説明

連続式攪拌装置、およびそれを用いた連続式攪拌方法

【課題】同一の連続式攪拌装置で、流動性等の異なる被処理物に適切に対応できるようにする。
【解決手段】連続式攪拌装置において、ケーシング内に格納されている回転軸30に取り付けられた攪拌搬送羽根40の取り付け角度を、角度調節可能にする。例えば、攪拌搬送羽根40にリング状の取り付け部材61を設け、回転軸30に設けた円柱状の取り付け軸60の周囲にかかるリング状取り付け部材61を嵌める。攪拌搬送羽根40が所望の取り付け角度となるように取り付け部材61の位置決めを行い、その状態でボルト62a等で取り付け部材61を取り付け軸60に固定して角度調節を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は連続式の攪拌搬送技術に関し、例えば、発生土の土質改良等の攪拌搬送作業に適用して有効な技術である。
【背景技術】
【0002】
建築、土木の分野では、スクリューコンベアの有する攪拌機能、混合機能、搬送機能等を利用して、各種材料の攪拌と搬送とを併せて行う連続式攪拌装置が使用されている。
【0003】
例えば、土木の分野では、特許文献1に記載の如く、トンネル工事等のシールド工事において、発生土を連続的に取り入れ、改良材と混合して排土するスクリューコンベアを用いた装置が提案されている。かかる提案の構成で、発生土の流動性の変化に合わせて、スクリューコンベアを有するスクリューケーシング内の滞留時間の調整が行えるように、スクリューコンベアのスクリューケーシングを適宜傾斜させる構成が採用されている。
【0004】
また、土質の改良材としては、例えば、特許文献2に記載の如く、CaOが軟弱地盤を所望の強度まで高め得る量含む製紙スラッジ灰を有効成分としたもの等が提案されている。
【0005】
一方、土木、建築の両分野では、現場でのコンクリート製造ができるように、特許文献3、4に記載の如く、現場のコンクリート材料の混合、攪拌、混練を連続的に行うべくスクリューコンベアを用いた連続混練装置が提案されている。特に、特許文献4では、攪拌に使用する羽根として、螺旋状に連続した羽根とは異なり、個々に独立したプロペラ状螺旋羽根の構成が開示されている。
【0006】
また、特許文献5には、スクリューコンベアのように攪拌と搬送とを同時に行う連続式の構成ではないが、バッチ式に構成された発酵反応槽用攪拌機において、攪拌羽根をブラケットを介して回転軸に着脱自在に設ける構成が示されている。
【特許文献1】特開平11−247176号公報(図1参照)
【特許文献2】特開2000−53960号公報
【特許文献3】特開平5−345122号公報(図1参照)
【特許文献4】特開2005−854号公報
【特許文献5】特開2003−154342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のスクリューコンベアを用いた連続混合装置では、スクリューコンベアの回転制御により、混合材料の送り量、攪拌、混合状態を調節している。
【0008】
しかし、混合材料には種々のものがあり、セメント、骨材、水等を順次投入してコンクリート製造を行う場合と、シールド工事等での発生土あるいは河川湖水等の浚渫による軟質土、軟泥土等を改良材と合わせて混合する場合とでは、混合材料の流動性等がそれぞれ異なり、同一構成の連続混合装置で十分に対応することはできなかった。機種替えを行わずに、同一の連続混合装置のスクリューコンベアの回転数制御のみでは、十分な対応ができず、どうしても無理があった。
【0009】
スクリューコンベアの回転数を変化させても、流動性が大きく異なる混合材料の場合には、送り量が異なるため、例えば、スクリューケーシング内で詰まったり、あるいは水分量の多い浚渫土等では改良材との混合が十分に行われずに排出口から流れ出す場合が発生するのである。
【0010】
種々の工事現場では、発生土等の土質改良と、現場打ちコンクリートの製造とが併せて必要となる場合が往々にして見られる。しかし、土質改良と、コンクリート製造とでは、上述の如く混合材料の流動性等が著しく異なるため、同一装置での対応は行えず、それぞれ専用の連続混合装置を準備する必要があった。
【0011】
しかし、工事現場は種々の装置、機械等が設置されるため、装置等の設置スペースを十分に確保することができず、投入設備のやり繰りを行いながら工事を進めざるを得ないのが現状である。
【0012】
かかる情況下では、例えば、土質改良、コンクリート製造のそれぞれの目的に合わせた複数の連続混合装置を現場投入することは、作業効率的にも、作業スペース的にも決して好ましいことではない。
【0013】
そこで、一つの連続式の混合装置で、種々の被処理物の流動性等に対応できれば好ましい。すなわち、種々の流動性を有する複数種の被処理物を、同一の連続式混合装置で適切に対応できる技術開発が必要と、本発明者は考えた。
【0014】
さらに、かかるスクリューコンベアでは、その羽根が磨耗あるいは破損した場合には、羽根が独特の形状で螺旋状に連続形成されているため、その修理には、多大な手間を要していた。例えば、長大になりがちなスクリューコンベアの回転軸を、回転用のモータの取り外しと併せてケーシングから抜き出し、その後に初めて攪拌羽根の修理作業に取りかかる等、修理にかかるまでに多大の手間を要していた。
【0015】
また、修理の本作業も、スクリューコンベアでは、その羽根が回転軸に連続した螺旋状に形成されているため、損傷部分はその前後の螺旋形状と繋がるように修理しなければならず、曲線的に溶接等する必要が生じ、極めて工数のかかる作業であった。
【0016】
さらに、本出願人は、以前にFTマッドキラー(登録商標)と呼ばれる土質改良材を開発したが、かかる土質改良材は、高含水の発生土等に混合することで、養生時間を必要とせずに土質の改良を行うことができるものである。かかる土質の改良では、従来のスクリューコンベアを使用して連続攪拌していたが、しかし、その混合品質が十分でなく、十分にFTマッドキラーの土質改良効果を発揮することができなかった。
【0017】
かかる理由の一つには、連続供給される発生土では、掘削している場所により、土質が頻繁に変わることがあるため、その土質に適した攪拌を行うことができず、一律な攪拌で混合することにあった。頻繁に変わる土質変化に対しては、機種替えで対応することは、実際的な問題として不可能である。
【0018】
連続式攪拌装置を用いた試験では、かかる土質変化に対しては、回転軸に対する攪拌羽根の取り付け角度が、大きく影響していることが分かった。すなわち、土質毎に、回転軸への取り付け角度の最適な値が存在することが確認された。そこで、大量に処理するために連続的に供給される発生土に対して、最適な羽根角度を如何に効率的に確保するかが大きな課題となっていた。
【0019】
また、FTマッドキラーと発生土との混合品質を向上させることができれば、FTマッドキラーの使用量自体の削減も可能となり、施工コストの大幅な低減も図れるのである。さらには、発生土の処理作業も早くなり、大幅な処理コストの低減も図れるのである。
【0020】
本発明の目的は、同一の連続式攪拌装置で、流動性等の異なる被処理物に適切に対応できるようにすることにある。
【0021】
他の本発明の目的は、連続式攪拌装置における回転軸に設けた羽根のメンテナンスを容易に行えるようにすることにある。
【0022】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明では、連続式の攪拌装置において、回転軸に対する羽根の取り付け角度を調整可能に構成して、機種替えを行わなくても、同一の連続式攪拌装置で種々の被処理物に対応できるようにした。
【発明の効果】
【0024】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0025】
本発明では、回転軸への攪拌搬送羽根の取り付け角度を変更可能に構成したので、機種替えを行わずとも、同一の連続式攪拌装置で流動性等が異なる被処理物への適切な対応ができる。
【0026】
かかる構成の連続式攪拌装置を採用することで、コンクリート製造用、土質改良用等のそれぞれに適した攪拌装置の入れ換えや、あるいはそれぞれ専用の攪拌装置を設置する等が不要となり、入れ換えの手間が省け、装置設置スペースの省スペース化を図ることができる。
【0027】
特に、攪拌搬送羽根を着脱式に構成しておけば、着脱式ではない場合に比べて、羽根の損傷等の修理等の保守が極めて行い易くなり、且つ、攪拌搬送羽根の取り付け角度の可変調整の機構自体も比較的に簡単な構成を採用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0029】
本発明は、連続式攪拌装置の技術である。被処理物の攪拌、搬送を、ケーシング内で回転軸に設けた攪拌搬送羽根で連続的に処理するもので、攪拌しながら搬送を行う攪拌搬送処理を行うものである。
【0030】
特に、本発明の構成では、回転軸への攪拌搬送羽根の取り付け角度を変更可能にしたことを、その特徴的構成の一つとして有するものである。このように攪拌搬送羽根の回転軸への取り付け角度の調整を可能に構成したことで、同一の連続式攪拌装置で、例えば、流動性が異なる種々の被処理物の攪拌搬送処理を行うことが可能になった。
【0031】
従来の連続式攪拌装置では、攪拌搬送羽根の回転軸への取り付け角度の変更はできない。そのため、流動性の異なる被処理物の攪拌搬送処理は、同一の連続式攪拌装置を用いて対処する場合には、回転軸の回転速度を変化させて対応するしか方法がなかった。
【0032】
しかし、回転軸の回転速度を変化させて対応するのでは、十分な対応ができず、攪拌が十分に行えないことが多かった。また、どうしても攪拌が十分に行えない場合には、攪拌に適した羽根の取り付け角度を有する連続式攪拌装置に機種替えをする他なかった。
【0033】
機種替えを行う連続式攪拌装置には、当初から種々の流動性に対応した全ての取り付け角度を有する連続式攪拌装置を予め揃えておくことは実際的問題として不可能で、予め用意された連続式攪拌装置の中から、極力、最適な機種を選定するしかなかった。そのため、往々にして、十分な攪拌効率は得られず、不十分な攪拌効率で我慢するしかなかった。
【0034】
尤も、被処理物の流動性に適した攪拌搬送羽根の取り付け角度を有する連続式攪拌装置を新たに製作すれば適切に対応はできるが、しかし、それでは被処理物の処理コストが高くなる等、実際的に採用できる解決策ではなかった。
【0035】
本発明の構成では、同一の連続式攪拌装置において、回転軸に攪拌搬送羽根の取り付け角度が調節可能に取り付けられているので、上記従来のような問題は発生しないのである。
【0036】
また、攪拌搬送羽根の取り付け角度の調節に関しては、攪拌搬送羽根を回転軸に着脱自在に構成しておけば、攪拌搬送羽根の損傷等の場合にも、損傷等したその部分のみを交換 する等して手間をかけずに対処できる。従来構成の連続式攪拌装置では、本発明の如く着脱式の個々独立の攪拌搬送羽根の構成ではなく、連続的に繋がったスクリュー羽根が回転軸に設けられている構成のため、羽根の損傷等に対してはその修理等に多大な手間がかかっていた。
【0037】
(実施の形態1)
本発明の連続式攪拌装置10は、例えば図1に示すように、ケーシング20と、ケーシング20内に設けられた回転軸30と、その回転軸30に取り付け角度可変に設けられた攪拌搬送羽根40とを有している。
【0038】
ケーシング20は、図1に示すように、回転軸30に設けた攪拌搬送羽根40の直径より少し大きめの筒状に形成されている。かかるケーシング20は、図2(a)に示すように、例えば、断面円筒状に形成されている。図2(a)は、図2(b)に示すケーシング20の側面図におけるA−A線での断面図である。
【0039】
かかるケーシング20には、攪拌処理する対象である被処理物の投入口21と、排出口22とがそれぞれ設けられている。投入口21は、例えば図1に示す場合には、ケーシング20の一端上面側に設けられ、排出口22は、他端下面側に設けられている。
【0040】
かかるケーシング20の上面及び側面には、例えば、図2(b)、(c)に示すように、ハッチ状に形成した点検窓23が、攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更作業が行えるように点検部として設けられている。点検窓23は、ケーシング20の上面と、側面とにそれぞれ設けられている。前記被処理物の投入口21付近を避けてケーシング20の上面に設けられた点検窓23a(23)からは、ケーシング20内の攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度の変更等の調節、点検等が上方から行えるようになっている。
【0041】
また、被処理物の投入口21近辺では、図2(b)に示すように、ケーシング20の側面に点検窓23b(23)が設けられている。かかる点検窓23bからは、ケーシング20の上面に設けた被処理物の投入口21に対応した箇所で、側面側から攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度の変更等の調節、点検等が行えるようになっている。
【0042】
かかるケーシング20の下面側には台座24が設けられ、連続式攪拌装置10の円筒状に形成したケーシング20を所定場所に安定して設置できるようになっている。
【0043】
このように構成されたケーシング20内には、図1に示すように、ケーシング20の筒方向に沿って、攪拌搬送羽根40を取り付けた回転軸30が収納されている。回転軸30は、その一端側がケーシング20に設けた軸受け部31a(31)を介してモータ50に連結されている。回転軸30の他端側も、ケーシング20に設けた軸受け部31b(31)で回転可能に支持されている。
【0044】
このように両端側がケーシング20に設けた軸受け31(31a、31b)により支持された回転軸30は、モータ50により回転可能に構成されている。回転軸30の回転は、モータ50の回転数を適宜に変更することで調節できるようになっている。
【0045】
回転軸30には、図1に示すように、攪拌搬送羽根40が取り付けられている。かかる攪拌搬送羽根40は、その羽根面と回転軸30の軸方向とのなす角度である取り付け角度が変更可能に構成されている。図3に示すように、攪拌搬送羽根40は、回転軸30の軸方向に対して交差方向に、例えば直交方向に設けた取り付け軸60を介して取り付け角度の変更が可能に設けられている。
【0046】
取り付け軸60は、図3に示すように、回転軸30に対して突設軸状に形成され、直交方向に交差するように、すなわち、一方の取り付け軸60a(60)に対して他方の取り付け軸60b(60)が180°反対側に突設するように設けられている。かかる取り付け軸60a(60)に対して攪拌搬送羽根40a(40)が、取り付け軸60b(60)に対して攪拌搬送羽根40b(40)が、それぞれ設けられている。
【0047】
取り付け軸60は、図3に示すように、円柱状に形成されている。攪拌搬送羽根40の羽根面には、図4(a)に示すように、円柱状に形成した取り付け軸60の周囲に嵌めて取り付けが行えるように、リング状の取り付け部材61が設けられている。リング状の取り付け部材61は、そのリング形が、取り付け軸60の円柱外周に合わせて形成されている。
【0048】
かかるリング状の取り付け部材61を円柱状に形成した取り付け軸60に嵌め、取り付け部材61のリング状部分を取り付け軸60の円柱外周に沿って適宜に移動させることで、リング状取り付け部材が固定されている攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度が自在に設定できることとなる。
【0049】
その状態で、リング状の取り付け部材61と取り付け軸60とを、リング状の取り付け部材61の外周側からボルト62a等の角度固定部材62をねじ込むことで、両者を共締めして、羽根の取り付け角度が固定できるようになっている。
【0050】
尚、取り付け軸60への取り付け部材61の位置決めは、取り付け部材61が取り付け軸60の円柱外周に合わせてリング状に形成されているので、取り付け軸60の周りに無段階で自在位置に設定できるようになっている。すなわち、攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度は、自在に調節できるようになっている。勿論、無断階にすることなく、所定の角度を予め設定しておき、その角度のみ調節が可能に構成しても構わない。
【0051】
このようにして攪拌搬送羽根40が設けられた取り付け軸60は、図3に示すように、取り付け軸60(60a、60b)を2本一組として、各組が、回転軸30に対して所定のピッチ離されて複数組設けられている。図3に示す場合には、例えば、隣接する各組の取り付け軸60は、互いに直交するように設けられている。
【0052】
図3に示す場合には、1ピッチずつ、交互に攪拌搬送羽根40の取り付け角度を変更して調節した場合を示している。
【0053】
すなわち、回転軸30のモータ連結端側から他端側へ(紙面右側から左側へ)向けて、すなわち、被処理物の搬送方向(図中矢印で示す方向)に向けて、回転軸30に対して直交する一組目の取り付け軸60(60a、60b)に対して攪拌搬送羽根40(40a、40b)が取り付け角度θ=40°で設けられている。
【0054】
かかる一組目の取り付け軸60に対して、隣接する二組目の取り付け軸60(60a、60b)は、互いに交差するように回転軸30に設けられている。かかる二組目の取り付け軸60(60a、60b)には、攪拌搬送羽根40(40a、40b)が取り付け角度θ=60°で設けられている。
【0055】
また、三組目の取り付け軸60(60a、60b)も、隣接する二組目の取り付け軸60(60a、60b)に対して、互いに交差するように回転軸30に設けられている。かかる三組目の取り付け軸60(60a、60b)にも、攪拌搬送羽根40(40a、40b)が取り付け角度θ=40°で設けられている。さらに、次の四組目の取り付け軸60(60a、60b)にも、攪拌搬送羽根40(40a、40b)が取り付け角度θ=60°で設けられている。
【0056】
このように、図3に示す場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度θが、40°、60°と、それぞれ1ピッチずつ交互になるように設定されている場合を示した。かかる攪拌搬送羽根40の取り付け角度は、適宜、取り付け角度の角度変更が可能なことは勿論である。
【0057】
尚、図3に示す攪拌搬送羽根40の取り付け角度θは、あくまで一例を示したもので、攪拌搬送羽根40の取り付け角度θは、これ以外の取り付け角度に設定しても勿論構わない。
【0058】
かかる構成の連続式攪拌装置10は、被処理物を投入口21から連続的に供給することで、その被処理物はケーシング20内でモータ50により回転する回転軸30に設けた攪拌搬送羽根40で、攪拌、混合される。攪拌、混合と併せて、被処理物は回転軸30の搬送方向側へ、すなわち前方へ順次送り出され、排出口22から連続的に排出されることとなる。
【0059】
本発明を採用すれば、かかる被処理物の攪拌に際しては、適宜に攪拌搬送羽根40の取り付け角度θを調節することで、例えば、上記説明の如く1ピッチずつ取り付け角度を60°、40°と交互に設定することで、被処理物としての発生土の流れを変えて、同一の連続式攪拌装置10を用いて、適切な攪拌、混合、搬送処理を行うことができる。また、取り付け角度の設定を変更することで、種々の異なる流動性を有する物質の処理を行うこともできる。
【0060】
かかる攪拌搬送羽根40の取り付け角度の調節は、例えば、図3に示す場合には、図4(a)、(b)に示すように、角度固定部材62であるボルト62aを緩めて、取り付け部材61を取り付け軸60に対して位置変更可能にする。その後、取り付け部材61の位置を変更して、攪拌搬送羽根40が所定の取り付け角度になるようにする。変更した位置を維持した状態で、取り付け部材61を取り付け軸60に対して角度固定部材62であるボルト62aで締めつけて押さえ、攪拌搬送羽根40の取り付け角度θの変更調節を行う。変更調節は、例えば、無段階で自在に行えるようにしておけばよい。
【0061】
かかる攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更は、ケーシング20の点検窓23を開けて行えばよい。図2(b)に示すように、被処理物の投入口21に相当する箇所の攪拌搬送羽根40は、点検窓23bを開けて行えばよい。投入口21を避けた箇所の攪拌搬送羽根40については、図2(c)に示すように、点検迄23aをそれぞれ開けて調節作業を行えばよい。
【0062】
本発明の構成では、攪拌搬送羽根40に対応して、ケーシング20にそれぞれ点検窓23を設けているので、上記の如く、攪拌搬送羽根40の取り付け角度の調節が行い易い。しかし、かかる点検窓23をケーシング20に設けない場合には、面倒ではあるが、攪拌搬送羽根40の取り付け角度の調節毎に、回転軸30をケーシング20から外部に抜き出して取り付け角度の変更を行えばよい。
【0063】
本発明における連続式攪拌装置10の対象とする被処理物としては、特に限定する必要はない。例えば、単一種類の物質を攪拌してもよいし、あるいは複数の種類の物質を攪拌して混合するようにしても構わない。また、かかる被処理物としては、食品でも、薬品でも、飼料でも、何でも構わない。浚渫土、発生土、あるいはコンクリート等、連続的に供給される種々の攪拌を要する物質を任意に想定することができる。本発明は、元々は、土質改良材を有効に発生土と攪拌、混合、搬送する目的で開発されたが、しかし、用途は、かかる発生土等の土質改良以外にも有効に適用できるものである。
【0064】
攪拌に優位な攪拌搬送羽根40の取り付け角度は、25°以上、75°未満であり、その角度内で搬送に有利な角度は40°であることが確認された。40°を超えても、あるいは40°を下回っても、搬送効率は低下することが確認された。
【0065】
本発明者は、本発明にかかる連続式攪拌装置10の開発に関連して、例えば、土質改良材のFTマッドキラーを用いた土質改良に際しては、粘性土等の混ざりにくい土質の場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度θを60°以上、75°未満の角度にすることが好ましいことを、実際の試験により見出した。
【0066】
また、砂質土を含んだ粘性土等のやや混ざりにくい土質の場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度θは、50°以上、60°未満が好ましいことを見出した。さらに、砂質土等のように混ざり易い土質の場合には、40°以上、50°未満が好ましいことを見出した。
【0067】
かかる攪拌搬送羽根40の取り付け角度θは、回転軸30の軸方向に対して40°であるときに、搬送効率は最良となるが、攪拌混合に際してはかかる搬送効率的観点から、攪拌混合時間の調節をすることもできる。例えば、粘性土の場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度は、60°以上、75°未満が好ましいと述べたが、しかし、土質改良材によっては、その土質との反応性等から、時間をかけた方が土質改良には好ましい場合もある。
【0068】
かかる場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度を、上記60°以上75°未満の範囲内で、より角度設定を40°より離れた角度設定にすればよい。また、逆に、土質改良材の反応性が極めて早いために、攪拌にそれ程の時間が必要ない場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度は上記60°以上、75°未満の範囲内で、より40°に近づけた角度設定を行えばよい。
【0069】
そこで、粘性土等の混ざりにくい土質、砂質土を含んだ粘性土等のやや混ざりにくい土質、砂質土等の混ざり易い土質等に適宜に応じて、同一の連続式攪拌装置10の攪拌搬送羽根40の取り付け角度を変更することで、適切な攪拌、混合状態を確保して、例えば、FTマッドキラー等の使用量の低減を図り、より効率的な土質改良を行うことができる。勿論、かかる土質改良に際しては、機種替えを一切行わずに、流動性に応じた適宜の攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更を行うことで、極めて効率的に行うことができる。
【0070】
因に、攪拌搬送羽根40の取り付け角度θの変更は、例えば、図4(c)、(d)に示すように、角度固定部材62としてのボルト62bを、取り付け軸60に設けた貫通孔を通し、貫通したボルト62bの先をナット63で固定するようにしてもできる。処理中に攪拌搬送羽根40にかかる圧力等が大きくなることが予想される場合には、図4(c)に示す構成の方が、図4(a)に示す構成の場合よりも、攪拌搬送羽根40の取り付け角度θの固定が確実となる。この場合には、図4(a)に示す場合とは異なり、攪拌搬送羽根40の取り付け角度は、予め設定された幾つかの角度を選択して行えばよい。
【0071】
また、上記説明では、図4(a)、(b)に示すように、取り付け軸60に対して、攪拌搬送羽根40に設けたリング状の取り付け部材61を、位置変更可能に調節することで、取り付け角度θの角度変更調節を行う場合について説明したが、かかる方式とは異なり、攪拌搬送羽根40の取り付け角度毎に、それ専用に形成した攪拌搬送羽根40を交換取り付けして行っても構わない。
【0072】
すなわち、攪拌搬送羽根40にリング状の取り付け部材61を設けるまでの構成は、図4(a)、(b)に示す場合と同様だが、取り付け部材61に設けた角度固定部材62としてのボルト62a、あるいはボルト62bのボルト孔が、取り付け角度θ毎に異なる位置に設けられている。このように各々の取り付け角度に対応した取り付け部材61を有する攪拌搬送羽根40を用意しておき、適宜に、所望の取り付け角度に適った攪拌搬送羽根40に交換することで、攪拌搬送羽根40の取り付け角度の調節を行うようにしても構わない。
【0073】
かかる図1に示す構成の連続式攪拌装置10は、ベルトコンベア、スクリューコンベア等の被処理物の定量供給方式と組み合わせることで、種々の態様が考えられる。
【0074】
(実施の形態2)
本実施の形態では、図5(a)、(b)に示すように、前記実施の形態1で示したと略同様の構成を有している連続式攪拌装置10と、被処理物の定量供給方式としてのスクリューコンベア200とを、組み合わせた場合の構成について説明する。
【0075】
特に、本実施の形態の説明では、FTマッドキラー等の土質改良材と、土質改良を目的とする発生土とを、連続的に攪拌するのに適用した場合を例に挙げて説明する。尚、前記実施の形態でも述べた通り、本発明の連続式攪拌装置10は、基本的にはどのような被処理物にも適用できるものである。
【0076】
先ず、本実施の形態における連続式攪拌装置10の構成について説明する。かかる連続式攪拌装置10は、前記実施の形態で述べたと略同様の構成を有しているが、違うところは、敢えて、点検窓23をケーシング20に設けていない点である。その他は、前記実施の形態で述べたと同様の構成を有している。
【0077】
一方、定量供給方式としてのスクリューコンベア200は、図5(a)に示すように、直筒状のケーシング210内に、スクリュー羽根220、プロペラ羽根230を設けた回転軸240が、モータ250により回転可能に設けられている。ケーシング210には、ホッパー260が設けられ、被処理物の定量供給が行えるように構成されている。
【0078】
また、ケーシング210には、ホッパー260が設けられたとは反対側の他端側下面に、定量供給が行われた被処理物を排出する排出口270が設けられている。排出口270
が設けられた位置のケーシング210の上方には、例えば、FTマッドキラー等の土質改良材の供給用ホース280等が接続されている。FTマッドキラーは、ホッパー260から定量供給される被処理物としての発生土に応じて、所定量供給されるようになっている。
【0079】
かかる排出口270は、図5(a)に示すように、連続式攪拌装置10の投入口21と上下に接続されている。接続に際しては、例えば、図5(b)に示すように、排出口270の周囲に設けたフランジ270aと、投入口21の周囲に設けたフランジ21aとを、互いに重ねてボルト止め等をして連結させればよい。
【0080】
かかる本実施の形態の構成では、被処理物の定量供給用としてのスクリューコンベア200と連続式攪拌装置10とが、互いの排出口270、投入口21を介して、上下に多段階に構成されている。そのため、スクリューコンベア200側のホッパー260、供給用ホース280から順次投入された発生土とFTマッドキラーとは、連続式攪拌装置10内へ送られることとなる。
【0081】
送られた建設発生土と、FTマッドキラーとは、連続式攪拌装置10内の攪拌搬送羽根40により、適切な状態で攪拌、混合され、併せて搬送される。攪拌に際しては、前記実施の形態で示したように、投入される発生土の土質性状に合わせて、攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度を適宜に変更して調節しておけばよい。
【0082】
例えば、掘削した発生土をFTマッドキラーで土質改良するに際して、ある掘削深度までは粘性土が掘削される場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度を、60°以上、75°未満の所定角度に設定しておく。かかる取り付け角度に設定した攪拌搬送羽根40で、上記FTマッドキラーと粘性土を適正に攪拌して、混合する。併せて、攪拌混合された被処理物は、連続式攪拌装置10の排出口22側に順次搬送され、排出口22から粘性土がFTマッドキラーと攪拌混合されて土質の改良されたものが連続的に排出されることとなる。
【0083】
一方、所定深度に達した時点で、例えば発生土が砂質土に変化した場合には、スクリューコンベア200、連続式攪拌装置10を一時的に停止して、発生土に合わせて連続式攪拌装置10の攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度の変更作業を行う。
【0084】
例えば、かかる砂質土の場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度は、40°以上、50°未満の範囲内で、所定の角度に設定すればよい。取り付け角度の変更調整は、例えば、本実施の形態の場合には、点検窓23が設けられていないため、ケーシング20内から回転軸30を外部へ抜き出して行えばよい。
【0085】
抜き出した状態の回転軸30の取り付け軸60には、ボルト62aで位置が固定されたリング状の取り付け部材61により攪拌搬送羽根40の取り付け角度が固定されている。そこで、かかるボルト62aを緩め、緩めた後でリング状の取り付け部材61を取り付け軸60の周りに位置変更可能に回転させて、攪拌搬送羽根40の取り付け角度が40°以上50°未満の所望の角度になるように設定する。角度の変更設定後、ボルト62aを締めつけて取り付け部材61を取り付け軸に固定して角度を固定する。
【0086】
このようにして、回転軸30に対して設けられている攪拌搬送羽根40の全てについて取り付け角度の変更を行ったあと、再度ケーシング20内に回転軸30を戻せばよい。
【0087】
回転軸30をケーシング20内に戻した後、再度スクリューコンベア200と連続式攪拌装置10とを始動させて、ホッパー260からの砂質土と供給用ホースから供給されたFTマッドキラーとを、連続式攪拌装置10で攪拌混合する。
【0088】
このように本発明の連続式攪拌装置10では、被処理物の流動性等に適した状態に、同一の連続式攪拌装置10の攪拌搬送羽根40の取り付け角度を調節することができる。本実施の形態で説明する場合には、砂質土の土質に適した状態に攪拌搬送羽根40の取り付け角度の調整が行えるので、FTマッドキラー等の土質改良材と砂質土の攪拌混合を適切に行って、効率的に排出口22から、土質の改良された処理土を排出することができる。
【0089】
従来構成の連続式攪拌装置100では、例えば、図6に示すように、ケーシング110内の回転軸120に対してスクリュー羽根130が設けられている。かかる回転軸120は、モータ140により、回転速度の変更ができるようになっている。しかし、かかるスクリュー羽根130では、取り付け角度が変更できない構成である。そのため、上記の如く、掘削深度で発生土の土質が異なる場合でも、その土質に適した羽根角度に設定することはできず、適切な攪拌、混合は行えない。回転速度の変更のみで、対応するしか方法はないのである。
【0090】
しかし、本発明の構成を採用すれば、上記の如く、粘性土、砂質土等、掘削深度により異なる土質が発生しても、その発生した土質に応じて、連続式攪拌装置10を一時停止して攪拌搬送羽根40の取り付け角度θを変更調整すればよい。かかる攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更により、FTマッドキラー等の土質改良材による土質改良を適切に行うことができる。
【0091】
すなわち、土質改良材と土質との攪拌混合が均一に行われず、再度攪拌混合を行うという事態が発生しない。また、攪拌混合が均一に行えるため、FTマッドキラー等の土質改良材を適正量添加することができ、過剰に投入する必要がなくなる等の効果もある。
【0092】
また、機構的にも、本発明の連続式攪拌装置10では、攪拌搬送羽根40は、従来構成のスクリュー羽根130のように、一体に連続しては設けられておらず、個々に独立した羽根として構成されているので、被処理物の攪拌、混合に際しては、モータにかかるトルク負荷が、著しく低くて済む。
【0093】
尚、本実施の形態では、ケーシング20に点検窓23を敢えて設けない構成の場合を示したが、点検窓23を設けることで、回転軸30をケーシング20内から外部に抜き出すことなく攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更ができるようにしても、勿論構わない。
【0094】
(実施の形態3)
実施の形態2では、上下にスクリューコンベア200と連続式攪拌装置10とを接続することで、設置スペースの縮小を図った場合を示した。しかし、スペース的な問題がない場合には、図7に示すように、スクリューコンベア200と連続式攪拌装置10を、同軸上に形成しても構わない。
【0095】
スクリューコンベア200は、前記実施の形態2で説明した場合と略同様の構成を有している。すなわち、定量供給方式としてのスクリューコンベア200では、図7に示すように、直筒状のケーシング210内に、スクリュー羽根220、プロペラ羽根230を設けた回転軸240が、モータ250により回転可能に片持ち式に構成されている。
【0096】
ケーシング210には、ホッパー260が設けられ、被処理物の定量供給が行えるように構成されている。また、ケーシング210のプロペラ羽根230側の先端部分は、図7に示すように、筒状に開口されて排出口Aが設けられ、その周囲にはフランジ211が設けられている。
【0097】
尚、ケーシング210には、ホッパー260が設けられたとは他端側の下面に、排出口270が設けられ、必要に応じて、連続式攪拌装置10と上下に接続できるようになっている。本実施の形態の場合には、かかる排出口270は、蓋等の適当な部材で塞がれている。
【0098】
排出口Aが設けられた側のケーシング210の上方側には、例えば、FTマッドキラー等の土質改良材の供給用ホース280が接続されている。FTマッドキラーは、ホッパー260から定量供給される被処理物としての発生土に応じて、所定量供給されるようになっている。
【0099】
一方、連続式攪拌装置10は、前記実施の形態1で説明した場合と略同様な構成を有している。すなわち、連続式攪拌装置10は、図7に示すように、ケーシング20と、ケーシング20内に設けられた回転軸30と、その回転軸30に取り付け角度可変に設けられた攪拌搬送羽根40とを有している。
【0100】
かかる回転軸30は、被処理物の搬送側、すなわち排出口22寄りの突端側に、軸受け部31aを介して片持ち式に、モータ50で回転可能に設けられている。かかるケーシング20には、モータ50を設けたとは反対側の端部が、そのまま筒状に開口されて、図7に示すように、被処理物の受け入れが可能な投入口Bになるように構成されている。投入口Bの周囲には、フランジ21bが設けられている。かかる構成が、本実施の形態における連続式攪拌装置10の前記実施の形態1で説明した場合とは異なる点である。
【0101】
このように構成された連続式攪拌装置10のフランジ21bと、スクリューコンベア200のフランジ211とを、ボルト等で連結することで、スクリューコンベア200の排出口Aと、連続式攪拌装置10の投入口Bとが、接続されている。
【0102】
尚、連続式攪拌装置10のケーシング20の上面側には、前記実施の形態1で説明の如く投入口21が設けられ、前記実施の形態2で説明したようにスクリューコンベア200との上下接続により省スペース化を図る構成が採用できるように構成されている。但し、本実施の形態では、蓋等の適当な部材で、投入口21は塞がれている。
【0103】
このように構成された連続式攪拌装置10では、スクリューコンベア200のホッパー260、供給用ホース280から、順次投入された発生土、FTマッドキラー等の土質改良材とが、排出口Aを通して、連続式攪拌装置10の投入口Bから、連続的に定量供給される。
【0104】
定量供給された建設発生土とFTマッドキラー等の土質改良材は、連続式攪拌装置10のケーシング20内で、攪拌搬送羽根40により攪拌、混合され、併せて前方に搬送され、排出口22から連続的に排出される。
【0105】
連続式攪拌装置10では、スクリューコンベア200を通して投入される発生土の土質性状に合わせて、攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度を適宜に変更して調節する。
【0106】
例えば、掘削した発生土をFTマッドキラーで土質改良するに際して、ある掘削深度までは粘性土が掘削される場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度を、当初60°以上、75°未満の範囲内の所定角度に設定しておく。かかる取り付け角度に設定した攪拌搬送羽根40で、上記FTマッドキラーと粘性土を適正に攪拌、混合して、排出口22から粘性土とFTマッドキラーとが攪拌混合された土質改良済みのものを連続的に排出する。
【0107】
一方、所定深度に達した時点で、砂質土を含んだ粘性土等のやや混ざりにくい土質に変化した場合には、スクリューコンベア200、連続式攪拌装置10を一時的に停止して、発生土に合わせて連続式攪拌装置10の攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度の変更調節を行う。
【0108】
例えば、かかる土質の場合には、攪拌搬送羽根40の取り付け角度は、50°以上、60°未満の範囲内で、所定の角度に設定すればよい。取り付け角度の変更調節は、例えば、本実施の形態の場合には、ケーシング20内から回転軸30を外部へ抜き出して行えばよい。あるいは、点検窓23が設けられている場合には、回転軸30を外部に抜き出さずに、ケーシング20内に収めた状態で行える。
【0109】
回転軸30の取り付け軸60には、ボルト62aで位置が固定されたリング状の取り付け部材61により攪拌搬送羽根40の取り付け角度が固定されているため、かかるボルト62aを緩める。緩めた後、リング状の取り付け部材61を取り付け軸60の周りに位置変更可能に回転させて、攪拌搬送羽根40の取り付け角度が50°以上60°未満の所望の角度になるように設定する。
【0110】
その後、ボルト62aを締めつけて取り付け部材61を取り付け軸60に固定して、変更した取り付け角度の固定を行う。このようにして、回転軸30に対して設けられている攪拌搬送羽根40の全てについて取り付け角度θの変更を行う。
【0111】
回転軸30をケーシング20内に戻した後、再度スクリューコンベア200と連続式攪拌装置10とを始動させて、ホッパー260からのやや混ざりにくい土質性状の発生土と、供給用ホースから供給されたFTマッドキラーとを、連続式攪拌装置10で攪拌混合する。
【0112】
このように本発明の連続式攪拌装置10では、被処理物に適した状態に、本実施の形態で説明する場合には、やや混ざりにくい発生土に適した状態に攪拌搬送羽根40の取り付け角度の調節が行えるので、FTマッドキラー等の土質改良材とかかる発生土との攪拌混合を適切に行って、効率的に排出口22から、土質の改良された処理土を排出することができる。
【0113】
(実施の形態4)
本実施の形態では、連続式攪拌装置のケーシングに設ける点検窓の変形例について説明する。
【0114】
前記実施の形態では、ケーシング20の断面円形部分をハッチ状に開く構成の点検窓23を通して、攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度θの変更調節、あるいは回転軸30を抜き出した上での上記変更調節作業について述べた。
【0115】
本実施の形態で説明する場合は、点検窓23を設けるケーシング20自体の形状を変更する場合である。すなわち、図8(a)に示すように、連続式攪拌装置10のケーシング20を、例えば、下面側が円形断面で、上面側が角形断面を有するように構成する。かかる断面角形のケーシング20の上面を蓋20aに構成して、図8(b)、(c)に示すようにかかる蓋20aを開くことで点検窓23を構成しても構わない。
【0116】
断面が円形のケーシング20の上面をハッチ式に開く点検窓23の場合よりも、上記角形の蓋20aを開く場合の方が開口口は大きく開くことができ、より点検作業が行い易い。図8(b)に示す場合には、ケーシング20の側面の様子を示しているが、投入口21近辺の部分は、点検窓23は側面に設けている。図8(d)は、ケーシング20の上面の様子を示している。
【0117】
尚、本実施の形態で示す連続式攪拌装置10は、回転軸30を回転させるモータ50が、前記実施の形態1とは異なり、排出口22寄りの突端側に設けた場合である。
【0118】
(実施の形態5)
前記実施の形態では、攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度を、1ピッチ毎に60°、40°に交互に変える場合を例に挙げて説明した。しかし、かかる攪拌搬送羽根40の取り付け角度の設定方法には、種々の形態が考えられる。本実施の形態では、攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度の設定方法における典型例について説明する。
【0119】
図9に示す場合は、回転軸30に複数ある取り付け軸60を、攪拌を主に行う攪拌主体部分D1と、搬送を主に行う搬送主体部分D2とに区分して、それぞれ区分毎に攪拌搬送羽根40の取り付け角度θの設定を変えたものである。
【0120】
すなわち、図9に示すように、回転軸30の投入口側よりの7本の取り付け軸60D1(60)に設けた攪拌搬送羽根40D1(40)は、攪拌主体部分D1に属すものとする。かかる攪拌搬送羽根40D1は、取り付け軸60の回転軸30の軸方向、すなわち搬送方向に向けて、60°に設定する。かかる攪拌主体部分D1では、攪拌搬送羽根40D1により、被処理物の搬送をしながら攪拌を行うものの、前方への搬送は比較的にゆっくりと行い、そのゆっくりとした時間内に攪拌を主体的に行うようになっている。
【0121】
一方、回転軸30の排出口側よりの7本の取り付け軸60D2(60)に設けた攪拌搬送羽根40D2(40)は、搬送主体部分D2に属するものとする。かかる攪拌搬送羽根40D2は、取り付け軸60の回転軸30の軸方向、すなわち搬送方向に向けて、40°に設定されている。かかる攪拌主体部分D2では、攪拌搬送羽根40D2により、被処理物の搬送をしながら攪拌を行うものの、前方への搬送は攪拌主体部分D1に比べて早く行われ、攪拌に時間をかけないで前方への搬送を主体的に行うようになっている。
【0122】
かかる構成は、例えば、複数本の取り付け軸60を複数の部分に区分けし、その区分け毎に取り付け軸60に対する攪拌搬送羽根40の取り付け角度を変更するものである。かかる構成を採用することで、一本の回転軸30でも、回転軸30に設けた攪拌搬送羽根40の取り付け角度を適宜に変更して、回転軸30に想定される複数の区分毎で、攪拌、混合、搬送のうちの主体となる役割をそれぞれ異ならせることができることを示している。
【0123】
また、図示はしないが、かかる構成は、例えば、搬送方向に向けて複数本設けられた取り付け軸60に対して、取り付け軸60の一本毎に攪拌搬送羽根40の取り付け角度を漸次40°に近づけるように設定することもできる。かかる構成を採用することで、攪拌が進行にするに従い、搬送が漸次早くなるように構成することもできる。
【0124】
(実施の形態6)
前記実施の形態では、攪拌搬送羽根40の取り付け軸60への取り付け方で、回転軸30への攪拌搬送羽根40の取り付け角度の調節を行う場合について説明したが、本実施の形態では、攪拌搬送羽根40を取り付ける取り付け軸60の設定方法について各種変形例を説明する。
【0125】
前記実施の形態では、回転軸30に対して、取り付け軸60は、直交する方向に設けられている場合を示した。所定ピッチ離された取り付け軸60は、互いに直交するように設けられている場合であった。しかし、取り付け軸60の設定の仕方は、それ以外の方法であってもよく、多数の変形例が考えられる。
【0126】
例えば、図10(a)、(b)に示すように、回転軸30に対して直交する同一面上に、3本の取り付け軸60が互いに中心角120°ずつ離されて設けられている。かかる3本一組の取り付け軸60は、隣接する異なる組同士が、取り付け軸60の位相を60°ずつずらして設けられている。かかる構成の取り付け軸60に対して、攪拌搬送羽根40が一枚ずつ設けられている。
【0127】
図10(c)、(d)に示す場合は、上記説明の図10(a)、(b)に示すのとは異なり、隣接する組の3本の取り付け軸60が、全て同一の位相で揃えられている場合である。かかる構成の取り付け軸60に対して、攪拌搬送羽根40が一枚ずつ設けられている。
【0128】
図11(a)、(b)に示す場合は、回転軸30に対して直交する同一面上に、取り付け軸60が4本、中心角90°離されて設けられている場合を示している。4本一組の取り付け軸60は、隣接する組同士では、その位相が45°ずらして設けられている場合である。かかる構成の取り付け軸60に対して、攪拌搬送羽根40が一枚ずつ設けられている。
【0129】
さらに、図11(a)に示す場合には、回転軸30に設けた排出方向端側の取り付け軸のみ攪拌搬送羽根40cの取り付け角度が90°より大きく設定され、他の攪拌搬送羽根40とは逆方向に相当するように取り付け角度が設定されている。かかる構成を採用することにより、攪拌搬送羽根40cよりも前に位置した攪拌搬送羽根40で攪拌、混合、搬送されてきた被処理物が、攪拌搬送羽根40cで搬送が止められ、排出され易くなっている。
【0130】
勿論、かかる構成を採用することなく、排出方向端側まで、同一構成の攪拌搬送羽根40を設けておいても構わないが、攪拌搬送羽根40cを設けることで、被処理物が攪拌搬送羽根40cより奥のケーシング端側に送り込まれずに排出を円滑に行うことができる。
流動性が低い土質の場合には、特に有効である。流動性の高い土質の場合には、かかる構成を採用しなくても、構わない。このように、適宜に排出方向端側の攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更を行うことができる。
【0131】
図11(c)、(d)に示す場合は、回転軸30に対して直交する同一面上に、取り付け軸60が4本、中心角90°離されて設けられ、かかる4本一組の取り付け軸60は、隣接する組同士で、その位相が同一に構成されている場合である。かかる構成の取り付け軸60に対して、攪拌搬送羽根40が一枚ずつ設けられている。尚、排出方向端側の攪拌搬送羽根40の取り付け角度は、他の攪拌搬送羽根40と変わらない構成を示している。
【0132】
図12(a)、(b)に示す場合には、前記実施の形態1で説明したと同様に、回転軸30に対して直交するように取り付け軸60が2本設けられ、2本一組みの取り付け軸60が、隣接する組の取り付け軸60と、位相が90°ずらして設けられている場合である。また、排出方向端側の攪拌搬送羽根40cは、図11(a)に示した場合と同様に、その取り付け角度が、他の攪拌搬送羽根40とは逆に90°より大きく設定されている。
【0133】
これに対して、図12(c)、(d)の場合は、隣合う組の取り付け軸60は、位相が揃えられて設けられている場合を示した。かかる取り付け軸60に対して、攪拌搬送羽根40が、取り付け角度θの調節が可能に一枚ずつ設けられている。
【0134】
(実施の形態7)
前記実施の形態では、リング状の取り付け部材60を、円柱状に形成した取り付け軸60の周囲に、無段階に位置設定可能に固定することで、攪拌搬送羽根40の取り付け角度を設定し得る構成であった。しかし、かかる攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更手段には、種々の変形例が考えられる。
【0135】
例えば、図13(a)、(b)に示す場合には、取り付け軸60に攪拌搬送羽根40が固定されており、かかる構成の取り付け軸60を、回転軸30に対して攪拌搬送羽根40の取り付け角度が所定角度になるようにするものである。
【0136】
かかる構成では、攪拌搬送羽根40が固定された取り付け軸60は、間にナットN1、N2を介して、回転軸30へねじ込むように設定されている。ナットN1、N2で、回転軸30へねじ込んだ取り付け軸60に設けた攪拌搬送羽根40の回転軸30に対する取り付け角度が、所定角度になるように固定するものである。
【0137】
図13(c)、(d)に示す場合は、回転軸30を貫通させて設けた取り付け軸60を、貫通側がナットN1、N2により、取り付け軸60に設けた攪拌搬送羽根40の回転軸30への取り付け角度が所定角度になるように固定するものである。
【0138】
図14(a)、(b)に示す場合は、攪拌搬送羽根40を固定した取り付け軸60の下端側にギアG1を設け、回転軸30の外周側に設けたギアG2と噛み合わせて、かかるギアG1、G2の噛み合わせ調節で、回転軸30への攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更を行う手段である。
【0139】
(実施の形態8)
本実施の形態では、攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更が、自動で行えるようにした場合について説明する。前記実施の形態で説明した場合は、全て、手作業で取り付け軸60に対する攪拌搬送羽根40の取り付け角度の位置変更を行う必要があった。しかし、被処理物の状況によっては、手作業を避ける必要がある場合も発生する。
【0140】
本発明の連続式攪拌装置10では、その被処理物には、どのようなものでも想定できる旨述べたが、例えば、食品、薬品等の場合には、衛生上、あるいは安全上、処理途中における手作業での攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更はできない。かかる場合に、本実施の形態は、有効に適用できるものである。
【0141】
本実施の形態の構成では、攪拌搬送羽根40を回転軸30に対して取り付け角度を変更可能に設けるには、回転軸30の軸方向に対して交差方向に突設させた取り付け軸60に攪拌搬送羽根40を固定する。かかる攪拌搬送羽根40を固定した取り付け軸60を、回転軸30に対して回転可能に設けることで、取り付け角度の変更を可能とするものである。
【0142】
例えば、図15(a)、(b)に示す場合は、攪拌搬送羽根40を設けた取り付け軸60を、回転軸30に挿入し、挿入端側にウォームホイールW1を設けておく。かかるウォームホイールW1に、モータMで回転可能に構成したウォームW2を組み合わせることで、取り付け軸60自体を、回転軸30に対して攪拌搬送羽根40の取り付け角度の位置変更可能に設定することができる。モータMには、油圧モータでも、電動モータでも、いずれの場合でも使用できる。
【0143】
図16(a)、(b)に示す場合は、攪拌搬送羽根40を設けた取り付け軸60を回転軸30に挿入し、挿入端側にかさ歯車K1を設けておく。一方、回転軸30内には、モータMで回転可能に構成したシャフトSを設け、かかるシャフトSにはかさ歯車K1に対してかみ合わせ可能なかさ歯車K2を設けておく。かかる構成のシャフトSを、モータMで回転することで、図16(b)に示すように、取り付け軸60が回転軸30に対して所定角度になるように回転して、攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更が自動で行える。
【0144】
図17(a)、(b)に示す場合は、攪拌搬送羽根40を設けた取り付け軸60を回転軸30に挿入し、挿入端側にピニオンPを設けておく。かかるピニオンPに対して、シリンダCで抜き差し可能に構成したラックLを組み合わせることで、取り付け軸60自体を、回転軸30に対して攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更可能に設定することができる。シリンダCは、油圧でも、電動式でも、いずれの場合でも使用できる。
【0145】
図18(a)、(b)に示す場合は、攪拌搬送羽根40を設けた取り付け軸60を、回転軸30に挿入し、挿入端側にカムC1を設けておく。かかるカムC1を位置可変に抜き差し可能に構成したシリンダCとクロススライダクランク方法で組み合わせることで、取り付け軸60自体を、回転軸30に対して攪拌搬送羽根40の取り付け角度の変更可能に設定することができる。シリンダCは、油圧でも、電動式でも、いずれの場合でも使用できる。
【0146】
(実施の形態9)
前記実施の形態では、攪拌搬送羽根40を設けた取り付け軸60は、回転軸30に対して直交するように設けられている場合のみを示した。しかし、かかる取り付け軸60は、回転軸30に対して、0°より大きく、90°未満の所定の角度αで交差するように設けられていても構わない。
【0147】
図19に、かかる構成を模式的に示した。図19に示す場合には、回転軸30に対して、取り付け軸60の取り付け角度αが、搬送方向に向けて倒したように設けられている場合である。例えば、図20(a)に示すように、搬送方向に向けて、取り付け軸が所定角度α<90°で傾けられている場合を示している。また、図20(b)に示す場合には、搬送方向とは逆方向に向けて、すなわち図20(a)とは逆方向に取り付け軸60が傾けて設けられている場合を示している。
【0148】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0149】
本発明は、連続式攪拌装置の分野で有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の連続式攪拌装置の構成を示す側断面である。
【図2】(a)はケーシングの断面形状を示す断面図であり、(b)は側面図であり、(c)は上面から見た様子を示す平面図である。
【図3】回転軸への攪拌搬送羽根の取り付け状況を示す要部説明図である。
【図4】(a)〜(d)は、取り付け軸への攪拌搬送羽根の取り付け角度の設定手段を示す説明図である。
【図5】(a)は本発明にかかる連続式攪拌装置とスクリューコンベアとを組み合わせた場合の様子を示す側面説明図であり、(b)は断面説明図である。
【図6】従来構成の連続式攪拌装置とスクリューコンベアとの組合せ状況を比較のために示す断面説明図である。
【図7】本発明の連続式攪拌装置とスクリューコンベアとの組合せの変形例を示す説明図である。
【図8】(a)はケーシング断面形状を示す断面図であり、(b)は連続式攪拌装置とスクリューコンベアとを組み合わせた構成の変形例を示す側面図であり、(c)は(a)に示す構成の点検窓を開けた様子を示す断面図であり、(d)は(c)に示す場合の上面から見た様子を示す平面図である。
【図9】回転軸への攪拌搬送羽根の取り付け状況の変形例を示す要部説明図である。
【図10】(a)〜(d)は、回転軸への取り付け軸、攪拌搬送羽根の取り付け状況の変形例を示す説明図である。
【図11】(a)〜(d)は、回転軸への取り付け軸、攪拌搬送羽根の取り付け状況の変形例を示す説明図である。
【図12】(a)〜(d)は、回転軸への取り付け軸、攪拌搬送羽根の取り付け状況の変形例を示す説明図である。
【図13】(a)〜(d)は、攪拌搬送羽根の取り付け角度の変更手段を示す説明図である。
【図14】(a)、(b)は、攪拌搬送羽根の取り付け角度の変更手段を示す説明図である。
【図15】(a)、(b)は、攪拌搬送羽根の取り付け角度の自動変更手段を示す説明図である。
【図16】(a)、(b)は、攪拌搬送羽根の取り付け角度の自動変更手段を示す説明図である。
【図17】(a)、(b)は、攪拌搬送羽根の取り付け角度の自動変更手段を示す説明図である。
【図18】(a)、(b)は、攪拌搬送羽根の取り付け角度の自動変更手段を示す説明図である。
【図19】取り付け軸の回転軸への取り付け角度の変形例を模式的に示した説明図である。
【図20】取り付け軸の回転軸への取り付け角度の変形例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0151】
10 連続式攪拌装置
20 ケーシング
20a 蓋
21 投入口
21a フランジ
21b フランジ
22 排出口
23 点検窓
23a 点検窓
23b 点検窓
24 台座
30 回転軸
31a 軸受け部
31b 軸受け部
40 攪拌搬送羽根
40a 攪拌搬送羽根
40b 攪拌搬送羽根
40c 攪拌搬送羽根
40D1 攪拌搬送羽根
40D2 攪拌搬送羽根
50 モータ
60 取り付け軸
60a 取り付け軸
60b 取り付け軸
60D1 取り付け軸
60D2 取り付け軸
61 取り付け部材
62 角度固定部材
62a ボルト
63 ナット
100 連続式攪拌装置
110 ケーシング
120 回転軸
130 スクリュー羽根
140 モータ
200 スクリューコンベア
210 ケーシング
211 フランジ
220 スクリュー羽根
230 プロペラ羽根
240 回転軸
250 モータ
260 ホッパー
270 排出口
270a フランジ
280 供給用ホース
A 排出口
B 投入口
C シリンダ
D1 攪拌主体部分
D2 搬送主体部分
G1 ギア
G2 ギア
L ラック
N1 ナット
N2 ナット
P ピニオン
S シャフト
W1 ウォームホイール
W2 ウォーム
α 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータにより回転する回転軸が、被処理物の攪拌と搬送とを同一の羽根で処理する攪拌搬送羽根を有し、前記回転軸はケーシング内に設けられている連続式攪拌装置であって、
前記攪拌搬送羽根は、その羽根面と前記回転軸の軸方向とのなす取り付け角度が、変更可能に設けられていることを特徴とする連続式攪拌装置。
【請求項2】
請求項1記載の連続式攪拌装置において、
前記攪拌搬送羽根は、前記回転軸に対して、着脱可能に設けられていることを特徴とする連続式攪拌装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の連続式攪拌装置において、
前記ケーシングには、前記攪拌搬送羽根の取り付け角度の変更作業が行える点検部が設けられていることを特徴とする連続式攪拌装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続式攪拌装置において、
前記攪拌搬送羽根を前記回転軸に対して取り付け角度を変更可能に設けるとは、前記回転軸の軸方向に対して交差方向に突設させた取り付け軸の周囲に、前記攪拌搬送羽根の羽根面を位置可変に設けることであることを特徴とする連続式攪拌装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続式攪拌装置において、
前記攪拌搬送羽根を前記回転軸に対して取り付け角度を変更可能に設けるとは、前記回転軸の軸方向に対して交差方向に突設させた取り付け軸に前記攪拌搬送羽根を固定し、前記取り付け軸を前記回転軸に対して回転可能に設けることであることを特徴とする連続式攪拌装置。
【請求項6】
被処理物の攪拌と搬送とを回転軸に設けた同一の羽根で連続的に処理する連続式攪拌方法であって、
前記被処理物の性状に合わせて、前記攪拌搬送羽根の前記回転軸への取り付け角度を変更して処理することを特徴とする連続式攪拌方法。
【請求項7】
請求項6記載の連続式攪拌方法において、
前記被処理物とは、少なくとも建設工事に伴う発生土と土質改良材とを含むことを特徴とする連続式攪拌方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−207140(P2008−207140A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48418(P2007−48418)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(302060926)株式会社フジタ (285)
【出願人】(000177416)三和機材株式会社 (144)
【Fターム(参考)】