに基づいて、通信経路50−1における伝搬遅延時間を検出する。この検出方法は、あらかじめ遅延時間測定用のフレームを用いて測定する方法等、一般的に行われている方法であれば良い。また、遅延検出部321−1は、検出した伝搬遅延時間を示す遅延情報を遅延比較部322へ出力する。また、遅延検出部321−1は、SDH/SONETフレーム受信部320−1から出力されてきたSDH/SONETフレームをデマッピング部323−1へ出力する。
【0044】
遅延検出部321−2は、SDH/SONETフレーム受信部320−2から出力されてきたSDH/SONETフレームに基づいて、通信経路50−2における伝搬遅延時間を検出する。この検出方法は、あらかじめ遅延時間測定用のフレームを用いて測定する方法等、通信経路における遅延時間が測定できる一般的に行われている方法であれば良い。また、遅延検出部321−2は、検出した伝搬遅延時間を示す遅延情報を遅延比較部322へ出力する。また、遅延検出部321−2は、SDH/SONETフレーム受信部320−2から出力されてきたSDH/SONETフレームをデマッピング部323−2へ出力する。
【0045】
遅延比較部322は、遅延検出部321−1から出力されてきた遅延情報と遅延検出部321−2から出力されてきた遅延情報とを比較し、通信経路50−1と通信経路50−2とのどちらの伝送路における伝搬遅延時間が短いかを判断する。また、遅延比較部322は、その判断結果を示す比較情報を、イーサフレーム送信制御部324−1〜324−3へ出力する。例えば、通信経路50−1における伝搬遅延時間が通信経路50−2における伝搬遅延時間よりも短い場合、遅延比較部322は、伝搬遅延時間が短い旨を示す比較情報(以下、比較情報(小)と称する)をイーサフレーム送信制御部324−1へ出力し、また伝搬遅延時間が長い旨を示す比較情報(以下、比較情報(大)と称する)をイーサフレーム送信制御部324−2へ出力し、通信経路50−1における伝搬遅延時間が通信経路50−2における伝搬遅延時間よりも短い旨を示す比較情報(以下、比較情報(大小)と称する)をイーサフレーム送信制御部324−3へ出力する。
【0046】
デマッピング部323−1は、遅延検出部321−1から出力されてきたSDH/SONETフレームをイーサフレームにデマッピングし、イーサフレームの形としてイーサフレーム送信制御部324−1へ出力する。なお、このデマッピングの方法は、一般的な方法で良い。
【0047】
デマッピング部323−2は、遅延検出部321−2から出力されてきたSDH/SONETフレームをイーサフレームにデマッピングし、イーサフレームの形としてイーサフレーム送信制御部324−2へ出力する。
【0048】
イーサフレーム送信制御部324−1,324−2は、遅延比較部322から比較情報(小)が出力されてきた場合、運用系経路(第1の通信経路)の送信制御部(第1の送信制御部)としての運用系動作モードで動作する。また、イーサフレーム送信制御部324−1,324−2は、遅延比較部322から比較情報(大)が出力されてきた場合、予備系経路(第2の通信経路)の送信制御部(第2の送信制御部)としての予備系動作モードで動作する。この運用系動作モードにおける動作および予備系動作モードにおける動作の詳細については、後述する。なお、イーサフレーム送信制御部324−1,324−2のうち、一方が運用系動作モードで動作する場合、他方は予備系動作モードで動作することは言うまでもない。
【0049】
FIFOメモリ325は、一般的に用いられているFast−In Fast−Outのメモリである。FIFOメモリ325は、イーサフレーム送信制御部324−1,324−2のうち、運用系動作モードで動作する方から出力されてきたデータフレームを一時的に(イーサフレーム送信制御部324−3から読み出されるまでの間)格納しておくバッファである。
【0050】
イーサフレーム送信制御部324−3は、FIFOメモリ325に格納されているデータフレームをフレーム単位で読み出してイーサフレーム送信部327へ出力する。この読み出しのタイミングについては、後述する。
【0051】
カウンタ326は、一般的なカウンタである。また、カウンタ326の初期値は、シーケンス番号付与部311が最初に付与するシーケンス番号と同じ数値(例えば、「0」)である。また、カウンタ326が示すカウンタ値が変化するタイミングについては、後述する。
【0052】
イーサフレーム送信部327は、イーサフレーム送信制御部324−1〜324−3から出力されてきたイーサフレームを、クライアント側データネットワーク20−1を介して通信装置10−1へ送信する。このときイーサフレーム送信部327は、当該イーサフレームに付与されているシーケンス番号を削除してから送信する。
【0053】
以下に、本形態における中継方法について説明する。本発明では、図2に示した形態のうち、イーサフレーム送信制御部324−1〜324−3における処理に特徴があるため、その部分の処理について説明する。なお、受信されるデータフレームには、対向する中継装置に設けられたシーケンス番号付与部311によって、シーケンス番号が付与されている。
【0054】
また、ここでは、図2に示した遅延比較部322における伝搬遅延時間の比較の結果が、通信経路50−2の伝搬遅延時間よりも通信経路50−1の伝搬遅延時間の方が短いと判断した場合を例に挙げて説明する。つまり、図2に示したイーサフレーム送信制御部324−1が運用系動作モードで第1の送信制御部として動作し、イーサフレーム送信制御部324−2が予備系動作モードで第2の送信制御部として動作する場合を例に挙げて説明する。また、イーサフレーム送信制御部324−3は、第3の送信制御部として動作する。なお、遅延比較部322における伝搬遅延時間の比較の結果が、通信経路50−1の伝搬遅延時間よりも通信経路50−2の伝搬遅延時間の方が短いと判断した場合は、以下の説明におけるイーサフレーム送信制御部324−1の動作とイーサフレーム送信制御部324−2の動作とを入れ替える(イーサフレーム送信制御部324−1が予備系動作モードで動作し、イーサフレーム送信制御部324−2が運用系動作モードで動作する)ことは言うまでもない。
【0055】
まずは、本形態における中継方法のうち、図2に示したイーサフレーム送信制御部324−1における処理について説明する。
【0056】
図4は、本形態における中継方法のうち、図2に示したイーサフレーム送信制御部324−1における処理を説明するためのフローチャートである。
【0057】
まず、デマッピング部323−1から出力されてきたデータフレームがイーサフレーム送信制御部324−1にて受信されると(ステップS1)、当該データフレームに付与されているシーケンス番号が読み出される(ステップS2)。
【0058】
すると、読み出されたシーケンス番号と、カウンタ326が示すカウンタ値とが比較される(ステップS3)。
【0059】
ステップS3における比較の結果、読み出されたシーケンス番号が、カウンタ326が示すカウンタ値よりも大きな場合、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される(ステップS4)。
【0060】
また、ステップS3における比較の結果、読み出されたシーケンス番号と、カウンタ326が示すカウンタ値とが等しい場合、当該データフレームがイーサフレーム送信部327へ出力される(ステップS5)。イーサフレーム送信部327へ出力されたデータフレームは、イーサフレーム送信部327からクライアント側データネットワーク20−1を介して通信装置10−1へ送信される。
【0061】
また、当該データフレームがイーサフレーム送信部327へ出力されると、カウンタ326のカウンタ値が1だけ加算(インクリメント)される(ステップS6)。
【0062】
また、ステップS3における比較の結果、読み出されたシーケンス番号が、カウンタ326が示すカウンタ値よりも小さな場合、当該データフレームが廃棄される(ステップS7)。
【0063】
以上説明した処理が、受信するデータフレームごとに順次行われる。
【0064】
次に、本形態における中継方法のうち、図2に示したイーサフレーム送信制御部324−2における処理について説明する。
【0065】
図5は、本形態における中継方法のうち、図2に示したイーサフレーム送信制御部324−2における処理を説明するためのフローチャートである。
【0066】
まず、デマッピング部323−2から出力されてきたデータフレームがイーサフレーム送信制御部324−2にて受信されると(ステップS11)、当該データフレームに付与されているシーケンス番号が読み出される(ステップS12)。
【0067】
すると、読み出されたシーケンス番号と、カウンタ326が示すカウンタ値とが比較される(ステップS13)。
【0068】
ステップS13における比較の結果、読み出されたシーケンス番号が、カウンタ326が示すカウンタ値よりも大きな場合、当該データフレームがイーサフレーム送信部327へ出力される(ステップS14)。イーサフレーム送信部327へ出力されたデータフレームは、イーサフレーム送信部327からクライアント側データネットワーク20−1を介して通信装置10−1へ送信される。
【0069】
また、当該データフレームがイーサフレーム送信部327へ出力されると、カウンタ326のカウンタ値が、ステップS12で読み出されたシーケンス番号に1を加算した値とされる(ステップS15)。
【0070】
また、ステップS13における比較の結果、読み出されたシーケンス番号と、カウンタ326が示すカウンタ値とが等しい場合、当該データフレームがイーサフレーム送信部327へ出力される(ステップS16)。イーサフレーム送信部327へ出力されたデータフレームは、イーサフレーム送信部327からクライアント側データネットワーク20−1を介して通信装置10−1へ送信される。
【0071】
また、当該データフレームがイーサフレーム送信部327へ出力されると、カウンタ326のカウンタ値が1だけ加算(インクリメント)される(ステップS17)。
【0072】
また、ステップS13における比較の結果、読み出されたシーケンス番号が、カウンタ326が示すカウンタ値よりも小さな場合、当該データフレームが廃棄される(ステップS18)。
【0073】
以上説明した処理が、受信するデータフレームごとに順次行われる。
【0074】
次に、本形態における中継方法のうち、図2に示したイーサフレーム送信制御部324−3における処理について説明する。
【0075】
図6は、本形態における中継方法のうち、図2に示したイーサフレーム送信制御部324−3における処理を説明するためのフローチャートである。
【0076】
まず、FIFOメモリ325に格納されているデータフレームのうち、次に読み出されるデータフレームに付与されているシーケンス番号が読み出される(ステップS21)。FIFOメモリ325は上述したように、格納された(書き込まれた)順に読み出されるバッファであるため、次に読み出されるデータフレームは、最も古いデータフレームであり、シーケンス番号の最も小さなものである。
【0077】
すると、読み出されたシーケンス番号と、カウンタ326が示すカウンタ値とが比較される(ステップS22)。
【0078】
ステップS22における比較の結果、読み出されたシーケンス番号が、カウンタ326が示すカウンタ値よりも大きな場合、予備系経路で障害が検出されているかどうかが判断される(ステップS23)。これは、SDH/SONETフレーム受信部320−2から通信経路障害情報が通知されているかどうかに基づいて判断される。つまり、SDH/SONETフレーム受信部320−2から通信経路障害情報が通知されている場合、予備系経路で障害が検出されていると判断される。
【0079】
ステップS23にて予備系経路で障害が検出されていると判断された場合、カウンタ326のカウンタ値が、ステップS21で読み出されたシーケンス番号と同じ値とされる(ステップS24)。
【0080】
一方、ステップS23にて予備系経路で障害が検出されていると判断されない場合、ステップS21の処理が行われる。
【0081】
また、ステップS22における比較の結果、読み出されたシーケンス番号と、カウンタ326が示すカウンタ値とが等しい場合、当該シーケンスが付与されているデータフレームがFIFOメモリ325から読み出されてイーサフレーム送信部327へ出力される(ステップS25)。イーサフレーム送信部327へ出力されたデータフレームは、イーサフレーム送信部327からクライアント側データネットワーク20−1を介して通信装置10−1へ送信される。
【0082】
また、当該データフレームがイーサフレーム送信部327へ出力されると、カウンタ326のカウンタ値が1だけ加算(インクリメント)される(ステップS26)。
【0083】
また、ステップS22における比較の結果、読み出されたシーケンス番号が、カウンタ326が示すカウンタ値よりも小さな場合、当該データフレームがFIFOメモリ325から消去される(ステップS27)。
【0084】
以上説明した処理が、FIFOメモリ325に格納されているデータフレームごとに順次行われる。
【0085】
以下に、本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングについて説明する。なお、以下の説明においては、上述したように、シーケンス番号は「0」から開始し、カウンタ326が示すカウンタ値の初期値も「0」である。
【0086】
まずは、本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路である通信経路50−1においてフレームロスが発生した場合のタイミングについて説明する。
【0087】
図7は、本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路である通信経路50−1においてフレームロスが発生した場合のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0088】
まず、タイミングT1にて、通信経路50−1からシーケンス番号「0」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「0」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT2にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「1」とされる。
【0089】
続いて、タイミングT3にて、通信経路50−1からシーケンス番号「1」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「1」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT4にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「2」とされる。
【0090】
続いて、タイミングT5にて、通信経路50−1からシーケンス番号「2」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「2」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT6にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「3」とされる。
【0091】
また、タイミングT5にて、通信経路50−2からシーケンス番号「0」のデータフレームが受信される(通信経路50−2の伝搬遅延時間が通信経路50−1の伝搬遅延時間よりも長いため、シーケンス番号「0」のデータフレームの受信が通信経路50−1よりも遅い)と、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「2」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0092】
その後、通信経路50−1にて、シーケンス番号「3」および「4」のデータフレームはロスしたとする。
【0093】
一方、タイミングT7にて、通信経路50−2からシーケンス番号「1」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0094】
続いて、タイミングT8にて、通信経路50−2からシーケンス番号「2」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0095】
さらに続いて、タイミングT9にて、通信経路50−1からシーケンス番号「5」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0096】
また、このとき、タイミングT9にて、通信経路50−2からシーケンス番号「3」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS16の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT10にて、図5を用いて説明したステップS17の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「4」とされる。
【0097】
続いて、タイミングT11にて、通信経路50−1からシーケンス番号「6」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「4」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0098】
また、このとき、タイミングT11にて、通信経路50−2からシーケンス番号「4」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「4」であるため、図5を用いて説明したステップS16の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT12にて、図5を用いて説明したステップS17の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「5」とされる。
【0099】
また、タイミングT12にて、カウンタ326のカウンタ値が「5」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「5」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0100】
続いて、タイミングT13にて、通信経路50−1からシーケンス番号「7」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「5」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0101】
また、タイミングT12にてシーケンス番号「5」のデータフレームが送信されると、タイミングT14にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「6」とされる。
【0102】
また、タイミングT14にて、カウンタ326のカウンタ値が「6」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「6」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0103】
また、このとき、タイミングT14にて、通信経路50−2からシーケンス番号「5」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「6」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0104】
また、タイミングT14にてシーケンス番号「6」のデータフレームが送信されると、タイミングT15にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「7」とされる。
【0105】
また、タイミングT15にて、カウンタ326のカウンタ値が「7」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「7」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0106】
また、このとき、タイミングT15にて、通信経路50−1からシーケンス番号「8」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「7」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0107】
続いて、タイミングT16にて、通信経路50−2からシーケンス番号「6」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「7」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0108】
また、タイミングT15にてシーケンス番号「7」のデータフレームが送信されると、タイミングT17にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「8」とされる。
【0109】
また、タイミングT17にて、カウンタ326のカウンタ値が「8」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「8」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0110】
続いて、タイミングT18にて、通信経路50−1からシーケンス番号「9」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「8」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0111】
また、タイミングT17にてシーケンス番号「8」のデータフレームが送信されると、タイミングT19にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「9」とされる。
【0112】
また、タイミングT19にて、カウンタ326のカウンタ値が「9」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「9」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0113】
また、このとき、タイミングT19にて、通信経路50−2からシーケンス番号「7」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「9」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0114】
また、タイミングT19にてシーケンス番号「9」のデータフレームが送信されると、タイミングT20にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「10」とされる。
【0115】
また、このとき、タイミングT20にて、通信経路50−1からシーケンス番号「10」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「10」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。
【0116】
続いて、タイミングT21にて、通信経路50−2からシーケンス番号「8」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「10」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0117】
また、タイミングT20にてシーケンス番号「10」のデータフレームが送信されると、タイミングT22にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「11」とされる。
【0118】
続いて、タイミングT23にて、通信経路50−1からシーケンス番号「11」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「11」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。
【0119】
続いて、タイミングT24にて、通信経路50−2からシーケンス番号「9」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「11」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0120】
また、タイミングT23にてシーケンス番号「11」のデータフレームが送信されると、タイミングT25にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「12」とされる。
【0121】
続いて、タイミングT26にて、通信経路50−1からシーケンス番号「12」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「12」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。
【0122】
続いて、タイミングT27にて、通信経路50−2からシーケンス番号「10」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「12」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0123】
また、タイミングT26にてシーケンス番号「12」のデータフレームが送信されると、タイミングT28にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「13」とされる。
【0124】
このように、正常時に送信する運用系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号に同期して動作するカウンタ326を用いて、運用系経路からのデータフレームの一部がロスした場合は、カウンタ326を予備系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号に同期させ、その間に運用系経路から受信したデータフレームをFIFOメモリ325に一時格納しておく。その後、カウンタ326のカウンタ値がFIFOメモリ325に格納されているデータフレームのシーケンス番号に追いついた後、FIFOメモリ325に格納されているデータフレームを吐き出す。そして、運用系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号がカウンタ326のカウンタ値に追いついた後は、運用系経路からのデータフレームを送信する。
【0125】
次に、本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路である通信経路50−1においてフレームロスが発生した後、予備系経路である通信経路50−2に障害が発生した場合のタイミングについて説明する。
【0126】
図8は、本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路である通信経路50−1においてフレームロスが発生した後、予備系経路である通信経路50−2に障害が発生した場合のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0127】
まず、タイミングT31にて、通信経路50−1からシーケンス番号「0」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「0」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT32にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「1」とされる。
【0128】
続いて、タイミングT33にて、通信経路50−1からシーケンス番号「1」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「1」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT34にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「2」とされる。
【0129】
続いて、タイミングT35にて、通信経路50−1からシーケンス番号「2」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「2」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT36にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「3」とされる。
【0130】
また、タイミングT35にて、通信経路50−2からシーケンス番号「0」のデータフレームが受信される(通信経路50−2の伝搬遅延時間が通信経路50−1の伝搬遅延時間よりも長いため、シーケンス番号「0」のデータフレームの受信が通信経路50−1よりも遅い)と、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「2」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0131】
その後、通信経路50−1にて、シーケンス番号「3」および「4」のデータフレームはロスしたとする。
【0132】
一方、タイミングT37にて、通信経路50−2からシーケンス番号「1」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0133】
続いて、タイミングT38にて、通信経路50−2からシーケンス番号「2」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0134】
さらに続いて、タイミングT39にて、通信経路50−1からシーケンス番号「5」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0135】
また、このとき、タイミングT39にて、通信経路50−2からシーケンス番号「3」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS16の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT40にて、図5を用いて説明したステップS17の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「4」とされる。
【0136】
その後、通信経路50−2にて障害が発生したことにより、通信経路50−2からのデータフレームの受信はなくなる。
【0137】
続いて、タイミングT41にて、通信経路50−1からシーケンス番号「6」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「4」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0138】
続いて、タイミングT42にて、通信経路50−1からシーケンス番号「7」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「4」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0139】
その後、タイミングT43にて、SDH/SONETフレーム受信部320−2からイーサフレーム送信制御部324−3へ、通信経路50−2にて障害が発生した旨を示す通信経路障害情報が通知されると、図6を用いて説明したステップS24の処理により、カウンタ326のカウンタ値が、FIFOメモリ325に格納されているデータフレームのうち、次に読み出されるデータフレームに付与されているシーケンス番号「5」と同じ値とされる。
【0140】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「5」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「5」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0141】
すると、タイミングT44にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「6」とされる。
【0142】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「6」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「6」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0143】
また、このとき、タイミングT44にて、通信経路50−1からシーケンス番号「8」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「6」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0144】
また、タイミングT44にてシーケンス番号「6」のデータフレームが送信されると、タイミングT45にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「7」とされる。
【0145】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「7」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「7」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0146】
続いて、タイミングT46にて、通信経路50−1からシーケンス番号「9」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「7」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0147】
また、タイミングT45にてシーケンス番号「7」のデータフレームが送信されると、タイミングT47にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「8」とされる。
【0148】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「8」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「8」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0149】
また、タイミングT47にてシーケンス番号「8」のデータフレームが送信されると、タイミングT48にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「9」とされる。
【0150】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「9」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「9」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0151】
また、このとき、タイミングT48にて、通信経路50−1からシーケンス番号「10」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「9」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0152】
また、タイミングT48にてシーケンス番号「9」のデータフレームが送信されると、タイミングT49にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「10」とされる。
【0153】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「10」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「10」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0154】
続いて、タイミングT50にて、通信経路50−1からシーケンス番号「11」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「10」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0155】
また、タイミングT49にてシーケンス番号「10」のデータフレームが送信されると、タイミングT51にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「11」とされる。
【0156】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「11」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「11」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0157】
また、タイミングT51にてシーケンス番号「11」のデータフレームが送信されると、タイミングT52にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「12」とされる。
【0158】
また、このとき、タイミングT52にて、通信経路50−1からシーケンス番号「12」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「12」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT53にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「13」とされる。
【0159】
このように、正常時に送信する運用系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号に同期して動作するカウンタ326を用いて、運用系経路からのデータフレームの一部がロスした場合は、カウンタ326を予備系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号に同期させ、その間に運用系経路から受信したデータフレームをFIFOメモリ325に一時格納しておく。さらに予備系経路に障害が発生していることを検出した場合、カウンタ326のカウンタ値をFIFOメモリ325から次に読み出されるデータフレームに付与されているシーケンス番号と一致させることにより、FIFOメモリ325に格納されているデータフレームを吐き出す。そして、運用系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号がカウンタ326のカウンタ値に追いついた後は、運用系経路からのデータフレームを送信する。
【0160】
次に、本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路である通信経路50−1においてフレームロスが発生した後、予備系経路である通信経路50−2においてもフレームロスが発生した場合のタイミングについて説明する。
【0161】
図9は、本形態における受信フレームに対する送信フレームの送信タイミングのうち、運用系経路である通信経路50−1においてフレームロスが発生した後、予備系経路である通信経路50−2においてもフレームロスが発生した場合のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0162】
まず、タイミングT61にて、通信経路50−1からシーケンス番号「0」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「0」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT62にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「1」とされる。
【0163】
続いて、タイミングT63にて、通信経路50−1からシーケンス番号「1」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「1」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT64にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「2」とされる。
【0164】
続いて、タイミングT65にて、通信経路50−1からシーケンス番号「2」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「2」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT66にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「3」とされる。
【0165】
また、タイミングT65にて、通信経路50−2からシーケンス番号「0」のデータフレームが受信される(通信経路50−2の伝搬遅延時間が通信経路50−1の伝搬遅延時間よりも長いため、シーケンス番号「0」のデータフレームの受信が通信経路50−1よりも遅い)と、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「2」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0166】
その後、通信経路50−1にて、シーケンス番号「3」および「4」のデータフレームはロスしたとする。
【0167】
一方、タイミングT67にて、通信経路50−2からシーケンス番号「1」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0168】
続いて、タイミングT68にて、通信経路50−2からシーケンス番号「2」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0169】
さらに続いて、タイミングT69にて、通信経路50−1からシーケンス番号「5」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0170】
また、このとき、タイミングT69にて、通信経路50−2からシーケンス番号「3」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「3」であるため、図5を用いて説明したステップS16の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT70にて、図5を用いて説明したステップS17の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「4」とされる。
【0171】
その後、通信経路50−2にて、シーケンス番号「4」のデータフレームはロスしたとする。
【0172】
続いて、タイミングT71にて、通信経路50−1からシーケンス番号「6」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「4」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0173】
続いて、タイミングT72にて、通信経路50−1からシーケンス番号「7」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「4」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0174】
続いて、タイミングT73にて、通信経路50−2からシーケンス番号「5」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「4」であるため、図5を用いて説明したステップS14の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT74にて、図5を用いて説明したステップS15の処理により、カウンタ326のカウンタ値が、当該データフレームに付与されているシーケンス番号「5」に1を加算した値「6」とされる。
【0175】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「6」とされることにより、図6を用いて説明したステップS27の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「5」のデータフレームがFIFOメモリ325から消去される。
【0176】
すると、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「6」のデータフレームが、図6を用いて説明したステップS25の処理により読み出されて送信される。
【0177】
また、このとき、タイミングT74にて、通信経路50−1からシーケンス番号「8」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「6」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0178】
また、タイミングT74にてシーケンス番号「6」のデータフレームが送信されると、タイミングT75にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「7」とされる。
【0179】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「7」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「7」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0180】
また、このとき、タイミングT75にて、通信経路50−2からシーケンス番号「6」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「7」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0181】
続いて、タイミングT76にて、通信経路50−1からシーケンス番号「9」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「7」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0182】
また、タイミングT75にてシーケンス番号「7」のデータフレームが送信されると、タイミングT77にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「8」とされる。
【0183】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「8」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「8」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0184】
続いて、タイミングT78にて、通信経路50−2からシーケンス番号「7」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「8」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0185】
また、タイミングT77にてシーケンス番号「8」のデータフレームが送信されると、タイミングT79にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「9」とされる。
【0186】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「9」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「9」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0187】
また、このとき、タイミングT79にて、通信経路50−1からシーケンス番号「10」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「9」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0188】
また、タイミングT79にてシーケンス番号「9」のデータフレームが送信されると、タイミングT80にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「10」とされる。
【0189】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「10」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「10」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0190】
また、このとき、タイミングT80にて、通信経路50−2からシーケンス番号「8」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「10」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0191】
続いて、タイミングT81にて、通信経路50−1からシーケンス番号「11」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「10」であるため、図4を用いて説明したステップS4の処理により、当該データフレームがFIFOメモリ325に格納される。
【0192】
また、タイミングT80にてシーケンス番号「10」のデータフレームが送信されると、タイミングT82にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「11」とされる。
【0193】
ここで、カウンタ326のカウンタ値が「11」とされることにより、図6を用いて説明したステップS25の処理により、FIFOメモリ325に格納されているシーケンス番号「11」のデータフレームが読み出されて送信される。
【0194】
続いて、タイミングT83にて、通信経路50−2からシーケンス番号「9」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「11」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0195】
また、タイミングT82にてシーケンス番号「11」のデータフレームが送信されると、タイミングT84にて、図6を用いて説明したステップS26の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「12」とされる。
【0196】
また、このとき、タイミングT84にて、通信経路50−1からシーケンス番号「12」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「12」であるため、図4を用いて説明したステップS5の処理により、当該データフレームが送信される。当該データフレームが送信されると、タイミングT85にて、図4を用いて説明したステップS6の処理により、カウンタ326のカウンタ値がインクリメントされて「13」とされる。
【0197】
また、このとき、タイミングT85にて、通信経路50−2からシーケンス番号「10」のデータフレームが受信されると、このときのカウンタ326が示すカウンタ値が「13」であるため、図5を用いて説明したステップS18の処理により、当該データフレームが廃棄される。
【0198】
運用系経路である通信経路50−1においてフレームロスが発生した後、予備系経路である通信経路50−2で障害を検出することなくフレームロスが発生した場合、SDH/SONETネットワークにおいては、伝送路障害の瞬時発生・復旧、または伝送路の劣化による数ビットのエラー挿入によって、障害未検出でのフレームロスの発生があり得る。この場合、SDH/SONETフレーム受信部320−1,320−2において伝送路障害を検出することができないため、イーサフレーム送信制御部324−3に対して図8を用いて説明したようにFIFOメモリ325に格納されているデータフレームを吐き出すトリガを与えることはできない。
【0199】
そこで、上述したように、正常時に送信する運用系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号に同期して動作するカウンタ326を用いて、運用系経路からのデータフレームの一部がロスした場合は、カウンタ326を予備系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号に同期させ、その間に運用系経路から受信したデータフレームをFIFOメモリ325に一時格納しておく。さらに予備系経路からのデータフレームの一部もロスした場合、ロス後に予備系経路から最初に受信したデータフレームに付与されているシーケンス番号に1を加算した値をカウンタ326のカウンタ値とさせることにより、FIFOメモリ325に格納されているデータフレームを吐き出す。そして、運用系経路からのデータフレームに付与されたシーケンス番号がカウンタ326のカウンタ値に追いついた後は、運用系経路からのデータフレームを送信する。
【0200】
なお、図6〜8に示したタイミングチャートは、各処理を行うために発生する処理遅延は微小なものであるため、無視した記載とした。
【0201】
また、図6〜8に示したタイミングチャートでは、カウンタ326のカウンタ値が変化するタイミングが、説明の便宜上、1つのデータフレームすべてを送信した後のタイミングとして示しているが、当該データフレームを送信し始めた直後のタイミングであっても良い。
【0202】
以上説明したように、本発明においては、以下に記載するような効果を奏する。
【0203】
第1の効果は、パケット受信側の処理として、2つの伝送路から送信されてきた互いに同じパケットのうち先に到着したものを選択してクライアント側装置へ送信する動作であるため、SDH/SONETネットワークにおける無瞬断切り替えよりも小さな遅延での無瞬断切り替えを実施できることである。
【0204】
第2の効果は、2つの伝送路における遅延時間をあらかじめ測定して、運用系および予備系として専用のフレーム転送動作を設定しており、また伝送路障害発生時に即座にフレーム転送動作に対してトリガを与えることができるため、通常時および障害発生時において余分なWait時間を使うこと無く効率的にフレーム転送できることである。
【0205】
第3の効果は、運用系のパケットのみを必要なときだけメモリに格納する動作仕様であるため、実装するメモリのサイズ、数を削減できることである。
【0206】
このように、本発明では、SDH/SONETネットワークにて冗長構成が設定された2つの伝送路の遅延時間の差は常に一定であり、そこから取りだされるパケットの間隔、遅延時間も常に一定であることを利用して、2つの伝送路の動作シーケンスを簡素化することによって、使用するメモリ量を効率的に減らし、またスイッチ内部にて発生する遅延量を低下させることができる。
【0207】
また、通常のイーサネットワークにおいては伝送路で発生した障害を検出することは困難(Ethernet(登録商標) OAMなどの技術で不可能ではない)であるが、SDH/SONETネットワークにおいては、伝送路毎の障害を容易に検出することが可能である。そのため、その障害情報に基づいたメモリ動作シーケンスを用いることにより、両系障害時にメモリに溜まったパケットを解放することができる。
【0208】
また、上述した中継装置30−1,30−2に設けられた各構成要素が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したプログラムを中継装置30−1,30−2にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを中継装置30−1,30−2に読み込ませ、実行するものであっても良い。中継装置30−1,30−2にて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、中継装置30−1,30−2に内蔵されたROM、RAM等のメモリやHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、中継装置30−1,30−2に設けられたCPU(不図示)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0209】
10−1,10−2 通信装置
20−1,20−2 クライアント側データネットワーク
30−1〜30−4 中継装置
31 送信機能部
32 受信機能部
40 SDH/SONETネットワーク
50−1,50−2 通信経路
61 イーサネットフレームヘッダ
62 シーケンス番号
63 ペイロード
310 イーサフレーム受信部
311 シーケンス番号付与部
312 分配部
313−1,313−2 マッピング部
314−1,314−2 SDH/SONETフレーム送信部
320−1,320−2 SDH/SONETフレーム受信部
321−1,321−2 遅延検出部
322 遅延比較部
323−1,323−2 デマッピング部
324−1〜324−3 イーサフレーム送信制御部
325 FIFOメモリ
326 カウンタ
327 イーサフレーム送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの通信装置それぞれと接続され、該2つの通信装置の間で送受信されるデータフレームを中継する2つの中継装置が、2つの通信経路を介して接続された通信システムにおいて、
前記中継装置は、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与して、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する送信機能部と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とし、前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する受信機能部とを有することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記送信機能部は、前記データフレームに前記シーケンス番号を付与するシーケンス番号付与部を有し、
前記受信機能部は、
前記第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームに付与されたシーケンス番号が前記カウンタ値よりも大きな場合、該データフレームを前記FIFOメモリに格納し、該シーケンス番号と前記カウンタ値とが等しい場合、該データフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、前記カウンタ値をインクリメントし、該シーケンス番号が前記カウンタ値よりも小さな場合、該データフレームを廃棄する第1の送信制御部と、
前記第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームに付与されたシーケンス番号が前記カウンタ値よりも大きな場合、該データフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、前記カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とし、該シーケンス番号と前記カウンタ値とが等しい場合、該データフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、前記カウンタ値をインクリメントし、該シーケンス番号が前記カウンタ値よりも小さな場合、該データフレームを廃棄する第2の送信制御部と、
前記FIFOメモリから次に読み出されるデータフレームに付与されているシーケンス番号が前記カウンタ値と等しい場合、該データフレームを読み出して当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、前記カウンタ値をインクリメントし、前記FIFOメモリから次に読み出されるデータフレームに付与されているシーケンス番号が前記カウンタ値よりも小さな場合、該データフレームを前記FIFOメモリから消去し、前記FIFOメモリから次に読み出されるデータフレームに付与されているシーケンス番号が前記カウンタ値よりも大きな場合、前記第2の通信経路で障害が発生している状態であれば、該カウンタ値を該シーケンス番号と同じ値とする第3の送信制御部とを有することを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記送信機能部は、
前記シーケンス番号が付与されたデータフレームであるイーサフレームを、SDH/SONETフレームにマッピングして出力するマッピング部と、
前記マッピング部が出力したSDH/SONETフレームを前記2つの通信経路へ送信するフレーム送信部とを有し、
前記受信機能部は、前記2つの通信経路を介して送信されてきたSDH/SONETフレームをイーサフレームにデマッピングするデマッピング部を有することを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記カウンタは、前記送信機能部が初期値として前記データフレームに最初に付与するシーケンス番号の値を、前記カウンタ値の初期値とすることを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項3に記載の通信システムにおいて、
前記送信機能部は、前記イーサフレームのヘッダとペイロードとの間に、前記シーケンス番号を付与することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
2つの通信装置の間で2つの通信経路を介して送受信されるデータフレームを中継する中継装置であって、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与して、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する送信機能部と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントし、前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とし、前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する受信機能部とを有する中継装置。
【請求項7】
2つの通信装置の間で2つの通信経路を介して送受信されるデータフレームを中継する中継装置が行う中継方法であって、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与する処理と、
前記シーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する処理と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする処理と、
前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする処理と、
前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とする処理と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する処理とを行う中継方法。
【請求項8】
2つの通信装置の間で2つの通信経路を介して送受信されるデータフレームを中継する中継装置に、
当該中継装置と接続された通信装置から送信されてきた前記データフレームを、該データフレームごとに送信する順序でシーケンス番号をそれぞれ付与する手順と、
前記シーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記2つの通信経路へ互いに同じタイミングで送信する手順と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、当該中継装置が具備するカウンタが示すカウンタ値と等しいシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする手順と、
前記2つの通信経路のうち伝搬遅延時間の短い通信経路である第1の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを、前記カウンタ値が該シーケンス番号と同じ値となるまでFIFOメモリに一時格納してから当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値をインクリメントする手順と、
前記2つの通信経路のうち前記第1の通信経路以外の第2の通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも大きなシーケンス番号が付与されたデータフレームを当該中継装置と接続された通信装置へ送信して、該カウンタ値を該シーケンス番号に1を加算した値とする手順と、
前記2つの通信経路を介して送信されてきたデータフレームのうち、前記カウンタ値よりも小さなシーケンス番号が付与されたデータフレームを廃棄する手順とを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−19464(P2012−19464A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156914(P2010−156914)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】