説明

遊技場用管理システム

【課題】パチンコ遊技機等が設置された遊技場を管理するためのシステムであって、計数玉と理論上の獲得玉の差であるいわゆる誤差玉を適切に集計可能な遊技場用管理システムを提供すること。
【解決手段】遊技場用管理システム1は、理論獲得数を算出する理論獲得数算出手段111と、実獲得数を計数する計数手段51と、理論獲得数から実獲得数を差し引いた計数誤差を計数毎に算出する計数誤差算出手段52と、計数誤差を特定可能な計数毎の計数レコードを含む履歴情報を記憶する履歴記憶手段121と、予め設定されたしきい値との比較により計数毎の計数誤差を正側の第1計数誤差又は負側の第2計数誤差に区別する誤差分類手段112と、第1計数誤差の合計である第1合計誤差、及び第2計数誤差の合計である第2合計誤差のうちの少なくともいずれか一方を算出する合計誤差算出手段113と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機が設置された遊技場を管理するための遊技場用管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、パチンコ遊技機(以下、遊技機)が設置された遊技場においては、遊技客が遊技により獲得した遊技媒体(以下、玉)が計数機により計数され、景品交換が行われている。遊技場用管理システムとしては、計数対象の玉を獲得した遊技機の遊技機IDを計数時に入力させ、その遊技機における貸出玉と差玉との合算値である理論上の獲得玉と計数玉とを照合するシステムがある。この遊技場用管理システムでは、理論上の獲得玉と計数玉との差を誤差玉として監視し、遊技場経営に役立てようとしている(特許文献1、2参照。)
【0003】
誤差玉の監視方法としては、例えば、計数毎の誤差玉を監視する方法や、遊技場全体の誤差玉を監視する方法等がある。計数毎の誤差玉を監視する方法では、計数毎に誤差玉を算出すると共に、その誤差玉が許容範囲内に収まっているか否かを判定することにより誤差玉を監視している(例えば、特許文献1参照。)。遊技場全体の誤差玉を監視する方法では、遊技場全体の理論上の獲得玉と計数玉とをそれぞれ精算し、その差数を合計誤差玉として算出し、その合計誤差玉が許容範囲内に収まっているか否かを判定することにより誤差玉を監視している(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
上記のように誤差玉を監視する目的としては、大きく分類して次の2つの目的がある。すなわち、正常な遊技によっては獲得し得ない不正玉を含む不正計数を検知する目的と、差玉や貸出玉等を集計する装置における配線ミス等に起因した集計異常を検知する目的である。
【0005】
しかしながら、前記従来の遊技場用管理システムでは、次のような問題がある。すなわち、計数毎の誤差玉を監視する方法では、計数毎の誤差玉が許容範囲内に収まるような不正計数を検出できないため、このような不正計数が繰り返し行われるおそれがある。遊技場全体の誤差玉を監視する方法では、誤差玉の集計期間において不正計数と集計異常とが併発すると両者が相殺され、不正計数及び集計異常が発生したにも関わらず誤差玉が許容範囲内に収まってしまうおそれがある。
【0006】
【特許文献1】特開2003−181103号公報
【特許文献2】特開2008−73426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、パチンコ遊技機等が設置された遊技場を管理するためのシステムであって、計数玉と理論上の獲得玉の差であるいわゆる誤差玉を適切に集計可能な遊技場用管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、遊技者が獲得した理論上の遊技媒体数である理論獲得数を算出可能な遊技情報を遊技機側から受信する受信手段と、該受信手段が受信した前記遊技情報に基づいて前記理論獲得数を算出する理論獲得数算出手段と、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数である実獲得数を計数する計数手段と、前記理論獲得数から前記実獲得数を差し引いた計数誤差を計数毎に算出する計数誤差算出手段と、を備えた遊技場用管理システムにおいて、
前記計数誤差を特定可能な計数毎の計数レコードを含む履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、
予め設定されたしきい値との比較により計数毎の前記計数誤差を正側の第1計数誤差又は負側の第2計数誤差に区別する誤差分類手段と、
前記第1計数誤差の合計である第1合計誤差、及び前記第2計数誤差の合計である第2合計誤差のうちの少なくともいずれか一方を算出する合計誤差算出手段と、
前記第1合計誤差及び前記第2合計誤差の少なくともいずれかを出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用管理システムにある(請求項1)。
【0009】
本発明の遊技場用管理システムは、前記計数誤差を正側の前記第1誤差又は負側の前記第2誤差に分類する前記誤差分類手段と、前記第1誤差に分類された前記計数誤差の合計である前記第1合計誤差、及び前記第2誤差に分類された前記計数誤差の合計である前記第2合計誤差のうちの少なくともいずれか一方を算出する前記合計誤差算出手段と、を備えている。前記計数毎の計数誤差を予め前記第1誤差又は前記第2誤差に分類すれば、前記第1合計誤差あるいは前記第2合計誤差を効率良く算出可能であり、前記第1誤差に属する正側の計測誤差と、前記第2誤差に属する負側の計測誤差との和により、両者が相殺されてしまうおそれを未然に回避できる。
【0010】
前記第1合計誤差に基づけば、遊技場内で集計異常が発生しているか否かを精度高く把握し得る。また、前記第2合計誤差に基づけば、不正計数が発生したか否かを把握できる。特に、集計異常の影響が抑制された前記第2合計誤差によれば、遊技場全体として不正計数に対応する必要性の度合いを精度高く把握することができる。
【0011】
以上のように、本発明の遊技場用管理システムは、計数玉と理論上の獲得玉の差であるいわゆる誤差玉を適切に集計可能な優れた特性のシステムである。
【0012】
本発明の遊技場用管理システムにおける前記合計誤差算出手段は、前記第1合計誤差及び前記第2合計誤差を算出し、
前記出力手段は、前記第1合計誤差が第1のしきい値以上であって、かつ、前記第2合計誤差が第2のしきい値以下である場合に前記第2合計誤差を出力し、それ以外の場合には前記第2合計誤差を出力しないことが好ましい(請求項2)。
【0013】
この場合には、前記第1合計誤差が第1のしきい値以上であって、かつ、前記第2合計誤差が第2のしきい値以下である場合にのみ前記第2合計誤差が出力されるようになる。そのため、前記第2合計誤差が出力された場合には、前記第1合計誤差が第1のしきい値以上であって、かつ、前記第2合計誤差が第2のしきい値以下であることが一目瞭然になる。
【0014】
また、前記計数毎の計数レコードは、前記実獲得数に当たる遊技媒体が獲得された遊技機を特定するための遊技機ID及び計数時刻を特定可能であり、
前記第1計数誤差を遊技機毎に集計した台毎合計誤差についてのランキングである第1誤差ランキング、及び前記第2計数誤差のランキングである第2誤差ランキングを作成するランキング手段を備え、
前記出力手段は、前記遊技機IDを対応付けて前記第1誤差ランキングを出力でき、前記計数時刻を対応付けて前記第2誤差ランキングを出力できることが好ましい(請求項3)。
【0015】
この場合には、前記第1誤差ランキングにより異常計数が発生している遊技機を容易に把握できると共に、前記第2誤差ランキングにより不正計数の頻度が高い時間帯を把握できるようになる。ランキングとしては、大きい順のランキングや、小さい順のランキング等、様々なランキングがある。
【0016】
また、前記計数毎の計数レコードは、遊技に使用された遊技媒体数である使用媒体数に相関を有する参照データを特定可能であり、
補正対象の計数レコードである対象レコードを除く前記各計数レコードにより特定される前記参照データの合計値に対する前記計数誤差の合計値の比率に前記対象レコードにより特定される前記参照データを乗じた値を、前記対象レコードに対応する前記理論獲得数から差し引いた補正理論獲得数を算出する理論獲得数補正手段と、
前記補正理論獲得数から前記対象レコードに対応する前記実獲得数を差し引いて補正計数誤差を算出する計数誤差補正手段と、を備えていることが好ましい(請求項4)。
この場合には、集計異常による影響を排除するように補正した前記補正計数誤差を活用することで一層、精度高く不正計数を検知できるようになる。
【0017】
また、前記補正誤差算出手段が算出した前記補正計数誤差が所定値以上であるか否かを判定する判定手段を備え、
前記出力手段は、前記判定手段による前記計数レコード毎の判定結果を識別可能なように前記履歴情報を出力することが好ましい(請求項5)。
この場合には、前記出力手段が出力する前記履歴情報に基づいて、不正計数を容易に把握できるようになる。
【0018】
また、前記誤差分類手段は、前記判定手段により所定値以上ではないと判定された補正計数誤差を第3計数誤差として分類し、
前記合計誤差算出手段は、前記第3計数誤差の合計である第3合計誤差を算出し、
前記出力手段は、前記第3合計誤差を出力することが好ましい(請求項6)。
この場合には、前記第3合計誤差に応じて、遊技場全体における不正計数の発生度合いを精度高く把握できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技により獲得された理論上の遊技媒体の獲得数である持玉(理論獲得数)から、遊技者が実際に獲得した遊技媒体の獲得数である計数玉(実獲得数)を差し引いた誤差玉(計数誤差)を適切に管理可能な遊技場用管理システム1に関する例である。この内容について、図1〜図9を用いて説明する。
【0020】
本例の遊技場用管理システム1(以下、管理システム1という。)は、図1に示すごとく、遊技場に設置された遊技機2、計数機5及び管理装置10を含むシステムである。管理システム1では、図1に示すごとく、遊技機2、玉回収装置(図示略)や貸出装置3等が接続された中継器4、計数機5、及び管理装置10が通信ネットワーク40に接続されている。本例では、通信ネットワーク40としてCAN(Controller Area Network)を採用している。通信ネットワーク40としては、本例のCANに代えて、MOSTやイーサネット(R)など、様々なLAN規格等の仕様を採用可能である。
【0021】
遊技機2は、図1に示すごとく、いわゆるセブン機と呼ばれるパチンコ機である。遊技機2は、始動ロ21への入賞に応じて大当たり抽選を行い、表示部25に表示される抽選結果に応じて大当たり状態を発生させる。本例の遊技機2では、大当たりが発生し易い確変状態及び時短状態が設定されている。
【0022】
貸出装置3は、図1に示すごとく、遊技に使用する玉を貸し出す(払い出す)装置である。貸出装置3は、各遊技機2に個別に対応するよう、隣り合う他の遊技機2との台間スペースに設置されている。貸出装置3は、貨幣等を対価として所定数の玉(100円相当25玉)を貸し出す毎の売上信号を遊技信号として出力する。
【0023】
貸出装置3は、貸玉代金としての貨幣を投入する貨幣投入口31と、遊技情報等を表示するタッチパネル式の液晶表示部32と、会員カードあるいは計数カードを挿入するカードスリット33を含むカード読取部(図示略)と、玉を払い出す払出ノズル35と、を備えている。
【0024】
中継器4は、図1に示すごとく、遊技機2、図示しない玉回収装置及び貸出装置3に接続され、貸出装置3を含む遊技機2側と管理装置10との中継処理(情報の送受信)を実行する装置である。中継器4は、各遊技機2及び貸出装置3が出力する遊技信号に台番(遊技機ID)を関連付けて通信ネットワーク40に送出すると共に、台番が関連付けされた通信情報を通信ネットワーク40から取り込むように構成されている。
【0025】
中継器4は、以下の遊技信号を通信ネットワーク40に向けて送出する。
1)アウト信号:使用玉を回収する玉回収装置が出力する遊技信号。回収(使用、打込)玉10玉毎に1パルス。アウト(使用媒体数)は、アウト信号数×10玉となる。なお、アウト信号を出力可能な遊技機2であれば、玉回収装置を省略することも可能である。
2)セーフ信号:遊技機2が出力する遊技信号。払出玉10玉毎に1パルス。セーフ(払出媒体数)は、セーフ信号数×10玉となる。なお、玉補給装置からの補給信号をセーフ信号として利用することも可能である。
3)スタート信号:遊技機2が出力する遊技信号。始動ロ21への入賞、あるいは始動口21への入賞により変動(動作)する表示部25(役物)における図柄変動(役物作動、スタート処理)1回につき1パルス。
4)大当たり信号:遊技機2が出力する遊技信号。大当たり中にレベル出力される状態信号。
5)確変信号:遊技機2が出力する遊技信号。確変状態あるいは時短状態の発生中にレベル出力される特別遊技状態信号。なお、時短状態の単独発生中、あるいは確変状態の単独発生中を表す状態信号を特別遊技状態信号として設定しても良い。
6)売上信号:貸出装置3が出力する遊技信号。遊技者に貸し出された遊技媒体(以下、貸出玉。)のうち、貨幣等の有価価値を対価とした貸出玉25玉(100円分)毎に1パルス。
【0026】
管理装置10は、図1に示すごとく、液晶ディスプレイ150や図示しないプリンタ等を含む出力部15と、各種の演算処理を実行する装置本体10と、キーボード160及び図示しないマウスを含む入力部16とを備えている。装置本体10は、演算処理を実行するCPUを含む制御部11のほか、ハードディスクドライブ(HDD)、ROM、RAM等を含む記憶部12、及び各種信号あるいは情報の入出力経路をなす通信ポート(図示略)を含む送受信部13(I/O)を備えている。本例の管理装置10は、送受信部13を介して通信ネットワーク40に接続され、送受信部13を介して各遊技機2側から出力される遊技信号の受信、計数機5に向けて持玉情報の送信等を行う。
【0027】
管理装置10は、誤差玉を管理するための設定情報を入力部16を介して設定可能であり、設定更新された新しい設定情報を計数機5に送信する。なお、設定情報の内容については、後で説明する。
【0028】
送受信部13は、遊技機2毎の遊技信号や計数機5による計数情報等を受信する受信手段131としての機能と、計数対象の遊技機2の持玉情報を計数機5に向けて送信等する送信手段132としての機能と、を備えている。
受信手段131は、10玉使用された旨を表すアウト信号、遊技により10玉払い出した旨を表すセーフ信号、100円を対価として25玉貸し出した旨を表す売上信号等の遊技信号を遊技機2毎に区別して受信する。さらに、受信手段131は、計数機5から計数対象の遊技機2の台番を特定可能な台番情報や、計数毎の計数情報を受信する。計数機5から受信する計数情報としては、計数対象の遊技機2の台番、計数玉、誤差玉(計数誤差)等がある。
送信手段132は、計数機5から台番情報を受信した際、その遊技機2に対応して持玉記憶手段123が記憶する持玉を特定可能な持玉情報を返信する。
【0029】
出力部15は、誤差玉に関する各種情報を出力する出力手段151としての機能を備えている。出力手段151は、液晶ディスプレイ150の表示画面上に各種情報を表示する。出力手段151は、後述する図8、図9のような帳票を出力可能である。
【0030】
記憶部12は、誤差玉を特定可能な計数毎の計数レコードを含む履歴情報を記憶する履歴記憶手段121と、計数に関する各種設定を記憶する設定記憶手段122と、各遊技機2の持玉を記憶する持玉記憶手段123と、を備えている。
【0031】
設定記憶手段122は、図2に示すごとく、持玉許容値、計数正常値、判定対象、及び集計しきい値の設定情報を記憶する手段である。この設定情報は、入力部16を介して入力された情報である。
1)持玉許容値:計数玉と持玉との差(誤差玉)の許容範囲。誤差玉が持玉許容値以下の場合に異常判定される。
2)計数正常値:持玉の集計誤差の要因である集計異常による影響を抑制した補正誤差玉(補正計数誤差)に対するしきい値。なお、補正誤差玉の算出方法については後述する。
3)判定対象:持玉許容値との比較による判定対象となる持玉。判定対象としては、持玉及び補正持玉(後述)の一方、あるいは両方を選択できる。本例は、判定対象として持玉と補正持玉の両方を選択した例である。
4)集計しきい値:誤差玉をプラス誤差玉(第1計数誤差)に分類するか、マイナス誤差玉(第2計数誤差)に分類するかのしきい値。集計しきい値以上の誤差玉がプラス誤差玉に分類され、集計しきい値未満の誤差玉がマイナス誤差玉に分類される。
【0032】
持玉記憶手段123は、図3に示すごとく、遊技機2毎の持玉を記憶する手段である。持玉記憶手段123は、管理装置10の後述する理論獲得数算出手段111が算出する遊技機2毎の持玉を記憶している。なお、持玉記憶手段123が記憶する持玉は、対応する遊技機2を対象とした計数毎にリセットされる。
【0033】
履歴記憶手段121は、図4に示すごとく、計数玉、持玉、誤差玉等の計数毎の計数レコードを記憶する手段である。履歴記憶手段121が計数毎に記憶する計数レコードとしては、次の各データが含まれている。
1)台番:計数時に受け付けた遊技機2の台番(計数対象の遊技機2の台番)
2)計数時刻:計数が行われた時刻(計数機5から計数情報を受信した時刻)
3)持玉:台番で特定される遊技機2で獲得された理論上の遊技媒体数(理論獲得数)
4)計数玉:台番で特定される遊技機2で獲得された実際の遊技媒体数(実獲得数)
5)誤差玉:持玉から計数玉を差し引いた遊技媒体数(計数誤差)
6)誤差率:持玉に対する誤差玉の割合、すなわち誤差玉÷持玉。
7)参照誤差率:同じ台番の他の計数レコードのうち、異常判定された計数レコードを除いた参照レコードにおける平均誤差率、すなわち合計誤差玉÷合計持玉。合計誤差玉は、参照レコードにおける誤差玉の合計。合計持玉は、参照レコードにおける誤差玉の合計。例えば、計数No.1が対象レコードである場合の参照レコードは、No.16、221、367、385、410となる。同じ台番の計数レコードであっても不正計数と判定されたNo.339は、参照レコードから除外される。
8)補正持玉(補正理論獲得数):玉回収装置のトラブル等に起因した持玉の集計異常を考慮して補正された持玉、すなわち持玉×(1−参照誤差率)。
9)補正誤差玉(補正計数誤差):補正持玉から計数玉を差し引いた誤差玉
【0034】
制御部11は、図1に示すごとく、持玉を遊技機2毎に算出する理論獲得数算出手段111、計数毎の誤差玉を正側のプラス誤差玉(第1計数誤差)又は負側のマイナス誤差玉(第2計数誤差)として区別する誤差分類手段112、プラス誤差玉の合計である合計プラス誤差玉(第1合計誤差)、及びマイナス誤差玉の合計である合計マイナス誤差玉(第2合計誤差)を算出する合計誤差算出手段113、誤差玉に関する各種情報をランキング表示するランキング手段114、持玉を補正して補正持玉(補正理論獲得数)を算出する理論獲得数補正手段115、補正誤差玉(補正計数誤差)を算出する補正誤差算出手段116を備えている。
【0035】
理論獲得数算出手段111は、遊技機2毎の持玉(理論獲得数)を算出する手段である。理論獲得数算出手段111は、売上信号を受信する毎に25玉加算し、セーフ信号を受信する毎に10玉加算し、アウト信号を受信する毎に10玉減算することで、売上信号の受信回数に25玉を乗じた売上玉とセーフ信号の受信回数に10玉を乗じたセーフとの合計から、アウト信号の受信回数に10玉を乗じたアウトを差し引いた持玉を集計する。このように算出された持玉は、前記持玉記憶手段123により記憶される。なお、計数機5から台番情報を受信した際、売上玉+セーフ−アウトなる計算式により持玉を算出することも良い。
【0036】
誤差分類手段112は、計数毎の誤差玉を区別する手段である。誤差分類手段112は、計数機5から受信した計数情報に基づく誤差玉のうち、前記集計しきい値(図2)を超える側の誤差玉をプラス誤差玉(第1計数誤差)とし、集計しきい値に満たない側の誤差玉をマイナス誤差玉(第2計数誤差)として区別する。
【0037】
合計誤差算出手段113は、プラス誤差玉の合計である合計プラス誤差玉(第1合計誤差)、及びマイナス誤差玉の合計である合計マイナス誤差玉(第2合計誤差)を図5のごとく算出する手段である。なお、本例では、合計プラス誤差玉及び合計マイナス誤差玉を算出した例であるが、これに代えて、いずれか一方であっても良い。
【0038】
ここで、前記合計プラス誤差玉及び前記合計マイナス誤差玉を含む図5の各遊技情報について説明する。同図の各遊技情報は、図4の遊技情報に基づいている。
1)合計持玉:持玉の合計
2)合計計数玉:計数玉の合計
3)合計誤差玉:誤差玉の合計
4)合計プラス誤差玉:プラス誤差玉の合計
5)合計マイナス誤差玉:マイナス誤差玉の合計
6)補正持玉:補正誤差が計数正常値以下である補正持玉の合計
7)補正誤差:計数正常値以下である補正誤差の合計
【0039】
ランキング手段114は、誤差玉に関する各種情報をランキング表示する手段である。本例のランキング手段114によれば、誤差玉に関するランキング(図8、図9)を生成可能である。なお、図8、図9のランキングの内容については後述する。
【0040】
理論獲得数補正手段115は、持玉を補正して補正持玉(補正理論獲得数)を図4のごとく算出する手段である。理論獲得数補正手段115は、まず、同じ台番の他の計数レコードのうち、集計異常と判定された計数レコードを除いた参照レコードにおける平均誤差率である参照誤差率=合計誤差玉÷合計持玉を算出する。そして、持玉×(1−参照誤差率)なる計算式により、玉回収装置のトラブル等に起因した持玉の集計誤差(集計異常)を考慮して補正された持玉である補正持玉を算出する。
補正誤差算出手段116は、補正持玉から計数玉を差し引いて補正誤差玉(補正計数誤差)を図4のごとく算出する手段である。
【0041】
計数機5は、図1に示すごとく、景品交換する玉(遊技媒体)の個数を計数して計数玉(実獲得数)を得るための装置である。計数機5は、玉を投入するための玉投入皿501、投入された玉を計数して計数玉を得る計数手段51、計数毎の誤差玉(計数誤差)を算出する計数誤差算出手段52、計数玉が記録された計数レシートを発行するレシート発行手段53、管理装置10との間で各種の情報を送受信する送受信手段57、計数対象の遊技機2を特定するための台特定手段54、計数毎に異常を判定する異常判定手段55、異常を報知する異常報知手段56を備えている。
【0042】
計数手段51は、玉投入皿501に投入された玉の個数を計数して計数玉を得る手段である。
計数誤差算出手段52は、管理装置10から受信した持玉情報に基づく持玉から計数玉を差し引くことにより誤差玉を算出する手段である。
【0043】
台特定手段54は、従業員が携帯する赤外線リモコンである図示しない携帯用端末と、計数機5本体に配設された信号受信部541との組合せよりなる。携帯用端末は、遊技機2の台番を特定可能なリモコン信号を計数機5本体に向けて送信可能な赤外線リモコンである。携帯用端末は、図示しないテンキーを備えている。携帯用端末は、テンキーにより入力された台番を特定可能なリモコン信号を出力する。信号受信部541は、赤外線受光部を介して受光したリモコン信号を復調し、携帯用端末で入力された台番を取得する。
【0044】
なお、携帯用端末としては、赤外線通信を介して計数機5本体と通信可能な本例の携帯用端末に代えて、RFID等の無線電波を介して本体側と通信する端末であっても良い。さらに、携帯用端末を含む本例の台特定手段54に代えて、計数機5本体に設けたテンキーを含む台特定手段であっても良い。
【0045】
レシート発行手段53は、計数レシートを発行する手段である。このレシート発行手段53が発行する計数レシートは、計数玉を表す数字が印刷された紙のレシートである。レシート発行手段53は、発行釦531とレシート発行部532とを備えている。発行釦531は、計数レシートの発行を要求する際に遊技者あるいは遊技場の従業員が操作する押釦である。レシート発行部532は、発行釦531の操作に応じて計数レシートを発行する。計数レシートは、図示しないPOS等の交換装置により計数玉相当の景品と交換可能である。
【0046】
送受信手段57は、管理装置10との間で各種の情報の送受信を行う手段である。計数機5から管理装置10に向けて送信する情報としては、計数対象の遊技機2の台番(遊技機ID)を特定可能な台番情報、計数玉や誤差玉等を特定可能な計数情報がある。管理装置10から受信する情報としては、計数対象の遊技機2に関する持玉や、補正持玉等を特定可能な持玉情報がある。なお、計数機5では、持玉確定フラグが規定されており、持玉情報を受信した際に持玉確定フラグがオン状態に設定される。
【0047】
異常判定手段55は、計数毎に異常判定を実行する手段である。異常判定手段55は、持玉から計数玉を差し引いた誤差玉と、持玉許容値とを比較し、誤差玉が前記持玉許容値(図2)以下の場合に異常と判定する。
異常報知手段56は、異常判定手段55が異常と判定した際に異常報知を実行する手段である。異常報知手段56は、音声等により異常報知を実行する。
【0048】
次に、以上のように構成された管理装置10の動作、及び計数機5の動作について、図6及び図7のフロー図を用いて説明する。図6は、管理装置10による処理の流れを示している。図7は、計数機5による処理の流れを示している。
【0049】
まず、管理装置10による処理の流れについて説明する。管理装置10は、まず、アウト信号の受信(S101)、セーフ信号の受信(S103)、及び売上信号の受信(S104)を判断する。アウト信号を受信した場合には(S101:YES)、持玉を10個減算する(S102)。セーフ信号を受信した場合には(S103:YES)、持玉を10個加算し(S105)、売上信号を受信した場合には(S104:YES)、持玉を25個加算する(S105)。
【0050】
計数機5から台番情報を受信した場合には(S106:YES)、図4に示す履歴情報中の計数レコードの中から台番が共通しており、かつ、異常と判定されていない計数レコードである参照レコードを抽出し(S107)、補正持玉を算出する(S108)。その後、持玉及び補正持玉を特定可能な持玉情報を計数機5に向けて送信し(S109)、持玉を初期化する(S110)。
計数機5から計数情報を受信した場合には(S111:YES)、履歴情報に追加する計数レコードを新規作成し(S112)、履歴情報を更新する(S113)。
【0051】
次に、計数機5による処理の流れについて説明する。計数機5は、まず、玉投入皿501への玉の投入の有無、すなわち玉投入皿501の奥に設けられた図示しない計数センサが玉を検知したか否かを判断する(S201)。玉の投入が検知された場合には(S201:YES)、投入された玉の個数を計数玉に加算する(S202)。そして、持玉確定フラグのフラグ状態を判断する(S203)。持玉確定フラグがオフ状態である場合には(S203:YES)、遊技機2の台番、すなわち前記携帯用端末から台番を特定可能なリモコン信号を受付したか否かを判断する(S204)。台番を受付した場合には(S204:YES)、その台番を特定可能な台番情報を管理装置10に向けて送信する(S205)。
【0052】
その後、管理装置10からの持玉情報の受信を判断する(S206)。持玉情報を受信した場合には(S206:YES)、持玉確定フラグをオン状態にセットする(S207)。さらに、発行釦531の押下操作がなされたか否かを判断する(S208)。発行釦531が押下操作された場合には(S208:YES)、計数玉を確定し(S209)、持玉確定フラグをゼロリセットする(S210)。
【0053】
その後、持玉情報に基づく持玉から計数玉を差し引いた誤差玉を求め、持玉許容値(図2)と比較する(S211)。誤差玉が持玉許容値(図2参照。)を超えていれば(S211:YES)、計数情報を管理装置10に向けて送信し(S212)、計数レシートの発行処理Pを実行する。一方、誤差玉が持玉許容値以下である場合には(S211:NO)、異常と判定して異常報知を実行する(S222)。なお、持玉確定フラグが1の場合(S203:NO、S206:YES)に限り発行釦531の押下操作の判断(S208)を行う一方、ゼロの場合(S206:NO)は発行釦531の押下操作の判断を行わない。そのため、計数レシートの発行処理Pは、持玉確定フラグが1に設定された場合のみ、すなわち持玉情報の受信を条件として許容される。
【0054】
以上のような処理により集計された遊技情報を含む計数レコードの計数毎の履歴である図4の履歴情報に基づけば、次のような判断が可能である。同図の参照誤差率は、参照レコードの平均誤差率である。参照誤差率に基づき算出した補正持玉と計数玉とを照合すれば、対応する台番において、持玉の集計誤差の要因である集計異常を考慮した上で異常判定を実行することが可能となる。例えば、従来であれば、No.284は異常判定し、No.339は正常判定していた。しかし、No.284では、誤差率と参照誤差率との差が小さいため、集計異常が発生している可能性が高いと判断できる。また、補正誤差玉が正常値を示していることから、持玉が多いことによる誤差の範囲内であると判断できる。一方、No.339では、誤差率と参照誤差率との差が大きく、補正誤差も持玉許容値を下回っているため不正計数の可能性が高いとして異常判定できる。
【0055】
なお、計数時の照合の際に従来と同様に持玉のみを判定対象とし、閉店処理などの集計時に補正持玉等を算出する構成であっても十分な効果がある。なぜなら、本案が問題視する不正は、1回当たりの損害が比較的少ない一方、何回も繰り返されるおそれがある不正であるからである。1回当たりの損害が大きい不正については、従来の不正判定により十分対処可能である。
【0056】
また、前記図5の合計プラス誤差玉によれば、アウトBOXにおける、いわゆるアウトこぼれ等の集計異常がある遊技機2の存在を把握できる。また、合計マイナス誤差玉によれば、遊技場外から持ち込まれた玉を計数する等の不正行為の発生を把握できる。本例の管理システム1では、プラス誤差玉とマイナス誤差玉とを区別して集計するため、両者が相殺されるおそれが少ない。
【0057】
集計異常の要因としては、アウト、セーフ、売上信号等の異常がある。このうち、セーフと売上については、通常、払い出した玉数を遊技機2、あるいは貸出装置3が計数して信号出力する為、コネクタの接続不良や計数回路の異常のみが集計異常の要因となり、誤差となり難い。一方、アウトについては、それら要因にアウトこぼれの要因が加わるため、集計異常が発生し易い遊技情報となる。したがって、集計異常を検知するためには、プラス誤差玉を監視する必要がある。
【0058】
さらに、本例の管理システム1によれば、図8、図9に示すようなランキング情報を出力可能である。図8は、プラス誤差玉を遊技機毎に集計した台毎合計誤差(同図では、「+誤差」と表示。)の大きい順の第1誤差ランキングを示す図である。図9は、マイナス誤差玉の大きい順の第2誤差ランキングを示す図である。
【0059】
第1誤差ランキングを示す図8によれば、持玉の集計誤差の要因である集計異常の可能性の高い遊技機を把握できる。なお、台番毎の平均誤差率の降順ランキングによっても同様の効果が得られる。さらになお、台番毎の平均誤差率の昇順ランキングによれば、セーフが少ない等の集計異常の把握が可能となる。プラス誤差玉に関するランキングの生成に当たっては、異常判定された計数レコードを除外するのが良い。
【0060】
第2誤差ランキングを示す図9によれば、不正計数である可能性が高い計数を容易に把握できる。計数時刻を表示すれば、不正者が来店する時間帯を把握できるようになる。同図によれば、ランキング上位の計数はいずれも17:00台に起きているので、その時刻を特に注意して不正者を警戒すれば、効率的に不正計数を防止できる可能性がある。なお、マイナス誤差玉のランキングを作成することも良い。
【0061】
上記のように構成された本例の遊技場用管理システム1では、持玉と計数玉との差である誤差玉を計数毎に算出している。また、計数毎の誤差玉が集計しきい値(本例ではゼロ。図2参照。)以上であるプラス誤差玉の合計を合計プラス誤差玉、集計しきい値未満であるマイナス誤差玉の合計を合計マイナス誤差玉として集計している。このように本例の遊技場用管理システム1によれば、持玉の集計誤差の要因である集計異常を主要因としたプラス誤差玉と、不正計数を主要因としたマイナス誤差玉との相殺を未然に回避し、個別に管理可能である。
【0062】
以上のように、本例の遊技場用管理システム1は、パチンコ遊技機等が設置された遊技場を管理するためのシステムであって、計数玉と理論上の獲得玉の差であるいわゆる誤差玉を適切に集計可能な優れたシステムである。
【0063】
なお、本例は、図5に示すごとく、合計プラス誤差玉及び合計マイナス誤差玉を出力した例である。これに代えて、合計プラス誤差玉及び合計マイナス誤差玉のいずれか一方を選択的に出力することも良い。この場合、合計プラス誤差玉及び合計マイナス誤差玉に対して、それぞれのしきい値、あるいは共通のしきい値を設定することも良い。合計プラス誤差玉がしきい値以上であって、かつ、合計マイナス誤差玉がしきい値以下である場合には、売上情報等を含めた遊技情報の集計帳票において、合計誤差玉の代わりに、あるいは合計誤差玉と比較可能に合計プラス誤差玉及び合計マイナス誤差玉を出力することも良い。なお、不正計数のおそれがある合計マイナス誤差玉については、合計プラス誤差玉よりも優先して出力(選択式として合計マイナス誤差玉のみを出力する等)するのが良い。
【0064】
また、遊技機2毎に計数装置が設置された、いわゆる台毎計数システムについて、本例の管理システムと同様のシステムを構築することも良い。この場合、計数装置が遊技機毎に設置された台毎計数システムでは、計数時に台番を受け付ける必要がない。すなわち、図8、図9のような遊技データを作成せず、遊技機2毎の貸出装置3等により補正持玉を算出すれば、図4のごとく台番を記憶する必要がなくなる。
【0065】
本例は、計数時に補正持玉と計数玉とを照合可能にするため、台番情報を受信した際に補正持玉を算出した例である。計数時に持玉を参照するだけであれば、計数情報を受信した際に持玉、計数玉等の実データのみを更新し、データ集計時に一括して補正持玉等を算出することも良い。
【0066】
また、計数機5による台番の受付方法としては、計数機5に設けた操作部を介して受け付けしたり、玉箱等に取り付けた台番タグの読み取りによる受け付け等、様々な方法を採用し得る。
本例は、参照誤差率の算出するための参照データとして持玉を採用した例である。参照データとしては、持玉に代えて、計数玉、アウト、あるいは遊技時間等を採用することができる。なお、本例では、持玉×(1−参照誤差率)なる演算式により補正持玉を算出している。これに代えて、この演算式を展開した、持玉−参照データ×参照誤差率なる演算式により補正持玉を算出することも可能である。
参照誤差率を算出する場合の参照データとしては、遊技機毎の参照レコードの誤差玉の平均割合を示せば、対象レコードあるいは異常判定された計数レコードを含めても良い。
【0067】
本例では、合計プラス誤差玉及び合計マイナス誤差玉を算出した例であるが、これに代えて、補正持玉を算出するだけでも良い。
本例では、計数機による発行処理により計数レシートを発行しているが、計数レシートに代えて、ICカード等の記憶媒体を発行することも良い。また、遊技者の識別情報(会員IDや、指紋等)を読み取り、その識別情報と計数玉とを対応付ける処理を発行処理としても良い。すなわち、発行処理とは、所定の識別情報と計数玉とを対応付ける処理である。
【0068】
また、本例では、台番情報の受信を条件として持玉を初期化したが、その他、従業員の携帯用端末からの信号や売上信号等の受信等、客交代と判定できる条件であれば、どのような条件を採用しても良い。
なお、管理装置10による各種処理を貸出装置や中継装置等で実行するようにシステムの構成を変更することもできる。
さらに、管理対象とする遊技機はパチスロ等どのような遊技機であっても良く、対象となる遊技媒体もメダル等の遊技媒体であっても良い。
【0069】
以上のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】実施例1における、遊技場用管理システムの機能的な構成を示すブロック図。
【図2】実施例1における、設定記憶手段が記憶する設定情報を示す説明図。
【図3】実施例1における、持玉記憶手段が記憶する遊技機毎の持玉を示す説明図。
【図4】実施例1における、履歴記憶手段が記憶する履歴情報を示す説明図。
【図5】実施例1における、計数集計を示す説明図。
【図6】実施例1における、管理装置の処理を示すフロー図。
【図7】実施例1における、計数機の処理を示すフロー図。
【図8】実施例1における、第1誤差ランキングを示す説明図。
【図9】実施例1における、第2誤差ランキングを示す説明図。
【符号の説明】
【0071】
1 遊技場用管理システム
111 理論獲得数算出手段
112 誤差分類手段
113 合計誤差算出手段
114 ランキング手段
115 理論獲得数補正手段
116 補正誤差算出手段
121 履歴記憶手段
122 設定記憶手段
123 持玉記憶手段
131 受信手段
132 送信手段
2 遊技機
3 貸出装置
4 中継器
5 計数機(計数手段)
51 計数手段
52 計数誤差算出手段
53 レシート発行手段
54 台特定手段
55 異常判定手段
56 異常報知手段
57 送受信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が獲得した理論上の遊技媒体数である理論獲得数を算出可能な遊技情報を遊技機側から受信する受信手段と、該受信手段が受信した前記遊技情報に基づいて前記理論獲得数を算出する理論獲得数算出手段と、遊技者が実際に獲得した遊技媒体数である実獲得数を計数する計数手段と、前記理論獲得数から前記実獲得数を差し引いた計数誤差を計数毎に算出する計数誤差算出手段と、を備えた遊技場用管理システムにおいて、
前記計数誤差を特定可能な計数毎の計数レコードを含む履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、
予め設定されたしきい値との比較により計数毎の前記計数誤差を正側の第1計数誤差又は負側の第2計数誤差に区別する誤差分類手段と、
前記第1計数誤差の合計である第1合計誤差、及び前記第2計数誤差の合計である第2合計誤差のうちの少なくともいずれか一方を算出する合計誤差算出手段と、
前記第1合計誤差及び前記第2合計誤差の少なくともいずれかを出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用管理システム。
【請求項2】
前記合計誤差算出手段は、前記第1合計誤差及び前記第2合計誤差を算出し、
前記出力手段は、前記第1合計誤差が第1のしきい値以上であって、かつ、前記第2合計誤差が第2のしきい値以下である場合に前記第2合計誤差を出力し、それ以外の場合には前記第2合計誤差を出力しないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技場用管理システム。
【請求項3】
前記計数毎の計数レコードは、前記実獲得数に当たる遊技媒体が獲得された遊技機を特定するための遊技機ID及び計数時刻を特定可能であり、
前記第1計数誤差を遊技機毎に集計した台毎合計誤差についてのランキングである第1誤差ランキング、及び前記第2計数誤差のランキングである第2誤差ランキングを作成するランキング手段を備え、
前記出力手段は、前記遊技機IDを対応付けて前記第1誤差ランキングを出力でき、前記計数時刻を対応付けて前記第2誤差ランキングを出力できるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技場用管理システム。
【請求項4】
前記計数毎の計数レコードは、遊技に使用された遊技媒体数である使用媒体数に相関を有する参照データを特定可能であり、
補正対象の計数レコードである対象レコードを除く前記各計数レコードにより特定される前記参照データの合計値に対する前記計数誤差の合計値の比率に前記対象レコードにより特定される前記参照データを乗じた値を、前記対象レコードに対応する前記理論獲得数から差し引いた補正理論獲得数を算出する理論獲得数補正手段と、
前記補正理論獲得数から前記対象レコードに対応する前記実獲得数を差し引いて補正計数誤差を算出する計数誤差補正手段と、を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技場用管理システム。
【請求項5】
前記補正誤差算出手段が算出した前記補正計数誤差が所定値以上であるか否かを判定する判定手段を備え、
前記出力手段は、前記判定手段による前記計数レコード毎の判定結果を識別可能なように前記履歴情報を出力するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の遊技場用管理システム。
【請求項6】
前記誤差分類手段は、前記判定手段により所定値以上ではないと判定された補正計数誤差を第3計数誤差として分類し、
前記合計誤差算出手段は、前記第3計数誤差の合計である第3合計誤差を算出し、
前記出力手段は、前記第3合計誤差を出力するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の遊技場用管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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