説明

遊技機

【課題】ほとんど特典が付与されていない通常遊技中において、大当たりになる過程の一部となる遊技を付加することで、単調な遊技を軽減し、遊技意欲の減退を解消する。
【解決手段】遊技盤上に補助遊技装置30を設け、この補助遊技装置30の通過ゲート32を通過したパチンコ球PBを対象して貯留抽選し、この貯留抽選に当選したパチンコ球PBを貯留して、特別図柄抽選の当選時に1回、2秒間開放するアタッカー112への入賞を確実とした。言い換えれば、通常遊技中に特図抽選に当選する準備遊技を行うことで、従来、比較的に単調な通常遊技であった遊技期間を、有意義なものとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球が遊技盤面上に設けた始動入賞口に入賞することを契機として大当たり抽選が実行され、当該大当たり抽選の当選を契機として、非開放であった大入賞口を開放することで短期間で多くの遊技球を獲得可能な大当たり処理を実行する遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機、例えばパチンコ機においては、遊技盤面に設けられた特別図柄始動入賞口に遊技球が入賞すると、制御上、内部的に当/落抽選(以下、「特図抽選」という)が実行される。特図抽選の結果は、遊技盤面に設けられた表示装置(一般には、LCD(液晶表示装置)が適用され、センター役物の構成部品となっている。)を用いて、特別図柄に対応した演出図柄による図柄変動パターン演出を実行することで報知する。なお、特別図柄は、通常2列であり、別途遊技盤面の比較的に目立たない位置、或いはLCDの四隅の一部等で変動するものであり、これに対して演出図柄による図柄変動パターン演出は、3列の演出図柄を用いて、遊技者に対して迫力、期待感等を増長して報知するものである。以下、単に「図柄」とした場合は、「演出図柄」を指すものとする。
【0003】
LCDでは、3列の図柄変動列をそれぞれスクロール表示し、最終的に各列が停止したときの図柄配列で、抽選の当選又は落選等を報知する。例えば、図柄が数字の場合、同一のアラビア数字図柄(「4、4、4」、「7、7、7」等)が揃った場合に当選(大当たり)、それ以外は落選となる。遊技者はこの図柄変動パターンを見ることで、「大当たり」への期待感を持つ。
【0004】
なお、上記図柄変動パターンにおいては、3列の図柄の内、2図柄が停止(仮停止)したときに、3列目との組み合わせで同一図柄が揃う可能性がある、所謂「リーチ状態」になると、様々な演出(リーチ演出)を実行し、遊技者にさらに期待感を持たせるようにしている(特許文献1参照)。
【0005】
この特図抽選の結果「大当たり」に当選した場合には、大当たり処理として、通常遊技状態では常に閉止状態の入賞口(「大入賞口」、「アタッカー」等と称する場合がある)を開放し、遊技者に有利な遊技状態(以下、「特別遊技状態」という)を付与することがなされている。
【0006】
大入賞口は、一般には、30秒間開放し、その後一旦閉止する動作を15ラウンド程度(最大16ラウンド)実行する。また、アタッカーの開放中に10個の遊技球が入賞(入賞による払出数は15個)することで、30秒を待たずに閉止して、次ラウンドへ移行するようになっており、結果として、特別遊技状態では、短期間に150個前後の入賞が期待できる(賞球数としては、約2250個)。
【0007】
なお、上記の遊技仕様(「第1の遊技仕様」という)は一例であり、例えば、図柄変動パターン演出の代わりに、パチンコ球の流動を主体としたものであり、パチンコ球が権利行使口へ案内されるか否かによって、入賞球獲得の増大を可能とする遊技仕様(「第2の遊技仕様」という)もある(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平5−31233号公報
【特許文献2】特公平6−93936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、大当たり中や、大当たり時に1/2の確率で獲得する大当たり処理終了後の確率変動中以外の通常遊技状態においては、遊技者は唯一「リーチ演出」のみに大きな期待を示すため、その他の通常遊技状態は単調となり、長期に亘り大当たりが発生しない場合、遊技意欲を減退させる傾向にある。
【0009】
なお、第2の遊技仕様においても、特定の役物内にパチンコ球が流入しない通常遊技状態においても同様のことが言える。
【0010】
本発明は上記事実を考慮し、ほとんど特典が付与されていない通常遊技中において、大当たりになる過程の一部となる遊技を付加することで、単調な遊技を軽減し、遊技意欲の減退を解消することができる遊技機を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の発明は、遊技球が遊技盤面上に設けた始動入賞口に入賞することを契機として大当たり抽選が実行され、当該大当たり抽選の当選を契機として、非開放であった大入賞口を開放することで短期間で多くの遊技球を獲得可能な大当たり処理を実行する遊技機であって、前記開放している大入賞口内の所定の目標領域へ、確実に入賞可能に構成され、遊技球を貯留する貯留部と、前記貯留部に遊技球を貯留するため、並びに前記貯留部から当該貯留した遊技球を前記目標領域へ案内するために動作させる貯留部動作手段と、前記遊技球の遊技盤上の流動方向において、前記貯留部よりも上流側に設けられ、遊技球を一時的に保持すると共に、保持した遊技球を前記貯留部へ案内可能な保持部と、前記保持部に保持した遊技球を前記貯留部へ受け渡す受渡位置、或いは保持した遊技球を排出位置の少なくとも2位置に動作させる保持部動作手段と、前記保持部に保持される遊技球を検出する検出手段と、前記検出手段による検出に基づいて貯留抽選を実行し、当該貯留抽選の結果に基づいて前記貯留部動作手段を制御して、前記貯留部を前記受渡位置又は排出位置へ動作させる貯留制御手段と、前記大当たり抽選の結果が当選した場合に、前記大入賞口を所定時間開放する開放制御手段と前記開放制御手段による大入賞口の開放に同期して前記貯留部から遊技球を前記目標領域へ案内する案内制御手段と、を有している。
【0012】
請求項1記載の発明によれば、大当たり抽選と、貯留抽選と、の連携によって、大当たり処理を実行可能であるため、通常遊技中における貯留抽選を期待感が高まり、趣向性を向上することができる。
【0013】
また、「貯留」という新たな要素を取り入れることで、遊技者は、大当たり抽選以外の遊技として、この「貯留」に集中する時期が与えられ、単調な遊技を回避することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記貯留部が円盤状であり、前記貯留部動作手段によって中心軸を中心に回転可能とされ、周囲に遊技球を貯留する切欠部が設けられており、回転角度によって前記切欠部に遊技球を受け入れ、或いは前記切欠部に貯留した遊技球を前記目標領域に案内することを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、貯留部が円盤状であるため動作が円滑であり、また遊技者が目視する場合に遊技球の動向が見易く、通常遊技中の趣向性を高めることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記保持部が円盤状であり、前記保持部動作手段によって中心軸を中心に回転可能とされ、周囲に遊技球を貯留する切欠部が設けられており、回転角度が所定の中立状態のときに前記切欠部に受け入れた遊技球を保持し、或いは回転角度が中立位置以外のときに前記切欠部に保持した遊技球を前記貯留部へ受け渡すか遊技盤面上へ排出することを特徴としている。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、保持部が円盤状であるため動作が円滑であり、また遊技者が目視する場合に遊技球の動向が見易く、通常遊技中の趣向性を高めることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明した如く本発明では、ほとんど特典が付与されていない通常遊技中において、大当たりになる過程の一部となる遊技を付加することで、単調な遊技を軽減し、遊技意欲の減退を解消することができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(パチンコ機の構成)
図1及び図2に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
【0020】
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、ガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の裏面側には、矩形状の開口部が設けられ、交換可能とされた遊技盤100がセットされており、遊技盤100は、ガラス枠16を閉塞した状態でガラス板14に対向するようになっている。
【0021】
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の表示灯20が配置されており、上部には、遊技の効果音をステレオ出力するスピーカ22L、22Rが配設されている。
【0022】
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。この一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するための発射ハンドル26が取り付けられている。
【0023】
(遊技盤の構成)
図3に示される遊技盤100は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面100Aとなっており、盤面100Aの外周端部付近に、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられている。これらの外レール102及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、発射装置40(図3参照)から発射されて打ち込まれた遊技球PBが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域とされている。
【0024】
遊技盤100の遊技領域におけるほぼ中央には、センター役物105が配置されている。センター役物105の中央には矩形状の開口が設けられ、その開口内には、表示画面に特別図柄の抽選(変動及び停止)や各種演出等の映像を表示する液晶表示器106が設けられている。以下、必要に応じてLCD106という。
【0025】
また、センター役物105は、後述する特別図柄始動入賞口108に入賞し、かつ内部抽選の権利を待つ保留数を表示する4個の保留ランプ176が設けられている。
【0026】
センター役物105の図3の左右側は、パチンコ球PBの流下通路となっているが、基本的には、図3の左側が主通路である。
【0027】
センター役物105の下部右寄りには、普通図柄始動入賞口としての通過ゲートであるスルー・チャッカー118が配置されている。
【0028】
また、センター役物105の真下には、特別図柄始動入賞口(スタート・チャッカー)108が配設され、その開口部には、電動チューリップ110が取り付けられている。
【0029】
電動チューリップ110は、前記スルーチャッカー118をパチンコ球PBが通過したときに実行される普通図柄抽選に当選したときに所定時間、所定回数だけ開放する構成となっている。
【0030】
また、センター役物105の下部左寄りには、大入賞口としてのアタッカー112を含む補助遊技装置30(詳細後述)が配置されている。この補助遊技装置30のアタッカー112には、開閉扉116が開放又は閉塞することによって開口又は閉口するようになっており、開閉扉116の開放時には、開閉扉116上に落下した遊技球PBが開閉扉116に案内されてアタッカー112へ入賞する。
【0031】
アタッカー112の開閉扉116は、詳細は後述するが、前記特別図柄始動入賞口108にパチンコ球PBが入賞したときに実行される特図抽選に当選したときに所定時間開放、所定回数だけ開放を繰り返す(大当たり処理)構成となっている。
【0032】
この場合、本実施の形態特有の遊技仕様として、最初に特図抽選に当選したとき、アタッカー112の開閉扉116が僅かな時間(約2秒程度)開放し、この間にアタッカー112の内部に設けたVゾーン112Vにパチンコ球PBが入賞することを条件に大当たり処理が実行されるようになっている。
【0033】
また、遊技領域には、様々な形状の風車122や、遊技領域内を自重落下する遊技球PBを所定の経路に誘導する多数の遊技釘123が設けられており、最下位置に、外れ球を遊技盤100の裏側へ排出するアウト口124が設けられている。さらに、この遊技領域に設けられたセンター役物105や盤面周縁には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の発光素子126(図3参照)が多数設けられている。
【0034】
(補助遊技装置30)
図4には、補助遊技装置30の詳細構造が示されている。
【0035】
補助遊技装置30は、天井部に通過ゲート部32が設けられており、その通過ゲート部32の流入口が、遊技領域に打ち込まれた遊技釘123の内、主通路から特別図柄始動入賞口108へパチンコ球PBを案内する案内釘配列群123A(図3参照)の隙間に対向して配置されている。
【0036】
通過ゲート部32の下部には、それぞれ円盤形状の一対の可動部材(第1の可動部材34、第2の可動部材36)が設けられている。
【0037】
ここで、上記通過ゲート部32の外郭を形成する装飾壁部材38が、第1の可動部材34、第2の可動部材36の周囲を覆うように設けられ、第1の可動部材34、第2の可動部材36はこの装飾壁部材38の内側(略円形溝の収容領域)で回転動作する構造となっている。
【0038】
第1の可動部材34と第2の可動部材36の周囲を覆う装飾壁部材38には、第1の可動部材34の収容領域と、第2の可動部材38の収容領域とを連通する連通部40が形成されている。
【0039】
前記通過ゲート32には、通過センサ42が設けられている。このため、通過ゲート32をパチンコ球PBが通過すると、電気的に当該通過を検出することができる。
【0040】
この通過ゲート32をパチンコ球PBが通過したことを、通過センサ42が検出すると、後述する主制御部150(図5参照)では、「貯留抽選」が実行されるようになっている。
【0041】
貯留抽選の結果は、第1の可動部材34の動作に反映される。すなわち、第1の可動部材34は、円盤状でその中心部に第1のモータ44の回転軸44Aが連結され、当該回転軸44Aを中心に回転可能な構造となっている。
【0042】
第1のモータ44は、略コ字型のブラケット46に収容されており、ブラケット46に形成されたフランジ46Aを介して補助遊技装置30の裏面側に固定されている。
【0043】
第1の可動部材34の外周の一部には、切欠角度約120の扇状の切欠部34Aが形成されている。この切欠部34Aの切欠角度範囲の中央線が、前記通過ゲート32の中心線と一致する状態が「中立位置」として設定され、非可動時はこの「中立位置」に保持されるようになっている。
【0044】
また、第2の可動部材36の外周には、90°ピッチで略U字型の4個の切欠部36A〜36Dが形成されている。
【0045】
第2の可動部材36の中心部には、第2のモータ48の回転軸48Aが連結され、当該回転軸48Aを中心に回転可能な構造となっている。
【0046】
第2のモータ48は、略コ字型のブラケット50に収容されており、ブラケット50に形成されたフランジ50Aを介して補助遊技装置30の裏面側に固定されている。
【0047】
前記第2の可動部材36は、4個の切欠部36A〜36Dの内の1つが必ず前記装飾壁部材38に形成された前記連通部40対向するように保持(停止)されている。また、特図抽選の結果に基づいて、第2のモータ48の駆動力で、90°ピッチで図3及び図4の時計回り方向に回転するようになっている(貯留時駆動)。
【0048】
また、装飾壁部材38における第2の可動部材36の前記連通部40に対向する切欠部(図4の図示状態では、切欠部36A)よりも1つ回転方向上流側に位置する切欠部(図4の図示状態では、切欠部36D)と対向する位置には、案内部52が形成されている。
【0049】
案内部52は、ゲート54が設けられており、ゲートソレノイド55(図4では図示省略、図5参照)の駆動(励磁・非励磁)により、案内部52に対して、突出位置・引込位置へ移動させることができるようになっている。
【0050】
ここで、ゲート54が突出しているときは(図4の図示状態)、切欠部36Dがパチンコ球PBを排出するように傾斜されているにも関わらず、パチンコ球PBは当該切欠部36Dから抜け出ることが阻止される。
【0051】
一方、ゲート54が引き込んでいるときは、パチンコ球PBは切欠部36Dから排出され、アタッカー112方向へ流動する。なお、第2の可動部材36は、切欠部36Dに貯留したパチンコ球PBを案内部54から排出していくときは、図3及び図4の反時計回り方向に90°毎に回転する(排出時駆動)。
【0052】
ここで、アタッカー112の開閉蓋116が開放しているときは、開閉蓋116の裏面側(開放時には上面側)に突起部116Aが形成されていることを理由の1つとして、ほぼ100%の確率で第2の可動部材36の切欠部36Dに収容されているパチンコ球PBをアタッカー112のVゾーン112Vへ入賞させることができる構造となっている。
【0053】
(遊技仕様)
本実施の形態では、上記構成の遊技盤100を用い、以下のような遊技仕様の下で制御がなされている。
【0054】
まず、基本的な遊技仕様について列挙する。
(1) 入賞による賞球処理
(2) スルーチャッカー118の通過により普通図柄抽選処理
(3) 普通図柄抽選が当選の場合の電動チュウリップの開閉処理
(4) 特別図柄始動入賞口108への入賞により特図抽選処理
(5) LCD106での図柄変動パターン演出を用いた特図抽選結果報知処理
(6) 特図抽選が当選(大当たり)の場合のアタッカー112の開閉処理
上記(1)〜(6)の基本的な遊技仕様に加え、本実施の形態では、補助遊技装置30によるVゾーン入賞用パチンコ球PBの貯留抽選が実行されるようになっている。この貯留抽選は、前記特図抽選と密接な関係にあり、2種類の抽選確率によって大当たり当選確率を設定するようにしている。
【0055】
すなわち、従来の特図抽選の当選確率Pは、単一で1/300〜1/350程度(非確変時)としていたのに対し、本実施の形態では、特図抽選の当選確率P1と貯留抽選の当選確率P2との乗算(P=P1×P2×α、但し、αは補正係数)で前記確率P(1/300〜1/350程度)となるように設定する。
【0056】
言い換えれば、特図抽選が当選しやすくなり、その分単調な遊技状態を打破するようにしている。
【0057】
ここで、貯留抽選を含む補助遊技装置30の動作を説明する。
【0058】
前記「中立位置」とされている第1の可動部材34に、前記通過ゲート32を通過したパチンコ球PBが到達すると、パチンコ球PBはこの切欠部34Aに収容された状態で保持(待機)されることになる。
【0059】
前記装飾壁部材38における第1の可動部材34の図4の右側には、排出路56が形成されており、前記「貯留抽選」が不当選の場合は、第1のモータ44の駆動力で、第1の可動部材34が図3及び図4の時計回り方向に約60°回転することで、保留していたパチンコ球PBを再び遊技盤100の遊技領域へ排出する。
【0060】
一方、「貯留抽選」が当選の場合は、第1のモータ44の駆動力で、第1の可動部材34が図3及び図4の反時計回り方向に約120°回転することで、保留していたパチンコ球PBを第2の可動部材36へ受け渡す。
【0061】
上記を繰り返すことで、第2の可動部材36には、最大4個(切欠部36A〜36Dの数に相当)のパチンコ球PBを貯留することができる。
【0062】
この補助遊技装置30によるパチンコ球PBの貯留動作とは無関係で、特図抽選が実行されて当選すると、アタッカー112の開閉蓋116を所定時間(例えば、2秒程度)開放する。
【0063】
これと同時に、補助遊技装置30のゲート54を引き込むことで、第2の可動部材36の切欠部36Dに貯留されていたパチンコ球PB(貯留されていない場合もあり得る)が案内部52に案内され、アタッカー112のVゾーン112Vへ入賞し、大当たりとすることができる。
【0064】
(制御系の構成)
次に、図5を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。図5に示されるように、本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、主制御部150を中心として構成されている。主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。
【0065】
主制御部150には、特別図柄始動入賞口108への入賞球を検出する始動入賞センサ180、普通図柄始動口であるスルーチャッカー118への入賞球を検出するスルーチャッカーセンサ184、特別遊技状態の際に開放するアタッカー112への入賞球を検出する大入賞センサ186がそれぞれ接続されており、これらの各センサは、入賞球の検出時にその検出信号を主制御部150へ出力する。
【0066】
なお、アタッカー112内には、補助遊技装置30の遊技仕様として適用されるVゾーンセンサ188が配設される。
【0067】
さらに、主制御部150には、電動チューリップ110を作動させる電チューソレノイド174、アタッカー112の開閉扉116を開放/閉塞させるアタッカーソレノイド175、保留ランプ176がそれぞれ接続されている。
【0068】
また、主制御部150には、上記の他、補助遊技装置30の駆動系として、第1の可動部材34を回転させる第1のモータ44、第2の可動部材36を回転させる第2のモータ48、ゲート54を突出させたり引き込んだりするためのゲートソレノイド55が接続されている。
【0069】
ここで、遊技球PBがスルーチャッカー118を通過すると、これをスルーチャッカーセンサ184で検出することで普通図柄の当たり/外れの抽選(普図抽選)が主制御部150にて実行され、その抽選結果をLCD200を用いて報知し、当たりとなった場合は、主制御部150が電チューソレノイド174を駆動制御して電動チューリップ110を所定時間開放する。
【0070】
また、遊技球PBが特別図柄始動入賞口108に入賞すると、これを始動入賞センサ180で検出することで特別図柄の当/落抽選(特図抽選)が主制御部150にて実行され、この特図抽選をLCD106を用いて報知し、当選の場合は、大当たりの処理として、通常遊技状態から特別遊技状態へ遊技状態が移行するように主制御部150にて制御する。
【0071】
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータへ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
【0072】
さらに、主制御部150には、演出制御部152と、払出制御部154とがそれぞれ接続されており、これらの制御部は、主制御部150からのコマンド送信により制御される。
【0073】
演出制御部152には、図柄制御部156を介してLCD106が接続されている。また、演出制御部152は、遊技盤100の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子126、並びに、ガラス枠16に設けられた表示灯20の点灯、消灯、及び点滅を制御し、さらに、ガラス枠16前面に設けられたスピーカ22L、22Rを作動させて効果音等の出力を制御する。
【0074】
また、払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置40が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者による発射ハンドル26(図1参照)の操作により発射装置40を作動させて、遊技球PBの発射開始、及び、発射ハンドル39の操作量に応じた発射力を制御する。
【0075】
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータへ送信するようになっている。
【0076】
以下、図6において、特図抽選を主体とした主制御部150における制御を機能的に示すブロック図を示し、図7において、貯留抽選を主体とした主制御部150における制御を機能的に示すブロック図を示す。
【0077】
なお、図6及び図7は、それぞれ主制御部150のハード構成を限定するものではなく、あくまでも機能別にブロックしたものである。また、別図として示したが、これらは、互いにリンク(同期)して制御されるものであり、共通の機能もあり得る。
【0078】
(特図抽選主体の機能ブロック図の説明)
図6に示される如く、始動入賞センサ180は、乱数取得部200に接続されている。乱数取得部200では、始動入賞センサ180から始動入賞信号が入力されると、乱数カウンタ202から乱数を取得し、特図抽選部204へ送出する。
【0079】
特図抽選部204には、当たり値メモリ206が接続されており、前記乱数の入力に応じて当たり値メモリ206に記憶されている当たり値を読出し、両者を照合し、その結果を処理決定部208へ送出する。
【0080】
処理決定部208では、前記照合の結果、すなわち特図抽選の結果に基づいて、演出内容決定部210へ演出内容を決定するための情報を送出すると共に、同期制御部212へ各デバイスの動作行指示情報を送出する。
【0081】
また、演出内容決定部210と同期制御部212とは接続されており、演出内容決定部210で決定した情報は、同期制御部212へ送出される。
【0082】
演出内容決定部210では、前記特図抽選の結果に関する情報が入力された場合には、当該特図抽選結果、変動パターン種(変動時間)を決定し、コマンド生成部214へ送出する。これにより、コマンド生成部214では、コマンドが生成され、コマンド出力部216を介して演出制御部152(図5参照)へコマンドが送出される。
【0083】
一方、同期制御部212では、演出内容決定部210で決定した内容、特に特図抽選が当選した場合における変動パターン時間に同期するように、アタッカー開閉制御部218及びゲート開閉制御部220へそれぞれの動作タイミングを指示する。
【0084】
アタッカー開閉制御部218では、変動パターン終了後(当選を報知した後)、ドライバ222を介してアタッカソレノイド175を励磁し、アタッカー112の開閉蓋116を2秒間、1回開閉するように制御する。
【0085】
一方、ゲート開閉制御部220では、アタッカー112の開閉蓋116が完全に開放しているときを基準として、ゲート54を所定時間引き込むように、ドライバ224を介してゲートソレノイド55を励磁する。
【0086】
上記アタッカーソレノイド175及びゲートソレノイド55の同期動作により、補助遊技装置30の第2の可動部材36に貯留球が存在している場合には、この貯留されたパチンコ球PBが案内部52を通過して、ほぼ確実にアタッカー112内のVゾーン12Vへ入賞する。或いは、遊技領域を流下してくるパチンコ球PBをわずかな確率ではあるが、Vゾーンへ入賞する可能性がある。
【0087】
Vゾーンセンサ188は、V入賞判定部226に接続されており、上記Vゾーンへの入賞の有無を判定し、その結果、入賞と判定した場合には、大当たり処理制御部228へ入賞信号を送出する。
【0088】
大当たり処理制御部228は、演出内容決定部210及びアタッカー開閉制御部218に接続されている。これにより、大当たり処理制御部228では、演出内容決定部210を制御して、大当たりである旨の報知を行うための演出内容を決定させると共に、アタッカー開閉制御部218を制御して、上記大当たり演出に同期しながら、アタッカー112の開閉蓋116を所定時間(約30秒)、所定回数(約15回)開閉させる。なお、1回の開放時に10個のパチンコ球が入賞した場合には、所定時間にならなくても一旦閉止される。
【0089】
(貯留抽選主体の機能ブロック図の説明)
図7に示される如く、通過センサ42は、乱数取得部250に接続されている。乱数取得部250では、通過センサ42から通過信号が入力されると、乱数カウンタ252から乱数を取得し、貯留抽選部254へ送出する。
【0090】
貯留抽選部254には、当たり値メモリ256が接続されており、ゲート54の開閉信号を受ける貯留状態認識部258からの抽選許可信号の入力を条件として、前記乱数の入力に応じて当たり値メモリ256に記憶されている当たり値を読出し、両者を照合し、その結果を貯留状態認識部258へ送出(フィードバック)する。
【0091】
この貯留状態認識部258には、前述したようにゲート54の開閉信号が入力されており、また、前記抽選結果が入力されるため、常に、第2の可動部材36の4個の切欠部36A〜36Dのパチンコ球PBの収容状態(貯留数)を把握することができる。
【0092】
貯留状態認識部258は、可動部材同期動作実行指示部260に接続されている。
【0093】
可動部材同期動作実行指示部260では、貯留状態認識部258からの情報によって第1の可動部材34及び第2の可動部材36の動作制御を異ならせている。
【0094】
すなわち、貯留数が最大未満であり、貯留抽選に当選した場合は、第1の可動部材動作制御部262では、ドライバ264を介して第1のモータ44を駆動し、第1の可動部材32を左120°(図3、図4の反時計回り方向120°)回転させる。これにより、第2の可動部材36の切欠部36A〜36Dにパチンコ球PBが1個追加される。このとき、可動部材同期動作実行指示部260では、第2の可動部材動作制御部266を制御して、ドライバ268を介して第2のモータ48を駆動し、図3、図4の時計回り方向に90°回転させる。
【0095】
一方、貯留抽選に落選した場合は、第1の可動部材動作制御部262では、ドライバ264を介して第1のモータ44を駆動し、第1の可動部材34を右60°(図3、図4の時計回り方向60°)回転させる。これにより、パチンコ球PBは遊技領域に戻される。
【0096】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0097】
(パチンコ機10の遊技の流れ)
まず、遊技全体の流れを図8のフローチャートに従い説明する。
【0098】
パチンコ機10による遊技では、遊技者が発射ハンドル26を操作すると、一球づつ発射装置40(図5参照)に供給され、発射装置40によって上方へ発射される。発射された遊技球PBは、外レール102に沿って遊技盤100の遊技領域101に打ち込まれ、遊技釘123に当たり方向を変えながら遊技領域101内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域101の下端部に至った遊技球PBはアウト口124からパチンコ機10内に回収される。
【0099】
ここで、図8のステップ300で始動入賞を確認すると(特別図柄始動入賞口108へ入賞すると)、主制御部150において特別図柄の当選/落選の抽選(特図抽選処理)が実行され(ステップ302)、その特図抽選結果は、LCD200に、演出用の特別図柄が所定のパターンで変動され、その変動パターンを経て停止表示される。
【0100】
次のステップ304では、特図抽選に当選したか否かが判断され、不当選(否定判定)の場合はこのルーチンは終了する。
【0101】
一方、特図抽選に当選すると、ステップ304で肯定判定され、次いでステップ306で確変抽選に当選したか否かが判断される。
【0102】
このステップ306で肯定判定(確変)されると、ステップ308へ移行して特図抽選の確率を高確率としてステップ312へ移行する。また、ステップ306で否定判定(非確変)されると、ステップ310へ移行して特図抽選の確率を通常確率としてステップ312へ移行する。
【0103】
ステップ312では、アタッカー112の開閉蓋116を1回(約2秒間)開放する。この動作は、遊技盤の遊技領域を流動しているパチンコ球PBは、よほどタイミングが合わないと入賞し得ない。一方、補助遊技装置30に貯留球があると、ほぼ確実に上記短時間の開放中にアタッカー112内への入賞が見込める。
【0104】
すなわち、次のステップ314では補助遊技装置30の第2の可動部材36の切欠部36Dに貯留球があるか否かが判断され、肯定判定されるとステップ316へ移行してゲート54を開閉し、第2の可動部材34を左90°回転する。この結果、第2の可動部材36から貯留球が案内部を通過してアタッカー112方向へ移動する。ステップ318では、演算上の貯留球の数として、排出された1個分を減算し、ステップ320へ移行する。
【0105】
ステップ320では、Vゾーン112Vに入賞したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ322へ移行して大当たり処理が実行される。また、ステップ320で否定判定されると、このルーチンは終了する。
【0106】
大当たり処理としては、開閉扉116の開閉動作によってアタッカー112が、例えば10カウント(入賞個数)又は最大30秒間(1回の開放時間)/最高15又は16ラウンド開放される。
【0107】
なお、アタッカー112内にVゾーンを設けた遊技仕様の場合には、1回のアタッカー112開放時にVゾーンへの入賞を果たすことで次ラウンドを継続するといった動作が行われる。
【0108】
これにより、遊技者は、発射した遊技球PBをアタッカー112へ容易に入賞させ、例えば入賞1個当たり15個の払い出しを受けるなどして、大量の賞球を獲得できるようになる。
【0109】
図9は、補助遊技装置30における動作制御ルーチンである。
【0110】
ステップ350では、初期設定として、フラグFリセット(0)し、次いでステップ351へ移行して、貯留数が最大未満か否かが判断される。本実施の形態では、第2の可動部材36に4個の切欠部36A〜36Dが設けられているため、最大数は「4」となる。
【0111】
ステップ350で肯定判定されると、ステップ352へ移行して、第1の可動部材34を中立位置としてステップ358へ移行する。これにより、以後、通過ゲート32を通過したパチンコ球PBは、第1の可動部材32の切欠部32Aに保持することができる。
【0112】
また、ステップ350で否定判定されると、ステップ354へ移行して、フラグFをセット(1)し、次いでステップ356へ移行して、第1の可動部材34を右60°回転させてステップ358へ移行する。これにより、以後、通過ゲート32を通過したパチンコ球PBは、第1の可動部材32の切欠部32Aに保持されず、排出路56から排出される。
【0113】
ステップ358では、通過ゲート32をパチンコ球PBが通過したか否かが判断される。ステップ358で肯定判定されると、ステップ360へ移行して、フラグFがセット(1)されているか否かが判断される。
【0114】
ステップ358で否定判定、或いはステップ360で肯定判定された場合は、貯留抽選の権利がないため、このルーチンは終了する。
【0115】
また、ステップ360で否定判定されると、ステップ362へ移行して貯留抽選処理が実行される。
【0116】
次のステップ364では、貯留抽選に当選したか否かが判断される。
【0117】
このステップ364で肯定判定されると、ステップ366へ移行して第1の可動部材34を左120°回転移動する。これにより、通過ゲート32を通過したパチンコ球PBは、第2の可動部材34へ案内される。次のステップ368では、演算上の第2の可動部材34の貯留数を1個増加して、ステップ370で所定時間経過した後、ステップ372で第2の可動部材34を右90°回転し、このルーチンは終了する。
【0118】
また、前記ステップ364で否定判定されると、ステップ374へ移行し、第1の可動部材34を右60°回転させ、このルーチンは終了する。これにより、通過ゲート32を通過したパチンコ球PBを排出路56から排出し、遊技盤100の遊技領域に戻す。
【0119】
以上説明したように本実施の形態では、遊技盤上に補助遊技装置30を設け、この補助遊技装置30の通過ゲート32を通過したパチンコ球PBを対象して貯留抽選し、この貯留抽選に当選したパチンコ球PBを貯留して、特別図柄抽選の当選時に1回、2秒間開放するアタッカー112への入賞を確実とした。言い換えれば、通常遊技中に特図抽選に当選する準備遊技を行うことで、従来、比較的に単調な通常遊技であった遊技期間を、有意義なものとすることができる。
【0120】
なお、本発明は、遊技機10の遊技盤100に補助遊技装置30に取り付けた状態での遊技仕様に言及したが、補助遊技装置30は、1つの役物として必要な機能を備えていれば、遊技仕様に限定されるものではない。以下に、役物装置としての単独の必須の構成要件を列挙する。
【0121】
(1) 遊技球を、遊技盤上の予め定められた目標領域へ確実に送り込むことが可能な状態で貯留する貯留部と(本実施の形態の第2の可動部材36に相当する)、
(2) 貯留部を、当該貯留した遊技球を前記目標領域へ送り出すように動作させる貯留部動作手段と(本実施の形態の第2のモータ48に相当する)、
(3) 前記遊技球の遊技盤上の流動方向において、前記貯留部よりも上流側に設けられ、遊技球を一時的に保持すると共に、保持した遊技球を前記貯留部へ案内可能に動作する保持部と(本実施の形態の第1の可動部材34に相当する)、
(4) 前記保持部に保持した遊技球を前記貯留部へ案内する位置、或いは保持した遊技球を排出位置の少なくとも2位置に動作させる保持部動作手段と(本実施の形態の第1のモータ44に相当する)、
(5) 前記保持部に保持される遊技球を検出する検出手段と(本実施の形態の通過センサ42に相当する)、を有する役物装置。
【0122】
上記役物装置においては、遊技盤100の何れの位置にあってもよく、アタッカー112と離れた場所であってよい。しかし、上記実施の形態の遊技仕様を実行する場合には、案内部52から排出される遊技球PBが、ほぼ確実にアタッカー112に案内されることが好ましい。このとき、案内部52から案内される遊技球PBがアタッカー112のVゾーン112Vに入賞するタイミングに基づいて、ゲート54の開放時期と、アタッカー112の開閉扉116の開閉時期との同期をとる必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本実施の形態に係るパチンコ機を示す正面図である。
【図2】本実施の形態に係るパチンコ機を示す斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る遊技盤を示す正面図である。
【図4】補助遊技装置の分解斜視図である。
【図5】本実施の形態に係るパチンコ機の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図6】特図抽選を主体とした主制御部における制御を機能的に示すブロック図である。
【図7】貯留抽選を主体とした主制御部における制御を機能的に示すブロック図を示す
【図8】遊技全体の流れを示す制御フローチャートである。
【図9】補助遊技装置における動作制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0124】
PB 遊技球
10 パチンコ機(遊技機)
30 補助遊技装置
32 通過ゲート部
34 第1の可動部材(保持部)
34A 切欠部
36 第2の可動部材(貯留部)
36A〜36D 切欠部
38 装飾壁部材
40 連通部
42 通過センサ(検出手段)
44 第1のモータ(保持部動作手段)
44A 回転軸
46 ブラケット
46A フランジ
48 第2のモータ(貯留部動作手段)
48A 回転軸
50 ブラケット
50A フランジ
52 案内部
54 ゲート
56 排出路
100 遊技盤
123A 案内釘配列群
200 LCD
108 始動入賞口
112 アタッカー
150 主制御部(開放制御手段)
152 演出制御部
156 図柄制御部
180 始動入賞センサ
200 乱数取得部
202 乱数カウンタ
204 特図抽選部
206 当たり値メモリ
208 処理決定部
210 演出内容決定部
212 同期制御部
214 コマンド生成部
216 コマンド出力部
218 アタッカー開閉制御部(開放制御手段)
220 ゲート開閉制御部(案内制御手段)
222 ドライバ
224 ドライバ
226 V入賞判定部
228 大当たり処理制御部
250 乱数取得部
252 乱数カウンタ
254 貯留抽選部
256 当たり値メモリ
258 貯留状態認識部(貯留制御手段)
260 可動部材同期動作実行指示部(案内制御手段)
262 第1の可動部材動作制御部(案内制御手段)
264 ドライバ
266 第2の可動部材動作制御部(貯留制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が遊技盤面上に設けた始動入賞口に入賞することを契機として大当たり抽選が実行され、当該大当たり抽選の当選を契機として、非開放であった大入賞口を開放することで短期間で多くの遊技球を獲得可能な大当たり処理を実行する遊技機であって、
前記開放している大入賞口内の所定の目標領域へ、確実に入賞可能に構成され、遊技球を貯留する貯留部と、
前記貯留部に遊技球を貯留するため、並びに前記貯留部から当該貯留した遊技球を前記目標領域へ案内するために動作させる貯留部動作手段と、
前記遊技球の遊技盤上の流動方向において、前記貯留部よりも上流側に設けられ、遊技球を一時的に保持すると共に、保持した遊技球を前記貯留部へ案内可能な保持部と、
前記保持部に保持した遊技球を前記貯留部へ受け渡す受渡位置、或いは保持した遊技球を排出位置の少なくとも2位置に動作させる保持部動作手段と、
前記保持部に保持される遊技球を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出に基づいて貯留抽選を実行し、当該貯留抽選の結果に基づいて前記貯留部動作手段を制御して、前記貯留部を前記受渡位置又は排出位置へ動作させる貯留制御手段と、
前記大当たり抽選の結果が当選した場合に、前記大入賞口を所定時間開放する開放制御手段と、
前記開放制御手段による大入賞口の開放に同期して前記貯留部から遊技球を前記目標領域へ案内する案内制御手段と、
を有する遊技機。
【請求項2】
前記貯留部が円盤状であり、前記貯留部動作手段によって中心軸を中心に回転可能とされ、周囲に遊技球を貯留する切欠部が設けられており、回転角度によって前記切欠部に遊技球を受け入れ、或いは前記切欠部に貯留した遊技球を前記目標領域に案内することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記保持部が円盤状であり、前記保持部動作手段によって中心軸を中心に回転可能とされ、周囲に遊技球を貯留する切欠部が設けられており、回転角度が所定の中立状態のときに前記切欠部に受け入れた遊技球を保持し、或いは回転角度が中立位置以外のときに前記切欠部に保持した遊技球を前記貯留部へ受け渡すか遊技盤面上へ排出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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