説明

通信ネットワークを介した安全なコンテンツ配信方法とシステム

本発明は、インターネットのような通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するための方法とシステムである。コンテンツ・オーナーは、ブロックに分解したコンテンツを1つ以上のコンテンツ・ソースに配信する。受信したコンテンツ・ソースは、配信トランザクション制御を維持するコンテンツ・オーナーと共に、加入者への配信点として機能する。コンテンツ・オーナーへコンテンツ・アイテムを要求した加入者は、コンテンツ・アイテムの利用できるブロックを保有するコンテンツ・ソースのリストを受信する。加入者は、利用可能なピアツーピア・ネットワーク上のピアにおいて利用できるブロックを決定するのに加えて、より最適なコンテンツ・ブロック配信を決定するのに、上記受信リスト情報を利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットのような通信ネットワークを介した安全なコンテンツ配信方法および配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットや他の通信ネットワークを介したコンテンツ配信は、克服すべきいくつかの課題を抱えており、最も顕著なのは回線容量の限界に関わる課題を抱えている。例えば、テレビ放送やケーブルテレビよりも安価な料金が認められる加入者と、予約サービス会社との間を基本的にポイントツーポイント(point-to-point)で接続するハブアンドスポーク(hub-and-spoke)方式のビデオ配信計画が存在するように、特に、大容量のコンテンツにおいて、コンテンツ配信は行き詰まっている。商業的な配信計画が存在することは、一般的に顧客の増加と共に、必要な回線容量と基盤整備の費用とを増加させることを意味する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ピアツーピア(P2P:peer-to-peer)サービスは、回線容量の負荷をP2Pの視聴処理用計算機およびインターネット接続に配分することで上記課題を解決しようと企画したものだが、法律や安全の配信に関する新たな課題が発生している。P2Pサービスで配信されるコンテンツは、一般に暗号化されておらず、不法に入手できる。P2Pサービスは、技術的制限の解決を助けたかもしれないが、著作権侵害の将来への不安課題を発生させたことになる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の1つの実施例において、コンテンツ配信を、アクセス制御から分離させた。本発明の1つの実施例によると、コンテンツ・オーナーは、コンテンツ・アイテムをブロック情報に分割する。この情報には、必要となる管理ブロックデータおよびコンテンツのために提供するメタデータが含まれる。コンテンツ・オーナーは、これらのブロックを1つ以上のコンテンツ・ソースに配信する。本発明のこの実施例にしたがって、コンテンツ・アイテムを加入者に送信するとき、コンテンツ・ソースは、送信するコンテンツ・アイテムの配信点として機能する。加入者が、コンテンツ・オーナーに対しコンテンツ・アイテムを要求したとき、コンテンツ・オーナーは、加入者に、利用可能なブロックの全てまたは一部を保有しているコンテンツ・ソースのリストを返信する。コンテンツ・ソースのリストは、本発明の一実施例にしたがって、地理的位置を優先させることができる。また、コンテンツ・ソースのリストを提供するコンテンツ・オーナーは、本発明の別の実施例において、コンテンツ・ソースのためにロード情報(例えば、回線情報または使用情報)を含めることができる。ロード情報が提供されるとき、このロード情報は、優先リストの一部として含めることができるか、または他の実施例においては別の方法によって提供することができる。さらに、加入者は、自分が属しているP2Pネットワークの仲間(peer)が、利用できるコンテンツ・ブロックの何を保有しているかを見つけ出すことができる。コンテンツ・ソースや利用可能なブロックからの情報を利用して、加入者は、どのコンテンツ・ソースからブロックを受信することができるか、およびブロックのために適切な要求をどのコンテンツ・ソースへ送信できるかを決定する。本発明の一実施において、この決定には、コンテンツ配信を効率良くするために、回線容量の制限や潜在的なボトルネックを回避するための計算を含むことができる。
【0005】
本発明の別の実施において、加入者は、コンテンツ・オーナーに対しコンテンツ・アイテムを要求するとき、加入者のハードウェア内の視聴処理を起動する。視聴処理は、コンテンツ・オーナーから、コンテンツ・アイテムの利用可能なブロックを保有するコンテンツ・ソースのリストを受信する。また、視聴処理は、コンテンツ・アイテムのブロックを保有する利用可能なピア・ソースを捜すために、加入者のP2Pネットワークをスキャンする。視聴処理は、コンテンツ・アイテムのブロックを誰に要求し、この要求を誰に実行させるかを決定する。視聴処理は、受信した暗号化ブロックを解読し、このブロックを所望のコンテンツ・アイテムに再構築する。コンテンツ・アイテムの受信後、視聴処理は、本発明の別の実施例において、加入者の属するP2Pネットワーク上の他のピア・ソースのコンテンツ・アイテムのためのピア・ソースになることができる。
【0006】
本発明の一実施例は、通信ネットワークを介した安全なコンテンツ・アイテム配信方法に関する。本発明の一実施例において、上記配信方法は、下記のステップを含むことができる。通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーからのコンテンツ・アイテムを加入者が選択するステップ、上記コンテンツ・アイテムをコンテンツ・ソースが上記コンテンツ・オーナーから受信するステップであって、該コンテンツ・ソースは上記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのブロックを利用できるようにするステップ、上記加入者が上記コンテンツ・ソースからの上記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのブロックを要求するステップ、および上記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのブロックを受信するステップ、を含むことができる。
【0007】
本発明の他の実施例は、通信ネットワークを介した安全なコンテンツ・アイテム配信方法に関する。この実施例にしたがえば、上記方法は、下記のステップを含むことができる。通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーからのコンテンツ・アイテムを加入者が選択するステップ、上記コンテンツ・アイテムをコンテンツ・ソースが上記コンテンツ・オーナーから受信するステップであって、該コンテンツ・ソースは上記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのブロックを利用できるようにするステップ、上記加入者が上記コンテンツ・アイテムのための第2のコンテンツ・ソースを検出するステップであって、第2のコンテンツ・ソースは上記コンテンツ・アイテムのブロックを利用できるようにするステップ、上記加入者が上記コンテンツ・ソースおよび上記第2のコンテンツ・ソースの少なくとも1つから上記コンテンツ・アイテムの該ブロックを要求するステップ、および上記コンテンツ・アイテムの上記ブロックを受信するステップ、を含むことができる。
【0008】
本発明の他の実施例は、通信ネットワークを介した安全なコンテンツ・アイテム配信方法に関する。この実施例にしたがえば、上記方法は、下記のステップを含むことができる。コンテンツ・オーナーがコンテンツ・アイテムをコンテンツ・ソースへ配信するステップ、上記コンテンツ・オーナーが加入者からの上記コンテンツ・アイテム要求を受信するステップ、および、上記コンテンツ・オーナーにより上記コンテンツ・ソースが上記加入者に提供するステップであって、上記コンテンツ・ソースは上記加入者の地理的位置に対応して提供できるようにするステップ、を含むことができる。
【0009】
本発明の他の実施例は、通信ネットワークを介した安全なコンテンツ・アイテム配信方法に関する。この実施例にしたがえば、上記方法は、下記ステップを含むことができる。コンテンツ・オーナーがコンテンツ・アイテムをコンテンツ・ソースへ配信するステップ、上記コンテンツ・オーナーが加入者からの上記コンテンツ・アイテム要求を受信するステップ、上記コンテンツ・オーナーにより上記コンテンツ・ソースが上記加入者に提供するステップであって、上記コンテンツ・ソースは上記加入者の地理的位置に対応して提供できるようにするステップ、および上記コンテンツ・ソースと共に上記コンテンツ・アイテムを受信する上記加入者の権限付与を検証するステップを含むことができる。
【0010】
本発明の他の実施例は、通信ネットワークを介した安全なコンテンツ・アイテム配信方法に関する。この実施例にしたがえば、上記方法は、下記のステップを含むことができる。コンテンツ・オーナーからのコンテンツ・アイテムのブロックを受信するステップ、上記コンテンツ・アイテムの上記ブロックに対する加入者からの要求を受信するステップ、上記コンテンツ・アイテムの上記ブロックに付加的データ・アイテムを追加するステップ、および上記加入者に上記ブロックを送信するステップ、を含むことができる。
【0011】
本発明の他の実施例は、通信ネットワークを介した安全なコンテンツ・アイテム配信方法に関する。この実施例にしたがえば、上記方法は、下記のステップを含むことができる。コンテンツ・オーナーからのコンテンツ・アイテムのブロックを受信するステップ、上記コンテンツ・アイテムの上記ブロックに対する加入者からの要求を受信するステップ、上記コンテンツ・アイテムを受信する上記加入者の権限付与を上記コンテンツ・オーナーと共に検証するステップ、上記コンテンツ・アイテムの上記ブロックに付加的データ・アイテムを追加するステップ、および上記加入者に上記ブロックを送信するステップを、含むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の一実施方法によれば、コンテンツ・ソースによって加入者に配信するように、コンテンツ・オーナーは、コンテンツをより小さなブロックに分解して、通信ネットワークを介してコンテンツを配信する。このとき、コンテンツ・オーナーは、配信用トランザクションの制御を維持しながら配信する。コンテンツ・アイテムは、種々のタイプのコンテンツを含むことができ、例えば、映画、ビデオ、音楽のファイル、スピーチの記録、電子ブック(ebooks)等を含む。コンテンツ・アイテムは、単一のファイルに格納できる可能性はあるが、本発明の実施例では複数のファイルにわたって格納されるコンテンツ・アイテムを扱う仕事をすることになる。比較的大きなサイズのコンテンツ・アイテムは、一般に大きな送信情報源を必要とし、送信中に大きなネットワーク回線容量を使用することになるが、本発明のこの実施例は、すべてのサイズのコンテンツ(すなわち、コンテンツ・アイテム)を扱う仕事をする。そして、このモデルは、特に比較的大きいサイズのコンテンツ・アイテムに有利である。本発明のこの実施によれば、コンテンツ・オーナーは、コンテンツ・アイテムを加入者に配信するために、自身以外に1つ以上のコンテンツ・ソースを利用する。コンテンツ・オーナーは、加入者からのコンテンツ・アイテム要求を処理することおよび配信処理を起動させることによって、配信処理における制御を維持する。
【0013】
本発明の一実施例によれば、コンテンツ・アイテムは、1つ以上のデータ・ブロックに分解することができる。例えば、1時間ドラマのテレビ放映分を記録したコンテンツ・アイテムは、2ギガバイト分の容量を含む可能性がある。本発明の一実施例において、コンテンツ・アイテムは、10メガバイトのブロックに分解され、上記ドラマの例では、全体で200ブロックになる。10メガバイトのサイズは、1つの実施例であって、また別のサイズを使用することもできる。図1は、本発明の一実施例により、コンテンツ・アイテムをいくつかのブロックに分解する例を示した図である。コンテンツ・アイテム100は、個別の情報要素110に分解することができ、本発明の一実施例では、分離したデータ・ブロック120.1〜120.200に分解される。本発明の他の実施例では、コンテンツ・アイテム100は、特別なサイズの情報要素110に適宜分解することができ、このサイズは分離したデータ・ブロック120.1〜120.200にさらに分解される。データ・ブロック120.1〜120.200に関して、強制的なサイズは無く、データ・ブロック120.1〜120.200は、同一サイズにすることができ、または本発明の異なった実施例では異なったサイズにすることもできる。
【0014】
データ・ブロック120.1〜120.200の各々は、本発明の一実施例によれば、コンテンツ・データに追加する管理情報を含むことができる。例えば、またコンテンツ・データに追加するものして、ブロックにコンテンツ・アイテムを特定する識別子を含めることができる。この識別子に、ユニバーサル固有識別(UUID)を使用することができ、UUIDは、ブロックが属しているコンテンツ・アイテムを一意的に特定する原本のコンテンツ・アイテムに付随する。ブロックのサイズ、ブロックデータの有効期間、MD5(Message Digest Algorithm 5)サムチェック、および順序番号が、上述の追加する管理情報例であり、これらはブロックの管理データとして含めることができる。例えば、順序番号は、コンテンツ・アイテム内における当該ブロックの位置、および再構築するときのブロックの順番を示すのに使用することができる。他の例では、MD5サムチェック、すなわちコンテンツ・アイテムから生成された128ビット(16オクテット)のサムチェック、またはデータ完全性を検証するための他の数値は、ブロックの管理データとして含めることができる。図2aは、本発明の一実施例におけるブロック構造を示す図である。ブロック200は、2つのセクションに分割され、具体的には、管理情報セクションのブロック210とコンテンツ・データ・セクション220とに分割される。管理情報セクションのブロック210は、上記で説明したようなブロック内のコンテンツ情報に該当しない付加情報が含まれる。コンテンツ・データ・セクション220は、実際のコンテンツ・アイテムの部分を含み、例えば、本実施例における1時間ドラマのテレビ放映分の一部が該当する。
【0015】
コンテンツ・アイテムは、また本発明の一実施例にしたがい、メタデータのブロックを含むことができる。図2bは、本発明の一実施例によるメタデータとともにブロックに分割されたコンテンツ・アイテムを示す図である。メタデータ260は、コンテンツ・アイテム240に含まれる情報から得られるか、またはコンテンツ・オーナーからの追加情報として提供される。図2bに示した図において、メタデータ260は、分離したデータ・ブロック250内に含まれる。本発明の他の実施例において、メタデータは、多数のデータ・ブロックに含むことができ、または1つ以上のブロックにコンテンツと一緒に混在させることができる。図2bに示すように、メタデータ260のブロック250は、管理データのブロック280a〜280jとコンテンツ・アイテム240から分解されたコンテンツ要素290a〜290jとを含む他のブロック270a〜270jと一緒になって、通信ネットワークを介して配信されるコンテンツ情報を構成する。ブロック270a〜270jは、コンテンツ・アイテム240の実質部分を含み、一方、メタデータは、例えば、コンテンツ・アイテムを特定するユニバーサル固有識別(UUID)、コンテンツ・アイテムの題名、コンテンツ・アイテムの説明、コンテンツ・アイテムを構成するブロック総数、コンテンツ・アイテムに関する追加記述情報(例えば、配役、監督等)およびコンテンツ・アイテムに追加する著作権情報を含むことができる。ある種のメタデータは、データ・ブロック250、270a〜270jを特定するために、または再構築するために使用され、例えば、UUIDや総ブロック数の情報が使用される。本発明の種々の実施例において、識別用メタデータの追加タイプまたは代替タイプを使用することができる。記述的メタデータを使用することができ、例えば、実際のコンテンツに関する追加情報を提供するのに使用することができる。追加情報とは、例えば、題目、説明、記述情報および著作権情報のような情報である。本発明の種々の実施例において、異なるタイプの記述的メタデータを使用することができる。メタデータ260は、ケーブルによるビデオ配信のためのビデオ・オン・デマンド(video-on-demand)規格を記述した情報を含むことができる。
【0016】
ブロック250、270a〜270jは、種々のコンテンツ・ソースを使用して、コンテンツ・オーナーから、加入者に配信される。図3aは、本発明の一実施例によるコンテンツ配信処理を示した図である。コンテンツ要求者301または加入者と呼ばれる者は、通信ネットワークを介して、コンテンツ・オーナー305と接続するユーザになることができる。コンテンツ要求者301は、特定のコンテンツ・アイテムを要求することができ、例えば、コンテンツ・オーナー305からの映画またはテレビ番組の配信を要求することができる。コンテンツ・オーナー305は、利用できるコンテンツと一緒に、コンテンツ・ソース302a〜302dのリスト304を、コンテンツ要求者301に送信する。コンテンツ要求者301は、受信したコンテンツ・オーナー305からのコンテンツ・ソースのリスト304をベースにして、コンテンツ・ソース302a〜302d内のコンテンツ・ブロック330a〜330nを、303a〜303d経由で要求する。コンテンツ要求者301は、コンテンツ・ブロック330a〜330nを、303a〜303d経由で受信し、コンテンツ・アイテムを再構築する。本発明の他の実施例によれば、コンテンツ要求者301は、ブロック330a〜330nを要求する前に、ブロック330a〜330nのいずれを利用するか決定するために、コンテンツ・ソース302a〜302dに303a〜303d経由で問い合わせることができる。図3bは、本発明の他の実施例によるコンテンツ配信処理を示す図である。コンテンツ・オーナー300は、本発明の一実施例によれば、コンテンツ330の著作権保有者または公認の配給元である。図3に示す実施例において、コンテンツ・オーナー300は、コンテンツ330をメタデータが含まれるブロック330a〜330nに分割する。後で詳細に説明するキャリア・グレード(Carrier Grade)のコンテンツ・ソース310a〜310dは、通信ネットワーク上の大きな情報配信者が含まれ、大きな回線容量を有効処理する能力を有している。コンテンツ・オーナーは、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dに、ブロック330a〜330nをデータ加工せずに340経由で配信する。この実施例では暗号化せずに配信する。他の実施例においては、340経由でキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dに送信する前に、ブロック330a〜330nを暗号化することができる。コンテンツ・オーナー300は、コンテンツ・アイテム330内のすべてのブロック330a〜330nを、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dの各々に、340経由で配信する必要はない。すべてを配信することができたとしても、コンテンツ・オーナー300は配信する必要はない場合がある。代わりに、本発明の一実施例において、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dは、コンテンツ・アイテム330内のブロック330a〜330nの何も受信することができないこともあるが、このブロックを部分的にまたはすべてを受信することもできる。340を経由するブロック330a〜330nの配信は、通信ネットワークで有効な各種の方法を使用して実現することができる。例えば、ブロック330a〜330nは、無線通信、衛星通信または固定電話通信のような使用可能ないずれかの方法を利用することにより、インターネットを介して、340経由で配信することができる。
【0017】
コンテンツ・ソース310a〜310d、320a〜320cは、ブロック330a〜330nを要求者(すなわち、加入者)に配信できる通信ネットワーク(例えば、インターネット)上のサーバに存在する。コンテンツ・ソースは、例えば、通信ネットワーク上にあるピア(peer)計算機、ネットワーク・サービスプロバイダー(例えば、インターネット・サービスプロバイダー:ISP)、コンテンツ・プロバイダー、携帯電話会社(例えば、改良型3Gネットワークを使用している会社)等を含むことができる。本発明の一実施例において、コンテンツ・ソース310a〜310d、320a〜320cは、特定のコンテンツ・アイテム330を表現するブロック330a〜330nのいくつかまたは全てを受信及び/又は配信することを、コンテンツ・オーナー300と承諾を得ることができる。または、コンテンツ・ソース310a〜310d、320a〜320cは、さらに後で説明する配信処理の一部として、ブロック330a〜330nのいくつかまたは全てを受信することができる。コンテンツ・オーナーとコンテンツ・ソースとの間で存在する承諾は、契約による承諾、ライセンスによる承諾、または他の類似の取り決めを含めることができる。
【0018】
本発明の一つの実施例によれば、コンテンツ・ソースは、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dまたはピア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dとして、分類することができる。キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dは、例えば通信ネットワークを介して、大きな情報を配信する配信者となることができ、他のクラスのキャリア・グレードのコンテンツ・ソースも存在するが、大きな回線容量を有効処理する能力を有することができる。例えば、モバイル通信プロバイダーは、無線電話通信ネットワークを介して、映画番組のコンテンツ・オーナーのために、キャリア・グレードのコンテンツ・ソースになることができる。この例において、映画番組のコンテンツ・オーナーが所有する映像コンテンツは、キャリア・グレードのコンテンツ・ソースとしてサービスを提供する携帯電話会社の無線電話通信ネットワークを介して、加入者に提供することができる。キャリア・グレードのコンテンツ・ソースは、上述したようにコンテンツ・アイテムを加入者に配信するために、コンテンツ・オーナーと正式の配信契約を結びことができる。本発明の一実施例において、コンテンツ・オーナー300は、コンテンツ・アイテム330の全体をキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dに送信する。そして、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dは、上記コンテンツをブロック情報に分解し、加入者に送信する前にコンテンツ・ブロックを暗号化する。
【0019】
この実施例において、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320a〜320cは、例えば別の加入者の計算機である可能性がある。そして、この加入者は、以前にコンテンツ・アイテム330を要求し、コンテンツ・アイテム330のブロック330a〜330nの少なくとも1つのブロックが、加入者の計算機に未だ存在するので要求している。ピア・グレードのコンテンツ・ソース320a〜320cは、例えば加入者(すなわち、コンテンツ330の要求者)とピア・グレードのコンテンツ・ソースの両方が属するピアツーピア(P2P)ネットワークを介して、加入者に接続することができる。しかし、P2Pネットワークは、往々にして当該ネットワーク用の特別のソフトウェアのダウンロードを要求することがある。キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a〜310dの場合とは異なって、コンテンツ・オーナー300は、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320a〜320cとは、正式の配信契約を結んでいない可能性がある。しかし、本発明の一実施例のように、コンテンツ・オーナー300は、ピア・グレードのコンテンツ・ソースに存在するコンテンツ・ブロック330a〜330nの更なる配信を許可するライセンス契約を頼ることができる。ピア・グレードのコンテンツ・ソース320a〜320cは、加入者が属する任意のP2Pネットワーク上に存在し、例えば本発明の特徴を組み込むことができる独自のP2Pネットワーク上にも存在することができる。本発明の他の実施例において、このP2Pネットワークは、KazaaやBitTorrentのようなソフトウェアが使用でき、当該ネットワークには、例えば、ブロック保護のために、電子透かし、コンテンツアクセス制御および暗号化を含むデジタル権利管理のような特徴が、拡張機能として含まれる。P2Pネットワークに属していることは、加入者を構成することができ、P2Pネットワークに正式に登録できるか、または使用ソフトウェア、ドメインの制限等があっても、P2Pネットワークへのアクセス権は有することができる。
【0020】
本発明の一実施例にしたがって、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320bの加入者が、コンテンツ・オーナー300からのコンテンツ330をダウンロードするとき、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320bは、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310cによって、360および365の経由で配信されたコンテンツ330のブロック330c、330nを受信することができる。一旦、コンテンツ・アイテム330が、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320bで、加入者によって、視聴されまたは利用されると、ブロックの全てまたは一部が、除去される。または、規定時間が経過すると、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320bで上書きされるか、または除去されることになる。図3bに示す例において、コンテンツ330のブロック7(330c)とブロックn(330n)とが、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320bに未だ残っている。この2つのブロックは、P2Pネットワーク350上の他の仲間(peer)320a、320cが、コンテンツ・オーナー300から同一のコンテンツ・アイテム330をダウンロードすれば、320a、320cで使用することができる。図3bに示す例において、ピア・グレードのコンテンツ・ソースである320aは、第1のピア・グレードのコンテンツ・ソース320bによって配信されたブロック7(330c)を、370経由で受信する。一方、第2のピア・グレードのコンテンツ320cは、第1のピア・グレードのコンテンツ・ソース320bによって配信されたブロックn(330n)を、375経由で受信する。第1のピア・グレードのコンテンツ・ソース320bと同一ネットワークにあるピア・グレードのコンテンツ・ソース320a、320cの2つは、P2Pネットワーク350上の他の仲間(peer)に、利用できるブロック330cとブロック330nとを、さらに380経由で順々に配信することができる。
【0021】
図4は、本発明の一実施例によるコンテンツ配信処理を示した図である。本発明のこの実施例によれば、加入者400は、1つ以上のコンテンツ・オーナー300と使用契約をしている1つ以上のユーザを意味する。使用契約は、コンテンツ・オーナー300が加入者400を通信ネットワーク上で特定することを許可する認証手続を含むことができる。例えば、認証手続は、ユーザ名やパスワードを含むことができる。別の認証手続には、スマート・カード(smart card)を含めることができる。認証手続は、コンテンツ・オーナー300が、必要に応じて、加入者400を特定し、加入者400に費用請求することを援助する。上記の認証手続に加えて、使用契約は、加入者400用に、公開と非公開との組合せキーによる公開鍵基盤の認証を含めることができ、このキーは、加入者400に送信するコンテンツ330のブロック330a〜330nを暗号化するのに使用される。本発明の一実施例において、公開と非公開との組合せキーは、コンテンツ・オーナー300によって加入者400のために生成され、または、実施の別側面においては、コンテンツ・オーナー300のために、加入者400によって選択/利用することができる。種々の実施例において、使用契約は、コンテンツ・オーナー300によって、加入者400にコンテンツ330を提供するために機能する他の情報を含むことができる。本発明の他の実施例において、動的トランザクションは、コンテンツ・オーナー300がコンテンツ330を加入者(使用契約は未だであるが、ここでは加入者と呼ぶ)に提供するために、使用契約の代わりに使用することができる。動的トランザクションは、使用契約が未だ確定していないときに、加入者(この場合、ユーザ)にコンテンツ・アイテムへのアクセスを許容する。
【0022】
図4に示す処理は、加入者400がコンテンツ・アイテム330をコンテンツ・オーナー300(図3に表示)から、選択することから開始される。すなわち、加入者400がコンテンツの受信(例えば、ダウンロード)を要求することから開始される。本発明のこの実施例によれば、コンテンツ・アイテム330の選択は、コンテンツ・オーナー300から直接実行される。例えば、加入者は、1時間ドラマのテレビ番組のようなコンテンツ・アイテムを、インターネット上のコンテンツ・オーナーのウェブサイトから選択することができる。他の実施例において、加入者は、音楽ビデオのようなコンテンツ・アイテムを、携帯電話または携帯情報端末(PDA)を使用して、コンテンツ・オーナーのワイレス・アクセス・プロトコル(WAP)使用可能なウェブサイトまたはコンテンツ・オーナーの電話メニュー(phone menu)から選択することができる。本発明の一実施例において、コンテンツ・オーナーがコンテンツ・アイテム330を選択することは、コンテンツ・オーナー300が維持している加入者の情報を使用して、加入者400を検証する認証処理を起動させる。加入者が新規のとき、本発明の上記実施例にしたがって、加入者用情報口座が、コンテンツ・アイテム330が選択される前に、コンテンツ・オーナー300によって最初に構築される。使用される認証手続によるが、認証手続は、加入者400に透過(transparent)なこともあるが、透過でないこともある。例えば、スマート・カードが認証手続に使用されるとき、認証は透過な方法で開始される。しかしながら、他の例では、加入者400がユーザ名またはパスワードを提供しなければならないとき、または、スマート・カードで使用される指紋(すなわち、電子的指紋のスキャンまたは他の生体的データ)を提供しなければならないとき、この処理は、透過でなくなり、加入者との対話が必要となる。本発明の他の実施例においては、加入者400によるコンテンツ・アイテム330の選択は、トランザクションを進行させるために、加入者400がコンテンツ・オーナー300に必要な情報を提供するような動的トランザクションを起動させることになる。
【0023】
加入者400が、コンテンツ・オーナー300のコンテンツ・アイテム330を選択することは、加入者400が、本発明の一実施例にしたがって視聴処理を起動させることになる。この実施例において、視聴処理は、加入者のハードウェアに存在して実行されるソフトウェアの一部である。加入者のハードウェアとは、例えば加入者の計算機、テレビ、携帯電話、メディア用ゲートウェイ、通信可能な装置(すなわち、インターネット接続可能な装置)等が該当する。無線電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワークに接続する改良された携帯電話装置)に接続する視聴処理の場合、ネットワークプロバイダーがコンテンツ・ソースのとき、最も近いコンテンツ・ソースからの的確な情報を即時に利用することができる。加入者用ハードウェアで視聴処理用ソフトウェアが利用できないとき、最初に、視聴処理用ソフトウェアを、加入者用ハードウェアに伝送/配布/ダウンロードすることができる。加入者400がコンテンツ・アイテム330を選択することは、本発明のこの実施例において、視聴処理(すなわち、視聴処理の実行)の初期化を起動させる。本発明の一実施例において、視聴処理は、認証処理及び/又は動的トランザクション処理の中に含まれる。この実施例にしたがって、視聴処理は、認証情報をコンテンツ・オーナー300に送信する。認証情報とは、例えば加入者の使用IPアドレス、ユーザ名、パスワード、要求したコンテンツ・アイテムの固有コンテンツ識別子等が該当する。代替の実施例において、認証処理または動的トランザクション処理が発生した後、認証処理または動的トランザクション処理が伴なわなくても、いずれかの処理で、視聴処理が起動させられる。
【0024】
認証処理または動的トランザクション処理に引き続いて、コンテンツ・オーナー300は、本発明の一実施例にしたがって、コンテンツ・ソースに関する視聴処理の情報を提供する。例えば、コンテンツ・ソースは、接近対応やロード処理で指名されたコンテンツ・オーナー300によって、視聴処理に提供することができる。本発明の一実施例において、コンテンツ・オーナー300は、コンテンツ330に関して公認された全てのキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310を知っている。したがって、コンテンツ・オーナー300は、視聴処理の最新位置(例えば、視聴処理の最新位置は、視聴処理がコンテンツ・オーナー300に提供するIPアドレスの再配置により決定できる。)を最も近接しているキャリア・グレードのコンテンツ・ソースの場所にマップするため、IPアドレスまたは他の類似サービスに基づく再配置法を使用することができる。視聴処理や付随する加入者400に対するキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310の接近度を決める判断基準は、コンテンツ・ソース310の位置と視聴処理/加入者400との位置に関する利用状況の詳細事項に基づく。例えば、コンテンツ・オーナー300は、視聴者がフランスだけに在住すると判断できるとき、他の西ヨーロッパのキャリア・グレードのコンテンツ・ソースを追跡して、フランスのすべてのキャリア・グレードのコンテンツ・ソースに向けて提供することができる。他の例においては、コンテンツ・オーナー300が、視聴者がニューヨーク市に在住していると決定することができるとき、コンテンツ・オーナー300は、ニューヨーク市の近郊に置かれているキャリア・グレードのコンテンツ・ソースを利用して、提供することができる。コンテンツ・オーナー300が、視聴処理の存在場所を決定できないとすると、一実施例において加入者400の既知のホームアドレスを使用することになる。加えて、コンテンツ・オーナー300は、キャリア・グレードのコンテンツ・ソースに関わるロード情報を決定するために、本発明の一実施例にしたがって、認可されたキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310と、周期的に通信することができる。この情報は、視聴処理にサービスを提供するキャリア・グレードのコンテンツ・ソースを選別するために、本発明の一実施例にしたがって使用することができる。例えば、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310bが、日本のインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)であって、1つ以上のルータがダウンして厳しい負荷状況であるとする。このとき、コンテンツ・オーナー300は、日本のISP(310b)を、視聴処理にサービスを提供するキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310の1つとして含めることはできないが、代行として、例えば別の日本または可能であれば韓国のキャリア・グレードのコンテンツ・ソースに送信することができる。このロード情報は、また視聴処理にキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310と同時に送信することができる。視聴処理は、本発明の別の実施例にしたがって、どのキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310を利用するか決定するのに、上記ロード情報を使用することができる。どちらかの実施例において、コンテンツ・オーナー300は、コンテンツ330の使用できるコンテンツ・ブロック330a〜330nのいくつかまたは全てを保有しているキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a、310b、310dについて、加入者400に問い合せる。
【0025】
加えて、加入者400は、自身が属するP2Pネットワーク350上のいずれかのピア・グレードのコンテンツ・ソース320a、320cが利用できるか決定するために、ローカル・ネットワークを走査することができ、走査後に、本発明の一実施例にしたがって視聴処理が、該当コンテンツ・ソースをアクセスできる。例えば、視聴処理は、マルチキャスト(例えば、ゼロ配置ネットワーキング(Zeroconf)プロトコルを使用)を自身で使用して、ピア・グレードのコンテンツ・ソースを発見することができる。ローカルな(P2P)ネットワーク走査の一環として、視聴処理は、利用できるピア・グレードのコンテンツ・ソース320a、320cのいずれかのブロック330a〜330nを決定する。また、視聴処理は、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310a、310b、310dのいくつかまたは全てに関して、コンテンツ・オーナー300から提供される利用可能なブロック330a〜330nのリストを要求する。さらに、視聴処理は、コンテンツ・オーナー300またはキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310(すなわち、信頼できるソース源)からの情報を要求し受信する。この情報は、ブロック330a〜330nのリストおよび包含可能な他の情報に関わり、包含可能な他の情報とは、例えば、本発明の一実施例にしたがえば、ブロック330a〜330nのサイズおよびコンテンツ・アイテム330のMD5サムチェック(または別のデータ検証値)が該当する。利用できる情報に基づき、視聴処理は、コンテンツ・アイテム330を構成するブロック330a〜330nをダウンロードするために、コンテンツ・ソース310、320のいずれを使用するか決定する。本発明の一実施例において、視聴処理は、通信ネットワーク上のブロック330a〜330nの配信改善を図ることを決断し、繁忙なコンテンツ・ソースを避け、かつ配信のボトルネックを避ける要請を計画する。視聴処理は、コンテンツ・ソースに要求411〜414を送信する。例えば、各コンテンツ・ソースに対する視聴処理400(加入者)は、コンテンツ・アイテム330のブロック1(330a)とブロック2(330b)のために、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310aに要求信号411を送信することができる。また、当該視聴処理400は、ブロックx(330x)のために、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310dに要求信号412を送信することができる。他のブロック、例えばブロック7(330c)とブロックn(330n)とは、ピア・グレードのコンテンツ・ソースへ要求414、413で要求することができる。1つの要求414は、第1のピア・グレードのコンテンツ・ソース320aであり、別の要求413は、第2のピア・グレードのコンテンツ・ソース320cであり、個別に要求される。公開と非公開との組合せキーが暗号化に使用されるとき、視聴処理は、ブロックに対する要求信号411〜414と一緒に、本発明の一実施例にしたがって、各コンテンツ・ソース310,320に公開キーをまた送信する。この実施例によれば、コンテンツ・ソース310,320は、コンテンツ・オーナー300と一緒になって、視聴処理から提供された公開キーまたは加入者400の固有の識別子が、コンテンツ・アイテム330をダウンロードすることが認可されているかを検証する。コンテンツ・ソース310,320は、加入者/視聴処理の公開キーを使用して要求されたブロックを暗号化し、それから暗号化されたブロックを視聴処理に送信する。
【0026】
上述の処理結果、視聴処理により加入者から要求されたブロック330a〜330nは、通信ネットワークを介して視聴処理に配信される。図4に示す例において、加入者400は、第1のキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310aから、ブロック1(330a)とブロック2(330b)とを受信する。加入者400は、第2のキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310bからは、何のブロックも要求しない。当該要求が発生しないのは、第2のキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310b内のブロックは、別のコンテンツ・ソースにすでにロードされているか、または第2のキャリア・グレードのコンテンツ・ソース310bの所在地のためである。さらに、加入者400は、ブロック7(330c)とコンテンツ・アイテム330の最終ブロックであるブロックn(330n)とを受信する。これらのブロックは、第1のピア・グレードのコンテンツ・ソース320aおよび第2のピア・グレードのコンテンツ・ソース320cにより、通信ネットワーク上のP2Pネットワーク350を介して、個別に配信される。視聴処理は、必要に応じて受信した暗号化ブロック330a〜330nを復号化し、加入者400のためにコンテンツ・アイテム330を再構築するために、受信したブロック330a〜330nを整理編集する。P2Pネットワークを介して視聴処理に接続される他のピアな加入者が受信するブロックのために、視聴処理/加入者のハードウェアは、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320にすることもできる。
【0027】
本発明の一実施例において、コンテンツ・アイテム330は、電子透かし、または、追跡記録情報を含むことができる。例えば、従来の電子透かし技術は、各々のコンテンツ・アイテム330に情報を追加するように、この実施例において使用することができる。従来の電子透かし情報は、コンテンツ・アイテムが通過したソースを示す情報の追跡記録を含むことができる。例えば、コンテンツ・オーナー300が、HBO(登録商標)であるとき、オーナー300は、キャリア・グレードのコンテンツ・ソース310であるベライゾン(登録商標)に、コンテンツ・アイテム330を送信する。ベライゾンは、順番としてコンテンツ・アイテム330を、加入者ジョン・スミスに配信する。ジョン・スミスは、”jsmith1”の唯一の識別子で特定される。ジョン・スミスは、ピア・グレードのコンテンツ・ソース320として、別の加入者ラリー・デイビッドにコンテンツ・アイテム330を配信する。ラリー・デイビッドは、”1david79”の唯一の識別子で特定される。ラリー・デイビッドによって、このコンテンツ・アイテムは、カイル・ダウニーに、さらに順番に配信される。カイル・ダウニーは、”kdowney1114”の唯一の識別子で特定される。この結果、電子透かしは以下の情報を含むことができる。
ソース:HBO
共有:jsmith1
共有:1david79
共有:kdowney1114
また、同様な情報は、コンテンツ・アイテム330の電子透かしの代わりに、本発明の一実施例において、コンテンツ・アイテム330のメタデータ260を含むことができる。コンテンツ・アイテム330全体のための電子透かしまたはメタデータ260の使用は、コンテンツの各ブロック330a〜330nの追跡記録を充分に獲得することができない。何故なら、加入者が、多くのコンテンツ・ソースからコンテンツ・ブロックを受信するからである。本発明の他の実施例において、追跡記録または電子透かしは、全体としてのコンテンツ・アイテムよりは、むしろ情報のブロックにしたがって維持することができる。各コンテンツ・ソースは、ブロックを加入者に向けて配信する準備をするので、追跡記録は、コンテンツ・ブロックの的確な配信追跡を実行するため、さらに最新情報に更新される。追跡記録を組み込むことは、電子透かしの使用によるかまたは他の処置によるかに関わらず、コンテンツ・アイテムまたはコンテンツ・ブロックの未認可コピーが、通信ネットワーク上のどこかで発生したとき、配信経路に沿ってどこで不正に獲得されたかを、コンテンツ・オーナーが決定するのを援助する。加入者に配信するデータ・ブロック330a〜330nを暗号化することに加えて、追跡記録を包含する電子透かしまたはメタデータは、図3および図4を参照した配信処理のセキュリティをさらに確実にするものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施例におけるコンテンツ・アイテムをブロックに分解することを説明する図である。
【図2a】本発明の一実施例におけるブロックの構造を説明する図である。
【図2b】本発明の一実施例におけるメタデータと共にブロックに分解されたコンテンツ・アイテムを説明する図である。
【図3a】本発明の一実施例において、コンテンツの分配処理を説明する図である。
【図3b】本発明の別の実施例において、コンテンツの分配処理を説明する図である。
【図4】本発明の一実施例において、コンテンツの分配処理を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するための方法であって、
前記コンテンツ・アイテムを複数のデータ・ブロックにパッケージ化するステップ、
前記コンテンツ・アイテムの前記複数のデータ・ブロックから、少なくとも1つのデータ・ブロックを、少なくとも1つのコンテンツ・ソースおよびピアツーピア・ネットワークに配信するステップであって、該少なくとも1つのコンテンツ・ソースとピアツーピア・ネットワークは、前記複数のデータ・ブロックのための配信点として機能するステップ、
前記コンテンツ・アイテムに対する加入者からの要求を受信するステップであって、前記コンテンツ・アイテムを前記通信ネットワークを介して利用できるようにするステップ、および
少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定するリストを前記加入者に提供するステップであって、リストで特定された該少なくとも1つのコンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを前記加入者に利用できるようにするステップ、を含む方法。
【請求項2】
上記方法は、
前記コンテンツ・アイテムにアクセスする前記加入者の権限付与を検証するステップ、および
前記権限付与の検証に対応して、少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定するリストを、前記加入者に提供するステップであって、リストで特定された該少なくとも1つのコンテンツ・ソースは、前記加入者に対して前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにするステップを、さらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データ・ブロックは、前記通信ネットワークを介する前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解された前記コンテンツ・アイテムの一部分を表す請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンテンツ・アイテムの前記少なくとも1つのデータ・ブロックは、少なくとも1つのメタデータのブロックを含み、該メタデータのブロックは、前記コンテンツ・アイテムのためのメタデータからなる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記加入者は、コンテンツ加入者を代表として視聴処理を稼働する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定する提供リストは、地理的位置を優先させる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定する提供リストは、加入者の所在地に応じて地理的位置を優先させる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記提供リストは、少なくとも前記コンテンツ・ソースのロード情報をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するための方法であって、
コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのデータ・ブロックを受信するステップ、
前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに対する加入者からの要求を受信するステップであって、該要求は、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・オーナーへの事前要求に対応してユーザとの対話を必要とせず自動的に生成されるステップ、
受信した前記要求に対応して、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに付加的データ・アイテムを追加するステップ、および
受信した前記要求に対応して、前記加入者に前記データ・ブロックを送信するステップ、を含む方法。
【請求項10】
前記受信した要求に対応して、前記データ・ブロックを受信する前記加入者の権限付与を前記コンテンツ・オーナーと共に検証するステップを、さらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記データ・ブロックは、前記通信ネットワークを介する前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解された前記コンテンツ・アイテムの一部分を表す請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記加入者は、コンテンツ加入者を代表として視聴処理を稼働する請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記付加的データ・アイテムは、電子透かし・アイテムである請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記要求は、少なくとも1つの公開キーと加入者・アイテムとを含む請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記要求に対応して、前記データ・ブロックを暗号化するステップをさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するための方法であって
コンテンツ・オーナーから前記コンテンツ・アイテムを受信するステップ、
前記通信ネットワーク上で、前記コンテンツ・アイテムの前記配信を容易にするために、前記コンテンツ・アイテムを複数のデータ・ブロックに分割するステップ、
加入者からの前記コンテンツ・アイテムのデータ・ブロック要求を受信するステップであって、該要求は、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・オーナーへの事前要求に対応してユーザとの対話を必要とせず自動的に生成されるステップ、
受信した要求に対応して、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに付加的データ・アイテムを追加するステップ、および
受信した要求に対応して、前記加入者に前記データ・ブロックを送信するステップ、を含む方法。
【請求項17】
前記受信した要求に対応して、前記データ・ブロックを受信する前記加入者の権限付与を前記コンテンツ・オーナーと共に検証するステップを、さらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記加入者は、コンテンツ加入者を代表として視聴処理を稼働する請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記付加的データ・アイテムは、電子透かし・アイテムである請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記要求は、少なくとも1つの公開キーと加入者・アイテムとを含む請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記要求に対応して、前記データ・ブロックを暗号化するステップをさらに含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するための方法であって、
前記コンテンツ・アイテムを選択するステップであって、前記コンテンツ・アイテムは前記通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーによって利用できるようにするステップ、
前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信するステップであって、該コンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解された前記コンテンツ・アイテムの一部分を表すステップ、
前記選択ステップに対応して、ユーザとの対話を必要とせず自動的に前記コンテンツ・ソースに対し少なくとも1つのデータ・ブロックを要求するステップ、および
前記コンテンツ・ソースからの前記少なくとも1つのデータ・ブロックを受信するステップ、を含む方法。
【請求項23】
前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信するステップであって、該リストは地理的位置を優先し、および該コンテンツ・ソースは前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解された前記コンテンツ・アイテムの一部分を表すステップ、をさらに含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信するステップであって、該リストは、加入者の所在地に対応して地理的位置を優先させ、および該コンテンツ・ソースは前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解されたコンテンツ・アイテムの一部分を表すステップ、をさらに含む請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記選択ステップおよび前記加入者の所在地に対応して、ユーザとの対話を必要とせず自動的に前記コンテンツ・ソースに対し少なくとも1つのデータ・ブロックを要求するステップを、さらに含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信するステップであって、該コンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解された前記コンテンツ・アイテムの一部分を表すステップ、をさらに含む請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記選択ステップおよび前記ロード情報に対応して、ユーザとの対話を必要とせず自動的にコンテンツ・ソースに対し少なくとも1つのデータ・ブロックを要求するステップを、さらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するための方法であって、
前記コンテンツ・アイテムを選択するステップであって、前記コンテンツ・アイテムは前記通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーによって利用できるようにするステップ、
前記コンテンツ・アイテムを選択するのに対応して、視聴処理を起動させるステップ、
前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信するステップであって、該コンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムのための少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために、分解されたコンテンツ・アイテムの一部分を表すステップ、
前記視聴処理によって、前記コンテンツ・アイテムのピアツーピア(peer-to-peer)・ソースを検索するステップであって、該ピアツーピア・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにするステップ、
所定の場所から、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックを要求するステップであって、該所定の場所は、前記コンテンツ・ソースと前記ピアツーピア・ソースとの少なくとも1つを含み、および前記選択ステップと前記データ・ブロックの利用とに対応して、前記視聴処理はユーザとの対話を必要とせずに該所定の場所を自動的に選択するようなステップ、
前記視聴処理によって、前記所定の場所からの前記データ・ブロックを受信するステップ、および
前記視聴処理によって、前記データ・ブロックを前記コンテンツ・アイテムに整理編集するステップ、を含む方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定する受信リストは、地理的位置を優先させる請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定する受信リストは、加入者の所在地に応じて地理的位置を優先させる請求項28に記載の方法。
【請求項31】
所定の場所から、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックを要求するステップであって、該所定の場所は、前記コンテンツ・ソースと前記ピアツーピア・ソースとの少なくとも1つを含み、および前記選択ステップと前記データ・ブロックの利用とに対応して、かつ前記加入者の所在地に対応して、前記視聴処理はユーザとの対話を必要とせずに該所定の場所を自動的に選択するようなステップをさらに含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記受信リストは、前記少なくとも1つのコンテンツ・ソースのロード情報をさらに含む請求項28に記載の方法。
【請求項33】
所定の場所から、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックを要求するステップであって、該所定の場所は、前記コンテンツ・ソースと前記ピアツーピア・ソースとの少なくとも1つを含み、および前記選択ステップと前記データ・ブロックの利用とに対応して、かつ前記加入者の所在地に対応して、前記視聴処理はユーザとの対話を必要とせずに該所定の場所を自動的に選択するようなステップ、をさらに含む請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックの前記所定の場所に、公開キーと加入者アイテムの少なくとも1つを提供するステップを、さらに含む請求項28に記載の方法。
【請求項35】
受信した前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに対し、ピアツーピア・ソースとして機能するステップを、さらに含む請求項28に記載の方法。
【請求項36】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するためのシステムであって、
プログラムメモリ、
ストレージ装置、および
プロセッサであって、該プロセッサは以下に適用するように、
(1)前記コンテンツ・アイテムを複数のデータ・ブロックにパッケージ化する手段、
(2)前記コンテンツ・アイテムの前記複数のデータ・ブロックから、少なくとも1つのデータ・ブロックを、少なくとも1つのコンテンツ・ソースとピアツーピア・ネットワークに配信する手段であって、該少なくとも1つのコンテンツ・ソースとピアツーピア・ネットワークは前記データ・ブロックの配信点として機能する手段、
(3)前記コンテンツ・アイテムに対する加入者からの要求を受信する手段であって、前記コンテンツ・アイテムを、前記通信ネットワークを介して利用できるようにする手段、および
(4)少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定するリストを前記加入者に提供する手段であって、リストで特定された該コンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを前記加入者に利用できるようにする手段、を含むプロセッサを具備するシステム。
【請求項37】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するためのシステムであって、
プログラムメモリ、
ストレージ装置、および
プロセッサであって、該プロセッサは以下に適用するように、
(1)コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのデータ・ブロックを受信する手段、
(2)前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに対する加入者からの要求を受信する手段であって、該要求は、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・オーナーへの事前要求に対応してユーザとの対話を必要とせず自動的に生成される手段、
(3)受信した前記要求に対応して、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに付加的なデータ・アイテムを追加する手段、および
(4)受信した前記要求に対応して、前記加入者に前記データ・ブロックを送信する手段を含むプロセッサ、を具備するシステム。
【請求項38】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するためのシステムであって、
プログラムメモリ、
ストレージ装置、および
プロセッサであって、該プロセッサは以下に適用するように、
(1)コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムを受信する手段、
(2)前記通信ネットワークを介して、前記コンテンツ・アイテムの前記配信を実現するために、前記コンテンツ・アイテムを複数のデータ・ブロックに分割する手段、
(3)前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに対する加入者からの要求を受信する手段であって、該要求は前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・オーナーへの事前要求に対応してユーザとの対話を必要とせず自動的に生成される手段、
(4)受信した前記要求に対応して、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに付加的なデータ・アイテムを追加する手段、および
(5)受信した前記要求に対応して、前記加入者に前記データ・ブロックを送信する手段を含むプロセッサ、を具備するシステム。
【請求項39】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するためのシステムであって、
プログラムメモリ、
ストレージ装置、および
プロセッサであって、該プロセッサは以下に適用するように、
(1)前記コンテンツ・アイテムを選択する手段であって、前記コンテンツ・アイテムは前記通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーによって利用できるようにする手段、
(2)前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信する手段であって、該コンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムからの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分割されたコンテンツ・アイテムの一部分を表す手段、
(3)前記選択するステップに対応して、ユーザとの対話を必要とせず自動的に前記コンテンツ・ソースに対し少なくとも1つのデータ・ブロックを要求する手段、および
(4)前記コンテンツ・ソースからの前記少なくとも1つのデータ・ブロックを受信する手段を含むプロセッサ、を具備するシステム。
【請求項40】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信するためのシステムであって、
プログラムメモリ、
ストレージ装置、および
プロセッサであって、該プロセッサは以下に適用するように、
(1)前記コンテンツ・アイテムを選択する手段であって、前記コンテンツ・アイテムは前記通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーによって利用できるようにする手段、
(2)前記コンテンツ・アイテムの選択に対応して、視聴処理を起動させる手段、
(3)前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信する手段であって、該コンテンツ・ソースは前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解されたコンテンツ・アイテムの一部分を表す手段、
(4)前記視聴処理によって、前記コンテンツ・アイテムのピアツーピア・ソースを検索する手段であって、該ピアツーピア・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにする検索手段、
(5)所定の場所から、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックを要求する手段であって、該所定の場所は、前記コンテンツ・ソースと前記ピアツーピア・ソースとの少なくとも1つを含み、および前記選択ステップと前記データ・ブロックの利用とに対応して、前記視聴処理はユーザとの対話を必要とせず前記所定の場所を自動的に選択するような手段、
(6)前記視聴処理によって、前記所定の場所からの前記データ・ブロックを受信する手段、および
(7)前記視聴処理によって、前記データ・ブロックを前記コンテンツ・アイテムに整理編集する手段、を含むプロセッサ、
を具備するシステム。
【請求項41】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信する方法を実行するのに適した命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体であって、該方法は、
前記コンテンツ・アイテムを複数のデータ・ブロックにパッケージ化するステップ、
前記コンテンツ・アイテムの前記複数のデータ・ブロックから、少なくとも1つのデータ・ブロックを、少なくとも1つのコンテンツ・ソースとピアツーピア・ネットワークに配信するステップであって、該少なくとも1つのコンテンツ・ソースとピアツーピア・ネットワークは前記データ・ブロックの配信点として機能するステップ、
前記コンテンツ・アイテムに対する加入者からの要求を受信するステップであって、前記コンテンツ・アイテムは前記通信ネットワークを介して利用できるようにするステップ、および
少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定するリストを前記加入者に提供するステップであって、リストで特定された該コンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを前記加入者に利用できるようにするステップ、を含む方法を備えるコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項42】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信する方法を実行するのに適した命令を含む、コンピュータ読取り可能な媒体であって、該方法は、
コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのデータ・ブロックを受信するステップ、
前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに対する加入者からの要求を受信するステップであって、該要求は、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・オーナーへの事前要求に対応してユーザとの対話を必要とせず自動的に生成されるステップ、
受信した前記要求に対応して、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに付加的なデータ・アイテムを追加するステップ、および
受信した前記要求に対応して、前記加入者に前記データ・ブロックを送信するステップ、を含む方法を備えるコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項43】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信する方法を実行するのに適した命令を含む、コンピュータ読取り可能な媒体であって、該方法は、
コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムを受信するステップ、
前記通信ネットワークを介して、前記コンテンツ・アイテムの前記配信を容易にするために、前記コンテンツ・アイテムを複数のデータ・ブロックに分割するステップ、
加入者の前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックへの要求を受信するステップであって、該要求は、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・オーナーへの事前要求に対応してユーザとの対話を必要とせず自動的に生成されるステップ、
受信した前記要求に対応して、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックに付加的なデータ・アイテムを追加するステップ、および
受信した前記要求に対応して、前記加入者に前記データ・ブロックを送信するステップを含む方法を備えるコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項44】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信する方法を実行するのに適した命令を含む、コンピュータ読取り可能な媒体であって、該方法は、
前記コンテンツ・アイテムを選択するステップであって、前記コンテンツ・アイテムは前記通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーによって利用できるようにするステップ、
前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信するステップであって、該コンテンツ・ソースは、前記コンテンツ・アイテムからの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分割されたコンテンツ・アイテムの一部分を表すステップ、
前記選択するステップに対応して、ユーザとの対話を必要とせず自動的に前記コンテンツ・ソースに対し少なくとも1つのデータ・ブロックを要求するステップ、および
前記コンテンツ・ソースからの前記少なくとも1つのデータ・ブロックを受信するステップ、を含む方法を備えるコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項45】
通信ネットワークを介して、コンテンツ・アイテムを安全に配信する方法を実行するのに適した命令を含む、コンピュータ読取り可能な媒体であって、該方法は、
前記コンテンツ・アイテムを選択するステップであって、前記コンテンツ・アイテムは前記通信ネットワークを介してコンテンツ・オーナーによって利用できるようにするステップ、
前記コンテンツ・アイテムの選択に対応して視聴処理を起動させるステップ、
前記コンテンツ・オーナーから、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのコンテンツ・ソースを特定するリストを受信するステップであって、該コンテンツ・ソースは前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにし、該データ・ブロックは、前記通信ネットワーク上で前記コンテンツ・アイテムの配信を容易にするために分解されたコンテンツ・アイテムの一部分を表すステップ、
前記視聴処理によって、前記コンテンツ・アイテムのピアツーピア・ソースを検索するステップであって、該ピアツーピア・ソースは、前記コンテンツ・アイテムの少なくとも1つのデータ・ブロックを利用できるようにするステップ、
所定の場所から、前記コンテンツ・アイテムの前記データ・ブロックを要求するステップであって、該所定の場所は、前記コンテンツ・ソースと前記ピアツーピア・ソースとの少なくとも1つを含み、および前記選択ステップと前記データ・ブロックの利用とに対応して、前記視聴処理はユーザとの対話を必要とせずに前記所定の場所を自動的に選択するようなステップ、
前記視聴処理によって、前記所定の場所からの前記データ・ブロックを受信するステップ、および
前記視聴処理によって、前記データ・ブロックを前記コンテンツ・アイテムに整理編集するステップ、を含む方法を備えるコンピュータ読取り可能な媒体。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−538315(P2007−538315A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511698(P2007−511698)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/016129
【国際公開番号】WO2005/112334
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(506368888)ホーム ボックス オフィス,インコーポレイティド (2)
【Fターム(参考)】