説明

通信装置、通信システム及び通信方法

【課題】無線リソースの通信品質が劣化する場合においても音声データの伝送の確実性を向上させた通信装置、通信システム及び通信方法を提供する。
【解決手段】無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαの通信品質を示す統計的な値(通信品質統計値)と予め定められた閾値(リソース追加閾値)とを比較し、無線リソースαの通信品質統計値がリソース追加閾値を下回った場合、換言すれば、通信品質が劣化した場合には、無線リソースαの他に無線リソースβを設定する。そして、無線端末10及び無線通信基地局20は、これら無線リソースα及び無線リソースβのそれぞれに、同一の音声パケットを異なるタイミングで伝送させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線リソースを用いて他の通信装置との通信を行う通信装置、該通信装置により構成される通信システム、及び、無線リソースを用いて通信を行う通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
音声通信における携帯電話機等の無線端末と無線通信基地局との間の音声パケットの伝送では、図5に示すように、これら無線端末と無線通信基地局との間に無線リソースが設定され、当該無線リソースに音声パケットが伝送される(例えば、特許文献1参照)。このような音声パケットの伝送においては、話者間の通話がスムーズに行えるようにするために、リアルタイム性が重視され、無線リソース上で音声パケットの欠落が生じても再送が実施されないのが一般的である。
【特許文献1】特開2005−278118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、無線リソースの通信品質が劣化して音声パケットの欠落が頻繁に発生するような場合にも、再送が行われないと、話者間の通話が困難になる。このため、無線リソースの通信品質が劣化した場合においても、音声パケットの伝送の確実性を向上させることが要求されている。
【0004】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、無線リソースの通信品質が劣化する場合においても音声データの伝送の確実性を向上させた通信装置、通信システム及び通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、無線リソースを用いて他の通信装置との通信を行う通信装置であって、前記他の通信装置との間に設定される無線リソースの通信品質を示す値と予め定められた閾値とを比較する通信品質判定手段と、前記通信品質判定手段により前記無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を下回ると判定された場合に、前記他の通信装置との間に無線リソースを追加設定する無線リソース設定手段と、前記他の通信装置との間に設定される複数の無線リソースのそれぞれに、異なるタイミングで音声データを送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【0006】
この構成により、通信装置間に設定される無線リソースの通信品質が劣化した場合には、無線リソースが追加され、複数の無線リソースのそれぞれに、異なるタイミングで同一の音声データが伝送されるようにすることもできる。従って、複数の無線リソースの通信品質が同一のタイミングで劣化しても、各無線リソースを伝送される音声データのタイミングがずれているため、同一の音声データが欠落することが防止されるようになり、音声データ伝送の確実性が向上する。
【0007】
また、本発明の通信装置は、前記無線リソース設定手段により無線リソースが追加設定された後、前記通信品質判定手段によりいずれかの無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を上回ると判定された場合に、該無線リソース以外の無線リソースを開放する無線リソース開放手段を有するようにしてもよい。
【0008】
この構成により、無線リソースの通信品質が劣化して無線リソースが追加設定されても、再度良化した場合には、複数の無線リソースの一部が開放されるため、設定される無線リソースを最小限にして効率的な利用を図ることができる。
【0009】
本発明は、無線リソースを用いて他の通信装置との通信を行う通信装置であって、複数の無線リソースのそれぞれを異なるタイミングで伝送される音声データを受信する受信手段と、前記複数の無線リソースのうちの第1の無線リソースで伝送される音声データに欠落が生じた場合に、該欠落した音声データが前記複数の無線リソースのうちの第2の無線リソースで伝送されて前記受信手段より受信されるまで、前記第1の無線リソースで伝送されて前記受信手段により受信された、前記欠落した音声データ以降の音声データを保持する保持手段とを有することを特徴とする。
【0010】
この構成により、複数の無線リソースのそれぞれに、異なるタイミングで音声データが送信される場合に、無線リソースの通信品質が劣化しても音声データを適切に取得することが可能となる。
【0011】
また、本発明の通信装置は、前記受信手段により受信された前記欠落した音声データと、前記保持手段により保持された音声データとを予め定められた順序で出力する出力手段を有するようにしてもよい。
【0012】
本発明の通信システムは、請求項1又は2に記載の通信装置と、請求項3又は4に記載の通信装置とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明は、無線リソースを用いて通信を行う通信方法であって、通信装置間に設定される無線リソースの通信品質を示す値と予め定められた閾値とを比較する通信品質判定ステップと、前記通信品質判定ステップにより前記無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を下回ると判定された場合に、前記通信装置間に無線リソースを追加設定する無線リソース設定ステップと、前記通信装置間に設定される複数の無線リソースのそれぞれに、異なるタイミングで音声データを送信する送信ステップとを有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の通信方法は、前記無線リソース設定ステップにより無線リソースが追加設定された後、前記通信品質判定ステップによりいずれかの無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を上回ると判定された場合に、該無線リソース以外の無線リソースを開放する無線リソース開放ステップを有するようにしてもよい。
【0015】
本発明は、無線リソースを用いて通信を行う通信方法であって、複数の無線リソースのそれぞれを異なるタイミングで伝送される音声データを受信する受信ステップと、前記複数の無線リソースのうちの第1の無線リソースを伝送される音声データに欠落が生じた場合に、該欠落した音声データが前記複数の無線リソースのうちの第2の無線リソースを伝送されて前記受信ステップより受信されるまで、前記第1の無線リソースを伝送されて前記受信ステップにより受信された、前記欠落した音声データ以降の音声データを記憶手段に保持する保持ステップとを有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の通信方法は、前記受信ステップにより受信された前記欠落した音声データと、前記保持ステップにより記憶手段に保持された音声データとを予め定められた順序で出力するステップを有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の無線リソースの通信品質が同一のタイミングで劣化しても、同一の音声データが欠落することが防止されるようになり、音声データ伝送の確実性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明に係る通信システムの第1の構成を示す図である。図1における通信システムは、携帯電話機等の無線端末10と、当該無線端末10との間で音声パケットの送受信を行う無線通信基地局20と、これら無線端末10と無線通信基地局20との間に設定される無線リソースαとにより構成される。無線端末10は、音声パケットを保持するメモリ11を有し、無線通信基地局20は、音声パケットを保持するメモリ21を有する。
【0019】
一方、図2は、本発明に係る通信システムの第2の構成を示す図である。図2における通信システムは、携帯電話機等の無線端末10と、当該無線端末10との間で音声パケットの送受信を行う無線通信基地局20と、これら無線端末10と無線通信基地局20との間に設定される無線リソースα及び無線リソースβとにより構成される。
【0020】
無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαの通信品質の情報を収集し、その無線リソースαの通信品質を示す統計的な値(通信品質統計値)と予め定められた閾値(リソース追加閾値)とを比較している。ここで、通信品質の情報は、例えば、信号成分とノイズ成分の比であるSINRや、信号成分の電力とノイズ成分の電力の比であるRSSI等であり、通信品質統計値は、例えば、測定される通信品質を示す値の平均値である。そして、無線リソースαの通信品質統計値がリソース追加閾値を上回っている場合、換言すれば、通信品質が良好である場合には、図1に示すように無線リソースαのみを用いて、無線端末10と無線通信基地局20との間の音声パケットの送受信が行われる。
【0021】
一方、無線リソースαの通信品質統計値がリソース追加閾値を下回った場合、換言すれば、通信品質が劣化した場合には、図2に示すように、無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαの他に無線リソースβを設定する。その後は、これら無線リソースα及び無線リソースβを用いて、無線端末10と無線通信基地局20との間の音声パケットの送受信が行われる。
【0022】
その後、無線リソースαの通信品質統計値が予め定められた閾値(リソース開放閾値)を上回った場合、換言すれば、通信品質が再び良好になった場合には、無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースβを開放する。ここで、リソース開放閾値は、リソース追加閾値と同一の値でも異なる値でもよい。その後は、再び図1に示すように無線リソースαのみを用いて、無線端末10と無線通信基地局20との間の音声パケットの送受信が行われる。
【0023】
以下、シーケンス図を参照しつつ、通信システムの動作を説明する。図3は、通信システムの動作を示すシーケンス図である。なお、以下において通信システムには、UDP(User Datagram Protocol)が採用され、送信側は、受信側において音声パケットが受信されたことの確認を行わないものとする。
【0024】
無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαを用いて互いに音声パケットの送受信を行う(S101)。その音声パケットの送受信の間、無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαの通信品質の情報を収集して、その無線リソースαの通信品質統計値とリソース追加閾値とを比較し、無線リソースαの通信品質統計値がリソース追加閾値を下回ったか否かを判定する(S102)。
【0025】
無線リソースαの通信品質統計値がリソース追加閾値を下回った場合、無線通信基地局20は、無線端末10に対して、無線リソースの追加の要求であるリタンダンシ用リソース追加要求を送信する。このリタンダンシ用リソース追加要求を受信した無線端末10は、無線通信基地局20に対して、応答としてリタンダンシ用リソース追加応答を送信する(S103)。なお、無線端末10が無線通信基地局20に対して、リタンダンシ用リソース追加要求を送信し、無線通信基地局20が無線端末10に対して、リタンダンシ用リソース追加応答を送信するようにしてもよい。
【0026】
このリタンダンシ用リソース追加要求とリタンダンシ用リソース追加応答のやり取りの後、無線端末10と無線通信基地局20は、これら無線端末10と無線通信基地局20の間に、無線リソースβを追加設定する(S104)。その後、無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαと無線リソースβの双方を用いて互いに音声パケットの送受信を行う(S105、S106)。この際、無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースα及び無線リソースβのそれぞれに、異なるタイミングで同一の音声パケットを送信する。具体的には、無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαに送信した音声パケットを、その送信から所定時間経過後に、再度無線リソースβに送信する。
【0027】
そして、無線リソースαを伝送される音声パケットに欠落が生じた場合には、受信側の無線端末10及び無線通信基地局20は、その欠落した音声パケットが無線リソースβを伝送されるまで待機する処理を行う(S107)。
【0028】
図4は、無線リソースαを伝送される音声パケットに欠落が生じた場合の処理の一例を示す図である。図4において、時刻t0乃至t3は、それぞれ1つのタイムスロットの時間に対応する。
【0029】
時刻t0において、無線端末10は、シーケンス番号1の音声パケットAを無線リソースαへ送信する。無線通信基地局20は、この無線リソースαを伝送された音声パケットAを受信し、WANネットワークγへ出力する。
【0030】
次に、時刻t1において、無線端末10は、シーケンス番号2の音声パケットBを無線リソースαへ送信する。しかし、音声パケットBが無線リソースαを伝送中に、ノイズ等の影響を受けて欠落してしまうと、無線通信基地局20は、受信することができない。
【0031】
更に、時刻t2において、無線端末10は、シーケンス番号3の音声パケットCを無線リソースαへ送信するとともに、時刻t0において無線リソースαへ送信したシーケンス番号1の音声パケットAを新たに設定された無線リソースβへ送信する。すなわち、無線端末10は、無線リソースαへ送信した音声パケットを、タイムスロット2つ分の時間だけ遅らせて、再度、無線リソースβへ送信する。無線通信基地局20は、無線リソースαを伝送された音声パケットCと、無線リソースβを伝送された音声パケットAとを受信する。ここでは、無線通信基地局20は、欠落したシーケンス番号2の音声パケットBを受信するより前に、シーケンス番号3の音声パケットを受信することになる。この場合、無線通信基地局20は、欠落した音声パケットB以降の音声パケットである音声パケットCをメモリ21に保持する。
【0032】
更に、時刻t3において、無線端末10は、シーケンス番号4の音声パケットDを無線リソースαへ送信するとともに、時刻t1において無線リソースαへ送信したシーケンス番号2の音声パケットBを新たに設定された無線リソースβへ送信する。無線通信基地局20は、無線リソースαを伝送された音声パケットDと、無線リソースβを伝送された音声パケットBを受信する。更に、無線通信基地局20は、受信した音声パケット、あるいは、メモリ21に保持している音声パケットをシーケンス番号順に出力する。すなわち、無線通信基地局20は、まず、無線リソースβを伝送された音声パケットB、すなわち、無線リソースαを伝送中に欠落した音声パケットBをWANへ出力する。更に、無線通信基地局20は、メモリ21に保持している音声パケットCと、受信した音声パケットDとを順次、WANへ出力する。これにより、WANネットワークγには、音声パケットA乃至Dがシーケンス番号順に伝送されることになる。
【0033】
このようにして、音声パケットA乃至Dは、無線端末10から無線通信基地局20へ無線リソースα及び無線リソースβにより伝送され、更に、無線通信基地局20からWANネットワークγへ出力される。なお、無線通信基地局20から無線端末10へ無線リソースα及び無線リソースβによって音声パケットが伝送される場合も、図4と同様の時間遷移となる。
【0034】
再び、図3に戻って説明する。欠落した音声パケットが無線リソースβを伝送されるまで待機する処理(S107)の後、無線端末10及び無線通信基地局20は、無線リソースαの通信品質の情報を収集して、その無線リソースαの通信品質統計値とリソース追加閾値とを比較することにより、無線リソースαの通信品質統計値がリソース開放閾値を上回ったか否かを判定する(S108)。
【0035】
無線リソースαの通信品質統計値がリソース開放閾値を上回った場合、無線端末10は、無線通信基地局20に対して、無線リソースの開放の要求であるリタンダンシ用リソース開放要求を送信する。このリタンダンシ用リソース開放要求を受信した無線通信基地局20は、無線端末10に対して、応答としてリタンダンシ用リソース開放応答を送信する(S109)。なお、無線通信基地局20が無線端末10に対して、リタンダンシ用リソース開放要求を送信し、無線端末10が無線通信基地局20に対して、リタンダンシ用リソース開放応答を送信するようにしてもよい。
【0036】
このリタンダンシ用リソース開放要求とリタンダンシ用リソース開放応答のやり取りの後、無線端末10と無線通信基地局20は、これら無線端末10と無線通信基地局20の間に設定されていた無線リソースβを開放する(S110)。その後は、無線端末10及び無線通信基地局20は、再び、無線リソースαのみを用いて互いに音声パケットの送受信を行う(S111)。
【0037】
このように、本実施形態の通信システムでは、無線端末10と無線通信基地局20の間に予め設定されていた無線リソースαの通信品質が劣化した場合には、無線リソースβが追加され、これら複数の無線リソースα及びβのそれぞれに、異なるタイミングで同一の音声パケットが伝送される。従って、無線リソースα及びβの通信品質が同一のタイミングで劣化しても、これら無線リソースα及びβを伝送される音声パケットのタイミングがずれているため、同一の音声パケットが欠落することが防止され、音声パケットの伝送の確実性が向上する。また、複数の無線リソースα及びβのそれぞれに、異なるタイミングで同一の音声パケットが伝送される間に、予め設定されていた無線リソースαの通信品質が良好になった場合には、追加設定された無線リソースβが開放されるため、無線端末10と無線通信基地局20の間に設定される無線リソースを最小限にして効率的な利用を図ることができる。
【0038】
なお、上述した実施形態では、予め設定されていた無線リソースαの通信品質が良好になった場合には、追加設定された無線リソースβが開放されるようにしたが、開放される無線リソースは、無線リソースβに限られない。例えば、無線端末10及び無線通信基地局20が追加設定した無線リソースβの通信品質を判定し、その無線リソースβの通信品質が良好になった場合には、予め設定されていた無線リソースαを開放するようにしてもよい。
【0039】
また、上述した実施形態では、2つの無線リソースα及びβが設定される場合について説明したが、3つ以上の無線リソースが設定される場合においても本発明を適用することができる。更には、上述した実施形態では、無線端末10及び無線通信基地局20の双方が無線リソースの通信品質を判定したが、いずれか一方のみが判定し、その通信品質に応じて、他方に対してリタンダンシ用リソース追加要求やリタンダンシ用リソース開放要求を送信するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
以上、説明したように、本発明に係る通信装置、通信システム及び通信方法は、音声データの伝送の確実性を向上させることができ、通信装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】通信システムの第1の構成図である。
【図2】通信システムの第2の構成図である。
【図3】通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図4】音声パケットに欠落が生じた場合の処理の一例を示す図である。
【図5】従来の通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0042】
10 無線端末、11,21 メモリ、20 無線通信基地局、α,β 無線リソース、γ WANネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線リソースを用いて他の通信装置との通信を行う通信装置であって、
前記他の通信装置との間に設定される無線リソースの通信品質を示す値と予め定められた閾値とを比較する通信品質判定手段と、
前記通信品質判定手段により前記無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を下回ると判定された場合に、前記他の通信装置との間に無線リソースを追加設定する無線リソース設定手段と、
前記他の通信装置との間に設定される複数の無線リソースのそれぞれに、異なるタイミングで音声データを送信する送信手段とを有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記無線リソース設定手段により無線リソースが追加設定された後、前記通信品質判定手段によりいずれかの無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を上回ると判定された場合に、該無線リソース以外の無線リソースを開放する無線リソース開放手段を有することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
無線リソースを用いて他の通信装置との通信を行う通信装置であって、
複数の無線リソースのそれぞれを異なるタイミングで伝送される音声データを受信する受信手段と、
前記複数の無線リソースのうちの第1の無線リソースで伝送される音声データに欠落が生じた場合に、該欠落した音声データが前記複数の無線リソースのうちの第2の無線リソースで伝送されて前記受信手段より受信されるまで、前記第1の無線リソースで伝送されて前記受信手段により受信された、前記欠落した音声データ以降の音声データを保持する保持手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記受信手段により受信された前記欠落した音声データと、前記保持手段により保持された音声データとを予め定められた順序で出力する出力手段を有することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の通信装置と、請求項3又は4に記載の通信装置とを有することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
無線リソースを用いて通信を行う通信方法であって、
通信装置間に設定される無線リソースの通信品質を示す値と予め定められた閾値とを比較する通信品質判定ステップと、
前記通信品質判定ステップにより前記無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を下回ると判定された場合に、前記通信装置間に無線リソースを追加設定する無線リソース設定ステップと、
前記通信装置間に設定される複数の無線リソースのそれぞれに、異なるタイミングで音声データを送信する送信ステップとを有することを特徴とする通信方法。
【請求項7】
前記無線リソース設定ステップにより無線リソースが追加設定された後、前記通信品質判定ステップによりいずれかの無線リソースの通信品質を示す値が前記閾値を上回ると判定された場合に、該無線リソース以外の無線リソースを開放する無線リソース開放ステップを有することを特徴とする請求項6に記載の通信方法。
【請求項8】
無線リソースを用いて通信を行う通信方法であって、
複数の無線リソースのそれぞれを異なるタイミングで伝送される音声データを受信する受信ステップと、
前記複数の無線リソースのうちの第1の無線リソースで伝送される音声データに欠落が生じた場合に、該欠落した音声データが前記複数の無線リソースのうちの第2の無線リソースで伝送されて前記受信ステップより受信されるまで、前記第1の無線リソースで伝送されて前記受信ステップにより受信された、前記欠落した音声データ以降の音声データを記憶手段に保持する保持ステップとを有することを特徴とする通信方法。
【請求項9】
前記受信ステップにより受信された前記欠落した音声データと、前記保持ステップにより記憶手段に保持された音声データと、予め定められた順序で出力する出力ステップを有することを特徴とする請求項8に記載の通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−150767(P2007−150767A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342951(P2005−342951)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】