遊技機
【課題】 被読取対象物と使用履歴に基づいて変動する変動パラメータとに対応する画像を表示させて遊技を行うことにより、遊技性を多様化した遊技機を提供する。
【解決手段】 遊技者がスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置して遊技を行うことによって(S14:YES)、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ内蔵されたICタグ93からフィギュアの種類とそのフィギュアの使用履歴を読み取る(S15)とともに、読み取ったフィギュアの種類や使用頻度に基づいて決定されたキャラクタレベルを特定し(S16)、特定されたフィギュアの種類とキャラクタレベルとに基づいて設定された所定の割合でボーナスゲームの予告演出を発生させる(S44)ように構成する。
【解決手段】 遊技者がスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置して遊技を行うことによって(S14:YES)、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ内蔵されたICタグ93からフィギュアの種類とそのフィギュアの使用履歴を読み取る(S15)とともに、読み取ったフィギュアの種類や使用頻度に基づいて決定されたキャラクタレベルを特定し(S16)、特定されたフィギュアの種類とキャラクタレベルとに基づいて設定された所定の割合でボーナスゲームの予告演出を発生させる(S44)ように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技状態に基づいて画像を表示する表示制御手段を有する遊技機に関し、特に、被読取対象物の使用履歴に基づいて変動される変動パラメータに従って被読取対象物に対応する画像を変化させて表示させることにより、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技を提供可能にした遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えばスロットマシンやカードゲーム機等の遊技機では、メダル等の遊技媒体を遊技機に投入することによってゲームが開始され、その後、遊技機内部で行われる内部抽選の抽選結果に基づいて遊技結果が表示される(例えば、スロットマシンでは所定の図柄が入賞ライン上に停止表示され、カードゲーム機ではドローしたカードの種類が表示される)。そして、その遊技結果に基づいて所定量の遊技媒体が払い出されるように構成されている。また、上記遊技機では遊技が単調とならないように、遊技状態に応じた各種演出が行われることが通常である。例えば、特開2004−57221号公報には、回転中の各リールを所定の順序で停止させ、最後のリールが停止されると入賞が発生する可能性があるときなどに、照明装置による照明や音声などによる演出を加えることによって遊技者へのゲームのアピール度を高めることが可能な遊技機について記載されている。
【特許文献1】特開2004−57221号公報(第9頁〜第10頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたスロットマシンにおいては、遊技状態が変化したことを報知する際、又は遊技状態が変化する可能性が大きいこと遊技者に対して予告する際等の各種タイミングで行われる演出内容は、予め遊技機毎に固有に設定されたものであった。即ち、ボーナスゲーム等の遊技者に有利な遊技状態に移行することとなった場合や、予告によって今回の遊技が有利な遊技状態に移行するかもしれないという期待感を持った場合であっても、遊技者の行動に何ら関与しない映像や音声を流すのみでは盛り上がりに欠け、次第に遊技者の遊技意欲が減退することとなっていた。
一方、従来の遊技機の中には、遊技者を遊技に介入させる手段の一つとして、遊技者が別途購入等したカードやフィギュアを用いて遊技を行うものがある。前記遊技機は、従来においては各カードやフィギュア毎に予め記録された情報を、画面上に登場させるキャラクタやアイテムのパラメータ等に一律に反映させて遊技を行うのみであったが、今後は、これらのカードやフィギュア等を用いることによって遊技者の遊技への介入を可能とするとともに、用いたカードやフィギュア等を単に遊技上のキャラクタやアイテム等のみに反映させるのではない更なる遊技の多様化が望まれている。
【0004】
本発明は、前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、被読取対象物の使用回数に基づいて段階的に変化させた画像によってその演出を行うことができるので、遊技者の行為に関与した新たな演出効果を遊技内で発揮させ、被読取対象物を用いた新たな遊技感覚を遊技者に与えるとともに、その遊技性を多様化させた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、画像を表示する画像表示手段(例えば、下部液晶ディスプレイ4)と、遊技状態に基づいて前記画像表示手段の表示を制御する表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)と、を有する遊技機(例えば、スロットマシン1)において、所定の識別情報(例えば、フィギュアID)が記憶された被読取対象物(例えば、ICタグ93)と、前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)と、前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段(例えば、ICタグ93)と、遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段(例えば、CPU50、S64)と、前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段(例えば、ICタグ93)と、前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段(例えば、CPU50、S66)と、を備え、前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像(例えば、予告演出画像120〜125)を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする。
ここで、本発明で言う「変動パラメータ」は、以下の実施例においてキャラクタレベルとして規定されており、キャラクタレベルは使用履歴に基づいて「レベル1〜レベル4」までの間で段階的に変動(成長)することとなっている。
【0006】
また、請求項2に係る遊技機は、請求項1に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)は複数種類からなり、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像(例えば、予告演出画像120〜125)は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の画像から構成され、前記表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)は、前記複数種類の画像の内、前記読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する画像を表示することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る遊技機は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る遊技機は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、遊技に関する抽選を行う抽選手段(例えば、CPU50、S21)を有し、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する画像(例えば、予告演出画像120〜125)は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の画像から構成され、前記表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の画像ごとに設定された所定の確率で表示することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係る遊技機は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段(例えば、可変表示部21〜25)と、前記抽選手段(例えば、CPU50、S21)の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段(例えば、CPU50、S33)と、前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(例えば、CPU50、S34)と、を備え、前記表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)は、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する画像を前記可変表示部の図柄の変動中に表示するように前記画像表示手段(例えば、下部液晶ディスプレイ4)を制御することを特徴とする。
尚、前記可変表示手段を備える遊技機としては、以下に実施例として説明するビデオリールを用いたスロットマシンばかりでなく、メカリールを使用したスロットマシンにおいてもその適用が可能となっている。
【0010】
また、請求項6に係る遊技機は、音を出力する音出力手段(例えば、スピーカ5L、5R)と、遊技状態に基づいて前記音出力手段を制御する音出力制御手段(例えば、CPU50)と、を有する遊技機(例えば、スロットマシン1)において、所定の識別情報(例えば、フィギュアID)が記憶された被読取対象物(例えば、ICタグ93)と、前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)と、前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段(例えば、ICタグ93)と、遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段(例えば、CPU50、S64)と、前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段(例えば、ICタグ93)と、前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段(例えば、CPU50、S66)と、を備え、前記音出力制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するように前記音出力手段を制御することを特徴とする。
ここで、本発明で言う「変動パラメータ」は、以下の実施例においてキャラクタレベルとして規定されており、キャラクタレベルは使用履歴に基づいて「レベル1〜レベル4」までの間で段階的に変動(成長)することとなっている。
【0011】
また、請求項7に係る遊技機は、請求項6に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)は複数種類からなり、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の音から構成され、前記音出力制御手段(例えば、CPU50)は、前記複数種類の音の内、前記読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する音を出力することを特徴とする。
【0012】
また、請求項8に係る遊技機は、請求項6又は請求項7に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする。
【0013】
また、請求項9に係る遊技機は、請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、遊技に関する抽選を行う抽選手段(例えば、CPU50、S21)を有し、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する音は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の音から構成され、前記音出力制御手段は(例えば、CPU50)、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の音ごとに設定された所定の確率で出力することを特徴とする。
【0014】
更に、請求項10に係る遊技機は、請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段(例えば、可変表示部21〜25)と、前記抽選手段(例えば、CPU50、S21)の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段(例えば、CPU50、S33)と、前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(例えば、CPU50、S34)と、を備え、前記音出力制御手段(例えば、CPU50)は、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する音を前記可変表示部の図柄の変動中に出力するように前記音出力手段(例えば、スピーカ5L、5R)を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る遊技機では、遊技の経過に従って更新される使用履歴に基づいて被読取対象物に対応して設けられた変動パラメータを複数の段階に変動させ、読み取られた識別情報と変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を表示するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な画像による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性は多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【0016】
また、請求項2に係る遊技機では、被読取対象物が複数種類からなり、複数種類の画像の内、読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する画像を表示するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な画像による演出に従って遊技を行うことが可能となる。また、複数の被読取対象物を用いることによって、遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことを可能となり、遊技者を飽きさせることがない。
【0017】
また、請求項3に係る遊技機では、使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、被読取対象物の種類に従って変動する変動パターンが異なるので、遊技者の手によって変動パラメータの変動パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
【0018】
また、請求項4に係る遊技機では、被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を抽選手段の抽選結果に基づいて、複数種類の画像ごとに設定された所定の確率で表示するので、対応する画像が表示されたことによって今回の遊技結果が遊技者に有利なものとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、多彩な遊技を提供可能とする。
【0019】
また、請求項5に係る遊技機では、複数の図柄を可変表示する所謂スロットマシンにおいて、図柄の変動中に被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を表示するので、画像が表示されたことによって今回停止表示される図柄の組合せが遊技者に有利な組合せとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、使用した被読取対象物に対応した様々の画像による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性が多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【0020】
また、請求項6に係る遊技機では、遊技の経過に従って更新される使用履歴に基づいて被読取対象物に対応して設けられた変動パラメータを複数の段階に変動させ、読み取られた識別情報と変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な音による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性は多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【0021】
また、請求項7に係る遊技機では、被読取対象物が複数種類からなり、複数種類の音の内、読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する音を出力するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な音による演出に従って遊技を行うことが可能となる。また、複数の被読取対象物を用いることによって、遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことを可能となり、遊技者を飽きさせることがない。
【0022】
また、請求項8に係る遊技機では、使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、被読取対象物の種類に従って変動する変動パターンが異なるので、遊技者の手によって変動パラメータの変動パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
【0023】
また、請求項9に係る遊技機では、被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を抽選手段の抽選結果に基づいて、複数種類の音ごとに設定された所定の確率で出力するので、対応する音が出力されたことによって今回の遊技結果が遊技者に有利なものとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、多彩な遊技を提供可能とする。
【0024】
更に、請求項10に係る遊技機では、複数の図柄を可変表示する所謂スロットマシンにおいて、図柄の変動中に被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するので、音が出力されたことによって今回停止表示される図柄の組合せが遊技者に有利な組合せとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、使用した被読取対象物に対応した様々の音による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性が多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る遊技機について、本発明をスロットマシンに具体化した第1乃至第2実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0026】
(第1実施形態)
ここで、第1実施形態に係るスロットマシンは、所謂ビデオリールを用いたスロットマシンであるが、遊技者が別途購入したフィギュアをスロットマシンの所定位置に載置することにより、載置したフィギュアに対応する演出によって遊技を行うことができるものである。先ず、第1実施形態に係るスロットマシンの概略構成について、図1乃至図3に基づき説明する。図1は第1実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。図2は第1実施形態に係るスロットマシンの可変表示部を示す正面図である。図3は第1実施形態に係るスロットマシンの操作パネルを示す正面図である。
【0027】
図1において、スロットマシン1はその全体を形成するキャビネット2を有しており、かかるキャビネット2の前面上部には上部液晶ディスプレイ3が配設され、また、キャビネット2の前面中央部に設けられた機器前面パネル20には下部液晶ディスプレイ4が配設されている。ここに、上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4については一般に汎用されている液晶ディスプレイから構成されている。
【0028】
また、上部液晶ディスプレイ3の左右には一対のスピーカ5L、5Rが設けられており、スロットマシン1の遊技態様に基づいて所定のBGM、音声、効果音等を遊技者に対して出力する。更に、下部液晶ディスプレイ4の下側には、手前側に突出された操作テーブル6が設けられている。操作テーブル6には、左から順に後述のフィギュア13を載置する為の認証ユニット7、各種ボタンが配置された操作パネル8、硬貨等の遊技媒体を投入するコイン投入部9、紙幣を投入する紙幣投入部10がそれぞれ設けられている。
尚、フィギュア13及び認証ユニット7については後に詳細に説明する。
【0029】
上部液晶ディスプレイ3には、ゲーム方法、当選役の種類とその配当、ゲームに関する各種演出等ゲームに関する情報が表示される。また、下部液晶ディスプレイ4には、遊技者が現在所有するクレジット数や各種演出画像が表示されるとともに、その中央付近には5つの可変表示部21、22、23、24及び25が表示される。そして、各可変表示部21乃至25には、後述する各種の図柄が上方向から下方向に向かってスクロールしながら変動表示されるとともに、所定時間経過後に所定の図柄の組合せにより停止表示される。
【0030】
従って、第1実施形態のスロットマシン1は、下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25を介して表示されることにより実現されるビデオリールをもって、スロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲームの2種類のゲーム態様からなる)が行われる所謂ビデオスロットマシンである。尚、第1実施形態に係るスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、各可変表示部21乃至25にて停止表示される図柄はそれぞれ3つ(計15個)ある。
具体的には、図2に示すように、可変表示部21乃至25は、第1停止表示領域211、221、231、241、251と第2停止表示領域212、222、232、242、252と第3停止表示領域213、223、233、243、253にそれぞれ区分されており、これらの各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253に後述の内部抽選による抽選結果に基づいて所定の図柄がそれそれ停止表示される。
【0031】
また、このスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、これらの各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253のうち5つで形成される入賞ラインが20本ある。各入賞ラインでは、有効化されていれば、図柄がそれぞれ停止表示された際に特定の図柄が特定の態様で並んだときに配当が付与される。ここで、各入賞ラインについて説明する。
【0032】
第1の入賞ラインL1は、第2停止表示領域212,222,232,242,252で形成される。第2の入賞ラインL2は、第1停止表示領域211,221,231,241,251で形成される。第3の入賞ラインL3は、第3停止表示領域213,223,233,243,253で形成される。同様に、第4の入賞ラインL4乃至第20の入賞ラインL20についても、各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253を用いてそれぞれ形成される。
尚、ここでは、上記20本の入賞ラインのうち、後述の各ベットボタン(BET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35)の操作に基づいて有効化された入賞ラインを、「有効入賞ライン」という。
【0033】
また、操作テーブル6に設けられた操作パネル8には各種操作ボタンが配置されている。図3を用いて具体的に各操作ボタンについ説明すると、かかる操作パネル8の上段には、最も左側から順にCOLLECTボタン31、GAME RULESボタン32が配置されており、また、中段には、最も左側から順にBET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35、WIN START FEATUREボタン36が配置されており、また、下段には、最も左側から順にPLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39、GAMBLE RESERVEボタン40が配設されている。
【0034】
ここに、COLLECTボタン31は、通常、ゲーム終了時に押下されるボタンであり、COLLECTボタン31が押下されると、ゲームにて獲得したクレジット数と等価のコインがスロットマシン1内部に設けられたホッパー(図示せず)を介して、後述のコイン払出口15からコイン受け部16に払い戻される。尚、COLLECTボタン31には、COLLECTスイッチ45が付設されており、COLLECTボタン31の押下に基づきスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
GAME RULESボタン32は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンであり、GAME RULESボタン32が押下されると、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に各種のヘルプ情報が表示される。かかるGAME RULESボタン32には、GAME RULESスイッチ46が付設されており、GAME RULESボタン32の押下に基づきGAME RULESスイッチ46からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0035】
BET1 PER LINEボタン33は、1回押下する毎に、各有効入賞ラインに対して、遊技者の現在所有するクレジットが1ずつベットされるボタンである。このBET1 PER LINEボタン33には、1−BETスイッチ57が付設されており、BET1 PER LINEボタン33が押下されると、その押下に基づき1−BETスイッチ57からCPU50にスイッチ信号が出力される(図9参照)。
【0036】
BET3 PER LINEボタン34は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、3ベットでゲームを開始するためのボタンである。かかるBET3 PER LINEボタン35には、3−BETスイッチ58が付設されており、その押下時には3−BETスイッチ58からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0037】
また、BET5 PER LINEボタン35は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、5ベットでゲームを開始するためのボタンである。BET5 PER LINEボタン35には、5−BETスイッチ59が付設されており、その押下に基づき5−BETスイッチ59からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
従って、BET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35の押下により、有効入賞ラインの1ライン毎にベットされるベット数が決定する。
【0038】
また、WIN START FEATUREボタン36は、後述のボーナスゲームを開始させたり、ボーナスゲームで獲得した配当をクレジットに加算するためのボタンである。かかるWIN START FEATUREボタン36には、WIN・STARTスイッチ47が付設されており、その押下時にはWIN・STARTスイッチ47からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0039】
PLAY 1LINEボタン37は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「1」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 1LINEボタン37には、1−LINEスイッチ60が付設されており、その押下に基づき1−LINEスイッチ60からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0040】
PLAY 5LINES38ボタンは、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「5」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 5LINEボタン38には、5−LINESスイッチ61が付設されており、その押下に基づき5−LINESスイッチ61からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0041】
PLAY 20LINESボタン39は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「20」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 20LINESボタン39には、20−LINESスイッチ62が付設されており、その押下に基づき20−LINESスイッチ62からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0042】
従って、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39の押下により、有効化される入賞ラインの数が決定する。
【0043】
この点、PLAY 1LINEボタン37が押下されると、前記した第1の入賞ラインL1が有効化される。また、PLAY 5LINESボタン38が押下されると、第1の入賞ラインL1〜第5の入賞ラインL5が有効化される。また、PLAY 20LINESボタン39が押下されると、第1の入賞ラインL1〜第20の入賞ラインL20の全てが有効化される。
【0044】
また、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39は、それらが押下されることに基づき現在のベット数と当該有効入賞ラインの数でゲームを開始すべく、下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25にて各図柄の変動表示が開始されるスタートボタンの役割も有する。
【0045】
GAMBLE RESERVEボタン40は、席を離れる際に押下したり、ボーナスゲームが終了した後にダブルダウンゲームに移行させるためのボタンである。ここで、ダブルダウンゲームとは、ボーナスゲームで獲得したクレジットを使用して行われるゲームであるが、その詳細については省略する。
GAMBLE RESERVEボタン40には、GAMBLE・RESERVEスイッチ48が付設されており、その押下に基づきGAMBLE・RESERVEスイッチ48からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0046】
コイン投入部9には、コインセンサ49が配置されており、コイン投入部9にコインが投入されると、コインセンサ49を介してコイン検出信号がCPU50に出力され(図9参照)、投入されたコイン相当分のクレジットが加算される。また、紙幣投入部10には、紙幣センサ67が配置されており、紙幣投入部10に紙幣が投入されると、紙幣センサ67を介して紙幣検出信号がCPU50に出力され(図9参照)、投入された紙幣相当分のクレジットが加算される。
【0047】
また、キャビネット2の下部には、コイン払出口15が形成されるとともに、コイン払出口15から払い出されたコインを受けるコイン受け部16が設けられている。コイン払出口15の内部には、コインを1枚毎に排出可能なホッパー71とセンサ等より構成される後述のコイン検出部73が配置されており(図9参照)、コイン検出部73はコイン払出口15から払い出されるコインの枚数を検出する。また、コインを直接払い出す代わりに、コインの枚数(価値)を記載したレシート状のものを排出するように構成しても良い。その際には、遊技者は排出されたレシートを遊技店のカウンター等に持参することにより景品等との交換が可能となる。
【0048】
続いて、図4及び図5に基づき、第1実施形態に係るスロットマシン1の遊技に用いるフィギュア13、及びスロットマシン1に設けられるとともに載置されたフィギュア13に内蔵されたICタグの情報の読み取り及び書き込みを行う認証ユニット7について説明する。
【0049】
先ず、図4及び図5に基づいて第1実施形態に係るフィギュア13について説明する。図4は第1実施形態に係るフィギュアを示した正面図である。図5は第1実施形態に係るフィギュアに内蔵されたICタグの記憶領域を示した模式図である。
【0050】
図4に示すように、第1実施形態に係るフィギュア13は台座部90とフィギュア本体部91とから基本的に構成されている。
台座部90は後述の認証ユニット7に対応した径を有し、中空の厚肉円板上に形成されている。また、この台座部90の上面部92にはフィギュア本体部91が固定され、一方で、底部にはICタグ93が嵌め込み固定されている。ICタグ93は、一般に販売されるICタグと同様のものであり、メモリと送受信部からなるICチップと、ICチップに接続されるアンテナにより構成され、コイン型の形状からなる。また、第1実施形態に係るスロットマシン1において使用されるICタグ93は、特に情報の再書き込みが可能なリードライト型のICタグである。そして、ICタグ93には後述のようにフィギュア本体部91に対応するキャラクタに固有のフィギュアIDや、スロットマシン1にフィギュア13を使用した回数、前記使用回数に基づいて徐々に成長するフィギュアのキャラクタレベル(図13参照)等が記憶されている(図5参照)。
【0051】
一方、フィギュア本体部91は、合成樹脂等により特定のキャラクタをかたどった人形の外観形状に成形されている。ここで、第1実施形態に係るスロットマシン1で使用されるフィギュア13は、「戦士男」、「魔法使い女」、「吟遊詩人男」の合計3種類のキャラクタをかたどったフィギュア13A〜13Cが存在する。そして、各フィギュア13A〜13Cのフィギュア本体部91は、それぞれ台座部90に対して直立した状態で固定されており、「戦士男」のフィギュア13Aでは、男性の戦士の姿を表す人形がフィギュア本体部91として台座部90に固定されている(図4参照)。また、「魔法使い女」のフィギュア13Bでは、女性の魔法使いの姿を表す人形がフィギュア本体部91として台座部90に固定されている(図4参照)。また、「吟遊詩人男」のフィギュア13Cでは、男性の吟遊詩人の姿を表す人形がフィギュア本体部91として台座部90に固定されている(図示せず)。尚、図4では、前記3種類のフィギュアの内、特に「戦士男」、「魔法使い女」のフィギュア13A、13Bのみを図示するものとする。
また、各フィギュア13A〜13Cは所定の大きさのカプセルに納められて、スロットマシン1とは別個に設けられた専用の販売機により販売される。
【0052】
そして、遊技者はフィギュア本体部91の形状によって、フィギュア13A〜13Cの区別が可能となっており、一方、スロットマシン1はICタグ93に記憶されたフィギュアIDを読み取ることによってフィギュア13A〜13Cの区別が可能となっている。
【0053】
ここで、フィギュア13に内蔵された前記ICタグ93に設けられた各記憶領域について説明する。図5はICタグの各記憶領域を示した模式図である。
図5に示すようにICタグ93には、各フィギュア13A〜13C毎に固有の値となるフィギュアID(例えば、フィギュア13Aは「0001」、フィギュア13Bは「0002」、フィギュア13Cは「0003」)が予め記憶されたフィギュアID記憶領域93Aと、当該ICタグ93が内蔵されたフィギュア13をスロットマシン1に使用して何回ゲーム(ここで、1ゲームとは、現在の所有クレジットに基づいてベット操作を行い、図柄が変動及び停止表示され、停止表示された図柄の組合せに応じた各種処理(ボーナスゲーム処理や払出処理等)が行われるまでの一連の動作をいう)を行ったかが、毎回のゲーム毎に更新されて記憶される使用履歴記憶領域93Bと、使用履歴に基づいて徐々に成長するキャラクタレベル(使用回数が増えることによってレベル1→レベル2→レベル3→・・・と成長する)が記憶されたキャラクタレベル記憶領域93Cが設けられている。そして、第1実施形態に係るスロットマシン1では、後述のようにフィギュアID(フィギュアの種類)とキャラクタレベルによって遊技中に行われるボーナスゲーム当選の予告演出(ディスプレイの表示やスピーカから流れる音声等)が変化する(図14参照)。
【0054】
次に、図6及び図7に基づいて第1実施形態に係るスロットマシン1に設けられた認証ユニット7について説明する。図6は第1実施形態に係るスロットマシに設けられた認証ユニット7について示した分解斜視図である。図7はフィギュアを載置した状態の認証ユニット7について示した正面図である。
【0055】
図6に示すように第1実施形態に係る認証ユニット7は、ガイド部材95と、保持フレーム96と、基台97とから基本的に構成されている。
ガイド部材95は、肉厚板状体の透明樹脂である透明ウレタン製の本体部98を有し、この本体部98の中央部には、円錐台状にくり貫かれたテーパ状をなすガイド孔99が形成されている。ガイド孔99は、上側の開口面積が下側の開口面積よりも広く、内側に向けて傾斜する形状をなしており、下側の開口面積は、フィギュア13の台座部90の下面側の面積と略同一となっている。
また、ガイド部材95の前端部には、突出部100が形成されている。突出部100は、本体部98の前方正面に配置され、本体部98と一体に成形されている。更に、ガイド部材95の本体部98における上面には、ガイド孔99の周囲にシール状の遮光部材101が貼着されている。
【0056】
遮光部材101は、表面が黒色となっており内部に設けられた後述のフルカラーLED109からの光を遮る役目を有する。また、本体部98の遮光部材101よりも外側部分には、報知光が点灯又は点滅して表示される報知部102が設けられている。そして、報知部102ではスロットマシン1の遊技状態に応じて光を表示し、遊技者に対して現在のスロットマシン1の遊技状態を報知する。
【0057】
また、保持フレーム96は略台形状に形成され、前記ガイド部材95が嵌め込まれることによってそれを保持する保持部材である。そして、保持フレームには、ガイド部材95が嵌め込まれた際に本体部98の周囲を覆う枠体103を有する。更に、枠体103の底面中央部には、フィギュア13の台座部90を嵌め込み装着することによって載置可能な着座部104が形成されている。
【0058】
この着座部104は、フィギュア13の台座部90が若干の余裕をもちつつも、台座部90と着座部104とが所定の位置関係を保つようにして嵌合可能となるように、着座部104の径はフィギュア13の台座部90の径よりも僅かに大きい径をなす円柱状の空間により成形され、更に、着座部104の深さが、台座部90の高さよりも若干低く設定されている。そして、図7に示すように着座部104に台座部90がセットされることにより、フィギュア13の転倒が防止される。
【0059】
また、枠体103の前方正面位置には、突出部ガイド部材105が設けられている。突出部ガイド部材105は、ガイド部材95の本体部98が保持フレーム96に嵌め込まれた際、突出部100の表面を覆い隠す位置及び大きさに形成されている。
【0060】
更に、保持フレーム96の下方位置に位置する基台97は、基台本体106と、基台本体106に設置されたICタグリーダ/ライタ107から構成されている。ICタグリーダ/ライタ107は、コントローラとデータ送受信部とアンテナから構成されており、特に、ICタグ93データの通信を行うアンテナ部は保持フレーム96の着座部104の真下に位置するように配置されている。従って、着座部104に載置されたフィギュア13の台座部90に内蔵されたICタグ93とのデータの通信を確実に行うことができる。
そして、上記のように構成されたICタグリーダ/ライタ107は後述のCPU50に接続されており、CPU50によって制御されICタグ93に対してリードやライト処理を行う。尚、第1実施形態では非接触方式によりデータの通信を行うが、接触方式で行うことも当然に可能である。
【0061】
また、基台97は背面側に上方に立ち上げるようにして形成された背面プレート108を有し、その背面プレート108にはフルカラーLED109が取り付けられている。そして、フルカラーLED109はスロットマシン1の遊技状態に応じて所定の発光態様により発光し、前記報知部102を介して遊技者に対して現在のスロットマシン1の遊技状態を報知する。
【0062】
そして、上記構成を有する認証ユニット7が設けられた第1実施形態に係るスロットマシン1では、遊技者がコイン投入部9よりコインを投入し、その後ベットの受付が終了した際に、認証ユニット7にいずれかのフィギュア13A〜13Cが載置されているか否かをCPU50がICタグリーダ/ライタ107を介して判定し、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていると判定した場合には、ICタグ93から読み取った現在のキャラクタレベルに基づいて、可変表示部21〜25の図柄変動中に所定の割合で下部液晶ディスプレイ4を用いたボーナスゲーム当選の予告演出を行う。尚、予告演出の詳細に関しては後に説明する。
【0063】
続いて、図8に基づき、通常ゲーム及びボーナスゲームの際に下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25にてスクロールしながら可変表示される図柄例について説明する。図8において、第1リール帯111で示された図柄の列は可変表示部21にて可変表示される図柄の列、第2リール帯112で示された図柄の列は可変表示部22にて可変表示される図柄の列、第3リール帯113で示された図柄の列は可変表示部23にて可変表示される図柄の列、第4リール帯114で示された図柄の列は可変表示部24にて可変表示される図柄の列、第5リール帯115で示された図柄の列は可変表示部25にて可変表示される図柄の列である。
尚、第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列の画像を形成するためのドットデータは画像ROM82に格納されている(図11参照)。
【0064】
ここに、第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列は、互いに異なる図柄の配列を有しており、これらの各図柄の列は、「LOBSTER」、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「WILD」、「SARDINE」の13種の図柄が適宜組み合わされて構成されている。
【0065】
この点、「LOBSTER」とは、ロブスターの図柄を示している。また、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「SARDINE」とは、それぞれ鮫、魚、ギターを持つ人、蛸、蟹、虫、鰯の図柄をそれぞれ示している。また、「A」、「K」、「Q」、「J」、「WILD」とは、各英字の図柄を示している。
【0066】
そして、「LOBSTER」、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」は、前記した第1乃至第20入賞ラインL1〜L20に沿って左端から所定数停止表示された場合に、予め定められたクレジット数が遊技者の所有するクレジットとして追加される(図12参照)。
また、「SARDINE」は、所謂スキャッターシンボルであり、有効入賞ラインに関係なく、可変表示部21乃至25であわせて2つ以上停止表示されると、予め定められたクレジット数が遊技者の所有するクレジットとして追加される(図12参照)。更に、後述するように、「SARDINE」はボーナスゲームに移行するためのボーナスゲーム移行シンボルでもあり、有効入賞ラインに関係なく、可変表示部21乃至25であわせて4つ以上停止表示された場合に、ボーナスゲームに移行することができるものである。
また、「WILD」は「SARDINE」(スキャッターシンボル)以外の図柄の代わりとなる所謂ワイルドシンボルである。
【0067】
そして、これらの第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列は、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39のいずれかが押下され、ゲームが開始されると、各可変表示部21乃至25において上方向から下方向へとスクロール表示され、所定時間経過後に3つの図柄がそれぞれの可変表示部で停止表示される。
更に、前記各図柄の複数種類の組合せに基づき各種の当選役(図12参照)が予め設定されており、当選役に対応する図柄の組合せが有効入賞ライン上で停止した際に、当選役に応じて配当がクレジットに加算される。また、入賞ラインに関係なく「SARDINE」が4つ以上同時に停止表示された場合にはボーナスゲームに移行する。
【0068】
次に、スロットマシン1の制御系に係る構成について図9に基づき説明する。図9はスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
図9において、スロットマシン1の制御系は、基本的に、CPU50を核として構成されており、CPU50にはROM51及びRAM52が接続されている。ROM51は、後述するメイン処理プログラム、通常ゲーム処理プログラム、ボーナスゲーム処理プログラム、停止表示図柄を抽選するための図柄抽選テーブル、停止表示される図柄の組合せに基づく当選役、及び当選役に基づいて払い出すクレジットを設定する配当テーブル(図12参照)、スロットマシン1の図柄変動時に行われる予告演出をフィギュアの種類とキャラクタレベルに基づいて選択する予告演出選択テーブル(図14参照)、抽選結果とキャラクタレベルと乱数値とに基づいて予告演出を発生させるか否かを決定する予告演出発生テーブル(図15参照)、演出時においてスピーカより出力される各キャラクタの音声データ、その他スロットマシン1の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52はCPU50で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
【0069】
また、CPU50には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路53及び分周器54が接続されており、また、乱数を発生する乱数発生器55及び乱数サンプリング回路56が接続されている。乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数は、当選役等の各種の抽選に使用される。更に、CPU50には、COLLECTボタン31に付設されるCOLLECTスイッチ45、GAME RULESボタン32に付設されるGAME・RULESスイッチ46、BET1 PER LINEボタン33に付設される1−BETスイッチ57、BET3 PER LINEボタン34に付設される3−BETスイッチ58、BET5 PER LINEボタン35に付設される5−BETスイッチ59、WIN START FEATUREボタン36に付設されるWIN・STARTスイッチ47、PLAY 1LINEボタン37に付設される1−LINEスイッチ60、PLAY 5LINESボタン38に付設される5−LINESスイッチ61、PLAY 20LINESボタン39に付設される20−LINESスイッチ62、及び、GAMBLE RESERVEボタン40に付設されるGAMBLE RESERVEスイッチ48が、それぞれ接続されている。CPU50は、各ボタンの押下により各スイッチから出力されるスイッチ信号に基づき、各ボタンに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0070】
更に、CPU50には、コイン投入部9に配置されるコインセンサ49及び紙幣投入部10に配置される紙幣センサ67が、それぞれ接続されている。コインセンサ49はコイン投入部9から投入されたコインを検出し、CPU50はコインセンサ49から出力されるコイン検出信号に基づき投入されたコイン枚数を演算する。紙幣センサ67は、紙幣投入部10から投入された紙幣の種類・額を検出し、CPU50は紙幣センサ67から出力される紙幣検出信号に基づき紙幣の額と等価なクレジット数を演算する。
【0071】
CPU50には、ホッパー駆動回路70を介してホッパー71が接続されている。CPU50から駆動信号がホッパー駆動回路70に出力されると、ホッパー71は、所定枚数のコインをコイン払出口15から払い出す。
また、CPU50には、払出完了信号回路72を介してコイン検出部73が接続されている。コイン検出部73はコイン払出口15の内部に配置されており、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、コイン検出部73からコイン払出検出信号が払出完了信号回路72に出力され、これに基づき払出完了信号回路72は、CPU50に対して払出完了信号を出力する。更に、CPU50には、液晶駆動回路74を介して上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4が接続されており、CPU50により、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4を制御している。
【0072】
この点、液晶駆動回路74は、図10に示すように、プログラムROM81、画像ROM82、画像制御CPU83、ワークRAM84、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)85及びビデオRAM86などで構成されている。そして、プログラムROM81には、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROM82には、例えば、下部液晶ディスプレイ4(又は可変表示部21乃至25)で表示される図8の第1リール帯111乃至第5リール帯115、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ対応する演出画像(図24〜図29参照)など、画像を形成するためのドットデータが格納されている。
画像制御CPU83は、CPU50で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM81内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM82内に予め記憶されたドットデータの中から上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行うものである。また、ワークRAM84は、前記画像制御プログラムを画像制御CPU83で実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDP85は、画像制御CPU83で決定された表示内容に応じた画像を形成し、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に出力するものである。これにより、例えば、リール帯111乃至115で示された図柄の列などが、下部液晶ディスプレイ4(又は可変表示部21乃至25)でスクロール表示される。尚、ビデオRAM86は、VDP85で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0073】
また、CPU50には、LED駆動回路77を介してLED78が接続されている。LED78は、スロットマシン1の前面にて多数配設されて各種の演出を行う際に、CPU50からの駆動信号に基づきLED駆動回路77により点灯制御されるものである。特に、第1実施形態に係るスロットマシン1では、後述のボーナスゲーム時等にLED78を点灯させ演出を盛り上げる。
【0074】
また、音出力回路79及びスピーカ5L、5RがCPU50に接続されており、スピーカ5L、5Rは、音出力回路79からの出力信号に基づき各種演出を行う際に音声や効果音を発生するものである。特に、第1実施形態に係るスロットマシン1では、認証ユニット7にフィギュア13A〜13Cのいずれかが載置された状態では、図柄変動中に所定の確率で行われる予告演出の際にフィギュア13A〜13Cの各キャラクタ(戦士男、魔法使い女、吟遊詩人男)に対応する音声を出力することにより、あたかも載置されたフィギュア13A〜13Cが遊技者に話し掛けているような新たな演出を行うことが可能である。
【0075】
また、ROM51には、図11に示すように、乱数値に基づいて可変表示部21〜25の各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253(図2参照)に停止表示される図柄を決定する図柄抽選テーブル51Aと、各停止表示領域に停止表示された図柄の当選役と配当とを記憶した配当テーブル51Bと、スロットマシン1の図柄変動時に行われる予告演出をフィギュアの種類とキャラクタレベルに基づいて選択する際に使用する予告演出選択テーブル51C(図14参照)と、抽選結果とキャラクタレベルと乱数値とに基づいて予告演出を発生させるか否かを決定する際に使用する予告演出発生テーブル51D(図15参照)と、前記演出時においてスピーカ5L、5Rより出力される各キャラクタの音声データが記憶された音声データ記憶領域51Eが格納されている。尚、図柄変動時に行われる予告演出については後に詳細に説明する。
【0076】
次に、ROM51に記憶され、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲーム及びボーナスゲームを行う場合に、各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253(図2参照)に停止表示される図柄を決定する際に使用される図柄抽選テーブル51Aについて説明する。
【0077】
図柄抽選テーブル51Aは、第2停止表示領域212、222、232、242、252からなる第1有効入賞ラインL1上に停止する図柄を乱数サンプリング回路56によりサンプリングされた乱数値に基づいて抽選する抽選テーブルである。そして、第2停止表示領域212、222、232、242、252に停止する図柄を決定することにより、その上下の第1及び第3停止表示領域211、213、221、223、231、233、241、243、251、253に停止表示される図柄もリール帯の図柄の配列から決定される(図8参照)。具体的には乱数値に基づいて決定されたコードNo.より1だけ小さいコードNo.の図柄が第1停止表示領域211、221、231、241、251に停止表示され、コードNo.より1だけ大きいコードNo.の図柄が第3停止表示領域213、223、233、243、253に停止表示される。
【0078】
また、第1実施形態に係るスロットマシン1では、有効入賞ラインL1上に停止表示される図柄は、各可変表示部21乃至25毎に決定する。図柄抽選テーブル51Aは、図8の第1リール帯111乃至第5リール帯115で表示される図柄の列のそれぞれに対し、「00」〜「29」のコードNo.を上から順に割り当てる一方、各コードNo.に対応した乱数値を設定している。
そして、CPU50は、ゲームスタート時に各可変表示部21乃至25毎に対応するように5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングし、各可変表示部21乃至25毎に第2停止表示領域212、222、232、242、252に停止する図柄を決定する(例えば、サンプリングされた乱数値が「9」である場合には、コードNo.の「09」に割り当てられた「FISH」の図柄(魚)を第2停止表示領域に停止表示させる)。
【0079】
次に、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲーム及びボーナスゲームを行う場合の当選役及びその配当について図12に基づき説明する。図12は、5つの可変表示部を使用してゲームを行う場合における当選役及びその配当を示す配当テーブル51Bであり、ベット数が「1」である場合の配当を示している。従って、ベット数が「1」である場合には、図12に示す配当の値がクレジットに加算されるが、ベット数が「2」以上である場合には、図12に示す配当の値に当該ベット数を乗じたものがクレジットに加算される。
【0080】
ここで、通常ゲームを行う場合における当選役及びその配当について具体的に説明すると、図12に示すように、「LOBSTER」の図柄(ロブスター)について言えば、可変表示部21乃至22において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して2つ出現した「2K」の場合)に、「10」の配当を得る。また、可変表示部21乃至23において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して3つ出現した「3K」の場合)に、「320」の配当を得る。また、可変表示部21乃至24において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して4つ出現した「4K」の場合)に、「2500」の配当を得る。また、可変表示部21乃至25において可変表示部21乃至25において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して5つ出現した「5K」の場合)に、「6000」の配当を得る。
【0081】
また、「SHARK」の図柄(鮫)について言えば、可変表示部21乃至22において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して2つ出現した「2K」の場合)に、「3」の配当を得る。また、可変表示部21乃至23において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して3つ出現した「3K」の場合)に、「25」の配当を得る。また、可変表示部21乃至24において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して4つ出現した「4K」の場合)に、「150」の配当を得る。また、可変表示部21乃至25において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して5つ出現した「5K」の場合)に、「1000」の配当を得る。
【0082】
以下同様に、「FISH」の図柄(魚)、「PUNK」の図柄(ギターを持つ人)、「OCTOPUS」の図柄(蛸)、「CRAB」の図柄(蟹)、「WORM」の図柄(虫)、「A」の図柄(英文字)、「K」の図柄(英文字)、「Q」の図柄(英文字)、「J」の図柄(英文字)についても、それぞれ図12に示すように配当が設定されている。
【0083】
そして、これらの図柄による配当が複数の有効入賞ライン上であった場合には、すべての配当の合計値がクレジットに加算される。
【0084】
一方、「SARDIN」の図柄(鰯)について言えば、スキャッターシンボルであり、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、2つ出現(停止表示)した「2K」の場合に「2」の配当を得、3つ出現(停止表示)した「3K」の場合に「5」の配当を得、4つ出現(停止表示)した「4K」の場合に「10」の配当を得、5つ出現(停止表示)した「5K」の場合に「125」の配当を得る。
【0085】
尚、「SARDIN」の図柄(鰯)による配当のみ、図12に示す配当の値にトータルベット数(ベット数と有効入賞ラインの数の積)を乗じたものがクレジットに加算される。このとき、「SARDIN」の図柄(鰯)以外による配当もある場合には、その配当もクレジットに加算される。
【0086】
また、「SARDIN」の図柄(鰯)はボーナスゲーム移行のトリガーシンボルでもあり、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、同時に4つ以上出現(停止表示)した場合には、上記配当を得るとともに、ボーナスゲームに移行することができる。
【0087】
以下に、ボーナスゲームについて説明する。ボーナスゲームとは、通常ゲーム中に特定の条件を満たすことによって開始されるゲームであり、一般に遊技者に有利なゲームとなっている場合が多い。ここでは、ボーナスゲームに移行すると、クレジット等をベットすることなく、ボーナスゲーム移行時の抽選結果に応じて15〜25ゲーム連続してゲームが自動的に行われる(所謂フリーゲーム)。
【0088】
尚、ボーナスゲーム中でのベット数及び有効入ライン数は、ボーナスゲーム移行時のものがそれぞれ使用される。また、ボーナスゲームでの当選役及びその配当は、上述した通常ゲームと同じであるが、「SHARK」の図柄(鮫)が「LOBSTER」の図柄(ロブスター)として扱われるとともに、「SARDIN」の図柄(鰯)があわせて4つ出現(停止表示)した場合には、再びボーナスゲームに移行することができる。ここで、図12に示すように「LOBSTER」の図柄(ロブスター)は「SHARK」の図柄(鮫)と比較して当選した場合の配当が高く設定されているので、ボーナスゲームにおいて遊技者はクレジットを消費することなく、且つ多量のクレジット等を獲得できる可能性が高い。
【0089】
次に、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲームを行う際に、図柄の変動中に所定の割合で発生する予告演出について図13乃至図16を用いて説明する。ここで、第1実施形態に係るスロットマシンでは、図柄変動時に今回の遊技で前記ボーナスゲームに当選(「SARDIN」の図柄が4つ以上停止表示)する可能性を予告する予告演出が発生する。特に、遊技を行う際に認証ユニット7にいずれかのフィギュア13A〜13C(図4参照)を載置している場合には、フィギュア13A〜13Cのキャラクタの種類とキャラクタレベルに対応する画像及び音声を用いた予告演出が行われる。
【0090】
先ず、フィギュア13A〜13Cの種類及びキャラクタレベルに基づいて変化する予告演出の各種類について説明する。ここで、キャラクタレベルとは、各フィギュアごとにフィギュアを使用してゲームを行った回数に基づいて設定されるパラメータである。以下に、図13を用いて各フィギュア毎の使用回数に基づくキャラクタレベルの成長パターンについて説明する。
【0091】
図13に示すように、第1実施形態で使用される3種類のフィギュア13A〜13Cは使用回数nが増えることによって段階的にキャラクタレベルが成長(上昇)する。ただし、その成長パターンはフィギュア13A〜13Cの種類によって異なっており、フィギュア13A(戦士男)を使用する場合には、使用回数nが30回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが30回以上では「レベル2」に設定される。
また、フィギュア13B(魔法使い男)を使用する場合には、使用回数nが50回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが50回以上100回未満では「レベル2」に設定され、使用回数nが100回以上では「レベル3」に設定される。
また、フィギュア13C(吟遊詩人男)を使用する場合には、使用回数nが100回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが100回以上200回未満では「レベル2」に設定され、使用回数nが200回以上300回未満では「レベル3」に設定され、使用回数nが400回以上では「レベル4」に設定される。
【0092】
即ち、フィギュア13Aは、他のフィギュアを使用した場合と比較して、キャラクタレベルが上がり易く設定されているが、上限のキャラクタレベルが低く設定されている。一方、フィギュア13Cは、他のフィギュアを使用した場合と比較して、キャラクタレベルが上がり難く設定されているが、上限のキャラクタレベルが高く設定されている。そして、フィギュア13Bは、キャラクタレベルの上がり方は平均的で、上限のキャラクタレベルも平均レベルに設定されている。
従って、遊技者はスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置することによって、フィギュアの種類毎の様々なキャラクタレベルの成長パターンに基づいた遊技を行うことが可能となっている。特に、遊技者が短期間でキャラクタレベルを上げたい場合には、フィギュア13Aを載置して遊技を行うことで可能となり、遊技者が長期間かけて高いキャラクタレベルに成長させたい場合には、フィギュア13Cを載置して遊技を行うことで可能となっている。従って、フィギュアを用いることによって遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことが可能となり、遊技者を飽きさせることがない。また、遊技者の手によってキャラクタレベルの成長パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
【0093】
そして、予告演出は図14に示すように、フィギュア13A〜13Cの種類とキャラクタレベルによってその内容が決定される。
例えば、フィギュア13Aが載置されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「戦士男」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、パターンAの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、パターンBの予告演出がなされる。そして、パターンAの予告演出では、普通の服のみを身につけた戦士の画像120(図24参照)が表示されるとともに、「よし!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンBの予告演出では、鎧と剣を身につけた戦士の画像121(図25参照)が表示されるとともに、「いけるぞ!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
【0094】
次に、フィギュア13Bが載置されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「魔法使い女」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、パターンCの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、パターンDの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル3」である場合には、パターンEの予告演出がなされる。そして、パターンCの予告演出では、普通の服のみを身につけた魔法使いの画像122(図26参照)が表示されるとともに、「えい!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンDの予告演出では、マントを身につけた魔法使いの画像123(図27参照)が表示されるとともに、「いけるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。更に、パターンEの予告演出では、帽子とマントと杖を身につけた魔法使いの画像124(図28参照)が表示されるとともに、「次で決めるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
【0095】
次に、フィギュア13Cが載置されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「吟遊詩人男」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、パターンFの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、パターンGの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル3」である場合には、パターンHの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル4」である場合には、パターンIの予告演出がなされる。そして、パターンFの予告演出では、普通の服のみを身につけた吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ラァ〜」と、男性の歌声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンGの予告演出では、ターバンを身につけた吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ラァ〜ラァ〜」と、男性の歌声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンHの予告演出では、フルートを吹く吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ピーピー」と、フルートの音色がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンIの予告演出では、ハープを弾く吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ポロンポロン」と、ハープの音色がスピーカ5L、5Rから出力される。
【0096】
一方、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていない場合には、パターンJの予告演出がなされる。パターンJの予告演出では、「Go!!」の文字のみからなる画像125(図29参照)が表示される。
【0097】
従って、遊技者は下部液晶ディスプレイ4に表示された画像やスピーカ5L、5Rより出力された音声等の内容に基づいて、現在使用しているフィギュアのキャラクタレベルを知ることが可能となり、また、フィギュアの種類やキャラクタレベル毎に設定された様々な予告演出により遊技を行うことができる。また、予告演出が表示されたことによって今回停止表示される図柄の組合せが遊技者に有利な組合せとなるかもしれないという期待感を抱かせることが可能となり、遊技意欲が向上する。
【0098】
次に、図15を用いて、図柄変動中において今回の遊技で前記予告演出を発生させるか否かを決定する予告演出発生テーブル51Dについて説明する。
図15に示すように、予告演出を発生させるか否かは、停止図柄の抽選結果、フィギュアの有無、キャラクタレベル、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた0〜9までの乱数値による抽選結果よって決定される。
【0099】
例えば、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル1のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜2の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル1のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜4の範囲で予告演出が発生する。
【0100】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル2のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜3の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル2のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜3の範囲で予告演出が発生する。
【0101】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル3のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜5の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル3のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜2の範囲で予告演出が発生する。
【0102】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル4のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜7の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル4のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0で予告演出が発生する。
【0103】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、フィギュアを使用していない場合には、サンプリングされた乱数値が0で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にフィギュアを使用していない場合には、サンプリングされた乱数値が0〜4の範囲で予告演出が発生する。
【0104】
次に、前記各条件で予告演出が発生した場合のボーナスゲーム当選に対する信頼度について図16を用いて説明する。ここで信頼度とは、演出が発生した際に実際にボーナスゲームが当選する図柄の組合せで停止表示される可能性の大小を比較するために求めた所定の計算値であり、具体的には「ボーナスゲームに当選している場合で当該予告演出が発生する割合」を、「ボーナスゲームに当選している場合で当該予告が発生する割合」に「ボーナスゲームが当選しなかった場合で当該予告演出が発生する割合」の和で割った数値によって決定される。
例えば、キャラクタレベル1のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合に発生した予告演出の信頼度を求めると、図15の予告演出発生テーブル51Dで規定した乱数値の範囲より(3/10)/(3/10+5/10)=3/8=38%となる。
同様に、キャラクタレベル2のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合の予告演出の信頼度は50%、キャラクタレベル3のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合の予告演出の信頼度は67%、キャラクタレベル4のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合の予告演出の信頼度は89%となる。一方、いずれのフィギュア13A〜13Cも使用していない場合に発生した予告演出の信頼度は17%となる。
【0105】
即ち、フィギュアを使用していない場合よりフィギュアを使用して遊技を行った際の予告演出の方が信頼度は高くなり、ボーナスゲームの当選に対する遊技者の期待が向上する。また、フィギュアを使用した場合においても、キャラクタレベルが高い方が予告演出の信頼度も高くなり、ボーナスゲームの当選に対する遊技者の期待が向上する。
また、遊技者はスロットマシン1にフィギュア13A〜13Cを何度も繰り返し使用して遊技を行うことによって、徐々に高い信頼度の予告演出に基づいて遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者にフィギュア13A〜13Cを購入させ使用させる機会を増やすことが可能となるとともに、遊技者は遊技に対する期待感が増加し、遊技意欲が向上する。
【0106】
続いて、前記構成を有する第1実施形態に係るスロットマシン1のメイン処理プログラムについて図17に基づき説明する。図17は第1実施形態に係るスロットマシンにおけるメイン処理プログラムのフローチャートである。尚、以降の図17乃至図23にフローチャートで示される各プログラムはスロットマシン1が備えているROM51やRAM52に記憶されており、CPU50により実行される。
【0107】
図17において、先ず、ステップ(以下、「S」と略記する)1において、後述する図18のスタート受付処理が行われる。この処理は、BET1 PER LINEボタン33の操作、BET3 PER LINEボタン34の操作、BET5 PER LINEボタン35の操作、PLAY 1LINEボタン37の操作、PLAY 5LINESボタン38の操作、PLAY 20LINESボタン39の操作に基づいて、1−BETスイッチ57、3−BETスイッチ58、5−BETスイッチ59、1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号を受け付ける処理である。各スイッチから出力されたスイッチ信号を受け付けた時点で、ゲームが開始される。
【0108】
そして、S2においては、前記した1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号に基づいて、後述する図19の抽選処理が行われる。
尚、ここで、ボーナスゲームに当選した場合(「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、同時に4つ以上停止表示した場合)には、通常ゲームが今回の終了した後に後述のボーナスゲームが行われる(図22参照)。
【0109】
S3では、後述する図20の通常ゲーム処理が行われる。その後は、S4に進んで、ボーナスゲームが入賞したか否かを判断する。具体的には、S2の抽選処理において、「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、あわせて4つ以上停止表示される場合には、ボーナスゲームの当選となるので(S4:YES)、S5に進んで、後述する図22のボーナスゲーム処理が行われた後に、後述の履歴更新処理を行う(S6)。一方、S2の抽選処理において、「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、あわせて4つ以上停止表示されない場合には、ボーナスゲームには当選せず(S4:NO)、その状態で履歴更新処理が行われる(S6)。履歴更新処理では、後述のようにフィギュア13の使用履歴及びキャラクタレベルを更新する。その後、当該メイン処理プログラムを終了する。
【0110】
続いて、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S1で行われるスタート受付処理について図18に基づき説明する。図18は第1実施形態に係るスロットマシンにおけるスタート受付処理プログラムのフローチャートである。
【0111】
スタート受付処理では、先ず、S11においてCPU50が所定時間(例えば、15秒)が経過したか否かを判断する。ここで、所定時間が経過していないと判断した場合には(S11:NO)、何もすることなく、S13に進むが、所定時間が経過していると判断した場合には(S11:YES)、S12において、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4でデモ演出を行った後、S13に進む。
【0112】
そして、S13では、PLAY 1LINEボタン37の操作、PLAY 5LINESボタン38の操作、PLAY 20LINESボタン39の操作がなされたか否かを判断する。ここで、PLAY 1LINEボタン37等の操作がなされていないと判断した場合には(S13:NO)、S11に戻って、上述した処理を繰り返す一方、PLAY 1LINEボタン37等の操作がなされていると判断した場合には(S13:YES)、前記デモ演出の途中であっても、S14のフィギュアの載置判定処理に進む。
尚、S13の判断処理においては、それらの操作信号だけでなく、その他の入力信号をもって判断してもよい。
【0113】
S14においては、認証ユニット7にフィギュア13A〜13C(図4参照)が載置されているか否かを判定する。具体的には、ICタグリーダ/ライタ107によってフィギュア13A〜13Cの台座部90に内蔵されたICタグ93とデータの通信が可能か否かを判定する。そしてフィギュア13A〜13Cがいずれも載置されていないと判定された場合(S14:NO)には当該スタート受付処理を終了し、抽選処置(S2)へと移行する。
【0114】
一方、認証ユニット7にいずれかのフィギュア13A〜13Cが載置されていると判定された場合(S14:YES)には、ICタグリーダ/ライタ107によって載置されたフィギュアに内蔵されたICタグ93のデータを読み取る(S15)。ここで読み取られるデータとしては、各フィギュア13A〜13C毎に固有の値をとるフィギュアIDと、使用したフィギュアの現在のキャラクタレベル(レベル1〜)と、載置されたフィギュアをスロットマシン1に使用して行ったゲームの回数nがある。尚、ここで、1ゲームとは、現在の所有クレジットに基づいてベット操作を行い、図柄が変動及び停止表示され、停止表示された図柄の組合せに応じた各種処理(ボーナスゲーム処理や払出処理等)が行われるまでの一連の動作をいう。
【0115】
続いて、S16では前記S15で読み取ったフィギュアIDと使用回数nとに基づいて、フィギュア13A〜13Cの種類、フィギュアの現在の使用回数n及びキャラクタレベルをそれぞれ特定し、RAM52にその情報が記憶される。その後は、当該スタート受付処理を終了し、抽選処置(S2)へと移行する。
【0116】
次に、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S2で行われる抽選処理について図19に基づき説明する。図19は第1実施形態に係るスロットマシンにおける抽選処理プログラムのフローチャートである。
【0117】
抽選処理では、先ず、S21でシンボル決定処理を行う。ここでは、通常ゲームにおいて、第1の入賞ラインL1上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、前記したように各可変表示部21乃至25毎に対応する5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、図柄抽選テーブル51AからコードNo.を決定する。更に、コードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115とに基づいて、各可変表示部21乃至25毎に停止表示される図柄を決定する。
【0118】
そして、有効入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、S22において、役判定処理を行った後に、前記メイン処理プログラムに戻って、S3の通常ゲーム処理に進む。尚、役判定処理では、具体的に言えば、前記S21において決定された図柄と図12の配当テーブル51Bに基づき、当選役及びその配当が決定される。
【0119】
次に、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S3で行われる通常ゲーム処理について図20に基づき説明する。図20は第1実施形態に係るスロットマシンにおける通常ゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【0120】
通常ゲーム処理では、先ず、S31において、前記スタート受付処理(S1)にて受け付けられた1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号に基づいて、可変表示部21乃至25にて各図柄のスクロールが行われる。
続いてS32では、可変表示部21〜25にて図柄が停止する前の変動段階において、所定の条件を満たしたときにボーナスゲームの当選を予告する予告演出を発生させる予告演出処理が行われる。尚、予告演出処理については後に詳細に説明する。
【0121】
その後、図柄がスクロールしている可変表示部21乃至25における各図柄のスクロールが停止される(S33)。
更に、S34においては、S33で各可変表示部21乃至25にて停止表示された当選役の図柄組合せに従って、図12の配当テーブル51Bに基づいて決定された配当に相当するクレジット等が払い出される。そして、かかる払出処理の後は、前記メイン処理プログラムに戻って、S4の判断処理に進む。
【0122】
次に、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S32で行われる予告演出処理について図21に基づき説明する。図21は第1実施形態に係るスロットマシンにおける予告演出処理プログラムのフローチャートである。
【0123】
予告演出処理においては、先ずS41において乱数サンプリング回路56により乱数値を0〜9の範囲でサンプリングする。そして、S42では予告演出を発生させるか否かが判定される。
予告演出を発生させるか否かの判定は、(1)前記S14の判定結果に基づくフィギュア13A〜13Cの載置の有無、(2)前記S22の役判定処理の結果に基づくボーナスゲームの当選の有無、(3)前記S16で特定したフィギュアの現在のキャラクタレベル、(4)前記S41で取得した乱数値、に基づいて予告演出発生テーブル51D(図15参照)を用いて行われる。
例えば、ボーナスゲームに当選し、且つキャラクタレベル2のフィギュアが載置されていた場合に、取得した乱数値が「3」であった場合には、予告演出を発生させると判定される。また、ボーナスゲームには当選せず、且つキャラクタレベル1のフィギュアが載置されていた場合に、取得した乱数値が「3」であった場合には、予告演出を発生させないと判定される。
【0124】
そして、予告演出を発生させないと判定された場合(S42:NO)には、予告演出を発生させること無く当該予告演出処理を終了する。
一方、予告演出を発生させると判定された場合(S42:YES)には、続いてS43で具体的な予告演出の演出パターンが選択される。予告演出の演出パターンの選択は、前記S16で特定したフィギュア13A〜13Cの種類と現在のキャラクタレベルとに基づいて予告演出選択テーブル51C(図14)を用いて選択される。
例えば、キャラクタレベル2のフィギュア13A(戦士男)が載置されていた場合には、パターンBの演出パターンが選択される。また、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていない場合には、パターンJの演出パターンが選択される。
【0125】
その後、S44において前記S43で選択された予告演出の演出パターンに基づいて、下部液晶ディスプレイ4及びスピーカ5L、5Rを用いて所定の予告演出がなされる。
例えば、フィギュア13Aが載置されている場合について説明すると、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、普通の服のみを身につけた戦士の画像120(図24参照)が約2秒間表示されるとともに、同時に「よし!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、鎧と剣を身につけた戦士の画像121(図25参照)が表示されるとともに、「いけるぞ!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
また、フィギュア13Bが載置されている場合について説明すると、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、普通の服のみを身につけた魔法使いの画像122(図26参照)が約2秒間表示されるとともに、同時に「えい!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、マントを身につけた魔法使いの画像123(図27参照)が表示されるとともに、「いけるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、キャラクタレベルが「レベル3」である場合には、帽子とマントと杖を身につけた魔法使いの画像124(図28参照)が表示されるとともに、「次で決めるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
また、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていない場合には、「Go!!」の文字のみからなる画像125(図29参照)が表示される。
尚、フィギュア13Cが載置されている場合についての説明は省略するが、同様にキャラクタレベル毎に異なった画像を約2秒間下部液晶ディスプレイ4に表示するとともに、所定の音声等がスピーカ5L、5Rから出力される。そして、画像の表示等が終了した後は、当該予告演出処理を終了する。
【0126】
続いて、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S5で行われるボーナスゲーム処理について図22に基づき説明する。図22は第1実施形態に係るスロットマシンにおけるボーナスゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【0127】
ボーナスゲーム処理においては、先ず、S51においてボーナスゲームのゲーム数Tを設定する。ボーナスゲームのゲーム数は、乱数サンプリング回路56によりサンプリングされた乱数値に基づいて10〜25ゲームのいずれかの中から抽選で選ばれる。設定されたボーナスゲームのゲーム数TはRAM52に記憶される。
【0128】
続いて、S52でボーナスゲームにおけるシンボル決定処理を行う。ここでは、ボーナスゲームにおいて、第1の入賞ラインL1上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、上述したように、各可変表示部21乃至25毎に対応するように5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、図柄抽選テーブル51AからコードNo.を決定する。更に、コードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115とに基づいて、各可変表示部21乃至25毎に停止表示される図柄を決定する。
【0129】
そして、有効入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、S53において、前記S52において決定された図柄と図12の配当テーブル51Bに基づき、当選役及びその配当が決定される。但し、ボーナスゲームにおいては「SHARK」の図柄(鮫)が「LOBSTER」の図柄(ロブスター)として扱われる。
【0130】
更に、前記S53の役判定処理において、ボーナスゲームに移行するトリガーの役に当選(「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、同時に4つ以上停止表示した場合)したか否かが判断される(S54)。そして、ボーナスゲームのトリガーの役に当選した場合には(S54:YES)、ボーナスゲームの繰り返し回数tがあらたに抽選により決定され、その決定された繰り返し回数tは、現在のボーナスゲームのゲーム数Tに加算される(S55)。これにより、ボーナスゲーム中にボーナスゲームに当選すると、ボーナスゲームの残り回数が増える。具体的に言えば、例えば、20回のボーナスゲームに初めて移行した場合に、そのボーナスゲームの12回目で17回のボーナスゲームに当選したときは、その後は、25回(20回−12回+17回)のボーナスゲームが行われる。一方、ボーナスゲームのトリガーの役に当選しなかった場合には(S54:NO)、S56へと移行する。
【0131】
そして、S56の図柄変動処理においては、可変表示部21乃至25にて各図柄のスクロールが自動的に行われる。
そして、S57の停止制御処理においては、図柄がスクロールしている可変表示部21乃至25における各図柄のスクロールが停止される。
【0132】
そして、S58の払出処理においては、S57で各可変表示部21乃至25にて停止表示された当選役の図柄組合せに従って、図12の配当テーブル51B(但し、ボーナスゲームにおいては「SHARK」の図柄(鮫)が「LOBSTER」の図柄(ロブスター)として扱われる)に基づき決定された配当に相当するクレジット等が払い出される。
【0133】
その後、S59では、CPU50はRAM52に記憶されたボーナスゲームのゲーム数Tを読み出し、読み出したゲーム数Tの値を「1」減算する。そして、減算したゲーム数Tを再びRAM52に格納する。
【0134】
次にS60では、CPU50はボーナスゲームの回数Tが、前記S51で決定された回数に到達したか否かを判断する。具体的にはRAM52に記憶されたゲーム数Tが「0」となったか否かにより判断され、ゲーム数Tが「0」でない場合、即ちボーナスゲームの実行回数が、前記S51で決定された回数に到達していないと判断する場合には(S60:NO)、S52に戻って、上述した処理を繰り返す。一方、ゲーム数Tが「0」である場合、即ちS51で決定された回数に到達したと判断した場合には(S60:YES)、ボーナスゲーム処理プログラムを終了させる。
【0135】
次に、前記S6で行われる履歴更新処理について図23を用いて説明する。図23は第1実施形態に係るスロットマシンの履歴更新処理プログラムのフローチャートである。
【0136】
履歴更新処理では、先ず、S61において前記S14の判定結果に基づいて認証ユニット7にフィギュア13A〜13Cが載置されているか否かを判定する。そしてフィギュア13A〜13Cがいずれも載置されていないと判定した場合(S61:NO)には当該履歴更新処理を終了する。
【0137】
一方、フィギュア13A〜13Cのいずれかが載置されていると判定された場合(S61:YES)には、ICタグリーダ/ライタ107によって載置されたフィギュアに内蔵されたICタグ93のデータの内、使用履歴記憶領域93B(図5参照)に記憶された当該フィギュアの使用回数nの値を読み取る(S62)。
【0138】
続いてS63では、CPU50は読み出した使用回数n値を「1」加算する。そして、加算した使用回数nを再びRAM52に格納して使用履歴の更新を行う(S64)。
【0139】
更に、S65では前記S64で更新された使用回数nの値が所定の値に到達したか否かを判定する。第1実施形態に係るスロットマシン1では、前記したように使用回数nに応じてフィギュアごとに規定されたキャラクタレベルが設けられており、図13に示すように、3種類のフィギュア13A〜13Cは使用回数nが増えることによって段階的にキャラクタレベルが成長(上昇)する。例えば、フィギュア13A(戦士男)を使用する場合には、使用回数nが30回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが30回以上では「レベル2」に設定される。
【0140】
そして、使用回数nが所定値に到達したと判定された場合(S65:YES)、即ち、図13で示した次のレベルに設定された使用回数nの値に到達したときには、現在のキャラクタレベルが一段階上昇し、キャラクタレベル記憶領域93Cの値が更新される。その後、履歴更新処理を終了する。
一方、使用回数nが所定値に到達しないと判定された場合(S65:NO)には、その状態で履歴更新処理を終了する。
【0141】
以上説明した通り第1実施形態に係るスロットマシン1では、遊技者がスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置して遊技を行うことによって(S14:YES)、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ内蔵されたICタグ93からフィギュアの種類とそのフィギュアの使用履歴を読み取る(S15)とともに、読み取ったフィギュアの種類や使用頻度に基づいて決定されたキャラクタレベルを特定し(S16)、特定されたフィギュアの種類とキャラクタレベルとに基づいて設定された所定の割合でボーナスゲームの予告演出を発生させる(S44)ので、遊技者は使用したフィギュア13A〜13Cに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技が実現可能である。
また、フィギュアの種類毎に使用履歴に基づくキャラクタレベルの成長パターンが異なっており、フィギュアを用いることによって遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことができ、遊技者を飽きさせることが無い。また、遊技者の手によってキャラクタレベルの成長パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
また、フィギュアを使用していない場合よりフィギュアを使用して遊技を行った際の予告演出の方が信頼度が高くなるように設定されているので、ボーナスゲームの当選に対する遊技者の期待が向上する。更に、遊技者はスロットマシン1にフィギュア13A〜13Cを何度も繰り返し使用して遊技を行うことによって、徐々に高い信頼度の予告演出に基づいて遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者にフィギュア13A〜13Cを購入させ使用させる機会を増やすことが可能となるとともに、遊技者は遊技に対する期待感が増加し、遊技意欲が向上する。
【0142】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るスロットマシンについて図30及び図31に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図29の第1実施形態に係るスロットマシン1の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係るスロットマシン1等の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
【0143】
この第2実施形態に係るスロットマシンの概略構成は、第1実施形態に係るスロットマシン1とほぼ同じ構成である。また、各種制御処理も第1実施形態に係るスロットマシン1とほぼ同じ制御処理である。
ただし、第1実施形態に係るスロットマシン1が、可変表示部21〜25に図柄を停止制御させる際に、各可変表示部21乃至25毎に対応する5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングするとともに、得られた乱数値と図柄抽選テーブル51Aにより決定されたコードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115に基づいて、停止シンボルを決定し(S21)、更に、停止表示する図柄と図12の配当テーブル51Bに基づいて当選役及びその配当を決定する(S22)のに対し、第2実施形態に係るスロットマシンでは、乱数値に基づいて直接に当選役を決定する点で前記第1実施形態に係るスロットマシン1と異なっている。
【0144】
先ず、第2実施形態に係るスロットマシンにおいて、メイン処理プログラムの前記S2により行われる抽選処理について図30に基づいて説明する。図30は第3実施形態に係るスロットマシンの抽選処理プログラムのフローチャートである。尚、図30にフローチャートで示される各プログラムは第2実施形態に係るスロットマシンが備えているROM51やRAM52に記憶されており、CPU50により実行される。
【0145】
抽選処理では、先ず、S71で役抽選処理が行われる。ここでは、通常ゲームにおいて、可変表示部21〜25に停止制御される図柄の当選役の抽選がCPU50により当選役抽選テーブル51Fを用いて行われる。そして、当選役が決定されると、メイン処理プログラムに戻って、S3の通常ゲーム処理に進む。そして、通常ゲーム処理においては、決定された当選役に基づいて図柄が停止制御される。
【0146】
次に、前記S71の役抽選処理に用いられる当選役抽選テーブル51Fについて説明する。図31は第2実施形態に係る当選役抽選テーブルを示した図である。
図31に示すように当選役抽選テーブル51Fで使用される乱数値の範囲は0〜11999であり、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が0〜49である場合には、ボーナスゲームのトリガーに当選する。この場合、入賞ラインに関係なく「SARDINE」の図柄が4つ以上同時に停止表示され、ボーナスゲームに移行することとなる。また、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が50〜51である場合には、「LOBSTER」の当選役に当選する。そして、「LOBSTER」の図柄(ロブスター)が有効入賞ライン上に5つ停止表示される。また、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が52〜57である場合には、「SHARK」の当選役に当選する。そして、「SHARK」の図柄(鮫)が有効入賞ライン上に5つ停止表示される。以下同様に、乱数値が58〜97である場合には「FISH」、98〜177である場合には「PUNK」、178〜277である場合には「OCTOPUS」、278〜477である場合には「CRAB」、478〜777である場合には「WORM」、778〜1177である場合には「A」、1178〜1577である場合には「K」、1578〜1977である場合には「Q」、1978〜2377である場合には「J」の当選役に当選となる。また、2378〜2577である場合には「SARDINE」の図柄(鰯)が入賞ラインに関係なく3つ停止表示される。
一方、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が2578〜11999である場合には、ハズレとなり上記のいずれの当選役の組合せとならないハズレの図柄の組合せが停止表示される。
【0147】
以上説明した通り第2実施形態に係るスロットマシン1では、遊技者がスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置して遊技を行うことによって、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ内蔵されたICタグ93からフィギュアの種類とそのフィギュアの使用履歴を読み取るとともに、読み取ったフィギュアの種類や使用頻度に基づいて決定されたキャラクタレベルを特定し、特定されたフィギュアの種類とキャラクタレベルとに基づいて設定された所定の割合でボーナスゲームの予告演出を発生させるので、遊技者は使用したフィギュア13A〜13Cに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技が実現可能である。
【0148】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、第1及び第2実施形態においては、キャラクタ(「戦士男」、「魔法使い女」、「吟遊詩人男」)をかたどったフィギュア13A〜13C(図4参照)を使用してスロットマシンで遊技を行うものであり、フィギュアの台座部90に各種データが記憶されたICタグ93を内蔵することとしているが、フィギュアの代わりにICタグを内蔵したICカードを用いても良い。そして、ICカードの表面にICタグに記憶したIDに対応したキャラクタ(例えば、0001は「戦士男」、0002は「魔法使い女」、0003は「吟遊詩人男」)を印刷することによって、遊技者は使用したICカードに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となる。
【0149】
また、第1及び第2実施形態においては、フィギュア13A〜13Cの使用履歴やキャラクタレベルを各フィギュアのICタグ93に記憶することとしているが、スロットマシン内部の記憶領域に各フィギュアのIDに対応させて記憶させることとしても良い。
【0150】
また、第1及び第2実施形態においては、ボーナスゲームに対する予告演出をフィギュア13A〜13Cの種類やキャラクタレベルに基づいて変化させることとしているが、ボーナスゲームの予告演出以外の演出を変化させることとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】第1実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るスロットマシンの可変表示部を示す正面図である。
【図3】第1実施形態に係るスロットマシンの操作テーブルを示す正面図である。
【図4】第1実施形態に係るスロットマシンに使用されるフィギュアを示す正面図である。
【図5】第1実施形態に係るフィギュアに内蔵されたICタグの記憶領域を示した模式図である。
【図6】第1実施形態に係るスロットマシに設けられた認証ユニットについて示した分解斜視図である。
【図7】フィギュアを載置した状態の認証ユニットについて示した正面図である。
【図8】第1リール帯乃至第5リール帯により可変表示部にて可変表示される図柄の列を示した模式図である。
【図9】第1実施形態に係るスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図10】液晶ディスプレイの液晶駆動回路を模式的に示すブロック図である。
【図11】第1実施形態に係るROMの各記憶領域を示した図である。
【図12】当選役及びその配当を示す配当テーブルを示す図である。
【図13】使用回数によるキャラクタレベルの成長パターンを示した説明図である。
【図14】第1実施形態に係る予告演出選択テーブルについて示した図である。
【図15】第1実施形態に係る予告演出決定テーブルについて示した図である。
【図16】各予告演出の信頼度の一覧について示した説明図である。
【図17】第1実施形態に係るスロットマシンのメイン処理プログラムのフローチャートである。
【図18】第1実施形態に係るスロットマシンのスタート受付処理プログラムのフローチャートである。
【図19】第1実施形態に係るスロットマシンの抽選処理プログラムのフローチャートである。
【図20】第1実施形態に係るスロットマシンの通常ゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図21】第1実施形態に係るスロットマシンの予告演出処理プログラムのフローチャートである。
【図22】第1実施形態に係るスロットマシンのボーナスゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図23】第1実施形態に係るスロットマシンの履歴更新処理プログラムのフローチャートである。
【図24】キャラクタレベル1の「戦士男」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図25】キャラクタレベル2の「戦士男」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図26】キャラクタレベル1の「魔法使い女」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図27】キャラクタレベル2の「魔法使い女」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図28】キャラクタレベル3の「魔法使い女」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図29】フィギュア無しの状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図30】第2実施形態に係るスロットマシンの抽選処理プログラムのフローチャートである。
【図31】第2実施形態に係る当選役抽選テーブルを示した図である。
【0152】
1 スロットマシン
4 下部液晶ディスプレイ
7 認証ユニット
21〜25 可変表示部
50 CPU
51 ROM
51C 予告演出選択テーブル
51D 予告演出決定テーブル
51F 当選役抽選テーブル
52 RAM
83 画像制御CPU
93 ICタグ
93A フィギュアID記憶領域
93B 使用履歴記憶領域
93C キャラクタレベル記憶領域
107 ICタグリーダ/ライタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技状態に基づいて画像を表示する表示制御手段を有する遊技機に関し、特に、被読取対象物の使用履歴に基づいて変動される変動パラメータに従って被読取対象物に対応する画像を変化させて表示させることにより、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技を提供可能にした遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えばスロットマシンやカードゲーム機等の遊技機では、メダル等の遊技媒体を遊技機に投入することによってゲームが開始され、その後、遊技機内部で行われる内部抽選の抽選結果に基づいて遊技結果が表示される(例えば、スロットマシンでは所定の図柄が入賞ライン上に停止表示され、カードゲーム機ではドローしたカードの種類が表示される)。そして、その遊技結果に基づいて所定量の遊技媒体が払い出されるように構成されている。また、上記遊技機では遊技が単調とならないように、遊技状態に応じた各種演出が行われることが通常である。例えば、特開2004−57221号公報には、回転中の各リールを所定の順序で停止させ、最後のリールが停止されると入賞が発生する可能性があるときなどに、照明装置による照明や音声などによる演出を加えることによって遊技者へのゲームのアピール度を高めることが可能な遊技機について記載されている。
【特許文献1】特開2004−57221号公報(第9頁〜第10頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたスロットマシンにおいては、遊技状態が変化したことを報知する際、又は遊技状態が変化する可能性が大きいこと遊技者に対して予告する際等の各種タイミングで行われる演出内容は、予め遊技機毎に固有に設定されたものであった。即ち、ボーナスゲーム等の遊技者に有利な遊技状態に移行することとなった場合や、予告によって今回の遊技が有利な遊技状態に移行するかもしれないという期待感を持った場合であっても、遊技者の行動に何ら関与しない映像や音声を流すのみでは盛り上がりに欠け、次第に遊技者の遊技意欲が減退することとなっていた。
一方、従来の遊技機の中には、遊技者を遊技に介入させる手段の一つとして、遊技者が別途購入等したカードやフィギュアを用いて遊技を行うものがある。前記遊技機は、従来においては各カードやフィギュア毎に予め記録された情報を、画面上に登場させるキャラクタやアイテムのパラメータ等に一律に反映させて遊技を行うのみであったが、今後は、これらのカードやフィギュア等を用いることによって遊技者の遊技への介入を可能とするとともに、用いたカードやフィギュア等を単に遊技上のキャラクタやアイテム等のみに反映させるのではない更なる遊技の多様化が望まれている。
【0004】
本発明は、前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、被読取対象物の使用回数に基づいて段階的に変化させた画像によってその演出を行うことができるので、遊技者の行為に関与した新たな演出効果を遊技内で発揮させ、被読取対象物を用いた新たな遊技感覚を遊技者に与えるとともに、その遊技性を多様化させた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、画像を表示する画像表示手段(例えば、下部液晶ディスプレイ4)と、遊技状態に基づいて前記画像表示手段の表示を制御する表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)と、を有する遊技機(例えば、スロットマシン1)において、所定の識別情報(例えば、フィギュアID)が記憶された被読取対象物(例えば、ICタグ93)と、前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)と、前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段(例えば、ICタグ93)と、遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段(例えば、CPU50、S64)と、前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段(例えば、ICタグ93)と、前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段(例えば、CPU50、S66)と、を備え、前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像(例えば、予告演出画像120〜125)を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする。
ここで、本発明で言う「変動パラメータ」は、以下の実施例においてキャラクタレベルとして規定されており、キャラクタレベルは使用履歴に基づいて「レベル1〜レベル4」までの間で段階的に変動(成長)することとなっている。
【0006】
また、請求項2に係る遊技機は、請求項1に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)は複数種類からなり、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像(例えば、予告演出画像120〜125)は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の画像から構成され、前記表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)は、前記複数種類の画像の内、前記読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する画像を表示することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る遊技機は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る遊技機は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、遊技に関する抽選を行う抽選手段(例えば、CPU50、S21)を有し、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する画像(例えば、予告演出画像120〜125)は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の画像から構成され、前記表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の画像ごとに設定された所定の確率で表示することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係る遊技機は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段(例えば、可変表示部21〜25)と、前記抽選手段(例えば、CPU50、S21)の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段(例えば、CPU50、S33)と、前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(例えば、CPU50、S34)と、を備え、前記表示制御手段(例えば、画像制御CPU83)は、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する画像を前記可変表示部の図柄の変動中に表示するように前記画像表示手段(例えば、下部液晶ディスプレイ4)を制御することを特徴とする。
尚、前記可変表示手段を備える遊技機としては、以下に実施例として説明するビデオリールを用いたスロットマシンばかりでなく、メカリールを使用したスロットマシンにおいてもその適用が可能となっている。
【0010】
また、請求項6に係る遊技機は、音を出力する音出力手段(例えば、スピーカ5L、5R)と、遊技状態に基づいて前記音出力手段を制御する音出力制御手段(例えば、CPU50)と、を有する遊技機(例えば、スロットマシン1)において、所定の識別情報(例えば、フィギュアID)が記憶された被読取対象物(例えば、ICタグ93)と、前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)と、前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段(例えば、ICタグ93)と、遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段(例えば、CPU50、S64)と、前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段(例えば、ICタグ93)と、前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段(例えば、CPU50、S66)と、を備え、前記音出力制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するように前記音出力手段を制御することを特徴とする。
ここで、本発明で言う「変動パラメータ」は、以下の実施例においてキャラクタレベルとして規定されており、キャラクタレベルは使用履歴に基づいて「レベル1〜レベル4」までの間で段階的に変動(成長)することとなっている。
【0011】
また、請求項7に係る遊技機は、請求項6に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)は複数種類からなり、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の音から構成され、前記音出力制御手段(例えば、CPU50)は、前記複数種類の音の内、前記読取手段(例えば、ICタグリーダ/ライタ107)により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する音を出力することを特徴とする。
【0012】
また、請求項8に係る遊技機は、請求項6又は請求項7に記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする。
【0013】
また、請求項9に係る遊技機は、請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、遊技に関する抽選を行う抽選手段(例えば、CPU50、S21)を有し、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する音は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の音から構成され、前記音出力制御手段は(例えば、CPU50)、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の音ごとに設定された所定の確率で出力することを特徴とする。
【0014】
更に、請求項10に係る遊技機は、請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の遊技機(例えば、スロットマシン1)において、複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段(例えば、可変表示部21〜25)と、前記抽選手段(例えば、CPU50、S21)の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段(例えば、CPU50、S33)と、前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(例えば、CPU50、S34)と、を備え、前記音出力制御手段(例えば、CPU50)は、前記被読取対象物(例えば、ICタグ93)及び変動パラメータに対応する音を前記可変表示部の図柄の変動中に出力するように前記音出力手段(例えば、スピーカ5L、5R)を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る遊技機では、遊技の経過に従って更新される使用履歴に基づいて被読取対象物に対応して設けられた変動パラメータを複数の段階に変動させ、読み取られた識別情報と変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を表示するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な画像による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性は多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【0016】
また、請求項2に係る遊技機では、被読取対象物が複数種類からなり、複数種類の画像の内、読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する画像を表示するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な画像による演出に従って遊技を行うことが可能となる。また、複数の被読取対象物を用いることによって、遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことを可能となり、遊技者を飽きさせることがない。
【0017】
また、請求項3に係る遊技機では、使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、被読取対象物の種類に従って変動する変動パターンが異なるので、遊技者の手によって変動パラメータの変動パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
【0018】
また、請求項4に係る遊技機では、被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を抽選手段の抽選結果に基づいて、複数種類の画像ごとに設定された所定の確率で表示するので、対応する画像が表示されたことによって今回の遊技結果が遊技者に有利なものとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、多彩な遊技を提供可能とする。
【0019】
また、請求項5に係る遊技機では、複数の図柄を可変表示する所謂スロットマシンにおいて、図柄の変動中に被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を表示するので、画像が表示されたことによって今回停止表示される図柄の組合せが遊技者に有利な組合せとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、使用した被読取対象物に対応した様々の画像による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性が多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【0020】
また、請求項6に係る遊技機では、遊技の経過に従って更新される使用履歴に基づいて被読取対象物に対応して設けられた変動パラメータを複数の段階に変動させ、読み取られた識別情報と変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な音による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性は多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【0021】
また、請求項7に係る遊技機では、被読取対象物が複数種類からなり、複数種類の音の内、読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する音を出力するので、遊技者は使用した被読取対象物に対応した様々な音による演出に従って遊技を行うことが可能となる。また、複数の被読取対象物を用いることによって、遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことを可能となり、遊技者を飽きさせることがない。
【0022】
また、請求項8に係る遊技機では、使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、被読取対象物の種類に従って変動する変動パターンが異なるので、遊技者の手によって変動パラメータの変動パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
【0023】
また、請求項9に係る遊技機では、被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を抽選手段の抽選結果に基づいて、複数種類の音ごとに設定された所定の確率で出力するので、対応する音が出力されたことによって今回の遊技結果が遊技者に有利なものとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、多彩な遊技を提供可能とする。
【0024】
更に、請求項10に係る遊技機では、複数の図柄を可変表示する所謂スロットマシンにおいて、図柄の変動中に被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するので、音が出力されたことによって今回停止表示される図柄の組合せが遊技者に有利な組合せとなるかもしれないという期待感を抱かせるとともに、使用した被読取対象物に対応した様々の音による演出に従って遊技を行うことが可能となる。従って、遊技性が多様化し、遊技者を飽きさせることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る遊技機について、本発明をスロットマシンに具体化した第1乃至第2実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0026】
(第1実施形態)
ここで、第1実施形態に係るスロットマシンは、所謂ビデオリールを用いたスロットマシンであるが、遊技者が別途購入したフィギュアをスロットマシンの所定位置に載置することにより、載置したフィギュアに対応する演出によって遊技を行うことができるものである。先ず、第1実施形態に係るスロットマシンの概略構成について、図1乃至図3に基づき説明する。図1は第1実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。図2は第1実施形態に係るスロットマシンの可変表示部を示す正面図である。図3は第1実施形態に係るスロットマシンの操作パネルを示す正面図である。
【0027】
図1において、スロットマシン1はその全体を形成するキャビネット2を有しており、かかるキャビネット2の前面上部には上部液晶ディスプレイ3が配設され、また、キャビネット2の前面中央部に設けられた機器前面パネル20には下部液晶ディスプレイ4が配設されている。ここに、上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4については一般に汎用されている液晶ディスプレイから構成されている。
【0028】
また、上部液晶ディスプレイ3の左右には一対のスピーカ5L、5Rが設けられており、スロットマシン1の遊技態様に基づいて所定のBGM、音声、効果音等を遊技者に対して出力する。更に、下部液晶ディスプレイ4の下側には、手前側に突出された操作テーブル6が設けられている。操作テーブル6には、左から順に後述のフィギュア13を載置する為の認証ユニット7、各種ボタンが配置された操作パネル8、硬貨等の遊技媒体を投入するコイン投入部9、紙幣を投入する紙幣投入部10がそれぞれ設けられている。
尚、フィギュア13及び認証ユニット7については後に詳細に説明する。
【0029】
上部液晶ディスプレイ3には、ゲーム方法、当選役の種類とその配当、ゲームに関する各種演出等ゲームに関する情報が表示される。また、下部液晶ディスプレイ4には、遊技者が現在所有するクレジット数や各種演出画像が表示されるとともに、その中央付近には5つの可変表示部21、22、23、24及び25が表示される。そして、各可変表示部21乃至25には、後述する各種の図柄が上方向から下方向に向かってスクロールしながら変動表示されるとともに、所定時間経過後に所定の図柄の組合せにより停止表示される。
【0030】
従って、第1実施形態のスロットマシン1は、下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25を介して表示されることにより実現されるビデオリールをもって、スロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲームの2種類のゲーム態様からなる)が行われる所謂ビデオスロットマシンである。尚、第1実施形態に係るスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、各可変表示部21乃至25にて停止表示される図柄はそれぞれ3つ(計15個)ある。
具体的には、図2に示すように、可変表示部21乃至25は、第1停止表示領域211、221、231、241、251と第2停止表示領域212、222、232、242、252と第3停止表示領域213、223、233、243、253にそれぞれ区分されており、これらの各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253に後述の内部抽選による抽選結果に基づいて所定の図柄がそれそれ停止表示される。
【0031】
また、このスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、これらの各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253のうち5つで形成される入賞ラインが20本ある。各入賞ラインでは、有効化されていれば、図柄がそれぞれ停止表示された際に特定の図柄が特定の態様で並んだときに配当が付与される。ここで、各入賞ラインについて説明する。
【0032】
第1の入賞ラインL1は、第2停止表示領域212,222,232,242,252で形成される。第2の入賞ラインL2は、第1停止表示領域211,221,231,241,251で形成される。第3の入賞ラインL3は、第3停止表示領域213,223,233,243,253で形成される。同様に、第4の入賞ラインL4乃至第20の入賞ラインL20についても、各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253を用いてそれぞれ形成される。
尚、ここでは、上記20本の入賞ラインのうち、後述の各ベットボタン(BET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35)の操作に基づいて有効化された入賞ラインを、「有効入賞ライン」という。
【0033】
また、操作テーブル6に設けられた操作パネル8には各種操作ボタンが配置されている。図3を用いて具体的に各操作ボタンについ説明すると、かかる操作パネル8の上段には、最も左側から順にCOLLECTボタン31、GAME RULESボタン32が配置されており、また、中段には、最も左側から順にBET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35、WIN START FEATUREボタン36が配置されており、また、下段には、最も左側から順にPLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39、GAMBLE RESERVEボタン40が配設されている。
【0034】
ここに、COLLECTボタン31は、通常、ゲーム終了時に押下されるボタンであり、COLLECTボタン31が押下されると、ゲームにて獲得したクレジット数と等価のコインがスロットマシン1内部に設けられたホッパー(図示せず)を介して、後述のコイン払出口15からコイン受け部16に払い戻される。尚、COLLECTボタン31には、COLLECTスイッチ45が付設されており、COLLECTボタン31の押下に基づきスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
GAME RULESボタン32は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンであり、GAME RULESボタン32が押下されると、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に各種のヘルプ情報が表示される。かかるGAME RULESボタン32には、GAME RULESスイッチ46が付設されており、GAME RULESボタン32の押下に基づきGAME RULESスイッチ46からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0035】
BET1 PER LINEボタン33は、1回押下する毎に、各有効入賞ラインに対して、遊技者の現在所有するクレジットが1ずつベットされるボタンである。このBET1 PER LINEボタン33には、1−BETスイッチ57が付設されており、BET1 PER LINEボタン33が押下されると、その押下に基づき1−BETスイッチ57からCPU50にスイッチ信号が出力される(図9参照)。
【0036】
BET3 PER LINEボタン34は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、3ベットでゲームを開始するためのボタンである。かかるBET3 PER LINEボタン35には、3−BETスイッチ58が付設されており、その押下時には3−BETスイッチ58からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0037】
また、BET5 PER LINEボタン35は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、5ベットでゲームを開始するためのボタンである。BET5 PER LINEボタン35には、5−BETスイッチ59が付設されており、その押下に基づき5−BETスイッチ59からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
従って、BET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35の押下により、有効入賞ラインの1ライン毎にベットされるベット数が決定する。
【0038】
また、WIN START FEATUREボタン36は、後述のボーナスゲームを開始させたり、ボーナスゲームで獲得した配当をクレジットに加算するためのボタンである。かかるWIN START FEATUREボタン36には、WIN・STARTスイッチ47が付設されており、その押下時にはWIN・STARTスイッチ47からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0039】
PLAY 1LINEボタン37は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「1」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 1LINEボタン37には、1−LINEスイッチ60が付設されており、その押下に基づき1−LINEスイッチ60からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0040】
PLAY 5LINES38ボタンは、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「5」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 5LINEボタン38には、5−LINESスイッチ61が付設されており、その押下に基づき5−LINESスイッチ61からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0041】
PLAY 20LINESボタン39は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「20」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 20LINESボタン39には、20−LINESスイッチ62が付設されており、その押下に基づき20−LINESスイッチ62からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0042】
従って、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39の押下により、有効化される入賞ラインの数が決定する。
【0043】
この点、PLAY 1LINEボタン37が押下されると、前記した第1の入賞ラインL1が有効化される。また、PLAY 5LINESボタン38が押下されると、第1の入賞ラインL1〜第5の入賞ラインL5が有効化される。また、PLAY 20LINESボタン39が押下されると、第1の入賞ラインL1〜第20の入賞ラインL20の全てが有効化される。
【0044】
また、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39は、それらが押下されることに基づき現在のベット数と当該有効入賞ラインの数でゲームを開始すべく、下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25にて各図柄の変動表示が開始されるスタートボタンの役割も有する。
【0045】
GAMBLE RESERVEボタン40は、席を離れる際に押下したり、ボーナスゲームが終了した後にダブルダウンゲームに移行させるためのボタンである。ここで、ダブルダウンゲームとは、ボーナスゲームで獲得したクレジットを使用して行われるゲームであるが、その詳細については省略する。
GAMBLE RESERVEボタン40には、GAMBLE・RESERVEスイッチ48が付設されており、その押下に基づきGAMBLE・RESERVEスイッチ48からスイッチ信号がCPU50に出力される(図9参照)。
【0046】
コイン投入部9には、コインセンサ49が配置されており、コイン投入部9にコインが投入されると、コインセンサ49を介してコイン検出信号がCPU50に出力され(図9参照)、投入されたコイン相当分のクレジットが加算される。また、紙幣投入部10には、紙幣センサ67が配置されており、紙幣投入部10に紙幣が投入されると、紙幣センサ67を介して紙幣検出信号がCPU50に出力され(図9参照)、投入された紙幣相当分のクレジットが加算される。
【0047】
また、キャビネット2の下部には、コイン払出口15が形成されるとともに、コイン払出口15から払い出されたコインを受けるコイン受け部16が設けられている。コイン払出口15の内部には、コインを1枚毎に排出可能なホッパー71とセンサ等より構成される後述のコイン検出部73が配置されており(図9参照)、コイン検出部73はコイン払出口15から払い出されるコインの枚数を検出する。また、コインを直接払い出す代わりに、コインの枚数(価値)を記載したレシート状のものを排出するように構成しても良い。その際には、遊技者は排出されたレシートを遊技店のカウンター等に持参することにより景品等との交換が可能となる。
【0048】
続いて、図4及び図5に基づき、第1実施形態に係るスロットマシン1の遊技に用いるフィギュア13、及びスロットマシン1に設けられるとともに載置されたフィギュア13に内蔵されたICタグの情報の読み取り及び書き込みを行う認証ユニット7について説明する。
【0049】
先ず、図4及び図5に基づいて第1実施形態に係るフィギュア13について説明する。図4は第1実施形態に係るフィギュアを示した正面図である。図5は第1実施形態に係るフィギュアに内蔵されたICタグの記憶領域を示した模式図である。
【0050】
図4に示すように、第1実施形態に係るフィギュア13は台座部90とフィギュア本体部91とから基本的に構成されている。
台座部90は後述の認証ユニット7に対応した径を有し、中空の厚肉円板上に形成されている。また、この台座部90の上面部92にはフィギュア本体部91が固定され、一方で、底部にはICタグ93が嵌め込み固定されている。ICタグ93は、一般に販売されるICタグと同様のものであり、メモリと送受信部からなるICチップと、ICチップに接続されるアンテナにより構成され、コイン型の形状からなる。また、第1実施形態に係るスロットマシン1において使用されるICタグ93は、特に情報の再書き込みが可能なリードライト型のICタグである。そして、ICタグ93には後述のようにフィギュア本体部91に対応するキャラクタに固有のフィギュアIDや、スロットマシン1にフィギュア13を使用した回数、前記使用回数に基づいて徐々に成長するフィギュアのキャラクタレベル(図13参照)等が記憶されている(図5参照)。
【0051】
一方、フィギュア本体部91は、合成樹脂等により特定のキャラクタをかたどった人形の外観形状に成形されている。ここで、第1実施形態に係るスロットマシン1で使用されるフィギュア13は、「戦士男」、「魔法使い女」、「吟遊詩人男」の合計3種類のキャラクタをかたどったフィギュア13A〜13Cが存在する。そして、各フィギュア13A〜13Cのフィギュア本体部91は、それぞれ台座部90に対して直立した状態で固定されており、「戦士男」のフィギュア13Aでは、男性の戦士の姿を表す人形がフィギュア本体部91として台座部90に固定されている(図4参照)。また、「魔法使い女」のフィギュア13Bでは、女性の魔法使いの姿を表す人形がフィギュア本体部91として台座部90に固定されている(図4参照)。また、「吟遊詩人男」のフィギュア13Cでは、男性の吟遊詩人の姿を表す人形がフィギュア本体部91として台座部90に固定されている(図示せず)。尚、図4では、前記3種類のフィギュアの内、特に「戦士男」、「魔法使い女」のフィギュア13A、13Bのみを図示するものとする。
また、各フィギュア13A〜13Cは所定の大きさのカプセルに納められて、スロットマシン1とは別個に設けられた専用の販売機により販売される。
【0052】
そして、遊技者はフィギュア本体部91の形状によって、フィギュア13A〜13Cの区別が可能となっており、一方、スロットマシン1はICタグ93に記憶されたフィギュアIDを読み取ることによってフィギュア13A〜13Cの区別が可能となっている。
【0053】
ここで、フィギュア13に内蔵された前記ICタグ93に設けられた各記憶領域について説明する。図5はICタグの各記憶領域を示した模式図である。
図5に示すようにICタグ93には、各フィギュア13A〜13C毎に固有の値となるフィギュアID(例えば、フィギュア13Aは「0001」、フィギュア13Bは「0002」、フィギュア13Cは「0003」)が予め記憶されたフィギュアID記憶領域93Aと、当該ICタグ93が内蔵されたフィギュア13をスロットマシン1に使用して何回ゲーム(ここで、1ゲームとは、現在の所有クレジットに基づいてベット操作を行い、図柄が変動及び停止表示され、停止表示された図柄の組合せに応じた各種処理(ボーナスゲーム処理や払出処理等)が行われるまでの一連の動作をいう)を行ったかが、毎回のゲーム毎に更新されて記憶される使用履歴記憶領域93Bと、使用履歴に基づいて徐々に成長するキャラクタレベル(使用回数が増えることによってレベル1→レベル2→レベル3→・・・と成長する)が記憶されたキャラクタレベル記憶領域93Cが設けられている。そして、第1実施形態に係るスロットマシン1では、後述のようにフィギュアID(フィギュアの種類)とキャラクタレベルによって遊技中に行われるボーナスゲーム当選の予告演出(ディスプレイの表示やスピーカから流れる音声等)が変化する(図14参照)。
【0054】
次に、図6及び図7に基づいて第1実施形態に係るスロットマシン1に設けられた認証ユニット7について説明する。図6は第1実施形態に係るスロットマシに設けられた認証ユニット7について示した分解斜視図である。図7はフィギュアを載置した状態の認証ユニット7について示した正面図である。
【0055】
図6に示すように第1実施形態に係る認証ユニット7は、ガイド部材95と、保持フレーム96と、基台97とから基本的に構成されている。
ガイド部材95は、肉厚板状体の透明樹脂である透明ウレタン製の本体部98を有し、この本体部98の中央部には、円錐台状にくり貫かれたテーパ状をなすガイド孔99が形成されている。ガイド孔99は、上側の開口面積が下側の開口面積よりも広く、内側に向けて傾斜する形状をなしており、下側の開口面積は、フィギュア13の台座部90の下面側の面積と略同一となっている。
また、ガイド部材95の前端部には、突出部100が形成されている。突出部100は、本体部98の前方正面に配置され、本体部98と一体に成形されている。更に、ガイド部材95の本体部98における上面には、ガイド孔99の周囲にシール状の遮光部材101が貼着されている。
【0056】
遮光部材101は、表面が黒色となっており内部に設けられた後述のフルカラーLED109からの光を遮る役目を有する。また、本体部98の遮光部材101よりも外側部分には、報知光が点灯又は点滅して表示される報知部102が設けられている。そして、報知部102ではスロットマシン1の遊技状態に応じて光を表示し、遊技者に対して現在のスロットマシン1の遊技状態を報知する。
【0057】
また、保持フレーム96は略台形状に形成され、前記ガイド部材95が嵌め込まれることによってそれを保持する保持部材である。そして、保持フレームには、ガイド部材95が嵌め込まれた際に本体部98の周囲を覆う枠体103を有する。更に、枠体103の底面中央部には、フィギュア13の台座部90を嵌め込み装着することによって載置可能な着座部104が形成されている。
【0058】
この着座部104は、フィギュア13の台座部90が若干の余裕をもちつつも、台座部90と着座部104とが所定の位置関係を保つようにして嵌合可能となるように、着座部104の径はフィギュア13の台座部90の径よりも僅かに大きい径をなす円柱状の空間により成形され、更に、着座部104の深さが、台座部90の高さよりも若干低く設定されている。そして、図7に示すように着座部104に台座部90がセットされることにより、フィギュア13の転倒が防止される。
【0059】
また、枠体103の前方正面位置には、突出部ガイド部材105が設けられている。突出部ガイド部材105は、ガイド部材95の本体部98が保持フレーム96に嵌め込まれた際、突出部100の表面を覆い隠す位置及び大きさに形成されている。
【0060】
更に、保持フレーム96の下方位置に位置する基台97は、基台本体106と、基台本体106に設置されたICタグリーダ/ライタ107から構成されている。ICタグリーダ/ライタ107は、コントローラとデータ送受信部とアンテナから構成されており、特に、ICタグ93データの通信を行うアンテナ部は保持フレーム96の着座部104の真下に位置するように配置されている。従って、着座部104に載置されたフィギュア13の台座部90に内蔵されたICタグ93とのデータの通信を確実に行うことができる。
そして、上記のように構成されたICタグリーダ/ライタ107は後述のCPU50に接続されており、CPU50によって制御されICタグ93に対してリードやライト処理を行う。尚、第1実施形態では非接触方式によりデータの通信を行うが、接触方式で行うことも当然に可能である。
【0061】
また、基台97は背面側に上方に立ち上げるようにして形成された背面プレート108を有し、その背面プレート108にはフルカラーLED109が取り付けられている。そして、フルカラーLED109はスロットマシン1の遊技状態に応じて所定の発光態様により発光し、前記報知部102を介して遊技者に対して現在のスロットマシン1の遊技状態を報知する。
【0062】
そして、上記構成を有する認証ユニット7が設けられた第1実施形態に係るスロットマシン1では、遊技者がコイン投入部9よりコインを投入し、その後ベットの受付が終了した際に、認証ユニット7にいずれかのフィギュア13A〜13Cが載置されているか否かをCPU50がICタグリーダ/ライタ107を介して判定し、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていると判定した場合には、ICタグ93から読み取った現在のキャラクタレベルに基づいて、可変表示部21〜25の図柄変動中に所定の割合で下部液晶ディスプレイ4を用いたボーナスゲーム当選の予告演出を行う。尚、予告演出の詳細に関しては後に説明する。
【0063】
続いて、図8に基づき、通常ゲーム及びボーナスゲームの際に下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25にてスクロールしながら可変表示される図柄例について説明する。図8において、第1リール帯111で示された図柄の列は可変表示部21にて可変表示される図柄の列、第2リール帯112で示された図柄の列は可変表示部22にて可変表示される図柄の列、第3リール帯113で示された図柄の列は可変表示部23にて可変表示される図柄の列、第4リール帯114で示された図柄の列は可変表示部24にて可変表示される図柄の列、第5リール帯115で示された図柄の列は可変表示部25にて可変表示される図柄の列である。
尚、第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列の画像を形成するためのドットデータは画像ROM82に格納されている(図11参照)。
【0064】
ここに、第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列は、互いに異なる図柄の配列を有しており、これらの各図柄の列は、「LOBSTER」、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「WILD」、「SARDINE」の13種の図柄が適宜組み合わされて構成されている。
【0065】
この点、「LOBSTER」とは、ロブスターの図柄を示している。また、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「SARDINE」とは、それぞれ鮫、魚、ギターを持つ人、蛸、蟹、虫、鰯の図柄をそれぞれ示している。また、「A」、「K」、「Q」、「J」、「WILD」とは、各英字の図柄を示している。
【0066】
そして、「LOBSTER」、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」は、前記した第1乃至第20入賞ラインL1〜L20に沿って左端から所定数停止表示された場合に、予め定められたクレジット数が遊技者の所有するクレジットとして追加される(図12参照)。
また、「SARDINE」は、所謂スキャッターシンボルであり、有効入賞ラインに関係なく、可変表示部21乃至25であわせて2つ以上停止表示されると、予め定められたクレジット数が遊技者の所有するクレジットとして追加される(図12参照)。更に、後述するように、「SARDINE」はボーナスゲームに移行するためのボーナスゲーム移行シンボルでもあり、有効入賞ラインに関係なく、可変表示部21乃至25であわせて4つ以上停止表示された場合に、ボーナスゲームに移行することができるものである。
また、「WILD」は「SARDINE」(スキャッターシンボル)以外の図柄の代わりとなる所謂ワイルドシンボルである。
【0067】
そして、これらの第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列は、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39のいずれかが押下され、ゲームが開始されると、各可変表示部21乃至25において上方向から下方向へとスクロール表示され、所定時間経過後に3つの図柄がそれぞれの可変表示部で停止表示される。
更に、前記各図柄の複数種類の組合せに基づき各種の当選役(図12参照)が予め設定されており、当選役に対応する図柄の組合せが有効入賞ライン上で停止した際に、当選役に応じて配当がクレジットに加算される。また、入賞ラインに関係なく「SARDINE」が4つ以上同時に停止表示された場合にはボーナスゲームに移行する。
【0068】
次に、スロットマシン1の制御系に係る構成について図9に基づき説明する。図9はスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
図9において、スロットマシン1の制御系は、基本的に、CPU50を核として構成されており、CPU50にはROM51及びRAM52が接続されている。ROM51は、後述するメイン処理プログラム、通常ゲーム処理プログラム、ボーナスゲーム処理プログラム、停止表示図柄を抽選するための図柄抽選テーブル、停止表示される図柄の組合せに基づく当選役、及び当選役に基づいて払い出すクレジットを設定する配当テーブル(図12参照)、スロットマシン1の図柄変動時に行われる予告演出をフィギュアの種類とキャラクタレベルに基づいて選択する予告演出選択テーブル(図14参照)、抽選結果とキャラクタレベルと乱数値とに基づいて予告演出を発生させるか否かを決定する予告演出発生テーブル(図15参照)、演出時においてスピーカより出力される各キャラクタの音声データ、その他スロットマシン1の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52はCPU50で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
【0069】
また、CPU50には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路53及び分周器54が接続されており、また、乱数を発生する乱数発生器55及び乱数サンプリング回路56が接続されている。乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数は、当選役等の各種の抽選に使用される。更に、CPU50には、COLLECTボタン31に付設されるCOLLECTスイッチ45、GAME RULESボタン32に付設されるGAME・RULESスイッチ46、BET1 PER LINEボタン33に付設される1−BETスイッチ57、BET3 PER LINEボタン34に付設される3−BETスイッチ58、BET5 PER LINEボタン35に付設される5−BETスイッチ59、WIN START FEATUREボタン36に付設されるWIN・STARTスイッチ47、PLAY 1LINEボタン37に付設される1−LINEスイッチ60、PLAY 5LINESボタン38に付設される5−LINESスイッチ61、PLAY 20LINESボタン39に付設される20−LINESスイッチ62、及び、GAMBLE RESERVEボタン40に付設されるGAMBLE RESERVEスイッチ48が、それぞれ接続されている。CPU50は、各ボタンの押下により各スイッチから出力されるスイッチ信号に基づき、各ボタンに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0070】
更に、CPU50には、コイン投入部9に配置されるコインセンサ49及び紙幣投入部10に配置される紙幣センサ67が、それぞれ接続されている。コインセンサ49はコイン投入部9から投入されたコインを検出し、CPU50はコインセンサ49から出力されるコイン検出信号に基づき投入されたコイン枚数を演算する。紙幣センサ67は、紙幣投入部10から投入された紙幣の種類・額を検出し、CPU50は紙幣センサ67から出力される紙幣検出信号に基づき紙幣の額と等価なクレジット数を演算する。
【0071】
CPU50には、ホッパー駆動回路70を介してホッパー71が接続されている。CPU50から駆動信号がホッパー駆動回路70に出力されると、ホッパー71は、所定枚数のコインをコイン払出口15から払い出す。
また、CPU50には、払出完了信号回路72を介してコイン検出部73が接続されている。コイン検出部73はコイン払出口15の内部に配置されており、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、コイン検出部73からコイン払出検出信号が払出完了信号回路72に出力され、これに基づき払出完了信号回路72は、CPU50に対して払出完了信号を出力する。更に、CPU50には、液晶駆動回路74を介して上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4が接続されており、CPU50により、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4を制御している。
【0072】
この点、液晶駆動回路74は、図10に示すように、プログラムROM81、画像ROM82、画像制御CPU83、ワークRAM84、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)85及びビデオRAM86などで構成されている。そして、プログラムROM81には、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROM82には、例えば、下部液晶ディスプレイ4(又は可変表示部21乃至25)で表示される図8の第1リール帯111乃至第5リール帯115、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ対応する演出画像(図24〜図29参照)など、画像を形成するためのドットデータが格納されている。
画像制御CPU83は、CPU50で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM81内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM82内に予め記憶されたドットデータの中から上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行うものである。また、ワークRAM84は、前記画像制御プログラムを画像制御CPU83で実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDP85は、画像制御CPU83で決定された表示内容に応じた画像を形成し、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に出力するものである。これにより、例えば、リール帯111乃至115で示された図柄の列などが、下部液晶ディスプレイ4(又は可変表示部21乃至25)でスクロール表示される。尚、ビデオRAM86は、VDP85で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0073】
また、CPU50には、LED駆動回路77を介してLED78が接続されている。LED78は、スロットマシン1の前面にて多数配設されて各種の演出を行う際に、CPU50からの駆動信号に基づきLED駆動回路77により点灯制御されるものである。特に、第1実施形態に係るスロットマシン1では、後述のボーナスゲーム時等にLED78を点灯させ演出を盛り上げる。
【0074】
また、音出力回路79及びスピーカ5L、5RがCPU50に接続されており、スピーカ5L、5Rは、音出力回路79からの出力信号に基づき各種演出を行う際に音声や効果音を発生するものである。特に、第1実施形態に係るスロットマシン1では、認証ユニット7にフィギュア13A〜13Cのいずれかが載置された状態では、図柄変動中に所定の確率で行われる予告演出の際にフィギュア13A〜13Cの各キャラクタ(戦士男、魔法使い女、吟遊詩人男)に対応する音声を出力することにより、あたかも載置されたフィギュア13A〜13Cが遊技者に話し掛けているような新たな演出を行うことが可能である。
【0075】
また、ROM51には、図11に示すように、乱数値に基づいて可変表示部21〜25の各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253(図2参照)に停止表示される図柄を決定する図柄抽選テーブル51Aと、各停止表示領域に停止表示された図柄の当選役と配当とを記憶した配当テーブル51Bと、スロットマシン1の図柄変動時に行われる予告演出をフィギュアの種類とキャラクタレベルに基づいて選択する際に使用する予告演出選択テーブル51C(図14参照)と、抽選結果とキャラクタレベルと乱数値とに基づいて予告演出を発生させるか否かを決定する際に使用する予告演出発生テーブル51D(図15参照)と、前記演出時においてスピーカ5L、5Rより出力される各キャラクタの音声データが記憶された音声データ記憶領域51Eが格納されている。尚、図柄変動時に行われる予告演出については後に詳細に説明する。
【0076】
次に、ROM51に記憶され、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲーム及びボーナスゲームを行う場合に、各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253(図2参照)に停止表示される図柄を決定する際に使用される図柄抽選テーブル51Aについて説明する。
【0077】
図柄抽選テーブル51Aは、第2停止表示領域212、222、232、242、252からなる第1有効入賞ラインL1上に停止する図柄を乱数サンプリング回路56によりサンプリングされた乱数値に基づいて抽選する抽選テーブルである。そして、第2停止表示領域212、222、232、242、252に停止する図柄を決定することにより、その上下の第1及び第3停止表示領域211、213、221、223、231、233、241、243、251、253に停止表示される図柄もリール帯の図柄の配列から決定される(図8参照)。具体的には乱数値に基づいて決定されたコードNo.より1だけ小さいコードNo.の図柄が第1停止表示領域211、221、231、241、251に停止表示され、コードNo.より1だけ大きいコードNo.の図柄が第3停止表示領域213、223、233、243、253に停止表示される。
【0078】
また、第1実施形態に係るスロットマシン1では、有効入賞ラインL1上に停止表示される図柄は、各可変表示部21乃至25毎に決定する。図柄抽選テーブル51Aは、図8の第1リール帯111乃至第5リール帯115で表示される図柄の列のそれぞれに対し、「00」〜「29」のコードNo.を上から順に割り当てる一方、各コードNo.に対応した乱数値を設定している。
そして、CPU50は、ゲームスタート時に各可変表示部21乃至25毎に対応するように5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングし、各可変表示部21乃至25毎に第2停止表示領域212、222、232、242、252に停止する図柄を決定する(例えば、サンプリングされた乱数値が「9」である場合には、コードNo.の「09」に割り当てられた「FISH」の図柄(魚)を第2停止表示領域に停止表示させる)。
【0079】
次に、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲーム及びボーナスゲームを行う場合の当選役及びその配当について図12に基づき説明する。図12は、5つの可変表示部を使用してゲームを行う場合における当選役及びその配当を示す配当テーブル51Bであり、ベット数が「1」である場合の配当を示している。従って、ベット数が「1」である場合には、図12に示す配当の値がクレジットに加算されるが、ベット数が「2」以上である場合には、図12に示す配当の値に当該ベット数を乗じたものがクレジットに加算される。
【0080】
ここで、通常ゲームを行う場合における当選役及びその配当について具体的に説明すると、図12に示すように、「LOBSTER」の図柄(ロブスター)について言えば、可変表示部21乃至22において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して2つ出現した「2K」の場合)に、「10」の配当を得る。また、可変表示部21乃至23において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して3つ出現した「3K」の場合)に、「320」の配当を得る。また、可変表示部21乃至24において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して4つ出現した「4K」の場合)に、「2500」の配当を得る。また、可変表示部21乃至25において可変表示部21乃至25において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して5つ出現した「5K」の場合)に、「6000」の配当を得る。
【0081】
また、「SHARK」の図柄(鮫)について言えば、可変表示部21乃至22において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して2つ出現した「2K」の場合)に、「3」の配当を得る。また、可変表示部21乃至23において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して3つ出現した「3K」の場合)に、「25」の配当を得る。また、可変表示部21乃至24において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して4つ出現した「4K」の場合)に、「150」の配当を得る。また、可変表示部21乃至25において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して5つ出現した「5K」の場合)に、「1000」の配当を得る。
【0082】
以下同様に、「FISH」の図柄(魚)、「PUNK」の図柄(ギターを持つ人)、「OCTOPUS」の図柄(蛸)、「CRAB」の図柄(蟹)、「WORM」の図柄(虫)、「A」の図柄(英文字)、「K」の図柄(英文字)、「Q」の図柄(英文字)、「J」の図柄(英文字)についても、それぞれ図12に示すように配当が設定されている。
【0083】
そして、これらの図柄による配当が複数の有効入賞ライン上であった場合には、すべての配当の合計値がクレジットに加算される。
【0084】
一方、「SARDIN」の図柄(鰯)について言えば、スキャッターシンボルであり、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、2つ出現(停止表示)した「2K」の場合に「2」の配当を得、3つ出現(停止表示)した「3K」の場合に「5」の配当を得、4つ出現(停止表示)した「4K」の場合に「10」の配当を得、5つ出現(停止表示)した「5K」の場合に「125」の配当を得る。
【0085】
尚、「SARDIN」の図柄(鰯)による配当のみ、図12に示す配当の値にトータルベット数(ベット数と有効入賞ラインの数の積)を乗じたものがクレジットに加算される。このとき、「SARDIN」の図柄(鰯)以外による配当もある場合には、その配当もクレジットに加算される。
【0086】
また、「SARDIN」の図柄(鰯)はボーナスゲーム移行のトリガーシンボルでもあり、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、同時に4つ以上出現(停止表示)した場合には、上記配当を得るとともに、ボーナスゲームに移行することができる。
【0087】
以下に、ボーナスゲームについて説明する。ボーナスゲームとは、通常ゲーム中に特定の条件を満たすことによって開始されるゲームであり、一般に遊技者に有利なゲームとなっている場合が多い。ここでは、ボーナスゲームに移行すると、クレジット等をベットすることなく、ボーナスゲーム移行時の抽選結果に応じて15〜25ゲーム連続してゲームが自動的に行われる(所謂フリーゲーム)。
【0088】
尚、ボーナスゲーム中でのベット数及び有効入ライン数は、ボーナスゲーム移行時のものがそれぞれ使用される。また、ボーナスゲームでの当選役及びその配当は、上述した通常ゲームと同じであるが、「SHARK」の図柄(鮫)が「LOBSTER」の図柄(ロブスター)として扱われるとともに、「SARDIN」の図柄(鰯)があわせて4つ出現(停止表示)した場合には、再びボーナスゲームに移行することができる。ここで、図12に示すように「LOBSTER」の図柄(ロブスター)は「SHARK」の図柄(鮫)と比較して当選した場合の配当が高く設定されているので、ボーナスゲームにおいて遊技者はクレジットを消費することなく、且つ多量のクレジット等を獲得できる可能性が高い。
【0089】
次に、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲームを行う際に、図柄の変動中に所定の割合で発生する予告演出について図13乃至図16を用いて説明する。ここで、第1実施形態に係るスロットマシンでは、図柄変動時に今回の遊技で前記ボーナスゲームに当選(「SARDIN」の図柄が4つ以上停止表示)する可能性を予告する予告演出が発生する。特に、遊技を行う際に認証ユニット7にいずれかのフィギュア13A〜13C(図4参照)を載置している場合には、フィギュア13A〜13Cのキャラクタの種類とキャラクタレベルに対応する画像及び音声を用いた予告演出が行われる。
【0090】
先ず、フィギュア13A〜13Cの種類及びキャラクタレベルに基づいて変化する予告演出の各種類について説明する。ここで、キャラクタレベルとは、各フィギュアごとにフィギュアを使用してゲームを行った回数に基づいて設定されるパラメータである。以下に、図13を用いて各フィギュア毎の使用回数に基づくキャラクタレベルの成長パターンについて説明する。
【0091】
図13に示すように、第1実施形態で使用される3種類のフィギュア13A〜13Cは使用回数nが増えることによって段階的にキャラクタレベルが成長(上昇)する。ただし、その成長パターンはフィギュア13A〜13Cの種類によって異なっており、フィギュア13A(戦士男)を使用する場合には、使用回数nが30回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが30回以上では「レベル2」に設定される。
また、フィギュア13B(魔法使い男)を使用する場合には、使用回数nが50回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが50回以上100回未満では「レベル2」に設定され、使用回数nが100回以上では「レベル3」に設定される。
また、フィギュア13C(吟遊詩人男)を使用する場合には、使用回数nが100回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが100回以上200回未満では「レベル2」に設定され、使用回数nが200回以上300回未満では「レベル3」に設定され、使用回数nが400回以上では「レベル4」に設定される。
【0092】
即ち、フィギュア13Aは、他のフィギュアを使用した場合と比較して、キャラクタレベルが上がり易く設定されているが、上限のキャラクタレベルが低く設定されている。一方、フィギュア13Cは、他のフィギュアを使用した場合と比較して、キャラクタレベルが上がり難く設定されているが、上限のキャラクタレベルが高く設定されている。そして、フィギュア13Bは、キャラクタレベルの上がり方は平均的で、上限のキャラクタレベルも平均レベルに設定されている。
従って、遊技者はスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置することによって、フィギュアの種類毎の様々なキャラクタレベルの成長パターンに基づいた遊技を行うことが可能となっている。特に、遊技者が短期間でキャラクタレベルを上げたい場合には、フィギュア13Aを載置して遊技を行うことで可能となり、遊技者が長期間かけて高いキャラクタレベルに成長させたい場合には、フィギュア13Cを載置して遊技を行うことで可能となっている。従って、フィギュアを用いることによって遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことが可能となり、遊技者を飽きさせることがない。また、遊技者の手によってキャラクタレベルの成長パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
【0093】
そして、予告演出は図14に示すように、フィギュア13A〜13Cの種類とキャラクタレベルによってその内容が決定される。
例えば、フィギュア13Aが載置されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「戦士男」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、パターンAの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、パターンBの予告演出がなされる。そして、パターンAの予告演出では、普通の服のみを身につけた戦士の画像120(図24参照)が表示されるとともに、「よし!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンBの予告演出では、鎧と剣を身につけた戦士の画像121(図25参照)が表示されるとともに、「いけるぞ!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
【0094】
次に、フィギュア13Bが載置されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「魔法使い女」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、パターンCの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、パターンDの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル3」である場合には、パターンEの予告演出がなされる。そして、パターンCの予告演出では、普通の服のみを身につけた魔法使いの画像122(図26参照)が表示されるとともに、「えい!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンDの予告演出では、マントを身につけた魔法使いの画像123(図27参照)が表示されるとともに、「いけるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。更に、パターンEの予告演出では、帽子とマントと杖を身につけた魔法使いの画像124(図28参照)が表示されるとともに、「次で決めるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
【0095】
次に、フィギュア13Cが載置されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「吟遊詩人男」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、パターンFの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、パターンGの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル3」である場合には、パターンHの予告演出がなされる。また、キャラクタレベルが「レベル4」である場合には、パターンIの予告演出がなされる。そして、パターンFの予告演出では、普通の服のみを身につけた吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ラァ〜」と、男性の歌声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンGの予告演出では、ターバンを身につけた吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ラァ〜ラァ〜」と、男性の歌声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンHの予告演出では、フルートを吹く吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ピーピー」と、フルートの音色がスピーカ5L、5Rから出力される。また、パターンIの予告演出では、ハープを弾く吟遊詩人の画像(図示せず)が表示されるとともに、「ポロンポロン」と、ハープの音色がスピーカ5L、5Rから出力される。
【0096】
一方、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていない場合には、パターンJの予告演出がなされる。パターンJの予告演出では、「Go!!」の文字のみからなる画像125(図29参照)が表示される。
【0097】
従って、遊技者は下部液晶ディスプレイ4に表示された画像やスピーカ5L、5Rより出力された音声等の内容に基づいて、現在使用しているフィギュアのキャラクタレベルを知ることが可能となり、また、フィギュアの種類やキャラクタレベル毎に設定された様々な予告演出により遊技を行うことができる。また、予告演出が表示されたことによって今回停止表示される図柄の組合せが遊技者に有利な組合せとなるかもしれないという期待感を抱かせることが可能となり、遊技意欲が向上する。
【0098】
次に、図15を用いて、図柄変動中において今回の遊技で前記予告演出を発生させるか否かを決定する予告演出発生テーブル51Dについて説明する。
図15に示すように、予告演出を発生させるか否かは、停止図柄の抽選結果、フィギュアの有無、キャラクタレベル、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた0〜9までの乱数値による抽選結果よって決定される。
【0099】
例えば、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル1のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜2の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル1のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜4の範囲で予告演出が発生する。
【0100】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル2のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜3の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル2のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜3の範囲で予告演出が発生する。
【0101】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル3のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜5の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル3のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜2の範囲で予告演出が発生する。
【0102】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、キャラクタレベル4のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0〜7の範囲で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にキャラクタレベル4のフィギュアを使用していた場合には、サンプリングされた乱数値が0で予告演出が発生する。
【0103】
また、内部抽選でボーナスゲームに当選していた場合であって、フィギュアを使用していない場合には、サンプリングされた乱数値が0で予告演出が発生する。
一方、内部抽選でボーナスゲームに当選していない場合であって、同様にフィギュアを使用していない場合には、サンプリングされた乱数値が0〜4の範囲で予告演出が発生する。
【0104】
次に、前記各条件で予告演出が発生した場合のボーナスゲーム当選に対する信頼度について図16を用いて説明する。ここで信頼度とは、演出が発生した際に実際にボーナスゲームが当選する図柄の組合せで停止表示される可能性の大小を比較するために求めた所定の計算値であり、具体的には「ボーナスゲームに当選している場合で当該予告演出が発生する割合」を、「ボーナスゲームに当選している場合で当該予告が発生する割合」に「ボーナスゲームが当選しなかった場合で当該予告演出が発生する割合」の和で割った数値によって決定される。
例えば、キャラクタレベル1のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合に発生した予告演出の信頼度を求めると、図15の予告演出発生テーブル51Dで規定した乱数値の範囲より(3/10)/(3/10+5/10)=3/8=38%となる。
同様に、キャラクタレベル2のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合の予告演出の信頼度は50%、キャラクタレベル3のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合の予告演出の信頼度は67%、キャラクタレベル4のフィギュア13A〜13Cを使用していた場合の予告演出の信頼度は89%となる。一方、いずれのフィギュア13A〜13Cも使用していない場合に発生した予告演出の信頼度は17%となる。
【0105】
即ち、フィギュアを使用していない場合よりフィギュアを使用して遊技を行った際の予告演出の方が信頼度は高くなり、ボーナスゲームの当選に対する遊技者の期待が向上する。また、フィギュアを使用した場合においても、キャラクタレベルが高い方が予告演出の信頼度も高くなり、ボーナスゲームの当選に対する遊技者の期待が向上する。
また、遊技者はスロットマシン1にフィギュア13A〜13Cを何度も繰り返し使用して遊技を行うことによって、徐々に高い信頼度の予告演出に基づいて遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者にフィギュア13A〜13Cを購入させ使用させる機会を増やすことが可能となるとともに、遊技者は遊技に対する期待感が増加し、遊技意欲が向上する。
【0106】
続いて、前記構成を有する第1実施形態に係るスロットマシン1のメイン処理プログラムについて図17に基づき説明する。図17は第1実施形態に係るスロットマシンにおけるメイン処理プログラムのフローチャートである。尚、以降の図17乃至図23にフローチャートで示される各プログラムはスロットマシン1が備えているROM51やRAM52に記憶されており、CPU50により実行される。
【0107】
図17において、先ず、ステップ(以下、「S」と略記する)1において、後述する図18のスタート受付処理が行われる。この処理は、BET1 PER LINEボタン33の操作、BET3 PER LINEボタン34の操作、BET5 PER LINEボタン35の操作、PLAY 1LINEボタン37の操作、PLAY 5LINESボタン38の操作、PLAY 20LINESボタン39の操作に基づいて、1−BETスイッチ57、3−BETスイッチ58、5−BETスイッチ59、1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号を受け付ける処理である。各スイッチから出力されたスイッチ信号を受け付けた時点で、ゲームが開始される。
【0108】
そして、S2においては、前記した1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号に基づいて、後述する図19の抽選処理が行われる。
尚、ここで、ボーナスゲームに当選した場合(「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、同時に4つ以上停止表示した場合)には、通常ゲームが今回の終了した後に後述のボーナスゲームが行われる(図22参照)。
【0109】
S3では、後述する図20の通常ゲーム処理が行われる。その後は、S4に進んで、ボーナスゲームが入賞したか否かを判断する。具体的には、S2の抽選処理において、「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、あわせて4つ以上停止表示される場合には、ボーナスゲームの当選となるので(S4:YES)、S5に進んで、後述する図22のボーナスゲーム処理が行われた後に、後述の履歴更新処理を行う(S6)。一方、S2の抽選処理において、「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、あわせて4つ以上停止表示されない場合には、ボーナスゲームには当選せず(S4:NO)、その状態で履歴更新処理が行われる(S6)。履歴更新処理では、後述のようにフィギュア13の使用履歴及びキャラクタレベルを更新する。その後、当該メイン処理プログラムを終了する。
【0110】
続いて、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S1で行われるスタート受付処理について図18に基づき説明する。図18は第1実施形態に係るスロットマシンにおけるスタート受付処理プログラムのフローチャートである。
【0111】
スタート受付処理では、先ず、S11においてCPU50が所定時間(例えば、15秒)が経過したか否かを判断する。ここで、所定時間が経過していないと判断した場合には(S11:NO)、何もすることなく、S13に進むが、所定時間が経過していると判断した場合には(S11:YES)、S12において、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4でデモ演出を行った後、S13に進む。
【0112】
そして、S13では、PLAY 1LINEボタン37の操作、PLAY 5LINESボタン38の操作、PLAY 20LINESボタン39の操作がなされたか否かを判断する。ここで、PLAY 1LINEボタン37等の操作がなされていないと判断した場合には(S13:NO)、S11に戻って、上述した処理を繰り返す一方、PLAY 1LINEボタン37等の操作がなされていると判断した場合には(S13:YES)、前記デモ演出の途中であっても、S14のフィギュアの載置判定処理に進む。
尚、S13の判断処理においては、それらの操作信号だけでなく、その他の入力信号をもって判断してもよい。
【0113】
S14においては、認証ユニット7にフィギュア13A〜13C(図4参照)が載置されているか否かを判定する。具体的には、ICタグリーダ/ライタ107によってフィギュア13A〜13Cの台座部90に内蔵されたICタグ93とデータの通信が可能か否かを判定する。そしてフィギュア13A〜13Cがいずれも載置されていないと判定された場合(S14:NO)には当該スタート受付処理を終了し、抽選処置(S2)へと移行する。
【0114】
一方、認証ユニット7にいずれかのフィギュア13A〜13Cが載置されていると判定された場合(S14:YES)には、ICタグリーダ/ライタ107によって載置されたフィギュアに内蔵されたICタグ93のデータを読み取る(S15)。ここで読み取られるデータとしては、各フィギュア13A〜13C毎に固有の値をとるフィギュアIDと、使用したフィギュアの現在のキャラクタレベル(レベル1〜)と、載置されたフィギュアをスロットマシン1に使用して行ったゲームの回数nがある。尚、ここで、1ゲームとは、現在の所有クレジットに基づいてベット操作を行い、図柄が変動及び停止表示され、停止表示された図柄の組合せに応じた各種処理(ボーナスゲーム処理や払出処理等)が行われるまでの一連の動作をいう。
【0115】
続いて、S16では前記S15で読み取ったフィギュアIDと使用回数nとに基づいて、フィギュア13A〜13Cの種類、フィギュアの現在の使用回数n及びキャラクタレベルをそれぞれ特定し、RAM52にその情報が記憶される。その後は、当該スタート受付処理を終了し、抽選処置(S2)へと移行する。
【0116】
次に、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S2で行われる抽選処理について図19に基づき説明する。図19は第1実施形態に係るスロットマシンにおける抽選処理プログラムのフローチャートである。
【0117】
抽選処理では、先ず、S21でシンボル決定処理を行う。ここでは、通常ゲームにおいて、第1の入賞ラインL1上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、前記したように各可変表示部21乃至25毎に対応する5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、図柄抽選テーブル51AからコードNo.を決定する。更に、コードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115とに基づいて、各可変表示部21乃至25毎に停止表示される図柄を決定する。
【0118】
そして、有効入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、S22において、役判定処理を行った後に、前記メイン処理プログラムに戻って、S3の通常ゲーム処理に進む。尚、役判定処理では、具体的に言えば、前記S21において決定された図柄と図12の配当テーブル51Bに基づき、当選役及びその配当が決定される。
【0119】
次に、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S3で行われる通常ゲーム処理について図20に基づき説明する。図20は第1実施形態に係るスロットマシンにおける通常ゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【0120】
通常ゲーム処理では、先ず、S31において、前記スタート受付処理(S1)にて受け付けられた1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号に基づいて、可変表示部21乃至25にて各図柄のスクロールが行われる。
続いてS32では、可変表示部21〜25にて図柄が停止する前の変動段階において、所定の条件を満たしたときにボーナスゲームの当選を予告する予告演出を発生させる予告演出処理が行われる。尚、予告演出処理については後に詳細に説明する。
【0121】
その後、図柄がスクロールしている可変表示部21乃至25における各図柄のスクロールが停止される(S33)。
更に、S34においては、S33で各可変表示部21乃至25にて停止表示された当選役の図柄組合せに従って、図12の配当テーブル51Bに基づいて決定された配当に相当するクレジット等が払い出される。そして、かかる払出処理の後は、前記メイン処理プログラムに戻って、S4の判断処理に進む。
【0122】
次に、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S32で行われる予告演出処理について図21に基づき説明する。図21は第1実施形態に係るスロットマシンにおける予告演出処理プログラムのフローチャートである。
【0123】
予告演出処理においては、先ずS41において乱数サンプリング回路56により乱数値を0〜9の範囲でサンプリングする。そして、S42では予告演出を発生させるか否かが判定される。
予告演出を発生させるか否かの判定は、(1)前記S14の判定結果に基づくフィギュア13A〜13Cの載置の有無、(2)前記S22の役判定処理の結果に基づくボーナスゲームの当選の有無、(3)前記S16で特定したフィギュアの現在のキャラクタレベル、(4)前記S41で取得した乱数値、に基づいて予告演出発生テーブル51D(図15参照)を用いて行われる。
例えば、ボーナスゲームに当選し、且つキャラクタレベル2のフィギュアが載置されていた場合に、取得した乱数値が「3」であった場合には、予告演出を発生させると判定される。また、ボーナスゲームには当選せず、且つキャラクタレベル1のフィギュアが載置されていた場合に、取得した乱数値が「3」であった場合には、予告演出を発生させないと判定される。
【0124】
そして、予告演出を発生させないと判定された場合(S42:NO)には、予告演出を発生させること無く当該予告演出処理を終了する。
一方、予告演出を発生させると判定された場合(S42:YES)には、続いてS43で具体的な予告演出の演出パターンが選択される。予告演出の演出パターンの選択は、前記S16で特定したフィギュア13A〜13Cの種類と現在のキャラクタレベルとに基づいて予告演出選択テーブル51C(図14)を用いて選択される。
例えば、キャラクタレベル2のフィギュア13A(戦士男)が載置されていた場合には、パターンBの演出パターンが選択される。また、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていない場合には、パターンJの演出パターンが選択される。
【0125】
その後、S44において前記S43で選択された予告演出の演出パターンに基づいて、下部液晶ディスプレイ4及びスピーカ5L、5Rを用いて所定の予告演出がなされる。
例えば、フィギュア13Aが載置されている場合について説明すると、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、普通の服のみを身につけた戦士の画像120(図24参照)が約2秒間表示されるとともに、同時に「よし!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、鎧と剣を身につけた戦士の画像121(図25参照)が表示されるとともに、「いけるぞ!」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
また、フィギュア13Bが載置されている場合について説明すると、キャラクタレベルが「レベル1」である場合には、普通の服のみを身につけた魔法使いの画像122(図26参照)が約2秒間表示されるとともに、同時に「えい!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、キャラクタレベルが「レベル2」である場合には、マントを身につけた魔法使いの画像123(図27参照)が表示されるとともに、「いけるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、キャラクタレベルが「レベル3」である場合には、帽子とマントと杖を身につけた魔法使いの画像124(図28参照)が表示されるとともに、「次で決めるよ!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
また、いずれのフィギュア13A〜13Cも載置されていない場合には、「Go!!」の文字のみからなる画像125(図29参照)が表示される。
尚、フィギュア13Cが載置されている場合についての説明は省略するが、同様にキャラクタレベル毎に異なった画像を約2秒間下部液晶ディスプレイ4に表示するとともに、所定の音声等がスピーカ5L、5Rから出力される。そして、画像の表示等が終了した後は、当該予告演出処理を終了する。
【0126】
続いて、第1実施形態に係るスロットマシン1において前記S5で行われるボーナスゲーム処理について図22に基づき説明する。図22は第1実施形態に係るスロットマシンにおけるボーナスゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【0127】
ボーナスゲーム処理においては、先ず、S51においてボーナスゲームのゲーム数Tを設定する。ボーナスゲームのゲーム数は、乱数サンプリング回路56によりサンプリングされた乱数値に基づいて10〜25ゲームのいずれかの中から抽選で選ばれる。設定されたボーナスゲームのゲーム数TはRAM52に記憶される。
【0128】
続いて、S52でボーナスゲームにおけるシンボル決定処理を行う。ここでは、ボーナスゲームにおいて、第1の入賞ラインL1上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、上述したように、各可変表示部21乃至25毎に対応するように5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、図柄抽選テーブル51AからコードNo.を決定する。更に、コードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115とに基づいて、各可変表示部21乃至25毎に停止表示される図柄を決定する。
【0129】
そして、有効入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、S53において、前記S52において決定された図柄と図12の配当テーブル51Bに基づき、当選役及びその配当が決定される。但し、ボーナスゲームにおいては「SHARK」の図柄(鮫)が「LOBSTER」の図柄(ロブスター)として扱われる。
【0130】
更に、前記S53の役判定処理において、ボーナスゲームに移行するトリガーの役に当選(「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、同時に4つ以上停止表示した場合)したか否かが判断される(S54)。そして、ボーナスゲームのトリガーの役に当選した場合には(S54:YES)、ボーナスゲームの繰り返し回数tがあらたに抽選により決定され、その決定された繰り返し回数tは、現在のボーナスゲームのゲーム数Tに加算される(S55)。これにより、ボーナスゲーム中にボーナスゲームに当選すると、ボーナスゲームの残り回数が増える。具体的に言えば、例えば、20回のボーナスゲームに初めて移行した場合に、そのボーナスゲームの12回目で17回のボーナスゲームに当選したときは、その後は、25回(20回−12回+17回)のボーナスゲームが行われる。一方、ボーナスゲームのトリガーの役に当選しなかった場合には(S54:NO)、S56へと移行する。
【0131】
そして、S56の図柄変動処理においては、可変表示部21乃至25にて各図柄のスクロールが自動的に行われる。
そして、S57の停止制御処理においては、図柄がスクロールしている可変表示部21乃至25における各図柄のスクロールが停止される。
【0132】
そして、S58の払出処理においては、S57で各可変表示部21乃至25にて停止表示された当選役の図柄組合せに従って、図12の配当テーブル51B(但し、ボーナスゲームにおいては「SHARK」の図柄(鮫)が「LOBSTER」の図柄(ロブスター)として扱われる)に基づき決定された配当に相当するクレジット等が払い出される。
【0133】
その後、S59では、CPU50はRAM52に記憶されたボーナスゲームのゲーム数Tを読み出し、読み出したゲーム数Tの値を「1」減算する。そして、減算したゲーム数Tを再びRAM52に格納する。
【0134】
次にS60では、CPU50はボーナスゲームの回数Tが、前記S51で決定された回数に到達したか否かを判断する。具体的にはRAM52に記憶されたゲーム数Tが「0」となったか否かにより判断され、ゲーム数Tが「0」でない場合、即ちボーナスゲームの実行回数が、前記S51で決定された回数に到達していないと判断する場合には(S60:NO)、S52に戻って、上述した処理を繰り返す。一方、ゲーム数Tが「0」である場合、即ちS51で決定された回数に到達したと判断した場合には(S60:YES)、ボーナスゲーム処理プログラムを終了させる。
【0135】
次に、前記S6で行われる履歴更新処理について図23を用いて説明する。図23は第1実施形態に係るスロットマシンの履歴更新処理プログラムのフローチャートである。
【0136】
履歴更新処理では、先ず、S61において前記S14の判定結果に基づいて認証ユニット7にフィギュア13A〜13Cが載置されているか否かを判定する。そしてフィギュア13A〜13Cがいずれも載置されていないと判定した場合(S61:NO)には当該履歴更新処理を終了する。
【0137】
一方、フィギュア13A〜13Cのいずれかが載置されていると判定された場合(S61:YES)には、ICタグリーダ/ライタ107によって載置されたフィギュアに内蔵されたICタグ93のデータの内、使用履歴記憶領域93B(図5参照)に記憶された当該フィギュアの使用回数nの値を読み取る(S62)。
【0138】
続いてS63では、CPU50は読み出した使用回数n値を「1」加算する。そして、加算した使用回数nを再びRAM52に格納して使用履歴の更新を行う(S64)。
【0139】
更に、S65では前記S64で更新された使用回数nの値が所定の値に到達したか否かを判定する。第1実施形態に係るスロットマシン1では、前記したように使用回数nに応じてフィギュアごとに規定されたキャラクタレベルが設けられており、図13に示すように、3種類のフィギュア13A〜13Cは使用回数nが増えることによって段階的にキャラクタレベルが成長(上昇)する。例えば、フィギュア13A(戦士男)を使用する場合には、使用回数nが30回未満では「レベル1」に設定され、使用回数nが30回以上では「レベル2」に設定される。
【0140】
そして、使用回数nが所定値に到達したと判定された場合(S65:YES)、即ち、図13で示した次のレベルに設定された使用回数nの値に到達したときには、現在のキャラクタレベルが一段階上昇し、キャラクタレベル記憶領域93Cの値が更新される。その後、履歴更新処理を終了する。
一方、使用回数nが所定値に到達しないと判定された場合(S65:NO)には、その状態で履歴更新処理を終了する。
【0141】
以上説明した通り第1実施形態に係るスロットマシン1では、遊技者がスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置して遊技を行うことによって(S14:YES)、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ内蔵されたICタグ93からフィギュアの種類とそのフィギュアの使用履歴を読み取る(S15)とともに、読み取ったフィギュアの種類や使用頻度に基づいて決定されたキャラクタレベルを特定し(S16)、特定されたフィギュアの種類とキャラクタレベルとに基づいて設定された所定の割合でボーナスゲームの予告演出を発生させる(S44)ので、遊技者は使用したフィギュア13A〜13Cに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技が実現可能である。
また、フィギュアの種類毎に使用履歴に基づくキャラクタレベルの成長パターンが異なっており、フィギュアを用いることによって遊技を行う毎にその演出内容が変化する多彩な遊技態様により遊技を行うことができ、遊技者を飽きさせることが無い。また、遊技者の手によってキャラクタレベルの成長パターンを様々なパターンの中で選択することが可能となり、様々な遊技者の要望を満たす遊技性の高い遊技の提供ができる。
また、フィギュアを使用していない場合よりフィギュアを使用して遊技を行った際の予告演出の方が信頼度が高くなるように設定されているので、ボーナスゲームの当選に対する遊技者の期待が向上する。更に、遊技者はスロットマシン1にフィギュア13A〜13Cを何度も繰り返し使用して遊技を行うことによって、徐々に高い信頼度の予告演出に基づいて遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者にフィギュア13A〜13Cを購入させ使用させる機会を増やすことが可能となるとともに、遊技者は遊技に対する期待感が増加し、遊技意欲が向上する。
【0142】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るスロットマシンについて図30及び図31に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図29の第1実施形態に係るスロットマシン1の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係るスロットマシン1等の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
【0143】
この第2実施形態に係るスロットマシンの概略構成は、第1実施形態に係るスロットマシン1とほぼ同じ構成である。また、各種制御処理も第1実施形態に係るスロットマシン1とほぼ同じ制御処理である。
ただし、第1実施形態に係るスロットマシン1が、可変表示部21〜25に図柄を停止制御させる際に、各可変表示部21乃至25毎に対応する5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングするとともに、得られた乱数値と図柄抽選テーブル51Aにより決定されたコードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115に基づいて、停止シンボルを決定し(S21)、更に、停止表示する図柄と図12の配当テーブル51Bに基づいて当選役及びその配当を決定する(S22)のに対し、第2実施形態に係るスロットマシンでは、乱数値に基づいて直接に当選役を決定する点で前記第1実施形態に係るスロットマシン1と異なっている。
【0144】
先ず、第2実施形態に係るスロットマシンにおいて、メイン処理プログラムの前記S2により行われる抽選処理について図30に基づいて説明する。図30は第3実施形態に係るスロットマシンの抽選処理プログラムのフローチャートである。尚、図30にフローチャートで示される各プログラムは第2実施形態に係るスロットマシンが備えているROM51やRAM52に記憶されており、CPU50により実行される。
【0145】
抽選処理では、先ず、S71で役抽選処理が行われる。ここでは、通常ゲームにおいて、可変表示部21〜25に停止制御される図柄の当選役の抽選がCPU50により当選役抽選テーブル51Fを用いて行われる。そして、当選役が決定されると、メイン処理プログラムに戻って、S3の通常ゲーム処理に進む。そして、通常ゲーム処理においては、決定された当選役に基づいて図柄が停止制御される。
【0146】
次に、前記S71の役抽選処理に用いられる当選役抽選テーブル51Fについて説明する。図31は第2実施形態に係る当選役抽選テーブルを示した図である。
図31に示すように当選役抽選テーブル51Fで使用される乱数値の範囲は0〜11999であり、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が0〜49である場合には、ボーナスゲームのトリガーに当選する。この場合、入賞ラインに関係なく「SARDINE」の図柄が4つ以上同時に停止表示され、ボーナスゲームに移行することとなる。また、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が50〜51である場合には、「LOBSTER」の当選役に当選する。そして、「LOBSTER」の図柄(ロブスター)が有効入賞ライン上に5つ停止表示される。また、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が52〜57である場合には、「SHARK」の当選役に当選する。そして、「SHARK」の図柄(鮫)が有効入賞ライン上に5つ停止表示される。以下同様に、乱数値が58〜97である場合には「FISH」、98〜177である場合には「PUNK」、178〜277である場合には「OCTOPUS」、278〜477である場合には「CRAB」、478〜777である場合には「WORM」、778〜1177である場合には「A」、1178〜1577である場合には「K」、1578〜1977である場合には「Q」、1978〜2377である場合には「J」の当選役に当選となる。また、2378〜2577である場合には「SARDINE」の図柄(鰯)が入賞ラインに関係なく3つ停止表示される。
一方、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数値が2578〜11999である場合には、ハズレとなり上記のいずれの当選役の組合せとならないハズレの図柄の組合せが停止表示される。
【0147】
以上説明した通り第2実施形態に係るスロットマシン1では、遊技者がスロットマシン1に対してフィギュア13A〜13Cを載置して遊技を行うことによって、フィギュア13A〜13Cにそれぞれ内蔵されたICタグ93からフィギュアの種類とそのフィギュアの使用履歴を読み取るとともに、読み取ったフィギュアの種類や使用頻度に基づいて決定されたキャラクタレベルを特定し、特定されたフィギュアの種類とキャラクタレベルとに基づいて設定された所定の割合でボーナスゲームの予告演出を発生させるので、遊技者は使用したフィギュア13A〜13Cに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となっている。従って、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技が実現可能である。
【0148】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、第1及び第2実施形態においては、キャラクタ(「戦士男」、「魔法使い女」、「吟遊詩人男」)をかたどったフィギュア13A〜13C(図4参照)を使用してスロットマシンで遊技を行うものであり、フィギュアの台座部90に各種データが記憶されたICタグ93を内蔵することとしているが、フィギュアの代わりにICタグを内蔵したICカードを用いても良い。そして、ICカードの表面にICタグに記憶したIDに対応したキャラクタ(例えば、0001は「戦士男」、0002は「魔法使い女」、0003は「吟遊詩人男」)を印刷することによって、遊技者は使用したICカードに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となる。
【0149】
また、第1及び第2実施形態においては、フィギュア13A〜13Cの使用履歴やキャラクタレベルを各フィギュアのICタグ93に記憶することとしているが、スロットマシン内部の記憶領域に各フィギュアのIDに対応させて記憶させることとしても良い。
【0150】
また、第1及び第2実施形態においては、ボーナスゲームに対する予告演出をフィギュア13A〜13Cの種類やキャラクタレベルに基づいて変化させることとしているが、ボーナスゲームの予告演出以外の演出を変化させることとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】第1実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るスロットマシンの可変表示部を示す正面図である。
【図3】第1実施形態に係るスロットマシンの操作テーブルを示す正面図である。
【図4】第1実施形態に係るスロットマシンに使用されるフィギュアを示す正面図である。
【図5】第1実施形態に係るフィギュアに内蔵されたICタグの記憶領域を示した模式図である。
【図6】第1実施形態に係るスロットマシに設けられた認証ユニットについて示した分解斜視図である。
【図7】フィギュアを載置した状態の認証ユニットについて示した正面図である。
【図8】第1リール帯乃至第5リール帯により可変表示部にて可変表示される図柄の列を示した模式図である。
【図9】第1実施形態に係るスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図10】液晶ディスプレイの液晶駆動回路を模式的に示すブロック図である。
【図11】第1実施形態に係るROMの各記憶領域を示した図である。
【図12】当選役及びその配当を示す配当テーブルを示す図である。
【図13】使用回数によるキャラクタレベルの成長パターンを示した説明図である。
【図14】第1実施形態に係る予告演出選択テーブルについて示した図である。
【図15】第1実施形態に係る予告演出決定テーブルについて示した図である。
【図16】各予告演出の信頼度の一覧について示した説明図である。
【図17】第1実施形態に係るスロットマシンのメイン処理プログラムのフローチャートである。
【図18】第1実施形態に係るスロットマシンのスタート受付処理プログラムのフローチャートである。
【図19】第1実施形態に係るスロットマシンの抽選処理プログラムのフローチャートである。
【図20】第1実施形態に係るスロットマシンの通常ゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図21】第1実施形態に係るスロットマシンの予告演出処理プログラムのフローチャートである。
【図22】第1実施形態に係るスロットマシンのボーナスゲーム処理プログラムのフローチャートである。
【図23】第1実施形態に係るスロットマシンの履歴更新処理プログラムのフローチャートである。
【図24】キャラクタレベル1の「戦士男」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図25】キャラクタレベル2の「戦士男」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図26】キャラクタレベル1の「魔法使い女」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図27】キャラクタレベル2の「魔法使い女」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図28】キャラクタレベル3の「魔法使い女」のフィギュアを使用した状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図29】フィギュア無しの状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図30】第2実施形態に係るスロットマシンの抽選処理プログラムのフローチャートである。
【図31】第2実施形態に係る当選役抽選テーブルを示した図である。
【0152】
1 スロットマシン
4 下部液晶ディスプレイ
7 認証ユニット
21〜25 可変表示部
50 CPU
51 ROM
51C 予告演出選択テーブル
51D 予告演出決定テーブル
51F 当選役抽選テーブル
52 RAM
83 画像制御CPU
93 ICタグ
93A フィギュアID記憶領域
93B 使用履歴記憶領域
93C キャラクタレベル記憶領域
107 ICタグリーダ/ライタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示手段と、
遊技状態に基づいて前記画像表示手段の表示を制御する表示制御手段と、を有する遊技機において、
所定の識別情報が記憶された被読取対象物と、
前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段と、
前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段と、
遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段と、
前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記被読取対象物は複数種類からなり、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の画像から構成され、
前記表示制御手段は、前記複数種類の画像の内、前記読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
遊技に関する抽選を行う抽選手段を有し、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の画像から構成され、
前記表示制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の画像ごとに設定された所定の確率で表示することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】
複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段と、
前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を前記可変表示部の図柄の変動中に表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項6】
音を出力する音出力手段と、
遊技状態に基づいて前記音出力手段を制御する音出力制御手段と、を有する遊技機において、
所定の識別情報が記憶された被読取対象物と、
前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段と、
前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段と、
遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段と、
前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段と、を備え、
前記音出力制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するように前記音出力手段を制御することを特徴とする遊技機。
【請求項7】
前記被読取対象物は複数種類からなり、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の音から構成され、
前記音出力制御手段は、前記複数種類の音の内、前記読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する音を出力することを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の遊技機。
【請求項9】
遊技に関する抽選を行う抽選手段を有し、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の音から構成され、
前記音出力制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の音ごとに設定された所定の確率で出力することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の遊技機。
【請求項10】
複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段と、
前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、を備え、
前記音出力制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を前記可変表示部の図柄の変動中に出力するように前記音出力手段を制御することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の遊技機。
【請求項1】
画像を表示する画像表示手段と、
遊技状態に基づいて前記画像表示手段の表示を制御する表示制御手段と、を有する遊技機において、
所定の識別情報が記憶された被読取対象物と、
前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段と、
前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段と、
遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段と、
前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記被読取対象物は複数種類からなり、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の画像から構成され、
前記表示制御手段は、前記複数種類の画像の内、前記読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
遊技に関する抽選を行う抽選手段を有し、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の画像から構成され、
前記表示制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の画像ごとに設定された所定の確率で表示することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】
複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段と、
前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する画像を前記可変表示部の図柄の変動中に表示するように前記画像表示手段を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項6】
音を出力する音出力手段と、
遊技状態に基づいて前記音出力手段を制御する音出力制御手段と、を有する遊技機において、
所定の識別情報が記憶された被読取対象物と、
前記被読取対象物に記憶された識別情報を読み取る読取手段と、
前記被読取対象物の使用履歴を記憶する履歴記憶手段と、
遊技の経過に従って前記履歴記憶手段に記憶された使用履歴を更新する更新手段と、
前記被読取対象物に対応した変動パラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記更新手段により更新された使用履歴に基づいて前記変動パラメータを複数の段階に変動させるパラメータ変動手段と、を備え、
前記音出力制御手段は、前記読取手段により読み取られた識別情報と前記変動パラメータ記憶手段に記憶された変動パラメータとに基づいて、所定のタイミングで前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を出力するように前記音出力手段を制御することを特徴とする遊技機。
【請求項7】
前記被読取対象物は複数種類からなり、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音は、前記被読取対象物の種類に従って異なる複数種類の音から構成され、
前記音出力制御手段は、前記複数種類の音の内、前記読取手段により読み取られた識別情報が記憶された被読取対象物に対応する音を出力することを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記使用履歴に基づいて変動する変動パラメータは、前記被読取対象物の種類毎に変動する変動パターンが異なることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の遊技機。
【請求項9】
遊技に関する抽選を行う抽選手段を有し、
前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音は、前記変動パラメータの段階に従って異なる複数種類の音から構成され、
前記音出力制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数種類の音ごとに設定された所定の確率で出力することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の遊技機。
【請求項10】
複数の図柄を可変表示する複数列の可変表示手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて前記可変表示手段に停止表示する図柄を制御する停止制御手段と、
前記停止制御手段により各列の可変表示手段に停止表示された図柄が所定の入賞図柄の組合せとなった場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、を備え、
前記音出力制御手段は、前記被読取対象物及び変動パラメータに対応する音を前記可変表示部の図柄の変動中に出力するように前記音出力手段を制御することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公開番号】特開2006−149646(P2006−149646A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−344321(P2004−344321)
【出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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