遊技機
【課題】開放時間延長モードにおいて始動記憶を上限値近辺に維持可能となる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】開閉部材を開状態とするための所定条件の成立頻度が通常よりも高くなる特定遊技状態における変動表示ゲームの実行回数が所定回数に到達してから終了回数に到達するまで、始動入賞記憶手段に記憶される記憶数を上限数に近づかせるための補助制御を実行する
【解決手段】開閉部材を開状態とするための所定条件の成立頻度が通常よりも高くなる特定遊技状態における変動表示ゲームの実行回数が所定回数に到達してから終了回数に到達するまで、始動入賞記憶手段に記憶される記憶数を上限数に近づかせるための補助制御を実行する
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特別遊技状態を発生可能な変動表示ゲームを実行する遊技機に関して、特に、変動表示ゲームの実行時間を短縮し、普通変動入賞装置の当選率が高くなる特定遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ機は、遊技盤に設けられた普通図柄表示装置作動ゲート(普図ゲート)を遊技球が通過すると7セグメント、LED等の発光表示器からなる普通図柄表示装置に表示される情報(図柄、記号、LED点滅動作など)が変動する。数秒後に何れかの情報が停止し、その停止した情報が特定情報(当り情報)となった場合に、普通電動役物に備わる特別図柄始動口が短時間(例えば約0.4秒間)開いて、該特別図柄始動口へ遊技球が入りやすくなる。
【0003】
特別図柄始動口に遊技球が入賞すると、CRT、カラー液晶表示装置等からなる特別図柄表示装置(特別変動表示装置)に識別情報(数字、記号、その他の図柄)が、例えば3列にて上から下に流れる如くに変動表示する変動表示ゲームが実行される。
【0004】
そして、一定時間後にその図柄が所定の順序(例えば、左側列→右側列→中央列の順)に停止し、停止した図柄が予め定められた特別表示態様(例えば、「555」、「777」等)になると、いわゆる大当り状態(特別遊技状態)となって遊技盤下部に設けられた大入賞口が一定時間または一定個数の遊技球が入賞するまで開放され、遊技者は一時に多数の賞球を得ることができる。
【0005】
また、特別図柄始動口に遊技球が入賞したタイミングが上記特別図柄表示装置で変動表示ゲームが実行されている場合又は大当り状態が発生している場合などであって、この入賞に基づく変動表示ゲームが直ちに実行できない場合は、所定数(例えば、4個)を上限として、特別図柄始動口へ遊技球が入賞したことを保留記憶として記憶可能とされている。
【0006】
さらに、大当り状態の終了後から再び大当り状態となるまでの間に遊技者が持ち球を消費することを防止するために、大当り状態の終了後、所定回数(例えば、70回)又は所定時間に限って特別図柄始動口を有する普通電動役物の開放時間を延長する開放時間延長モードを設けて、特別図柄始動口に遊技球が入賞しやすくするパチンコ機が知られている。この開放時間延長モードにおいて、特別図柄表示装置で行う変動表示ゲームの実行時間を通常よりも短縮させた短縮変動時間で実行し、上記保留記憶を効率よく消化させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−332265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、始動記憶数の消化を抑制することが困難になってしまう。
【0009】
そこで、本発明は、始動記憶数の消化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、遊技を統括的に制御するとともに前記変動表示装置における変動表示ゲームの実行制御を行う遊技制御手段と、を備え、前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームにおいて識別情報が停止し、前記停止した識別情報の結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいて閉状態から開状態に変換可能な開閉部材を有するとともに、遊技球が入賞することに基づいて前記変動表示ゲームの始動条件を成立させる普通変動入賞装置と、前記普通変動入賞装置に入賞した遊技球の入賞数を、所定の記憶数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段と、前記変動表示ゲームの実行時間を通常の変動表示ゲームの実行時間よりも短縮させる変動短縮制御を実行するとともに、前記普通変動入賞装置の開閉部材を開状態とするための前記所定条件の単位時間あたりの成立頻度が通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が予め設定した終了回数に到達した場合に、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備え、前記始動入賞記憶手段に記憶されている記憶数が所定数以下の場合は前記特定遊技状態であっても前記変動短縮制御を実行しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、始動記憶数の消化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態の遊技機の説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態の遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の状態表示器の説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態の遊技機の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態のタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートである。
【図9】本発明の第1実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図10】本発明の第1実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図11】本発明の第1実施形態の演出事前判定コマンドテーブルの説明図である。
【図12】本発明の第1実施形態の演出事前判定コマンド振分テーブルの説明図である。
【図13】本発明の第1実施形態の特図普段処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第1実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施形態の後半変動パターンの説明図である。
【図17】本発明の第1実施形態の前半特図変動開始処理のフローチャートである。
【図18】本発明の第1実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図19】本発明の第1実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【図20】本発明の第1実施形態の後半特図変動開始処理のフローチャートである。
【図21】本発明の第1実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。
【図22】本発明の第1実施形態の特図表示中処理のフローチャートである。
【図23】本発明の第1実施形態の大当り終了処理のフローチャートである。
【図24】本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【図25】本発明の第1実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの実行時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【図26】本発明の第2実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図27】本発明の第2実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。
【図28】本発明の第2実施形態の本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【図29】本発明の第2実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの停止時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの停止時間の説明図である。
【図30】本発明の第3実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図31】本発明の第3実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【図32】本発明の第3実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【図33】本発明の第3実施形態の変動時間短縮制御期間中における記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【図34】本発明の第4実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図35】本発明の第4実施形態の貯留補助変動設定処理のフローチャートである。
【図36】本発明の第4実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【図37】本発明の第4実施形態のポインタ−前半変動パターン対応テーブルの説明図である。
【図38】本発明の第4実施形態の時短状態における変動表示ゲームの変動表示時間のタイミングチャートである。
【図39】本発明の第5実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【図40】本発明の第5実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【図41】本発明の第5実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図42】本発明の第5実施形態の通常期間のリーチの発生率と記憶保留補助期間のリーチの発生率との説明図である。
【図43】本発明の第5実施形態の通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブル、及び記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルの説明図である。
【図44】本発明の第6実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図45】本発明の第6実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図46】本発明の第6実施形態の後半変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図47】本発明の第6実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【図48】本発明の第6実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図1〜図48を参照して説明する。
【0014】
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技盤(遊技機)に向かって見た方向を指すものとする。
【0015】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図25を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態の遊技機1の説明図である。
【0017】
遊技機1の前面枠(遊技枠)3は本体枠(外枠)2にヒンジ4を介して、遊技機1の前面に開閉回動可能に組み付けられる。前面枠3の表側には、遊技盤10(図2参照)が収装される。また、前面枠3には、遊技盤10の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
【0018】
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材9が備えられている。この装飾部材9の内部にはランプやLED等からなる装飾装置が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
【0019】
ガラス枠18の左右には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ30が備えられている。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット11が備えられている。照明ユニット11の内部には、装飾装置が備えられている。
【0020】
照明ユニット11の右側には、遊技機1において異常が発生したことを報知するための異常報知LED29が備えられている。
【0021】
前面枠3の下部の開閉パネル20には図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられている。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
【0022】
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
【0023】
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が備えられている。
【0024】
遊技者が演出ボタン17を操作することによって、遊技盤10に設けられた表示装置53(図2参照)における特図変動表示ゲームの演出内容を選択すること、及び表示装置53における特図変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
【0025】
なお、特図変動表示ゲームは、発射された遊技球が遊技盤10に備わる第1始動入賞口45(図2参照)又は普通変動入賞装置36(図2参照)の第2始動入賞口に入賞した場合に開始される。特図変動表示ゲームでは、表示装置53において複数の識別情報が変動表示する。そして、変動表示していた識別情報が停止し、停止した識別情報の結果態様が特定の結果態様である場合に、遊技機1の状態が遊技者に有利な状態である特別遊技状態に遷移する。
【0026】
上皿21の右上部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、図示しないカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
【0027】
図2は、本発明の第1実施形態の遊技盤10の正面図である。
【0028】
図1に示す遊技機1は、内部の遊技領域10a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うもので、ガラス枠18のカバーガラスの前側上半部の奥側には、遊技領域10aを構成する遊技盤10が設置されている。
【0029】
遊技盤10は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール32で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール32の外側には、前面構成部材33、33、…が取り付けられている。そして、このガイドレール32で囲まれた遊技領域10a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。また、ガイドレール32の一部に沿うようにして遊技領域10a内に配設され、内部に設けた複数のLEDを発光させることで遊技領域10aの装飾を行うサイドランプ55が取り付けられている。
【0030】
遊技領域10aの略中央には、特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部52を形成するセンターケース51が取り付けられている。このセンターケース51に形成された窓部52の後方には、複数の識別情報を変動表示する特図変動表示ゲームを実行可能な演出表示装置としての表示装置53が配されるようになっている。この表示装置53は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部53aがセンターケース51の窓部52を介して遊技盤10の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置53は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
【0031】
また、遊技領域10a内には、普図始動ゲート34が設けられている。また、遊技領域10a内には、第1の始動入賞領域をなす第1始動入賞口45と、第2の始動入賞領域をなす第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置36と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口45に入賞した場合は、補助遊技として第1特図変動表示ゲームが実行され、遊技球が普通変動入賞装置36に入賞した場合は、補助遊技として第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0032】
また、遊技盤10には、普図変動表示ゲーム、第1特図変動表示ゲーム、及び、第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する状態表示器40が配設されている。なお、状態表示器40については、図3で詳細を説明する。
【0033】
さらに遊技領域10aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉42aを有し、第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置42、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴43が設けられている。この他、遊技領域10aには、一般入賞口44、44、…、打球方向変換部材としての風車46、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
【0034】
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートSW34a(図4参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置36が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。
【0035】
普図変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた普図表示器301で実行されるようになっている。なお、表示装置53の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0036】
普通変動入賞装置36は左右一対の開閉部材36a、36aを具備し、第1始動入賞口45の下部に配設され、この開閉部材36a、36aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL36b、図4参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置36に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
【0037】
また、本実施形態の遊技機1は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短状態(第2動作状態)を発生可能となっている。この時短動作状態(第2動作状態)は、普通変動入賞装置36の動作状態が、通常動作状態(第1動作状態)に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置36の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置36が開放される場合に、開放時間が通常動作状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.5秒が1.8秒)。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置36が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御される。すなわち、通常動作状態よりも普通変動入賞装置36の開放回数が増加され、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0038】
なお、時短状態中における特図変動表示ゲームの実行時間は、通常状態における特図変動表示ゲームの実行時間よりも短縮される。
【0039】
第1始動入賞口45の内部には第1始動口SW45a(図4参照)が備えられ、この第1始動口SW45aによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置36の内部には第2始動口SW36d(図4参照)が備えられ、この第2始動口SW36dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。この第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶(特図1始動記憶)として記憶される。そして、この第1始動記憶は、第1特図記憶表示器305に表示される。また、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶(特図2始動記憶)として記憶される。
【0040】
そして、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。また、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第2始動記憶が記憶されて、第2始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第2始動記憶に基づいて、第2特図変動表示ゲームが開始され、この際に第2始動記憶数が1減算される。
【0041】
一方、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。同様に、この場合に第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、第2始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第2始動記憶数が1加算されて第2始動記憶が1つ記憶されることになる。
【0042】
そして、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、第1始動記憶又は第2始動記憶に基づき第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始される。このとき、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは同時に実行されることはなく、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1始動記憶と第2始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0043】
第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた表示装置53で実行されるようになっており、複数の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置53にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報を変動表示させる特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、表示装置53で停止した識別情報の結果態様が特別結果態様(たとえば「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
【0044】
また、本実施形態の遊技機1は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変状態(第2確率状態)を発生可能となっている。この確変状態(第2確率状態)は、特図変動表示ゲームでの当り結果となる確率が、通常確率状態(第1確率状態)に比べて高い状態である。なお、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。また、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
【0045】
また、表示装置53の上方には、リーチ時、及び特別遊技状態時等に演出のための動作をする可動演出役物62が配置されている。
【0046】
図3は、本発明の第1実施形態の状態表示器40の説明図である。
【0047】
状態表示器40は、普図変動表示ゲーム、第1特図変動表示ゲーム、及び第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知するものである。具体的には、状態表示器40は、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器301と、第1特図変動表示ゲームを表示する第1特図表示器302と、第2特図変動表示ゲームを表示する第2特図表示器303と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器304と、第1特図変動表示ゲームの未処理回数(第1始動記憶)を表示する第1特図記憶表示器305と、第2特図変動表示ゲームの未処理回数(第2始動記憶)を表示する第2特図記憶表示器306と、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおける結果が2R大当りか15R大当りかを決定するラウンド数表示器307と、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する遊技状態表示器308とを備える。なお、普図表示器301、第1特図表示器302、第2特図表示器303、普図記憶表示器304、第1特図記憶表示器305、第2特図記憶表示器306、ラウンド数表示器307、及び遊技状態表示器308は、セグメントLEDとして一体に設けられている。
【0048】
普図表示器301は、普図始動ゲート34を遊技球が通過した場合に点灯又は点滅し、普図変動表示ゲームを表示するLEDである。普図表示器301が点滅している場合は普図変動表示ゲームが変動表示中であることを示し、普図表示器301が点灯している場合は普図変動表示ゲームの結果が当りであることを示し、普図表示器301が消灯している場合は普図変動表示ゲームの結果がはずれであることを示している。
【0049】
普図記憶表示器304は、第1普図記憶表示器304aと第2普図記憶表示器304bの2つのLEDからなり、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に消灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「0」であることを示し、第1普図記憶表示器304aが点灯し第2普図記憶表示器304bが消灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「1」であることを示し、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に点灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「2」であることを示し、第1普図記憶表示器304aが点滅し第2普図記憶表示器304bが点灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「3」であることを示し、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に点滅している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「4」であることを示している。
【0050】
第1特図表示器302は、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると第1特図変動表示ゲームを表示するものである。
【0051】
第2特図表示器303は、第2始動入賞口に遊技球が入賞すると第2特図変動表示ゲームを表示するものである。
【0052】
第1特図記憶表示器305は、4つのLEDからなり、点灯しているLEDの個数で第1特図変動表示ゲームの未処理回数を表示するものである。
【0053】
第2特図記憶表示器306は、4つのLEDからなり、点灯しているLEDの個数で第2特図変動表示ゲームの未処理回数を表示するものである。
【0054】
ラウンド数表示器307は、第1ラウンド数表示器307aと第2ラウンド数表示器307bの2つのLEDからなり、第1ラウンド数表示器307aが点灯し第2ラウンド数表示器307bが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が2R大当たりであることを示し、第1ラウンド数表示器307aが消灯し第2ラウンド数表示器307bが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が15R大当たりであることを示している。
【0055】
遊技状態表示器308は、第1遊技状態表示器308aと第2遊技状態表示器308bと第3遊技状態表示器308cの3つのLEDからなり、第1遊技状態表示器308a及び第2遊技状態表示器308bが共に消灯し第3遊技状態表示器308cが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たり中(条件装置作動中)であることを示し、第1遊技状態表示器308a、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cの全てが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりでない状態(条件装置未作動)であることを示している。
【0056】
また、第1遊技状態表示器308a、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cの全てが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの変動制御(変動時間)が予め設定された通常動作状態(通常制御状態)であることを示し、第2遊技状態表示器308bが点灯し第1遊技状態表示器308a及び第3遊技状態表示器308cが共に消灯している場合は時短動作状態(短縮制御状態)であることを示している。
【0057】
ここで、第1遊技状態表示器308a及び第2遊技状態表示器308bが共に点灯し第3遊技状態表示器308cが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が所定の確率である通常確率状態よりも高く設定された高確率状態(確率変動状態)であることを示すようにしても良い。
【0058】
さらに、第1遊技状態表示器308a、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cの全てが消灯している場合はエラー未報知状態を示し、第1遊技状態表示器308aが点灯し第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cが消灯している場合は電源投入時の遊技状態がエラー状態であることを示している(報知している)。具体的には、遊技機の電源投入時に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が高確率状態となっている場合にエラー状態であると判定して、第1遊技状態表示器308aが点灯する。この第1遊技状態表示器308aが点灯した状態は、高確率状態が停止するまで継続することとなる。
【0059】
図4は、本発明の第1実施形態の遊技機1の構成を示すブロック図である。
【0060】
遊技機1は、遊技機1で行われる遊技を統括的に制御する遊技制御装置500、各種演出を行うために表示装置53及びスピーカ30等を制御する演出制御装置550、遊技球を払い出すために図示しない払出モータを制御する払出制御装置580を備える。
【0061】
図4では、遊技制御装置500及び演出制御装置550について説明する。
【0062】
まず、遊技制御装置500について説明する。
【0063】
遊技制御装置500は、遊技用マイコン501、入力I/F(Interface)505、出力I/F(Interface)506及び外部通信端子507を備える。
【0064】
遊技用マイコン501は、CPU(演算処理装置)502、ROM(Read Only Memory)503及びRAM(Random Access Memory)504を備える。
【0065】
CPU502は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM503は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM504は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
【0066】
外部通信端子507は、遊技制御装置500の設定情報等を検査する検査装置等の外部機器に遊技制御装置500を接続する。
【0067】
CPU502は、入力I/F505を介して各種入力装置(第1始動口SW45a、第2始動口SW36d、一般入賞口SW44a、ゲートSW34a、カウントSW42d、ガラス枠開放SW18a、前面枠開放SW3a、及び球切れSW54)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
【0068】
第1始動口SW45aは、第1始動入賞口45に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。第2始動口SW36dは、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
【0069】
一般入賞口SWa44a〜44nは、一般入賞口44に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。ゲートSW34aは、普図始動ゲート34を遊技球が通過したことを検出するスイッチである。
【0070】
カウントSW42dは、特別変動入賞装置42の大入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
【0071】
ガラス枠開放SW18aは、ガラス枠18が開放されたことを検出するスイッチである。前面枠開放SW3aは、前面枠3が開放されたことを検出するスイッチである。
【0072】
球切れSW54は、遊技機1の内部に貯留され、払い出しに用いられる遊技球の数が所定数以下になったことを検出するスイッチである。
【0073】
また、CPU502は、出力I/F506を介して、普図表示器301、第1特図表示器302、第2特図表示器303、普図記憶表示器304、第1特図記憶表示器305、第2特図記憶表示器306、ラウンド数表示器307、遊技状態表示器308、普電SOL36b、及び大入賞口SOL42bが接続される。
【0074】
普電SOL36bは、普図表示器35で実行される普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となった場合に、開閉部材36a、36aを開放し、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態にする。
【0075】
大入賞口SOL42bは、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの結果が、特別の結果態様となり、特別遊技状態となった場合に、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放して、大入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする。
【0076】
また、遊技制御装置500は、遊技機データを、外部情報端子508を介して、図示しない情報収集端末装置を介して、図示しない遊技場管理装置に出力する。遊技場管理装置は、遊技場に設置された遊技機1の遊技データを収集管理する計算機である。
【0077】
また、払出制御装置580は、遊技球が一般入賞口44又は大入賞口に入賞した場合に、入賞した入賞口に対応する数の遊技球の払い出し、又は球貸ボタン26が操作された場合に、所定数の遊技球の払い出しを行う払出指令を遊技制御装置500から受信した場合に、受信した払出指令に基づいて、図示しない払出モータを制御する。なお、払出指令には、払い出す遊技球の数が含まれる。
【0078】
遊技制御装置500は、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として、出力I/F506を介して、演出制御装置550へ送信する。
【0079】
次に、演出制御装置550について説明する。
【0080】
演出制御装置550は、遊技制御装置500から入力される各種コマンドに基づいて、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30を制御する。また、演出制御装置550は、演出ボタン17から当該演出ボタン17が操作されたことを示す信号が入力される。
【0081】
演出制御装置550は、CPU551、ROM552、RAM553、画像ROM554、音ROM555、VDP556、音LSI557、通信I/F558、及び入出力I/F559を備える。
【0082】
CPU551は、遊技制御装置500からの指令に基づいて、各種演出を制御する主制御装置である。ROM552は、演出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM553は、演出制御時にワークエリアとして利用される。
【0083】
画像ROM554には、表示装置53に表示される画像データが格納されている。音ROM555には、スピーカ30から出力される音データが格納されている。
【0084】
VDP556は、表示装置53への画像出力を制御するプロセッサである。音LSI557は、スピーカ30からの音声出力を制御する回路である。
【0085】
通信I/F558は、遊技制御装置500に接続されるインタフェースである。入出力I/F559は、演出ボタン17、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30に接続されるインタフェースである。
【0086】
演出ボタン17は、上皿21の上縁部に設けられ、表示装置53で実行される第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおける演出で、遊技者によって操作される。
【0087】
役物駆動モータ560は、表示装置53の上方に配置され、リーチ時、及び特別遊技状態時等に演出のための動作をする可動演出役物62を可動させるために動作する。
【0088】
各種LED基板561には、サイドランプ55等の遊技盤10に配設された装飾部材や照明ユニット11等を点灯させるためのLEDが配設される。
【0089】
図5は、本発明の第1実施形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図6は、本発明の第1実施形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
【0090】
メイン処理は、遊技機1に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合に遊技制御装置500のCPU502によって実行される。
【0091】
まず、遊技制御装置500は、所定時間周期(例えば、2ミリ秒周期)で行われる割り込みを禁止する(501)。なお、この割り込みがあった場合に、図7に示すタイマ割り込み処理が実行される。
【0092】
遊技制御装置500は、割り込みがあった場合に実行される割り込み処理を実行するためにアクセスするRAM504上のアドレスを示す割り込みベクタを設定し(502)、スタックポインタを設定する(503)。そして、遊技制御装置500は、各割り込みモードを設定し(504)、RAM504へのアクセスを許可する(505)。次に、遊技制御装置500は、すべての出力ポートをOFFに設定する(506)。
【0093】
次に、遊技制御装置500は、遊技機1の電源基板(図示省略)に備わり、遊技制御装置500のRAM504に記憶された情報を初期化するバックアップクリアスイッチ(初期化スイッチ)がONであるか否かを判定する(507)。バックアップクリアスイッチがONに操作されると、RAM504に記憶されたデータが初期化される。
【0094】
電源基板は、遊技盤10を有する前面枠3のうち遊技者に対峙する側(遊技領域10aが形成されている側)の裏面(反対側の面)に設けられ、バックアップクリアスイッチはこの電源基板に設けられているため遊技盤10の裏面側からしか操作できず、通常の遊技者はバックアップクリアスイッチを操作できない。遊技盤10を有する前面枠3を開放すると、遊技盤10の裏面からバックアップクリアスイッチが操作可能となる。このため、バックアップクリアスイッチの操作は、遊技場の従業員が前面枠3を開放してから行われる。
【0095】
ステップ507の処理で、バックアップクリアスイッチがONであると判定された場合、遊技制御装置500は、使用するRAM504に記憶されたデータをクリアする(508)。
【0096】
そして、遊技制御装置500は、RAM504に電源投入時の初期値を設定する(509)。なお、電源投入時の初期値は、予め定められた値である。
【0097】
次に、遊技制御装置500は、電源投入時に表示装置53に表示される図柄を演出制御装置550に設定させる電源投入コマンドを編集し、電源投入コマンドを演出制御装置550に送信し(510)、図6に示すステップ517の処理に進む。
【0098】
一方、ステップ507の処理で、バックアップクリアスイッチがONでないと判定された場合、遊技制御装置500は、停電検査領域をチェックする(511)。
【0099】
具体的には、停電検査領域は、RAM504の特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される領域である。
【0100】
そして、遊技制御装置500は、ステップ511の処理で参照した停電検査領域に停電フラグが格納されているか否かを判定することによって、停電復旧時の電源投入であるか否かを判定する(512)。
【0101】
ステップ512の処理で、停電復旧時の電源投入でないと判定された場合、遊技機1を初期化するためにステップ508の処理に進む。
【0102】
一方、ステップ512の処理で、停電復旧であると判定された場合、遊技制御装置500は、RAM504に記憶されているデータが壊れている否かを判定するために、チェックサムが正常であるか否かを判定する(513)。
【0103】
具体的には、遊技制御装置500は、停電があった場合にRAM504に記憶されているデータのチェックサムと現在RAM504に記憶されているデータのチェックサムとが一致するか否かを判定する。
【0104】
ステップ513の処理で、チェックサムが異常であると判定された場合、RAM504に記憶されているデータが壊れていて、停電が発生した際のRAM504に記憶されたデータを引き継ぐことができないので、遊技機1を初期化するためにステップ508の処理に進み、電源投入処理を実行する。
【0105】
ステップ513の処理で、チェックサムが正常であると判定された場合、RAM504に記憶されているデータは正常であり、停電復旧処理を実行できるので、RAM504に停電復旧時の初期値を設定する(514)。
【0106】
次に、遊技制御装置500は、RAM504のエラー状態に係る領域をクリアする(515)。エラー状態に係る領域には、遊技制御装置500が検出した遊技機1における各種異常を記憶する領域である。遊技機1における各種異常には、ガラス枠開放エラー、前面枠開放エラー、大入賞口不正入賞エラー、及び普電不正入賞エラー等がある。
【0107】
そして、遊技制御装置500は、停電復旧コマンドを演出制御装置550に送信する(516)。
【0108】
次に、遊技制御装置500は、所定時間周期(例えば、2ミリ秒周期)でタイマ割り込みを行う割り込みタイマを起動し(517)、割り込み禁止を設定する(518)。この遊技制御装置500による割り込み禁止の設定によって、遊技制御装置500は、割り込みがあってもタイマ割り込み処理を実行しないようになる。
【0109】
そして、遊技制御装置500によって割り込み禁止が設定された状態で初期値乱数更新処理を実行する(519)。この初期値乱数更新処理は、後述する図7のステップ705の処理における乱数更新処理の初期値を更新する処理である。具体的には、初期値乱数更新処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが大当りか否かを判定するための大当り乱数の初期値、第1特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするか、及び、特別遊技状態のラウンド数を2ラウンドにするか15ラウンドにするかを決定するための乱数である第1大当り図柄乱数の初期値、第2特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするか、及び、特別遊技状態のラウンド数を2ラウンドにするか15ラウンドにするかを決定するための乱数である第2大当り図柄乱数の初期値を更新する処理である。
【0110】
なお、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン乱数1乃至3の初期値を更新するようにしても良い。
【0111】
すなわち、遊技制御装置500で実行される処理の中には、普図始動ゲート34、第1始動入賞口45、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口に遊技球が入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導き出すための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて、各種変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、0から316の間で乱数カウンタの値を所定の時間周期(例えば、2ミリ秒周期)で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻す。この乱数値の更新処理は、ステップ705の処理の乱数更新処理に相当する。
【0112】
この乱数カウンタ値は、前述した遊技球の入賞等を遊技制御装置500が検出した時点で、そのときの乱数値が抽出され、この乱数値として抽出されるタイミングの無作為性を利用した乱数に過ぎないため、初期値乱数更新処理で乱数カウンタ値の初期値を更新することによって乱数カウンタとしての規則性を排除するようにしている。
【0113】
具体的には、ステップ705の乱数更新処理において、カウンタ値を毎回所定値(例えば、1)だけ加算して更新するのではなく、このカウンタ値が一周期の更新をするごとに、初期値乱数更新処理によりカウンタ値の初期値として得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。
【0114】
初期値乱数更新処理における乱数更新の周期は、ステップ705の処理の乱数更新処理における乱数更新の周期と比較して短いため、前述したカウンタ値の外部からの推定を困難にすることができる。
【0115】
次に、遊技制御装置500は、ステップ518の処理で禁止設定されていた割り込みを許可する(520)。
【0116】
そして、遊技制御装置500は、停電検査領域をチェックし(521)、停電が発生しているか否かを判定する(522)。具体的には、遊技機1に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に停電が発生していると判定する。
【0117】
ステップ522の処理で、停電が発生していると判定された場合、ステップ523からステップ528の処理の停電時処理を実行する。
【0118】
まず、遊技制御装置500は、割り込み禁止を設定し(523)、すべての出力ポートをOFFに設定する(524)。
【0119】
次に、遊技制御装置500は、停電検査領域に記憶されているデータを消去し(525)、停電が発生したことを示す停電フラグを停電検査領域に格納する(526)。
【0120】
次に、遊技制御装置500は、RAM504の電源が切れる前に、RAM504に記憶されているデータのチェックサムを算出し、算出したチェックサムの値を記憶する(527)。
【0121】
そして、遊技制御装置500は、RAM504へのアクセスを禁止し(528)、遊技機1の電源が切れるまで待機する。なお、遊技制御装置500には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生しても、すぐに電源が切れることを防止でき、RAM504に記憶した情報を確実に保持することができる。
【0122】
一方、ステップ522の処理で停電が発生していないと判定された場合、停電時処理を実行しないので、ステップ518の処理に戻る。
【0123】
次に、遊技制御装置500が、タイマ割り込みを受けた場合に実行されるタイマ割り込み処理について説明する。
【0124】
図7は、本発明の第1実施形態のタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【0125】
遊技機1の電源が投入されると、遊技制御メイン処理が実行される。そして、ステップ517の処理で起動させた割り込みタイマによって、所定時間周期(例えば、2ミリ秒周期)でタイマ割り込みが発生すると、タイマ割り込み処理が繰り返し実行される。ただし、これらの処理(701〜713の処理)は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれるわけではない。例えば、出力処理(702)及び入力処理(703)においては、入力処理は毎回入力信号を監視するが、出力処理は割り込みの発生の1回おきに実行されるようにしてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了するようにすればよい。
【0126】
まず、遊技制御装置500は、レジスタ退避の処理を実行する(701)。
【0127】
そして、遊技制御装置500は、入力処理を実行する(702)。入力処理は、入力I/F505を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。
【0128】
その後、遊技制御装置500は、出力処理を実行する(703)。出力処理は、出力I/F506を介して、演出制御装置550及び払出制御装置580等に遊技制御に関する情報を出力する処理である。
【0129】
次に、コマンドを演出制御装置550及び払出制御装置580に出力したり、発射制御装置(図示省略)に発射許可コマンドを送信するコマンド送信処理を行う(704)。
【0130】
次に、遊技制御装置500は、普図乱数、大当り乱数、第1大当り図柄乱数、第2大当り図柄乱数、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、及び変動パターン乱数3にランダム性を付与するために普図乱数、大当り乱数、第1大当り図柄乱数、第2大当り図柄乱数、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、及び変動パターン乱数3のカウンタの値(乱数カウンタ)を1ずつ加算する乱数更新処理を実行する(705)。なお、加算する値は、1としたが、所定の値であればいくつであってもよい。したがって、乱数更新処理は、所定周期で実行されるタイマ割り込み処理で実行される。
【0131】
次に、遊技制御装置500は、大入賞口への不正入賞及び普通変動入賞装置の第2始動入賞口への不正入賞を検出する入賞口スイッチ/エラー監視処理を実行する(706)。
【0132】
そして、遊技制御装置500は、普図変動表示ゲームの進行を制御する普図ゲーム処理を実行する(707)。
【0133】
普図ゲーム処理では、ゲートSW34aによって検出された普図始動ゲート34への遊技球の通過に基づいて普図乱数が抽出され、抽出された普図乱数が当たりか否かを判定し、普図表示器35で普図変動表示ゲームを実行する。普図乱数が所定の値であれば、普図に関する当たり状態となり、普図変動表示ゲームにおいて図柄が当たり状態で停止するためのパラメータを設定する。
【0134】
次に、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの進行を制御する特図ゲーム処理を実行する(708)。
【0135】
特図ゲーム処理では、第1始動入賞口45又は普通変動入賞装置36の第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて、大当り乱数が抽出され、抽出された大当り乱数が当たりか否かを判定し、第1特図表示器302又は第2特図表示器303で第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームを実行する。大当り乱数が所定の値であれば、特別図柄に関する当たり状態となり、識別情報の変動表示が当たり図柄で停止する。また、当たり状態になると、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放し、遊技球を受け入れやすい開状態になる。
【0136】
特図ゲーム処理の詳細は、図8で詳細を説明する。
【0137】
次に、遊技制御装置500は、状態表示器40に設けられた普図記憶表示器304、第1特図記憶表示器305、第2特図記憶表示器306などのLEDに出力するためのパラメータを編集するセグメントLED編集処理を実行する(709)。
【0138】
その後、遊技機1に接続される遊技場管理装置に遊技機1の状態を出力するための外部情報を編集する外部情報編集処理を行う(710)。外部情報には、図柄が確定したか、大当りであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮中であるか等、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
【0139】
次に、遊技制御装置500は、タイマ割り込み処理の終了を宣言する(711)。
【0140】
その後、一時退避していたレジスタの復帰処理(712)及び禁止設定されていた外部機器の割り込み及びタイマ割り込みの許可設定をする処理を行う(713)。そして、タイマ割り込み処理を終了し、メイン処理(図6)に戻る。
【0141】
図8は、本発明の第1実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートである。
【0142】
まず、遊技制御装置500は、第2始動口SW36dが第2始動入賞口への遊技球の入賞を検出したか否かを監視する第2始動口スイッチ監視処理を実行する(801)。第2始動口スイッチ監視処理は、図9で詳細を説明する。
【0143】
そして、遊技制御装置500は、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45への遊技球の入賞を検出したか否かを監視する第1始動口スイッチ監視処理を実行する(802)。第1始動口スイッチ監視処理は、図10で詳細を説明する。
【0144】
そして、遊技制御装置500は、カウントSW42dが大入賞口への遊技球の入賞を検出したか否かを監視するカウントスイッチ監視処理を実行する(803)。
【0145】
次に、遊技制御装置500は、ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(804)。
【0146】
ゲーム処理タイマには、ゲーム処理タイマに設定された値がタイムアップするまで次の処理を実行しないようにするためのタイマである。具体的には、ゲーム処理タイマには、表示装置53で実行されている第1特図変動表示ゲーム若しくは第2特図変動表示ゲームの前半変動パターン及び後半変動パターンの時間値、又は特別遊技状態中の大入賞口を開放する時間値及び特別遊技状態のエンディングの時間値等が設定される。
【0147】
ステップ804の処理で、ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定された場合、ゲーム処理タイマを更新して、ステップ816の処理を実行し、タイマ割込処理に戻る。
【0148】
一方、ステップ804の処理で、ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定された場合、特図変動制御を切り換えるタイミングであるので、現在設定されているゲーム処理番号に対応する処理を特定して、実行する(805)。
【0149】
具体的には、現在設定されているゲーム処理番号が「0」である場合には、遊技制御装置500は、特図普段処理を実行して(806)、ステップ815の処理に進む。
【0150】
特図普段処理は、これから第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始される場合、当該特図変動ゲームが特別遊技状態を発生するか否かを設定し、当該特図変動表示ゲームにおける停止図柄を設定し、また、表示装置53で客待ちデモ画面が表示される場合、客待ちコマンドを設定する処理である。なお、特図普段処理は、図13で詳細を説明する。
【0151】
第1特図変動表示ゲームは、第1始動記憶数がゼロでない場合に開始され、第2特図変動表示ゲームは、第2始動記憶数がゼロでない場合に開始される。なお、第1始動記憶数及び第2始動記憶数がともにゼロでない場合には、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して開始される。また、客待ちデモ画面は、第1始動記憶数及び第2始動記憶数がともにゼロである場合に、表示装置53に表示される。
【0152】
現在設定されているゲーム処理番号が「1」である場合には、遊技制御装置500は、前半特図変動開始処理を実行して(807)、ステップ815の処理に進む。
【0153】
前半特図変動開始処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの前半部の変動パターンを決定し、第1特図変動表示ゲームを実行する場合には第1始動記憶数をデクリメントし、第2特図変動表示ゲームを実行する場合には第2始動記憶数をデクリメントする処理である。なお、前半特図変動開始処理は、図17で詳細を説明する。
【0154】
現在設定されているゲーム処理番号が「2」である場合には、遊技制御装置500は、後半特図変動開始処理を実行して(808)、ステップ815の処理に進む。
【0155】
後半特図変動開始処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの後半部の変動パターンを決定する処理である。なお、後半特図変動開始処理は、図20で詳細を説明する。
【0156】
現在設定されているゲーム処理番号が「3」である場合には、特図変動中処理を実行して(809)、ステップ815の処理に進む。
【0157】
特図変動中処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて変動表示中の図柄を停止させる停止コマンドを設定し、図柄が停止している停止時間を設定する処理である。なお、特図変動中処理は、図21で詳細を説明する。
【0158】
現在設定されているゲーム処理番号が「4」である場合には、特図表示中処理を実行して(810)、ステップ815の処理に進む。
【0159】
特図表示中処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させる場合に、条件装置(開閉扉42a)の作動を開始させて、大入賞口を開放状態にする処理である。なお、特図表示中処理は、図22で詳細を説明する。
【0160】
現在設定されているゲーム処理番号が「5」である場合には、ファンファーレ/インターバル中処理を実行して(811)、ステップ815の処理に進む。
【0161】
ファンファーレ/インターバル中処理は、開閉扉42aが大入賞口を開放した回数を更新する処理である。
【0162】
現在設定されているゲーム処理番号が「6」である場合には、大入賞口開放中処理を実行して(812)、ステップ815の処理に進む。
【0163】
大入賞口開放中処理は、特別遊技状態のラウンドが最終ラウンドである場合に特別遊技状態が終了することを報知するためのエンディングコマンドを設定し、特別遊技状態のラウンドが最終ラウンドでない場合には、インターバルコマンドを設定する処理である。
【0164】
現在設定されているゲーム処理番号が「7」である場合には、大入賞口残存球処理を実行して(813)、ステップ815の処理に進む。大入賞口残存球処理は、特別遊技状態のラウンドが最終ラウンドである場合に、大入賞口を開放していた開閉扉41が大入賞口を閉塞後に大入賞口に残存している遊技球を不正入賞としないために待機する処理である。
【0165】
現在設定されているゲーム処理番号が「8」である場合には、大当り終了処理を実行して(814)、ステップ815の処理に進む。大当り終了処理は、特別遊技状態終了後に確変状態(特別遊技状態になる確率が高い状態)にするか否かを判定する処理である。
【0166】
次に、遊技制御装置500は、ステップ806〜814の処理で更新されたゲーム処理番号をRAM504に記憶するテーブルデータセーブ処理を実行する(815)。
【0167】
次に、遊技制御装置500は、第1特図表示器302又は第2特図表示器303で実行される第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームを制御する特図変動制御処理を実行し(816)、タイマ割込処理に戻る。
【0168】
図9は、本発明の第1実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【0169】
まず、遊技制御装置500は、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが作動中であるか否か、つまり、開閉部材36aが第2始動口を開放している状態であるか否かを判定する(901)。
【0170】
ステップ901の処理で、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが作動中であると判定された場合、ステップ903の処理に進む。
【0171】
一方、ステップ901の処理で、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが作動中でないと判定された場合、つまり、普通変動入賞装置36が第2始動口を閉塞している場合、不正入賞数が上限値であるか否かを判定する(902)。
【0172】
不正入賞数は、普通変動入賞装置36が作動中でないにも関わらず、第2始動口SW36dが第2始動口に遊技球を入賞したことを検出した場合にインクリメントされる数である。
【0173】
ステップ902の処理で、不正入賞数が上限値であると判定された場合、遊技球が第2始動口に対して不正がなされていると判定し、遊技制御装置500は、第2始動口SW36dが遊技球を検出したか否かを確認せずに、特図ゲーム処理に戻る。
【0174】
一方、ステップ902の処理で、不正入賞数が上限値でないと判定された場合、遊技制御装置500は、第2始動口SW36dが第2始動口に入賞した遊技球を検出したか否かを判定する(903)。
【0175】
ステップ903の処理で、第2始動口SW36dが第2始動口に入賞した遊技球を検出したと判定された場合、遊技制御装置500は、現在RAM504に記憶されている第2始動記憶数を取得する(904)。
【0176】
一方、ステップ903の処理で、第2始動口SW36dが第2始動口に入賞した遊技球を検出していないと判定された場合、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理に戻る。
【0177】
次に、遊技制御装置500は、ステップ904の処理で取得した第2始動記憶数が上限値(例えば、4)であるか否かを判定する(905)。
【0178】
ステップ905の処理で、第2始動記憶数が上限値であると判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ903の処理で検出された第2始動口への入賞によって第2特図変動表示ゲームを実行しないので、特図ゲーム処理に戻る。
【0179】
一方、ステップ905の処理で、第2始動記憶数が上限値でないと判定された場合、遊技制御装置500は、第2始動記憶数をインクリメントする(906)。
【0180】
次に、遊技制御装置500は、大当り乱数を取得する(907)。大当り乱数は、実行する第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させるか否かを決定するための乱数である。ステップ907の処理で、遊技制御装置500が取得した大当り乱数が予め設定された所定の値である場合には、実行する第2特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させる。
【0181】
次に、遊技制御装置500は、第2大当り図柄乱数を取得する(908)。第2大当り図柄乱数は、第2特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするかを決定するための乱数である。また、第2大当り図柄乱数は、開閉扉42aが大入賞口を開放状態にしている時間(大入賞口開放時間)を、2500msか800msかに決定するために用いられ、第2特別遊技状態における開閉扉42aが大入賞口開放時間分の開閉を繰り返す回数(連続作動回数)を15回か2回かを決定するために用いられる。
【0182】
連続作動回数は、開閉扉42aが大入賞口を開放し、大入賞口に所定の個数(例えば、10個)の遊技球が入賞して開閉扉42aが大入賞口を閉塞するか、大入賞口開放時間が所定の時間(例えば、2500msか800ms)に達して開閉扉42aが大入賞口を閉塞するまでを1回とする。
【0183】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数1を取得する(909)。変動パターン決定用乱数1は、実行する特図変動表示ゲームの後半部の変動パターングループを決定するための乱数である。
【0184】
次に、遊技制御装置500は、ステップ907の処理で取得した大当り乱数が特別遊技状態を発生させる値であるか否かを判定する(910)。
【0185】
ステップ907の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値であると、ステップ910の処理で判定された場合、遊技制御装置500は、図11に示す「大当り」であることを示す演出事前判定コマンド4を取得して(911)、ステップ914の処理に進む。この演出事前判定コマンド4を遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信することによって、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0186】
一方、ステップ907の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値でないと、ステップ910の処理で判定された場合、現在の第2特図始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を取得する(912)。
【0187】
そして、遊技制御装置500は、ステップ912の処理で取得された現在の第2始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を参照し、ステップ909の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する(913)。ここで、演出事前判定コマンド振分テーブル1200は、現在の第2始動記憶数に対応して複数のテーブル1201〜1203のうちから一つのテーブルが選択されるものであり、テーブルごとに「リーチなし」、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」のいずれか一つの演出態様に振り分ける振分率が異なるように設定されている。
【0188】
具体的には、図12に示すように第2始動記憶数が0〜2の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1201では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「SP1リーチ」に振り分けられるが、第2始動記憶数が3の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1202では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「Nリーチ」に振り分けられ、第2始動記憶数が変化することに応じて演出態様が変化することとなる。
【0189】
また、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、すべての演出事前判定コマンド振分テーブル1201〜1203で、「Nリーチ」に振り分けられる。このため、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、第2始動記憶数が変化しても演出態様が変化することはない。
【0190】
すなわち、図9に示すステップ913の処理で演出事前判定コマンドを取得する場合と、後述する図14に示すステップ1403の処理で後半変動パターングループを決定する場合とでは、第2始動記憶数が異なる可能性があるため、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性が発生してしまう。そこで、遊技制御装置500は、ステップ909の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第2始動記憶数が変化しても演出態様が変化することのない値である場合に、対応する演出事前判定コマンドを取得するようにしている。この演出事前判定コマンドは、当該第2始動記憶で特別遊技状態が発生するか否かを示す情報、及び当該第2始動記憶における変動表示態様を示す情報を含むように構成されている。
【0191】
なお、ステップ909の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第2始動記憶数が変化すると演出態様が変化してしまう値である場合は、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンドを演出制御装置550へ送信しない、又は、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性があることを示す演出事前判定コマンドを送信するようにしても良い。
【0192】
次に、遊技制御装置500は、ステップ908の処理で取得された第2大当り図柄乱数に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する(914)。
【0193】
そして、遊技制御装置500は、ステップ911の処理又はステップ913の処理で取得された連続予告演出コマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(915)。
【0194】
そして、遊技制御装置500は、ステップ914の処理で取得された停止図柄パターンコマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(916)。
【0195】
次に、遊技制御装置500は、現在の第2始動記憶数を表示装置53の第2始動記憶数表示部に表示するために、飾り第2始動記憶数コマンドを設定して(917)、特図ゲーム処理に戻る。
【0196】
図10は、本発明の第1実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【0197】
まず、遊技制御装置500は、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45に入賞した遊技球を検出したか否かを判定する(1001)。具体的には、遊技制御装置500は、第1始動口SW45aからの入力信号に電圧が印加されたか否かを判定する。
【0198】
ステップ1001の処理で、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45に入賞した遊技球を検出したと判定された場合、遊技制御装置500は、現在RAM504に記憶されている第1始動記憶数を取得する(1002)。
【0199】
一方、ステップ1001の処理で、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45に入賞した遊技球を検出していないと判定された場合、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理に戻る。
【0200】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1002の処理で取得された第1始動記憶数が上限値(例えば、4)であるか否かを判定する(1003)。
【0201】
ステップ1003の処理で、第1始動記憶数が上限値であると判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ1001の処理で検出された第1始動入賞口45への入賞によって第1特図変動表示ゲームを実行しないので、特図ゲーム処理に戻る。
【0202】
一方、ステップ1003の処理で、第1始動記憶数が上限値でないと判定された場合、遊技制御装置500は、第1始動記憶数をインクリメントする(1004)。
【0203】
次に、遊技制御装置500は、大当り乱数を取得する(1005)。ステップ1005の処理で、遊技制御装置500が取得した大当り乱数が予め設定された所定の値である場合には、実行する第1特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させる。
【0204】
次に、遊技制御装置500は、第1大当り図柄乱数を取得する(1006)。第1大当り図柄乱数は、第1特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするか否かを決定するための乱数である。
【0205】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数1を取得する(1007)。
【0206】
遊技制御装置500は、現在の遊技状態が所定の条件(ステップ1008〜1010の処理)を満足する場合に、ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させるか否かの判定、及び、演出の事前判定を行う。
【0207】
まず、遊技制御装置500は、普通変動入賞装置36が第2始動口を開放する時間を延長する制御がなされているか否かを判定する(1008)。
【0208】
ステップ1008の処理で、普通変動入賞装置36が第2始動口を開放する時間を延長する制御がなされていると判定された場合、ステップ1017の処理に進む。
【0209】
一方、ステップ1008の処理で、普通変動入賞装置36が第2始動口を開放する時間を延長する制御がなされていないと判定された場合、遊技制御装置500は、特別遊技状態が発生中であるか否か、つまり、開閉扉42aが開状態であるか否かを判定する(1009)。
【0210】
ステップ1009の処理で、特別遊技状態が発生中であると判定された場合、ステップ1017の処理に進む。
【0211】
一方、ステップ1009の処理で、特別遊技状態が発生中であると判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値であるか否かを判定する(1010)。
【0212】
ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値であると、ステップ1010の処理で判定された場合、「大当り」であることを示す演出事前判定コマンド4を取得して(1011)、ステップ1014の処理に進む。この演出事前判定コマンド4を遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信することによって、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0213】
一方、ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値でないと、ステップ1010の処理で判定された場合、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を取得する(1012)。
【0214】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1012の処理で取得された現在の第1始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を参照し、ステップ1007の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する(1013)。
【0215】
ここで、演出事前判定コマンド振分テーブル1200は、現在の第1始動記憶数に対応して複数のテーブル1201〜1203のうちから一つのテーブルが選択されるものであり、テーブルごとに「リーチなし」、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」のいずれか一つの演出態様に振り分ける振分率が異なるように設定されている。
【0216】
具体的には、図12に示すように第1始動記憶数が0〜2の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1201では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「SP1リーチ」に振り分けられるが、第1始動記憶数が3の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1202では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「Nリーチ」に振り分けられ、第1始動記憶数が変化することに応じて演出態様が変化することとなる。
【0217】
また、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、すべての演出事前判定コマンド振分テーブル1201〜1203で、「Nリーチ」に振り分けられる。このため、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、第1始動記憶数が変化しても演出態様が変化することはない。
【0218】
すなわち、図10に示すステップ1013の処理で演出事前判定コマンドを取得する場合と、後述する図15に示すステップ1503の処理で後半変動パターングループを決定する場合とでは、第1始動記憶数が異なる可能性があるため、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性が発生してしまう。そこで、遊技制御装置500は、ステップ1007の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第1始動記憶数が変化しても演出態様が変化することのない値である場合に、対応する演出事前判定コマンドを取得するようにしている。この演出事前判定コマンドは、当該第1始動記憶で特別遊技状態が発生するか否かを示す情報、及び当該第1始動記憶における変動表示態様を示す情報を含むように構成されている。
【0219】
なお、ステップ1007の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第1始動記憶数が変化すると演出態様が変化してしまう値である場合は、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンドを演出制御装置550へ送信しない、又は、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性があることを示す演出事前判定コマンドを送信するようにしても良い。
【0220】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1006の処理で取得された第1大当り図柄乱数に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する(1014)。
【0221】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1011の処理又はステップ1013の処理で取得された演出事前判定コマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(1015)。
【0222】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1014の処理で取得された停止図柄パターンコマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(1016)。
【0223】
次に、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数を表示装置53の第1始動記憶数表示部に表示するために、飾り第1始動記憶数コマンドを設定して(1017)、特図ゲーム処理に戻る。
【0224】
図11は、本発明の第1実施形態の演出事前判定コマンドテーブル1100の説明図である。
【0225】
演出事前判定コマンドテーブル1100には、演出事前判定コマンド1〜4が登録されており、ステップ911、913、1011、又は1013の処理で取得される演出事前判定コマンドは、この演出事前判定コマンドテーブル1100に登録された演出事前判定コマンドのうち何れかが取得されるようになっている。この演出事前判定コマンドテーブル1100には、演出事前判定コマンド1〜4の全てに共通して「A3H」が割り当てられているMODEデータ1101と、演出事前判定コマンド1〜4のそれぞれに対応して「01H」〜「04H」が割り当てられているACTIONデータ1102と、が登録されている。
【0226】
具体的には、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド1を取得する場合は、ACTIONデータ「01H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「01H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「01H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「ノーマルリーチ以下」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド1によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「ノーマルリーチ以下」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。なお、「ノーマルリーチ以下」とは、「ノーマルリーチ」又は「リーチなし」のことである。
【0227】
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド2を取得する場合は、ACTIONデータ「02H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「02H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「02H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP1リーチ」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド2によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP1リーチ」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0228】
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド3を取得する場合は、ACTIONデータ「03H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「03H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「03H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP2リーチ」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド3によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP2リーチ」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0229】
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド4を取得する場合は、ACTIONデータ「04H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「04H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「04H」を受信すると、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド4によって、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0230】
ここで、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおける変動表示態様は、「リーチなし」、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」の4つのグループに分類することができる。
【0231】
「リーチなし」は、複数の識別情報が変動表示を開始してから、すべての識別情報が停止するまでの変動表示時間が最も短く、「ノーマルリーチ」の変動表示時間が次いで短く、「SP1リーチ」の変動表示時間が次いで短く、「SP2リーチ」の変動表示時間が最も長い。
【0232】
また、「リーチなし」は、遊技者から見た特別遊技状態が発生する確率(すなわち、特別遊技状態に対する信頼度)が最も低く、「ノーマルリーチ」の信頼度が次いで低く、「SP1リーチ」の信頼度が次いで低く、「SP2リーチ」の信頼度が最も高い。
【0233】
なお、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」では、一つの識別情報が変動表示していて、他の識別情報が停止している場合に、停止している識別情報が、特別遊技状態を発生可能な態様で停止している。
【0234】
図13は、本発明の第1実施形態の特図普段処理のフローチャートである。
【0235】
まず、遊技制御装置500は、第2始動記憶数がゼロか否かを判定する(1301)。
【0236】
ステップ1301の処理で、第2始動記憶数がゼロでないと判定された場合、つまり、第2始動記憶が存在する場合には、遊技制御装置500は、第2特図変動表示ゲームを開始するための各種設定をする第2特図変動開始処理を実行する(1302)。第2特図変動開始処理は、図14で詳細を説明する。
【0237】
ステップ1302の処理を実行した後、遊技制御装置500は、前半特図変動開始処理設定テーブルを設定し(1303)、特図ゲーム処理に戻る。この前半特図変動開始処理設定テーブルには、第2特図表示器303で第2特図変動表示ゲームを開始するフラグや、第2特図変動表示ゲームの前半部分を実行する前半特図変動開始処理を実行させるためのゲーム処理番号「1」を示す情報などが設定されている。
【0238】
一方、ステップ1301の処理で、第2始動記憶数がゼロであると判定された場合、つまり。第2始動記憶が存在しない場合には、遊技制御装置500は、第1始動記憶数がゼロか否かを判定する(1304)。
【0239】
ステップ1304の処理で、第1始動記憶数がゼロでないと判定された場合、つまり、第1始動記憶数が存在すると判定された場合、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームを開始するための各種設定をする第1特図変動開始処理を実行する(1305)。第1特図変動開始処理は、図15で詳細を説明する。
【0240】
次に、遊技制御装置500は、前半特図変動開始処理設定テーブルを設定し(1306)、特図ゲーム処理に戻る。この前半特図変動開始処理設定テーブルには、第1特図表示器302はで第1特図変動表示ゲームを開始するフラグや、第1特図変動表示ゲームの前半部分を実行する前半特図変動開始処理を実行させるためのゲーム処理番号「1」を示す情報などが設定されている。
【0241】
一方、ステップ1304の処理で、第1始動記憶数がゼロであると判定された場合、つまり、第1始動記憶数が存在しないと判定された場合、第1始動記憶数及び第2始動記憶数がゼロであるので、実行すべき変動表示ゲームがないので、客待ちデモコマンドを設定する処理を実行する。
【0242】
まず、遊技制御装置500は、客待ちデモコマンドが設定され、客待ちデモが表示装置53で実行されているか否かを判定する(1307)。
【0243】
ステップ1307の処理で客待ちデモコマンドが設定されていると判定された場合、客待ちデモコマンドを設定する必要がないので、特図ゲーム処理に戻る。
【0244】
一方、ステップ1307の処理で客待ちデモコマンドが設定されていないと判定された場合、遊技制御装置500は、演出制御装置550に送信する客待ちデモコマンドをセットし(1308)、客待ちデモを実行するために、特図普段動作の設定テーブルを設定する(1309)。この特図普段動作の設定テーブルには、客待ちデモを実行するために特図普段処理を再度実行させるためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0245】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1308の処理でセットされた客待ちデモコマンドをRAM504に設定するコマンド設定処理を実行し(1310)、特図ゲーム処理に戻る。
【0246】
図14は、本発明の第1実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【0247】
第2特図変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの後半部の変動パターンを決定する処理である。
【0248】
ここで、遊技制御装置500のRAM504には、変動パターン決定用乱数1判定テーブル、変動パターン決定用乱数2判定テーブル、及び後半変動パターングループが記憶されている。これらのテーブル及びグループは、図15に示す第1特図変動開始処理にも用いられる。
【0249】
後半変動パターングループは、具体的には、後半変動パターングループ1、後半変動パターングループ2、及び後半変動パターングループ3から構成される。
【0250】
後半変動パターングループ1には、リーチ状態にならない後半変動パターン10、及びノーマルリーチとなる後半変動パターン11が登録される。
【0251】
後半変動パターングループ2には、SP1リーチとなる後半変動パターン20〜2Nが複数登録される。
【0252】
後半変動パターングループ3には、SP2リーチとなる後半変動パターン30〜3Nが複数登録される。
【0253】
また、変動パターン決定用乱数1判定テーブルは、変動パターン決定用乱数1に対応する各後半変動パターングループの振分率が登録され、この振分率は、図12に示す演出事前判定コマンドテーブルと同じである。
【0254】
なお、後半変動パターングループ、及び後半変動パターングループに登録された後半変動パターンについては、図16で詳細を説明する。
【0255】
また、変動パターン決定用乱数2判定テーブルは、変動パターン決定用乱数2に対応する各後半変動パターンの振分率が登録される。また、変動パターン決定用乱数2判定テーブルは、各後半変動パターングループごとに用意されている。
【0256】
まず、遊技制御装置500は、ステップ909の処理で取得した変動パターン決定用乱数1を取得する(1401)。
【0257】
次に、遊技制御装置500は、現在の遊技状態及び現在の第2始動記憶数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する(1402)。
【0258】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1401の処理で取得された変動パターン決定用乱数1とステップ1402の処理で取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとを比較して、ステップ1401の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する後半変動パターングループを決定する(1403)。
【0259】
ステップ913の処理では、第2始動入賞口へ遊技球の入賞時の始動記憶数に基づいて変動パターンが決定されているが、ステップ1403の処理では当該入賞に対応する第2特図変動表示ゲームの実行を開始するときの始動記憶数に基づいて変動パターンが決定される。したがって、ステップ913の処理で決定された変動パターンとステップ1403の処理で決定された変動パターンが異なる可能性があるので、当該入賞に対応する第2特図変動表示ゲームの実行を開始するときにステップ1401〜ステップ1403の処理を行い、ステップ1403の処理で決定された変動パターンで第2特図変動表示ゲームの実行を開始するようにしている。
【0260】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数2を取得する(1404)。
【0261】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1403の処理で決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する(1405)。
【0262】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1403の処理で取得された変動パターン決定用乱数2と変動パターン決定用乱数2判定テーブルとを比較し、ステップ1403の処理で取得された変動パターン決定用乱数2に対応する後半変動パターンを決定する(1406)。
【0263】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1406の処理で取得された後半変動パターンの時間値を、RAM504の後半変動時間セーブ領域に記憶し(1407)、特図普段処理に戻る。
【0264】
図15は、本発明の第1実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【0265】
第1特図変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの後半部の変動パターンを決定する処理である。
【0266】
まず、遊技制御装置500は、ステップ1007の処理で取得した変動パターン決定用乱数1を取得する(1501)。
【0267】
次に、遊技制御装置500は、現在の遊技状態及び現在の第1始動記憶数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する(1502)。
【0268】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1501の処理で取得された変動パターン決定用乱数1とステップ1502の処理で取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとを比較して、ステップ1501の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する後半変動パターングループを決定する(1503)。
【0269】
ステップ1013の処理では、第1始動入賞口45へ遊技球の入賞時の始動記憶数に基づいて変動パターンが決定されているが、ステップ1503の処理では当該入賞に対応する第1特図変動表示ゲームの実行を開始するときの始動記憶数に基づいて変動パターンが決定される。したがって、ステップ1013の処理で決定された変動パターンとステップ1503の処理で決定された変動パターンが異なる可能性があるので、当該入賞に対応する第1特図変動表示ゲームの実行を開始するときにステップ1501〜ステップ1503の処理を行い、ステップ1503の処理で決定された変動パターンで第1特図変動表示ゲームの実行を開始するようにしている。
【0270】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数2を取得する(1504)。
【0271】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1503の処理で決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する(1505)。
【0272】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1503の処理で取得された変動パターン決定用乱数2と変動パターン決定用乱数2判定テーブルとを比較し、ステップ1503の処理で取得された変動パターン決定用乱数2に対応する後半変動パターンを決定する(1506)。
【0273】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1506の処理で取得された後半変動パターンの時間値を、RAM504の後半変動時間セーブ領域に記憶し(1507)、特図普段処理に戻る。
【0274】
図16は、本発明の第1実施形態の後半変動パターンの説明図である。
【0275】
図16では、遊技状態が、低確率モードA又は高確率モードBであるときに、決定される後半変動パターンについて説明する。
【0276】
なお、低確率モードAは、特別遊技状態終了後に確変状態とならず、開閉部材36aが開状態となる時間が通常状態から延長されない場合である。また、高確率モードBは、特別遊技状態終了後に確変状態となり、開閉部材36aが開状態となる時間が通常状態から延長されない場合である。
【0277】
図12に示す演出事前判定コマンド振分テーブル1200と同じく、後半変動パターングループへの振分率は、始動記憶数が0〜2である場合と、始動記憶数が3である場合と、始動記憶数が4である場合とで異なる。
【0278】
後半変動パターングループ1には、後半変動パターン10及び後半変動パターン11が登録されている。
【0279】
後半変動パターン10は、変動表示時間が0msであり、リーチ状態にならずに、すぐに最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。後半変動パターン11は、変動表示時間が3000msであり、ノーマルリーチ状態を経て、最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。
【0280】
後半変動パターングループ2には、後半変動パターン20及び後半変動パターン21が登録されている。
【0281】
後半変動パターン20及び後半変動パターン21は、ともにSP1リーチ状態を経て最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。後半変動パターン20は変動表示時間が5000msであるSP1リーチA状態になり、後半変動パターン21は変動表示時間が5500msであるSP1リーチB状態になる。
【0282】
後半変動パターングループ3には、後半変動パターン30及び後半変動パターン31が登録されている。
【0283】
後半変動パターン30及び後半変動パターン31は、ともにSP2リーチ状態を経て最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。後半変動パターン30は変動表示時間が6000msであるSP2リーチA状態になり、後半変動パターン31は変動表示時間が6500msであるSP2リーチB状態になる。
【0284】
図17は、本発明の第1実施形態の前半特図変動開始処理のフローチャートである。
【0285】
まず、遊技制御装置500は、変動パターン設定処理を実行する(1701)。変動パターン設定処理は、変動表示ゲームの前半変動パターンを決定する処理であり、図18で詳細を説明する。
【0286】
なお、前半変動パターンとは、図柄が変動表示を開始してから二つの図柄が同一図柄で停止するまで、すなわち、リーチ状態が発生するまでの時間値が設定された変動パターンである。なお、前半変動パターンの定義はこれに限らず、図柄が変動表示を開始してから二つの図柄が停止するまで、すなわち、リーチ状態が発生せずに図柄の変動表示が停止するまでの時間値が設定された変動パターンとしても良い。
【0287】
ステップ1701の処理の実行後、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームを実行するか否かを判定する(1702)。
【0288】
ステップ1702の処理で、第1特図変動表示ゲームを実行すると判定された場合、実行する第1特図変動表示ゲームが特別遊技状態か、特別遊技状態が終了した後の遊技状態が確変状態か時短状態かが決定され、また、後半変動パターンがすでに決定されたので、遊技制御装置500は、大当り乱数、第1大当り図柄乱数、及び変動パターン決定用乱数1を記憶していた第1特図変動表示ゲーム用の乱数記憶領域に記憶されているデータをクリアし(1703)、ステップ1705の処理に進む。
【0289】
一方、ステップ1702の処理で、第1特図変動表示ゲームを実行しないと判定された場合、第2特図変動表示ゲームが実行されるので、遊技制御装置500は、特別遊技状態が終了した後の遊技状態が確変状態か時短状態かが決定され、また、後半変動パターンがすでに決定されたので、遊技制御装置500は、大当り乱数、第2大当り図柄乱数、及び変動パターン決定用乱数1を記憶していた第2特図変動表示ゲーム用の乱数記憶領域に記憶されているデータをクリアし(1704)、ステップ1705の処理に進む。
【0290】
次に、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームを実行する場合には、ステップ1701の処理で決定された前半変動パターン、及びステップ1506の処理で決定された第1特図変動表示ゲームの後半変動パターンを含む飾り特図変動パターンコマンドをRAM504に設定し、第2特図変動表示ゲームを実行する場合には、ステップ1701の処理で決定された前半変動パターン、及びステップ1406の処理で決定された第2特図変動表示ゲームの後半変動パターンを含む飾り特図変動パターンコマンドをセットする(1705)。
【0291】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1705の処理でセットされた飾り特図変動パターンコマンドを演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(1706)。
【0292】
なお、演出制御装置550は、飾り特図変動パターンコマンドを受信すると、飾り第1特図変動表示ゲーム又は飾り第2特図変動表示ゲームを、表示装置53で実行する。
【0293】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1707〜1711の処理で、表示装置53で実行される飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を演出制御装置550に通知する飾り特図コマンドをセットする処理を実行する。
【0294】
なお、飾り特図コマンドは、実行する飾り特図変動表示ゲームが、飾り第1特図変動表示ゲームであるか、飾り第2特図変動表示ゲームであるかを示すMODE部、及び実行する飾り特図変動表示ゲームにおいて停止する図柄を示す停止図柄データが登録されるACTION部を含む。
【0295】
まず、遊技制御装置500は、実行する飾り変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(1707)。
【0296】
ステップ1707の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り特図コマンドのMODE部に飾り第1特図変動表示ゲームを示すデータをセットする(1708)。
【0297】
一方、ステップ1707の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームでないと判定された場合、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第2特図変動表示ゲームであるので、遊技制御装置500は、飾り特図コマンドのMODE部に飾り第2特図変動表示ゲームを示すデータをセットする(1709)。
【0298】
次に、遊技制御装置500は、飾り特図コマンドACTION部に特別遊技状態の終了後に確変状態を発生させる所定の値であるか時短状態を発生させる値であるかを示すための情報、及び、特別遊技状態のラウンド数が2Rであるか15Rであるかを示す情報をセットする(1710)。
【0299】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1708〜1710の処理でセットされた飾り特図コマンドをRAM504に設定する(1711)。
【0300】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1706の処理で設定された飾り特図変動パターンコマンド及びステップ1711の処理で設定された飾り特図コマンドが演出制御装置550に送信されると、演出制御装置550は、表示装置53で飾り変動表示ゲームを実行するので、遊技制御装置500は、表示装置53に表示されている飾り始動記憶数を更新するための飾り特図始動記憶数更新コマンドをステップ1712〜1719の処理でセットする。
【0301】
まず、遊技制御装置500は、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(1712)。
【0302】
ステップ1712の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り特図始動記憶数更新コマンドのMODE部に飾り第1特図変動表示ゲームであることを示すデータをセットする(1713)。
【0303】
次に、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数の値をデクリメントする(1714)。遊技制御装置500は、ステップ1714の処理でデクリメントされた第1始動記憶数の値を、飾り第1特図始動記憶数更新コマンドのACTION部にセットする(1715)。
【0304】
一方、ステップ1712の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームでないと判定された場合、実行する飾り特図変動表示ゲームは飾り第2特図変動表示ゲームであるので、遊技制御装置500は、飾り特図始動記憶数更新コマンドのMODE部に飾り第2特図変動表示ゲームであることを示すデータをセットする(1716)。
【0305】
次に、遊技制御装置500は、現在の第2始動記憶数の値をデクリメントする(1717)。遊技制御装置500は、ステップ1717の処理でデクリメントされた第2始動記憶数の値を、飾り第2特図始動記憶数更新コマンドのACTION部にセットする(1718)。
【0306】
次に、遊技制御装置500は、飾り第1特図始動記憶数更新コマンド又は飾り第2特図始動記憶数更新コマンドをRAM504に設定し(1719)、変動開始処理設定テーブル(後半変動開始処理設定テーブル)を設定して(1720)、前半特図変動開始処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。
【0307】
なお、この変動開始処理設定テーブル(後半変動開始処理設定テーブル)には、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの後半部分を実行する後半特図変動開始処理を実行させるためのゲーム処理番号「2」を示す情報などが設定されている。
【0308】
なお、演出制御装置550は、飾り特図始動記憶数更新コマンドを受信すると、受信した飾り特図始動記憶数更新コマンドのACTION部の始動記憶数の値を表示装置53に表示する。
【0309】
また、ステップ1720の処理で変動開始処理設定テーブル(後半変動開始処理設定テーブル)が設定されてゲーム処理番号が「2」に設定されるが、ステップ804の処理でゲーム処理タイマに設定された前半変動パターンの時間値がタイムアップしたと判定されるまで、後半特図変動開始処理は実行されない。
【0310】
図18は、本発明の第1実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【0311】
まず、遊技制御装置500は、遊技状態が低確率モードBであるか否かを判定する(1801)。
【0312】
低確率モードBは、特別遊技状態終了後に確変状態とならずに、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長される場合である。
【0313】
つまり、ステップ1801の処理は、遊技状態が時短状態であるか否かを判定する処理である。
【0314】
ステップ1801の処理で、遊技状態が低確率モードBである、つまり時短状態であると判定された場合には、変動回数監視カウンタが10以下であるか否かを判定する(1802)。
【0315】
変動回数監視カウンタは、図23に示す大当り終了処理のステップ2306の処理で設定される。具体的には、変動回数監視カウンタは、ステップ2306の処理で、時短状態で実行される変動表示ゲームの回数(例えば、100回)が設定され、変動表示ゲームが1回実行されるごとにデクリメントされる。
【0316】
ステップ1802の処理は、時短状態が終了するまでの変動表示ゲームの実行回数が10回以下であるか否かを判定する処理である。
【0317】
ステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、時短状態の終了が近くなっているので、開閉部材36aが開状態となり時間が延長していて、第2始動入賞に入賞しやすくなっている間に、第2始動入賞口に遊技球が入賞する機会を増やすために、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームがされるまでの時間を長くする補助制御を実行して、第2始動記憶数を上限値に近づかせる。
【0318】
具体的には、遊技制御装置500は、ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンがリーチ状態とならない後半変動パターン10であるか否かを判定する(1803)。
【0319】
ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10であると、ステップ1803の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、前半変動パターンを、前半変動パターン5に設定し(1804)、ステップ1808の処理に進む。
【0320】
前半変動パターン5は、遊技状態が低確率モードBであり、後半変動パターンが後半変動パターン10であり、始動記憶数が1〜4である場合に、設定される前半変動パターン4の変動表示時間よりも長く設定されている。具体的には、前半変動パターン4の変動表示時間2000msであり、前半変動パターン5の変動表示時間は3000msである。
【0321】
このため、補助制御実行時にリーチとならない変動表示ゲームの変動表示時間を、時短状態におけるリーチとならない変動表示ゲームの変動表示時間よりも長くすることができるので、変動表示ゲームを実行してから次の変動表示ゲームを実行するまでの時間を長くすることができる。
【0322】
一方、ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10でないと、ステップ1803の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数3を取得する(1805)。
【0323】
そして、遊技制御装置500は、現在の遊技状態及び現在の始動記憶数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する(1806)。
【0324】
この場合の始動記憶数は、現在実行を開始する変動表示ゲームに対応する始動記憶数であり、第1変動表示ゲームを実行する場合には第1始動記憶数であり、第2変動表示ゲームを実行する場合には第2始動記憶数である。
【0325】
また、変動パターン決定用乱数3判定テーブルは、変動パターン決定用乱数3に対応する各前半変動パターングループの振分率が登録される。
【0326】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1805の処理で取得された変動パターン決定用乱数3とステップ1806の処理で取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルとを比較して、前半変動パターンを決定する(1807)。
【0327】
なお、前半変動パターンの決定方法の一例は、図19で詳細を説明する。
【0328】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1804の処理又はステップ1808の処理で決定された前半変動パターンに対応する時間値をゲーム処理タイマに設定して(1808)、前半特図変動開始処理に戻る。
【0329】
図19は、本発明の第1実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【0330】
図19では、後半変動パターンがリーチ状態とならない後半変動パターン10に決定されている場合、及び後半変動パターンがノーマルリーチ状態となる後半変動パターン20に決定されている場合における、前半変動パターンの決定方法について説明する。
【0331】
本発明の遊技機が特別遊技状態終了後になり得る遊技状態には、高確率モードA、高確率モードB、低確率モードA、低確率モードB、及び低確率モードCがある。
【0332】
高確率モードAは、確変状態が発生中で、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長される遊技状態である。高確率モードBは、確変状態が発生中で、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長されない遊技状態である。
【0333】
低確率モードAは、確変状態が発生中でなく、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長されない遊技状態である。低確率モードBは、確変状態が発生中でなく、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長される遊技状態である。
【0334】
また、低確率モードCは、低確率モードB中であって、低確率モードBで変動表示ゲーム91回以上実行されてから低確率モードBが終了するまでの遊技状態をいう。
【0335】
また、RAM504に記憶されている前半変動パターン1〜5について説明する。
【0336】
前半変動パターン1が選択された場合、変動表示時間が12000msで、最も変動表示時間の長い通常変動1を実行する。前半変動パターン2が選択された場合、変動表示時間が10000msで、変動表示時間が2番目に長い通常変動2を実行する。
【0337】
前半変動パターン3が選択された場合、変動表示時間が7000msで、変動表示時間が3番目に長い短縮変動を実行する。前半変動パターン4が選択された場合、変動表示時間が2000msで、変動表示時間が最も短い超短縮変動を実行する。
【0338】
前半変動パターン5が選択された場合、変動表示時間が3000msで、変動表示時間が2番目に短い貯留補助変動を実行する。
【0339】
なお、前半変動パターンはここに挙げたもののみではなく、実際には多数(例えば50個)の前半変動パターンが設定されており、それらの何れを選択するかをステップ1805の処理で取得(抽出)された変動パターン決定用乱数3に基づいて決定される。例えば、図19に示す内容では、遊技状態が低確率モードA又は高確率モードBである場合に、始動記憶数が1〜2であると前半変動パターン2が選択されるように記載されているが、実際には前半変動パターン2A、前半変動パターン2B、前半変動パターン2C、…と複数の前半変動パターンが設定されており、それらのうち何れかを変動パターン決定用乱数3に基づいて決定することとなる。ここでは説明の都合上、主だった1つの前半変動パターンを例に挙げて説明を行う。
【0340】
まず、後半変動パターンが後半変動パターン10に設定されている場合について説明する。
【0341】
遊技状態が低確率モードA又は高確率モードBである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜2であると前半変動パターン2が選択され、始動記憶数が3〜4であると前半変動パターン3が選択される。
【0342】
遊技状態が高確率モードAである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン4が選択される。
【0343】
遊技状態が低確率モードBである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン4が選択される。
【0344】
遊技状態が低確率モードCである場合には、始動記憶数が0〜4であると前半変動パターン5が選択される。
【0345】
次に、後半変動パターンが後半変動パターン20である場合について説明する。
【0346】
遊技状態が低確率モードA又は高確率モードBである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン2が選択される。
【0347】
遊技状態が高確率モードAである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン2が選択される。
【0348】
遊技状態が低確率モードB又は低確率モードCである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン2が選択される。
【0349】
図20は、本発明の第1実施形態の後半特図変動開始処理のフローチャートである。
【0350】
遊技制御装置500は、ステップ804の処理でゲーム処理タイマに設定された前半特図変動開始処理の時間値がタイムアップしたと判定されると、ステップ1407の処理又はステップ1507の処理でRAM504に記憶した後半変動パターンの時間値をゲーム処理タイマに設定する(2001)。
【0351】
そして、遊技制御装置500は、特図変動中処理設定テーブルを設定し(2002)、後半特図変動開始処理を終了させる(特図ゲーム処理に戻る)。この特図変動中処理設定テーブルには、特図変動中処理を実行させるためのゲーム処理番号「3」を示す情報などが設定されている。
【0352】
また、ステップ2002の処理で特図変動中処理設定テーブルが設定されてゲーム処理番号が「3」に設定されるが、ステップ804の処理でゲーム処理タイマに設定された後半変動パターンの時間値がタイムアップしたと判定されるまで、特図変動中処理は実行されない。
【0353】
図21は、本発明の第1実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。
【0354】
特図変動中処理は、ステップ2001の処理で設定された後半変動パターンの時間値がタイムアップした場合に実行されるものであり、遊技制御装置500は、演出制御装置550が表示装置53で実行していた飾り特図変動表示ゲームの図柄を停止させる飾り特図停止コマンドを、ステップ2101〜2104の処理で設定する。
【0355】
まず、遊技制御装置500は、実行されている飾り特図変動表示ゲームが第1飾り特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(2101)。
【0356】
ステップ2101の処理で、実行されている飾り特図変動表示ゲームが第1飾り特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り第1特図変動表示ゲームで変動表示されていた図柄を停止させる飾り第1特図停止コマンドをセットする(2102)。
【0357】
一方、ステップ2101の処理で、実行されている飾り特図変動表示ゲームが第1飾り特図変動表示ゲームであると判定された場合、第2飾り特図変動表示ゲームが実行されているので、遊技制御装置500は、飾り第2特図変動表示ゲームで変動表示されていた図柄を停止させる飾り第2特図停止コマンドをセットする(2103)。
【0358】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2102の処理でセットされた飾り第1特図停止コマンド又はステップ2103の処理でセットされた飾り第2特図停止コマンドをRAM504に設定する(2104)。
【0359】
演出制御装置550は、飾り第1特図停止コマンドを受信した場合、飾り第1特図変動表示ゲームで変動していた図柄を停止させ、飾り第2特図停止コマンドを受信した場合、飾り第2特図変動表示ゲームで変動していた図柄を停止させる。
【0360】
次に、遊技制御装置500は、停止させた図柄が停止状態のままでいる時間を、ステップ2105〜2108の処理で設定する。
【0361】
まず、遊技制御装置500は、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させるか否かを判定する(2105)。具体的には、遊技制御装置500は、ステップ2105の処理で、図14に示す第2特図変動開始処理、及び、図15に示す第1特図変動開始処理において図示を省略した大当りフラグ設定処理にて大当りフラグが設定されているか否かを判定する。
【0362】
ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させると判定された場合、図柄の停止時間を第1停止時間(例えば、2000ms)に設定する(2106)。
【0363】
一方、ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させないと判定された場合、図柄の停止時間を第2停止時間(例えば、800ms)に設定する(2107)。
【0364】
次に、遊技制御装置500は、特図表示中処理設定テーブルを設定し(2108)、特図変動中処理を終了させる(特図ゲーム処理に戻る)。この特図表示中処理設定テーブルには、特図表示中処理を実行させるためのゲーム処理番号「4」を示す情報などが設定されている。
【0365】
図22は、本発明の第1実施形態の特図表示中処理のフローチャートである。
【0366】
まず、遊技制御装置500は、実行している特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(2201)。
【0367】
ステップ2201の処理で、実行している特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームでないと判定された場合、第2特図変動表示ゲームを実行しているので、遊技制御装置500は、第2特図変動表示ゲームの大当りフラグが設定されている領域のアドレスを取得し(2202)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行するために第2特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルを設定する(2203)。
【0368】
一方、ステップ2201の処理で、実行している特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームの大当りフラグが設定されている領域のアドレスを取得し(2204)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行するために第1特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルを設定する(2205)。
【0369】
これら第2特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブル及び第1特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルには、ファンファーレ/インターバル中処理を実行するためのゲーム処理番号「5」を示す情報などが設定されている。
【0370】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2202又は2203の処理で取得されたアドレスに大当りフラグが設定されているか否かを判定することによって、実行している特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させるか否かを判定する(2206)。
【0371】
ステップ2206の処理で、実行している特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り特図変動表示ゲームにおける停止図柄の番号を示す飾り図柄番号を、RAM504の飾り大当り図柄コマンド領域にセットする(2207)。
【0372】
飾り図柄番号は、ステップ1302の処理又はステップ1305の処理で決定された停止図柄に基づいて、決定される。
【0373】
次に、遊技制御装置500は、特別遊技状態になると時短状態が終了するので、変動回数監視カウンタに0を設定する(2208)。
【0374】
遊技制御装置500は、開閉扉42aを開状態にする条件装置作動開始処理を実行し(2209)、特図表示中処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。
【0375】
一方、ステップ2206の処理で、実行している特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させないと判定された場合、遊技状態が時短動作状態であると、時短動作状態の継続回数を示す時間短縮変動回数を更新して、更新された時間短縮変動回数がゼロになると時短動作状態を終了させる。
【0376】
具体的には、まず、遊技制御装置500は、遊技状態が時短動作状態中(変動時間短縮機能動作中)であるか否かを判定する(2210)。
【0377】
ステップ2210の処理で遊技状態が時短動作状態中であると判定された場合、遊技制御装置500は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かを判定する(2211)。
【0378】
ステップ2211の処理で遊技状態が確変状態でないと判定された場合、遊技制御装置500は、時間短縮変動回数をデクリメントすることによって更新し(2212)、更新された時間短縮変動回数がゼロであるか否かを判定する(2213)。
【0379】
ステップ2213の処理で、時間短縮変動回数がゼロであると判定された場合、遊技制御装置500は、時短動作状態を終了させるために、変動時間短縮機能作動終了コマンドをセットする(2214)。
【0380】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2214の処理でセットされた変動時間短縮機能作動終了コマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定して(2215)、変動時間短縮機能作動動作を終了させるための変動時間短縮機能作動終了時設定テーブルを設定し(2216)、特図表示中処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。つまり、変動時間短縮機能作動動作を終了させる場合の特図普段処理設定テーブル(遊技状態を時短状態から通常状態に戻すための情報や、特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されるテーブル)を設定することとなる。
【0381】
一方、ステップ2210の処理で遊技状態が時短動作状態でないと判定された場合、ステップ2211の処理で遊技状態が確変状態であると判定された場合、又はステップ2213の処理で時間短縮変動回数がゼロでないと判定された場合、特図普段処理を実行するために、特図普段処理設定テーブルを設定し(2217)、特図表示中処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。この特図普段処理設定テーブルには、特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0382】
なお、ステップ2201〜ステップ2203又はステップ2201〜ステップ2205の処理において設定される第2特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブル又は第1特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルは、ステップ2206の処理で大当りでないと判定された場合は、ステップ2216において設定される変動時間短縮機能作動終了時設定テーブル、又はステップ2217において設定される特図普段処理設定テーブルによって上書きされてクリアされるように構成されている。
【0383】
図23は、本発明の第1実施形態の大当り終了処理のフローチャートである。
【0384】
まず、遊技制御装置500は、確率情報コマンドをセットする(2301)。そして、遊技制御装置500は、ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドを演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(2302)。
【0385】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドが特別遊技状態終了後に確変状態になることを示すものであるか否かを判定する(2303)。
【0386】
ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドが特別遊技状態終了後に確変状態になることを示すものであると、ステップ2303の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、確変状態となる場合の特図普段処理を実行させるために、高確率用の特図普段処理設定テーブルを設定し(2304)、大当り終了処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。この高確率用の特図普段処理設定テーブルには、遊技状態が高確率状態(確変状態;高確率モードA、高確率モードB)で制御される特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0387】
一方、ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドが特別遊技状態終了後に確変状態になることを示すものでないと、ステップ2303の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、確変状態とならない場合の特図普段処理を実行させるために、低確率用の特図普段処理設定テーブルを設定し(2305)、大当り終了処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。この低確率用の特図普段処理設定テーブルには、遊技状態が低確率状態(時短状態;低確率モードB)で制御される特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0388】
そして、変動回数開始カウンタに時短状態の継続回数である100を設定し(2306)、特図ゲーム処理に戻る。
【0389】
図24は、本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【0390】
大当り信号が立ち上がり、「ON」になっていると、特別遊技状態が発生していることを示す。一方、大当り信号が立ち下がり、「OFF」になっていると、特別遊技状態が発生していないことを示す。
【0391】
特定遊技状態指令信号が立ち上がり、「ON」になっていると、特定遊技状態(この場合、時短状態(低確率モードB))が発生していることを示す。一方、特定遊技状態指令信号が立ち下がり、「OFF」になっていると、特定遊技状態が発生していないことを示す。
【0392】
タイミング2401で、大当り信号が「ON」から「OFF」へ立ち下がるので、特別遊技状態が終了するとともに、特定遊技状態指令信号が「OFF」から「ON」へ立ち上がるので、時短状態が発生する。
【0393】
時短状態が発生した後に実行される変動表示ゲームの実行時間は、時短状態でない通常状態で実行される変動表示ゲームの実行時間よりも短縮されるので、時短状態の期間を変動時間短縮制御期間という。
【0394】
変動時間短縮制御期間の開始から、90回目の変動表示ゲームが終了し、91回目の変動表示ゲームが開始されると、記憶貯留補助制御が開始され(タイミング2402)、遊技状態が低確率モードCとなる。つまり、図18に示すステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定される。
【0395】
このとき、後半変動パターンが後半変動パターン10であると、前半変動パターンは、前半変動パターン4よりも変動表示時間が長い前半変動パターン5が選択されるので、時短状態をより長く継続させることができる。つまり、記憶貯留補助制御では、遊技結果がはずれであって、かつリーチが発生しない変動表示ゲームの実行時間を、通常の変動表示ゲームの実行時間よりも長く設定できる。
【0396】
なお、変動時間短縮制御期間で100回目の変動表示ゲームが終了した場合(タイミング2403)、つまり、100回目の変動表示ゲームですべての図柄が停止した場合、時短状態が終了し、記憶貯留補助期間も終了する。
【0397】
図25は、本発明の第1実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの実行時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【0398】
図25では、変動時間短縮制御期間中において、記憶貯留補助制御期間以外の通常期間の90回目の変動表示ゲームの後半変動パターンが後半変動パターン10(変動表示時間0)である場合には、前半変動パターン4(変動表示時間2000ms)が選択される。このため、通常期間の90回目の変動表示ゲームの変動表示時間は2000msとなる。
【0399】
一方、変動時間短縮制御期間中において、記憶貯留補助制御期間の91回目の変動表示ゲームの後半変動パターンが後半変動パターン10(変動表示時間0)である場合には、前半変動パターン5(変動表示時間3000ms)が選択される。このため、記憶貯留補助制御期間の91回目の変動表示ゲームの変動表示時間は3000msとなる。
【0400】
本実施形態では、変動時間短縮制御で変動表示ゲームが所定回数実行されると、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を延長させるための記憶貯留補助制御を実行するので、変動時間短縮制御が実行されているにもかかわらず、始動記憶を貯留させるための時間(期間)を確保することができる。したがって、遊技球の消費を極力抑えることができる時短状態が実行されている間に、始動記憶数を上限値近辺に到達させてから時短状態を終了させることができるようになる。つまり、予め設定された時短状態のゲーム実行回数(100回)に加えて、始動記憶数分のゲーム実行回数(第1始動記憶数4個と第2始動記憶数4個を合わせた8個分のゲーム実行回数)を合わせたゲーム実行回数(108回)における始動権利を、遊技球の消費を極力抑えた状態で発生させることができるようになる。
【0401】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図26〜図29を用いて説明する。
【0402】
第1実施形態では、時短状態において変動表示ゲームが所定回数実行された場合に実行される記憶貯留補助制御では、変動表示ゲームの変動表示時間を長くしたが、第2実施形態では、変動表示ゲームの停止時間を長くする。
【0403】
図26は、本発明の第2実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0404】
ステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、記憶貯留補助フラグを設定して(2601)、ステップ1805の処理に進む。なお、記憶貯留補助フラグは、記憶貯留補助制御を実行することを示すフラグである。
【0405】
一方、ステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10より大きいと判定された場合、記憶貯留補助フラグを設定せずに、ステップ1805の処理に進む。
【0406】
図27は、本発明の第2実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の特図変動中処理のうち、第1実施形態の図21に示す特図変動中処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0407】
ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させると判定された場合、第1停止時間(2000ms)を設定し(2106)、ステップ2703の処理に進む。
【0408】
一方、ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させないと判定された場合、遊技制御装置500は、記憶貯留補助フラグが設定されているか否かを判定する(2701)。
【0409】
ステップ2701の処理で、記憶貯留補助フラグが設定されていないと判定された場合、遊技制御装置500は、第2停止時間(800ms)を設定し(2107)、ステップ2108の処理に進む。
【0410】
一方、ステップ2701の処理で、記憶貯留補助フラグが設定されていると判定された場合、遊技制御装置500は、第3停止時間(2500ms)を設定し(2702)、記憶貯留補助フラグをクリアし(2703)、ステップ2108の処理に進む。
【0411】
第3停止時間は、第2停止時間よりも長い時間が設定されているので、記憶貯留補助制御中の変動表示ゲームの停止時間が、時短状態中の記憶貯留補助制御でない通常状態の変動表示ゲームの停止時間よりも長くなり、記憶貯留補助制御中において、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を長くできる。
【0412】
図28は、本発明の第2実施形態の本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。なお、図28の構成のうち、図24と同じ構成は、図24と同じ番号を付与し、説明を省略する。
【0413】
第2実施形態では、通常期間中に実行される変動表示ゲーム(1回目〜90回目の変動表示ゲーム)の変動表示時間と、記憶貯留補助期間中に実行される変動表示ゲーム(91回目〜100回目の変動表示ゲーム)の変動表示時間とは同じだが、記憶貯留補助期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間は、通常期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間よりも長く設定される。
【0414】
図29は、本発明の第2実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの停止時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの停止時間の説明図である。
【0415】
第2実施形態では、時短状態中における通常期間の変動表示ゲーム(図29における89〜90回目)の停止時間はt3(800ms)であり、時短状態中における記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲーム(図29における91〜93回目)の停止時間はt4(2500ms)である。
【0416】
以上より、記憶貯留補助制御中において、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を長くできるため、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を延長させるための記憶貯留補助制御を実行するので、変動時間短縮制御が実行されているにもかかわらず、始動記憶を貯留させるための時間(期間)を確保することができる。したがって、遊技球の消費を極力抑えることができる時短状態が実行されている間に、始動記憶数を上限値近辺に到達させてから時短状態を終了させることができるようになる。つまり、予め設定された時短状態のゲーム実行回数(100回)に加えて、始動記憶数分のゲーム実行回数(第1始動記憶数4個と第2始動記憶数4個を合わせた8個分のゲーム実行回数)を合わせたゲーム実行回数(108回)における始動権利を、遊技球の消費を極力抑えた状態で発生させることができるようになる。
【0417】
なお、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせてもよい。つまり、記憶貯留補助遊技期間中に実行される変動表示ゲームの変動表示時間を、時短状態における記憶貯留補助遊技中でない通常期間中に実行される変動表示ゲームの変動表示時間よりも長くし、記憶貯留補助遊技期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間を、時短状態における記憶貯留補助遊技中でない通常期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間よりも長くしてもよい。
【0418】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図30〜図33を用いて説明する。
【0419】
第3実施形態では、第1実施形態において、実行を開始する変動表示ゲームに対応する始動記憶数が所定数より小さい場合にのみ、記憶貯留補助遊技制御を実行する。
【0420】
図30は、本発明の第3実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第3実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0421】
ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10であると、ステップ1803の処理で判定された場合には、現在の始動記憶数が2より小さいか否か、つまり、現在の始動記憶数が0又は1であるか否かを判定する(3001)。
【0422】
ステップ3001の処理で、現在の始動記憶数が2より小さいと判定された場合、つまり、現在の始動記憶数が0又は1であると判定された場合、ステップ1804の処理に進む。
【0423】
一方、ステップ3001の処理で、現在の始動記憶数が2以上であると判定された場合、つまり、現在の始動記憶数が2〜4であると判定された場合には、ステップ1805の処理に進む。
【0424】
図31は、本発明の第3実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【0425】
図31では、第1実施形態の図19との相違点である、後半変動パターンが後半変動パターン10であって、遊技状態が低確率モードCである場合のみ説明する。
【0426】
遊技状態が低確率モードCである場合には、始動記憶数が0及び1であると、前半変動パターン5が選択され、始動記憶数が2〜4であると、前半変動パターン4が選択される。
【0427】
なお、第3実施形態では、遊技状態が低確率モードCとなった場合に、すべての始動記憶数において、前半変動パターン5が選択されるわけではない。このため、第3実施形態の前半変動パターン5の変動表示時間は、第1実施形態の前半変動パターン5の変動表示時間よりも長く、7200msに設定されている。
【0428】
図32は、本発明の第3実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。なお、図32の構成のうち、図24と同じ構成は、図24と同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0429】
図32では、タイミング2402となり、記憶貯留補助制御が開始される場合、第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は0であるものとする。
【0430】
また、93回目の変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームであり、92回目、98回目〜100回目の変動表示ゲームは、第2特図変動表示ゲームであるとする。
【0431】
なお、98回目の第2特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4個であり、第2始動記憶数が3個であり、99回目の第2特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4個であり、第2始動記憶数が2個であり、100回目の第2特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4個であり、第2始動記憶数が1個であるとする。
【0432】
91回目の第1特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4であるので、91回目の変動表示ゲームの前半変動パターンは前半変動パターン5が選択されない(前半変動パターン4が選択される)。
【0433】
この第1特図変動表示ゲームの実行中に第2始動口に遊技球が入賞し、この入賞による第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームに優先して実行されるので、91回目の変動表示ゲームが終了すると、92回目の変動表示ゲームとして、第2特図変動表示ゲームが実行される。
【0434】
この場合、第2特図変動表示ゲームの開始前の第2始動記憶数は1であるので、92回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームの前半変動パターンは前半変動パターン5が選択される。
【0435】
92回目の変動表示ゲームが終了すると、93回目の変動表示ゲームとして第1特図変動表示ゲームが実行されるが、第1始動記憶数が3であるので、前半変動パターン5は選択されない。
【0436】
そして、98回目の変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始前では、第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は3であるため、98回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームでは、前半変動パターン5は選択されない。
【0437】
また、99回目の変動表示ゲームが実行される前の第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は2であるので、99回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームでは、前半変動パターン5は選択されない。
【0438】
一方、100回目の変動表示ゲームが実行される前の第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は1であるので、100回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームでは、前半変動パターン5が選択される。
【0439】
図33は、本発明の第3実施形態の変動時間短縮制御期間中における記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【0440】
91回目の変動表示ゲームでは前半変動パターン5が選択されないので、変動表示時間t1(2000ms)となり、92回目の変動表示ゲームでは前半変動パターン5が選択されるので、変動表示時間はt5(7200ms)となり、93回目の変動表示ゲームでは前半変動パターン5が選択されないので、変動表示時間t1(2000ms)となる。
【0441】
なお、本実施形態によると、始動記憶数が少ない場合に実行される変動表示ゲームの変動表示時間が延長され、始動記憶数の消化を抑制することができるため、始動記憶を貯留できる。
【0442】
なお、第3実施形態では、始動記憶数が0又は1である場合に、前半変動パターン5を選択するようにしたが、乱数に対応して、前半変動パターン5を選択するか否かを判定してもよい。
【0443】
具体的には、図30に示す変動パターン設定処理において、ステップ1803の処理で後半変動パターンが後半変動パターン10であると判定された場合に、変動表示ゲームの実行時間を延長するか否かを判定するための乱数を取得し、取得した乱数が所定の値であると、前半変動パターン5を選択するようにする。
【0444】
なお、この乱数は、変動パターン乱数1〜変動パターン乱数3のいずれかを用いてもよい。
【0445】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を、図34〜図38を用いて説明する。
【0446】
第4実施形態は、時短状態で最後に実行される変動表示ゲームの実行時間を、開閉部材36aの動作状態に対応して、決定する実施形態である。
【0447】
図34は、本発明の第4実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第4実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0448】
ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10であると、ステップ1803の処理で判定された場合には、開閉部材36aの動作状態に応じて前半変動パターンを決定する貯留補助変動設定処理を実行して(3401)、ステップ1808の処理に進む。なお、貯留補助変動設定処理は、図35で詳細を説明する。
【0449】
図35は、本発明の第4実施形態の貯留補助変動設定処理のフローチャートである。
【0450】
まず、遊技制御装置500は、変動回数監視カウンタが1であるか否かを判定する(3501)。
【0451】
ステップ3501の処理で、変動回数監視カウンタが1でないと判定された場合、時短状態における最後の変動表示ゲームではないので、遊技制御装置500は、前半変動パターンを前半変動パターン5に決定して(3502)、変動パターン設定処理に戻る。
【0452】
ステップ3501の処理で、変動回数監視カウンタが1であると判定された場合、時短状態における最後の変動表示ゲームであるので、普図変動表示ゲームが実行中であるか否かを判定する(3503)。
【0453】
ステップ3503の処理で、普図変動表示ゲームが実行中であると判定された場合、遊技制御装置500は、前半変動パターンを、最も長い変動表示時間が設定された前半変動パターン6に決定して(3504)、変動パターン設定処理に戻る。
【0454】
この場合、最も長い変動表示時間が設定された前半変動パターン6に前半変動パターンが決定されるのは、時短状態における最後の変動表示ゲームを、普図変動表示ゲームの実行時間、及び開閉部材36aが開放されている時間だけ延長するためである。
【0455】
一方、ステップ3503の処理で、普図変動表示ゲームを実行中でないと判定された場合、遊技制御装置500は、開閉部材36aが動作中であるか否かを判定する(3505)。
【0456】
開閉部材36aは、普図変動表示ゲームが当りとなった場合に動作中となる。なお、開閉部材36aの動作の詳細については、図37で詳細を説明する。
【0457】
ステップ3505の処理で、開閉部材36aが動作中でないと判定された場合、最後の変動表示ゲームで開閉部材36aが開状態とならないので、当該最後の変動表示ゲームを前半変動パターン5の変動表示時間よりも延長する必要がないため、前半変動パターンを前半変動パターン5に決定して(3502)、変動パターン設定処理に戻る。
【0458】
一方、ステップ3505の処理で、開閉部材36aが動作中であると判定された場合、遊技制御装置500は、現在の開閉部材36aの動作状態を示す普電開放制御ポインタの値を取得する(3506)。
【0459】
そして、遊技制御装置500は、図37に示すポインタ−前半変動パターン対応テーブル3700を参照して、ステップ3506の処理で取得された普電開放制御ポインタの値に対応する前半変動パターンを決定して(3507)、変動パターン設定処理に戻る。
【0460】
図36は、本発明の第4実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【0461】
図36では、第1実施形態の図19との相違点である、後半変動パターンが後半変動パターン10であって、遊技状態が低確率モードCである場合のみ説明する。
【0462】
この場合、すべての始動記憶数において、前半変動パターン5〜10が選択され得る。
【0463】
前半変動パターン5は、第1実施形態の前半変動パターン5と同じであるので、説明を省略する。
【0464】
前半変動パターン6の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で最も長く設定された変動表示時間(7200ms)である。
【0465】
前半変動パターン7〜前半変動パターン10は、開閉部材36aの動作状態に応じて取得される。
【0466】
前半変動パターン7の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン6に次いで長く設定された変動表示時間(6200ms)である。
【0467】
前半変動パターン8の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン7に次いで長く設定された変動表示時間(5700ms)である。
【0468】
前半変動パターン9の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン8に次いで長く設定された変動表示時間(3900ms)である。
【0469】
前半変動パターン10の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン9に次いで長く設定された変動表示時間(3400ms)である。
【0470】
図37は、本発明の第4実施形態のポインタ−前半変動パターン対応テーブル3700の説明図である。
【0471】
普図変動表示ゲームが当りである場合、開閉部材36aは500msの間閉状態にされた後(第1閉状態)、1800msの間開状態にされる(第1開状態)。次に、開閉部材36aは500msの間閉状態にされた後(第2閉状態)、1800msの間開状態にされ(第2開状態)、閉状態となる。なお、普通変動表示ゲームの変動表示時間は、1000msであり、開閉部材36aが第2開状態となった場合に閉状態となった場合に、残存球処理時間は600msである。
【0472】
ここで、残存球処理時間とは、第2始動口SW36dが遊技球を検出するタイミングは、第2始動口に遊技球が入賞したタイミングよりも遅れるため、第2始動口SW36dが、開閉部材36aが開状態のときに入賞した遊技球を開閉部材36aが閉状態となってから検出しても、不正入賞と判定しないための時間である。
【0473】
ポインタ−前半変動パターン対応テーブル3700は、普電開放状態3701、普電開放制御ポインタ3702、及び前半変動パターン3703のエントリを含む。
【0474】
普電開放状態3701には、第1閉状態、第1開状態、第2閉状態、及び第2開状態が登録される。
【0475】
普電開放制御ポインタ3702には、開閉部材36aが第1閉状態であることを示すポインタ1、開閉部材36aが第1開状態であることを示すポインタ2、開閉部材36aが第2閉状態であることを示すポインタ3、及び開閉部材36aが第2開状態であることを示すポインタ4が登録される。
【0476】
前半変動パターン3703には、ポインタ1に対応する前半変動パターン7、ポインタ2に対応する前半変動パターン8、ポインタ3に対応する前半変動パターン9、及びポインタ4に対応する前半変動パターン10が登録される。
【0477】
前半変動パターン7〜10の変動表示時間は、各ポインタに対応する開閉部材36aの動作状態から第2開閉状態が終了して閉状態になるまでの時間、残存球処理時間(600ms)、及び次に実行される普図変動表示ゲームの変動表示時間(1000ms)を加算した値より大きく設定されている。
【0478】
図38は、本発明の第4実施形態の時短状態における変動表示ゲームの変動表示時間のタイミングチャートである。
【0479】
99回目の変動表示ゲームの実行中に普図始動ゲート34に遊技球が入賞して、普図変動表示ゲームが実行される。
【0480】
この普図変動表示ゲームは、タイミング3801で当りとなって停止する。普図変動表示ゲームが停止してから500ms経過するまで開閉部材36aは第1閉状態であり、普電開放制御ポインタはポインタ1となっている。普図変動表示ゲームの停止後500msが経過し、タイミング3802になると、開閉部材36aが第1開状態となるとともに、99回目の変動表示ゲームが停止して終了する。
【0481】
開閉部材36aが第1開状態となってから1800ms経過して第2閉状態となるまで、つまり、タイミング3802からタイミング3803まで、普電開放制御ポインタはポインタ2となっている。
【0482】
開閉部材36aが第1開状態となっている間に、100回目(最後)の変動表示ゲームが開始されるタイミング(貯留補助変動パターン選択タイミング)となる。
【0483】
このタイミングでは、普電開放制御ポインタはポインタ2となっているので、前半変動パターンが前半変動パターン8に決定される。このため、100回目の変動表示ゲームの変動表示時間は5700msとなる。
【0484】
この前半変動パターン8の変動表示時間(5700ms)は、開閉部材36aが現在の第1開状態から第2開状態が終了するまでに要する時間(2300msより大きく4100msより小さい値)、残存球処理時間(600ms)、及び次に実行される普図変動表示ゲームの変動表示時間(1000ms)を加算した値より大きく設定されるので、最後に実行される変動表示ゲーム中に、2回目の普図変動表示ゲームが開始され(タイミング3805)、終了している(タイミング3806)。つまり、最後の変動表示ゲームが終了したときには、2回目の普図変動表示ゲームが終了している。これによって、時短状態が終了しているにもかかわらず、2回目の普図変動表示ゲームが当りである場合の開閉部材36aの開状態となっている時間を延長して実行できる。
【0485】
第4実施形態では、時短状態の最後に実行される変動表示ゲームの実行中に、普図変動表示ゲームが当ったことにより、開閉部材36aが一連の動作をしている場合には、この最後に実行される変動表示ゲームの終了タイミングを、当該変動表示ゲームの実行中における開閉部材36aの一連の動作を発生させた普図変動表示ゲームの次に実行される普図変動表示ゲームが終了するタイミングよりも遅らせる。
【0486】
これによって、当該次に実行される普図変動表示ゲームが当りである場合には、最後の変動表示ゲームが終了し、時短状態が終了したにもかかわらず、開閉部材36aの開状態となっている時間を延長できる。
【0487】
よって、始動記憶が満タンの状態で時短状態が終了し、開閉部材36aが開状態となっている間に特図変動表示ゲームが1回〜数回実行されると、始動記憶領域に空き領域ができることとなり、その空き領域となった始動記憶領域に開閉部材36aの開閉状態に基づいて新たな始動記憶を記憶することが可能となる。
【0488】
したがって、遊技球の消費を極力抑えることができる時短状態が実行されている間に、始動記憶数を上限値近辺に到達させてから時短状態を終了させることができるようになるとともに、この時短状態が終了した後も数個の始動記憶を遊技球の消費を極力抑えた状態で記憶することが可能となる。つまり、予め設定された時短状態のゲーム実行回数(100回)に加えて、始動記憶数分のゲーム実行回数(第1始動記憶数4個と第2始動記憶数4個を合わせた8個分のゲーム実行回数)を合わせたゲーム実行回数(108回)、及び、時短状態の終了後に新たに発生した始動記憶数分(108回+1回〜数回)における始動権利を、遊技球の消費を極力抑えた状態で発生させることができるようになる。
【0489】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図39〜図43を用いて説明する。
【0490】
第5実施形態は、時短状態において変動表示ゲームが所定回数実行された場合に実行される記憶貯留補助制御で、リーチの発生率を高くする。
【0491】
図39は、本発明の第5実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第5実施形態の第2特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図14に示す第2特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0492】
まず、遊技制御装置500は、遊技状態が低確率モードBであるか否かを判定する(3901)。
【0493】
ステップ3901の処理で、遊技状態が低確率モードBであると判定された場合には、変動回数監視カウンタが10以下であるか否かを判定する(3902)。
【0494】
ステップ3902の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、記憶保留補助制御期間であるので、リーチの発生率(ノーマルリーチ、SP1リーチ及びSP2リーチの発生率)が通常期間よりも高く設定された記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得し(3903)、ステップ1401の処理に進む。
【0495】
なお、記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルは、図42及び図43で詳細を説明する。
【0496】
一方、ステップ3902の処理で、変動回数監視カウンタが10より大きいと判定された場合、記憶保留補助制御期間でない通常期間であるので、ステップ1402の処理に進む。
【0497】
また、ステップ3901の処理で、遊技状態が低確率モードBでないと判定された場合には、記憶保留補助制御を実行する必要がないので、ステップ1402の処理に進む。
【0498】
図40は、本発明の第5実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第5実施形態の第1特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図15に示す第1特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0499】
まず、遊技制御装置500は、遊技状態が低確率モードBであるか否かを判定する(4001)。
【0500】
ステップ4001の処理で、遊技状態が低確率モードBであると判定された場合には、変動回数監視カウンタが10以下であるか否かを判定する(4002)。
【0501】
ステップ4002の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、記憶保留補助制御期間であるので、リーチの発生率(ノーマルリーチ、SP1リーチ及びSP2リーチの発生率)が通常期間よりも高く設定された記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得し(4003)、ステップ1501の処理に進む。
【0502】
なお、記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルは、図42及び図43で詳細を説明する。
【0503】
一方、ステップ4002の処理で、変動回数監視カウンタが10より大きいと判定された場合、記憶保留補助制御期間でない通常期間であるので、ステップ1502の処理に進む。
【0504】
また、ステップ4001の処理で、遊技状態が低確率モードBでないと判定された場合には、記憶保留補助制御を実行する必要がないので、ステップ1502の処理に進む。
【0505】
図41は、本発明の第5実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第5実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0506】
本実施形態の変動パターン設定処理は、図41に示すように、図18に示すステップ1801〜ステップ1804の処理を実行しない。
【0507】
これは、図39に示す第2特図変動開始処理又は図40に示す第1特図変動開始処理で、記憶保留補助制御期間にリーチの発生率が高く設定された変動パターン決定用乱数1判定テーブルに基づいて後半変動パターンが選択されるため、記憶保留補助制御期間の前半変動パターンを第1実施形態のように延長させる必要がないからである。
【0508】
図42は、本発明の第5実施形態の通常期間のリーチの発生率と記憶保留補助期間のリーチの発生率との説明図である。
【0509】
ステップ1401の処理又はステップ1501の処理で取得される変動パターン決定用乱数1の値は、0〜65535の整数であるとする。
【0510】
リーチ状態を経ないで停止する通常停止が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では63107通りあり、記憶貯留補助期間では58000通りある。
【0511】
また、ノーマルリーチが選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では1620通りあり、記憶貯留補助期間では1620通りある。
【0512】
SP1リーチが選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では500通りあり、記憶貯留補助期間では3508通りある。
【0513】
SP2リーチが選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では309通りあり、記憶貯留補助期間では2408通りある。
【0514】
したがって、ノーマルリーチ、SP1リーチ、及びSP2リーチのいずれかが選択されるリーチ発生率は、通常期間では3.7%であるの対して、記憶貯留補助期間では11.5%であり、記憶貯留補助期間のリーチ発生率が、通常期間のリーチ発生率よりも高くなっている。
【0515】
図43は、本発明の第5実施形態の通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブル、及び記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルの説明図である。
【0516】
「リーチなし」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、0〜63106であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、0〜57999である。
【0517】
「ノーマルリーチ」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、63107〜64726であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、58000〜59619である。
【0518】
「SP1リーチ」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、64727〜65226であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、59620〜63127である。
【0519】
「SP2リーチ」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、65227〜65535であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、63128〜65535である。
【0520】
したがって、第5実施形態では、記憶貯留補助期間ではリーチ発生率が高く設定されるので、リーチを経ないで停止するリーチなし変動に比べてリーチ変動は、変動表示時間が長く設定されているので、記憶貯留補助期間の変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を延長することができる。
【0521】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図44〜図48を用いて説明する。
【0522】
第6実施形態では、始動口への遊技球の入賞を検出した段階で始動記憶数に基づいて後半変動パターンを決定し、当該入賞に基づく変動表示ゲームを表示装置53で開始する場合に、当該開始する場合の始動記憶数と、後半変動パターンを決定した場合の始動記憶数とが一致すると、決定された後半変動パターンを用いて変動表示ゲームを開始する。
【0523】
図44は、本発明の第6実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のうち、第1実施形態の図9に示す第2始動口スイッチ監視処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0524】
ステップ911の処理又はステップ913の処理を実行し、演出事前判定コマンドを取得した後に、後半変動パターン設定処理を実行する(4401)。後半変動パターン設定処理は、図46で詳細を説明する。
【0525】
図45は、本発明の第6実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のうち、第1実施形態の図10に示す第1始動口スイッチ監視処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0526】
ステップ1011の処理又はステップ1013の処理を実行し、演出事前判定コマンドを取得した後に、後半変動パターン設定処理を実行する(4501)。後半変動パターン設定処理は、図46で詳細を説明する。
【0527】
図46は、本発明の第6実施形態の後半変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の後半変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図14に示す第2特図変動開始処理及び図15に示す第1特図変動開始処理の処理と同じ処理は、図14に示す符号と同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0528】
ステップ1406の処理を実行し、後半変動パターンを決定した後に、現在の始動記憶数及び後半変動パターンの時間値を、RAM504のセーブ領域に記憶し(4601)、第2始動口スイッチ監視処理又は第1始動口スイッチ監視処理に戻る。
【0529】
図47は、本発明の第6実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第2特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図14に示す第2特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0530】
まず、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている第2始動記憶数情報を取得する(4701)。
【0531】
次に、遊技制御装置500は、現在の第2始動記憶数を取得する(4702)。
【0532】
そして、遊技制御装置500は、ステップ4701の処理で取得された第2始動記憶数情報が示す第2始動記憶数とステップ4702の処理で取得された第2始動記憶数とが一致するか否かを判定する(4703)。
【0533】
ステップ4701の処理で取得された第2始動記憶数情報が示す第2始動記憶数とステップ4702の処理で取得された第2始動記憶数とが一致すると、ステップ4703の処理で判定された場合、決定された後半変動パターンを変更する必要がないので、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている後半変動パターンを取得して(4704)、ステップ1407の処理に進む。
【0534】
一方、ステップ4701の処理で取得された第2始動記憶数情報が示す第2始動記憶数とステップ4702の処理で取得された第2始動記憶数とが一致しないと、ステップ4703の処理で判定された場合、現在の第2始動記憶数に対応した後半変動パターンを取得する必要があるため、ステップ1401の処理に進み、現在の第2始動記憶数に対応した後半変動パターンを決定する。
【0535】
図48は、本発明の第6実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第1特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図15に示す第1特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0536】
まず、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている第1始動記憶数情報を取得する(4801)。
【0537】
次に、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数を取得する(4802)。
【0538】
そして、遊技制御装置500は、ステップ4801の処理で取得された第1始動記憶数情報が示す第1始動記憶数とステップ4802の処理で取得された第1始動記憶数とが一致するか否かを判定する(4803)。
【0539】
ステップ4801の処理で取得された第1始動記憶数情報が示す第1始動記憶数とステップ4802の処理で取得された第1始動記憶数とが一致すると、ステップ4803の処理で判定された場合、決定された後半変動パターンを変更する必要がないので、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている後半変動パターンを取得して(4804)、ステップ1507の処理に進む。
【0540】
一方、ステップ4801の処理で取得された第1始動記憶数情報が示す第1始動記憶数とステップ4802の処理で取得された第1始動記憶数とが一致しないと、ステップ4803の処理で判定された場合、現在の第1始動記憶数に対応した後半変動パターンを取得する必要があるため、ステップ1501の処理に進む。
【0541】
第6実施形態では、始動口への遊技球の入賞を検出した段階で始動記憶数に基づいて後半変動パターンを仮決定するので、変動表示ゲームの表示装置53での実行開始時にかかる遊技制御装置500の処理負荷を軽減できる。
【0542】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【0543】
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
【0544】
(1)複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、遊技を統括的に制御するとともに前記変動表示装置における変動表示ゲームの実行制御を行う遊技制御手段と、を備え、前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームにおいてすべての識別情報が停止し、前記停止した識別情報の結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいて閉状態から開状態に変換可能な開閉部材を有するとともに、遊技球が入賞することに基づいて前記変動表示ゲームの始動条件を成立させる普通変動入賞装置と、前記普通変動入賞装置に入賞した遊技球の入賞数を、所定数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段と、前記変動表示ゲームの実行時間を通常の変動表示ゲームの実行時間よりも短縮させる変動短縮制御を実行するとともに、前記普通変動入賞装置の開閉部材を開状態とするための前記所定条件の単位時間あたりの成立頻度が通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が予め設定した終了回数に到達した場合に、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が所定回数に到達してから前記終了回数に到達するまで、前記始動入賞記憶手段に記憶される記憶数を上限数に近づかせるための補助制御を実行する記憶貯留補助制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
【0545】
(2)前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも長くすることを特徴とする(1)に記載の遊技機。
【0546】
(3)前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの識別情報が変動表示している変動表示時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの変動表示時間よりも、長くすることを特徴とする(2)に記載の遊技機。
【0547】
(4)前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも、長くすることを特徴とする(2)又は(3)に記載の遊技機。
【0548】
(5)前記変動表示ゲームは、最後に停止する識別情報以外の識別情報が停止した結果態様が前記特別結果態様を発生可能な結果態様を経て、すべての識別情報が停止するとともに、前記変動表示ゲームの識別情報が変動表示している変動表示時間が、前記最後に停止する識別情報以外の識別情報が停止した結果態様が前記特別結果態様を発生可能な結果態様を経ずにすべての識別情報が停止する通常の変動表示ゲームの変動表示時間よりも長いリーチ状態を発生可能であり、前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの前記リーチ状態の発生確率を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの前記リーチ状態の発生確率よりも、高くすることを特徴とする(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
【0549】
(6)前記特定遊技状態発生手段は、前記特定遊技状態における前記普通変動入賞装置の開閉部材が開状態となる時間を、通常遊技状態で所定条件が成立し前記開閉部材が開状態となる時間よりも長くなるように制御し、前記記憶貯留補助制御手段は、前記特定遊技状態における変動表示ゲームの実行回数が終了回数に到達した場合には、前記開閉部材の動作状態に応じて、前記特定遊技状態において最後に実行される最終変動表示ゲームの識別情報の変動表示時間を決定することを特徴とする(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
【0550】
(1)の発明によれば、記憶貯留補助制御手段による補助制御によって特定遊技状態が終了するまでに始動入賞記憶手段に記憶される記憶数を上限数に近づけることができるので、特定遊技状態が終了した時点で始動記憶手段に記憶が存在する可能性を高めることができ、この記憶数分の遊技球の入賞は開閉部材が開状態となっている場合に入賞しているため、開閉部材が閉状態となっている場合に同じ記憶数分の遊技球を入賞させるよりも、遊技球の消費を抑えて、始動記憶を獲得できる。
【0551】
(2)の発明によれば、補助制御における変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、変動短縮制御における変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも長くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0552】
(3)の発明によれば、補助制御における変動表示ゲームの識別情報が変動表示している変動表示時間を、変動短縮制御における変動表示ゲームの変動表示時間よりも、長くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0553】
(4)の発明によれば、前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも、長くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0554】
(5)の発明によれば、補助制御における変動表示ゲームのリーチ状態の発生確率を、変動短縮制御における変動表示ゲームのリーチ状態の発生確率よりも、高くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0555】
(6)の発明によれば、特定遊技状態における変動表示ゲームの実行回数が終了回数に到達した場合には、開閉部材の動作状態に応じて、特定遊技状態において最後に実行される最終変動表示ゲームの識別情報の変動表示時間を決定するので、特定遊技状態の最終変動表示ゲームの実行中に始動記憶を記憶させるための時間を稼ぐことができる。
【符号の説明】
【0556】
1 遊技機
10 遊技盤
34 普図始動ゲート
36 普通変動入賞装置
36a 開閉部材
41 開閉扉
42 特別変動入賞装置
45 第1始動入賞口
500 遊技制御装置
550 演出制御装置
580 払出制御装置
590 発射制御装置
1100 演出事前判定コマンドテーブル
1200 演出事前判定コマンド振分テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、特別遊技状態を発生可能な変動表示ゲームを実行する遊技機に関して、特に、変動表示ゲームの実行時間を短縮し、普通変動入賞装置の当選率が高くなる特定遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ機は、遊技盤に設けられた普通図柄表示装置作動ゲート(普図ゲート)を遊技球が通過すると7セグメント、LED等の発光表示器からなる普通図柄表示装置に表示される情報(図柄、記号、LED点滅動作など)が変動する。数秒後に何れかの情報が停止し、その停止した情報が特定情報(当り情報)となった場合に、普通電動役物に備わる特別図柄始動口が短時間(例えば約0.4秒間)開いて、該特別図柄始動口へ遊技球が入りやすくなる。
【0003】
特別図柄始動口に遊技球が入賞すると、CRT、カラー液晶表示装置等からなる特別図柄表示装置(特別変動表示装置)に識別情報(数字、記号、その他の図柄)が、例えば3列にて上から下に流れる如くに変動表示する変動表示ゲームが実行される。
【0004】
そして、一定時間後にその図柄が所定の順序(例えば、左側列→右側列→中央列の順)に停止し、停止した図柄が予め定められた特別表示態様(例えば、「555」、「777」等)になると、いわゆる大当り状態(特別遊技状態)となって遊技盤下部に設けられた大入賞口が一定時間または一定個数の遊技球が入賞するまで開放され、遊技者は一時に多数の賞球を得ることができる。
【0005】
また、特別図柄始動口に遊技球が入賞したタイミングが上記特別図柄表示装置で変動表示ゲームが実行されている場合又は大当り状態が発生している場合などであって、この入賞に基づく変動表示ゲームが直ちに実行できない場合は、所定数(例えば、4個)を上限として、特別図柄始動口へ遊技球が入賞したことを保留記憶として記憶可能とされている。
【0006】
さらに、大当り状態の終了後から再び大当り状態となるまでの間に遊技者が持ち球を消費することを防止するために、大当り状態の終了後、所定回数(例えば、70回)又は所定時間に限って特別図柄始動口を有する普通電動役物の開放時間を延長する開放時間延長モードを設けて、特別図柄始動口に遊技球が入賞しやすくするパチンコ機が知られている。この開放時間延長モードにおいて、特別図柄表示装置で行う変動表示ゲームの実行時間を通常よりも短縮させた短縮変動時間で実行し、上記保留記憶を効率よく消化させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−332265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、始動記憶数の消化を抑制することが困難になってしまう。
【0009】
そこで、本発明は、始動記憶数の消化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、遊技を統括的に制御するとともに前記変動表示装置における変動表示ゲームの実行制御を行う遊技制御手段と、を備え、前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームにおいて識別情報が停止し、前記停止した識別情報の結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいて閉状態から開状態に変換可能な開閉部材を有するとともに、遊技球が入賞することに基づいて前記変動表示ゲームの始動条件を成立させる普通変動入賞装置と、前記普通変動入賞装置に入賞した遊技球の入賞数を、所定の記憶数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段と、前記変動表示ゲームの実行時間を通常の変動表示ゲームの実行時間よりも短縮させる変動短縮制御を実行するとともに、前記普通変動入賞装置の開閉部材を開状態とするための前記所定条件の単位時間あたりの成立頻度が通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が予め設定した終了回数に到達した場合に、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備え、前記始動入賞記憶手段に記憶されている記憶数が所定数以下の場合は前記特定遊技状態であっても前記変動短縮制御を実行しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、始動記憶数の消化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態の遊技機の説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態の遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の状態表示器の説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態の遊技機の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態のタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートである。
【図9】本発明の第1実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図10】本発明の第1実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図11】本発明の第1実施形態の演出事前判定コマンドテーブルの説明図である。
【図12】本発明の第1実施形態の演出事前判定コマンド振分テーブルの説明図である。
【図13】本発明の第1実施形態の特図普段処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第1実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施形態の後半変動パターンの説明図である。
【図17】本発明の第1実施形態の前半特図変動開始処理のフローチャートである。
【図18】本発明の第1実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図19】本発明の第1実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【図20】本発明の第1実施形態の後半特図変動開始処理のフローチャートである。
【図21】本発明の第1実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。
【図22】本発明の第1実施形態の特図表示中処理のフローチャートである。
【図23】本発明の第1実施形態の大当り終了処理のフローチャートである。
【図24】本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【図25】本発明の第1実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの実行時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【図26】本発明の第2実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図27】本発明の第2実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。
【図28】本発明の第2実施形態の本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【図29】本発明の第2実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの停止時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの停止時間の説明図である。
【図30】本発明の第3実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図31】本発明の第3実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【図32】本発明の第3実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【図33】本発明の第3実施形態の変動時間短縮制御期間中における記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【図34】本発明の第4実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図35】本発明の第4実施形態の貯留補助変動設定処理のフローチャートである。
【図36】本発明の第4実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【図37】本発明の第4実施形態のポインタ−前半変動パターン対応テーブルの説明図である。
【図38】本発明の第4実施形態の時短状態における変動表示ゲームの変動表示時間のタイミングチャートである。
【図39】本発明の第5実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【図40】本発明の第5実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【図41】本発明の第5実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図42】本発明の第5実施形態の通常期間のリーチの発生率と記憶保留補助期間のリーチの発生率との説明図である。
【図43】本発明の第5実施形態の通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブル、及び記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルの説明図である。
【図44】本発明の第6実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図45】本発明の第6実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【図46】本発明の第6実施形態の後半変動パターン設定処理のフローチャートである。
【図47】本発明の第6実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【図48】本発明の第6実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図1〜図48を参照して説明する。
【0014】
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技盤(遊技機)に向かって見た方向を指すものとする。
【0015】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図25を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態の遊技機1の説明図である。
【0017】
遊技機1の前面枠(遊技枠)3は本体枠(外枠)2にヒンジ4を介して、遊技機1の前面に開閉回動可能に組み付けられる。前面枠3の表側には、遊技盤10(図2参照)が収装される。また、前面枠3には、遊技盤10の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
【0018】
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材9が備えられている。この装飾部材9の内部にはランプやLED等からなる装飾装置が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
【0019】
ガラス枠18の左右には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ30が備えられている。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット11が備えられている。照明ユニット11の内部には、装飾装置が備えられている。
【0020】
照明ユニット11の右側には、遊技機1において異常が発生したことを報知するための異常報知LED29が備えられている。
【0021】
前面枠3の下部の開閉パネル20には図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられている。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
【0022】
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
【0023】
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が備えられている。
【0024】
遊技者が演出ボタン17を操作することによって、遊技盤10に設けられた表示装置53(図2参照)における特図変動表示ゲームの演出内容を選択すること、及び表示装置53における特図変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
【0025】
なお、特図変動表示ゲームは、発射された遊技球が遊技盤10に備わる第1始動入賞口45(図2参照)又は普通変動入賞装置36(図2参照)の第2始動入賞口に入賞した場合に開始される。特図変動表示ゲームでは、表示装置53において複数の識別情報が変動表示する。そして、変動表示していた識別情報が停止し、停止した識別情報の結果態様が特定の結果態様である場合に、遊技機1の状態が遊技者に有利な状態である特別遊技状態に遷移する。
【0026】
上皿21の右上部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、図示しないカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
【0027】
図2は、本発明の第1実施形態の遊技盤10の正面図である。
【0028】
図1に示す遊技機1は、内部の遊技領域10a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うもので、ガラス枠18のカバーガラスの前側上半部の奥側には、遊技領域10aを構成する遊技盤10が設置されている。
【0029】
遊技盤10は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール32で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール32の外側には、前面構成部材33、33、…が取り付けられている。そして、このガイドレール32で囲まれた遊技領域10a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。また、ガイドレール32の一部に沿うようにして遊技領域10a内に配設され、内部に設けた複数のLEDを発光させることで遊技領域10aの装飾を行うサイドランプ55が取り付けられている。
【0030】
遊技領域10aの略中央には、特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部52を形成するセンターケース51が取り付けられている。このセンターケース51に形成された窓部52の後方には、複数の識別情報を変動表示する特図変動表示ゲームを実行可能な演出表示装置としての表示装置53が配されるようになっている。この表示装置53は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部53aがセンターケース51の窓部52を介して遊技盤10の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置53は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
【0031】
また、遊技領域10a内には、普図始動ゲート34が設けられている。また、遊技領域10a内には、第1の始動入賞領域をなす第1始動入賞口45と、第2の始動入賞領域をなす第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置36と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口45に入賞した場合は、補助遊技として第1特図変動表示ゲームが実行され、遊技球が普通変動入賞装置36に入賞した場合は、補助遊技として第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0032】
また、遊技盤10には、普図変動表示ゲーム、第1特図変動表示ゲーム、及び、第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する状態表示器40が配設されている。なお、状態表示器40については、図3で詳細を説明する。
【0033】
さらに遊技領域10aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉42aを有し、第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置42、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴43が設けられている。この他、遊技領域10aには、一般入賞口44、44、…、打球方向変換部材としての風車46、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
【0034】
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートSW34a(図4参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置36が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。
【0035】
普図変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた普図表示器301で実行されるようになっている。なお、表示装置53の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0036】
普通変動入賞装置36は左右一対の開閉部材36a、36aを具備し、第1始動入賞口45の下部に配設され、この開閉部材36a、36aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL36b、図4参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置36に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
【0037】
また、本実施形態の遊技機1は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短状態(第2動作状態)を発生可能となっている。この時短動作状態(第2動作状態)は、普通変動入賞装置36の動作状態が、通常動作状態(第1動作状態)に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置36の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置36が開放される場合に、開放時間が通常動作状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.5秒が1.8秒)。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置36が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御される。すなわち、通常動作状態よりも普通変動入賞装置36の開放回数が増加され、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0038】
なお、時短状態中における特図変動表示ゲームの実行時間は、通常状態における特図変動表示ゲームの実行時間よりも短縮される。
【0039】
第1始動入賞口45の内部には第1始動口SW45a(図4参照)が備えられ、この第1始動口SW45aによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置36の内部には第2始動口SW36d(図4参照)が備えられ、この第2始動口SW36dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。この第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶(特図1始動記憶)として記憶される。そして、この第1始動記憶は、第1特図記憶表示器305に表示される。また、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶(特図2始動記憶)として記憶される。
【0040】
そして、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。また、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第2始動記憶が記憶されて、第2始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第2始動記憶に基づいて、第2特図変動表示ゲームが開始され、この際に第2始動記憶数が1減算される。
【0041】
一方、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。同様に、この場合に第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、第2始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第2始動記憶数が1加算されて第2始動記憶が1つ記憶されることになる。
【0042】
そして、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、第1始動記憶又は第2始動記憶に基づき第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始される。このとき、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは同時に実行されることはなく、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1始動記憶と第2始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0043】
第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた表示装置53で実行されるようになっており、複数の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置53にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報を変動表示させる特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、表示装置53で停止した識別情報の結果態様が特別結果態様(たとえば「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
【0044】
また、本実施形態の遊技機1は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変状態(第2確率状態)を発生可能となっている。この確変状態(第2確率状態)は、特図変動表示ゲームでの当り結果となる確率が、通常確率状態(第1確率状態)に比べて高い状態である。なお、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。また、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
【0045】
また、表示装置53の上方には、リーチ時、及び特別遊技状態時等に演出のための動作をする可動演出役物62が配置されている。
【0046】
図3は、本発明の第1実施形態の状態表示器40の説明図である。
【0047】
状態表示器40は、普図変動表示ゲーム、第1特図変動表示ゲーム、及び第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知するものである。具体的には、状態表示器40は、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器301と、第1特図変動表示ゲームを表示する第1特図表示器302と、第2特図変動表示ゲームを表示する第2特図表示器303と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器304と、第1特図変動表示ゲームの未処理回数(第1始動記憶)を表示する第1特図記憶表示器305と、第2特図変動表示ゲームの未処理回数(第2始動記憶)を表示する第2特図記憶表示器306と、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおける結果が2R大当りか15R大当りかを決定するラウンド数表示器307と、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する遊技状態表示器308とを備える。なお、普図表示器301、第1特図表示器302、第2特図表示器303、普図記憶表示器304、第1特図記憶表示器305、第2特図記憶表示器306、ラウンド数表示器307、及び遊技状態表示器308は、セグメントLEDとして一体に設けられている。
【0048】
普図表示器301は、普図始動ゲート34を遊技球が通過した場合に点灯又は点滅し、普図変動表示ゲームを表示するLEDである。普図表示器301が点滅している場合は普図変動表示ゲームが変動表示中であることを示し、普図表示器301が点灯している場合は普図変動表示ゲームの結果が当りであることを示し、普図表示器301が消灯している場合は普図変動表示ゲームの結果がはずれであることを示している。
【0049】
普図記憶表示器304は、第1普図記憶表示器304aと第2普図記憶表示器304bの2つのLEDからなり、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に消灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「0」であることを示し、第1普図記憶表示器304aが点灯し第2普図記憶表示器304bが消灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「1」であることを示し、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に点灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「2」であることを示し、第1普図記憶表示器304aが点滅し第2普図記憶表示器304bが点灯している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「3」であることを示し、第1普図記憶表示器304a及び第2普図記憶表示器304bが共に点滅している場合は普図変動表示ゲームの普図始動記憶が「4」であることを示している。
【0050】
第1特図表示器302は、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると第1特図変動表示ゲームを表示するものである。
【0051】
第2特図表示器303は、第2始動入賞口に遊技球が入賞すると第2特図変動表示ゲームを表示するものである。
【0052】
第1特図記憶表示器305は、4つのLEDからなり、点灯しているLEDの個数で第1特図変動表示ゲームの未処理回数を表示するものである。
【0053】
第2特図記憶表示器306は、4つのLEDからなり、点灯しているLEDの個数で第2特図変動表示ゲームの未処理回数を表示するものである。
【0054】
ラウンド数表示器307は、第1ラウンド数表示器307aと第2ラウンド数表示器307bの2つのLEDからなり、第1ラウンド数表示器307aが点灯し第2ラウンド数表示器307bが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が2R大当たりであることを示し、第1ラウンド数表示器307aが消灯し第2ラウンド数表示器307bが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が15R大当たりであることを示している。
【0055】
遊技状態表示器308は、第1遊技状態表示器308aと第2遊技状態表示器308bと第3遊技状態表示器308cの3つのLEDからなり、第1遊技状態表示器308a及び第2遊技状態表示器308bが共に消灯し第3遊技状態表示器308cが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たり中(条件装置作動中)であることを示し、第1遊技状態表示器308a、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cの全てが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりでない状態(条件装置未作動)であることを示している。
【0056】
また、第1遊技状態表示器308a、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cの全てが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの変動制御(変動時間)が予め設定された通常動作状態(通常制御状態)であることを示し、第2遊技状態表示器308bが点灯し第1遊技状態表示器308a及び第3遊技状態表示器308cが共に消灯している場合は時短動作状態(短縮制御状態)であることを示している。
【0057】
ここで、第1遊技状態表示器308a及び第2遊技状態表示器308bが共に点灯し第3遊技状態表示器308cが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が所定の確率である通常確率状態よりも高く設定された高確率状態(確率変動状態)であることを示すようにしても良い。
【0058】
さらに、第1遊技状態表示器308a、第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cの全てが消灯している場合はエラー未報知状態を示し、第1遊技状態表示器308aが点灯し第2遊技状態表示器308b及び第3遊技状態表示器308cが消灯している場合は電源投入時の遊技状態がエラー状態であることを示している(報知している)。具体的には、遊技機の電源投入時に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が高確率状態となっている場合にエラー状態であると判定して、第1遊技状態表示器308aが点灯する。この第1遊技状態表示器308aが点灯した状態は、高確率状態が停止するまで継続することとなる。
【0059】
図4は、本発明の第1実施形態の遊技機1の構成を示すブロック図である。
【0060】
遊技機1は、遊技機1で行われる遊技を統括的に制御する遊技制御装置500、各種演出を行うために表示装置53及びスピーカ30等を制御する演出制御装置550、遊技球を払い出すために図示しない払出モータを制御する払出制御装置580を備える。
【0061】
図4では、遊技制御装置500及び演出制御装置550について説明する。
【0062】
まず、遊技制御装置500について説明する。
【0063】
遊技制御装置500は、遊技用マイコン501、入力I/F(Interface)505、出力I/F(Interface)506及び外部通信端子507を備える。
【0064】
遊技用マイコン501は、CPU(演算処理装置)502、ROM(Read Only Memory)503及びRAM(Random Access Memory)504を備える。
【0065】
CPU502は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM503は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM504は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
【0066】
外部通信端子507は、遊技制御装置500の設定情報等を検査する検査装置等の外部機器に遊技制御装置500を接続する。
【0067】
CPU502は、入力I/F505を介して各種入力装置(第1始動口SW45a、第2始動口SW36d、一般入賞口SW44a、ゲートSW34a、カウントSW42d、ガラス枠開放SW18a、前面枠開放SW3a、及び球切れSW54)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
【0068】
第1始動口SW45aは、第1始動入賞口45に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。第2始動口SW36dは、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
【0069】
一般入賞口SWa44a〜44nは、一般入賞口44に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。ゲートSW34aは、普図始動ゲート34を遊技球が通過したことを検出するスイッチである。
【0070】
カウントSW42dは、特別変動入賞装置42の大入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
【0071】
ガラス枠開放SW18aは、ガラス枠18が開放されたことを検出するスイッチである。前面枠開放SW3aは、前面枠3が開放されたことを検出するスイッチである。
【0072】
球切れSW54は、遊技機1の内部に貯留され、払い出しに用いられる遊技球の数が所定数以下になったことを検出するスイッチである。
【0073】
また、CPU502は、出力I/F506を介して、普図表示器301、第1特図表示器302、第2特図表示器303、普図記憶表示器304、第1特図記憶表示器305、第2特図記憶表示器306、ラウンド数表示器307、遊技状態表示器308、普電SOL36b、及び大入賞口SOL42bが接続される。
【0074】
普電SOL36bは、普図表示器35で実行される普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となった場合に、開閉部材36a、36aを開放し、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態にする。
【0075】
大入賞口SOL42bは、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの結果が、特別の結果態様となり、特別遊技状態となった場合に、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放して、大入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする。
【0076】
また、遊技制御装置500は、遊技機データを、外部情報端子508を介して、図示しない情報収集端末装置を介して、図示しない遊技場管理装置に出力する。遊技場管理装置は、遊技場に設置された遊技機1の遊技データを収集管理する計算機である。
【0077】
また、払出制御装置580は、遊技球が一般入賞口44又は大入賞口に入賞した場合に、入賞した入賞口に対応する数の遊技球の払い出し、又は球貸ボタン26が操作された場合に、所定数の遊技球の払い出しを行う払出指令を遊技制御装置500から受信した場合に、受信した払出指令に基づいて、図示しない払出モータを制御する。なお、払出指令には、払い出す遊技球の数が含まれる。
【0078】
遊技制御装置500は、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として、出力I/F506を介して、演出制御装置550へ送信する。
【0079】
次に、演出制御装置550について説明する。
【0080】
演出制御装置550は、遊技制御装置500から入力される各種コマンドに基づいて、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30を制御する。また、演出制御装置550は、演出ボタン17から当該演出ボタン17が操作されたことを示す信号が入力される。
【0081】
演出制御装置550は、CPU551、ROM552、RAM553、画像ROM554、音ROM555、VDP556、音LSI557、通信I/F558、及び入出力I/F559を備える。
【0082】
CPU551は、遊技制御装置500からの指令に基づいて、各種演出を制御する主制御装置である。ROM552は、演出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM553は、演出制御時にワークエリアとして利用される。
【0083】
画像ROM554には、表示装置53に表示される画像データが格納されている。音ROM555には、スピーカ30から出力される音データが格納されている。
【0084】
VDP556は、表示装置53への画像出力を制御するプロセッサである。音LSI557は、スピーカ30からの音声出力を制御する回路である。
【0085】
通信I/F558は、遊技制御装置500に接続されるインタフェースである。入出力I/F559は、演出ボタン17、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30に接続されるインタフェースである。
【0086】
演出ボタン17は、上皿21の上縁部に設けられ、表示装置53で実行される第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおける演出で、遊技者によって操作される。
【0087】
役物駆動モータ560は、表示装置53の上方に配置され、リーチ時、及び特別遊技状態時等に演出のための動作をする可動演出役物62を可動させるために動作する。
【0088】
各種LED基板561には、サイドランプ55等の遊技盤10に配設された装飾部材や照明ユニット11等を点灯させるためのLEDが配設される。
【0089】
図5は、本発明の第1実施形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図6は、本発明の第1実施形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
【0090】
メイン処理は、遊技機1に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合に遊技制御装置500のCPU502によって実行される。
【0091】
まず、遊技制御装置500は、所定時間周期(例えば、2ミリ秒周期)で行われる割り込みを禁止する(501)。なお、この割り込みがあった場合に、図7に示すタイマ割り込み処理が実行される。
【0092】
遊技制御装置500は、割り込みがあった場合に実行される割り込み処理を実行するためにアクセスするRAM504上のアドレスを示す割り込みベクタを設定し(502)、スタックポインタを設定する(503)。そして、遊技制御装置500は、各割り込みモードを設定し(504)、RAM504へのアクセスを許可する(505)。次に、遊技制御装置500は、すべての出力ポートをOFFに設定する(506)。
【0093】
次に、遊技制御装置500は、遊技機1の電源基板(図示省略)に備わり、遊技制御装置500のRAM504に記憶された情報を初期化するバックアップクリアスイッチ(初期化スイッチ)がONであるか否かを判定する(507)。バックアップクリアスイッチがONに操作されると、RAM504に記憶されたデータが初期化される。
【0094】
電源基板は、遊技盤10を有する前面枠3のうち遊技者に対峙する側(遊技領域10aが形成されている側)の裏面(反対側の面)に設けられ、バックアップクリアスイッチはこの電源基板に設けられているため遊技盤10の裏面側からしか操作できず、通常の遊技者はバックアップクリアスイッチを操作できない。遊技盤10を有する前面枠3を開放すると、遊技盤10の裏面からバックアップクリアスイッチが操作可能となる。このため、バックアップクリアスイッチの操作は、遊技場の従業員が前面枠3を開放してから行われる。
【0095】
ステップ507の処理で、バックアップクリアスイッチがONであると判定された場合、遊技制御装置500は、使用するRAM504に記憶されたデータをクリアする(508)。
【0096】
そして、遊技制御装置500は、RAM504に電源投入時の初期値を設定する(509)。なお、電源投入時の初期値は、予め定められた値である。
【0097】
次に、遊技制御装置500は、電源投入時に表示装置53に表示される図柄を演出制御装置550に設定させる電源投入コマンドを編集し、電源投入コマンドを演出制御装置550に送信し(510)、図6に示すステップ517の処理に進む。
【0098】
一方、ステップ507の処理で、バックアップクリアスイッチがONでないと判定された場合、遊技制御装置500は、停電検査領域をチェックする(511)。
【0099】
具体的には、停電検査領域は、RAM504の特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される領域である。
【0100】
そして、遊技制御装置500は、ステップ511の処理で参照した停電検査領域に停電フラグが格納されているか否かを判定することによって、停電復旧時の電源投入であるか否かを判定する(512)。
【0101】
ステップ512の処理で、停電復旧時の電源投入でないと判定された場合、遊技機1を初期化するためにステップ508の処理に進む。
【0102】
一方、ステップ512の処理で、停電復旧であると判定された場合、遊技制御装置500は、RAM504に記憶されているデータが壊れている否かを判定するために、チェックサムが正常であるか否かを判定する(513)。
【0103】
具体的には、遊技制御装置500は、停電があった場合にRAM504に記憶されているデータのチェックサムと現在RAM504に記憶されているデータのチェックサムとが一致するか否かを判定する。
【0104】
ステップ513の処理で、チェックサムが異常であると判定された場合、RAM504に記憶されているデータが壊れていて、停電が発生した際のRAM504に記憶されたデータを引き継ぐことができないので、遊技機1を初期化するためにステップ508の処理に進み、電源投入処理を実行する。
【0105】
ステップ513の処理で、チェックサムが正常であると判定された場合、RAM504に記憶されているデータは正常であり、停電復旧処理を実行できるので、RAM504に停電復旧時の初期値を設定する(514)。
【0106】
次に、遊技制御装置500は、RAM504のエラー状態に係る領域をクリアする(515)。エラー状態に係る領域には、遊技制御装置500が検出した遊技機1における各種異常を記憶する領域である。遊技機1における各種異常には、ガラス枠開放エラー、前面枠開放エラー、大入賞口不正入賞エラー、及び普電不正入賞エラー等がある。
【0107】
そして、遊技制御装置500は、停電復旧コマンドを演出制御装置550に送信する(516)。
【0108】
次に、遊技制御装置500は、所定時間周期(例えば、2ミリ秒周期)でタイマ割り込みを行う割り込みタイマを起動し(517)、割り込み禁止を設定する(518)。この遊技制御装置500による割り込み禁止の設定によって、遊技制御装置500は、割り込みがあってもタイマ割り込み処理を実行しないようになる。
【0109】
そして、遊技制御装置500によって割り込み禁止が設定された状態で初期値乱数更新処理を実行する(519)。この初期値乱数更新処理は、後述する図7のステップ705の処理における乱数更新処理の初期値を更新する処理である。具体的には、初期値乱数更新処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが大当りか否かを判定するための大当り乱数の初期値、第1特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするか、及び、特別遊技状態のラウンド数を2ラウンドにするか15ラウンドにするかを決定するための乱数である第1大当り図柄乱数の初期値、第2特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするか、及び、特別遊技状態のラウンド数を2ラウンドにするか15ラウンドにするかを決定するための乱数である第2大当り図柄乱数の初期値を更新する処理である。
【0110】
なお、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン乱数1乃至3の初期値を更新するようにしても良い。
【0111】
すなわち、遊技制御装置500で実行される処理の中には、普図始動ゲート34、第1始動入賞口45、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口に遊技球が入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導き出すための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて、各種変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、0から316の間で乱数カウンタの値を所定の時間周期(例えば、2ミリ秒周期)で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻す。この乱数値の更新処理は、ステップ705の処理の乱数更新処理に相当する。
【0112】
この乱数カウンタ値は、前述した遊技球の入賞等を遊技制御装置500が検出した時点で、そのときの乱数値が抽出され、この乱数値として抽出されるタイミングの無作為性を利用した乱数に過ぎないため、初期値乱数更新処理で乱数カウンタ値の初期値を更新することによって乱数カウンタとしての規則性を排除するようにしている。
【0113】
具体的には、ステップ705の乱数更新処理において、カウンタ値を毎回所定値(例えば、1)だけ加算して更新するのではなく、このカウンタ値が一周期の更新をするごとに、初期値乱数更新処理によりカウンタ値の初期値として得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。
【0114】
初期値乱数更新処理における乱数更新の周期は、ステップ705の処理の乱数更新処理における乱数更新の周期と比較して短いため、前述したカウンタ値の外部からの推定を困難にすることができる。
【0115】
次に、遊技制御装置500は、ステップ518の処理で禁止設定されていた割り込みを許可する(520)。
【0116】
そして、遊技制御装置500は、停電検査領域をチェックし(521)、停電が発生しているか否かを判定する(522)。具体的には、遊技機1に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に停電が発生していると判定する。
【0117】
ステップ522の処理で、停電が発生していると判定された場合、ステップ523からステップ528の処理の停電時処理を実行する。
【0118】
まず、遊技制御装置500は、割り込み禁止を設定し(523)、すべての出力ポートをOFFに設定する(524)。
【0119】
次に、遊技制御装置500は、停電検査領域に記憶されているデータを消去し(525)、停電が発生したことを示す停電フラグを停電検査領域に格納する(526)。
【0120】
次に、遊技制御装置500は、RAM504の電源が切れる前に、RAM504に記憶されているデータのチェックサムを算出し、算出したチェックサムの値を記憶する(527)。
【0121】
そして、遊技制御装置500は、RAM504へのアクセスを禁止し(528)、遊技機1の電源が切れるまで待機する。なお、遊技制御装置500には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生しても、すぐに電源が切れることを防止でき、RAM504に記憶した情報を確実に保持することができる。
【0122】
一方、ステップ522の処理で停電が発生していないと判定された場合、停電時処理を実行しないので、ステップ518の処理に戻る。
【0123】
次に、遊技制御装置500が、タイマ割り込みを受けた場合に実行されるタイマ割り込み処理について説明する。
【0124】
図7は、本発明の第1実施形態のタイマ割り込み処理のフローチャートである。
【0125】
遊技機1の電源が投入されると、遊技制御メイン処理が実行される。そして、ステップ517の処理で起動させた割り込みタイマによって、所定時間周期(例えば、2ミリ秒周期)でタイマ割り込みが発生すると、タイマ割り込み処理が繰り返し実行される。ただし、これらの処理(701〜713の処理)は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれるわけではない。例えば、出力処理(702)及び入力処理(703)においては、入力処理は毎回入力信号を監視するが、出力処理は割り込みの発生の1回おきに実行されるようにしてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了するようにすればよい。
【0126】
まず、遊技制御装置500は、レジスタ退避の処理を実行する(701)。
【0127】
そして、遊技制御装置500は、入力処理を実行する(702)。入力処理は、入力I/F505を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。
【0128】
その後、遊技制御装置500は、出力処理を実行する(703)。出力処理は、出力I/F506を介して、演出制御装置550及び払出制御装置580等に遊技制御に関する情報を出力する処理である。
【0129】
次に、コマンドを演出制御装置550及び払出制御装置580に出力したり、発射制御装置(図示省略)に発射許可コマンドを送信するコマンド送信処理を行う(704)。
【0130】
次に、遊技制御装置500は、普図乱数、大当り乱数、第1大当り図柄乱数、第2大当り図柄乱数、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、及び変動パターン乱数3にランダム性を付与するために普図乱数、大当り乱数、第1大当り図柄乱数、第2大当り図柄乱数、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、及び変動パターン乱数3のカウンタの値(乱数カウンタ)を1ずつ加算する乱数更新処理を実行する(705)。なお、加算する値は、1としたが、所定の値であればいくつであってもよい。したがって、乱数更新処理は、所定周期で実行されるタイマ割り込み処理で実行される。
【0131】
次に、遊技制御装置500は、大入賞口への不正入賞及び普通変動入賞装置の第2始動入賞口への不正入賞を検出する入賞口スイッチ/エラー監視処理を実行する(706)。
【0132】
そして、遊技制御装置500は、普図変動表示ゲームの進行を制御する普図ゲーム処理を実行する(707)。
【0133】
普図ゲーム処理では、ゲートSW34aによって検出された普図始動ゲート34への遊技球の通過に基づいて普図乱数が抽出され、抽出された普図乱数が当たりか否かを判定し、普図表示器35で普図変動表示ゲームを実行する。普図乱数が所定の値であれば、普図に関する当たり状態となり、普図変動表示ゲームにおいて図柄が当たり状態で停止するためのパラメータを設定する。
【0134】
次に、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの進行を制御する特図ゲーム処理を実行する(708)。
【0135】
特図ゲーム処理では、第1始動入賞口45又は普通変動入賞装置36の第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて、大当り乱数が抽出され、抽出された大当り乱数が当たりか否かを判定し、第1特図表示器302又は第2特図表示器303で第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームを実行する。大当り乱数が所定の値であれば、特別図柄に関する当たり状態となり、識別情報の変動表示が当たり図柄で停止する。また、当たり状態になると、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放し、遊技球を受け入れやすい開状態になる。
【0136】
特図ゲーム処理の詳細は、図8で詳細を説明する。
【0137】
次に、遊技制御装置500は、状態表示器40に設けられた普図記憶表示器304、第1特図記憶表示器305、第2特図記憶表示器306などのLEDに出力するためのパラメータを編集するセグメントLED編集処理を実行する(709)。
【0138】
その後、遊技機1に接続される遊技場管理装置に遊技機1の状態を出力するための外部情報を編集する外部情報編集処理を行う(710)。外部情報には、図柄が確定したか、大当りであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮中であるか等、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
【0139】
次に、遊技制御装置500は、タイマ割り込み処理の終了を宣言する(711)。
【0140】
その後、一時退避していたレジスタの復帰処理(712)及び禁止設定されていた外部機器の割り込み及びタイマ割り込みの許可設定をする処理を行う(713)。そして、タイマ割り込み処理を終了し、メイン処理(図6)に戻る。
【0141】
図8は、本発明の第1実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートである。
【0142】
まず、遊技制御装置500は、第2始動口SW36dが第2始動入賞口への遊技球の入賞を検出したか否かを監視する第2始動口スイッチ監視処理を実行する(801)。第2始動口スイッチ監視処理は、図9で詳細を説明する。
【0143】
そして、遊技制御装置500は、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45への遊技球の入賞を検出したか否かを監視する第1始動口スイッチ監視処理を実行する(802)。第1始動口スイッチ監視処理は、図10で詳細を説明する。
【0144】
そして、遊技制御装置500は、カウントSW42dが大入賞口への遊技球の入賞を検出したか否かを監視するカウントスイッチ監視処理を実行する(803)。
【0145】
次に、遊技制御装置500は、ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(804)。
【0146】
ゲーム処理タイマには、ゲーム処理タイマに設定された値がタイムアップするまで次の処理を実行しないようにするためのタイマである。具体的には、ゲーム処理タイマには、表示装置53で実行されている第1特図変動表示ゲーム若しくは第2特図変動表示ゲームの前半変動パターン及び後半変動パターンの時間値、又は特別遊技状態中の大入賞口を開放する時間値及び特別遊技状態のエンディングの時間値等が設定される。
【0147】
ステップ804の処理で、ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定された場合、ゲーム処理タイマを更新して、ステップ816の処理を実行し、タイマ割込処理に戻る。
【0148】
一方、ステップ804の処理で、ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定された場合、特図変動制御を切り換えるタイミングであるので、現在設定されているゲーム処理番号に対応する処理を特定して、実行する(805)。
【0149】
具体的には、現在設定されているゲーム処理番号が「0」である場合には、遊技制御装置500は、特図普段処理を実行して(806)、ステップ815の処理に進む。
【0150】
特図普段処理は、これから第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始される場合、当該特図変動ゲームが特別遊技状態を発生するか否かを設定し、当該特図変動表示ゲームにおける停止図柄を設定し、また、表示装置53で客待ちデモ画面が表示される場合、客待ちコマンドを設定する処理である。なお、特図普段処理は、図13で詳細を説明する。
【0151】
第1特図変動表示ゲームは、第1始動記憶数がゼロでない場合に開始され、第2特図変動表示ゲームは、第2始動記憶数がゼロでない場合に開始される。なお、第1始動記憶数及び第2始動記憶数がともにゼロでない場合には、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して開始される。また、客待ちデモ画面は、第1始動記憶数及び第2始動記憶数がともにゼロである場合に、表示装置53に表示される。
【0152】
現在設定されているゲーム処理番号が「1」である場合には、遊技制御装置500は、前半特図変動開始処理を実行して(807)、ステップ815の処理に進む。
【0153】
前半特図変動開始処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの前半部の変動パターンを決定し、第1特図変動表示ゲームを実行する場合には第1始動記憶数をデクリメントし、第2特図変動表示ゲームを実行する場合には第2始動記憶数をデクリメントする処理である。なお、前半特図変動開始処理は、図17で詳細を説明する。
【0154】
現在設定されているゲーム処理番号が「2」である場合には、遊技制御装置500は、後半特図変動開始処理を実行して(808)、ステップ815の処理に進む。
【0155】
後半特図変動開始処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの後半部の変動パターンを決定する処理である。なお、後半特図変動開始処理は、図20で詳細を説明する。
【0156】
現在設定されているゲーム処理番号が「3」である場合には、特図変動中処理を実行して(809)、ステップ815の処理に進む。
【0157】
特図変動中処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて変動表示中の図柄を停止させる停止コマンドを設定し、図柄が停止している停止時間を設定する処理である。なお、特図変動中処理は、図21で詳細を説明する。
【0158】
現在設定されているゲーム処理番号が「4」である場合には、特図表示中処理を実行して(810)、ステップ815の処理に進む。
【0159】
特図表示中処理は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させる場合に、条件装置(開閉扉42a)の作動を開始させて、大入賞口を開放状態にする処理である。なお、特図表示中処理は、図22で詳細を説明する。
【0160】
現在設定されているゲーム処理番号が「5」である場合には、ファンファーレ/インターバル中処理を実行して(811)、ステップ815の処理に進む。
【0161】
ファンファーレ/インターバル中処理は、開閉扉42aが大入賞口を開放した回数を更新する処理である。
【0162】
現在設定されているゲーム処理番号が「6」である場合には、大入賞口開放中処理を実行して(812)、ステップ815の処理に進む。
【0163】
大入賞口開放中処理は、特別遊技状態のラウンドが最終ラウンドである場合に特別遊技状態が終了することを報知するためのエンディングコマンドを設定し、特別遊技状態のラウンドが最終ラウンドでない場合には、インターバルコマンドを設定する処理である。
【0164】
現在設定されているゲーム処理番号が「7」である場合には、大入賞口残存球処理を実行して(813)、ステップ815の処理に進む。大入賞口残存球処理は、特別遊技状態のラウンドが最終ラウンドである場合に、大入賞口を開放していた開閉扉41が大入賞口を閉塞後に大入賞口に残存している遊技球を不正入賞としないために待機する処理である。
【0165】
現在設定されているゲーム処理番号が「8」である場合には、大当り終了処理を実行して(814)、ステップ815の処理に進む。大当り終了処理は、特別遊技状態終了後に確変状態(特別遊技状態になる確率が高い状態)にするか否かを判定する処理である。
【0166】
次に、遊技制御装置500は、ステップ806〜814の処理で更新されたゲーム処理番号をRAM504に記憶するテーブルデータセーブ処理を実行する(815)。
【0167】
次に、遊技制御装置500は、第1特図表示器302又は第2特図表示器303で実行される第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームを制御する特図変動制御処理を実行し(816)、タイマ割込処理に戻る。
【0168】
図9は、本発明の第1実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【0169】
まず、遊技制御装置500は、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが作動中であるか否か、つまり、開閉部材36aが第2始動口を開放している状態であるか否かを判定する(901)。
【0170】
ステップ901の処理で、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが作動中であると判定された場合、ステップ903の処理に進む。
【0171】
一方、ステップ901の処理で、普通変動入賞装置36の開閉部材36aが作動中でないと判定された場合、つまり、普通変動入賞装置36が第2始動口を閉塞している場合、不正入賞数が上限値であるか否かを判定する(902)。
【0172】
不正入賞数は、普通変動入賞装置36が作動中でないにも関わらず、第2始動口SW36dが第2始動口に遊技球を入賞したことを検出した場合にインクリメントされる数である。
【0173】
ステップ902の処理で、不正入賞数が上限値であると判定された場合、遊技球が第2始動口に対して不正がなされていると判定し、遊技制御装置500は、第2始動口SW36dが遊技球を検出したか否かを確認せずに、特図ゲーム処理に戻る。
【0174】
一方、ステップ902の処理で、不正入賞数が上限値でないと判定された場合、遊技制御装置500は、第2始動口SW36dが第2始動口に入賞した遊技球を検出したか否かを判定する(903)。
【0175】
ステップ903の処理で、第2始動口SW36dが第2始動口に入賞した遊技球を検出したと判定された場合、遊技制御装置500は、現在RAM504に記憶されている第2始動記憶数を取得する(904)。
【0176】
一方、ステップ903の処理で、第2始動口SW36dが第2始動口に入賞した遊技球を検出していないと判定された場合、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理に戻る。
【0177】
次に、遊技制御装置500は、ステップ904の処理で取得した第2始動記憶数が上限値(例えば、4)であるか否かを判定する(905)。
【0178】
ステップ905の処理で、第2始動記憶数が上限値であると判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ903の処理で検出された第2始動口への入賞によって第2特図変動表示ゲームを実行しないので、特図ゲーム処理に戻る。
【0179】
一方、ステップ905の処理で、第2始動記憶数が上限値でないと判定された場合、遊技制御装置500は、第2始動記憶数をインクリメントする(906)。
【0180】
次に、遊技制御装置500は、大当り乱数を取得する(907)。大当り乱数は、実行する第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させるか否かを決定するための乱数である。ステップ907の処理で、遊技制御装置500が取得した大当り乱数が予め設定された所定の値である場合には、実行する第2特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させる。
【0181】
次に、遊技制御装置500は、第2大当り図柄乱数を取得する(908)。第2大当り図柄乱数は、第2特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするかを決定するための乱数である。また、第2大当り図柄乱数は、開閉扉42aが大入賞口を開放状態にしている時間(大入賞口開放時間)を、2500msか800msかに決定するために用いられ、第2特別遊技状態における開閉扉42aが大入賞口開放時間分の開閉を繰り返す回数(連続作動回数)を15回か2回かを決定するために用いられる。
【0182】
連続作動回数は、開閉扉42aが大入賞口を開放し、大入賞口に所定の個数(例えば、10個)の遊技球が入賞して開閉扉42aが大入賞口を閉塞するか、大入賞口開放時間が所定の時間(例えば、2500msか800ms)に達して開閉扉42aが大入賞口を閉塞するまでを1回とする。
【0183】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数1を取得する(909)。変動パターン決定用乱数1は、実行する特図変動表示ゲームの後半部の変動パターングループを決定するための乱数である。
【0184】
次に、遊技制御装置500は、ステップ907の処理で取得した大当り乱数が特別遊技状態を発生させる値であるか否かを判定する(910)。
【0185】
ステップ907の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値であると、ステップ910の処理で判定された場合、遊技制御装置500は、図11に示す「大当り」であることを示す演出事前判定コマンド4を取得して(911)、ステップ914の処理に進む。この演出事前判定コマンド4を遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信することによって、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0186】
一方、ステップ907の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値でないと、ステップ910の処理で判定された場合、現在の第2特図始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を取得する(912)。
【0187】
そして、遊技制御装置500は、ステップ912の処理で取得された現在の第2始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を参照し、ステップ909の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する(913)。ここで、演出事前判定コマンド振分テーブル1200は、現在の第2始動記憶数に対応して複数のテーブル1201〜1203のうちから一つのテーブルが選択されるものであり、テーブルごとに「リーチなし」、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」のいずれか一つの演出態様に振り分ける振分率が異なるように設定されている。
【0188】
具体的には、図12に示すように第2始動記憶数が0〜2の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1201では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「SP1リーチ」に振り分けられるが、第2始動記憶数が3の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1202では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「Nリーチ」に振り分けられ、第2始動記憶数が変化することに応じて演出態様が変化することとなる。
【0189】
また、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、すべての演出事前判定コマンド振分テーブル1201〜1203で、「Nリーチ」に振り分けられる。このため、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、第2始動記憶数が変化しても演出態様が変化することはない。
【0190】
すなわち、図9に示すステップ913の処理で演出事前判定コマンドを取得する場合と、後述する図14に示すステップ1403の処理で後半変動パターングループを決定する場合とでは、第2始動記憶数が異なる可能性があるため、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性が発生してしまう。そこで、遊技制御装置500は、ステップ909の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第2始動記憶数が変化しても演出態様が変化することのない値である場合に、対応する演出事前判定コマンドを取得するようにしている。この演出事前判定コマンドは、当該第2始動記憶で特別遊技状態が発生するか否かを示す情報、及び当該第2始動記憶における変動表示態様を示す情報を含むように構成されている。
【0191】
なお、ステップ909の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第2始動記憶数が変化すると演出態様が変化してしまう値である場合は、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンドを演出制御装置550へ送信しない、又は、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性があることを示す演出事前判定コマンドを送信するようにしても良い。
【0192】
次に、遊技制御装置500は、ステップ908の処理で取得された第2大当り図柄乱数に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する(914)。
【0193】
そして、遊技制御装置500は、ステップ911の処理又はステップ913の処理で取得された連続予告演出コマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(915)。
【0194】
そして、遊技制御装置500は、ステップ914の処理で取得された停止図柄パターンコマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(916)。
【0195】
次に、遊技制御装置500は、現在の第2始動記憶数を表示装置53の第2始動記憶数表示部に表示するために、飾り第2始動記憶数コマンドを設定して(917)、特図ゲーム処理に戻る。
【0196】
図10は、本発明の第1実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【0197】
まず、遊技制御装置500は、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45に入賞した遊技球を検出したか否かを判定する(1001)。具体的には、遊技制御装置500は、第1始動口SW45aからの入力信号に電圧が印加されたか否かを判定する。
【0198】
ステップ1001の処理で、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45に入賞した遊技球を検出したと判定された場合、遊技制御装置500は、現在RAM504に記憶されている第1始動記憶数を取得する(1002)。
【0199】
一方、ステップ1001の処理で、第1始動口SW45aが第1始動入賞口45に入賞した遊技球を検出していないと判定された場合、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理に戻る。
【0200】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1002の処理で取得された第1始動記憶数が上限値(例えば、4)であるか否かを判定する(1003)。
【0201】
ステップ1003の処理で、第1始動記憶数が上限値であると判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ1001の処理で検出された第1始動入賞口45への入賞によって第1特図変動表示ゲームを実行しないので、特図ゲーム処理に戻る。
【0202】
一方、ステップ1003の処理で、第1始動記憶数が上限値でないと判定された場合、遊技制御装置500は、第1始動記憶数をインクリメントする(1004)。
【0203】
次に、遊技制御装置500は、大当り乱数を取得する(1005)。ステップ1005の処理で、遊技制御装置500が取得した大当り乱数が予め設定された所定の値である場合には、実行する第1特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させる。
【0204】
次に、遊技制御装置500は、第1大当り図柄乱数を取得する(1006)。第1大当り図柄乱数は、第1特別変動表示ゲームで発生した特別遊技状態が終了した後に、確変状態にするか時短状態にするか否かを決定するための乱数である。
【0205】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数1を取得する(1007)。
【0206】
遊技制御装置500は、現在の遊技状態が所定の条件(ステップ1008〜1010の処理)を満足する場合に、ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させるか否かの判定、及び、演出の事前判定を行う。
【0207】
まず、遊技制御装置500は、普通変動入賞装置36が第2始動口を開放する時間を延長する制御がなされているか否かを判定する(1008)。
【0208】
ステップ1008の処理で、普通変動入賞装置36が第2始動口を開放する時間を延長する制御がなされていると判定された場合、ステップ1017の処理に進む。
【0209】
一方、ステップ1008の処理で、普通変動入賞装置36が第2始動口を開放する時間を延長する制御がなされていないと判定された場合、遊技制御装置500は、特別遊技状態が発生中であるか否か、つまり、開閉扉42aが開状態であるか否かを判定する(1009)。
【0210】
ステップ1009の処理で、特別遊技状態が発生中であると判定された場合、ステップ1017の処理に進む。
【0211】
一方、ステップ1009の処理で、特別遊技状態が発生中であると判定された場合、遊技制御装置500は、ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値であるか否かを判定する(1010)。
【0212】
ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値であると、ステップ1010の処理で判定された場合、「大当り」であることを示す演出事前判定コマンド4を取得して(1011)、ステップ1014の処理に進む。この演出事前判定コマンド4を遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信することによって、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0213】
一方、ステップ1005の処理で取得された大当り乱数が特別遊技状態を発生させる所定の値でないと、ステップ1010の処理で判定された場合、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を取得する(1012)。
【0214】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1012の処理で取得された現在の第1始動記憶数に対応する演出事前判定コマンド振分テーブル1200を参照し、ステップ1007の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する(1013)。
【0215】
ここで、演出事前判定コマンド振分テーブル1200は、現在の第1始動記憶数に対応して複数のテーブル1201〜1203のうちから一つのテーブルが選択されるものであり、テーブルごとに「リーチなし」、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」のいずれか一つの演出態様に振り分ける振分率が異なるように設定されている。
【0216】
具体的には、図12に示すように第1始動記憶数が0〜2の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1201では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「SP1リーチ」に振り分けられるが、第1始動記憶数が3の場合に選択される演出事前判定コマンド振分テーブル1202では、変動パターン決定用乱数1の値が「64727」の場合の演出態様は「Nリーチ」に振り分けられ、第1始動記憶数が変化することに応じて演出態様が変化することとなる。
【0217】
また、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、すべての演出事前判定コマンド振分テーブル1201〜1203で、「Nリーチ」に振り分けられる。このため、変動パターン決定用乱数1の値が「64725」である場合、第1始動記憶数が変化しても演出態様が変化することはない。
【0218】
すなわち、図10に示すステップ1013の処理で演出事前判定コマンドを取得する場合と、後述する図15に示すステップ1503の処理で後半変動パターングループを決定する場合とでは、第1始動記憶数が異なる可能性があるため、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性が発生してしまう。そこで、遊技制御装置500は、ステップ1007の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第1始動記憶数が変化しても演出態様が変化することのない値である場合に、対応する演出事前判定コマンドを取得するようにしている。この演出事前判定コマンドは、当該第1始動記憶で特別遊技状態が発生するか否かを示す情報、及び当該第1始動記憶における変動表示態様を示す情報を含むように構成されている。
【0219】
なお、ステップ1007の処理で取得された変動パターン決定用乱数1の値が、第1始動記憶数が変化すると演出態様が変化してしまう値である場合は、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンドを演出制御装置550へ送信しない、又は、事前に判定した演出態様と実際に実行される演出態様が異なる可能性があることを示す演出事前判定コマンドを送信するようにしても良い。
【0220】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1006の処理で取得された第1大当り図柄乱数に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する(1014)。
【0221】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1011の処理又はステップ1013の処理で取得された演出事前判定コマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(1015)。
【0222】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1014の処理で取得された停止図柄パターンコマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(1016)。
【0223】
次に、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数を表示装置53の第1始動記憶数表示部に表示するために、飾り第1始動記憶数コマンドを設定して(1017)、特図ゲーム処理に戻る。
【0224】
図11は、本発明の第1実施形態の演出事前判定コマンドテーブル1100の説明図である。
【0225】
演出事前判定コマンドテーブル1100には、演出事前判定コマンド1〜4が登録されており、ステップ911、913、1011、又は1013の処理で取得される演出事前判定コマンドは、この演出事前判定コマンドテーブル1100に登録された演出事前判定コマンドのうち何れかが取得されるようになっている。この演出事前判定コマンドテーブル1100には、演出事前判定コマンド1〜4の全てに共通して「A3H」が割り当てられているMODEデータ1101と、演出事前判定コマンド1〜4のそれぞれに対応して「01H」〜「04H」が割り当てられているACTIONデータ1102と、が登録されている。
【0226】
具体的には、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド1を取得する場合は、ACTIONデータ「01H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「01H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「01H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「ノーマルリーチ以下」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド1によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「ノーマルリーチ以下」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。なお、「ノーマルリーチ以下」とは、「ノーマルリーチ」又は「リーチなし」のことである。
【0227】
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド2を取得する場合は、ACTIONデータ「02H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「02H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「02H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP1リーチ」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド2によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP1リーチ」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0228】
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド3を取得する場合は、ACTIONデータ「03H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「03H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「03H」を受信すると、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP2リーチ」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド3によって、「当該始動記憶が、「はずれ」で、変動表示パターンが「SP2リーチ」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0229】
また、遊技制御装置500は、演出事前判定コマンド4を取得する場合は、ACTIONデータ「04H」を選択し、MODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「04H」を演出制御装置550へ送信する。演出制御装置550は、遊技制御装置500からMODEデータ「A3H」に続いてACTIONデータ「04H」を受信すると、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を知ることができる。つまり、演出事前判定コマンド4によって、「当該始動記憶が、「大当り」であること」を遊技制御装置500から演出制御装置550へ指示することとなる。
【0230】
ここで、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおける変動表示態様は、「リーチなし」、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」の4つのグループに分類することができる。
【0231】
「リーチなし」は、複数の識別情報が変動表示を開始してから、すべての識別情報が停止するまでの変動表示時間が最も短く、「ノーマルリーチ」の変動表示時間が次いで短く、「SP1リーチ」の変動表示時間が次いで短く、「SP2リーチ」の変動表示時間が最も長い。
【0232】
また、「リーチなし」は、遊技者から見た特別遊技状態が発生する確率(すなわち、特別遊技状態に対する信頼度)が最も低く、「ノーマルリーチ」の信頼度が次いで低く、「SP1リーチ」の信頼度が次いで低く、「SP2リーチ」の信頼度が最も高い。
【0233】
なお、「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」、及び「SP2リーチ」では、一つの識別情報が変動表示していて、他の識別情報が停止している場合に、停止している識別情報が、特別遊技状態を発生可能な態様で停止している。
【0234】
図13は、本発明の第1実施形態の特図普段処理のフローチャートである。
【0235】
まず、遊技制御装置500は、第2始動記憶数がゼロか否かを判定する(1301)。
【0236】
ステップ1301の処理で、第2始動記憶数がゼロでないと判定された場合、つまり、第2始動記憶が存在する場合には、遊技制御装置500は、第2特図変動表示ゲームを開始するための各種設定をする第2特図変動開始処理を実行する(1302)。第2特図変動開始処理は、図14で詳細を説明する。
【0237】
ステップ1302の処理を実行した後、遊技制御装置500は、前半特図変動開始処理設定テーブルを設定し(1303)、特図ゲーム処理に戻る。この前半特図変動開始処理設定テーブルには、第2特図表示器303で第2特図変動表示ゲームを開始するフラグや、第2特図変動表示ゲームの前半部分を実行する前半特図変動開始処理を実行させるためのゲーム処理番号「1」を示す情報などが設定されている。
【0238】
一方、ステップ1301の処理で、第2始動記憶数がゼロであると判定された場合、つまり。第2始動記憶が存在しない場合には、遊技制御装置500は、第1始動記憶数がゼロか否かを判定する(1304)。
【0239】
ステップ1304の処理で、第1始動記憶数がゼロでないと判定された場合、つまり、第1始動記憶数が存在すると判定された場合、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームを開始するための各種設定をする第1特図変動開始処理を実行する(1305)。第1特図変動開始処理は、図15で詳細を説明する。
【0240】
次に、遊技制御装置500は、前半特図変動開始処理設定テーブルを設定し(1306)、特図ゲーム処理に戻る。この前半特図変動開始処理設定テーブルには、第1特図表示器302はで第1特図変動表示ゲームを開始するフラグや、第1特図変動表示ゲームの前半部分を実行する前半特図変動開始処理を実行させるためのゲーム処理番号「1」を示す情報などが設定されている。
【0241】
一方、ステップ1304の処理で、第1始動記憶数がゼロであると判定された場合、つまり、第1始動記憶数が存在しないと判定された場合、第1始動記憶数及び第2始動記憶数がゼロであるので、実行すべき変動表示ゲームがないので、客待ちデモコマンドを設定する処理を実行する。
【0242】
まず、遊技制御装置500は、客待ちデモコマンドが設定され、客待ちデモが表示装置53で実行されているか否かを判定する(1307)。
【0243】
ステップ1307の処理で客待ちデモコマンドが設定されていると判定された場合、客待ちデモコマンドを設定する必要がないので、特図ゲーム処理に戻る。
【0244】
一方、ステップ1307の処理で客待ちデモコマンドが設定されていないと判定された場合、遊技制御装置500は、演出制御装置550に送信する客待ちデモコマンドをセットし(1308)、客待ちデモを実行するために、特図普段動作の設定テーブルを設定する(1309)。この特図普段動作の設定テーブルには、客待ちデモを実行するために特図普段処理を再度実行させるためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0245】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1308の処理でセットされた客待ちデモコマンドをRAM504に設定するコマンド設定処理を実行し(1310)、特図ゲーム処理に戻る。
【0246】
図14は、本発明の第1実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。
【0247】
第2特図変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの後半部の変動パターンを決定する処理である。
【0248】
ここで、遊技制御装置500のRAM504には、変動パターン決定用乱数1判定テーブル、変動パターン決定用乱数2判定テーブル、及び後半変動パターングループが記憶されている。これらのテーブル及びグループは、図15に示す第1特図変動開始処理にも用いられる。
【0249】
後半変動パターングループは、具体的には、後半変動パターングループ1、後半変動パターングループ2、及び後半変動パターングループ3から構成される。
【0250】
後半変動パターングループ1には、リーチ状態にならない後半変動パターン10、及びノーマルリーチとなる後半変動パターン11が登録される。
【0251】
後半変動パターングループ2には、SP1リーチとなる後半変動パターン20〜2Nが複数登録される。
【0252】
後半変動パターングループ3には、SP2リーチとなる後半変動パターン30〜3Nが複数登録される。
【0253】
また、変動パターン決定用乱数1判定テーブルは、変動パターン決定用乱数1に対応する各後半変動パターングループの振分率が登録され、この振分率は、図12に示す演出事前判定コマンドテーブルと同じである。
【0254】
なお、後半変動パターングループ、及び後半変動パターングループに登録された後半変動パターンについては、図16で詳細を説明する。
【0255】
また、変動パターン決定用乱数2判定テーブルは、変動パターン決定用乱数2に対応する各後半変動パターンの振分率が登録される。また、変動パターン決定用乱数2判定テーブルは、各後半変動パターングループごとに用意されている。
【0256】
まず、遊技制御装置500は、ステップ909の処理で取得した変動パターン決定用乱数1を取得する(1401)。
【0257】
次に、遊技制御装置500は、現在の遊技状態及び現在の第2始動記憶数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する(1402)。
【0258】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1401の処理で取得された変動パターン決定用乱数1とステップ1402の処理で取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとを比較して、ステップ1401の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する後半変動パターングループを決定する(1403)。
【0259】
ステップ913の処理では、第2始動入賞口へ遊技球の入賞時の始動記憶数に基づいて変動パターンが決定されているが、ステップ1403の処理では当該入賞に対応する第2特図変動表示ゲームの実行を開始するときの始動記憶数に基づいて変動パターンが決定される。したがって、ステップ913の処理で決定された変動パターンとステップ1403の処理で決定された変動パターンが異なる可能性があるので、当該入賞に対応する第2特図変動表示ゲームの実行を開始するときにステップ1401〜ステップ1403の処理を行い、ステップ1403の処理で決定された変動パターンで第2特図変動表示ゲームの実行を開始するようにしている。
【0260】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数2を取得する(1404)。
【0261】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1403の処理で決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する(1405)。
【0262】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1403の処理で取得された変動パターン決定用乱数2と変動パターン決定用乱数2判定テーブルとを比較し、ステップ1403の処理で取得された変動パターン決定用乱数2に対応する後半変動パターンを決定する(1406)。
【0263】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1406の処理で取得された後半変動パターンの時間値を、RAM504の後半変動時間セーブ領域に記憶し(1407)、特図普段処理に戻る。
【0264】
図15は、本発明の第1実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。
【0265】
第1特図変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの後半部の変動パターンを決定する処理である。
【0266】
まず、遊技制御装置500は、ステップ1007の処理で取得した変動パターン決定用乱数1を取得する(1501)。
【0267】
次に、遊技制御装置500は、現在の遊技状態及び現在の第1始動記憶数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する(1502)。
【0268】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1501の処理で取得された変動パターン決定用乱数1とステップ1502の処理で取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとを比較して、ステップ1501の処理で取得された変動パターン決定用乱数1に対応する後半変動パターングループを決定する(1503)。
【0269】
ステップ1013の処理では、第1始動入賞口45へ遊技球の入賞時の始動記憶数に基づいて変動パターンが決定されているが、ステップ1503の処理では当該入賞に対応する第1特図変動表示ゲームの実行を開始するときの始動記憶数に基づいて変動パターンが決定される。したがって、ステップ1013の処理で決定された変動パターンとステップ1503の処理で決定された変動パターンが異なる可能性があるので、当該入賞に対応する第1特図変動表示ゲームの実行を開始するときにステップ1501〜ステップ1503の処理を行い、ステップ1503の処理で決定された変動パターンで第1特図変動表示ゲームの実行を開始するようにしている。
【0270】
次に、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数2を取得する(1504)。
【0271】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1503の処理で決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する(1505)。
【0272】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1503の処理で取得された変動パターン決定用乱数2と変動パターン決定用乱数2判定テーブルとを比較し、ステップ1503の処理で取得された変動パターン決定用乱数2に対応する後半変動パターンを決定する(1506)。
【0273】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1506の処理で取得された後半変動パターンの時間値を、RAM504の後半変動時間セーブ領域に記憶し(1507)、特図普段処理に戻る。
【0274】
図16は、本発明の第1実施形態の後半変動パターンの説明図である。
【0275】
図16では、遊技状態が、低確率モードA又は高確率モードBであるときに、決定される後半変動パターンについて説明する。
【0276】
なお、低確率モードAは、特別遊技状態終了後に確変状態とならず、開閉部材36aが開状態となる時間が通常状態から延長されない場合である。また、高確率モードBは、特別遊技状態終了後に確変状態となり、開閉部材36aが開状態となる時間が通常状態から延長されない場合である。
【0277】
図12に示す演出事前判定コマンド振分テーブル1200と同じく、後半変動パターングループへの振分率は、始動記憶数が0〜2である場合と、始動記憶数が3である場合と、始動記憶数が4である場合とで異なる。
【0278】
後半変動パターングループ1には、後半変動パターン10及び後半変動パターン11が登録されている。
【0279】
後半変動パターン10は、変動表示時間が0msであり、リーチ状態にならずに、すぐに最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。後半変動パターン11は、変動表示時間が3000msであり、ノーマルリーチ状態を経て、最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。
【0280】
後半変動パターングループ2には、後半変動パターン20及び後半変動パターン21が登録されている。
【0281】
後半変動パターン20及び後半変動パターン21は、ともにSP1リーチ状態を経て最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。後半変動パターン20は変動表示時間が5000msであるSP1リーチA状態になり、後半変動パターン21は変動表示時間が5500msであるSP1リーチB状態になる。
【0282】
後半変動パターングループ3には、後半変動パターン30及び後半変動パターン31が登録されている。
【0283】
後半変動パターン30及び後半変動パターン31は、ともにSP2リーチ状態を経て最後に停止する図柄が停止する後半変動パターンである。後半変動パターン30は変動表示時間が6000msであるSP2リーチA状態になり、後半変動パターン31は変動表示時間が6500msであるSP2リーチB状態になる。
【0284】
図17は、本発明の第1実施形態の前半特図変動開始処理のフローチャートである。
【0285】
まず、遊技制御装置500は、変動パターン設定処理を実行する(1701)。変動パターン設定処理は、変動表示ゲームの前半変動パターンを決定する処理であり、図18で詳細を説明する。
【0286】
なお、前半変動パターンとは、図柄が変動表示を開始してから二つの図柄が同一図柄で停止するまで、すなわち、リーチ状態が発生するまでの時間値が設定された変動パターンである。なお、前半変動パターンの定義はこれに限らず、図柄が変動表示を開始してから二つの図柄が停止するまで、すなわち、リーチ状態が発生せずに図柄の変動表示が停止するまでの時間値が設定された変動パターンとしても良い。
【0287】
ステップ1701の処理の実行後、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームを実行するか否かを判定する(1702)。
【0288】
ステップ1702の処理で、第1特図変動表示ゲームを実行すると判定された場合、実行する第1特図変動表示ゲームが特別遊技状態か、特別遊技状態が終了した後の遊技状態が確変状態か時短状態かが決定され、また、後半変動パターンがすでに決定されたので、遊技制御装置500は、大当り乱数、第1大当り図柄乱数、及び変動パターン決定用乱数1を記憶していた第1特図変動表示ゲーム用の乱数記憶領域に記憶されているデータをクリアし(1703)、ステップ1705の処理に進む。
【0289】
一方、ステップ1702の処理で、第1特図変動表示ゲームを実行しないと判定された場合、第2特図変動表示ゲームが実行されるので、遊技制御装置500は、特別遊技状態が終了した後の遊技状態が確変状態か時短状態かが決定され、また、後半変動パターンがすでに決定されたので、遊技制御装置500は、大当り乱数、第2大当り図柄乱数、及び変動パターン決定用乱数1を記憶していた第2特図変動表示ゲーム用の乱数記憶領域に記憶されているデータをクリアし(1704)、ステップ1705の処理に進む。
【0290】
次に、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームを実行する場合には、ステップ1701の処理で決定された前半変動パターン、及びステップ1506の処理で決定された第1特図変動表示ゲームの後半変動パターンを含む飾り特図変動パターンコマンドをRAM504に設定し、第2特図変動表示ゲームを実行する場合には、ステップ1701の処理で決定された前半変動パターン、及びステップ1406の処理で決定された第2特図変動表示ゲームの後半変動パターンを含む飾り特図変動パターンコマンドをセットする(1705)。
【0291】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1705の処理でセットされた飾り特図変動パターンコマンドを演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(1706)。
【0292】
なお、演出制御装置550は、飾り特図変動パターンコマンドを受信すると、飾り第1特図変動表示ゲーム又は飾り第2特図変動表示ゲームを、表示装置53で実行する。
【0293】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1707〜1711の処理で、表示装置53で実行される飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を演出制御装置550に通知する飾り特図コマンドをセットする処理を実行する。
【0294】
なお、飾り特図コマンドは、実行する飾り特図変動表示ゲームが、飾り第1特図変動表示ゲームであるか、飾り第2特図変動表示ゲームであるかを示すMODE部、及び実行する飾り特図変動表示ゲームにおいて停止する図柄を示す停止図柄データが登録されるACTION部を含む。
【0295】
まず、遊技制御装置500は、実行する飾り変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(1707)。
【0296】
ステップ1707の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り特図コマンドのMODE部に飾り第1特図変動表示ゲームを示すデータをセットする(1708)。
【0297】
一方、ステップ1707の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームでないと判定された場合、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第2特図変動表示ゲームであるので、遊技制御装置500は、飾り特図コマンドのMODE部に飾り第2特図変動表示ゲームを示すデータをセットする(1709)。
【0298】
次に、遊技制御装置500は、飾り特図コマンドACTION部に特別遊技状態の終了後に確変状態を発生させる所定の値であるか時短状態を発生させる値であるかを示すための情報、及び、特別遊技状態のラウンド数が2Rであるか15Rであるかを示す情報をセットする(1710)。
【0299】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1708〜1710の処理でセットされた飾り特図コマンドをRAM504に設定する(1711)。
【0300】
次に、遊技制御装置500は、ステップ1706の処理で設定された飾り特図変動パターンコマンド及びステップ1711の処理で設定された飾り特図コマンドが演出制御装置550に送信されると、演出制御装置550は、表示装置53で飾り変動表示ゲームを実行するので、遊技制御装置500は、表示装置53に表示されている飾り始動記憶数を更新するための飾り特図始動記憶数更新コマンドをステップ1712〜1719の処理でセットする。
【0301】
まず、遊技制御装置500は、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(1712)。
【0302】
ステップ1712の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り特図始動記憶数更新コマンドのMODE部に飾り第1特図変動表示ゲームであることを示すデータをセットする(1713)。
【0303】
次に、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数の値をデクリメントする(1714)。遊技制御装置500は、ステップ1714の処理でデクリメントされた第1始動記憶数の値を、飾り第1特図始動記憶数更新コマンドのACTION部にセットする(1715)。
【0304】
一方、ステップ1712の処理で、実行する飾り特図変動表示ゲームが飾り第1特図変動表示ゲームでないと判定された場合、実行する飾り特図変動表示ゲームは飾り第2特図変動表示ゲームであるので、遊技制御装置500は、飾り特図始動記憶数更新コマンドのMODE部に飾り第2特図変動表示ゲームであることを示すデータをセットする(1716)。
【0305】
次に、遊技制御装置500は、現在の第2始動記憶数の値をデクリメントする(1717)。遊技制御装置500は、ステップ1717の処理でデクリメントされた第2始動記憶数の値を、飾り第2特図始動記憶数更新コマンドのACTION部にセットする(1718)。
【0306】
次に、遊技制御装置500は、飾り第1特図始動記憶数更新コマンド又は飾り第2特図始動記憶数更新コマンドをRAM504に設定し(1719)、変動開始処理設定テーブル(後半変動開始処理設定テーブル)を設定して(1720)、前半特図変動開始処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。
【0307】
なお、この変動開始処理設定テーブル(後半変動開始処理設定テーブル)には、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの後半部分を実行する後半特図変動開始処理を実行させるためのゲーム処理番号「2」を示す情報などが設定されている。
【0308】
なお、演出制御装置550は、飾り特図始動記憶数更新コマンドを受信すると、受信した飾り特図始動記憶数更新コマンドのACTION部の始動記憶数の値を表示装置53に表示する。
【0309】
また、ステップ1720の処理で変動開始処理設定テーブル(後半変動開始処理設定テーブル)が設定されてゲーム処理番号が「2」に設定されるが、ステップ804の処理でゲーム処理タイマに設定された前半変動パターンの時間値がタイムアップしたと判定されるまで、後半特図変動開始処理は実行されない。
【0310】
図18は、本発明の第1実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。
【0311】
まず、遊技制御装置500は、遊技状態が低確率モードBであるか否かを判定する(1801)。
【0312】
低確率モードBは、特別遊技状態終了後に確変状態とならずに、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長される場合である。
【0313】
つまり、ステップ1801の処理は、遊技状態が時短状態であるか否かを判定する処理である。
【0314】
ステップ1801の処理で、遊技状態が低確率モードBである、つまり時短状態であると判定された場合には、変動回数監視カウンタが10以下であるか否かを判定する(1802)。
【0315】
変動回数監視カウンタは、図23に示す大当り終了処理のステップ2306の処理で設定される。具体的には、変動回数監視カウンタは、ステップ2306の処理で、時短状態で実行される変動表示ゲームの回数(例えば、100回)が設定され、変動表示ゲームが1回実行されるごとにデクリメントされる。
【0316】
ステップ1802の処理は、時短状態が終了するまでの変動表示ゲームの実行回数が10回以下であるか否かを判定する処理である。
【0317】
ステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、時短状態の終了が近くなっているので、開閉部材36aが開状態となり時間が延長していて、第2始動入賞に入賞しやすくなっている間に、第2始動入賞口に遊技球が入賞する機会を増やすために、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームがされるまでの時間を長くする補助制御を実行して、第2始動記憶数を上限値に近づかせる。
【0318】
具体的には、遊技制御装置500は、ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンがリーチ状態とならない後半変動パターン10であるか否かを判定する(1803)。
【0319】
ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10であると、ステップ1803の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、前半変動パターンを、前半変動パターン5に設定し(1804)、ステップ1808の処理に進む。
【0320】
前半変動パターン5は、遊技状態が低確率モードBであり、後半変動パターンが後半変動パターン10であり、始動記憶数が1〜4である場合に、設定される前半変動パターン4の変動表示時間よりも長く設定されている。具体的には、前半変動パターン4の変動表示時間2000msであり、前半変動パターン5の変動表示時間は3000msである。
【0321】
このため、補助制御実行時にリーチとならない変動表示ゲームの変動表示時間を、時短状態におけるリーチとならない変動表示ゲームの変動表示時間よりも長くすることができるので、変動表示ゲームを実行してから次の変動表示ゲームを実行するまでの時間を長くすることができる。
【0322】
一方、ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10でないと、ステップ1803の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、変動パターン決定用乱数3を取得する(1805)。
【0323】
そして、遊技制御装置500は、現在の遊技状態及び現在の始動記憶数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する(1806)。
【0324】
この場合の始動記憶数は、現在実行を開始する変動表示ゲームに対応する始動記憶数であり、第1変動表示ゲームを実行する場合には第1始動記憶数であり、第2変動表示ゲームを実行する場合には第2始動記憶数である。
【0325】
また、変動パターン決定用乱数3判定テーブルは、変動パターン決定用乱数3に対応する各前半変動パターングループの振分率が登録される。
【0326】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1805の処理で取得された変動パターン決定用乱数3とステップ1806の処理で取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルとを比較して、前半変動パターンを決定する(1807)。
【0327】
なお、前半変動パターンの決定方法の一例は、図19で詳細を説明する。
【0328】
そして、遊技制御装置500は、ステップ1804の処理又はステップ1808の処理で決定された前半変動パターンに対応する時間値をゲーム処理タイマに設定して(1808)、前半特図変動開始処理に戻る。
【0329】
図19は、本発明の第1実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【0330】
図19では、後半変動パターンがリーチ状態とならない後半変動パターン10に決定されている場合、及び後半変動パターンがノーマルリーチ状態となる後半変動パターン20に決定されている場合における、前半変動パターンの決定方法について説明する。
【0331】
本発明の遊技機が特別遊技状態終了後になり得る遊技状態には、高確率モードA、高確率モードB、低確率モードA、低確率モードB、及び低確率モードCがある。
【0332】
高確率モードAは、確変状態が発生中で、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長される遊技状態である。高確率モードBは、確変状態が発生中で、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長されない遊技状態である。
【0333】
低確率モードAは、確変状態が発生中でなく、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長されない遊技状態である。低確率モードBは、確変状態が発生中でなく、開閉部材36aが開状態となっている時間が通常状態から延長される遊技状態である。
【0334】
また、低確率モードCは、低確率モードB中であって、低確率モードBで変動表示ゲーム91回以上実行されてから低確率モードBが終了するまでの遊技状態をいう。
【0335】
また、RAM504に記憶されている前半変動パターン1〜5について説明する。
【0336】
前半変動パターン1が選択された場合、変動表示時間が12000msで、最も変動表示時間の長い通常変動1を実行する。前半変動パターン2が選択された場合、変動表示時間が10000msで、変動表示時間が2番目に長い通常変動2を実行する。
【0337】
前半変動パターン3が選択された場合、変動表示時間が7000msで、変動表示時間が3番目に長い短縮変動を実行する。前半変動パターン4が選択された場合、変動表示時間が2000msで、変動表示時間が最も短い超短縮変動を実行する。
【0338】
前半変動パターン5が選択された場合、変動表示時間が3000msで、変動表示時間が2番目に短い貯留補助変動を実行する。
【0339】
なお、前半変動パターンはここに挙げたもののみではなく、実際には多数(例えば50個)の前半変動パターンが設定されており、それらの何れを選択するかをステップ1805の処理で取得(抽出)された変動パターン決定用乱数3に基づいて決定される。例えば、図19に示す内容では、遊技状態が低確率モードA又は高確率モードBである場合に、始動記憶数が1〜2であると前半変動パターン2が選択されるように記載されているが、実際には前半変動パターン2A、前半変動パターン2B、前半変動パターン2C、…と複数の前半変動パターンが設定されており、それらのうち何れかを変動パターン決定用乱数3に基づいて決定することとなる。ここでは説明の都合上、主だった1つの前半変動パターンを例に挙げて説明を行う。
【0340】
まず、後半変動パターンが後半変動パターン10に設定されている場合について説明する。
【0341】
遊技状態が低確率モードA又は高確率モードBである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜2であると前半変動パターン2が選択され、始動記憶数が3〜4であると前半変動パターン3が選択される。
【0342】
遊技状態が高確率モードAである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン4が選択される。
【0343】
遊技状態が低確率モードBである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン4が選択される。
【0344】
遊技状態が低確率モードCである場合には、始動記憶数が0〜4であると前半変動パターン5が選択される。
【0345】
次に、後半変動パターンが後半変動パターン20である場合について説明する。
【0346】
遊技状態が低確率モードA又は高確率モードBである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン2が選択される。
【0347】
遊技状態が高確率モードAである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン2が選択される。
【0348】
遊技状態が低確率モードB又は低確率モードCである場合には、始動記憶数が0であると前半変動パターン1が選択され、始動記憶数が1〜4であると前半変動パターン2が選択される。
【0349】
図20は、本発明の第1実施形態の後半特図変動開始処理のフローチャートである。
【0350】
遊技制御装置500は、ステップ804の処理でゲーム処理タイマに設定された前半特図変動開始処理の時間値がタイムアップしたと判定されると、ステップ1407の処理又はステップ1507の処理でRAM504に記憶した後半変動パターンの時間値をゲーム処理タイマに設定する(2001)。
【0351】
そして、遊技制御装置500は、特図変動中処理設定テーブルを設定し(2002)、後半特図変動開始処理を終了させる(特図ゲーム処理に戻る)。この特図変動中処理設定テーブルには、特図変動中処理を実行させるためのゲーム処理番号「3」を示す情報などが設定されている。
【0352】
また、ステップ2002の処理で特図変動中処理設定テーブルが設定されてゲーム処理番号が「3」に設定されるが、ステップ804の処理でゲーム処理タイマに設定された後半変動パターンの時間値がタイムアップしたと判定されるまで、特図変動中処理は実行されない。
【0353】
図21は、本発明の第1実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。
【0354】
特図変動中処理は、ステップ2001の処理で設定された後半変動パターンの時間値がタイムアップした場合に実行されるものであり、遊技制御装置500は、演出制御装置550が表示装置53で実行していた飾り特図変動表示ゲームの図柄を停止させる飾り特図停止コマンドを、ステップ2101〜2104の処理で設定する。
【0355】
まず、遊技制御装置500は、実行されている飾り特図変動表示ゲームが第1飾り特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(2101)。
【0356】
ステップ2101の処理で、実行されている飾り特図変動表示ゲームが第1飾り特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り第1特図変動表示ゲームで変動表示されていた図柄を停止させる飾り第1特図停止コマンドをセットする(2102)。
【0357】
一方、ステップ2101の処理で、実行されている飾り特図変動表示ゲームが第1飾り特図変動表示ゲームであると判定された場合、第2飾り特図変動表示ゲームが実行されているので、遊技制御装置500は、飾り第2特図変動表示ゲームで変動表示されていた図柄を停止させる飾り第2特図停止コマンドをセットする(2103)。
【0358】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2102の処理でセットされた飾り第1特図停止コマンド又はステップ2103の処理でセットされた飾り第2特図停止コマンドをRAM504に設定する(2104)。
【0359】
演出制御装置550は、飾り第1特図停止コマンドを受信した場合、飾り第1特図変動表示ゲームで変動していた図柄を停止させ、飾り第2特図停止コマンドを受信した場合、飾り第2特図変動表示ゲームで変動していた図柄を停止させる。
【0360】
次に、遊技制御装置500は、停止させた図柄が停止状態のままでいる時間を、ステップ2105〜2108の処理で設定する。
【0361】
まず、遊技制御装置500は、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させるか否かを判定する(2105)。具体的には、遊技制御装置500は、ステップ2105の処理で、図14に示す第2特図変動開始処理、及び、図15に示す第1特図変動開始処理において図示を省略した大当りフラグ設定処理にて大当りフラグが設定されているか否かを判定する。
【0362】
ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させると判定された場合、図柄の停止時間を第1停止時間(例えば、2000ms)に設定する(2106)。
【0363】
一方、ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させないと判定された場合、図柄の停止時間を第2停止時間(例えば、800ms)に設定する(2107)。
【0364】
次に、遊技制御装置500は、特図表示中処理設定テーブルを設定し(2108)、特図変動中処理を終了させる(特図ゲーム処理に戻る)。この特図表示中処理設定テーブルには、特図表示中処理を実行させるためのゲーム処理番号「4」を示す情報などが設定されている。
【0365】
図22は、本発明の第1実施形態の特図表示中処理のフローチャートである。
【0366】
まず、遊技制御装置500は、実行している特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームであるか否かを判定する(2201)。
【0367】
ステップ2201の処理で、実行している特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームでないと判定された場合、第2特図変動表示ゲームを実行しているので、遊技制御装置500は、第2特図変動表示ゲームの大当りフラグが設定されている領域のアドレスを取得し(2202)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行するために第2特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルを設定する(2203)。
【0368】
一方、ステップ2201の処理で、実行している特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームであると判定された場合、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲームの大当りフラグが設定されている領域のアドレスを取得し(2204)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行するために第1特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルを設定する(2205)。
【0369】
これら第2特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブル及び第1特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルには、ファンファーレ/インターバル中処理を実行するためのゲーム処理番号「5」を示す情報などが設定されている。
【0370】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2202又は2203の処理で取得されたアドレスに大当りフラグが設定されているか否かを判定することによって、実行している特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させるか否かを判定する(2206)。
【0371】
ステップ2206の処理で、実行している特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させると判定された場合、遊技制御装置500は、飾り特図変動表示ゲームにおける停止図柄の番号を示す飾り図柄番号を、RAM504の飾り大当り図柄コマンド領域にセットする(2207)。
【0372】
飾り図柄番号は、ステップ1302の処理又はステップ1305の処理で決定された停止図柄に基づいて、決定される。
【0373】
次に、遊技制御装置500は、特別遊技状態になると時短状態が終了するので、変動回数監視カウンタに0を設定する(2208)。
【0374】
遊技制御装置500は、開閉扉42aを開状態にする条件装置作動開始処理を実行し(2209)、特図表示中処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。
【0375】
一方、ステップ2206の処理で、実行している特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させないと判定された場合、遊技状態が時短動作状態であると、時短動作状態の継続回数を示す時間短縮変動回数を更新して、更新された時間短縮変動回数がゼロになると時短動作状態を終了させる。
【0376】
具体的には、まず、遊技制御装置500は、遊技状態が時短動作状態中(変動時間短縮機能動作中)であるか否かを判定する(2210)。
【0377】
ステップ2210の処理で遊技状態が時短動作状態中であると判定された場合、遊技制御装置500は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かを判定する(2211)。
【0378】
ステップ2211の処理で遊技状態が確変状態でないと判定された場合、遊技制御装置500は、時間短縮変動回数をデクリメントすることによって更新し(2212)、更新された時間短縮変動回数がゼロであるか否かを判定する(2213)。
【0379】
ステップ2213の処理で、時間短縮変動回数がゼロであると判定された場合、遊技制御装置500は、時短動作状態を終了させるために、変動時間短縮機能作動終了コマンドをセットする(2214)。
【0380】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2214の処理でセットされた変動時間短縮機能作動終了コマンドを、演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定して(2215)、変動時間短縮機能作動動作を終了させるための変動時間短縮機能作動終了時設定テーブルを設定し(2216)、特図表示中処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。つまり、変動時間短縮機能作動動作を終了させる場合の特図普段処理設定テーブル(遊技状態を時短状態から通常状態に戻すための情報や、特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されるテーブル)を設定することとなる。
【0381】
一方、ステップ2210の処理で遊技状態が時短動作状態でないと判定された場合、ステップ2211の処理で遊技状態が確変状態であると判定された場合、又はステップ2213の処理で時間短縮変動回数がゼロでないと判定された場合、特図普段処理を実行するために、特図普段処理設定テーブルを設定し(2217)、特図表示中処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。この特図普段処理設定テーブルには、特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0382】
なお、ステップ2201〜ステップ2203又はステップ2201〜ステップ2205の処理において設定される第2特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブル又は第1特図ファンファーレ/インターバル中処理設定テーブルは、ステップ2206の処理で大当りでないと判定された場合は、ステップ2216において設定される変動時間短縮機能作動終了時設定テーブル、又はステップ2217において設定される特図普段処理設定テーブルによって上書きされてクリアされるように構成されている。
【0383】
図23は、本発明の第1実施形態の大当り終了処理のフローチャートである。
【0384】
まず、遊技制御装置500は、確率情報コマンドをセットする(2301)。そして、遊技制御装置500は、ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドを演出制御装置550に送信するために、RAM504に設定する(2302)。
【0385】
次に、遊技制御装置500は、ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドが特別遊技状態終了後に確変状態になることを示すものであるか否かを判定する(2303)。
【0386】
ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドが特別遊技状態終了後に確変状態になることを示すものであると、ステップ2303の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、確変状態となる場合の特図普段処理を実行させるために、高確率用の特図普段処理設定テーブルを設定し(2304)、大当り終了処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。この高確率用の特図普段処理設定テーブルには、遊技状態が高確率状態(確変状態;高確率モードA、高確率モードB)で制御される特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0387】
一方、ステップ2301の処理でセットされた確率情報コマンドが特別遊技状態終了後に確変状態になることを示すものでないと、ステップ2303の処理で判定された場合には、遊技制御装置500は、確変状態とならない場合の特図普段処理を実行させるために、低確率用の特図普段処理設定テーブルを設定し(2305)、大当り終了処理を終了する(特図ゲーム処理に戻る)。この低確率用の特図普段処理設定テーブルには、遊技状態が低確率状態(時短状態;低確率モードB)で制御される特図普段処理を実行するためのゲーム処理番号「0」を示す情報などが設定されている。
【0388】
そして、変動回数開始カウンタに時短状態の継続回数である100を設定し(2306)、特図ゲーム処理に戻る。
【0389】
図24は、本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。
【0390】
大当り信号が立ち上がり、「ON」になっていると、特別遊技状態が発生していることを示す。一方、大当り信号が立ち下がり、「OFF」になっていると、特別遊技状態が発生していないことを示す。
【0391】
特定遊技状態指令信号が立ち上がり、「ON」になっていると、特定遊技状態(この場合、時短状態(低確率モードB))が発生していることを示す。一方、特定遊技状態指令信号が立ち下がり、「OFF」になっていると、特定遊技状態が発生していないことを示す。
【0392】
タイミング2401で、大当り信号が「ON」から「OFF」へ立ち下がるので、特別遊技状態が終了するとともに、特定遊技状態指令信号が「OFF」から「ON」へ立ち上がるので、時短状態が発生する。
【0393】
時短状態が発生した後に実行される変動表示ゲームの実行時間は、時短状態でない通常状態で実行される変動表示ゲームの実行時間よりも短縮されるので、時短状態の期間を変動時間短縮制御期間という。
【0394】
変動時間短縮制御期間の開始から、90回目の変動表示ゲームが終了し、91回目の変動表示ゲームが開始されると、記憶貯留補助制御が開始され(タイミング2402)、遊技状態が低確率モードCとなる。つまり、図18に示すステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定される。
【0395】
このとき、後半変動パターンが後半変動パターン10であると、前半変動パターンは、前半変動パターン4よりも変動表示時間が長い前半変動パターン5が選択されるので、時短状態をより長く継続させることができる。つまり、記憶貯留補助制御では、遊技結果がはずれであって、かつリーチが発生しない変動表示ゲームの実行時間を、通常の変動表示ゲームの実行時間よりも長く設定できる。
【0396】
なお、変動時間短縮制御期間で100回目の変動表示ゲームが終了した場合(タイミング2403)、つまり、100回目の変動表示ゲームですべての図柄が停止した場合、時短状態が終了し、記憶貯留補助期間も終了する。
【0397】
図25は、本発明の第1実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの実行時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【0398】
図25では、変動時間短縮制御期間中において、記憶貯留補助制御期間以外の通常期間の90回目の変動表示ゲームの後半変動パターンが後半変動パターン10(変動表示時間0)である場合には、前半変動パターン4(変動表示時間2000ms)が選択される。このため、通常期間の90回目の変動表示ゲームの変動表示時間は2000msとなる。
【0399】
一方、変動時間短縮制御期間中において、記憶貯留補助制御期間の91回目の変動表示ゲームの後半変動パターンが後半変動パターン10(変動表示時間0)である場合には、前半変動パターン5(変動表示時間3000ms)が選択される。このため、記憶貯留補助制御期間の91回目の変動表示ゲームの変動表示時間は3000msとなる。
【0400】
本実施形態では、変動時間短縮制御で変動表示ゲームが所定回数実行されると、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を延長させるための記憶貯留補助制御を実行するので、変動時間短縮制御が実行されているにもかかわらず、始動記憶を貯留させるための時間(期間)を確保することができる。したがって、遊技球の消費を極力抑えることができる時短状態が実行されている間に、始動記憶数を上限値近辺に到達させてから時短状態を終了させることができるようになる。つまり、予め設定された時短状態のゲーム実行回数(100回)に加えて、始動記憶数分のゲーム実行回数(第1始動記憶数4個と第2始動記憶数4個を合わせた8個分のゲーム実行回数)を合わせたゲーム実行回数(108回)における始動権利を、遊技球の消費を極力抑えた状態で発生させることができるようになる。
【0401】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図26〜図29を用いて説明する。
【0402】
第1実施形態では、時短状態において変動表示ゲームが所定回数実行された場合に実行される記憶貯留補助制御では、変動表示ゲームの変動表示時間を長くしたが、第2実施形態では、変動表示ゲームの停止時間を長くする。
【0403】
図26は、本発明の第2実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0404】
ステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、記憶貯留補助フラグを設定して(2601)、ステップ1805の処理に進む。なお、記憶貯留補助フラグは、記憶貯留補助制御を実行することを示すフラグである。
【0405】
一方、ステップ1802の処理で、変動回数監視カウンタが10より大きいと判定された場合、記憶貯留補助フラグを設定せずに、ステップ1805の処理に進む。
【0406】
図27は、本発明の第2実施形態の特図変動中処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の特図変動中処理のうち、第1実施形態の図21に示す特図変動中処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0407】
ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させると判定された場合、第1停止時間(2000ms)を設定し(2106)、ステップ2703の処理に進む。
【0408】
一方、ステップ2105の処理で、図柄の変動を停止させた飾り特図変動表示ゲームが特別遊技状態を発生させないと判定された場合、遊技制御装置500は、記憶貯留補助フラグが設定されているか否かを判定する(2701)。
【0409】
ステップ2701の処理で、記憶貯留補助フラグが設定されていないと判定された場合、遊技制御装置500は、第2停止時間(800ms)を設定し(2107)、ステップ2108の処理に進む。
【0410】
一方、ステップ2701の処理で、記憶貯留補助フラグが設定されていると判定された場合、遊技制御装置500は、第3停止時間(2500ms)を設定し(2702)、記憶貯留補助フラグをクリアし(2703)、ステップ2108の処理に進む。
【0411】
第3停止時間は、第2停止時間よりも長い時間が設定されているので、記憶貯留補助制御中の変動表示ゲームの停止時間が、時短状態中の記憶貯留補助制御でない通常状態の変動表示ゲームの停止時間よりも長くなり、記憶貯留補助制御中において、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を長くできる。
【0412】
図28は、本発明の第2実施形態の本発明の実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。なお、図28の構成のうち、図24と同じ構成は、図24と同じ番号を付与し、説明を省略する。
【0413】
第2実施形態では、通常期間中に実行される変動表示ゲーム(1回目〜90回目の変動表示ゲーム)の変動表示時間と、記憶貯留補助期間中に実行される変動表示ゲーム(91回目〜100回目の変動表示ゲーム)の変動表示時間とは同じだが、記憶貯留補助期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間は、通常期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間よりも長く設定される。
【0414】
図29は、本発明の第2実施形態の変動時間短縮制御期間中における通常期間の変動表示ゲームの停止時間、及び記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの停止時間の説明図である。
【0415】
第2実施形態では、時短状態中における通常期間の変動表示ゲーム(図29における89〜90回目)の停止時間はt3(800ms)であり、時短状態中における記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲーム(図29における91〜93回目)の停止時間はt4(2500ms)である。
【0416】
以上より、記憶貯留補助制御中において、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を長くできるため、変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を延長させるための記憶貯留補助制御を実行するので、変動時間短縮制御が実行されているにもかかわらず、始動記憶を貯留させるための時間(期間)を確保することができる。したがって、遊技球の消費を極力抑えることができる時短状態が実行されている間に、始動記憶数を上限値近辺に到達させてから時短状態を終了させることができるようになる。つまり、予め設定された時短状態のゲーム実行回数(100回)に加えて、始動記憶数分のゲーム実行回数(第1始動記憶数4個と第2始動記憶数4個を合わせた8個分のゲーム実行回数)を合わせたゲーム実行回数(108回)における始動権利を、遊技球の消費を極力抑えた状態で発生させることができるようになる。
【0417】
なお、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせてもよい。つまり、記憶貯留補助遊技期間中に実行される変動表示ゲームの変動表示時間を、時短状態における記憶貯留補助遊技中でない通常期間中に実行される変動表示ゲームの変動表示時間よりも長くし、記憶貯留補助遊技期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間を、時短状態における記憶貯留補助遊技中でない通常期間中に実行される変動表示ゲームの停止時間よりも長くしてもよい。
【0418】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図30〜図33を用いて説明する。
【0419】
第3実施形態では、第1実施形態において、実行を開始する変動表示ゲームに対応する始動記憶数が所定数より小さい場合にのみ、記憶貯留補助遊技制御を実行する。
【0420】
図30は、本発明の第3実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第3実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0421】
ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10であると、ステップ1803の処理で判定された場合には、現在の始動記憶数が2より小さいか否か、つまり、現在の始動記憶数が0又は1であるか否かを判定する(3001)。
【0422】
ステップ3001の処理で、現在の始動記憶数が2より小さいと判定された場合、つまり、現在の始動記憶数が0又は1であると判定された場合、ステップ1804の処理に進む。
【0423】
一方、ステップ3001の処理で、現在の始動記憶数が2以上であると判定された場合、つまり、現在の始動記憶数が2〜4であると判定された場合には、ステップ1805の処理に進む。
【0424】
図31は、本発明の第3実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【0425】
図31では、第1実施形態の図19との相違点である、後半変動パターンが後半変動パターン10であって、遊技状態が低確率モードCである場合のみ説明する。
【0426】
遊技状態が低確率モードCである場合には、始動記憶数が0及び1であると、前半変動パターン5が選択され、始動記憶数が2〜4であると、前半変動パターン4が選択される。
【0427】
なお、第3実施形態では、遊技状態が低確率モードCとなった場合に、すべての始動記憶数において、前半変動パターン5が選択されるわけではない。このため、第3実施形態の前半変動パターン5の変動表示時間は、第1実施形態の前半変動パターン5の変動表示時間よりも長く、7200msに設定されている。
【0428】
図32は、本発明の第3実施形態の時短状態中の変動表示ゲームの変動表示タイミング及び停止タイミングの説明図である。なお、図32の構成のうち、図24と同じ構成は、図24と同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0429】
図32では、タイミング2402となり、記憶貯留補助制御が開始される場合、第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は0であるものとする。
【0430】
また、93回目の変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームであり、92回目、98回目〜100回目の変動表示ゲームは、第2特図変動表示ゲームであるとする。
【0431】
なお、98回目の第2特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4個であり、第2始動記憶数が3個であり、99回目の第2特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4個であり、第2始動記憶数が2個であり、100回目の第2特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4個であり、第2始動記憶数が1個であるとする。
【0432】
91回目の第1特図変動表示ゲームの開始時点では、第1始動記憶数が4であるので、91回目の変動表示ゲームの前半変動パターンは前半変動パターン5が選択されない(前半変動パターン4が選択される)。
【0433】
この第1特図変動表示ゲームの実行中に第2始動口に遊技球が入賞し、この入賞による第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームに優先して実行されるので、91回目の変動表示ゲームが終了すると、92回目の変動表示ゲームとして、第2特図変動表示ゲームが実行される。
【0434】
この場合、第2特図変動表示ゲームの開始前の第2始動記憶数は1であるので、92回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームの前半変動パターンは前半変動パターン5が選択される。
【0435】
92回目の変動表示ゲームが終了すると、93回目の変動表示ゲームとして第1特図変動表示ゲームが実行されるが、第1始動記憶数が3であるので、前半変動パターン5は選択されない。
【0436】
そして、98回目の変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始前では、第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は3であるため、98回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームでは、前半変動パターン5は選択されない。
【0437】
また、99回目の変動表示ゲームが実行される前の第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は2であるので、99回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームでは、前半変動パターン5は選択されない。
【0438】
一方、100回目の変動表示ゲームが実行される前の第1始動記憶数は4であり、第2始動記憶数は1であるので、100回目の変動表示ゲームとして実行される第2特図変動表示ゲームでは、前半変動パターン5が選択される。
【0439】
図33は、本発明の第3実施形態の変動時間短縮制御期間中における記憶貯留補助制御期間の変動表示ゲームの実行時間の説明図である。
【0440】
91回目の変動表示ゲームでは前半変動パターン5が選択されないので、変動表示時間t1(2000ms)となり、92回目の変動表示ゲームでは前半変動パターン5が選択されるので、変動表示時間はt5(7200ms)となり、93回目の変動表示ゲームでは前半変動パターン5が選択されないので、変動表示時間t1(2000ms)となる。
【0441】
なお、本実施形態によると、始動記憶数が少ない場合に実行される変動表示ゲームの変動表示時間が延長され、始動記憶数の消化を抑制することができるため、始動記憶を貯留できる。
【0442】
なお、第3実施形態では、始動記憶数が0又は1である場合に、前半変動パターン5を選択するようにしたが、乱数に対応して、前半変動パターン5を選択するか否かを判定してもよい。
【0443】
具体的には、図30に示す変動パターン設定処理において、ステップ1803の処理で後半変動パターンが後半変動パターン10であると判定された場合に、変動表示ゲームの実行時間を延長するか否かを判定するための乱数を取得し、取得した乱数が所定の値であると、前半変動パターン5を選択するようにする。
【0444】
なお、この乱数は、変動パターン乱数1〜変動パターン乱数3のいずれかを用いてもよい。
【0445】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を、図34〜図38を用いて説明する。
【0446】
第4実施形態は、時短状態で最後に実行される変動表示ゲームの実行時間を、開閉部材36aの動作状態に対応して、決定する実施形態である。
【0447】
図34は、本発明の第4実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第4実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0448】
ステップ1406の処理又はステップ1506の処理で決定された後半変動パターンが後半変動パターン10であると、ステップ1803の処理で判定された場合には、開閉部材36aの動作状態に応じて前半変動パターンを決定する貯留補助変動設定処理を実行して(3401)、ステップ1808の処理に進む。なお、貯留補助変動設定処理は、図35で詳細を説明する。
【0449】
図35は、本発明の第4実施形態の貯留補助変動設定処理のフローチャートである。
【0450】
まず、遊技制御装置500は、変動回数監視カウンタが1であるか否かを判定する(3501)。
【0451】
ステップ3501の処理で、変動回数監視カウンタが1でないと判定された場合、時短状態における最後の変動表示ゲームではないので、遊技制御装置500は、前半変動パターンを前半変動パターン5に決定して(3502)、変動パターン設定処理に戻る。
【0452】
ステップ3501の処理で、変動回数監視カウンタが1であると判定された場合、時短状態における最後の変動表示ゲームであるので、普図変動表示ゲームが実行中であるか否かを判定する(3503)。
【0453】
ステップ3503の処理で、普図変動表示ゲームが実行中であると判定された場合、遊技制御装置500は、前半変動パターンを、最も長い変動表示時間が設定された前半変動パターン6に決定して(3504)、変動パターン設定処理に戻る。
【0454】
この場合、最も長い変動表示時間が設定された前半変動パターン6に前半変動パターンが決定されるのは、時短状態における最後の変動表示ゲームを、普図変動表示ゲームの実行時間、及び開閉部材36aが開放されている時間だけ延長するためである。
【0455】
一方、ステップ3503の処理で、普図変動表示ゲームを実行中でないと判定された場合、遊技制御装置500は、開閉部材36aが動作中であるか否かを判定する(3505)。
【0456】
開閉部材36aは、普図変動表示ゲームが当りとなった場合に動作中となる。なお、開閉部材36aの動作の詳細については、図37で詳細を説明する。
【0457】
ステップ3505の処理で、開閉部材36aが動作中でないと判定された場合、最後の変動表示ゲームで開閉部材36aが開状態とならないので、当該最後の変動表示ゲームを前半変動パターン5の変動表示時間よりも延長する必要がないため、前半変動パターンを前半変動パターン5に決定して(3502)、変動パターン設定処理に戻る。
【0458】
一方、ステップ3505の処理で、開閉部材36aが動作中であると判定された場合、遊技制御装置500は、現在の開閉部材36aの動作状態を示す普電開放制御ポインタの値を取得する(3506)。
【0459】
そして、遊技制御装置500は、図37に示すポインタ−前半変動パターン対応テーブル3700を参照して、ステップ3506の処理で取得された普電開放制御ポインタの値に対応する前半変動パターンを決定して(3507)、変動パターン設定処理に戻る。
【0460】
図36は、本発明の第4実施形態の前半変動パターンの説明図である。
【0461】
図36では、第1実施形態の図19との相違点である、後半変動パターンが後半変動パターン10であって、遊技状態が低確率モードCである場合のみ説明する。
【0462】
この場合、すべての始動記憶数において、前半変動パターン5〜10が選択され得る。
【0463】
前半変動パターン5は、第1実施形態の前半変動パターン5と同じであるので、説明を省略する。
【0464】
前半変動パターン6の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で最も長く設定された変動表示時間(7200ms)である。
【0465】
前半変動パターン7〜前半変動パターン10は、開閉部材36aの動作状態に応じて取得される。
【0466】
前半変動パターン7の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン6に次いで長く設定された変動表示時間(6200ms)である。
【0467】
前半変動パターン8の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン7に次いで長く設定された変動表示時間(5700ms)である。
【0468】
前半変動パターン9の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン8に次いで長く設定された変動表示時間(3900ms)である。
【0469】
前半変動パターン10の変動表示時間は、前半変動パターン5〜10で、前半変動パターン9に次いで長く設定された変動表示時間(3400ms)である。
【0470】
図37は、本発明の第4実施形態のポインタ−前半変動パターン対応テーブル3700の説明図である。
【0471】
普図変動表示ゲームが当りである場合、開閉部材36aは500msの間閉状態にされた後(第1閉状態)、1800msの間開状態にされる(第1開状態)。次に、開閉部材36aは500msの間閉状態にされた後(第2閉状態)、1800msの間開状態にされ(第2開状態)、閉状態となる。なお、普通変動表示ゲームの変動表示時間は、1000msであり、開閉部材36aが第2開状態となった場合に閉状態となった場合に、残存球処理時間は600msである。
【0472】
ここで、残存球処理時間とは、第2始動口SW36dが遊技球を検出するタイミングは、第2始動口に遊技球が入賞したタイミングよりも遅れるため、第2始動口SW36dが、開閉部材36aが開状態のときに入賞した遊技球を開閉部材36aが閉状態となってから検出しても、不正入賞と判定しないための時間である。
【0473】
ポインタ−前半変動パターン対応テーブル3700は、普電開放状態3701、普電開放制御ポインタ3702、及び前半変動パターン3703のエントリを含む。
【0474】
普電開放状態3701には、第1閉状態、第1開状態、第2閉状態、及び第2開状態が登録される。
【0475】
普電開放制御ポインタ3702には、開閉部材36aが第1閉状態であることを示すポインタ1、開閉部材36aが第1開状態であることを示すポインタ2、開閉部材36aが第2閉状態であることを示すポインタ3、及び開閉部材36aが第2開状態であることを示すポインタ4が登録される。
【0476】
前半変動パターン3703には、ポインタ1に対応する前半変動パターン7、ポインタ2に対応する前半変動パターン8、ポインタ3に対応する前半変動パターン9、及びポインタ4に対応する前半変動パターン10が登録される。
【0477】
前半変動パターン7〜10の変動表示時間は、各ポインタに対応する開閉部材36aの動作状態から第2開閉状態が終了して閉状態になるまでの時間、残存球処理時間(600ms)、及び次に実行される普図変動表示ゲームの変動表示時間(1000ms)を加算した値より大きく設定されている。
【0478】
図38は、本発明の第4実施形態の時短状態における変動表示ゲームの変動表示時間のタイミングチャートである。
【0479】
99回目の変動表示ゲームの実行中に普図始動ゲート34に遊技球が入賞して、普図変動表示ゲームが実行される。
【0480】
この普図変動表示ゲームは、タイミング3801で当りとなって停止する。普図変動表示ゲームが停止してから500ms経過するまで開閉部材36aは第1閉状態であり、普電開放制御ポインタはポインタ1となっている。普図変動表示ゲームの停止後500msが経過し、タイミング3802になると、開閉部材36aが第1開状態となるとともに、99回目の変動表示ゲームが停止して終了する。
【0481】
開閉部材36aが第1開状態となってから1800ms経過して第2閉状態となるまで、つまり、タイミング3802からタイミング3803まで、普電開放制御ポインタはポインタ2となっている。
【0482】
開閉部材36aが第1開状態となっている間に、100回目(最後)の変動表示ゲームが開始されるタイミング(貯留補助変動パターン選択タイミング)となる。
【0483】
このタイミングでは、普電開放制御ポインタはポインタ2となっているので、前半変動パターンが前半変動パターン8に決定される。このため、100回目の変動表示ゲームの変動表示時間は5700msとなる。
【0484】
この前半変動パターン8の変動表示時間(5700ms)は、開閉部材36aが現在の第1開状態から第2開状態が終了するまでに要する時間(2300msより大きく4100msより小さい値)、残存球処理時間(600ms)、及び次に実行される普図変動表示ゲームの変動表示時間(1000ms)を加算した値より大きく設定されるので、最後に実行される変動表示ゲーム中に、2回目の普図変動表示ゲームが開始され(タイミング3805)、終了している(タイミング3806)。つまり、最後の変動表示ゲームが終了したときには、2回目の普図変動表示ゲームが終了している。これによって、時短状態が終了しているにもかかわらず、2回目の普図変動表示ゲームが当りである場合の開閉部材36aの開状態となっている時間を延長して実行できる。
【0485】
第4実施形態では、時短状態の最後に実行される変動表示ゲームの実行中に、普図変動表示ゲームが当ったことにより、開閉部材36aが一連の動作をしている場合には、この最後に実行される変動表示ゲームの終了タイミングを、当該変動表示ゲームの実行中における開閉部材36aの一連の動作を発生させた普図変動表示ゲームの次に実行される普図変動表示ゲームが終了するタイミングよりも遅らせる。
【0486】
これによって、当該次に実行される普図変動表示ゲームが当りである場合には、最後の変動表示ゲームが終了し、時短状態が終了したにもかかわらず、開閉部材36aの開状態となっている時間を延長できる。
【0487】
よって、始動記憶が満タンの状態で時短状態が終了し、開閉部材36aが開状態となっている間に特図変動表示ゲームが1回〜数回実行されると、始動記憶領域に空き領域ができることとなり、その空き領域となった始動記憶領域に開閉部材36aの開閉状態に基づいて新たな始動記憶を記憶することが可能となる。
【0488】
したがって、遊技球の消費を極力抑えることができる時短状態が実行されている間に、始動記憶数を上限値近辺に到達させてから時短状態を終了させることができるようになるとともに、この時短状態が終了した後も数個の始動記憶を遊技球の消費を極力抑えた状態で記憶することが可能となる。つまり、予め設定された時短状態のゲーム実行回数(100回)に加えて、始動記憶数分のゲーム実行回数(第1始動記憶数4個と第2始動記憶数4個を合わせた8個分のゲーム実行回数)を合わせたゲーム実行回数(108回)、及び、時短状態の終了後に新たに発生した始動記憶数分(108回+1回〜数回)における始動権利を、遊技球の消費を極力抑えた状態で発生させることができるようになる。
【0489】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図39〜図43を用いて説明する。
【0490】
第5実施形態は、時短状態において変動表示ゲームが所定回数実行された場合に実行される記憶貯留補助制御で、リーチの発生率を高くする。
【0491】
図39は、本発明の第5実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第5実施形態の第2特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図14に示す第2特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0492】
まず、遊技制御装置500は、遊技状態が低確率モードBであるか否かを判定する(3901)。
【0493】
ステップ3901の処理で、遊技状態が低確率モードBであると判定された場合には、変動回数監視カウンタが10以下であるか否かを判定する(3902)。
【0494】
ステップ3902の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、記憶保留補助制御期間であるので、リーチの発生率(ノーマルリーチ、SP1リーチ及びSP2リーチの発生率)が通常期間よりも高く設定された記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得し(3903)、ステップ1401の処理に進む。
【0495】
なお、記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルは、図42及び図43で詳細を説明する。
【0496】
一方、ステップ3902の処理で、変動回数監視カウンタが10より大きいと判定された場合、記憶保留補助制御期間でない通常期間であるので、ステップ1402の処理に進む。
【0497】
また、ステップ3901の処理で、遊技状態が低確率モードBでないと判定された場合には、記憶保留補助制御を実行する必要がないので、ステップ1402の処理に進む。
【0498】
図40は、本発明の第5実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第5実施形態の第1特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図15に示す第1特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0499】
まず、遊技制御装置500は、遊技状態が低確率モードBであるか否かを判定する(4001)。
【0500】
ステップ4001の処理で、遊技状態が低確率モードBであると判定された場合には、変動回数監視カウンタが10以下であるか否かを判定する(4002)。
【0501】
ステップ4002の処理で、変動回数監視カウンタが10以下であると判定された場合、記憶保留補助制御期間であるので、リーチの発生率(ノーマルリーチ、SP1リーチ及びSP2リーチの発生率)が通常期間よりも高く設定された記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得し(4003)、ステップ1501の処理に進む。
【0502】
なお、記憶貯留補助制御期間に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルは、図42及び図43で詳細を説明する。
【0503】
一方、ステップ4002の処理で、変動回数監視カウンタが10より大きいと判定された場合、記憶保留補助制御期間でない通常期間であるので、ステップ1502の処理に進む。
【0504】
また、ステップ4001の処理で、遊技状態が低確率モードBでないと判定された場合には、記憶保留補助制御を実行する必要がないので、ステップ1502の処理に進む。
【0505】
図41は、本発明の第5実施形態の変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第5実施形態の変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図18に示す変動パターン設定処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0506】
本実施形態の変動パターン設定処理は、図41に示すように、図18に示すステップ1801〜ステップ1804の処理を実行しない。
【0507】
これは、図39に示す第2特図変動開始処理又は図40に示す第1特図変動開始処理で、記憶保留補助制御期間にリーチの発生率が高く設定された変動パターン決定用乱数1判定テーブルに基づいて後半変動パターンが選択されるため、記憶保留補助制御期間の前半変動パターンを第1実施形態のように延長させる必要がないからである。
【0508】
図42は、本発明の第5実施形態の通常期間のリーチの発生率と記憶保留補助期間のリーチの発生率との説明図である。
【0509】
ステップ1401の処理又はステップ1501の処理で取得される変動パターン決定用乱数1の値は、0〜65535の整数であるとする。
【0510】
リーチ状態を経ないで停止する通常停止が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では63107通りあり、記憶貯留補助期間では58000通りある。
【0511】
また、ノーマルリーチが選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では1620通りあり、記憶貯留補助期間では1620通りある。
【0512】
SP1リーチが選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では500通りあり、記憶貯留補助期間では3508通りある。
【0513】
SP2リーチが選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間では309通りあり、記憶貯留補助期間では2408通りある。
【0514】
したがって、ノーマルリーチ、SP1リーチ、及びSP2リーチのいずれかが選択されるリーチ発生率は、通常期間では3.7%であるの対して、記憶貯留補助期間では11.5%であり、記憶貯留補助期間のリーチ発生率が、通常期間のリーチ発生率よりも高くなっている。
【0515】
図43は、本発明の第5実施形態の通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブル、及び記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルの説明図である。
【0516】
「リーチなし」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、0〜63106であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、0〜57999である。
【0517】
「ノーマルリーチ」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、63107〜64726であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、58000〜59619である。
【0518】
「SP1リーチ」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、64727〜65226であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、59620〜63127である。
【0519】
「SP2リーチ」が選択される変動パターン決定用乱数1の値は、通常期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、65227〜65535であり、記憶貯留補助期間に選択される変動パターン決定用乱数1判定テーブルでは、63128〜65535である。
【0520】
したがって、第5実施形態では、記憶貯留補助期間ではリーチ発生率が高く設定されるので、リーチを経ないで停止するリーチなし変動に比べてリーチ変動は、変動表示時間が長く設定されているので、記憶貯留補助期間の変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を延長することができる。
【0521】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図44〜図48を用いて説明する。
【0522】
第6実施形態では、始動口への遊技球の入賞を検出した段階で始動記憶数に基づいて後半変動パターンを決定し、当該入賞に基づく変動表示ゲームを表示装置53で開始する場合に、当該開始する場合の始動記憶数と、後半変動パターンを決定した場合の始動記憶数とが一致すると、決定された後半変動パターンを用いて変動表示ゲームを開始する。
【0523】
図44は、本発明の第6実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第2始動口スイッチ監視処理のうち、第1実施形態の図9に示す第2始動口スイッチ監視処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0524】
ステップ911の処理又はステップ913の処理を実行し、演出事前判定コマンドを取得した後に、後半変動パターン設定処理を実行する(4401)。後半変動パターン設定処理は、図46で詳細を説明する。
【0525】
図45は、本発明の第6実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第1始動口スイッチ監視処理のうち、第1実施形態の図10に示す第1始動口スイッチ監視処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0526】
ステップ1011の処理又はステップ1013の処理を実行し、演出事前判定コマンドを取得した後に、後半変動パターン設定処理を実行する(4501)。後半変動パターン設定処理は、図46で詳細を説明する。
【0527】
図46は、本発明の第6実施形態の後半変動パターン設定処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の後半変動パターン設定処理のうち、第1実施形態の図14に示す第2特図変動開始処理及び図15に示す第1特図変動開始処理の処理と同じ処理は、図14に示す符号と同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0528】
ステップ1406の処理を実行し、後半変動パターンを決定した後に、現在の始動記憶数及び後半変動パターンの時間値を、RAM504のセーブ領域に記憶し(4601)、第2始動口スイッチ監視処理又は第1始動口スイッチ監視処理に戻る。
【0529】
図47は、本発明の第6実施形態の第2特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第2特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図14に示す第2特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0530】
まず、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている第2始動記憶数情報を取得する(4701)。
【0531】
次に、遊技制御装置500は、現在の第2始動記憶数を取得する(4702)。
【0532】
そして、遊技制御装置500は、ステップ4701の処理で取得された第2始動記憶数情報が示す第2始動記憶数とステップ4702の処理で取得された第2始動記憶数とが一致するか否かを判定する(4703)。
【0533】
ステップ4701の処理で取得された第2始動記憶数情報が示す第2始動記憶数とステップ4702の処理で取得された第2始動記憶数とが一致すると、ステップ4703の処理で判定された場合、決定された後半変動パターンを変更する必要がないので、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている後半変動パターンを取得して(4704)、ステップ1407の処理に進む。
【0534】
一方、ステップ4701の処理で取得された第2始動記憶数情報が示す第2始動記憶数とステップ4702の処理で取得された第2始動記憶数とが一致しないと、ステップ4703の処理で判定された場合、現在の第2始動記憶数に対応した後半変動パターンを取得する必要があるため、ステップ1401の処理に進み、現在の第2始動記憶数に対応した後半変動パターンを決定する。
【0535】
図48は、本発明の第6実施形態の第1特図変動開始処理のフローチャートである。なお、第6実施形態の第1特図変動開始処理のうち、第1実施形態の図15に示す第1特図変動開始処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0536】
まず、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている第1始動記憶数情報を取得する(4801)。
【0537】
次に、遊技制御装置500は、現在の第1始動記憶数を取得する(4802)。
【0538】
そして、遊技制御装置500は、ステップ4801の処理で取得された第1始動記憶数情報が示す第1始動記憶数とステップ4802の処理で取得された第1始動記憶数とが一致するか否かを判定する(4803)。
【0539】
ステップ4801の処理で取得された第1始動記憶数情報が示す第1始動記憶数とステップ4802の処理で取得された第1始動記憶数とが一致すると、ステップ4803の処理で判定された場合、決定された後半変動パターンを変更する必要がないので、遊技制御装置500は、RAM504のセーブ領域に記憶されている後半変動パターンを取得して(4804)、ステップ1507の処理に進む。
【0540】
一方、ステップ4801の処理で取得された第1始動記憶数情報が示す第1始動記憶数とステップ4802の処理で取得された第1始動記憶数とが一致しないと、ステップ4803の処理で判定された場合、現在の第1始動記憶数に対応した後半変動パターンを取得する必要があるため、ステップ1501の処理に進む。
【0541】
第6実施形態では、始動口への遊技球の入賞を検出した段階で始動記憶数に基づいて後半変動パターンを仮決定するので、変動表示ゲームの表示装置53での実行開始時にかかる遊技制御装置500の処理負荷を軽減できる。
【0542】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【0543】
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
【0544】
(1)複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、遊技を統括的に制御するとともに前記変動表示装置における変動表示ゲームの実行制御を行う遊技制御手段と、を備え、前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームにおいてすべての識別情報が停止し、前記停止した識別情報の結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、所定条件の成立に基づいて閉状態から開状態に変換可能な開閉部材を有するとともに、遊技球が入賞することに基づいて前記変動表示ゲームの始動条件を成立させる普通変動入賞装置と、前記普通変動入賞装置に入賞した遊技球の入賞数を、所定数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段と、前記変動表示ゲームの実行時間を通常の変動表示ゲームの実行時間よりも短縮させる変動短縮制御を実行するとともに、前記普通変動入賞装置の開閉部材を開状態とするための前記所定条件の単位時間あたりの成立頻度が通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が予め設定した終了回数に到達した場合に、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が所定回数に到達してから前記終了回数に到達するまで、前記始動入賞記憶手段に記憶される記憶数を上限数に近づかせるための補助制御を実行する記憶貯留補助制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
【0545】
(2)前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも長くすることを特徴とする(1)に記載の遊技機。
【0546】
(3)前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの識別情報が変動表示している変動表示時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの変動表示時間よりも、長くすることを特徴とする(2)に記載の遊技機。
【0547】
(4)前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも、長くすることを特徴とする(2)又は(3)に記載の遊技機。
【0548】
(5)前記変動表示ゲームは、最後に停止する識別情報以外の識別情報が停止した結果態様が前記特別結果態様を発生可能な結果態様を経て、すべての識別情報が停止するとともに、前記変動表示ゲームの識別情報が変動表示している変動表示時間が、前記最後に停止する識別情報以外の識別情報が停止した結果態様が前記特別結果態様を発生可能な結果態様を経ずにすべての識別情報が停止する通常の変動表示ゲームの変動表示時間よりも長いリーチ状態を発生可能であり、前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの前記リーチ状態の発生確率を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの前記リーチ状態の発生確率よりも、高くすることを特徴とする(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
【0549】
(6)前記特定遊技状態発生手段は、前記特定遊技状態における前記普通変動入賞装置の開閉部材が開状態となる時間を、通常遊技状態で所定条件が成立し前記開閉部材が開状態となる時間よりも長くなるように制御し、前記記憶貯留補助制御手段は、前記特定遊技状態における変動表示ゲームの実行回数が終了回数に到達した場合には、前記開閉部材の動作状態に応じて、前記特定遊技状態において最後に実行される最終変動表示ゲームの識別情報の変動表示時間を決定することを特徴とする(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
【0550】
(1)の発明によれば、記憶貯留補助制御手段による補助制御によって特定遊技状態が終了するまでに始動入賞記憶手段に記憶される記憶数を上限数に近づけることができるので、特定遊技状態が終了した時点で始動記憶手段に記憶が存在する可能性を高めることができ、この記憶数分の遊技球の入賞は開閉部材が開状態となっている場合に入賞しているため、開閉部材が閉状態となっている場合に同じ記憶数分の遊技球を入賞させるよりも、遊技球の消費を抑えて、始動記憶を獲得できる。
【0551】
(2)の発明によれば、補助制御における変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、変動短縮制御における変動表示ゲームが実行されてから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも長くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0552】
(3)の発明によれば、補助制御における変動表示ゲームの識別情報が変動表示している変動表示時間を、変動短縮制御における変動表示ゲームの変動表示時間よりも、長くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0553】
(4)の発明によれば、前記記憶貯留補助制御手段は、前記補助制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間を、前記変動短縮制御における前記変動表示ゲームの識別情報の変動表示が停止してから次の変動表示ゲームが実行されるまでの時間よりも、長くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0554】
(5)の発明によれば、補助制御における変動表示ゲームのリーチ状態の発生確率を、変動短縮制御における変動表示ゲームのリーチ状態の発生確率よりも、高くするので、補助制御になった場合に変動表示ゲームの消化が抑制されるため、開閉部材が開状態となっている特定遊技状態を延長することができる。
【0555】
(6)の発明によれば、特定遊技状態における変動表示ゲームの実行回数が終了回数に到達した場合には、開閉部材の動作状態に応じて、特定遊技状態において最後に実行される最終変動表示ゲームの識別情報の変動表示時間を決定するので、特定遊技状態の最終変動表示ゲームの実行中に始動記憶を記憶させるための時間を稼ぐことができる。
【符号の説明】
【0556】
1 遊技機
10 遊技盤
34 普図始動ゲート
36 普通変動入賞装置
36a 開閉部材
41 開閉扉
42 特別変動入賞装置
45 第1始動入賞口
500 遊技制御装置
550 演出制御装置
580 払出制御装置
590 発射制御装置
1100 演出事前判定コマンドテーブル
1200 演出事前判定コマンド振分テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、遊技を統括的に制御するとともに前記変動表示装置における変動表示ゲームの実行制御を行う遊技制御手段と、を備え、
前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームにおいて識別情報が停止し、前記停止した識別情報の結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
所定条件の成立に基づいて閉状態から開状態に変換可能な開閉部材を有するとともに、遊技球が入賞することに基づいて前記変動表示ゲームの始動条件を成立させる普通変動入賞装置と、
前記普通変動入賞装置に入賞した遊技球の入賞数を、所定の記憶数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段と、
前記変動表示ゲームの実行時間を通常の変動表示ゲームの実行時間よりも短縮させる変動短縮制御を実行するとともに、前記普通変動入賞装置の開閉部材を開状態とするための前記所定条件の単位時間あたりの成立頻度が通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、
前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が予め設定した終了回数に到達した場合に、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備え、
前記始動入賞記憶手段に記憶されている記憶数が所定数以下の場合は前記特定遊技状態であっても前記変動短縮制御を実行しないことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特定遊技状態において前記変動短縮制御を実行しない場合は、特定の変動表示ゲームを実行することを特徴とした請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記変動短縮制御を実行しない記憶数は、0または1であることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
【請求項1】
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、遊技を統括的に制御するとともに前記変動表示装置における変動表示ゲームの実行制御を行う遊技制御手段と、を備え、
前記遊技制御手段は、前記変動表示ゲームにおいて識別情報が停止し、前記停止した識別情報の結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
所定条件の成立に基づいて閉状態から開状態に変換可能な開閉部材を有するとともに、遊技球が入賞することに基づいて前記変動表示ゲームの始動条件を成立させる普通変動入賞装置と、
前記普通変動入賞装置に入賞した遊技球の入賞数を、所定の記憶数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段と、
前記変動表示ゲームの実行時間を通常の変動表示ゲームの実行時間よりも短縮させる変動短縮制御を実行するとともに、前記普通変動入賞装置の開閉部材を開状態とするための前記所定条件の単位時間あたりの成立頻度が通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、
前記特定遊技状態における前記変動表示ゲームの実行回数が予め設定した終了回数に到達した場合に、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備え、
前記始動入賞記憶手段に記憶されている記憶数が所定数以下の場合は前記特定遊技状態であっても前記変動短縮制御を実行しないことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特定遊技状態において前記変動短縮制御を実行しない場合は、特定の変動表示ゲームを実行することを特徴とした請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記変動短縮制御を実行しない記憶数は、0または1であることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図2】
【図3】
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【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【公開番号】特開2012−196526(P2012−196526A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−141202(P2012−141202)
【出願日】平成24年6月22日(2012.6.22)
【分割の表示】特願2009−3712(P2009−3712)の分割
【原出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月22日(2012.6.22)
【分割の表示】特願2009−3712(P2009−3712)の分割
【原出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】
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