説明

通信システム及び通信方法

高精細度(HD)ビデオデータ等のデータを、60GHz帯の(したがって、生来的に指向性があり、短距離で、従って安全な)順方向チャンネル無線リンクを介して、例えば、ラップトップコンピュータ等の送信機から例えば、ビデオプロジェクタ等の受信機に送信する。また、例えば、暗号鍵等の暗号化情報も、順方向チャンネルリンクを介して交換する。暗号化情報は、制御信号を暗号化するために使用され、制御信号は、例えば、2.4GHz帯で動作する逆方向チャンネルリンクを介して交換される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、米国特許出願番号10/666,724号及び10/937,162号の一部継続出願であり、これらの特許文献は、引用により本願に援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、無線デジタル通信システムに関する。
【背景技術】
【0003】
米国連邦通信委員会は、57GHzから64GHzの間の無線通信帯域(本明細書では、「60GHz帯」と呼ぶ。)の無免許での使用を許可しており、様々な企業や個人が、過度の規制によって拘束されることなく、無線ローカルエリアネットワーク(local area network:LAN)にこのスペクトル帯域を利用することができる。無線LANは、通信距離が短く、指向性が高く(したがって、生来的に安全性が高く)及びデータ帯域幅が広いといった60GHzスペクトルの特性のために多くの用途に用いることができる。
【0004】
本来、衛星間通信のために用いられていた(地球の大気は、60GHz前後の周波数の信号を大幅に減衰させる。)60GHz帯の無線LAN通信の現在の用途には、銀行の顧客と現金自動預け払い機との間の通信、より広いエリアに対応するネットワークの「ラストマイル」拡張、及び無線、広帯域、ローカル且つ生来的に安全なデータ通信が望まれる他の多くの用途がある。一例として、上述した米国特許出願番号10/666,724号には、部屋のテーブル上のラップトップコンピュータから、広帯域60GHzリンクを介して、天井に取り付けられているビデオプロジェクタに、高精細度マルチメディアインタフェース(High Definition Multimedia Interface:HDMI)フォーマットで高精細度(HD)ビデオデータを送信するシステムが開示されている。この周波数では、信号は、通信範囲が短く、指向性が高いため、ビデオデータを圧縮されていない形式で送信することができ、このため、1秒あたりに送信されるデータが多くなり、データの剽窃が実質的に困難である。
【0005】
本発明者らは、特定の用途に関わらず、従来の技術に以下のような問題点を見出した。幾つかの用途では、送信機及び受信機は、例えば、60GHz順方向チャンネルを介してマルチメディアデータ等の広帯域データを通信するとともに、より低い周波数を用いる逆方向チャンネルを介して、制御データ等の狭帯域データを通信することがある。ここで、順方向チャンネルは、高い周波数及び指向性のために、生来的に安全であるが、周波数がより低い逆方向チャンネルは、指向性を正確に制御することができず、生来的に安全ではない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る通信システムは、マルチメディアデータを送信する送信機と、マルチメディアデータを受信する受信機とを備える。送信機は、60ギガヘルツ(60GHz)帯の順方向チャンネルリンクを介してマルチメディアデータを無線で送信する。また、送信機及び受信機は、順方向チャンネルリンクを介して暗号化情報を交換する。本発明では、逆方向チャンネルリンクを介して送信機と受信機の間を伝送されるデータを暗号化情報を用いて保護する。逆方向チャンネルリンクには、例えば、約2.4GHz帯を用いてもよい。
【0007】
一実施の形態では、暗号化情報は、少なくとも1つの暗号鍵であり、送信機及び受信機の少なくとも一方は、暗号鍵を用いて制御情報を暗号化した後、逆方向チャンネルリンクを介して制御情報を送信する。これに代えて、暗号化情報は、少なくとも1つの一意的識別子であり、送信機及び受信機の少なくとも一方は、一意的識別子を制御情報と結合した後、逆方向チャンネルリンクを介して制御情報を送信してもよい。特定の実施の形態では、一意的識別子は、制御情報と論理和演算された後、逆方向チャンネルリンクを介して送信される。
【0008】
本発明の他の側面である通信方法は、データを通信する通信方法において、無線送信機と無線受信機との間で逆方向チャンネルリンクと、順方向チャンネルリンクとを確立するステップを有する。順方向チャンネルリンクは、逆方向チャンネルリンクより高い指向性を有し、通信距離が短い。通信方法は、更に、順方向チャンネルリンクを介して、暗号化情報を通信するステップを有する。そして、暗号化情報を用いてデータを変更し、逆方向チャンネルリンクを介して通信する。
【0009】
本発明の他の側面として、本発明に係るコンピュータ装置は、60GHz帯の無線順方向チャンネルを用いて暗号化されていないマルチメディアデータ及び暗号化情報を通信する通信手段と、暗号化情報を用いて制御情報を変更する変更手段とを備える。更に、コンピュータ装置は、60GHz帯ではない逆方向チャンネルリンクを介して、変更された制御情報を通信する制御情報通信手段を備える。受信者は、暗号化情報にアクセスしなければ、変更された制御情報を用いることが困難である。
【0010】
本発明の詳細、その構造及び動作は、添付の図面を参照して説明され、添付の図面では、同様の部分に同様の符号を付している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、マルチメディアデータ、特にHDビデオデータのソース12を含むシステム10を示している。ソース12は、例えば、ユーザが部屋16内のテーブル14に置くことができるラップトップコンピュータ、この他のマルチメディアコンピュータ又はサーバであってもよく、ビデオプロジェクタ等のマルチメディアプレーヤ(以下、単にプレーヤという。)20は、無線の順方向チャンネルリンク22を介して、ソース12からマルチメディアデータを受信し、例えば、矢印24によって示すように、スクリーン又は壁18にマルチメディア情報を表示する。システム10内に更なるソース及び/又は受信機を設けてもよい。例えば、第2のソース12aは、順方向チャンネルリンク22aを介して、第2の受信機20aと通信してもよい。また、各ソースは、逆方向チャンネルリンクを介して受信機と通信することができる。なお、ここでは、順方向チャンネルリンクを介してマルチメディアデータを通信しているが、他の種類のデータを通信してもよい。
【0012】
順方向チャンネルリンクが60GHz帯を用いる場合、高周波は、壁を透過せず、送信ビームの指向性を非常に正確に制御できるため、この通信は生来的に安全である。一方、周波数が低い逆方向チャンネルリンクは、生来的に指向性が低く、短距離通信ではないため、安全性が低く、このために、本発明に基づく技術が適用される。
【0013】
図1に示す非限定的な実施の形態では、プレーヤ20は、例えば、プレーヤ20の種類に応じて、スクリーン18の前又はスクリーン18の後ろに、1個以上の取付用のブラケット又は支柱28によって、部屋16の天井26に取り付けてもよい。ここでは、無線リンクを用いるため、天井26において電力線以外の配線を行う必要はなく、プレーヤ20は、MPEG又はこの他のビデオ伸長モジュールを備えている必要はない。
【0014】
これに代えて、マルチメディアデータを表示するために、陰極線管(cathode ray tube:CRT)、液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)、プラズマディスプレイパネル(plasma display panel:PDP)又はTFT等のマルチメディアプレーヤを用いてもよい。マルチメディアデータのソースは、衛星、ケーブル、地上波放送、インターネットストリーミング又は他のソースから受信した圧縮されたマルチメディアコンテンツを復号することができるセットトップボックスに類する機器であってもよい。この実施の形態におけるデータ通信は、デジタルビジュアルインタフェース(digital visual interface:DVI)プロトコルを用いて行ってもよい。
【0015】
順方向チャンネルリンク22は、本発明の原理に基づき、部屋の外では、順方向チャンネルリンク22を介して伝送される信号を実質的に受信できないように、十分高い周波数の信号を搬送する順方向チャンネルリンクである。また順方向チャンネルリンク22を介して、マルチメディアデータを圧縮されていない形式で送信することでき、これにより、1秒あたりに送信されるデータが多くなり、データの剽窃が実質的に困難となる。なお、好ましくはないが、一部のデータを圧縮して送信してもよい。また、必要ならば、全てのデータを圧縮された形式で送信してもよい。後により詳細に説明するように、順方向チャンネルリンク22は、好ましくは、固定の(変化しない、単一の)約60ギガヘルツ(60GHz)の周波数帯、より好ましくは、57GHz〜64GHzの範囲の周波数帯を使用し、順方向チャンネルリンク22のデータレートは、好ましくは、最大2ギガビット毎秒(2.0Gbps)に固定されている。様々な変調方式により、データレートが高くなることもあり、例えば、DQPSKを用いると、データレートは、2.2Gbpsとなり、順方向チャンネルリンクは、約2.5Gbpsのデータレートを有することになる。順方向チャンネルリンクは、最大7ギガヘルツ(7GHz)の固定された帯域幅を有していてもよい。無線通信の当分野で周知の原理に基づいて、無線通信に適切なエラー訂正(例えば、リード−ソロモン符号化)、及び適切な再多重化(例えば、QPSK変調の場合、24本のビデオライン及び適切な制御信号を2つのデータに再多重化する。)を行ってもよい。
【0016】
システム10の詳細を図2に示す。例示的に示すソース12は、プロセッサ30を含み、プロセッサ30は、ハードディスクドライブ、CDドライブ又はDVDドライブ等のデータストレージ装置32にアクセスし、順方向チャンネルエンコーダ34にマルチメディアデータを供給し、順方向チャンネルエンコーダ34は、当分野で周知の原理に基づいて、マルチメディアデータを符号化する。符号化されたデータは、60GHz順方向チャンネル変調器36によって、約60GHzで変調され、順方向チャンネルアップコンバータ38によって、順方向チャンネルリンク22を介して約60GHzで伝送するためにアップコンバートされ、60GHzアンテナとして適切に構成された第1のソースアンテナ40を介して送信される。上述したように、例えば、他のDQPSK、QPSK、BPSK又は8−PSK等の広帯域の単純な変調方式を用いることにより、簡易な構成で高いデータレートを実現できる。例えば、DQPSKを使用すれば、シンボルレートの2倍のデータレートを達成できる。8−PSKでは、3.3Gbpsのデータレートを実現できる。必要ならば、高精細度技術の分野で周知の原理に基づき、マルチメディアコンテンツに、例えば、高精細度コピー保護(HDCP)等のコピー保護方式を適用してもよい。
【0017】
プレーヤ20(60GHz帯で動作するように構成されている。)の第1のプレーヤアンテナ42は、マルチメディア信号を受信する。マルチメディア信号は、当分野で周知の原理に基づき、順方向チャンネルダウンコンバータ44によってダウンコンバートされ、60GHz順方向チャンネル復調器46によって60GHz帯から復調され、エラー訂正及び多重化機能も有する順方向チャンネルデコーダ48によって復号される。復号された信号は、プレーヤ20のプロセッサ52のデータストレージ装置50に保存してもよい。なお、プレーヤ12のコンポーネント34〜38は、無線送信機の少なくとも一部を構成し、プレーヤ20のコンポーネント44〜48は、無線受信機の少なくとも一部を構成することは、当業者にとって明らかである。
【0018】
順方向チャンネルリンク22は、マルチメディアデータ自体を搬送することに加えて、例えば、暗号鍵及び/又は一意的識別子等の、マルチメディアデータ内に多重化された符号化情報を搬送することができ、これにより、順方向チャンネルデコーダ48は、ストリームを復号し、符号化情報を得ることができる。符号化情報の詳細については、後に説明する。必要ならば、順方向チャンネルリンク22は、全二重リンクであってもよく、これにより、プレーヤ20は、ソース12に情報を送信できる。例えば、プレーヤ20は、自らの能力に関する情報を送信してもよく、必要であれば、自らの暗号化情報をソース12に送信してもよい。或いは、プレーヤ20は、受信条件を通信してもよく、これにより、ソース12の送信パワー及び/又は第1のソースアンテナ40の指向性に関する設定を行い、受信感度を最大化するとともに、消費電力を最小化することができる。ソース12のプロセッサ30は、自動利得制御及びこれに基づく自動アンテナビーム調整を行ってもよい。
【0019】
更に、逆方向リンク54として、例えば、ブルートゥース、IEEE802.11、IEEE802.15、赤外線、PLC、HPNA、又は例えば、2.4GHz帯で動作する無線リンク等の他の適切なリンクを用いる。
【0020】
なお、特に逆リンクのデータレート要求は高くないため、60GHzは、順方向リンク及び逆方向リンクの両方に必要ではないが、半二重及び全二重の両方の60GHz帯の送受信機が想定される。すなわち、60GHzの全二重バージョンを用いて順方向リンク及び逆方向リンクの両方を確立してもよく、順方向チャンネルは、60GHzの一方のサブバンド(例えば、60〜61GHz)で確立し、逆方向チャンネルは、60GHzの他方のサブバンド(例えば、61−62GHz)で確立してもよい。いずれの場合も、特に個人的な又は秘密のデータを交換する際、暗号化を用いることができる。
【0021】
1つの例示的な具体例では、ソース12は、逆方向チャンネル送受信機56を備え、逆方向チャンネル送受信機56は、第2のソースアンテナ58を介して制御信号を送受信し、制御信号モジュール60において、制御信号を保存又は処理する。制御信号モジュール60は、図2に示すように、ソース12のプロセッサ30によってアクセスされるソフトウェアにより実現されたモジュールであってもよい。同様に、プレーヤ20は、逆方向チャンネルリンクに対応する制御信号送受信機62を備え、制御信号送受信機62は、第2のプレーヤアンテナ64を介して信号を送受信し、制御信号モジュール66において、制御信号を保存又は処理する。制御信号モジュール66は、図2に示すように、プレーヤ20のプロセッサ52によってアクセスされるソフトウェアにより実現されたモジュールであってもよい。制御信号は、例えば、トリック再生機能を含むオーディオ及びビデオ表示機能情報を表していてもよく、通信能力、受信条件等であってもよく、これにより、ソース12の送信パワー及び/又は第1のソースアンテナ40の指向性に関する設定を行い、受信感度を最大化するとともに、消費電力を最小化することができる。更に、制御信号は、及び後述する暗号化情報であってもよい。
【0022】
米国特許出願番号10/937,162号では、送信機及び受信機の対間の逆方向リンクに2.4GHzの無線リンクを用いると、信号が互いに干渉し、又は間違った送信機と通信が行われる可能性があることが指摘されている。そこで、米国特許出願番号10/937,162号は、60GHz帯の順方向チャンネルを介して、ソースと受信機の対に関して一意的な識別子をソース(又は関連する受信機)に送信し、一意的識別子が通信の一部としてエコーバックされない場合、ソース(又は関連する受信機)からの通信を無視する受信機(又は関連するソース)を提案している。なお、ここで、一意的識別子をクリアな形式でエコーバックすることにより、誤った通信が行われる問題は回避できるが、逆方向チャンネルである2.4GHz帯のリンクは、60GHz帯の順方向チャンネルリンクに比べて安全性が低いままである。
【0023】
したがって、一具体例では、図3のステップ70に示すように、順方向(60GHz)チャンネルリンク22aを介して、例えば、送信機12aから受信機20aに上述した米国特許出願番号10/937,162号にも開示されている一意的識別子を送信し、或いは、受信機20aが一意的識別子を生成し、送信機12aに送信してもよい。ステップ72では、受信機又は送信機が、例えば、制御信号等の逆方向チャンネルリンク(例えば、2.4GHz帯)を介して通信するデータを有している場合、このデータを一意的識別子と(例えば、「OR」論理回路を用いて)論理和演算し、又はこの他の手法で一意的識別子と組み合わせた後、ステップ74において送信する。受信側は、ステップ72において実行された組合せの逆の演算を実行し、情報を使用可能な形式に戻す。
【0024】
一意的識別子との論理和演算又は他の関数を実行することに代えて、図4に示す具体例では、ステップ76において例えば、DES又はAES暗号化のための1つ以上の暗号鍵を、順方向チャンネルリンク(60GHz帯)22aを介して、例えば、送信機12aから受信機20aに送信する。ここで、受信機20aが暗号鍵を生成し、送信機12aに送信してもよい。ステップ78では、受信機又は送信機が、例えば、制御信号等の逆方向チャンネルリンク(例えば、2.4GHz帯)を介して通信するデータを有している場合、暗号鍵を用いてこのデータを暗号化した後、ステップ80で送信する。受信側では、この暗号鍵を用いて、情報を平文化する。
【0025】
以上、本発明に基づく、無線デジタル通信のための方法及びシステムについて、詳細に説明したが、ここに説明した具体例は、本発明の好ましい実施の形態及び本発明によって意図される広範な手段を代表するものであり、本発明の範囲は、他の具体例をも包含することは当業者にとって明らかであり、したがって、本発明の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ限定される。特許請求の範囲において、単数で記載される構成要素は、明確な記載がない限り「単一のみ」を意味するのではなく、「1以上」を意味する。また、装置又は方法を本願の特許請求の範囲に含めるために、その装置又は方法が、本発明により解決されるべき個々の課題に一々対応する必要はない。更に、本願における構成要素、構成部品、方法のステップは、いずれも、特許請求の範囲に明示的に記載されているか否かに関わらず公開されるものではない。本願の特許請求の範囲の構成要素は、いずれも、「・・・する手段」という語句を用いて明示的に記載されていない限り、また、方法クレームの場合は構成要素が「動作」ではなく「ステップ」として記載されていない限り、米国特許法第112条(35U.S.C.§112)第6パラグラフの規定に該当しない。請求の範囲で用いているがここでは定義を示していない用語は、全て、本明細書及びファイル履歴に矛盾しない通常の慣用的な意味で用いられている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に基づくシステムを示すステップ図である。
【図2】詳細なアーキテクチャのステップ図である。
【図3】本発明に基づき、いずれかのプロセッサによって実行されるロジックのフローチャートである。
【図4】本発明に基づき、いずれかのプロセッサによって実行される他のロジックのフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアデータを送信する送信機(12a)と、
マルチメディアデータを受信する受信機(20a)とを備え、
上記送信機(12a)は、60ギガヘルツ(60GHz)帯の順方向チャンネルリンク(22)を介してマルチメディアデータを無線で送信し、上記送信機(12a)及び受信機(20a)は、該順方向チャンネルリンク(22)を介して暗号化情報を交換し、該暗号化情報は、逆方向チャンネルリンク(54)を介して該送信機と該受信機の間を伝送されるデータを保護する通信システム。
【請求項2】
上記逆方向チャンネルリンク(54)は、約2.4GHz帯を用いることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
上記暗号化情報は、少なくとも1つの暗号鍵であり、上記送信機(12a)及び受信機(20a)の少なくとも一方は、該暗号鍵を用いて制御情報を暗号化した後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して該制御情報を送信することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項4】
上記暗号化情報は、少なくとも1つの一意的識別子であり、上記送信機(12a)及び受信機(20a)の少なくとも一方は、該一意的識別子を制御情報と結合した後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して該制御情報を送信することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項5】
上記一意的識別子は、制御情報と論理和演算された後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して送信されることを特徴とする請求項4記載の通信システム。
【請求項6】
データを通信する通信方法において、
無線送信機(12a)と無線受信機(20a)との間で逆方向チャンネルリンク(54)と、該逆方向チャンネルリンク(54)より高い指向性を有し、通信距離が短い順方向チャンネルリンク(22)とを確立するステップと、
上記順方向チャンネルリンク(22)を介して、暗号化情報を通信するステップと、
上記暗号化情報を用いてデータを変更するステップと、
上記逆方向チャンネルリンク(54)を介してデータを通信するステップとを有する通信方法。
【請求項7】
上記順方向チャンネルリンク(22)は、60GHz帯であり、上記逆方向チャンネルリンク(54)は、1GHz以上10GHz以下の帯域であることを特徴とする請求項6記載の通信方法。
【請求項8】
上記逆方向チャンネルリンク(54)は、2.4GHz帯であることを特徴とする請求項7記載の通信方法。
【請求項9】
上記暗号化情報は、少なくとも1つの暗号鍵であり、上記送信機(12a)及び受信機(20a)の少なくとも一方は、該暗号鍵を用いて制御情報を暗号化した後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して該制御情報を送信することを特徴とする請求項7記載の通信方法。
【請求項10】
上記暗号化情報は、少なくとも1つの一意的識別子であり、上記送信機(12a)及び受信機(20a)の少なくとも一方は、該一意的識別子を制御情報と結合した後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して該制御情報を送信することを特徴とする請求項7記載の通信方法。
【請求項11】
上記一意的識別子は、制御情報と論理和演算された後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して送信されることを特徴とする請求項10記載の通信方法。
【請求項12】
60GHz帯の無線順方向チャンネル(22)を用いて暗号化されていないマルチメディアデータ及び暗号化情報を通信する通信手段(12a)と、
上記暗号化情報を用いて制御情報を変更する変更手段(12)と、
60GHz帯ではない逆方向チャンネルリンク(54)を介して、上記暗号化情報にアクセスしなければ用いることができない上記変更された制御情報を通信する制御情報通信手段(20a)とを備えるコンピュータ装置。
【請求項13】
上記順方向チャンネルリンク(22)は、60GHz帯であり、上記逆方向チャンネルリンク(54)は、1GHz以上10GHz以下の帯域であることを特徴とする請求項12記載のコンピュータ装置。
【請求項14】
上記逆方向チャンネルリンク(54)は、2.4GHz帯であることを特徴とする請求項13記載のコンピュータ装置。
【請求項15】
上記暗号化情報は、少なくとも1つの暗号鍵であり、上記送信機(12a)及び受信機(20a)の少なくとも一方は、該暗号鍵を用いて制御情報を暗号化した後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して該制御情報を送信することを特徴とする請求項12記載のコンピュータ装置。
【請求項16】
上記暗号化情報は、少なくとも1つの一意的識別子であり、当該コンピュータ装置は、該一意的識別子を制御情報と結合した後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して該制御情報を送信することを特徴とする請求項12記載のコンピュータ装置。
【請求項17】
上記一意的識別子は、制御情報と論理和演算された後、上記逆方向チャンネルリンク(54)を介して送信されることを特徴とする請求項16記載のコンピュータ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−518492(P2008−518492A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531181(P2007−531181)
【出願日】平成17年8月16日(2005.8.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/029070
【国際公開番号】WO2006/031356
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(593181638)ソニー エレクトロニクス インク (371)
【Fターム(参考)】