説明

通信装置と通信方法とプログラムとコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】 処理待機中のデータが有る場合にユーザが電源投入されていないと誤認識して電源をオフにしてしまわないようにする。
【解決手段】 CPUが、S1で操作表示部に無操作のまま節電モードへの移行時間が経過したか否か、又はホストコンピュータからのアクセス処理やファックス受信の処理について無処理のまま節電モードへの移行時間が経過したか否かを判断し、経過したら、S2で処理待機中の文書データが有るか否かを判断し、無ければ、S5で第1の節電モードに移行する。S2で処理待機中の文書データが有ると判断したら、S3でその処理待機中の文書データの処理開始時刻と現在時刻との差分時間が予め設定された閾値以上か否かを判断し、閾値以上ならば、S4で処理待機中のデータが有る旨を報知したまま第2の節電モードに移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信によってデータを送受信するデータ送受信手段を備えた複写機、ファクシミリ装置、複合機、パーソナルコンピュータを含む通信装置と、通信方法とプログラムとコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、指定された時刻に予め読み込んだ画像をファクシミリ送信するとき、指定時刻になるまでの期間で操作入力がなければ節電モードに移行し、指定時刻になったら節電モードから立ち上がってファクシミリ送信を行う画像形成装置(例えば、特許文献1参照)があった。
また近年は、コスト削減の一環として装置に電源が投入されていることを点灯によって知らせる電源LEDを削除することにより、節電モード時には主電源OFF時の表示状態と同じく何も表示しないようにする画像形成装置も提案されている。
【特許文献1】特開2003−92650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述のような電源LEDを設けないようにした画像形成装置では、節電モードに移行すると操作表示部のメニュー等の表示が完全に消され、電源LEDによる電源が投入されているか否かを通知する術もないので、ユーザが電源が投入されていないものと誤って認識し、主電源スイッチをONからOFFにしてしまうことが起こり得る。その結果、例えば、処理待機中のデータとして、送信待機中の文書データが有った場合、その送信待機中文書のデータが消去されてしまうという問題があった。
【0004】
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、処理待機中のデータが有る場合にユーザが電源投入されていないと誤認識して電源をオフにしてしまわないようにすることを目的とする。また、処理待機中のデータが有る場合にユーザが電源投入されていないと誤認識して電源をオフにしてしまっても処理待機中のデータが消去されないようにすることも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上記の目的を達成するため、次の通信装置と通信方法とプログラムとコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
(1)通信によってデータを送受信するデータ送受信手段を備えた通信装置において、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手段と、予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手段と、その処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手段と、上記節電モード移行判断手段によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手段と、上記節電モード移行判断手段によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断したときの現在時刻と上記処理待機中の処理時刻との差分時間が予め設定された閾値以上か否かを判断する差分時間判断手段と、上記差分時間判断手段によって上記差分時間が上記閾値以上と判断したとき、上記報知手段への給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行し、上記差分時間判断手段によって上記差分時間が上記閾値以上ではないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手段を設けた通信装置。
【0006】
(2)通信によってデータを送受信するデータ送受信手段を備えた通信装置において、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手段と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手段と、その処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手段と、不揮発性記憶手段と、上記節電モード移行判断手段によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手段と、上記節電モード移行判断手段によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手段と、その容量判断手段によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、上記不揮発性記憶手段に上記処理待機中のデータを待避させて保存した後、上記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、上記容量判断手段によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、上記報知手段への給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行するように制御する第2の制御手段を設けた通信装置。
【0007】
(3)通信によってデータを送受信するデータ送受信手段を備えた通信装置において、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手段と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手段と、その処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手段と、不揮発性記憶手段と、上記節電モード移行判断手段によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手段と、上記節電モード移行判断手段によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手段と、その容量判断手段によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、上記不揮発性記憶手段に上記処理待機中のデータを待避させて保存した後、上記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、上記容量判断手段によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手段を設けた通信装置。
【0008】
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの通信装置において、上記処理待機中のデータは送信待機中の文書データ又は出力待機中の受信文書データである通信装置。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの通信装置において、上記報知手段は、上記処理待機中のデータが有ると判断したときに表示又は音声で報知する手段である通信装置。
【0009】
(6)通信によってデータを送受信するデータ送受信工程を有する通信方法において、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断工程と、予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断工程と、その処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知工程と、上記節電モード移行判断工程によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御工程と、上記節電モード移行判断工程によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断したときの現在時刻と上記処理待機中の処理時刻との差分時間が予め設定された閾値以上か否かを判断する差分時間判断工程と、上記差分時間判断工程によって上記差分時間が上記閾値以上と判断したとき、上記報知工程の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行し、上記差分時間判断工程によって上記差分時間が上記閾値以上ではないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御工程を設けた通信方法。
【0010】
(7)通信によってデータを送受信するデータ送受信工程を有する通信方法において、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断工程と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断工程と、その処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知工程と、上記節電モード移行判断工程によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御工程と、上記節電モード移行判断工程によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断工程と、その容量判断工程によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、上記不揮発性記憶手段に上記処理待機中のデータを待避させて保存した後、上記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、上記容量判断工程によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、上記報知工程の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行するように制御する第2の制御工程を設けた通信方法。
【0011】
(8)通信によってデータを送受信するデータ送受信工程を有する通信方法において、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断工程と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断工程と、その処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知工程と、上記節電モード移行判断工程によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御工程と、上記節電モード移行判断工程によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断工程と、その容量判断工程によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、上記不揮発性記憶手段に上記処理待機中のデータを待避させて保存した後、上記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、上記容量判断工程によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御工程を設けた通信方法。
【0012】
(9)コンピュータに、通信によってデータを送受信するデータ送受信手順と、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手順と、予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手順と、その処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手順と、上記節電モード移行判断手順によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手順と、上記節電モード移行判断手順によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断したときの現在時刻と上記処理待機中の処理時刻との差分時間が予め設定された閾値以上か否かを判断する差分時間判断手順と、上記差分時間判断手順によって上記差分時間が上記閾値以上と判断したとき、上記報知手順の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行し、上記差分時間判断手順によって上記差分時間が上記閾値以上ではないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手順を実行させるためのプログラム。
【0013】
(10)コンピュータに、通信によってデータを送受信するデータ送受信手順と、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手順と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手順と、その処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手順と、上記節電モード移行判断手順によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手順と、上記節電モード移行判断手順によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手順と、その容量判断手順によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、上記不揮発性記憶手段に上記処理待機中のデータを待避させて保存した後、上記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、上記容量判断手順によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、上記報知手順の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行するように制御する第2の制御手順を実行させるためのプログラム。
【0014】
(11)コンピュータに、通信によってデータを送受信するデータ送受信手順と、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手順と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手順と、その処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手順と、上記節電モード移行判断手順によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、上記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手順と、上記節電モード移行判断手順によって上記移行条件が満たされたと判断し、且つ上記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、その有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手順と、その容量判断手順によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、上記不揮発性記憶手段に上記処理待機中のデータを待避させて保存した後、上記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、上記容量判断手順によって上記処理待機中のデータのデータ量より上記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手順を実行させるためのプログラム。
(12)上記(9)〜(11)のいずれかのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0015】
この発明による通信装置と通信方法は、処理待機中のデータが有る場合にユーザが電源投入されていないと誤認識して電源をオフにしてしまわないようにすることができる。また、処理待機中のデータが有る場合にユーザが電源投入されていないと誤認識して電源をオフにしてしまっても処理待機中のデータが消去されないようにすることができる。
この発明によるプログラムは、コンピュータに、処理待機中のデータが有る場合にユーザが電源投入されていないと誤認識して電源をオフにしてしまわないようにさせるための機能を実現させることができる。また、コンピュータに、処理待機中のデータが有る場合にユーザが電源投入されていないと誤認識して電源をオフにしてしまっても処理待機中のデータが消去されないようにさせるための機能を実現させることができる。
さらに、この発明のコンピュータ読み取り可能なプログラムは、コンピュータに上記プログラムを容易に導入することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の実施例1〜3の画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
この画像形成装置1は、複写機、ファクシミリ装置、複合機を含む通信装置であり、パーソナルコンピュータを含むホストコンピュータ2を接続しており、操作表示部10、操作表示部インタフェース(I/F)制御部11、ホストインタフェース(I/F)制御部12、ネットワークコントロールユニット(NCU)13、通信制御部14、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16、ROM17、RAM18、RAM制御部19、NVRAM20、及びCPU21からなる。
【0017】
操作表示部10は、この画像形成装置1の操作のための各種のボタンやスイッチや装置の状態表示のためのLEDやLCDを含む表示器とスピーカーとを含むインジケータ類と、ユーザが各種の操作をするときに表示するメッセージやメニューを含む各種の情報を表示するマンマシンインタフェース部である。すなわち、この発明に係る報知手段の機能を果たす。
操作表示部I/F制御部11は、操作表示部10に対する情報の入出力制御を行う。
ホストI/F制御部12は、ホストコンピュータ2とIEEE1284、USBを含むローカル接続や、有線、無線によるイーサネットを含むネットワーク接続でデータ送受信可能に接続し、ホストコンピュータ2との間で各種のデータをやり取りするための制御を司る。
【0018】
NCU13は、一般公衆回線を含む通信回線との間の発着信やダイヤル制御を行う。
通信制御部14は、NCU13を介してファクシミリ送受信又はインターネット接続の制御を司り、ファクシミリ送信時のデータの符号化とファクシミリ受信時のデータの復号化の処理も行う。
スキャナエンジン15は、原稿の画像を読み取ってその画像データを入力する画像読取部である。
プリンタエンジン16は、スキャナエンジン15によって読み取った画像データ、ホストコンピュータ2から受信した画像データを含む印刷データ、ファクシミリ受信した画像データ、インターネットを介して受信したデータをレーザー方式、LED方式、インクジェット方式を含む作像方式によって紙を含む記録媒体に印刷する印刷部である。
【0019】
ROM17は、不揮発性の読み出し専用のメモリであり、CPU21が実行するこの画像形成装置の全体の制御のプログラムとこの発明に係るプログラムとを格納する。
RAM18は、揮発性の読み書き可能なメモリであり、RAM制御部19を介してCPU21をはじめ、各ブロックの処理のデータの一時保存に活用し、送信待機中の文書データと出力待機中の受信文書データを含む処理待機中の各種のデータもここに保存する。
RAM制御部19は、RAM18へのデータの読み書きを制御する。
NVRAM20は、不揮発性の読み書き可能なメモリであり、この画像形成装置固有の情報(例えば、コピー枚数のカウンタ値を含む各種のパラメータ)と、この発明に係る処理待機中のデータを待避させて保存する用途にも使う。すなわち、この発明の通信装置に係る不揮発性記憶手段に相当する。
【0020】
CPU21は、ROM17に格納されたこの画像形成装置の全体の制御のプログラムを実行することにより、この画像形成装置におけるコピー機能、スキャナ機能、プリント機能、ファクシミリ機能、ホストコンピュータ2とのデータ通信機能を含む各種の機能を実現する処理を実行し、同じくROM17に格納されたこの発明に係るプログラムの手順を実行することにより、この発明に係る通信方法の処理を実行し、この発明に係る通信装置の各手段の機能を実現する。
また、上記NCU13、通信制御部14、CPU21等が上記データ送受信手段の機能を果たす。
【0021】
上記この発明に係るプログラムは、CD,DVDを含む光ディスク、光磁気ディスクのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納し、この画像形成装置1に図示を省略したディスクドライブを接続し、そのディスクドライブに上記記録媒体を装着して上記NVRAM20に実行可能にインストールするようにしても良いし、ホストコンピュータ2に図示を省略したディスクドライブを接続し、そのディスクドライブに上記記録媒体を装着し、ホストコンピュータ2から上記NVRAM20に実行可能にインストールするようにしても良いし、通信回線を介してインターネットを介して外部の記録媒体に格納されたこの発明に係るプログラムをダウンロードして上記NVRAM20に実行可能にインストールするようにしても良い。
【0022】
図2は、図1に示す操作表示部10の正面図である。
この操作表示部10の初期設定キー30は、ファクス機能、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能等で使用する設定の初期値を設定する際に用いるキーである。
コピーキー31は、アプリケーション切り替えキーであり、コピー機能への切替え操作に用いるキーである。
プリンタキー32は、同じくアプリケーション切り替えキーであり、プリンタ機能への切替え操作に用いるキーである。
スキャナキー33は、同じくアプリケーション切り替えキーであり、スキャナ機能への切替え操作に用いるキーである。
【0023】
ファックスキー34は、同じくアプリケーション切り替えキーであり、ファックス機能への切替え操作に用いるキーである。このファックスキー34には、例えば、節電モードに移行する際に送信待機中文書や出力待機中の受信文書が有った場合の報知のためのLEDを設ければ、その点灯によってこの発明に係る報知のために使用することができる。
選択キー35a,35bは、表示部40上に表示された各種機能を選択する際に使用するキーである。
スタートキー36は、コピーや原稿読み取りの開始を指示する操作に用いられるキーである。
クリアストップキー37は、ファックス送信作業の中断を含む処理の中止の指示や各種設定値のクリア指示に使用するキーである。
【0024】
リセットキー38は、ファックス送信のリセットを含む各種のリセット指示に使用するキーである。
テンキー39は、ファックス番号の入力を含む数値及び記号入力の操作に用いられる複数個のキー群である。
表示部40は、LCD等のディスプレイであり、各種のメニューやメッセージの文字列や画像のビットマップを表示する表示装置であり、この発明に係る報知のためのメッセージも表示する。
スピーカ41は、音声を出力し、各種操作時のメッセージや、この発明に係る報知のための音声も表示する。
上述の構成では、各キーがハードキーの場合を示しているが、それらを液晶タッチパネル上に表示されるソフトキーに代えてもよい。
【0025】
〔実施例1〕
実施例1の画像形成装置1では、電源投入後、節電モードへの移行条件を満たし、且つ予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータが無い場合、第1の節電モードに移行し、節電モードへの移行条件を満たし、且つ処理待機中のデータが有る場合、処理時刻まで所定時間以上あればユーザに処理待機中のデータが有ることを報知すると共に第2の節電モードに移行し、所定時間以上なければ節電モードへは移行しないようにする節電制御を行う。
【0026】
そこで、上記ROM17に、上述したデータ送受信手順、節電モード移行判断手順、処理待機中データ有無判断手順、報知手順、第1の制御手順、差分時間判断手順、第2の制御手順を実行させるためのプログラムを格納し、上記CPU21がそのプログラムを実行することによって、上述したデータ送受信工程、節電モード移行判断工程、処理待機中データ有無判断工程、報知工程、第1の制御工程、差分時間判断工程、第2の制御工程からなる通信方法の処理を実行する。
すなわち、上記CPU21が、上述した節電モード移行判断手段、処理待機中データ有無判断手段、第1の制御手段、差分時間判断手段、第2の制御手段の各機能を果たす。
また、上記CPU21と上記操作表示部10が、上記報知手段の機能を果たす。
【0027】
上記節電モードに移行させるための予め設定された移行条件を満たした場合とは、電源投入後、予め設定された時間(節電モード移行時間)内に電源キーの押下(メインの電源のオンオフを指示するスイッチとは異なるキー)が無かった場合、ホストコンピュータ2からのアクセスが無かった場合、あるいは、ホストコンピュータ2、インターネットを介したウェブブラウザ、又は専用ユーティリティからリモートで節電モード移行要求が有った場合、通信回線からのファクシミリ受信、操作表示部10に対する操作が無かった場合、操作表示部10を含む画像形成装置1に対する無操作のままで予め設定された節電モード移行時間が経過した場合がある。
【0028】
したがって、電源投入後、又はホストコンピュータ2からのアクセス、通信回線からのファクシミリ受信、操作表示部10に対する操作のいずれかが有った後、予め設定された時間内に上記いずれかの動作があれば、上記移行条件を満たさない。
上記処理待機中のデータには、例えば、予め設定した送信時刻に同じく予め設定した送信先へファクシミリ送信するメモリ送信待機中の文書データ、又は既にファクシミリ受信してRAM18にメモリ受信し、予め指定された時刻にまとめてプリントする出力待機中の受信文書データがある。
【0029】
上記第1の節電モードとは、この画像形成装置1の報知手段と自装置の主要部への給電を停止するモードであり、例えば、ファックス受信のためのNCU13,通信制御部14と、ROM17、RAM18、RAM制御部19、NVRAM20、CPU21への給電は維持し、操作表示部10、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16の電源を落とすモードである。
上記第2の節電モードとは、この画像形成装置1の報知手段への給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止するモードであり、例えば、ファックス受信のためのNCU13,通信制御部14と、ROM17、RAM18、RAM制御部19、NVRAM20、CPU21への給電は維持し、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16の電源を落とし、操作表示部10への給電を維持、あるいは、操作表示部10の表示部40への給電のみ、又は操作表示部10のファックスキー34のLEDを点灯させるための一部への給電のみを維持するモードである。
【0030】
図3は、実施例1の画像形成装置1における節電制御処理を示すフローチャート図である。
この処理は、CPU21が、ステップ(図中「S」で示す)1で操作表示部に無操作のまま節電モードへの移行時間が経過したか否か、又はホストコンピュータからのアクセス処理やファックス受信の処理について無処理のまま節電モードへの移行時間が経過したか否かを判断し、経過しなければこの判断処理を繰り返し、経過したら、ステップ2で処理待機中の文書データが有るか否かを判断し、無ければ、ステップ5で第1の節電モードに移行し、この処理を終了する。
【0031】
ステップ2で処理待機中の文書データが有ると判断したら、ステップ3でその処理待機中の文書データの処理開始時刻と上記処理待機中の文書データが有ると判断したときの現在時刻との差分時間が予め設定された閾値(閾時間)以上か否かを判断し、閾値以上でなければ、最初の処理へ戻り、閾値以上ならば、ステップ4で処理待機中のデータが有る旨を報知したまま第2の節電モードに移行し、この処理を終了する。
上述の処理において、上記ステップ1が節電モード移行判断工程の処理に、上記ステップ2が処理待機中データ有無判断工程の処理に、上記ステップ5が第1の制御工程の処理に、上記ステップ3が差分時間判断工程の処理に、上記ステップ4が報知工程と第2の制御工程の処理にそれぞれ相当する。
【0032】
また、上述の処理において、処理待機中の文書データがファックス送信待機中の文書データの場合、上述の処理開始時刻はファックス送信開始時刻であり、あるいは、処理待機中の文書データが出力待機中のファックス受信文書データの場合、上述の処理開始時刻はファックス受信した文書データのプリント又はホストコンピュータへの出力の開始時刻である。
例えば、送信待機中の文書データの存在を確認する方法として、以下の方法が例として考えられる。
・予めメモリ(例えば、RAM18)に送信待機中文書データ保存用のメモリ領域を割り当て、その領域に文書データが書き込まれているか否かを確認する。
・ユーザから送信要求がなされた際にそれを一つの要求情報として保存しておき、保存された要求情報が存在するか否かで送信待機中の文書データの存在を確認する。
【0033】
上述の節電制御処理において、複数の送信待機中の文書データが存在したとき、その中で最も早い送信時刻を判断する方法の例として以下の手順が考えられる。
1.送信時刻を記憶するための領域をメモリ(例えば、RAM18)上に確保する(以下、この領域を領域xと呼ぶ)
2.1つ目の送信待機中の文書データの送信時刻を領域xに書き込む
3.領域xに書き込まれた送信時刻と次の送信待機中の文書データの送信時刻を比較し、次の送信待機中の文書データの送信時刻の方が早かった場合、その送信時刻を領域xに書き込む。
4.3.を全ての送信待機中の文書データの送信時刻の比較が終わるまで続ける。
上記1〜4の手順の処理が終わったとき、領域xに書き込まれている送信時刻が最も早い送信時刻となる。
【0034】
上記報知手段としては、上記操作表示部10のファックスキー34のLEDを点灯あるいは点滅させたり、上記操作表示部10の表示部40にメッセージを表示をしたり、上記スピーカ41から音声でメッセージを出力したり、あるいは警報音を出力したりすると良い。
【0035】
このようにして、節電モードへの移行条件を満たしたときに、ファックス送信待機中の文書データや出力待機中のファックス受信文書データがRAM18に蓄積されていない場合には、操作表示部10、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16を含む主要部への給電を停止して第1の節電モード(通常の節電モードに相当する)に移行するので、節電効果を高めることができる。
【0036】
また、節電モードへの移行条件を満たしたときに、ファックス送信待機中の文書データや出力待機中のファックス受信文書データがRAM18に蓄積されていた場合には、操作表示部10、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16を含む主要部への給電を停止して第1の節電モード(通常の節電モードに相当する)に移行するのではなく、操作表示部10の全部又は一部への給電を維持したままその給電によって動作可能な表示部40、ファックスキー34のLED、あるいはスピーカ41による報知によって、ユーザに画像形成装置1が電源が落とされているのではなく、節電モードに移行していることと、処理待機中のデータが蓄積されているので、誤って電源スイッチをオフにしないように注意を喚起することができる。
【0037】
したがって、画像形成装置1の製造コストを低減するために、電源投入時に点灯させるLEDを削減した結果、節電モードに移行中と電源オフの状態の見分けがつけ難い場合でも、節電モード中でも処理待機中のデータがあることを報知し続けるので、ユーザが電源オフと誤認識して電源スイッチをオンにするつもりでオフにしてしまわないように注意を喚起することができる。
【0038】
また、この実施例1の画像形成装置1では、節電モードへの移行条件を満たしたときに、ファックス送信待機中の文書データや出力待機中のファックス受信文書データがRAM18に蓄積されていた場合、さらに、その送信時刻あるいは出力時刻と現在時刻とを比較し、予め設定した時間まで間隔があれば上述の報知と共に第2の節電モードに移行し、処理待機中のデータの処理時刻まで予め設定した時間まで間隔がなければ節電モードへは移行しないので、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16を含む主要部への給電を短時間にオンオフすることによる劣化と故障の誘発を防止することができる。
なお、図3のフローチャート図において、例えば、プログラムの設計の都合でステップ1とステップ2の各処理の順番を入れ替えるようにしても実施することができ、上述と同じ効果が得られる。
【0039】
図4と図5は、操作表示部10によるユーザへの報知例を示す図である。
図4に示すように、節電モードへの移行条件を満たし、例えば、送信待機中の文書データがあった場合、表示部40にユーザへのメッセージ「送信待機文書があります」を表示し、画像形成装置1が電源オン状態であり、送信待機文書がある状態で節電モードに移行しているので、誤って電源スイッチを操作しないように注意を喚起することができる。
なお、表示部40に表示するメッセージを点滅させるようにすれば、よりユーザに目立たせることができる。
【0040】
また、図5に示すように、ユーザへの報知は、ファックスキー34のLEDを点灯することによって画像形成装置1が電源オン状態であり、送信待機文書がある状態で節電モードに移行しているので、誤って電源スイッチを操作しないように注意を喚起することができる。その際、ファックスキー34のLEDを点滅させるようにすれば、よりユーザに目立たせることができる。
なお、処理待機中のデータがあることを報知する専用のランプを設け、それを点灯又は点滅させるようにしても良い。
さらに、操作表示部10のスピーカ41から送信待機文書がある旨の音声メッセージを出力するようにしても良いし、単に警報音やメロディを出力するようにしても良い。
また、上述の説明では、処理待機中のデータとして、送信待機中の文書データと出力待機中の受信文書データとを示したが、画像形成装置1におけるその他の所定時刻に処理すべき処理待機中のデータについても上述と同様にして実施することができる。
【0041】
〔実施例2〕
実施例2の画像形成装置1では、電源投入後、節電モードへの移行条件を満たし、且つ予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータが無い場合、第1の節電モードに移行し、節電モードへの移行条件を満たし、且つ処理待機中のデータが有る場合、処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段であるNVRAM20の空き容量の方が多ければ、NVRAM20に処理待機中のデータを待避させて第1の節電モードに移行し、処理待機中のデータのデータ量よりNVRAM20の空き容量の方が多くなければ、ユーザに処理待機中のデータが有ることを報知すると共に第2の節電モードに移行する節電制御を行う。
【0042】
そこで、上記ROM17に、上述したデータ送受信手順、節電モード移行判断手順、処理待機中データ有無判断手順、報知手順、第1の制御手順、容量判断手順、容量判断手順によって処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、報知手順の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止するように制御する方の第2の制御手順を実行させるためのプログラムを格納し、上記CPU21がそのプログラムを実行することによって、上述したデータ送受信工程、節電モード移行判断工程、処理待機中データ有無判断工程、報知工程、第1の制御工程、容量判断工程、容量判断工程によって処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、報知工程の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止するように制御する方の第2の制御工程からなる通信方法の処理を実行する。
【0043】
すなわち、上記CPU21が、上述した節電モード移行判断手段、処理待機中データ有無判断手段、第1の制御手段、容量判断手段、容量判断手段によって処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、報知手段への給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止するように制御する方の第2の制御手段の各機能を果たす。
また、上記CPU21と上記操作表示部10が、上記報知手段の機能を果たす。
【0044】
図6は、実施例2の画像形成装置1における節電制御処理を示すフローチャート図である。
この処理は、CPU21が、ステップ(図中「S」で示す)11で操作表示部に無操作のまま節電モードへの移行時間が経過したか否か、又はホストコンピュータからのアクセス処理やファックス受信の処理について無処理のまま節電モードへの移行時間が経過したか否かを判断し、経過しなければこの判断処理を繰り返し、経過したら、ステップ12で処理待機中の文書データが有るか否かを判断し、無ければ、ステップ15で第1の節電モードに移行し、この処理を終了する。
【0045】
ステップ12で処理待機中の文書データが有ると判断したら、ステップ13で処理待機中の文書データのデータ量よりNVRAMの空き容量の方が多いか否かを判断し、多ければ、ステップ14でNVRAMに処理待機中の文書データを保存して待避させ、ステップ15で第1の節電モードに移行し、この処理を終了する。
また、ステップ13で処理待機中の文書データのデータ量よりNVRAMの空き容量の方が多くなければ、ステップ16で処理待機中のデータが有る旨を報知したまま第2の節電モードに移行し、この処理を終了する。
上記処理によってNVRAMに格納されたデータは、節電モードが解除されたときにRAMに戻し(NVRAMからは削除する)、所定の時刻に処理を実行する。
【0046】
上述の処理において、上記ステップ11が節電モード移行判断工程の処理に、上記ステップ12が処理待機中データ有無判断工程の処理に、上記ステップ11,12,15が第1の制御工程の処理に、上記ステップ13が容量判断工程の処理に、上記ステップ13〜16が第2の制御工程の処理にそれぞれ相当する。
また、上述の処理において、処理待機中の文書データがファックス送信待機中の文書データの場合、あるいは、処理待機中の文書データが出力待機中のファックス受信文書データの場合、その文書データが複数件分ならば、上記データ量とは全ての文書データのデータ量である。
【0047】
上記空き容量とは、NVRAM20の全容量から、NVRAM20の既に使用している容量を差し引いた残りの容量である。
上記報知手段としては、上述の実施例1の画像形成装置1と同様であるが、NVRAM20に格納できなかった場合に表示部40にその旨を知らせるメッセージを表示するようにしても良い。
【0048】
このようにして、節電モードへの移行条件を満たしたときに、ファックス送信待機中の文書データや出力待機中のファックス受信文書データがRAM18に蓄積されていない場合には、操作表示部10、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16を含む主要部への給電を停止して第1の節電モード(通常の節電モードに相当する)に移行するので、節電効果を高めることができる。
【0049】
また、節電モードへの移行条件を満たしたときに、ファックス送信待機中の文書データや出力待機中のファックス受信文書データがRAM18に蓄積されていた場合には、NVRAM20にその文書データ(複数件分なら全ての文書データ)を格納するだけの空き容量が有るか否かを調べ、空き容量が有れば、NVRAM20に保存して待避させた後に操作表示部10、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16を含む主要部への給電を停止して第1の節電モード(通常の節電モードに相当する)に移行するので、処理待機中のデータが消去されるおそれが無く、節電効果を高めることができる。
したがって、画像形成装置1の製造コストを低減するために、電源投入時に点灯させるLEDを削減した結果、節電モードに移行中と電源オフの状態の見分けがつけ難い場合、ユーザが電源オフと誤認識して電源スイッチをオンにするつもりでオフにしてしまっても、処理待機中のデータは消去されずに済む。
【0050】
また、NVRAM20に処理待機中の全てのデータを格納するだけの空き容量がない場合は、操作表示部10の全部又は一部への給電を維持したままその給電によって動作可能な表示部40、ファックスキー34のLED、あるいはスピーカ41による報知によって、ユーザに画像形成装置1が電源が落とされているのではなく、節電モードに移行していることと、処理待機中のデータが蓄積されているので、誤って電源スイッチをオフにしないように注意を喚起することができる。
このように、NVRAM20の空き容量が少なくて処理待機中のデータを全て格納できない場合には、そのまま節電モードに移行することによってデータの一部又は全てが失われるようなことを防止することができる。
【0051】
また、画像形成装置1の製造コストを低減するために、電源投入時に点灯させるLEDを削減した結果、節電モードに移行中と電源オフの状態の見分けがつけ難い場合でも、ユーザに対して処理待機中のデータがあることを報知し続けることによってユーザが電源オフと誤認識して電源スイッチをオンにするつもりでオフにしてしまわないように注意を喚起することができる。
なお、図6のフローチャート図において、例えば、プログラムの設計の都合でステップ11とステップ12の各処理の順番を入れ替えるようにしても実施することができ、上述と同じ効果が得られる。
【0052】
〔実施例3〕
実施例3の画像形成装置1では、電源投入後、節電モードへの移行条件を満たし、且つ予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータが無い場合、第1の節電モードに移行し、節電モードへの移行条件を満たし、且つ処理待機中のデータが有る場合、処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段であるNVRAM20の空き容量の方が多ければ、NVRAM20に処理待機中のデータを待避させて第1の節電モードに移行し、処理待機中のデータのデータ量よりNVRAM20の空き容量の方が多くなければ、ユーザに処理待機中のデータが有ることを報知すると共に節電モードへは移行しないようにする節電制御を行う。
【0053】
そこで、上記ROM17に、上述したデータ送受信手順、節電モード移行判断手順、処理待機中データ有無判断手順、報知手順、第1の制御手順、容量判断手順、容量判断手順によって処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する方の第2の制御手順を実行させるためのプログラムを格納し、上記CPU21がそのプログラムを実行することによって、上述したデータ送受信工程、節電モード移行判断工程、処理待機中データ有無判断工程、報知工程、第1の制御工程、容量判断工程、容量判断工程によって処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する方の第2の制御工程からなる通信方法の処理を実行する。
【0054】
すなわち、上記CPU21が、上述した節電モード移行判断手段、処理待機中データ有無判断手段、第1の制御手段、容量判断手段、容量判断手段によって処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する方の第2の制御手段の各機能を果たす。
また、上記CPU21と上記操作表示部10が、上記報知手段の機能を果たす。
【0055】
図7は、実施例3の画像形成装置1における節電制御処理を示すフローチャート図である。
この処理は、CPU21が、ステップ(図中「S」で示す)21で操作表示部に無操作のまま節電モードへの移行時間が経過したか否か、又はホストコンピュータからのアクセス処理やファックス受信の処理について無処理のまま節電モードへの移行時間が経過したか否かを判断し、経過しなければこの判断処理を繰り返し、経過したら、ステップ22で処理待機中の文書データが有るか否かを判断し、無ければ、ステップ25で第1の節電モードに移行し、この処理を終了する。
【0056】
ステップ22で処理待機中の文書データが有ると判断したら、ステップ23で処理待機中の文書データのデータ量よりNVRAMの空き容量の方が多いか否かを判断し、多ければ、ステップ24でNVRAMに処理待機中の文書データを保存して待避させ、ステップ25で第1の節電モードに移行し、この処理を終了する。
また、ステップ23で処理待機中の文書データのデータ量よりNVRAMの空き容量の方が多くなければ、節電モードへは移行せずに、最初の処理へ戻る。
上記処理によってNVRAMに格納されたデータは、節電モードが解除されたときにRAMに戻し(NVRAMからは削除する)、所定の時刻に処理を実行する。
【0057】
上述の処理において、上記ステップ21が節電モード移行判断工程の処理に、上記ステップ22が処理待機中データ有無判断工程の処理に、上記ステップ21,22,25が第1の制御工程の処理に、上記ステップ23が容量判断工程の処理に、上記ステップ23〜25が第2の制御工程の処理にそれぞれ相当する。
また、上述の処理において、処理待機中の文書データがファックス送信待機中の文書データの場合、あるいは、処理待機中の文書データが出力待機中のファックス受信文書データの場合、その文書データが複数件分ならば、上記データ量とは全ての文書データのデータ量である。
上記報知手段としては、上述の実施例1の画像形成装置1と同様であるが、NVRAM20に格納できなかった場合に表示部40にその旨を知らせるメッセージを表示するようにしても良い。
【0058】
このようにして、節電モードへの移行条件を満たしたときに、ファックス送信待機中の文書データや出力待機中のファックス受信文書データがRAM18に蓄積されていない場合には、操作表示部10、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16を含む主要部への給電を停止して第1の節電モード(通常の節電モードに相当する)に移行するので、節電効果を高めることができる。
【0059】
また、節電モードへの移行条件を満たしたときに、ファックス送信待機中の文書データや出力待機中のファックス受信文書データがRAM18に蓄積されていた場合には、NVRAM20にその文書データ(複数件分なら全ての文書データ)を格納するだけの空き容量が有るか否かを調べ、空き容量が有れば、NVRAM20に保存して待避させた後に操作表示部10、スキャナエンジン15、プリンタエンジン16を含む主要部への給電を停止して第1の節電モード(通常の節電モードに相当する)に移行するので、処理待機中のデータが消去されるおそれが無く、節電効果を高めることができる。
したがって、画像形成装置1の製造コストを低減するために、電源投入時に点灯させるLEDを削減した結果、節電モードに移行中と電源オフの状態の見分けがつけ難い場合、ユーザが電源オフと誤認識して電源スイッチをオンにするつもりでオフにしてしまっても、処理待機中のデータは消去されずに済む。
【0060】
また、NVRAM20に処理待機中の全てのデータを格納するだけの空き容量がない場合は、節電モードへ移行しないようにするので、操作表示部10の表示部40には何らかの表示がされた状態になるので、画像形成装置1の製造コストを低減するために、電源投入時に点灯させるLEDを削減した結果、節電モードに移行中と電源オフの状態の見分けがつけ難い場合でも、当然のことながらユーザは画像形成装置1の電源が落とされていると誤認識する畏れはない。
【0061】
なお、上述の実施例1〜3では、ファックス送受信するデータについて主に説明したが、通信回線を介してインターネット接続した場合に送受信するメールデータについても上述と同様にして実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
この発明による通信装置と通信方法は、デスクトップパソコン,ノートブックパソコン等のパーソナルコンピュータにおいても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】この発明の実施例1〜3の画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す操作表示部10の正面図である。
【図3】この発明の実施例1の画像形成装置1における節電制御処理を示すフローチャート図である。
【図4】図1の操作表示部10によるユーザへの報知例を示す図である。
【0064】
【図5】図1の操作表示部10によるユーザへの他の報知例を示す図である。
【図6】この発明の実施例2の画像形成装置1における節電制御処理を示すフローチャート図である。
【図7】この発明の実施例3の画像形成装置1における節電制御処理を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0065】
1:画像形成装置 2:ホストコンピュータ 10:操作表示部 11:操作表示部インタフェース(I/F)制御部 12:ホストインタフェース(I/F)制御部 13:ネットワークコントロールユニット(NCU) 14:通信制御部 15:スキャナエンジン 16:プリンタエンジン 17:ROM 18:RAM 19:RAM制御部 20:NVRAM 21:CPU 30:初期設定キー 31:コピーキー 32:プリンタキー 33:スキャナキー 34:ファックスキー 35a,35b:選択キー 36:スタートキー 37:クリアストップキー 38:リセットキー 39:テンキー 40:表示部 41:スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信によってデータを送受信するデータ送受信手段を備えた通信装置において、
節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手段と、
予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手段と、
該処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手段と、
前記節電モード移行判断手段によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手段と、
前記節電モード移行判断手段によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断したときの現在時刻と前記処理待機中の処理時刻との差分時間が予め設定された閾値以上か否かを判断する差分時間判断手段と、
前記差分時間判断手段によって前記差分時間が前記閾値以上と判断したとき、前記報知手段への給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行し、前記差分時間判断手段によって前記差分時間が前記閾値以上ではないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手段とを設けたことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
通信によってデータを送受信するデータ送受信手段を備えた通信装置において、
節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手段と、
予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手段と、
該処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手段と、
不揮発性記憶手段と、
前記節電モード移行判断手段によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手段と、
前記節電モード移行判断手段によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手段と、
該容量判断手段によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、前記不揮発性記憶手段に前記処理待機中のデータを待避させて保存した後、前記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、前記容量判断手段によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、前記報知手段への給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行するように制御する第2の制御手段とを設けたことを特徴とする通信装置。
【請求項3】
通信によってデータを送受信するデータ送受信手段を備えた通信装置において、
節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手段と、
予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手段と、
該処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手段と、
不揮発性記憶手段と、
前記節電モード移行判断手段によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手段と、
前記節電モード移行判断手段によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手段によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手段と、
該容量判断手段によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、前記不揮発性記憶手段に前記処理待機中のデータを待避させて保存した後、前記報知手段と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、前記容量判断手段によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手段とを設けたことを特徴とする通信装置。
【請求項4】
前記処理待機中のデータは送信待機中の文書データ又は出力待機中の受信文書データであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記報知手段は、前記処理待機中のデータが有ると判断したときに表示又は音声で報知する手段であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
通信によってデータを送受信するデータ送受信工程を有する通信方法において、
節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断工程と、
予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断工程と、
該処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知工程と、
前記節電モード移行判断工程によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御工程と、
前記節電モード移行判断工程によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断したときの現在時刻と前記処理待機中の処理時刻との差分時間が予め設定された閾値以上か否かを判断する差分時間判断工程と、
前記差分時間判断工程によって前記差分時間が前記閾値以上と判断したとき、前記報知工程の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行し、前記差分時間判断工程によって前記差分時間が前記閾値以上ではないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御工程とを設けたことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
通信によってデータを送受信するデータ送受信工程を有する通信方法において、
節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断工程と、
予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断工程と、
該処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知工程と、
前記節電モード移行判断工程によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御工程と、
前記節電モード移行判断工程によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断工程と、
該容量判断工程によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、前記不揮発性記憶手段に前記処理待機中のデータを待避させて保存した後、前記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、前記容量判断工程によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、前記報知工程の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行するように制御する第2の制御工程とを設けたことを特徴とする通信方法。
【請求項8】
通信によってデータを送受信するデータ送受信工程を有する通信方法において、
節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断工程と、
予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断工程と、
該処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知工程と、
前記節電モード移行判断工程によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御工程と、
前記節電モード移行判断工程によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断工程によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断工程と、
該容量判断工程によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、前記不揮発性記憶手段に前記処理待機中のデータを待避させて保存した後、前記報知工程の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、前記容量判断工程によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御工程とを設けたことを特徴とする通信方法。
【請求項9】
コンピュータに、通信によってデータを送受信するデータ送受信手順と、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手順と、予め設定された処理時刻に所定の処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手順と、該処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手順と、前記節電モード移行判断手順によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手順と、前記節電モード移行判断手順によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断したときの現在時刻と前記処理待機中の処理時刻との差分時間が予め設定された閾値以上か否かを判断する差分時間判断手順と、前記差分時間判断手順によって前記差分時間が前記閾値以上と判断したとき、前記報知手順の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行し、前記差分時間判断手順によって前記差分時間が前記閾値以上ではないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、通信によってデータを送受信するデータ送受信手順と、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手順と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手順と、該処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手順と、前記節電モード移行判断手順によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手順と、前記節電モード移行判断手順によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手順と、該容量判断手順によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、前記不揮発性記憶手段に前記処理待機中のデータを待避させて保存した後、前記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、前記容量判断手順によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、前記報知手順の動作に要する給電を維持したまま自装置の主要部への給電を停止する第2の節電モードに移行するように制御する第2の制御手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、通信によってデータを送受信するデータ送受信手順と、節電モードに移行させるための予め設定された移行条件が満たされたか否かを判断する節電モード移行判断手順と、予め設定された処理条件が満たされたときに処理を実行する処理待機中のデータの有無を判断する処理待機中データ有無判断手順と、該処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したときに報知する報知手順と、前記節電モード移行判断手順によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが無いと判断したとき、前記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行する第1の制御手順と、前記節電モード移行判断手順によって前記移行条件が満たされたと判断し、且つ前記処理待機中データ有無判断手順によって処理待機中のデータが有ると判断したとき、該有ると判断された処理待機中のデータのデータ量より不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いか否かを判断する容量判断手順と、該容量判断手順によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多いと判断したとき、前記不揮発性記憶手段に前記処理待機中のデータを待避させて保存した後、前記報知手順の動作に要する給電と自装置の主要部への給電を停止する第1の節電モードに移行し、前記容量判断手順によって前記処理待機中のデータのデータ量より前記不揮発性記憶手段の空き容量の方が多くないと判断したとき、節電モードへは移行しないように制御する第2の制御手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか一項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−295080(P2007−295080A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−117890(P2006−117890)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】